JPWO2019229865A1 - オゾン発生装置 - Google Patents

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Abstract

原料ガスが流入し、オゾン化ガスが流出する本体容器(12)と、交流電源(16)の出力を前記本体容器の内部に伝送する給電線(14)と、前記本体容器の内部に設置され、貫通穴(5b)を有する接地金属電極(11)と、一端が開口され、他端は封鎖されており、前記接地金属電極の貫通穴に設置されている誘電体管(1)と、前記誘電体管の内周面に形成されていて、開口側端部(2a)を有する電圧印加電極(2)と、前記電圧印加電極の開口側端部から給電線側に向かって延在し、導電性接着剤の硬化物からなる硬化物電極(9)と、前記給電線と前記硬化物電極を接続する給電部材(8)と、を備え、前記給電部材は、先端(8x)が前記硬化物電極によって前記誘電体管の内周面に固定されており、この給電部材の先端は、前記電圧印加電極の開口側端部から間隔(d)を隔てた場所に配置されていることを特徴とするオゾン発生装置。

Description

本願は、酸素を含むガスを放電によりオゾン化するオゾン発生装置に関し、特に、電圧印加電極への給電構造に関するものである。
オゾン発生装置の構造を簡単に説明する。ガラスからなる誘電体管の内面に、電圧印加電極を形成し、誘電体管の外周には、同心円状に接地金属電極を配置している(例えば、特許文献1〜3を参照)。高周波高電圧発生電源の片端は、高圧リード線、給電部材、ヒューズ、給電部材、および給電子を通じて、電圧印加電極に電気接続されている。高周波高電圧発生電源の他端は、接地金属電極に接続されている。放電ギャップには、酸素ガスと微量の窒素ガスを含むガスを流す。
高周波高電圧発生電源を稼働すると、放電ギャップで無声放電が発生する。無声放電により放電ギャップでガスが励起される結果、オゾン化ガスが生成される。放電ギャップの温度が上昇するとオゾン生成効率が低下するため、放電で発生する熱は接地金属電極の周囲を流れる冷却水で冷却している。冷却水は、接地金属電極を冷やすとともに、誘電体管も冷却している。電圧印加電極と誘電体管の間に隙間が発生すると、この隙間で放電が発生する。
放電による発熱はガラス管の温度を上昇させるため、電圧印加電極と誘電体管の間に隙間が発生しないように構成する。また、放電により硝酸化合物等から成る放電付着物が、接地金属電極の表面と誘電体管の外表面に付着する。オゾン発生装置を運転中に発生するオゾン化ガス、および、オゾン発生装置を停止中に放電付着物から発生する硝酸ガスは、腐食性が強いので、腐食性ガスに触れる部分は、耐腐食性の強い材料で構成している。
特許文献4に開示されるオゾン発生装置においては、給電子として金属ブラシを用いている。ブラシ部分には、ステンレススチール製の細線を使用している(特に、図1を参照)。特許文献5に開示されるオゾン発生装置においては、ステンレススチールをスパッタ蒸着することによって、電圧印加電極を形成している。給電子は、ステンレススチールの細線ウールにより構成するか、カーボン系導電性接着剤により構成している(特に、図1を参照)。
特許文献6に開示されるオゾン発生装置においては、給電子を使用する代わりに、給電部材を、直接、電圧印加電極に半田で電気接合している。半田は、耐腐食性が低いので、誘電体管の開口部にキャップを取り付け、腐食性ガスの誘電体管への進入を防いでいる(特に、図7を参照)。
特開2008−50200号公報 特開2000−128508号公報 実開平5−69126号公報 特許第4875120号公報 特開2007−169134号公報 国際公開第2016/084181号
特許文献4に関わるオゾン発生装置では、金属ブラシがステンレススチール製のため、ブラシの表面には酸化皮膜が形成されている。金属ブラシと電圧印加電極との接触部では酸化皮膜による接触抵抗が生じるので、発熱が接触部で生じる。この接触部での発熱を抑えるには、金属ブラシの細線の本数を多くして、接触箇所を増やす必要がある。
特許文献5に関わるオゾン発生装置では、電圧印加電極および給電子は、ステンレススチールで構成されている。双方には酸化皮膜が存在するため、接触抵抗が大きくなる。放電時には電圧印加電極の温度が上がることにより、オゾンの発生効率は低下する。また、給電子にカーボン系導電性接着剤を使用する場合、電圧印加電極を構成するステンレススチールとカーボンの熱膨張率が異なるため、電圧印加電極が誘電体管より剥離する。また、カーボンは、発熱すると酸素ガス中では、発火しやすい。
特許文献6に関わるオゾン発生装置では、給電材を半田で電圧印加電極に接合している。給電材を電圧印加電極に半田で接合する際には、電圧印加電極の温度が局所的に上昇する。このため、給電材と電圧印加電極との半田接合部分では、誘電体管からの電圧印加電極の剥離が発生しやすい。
本願は、上記のようなオゾン発生装置における課題を解決するためになされたものである。すなわち、電圧印加電極が誘電体管から剥離することを防止することによって、信頼性の高い給電構造を備えたオゾン発生装置を提供することを目的とする。
本願に関わるオゾン発生装置は、原料ガスが流入し、オゾン化ガスが流出する本体容器と、交流電源の出力を前記本体容器の内部に伝送する給電線と、前記本体容器の内部に設置され、貫通穴を有する接地金属電極と、一端が開口され、他端は封鎖されており、前記接地金属電極の貫通穴に設置されている誘電体管と、前記誘電体管の内周面に形成されていて、開口側端部を有する電圧印加電極と、前記電圧印加電極の開口側端部から給電線側に向かって延在し、導電性接着剤の硬化物からなる硬化物電極と、前記給電線と前記硬化物電極を接続する給電部材と、を備え、前記給電部材は、先端が前記硬化物電極によって前記誘電体管の内周面に固定されており、この給電部材の先端は、前記電圧印加電極の開口側端部から間隔を隔てた場所に配置されていることを特徴とするものである。
本願に関わるオゾン発生装置は、原料ガスが流入し、オゾン化ガスが流出する本体容器と、交流電源の出力を前記本体容器の内部に伝送する給電線と、前記本体容器の内部に設置され、貫通穴を有する接地金属電極と、一端が開口され、他端は封鎖されており、前記接地金属電極の貫通穴に設置されている誘電体管と、前記誘電体管の内周面に形成されていて、開口側端部を有する電圧印加電極と、前記電圧印加電極の開口側端部から給電線側に向かって延在し、導電性接着剤の硬化物からなる硬化物電極と、前記給電線と前記硬化物電極を接続する給電部材と、を備え、前記給電部材は、先端が前記硬化物電極によって前記誘電体管の内周面に固定されており、この給電部材の先端は、前記電圧印加電極の開口側端部から間隔を隔てた場所に配置されていることを特徴とするものであることにより、電圧印加電極が誘電体管から剥離することを防止することができるので、信頼性の高いオゾン発生装置を提供することができる。
実施の形態に関わるオゾン発生装置の内部構造を示す断面図である。 実施の形態に関わる交流電源の構成を示す構成図である。 実施の形態1による放電管の内部構造を示す断面図である。 実施の形態1による給電部の要部を示す拡大断面図である。図4Aは、給電部材を横方向から見た断面図であり、図4Bは、給電部材を下方向から見た断面図である。 実施の形態1による給電部の製作工程を示す断面図である。図5Aは、導電性接着剤を誘電体管の内周面に塗布した状態を示す断面図であり、図5Bは、塗布した導電性接着剤に給電部材を設置した状態を示している図であり、図5Cは、塗布した導電性接着剤が固化した状態を示す断面図である。 実施の形態2による給電部の要部を示す拡大断面図である。図6Aは、給電部材を横方向から見た断面図であり、図6Bは、給電部材を下方向から見た断面図である。 実施の形態3による給電部の要部を示す拡大断面図である。図7Aは、給電部材を横方向から見た断面図であり、図7Bは、給電部材を下方向から見た断面図であり、図7Cは、給電部材を給電線側から見た断面図である。 実施の形態3による給電部材の動作を説明するための図である。図8Aは、短絡電流が流れている状態を表している図であり、図8Bは、中間部材が落下した状態を表している図である。 実施の形態3による中間部材の役割を説明するための図である。 短絡が発生した場合における、交流電源16の電源制御部22の動作を示している図である。 短絡が発生した場合における、交流電源16の交流電圧発生部21で発生する電圧の波形を示している図である。 短絡が発生した場合における、絶縁破壊した誘電体管で流れる電流の波形を示している図である。 短絡が発生した場合における、正常な誘電体管で流れる電流の波形を示している図である。
実施の形態1.
以下、実施の形態に関わるオゾン発生装置100を、図面を参照して説明する。図1は、実施の形態に関わるオゾン発生装置100の構造を説明するための全体図である。オゾン発生装置本体容器12(本体容器)と交流電源16とでオゾン発生装置100を構成している。高圧容器である高圧タンク50は、円筒を横向きに置いたような外形を有する。高圧タンク50の左上には、交流電源16からの給電線14(高電圧線または給電リード線)をタンク内に導入するために、高電圧線導入口53が設けられている。給電線14は、交流電源16の出力をオゾン発生装置本体容器12(本体容器)の内部に伝送するために設けられている。
高電圧線導入口53には、接地されている高圧タンク50と給電線14(高電圧線または給電リード線)の間を十分に絶縁し、かつガスが漏れないような対策をとっている。高圧タンク50の左下には原料ガス入口17が、右下にはオゾン化ガス出口18がそれぞれ設けられている。給電線14がオゾン発生装置本体容器12を貫通する部分は、ブッシング15により絶縁されている。原料ガス入口17からオゾン発生装置本体容器12に流入した原料ガスは、無声放電が発生している放電空間を通過する。原料ガスは、放電により生成されたオゾンを含むオゾン化ガスになり、オゾン発生装置本体容器12のオゾン化ガス出口18から流出する。
オゾン発生装置100では、酸素を主成分とするガスもしくは空気が原料ガスとなる。高圧タンク50の下側に設けた冷却水入口19より、冷却水24がオゾン発生装置本体容器12の内部に供給され、かつ冷却水出口20から排出される。オゾン発生装置本体容器12の内部では、誘電体管1と接地金属電極11が対となって1本の放電管を構成している。誘電体管1と接地金属電極11は、必要な間隔をあけて、所定数だけ配置されている。
誘電体管1は、接地金属電極11と同心円状に配置され、接地金属電極11の内部をガスが通る。オゾン発生装置本体容器12は密閉でき、接地金属電極11の外側には、冷却水24が充填される。オゾン発生装置100は、N本の誘電体管を備えている。大容量のオゾン発生装置100では、一つのオゾン発生装置本体容器12の内部に数百本の誘電体管と接地金属電極が設置されている。
図2は、交流電源16の構成を表している。交流電源16は、内部に、交流電圧発生部21と電源制御部22と出力電圧検出部23を備えている。電源制御部22は、装置の運転制御、装置の停止制御、交流電源の監視制御などを行う。この実施の形態では、出力電圧検出部23は、給電線14と接地電位との間に接続されている。出力電圧検出部23は、検出した信号を電源制御部22に送る。電源制御部22は、交流電圧発生部21における出力電圧の低下を、出力電圧検出部23から受信した信号をもとに検出する。
交流電圧発生部21の一端は、接地されている。交流電源16の交流電圧発生部21は、交流電圧を発生する。交流電圧発生部21が発生する交流電圧は、放電ギャップにおいて無声放電が生じるだけの電圧と周波数を有している。無声放電は、誘電体を介して生じる。交流電圧発生部21は、例えば、電圧3〜7kV、周波数0.5〜5kHzといった高周波の交流電圧を発生する。
図3は、本実施の形態による放電管30の概略構成を示している断面図である。同図では、放電部の詳細を説明するために、1本の放電管30を示している。オゾン発生装置本体容器12の内部では、誘電体管1と接地金属電極11が対となって1本の放電管30を構成している。誘電体管1は、例えば、円筒形状のガラス管で構成されている。円筒形状の接地金属電極11は、ステンレスからなるパイプで構成されていて、貫通穴5bを有する。誘電体管1と接地金属電極11は、スペーサ26を介して、同心円状に配置されている。接地金属電極11の両端は、穴の開いた金属板(端板13)と、例えば溶接により一体化されている。電圧印加電極2は、開口側端部2aを有している。
放電ギャップ25は、誘電体管1と接地金属電極11との間の狭い空間に、形成されている。誘電体管1の片端(右端;封鎖側)は、封鎖され、他端(左端;開口側)は開口形状となっている。電圧印加電極2は、誘電体管1の内部に密着するように配置されている。電圧印加電極2は、例えば、誘電体管1の内周面に、蒸着、メッキなどで形成された金属膜により構成されている。金属膜には、具体的には、ステンレススチール蒸着膜、ニッケルメッキ膜、銀メッキ膜などが該当する。給電部材8は、給電線14と硬化物電極9を接続している。
内周面に電圧印加電極2が形成された誘電体管1と、円筒形状の接地金属電極11とで、放電管30を構成している。電圧印加電極2は、硬化物電極9、給電部材8、給電線14を経由して、交流電源16の出力端(交流電圧発生部21)に接続されている。オゾン発生装置本体容器12は、接地されていて、接地電位にある。ステンレスから成るパイプ状の接地金属電極11は、両側の端板13と、溶接等により接合されている。端板13は、オゾン発生装置本体容器12と、溶接等により接合されている。
端板13は、オゾン発生装置本体容器12を3つの部屋に分割している。左右の部屋には、ガスが満たされている。真ん中の部屋には、冷却水24が満たされている。冷却水24は、冷却水入口19から冷却水出口20に向けて流すように構成している。酸素を含む原料ガスが原料ガス入口17から導入される。原料ガスは、放電ギャップ25を通過する間に放電によりオゾン化される。オゾン化された原料ガスは、オゾン化ガス出口18から排出され、オゾン処理などに利用される。
図4Aは、電圧印加電極2を側面から見た給電部の要部を示す断面拡大図である。図4Bは、電圧印加電極2を下から見た給電部の要部を示す断面拡大図である。これらの図を参照して、電圧印加電極2に交流電力を供給する給電部の構造を説明する。給電部材8は、先端が硬化物電極9によって誘電体管1の内周面に固定されている。高電圧を供給する給電部材8は、交流電源16の出力を硬化物電極9に給電する。給電部材8と電圧印加電極2は、硬化物電極9で繋がれている。硬化物電極9は、導電性接着剤の硬化物からなる。硬化物電極9を形成するには、導電性接着剤を誘電体管の内部に塗布した後に昇温して、硬化させる必要がある。硬化物電極9は、電圧印加電極2の開口側端部2aから給電線側に向かって延在している。
次に、図を参照して、硬化物電極9の製作方法を説明する。図5Aは、導電性接着剤を塗布した給電部の要部を示す断面拡大図である。図5Bは、導電性接着剤に給電部材を設置した状態を示している図である。図5Cは、昇温後の給電部の要部を示す断面拡大図である。導電性接着剤9aは、電圧印加電極2の給電線側端部の表面から、隣接する誘電体管内部表面にかけて塗布する。給電部材8は、電圧印加電極2と重ならないように、塗布された導電性接着剤9aの上から、固定する。
すなわち、給電部材8は、誘電体管側の先端8xが、電圧印加電極2の開口側端部から間隔d(>0)を隔てた場所に配置されている。なお、給電部材8の給電線側の先端8yは、給電線14と接続される。その後、誘電体管1の温度を上げて、導電性接着剤9aを固めて電気伝導性を高める処理を行う。ここでは、導電性接着剤9aに、銀を成分とするタイプのものを使用している。導電性接着剤9aは、塗布後に150℃程度に昇温すると、固化して、導電率が上昇する。
次に、オゾン発生装置100の動作について説明する。交流電源16の電源制御部22が、運転指令を交流電源16の交流電圧発生部21に送ると、交流電圧発生部21は、高周波の交流電圧を発生する。交流電圧は、給電線14、給電部材8、硬化物電極9を通じて、電圧印加電極2に印加される。電圧印加電極2と接地金属電極11の間に形成された狭い放電ギャップ25に高周波の交流電圧が印加されると、誘電体を介して生じる無声放電が放電ギャップ25で発生する。放電ギャップ25は、0.6mm以下に設定されている場合が多い。
原料ガス入口17から酸素を含む原料ガスを導入すると、原料ガスは、放電ギャップ25を通り、無声放電の作用でオゾン化する。原料ガスは、オゾン化ガスとなり、オゾン化ガス出口18から外部に導かれる。原料ガスは、少なくとも酸素を含んでいる必要があり、乾燥空気、もしくは、酸素ガスに微量の窒素ガスを添加したものを原料ガスに使用している。無声放電による発熱で電圧印加電極2と接地金属電極11の温度が上昇するので、冷却水入口19、冷却水出口20を通じて冷却水24を流し、オゾン発生装置100の冷却を行う。
交流電圧発生部21から出力された交流電圧は、給電線14、給電部材8、硬化物電極9を通じて、電圧印加電極2に印加され、放電ギャップ25に高周波の電流が流れる。これらの構成部品の抵抗値あるいは構成部品間の接合抵抗値が大きいと、通電による発熱で温度上昇が発生する。温度上昇は部品寿命を短くするため、それぞれの抵抗値を低く保つ必要がある。導電性接着剤9aには、銀を成分とするものを使用している。
導電性接着剤9aを塗布後に、150℃程度に昇温して硬化すると、硬化物は、導電率が上昇する。銀を成分とする導電性接着剤9aを使用することで、構成部品間の接合抵抗値を下げることができる。また、導電性接着剤9aに高温硬化のタイプのものを使用しているので、硬化物電極9の温度が通電で上昇しても、特性の変化は少ない。また、硬化物電極9は、酸素ガスとの反応による劣化も少ないので、電極としての信頼性が高い。
給電部材8は、金属性の薄板もしくは金属性の箔で構成している。給電部材8を電圧印加電極2と重ならないように導電性接着剤の上から固定した後、温度を上げて導電性接着剤を固めて電気伝導性を高める処理を行っているのは、電圧印加電極2が誘電体管1から剥離するのを防止するためである。電圧印加電極2の上に導電性接着剤9aを塗布し、その上に給電部材8を重ねて接着すると、導電性接着剤9aを硬化するために温度を上げ下げする時に、給電部材8と電圧印加電極2と誘電体管1の熱膨張率差により、電圧印加電極2に応力が働く。電圧印加電極2は、生じた応力により、誘電体管1から剥離しやすくなる。
電圧印加電極2の剥離について、さらに詳しく説明する。誘電体管1は、ガラスで構成されているため熱膨張率が小さく、金属からなる給電部材8は、熱膨張率が大きい。温度を上げて導電性接着剤9aが硬化した状態では、誘電体管1と電圧印加電極2と硬化物電極9と給電部材8は、一体化している。また、硬化物電極9の断面は、誘電体管1の内周に沿う形状となっている。この後、放電管30の温度を室温に戻すと、熱膨張率の大きい給電部材8が誘電体管1より相対的に寸法が小さくなる。
このため、断面で見ると、給電部材8は、誘電体管1の内周から離れて曲率の小さい円周に縮むように変形しようとする。誘電体管1と電圧印加電極2の間の密着力が小さいと、給電部材8が曲率の小さい円周に縮もうとする力で給電部材8に接着されている電圧印加電極2が誘電体管1の表面から引き剥がされる。このような剥離の発生を防止するには、給電部材8と電圧印加電極2を重ねずに位置をずらして、設置するのが効果的である。
なお、上記の説明では、給電部材8に、全体が金属性の薄板もしくは金属性の箔で構成している例を示したが、これに限るものではない。給電部材8は、硬化物電極9に接する部分が、薄板状もしくは箔状の形態を有していれば、同様な構造物として機能し、同様な効果の発現が可能である。例えば、給電部材8に電線あるいはワイヤーを用い、片端をプレスするなどにより箔状の部分を設けたものを使用しても良い。
導電性接着剤9aの塗布膜厚が分厚すぎると、昇温時の導電性接着剤9aと誘電体管1の熱膨張率差により、硬化物電極9から電圧印加電極2に応力が働く。その結果、電圧印加電極2が誘電体管1から剥離する。剥離が発生すると電圧印加電極2と誘電体管1の間に微小隙間ができる。この微小隙間では、無声放電が発生し、微小隙間の温度が高くなるため、電圧印加電極2の劣化が進行しやすい。
電圧印加電極2の剥離を防止するには、電圧印加電極2として、膜厚2μm以下かつ膜厚0.5μm以上のステンレススチール蒸着膜を使用する場合、導電性接着剤9aの塗布膜厚は、300μm以下が望ましい。また、膜厚0.4μm以下かつ膜厚0.1μm以上の、ニッケルメッキ膜、銀メッキ膜などを使用する場合も、導電性接着剤9aの塗布膜厚は、300μm以下が望ましい。
また、電圧印加電極2と誘電体管1の間の密着力が低い場合は、導電性接着剤9aを塗布後に、塗布面の上から導電性接着剤9aをヘラ等で押さえる操作を行うとよい。この導電性接着剤9aを押さえる操作により導電性接着剤9aの接着剤成分が、微細穴などを通じて、誘電体管1の表面にまで部分的に達するため、電圧印加電極2と誘電体管1の密着力がアップする。なお、微細穴は、電圧印加電極2の内周部に形成されている、蒸着膜、メッキ膜の中に存在する。
導電性接着剤9aをヘラ等で押さえる操作を行うと、硬化物電極9には、表面にヘラを押し当てた跡が残っている。しかも、導電性接着剤9aをヘラ等で押さえることにより、塗布直後に比べて導電性接着剤9aの膜厚は、約半分もしくは半分以下に薄くなっている。導電性接着剤9aの膜厚が薄くなることで、硬化物電極9から電圧印加電極2に作用する応力が弱くなる。このように密着力アップと応力低減の効果があいまって、電圧印加電極2と誘電体管1の剥離は、更に発生しなくなり、信頼性の高い硬化物電極9を構成することができる。また電圧印加電極と給電部材との電気抵抗が低く、発熱ロスが少ないので、高いオゾンの発生効率を維持することができる。また、導電性接着剤の塗布量が少ないので、安価なオゾン発生装置を提供することができる。
オゾン発生装置100を長期間運転すると、誘電体管1と接地金属電極11の間で発生する放電により、金属の窒素酸化物が誘電体管1と接地金属電極11の表面上に堆積する。窒素酸化物が堆積する場所では、誘電体管1と接地金属電極11は相対している。オゾン発生装置100を停止すると、オゾン化ガスが出口側から原料ガス入口17側に逆流する。また、表面に堆積した窒素酸化物から発生したNOxガスが原料ガス入口17側に逆流する。逆流したオゾン化ガスとNOxガスは、誘電体管1の開口部から侵入し、硬化物電極9の近くに到達する。オゾン化ガスとNOxガスは、銀で構成された硬化物電極9と反応するにしても、濃度が薄いので硬化物電極9の表面だけが反応する。
なお、オゾン発生装置100の運用期間は長くて20年程度になる。硬化物電極9(または導電性接着剤9a)の厚みが10μm以上あれば、硬化物電極9の表面が反応することによる抵抗の増加分は10%程度であるため、オゾン発生装置100において、オゾンの発生効率が低下することはない。また、導電性接着剤部分の抵抗増および発熱増による劣化も無く、オゾン発生装置100の信頼性を高く保てることができる。従って、硬化物電極9(または導電性接着剤9a)の厚みは、10μm以上でかつ、300μm以下であることが望ましい。
実施の形態に関わるオゾン発生装置は、原料ガスが流入し、オゾン化ガスが流出する本体容器と、交流電源の出力を前記本体容器の内部に伝送する給電線と、前記本体容器の内部に設置され、貫通穴を有する接地金属電極と、一端が開口され、他端は封鎖されており、前記接地金属電極の貫通穴に設置されている誘電体管と、前記誘電体管の内周面に形成されていて、開口側端部を有する電圧印加電極と、前記電圧印加電極の開口側端部から給電線側に向かって延在し、導電性接着剤の硬化物からなる硬化物電極と、前記給電線と前記硬化物電極を接続する給電部材と、を備え、前記給電部材は、先端が前記硬化物電極によって前記誘電体管の内周面に固定されており、この給電部材の先端は、前記電圧印加電極の開口側端部から間隔を隔てた場所に配置されていることを特徴とするものである。
実施の形態2.
図6Aは、電圧印加電極2を側面から見た、実施の形態2による給電部の要部を示す断面拡大図である。図6Bは、電圧印加電極2を下から見た、実施の形態2による給電部の要部を示す断面拡大図である。これらの図を参照して、本実施の形態による、電圧印加電極2に交流電力を供給する給電部の構造を説明する。実施の形態1と異なる点は、給電部材8を給電部材8a(第1の給電部材)と給電部材8b(第2の給電部材)とに分割し、その間にヒューズ導体6を接続した点である。したがって、給電部材8は、ヒューズ導体6と、給電部材8aと、給電部材8bとを有している。ヒューズ導体6は、誘電体管1の内部で保持するか、もしくは、給電線14と給電部材8aを通じて保持する。
給電部材8bは、誘電体管側の先端8xが、電圧印加電極2の開口側端部から間隔dを隔てた場所に配置されている。給電部材8aの給電線側の先端8yは、給電線14と接続される。電圧印加電極2は、硬化物電極9、給電部材8、給電線14を経由して、交流電源16の交流電圧発生部21の出力端に接続されている。給電部材8bは、ヒューズ導体6と硬化物電極9を電気接続する金属性部品であり、実施の形態1の給電部材8と同じように、金属性の薄板もしくは金属性の箔で構成する。
オゾン発生装置100の運用中に、誘電体管1が絶縁破壊し、電圧印加電極2と接地金属電極11の間で短絡が発生すると、短絡大電流はヒューズ導体6に流れる。ヒューズ導体6が切れる結果、絶縁破壊した誘電体管1と電圧印加電極2は電気的に切り離される。残りの放電管30(または誘電体管)で運転を続けるので、オゾン発生装置100は停止することはない。オゾン発生装置100の運用を続けることができるので、オゾン発生装置100の高信頼化につながる。
ヒューズ導体6は、運転時に流れる電流により発熱する。ヒューズ導体6の温度が上昇し、ヒューズ導体6が熱膨張する。この熱膨張の影響で給電部材8bに左右方向の力が働く。給電部材8bを薄板もしくは箔で構成したので、給電部材8bが撓んで熱膨張を吸収する。給電部材8bと硬化物電極9の間の接合部に力が作用しないので、接合部が剥離することを抑えることができる。このため、信頼性の高い硬化物電極9を提供することができる。
したがって、実施の形態に関わるオゾン発生装置において、前記給電部材は、第1の給電部材、ヒューズ導体、および、第2の給電部材を有しており、前記第1の給電部材は、給電線と接続されており、前記ヒューズ導体は、前記第1の給電部材と前記第2の給電部材と接続されており、前記第2の給電部材は、前記硬化物電極によって前記誘電体管の内周面に固定されており、かつ、誘電体側の先端が、前記電圧印加電極の開口側端部から間隔を隔てた場所に配置されていることを特徴とするものである。
実施の形態3.
図7Aは、電圧印加電極2を側面から見た、実施の形態3による給電部の要部を示す断面拡大図である。図7Bは、電圧印加電極2を下から見た、実施の形態3による給電部の要部を示す断面拡大図である。図7Cは、電圧印加電極2を給電線14の方向から見た、実施の形態3による給電部の要部を示す断面拡大図である。これらの図を参照して、本実施の形態による、電圧印加電極2に交流電力を供給する給電部の構造を説明する。電圧印加電極2は、硬化物電極9、給電部材8(給電部材8a、固定電極8c、ヒューズ導体8d、中間導体8e、ヒューズ導体8f、固定電極8g、固定材8h)、給電線14を経由して、交流電圧発生部21に接続されている。
中間導体8eの両側に、ヒューズ導体8d(第1のヒューズ導体)およびヒューズ導体8f(第2のヒューズ導体)が接続されている。ヒューズ導体8d、中間導体8e、および、ヒューズ導体8fで溶断エレメント10を構成している。固定電極8c(第1の固定電極)は、ヒューズ導体8dの給電線側に接続されている。また、電圧印加電極側の固定電極8g(第2の固定電極)は、ヒューズ導体8fの誘電体管側に、接続されている。給電線側の固定電極8cおよび電圧印加電極側の固定電極8gは、いずれも板状である。板の厚みは、例えば0.02mmのようにごく薄い箔のような厚みであっても良い。給電線側の固定電極8cは、板面が固定材8hにより、誘電体管1の内面に固定されている。
電圧印加電極側の固定電極8gは、硬化物電極9により、誘電体管1の内面に固定されている。固定材8hは、熱伝導性接着剤、エポキシ系高熱伝導接着剤、導電性接着剤、無機系接着剤などで構成されている。電圧印加電極側の固定電極8gは、電極長手方向に形成された硬化物電極9を経由して電圧印加電極2に直接接続されている。電圧印加電極2の給電線側端部は、電圧印加電極側の固定電極8gとは重ならないように、電圧印加電極側の固定電極8gから距離を離して配置されている。この実施の形態では、誘電体管1は水平方向に設置されており、図7Cに示すように、給電部材8は誘電体管1の内部の上側に配置されている。
このように、給電部材8は、給電部材8a、固定電極8c、溶断エレメント10、および、固定電極8gを備えている。固定電極8cおよび固定電極8gの板面は、誘電体管1の内周面に固定材または導電性接着剤により固定されて構成されている。なお、溶断エレメント10は、中間導体8eの両側にヒューズ導体8dおよびヒューズ導体8fが接続されてなるものである。板状の固定電極8cは、ヒューズ導体8dの、中間導体8eに接続された側とは反対側に接続されている。
板状の固定電極8gは、ヒューズ導体8fの、中間導体8eに接続された側とは反対側に接続されている。なお、図7A、図7B、および、図7Cにおける、給電部材8a、固定電極8c、ヒューズ導体8d、中間導体8e、ヒューズ導体8f、固定電極8g、固定材8h、硬化物電極9の寸法は、各断面における他の部材に対する実際の寸法比とは異なって図示されている。また、各部材の配置が理解され易いように寸法を拡大されて、また各部材が強調されて図示されている。
次に、オゾン発生装置100の動作について説明する。図8Aは、誘電体管1が絶縁破壊して、短絡電流が流れていることを表している。図8Bは、溶断エレメント10に過電流が流れて、ヒューズ導体8dおよびヒューズ導体8fが溶断したことを表している。固定電極8gは、誘電体管側の先端8xが、電圧印加電極2の開口側端部から間隔dを隔てた場所に配置されている。給電部材8aの給電線側の先端8yは、給電線14と接続される。
交流電源16の電源制御部22が運転指令を交流電圧発生部21に送ると、交流電圧発生部21から出力された高周波の交流電圧は、給電線14、給電部材8a、固定電極8c、溶断エレメント10(ヒューズ導体8d、中間導体8e、および、ヒューズ導体8f)、固定電極8g、硬化物電極9を通じて、電圧印加電極2に印加される。誘電体管1が絶縁破壊して、誘電体管1に穴1aが開いた場合、電圧印加電極2と接地金属電極11との間が導通する。この結果、交流電源16の出力側が短絡状態となり、瞬時に短絡大電流1bが誘電体管1の絶縁破壊箇所(穴1a)を通じて流れる。
短絡大電流1bは、絶縁破壊した誘電体管1に取付けられた溶断エレメント10を流れる。溶断エレメント10を構成する、ヒューズ導体8dおよびヒューズ導体8fは、断面積の小さな構造物で、抵抗値が高い。ヒューズ導体8dおよびヒューズ導体8fに、瞬時に短絡大電流1bのような過電流が流れると、温度が急に上昇し、ヒューズ導体8dおよびヒューズ導体8fは、溶融し、蒸発する。ヒューズ導体8dおよびヒューズ導体8fは、溶融蒸発後、高温のプラズマ状態となり、アーク放電が発生する。その結果、中間導体8eは、両側の支持がなくなるので、誘電体管1の内部の底部に落下する。
図9は、固定電極8cと、固定電極8gと、落下した中間導体8eとの位置関係を示している。距離L1、距離L2、距離L3、および距離L4を使って、絶縁距離a、絶縁距離b、および、絶縁距離cを、以下のとおり定義する。
絶縁距離a:固定電極8cと固定電極8gの間の絶縁距離(距離L1)
絶縁距離b:落下した中間導体8eを介在した、固定電極8cと固定電極8gの間の絶縁距離(距離L2+距離L3)
絶縁距離c:落下した中間導体8eを介在した、固定電極8cと電圧印加電極2の間の絶縁距離(距離L2+距離L4)
なお、距離L1は、固定電極8cと固定電極8gの間の間隔を指している。距離L2は、固定電極8cと落下した中間導体8eの間の間隔を指している。距離L3は、落下した中間導体8eと固定電極8gの間の間隔を指している。距離L4は、落下した中間導体8eと電圧印加電極2の間の間隔を指している。誘電体管1は、絶縁距離a、絶縁距離b、および絶縁距離cを、いずれも十分確保しているため、再度、高周波高電圧が給電線側の固定電極8cに印加されても、固定電極8cと固定電極8gの間でアーク放電が発生することはない。
通常のオゾン発生装置においては、印加電圧の実効値は、7.5kV以下である場合が多い。また、オゾン発生装置本体容器12の内部のガス圧力を0.07MPa以上で動作させる場合が多い。この場合は、絶縁距離を7mm以上とすることで、電圧再印加時にアーク放電の発生を防ぐことができる。但し、長期間使用すると誘電体管1の内面が汚損し、絶縁性能が劣化している場合があるので、できれば、絶縁距離は上記した値の、2倍以上の14mm以上とすることが望ましい。また、オゾン発生装置の運転電圧が低く、例えば4kVの場合には、絶縁距離を4mm以上とすることで、溶断エレメントのサイズを更に小さくすることができる。
次に、図を参照して、短絡発生時の交流電源16の動作を説明する。図10は、交流電源16の電源制御部22の動作を示している。電源制御部22が運転指令を交流電圧発生部21に送ると、交流電圧発生部21が運転状態となり、交流電圧発生部21は高周波の高電圧を出力する。誘電体管1が絶縁破壊すると交流電源16の負荷側が短絡状態となるので、交流電源16の出力電圧がゼロ電圧近くまで低下すると同時に、絶縁破壊した誘電体管1および溶断エレメントに短絡大電流が流れる。
放電ギャップ25で発生していた放電は、停止し、オゾンの発生が停止する。交流電源16の出力電圧が予め設定された閾値以下に低下すると、出力電圧検出部23は出力電圧の低下を検出し、出力電圧検出部23は、この検出結果を電源制御部22に送る。電源制御部22は、電源運転状態であるにも拘わらず予め設定された閾値以下に出力電圧が低下したことから、電源出力側で短絡が発生したと判断し(短絡検出)、運転停止指令を交流電圧発生部21に送る。
電源制御部22は、運転停止指令を出した後、規定時間(運転再開始時間)が経過した後、運転再開指令を交流電圧発生部21に送る。交流電圧発生部21は運転再開指令を受けると、直ちに、高周波高電圧を再度出力する。運転停止指令から運転再開指令までの時間は、予め設定されている。運転再開始時間は、ヒューズ導体8dおよびヒューズ導体8fで発生するアーク放電の継続時間以上の大きさに設定すればよい。例えば、運転再開始時間は、1〜10秒程度である。
図11は、交流電源16の交流電圧発生部21が発生する交流電圧の波形を示している。交流電圧発生部21は、電源制御部22から運転指令を受信すると、運転状態となり、高周波の高電圧を出力する。交流電圧発生部21は、電源制御部22から運転停止指令を受信すると、出力を停止し、電源出力電圧がゼロに低下する。この結果、絶縁破壊した誘電体管1に流れていた短絡大電流はゼロに低下する。
ヒューズ導体8dおよびヒューズ導体8fの周辺で発生していたアーク放電は、短絡大電流の低下とともに消滅する。ヒューズ導体8dおよびヒューズ導体8fが、溶融により消滅する結果、中間導体8eは、両側の支持がなくなるので、誘電体管1の内部の底部に落下する。交流電圧発生部21は、電源制御部22から運転再開指令を受けると、直ちに、高周波高電圧を再度出力する。
図12は、絶縁破壊した誘電体管1で流れる電流の波形を示している。電源制御部22が運転指令を交流電圧発生部21に送ると、交流電圧発生部21が運転状態となり、高周波の高電圧を出力する。放電ギャップ25では放電が発生し、オゾンの発生が開始する。
誘電体管1が絶縁破壊すると交流電源16の負荷側が短絡状態となるので、交流電源16の出力電圧がゼロ電圧近くまで低下すると同時に、誘電体管1および溶断エレメント10に短絡大電流が流れる。
絶縁破壊した誘電体管1では、短絡大電流により、ヒューズ導体8dおよびヒューズ導体8fが、溶融、蒸発する。中間導体8eが誘電体管1の底に落下するため、絶縁破壊した誘電体管1は、交流電源から電気的に切り離される。電源制御部22から運転再開指令が発行されて、高周波高電圧が放電管に再印加されても、絶縁破壊した誘電体管には電流は流れない。
図13は、正常な誘電体管1で流れる電流の波形を示している。電源制御部22が運転指令を交流電圧発生部21に送ると、交流電圧発生部21が運転状態となり、高周波の高電圧を出力する。放電ギャップ25では放電が発生し、オゾンの発生が開始する。絶縁破壊した誘電体管1で短絡が発生すると、誘電体管に印加される電圧がゼロ付近まで低下するため、正常な誘電体管1に流れる電流はゼロ付近まで低下する。放電ギャップ25で発生していた放電は、停止し、オゾンの発生が停止する。
電源制御部22から運転再開指令が発行されると、放電管には、高周波高電圧が再印加されて、正常な誘電体管1には、電流が流れる。放電ギャップ25で放電が発生し、正常な誘電体管1は、再度オゾンの発生を開始する。オゾン発生装置本体容器12には、N本の誘電体管が配置されているので、絶縁破壊した誘電体管が1本だとすれば、オゾン発生量は概略[(N−1)/N]に低下する。本数Nが例えば数百のように多いオゾン発生装置では、出力低下の割合は少なくなる。
上記で説明したように、電源制御部22は、誘電体管1の絶縁破壊による電圧低下を検出して、交流電源16を停止し、短絡大電流をゼロに下げている。絶縁破壊した誘電体管1は、溶断エレメント10により電気的に切り離し、オゾン発生装置100は、交流電源16を再起動することにより運転を継続することができる。このようにして、交流電源16の負荷側で短絡した場合の保護(短絡保護)を、行うことができる。
なお、上記の説明では、誘電体管の絶縁破壊、すなわち放電管30の絶縁破壊を検出する方法として、交流電源の内部に設けた出力電圧検出部23で出力電圧の低下を測定して検出する場合を説明した。その他の方法、例えば、出力電流の増加を検出する方法、複数の放電管30を2つに分割し電源の出力を2つに分割して供給し電流値の差分で検出する方法、オゾン発生装置本体容器の内部アーク放電から出る光を測定する方法などを用いて、放電管30の絶縁破壊を検出し、交流電源16の出力を制御しても同様の効果を奏する。
次に、本実施の形態における溶断エレメント10での発熱と冷却について説明する。溶断エレメント10に流れる正常運転時の電流値(誘電体管1本当りの電流値)は、オゾン発生装置に印加される電圧の大きさが、代表的な3〜7kVの場合、0.2〜1Aである。これに対し、誘電体管1が絶縁破壊したときの過電流(短絡電流)の大きさは、交流電源のインピーダンスによって異なるにしても、正常運転時の電流値の概略10倍〜1000倍である。溶断エレメント10の端子間抵抗値を支配しているのは、ヒューズ導体8dおよびヒューズ導体8fの寸法と材料である。
ヒューズ導体(ヒューズ導体8dおよびヒューズ導体8f)が、断面積S、長さL、抵抗率ρを有しているとすると、ヒューズ導体の抵抗値Rは、ρ×(L/S)となる。溶断エレメント10が動作するには、過電流が流れることによりヒューズ導体8dおよびヒューズ導体8fが溶融する温度以上に、温度が上昇する必要がある。短絡電流は瞬間的に流れるため、ヒューズ導体で発生したジュール熱は周囲にほとんど逃げることなく、ヒューズ導体を加熱する。このため、ヒューズ導体8dおよびヒューズ導体8fが、溶融するかどうかは、溶融温度、比重、比熱、抵抗率ρ、断面積Sにより決定される。これらの物性値は、ヒューズ導体の材料に依存している。
本実施の形態においては、溶断エレメント10の材料としてステンレススチール(SUS304、SUS316など)を使用し、ヒューズ導体8dおよびヒューズ導体8fの断面寸法は、厚み0.01〜0.05mm、幅0.05〜0.30mmとした。ヒューズ導体8dおよびヒューズ導体8fの長さLは、短いほど抵抗値Rが小さくなり、正常運転時の電流による発熱が小さくなる。また、ヒューズ導体8dおよびヒューズ導体8fの長さLが短いほど、ヒューズ導体8dおよびヒューズ導体8fで生じた運転時の電流による発熱が給電線側の固定電極8c、および、電圧印加電極側の固定電極8gに伝わりやすくなり、ヒューズ導体の温度が下がる。
本実施の形態では、固定電極8cおよび固定電極8gを、それぞれ、固定材8hおよび硬化物電極9を介して、誘電体管1の内面に固定している。正常運転時にヒューズ導体で発生する熱は、固定電極8cおよび硬化物電極9から誘電体管1を通じて放熱されることが、本実施の形態における特徴の一つとなっている。固定電極8cおよび固定電極8gは、それぞれ板面が固定材8hおよび硬化物電極9を介して誘電体管1の内周面に固定されている。発熱は、固定電極8cおよび固定電極8gから誘電体管1へ、固定されている面全体での熱伝導により、放熱される。固定材8hおよび硬化物電極9から面的に放熱されるため放熱量を多くできる。
さらに、固定電極8cから誘電体管1への放熱をできるだけ妨げないため、固定材8hとして熱伝導性の良い接着剤を使用した。具体的にはエポキシ系高熱伝導接着剤、または導電性接着剤を使用すればよい。また、無機系接着剤、通常接着剤などでも厚みを薄く塗布することで熱伝導がアップする。固定電極8gは導電性接着剤9aで誘電体管1に固定されているため放熱が良好である。溶断エレメント10に正常運転時の電流が流れると、ヒューズ導体8dで発生した熱は給電線側の固定電極8cと固定材8hを通じて速やかに誘電体管1に伝えられる。誘電体管1に伝わった熱は、誘電体管1の広い面積に広がり、熱伝達で周囲のガス中に熱を放散する。
誘電体管1としてガラス管を使用する場合、ガラス管の厚みが1〜3mm程度であれば誘電体内での熱伝導は早く、熱が誘電体管1の広い面積に速やかに伝わる。熱伝達は表面積が大きいほど熱を伝える能力が高いので、この構成にすることにより、ヒューズ導体8dの温度上昇を抑制することができる。結果として、温度上昇による材料劣化を抑えることができるので、ヒューズ導体8dの劣化による断線を抑えることができ、信頼性の高い溶断エレメント10を提供することができる。
ヒューズ導体8fで発生した熱も、同様に、電圧印加電極側の固定電極8gと導電性接着剤9aを通じて速やかに誘電体管1に伝わり放熱することができる。なお、固定材8hとして使用する接着剤の厚みは薄くする方が誘電体管1への熱が伝わりやすい。本実施の形態では、導電性接着剤9aを電極長手方向に塗布し、電圧印加電極2と電圧印加電極側の固定電極8gを重ならないように配置したので、ヒューズ導体8fの発熱は、電圧印加電極2には伝わりにくい。この結果、電圧印加電極2の温度上昇による劣化を防止できるので、電圧印加電極2の信頼性が向上する。
また、電圧印加電極2への導電性接着剤9aの塗布厚みと、電圧印加電極側の固定電極8gへの導電性接着剤9aの塗布厚みをほぼ同一にしても、ヒューズ導体8fの発熱を速やかに固定電極8gを通じて誘電体管1に伝えて、放熱することができる。導電性接着剤9aの望ましい塗布厚みは、実施の形態1で説明したように300μm以下、10μm以上である。このように、電圧印加電極2と固定電極8gを電気接続するための機能と、固定電極8gの誘電体管1への固定機能と熱伝導機能の全てを硬化物電極9(導電性接着剤9a)に持たせることができる。
このため、電極製造部品の削減ができ、また、導電性接着剤の塗布時間は短いため、コスト低減の効果が大きい。また、固定材8hとして硬化物電極9と同じものを使用し、塗布厚みも同一とすることで、使用する接着剤の種類を減らし、塗布工程を簡単にすることができるため、コスト低減の効果が大きい。なお、本実施の形態においては、溶断エレメント10を1つだけ使用する場合を示したが、一つの給電部材に対して2つ以上の溶断エレメントを使用すると、給電部の信頼性をアップすることができる。
なお、上記の実施の形態1〜3において、オゾン化ガス、NOxガスなどとの耐腐食性を高めるため、給電部材8にステンレススチールを使用する場合が多い。また、同様の理由で、溶断エレメント10にステンレススチールを使用する場合が多い。ステンレススチールは、表面に不動態皮膜が生成されているため、導電性接着剤9aと電気接合しようとすると接合部の抵抗値が高く、不安定になる場合が多い。
この点を解決するには、導電性接着剤9aと接する給電部材8(特に、給電部材8bと固定電極8g)のステンレススチールの表面にニッケルストライクメッキを施すと接合抵抗値が低くなり抵抗値も安定するので、電気的な信頼性が飛躍的に高まる。ニッケルストライクメッキは、ステンレス素材へのメッキ密着性を良くするために実施されるメッキである。特に、銀を成分とする導電性接着剤との電気接合性を良くする為に非常に有効な手法である。
また、電圧印加電極2としてステンレススチール製の蒸着膜を使用する場合、導電性接着剤9aとの接触面にニッケルストライクメッキを施すと、電圧印加電極2と硬化物電極9との電気接合部分の抵抗値が下がり安定するので、電極の高信頼化が図れる。ニッケルストライクメッキは、素地の不動態皮膜を除去し、活性化してメッキの密着を良くする効果があり、普通より高電流をかけ短時間で処理する。
したがって、実施の形態に関わるオゾン発生装置において、前記給電部材は、第1の固定電極、第1のヒューズ導体、中間導体、第2のヒューズ導体、および、第2の固定電極を有しており、前記第1の固定電極は、前記誘電体管の内周面に固定されており、かつ、前記第1のヒューズ導体と接続されており、前記中間導体は、前記第1のヒューズ導体と前記第2のヒューズ導体とで保持されており、前記第2のヒューズ導体は、前記第2の固定電極と接続されており、前記第2の固定電極は、前記硬化物電極によって前記誘電体管の内周面に固定されており、かつ、前記電圧印加電極の開口側端部から間隔を隔てた場所に配置されていることを特徴とするものである。
本願に関わるオゾン発生装置は、電圧印加電極と接地金属電極の間に誘電体を介して放電ギャップを有する放電管を複数備え、前記放電ギャップを酸素を含むガスが流れるとともに、前記電圧印加電極と前記接地金属電極との間に交流電源からの交流電圧が印加されることにより、前記酸素を含むガスが放電してオゾン化ガスとなるよう構成されたオゾン発生装置において、前記交流電源から複数の前記放電管のそれぞれの前記電圧印加電極に給電する給電部材の間の電気通電手段を、電圧印加電極の給電部分は、電圧印加電極の給電線側端部の表面から隣接する誘電体管内部表面にかけて導電性接着剤を塗布し、高電圧を供給する給電部材を電圧印加電極と重ならないように導電性接着剤の上から固定した後、温度を上げて導電性接着剤を固めて電気伝導性を高める処理を行い、構成したものである。
また、本願に関わるオゾン発生装置は、電圧印加電極と給電部材の間にヒューズを接続し、ヒューズと電圧印加電極を接続する給電部材を薄板もしくは箔で構成したことを特徴とするものである。
また、本願に関わるオゾン発生装置は、電圧印加電極と接地金属電極の間に誘電体を介して放電ギャップを有する放電管を複数備え、前記放電ギャップを酸素を含むガスが流れるとともに、前記電圧印加電極と前記接地金属電極との間に交流電源からの交流電圧が印加されることにより、前記酸素を含むガスが放電してオゾン化ガスとなるよう構成されたオゾン発生装置において、複数の前記放電管は、前記交流電源から複数の前記放電管のそれぞれの前記電圧印加電極に給電する途中に、中間導体の両側に、過電流が流れることにより溶融するヒューズ導体が其々接続された溶断エレメントの両側に板状の固定電極が其々接続され、給電線側の固定電極は誘電体管内面に固定材で固定され、電圧印加電極側の固定電極は導電性接着剤で誘電体管内面に固定された構造の電流遮断素子がそれぞれ接続されており、電圧印加電極の給電線側端部の表面から隣接する誘電体管内部表面にかけて導電性接着剤を塗布し、前記電圧印加電極側の固定電極と電圧印加電極が重ならないように導電性接着剤の上から電圧印加電極側の固定電極を固定した後、温度を上げて導電性接着剤を固めて電気伝導性を高める処理を行い、構成したものである。
また、本願に関わるオゾン発生装置は、電圧印加電極は誘電体管の内面に、蒸着あるいはメッキで構成された金属膜で、ステンレススチール蒸着膜、ニッケルメッキ膜、銀メッキ膜のいずれかであることを特徴とするものである。また、本願に関わるオゾン発生装置は、導電性接着剤は銀を成分とすることを特徴とするものである。また、本願に関わるオゾン発生装置は、電圧印加電極として、膜厚2μm以下のステンレススチール蒸着膜、もしくは膜厚0.4μm以下のニッケルメッキ膜、もしくは膜厚0.4μm以下の銀メッキ膜のいずれかを使用し、導電性接着剤の塗布膜厚は300μm以下であることを特徴とするものである。
また、本願に関わるオゾン発生装置は、導電性接着剤の厚みが10μm以上であることを特徴とするものである。また、本願に関わるオゾン発生装置は、導電性接着剤を塗布後に、電圧印加電極の上に塗布した導電性接着剤の表面を上からヘラで押える操作を行うことを特徴とするものである。また、本願に関わるオゾン発生装置は、給電部材をステンレススチールで構成した場合に、導電性接着剤と接する給電部材の面にニッケルストライクメッキを施したことを特徴とするものである。
また、本願に関わるオゾン発生装置は、固定電極をステンレススチールで構成した場合に、導電性接着剤と接する固定電極の面にニッケルストライクメッキを施したことを特徴とするものである。また、本願に関わるオゾン発生装置は、電圧印加電極としてステンレススチール製の蒸着膜を使用する場合、導電性接着剤との接触面にニッケルストライクメッキを施したことを特徴とするものである。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。従って、例示されていない無数の変形例が、本願に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1 誘電体管、1a 穴、1b 短絡大電流、2 電圧印加電極、2a 開口側端部、5b 貫通穴、6 ヒューズ導体、8 給電部材、8a 給電部材、8b 給電部材、8c 固定電極、8d ヒューズ導体、8e 中間導体、8f ヒューズ導体、8g 固定電極、8h 固定材、8x 先端、9 硬化物電極、10 溶断エレメント、11 接地金属電極、12 オゾン発生装置本体容器、13 端板、14 給電線、15 ブッシング、16 交流電源、17 原料ガス入口、18 オゾン化ガス出口、19 冷却水入口、20 冷却水出口、21 交流電圧発生部、22 電源制御部、23 出力電圧検出部、24 冷却水、25 放電ギャップ、26 スペーサ、30 放電管、50 高圧タンク、53 高電圧線導入口、100 オゾン発生装置

Claims (11)

  1. 原料ガスが流入し、オゾン化ガスが流出する本体容器と、
    交流電源の出力を前記本体容器の内部に伝送する給電線と、
    前記本体容器の内部に設置され、貫通穴を有する接地金属電極と、
    一端が開口され、他端は封鎖されており、前記接地金属電極の貫通穴に設置されている誘電体管と、
    前記誘電体管の内周面に形成されていて、開口側端部を有する電圧印加電極と、
    前記電圧印加電極の開口側端部から給電線側に向かって延在し、導電性接着剤の硬化物からなる硬化物電極と、
    前記給電線と前記硬化物電極を接続する給電部材と、を備え、
    前記給電部材は、先端が前記硬化物電極によって前記誘電体管の内周面に固定されており、
    この給電部材の先端は、前記電圧印加電極の開口側端部から間隔を隔てた場所に配置されていることを特徴とするオゾン発生装置。
  2. 前記給電部材は、ヒューズ導体を有していることを特徴とする請求項1に記載のオゾン発生装置。
  3. 前記給電部材は、第1の固定電極、第1のヒューズ導体、中間導体、第2のヒューズ導体、および、第2の固定電極を有しており、
    前記第1の固定電極は、前記誘電体管の内周面に固定されており、かつ、前記第1のヒューズ導体と接続されており、
    前記中間導体は、前記第1のヒューズ導体と前記第2のヒューズ導体とで保持されており、
    前記第2のヒューズ導体は、前記第2の固定電極と接続されており、
    前記第2の固定電極は、前記硬化物電極によって前記誘電体管の内周面に固定されており、かつ、前記電圧印加電極の開口側端部から間隔を隔てた場所に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のオゾン発生装置。
  4. 前記給電部材は、板もしくは箔で構成されていることを特徴とする請求項1に記載のオゾン発生装置。
  5. 前記電圧印加電極は、ステンレススチール蒸着膜、ニッケルメッキ膜、銀メッキ膜のいずれかひとつからなることを特徴とする請求項1に記載のオゾン発生装置。
  6. 前記硬化物電極は、銀を含んでいることを特徴とする請求項1に記載のオゾン発生装置。
  7. 前記硬化物電極は、膜厚が300μm以下、10μm以上であることを特徴とする請求項1に記載のオゾン発生装置。
  8. 前記硬化物電極は、表面にヘラを押し当てた跡が残っていることを特徴とする請求項1に記載のオゾン発生装置。
  9. 前記電圧印加電極は、ニッケルストライクメッキが施されたステンレススチールからなることを特徴とする請求項1に記載のオゾン発生装置。
  10. 前記給電部材は、ニッケルストライクメッキが施されたステンレススチールからなることを特徴とする請求項1に記載のオゾン発生装置。
  11. 前記第1の固定電極または前記第2の固定電極は、ニッケルストライクメッキが施されたステンレススチールからなることを特徴とする請求項3に記載のオゾン発生装置。
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