JPWO2020016988A1 - 荷電粒子線装置 - Google Patents

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Abstract

二次電子とガス分子の衝突により発生する光の収率を向上させるために、本発明は、試料へ荷電粒子線を照射する荷電粒子線源と、前記試料とガス分子が保持される試料室と、前記試料から放出される二次電子を加速する電界を形成する正電極と、加速された二次電子と前記ガス分子の衝突により発生する光を検出する光検出器を備える荷電粒子線装置であって、前記試料と前記光検出器との間に配置され、前記光が発生する発光空間を有し、前記発光空間で発生した光を前記光検出器の側に集光する集光部をさらに備えることを特徴とする。

Description

本発明は荷電粒子線装置に係り、特に試料から放出される二次電子を加速させて試料室内に残留するガス分子に衝突させ、衝突時に発生する光を効率的に検出する技術に関する。
荷電粒子線装置は、電子ビームのような荷電粒子線を試料に照射し、試料から放出される二次電子等の荷電粒子を検出することにより、試料を観察する画像を形成する装置である。通常、荷電粒子線装置の試料室内は10−1Pa以下の高真空に保たれるが、試料表面の帯電を低減させて観察する場合や液体を含む試料を観察する場合、試料室内を数Pa〜数1000Pa程度の低真空にする必要がある。低真空下での二次電子の検出には、二次電子を加速させて試料室内に残留するガス分子に衝突させ、衝突時に発生する光を検出する技術が用いられる。
特許文献1には低真空下における光を効率的に検出するために、発生する光の波長が真空紫外光領域から可視光領域であることに着目し、ライトガイドの透過波長や光電子増倍管の検出波長を最適化することが開示されている。
特開2013−225530号公報
しかしながら、特許文献1では、ライトガイド及び光電子増倍管に入射する光の収率に関する配慮はなされていない。二次電子とガス分子の衝突により発生する光は等方的に放射されるので、ライトガイドに向けて放射される光は検出されるが、それ以外の方向に放射される光は失活することとなる。
そこで本発明は、二次電子とガス分子の衝突により発生する光の収率を向上させる荷電粒子線装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、二次電子とガス分子の衝突により発生する光を光検出器の側に集光する集光部を試料と光検出器との間に配置することを特徴とする。
より具体的には、本発明は、試料へ荷電粒子線を照射する荷電粒子線源と、前記試料とガス分子が保持される試料室と、前記試料から放出される二次電子を加速する電界を形成する正電極と、加速された二次電子と前記ガス分子の衝突により発生する光を検出する光検出器を備える荷電粒子線装置であって、前記試料と前記光検出器との間に配置され、前記光が発生する発光空間を有し、前記発光空間で発生した光を前記光検出器の側に集光する集光部をさらに備えることを特徴とする。
本発明によれば、二次電子とガス分子の衝突により発生する光の収率を向上させる荷電粒子線装置を提供することができる。
実施例1の走査型電子顕微鏡の全体構成を示す図である。 試料から放出される二次電子を加速させてガス分子に衝突させる時に発生する光の検出について説明する図である。 実施例1の集光部を説明する図である。 集光部内の発光空間で発生した光が見込む立体角を説明する図である。 光が見込む立体角と光が発生した位置との関係の一例を示すグラフである。 実施例2の集光部を説明する図である。 実施例3の集光部を説明する図である。 実施例4の集光部を説明する図である。 実施例5の集光部を説明する図である。 実施例6の集光部と第二正電極を説明する図である。
以下、図面を参照して、本発明の荷電粒子線装置の実施例について説明する。荷電粒子線装置とは、荷電粒子源から放出される荷電粒子がレンズで集束された荷電粒子線を試料に照射する装置である。例えば、電子ビームを試料に照射することにより試料が観察される走査電子型顕微鏡及び透過型電子顕微鏡や、集束したイオンビームを試料に照射することで試料の観察を行う集束イオンビーム装置などの装置がある。以下では、荷電粒子線装置の一例として、走査型電子顕微鏡(SEM)について説明する。
なお実施例の説明に用いる全図において、同一の機能を有するものは原則として同一の符号を付し、説明の重複をさける。また平面図であっても図面を見やすくするためにハッチングを付す場合がある。
図1に走査型電子顕微鏡100の全体構成を示す。走査型電子顕微鏡100は、鏡筒部105と試料室106、制御部109、入出力部129、記憶部130を備える。
鏡筒部105は、陰極101、ウェネルト102、陽極103、第一集束レンズ107、第二集束レンズ108、上段偏向コイル111、下段偏向コイル112、対物レンズ113を有する。試料室106は内部が数Pa〜数1000Pa程度の低真空に保たれ、試料台115、ライトガイド116、光検出器117、正電極132、集光部133を有する。制御部109は鏡筒部105等を制御するために、高電圧制御回路119、集束レンズ制御回路121、偏向制御回路124、対物レンズ制御回路125、正電極用電源126、増幅器118、信号処理回路127、コンピュータ128を有する。入出力部129は、マウスやキーボード、ディスプレーを有し、観察条件の入力や観察画像の表示に用いられる。記憶部130は、例えばハードディスクドライブであり、観察条件や観察画像を記憶する。
高電圧制御回路119によって陰極101、ウェネルト102、陽極103に、観察条件に応じた電圧が印加されると、陰極101から電子ビーム104が放出される。電子ビーム104は第一集束レンズ107、第二集束レンズ108で集束された後、対物レンズ113によって、試料台115に載置される試料114に集束される。また、試料114上に集束される電子ビーム104は同時に、上段偏向コイル111及び下段偏向コイル112によって試料114上を走査される。電子ビーム104の照射に伴って試料114から二次電子134が発生する。走査型電子顕微鏡100では、電子ビーム104が照射された試料114上の位置と、二次電子134の発生量とを対応付けることで観察画像が生成される。
図2を用いて、二次電子134の発生量Nsigの計測について説明する。試料114から発生した二次電子134は、1〜600V程度の正電圧が印加された正電極132が形成する電界によって、正電極132に向かって加速される。加速された二次電子134は試料室106の内部に保持されるガス分子135と衝突し、電子136とイオン137を生成する。生成された電子136は正電極132が形成する電界によって加速され、ガス分子135と衝突してさらに電子136とイオン137を生成する。すなわち、電子136とガス分子135の衝突が繰り返されることにより電子なだれが生じ、電子136とイオン137の数は正電極132に近づくに従って指数関数的に増大する。
また二次電子134または電子136とガス分子135との衝突により光138が発生し、光138の発生量は電子なだれの過程においてδgas倍に増幅される。発生する光138の波長は、ガス分子135の種類に応じて異なる。例えばガス分子135が窒素の場合、338nmのピークを含む300〜450nmが主となる波長の光138が発生する。増幅された光138の発生量は二次電子134の発生量Nsigに比例するので、光検出器117により光138を検出することにより、二次電子134の発生量が計測される。
光検出器117には、例えば光電子増倍管やフォトダイオードが用いられる。光検出器117の出力は増幅器118で増幅されて信号処理回路127に送信され、信号処理回路127では観察画像が生成される。光検出器117の前段には必要に応じてライトガイド116が設けられる。ライトガイド116は光138の波長に対して透過率の高い材質であることが好ましい。正電極132は、ライトガイド116が設けられる場合はライトガイド116の前段に、ライトガイド116がない場合は光検出器117の前段に設けられる。正電極132は、光138が透過できるように、開口率の高い形状、例えばリング形状やメッシュ形状であったり、光138の波長に対して透明な電極であったりすることが好ましい。
ところで、電子なだれの過程で発生する光138は等方的に放射されるので、ライトガイド116または光検出器117に入射するのは光138の一部に限られる。ライトガイド116または光検出器117に入射しない光138は失活することになり、光検出器117による光138の収率Tを低下させ、生成される観察画像の画質を悪化させる。そこで本発明では、試料114と光検出器117との間に、光138を光検出器117の側に集光する集光部133を設け、光検出器117による光138の収率Tを向上させる。
図3を用いて、本実施例の集光部133について説明する。なお本実施例ではライトガイド116が設けられる。集光部133は、正電極132よりも拡散反射率が高い材質であって円筒形状を有し、ライトガイド116の前段に正電極132を覆うように配置される。集光部133が設けられることにより、集光部133内の空間である発光空間139で発生した光138のうちライトガイド116に入射せずに失活していた光138は、発光空間139に面する集光部133の内周面で拡散反射し拡散光140となる。そして拡散光140のうちライトガイド116の側に反射した光は、ライトガイド116を介して光検出器117により検出される。すなわち、従来失活していた光138の一部が集光部133により光検出器117の側に集光され、光検出器117で検出されるようになるので、光138の収率Tを向上させることができる。
集光部133の材質には、アモルファス結晶構造を一部に有するポリテトラオロエチレン(PTFE)や延伸ポリテトラオロエチレン(ePTFE)といったフッ素系樹脂が好ましい。フッ素系樹脂は波長300〜450nmにおいて高い拡散反射率を有しているので、二次電子134または電子136が窒素に衝突するときに発生する光138の収率Tを向上させることができる。なお、フッ素系樹脂の拡散反射率は厚さに依存するので、波長300〜450nmにおいて例えば80%以上の拡散反射率となるように、集光部133の厚さを設定することが好ましい。
集光部133は試料114と光検出器117との間の任意の位置に配置しても良い。ただし、正電極132によって形成される電界の強度が大きい位置では光138の発生量が多いので、電界強度が大きい正電極132付近、例えば正電極132を覆うように集光部133が配置されることが好ましい。また正電極132付近の電界強度を保つために、集光部133は正電極132から電気的に絶縁されていることが好ましい。
図4及び図5を用いて、本実施例の集光部133の効果について説明する。図4は、発光空間139内の集光部133の中心軸上で発生した光138が正電極132等を見込む立体角を説明する図である。発光空間139内で発生する光は等方的に放射されるので、各立体角の大きさが正電極132等に到達する光138の量に相当する。なお図4では集光部133の内径を2r、正電極132の試料114側の面から集光部133の先端までの長さをLとする。光138が発生する位置をx、正電極132の試料114側の面の位置をx=0とすると、xにおいて正電極132を見込む立体角Ωelectrodeは次式になる。
Ωelectrode=2π(1−cos(tan−1(r/x))) …(1)
またxにおいて集光部133の試料114側の開口部を見込む立体角Ωspaceは次式になる。
Ωspace=2π(1−cos(tan−1(r/(L−x)))) …(2)
したがってxから集光部133の内周面を見込む立体角Ωscatterは次式になる。
Ωscatter=4π−Ωelectrode−Ωspace …(3)
図5は、式(1)〜(3)を用い、L=20mm、r=7.5mmとして求めた、集光部133の中心軸上で光138が発生した位置xと各立体角との関係の一例を示すグラフである。図5より正電極132の近傍では立体角Ωelectrodeが大きく、約半分の光がライトガイド116や光検出器117の側に放射され、残りのほとんどの光が集光部133の内周面へ放射されることがわかる。またxが大きくなり正電極132から離れるにつれ、光検出器117の側に放射される光は単調に減少するのに対し、集光部133の内周面へ放射される光の割合は増減するものの約半分以上を維持する。したがって、従来は失活していた光の一部が、集光部133が設けられることによって、光検出器117で検出されるようになる。
なお光の吸収率が低く拡散反射率が高い材質で、集光部133の内周面を構成することにより、集光部133内の発光空間139で光138の多くが多重反射し、発光空間139内に閉じ込められるので、光138の収率Tがさらに向上する。また集光部133の内径2rや長さLは、正電極132の形状や周囲の構造物に応じて適切に設定されることが望ましい。
実施例1では、円筒形状を有する集光部133について説明した。集光部133の形状は円筒形状に限定されず、発生した光138を光検出器117の側に集光可能な形状であれば良い。本実施例では、内周面が湾曲形状を有する集光部133について説明する。なお、本実施例の全体構成は実施例1と同じであるので、説明を省略する。
図6を用いて、本実施例の集光部133について説明する。本実施例の集光部133は、実施例1と同様に拡散反射率の高い材質、例えばフッ素系樹脂であって外形は円筒形状である。ただし、内周面は湾曲形状を有しており、集光部133の中心軸に対する内周面の傾斜角は、光検出器117から離れるにつれ、大きくなるように設定される。
内周面が湾曲形状を有することにより、集光部133の内周面へ放射される光138は発光空間139から漏れにくくなるので、光138の収率Tがさらに向上する。なお、傾斜角が大きすぎると集光部133の試料114側の開口部が狭くなり、発光空間139に入射する二次電子134や電子136が減少し、光138の発生量の減少を招く。そこで、集光部133の中心軸に対する内周面の傾斜角は、内周面の法線が正電極132と交差しないように設定しても良い。
実施例2では、内周面が湾曲形状を有する集光部133について説明した。集光部133の内周面は湾曲形状に限定されず、発生した光138が発光空間139から漏れにくくなる形状であれば良い。本実施例では、内周面がのこぎり波形状を有する集光部133について説明する。なお、本実施例の全体構成は実施例1と同じであるので、説明を省略する。
図7を用いて、本実施例の集光部133について説明する。本実施例の集光部133は、実施例1と同様に拡散反射率の高い材質、例えばフッ素系樹脂であって外形は円筒形状である。ただし、内周面はのこぎり波形状を有しており、のこぎり波形状は集光部133の中心軸に対して傾斜し光検出器117の側を向く傾斜面と、中心軸と直交する直交面を含む。
内周面がのこぎり波形状を有することにより、集光部133の内周面へ放射される光138は発光空間139から漏れにくくなるので、光138の収率Tがさらに向上する。なお、傾斜面と直交面との対の数は四つに限定されず、任意の数であっても良い。例えば、傾斜面と直交面との対の数が一つの場合、内周面は光検出器117の側を向くテーパ形状となり、発光空間139の形状は光検出器117の側が広い円錐台形状となる。
実施例1乃至3では、単一の材質で構成される集光部133について説明した。集光部133は単一の材質に限定されず、発生した光138を光検出器117の側に集光可能であれば複数の材質の組み合わせであっても良い。本実施例では、複数の材質の組み合わせで構成される集光部133について説明する。なお、本実施例の全体構成は実施例1と同じであるので、説明を省略する。
図8を用いて、本実施例の集光部133について説明する。本実施例の集光部133は、光散乱体141と集光部母材142を有する。
集光部母材142は任意の材質であって、円筒形状を有し、ライトガイド116の前段に正電極132を覆うように配置される。なお、正電極132付近の電界強度を高く保つために、集光部母材142は正電極132から電気的に絶縁される材質であることが好ましい。
光散乱体141は、例えば硫酸バリウムやアルミナ、酸化チタン等を含む材質であって、集光部母材142の内周面に塗布される。集光部母材142の内周面に塗布された光散乱体141は光拡散面を形成し、発光空間139で発生する光138を拡散反射させる。
本実施例の集光部133であっても、実施例1と同様に、従来失活していた光138の一部を光検出器117の側に集光し、光検出器117に検出させられるようになるので、光138の収率Tが向上する。
なお、集光部母材142の内周面に塗布されるのは光散乱体141に限定されず、蛍光体が塗布されても良い。塗布される蛍光体は、発光空間139で発生する光138の波長が励起波長である材質、または光検出器117の検出感度が高い波長領域に発光ピークを有する材質が好ましい。蛍光体から発生する光も等方的に放射されるので、光散乱体141が塗布された場合と同様に、従来失活していた光138の一部を光検出器117の側に集光することになり、光138の収率Tが向上する。
また集光部母材142は円筒形状に限定されない。例えば、実施例2の湾曲形状や実施例3ののこぎり波形状である内周面を有する集光部母材142であっても良い。
実施例1乃至4では、光138を拡散反射させる集光部133について説明した。集光部133での光138の反射は拡散反射に限定されず、発生した光138を光検出器117の側に集光可能であれば鏡面反射であっても良い。本実施例では、光138を鏡面反射させる集光部133について説明する。なお、本実施例の全体構成は実施例1と同じであるので、説明を省略する。
図9を用いて、本実施例の集光部133について説明する。本実施例の集光部133は、光138の波長領域において真空の屈折率より高い屈折率を有する材質、例えば石英等のガラス部材143であって、表面に鏡面を有する円筒形状である。真空よりも高い屈折率を有するガラス部材143が集光部133に用いられることにより、ガラス部材143に入射した光138はガラス部材143の中で全反射を繰り返して閉じ込められ、ライトガイド116へ向けて伝搬し、光検出器117に検出される。すなわち、従来失活していた光138の一部を光検出器117の側に集光することになり、光138の収率Tが向上する。
なおガラス部材143の外表面、すなわち発光空間に面していない面に図9に示すような金属コーティング144を施してもよい。金属コーティング144には例えばアルミニウムや銀等が用いられる。金属コーティング144により、ガラス部材143の外表面での光138の反射率がさらに向上する。また、ガラス部材143とライトガイド116は別部品に限定されず、一体部品としても良い。一体部品とすることにより、ガラス部材143とライトガイド116の境界における光138の反射を低減できる。またガラス部材143は表面が鏡面であれば、任意の形状でよく、例えば、実施例2のように内周面が湾曲形状であっても良い。
実施例1乃至5では、ライトガイド116の前段に集光部133のみが設けられる構成について説明した。光検出器117の検出効率を向上させるために、正電極132とは別の正電極を集光部133とともに設けても良い。本実施例では、集光部133とともに第二正電極が設けられる構成について説明する。なお、本実施例の全体構成は実施例1と同じであるので、説明を省略する。
図10を用いて、本実施例について説明する。本実施例では、正電極132とは別に、第二正電極145が集光部133とともにライトガイド116の前段に設けられる。第二正電極145は、正電極132に印加される電圧V1よりも低い正電圧V2(<V1)が印加される円筒形状の電極であり、二次電子134及び電子136を発光空間139に引き寄せる電界を形成する。集光部133は、第二正電極145の内側に配置される。本実施例の集光部133は、実施例1乃至5のいずれであっても良い。
第二正電極145により形成される電界により、二次電子134及び電子136が発光空間139に引き寄せられるので、発光空間139での光138の発生量が増え、光検出器117に検出される量を向上できる。なお、第二正電極145に印加される正電圧V2が正電極132に印加される電圧V1よりも低いので、正電極132付近の電界強度をあまり低下させずにすむ。発光空間139で発生した光138は、実施例1乃至5と同様に、集光部133によって光検出器117の側に集光されるので、光138の収率Tが向上し、生成される観察画像の画質も向上できる。
以上、本発明の荷電粒子線装置について複数の実施例を説明した。本発明の荷電粒子線装置は上記実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせても良い。さらに、上記実施例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除しても良い。
100:走査型電子顕微鏡、:101:陰極、102:ウェネルト、103:陽極、104:電子ビーム、105:鏡筒部、106:試料室、107:第一集束レンズ、108:第二集束レンズ、109:制御部、111:上段偏向コイル、112:下段偏向コイル、113:対物レンズ、114:試料、115:試料台、116:ライトガイド、117:光検出器、118:増幅器、119:高電圧制御回路、121:集束レンズ制御回路、124:偏向制御回路、125:対物レンズ制御回路、126:正電極用電源、127:信号処理回路、128:コンピュータ、129:入出力部、130:記憶部、132:正電極、133:集光部、134:二次電子、135:ガス分子、136:電子、137:イオン、138:光、139:発光空間、140:拡散光、141:光散乱体、142:集光部母材、143:ガラス部材、144:金属コーティング、145:第二正電極
集光部133の材質には、アモルファス結晶構造を一部に有するポリテトラフルオロエチレン(PTFE)や延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)といったフッ素系樹脂が好ましい。フッ素系樹脂は波長300〜450nmにおいて高い拡散反射率を有しているので、二次電子134または電子136が窒素に衝突するときに発生する光138の収率Tを向上させることができる。なお、フッ素系樹脂の拡散反射率は厚さに依存するので、波長300〜450nmにおいて例えば80%以上の拡散反射率となるように、集光部133の厚さを設定することが好ましい。

Claims (14)

  1. 試料へ荷電粒子線を照射する荷電粒子線源と、
    前記試料とガス分子が保持される試料室と、
    前記試料から放出される二次電子を加速する電界を形成する正電極と、
    加速された二次電子と前記ガス分子の衝突により発生する光を検出する光検出器を備える荷電粒子線装置であって、
    前記試料と前記光検出器との間に配置され、前記光が発生する発光空間を有し、前記発光空間で発生した光を前記光検出器の側に集光する集光部をさらに備えることを特徴とする荷電粒子線装置。
  2. 請求項1に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記集光部の材質はフッ素系樹脂であることを特徴とする荷電粒子線装置。
  3. 請求項2に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記フッ素系樹脂はアモルファス結晶構造を一部に有するポリテトラオロエチレンまたは延伸ポリテトラオロエチレンであることを特徴とする荷電粒子線装置。
  4. 請求項3に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記集光部は、光の波長300〜450nmにおいて80%以上の拡散反射率となる厚さを有することを特徴とする荷電粒子線装置。
  5. 請求項1に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記集光部は、前記発光空間に面する面が湾曲形状を有することを特徴とする荷電粒子線装置。
  6. 請求項5に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記湾曲形状は、前記集光部の中心軸に対する傾斜角が前記光検出器から離れるにつれ大きくなることを特徴とする荷電粒子線装置。
  7. 請求項1に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記集光部は、前記発光空間に面する面がのこぎり波形状を有することを特徴とする荷電粒子線装置。
  8. 請求項7に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記のこぎり波形状は、前記集光部の中心軸に対して傾斜し前記光検出器の側を向く傾斜面と、前記中心軸と直交する直交面を含むことを特徴とする荷電粒子線装置。
  9. 請求項1に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記集光部は、集光部母材を有し、前記集光部母材の内周面に光散乱体または蛍光体が塗布されることを特徴とする荷電粒子線装置。
  10. 請求項1に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記集光部は、前記光の波長領域において真空の屈折率より高い屈折率を有し、表面に鏡面を有するガラス部材であることを特徴とする荷電粒子線装置。
  11. 請求項10に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記ガラス部材の外表面には、金属コーティングが施されることを特徴とする荷電粒子線装置。
  12. 請求項10に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記光検出器の前段にライトガイドをさらに備え、
    前記ライトガイドは前記ガラス部材と一体部品であることを特徴とする荷電粒子線装置。
  13. 請求項1に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記正電極に印加される電圧より低い電圧が印加される第二正電極をさらに備え、
    前記集光部は前記第二正電極の内側に設けられることを特徴とする荷電粒子線装置。
  14. 請求項1に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記集光部は、前記正電極とは電気的に絶縁されることを特徴とする荷電粒子線装置。
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