JP6289196B2 - スイング逆止弁の診断方法 - Google Patents
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Description
弁棒を支軸として弧状運動する逆止弁ユニットが弁箱内に収容されたスイング逆止弁の作動状態を診断するスイング逆止弁の診断方法であって、
前記弁箱に設置した超音波センサから前記弁箱内に超音波を入射し、前記逆止弁ユニットで反射する超音波に基づいて前記逆止弁ユニットの位置を判定する位置判定工程と、
前記超音波センサによって計測した超音波のピーク位置の計測時間ごとの変化に基づいて前記逆止弁ユニットの挙動の状態を判定する挙動判定工程と、
前記弁箱に設置したAEセンサを用いて前記弁箱内で発生した衝突音を検出し、検出した前記衝突音に基づいて前記逆止弁ユニットと前記弁箱との衝突の有無を判定する衝突判定工程とを一連の工程として備えており、
前記位置判定工程は、前記逆止弁ユニットが、バックストップまたは弁座の近傍のいずれに位置しているかを判定する工程であり、
前記挙動判定工程は、前記逆止弁ユニットが、動いているか否かを判定する工程であり、
前記衝突判定工程は、前記挙動判定工程において動いていると判定された前記逆止弁ユニットが、衝突音を発しているか否かを判定する工程であり、
前記位置判定工程、前記挙動判定工程、前記衝突判定工程のそれぞれにおける判定結果に基づいて、
バックストップの近傍に位置して、動いていないと判定された前記逆止弁ユニットは、バックストップ全開状態にあると診断し、
バックストップの近傍に位置して、動いており、さらに、衝突音を発していると判定された前記逆止弁ユニットは、バックストップ衝突状態にあると診断し、
弁座の近傍に位置して、動いていないと判定された前記逆止弁ユニットは、バックストップ全閉状態にあると診断し、
弁座の近傍に位置して、動いており、さらに、衝突音を発していると判定された前記逆止弁ユニットは、弁座衝突状態にあると診断し、
その他の前記逆止弁ユニットは、振動状態にあると診断することを特徴とするスイング逆止弁の診断方法である。
前記位置判定工程が、前記弁箱における前記逆止弁ユニットの上方または下方に設置した超音波センサから前記弁箱内に超音波を入射し、前記逆止弁ユニットで反射する超音波に基づいて前記超音波センサと前記逆止弁ユニットとの距離を計測し、計測した距離に基づいて前記逆止弁ユニットの位置を判定することを特徴とする請求項1に記載のスイング逆止弁の診断方法である。
弁棒を支軸として弧状運動する逆止弁ユニットが弁箱内に収容されたスイング逆止弁の作動状態を診断するスイング逆止弁の診断方法であって、
前記弁箱の側面に設置した超音波センサから前記弁箱内に超音波を入射し、前記逆止弁ユニットで反射する超音波の有無に基づいて前記逆止弁ユニットの位置を判定する位置判定工程と、
前記超音波センサによって計測した超音波のピーク高さの計測時間ごとの変化に基づいて前記逆止弁ユニットの挙動の状態を判定する挙動判定工程と、
前記弁箱に設置したAEセンサを用いて前記弁箱内で発生した衝突音を検出し、検出した前記衝突音に基づいて前記逆止弁ユニットと前記弁箱との衝突の有無を判定する衝突判定工程とを一連の工程として備えており、
前記位置判定工程は、前記逆止弁ユニットが、バックストップまたは弁座の近傍のいずれに位置しているかを判定する工程であり、
前記挙動判定工程は、前記逆止弁ユニットが、動いているか否かを判定する工程であり、
前記衝突判定工程は、前記挙動判定工程において動いていると判定された前記逆止弁ユニットが、衝突音を発しているか否かを判定する工程であり、
前記位置判定工程、前記挙動判定工程、前記衝突判定工程のそれぞれにおける判定結果に基づいて、
バックストップの近傍に位置して、動いていないと判定された前記逆止弁ユニットは、バックストップ全開状態にあると診断し、
バックストップの近傍に位置して、動いており、さらに、衝突音を発していると判定された前記逆止弁ユニットは、バックストップ衝突状態にあると診断し、
弁座の近傍に位置して、動いていないと判定された前記逆止弁ユニットは、バックストップ全閉状態にあると診断し、
弁座の近傍に位置して、動いており、さらに、衝突音を発していると判定された前記逆止弁ユニットは、弁座衝突状態にあると診断し、
その他の前記逆止弁ユニットは、振動状態にあると診断することを特徴とするスイング逆止弁の診断方法である。
前記AEセンサを用いて前記衝突音を検出し、検出した前記衝突音の音響ピークを周波数解析することにより前記衝突音の周波数分布を求め、
求めた前記衝突音の周波数分布と、予め設定した前記逆止弁ユニットに劣化が無い場合における前記衝突音の周波数分布とを比較することにより、前記逆止弁ユニットの劣化の程度を診断する劣化診断工程をさらに備えていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のスイング逆止弁の診断方法である。
上記したように、スイング逆止弁は、内部流体の流量の微妙な差などによって、逆止弁ユニットが振動したり、バックストップ14や弁座12などの弁箱に衝突したりしている状態で使用されることがある。そこで、本発明者は、先ず、このようなスイング逆止弁の作動状態を下記の表1に示す5つの状態に分類して診断することにした。
図2は本実施の形態における超音波センサの設置位置を示す説明図である。
本実施の形態では、図2に示すように、超音波センサ30aを、逆止弁ユニット3上方の弁蓋10の上面11に設置する。そして、超音波センサ30aから弁箱2内に入射した超音波の反射波(反射エコー)の測定結果に基づいて、超音波センサ30aと逆止弁ユニット3との距離を計測して、計測した距離に基づいて逆止弁ユニット3がバックストップ14または弁座12のいずれに近い位置にあるかを判定する。このときに測定される反射エコーの一例を図3に示す。
次に、反射エコーのピーク位置の計測時間ごとの変化に基づいて逆止弁ユニットの挙動の状態、即ち、逆止弁ユニット3が動いているか否かを判定する。図4は、反射エコーのピーク位置の計測時間ごとの変化の一例を示すグラフである。
次に、AEセンサを弁箱2外側で衝突音が捉えやすい箇所に設置して、弁箱2内に生じた衝突音を検出し、検出した衝突音に基づいて、動いているスイング逆止弁がバックストップや弁座と衝突していないかを判定する。AEセンサによる衝突音の検出結果の一例を図6に示す。
本実施の形態によれば、上記したとおり、位置判定工程、挙動判定工程、衝突判定工程を経て、逆止弁ユニット3の位置や挙動を捉えることにより、スイング逆止弁1の詳細な作動状態を診断することができ、この詳細な作動状態の診断結果に基づいてスイング逆止弁1の劣化の発生を正確に予測することができる。
きる。
図8は本実施の形態における超音波センサの配置位置を示す図である。図8(A)は、全開状態のスイング逆止弁の逆止弁ユニットと弁箱の一部の正面図であり、(B)は逆止弁ユニットの側面図である。図8に示すように、本実施の形態では、超音波センサ30cが弁箱2の側面22に設置されており、位置判定工程の具体的な判定方法が上記した第1の実施の形態と異なる。
周期が早い場合、将来的に摩耗する量が多くなることがわかるため、振動の周期の測定結果に基づいて劣化の発生をより正確に予測することができる。
本実施の形態に係る診断方法は、上記した作動状態に加えて、劣化状態の程度を診断する劣化診断工程を有している点で、上記した各実施の形態に係る診断方法と異なる。
(1)診断方法
弁箱内に供給する内部流体の流量を変更して、全開状態、バックストップ衝突状態、振動状態、全閉状態を模擬すると共に、上記した第2の実施の形態に係る診断方法を用いてスイング逆止弁の作動状態を診断した。
図11の位置判定の結果より、全開、バックストップ衝突、振動の状態の場合、逆止弁ユニットからの反射エコーが確認でき、全閉状態の場合、反射エコーが確認できなかった。これにより、反射エコーの有無により、逆止弁ユニットの大まかな位置を診断できることが確認できた。
(1)診断方法
健全な状態のスイング逆止弁と、ナット周辺の摺動部に摩耗が生じているスイング逆止弁を用いて、バックストップ衝突状態での衝突音の周波数分布を求めた。健全な状態のスイング逆止弁の衝突音の周波数分布を図11(A)、ナット周辺の摺動部に摩耗が生じているスイング逆止弁の衝突音の周波数分布を図11(B)に示す。
図11(A)と(B)とを比較すると、健全な状態のスイング逆止弁に対して、摺動部に摩耗が生じているスイング逆止弁は、周波数分布にずれが生じており、摩耗による劣化が進行していることが確認された。これにより、衝突音の周波数分布を、健全なスイング逆止弁の衝突音の周波数分布と比較することにより、スイング逆止弁の劣化の程度を診断できることが確認できた。
2 弁箱
3 逆止弁ユニット
4 弁棒
6 アーム
7 アーム貫通穴
8 弁体
9 弁体ボルト
10 弁蓋
11 蓋の上面
12 弁座
14 バックストップ
20 ナット
21 弁箱の底面
22 弁箱の側面
30a〜30c 超音波センサ
Claims (4)
- 弁棒を支軸として弧状運動する逆止弁ユニットが弁箱内に収容されたスイング逆止弁の作動状態を診断するスイング逆止弁の診断方法であって、
前記弁箱に設置した超音波センサから前記弁箱内に超音波を入射し、前記逆止弁ユニットで反射する超音波に基づいて前記逆止弁ユニットの位置を判定する位置判定工程と、
前記超音波センサによって計測した超音波のピーク位置の計測時間ごとの変化に基づいて前記逆止弁ユニットの挙動の状態を判定する挙動判定工程と、
前記弁箱に設置したAEセンサを用いて前記弁箱内で発生した衝突音を検出し、検出した前記衝突音に基づいて前記逆止弁ユニットと前記弁箱との衝突の有無を判定する衝突判定工程とを一連の工程として備えており、
前記位置判定工程は、前記逆止弁ユニットが、バックストップまたは弁座の近傍のいずれに位置しているかを判定する工程であり、
前記挙動判定工程は、前記逆止弁ユニットが、動いているか否かを判定する工程であり、
前記衝突判定工程は、前記挙動判定工程において動いていると判定された前記逆止弁ユニットが、衝突音を発しているか否かを判定する工程であり、
前記位置判定工程、前記挙動判定工程、前記衝突判定工程のそれぞれにおける判定結果に基づいて、
バックストップの近傍に位置して、動いていないと判定された前記逆止弁ユニットは、バックストップ全開状態にあると診断し、
バックストップの近傍に位置して、動いており、さらに、衝突音を発していると判定された前記逆止弁ユニットは、バックストップ衝突状態にあると診断し、
弁座の近傍に位置して、動いていないと判定された前記逆止弁ユニットは、バックストップ全閉状態にあると診断し、
弁座の近傍に位置して、動いており、さらに、衝突音を発していると判定された前記逆止弁ユニットは、弁座衝突状態にあると診断し、
その他の前記逆止弁ユニットは、振動状態にあると診断することを特徴とするスイング逆止弁の診断方法。 - 前記位置判定工程が、前記弁箱における前記逆止弁ユニットの上方または下方に設置した超音波センサから前記弁箱内に超音波を入射し、前記逆止弁ユニットで反射する超音波に基づいて前記超音波センサと前記逆止弁ユニットとの距離を計測し、計測した距離に基づいて前記逆止弁ユニットの位置を判定することを特徴とする請求項1に記載のスイング逆止弁の診断方法。
- 弁棒を支軸として弧状運動する逆止弁ユニットが弁箱内に収容されたスイング逆止弁の作動状態を診断するスイング逆止弁の診断方法であって、
前記弁箱の側面に設置した超音波センサから前記弁箱内に超音波を入射し、前記逆止弁ユニットで反射する超音波の有無に基づいて前記逆止弁ユニットの位置を判定する位置判定工程と、
前記超音波センサによって計測した超音波のピーク高さの計測時間ごとの変化に基づいて前記逆止弁ユニットの挙動の状態を判定する挙動判定工程と、
前記弁箱に設置したAEセンサを用いて前記弁箱内で発生した衝突音を検出し、検出した前記衝突音に基づいて前記逆止弁ユニットと前記弁箱との衝突の有無を判定する衝突判定工程とを一連の工程として備えており、
前記位置判定工程は、前記逆止弁ユニットが、バックストップまたは弁座の近傍のいずれに位置しているかを判定する工程であり、
前記挙動判定工程は、前記逆止弁ユニットが、動いているか否かを判定する工程であり、
前記衝突判定工程は、前記挙動判定工程において動いていると判定された前記逆止弁ユニットが、衝突音を発しているか否かを判定する工程であり、
前記位置判定工程、前記挙動判定工程、前記衝突判定工程のそれぞれにおける判定結果に基づいて、
バックストップの近傍に位置して、動いていないと判定された前記逆止弁ユニットは、バックストップ全開状態にあると診断し、
バックストップの近傍に位置して、動いており、さらに、衝突音を発していると判定された前記逆止弁ユニットは、バックストップ衝突状態にあると診断し、
弁座の近傍に位置して、動いていないと判定された前記逆止弁ユニットは、バックストップ全閉状態にあると診断し、
弁座の近傍に位置して、動いており、さらに、衝突音を発していると判定された前記逆止弁ユニットは、弁座衝突状態にあると診断し、
その他の前記逆止弁ユニットは、振動状態にあると診断することを特徴とするスイング逆止弁の診断方法。 - 前記AEセンサを用いて前記衝突音を検出し、検出した前記衝突音の音響ピークを周波数解析することにより前記衝突音の周波数分布を求め、
求めた前記衝突音の周波数分布と、予め設定した前記逆止弁ユニットに劣化が無い場合における前記衝突音の周波数分布とを比較することにより、前記逆止弁ユニットの劣化の程度を診断する劣化診断工程をさらに備えていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のスイング逆止弁の診断方法。
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