JPWO2020054026A1 - 構造物評価システム、構造物評価装置及び構造物評価方法 - Google Patents

構造物評価システム、構造物評価装置及び構造物評価方法 Download PDF

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Abstract

実施形態の構造物評価システムは、複数のセンサと、位置標定部と、評価部とを持つ。複数のセンサは、弾性波を検出する。位置標定部は、前記複数のセンサそれぞれによって検出された複数の弾性波に基づいて、弾性波の発生源の位置を標定する。評価部は、前記弾性波の発生源の位置標定結果に基づいて得られる前記発生源の位置が示された弾性波源分布と、センサの有無とに応じて構造物の劣化状態を評価する。

Description

本発明の実施形態は、構造物評価システム、構造物評価装置及び構造物評価方法に関する。
橋梁や岩盤などの構造物の表面にセンサ(例えば、AE(Acoustic Emission)センサ)を設置することで、構造物内部の損傷箇所から発生する弾性波を検出することができる。複数のセンサを構造物の表面に設置することで、センサ間の弾性波到達時刻の差から、弾性波の発生源(以下「弾性波源」という。)の位置を標定することができる。また、外部から構造物に対して衝撃を与えることによっても弾性波が発生するため、弾性波源の位置を標定することができる。しかし、弾性波の伝搬経路に損傷がある場合、弾性波の伝搬が妨げられるためセンサによる弾性波の検出精度が低下してしまう。その結果、弾性波源の位置標定精度も低下してしまう。このような構造物の特性を利用して、位置標定された弾性波源の分布の乱れから、構造物内部の損傷を検出することができる。
しかしながら、構造物内部に損傷がある領域と、センサの設置位置との関係によっては、弾性波源の位置が誤って評定されてしまう場合がある。その結果、構造物の劣化状態の評価精度が低下してしまう場合があった。
特開2004−125721号公報
本発明が解決しようとする課題は、構造物の劣化状態の評価精度を向上させることができる構造物評価システム、構造物評価装置及び構造物評価方法を提供することである。
実施形態の構造物評価システムは、複数のセンサと、位置標定部と、評価部とを持つ。複数のセンサは、弾性波を検出する。位置標定部は、前記複数のセンサそれぞれによって検出された複数の弾性波に基づいて、弾性波の発生源の位置を標定する。評価部は、前記弾性波の発生源の位置標定結果に基づいて得られる前記発生源の位置が示された弾性波源分布と、センサの有無とに応じて構造物の劣化状態を評価する。
第1の実施形態における構造物評価システムの構成を示す図。 構造物に一様な衝撃が付与された場合に、位置標定部が弾性波源の位置標定を行うことによって生成した弾性波源分布を示す図。 図2における弾性波源分布のコンター図。 損傷の直下にセンサが設置されている場合の構造物の断面図。 損傷の直下にセンサが設置されていない場合の構造物の断面図。 第1の実施形態における構造物評価装置が行う劣化状態の評価処理の流れを示すフローチャート。 第2の実施形態における構造物評価システムの構成を示す図。 第2の実施形態における構造物評価装置が行う劣化状態の評価処理の流れを示すフローチャート。 第3の実施形態における構造物評価システムの構成を示す図。 第3の実施形態における構造物評価装置が備える補正部による処理を説明するための図。 第3の実施形態における構造物評価装置が行う劣化状態の評価処理の流れを示すフローチャート。
以下、実施形態の構造物評価システム、構造物評価装置及び構造物評価方法を、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態における構造物評価システム100の構成を示す図である。
構造物評価システム100は、構造物の健全性の評価に用いられる。以下の説明において、評価とは、ある基準に基づいて構造物の健全性の度合い、すなわち構造物の劣化状態を決定することを意味する。なお、以下の説明では、構造物の一例としてコンクリートで構成された橋梁を例に説明するが、構造物は橋梁に限定される必要はない。例えば、構造物は、亀裂の発生または進展、あるいは外的衝撃(例えば雨、人工雨など)に伴い弾性波が発生する構造物であればどのようなものであってもよい。なお、橋梁は、河川や渓谷等の上に架設される構造物に限らず、地面よりも上方に設けられる種々の構造物(例えば高速道路の高架橋)なども含む。
また、構造物の劣化状態の評価に影響を及ぼす損傷としては、例えば亀裂、空洞、土砂化等の弾性波の伝搬を妨害する構造物内部の損傷がある。ここで、亀裂には、縦方向の亀裂、横方向の亀裂及び斜め方向の亀裂等が含まれる。縦方向の亀裂とは、センサが設置されている構造物の面に垂直な方向に生じている亀裂である。横方向の亀裂とは、センサが設置されている構造物の面に水平な方向に生じている亀裂である。斜め方向の亀裂とは、センサが設置されている構造物の面に水平及び垂直ではない方向に生じている亀裂である。土砂化とは、主にアスファルトとコンクリート床版の境界部でコンクリートが土砂状に変化する劣化である。
構造物評価システム100は、衝撃付与部10、複数のセンサ20−1〜20−n(nは2以上の整数)、信号処理部30及び構造物評価装置40を備える。信号処理部30と構造物評価装置40とは、有線又は無線により通信可能に接続される。なお、以下の説明では、センサ20−1〜20−nについて区別しない場合にはセンサ20と記載する。
衝撃付与部10は、構造物50に対して衝撃11を与えることによって、構造物内部に弾性波を発生させる。衝撃付与部10は、例えば構造物50上を走行する乗物に設けられる装置である。衝撃付与部10は、構造物50の路面に対して、多数の衝撃11を一様な分布で付与する。衝撃11の付与は、構造物50の路面の広範囲に対して与えられれば良い。例えば、衝撃11の付与は、水滴、氷粒、固形物の散布、ハンマ等の槌による連打、レーザによる加熱等により行われる。衝撃付与部10が衝撃11の付与として水滴を散布する場合、ノズルの調整や吐出タイミングの制御により、路面に衝突する水滴のサイズとタイミングが制御できることが望ましい。ハンマ等の槌による連打においても、衝撃11の強度とタイミングを所望の値に制御できることが望ましい。
センサ20は、構造物50に設置される。例えば、センサ20は、衝撃付与部10が衝撃11を与える面と反対側の面に設置される。センサ20は、圧電素子を有し、構造物50内部から発生する弾性波を検出し、検出した弾性波を電圧信号であるAE源信号に変換する。センサ20は、AE源信号に対して増幅、周波数制限などの処理を施して信号処理部30に出力する。なお、センサ20に代えて加速度センサが用いられてもよい。この場合、加速度センサは、センサ20と同様の処理を行うことによって、信号処理後の信号を信号処理部30に出力する。構造物50の厚さは、例えば15cm以上である。
信号処理部30は、センサ20による処理が施されたAE源信号を入力とする。信号処理部30は、入力したAE源信号に対して、必要とされるノイズ除去、パラメータ抽出等の信号処理を行うことによって弾性波に関する情報を含むAE特徴量を抽出する。弾性波に関する情報とは、例えば、AE源信号の振幅、エネルギー、立ち上がり時間、持続時間、周波数、ゼロクロスカウント数などの情報である。信号処理部30は、抽出したAE特徴量に基づく情報をAE信号として構造物評価装置40に出力する。信号処理部30が出力するAE信号には、センサID、AE検知時刻、AE源信号振幅、エネルギー、立ち上り時間および周波数などの情報が含まれる。AE検知時刻とは、センサ20によって弾性波が検出された時刻を表す。
信号処理部30が行う信号処理は、例えば、ノイズ除去、パラメータ抽出等である。また、弾性波に関する情報とは、例えば、AE源信号の振幅、エネルギー、立ち上がり時間、持続時間、周波数、ゼロクロスカウント数等の情報である。信号処理部30は、抽出したAE特徴量に基づく情報をAE信号として構造物評価装置40に出力する。信号処理部30が出力するAE信号には、センサID、AE検知時刻、AE源信号振幅、エネルギー、立ち上り時間および周波数などの情報が含まれる。
ここで、AE源信号の振幅は、例えば弾性波の中で最大振幅の値である。エネルギーは、例えば各時点において振幅を二乗したものを時間積分した値である。なお、エネルギーの定義は、上記例に限定されず、例えば波形の包絡線を用いて近似されたものでもよい。立ち上がり時間は、例えば弾性波がゼロ値から予め設定される所定値を超えて立ち上がるまでの時間である。持続時間は、例えば弾性波の立ち上がり開始から振幅が予め設定される値よりも小さくなるまでの時間である。周波数は、弾性波の周波数である。ゼロクロスカウント数は、例えばゼロ値を通る基準線を弾性波が横切る回数である。
構造物評価装置40は、バスで接続されたCPU(Central Processing Unit)やメモリや補助記憶装置などを備え、評価プログラムを実行する。評価プログラムの実行によって、構造物評価装置40は、位置標定部401、評価部402、表示部403を備える装置として機能する。なお、構造物評価装置40の各機能の全て又は一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されてもよい。また、評価プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。また、評価プログラムは、電気通信回線を介して送受信されてもよい。
位置標定部401は、信号処理部30から出力されたAE信号を入力とする。また、位置標定部401は、構造物50に対して設置されたセンサ20の設置位置に関する情報(以下、「センサ位置情報」という。)をセンサIDに対応付けて予め保持する。設置位置に関する情報は、例えば緯度および経度、あるいは構造物50の基準となる位置からの水平方向および垂直方向の距離などである。
位置標定部401は、入力されたAE信号に含まれるセンサID、AE検知時刻等の情報と、予め保持しているセンサ位置情報とに基づいて弾性波源の位置標定を行う。具体的には、位置標定部401は、複数のセンサ20への弾性波の到達時刻、すなわちAE検知時刻の差に基づいて弾性波源の位置を評定する。位置標定部401は、一定期間の間に得られた複数の弾性波源の位置の情報を用いて、構造物50内の評価対象領域における弾性波源分布を生成する。構造物50内の評価対象領域とは、センサ20で囲まれる領域である。弾性波源分布は、評定された弾性波源の位置が示された分布である。位置標定部401は、生成した弾性波源分布を評価部402に出力する。
評価部402は、位置標定部401から出力された弾性波源分布を入力とする。評価部402は、入力された弾性波源分布と、センサ20の設置位置とに基づいて構造物50の劣化状態を評価する。具体的には、評価部402は、弾性波源分布に基づいて、弾性波源分布における弾性波の特徴量を取得し、取得した特徴量と、センサ20の設置位置とを用いて構造物50の劣化状態を評価する。弾性波源分布における弾性波の特徴量とは、例えば弾性波源の密度、弾性波の数量及び弾性波の振幅である。
具体的な処理として、まず評価部402は、弾性波源分布を評価に適した領域(以下「評価領域」という。)に分ける。評価領域は、予め設定される。例えば、評価領域は、検出しようとする損傷のサイズ以下、かつ、衝撃11が付与される位置が1又は複数含むように設定される。領域の間隔を狭めるほど、より小さい損傷の有無を評価することができる。また、より多くの衝撃11が付与される位置を1つの領域に含むほど、密度の差が顕著になり評価の精度がより向上する。
次に、評価部402は、評価領域毎に弾性波源の密度を算出する。そして、評価部402は、評価領域毎に算出された弾性波源の密度を、予め定められた第1閾値及び第2閾値の少なくともいずれと比較することによって構造物50の劣化状態を評価する。第2閾値は、第1閾値に比べて大きい。評価部402は、評価結果を表示部403に表示させる。
表示部403は、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の画像表示装置である。表示部403は、評価部402の制御に従って評価結果を表示する。表示部403は、画像表示装置を構造物評価装置40に接続するためのインタフェースであってもよい。この場合、表示部403は、評価結果を表示するための映像信号を生成し、自身に接続されている画像表示装置に映像信号を出力する。
次に、上記のように第1閾値及び第2閾値を設定する理由について説明する。
図2は、構造物50に一様な衝撃11が付与された場合に、位置標定部401が弾性波源の位置標定を行うことによって生成した弾性波源分布を示す図である。また、図3は、図2における弾性波源分布のコンター図である。図2及び図3において、縦軸及び横軸は評価対象領域の長さ(m)を表す。図2及び図3の黒丸の位置はセンサ20の設置位置を示す。図2及び図3では、15個のセンサ20が設置されている場合を示している。図2の三角55の位置は弾性波源の位置を示す。
図2に示す領域60−1及び60−2内に損傷があるとする。領域60−1及び60−2には損傷があるが、図2に示す例では、領域60−1内において領域60−2に比べて弾性波源が比較的少なく評定されている。2つの領域の違いは、領域60−1内では損傷直下にセンサ20が設置されており、領域60−2内では損傷直下にセンサ20が設置されていない点である。なお、図2では、点線で示す格子状の領域56それぞれが評価領域である。
図3を参照すると、領域60−1内では損傷による弾性波源の密度の低下が顕著であるのに対して、領域60−2内では損傷による弾性波源の密度が比較的大きい。したがって、評価部402が領域60−1及び60−2内を同じ1つの閾値により評価した場合、閾値が低すぎると、領域60−2内において損傷部分の弾性波源の密度が閾値を下回らず、損傷と評価されない。一方、閾値が大きすぎると、領域60−1内において衝撃付与の条件や計測条件等の計測時の実行方法のばらつきにより弾性波の密度に僅かな差異が生じた際、損傷部分が健全と誤って評価されてしまう。
上記のような現象が生じる理由について図4を用いて説明する。
図4Aは、損傷62の直下にセンサ20が設置されている場合の構造物50の断面図である。図4Bは、損傷62の直下にセンサ20が設置されていない場合の構造物50の断面図である。図4A及び図4Bでは、損傷62として、横方向の損傷を例に示しているが、上述したように本実施形態における損傷は亀裂、空洞、土砂化等である。図4A及び図4Bにおいて、符号61は衝撃11の付与位置を表す。付与位置61で与えられた衝撃11により構造物50の上面で生じた弾性波の伝搬は、損傷62に妨げられるため、損傷62をほとんど透過しない。したがって、センサ20には、損傷62により回折された弾性波が到達する。
図4Aの場合には、弾性波の回折角度が大きいため、減衰が大きく、損傷62直下のセンサ20に弾性波が到達し難い。また、弾性波がセンサ20に到達したとしても、図4A中に示すセンサ20−1及び20−2それぞれへの到達時刻の差は、損傷62の端部からの時刻差に等しくなるため、弾性波源55は損傷62の端部の位置に標定される。このように、損傷62の直下にセンサ20が設置されている場合には、損傷62が生じている領域の弾性波源の密度が著しく低下する。
一方、図4Bの場合には、回折角度が比較的小さく、弾性波は回折してセンサ20に到達するものが多くなる。また、図4B中に示すセンサ20−1及び20−2それぞれへの到達時刻差は損傷62がない場合と大きく変わらない場合がある。そのため、損傷62の直上の位置に標定される弾性波源が増加する。このように、損傷62の直下にセンサ20が設置されていない場合には、損傷が生じている領域の弾性波源の密度の低下が、損傷62の直下にセンサ20が設置されている場合に比べて小さい。
以上より、損傷62が生じている領域の下部にセンサ20が設置されている否かに応じて、弾性波源の密度の低下度合が異なる。そこで、本実施形態における構造物評価装置40は、弾性波源分布と、センサ20の設置位置とに基づいて構造物50の劣化状態を評価する。
図5は、第1の実施形態における構造物評価装置40が行う劣化状態の評価処理の流れを示すフローチャートである。
位置標定部401は、信号処理部30から出力されたAE信号を取得する(ステップS101)。位置標定部401は、取得したAE信号に含まれるセンサID、AE検知時刻等の情報と、予め保持しているセンサ位置情報とに基づいて弾性波源の位置標定を行う(ステップS102)。その後、位置標定部401は、位置標定結果を用いて弾性波源分布を生成する(ステップS103)。
位置標定部401は、生成した弾性波源分布と、センサ20の設置位置の情報とを評価部402に出力する。評価部402は、位置標定部401から出力された弾性波源分布と、センサ20の設置位置の情報とを取得する。評価部402は、取得した弾性波源分布に対して評価領域を設定する(ステップS104)。例えば、評価部402は、図2に示すように、弾性波源分布に対して評価領域(図2に示す領域56)を設定する。
評価部402は、設定した複数の評価領域のうち1つの評価領域を選択する(ステップS105)。この際、評価部402は、閾値との比較を行っていない評価領域を選択する。次に、評価部402は、選択した評価領域内の弾性波源の密度を導出する(ステップS106)。評価部402は、導出した弾性波源の密度(第1の特徴量)が第1閾値以上であるか否かを判定する(ステップS107)。弾性波源の密度が第1閾値以上である場合(ステップS107−YES)、評価部402は、導出した弾性波源の密度(第1の特徴量)が第2閾値以上であるか否かを判定する(ステップS108)。
弾性波源の密度が第2閾値以上である場合(ステップS108−YES)、評価部402は選択した評価領域を健全と評価する(ステップS109)。評価部402は、全ての評価領域を評価したか否かを判定する(ステップS110)。全ての評価領域を評価した場合(ステップS110−YES)、評価部402は評価結果を表示部403に出力する。表示部403は、評価部402の制御に従って評価結果を表示する(ステップS111)。具体的には、表示部403は、弾性波源分布の評価領域毎に評価結果(健全又は劣化)を重畳して表示する。
ステップS110の処理において、全ての評価領域を評価していない場合(ステップS110−NO)、評価部402はステップS105以降の処理を実行する。
また、ステップS107の処理において、弾性波源の密度が第1閾値未満である場合(ステップS107−NO)、評価部402は選択した評価領域を劣化と評価する(ステップS112)。
また、ステップS108の処理において、弾性波源の密度が第2閾値未満である場合(ステップS108−NO)、評価部402はセンサ20の設置位置の情報を用いて、選択した評価領域内にセンサ20が設置されているか否かを判定する(ステップS113)。
選択した評価領域内にセンサ20が設置されている場合(ステップS113−YES)、評価部402は選択した評価領域を健全と評価する(ステップS109)。
一方、選択した評価領域内にセンサ20が設置されていない場合(ステップS113−NO)、評価部402は選択した評価領域を劣化と評価する(ステップS112)。
以上のように構成された構造物評価システム100によれば、構造物評価装置40が、評価領域内の弾性波源の密度と、評価領域内におけるセンサ20の有無に応じて劣化状態を評価することにより、構造物の劣化状態の評価精度を向上させることができる。具体的には、構造物評価装置40は、評価領域内の弾性波源の密度が第2閾値未満である場合、評価領域内にセンサ20が設置されている否かを判定する。センサ20が設置されている付近では弾性波源の密度が低くなる傾向がある。そこで、構造物評価装置40は、弾性波源の密度が第2閾値未満であり、劣化と評価する条件を満たしていたとしても、評価領域内にセンサ20が設置されている場合には評価領域を健全と評価する。そして、弾性波源の密度が第2閾値未満であり、かつ、評価領域内にセンサ20が設置されていない場合、構造物評価装置40は評価領域を劣化と評価する。このように構成されることによって、センサ20の設置位置による誤った評価を抑制することができる。そのため、構造物の劣化状態の評価精度を向上させることが可能になる。
また、構造物評価装置40は、第1閾値及び第2閾値のように閾値を2つ用いて劣化状態を評価している。例えば、構造物50内部全体に損傷があった場合、構造物評価装置40は第1閾値と評価領域における密度とを比較することによって、評価領域全てを劣化と判断する。これにより、構造物評価装置40が、第2閾値と評価領域における密度とを比較する前の段階で劣化と判断することができる。そのため、第2閾値のみを用いて構造物の劣化状態を評価するよりもより評価精度を向上させることができる。
以下、第1の実施形態における構造物評価システム100の変形例について説明する。
本実施形態では、構造物評価装置40は、第1閾値及び第2閾値と、弾性波源分布における弾性波の特徴量の一つである弾性波源の密度とを比較する構成を示したが、構造物評価装置40の処理はこれに限定される必要はない。例えば、構造物評価装置40は、弾性波源分布における弾性波の特徴量の一つである弾性波の振幅(第2の特徴量)と、弾性波の振幅に対する第1閾値とを比較し、第2閾値と、弾性波源の密度(第1の特徴量)とを比較するように構成されてもよい。弾性波の振幅を用いる場合、評価部402は、評価領域毎に弾性波の振幅の平均値を導出し、導出した振幅の平均値と第1閾値とを比較する。
構造物評価装置40は、1つの閾値と、センサ20の設置位置とに基づいて構造物50の劣化状態を評価するように構成されてもよい。このように構成される場合、構造物評価装置40は、ステップS107の処理を実行せず、ステップS106の処理の後にステップS108の処理を実行する。
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、構造物評価システムは、評価領域が各センサを中心とした所定の範囲に含まれるか否かに応じて構造物の劣化状態を評価する。
図6は、第2の実施形態における構造物評価システム100aの構成を示す図である。
構造物評価システム100aは、衝撃付与部10、複数のセンサ20−1〜20−n、信号処理部30及び構造物評価装置40aを備える。構造物評価システム100aは、構造物評価装置40に代えて構造物評価装置40aを備える点で構造物評価システム100と構成が異なる。以下、構造物評価装置40aについてのみ説明する。
構造物評価装置40aは、バスで接続されたCPUやメモリや補助記憶装置などを備え、評価プログラムを実行する。評価プログラムの実行によって、構造物評価装置40aは、位置標定部401、評価部402a、表示部403を備える装置として機能する。なお、構造物評価装置40aの各機能の全て又は一部は、ASICやPLDやFPGA等のハードウェアを用いて実現されてもよい。また、評価プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。また、評価プログラムは、電気通信回線を介して送受信されてもよい。
構造物評価装置40aは、評価部402に代えて評価部402aを備える点で構造物評価装置40と構成が異なる。構造物評価装置40aは、その他の構成については構造物評価装置40と同様である。そのため、評価部402aにおける評価部402との相違点についてのみ説明する。
評価部402aは、弾性波源の密度が第2閾値未満である場合、評価領域が各センサ20を中心とした所定の範囲に含まれるか否かに応じて構造物50の劣化状態を評価する。センサ20を中心とした所定の範囲とは、センサ20を中心として定められる範囲であり、例えば、センサ20を中心とした半径Dの範囲であってもよいし、センサ20を中心としたX方向とY方向で距離が異なる四角形の範囲であってもよい。距離Dは、センサ間隔に対して十分小さく設定される。評価部402aは、評価結果を表示部403に出力する。
図7は、第2の実施形態における構造物評価装置40aが行う劣化状態の評価処理の流れを示すフローチャートである。なお、図7において、図5と同様の処理においては同じ符号を付して説明を省略する。
ステップS108の処理において、弾性波源の密度が第2閾値未満である場合(ステップS108−NO)、評価部402aは評価領域が各センサ20を中心とした所定の範囲に含まれるか否かを判定する(ステップS201)。評価部402aは、評価領域の一部又は全てが各センサ20を中心とした所定の範囲に含まれる場合に、評価領域が、センサ20が各センサ20を中心とした所定の範囲に含まれると判定する。評価部402aは、評価領域の全てが各センサ20を中心とした所定の範囲に含まれない場合に、評価領域が、各センサ20を中心とした所定の範囲に含まれないと判定する。
評価領域が、センサ20が各センサ20を中心とした所定の範囲に含まれる場合(ステップS201−YES)、評価部402aは選択した評価領域を健全と評価する(ステップS109)。
一方、評価領域が、センサ20が各センサ20を中心とした所定の範囲に含まれない場合(ステップS201−NO)、評価部402aは選択した評価領域を劣化と評価する(ステップS112)。
以上のように構成された構造物評価システム100aは、評価領域内の弾性波源の密度が第2閾値未満である場合、評価領域がセンサ20を中心とした所定の範囲に含まれるか否かを判定する。上記のように、センサ20が設置されている付近では弾性波源の密度が低くなる傾向がある。そこで、構造物評価装置40aは、弾性波源の密度が第2閾値未満であり、劣化と評価する条件を満たしていたとしても、評価領域がセンサ20を中心とした所定の範囲に含まれる場合には評価領域を健全と評価する。そして、弾性波源の密度が第2閾値未満であり、かつ、評価領域がセンサ20を中心とした所定の範囲に含まれない場合、構造物評価装置40aは評価領域を劣化と評価する。このように構成されることによって、センサ20の設置位置による誤った評価を抑制することができる。そのため、構造物の劣化状態の評価精度を向上させることが可能になる。
第2の実施形態における構造物評価システム100aは、構造物評価システム100と同様に変形されてもよい。
(第3の実施形態)
第3の実施形態では、構造物評価システムは、弾性波源密度分布を補正することによって構造物の劣化状態を評価する。
図8は、第3の実施形態における構造物評価システム100bの構成を示す図である。
構造物評価システム100bは、衝撃付与部10、複数のセンサ20−1〜20−n、信号処理部30及び構造物評価装置40bを備える。構造物評価システム100bは、構造物評価装置40に代えて構造物評価装置40bを備える点で構造物評価システム100と構成が異なる。以下、構造物評価装置40bについてのみ説明する。
構造物評価装置40bは、バスで接続されたCPUやメモリや補助記憶装置などを備え、評価プログラムを実行する。評価プログラムの実行によって、構造物評価装置40bは、位置標定部401、評価部402b、表示部403、補正部404bを備える装置として機能する。なお、構造物評価装置40bの各機能の全て又は一部は、ASICやPLDやFPGA等のハードウェアを用いて実現されてもよい。また、評価プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。また、評価プログラムは、電気通信回線を介して送受信されてもよい。
構造物評価装置40bは、評価部402に代えて評価部402bを備える点、補正部404bを新たに備える点で構造物評価装置40と構成が異なる。構造物評価装置40bは、その他の構成については構造物評価装置40と同様である。そのため、評価部402b及び補正部404bについてのみ説明する。
評価部402bは、導出した評価領域毎の弾性波源の密度と、弾性波源分布とを用いて、弾性波源密度分布を生成する。弾性波源密度分布は、弾性波源の密度を表す分布である。例えば、弾性波源密度分布は、図3のようなコンター図で表される。評価部402bは、補正部404によって補正された補正後弾性波源密度分布に基づいて構造物の劣化状態を評価する。評価部402bは、評価結果を表示部403に出力する。
補正部404は、弾性波源密度分布に対して、センサ20の位置からの距離に応じて異なる処理を行うことによって弾性波源密度分布を補正する。補正部404の具体的な処理について図9を用いて説明する。
図9は、補正部404による処理を説明するための図である。
図9に示すように、補正部404は、弾性波源密度分布の領域のうち、センサ20の設置位置からの距離がDより内側の領域70には補正を行わない。また、補正部404は、弾性波源密度分布の領域のうち、センサ20の設置位置からの距離がDより外側、すなわちセンサ20の設置位置から距離D以上離れた領域71には以下の補正を行う。例えば、補正部404は、弾性波源密度分布において得られた弾性波源密度の値に補正係数kに基づいて、弾性波源密度pに対して、p´=M−k(M−p)の演算を行い、補正後の弾性波源密度p´を導出する。ここで、Mは健全な領域における平均弾性波源密度である。また、補正係数k及び距離Dは定数である必要はなく、センサ間隔等の計測条件に応じて連続的に変化する係数等を用いてもよい。
図10は、第3の実施形態における構造物評価装置40bが行う劣化状態の評価処理の流れを示すフローチャートである。なお、図10において、図5と同様の処理においては同じ符号を付して説明を省略する。
ステップS104の処理後、評価部402bは、評価領域毎に弾性波源の密度を導出する(ステップS301)。評価部402bは、導出した評価領域毎の弾性波源の密度と、弾性波源分布とを用いて、弾性波源密度分布を生成する(ステップS302)。評価部402bは、生成した弾性波源密度分布を補正部404に出力する。
補正部404bは、生成された弾性波源密度分布を、センサ20の設置位置に応じて補正することによって補正後弾性波源密度分布を生成する(ステップS303)。補正部404bは、補正後弾性波源密度分布を評価部402bに出力する。評価部402bは、補正部404bから出力された補正後弾性波源密度分布における評価領域のうち、1つ評価領域を選択する(ステップS304)。補正後弾性波源密度分布における評価領域は、評価部402bがステップS104の処理で弾性波源分布に対して設定した評価領域と同様である。
評価部402bは、選択した評価領域における弾性波源の密度が第1閾値以上であるか否かを判定する(ステップS305)。弾性波源の密度が第1閾値以上である場合(ステップS305−YES)、評価部402bは、選択した評価領域を健全と評価する(ステップS306)。評価部40b2は、全ての評価領域を評価したか否かを判定する(ステップS307)。全ての評価領域を評価した場合(ステップS307−YES)、評価部402bは評価結果を表示部403に出力する。
ステップS307の処理において、全ての評価領域を評価していない場合(ステップS307−NO)、評価部402bはステップS304以降の処理を実行する。
また、ステップS305の処理において、弾性波源の密度が第1閾値未満である場合(ステップS305−NO)、評価部402bは選択した評価領域を劣化と評価する(ステップS308)。
以上のように構成された構造物評価システム100bは、弾性波源密度分布を、センサ20の設置位置からの距離に応じて補正することによって構造物50の劣化状態を評価する。補正係数により弾性波源密度分布を補正することによって、弾性波源密度分布で示される密度が補正される。このように構成されることによって、センサ20の設置位置による誤った評価を抑制することができる。そのため、構造物の劣化状態の評価精度を向上させることが可能になる。
以下、各実施形態に共通の変形例について説明する。
構造物評価システム100、100a及び100bには、3つ以上のセンサ20が備えられていればよい。
構造物評価システム100、100a及び100bは、衝撃付与部10を備えなくてもよい。このように構成される場合、構造物50に対する衝撃11は、人手で与えればよい。人手による構造物50に対する衝撃11は、例えば水滴、氷粒、固形物の散布、ハンマや金槌等の槌による連打、レーザによる加熱等である。
評価領域は、図2に示すような格子状に限定される必要はない。具体的には、評価領域は、検出しようとする損傷のサイズ以下の領域であって、衝撃11が付与される位置を1又は複数含む領域であればどのような形であってもよい。例えば、評価領域は、円形でもよいし、複数の頂点を有する矩形(例えば、n角形(nは3以上の整数))でもよいし、手書きで指定された領域であってもよい。また、評価領域は、検出しようとする損傷のサイズ以下の領域であってもよい。
構造物評価装置40が備える各機能部は、一部又は全てが別の筺体に備えられていてもよい。例えば、構造物評価装置40が評価部402のみを備えて、位置標定部401および表示部403が別の筺体に備えられてもよい。このように構成される場合、評価部402は、弾性波源分布を別の筺体から取得し、取得した弾性波源分布を用いて構造物の健全性を評価する。そして、評価部402は、評価結果を別の筺体が備える表示部403に出力する。
このように構成されることによって、弾性波源分布の導出に既存の装置を用いることによって、構造物評価装置40の製造コストを抑えることができる。
信号処理部30は、入力したAE源信号のうち、ノイズレベルより高く定められた第1の閾値より高い振幅値を有するAE源信号に対して信号処理を行うように構成されてもよい。具体的には、まず信号処理部30は、第1の閾値と比較して大きい振動が検出された場合、第1の閾値を超えた時刻から所定の時間分の信号を弾性波波形と判断し、第1の閾値より高い振幅値を有するAE源信号を保存する。そして、信号処理部30は、保存したAE源信号が示す弾性波波形のデータに基づいて、弾性波に関する情報を含むAE特徴量を抽出する。なお、第1の閾値は、予め設定される。
信号処理部30は、構造物評価装置40(又は構造物評価装置40a、構造物評価装置40b)に備えられてもよい。このように構成される場合、信号処理部30は、センサ20による処理が施されたAE源信号を、センサ20から直接、又は、不図示の中継装置を介して取得する。
図1では、複数のセンサ20−1〜10−nに1台の信号処理部30が接続されているが、構造物評価システム100(又は構造物評価システム100a、構造物評価システム100b)は複数台の信号処理部30を備え、各センサ20にそれぞれ信号処理部30が接続されて複数台のセンサユニットを備えるように構成されてもよい。
また、評価部402(又は評価部402a、評価部402b)は、出力制御部として動作してもよい。出力制御部は、出力部を制御して、評価結果を出力する。ここで、出力部には、表示部403、通信部および印刷部が含まれる。出力部が通信部である場合、出力制御部は通信部を制御して、評価結果を他の装置に送信する。また、出力部が印刷部である場合、出力制御部は印刷部を制御して、評価結果を印刷する。なお、構造物評価装置40(又は構造物評価装置40a、構造物評価装置40b)は、出力部として、表示部403、通信部および印刷部の一部又は全てを備えて上記の動作を実行してもよい。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、弾性波を検出する複数のセンサと、複数のセンサそれぞれによって検出された複数の弾性波に基づいて、弾性波源の位置を標定する位置標定部と、弾性波源の位置に基づいて得られる弾性波源分布と、センサの有無とに応じて構造物の劣化状態を評価する評価部とを持つことにより、構造物の劣化状態の評価精度を向上させることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。

Claims (7)

  1. 弾性波を検出する複数のセンサと、
    前記複数のセンサそれぞれによって検出された複数の弾性波に基づいて、弾性波の発生源の位置を標定する位置標定部と、
    前記弾性波の発生源の位置標定結果に基づいて得られる前記発生源の位置が示された弾性波源分布と、センサの有無とに応じて構造物の劣化状態を評価する評価部と、
    を備える構造物評価システム。
  2. 前記評価部は、前記弾性波源分布を分割することによって複数の分割領域を設定し、前記弾性波源分布における弾性波の第1の特徴量と、所定の閾値とを比較して前記第1の特徴量が前記所定の閾値未満であって、センサが設置されている分割領域を健全な領域と評価し、前記第1の特徴量が前記所定の閾値未満であって、センサが設置されていない分割領域を劣化が生じている領域と評価する、請求項1に記載の構造物評価システム。
  3. 前記評価部は、前記弾性波源分布を分割することによって複数の分割領域を設定し、前記弾性波源分布における弾性波の第1の特徴量と、所定の閾値とを比較して前記第1の特徴量が前記所定の閾値未満であって、センサを中心とした所定の範囲に含まれる分割領域を健全な領域と評価し、前記第1の特徴量が前記所定の閾値未満であって、センサを中心とした所定の範囲に含まれない分割領域を劣化が生じている領域と評価する、請求項1に記載の構造物評価システム。
  4. 前記評価部は、前記弾性波源分布における弾性波の第2の特徴量と、前記所定の閾値と異なる閾値とを比較して前記第2の特徴量が前記異なる閾値未満である分割領域を劣化が生じている領域と評価し、前記第2の特徴量が前記異なる閾値以上である場合には前記弾性波の第1の特徴量と、前記所定の閾値との比較結果に基づく評価を行う、請求項2又は3に記載の構造物評価システム。
  5. 前記弾性波源分布に基づいて得られる前記弾性波の発生源の密度を表す弾性波源密度分布に対して前記複数のセンサの設置位置からの距離に応じた値を乗じることにより前記弾性波源密度分布を補正する補正部をさらに備え、
    前記評価部は、補正後の弾性波源密度分布を用いて前記構造物の劣化状態を評価する、請求項1に記載の構造物評価システム。
  6. 弾性波を検出する複数のセンサそれぞれによって検出された複数の弾性波に基づいて、弾性波の発生源の位置を標定する位置標定部と、
    前記弾性波の発生源の位置標定結果に基づいて得られる前記発生源の位置が示された弾性波源分布と、センサの有無とに応じて構造物の劣化状態を評価する評価部と、
    を備える構造物評価装置。
  7. 弾性波を検出する複数のセンサそれぞれによって検出された複数の弾性波に基づいて、弾性波の発生源の位置を標定する位置標定ステップと、
    前記弾性波の発生源の位置標定結果に基づいて得られる前記発生源の位置が示された弾性波源分布と、センサの有無とに応じて構造物の劣化状態を評価する評価ステップと、
    を有する構造物評価方法。
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