JPWO2020059809A1 - プラズマ照射装置 - Google Patents

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Abstract

本発明のプラズマ照射装置(100)は、プラズマ発生部を有し、プラズマ発生部にて発生したプラズマおよびプラズマによって生じる活性ガスの少なくとも一方を吐出する照射器具(10)と、プラズマ発生部に電気を供給し、かつ電圧を調整する給電部、および、給電部を制御する制御部を有する供給ユニット(20)と、照射器具(10)と供給ユニット(20)を電気的に接続する電気配線(40)と、照射器具(10)、供給ユニット(20)および電気配線(40)の外周をそれぞれ覆う電磁波シールド材と、を備え、電気配線(40)の外周を覆う電磁波シールド材(50)は可撓性を有する。

Description

本発明は、プラズマ照射装置に関する。
本願は、2018年9月20日に、日本に出願された特願2018−176582号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
歯科治療等において創傷等の患部にプラズマやプラズマによって発生した活性ガスを照射して患部の治癒を図るプラズマ照射装置が知られている。プラズマ照射装置としては、プラズマジェット照射装置(例えば、特許文献1参照)および活性ガス照射装置(例えば、特許文献2参照)がある。プラズマジェット照射装置は、プラズマおよびプラズマによって発生した活性種をノズルから吐出し、被照射物に照射する。活性ガス照射装置は、プラズマによって発生した活性種を含む活性ガスをノズルから吐出し、被照射物に照射する。
特許第5441066号公報 特開2017−50267号公報
このようなプラズマ照射装置は、電磁波を発生する。電磁波は人体に悪影響を及ぼすことがあるため、遮蔽する必要がある。プラズマ照射装置では、照射器具が筐体を有するため、電磁波を遮蔽することができる。しかしながら、プラズマ照射装置では、照射器具とプラズマ発生部に電気を供給する給電部等を接続する電気配線は遮蔽されていない。そのため、プラズマ照射装置では、電気配線から電磁波が発生するという課題があった。
電磁波対策として、シールド材を用いて装置の外部に漏れる電磁波を遮蔽する方法は知られている。しかしながら、照射器具を手で持って使用するプラズマ照射装置に関しては、シールド材で電気配線を覆うと、電気配線が硬くなり、操作性が損なわれるという課題があった。
また、プラズマ照射装置から電磁波が発生すると周囲の機器を誤作動させるという課題があった。さらに、シールド材がないと、周囲からの電磁波によりプラズマ照射装置が誤作動するという課題があった。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、照射器具とプラズマ発生部に電気を供給する給電部等を接続する電気配線から電磁波が発生することを抑えるとともに、操作性を損なうことなく、高い安全性と動作の安定性を有するプラズマ照射装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明に係るプラズマ照射装置は、プラズマ発生部を有し、前記プラズマ発生部にて発生したプラズマおよび前記プラズマによって生じる活性ガスの少なくとも一方を吐出する照射器具と、前記プラズマ発生部に電気を供給し、かつ電圧を調整する給電部、および、前記給電部を制御する制御部を有する供給ユニットと、前記照射器具と前記供給ユニットを電気的に接続する電気配線と、前記照射器具、前記供給ユニットおよび前記電気配線の外周をそれぞれ覆う電磁波シールド材と、を備え、前記電気配線の外周を覆う電磁波シールド材は可撓性を有する。
前記電気配線を2本以上備え、該2本以上の電気配線の外周を個別に前記電磁波シールド材で覆っていてもよい。
前記電磁波シールド材は、導電性の繊維または導電性の線材からなる筒状の編物または織物であってもよい。
前記電気配線は、前記電磁波シールド材の上に第1の樹脂シース材を有し、前記照射器具と前記供給ユニットを接続する全ての前記電気配線を前記第1の樹脂シース材で束ねてもよい。
前記第1の樹脂シース材の厚さが0.5mm〜2.0mmであってもよい。
前記第1の樹脂シース材と前記電気配線の間に空間を有してもよい。
前記第1の樹脂シース材の内部空間の全体積100%に対して、前記空間の占める体積が30%〜70%であってもよい。
前記電磁波シールド材と前記第1の樹脂シース材の内部空間との間に第2の樹脂シース材を有していてもよい。
前記第2の樹脂シース材の厚さが0.1mm〜2.0mmであってもよい。
前記第2の樹脂シース材における前記電磁波シールド材とは反対側の面に潤滑剤がコーティングされていてもよい。
本発明によれば、照射器具とプラズマ発生部に電気を供給する給電部等を接続する電気配線から電磁波が発生することを抑えるとともに、操作性を損なうことなく、高い安全性を有するプラズマ照射装置を提供することができる。
本発明の一実施形態のプラズマ照射装置を示す模式図である。 本発明の一実施形態のプラズマ照射装置を構成する照射器具の部分断面図である。 図2の照射器具のx−x断面図である。 本発明の一実施形態のプラズマ照射装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明の第1の変形例に係るプラズマ照射装置を構成する電気配線を示す模式図である。 本発明の第2の変形例に係るプラズマ照射装置を構成する電気配線を示す模式図である。 本発明の第3の変形例に係るプラズマ照射装置を構成する電気配線を示す模式図である。 図7の電気配線および電磁波シールド材のy−y断面図である。 本発明の第4の変形例に係るプラズマ照射装置を構成する電気配線を示す模式図である。 本発明の第5の変形例に係るプラズマ照射装置を構成する電気配線を示す模式図である。 本発明の第6の変形例に係るプラズマ照射装置を構成する電気配線を示す模式図である。 本発明の第7の変形例に係るプラズマ照射装置を構成する電気配線を示す模式図である。 本発明の第8の変形例に係るプラズマ照射装置を構成する電気配線を示す模式図である。 本発明の第9の変形例に係るプラズマ照射装置を構成する電気配線を示す模式図である。
本発明のプラズマ照射装置の実施の形態について説明する。
なお、本実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、その数値範囲の両端を含むものとする。
本発明のプラズマ照射装置は、プラズマ発生部とノズルと温度測定部とを備えたものであれば、プラズマジェット照射装置であってもよく、活性ガス照射装置であってもよい。
プラズマジェット照射装置は、プラズマを発生させる。プラズマジェット照射装置は、発生したプラズマと活性種とを被照射物に直接照射する。活性種は、プラズマ中の気体またはプラズマ周辺の気体とプラズマとが反応して生成される。活性種としては、活性酸素種、活性窒素種等を例示できる。活性酸素種としては、ヒドロキシルラジカル、一重項酸素、オゾン、過酸化水素、スーパーオキシドアニオンラジカル等を例示できる。活性窒素種としては、一酸化窒素、二酸化窒素、ペルオキシナイトライト、過酸化亜硝酸、三酸化二窒素等を例示できる。
活性ガス照射装置は、プラズマを発生させる。活性ガス照射装置は、活性種を含む活性ガスを被照射物に照射する。活性種は、プラズマ中の気体またはプラズマ周辺の気体とプラズマとが反応して生成される。
以下、本発明のプラズマ照射装置の一実施形態について説明する。
本実施形態のプラズマ照射装置は、活性ガス照射装置である。
図1に示すように、本実施形態のプラズマ照射装置100は、照射器具10(インスツルメント)と、供給ユニット20と、ガス管路30と、電気配線40と、電磁波シールド材と、を備える。
照射器具10は、照射器具10内で発生した活性ガスを吐出する。供給ユニット20は、照射器具10に電気およびプラズマ発生用ガスを供給する。ガス管路30は、照射器具10と供給ユニット20を接続している。電気配線40は、照射器具10と供給ユニット20を接続している。電磁波シールド材(図示略)は、供給ユニット20(筐体21)の外周を覆っている(遮蔽している)。電磁波シールド材50は、電気配線40の外周を覆っている(遮蔽している)。
(照射器具)
図2は、照射器具10における軸線に沿う断面を示す部分断面図である。図3は、図2の照射器具のx−x断面図である。
照射器具10は、長尺状のカウリング2と、カウリング2の先端から突出するノズル1と、カウリング2内に位置するプラズマ発生部12と、カウリング2の外周面に設けられた操作スイッチ9(操作部)と、を備える。
カウリング2は、胴体部2bと、胴体部2bの先端を塞ぐヘッド部2aとを備える。
胴体部2bは、管軸O1方向に延びる円筒状の部材である。胴体部2bは、円筒形に限らず、四角筒、六角筒、八角筒等の多角筒形でもよい。
胴体部2bの材料としては、特に限定されないが、導電性を有する材料が好ましい。胴体部2bは、金属材料で形成されてもよいし、絶縁材料とその表面に金属材料の層を有する多層構造でもよい。
金属材料としては、ステンレス、チタン、アルミニウム等が挙げられる。
このような構成とすることにより、胴体部2bは電磁波シールド材として機能する。
胴体部2bの大きさは、特に制限はなく、手指で把持しやすい大きさとすることができる。
ヘッド部2aは、先端に向かい漸次窄んでいる。すなわち、ヘッド部2aは、円錐形である。ヘッド部2aは、円錐形に限らず、四角錘、六角錘、八角錘等の多角錘形であってもよい。
ヘッド部2aは、先端に嵌合孔2cを有している。嵌合孔2cは、ノズル1を受け入れる孔である。ノズル1は、ヘッド部2aに着脱可能になっている。ヘッド部2aは、管軸O1方向に延びる第1の活性ガス流路7を内部に有している。管軸O1は、胴体部2bの管軸である。
ヘッド部2aの材料は、特に制限はなく、絶縁性を有していてもよいし、絶縁性を有していなくてもよい。ヘッド部2aの材料としては、耐摩耗性、耐腐食性に優れる材料が好ましい。
耐摩耗性、耐腐食性に優れる材料としては、ステンレス鋼等の金属を例示できる。ヘッド部2aと胴体部2bとの材料は、同じであってもよく、異なっていてもよい。
ヘッド部2aの大きさは、プラズマ照射装置100の用途等を勘案して決定できる。例えば、プラズマ照射装置100が口腔内用治療器具である場合、ヘッド部2aの大きさは、口腔内に挿入できる大きさが好ましい。
ノズル1は、嵌合孔2cに嵌合する台座部1bと、台座部1bから突出する照射管1cと、を備える。台座部1bと照射管1cとは一体になっている。ノズル1は、その内部に、第2の活性ガス流路8を有している。ノズル1は、先端に照射口1aを有している。第2の活性ガス流路8と第1の活性ガス流路7とは、連通している。
ノズル1の材料は、特に制限はなく、絶縁性を有してもよいし、導電性を有してもよい。ノズル1の材料としては、耐摩耗性、耐腐食性に優れる材料が好ましい。耐摩耗性、耐腐食性に優れる材料としては、ステンレス鋼等の金属を例示できる。ノズル1は、衛生上の点から、ディスポーザブル式であってもよい。この場合のノズル1の材料は、ディスポーザブル材料が好ましい。
ノズル1における照射管1c内の流路の長さ(すなわち、距離L2)は、プラズマ照射装置100の用途等を勘案して、適宜決定できる。
照射口1aの開口径は、例えば、0.5mm〜5mmであることが好ましい。開口径が上記下限値以上であると、活性ガスの圧力損失を抑制できる。開口径が上記上限値以下であると、照射する活性ガスの流速を高めて、患部の治癒等を促進できる。
照射管1cは、管軸O1に対して屈曲している。
照射管1cの管軸O2と管軸O1とのなす角度θは、プラズマ照射装置100の用途等を勘案して決定できる。
プラズマ発生部12は、管状誘電体3と、内部電極4と、外部電極5と、を備える。
管状誘電体3と内部電極4と外部電極5とは、管軸O1を中心として同心円状に位置している。
内部電極4の外周面と外部電極5の内周面とは、管状誘電体3を挟んで互いに対向している。
管状誘電体3は、管軸O1方向に延びる円筒状の部材である。管状誘電体3は、管軸O1方向に延びるガス流路6を内部に有している。第1の活性ガス流路7とガス流路6とは連通している。なお、管軸O1は、管状誘電体3の管軸と同じである。
管状誘電体3の材料としては、公知のプラズマ装置に使用する誘電体材料を適用できる。管状誘電体3の材料としては、例えば、ガラス、セラミックス、合成樹脂等を例示できる。管状誘電体3の誘電率は低いほど好ましい。
管状誘電体3の内径Rは、内部電極4の外径dを勘案して、適宜決定できる。内径Rは、後述する距離sを所望の範囲とするように決定する。
内部電極4は、管軸O1方向に延びる略円柱状の部材である。内部電極4は、管状誘電体3の内部に位置し、管状誘電体3の内面と離間している。
内部電極4は、管軸O1方向に延びる軸部と、軸部の外周面のねじ山とを備える。軸部は、中実でもよいし、中空でもよい。軸部は中実が好ましい。軸部が中実であれば、加工が容易であり、かつ機械的な耐久性を高められる。内部電極4のねじ山は、軸部の周方向に周回する螺旋状のねじ山である。内部電極4の形態は、雄ねじと同様の形態である。
内部電極4は、外周面にねじ山を有することで、ねじ山先端部の電界が局所的に強くなり、放電開始電圧が低くなる。このため、低電力でプラズマを生成し、維持できる。
なお、内部電極4は、外周面にねじ山等の凹凸を有しなくてもよい。すなわち、内部電極4は、外周面に凹凸を有しない円柱の部材でもよい。
内部電極4の外径dは、プラズマ照射装置100の用途(すなわち、照射器具10の大きさ)等を勘案して、適宜決定できる。プラズマ照射装置100が口腔内用治療器具である場合、外径dは、0.5mm〜20mmであることが好ましく、1mm〜10mmであることがより好ましい。外径dが上記下限値以上であると、内部電極4を容易に製造できる。加えて、外径dが上記下限値以上であると、内部電極4の表面積が大きくなり、プラズマをより効率的に発生して、治癒等をより促進できる。外径dが上記上限値以下であると、照射器具10を過度に大きくすることなく、プラズマをより効率的に発生し、治癒等をより促進できる。
内部電極4のねじ山の高さhは、内部電極4の外径dを勘案して、適宜決定できる。
内部電極4のねじ山のピッチpは、内部電極4の長さや外径d等を勘案して、適宜決定できる。ピッチpは、0.2mm〜3.0mmであることが好ましく、0.2mm〜2.5mmであることがより好ましく、0.2mm〜2.0mmであることがさらに好ましい。
内部電極4の材料は、導電材であれば特に制限はなく、公知のプラズマ装置の電極に使用する金属を適用できる。内部電極4の材料としては、ステンレス鋼、銅、タングステン等の金属、カーボン等を例示できる。
内部電極4としては、JIS B 0205:2001のメートルねじの規格品(M2、M2.2、M2.5、M3、M3.5等)、JIS B 2016:1987のメートル台形ねじの規格品(Tr8×1.5、Tr9×2、Tr9×1.5等)、JIS B 0206:1973のユニファイ並目ねじの規格品(No.1−64UNC、No.2−56UNC、No.3−48UNC等)等と同等の仕様が好ましい。これらの規格品と同等の仕様であれば、コスト面で優位である。
内部電極4の外面と管状誘電体3の内面との距離sは、0.05mm〜5mmであることが好ましく、0.1mm〜1mmであることがより好ましい。距離sが上記下限値以上であると、所望量のプラズマ発生用ガスを容易に通流できる。距離sが上記上限値以下であると、プラズマをさらに効率的に発生し、活性ガスの温度を低くできる。
内部電極4と外部電極5とが対向している領域の長さL3は、1mm〜50mmであることが好ましく、3mm〜40mmであることがより好ましく、5mm〜30mmであることがさらに好ましい。長さL3が上記下限値以上であれば、プラズマの発生個所を増やして、より効率的にプラズマを発生できる。長さL3が上記上限値以下であれば、活性ガスの温度の上昇をより良好に抑制できる。本実施形態において、長さL3は、外部電極5の長さと等しい。
なお、外部電極5は、管軸O1方向に2つ以上に分かれていてもよい。外部電極5が管軸O1方向に分かれている場合、長さL3は、内部電極4と、2つの外部電極の後端から先端までとが対向している領域の長さであり、2つの外部電極の間の距離を含むものとする。
外部電極5は、管状誘電体3の外周面に沿って周回する環状の電極である。外部電極5は、管状誘電体3の外周面の一部に存在する。
外部電極5の材料は、導電材であれば特に制限はなく、公知のプラズマ装置の電極に使用する金属を適用できる。外部電極5の材料としては、ステンレス鋼、銅、タングステン等の金属、カーボン等を例示できる。
内部電極4と外部電極5とが対向している領域の先端Q1からヘッド部2aの先端Q2までの距離L1と、先端Q2から照射口1aまでの距離L2との合計(すなわち、内部電極4と外部電極5とが対向している領域から照射口1aまでの道のり)は、プラズマ照射装置100に求める大きさや、照射した活性ガスが当たる面(被照射面)における温度等を勘案して適宜決定する。距離L1と距離L2の合計が長ければ、被照射面の温度を低くできる。距離L1と距離L2の合計が短ければ、活性ガスのラジカル密度がさらに高くなり、被照射面における清浄化、賦活化、治癒等の効果がさらに高くなる。なお、先端Q2は、管軸O1と管軸O2との交点である。
操作スイッチ9は、使用者が操作することによって、ノズル1からの活性ガスの吐出を開始するための電気信号を発信する。
操作スイッチ9は、例えば、押釦である。操作スイッチ9が押釦である場合、操作スイッチ9は、使用者が押釦を1回押したときに電気信号を1回だけ発信する構成を有してもよく、使用者が押釦を押し続けている間、電気信号を発信し続ける構成を有してもよい。
(供給ユニット)
図4は、プラズマ照射装置100の概略構成を示すブロック図である。
供給ユニット20は、給電部60と、ガス調整部70と、ガス供給源80と、制御部90と、これらを収容する筐体21と、筐体21の外周を覆う電磁波シールド材(図示略)と、を備える。
筐体21は、ガス供給源80を離脱可能に収容する。これにより、筐体21に収容されたガス供給源80内のガスがなくなったとき、ガス供給源80を交換できる。
電磁波シールド材の材料としては、導電性の材料であれば、特に制限はなく、板状の金属、金属繊維、炭素繊維、プラスチック等の素材に対して、めっきや真空蒸着等のコーティングにより金属膜を形成してなるもの等を例示できる。
給電部60は、照射器具10の操作スイッチ9、プラズマ発生部12および供給ユニット20内の各構成要素に電気を供給する。
給電部60は、プラズマ発生部12の内部電極4と外部電極5との間に印加する電圧および周波数を調整できる。
給電部60は、例えば、100Vの家庭用電源等の電源(図示略)と接続されている。
ガス調整部70は、ガス供給源80とガス管路30とを接続するガス配管75を備える。ガス配管75には、電磁弁71、圧力レギュレータ73、流量コントローラ74(流量調整部)および圧力センサ72が取り付けられている。
電磁弁71は、開閉の切り替えによって、ガス供給源80から照射器具10へのプラズマ発生用ガスの供給の開始および停止を切り替える。図示例では、電磁弁71は、弁開度が調節できる構成ではなく、開閉の切り替えのみができる構成である。なお、電磁弁71は、弁開度が調節できる構成であってもよい。
圧力レギュレータ73は、電磁弁71とガス供給源80との間に配置される。圧力レギュレータ73は、ガス供給源80から電磁弁71に向かうプラズマ発生用ガスの圧力を低下(プラズマ発生用ガスを減圧)させる。
流量コントローラ74は、電磁弁71とガス管路30との間に配置される。流量コントローラ74は、電磁弁71を通過したプラズマ発生用ガスの流量(単位時間当たりの供給量)を調整する。流量コントローラ74は、プラズマ発生用ガスの流量を、例えば、3L/minに調整する。
圧力センサ72は、ガス供給源80内の圧力(残圧)を計測する。圧力センサ72は、圧力レギュレータ73とガス供給源80との間(圧力レギュレータ73よりも一次側)を通過するプラズマ発生用ガスの圧力(一次圧)を、ガス供給源80の圧力として計測する。圧力センサ72としては、例えば、キーエンス社のAP−V80シリーズ(具体的には、例えば、AP−15S)等を採用できる。
ガス配管75のガス供給源80側の端部には、継手76が設けられている。継手76には、ガス供給源80が着脱可能に装着されている。ガス供給源80を継手76に着脱させることで、ガス調整部70を筐体21に固定したまま、ガス供給源80を交換できる。この場合、交換前のガス供給源80、交換後のガス供給源80のいずれについても共通のガス調整部70を使用できる。なお、ガス調整部70は、ガス供給源80に固定され、ガス供給源80と一体的に筐体21から離脱可能であってもよい。
ガス供給源80は、プラズマ発生部12にプラズマ発生用ガスを供給する。ガス供給源80は、内部にプラズマ発生用ガスが収容された耐圧容器である。ガス供給源80は、筐体21内に配置されたガス調整部70に対して着脱可能に装着されている。
制御部90には、電磁弁71、圧力センサ72、流量コントローラ74、給電部60および照射器具10の操作スイッチ9が電気的に接続されている。
制御部90は、電磁弁71、流量コントローラ74および給電部60を制御する。
制御部90は、情報処理装置を用いて構成される。すなわち、制御部90は、バスで接続されたCPU(Central Processor Unit)、メモリおよび補助記憶装置を備える。制御部90は、プログラムを実行することによって動作する。
制御部90には、照射器具10の操作スイッチ9が電気配線40を介して電気的に接続されている。使用者が操作スイッチ9を操作することによって、操作スイッチ9から制御部90に電気信号が送られる。制御部90が操作スイッチ9からの電気信号を受け付けると、制御部90は、電磁弁71、流量コントローラ74および給電部60を作動させる。
操作スイッチ9が押釦であり、使用者が押釦を1回押したときに電気信号を1回だけ発信する場合は、制御部90は、例えば、以下のように電磁弁71、流量コントローラ74および給電部60を制御する。
操作スイッチ9からの電気信号を制御部90が受け付けると、制御部90が、電磁弁71を所定時間、開放して電磁弁71を通過したプラズマ発生用ガスの流量を流量コントローラ74に調整させる。また、制御部90が、給電部60を制御して内部電極4と外部電極5との間に電圧を所定時間、印加する。その結果、ガス供給源80からプラズマ発生部12に一定量のプラズマ発生用ガスが供給され、ノズル1から活性ガスが所定時間(例えば、数秒から数十秒程度)、継続して吐出される。
操作スイッチ9が押釦であり、使用者が押釦を押し続けている間、電気信号を発信し続ける場合は、制御部90は、例えば、以下のように電磁弁71、流量コントローラ74および給電部60を制御する。
制御部90が操作スイッチ9からの電気信号を受け付けている間、制御部90が、電磁弁71を開放して、電磁弁71を通過したプラズマ発生用ガスの流量を流量コントローラ74に調整させる。また、制御部90が、給電部60を制御して内部電極4と外部電極5との間に電圧を印加する。その結果、使用者が操作スイッチ9を押し続けている間、ガス供給源80からプラズマ発生部12にプラズマ発生用ガスが供給され、ノズル1から活性ガスが継続して吐出される。
(ガス管路)
ガス管路30は、供給ユニット20から照射器具10にプラズマ発生用ガスを供給する経路である。ガス管路30は、照射器具10の管状誘電体3の後端部に接続している。ガス管路30の材料は特に制限はなく、公知のガス管に用いる材料を適用できる。ガス管路30の材料としては、樹脂製の配管、ゴム製のチューブ等を例示でき、可撓性を有する材料が好ましい。
(電気配線)
電気配線40は、照射器具10と供給ユニット20を電気的に接続する。電気配線40は、供給ユニット20の給電部60から照射器具10のプラズマ発生部12に電気を供給する第1の電気配線40Aと、照射器具10をアース接続する第2の電気配線40B(アース線)と、を備える。
電気配線40の材料は特に制限はなく、公知の電気配線に用いる材料を適用できる。電気配線40の材料としては、絶縁材料で被覆した金属導線等を例示できる。
(電磁波シールド材)
電磁波シールド材50は、2つの電気配線40を纏めて、それらの外周を覆っていてもよいが、図1に示すように、2つの電気配線40の外周を個別に電磁波シールド材50で覆うことが好ましい。すなわち、第1の電気配線40Aの外周を第1の電磁波シールド材50Aで覆い、第2の電気配線40Bの外周を第2の電磁波シールド材50Bで覆うことが好ましい。なお、十分な電磁波遮蔽効果を得るためには、第1の電磁波シールド材50Aおよび第2の電磁波シールド材50Bの編組密度が80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、99.9%であることが最も好ましい。
電磁波シールド材50の材料としては、導電性の材料であれば、特に制限はない。電磁波シールド材50の材料としては、板状の金属、金属繊維、炭素繊維、プラスチック等の素材に対して、めっきや真空蒸着等のコーティングにより金属膜を形成してなるもの、導電性の繊維または導電性の線材からなる筒状の編物または織物、後述する第2の変形例に示すコイルチューブ、後述する第3の変形例に示すコイルチューブ等を例示できる。なお、導電性の繊維としては、金属繊維、炭素繊維、化学繊維に対して、めっきや真空蒸着等のコーティングにより金属膜を形成してなる繊維等を例示できる。また、導電性の線材としては、金属線材、炭素線材、プラスチック線材に対して、めっきや真空蒸着等のコーティングにより金属膜を形成してなる線材等を例示できる。また、電磁波シールド材50は、可撓性を有する。これらのなかでも、電磁波シールド材50で覆われた電気配線40を軽量化して、照射器具10の操作性を高める観点から、電磁波シールド材50としては、導電性の繊維または導電性の線材からなる筒状の編物または織物が好ましい。
(使用方法)
次に、プラズマ照射装置100の使用方法を説明する。
例えば、医師等の使用者は、照射器具10を持って移動させ、ノズル1を後述する被照射物に向ける。この状態で操作スイッチ9を押し、供給ユニット20のガス供給源80からガス調整部70およびガス管路30を介して照射器具10のプラズマ発生部12にプラズマ発生用ガスを供給し、供給ユニット20の給電部60から照射器具10のプラズマ発生部12に電気を供給する。
プラズマ発生部12に供給したプラズマ発生用ガスは、管状誘電体3の後端部から管状誘電体3の内空部に流入する。プラズマ発生用ガスは、電圧を印加した内部電極4と外部電極5とが対向する位置において電離し、プラズマになる。
本実施形態においては、内部電極4と外部電極5とが、プラズマ発生用ガスの流れる方向と直交する向きに対向している。内部電極4の外周面と外部電極5の内周面とが対向する位置で発生したプラズマは、ガス流路6と、第1の活性ガス流路7と、第2の活性ガス流路8とをこの順に通流する。この間、プラズマは、ガス組成を変化しつつ通流し、ラジカル等の活性種を含む活性ガスとなる。
生じた活性ガスは、ノズル1の照射口1aから吐出される。吐出された活性ガスは、照射口1a近傍の気体の一部をさらに活性化して活性種を生成する。これらの活性種を含む活性ガスを被照射物に照射する。
被照射物としては、例えば、細胞、生体組織、生物個体等を例示できる。
生体組織としては、各器官(内臓等)、体表や体腔の内面を覆う上皮組織、歯周組織(歯肉、歯槽骨、歯根膜、セメント質等)、歯、骨等を例示できる。活性ガスの照射によって処理可能な疾患および症状としては、例えば、歯肉炎、歯周病等の口腔内の疾患、皮膚の創傷等を例示できる。
生物個体としては、哺乳類(ヒト、犬、猫、豚等)、鳥類、魚類等を例示できる。
プラズマ発生用ガスとしては、例えば、希ガス(ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン等)、窒素、酸素、空気等を例示できる。これらのガスは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
プラズマ発生用ガスは、窒素を主成分とすることが好ましい。ここで、窒素を主成分とするとは、プラズマ発生用ガスにおける窒素の含有量が50体積%超であることをいう。
すなわち、プラズマ発生用ガスにおける窒素の含有量は、50体積%超であることが好ましく、70体積%以上であることがより好ましく、80体積%〜100体積%であることがさらに好ましく、90体積%〜100体積%であることが特に好ましい。プラズマ発生用ガス中の窒素以外のガス成分としては、例えば、酸素、希ガス等を例示できる。
プラズマ照射装置100が口腔内用治療器具である場合、管状誘電体3に導入するプラズマ発生用ガスの酸素濃度は、1体積%以下が好ましい。酸素濃度が上限値以下であると、オゾンの発生を低減できる。
管状誘電体3に導入するプラズマ発生用ガスの流量は、1L/min〜10L/minであることが好ましい。管状誘電体3に導入するプラズマ発生用ガスの流量が上記下限値以上であると、被照射物における被照射面の温度の上昇を抑制しやすい。プラズマ発生用ガスの流量が上記上限値以下であると、被照射物の清浄化、賦活化または治癒をさらに促進できる。
内部電極4と外部電極5との間に印加する交流電圧は、5kVpp以上20kVpp以下であることが好ましい。ここで、交流電圧を表す単位「Vpp(Volt peak to peak)」は、交流電圧波形の最高値と最低値との電位差である。
なお、内部電極4が外周面に凹凸を有しない円柱の部材である場合、内部電極4と外部電極5との間に印加する交流電圧は、10kVpp以上であることが好ましい。外周面に凹凸を有さない内部電極4を用いる場合、外周面に凹凸を有する内部電極4を用いる場合に比べて、内部電極4と外部電極5との間に印加する交流電圧を高める必要がある。
印加する交流電圧が上記上限値以下であると、発生するプラズマの温度を低く抑えられる。印加する交流電圧が上記下限値以上であると、さらに効率的にプラズマを発生できる。
内部電極4と外部電極5との間に印加する交流の周波数は、0.5kHz以上20kHz未満であることが好ましく、1kHz以上15kHz未満であることがより好ましく、2kHz以上10kHz未満であることがさらに好ましく、3kHz以上9kHz未満であることが特に好ましく、4kHz以上8kHz未満であることが最も好ましい。交流の周波数が上記上限値以下であると、発生するプラズマの温度を低く抑えられる。交流の周波数が上記下限値以上であると、さらに効率的にプラズマを発生できる。
ノズル1の照射口1aから照射する活性ガスの温度は、50℃以下であることが好ましく、45℃以下であることがより好ましく、40℃以下であることがさらに好ましい。ノズル1の照射口1aから照射する活性ガスの温度が上記上限値以下であると、被照射面の温度を40℃以下にしやすい。被照射面の温度を40℃以下にすることで、被照射部分が患部である場合にも、患部への刺激を低減できる。ノズル1の照射口1aから照射する活性ガスの温度の下限値は、特に制限はなく、例えば、10℃である。活性ガスの温度は、照射口1aにおける活性ガスの温度を熱電対で測定した値である。
照射口1aから被照射面までの距離(照射距離)は、例えば、1.0mm〜10mmであることが好ましい。照射距離が上記下限値以上であると、被照射面の温度を低くし、被照射面への刺激をさらに緩和できる。照射距離が上記上限値以下であると、治癒等の効果をさらに高められる。
照射口1aから1mm以上10mm以下の距離で離れた位置の被照射面の温度は、40℃以下が好ましい。被照射面の温度が40℃以下であると、被照射面への刺激を低減できる。被照射面の温度の下限値は特に制限はないが、例えば、10℃である。
被照射面の温度は、内部電極4と外部電極5との間に印加する交流電圧、照射する活性ガスの吐出量、内部電極4と外部電極5とが対向している領域の先端Q1から照射口1aまでの道のり等の組み合わせで調節できる。被照射面の温度は、熱電対を用いて測定できる。
活性ガスに含まれる活性種としては、ヒドロキシルラジカル、一重項酸素、オゾン、過酸化水素、スーパーオキシドアニオンラジカル、一酸化窒素、二酸化窒素、ペルオキシナイトライト、過酸化亜硝酸、三酸化二窒素等を例示できる。活性ガスに含まれる活性種の種類は、例えば、プラズマ発生用ガスの種類等によって調節できる。
活性ガス中におけるヒドロキシルラジカルの密度(ラジカル密度)は、0.1μmol/L〜300μmol/Lであることが好ましく、0.1μmol/L〜100μmol/Lであることがより好ましく、0.1μmol/L〜50μmol/Lであることがさらに好ましい。ラジカル密度が上記下限値以上であると、細胞、生体組織および生物個体から選ばれる被照射物の清浄化、賦活化または異常の治癒を促進しやすい。ラジカル密度が上記上限値以下であると、被照射面への刺激を低減できる。
ラジカル密度は、例えば、以下の方法で測定できる。
DMPO(5,5−ジメチル−1−ピロリン−N−オキシド)0.2mol/L溶液0.2mLに対して、活性ガスを30秒間照射する。この際、照射口1aから液面までの距離を5.0mmとする。活性ガスを照射した溶液について、電子スピン共鳴(ESR)法を利用してヒドロキシルラジカル濃度を測定し、これをラジカル密度とする。
活性ガス中における一重項酸素の密度(一重項酸素密度)は、0.1μmol/L〜300μmol/Lであることが好ましく、0.1μmol/L〜100μmol/Lであることがより好ましく、0.1μmol/L〜50μmol/Lであることがさらに好ましい。一重項酸素密度が上記下限値以上であると、細胞、生体組織および生物個体等の被照射物の清浄化、賦活化または異常の治癒を促進しやすい。上記上限値以下であると、被照射面への刺激を低減できる。
一重項酸素密度は、例えば、以下の方法で測定できる。
TPC(2,2,5,5−テトラメチル−3−ピロリン−3−カルボキサミド)0.1mol/L溶液0.4mLに対して、活性ガスを30秒間照射する。この際、照射口1aから液面までの距離を5.0mmとする。活性ガスを照射した溶液について、電子スピン共鳴(ESR)法を利用して一重項酸素濃度を測定し、これを一重項酸素密度とする。
照射口1aから吐出する活性ガスの流量は、1L/min〜10L/minであることが好ましい。
照射口1aから吐出する活性ガスの流量が上記下限値以上であると、活性ガスが被照射面に作用する効果を充分に高められる。照射口1aから吐出する活性ガスの流量が上記上限値以下であると、活性ガスの被照射面の温度が過度に高まることを防止できる。加えて、被照射面が濡れている場合には、被照射面の急速な乾燥を防止できる。さらに、被照射面が患部である場合には、患者への刺激を抑制できる。プラズマ照射装置100において、照射口1aから吐出する活性ガスの流量は、管状誘電体3へのプラズマ発生用ガスの供給量で調節できる。
プラズマ照射装置100によって生じる活性ガスは、外傷や異常の治癒を促進する効果を有する。活性ガスを細胞、生体組織または生物個体に照射することによって、その被照射部分の清浄化、賦活化、またはその被照射部分の治癒を促進できる。
外傷や異常の治癒を促進する目的で活性ガスを照射する場合、その照射頻度、照射回数および照射期間は特に制限はない。例えば、1L/min〜5.0L/minの照射量で活性ガスを患部に照射する場合、1日1回〜5回、毎回10秒〜10分、1日〜30日間、等の照射条件が、治癒を促進する観点から好ましい。
本実施形態のプラズマ照射装置100は、特に口腔内用治療器具、歯科用治療器具として有用である。また、本実施形態のプラズマ照射装置100は、動物治療用器具としても好適である。
(作用機序)
以上説明した本実施形態のプラズマ照射装置100にあっては、第1の電気配線40Aの外周および第2の電気配線40Bの外周を電磁波シールド材50で覆っているため、プラズマ照射装置100を用いた作業中に、第1の電気配線40Aおよび第2の電気配線40Bから電磁波が発生することを抑えられる。したがって、プラズマ照射装置100の使用者やプラズマの被照射物が電磁波により悪影響を受けることを防止できる。また、本実施形態のプラズマ照射装置100にあっては、電気配線40を、可撓性の電磁波シールド材50で覆うため、照射器具10の操作性が損なわれることを防止できる。また、本実施形態のプラズマ照射装置100にあっては、第1の電気配線40Aと第2の電気配線40Bを、個別に電磁波シールド材50で覆うことにより、電磁波シールド材50の外径が小さく抑えられて、第1の電気配線40Aと第2の電気配線40Bが曲がりやすくなり、使用者の作業性が向上する。
<他の実施形態>
なお、本発明は、上記の実施形態に限定するものではない。
例えば、図5〜図14に示すような第1の変形例〜第9の変形例に係るプラズマ照射装置の各構成を採用してもよい。なお、変形例に係るプラズマ照射装置では、前記実施形態における構成と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
図5に示す第1の変形例のように、電磁波シールド材200は、導電性の繊維または導電性の線材からなる筒状の編物または織物であってもよい。図5に示す第1の変形例では、2つの電気配線40を纏めて、それらの外周を筒状の編物または織物からなる電磁波シールド材200で覆ってもよいが、2つの電気配線40の外周を個別に筒状の編物または織物からなる電磁波シールド材200で覆うことが好ましい。すなわち、第1の電気配線40Aの外周を筒状の編物または織物からなる第1の電磁波シールド材200Aで覆い、第2の電気配線40Bの外周を筒状の編物または織物からなる第2の電磁波シールド材200Bで覆うことが好ましい。電磁波シールド材200は、導電性の繊維または導電性の線材からなる筒状の編物または織物であるため、可撓性を有する。
電磁波シールド材200を構成する導電性の繊維は、導電性の材料からなるものであれば、特に制限はなく、金属繊維、炭素繊維、化学繊維に対して、めっきや真空蒸着等のコーティングにより金属膜を形成してなる繊維等を例示できる。
電磁波シールド材200を構成する導電性の繊維の太さは、電気配線40から発生する電磁波を遮蔽することができれば、特に制限はない。
電磁波シールド材200の編組密度(単位長さ当たりの糸打ち込み本数、単位長さ当たりのコース数・ウェール数)は、電気配線40から発生する電磁波を遮蔽することができれば、特に制限はない。
電磁波シールド材200を構成する導電性の線材は、導電性の材料からなるものであれば、特に制限はなく、金属製の線材、炭素製の線材、プラスチック製の線材に対して、めっきや真空蒸着等のコーティングにより金属膜を形成してなる線材等を例示できる。
電磁波シールド材200を構成する金属線の太さは、電気配線40から発生する電磁波を遮蔽することができれば、特に制限はないが、例えば、0.04mm〜0.2mmであることが好ましい。
第1の変形例にあっては、第1の電気配線40Aの外周および第2の電気配線40Bの外周を筒状の編物または織物からなる電磁波シールド材200で覆っているため、プラズマ照射装置100を用いた作業中に、第1の電気配線40Aおよび第2の電気配線40Bから電磁波が発生することを抑えられる。また、第1の変形例にあっては、電気配線40を、可撓性の電磁波シールド材200で覆っているため、照射器具10の操作性が損なわれることを防止できる。また、第1の変形例にあっては、第1の電気配線40Aと第2の電気配線40Bを、個別に筒状の編物または織物からなる電磁波シールド材200で覆うことにより、電磁波シールド材200の外径が小さく抑えられて、第1の電気配線40Aと第2の電気配線40Bが曲がりやすくなり、使用者の作業性が向上する。
図6に示す第2の変形例のように、電磁波シールド材300は、導電性の線材301を同心円状かつ螺旋状に巻き回してなるコイルチューブであってもよい。図6に示す第2の変形例では、2つの電気配線40を纏めて、それらの外周をコイルチューブからなる電磁波シールド材300で覆ってもよいが、2つの電気配線40の外周を個別にコイルチューブからなる電磁波シールド材300で覆うことが好ましい。すなわち、第1の電気配線40Aの外周をコイルチューブからなる第1の電磁波シールド材300Aで覆い、第2の電気配線40Bの外周をコイルチューブからなる第2の電磁波シールド材300Bで覆うことが好ましい。コイルチューブからなる電磁波シールド材300は、線材301同士が隙間なく密接しているものの、線材301同士がずれやすくなっているため、可撓性を有する。
電磁波シールド材300を構成する導電性の線材301は、導電性の材料からなるものであれば、特に制限はなく、金属製の線材、炭素製の線材、プラスチック製の線材に対して、めっきや真空蒸着等のコーティングにより金属膜を形成してなる線材等を例示できる。
電磁波シールド材300を構成する導電性の線材301の太さは、電気配線40から発生する電磁波を遮蔽することができれば、特に制限はない。
第2の変形例にあっては、第1の電気配線40Aの外周および第2の電気配線40Bの外周をコイルチューブからなる電磁波シールド材300で覆っているため、プラズマ照射装置100を用いた作業中に、第1の電気配線40Aおよび第2の電気配線40Bから電磁波が発生することを抑えられる。また、第2の変形例にあっては、電気配線40を、可撓性の電磁波シールド材300で覆っているため、照射器具10の操作性が損なわれることを防止できる。また、第2の変形例にあっては、第1の電気配線40Aと第2の電気配線40Bを、個別にコイルチューブからなる電磁波シールド材300で覆うことにより、電磁波シールド材300の外径が小さく抑えられて、第1の電気配線40Aと第2の電気配線40Bが曲がりやすくなり、使用者の作業性が向上する。
図7および図8に示す第3の変形例のように、電磁波シールド材400は、導電性の線材410を同心円状かつ螺旋状に巻き回してなるコイルチューブであってもよい。図7および図8に示す第3の変形例では、2つの電気配線40を纏めて、それらの外周をコイルチューブからなる電磁波シールド材400で覆ってもよいが、2つの電気配線40の外周を個別にコイルチューブからなる電磁波シールド材400で覆うことが好ましい。すなわち、第1の電気配線40Aの外周をコイルチューブからなる第1の電磁波シールド材400Aで覆い、第2の電気配線40Bの外周をコイルチューブからなる第2の電磁波シールド材400Bで覆うことが好ましい。コイルチューブからなる電磁波シールド材400は、線材410同士が隙間なく密接しているものの、線材410同士がずれやすくなっているため、可撓性を有する。
線材410は、電気配線40の表面(外周面)40aを基準とする厚さが大きい第1の部位411と、電気配線40の表面(外周面)40aを基準とする厚さが小さい第2の部位412と、を有する。
第2の部位412の一端部(第1の部位411とは反対側の端部)は、線材410の厚さ方向に突出する係合凸部412aをなしている。
第1の部位411の一端部(第2の部位412側の端部)の内側には、第2の部位412の係合凸部412aを係合する係合凹部411aが設けられている。
隣接する線材410同士において、第2の部位412の係合凸部412aを、第1の部位411の係合凹部411aに係合することにより、線材410同士が隙間なく密接している。また、線材410において、第1の部位411よりも厚さが小さい第2の部位412を設けて、第2の部位412を介して、隣接する線材410同士を接合することにより、電磁波シールド材400は、第2の部位412において、曲がりやすくなる。
また、第2の部位412は厚さが小さいため、第1の部位411よりも電磁波の遮蔽性が劣ることが懸念される場合には、第2の部位412を電磁波の遮蔽性に優れる材料で形成してもよい。
電磁波シールド材400を構成する導電性の線材410は、導電性の材料からなるものであれば、特に制限はなく、金属製の線材、炭素製の線材、プラスチック製の線材に対して、めっきや真空蒸着等のコーティングにより金属膜を形成してなる線材等を例示できる。
電磁波シールド材400を構成する導電性の線材410の厚さは、電気配線40から発生する電磁波を遮蔽することができれば、特に制限はない。
第3の変形例にあっては、第1の電気配線40Aの外周および第2の電気配線40Bの外周をコイルチューブからなる電磁波シールド材400で覆っているため、プラズマ照射装置100を用いた作業中に、第1の電気配線40Aおよび第2の電気配線40Bから電磁波が発生することを抑えられる。また、第3の変形例にあっては、電気配線40を、可撓性の電磁波シールド材400で覆っているため、照射器具10の操作性が損なわれることを防止できる。また、第3の変形例にあっては、第1の電気配線40Aと第2の電気配線40Bを、個別にコイルチューブからなる電磁波シールド材400で覆うことにより、電磁波シールド材400の外径が小さく抑えられて、第1の電気配線40Aと第2の電気配線40Bが曲がりやすくなり、使用者の作業性が向上する。
図9に示す第4の変形例のように、第1の電気配線40Aの外周を第1の電磁波シールド材50Aで覆い、第2の電気配線40Bの外周を第2の電磁波シールド材50Bで覆い、さらに、第1の電気配線40A、第2の電気配線40Bおよびガス管路30を、第1の樹脂シース材500で束ねていることが好ましい。すなわち、第1の電気配線40A、第2の電気配線40Bおよびガス管路30を、それらの外周から第1の樹脂シース材500で覆うことが好ましい。これにより、図9に示すように、第1の電気配線40Aと第2の電気配線40Bとガス管路30は、それぞれの外周で接している。また、第1の樹脂シース材500と第1の電気配線40A、第2の電気配線40Bおよびガス管路30の間に空間510を形成していることが好ましい。なお、第1の樹脂シース材500の内部に形成される全ての空間を「内部空間(大空間)」と言い、第1の樹脂シース材500と、第1の電気配線40A、第2の電気配線40Bおよびガス管路30の間に形成される空間を「空間(小空間)」と言う。第1の電磁波シールド材50Aで覆った第1の電気配線40A、第2の電磁波シールド材50Bで覆った第2の電気配線40Bおよびガス管路30を、第1の樹脂シース材500で束ねているものの、第1の樹脂シース材500と第1の電気配線40A、第2の電気配線40Bおよびガス管路30の間に空間510を形成しているため、第1の電気配線40A、第2の電気配線40Bおよびガス管路30が互いの動きを妨げ難くなっており、第1の樹脂シース材500で束ねた第1の電気配線40A、第2の電気配線40Bおよびガス管路30は、可撓性に優れる。
第1の樹脂シース材500の内部空間の全体積100%に対して、空間510の占める体積は30%〜70%であることが好ましい。空間510の占める体積が上記下限値以上であると、第1の電気配線40Aと第2の電気配線40Bが曲がりやすくなり、使用者の作業性が向上する。空間510の占める体積が上記上限値以下であると、第1の電気配線40A第2の電気配線40Bおよび第1の樹脂シース材500を含むケーブルの外径が大きくなりすぎることも、前記のケーブルの重量が重くなりすぎることもないため、照射器具10の操作性が損なわれることを防止できる。
第1の樹脂シース材500を構成する樹脂は、絶縁性であれば、特に制限はない。
第1の樹脂シース材500の厚さは、第1の電気配線40A、第2の電気配線40Bおよびガス管路30を束ねた状態で、可撓性が損なわなければ、特に制限はない。第1の樹脂シース材500の厚さは、0.5mm〜2.0mmであることが好ましい。第1の樹脂シース材500の厚さが上記下限値以上であると、第1の電気配線40Aおよび第2の電気配線40Bの美観を保つことができるとともに、第1の樹脂シース材500の耐久性に優れる。第1の樹脂シース材500の厚さが上記上限値以下であると、第1の電気配線40A第2の電気配線40Bおよび第1の樹脂シース材500を含むケーブルの重量が重くなりすぎることがないため、照射器具10の操作性が損なわれることを防止できる。
第4の変形例にあっては、第1の電気配線40Aの外周および第2の電気配線40Bの外周を電磁波シールド材50で覆っているため、プラズマ照射装置100を用いた作業中に、第1の電気配線40Aおよび第2の電気配線40Bから電磁波が発生することを抑えられる。また、第4の変形例にあっては、電気配線40を、可撓性の電磁波シールド材50で覆っているため、照射器具10の操作性が損なわれることを防止できる。また、第4の変形例にあっては、第1の電磁波シールド材50Aで覆った第1の電気配線40A、第2の電磁波シールド材50Bで覆った第2の電気配線40Bおよびガス管路30を、第1の樹脂シース材500で束ねているものの、第1の樹脂シース材500と第1の電気配線40A、第2の電気配線40Bおよびガス管路30の間に空間510を形成しているため、第1の電気配線40A、第2の電気配線40Bおよびガス管路30が互いの動きを妨げ難くなっており、照射器具10の操作性が損なわれることを防止できる。
図10に示す第5の変形例のように、第1の電気配線40A、第2の電気配線40Bおよびガス管路30を電磁波シールド材600で束ねるようにして覆い、さらに、電磁波シールド材600を、第1の樹脂シース材500で覆っていることが好ましい。すなわち、第1の電気配線40A、第2の電気配線40Bおよびガス管路30を、それらの外周から電磁波シールド材600で覆い、その電磁波シールド材600を、第1の樹脂シース材500で覆っていることが好ましい。また、電磁波シールド材600を介して第1の樹脂シース材500と第1の電気配線40A、第2の電気配線40Bおよびガス管路30の間に空間610を形成していることが好ましい。第1の電気配線40A、第2の電気配線40Bおよびガス管路30を、電磁波シールド材600および第1の樹脂シース材500で束ねているものの、電磁波シールド材600と第1の電気配線40A、第2の電気配線40Bおよびガス管路30の間に空間610を形成しているため、第1の電気配線40A、第2の電気配線40Bおよびガス管路30が互いの動きを妨げ難くなっており、電磁波シールド材600および第1の樹脂シース材500で束ねた第1の電気配線40A、第2の電気配線40Bおよびガス管路30は、可撓性に優れる。
第1の樹脂シース材500の内部空間の全体積100%に対して、空間610の占める体積は30%〜70%であることが好ましい。空間610の占める体積が上記下限値以上であると、第1の電気配線40Aと第2の電気配線40Bが曲がりやすくなり、使用者の作業性が向上する。空間610の占める体積が上記上限値以下であると、第1の電気配線40A第2の電気配線40Bおよび第1の樹脂シース材500を含むケーブルの外径が大きくなりすぎることも、前記のケーブルの重量が重くなりすぎることもないため、照射器具10の操作性が損なわれることを防止できる。
電磁波シールド材600としては、電磁波シールド材50と同様のものを用いることができる。
第5の変形例にあっては、第1の電気配線40Aおよび第2の電気配線40Bを電磁波シールド材600で覆っているため、プラズマ照射装置100を用いた作業中に、第1の電気配線40Aおよび第2の電気配線40Bから電磁波が発生することを抑えられる。また、第5の変形例にあっては、電気配線40を、可撓性の電磁波シールド材600および第1の樹脂シース材500で覆っているため、照射器具10の操作性が損なわれることを防止できる。また、第5の変形例にあっては、第1の電気配線40A、第2の電気配線40Bおよびガス管路30を、電磁波シールド材600および第1の樹脂シース材500で束ねているものの、電磁波シールド材600を介して、第1の樹脂シース材500と第1の電気配線40A、第2の電気配線40Bおよびガス管路30の間に空間610を形成しているため、第1の電気配線40A、第2の電気配線40Bおよびガス管路30が互いの動きを妨げ難くなっており、照射器具10の操作性が損なわれることを防止できる。
図11に示す第6の変形例のように、第1の電磁波シールド材50Aと第1の樹脂シース材500の内部空間(空間510)との間に第2の樹脂シース材520を有していることが好ましい。また、第2の電磁波シールド材50Bと第1の樹脂シース材500の内部空間(空間510)との間に第2の樹脂シース材530を有していることが好ましい。すなわち、図11に示すように、第1の電気配線40Aを覆う第1の電磁波シールド材50Aの外周を、さらに、第2の樹脂シース材520で覆っていてもよい。また、第2の電気配線40Bを覆う第2の電磁波シールド材50Bの外周を、さらに、第2の樹脂シース材530で覆っていてもよい。これにより、第1の電磁波シールド材50Aと第2の電磁波シールド材50Bが擦れ合って、第1の電気配線40Aと第2の電気配線40Bの耐久性が低下することを防止できる。
第2の樹脂シース材520,530の厚さは、0.1mm〜0.5mmであることが好ましい。第2の樹脂シース材520,530の厚さが上記下限値以上であると、第2の樹脂シース材520,530の耐久性に優れる。第2の樹脂シース材520,530の厚さが上記上限値以下であると、第2の樹脂シース材520,530で覆われた第1の電気配線40A第2の電気配線40Bおよび第1の樹脂シース材500を含むケーブルの重量が重くなりすぎることがないため、照射器具10の操作性が損なわれることを防止できる。
図12に示す第7の変形例のように、電磁波シールド材600と第1の樹脂シース材500の内部空間(空間610)との間に第2の樹脂シース材540を有していてもよい。すなわち、図12に示すように、電磁波シールド材600の内周を、さらに、第2の樹脂シース材540で覆っていてもよい。これにより、第1の電気配線40A第2の電気配線40Bおよび第1の樹脂シース材500を含むケーブルを屈曲させた後も、電磁波シールド材600の形状が元通りに復元するため、照射器具10の操作性が損なわれることを防止できる。
第2の樹脂シース材540の厚さは、0.5mm〜2.0mmであることが好ましい。第2の樹脂シース材540の厚さが上記下限値以上であると、第2の樹脂シース材540の耐久性に優れ、電磁波シールド材600の形状が元通りに復元し易くなる。第2の樹脂シース材540の厚さが上記上限値以下であると、第2の樹脂シース材540で覆われた第1の電気配線40A第2の電気配線40Bおよび第1の樹脂シース材500を含むケーブルの重量が重くなりすぎることがないため、照射器具10の操作性が損なわれることを防止できる。
図13に示す第8の変形例のように、第2の樹脂シース材520における第1の電磁波シールド材50Aとは反対側の面、および第2の樹脂シース材530における第2の電磁波シールド材50Bとは反対側の面に潤滑剤700がコーティングされていることが好ましい。また、ガス管路30の外周に潤滑剤700がコーティングされていることが好ましい。この潤滑剤700により、第1の樹脂シース材500内において、第1の電気配線40Aと第2の電気配線40Bとが動きやすくなる。その結果、1の電気配線40A第2の電気配線40Bおよび第1の樹脂シース材500を含むケーブルは、可撓性に優れる。
図14に示す第9の変形例のように、第2の樹脂シース材540における電磁波シールド材600とは反対側の面に潤滑剤700がコーティングされていることが好ましい。また、第1の電気配線40A、第2の電気配線40Bおよびガス管路30の外周に潤滑剤700がコーティングされていることが好ましい。この潤滑剤700により、第1の樹脂シース材500内において、第1の電気配線40Aと第2の電気配線40Bとが動きやすくなる。その結果、1の電気配線40A第2の電気配線40Bおよび第1の樹脂シース材500を含むケーブルは、可撓性に優れる。
操作スイッチ9が、上記の実施形態と異なっていてもよい。例えば、照射器具10に操作スイッチ9を設けることに代えて、供給ユニット20に足踏みペダルを設けてもよい。
この場合、足踏みペダルを操作部とし、例えば使用者が足踏みペダルを踏んだときに、供給源80からプラズマ発生用ガスをプラズマ発生部12に供給する構成を採用すること等ができる。
上述の本実施形態の内部電極4の形状は、ねじ状である。しかしながら、内部電極は、外部電極との間にプラズマを発生できれば、内部電極の形状は限定されない。
内部電極は、表面に凹凸を有してもよいし、表面に凹凸を有していなくてもよい。内部電極としては、外周面に凹凸を有する形状が好ましい。
例えば、内部電極の形状は、コイル状でもよいし、外周面に突起、穴、貫通孔が複数形成された棒形状または筒形状でもよい。内部電極の断面形状は、特に限定されず、例えば、真円形、楕円形等の円形、四角形、六角形等の多角形を例示できる。
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
本発明のプラズマ照射装置は、口腔内の治療、歯科の治療、動物の治療等の用途に有用である。活性ガスの照射によって処理可能な疾患および症状としては、例えば、歯肉炎、歯周病等の口腔内の疾患、皮膚の創傷等を例示できる。
本発明の治療方法は、生体組織の治癒促進に有効である。本発明の治療方法は、ヒトのみならず、ヒトを除く動物の治療にも有効である。
1 ノズル
10 照射器具
12 プラズマ発生部
20 供給ユニット
40 電気配線
50,200,300,400,600 電磁波シールド材
60 給電部
90 制御部
100 プラズマ照射装置
500 第1の樹脂シース材
510,610 空間
520,530,540 第2の樹脂シース材
700 充填剤

Claims (10)

  1. プラズマ発生部を有し、前記プラズマ発生部にて発生したプラズマおよび前記プラズマによって生じる活性ガスの少なくとも一方を吐出する照射器具と、
    前記プラズマ発生部を制御する制御部を有する供給ユニットと、
    前記照射器具と前記供給ユニットを電気的に接続する電気配線と、
    前記照射器具、前記供給ユニットおよび前記電気配線の外周をそれぞれ覆う電磁波シールド材と、を備え、
    前記電気配線の外周を覆う電磁波シールド材は可撓性を有するプラズマ照射装置。
  2. 前記電気配線を2本以上備え、該2本以上の電気配線の外周が個別に前記電磁波シールド材で覆われている請求項1に記載のプラズマ照射装置。
  3. 前記電磁波シールド材は、導電性の繊維または導電性の線材からなる筒状の編物または織物である請求項1または2に記載のプラズマ照射装置。
  4. 前記電気配線は、前記電磁波シールド材の上に第1の樹脂シース材を有し、前記照射器具と前記供給ユニットを接続する全ての前記電気配線が前記第1の樹脂シース材で束ねられている請求項2または3に記載のプラズマ照射装置。
  5. 前記第1の樹脂シース材の厚さが0.5mm〜2.0mmである請求項4に記載のプラズマ照射装置。
  6. 前記第1の樹脂シース材と前記電気配線の間に空間を有する請求項4または5に記載のプラズマ照射装置。
  7. 前記第1の樹脂シース材の内部空間の全体積100%に対して、前記空間の占める体積が30%〜70%である請求項6に記載のプラズマ照射装置。
  8. 前記電磁波シールド材と前記第1の樹脂シース材の内部空間との間に第2の樹脂シース材を有する請求項4〜7のいずれか1項に記載のプラズマ照射装置。
  9. 前記第2の樹脂シース材の厚さが0.1mm〜2.0mmである請求項8に記載のプラズマ照射装置。
  10. 前記第2の樹脂シース材における前記電磁波シールド材とは反対側の面に潤滑剤がコーティングされている請求項8または9に記載のプラズマ照射装置。
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