JPWO2019226939A5 - - Google Patents

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[本発明1001]
抗原カセットを含むベクターシステムであって、
前記抗原カセットが、
(1)少なくとも1つの抗原コード核酸配列であって、
a.コードされたペプチド配列を、野生型核酸配列によってコードされる対応するペプチド配列とは異なるものとする少なくとも1つの変化を任意で含む、エピトープコード核酸配列と、
b.任意で5’リンカー配列と、
c.任意で3’リンカー配列と、
をそれぞれが含む、MHCクラスI抗原コード核酸配列
を任意で含む、前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列
を含む、対象内に存在する腫瘍に関連した少なくとも1つの抗原コード核酸配列と、
(2)前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列に機能的に連結された少なくとも1つのプロモーター配列と、
(3)任意で、少なくとも1つのMHCクラスII抗原コード核酸配列と、
(4)任意で、少なくとも1つのGPGPGリンカー配列(SEQ ID NO:56)と、
(5)任意で、少なくとも1つのポリアデニル化配列と、
を含み、
前記ベクターが、任意で前記カセット内に、少なくとも1つの免疫調節物質をコードする核酸配列をさらに含み、
任意で、前記少なくとも1つの免疫調節物質をコードする前記核酸配列が、
(1)前記少なくとも1つの免疫調節物質をコードする前記配列と、前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列とを隔てる内部リボソーム進入配列(IRES)配列を有する、前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列と同じ転写産物上、または
(2)前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列と異なる転写産物であって、少なくとも1つの第2のプロモーター配列が、前記少なくとも1つの免疫調節物質をコードする前記配列に機能的に連結されている、前記異なる転写産物上
に転写される、
前記ベクターシステム。
[本発明1002]
チンパンジーアデノウイルスベクターであって、
a.E1(nt577~3403)欠失及びE3(nt27,125~31,825)欠失を有するSEQ ID NO:1の配列を含む改変ChAdV68配列と、
b.CMVプロモーター配列と、
c.SV40ポリアデニル化シグナルヌクレオチド配列と、
d.免疫チェックポイント阻害剤をコードする核酸配列と、
e.抗原カセットであって、以下:
(1)対象内に存在する腫瘍に由来する少なくとも1つの抗原コード核酸配列であって、前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列が、
互いに直鎖状に連結された、少なくとも10個の腫瘍特異的及び対象特異的MHCクラスI抗原コード核酸配列であって、それぞれが、
(A)コードされたペプチド配列を、野生型核酸配列によってコードされる対応するペプチド配列とは異なるものとする少なくとも1つの変化を有し、アミノ酸7~15個の長さのMHCクラスIエピトープをコードする、MHCクラスIエピトープコード核酸配列と、
(B)前記MHC Iエピトープの天然のN末端核酸配列をコードし、少なくともアミノ酸3個の長さであるペプチドをコードする、5’リンカー配列と、
(C)前記MHC Iエピトープの天然のC末端核酸配列をコードし、少なくともアミノ酸3個の長さであるペプチドをコードする、3’リンカー配列と、
を含み、
前記MHCクラスI抗原コード核酸配列のそれぞれが、アミノ酸25個の長さのポリペプチドをコードし、最後のMHCクラスI抗原コード核酸配列を除いて、各MHCクラスI抗原コード核酸配列の各3’末端が、それに続くMHCクラスI抗原コード核酸配列の5’末端に連結されている、前記MHCクラスI抗原コード核酸配列
を含む、前記少なくとも10個の腫瘍特異的及び対象特異的MHCクラスI抗原コード核酸配列
を含む、前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列と、
(2)少なくとも2個のMHCクラスII抗原コード核酸配列であって、
(A)PADRE MHCクラスII配列(SEQ ID NO:48)と、
(B)破傷風トキソイドMHCクラスII配列(SEQ ID NO:46)と、
(C)前記PADRE MHCクラスII配列と前記破傷風トキソイドMHCクラスII配列とを連結するGPGPGアミノ酸リンカー配列をコードする第1の核酸配列と、
(D)前記少なくとも2個のMHCクラスII抗原コード核酸配列の5’末端と、前記少なくとも10個の腫瘍特異的かつ対象特異的なMHCクラスI新生抗原コード核酸配列とを連結するGPGPGアミノ酸リンカー配列をコードする第2の核酸配列と、
(E)任意で、前記少なくとも2個のMHCクラスII抗原コード核酸配列の3’末端のGPGPGアミノ酸リンカー配列をコードする第3の核酸配列と、
を含む、前記少なくとも2個のMHCクラスII抗原コード核酸配列と、
を含む、前記抗原カセットと、
を含み、
前記抗原カセットが前記E1欠失内に挿入され、前記CMVプロモーター配列が前記抗原カセットに機能的に連結され、
前記チェックポイント阻害剤をコードする前記核酸配列が、
(1)前記チェックポイント阻害剤をコードする前記配列と、前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列とを隔てる内部リボソーム進入配列(IRES)配列を有する、前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列と同じ転写産物上、または
(2)前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列とは異なる転写産物であって、任意で第2のCMVプロモーター配列が前記少なくとも1つの免疫調節物質をコードする前記配列に機能的に連結されているか、もしくは任意で前記少なくとも1つの免疫調節物質が前記E3欠失内に挿入されている、前記異なる転写産物上
に転写される、
前記チンパンジーアデノウイルスベクター。
[本発明1003]
前記ベクターの各要素の順序付けられた配列が、5’から3’にかけて
-(L5-N-L3-(G5-U-G3-A
を含む式で表され、
式中、
Pは、前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列のうちの少なくとも1つに機能的に連結された前記少なくとも1つのプロモーター配列を含み、ここでa=1であり、
Nは、前記コードされたペプチド配列を、前記野生型核酸配列によってコードされる前記対応するペプチド配列とは異なるものとする少なくとも1つの変化を有する前記エピトープコード核酸配列の1つを含み、ここでc=1であり、
L5は、前記5’リンカー配列を含み、ここでb=0または1であり、
L3は、前記3’リンカー配列を含み、ここでd=0または1であり、
G5は、GPGPGアミノ酸リンカーをコードする前記少なくとも1つの核酸配列のうちの1つを含み、ここでe=0または1であり、
G3は、GPGPGアミノ酸リンカーをコードする前記少なくとも1つの核酸配列のうちの1つを含み、ここでg=0または1であり、
Uは、前記少なくとも1つのMHCクラスII抗原コード核酸配列のうちの1つを含み、ここでf=1であり、
Aは、前記少なくとも1つのポリアデニル化配列を含み、ここでh=0または1であり、
X=2~400であり、ここで、各Xについて、対応するNは、エピトープコード核酸配列であり、任意で、各Xについて、対応するNは、異なるMHCクラスIエピトープコード核酸配列であり、
Y=0~2であり、ここで、各Yについて、対応するUは、抗原コード核酸配列であり、任意で、各Yについて、対応するUは、異なるMHCクラスII抗原コード核酸配列である、
本発明1001のベクター。
[本発明1004]
b=1、d=1、e=1、g=1、h=1、X=10、Y=2であり、
Pが、CMVプロモーター配列であり、
各Nが、アミノ酸7~15個の長さのMHCクラスIエピトープをコードし、
L5が、前記MHC Iエピトープの天然のN末端アミノ酸配列をコードし、前記5’リンカー配列が、少なくともアミノ酸3個の長さであるペプチドをコードし、
L3が、前記MHC Iエピトープの天然のC末端アミノ酸配列をコードし、前記3’リンカー配列が、少なくともアミノ酸3個の長さであるペプチドをコードし、
Uが、PADREクラスII配列及び破傷風トキソイドMHCクラスII配列のそれぞれであり、
前記ベクターが、E1(nt577~3403)欠失及びE3(nt27,125~31,825)欠失を有するSEQ ID NO:1の配列を含む改変ChAdV68配列を含み、前記新生抗原カセットが前記E1欠失内に挿入されており、
前記MHCクラスI抗原コード核酸配列のそれぞれが、アミノ酸25個の長さのポリペプチドをコードしている、
本発明1003のベクター。
[本発明1005]
前記抗原コード核酸配列のうちの少なくとも1つが、腫瘍細胞表面上のMHCクラスIによって提示されるポリペプチド配列またはその一部をコードしている、本発明1001~1004のいずれかのベクター。
[本発明1006]
各抗原コード核酸配列が互いに直接連結されている、本発明1002または1004を除く、先行本発明のいずれかのベクター。
[本発明1007]
前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列のうちの少なくとも1つが、リンカーをコードする核酸配列によって、異なる抗原コード核酸配列と連結されている、本発明1002または1004を除く、先行本発明のいずれかのベクター。
[本発明1008]
前記リンカーが、2個のMHCクラスI配列または1個のMHCクラスI配列をMHCクラスII配列に連結する、本発明1007のベクター。
[本発明1009]
前記リンカーが、
(1)少なくとも残基2、3、4、5、6、7、8、9、または10個の長さの連続したグリシン残基、
(2)少なくとも残基2、3、4、5、6、7、8、9、または10個の長さの連続したアラニン残基、
(3)2個のアルギニン残基(RR)、
(4)アラニン、アラニン、チロシン(AAY)、
(5)哺乳動物プロテアソームによって効率的にプロセシングされる、少なくともアミノ酸残基2、3、4、5、6、7、8、9、または10個の長さのコンセンサス配列、及び
(6)同族の起源タンパク質に由来する抗原に隣接し、少なくともアミノ酸残基2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、または2~20個の長さの1つ以上の天然配列
からなる群から選択される、本発明1008のベクター。
[本発明1010]
前記リンカーが、2個のMHCクラスII配列または1個のMHCクラスII配列をMHCクラスI配列に連結する、本発明1007のベクター。
[本発明1011]
前記リンカーが、配列GPGPGを含む、本発明1010のベクター。
[本発明1012]
前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列のうちの少なくとも1つが、前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列の発現、安定性、細胞トラフィッキング、プロセシング及び提示、ならびに/または免疫原性を高める分離したまたは連続した配列に、機能的または直接的に連結されている、本発明1002または1004を除く、先行本発明のいずれかのベクター。
[本発明1013]
前記分離したまたは連続した配列が、ユビキチン配列、プロテアソームターゲティング性を高めるように改変されたユビキチン配列(例えば、76位にGlyからAlaへの置換を含むユビキチン配列)、免疫グロブリンシグナル配列(例えばIgK)、主要組織適合性クラスI配列、リソソーム関連膜タンパク質(LAMP)-1、ヒト樹状細胞リソソーム関連膜タンパク質、及び主要組織適合性クラスII配列のうちの少なくとも1つを含み、任意で、プロテアソームターゲティング性を高めるように改変された前記ユビキチン配列がA76である、本発明1012のベクター。
[本発明1014]
前記抗原コード核酸配列のうちの少なくとも1つが、翻訳後の対応する野生型核酸配列と比べて、その対応するMHCアレルに対する増大した結合親和性を有するポリペプチド配列またはその一部をコードする、先行本発明のいずれかのベクター。
[本発明1015]
前記抗原コード核酸配列のうちの少なくとも1つが、翻訳後の対応する野生型核酸配列と比べて、その対応するMHCアレルに対する増大した結合安定性を有するポリペプチド配列またはその一部をコードする、先行本発明のいずれかのベクター。
[本発明1016]
前記抗原コード核酸配列のうちの少なくとも1つが、翻訳後の対応する野生型核酸配列と比べて、その対応するMHCアレル上への増大した提示尤度を有するポリペプチド配列またはその一部をコードする、先行本発明のいずれかのベクター。
[本発明1017]
前記少なくとも1つの変化が、点変異、フレームシフト変異、非フレームシフト変異、欠失変異、挿入変異、スプライスバリアント、ゲノム再編成、またはプロテアソームにより生成されたスプライス抗原を含む、先行本発明のいずれかのベクター。
[本発明1018]
前記腫瘍が、肺がん、メラノーマ、乳がん、卵巣がん、前立腺がん、腎臓がん、胃がん、結腸がん、精巣がん、頭頸部がん、膵臓がん、脳がん、B細胞リンパ腫、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病、T細胞リンパ球性白血病、非小細胞肺がん、及び小細胞肺がんからなる群から選択される、先行本発明のいずれかのベクター。
[本発明1019]
前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列のそれぞれの発現が、前記少なくとも1つのプロモーターによって駆動される、本発明1002または1004を除く、先行本発明のいずれかのベクター。
[本発明1020]
前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列が、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、または10個の核酸配列を含む、本発明1002または1004を除く、先行本発明のいずれかのベクター。
[本発明1021]
前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列が、少なくとも11、12、13、4、15、16、17、18、19、20、または最大400個の核酸配列を含む、本発明1002または1004を除く、先行本発明のいずれかのベクター。
[本発明1022]
前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列が少なくとも2~400個の核酸配列を含み、前記抗原コード核酸配列のうちの少なくとも2個が、前記腫瘍細胞表面上のMHCクラスIによって提示されるポリペプチド配列またはその一部をコードする、本発明1002または1004を除く、先行本発明のいずれかのベクター。
[本発明1023]
前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列が少なくとも2~400個の核酸配列を含み、前記対象に投与されて翻訳された場合、前記抗原のうちの少なくとも1つが抗原提示細胞上に提示され、その結果、前記腫瘍細胞表面上の前記抗原のうちの少なくとも1つを標的とする免疫応答をもたらす、本発明1002または1004を除く、先行本発明のいずれかのベクター。
[本発明1024]
前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列が少なくとも2~400個のMHCクラスI及び/またはクラスII抗原コード核酸配列を含み、前記対象に投与されて翻訳された場合、前記MHCクラスIまたはクラスII抗原のうちの少なくとも1つが、抗原提示細胞上に提示され、その結果、前記腫瘍細胞表面上の前記抗原のうちの少なくとも1つを標的とする免疫応答をもたらし、任意で、前記少なくとも2~400個のMHCクラスIまたはクラスII抗原コード核酸配列のそれぞれの発現が、前記少なくとも1つのプロモーターによって駆動される、本発明1002または1004を除く、先行本発明のいずれかのベクター。
[本発明1025]
各MHCクラスI抗原コード核酸配列が、アミノ酸8~35個の長さ、任意で、アミノ酸9~17個、9~25個、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34または35個の長さのポリペプチド配列をコードする、本発明1002または1004を除く、先行本発明のいずれかのベクター。
[本発明1026]
前記少なくとも1つのMHCクラスII抗原コード核酸配列が存在している、本発明1002または1004を除く、先行本発明のいずれかのベクター。
[本発明1027]
前記少なくとも1つのMHCクラスII抗原コード核酸配列が存在し、かつ、前記コードされたペプチド配列を、野生型核酸配列によってコードされる対応するペプチド配列とは異なるものとする少なくとも1つの変化を含む少なくとも1つのMHCクラスII抗原コード核酸配列を含む、本発明1002または1004を除く、先行本発明のいずれかのベクター。
[本発明1028]
前記少なくとも1つのMHCクラスII抗原コード核酸配列が、アミノ酸12~20個、12、13、14、15、16、17、18、19、20、または20~40個の長さである、本発明1002または1004を除く、先行本発明のいずれかのベクター。
[本発明1029]
前記少なくとも1つのMHCクラスII抗原コード核酸配列が存在し、かつ少なくとも1つのユニバーサルMHCクラスII抗原コード核酸配列を含み、
任意で、前記少なくとも1つのユニバーサル配列が、破傷風トキソイド及びPADREの少なくとも一方を含む、
本発明1002または1004を除く、先行本発明のいずれかのベクター。
[本発明1030]
前記少なくとも1つのプロモーター配列が、誘導性である、本発明1002または1004を除く、先行本発明のいずれかのベクター。
[本発明1031]
前記少なくとも1つのプロモーター配列が、非誘導性である、本発明1002または1004を除く、先行本発明のいずれかのベクター。
[本発明1032]
前記少なくとも1つのプロモーター配列が、CMV、SV40、EF-1、RSV、PGK、HSA、MCK、またはEBVプロモーター配列である、本発明1002または1004を除く、先行本発明のいずれかのベクター。
[本発明1033]
前記抗原カセットが、前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列のうちの少なくとも1つに機能的に連結された少なくとも1つのポリアデニル化(ポリA)配列をさらに含み、任意で、前記ポリA配列が、前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列の3’側に位置する、先行本発明のいずれかのベクター。
[本発明1034]
前記ポリA配列が、ウシ成長ホルモン(BGH)SV40のポリA配列を含む、本発明1033のベクター。
[本発明1035]
前記抗原カセットが、イントロン配列、ウッドチャック肝炎ウイルス転写後調節因子(WPRE)配列、内部リボソーム進入配列(IRES)配列、2A自己切断ペプチド配列をコードするヌクレオチド配列、フーリン切断部位をコードするヌクレオチド配列、または、前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列のうちの少なくとも1つに機能的に連結された、mRNAの核外輸送、安定性、または翻訳効率を向上させることが知られている5’または3’末端の非コード領域内の配列のうちの少なくとも1つをさらに含む、先行本発明のいずれかのベクター。
[本発明1036]
前記抗原カセットが、緑色蛍光タンパク質(GFP)、GFP変異体、分泌型アルカリホスファターゼ、ルシフェラーゼ、またはルシフェラーゼ変異体を含むがこれらに限定されないレポーター遺伝子をさらに含む、先行本発明のいずれかのベクター。
[本発明1037]
前記少なくとも1つの免疫調節物質が、免疫チェックポイント分子を阻害する、先行本発明のいずれかのベクター。
[本発明1038]
前記免疫調節物質が、抗CTLA4抗体もしくはその抗原結合フラグメント、抗PD-1抗体もしくはその抗原結合フラグメント、抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメント、抗4-1BB抗体もしくはその抗原結合フラグメント、または抗OX-40抗体もしくはその抗原結合フラグメントである、本発明1037のベクター。
[本発明1039]
前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、Fabフラグメント、Fab’フラグメント、一本鎖Fv(scFv)、単一特異性のもしくは互いに連結された多重特異性としての単一ドメイン抗体(sdAb)(例えば、ラクダ科動物の抗体ドメイン)、または完全長の一本鎖抗体(例えば、柔軟なリンカーによって重鎖と軽鎖が連結された完全長IgG)である、本発明1038のベクター。
[本発明1040]
前記抗体の前記重鎖配列と前記軽鎖配列とが、任意で自己切断配列の5’側にフーリン切断部位配列を有する、2Aなどの自己切断配列によって、もしくはIRES配列によって隔てられた連続的配列であるか、または
前記抗体の前記重鎖配列と前記軽鎖配列とが、連続したグリシン残基などの柔軟なリンカーによって連結されている、
本発明1038または1039のベクター。
[本発明1041]
前記免疫調節物質がサイトカインである、本発明1037のベクター。
[本発明1042]
前記サイトカインが、IL-2、IL-7、IL-12、IL-15、もしくはIL-21の少なくとも1つ、またはそれぞれのその変異体である、本発明1041のベクター。
[本発明1043]
前記ベクターがチンパンジーアデノウイルスベクターであり、任意で前記チンパンジーアデノウイルスベクターがChAdV68ベクターであるか、または
前記ベクターがsrRNAベクターであり、任意で前記srRNAベクターがベネズエラウマ脳炎ウイルスsrRNAベクターである、
本発明1002または1004を除く、先行本発明のいずれかのベクター。
[本発明1044]
SEQ ID NO:1に記載の配列を含む、本発明1002または1004を除く、先行本発明のいずれかのベクター。
[本発明1045]
前記ベクターが、SEQ ID NO:1に記載の配列におけるチンパンジーアデノウイルスE1A、E1B、E2A、E2B、E3、E4、L1、L2、L3、L4、及びL5遺伝子からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子が完全に欠失されているかまたは機能的に欠失されている点を除いてSEQ ID NO:1に記載の配列を含み、
任意で、SEQ ID NO:1に記載の配列の(1)E1A及びE1B、(2)E1A、E1B、及びE3、または(3)E1A、E1B、E3、及びE4が完全に欠失されているかまたは機能的に欠失されている、
本発明1002または1004を除く、先行本発明のいずれかのベクター。
[本発明1046]
前記ベクターが、SEQ ID NO:1の配列から得られる遺伝子または調節配列を含み、
任意で、前記遺伝子が、SEQ ID NO:1に記載の配列のチンパンジーアデノウイルス末端逆位繰り返し配列(ITR)、E1A、E1B、E2A、E2B、E3、E4、L1、L2、L3、L4、及びL5遺伝子からなる群から選択される、
本発明1002または1004を除く、先行本発明のいずれかのベクター。
[本発明1047]
前記抗原カセットが、E1領域、E3領域、及び/または、前記抗原カセットの組み込みが可能な任意の欠失されたAdV領域において、ベクターに挿入されている、本発明1002または1004を除く、先行本発明のいずれかのベクター。
[本発明1048]
第1世代、第2世代、またはヘルパー依存型のアデノウイルスベクターの1つから生成される、本発明1002または1004を除く、先行本発明のいずれかのベクター。
[本発明1049]
SEQ ID NO:1に記載の配列の塩基対番号577~3403、または塩基対456~3014に1つ以上の欠失を含み、任意で、塩基対27,125~31,825、または塩基対27,816~31,333に1つ以上の欠失をさらに含む、本発明1002または1004を除く、先行本発明のいずれかのベクター。
[本発明1050]
SEQ ID NO:1に記載の配列の塩基対番号3957~10346、塩基対番号21787~23370、及び塩基対番号33486~36193に1つ以上の欠失をさらに含む、本発明1002または1004を除く、先行本発明のいずれかのベクター。
[本発明1051]
前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列が、以下の工程:
腫瘍からエクソーム、トランスクリプトーム、及び全ゲノム腫瘍ヌクレオチドシークエンシングデータのうちの少なくとも1つを取得する工程であって、前記腫瘍ヌクレオチドシークエンシングデータが、抗原のセットのそれぞれのペプチド配列を表すデータを取得するために用いられる、前記取得する工程;
抗原のそれぞれが腫瘍の腫瘍細胞表面上のMHCアレルのうちの1つ以上によって提示される数値的尤度のセットを生成するために、各抗原のペプチド配列を提示モデルに入力する工程であって、前記数値的尤度のセットが、受け取られた質量分析データに少なくとも基づいて特定されたものである、前記入力する工程;ならびに
前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列を生成するために用いられる選択された抗原のセットを生成するために、前記抗原のセットのサブセットを、前記数値的尤度のセットに基づいて選択する工程
を行うことによって選択される、本発明1002または1004を除く、先行本発明のいずれかのベクター。
[本発明1052]
前記MHCクラスIエピトープコード核酸配列のそれぞれが、以下の工程:
腫瘍からエクソーム、トランスクリプトーム、及び全ゲノム腫瘍ヌクレオチドシークエンシングデータのうちの少なくとも1つを取得する工程であって、前記腫瘍ヌクレオチドシークエンシングデータが、抗原のセットのそれぞれのペプチド配列を表すデータを取得するために用いられる、前記取得する工程;
抗原のそれぞれが腫瘍の腫瘍細胞表面上のMHCアレルのうちの1つ以上によって提示される数値的尤度のセットを生成するために、各抗原のペプチド配列を提示モデルに入力する工程であって、前記数値的尤度のセットが、受け取られた質量分析データに少なくとも基づいて特定されたものである、前記入力する工程;ならびに
前記少なくとも2つのMHCクラスI抗原コード核酸配列を生成するために用いられる選択された抗原のセットを生成するために、前記抗原のセットのサブセットを、前記数値的尤度のセットに基づいて選択する工程
を行うことによって選択される、本発明1002のベクター。
[本発明1053]
前記選択された抗原のセットの数が、2~20である、本発明1051のベクター。
[本発明1054]
前記提示モデルが、
前記MHCアレルのうちの特定の1つとペプチド配列の特定の位置の特定のアミノ酸とのペアの存在と、
前記ペアの前記MHCアレルのうちの前記特定の1つによる、前記特定の位置に前記特定のアミノ酸を含むそのようなペプチド配列の前記腫瘍細胞表面上での提示尤度と
の間の依存性を表す、本発明1051または1052のベクター。
[本発明1055]
前記選択された抗原のセットを選択することが、前記提示モデルに基づいて選択されない抗原と比べて、前記腫瘍細胞表面上に提示される尤度が増大している抗原を選択することを含む、本発明1051または1052のベクター。
[本発明1056]
前記選択された抗原のセットを選択することが、前記提示モデルに基づいて選択されない抗原と比べて、前記対象に腫瘍特異的な免疫応答を誘導することができる尤度が増大している抗原を選択することを含む、本発明1051または1052のベクター。
[本発明1057]
前記選択された抗原のセットを選択することが、前記提示モデルに基づいて選択されない抗原と比べて、プロフェッショナル抗原提示細胞(APC)によってナイーブT細胞に対して提示されることができる尤度が増大している抗原を選択することを含み、任意で、前記APCが樹状細胞(DC)である、本発明1051または1052のベクター。
[本発明1058]
前記選択された抗原のセットを選択することが、前記提示モデルに基づいて選択されない抗原と比べて、中枢性寛容または末梢性寛容によって阻害される尤度が減少している抗原を選択することを含む、本発明1051または1052のベクター。
[本発明1059]
前記選択された抗原のセットを選択することが、前記提示モデルに基づいて選択されない抗原と比べて、前記対象の正常組織に対する自己免疫応答を誘導することができる尤度が減少している抗原を選択することを含む、本発明1051または1052のベクター。
[本発明1060]
エクソームまたはトランスクリプトームのヌクレオチドシークエンシングデータが、腫瘍組織においてシークエンシングを行うことによって取得される、本発明1051または1052のベクター。
[本発明1061]
前記シークエンシングが、次世代シークエンシング(NGS)または任意の大規模並列処理シークエンシング手法である、本発明1051または1052のベクター。
[本発明1062]
前記抗原カセットが、前記抗原カセット内の隣接配列によって形成されたジャンクションエピトープ配列を含む、先行本発明のいずれかのベクター。
[本発明1063]
少なくとも1つの、または各ジャンクションエピトープ配列が、MHCに対して500nMよりも高い親和性を有する、本発明1062のベクター。
[本発明1064]
各ジャンクションエピトープ配列が、非自己である、本発明1062または1063のベクター。
[本発明1065]
前記抗原カセットが、翻訳後の野生型核酸配列を含む非治療的MHCクラスIまたはクラスIIエピトープ核酸配列をコードしておらず、前記非治療的エピトープが前記対象のMHCアレル上に提示されると予測される、先行本発明のいずれかのベクター。
[本発明1066]
前記非治療的な予測されたMHCクラスIまたはクラスIIエピトープ配列が、前記抗原カセット内の隣接配列によって形成されたジャンクションエピトープ配列である、本発明1065のベクター。
[本発明1067]
前記予測が、前記非治療的エピトープの配列を提示モデルに入力することによって生成される提示尤度に基づいたものである、本発明1062または1066のベクター。
[本発明1068]
前記抗原カセット内における前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列の順序が、以下を含む一連の工程:
1.前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列の様々な順序に対応した候補抗原カセット配列のセットを生成する工程;
2.前記各候補抗原カセット配列について、前記候補抗原カセット配列内の非治療的エピトープの提示に基づいた提示スコアを決定する工程;及び
3.所定の閾値を下回る提示スコアに関連する候補カセット配列を、抗原ワクチン用の抗原カセット配列として選択する工程
によって決定される、本発明1062~1067のいずれかのベクター。
[本発明1069]
先行本発明のいずれかの前記ベクターと、薬学的に許容される担体とを含む、医薬組成物。
[本発明1070]
アジュバントをさらに含む、本発明1069の医薬組成物。
[本発明1071]
免疫調節物質をさらに含む、本発明1069または1070の医薬組成物。
[本発明1072]
前記免疫調節物質が、抗CTLA4抗体もしくはその抗原結合フラグメント、抗PD-1抗体もしくはその抗原結合フラグメント、抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメント、抗4-1BB抗体もしくはその抗原結合フラグメント、または抗OX-40抗体もしくはその抗原結合フラグメントである、本発明1071の医薬組成物。
[本発明1073]
先行するベクターの発明のいずれかの抗原カセットと、SEQ ID NO:1の配列から得られる遺伝子とを含む、単離ヌクレオチド配列であって、任意で、前記遺伝子が、SEQ ID NO:1に記載の配列のチンパンジーアデノウイルスITR、E1A、E1B、E2A、E2B、E3、E4、L1、L2、L3、L4、及びL5遺伝子からなる群から選択され、任意で、前記ヌクレオチド配列がcDNAである、前記単離ヌクレオチド配列。
[本発明1074]
本発明1073のヌクレオチド配列を含む単離細胞であって、任意で前記細胞が、CHO、HEK293もしくはその変異体、911、HeLa、A549、LP-293、PER.C6、またはAE1-2a細胞である、前記単離細胞。
[本発明1075]
本発明1073のヌクレオチド配列を含む、ベクター。
[本発明1076]
先行するベクターの発明のいずれかのベクターと、使用説明書とを含む、キット。
[本発明1077]
がんを有する対象を治療するための方法であって、前記対象に、先行するベクターの発明のいずれかのベクター、または本発明1069~1070のいずれかの医薬組成物を投与することを含む、前記方法。
[本発明1078]
前記ベクターまたは組成物が、筋肉内(IM)、皮内(ID)、または皮下(SC)に投与される、本発明1077の方法。
[本発明1079]
前記対象に免疫調節物質を投与することをさらに含み、任意で、前記免疫調節物質が前記ベクターまたは医薬組成物の投与前、投与と同時、または投与後に投与される、本発明1077または1078の方法。
[本発明1080]
前記免疫調節物質が、抗CTLA4抗体もしくはその抗原結合フラグメント、抗PD-1抗体もしくはその抗原結合フラグメント、抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメント、抗4-1BB抗体もしくはその抗原結合フラグメント、または抗OX-40抗体もしくはその抗原結合フラグメントである、本発明1079の方法。
[本発明1081]
前記免疫調節物質が、静脈内(IV)、筋肉内(IM)、皮内(ID)、または皮下(SC)に投与される、本発明1079の方法。
[本発明1082]
前記皮下投与が、前記ベクターまたは組成物の投与部位の近くに、または1つ以上のベクターもしくは組成物の流入領域リンパ節に近接して行われる、本発明1081の方法。
[本発明1083]
前記対象に第2のワクチン組成物を投与することをさらに含む、本発明1077~1082のいずれかの方法。
[本発明1084]
前記第2のワクチン組成物が、本発明1077~1082のいずれかのベクターまたは医薬組成物の投与の前に投与される、本発明1083の方法。
[本発明1085]
前記第2のワクチン組成物が、本発明1077~1082のいずれかのベクターまたは医薬組成物の投与の後に投与される、本発明1083の方法。
[本発明1086]
前記第2のワクチン組成物が、本発明1077~1082のいずれかのベクターまたは医薬組成物と同じである、本発明1084または1085の方法。
[本発明1087]
前記第2のワクチン組成物が、本発明1077~1082のいずれかのベクターまたは医薬組成物と異なる、本発明1084または1085の方法。
[本発明1088]
前記第2のワクチン組成物がチンパンジーアデノウイルスベクターを含み、任意で前記チンパンジーアデノウイルスベクターがChAdV68ベクターであるか、または
前記第2のワクチン組成物がsrRNAベクターを含み、任意で前記srRNAベクターがベネズエラウマ脳炎ウイルスベクターであり、
任意で前記チンパンジーアデノウイルスベクターまたは前記srRNAベクターが、少なくとも1つの免疫調節物質をコードする核酸配列を含む、本発明1087の方法。
[本発明1089]
前記チンパンジーアデノウイルスベクターまたは前記srRNAベクターによってコードされる前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列が、先行するベクターの発明のいずれかの前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列と同じであり、任意で、前記チンパンジーアデノウイルスベクターまたは前記srRNAベクターによってコードされる前記少なくとも1つの免疫調節物質をコードする核酸配列が、先行する本発明のいずれかの前記少なくとも1つの免疫調節物質と同じである、本発明1088の方法。
[本発明1090]
先行するベクターの発明のいずれかのベクターの製造方法であって、
前記少なくとも1つのプロモーター配列と前記抗原カセットとを含むプラスミド配列を得ることと、
前記プラスミド配列を1つ以上の宿主細胞にトランスフェクトすることと、
前記1つ以上の宿主細胞から前記ベクターを単離することと、
を含む、前記製造方法。
[本発明1091]
前記単離することが、
前記ベクターを含む細胞ライセートを得るために、前記1つ以上の宿主細胞を溶解することと、
前記細胞ライセートから、及び任意で、前記1つ以上の宿主細胞を培養するために用いた培地からも、前記ベクターを精製することと、
を含む、本発明の製造方法。
[本発明1092]
前記プラスミド配列が、以下のうちの1つ、すなわち、DNA組換え、または細菌組換え、または全ゲノムDNA合成、または細菌細胞内での合成DNAの増幅を伴う全ゲノムDNA合成、を用いて生成される、本発明1090または1091の製造方法。
[本発明1093]
前記1つ以上の宿主細胞が、CHO、HEK293またはその変異体、911、HeLa、A549、LP-293、PER.C6、及びAE1-2a細胞のうちの少なくとも1つである、本発明1090~1092のいずれかの製造方法。
[本発明1094]
前記細胞ライセートから前記ベクターを精製することが、クロマトグラフィー分離、遠心分離、ウイルス沈殿、及び濾過のうちの1つ以上を含む、本発明1091~1093のいずれかの製造方法。

本発明のこれらの、ならびに他の特徴、態様、及び利点は、以下の説明文、及び添付図面を参照することでより深い理解がなされるであろう。

Claims (19)

  1. 抗原カセットを含むベクタであって、
    前記抗原カセットが、
    (1)少なくとも1つの抗原コード核酸配列であって、
    a.コードされたペプチド配列を、野生型核酸配列によってコードされる対応するペプチド配列とは異なるものとする少なくとも1つの変化を任意で含む、エピトープコード核酸配列と、
    b.任意で5’リンカー配列と、
    c.任意で3’リンカー配列と、
    をそれぞれが含む、MHCクラスI抗原コード核酸配列
    を任意で含む、前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列
    を含む、対象内に存在する腫瘍に関連した少なくとも1つの抗原コード核酸配列と、
    (2)前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列に機能的に連結された少なくとも1つのプロモーター配列と、
    (3)任意で、少なくとも1つのMHCクラスII抗原コード核酸配列と、
    (4)任意で、少なくとも1つのGPGPGリンカー配列(SEQ ID NO:56)と、
    (5)任意で、少なくとも1つのポリアデニル化配列と、
    を含み、
    前記ベクターが、任意で前記カセット内に、少なくとも1つの免疫調節物質をコードする核酸配列をさらに含み、
    任意で、前記少なくとも1つの免疫調節物質をコードする前記核酸配列が、
    (1)前記少なくとも1つの免疫調節物質をコードする前記配列と、前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列とを隔てる内部リボソーム進入配列(IRES)配列を有する、前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列と同じ転写産物上、または
    (2)前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列と異なる転写産物であって、少なくとも1つの第2のプロモーター配列が、前記少なくとも1つの免疫調節物質をコードする前記配列に機能的に連結されている、前記異なる転写産物上
    に転写される、
    前記ベクタ
  2. 前記ベクターの各要素の順序付けられた配列が、5’から3’にかけて、
    -(L5-N-L3-(G5-U-G3-A
    を含む式で表され、
    式中、
    Pは、前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列のうちの少なくとも1つに機能的に連結された前記少なくとも1つのプロモーター配列を含み、ここでa=1であり、
    Nは、前記コードされたペプチド配列を、前記野生型核酸配列によってコードされる前記対応するペプチド配列とは異なるものとする少なくとも1つの変化を有する前記エピトープコード核酸配列の1つを含み、ここでc=1であり、
    L5は、前記5’リンカー配列を含み、ここでb=0または1であり、
    L3は、前記3’リンカー配列を含み、ここでd=0または1であり、
    G5は、GPGPGアミノ酸リンカー(SEQ ID NO:56)をコードする前記少なくとも1つの核酸配列のうちの1つを含み、ここでe=0または1であり、
    G3は、GPGPGアミノ酸リンカー(SEQ ID NO:56)をコードする前記少なくとも1つの核酸配列のうちの1つを含み、ここでg=0または1であり、
    Uは、前記少なくとも1つのMHCクラスII抗原コード核酸配列のうちの1つを含み、ここでf=1であり、
    Aは、前記少なくとも1つのポリアデニル化配列を含み、ここでh=0または1であり、
    X=2~400であり、ここで、各Xについて、対応するNは、エピトープコード核酸配列であり、任意で、各Xについて、対応するNは、異なるMHCクラスIエピトープコード核酸配列であり、
    Y=0~2であり、ここで、各Yについて、対応するUは、抗原コード核酸配列であり、任意で、各Yについて、対応するUは、異なるMHCクラスII抗原コード核酸配列である、
    請求項1に記載のベクター。
  3. b=1、d=1、e=1、g=1、h=1、X=10、Y=2であり、
    Pが、CMVプロモーター配列であり、
    各Nが、アミノ酸7~15個の長さのMHCクラスIエピトープをコードし、
    L5が、前記MHC Iエピトープの天然のN末端アミノ酸配列をコードし、前記5’リンカー配列が、少なくともアミノ酸個の長さであるペプチドをコードし、
    L3が、前記MHC Iエピトープの天然のC末端アミノ酸配列をコードし、前記3’リンカー配列が、少なくともアミノ酸個の長さであるペプチドをコードし、
    Uが、PADREクラスII配列及び破傷風トキソイドMHCクラスII配列のそれぞれであり、
    前記ベクターが、E1(nt577~3403)欠失及びE3(nt27,125~31,825)欠失を有するSEQ ID NO:1の配列を含む改変ChAdV68配列を含み、前記新生抗原カセットが前記E1欠失内に挿入されており、
    前記MHCクラスI抗原コード核酸配列のそれぞれが、アミノ酸25個の長さのポリペプチドをコードしている、
    請求項に記載のベクター。
  4. 前記抗原コード核酸配列のうちの少なくとも1つが、腫瘍細胞表面上のMHCクラスIによって提示されるポリペプチド配列もしくはその一部をコードしている、ならびに/または
    前記抗原コード核酸配列のうちの少なくとも1つが、翻訳後の対応する野生型核酸配列と比べて、その対応するMHCアレルに対する増大した結合親和性を有するポリペプチド配列もしくはその一部をコードする、ならびに/または
    前記抗原コード核酸配列のうちの少なくとも1つが、翻訳後の対応する野生型核酸配列と比べて、その対応するMHCアレルに対する増大した結合安定性を有するポリペプチド配列もしくはその一部をコードする、ならびに/または
    前記抗原コード核酸配列のうちの少なくとも1つが、翻訳後の対応する野生型核酸配列と比べて、その対応するMHCアレル上への増大した提示尤度を有するポリペプチド配列もしくはその一部をコードする、ならびに/または
    前記少なくとも1つの変化が、点変異、フレームシフト変異、非フレームシフト変異、欠失変異、挿入変異、スプライスバリアント、ゲノム再編成、もしくはプロテアソームにより生成されたスプライス抗原を含む、ならびに/または
    前記腫瘍が、肺がん、メラノーマ、乳がん、卵巣がん、前立腺がん、腎臓がん、胃がん、結腸がん、精巣がん、頭頸部がん、膵臓がん、脳がん、B細胞リンパ腫、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病、T細胞リンパ球性白血病、非小細胞肺がん、及び小細胞肺がんからなる群から選択される、
    請求項1~のいずれか一項に記載のベクター。
  5. (a)各抗原コード核酸配列が互いに直接連結されている、または
    (b)前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列のうちの少なくとも1つが、リンカーをコードする核酸配列によって、異なる抗原コード核酸配列と連結されており、
    任意で、
    前記リンカーが、2個のMHCクラスI配列または1個のMHCクラスI配列をMHCクラスII配列に連結し、任意で前記リンカーが、
    (1)少なくとも残基2、3、4、5、6、7、8、9、もしくは10個の長さの連続したグリシン残基(SEQ ID NO:113)、
    (2)少なくとも残基2、3、4、5、6、7、8、9、もしくは10個の長さの連続したアラニン残基(SEQ ID NO:114)、
    (3)2個のアルギニン残基(RR)、
    (4)アラニン、アラニン、チロシン(AAY)、
    (5)哺乳動物プロテアソームによって効率的にプロセシングされる、少なくともアミノ酸残基2、3、4、5、6、7、8、9、もしくは10個の長さのコンセンサス配列、及び
    (6)同族の起源タンパク質に由来する抗原に隣接し、少なくともアミノ酸残基2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、もしくは2~20個の長さの1つ以上の天然配列
    からなる群から選択されるか、または
    前記リンカーが、2個のMHCクラスII配列または1個のMHCクラスII配列をMHCクラスI配列に連結し、前記リンカーが、配列GPGPG(SEQ ID NO:56)を含む、ならびに/または
    (c)前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列のうちの少なくとも1つが、前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列の発現、安定性、細胞トラフィッキング、プロセシング及び提示、ならびに/または免疫原性を高める分離したまたは連続した配列に、機能的または直接的に連結されており、
    任意で、前記分離したまたは連続した配列が、ユビキチン配列、プロテアソームターゲティング性を高めるように改変されたユビキチン配列(例えば、76位にGlyからAlaへの置換を含むユビキチン配列)、免疫グロブリンシグナル配列(例えばIgK)、主要組織適合性クラスI配列、リソソーム関連膜タンパク質(LAMP)-1、ヒト樹状細胞リソソーム関連膜タンパク質、及び主要組織適合性クラスII配列のうちの少なくとも1つを含み、任意で、プロテアソームターゲティング性を高めるように改変された前記ユビキチン配列がA76である、
    請求項1、2、または4に記載のベクター。
  6. 前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列が、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、もしくは10個の核酸配列を含む、ならびに/または
    前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列が、少なくとも11、12、13、4、15、16、17、18、19、20、もしくは最大400個の核酸配列を含む、ならびに/または
    前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列が少なくとも2~400個の核酸配列を含み、前記抗原コード核酸配列のうちの少なくとも2個が、前記腫瘍細胞表面上のMHCクラスIによって提示されるポリペプチド配列もしくはその一部をコードする、ならびに/または
    前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列が少なくとも2~400個の核酸配列を含み、前記対象に投与されて翻訳された場合、前記抗原のうちの少なくとも1つが抗原提示細胞上に提示され、その結果、前記腫瘍細胞表面上の前記抗原のうちの少なくとも1つを標的とする免疫応答をもたらす、ならびに/または
    前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列が少なくとも2~400個のMHCクラスI及び/もしくはクラスII抗原コード核酸配列を含み、前記対象に投与されて翻訳された場合、前記MHCクラスIまたはクラスII抗原のうちの少なくとも1つが、抗原提示細胞上に提示され、その結果、前記腫瘍細胞表面上の前記抗原のうちの少なくとも1つを標的とする免疫応答をもたらし、任意で、前記少なくとも2~400個のMHCクラスIもしくはクラスII抗原コード核酸配列のそれぞれの発現が、前記少なくとも1つのプロモーターによって駆動される、ならびに/または
    各MHCクラスI抗原コード核酸配列が、アミノ酸8~35個の長さ、任意で、アミノ酸9~17個、9~25個、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34もしくは35個の長さのポリペプチド配列をコードする、ならびに/または
    前記少なくとも1つのMHCクラスII抗原コード核酸配列が存在している、ならびに/または
    前記少なくとも1つのMHCクラスII抗原コード核酸配列が存在し、かつ、前記コードされたペプチド配列を、野生型核酸配列によってコードされる対応するペプチド配列とは異なるものとする少なくとも1つの変化を含む少なくとも1つのMHCクラスII抗原コード核酸配列を含む、ならびに/または
    前記少なくとも1つのMHCクラスII抗原コード核酸配列が、アミノ酸12~20個、12、13、14、15、16、17、18、19、20、もしくは20~40個の長さである、ならびに/または
    前記少なくとも1つのMHCクラスII抗原コード核酸配列が存在し、かつ少なくとも1つのユニバーサルMHCクラスII抗原コード核酸配列を含み、任意で、前記少なくとも1つのユニバーサル配列が、破傷風トキソイド及びPADREの少なくとも一方を含む、ならびに/または
    前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列のそれぞれの発現が、前記少なくとも1つのプロモーターによって駆動される、ならびに/または
    前記少なくとも1つのプロモーター配列が、誘導性である、ならびに/または
    前記少なくとも1つのプロモーター配列が、非誘導性である、ならびに/または
    前記少なくとも1つのプロモーター配列が、CMV、SV40、EF-1、RSV、PGK、HSA、MCK、もしくはEBVプロモーター配列である、
    請求項1、2、4、または5に記載のベクター。
  7. (a)前記抗原カセットが、前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列のうちの少なくとも1つに機能的に連結された少なくとも1つのポリアデニル化(ポリA)配列をさらに含み、任意で、前記ポリA配列が、前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列の3’側に位置任意で、前記ポリA配列が、ウシ成長ホルモン(BGH)またはSV40のポリA配列を含む、ならびに/または
    (b)前記抗原カセットが、イントロン配列、ウッドチャック肝炎ウイルス転写後調節因子(WPRE)配列、内部リボソーム進入配列(IRES)配列、2A自己切断ペプチド配列をコードするヌクレオチド配列、フーリン切断部位をコードするヌクレオチド配列、もしくは、前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列のうちの少なくとも1つに機能的に連結された、mRNAの核外輸送、安定性、または翻訳効率を向上させることが知られている5’もしくは3’末端の非コード領域内の配列のうちの少なくとも1つをさらに含む、ならびに/または
    (c)前記抗原カセットが、緑色蛍光タンパク質(GFP)、GFP変異体、分泌型アルカリホスファターゼ、ルシフェラーゼ、またはルシフェラーゼ変異体を含むがこれらに限定されないレポーター遺伝子をさらに含む、
    請求項1~6のいずれか一項に記載のベクター。
  8. 前記少なくとも1つの免疫調節物質が、免疫チェックポイント分子を阻害
    任意で、前記免疫調節物質が、抗CTLA4抗体もしくはその抗原結合フラグメント、抗PD-1抗体もしくはその抗原結合フラグメント、抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメント、抗4-1BB抗体もしくはその抗原結合フラグメント、または抗OX-40抗体もしくはその抗原結合フラグメントである、
    前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、任意で、Fabフラグメント、Fab’フラグメント、一本鎖Fv(scFv)、単一特異性のもしくは互いに連結された多重特異性としての単一ドメイン抗体(sdAb)(例えば、ラクダ科動物の抗体ドメイン)、または完全長の一本鎖抗体(例えば、柔軟なリンカーによって重鎖と軽鎖が連結された完全長IgG)である、
    任意で、前記抗体の前記重鎖配列と前記軽鎖配列とが、任意で自己切断配列の5’側にフーリン切断部位配列を有する、2Aなどの自己切断配列によって、もしくはIRES配列によって隔てられた連続的配列であるか;または前記抗体の前記重鎖配列と前記軽鎖配列とが、連続したグリシン残基などの柔軟なリンカーによって連結されている、
    請求項1~7のいずれか一項に記載のベクター。
  9. 前記免疫調節物質がサイトカインであ任意で、IL-2、IL-7、IL-12、IL-15、もしくはIL-21の少なくとも1つ、またはそれぞれのその変異体である、請求項1~8のいずれか一項に記載のベクター。
  10. 前記ベクターがチンパンジーアデノウイルスベクターであり、任意で前記チンパンジーアデノウイルスベクターがChAdV68ベクターであるか、もしくは前記ベクターがsrRNAベクターであり、任意で前記srRNAベクターがベネズエラウマ脳炎ウイルスsrRNAベクターである、ならびに/または
    前記ベクターが、SEQ ID NO:1に記載の配列を含む、ならびに/または
    前記ベクターが、SEQ ID NO:1に記載の配列におけるチンパンジーアデノウイルスE1A、E1B、E2A、E2B、E3、E4、L1、L2、L3、L4、及びL5遺伝子からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子が完全に欠失されているかもしくは機能的に欠失されている点を除いてSEQ ID NO:1に記載の配列を含み、任意で、SEQ ID NO:1に記載の配列の(1)E1A及びE1B、(2)E1A、E1B、及びE3、もしくは(3)E1A、E1B、E3、及びE4が完全に欠失されているかまたは機能的に欠失されている、ならびに/または
    前記ベクターが、SEQ ID NO:1の配列から得られる遺伝子または調節配列を含み、任意で、前記遺伝子が、SEQ ID NO:1に記載の配列のチンパンジーアデノウイルス末端逆位繰り返し配列(ITR)、E1A、E1B、E2A、E2B、E3、E4、L1、L2、L3、L4、及びL5遺伝子からなる群から選択される、ならびに/または
    前記抗原カセットが、E1領域、E3領域、及び/もしくは、前記抗原カセットの組み込みが可能な任意の欠失されたAdV領域において、ベクターに挿入されている、ならびに/または
    前記ベクターが、第1世代、第2世代、もしくはヘルパー依存型のアデノウイルスベクターの1つから生成される、ならびに/または
    前記ベクターが、SEQ ID NO:1に記載の配列の塩基対番号577~3403、もしくは塩基対456~3014に1つ以上の欠失を含み、任意で、塩基対27,125~31,825、もしくは塩基対27,816~31,333に1つ以上の欠失をさらに含む、ならびに/または
    前記ベクターが、SEQ ID NO:1に記載の配列の塩基対番号3957~10346、塩基対番号21787~23370、及び塩基対番号33486~36193に1つ以上の欠失をさらに含む、
    請求項1、2、及び4~9のいずれか一項に記載のベクター。
  11. 前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列が、以下の工程:
    腫瘍からエクソーム、トランスクリプトーム、及び全ゲノム腫瘍ヌクレオチドシークエンシングデータのうちの少なくとも1つを取得する工程であって、前記腫瘍ヌクレオチドシークエンシングデータが、抗原のセットのそれぞれのペプチド配列を表すデータを取得するために用いら任意で、前記選択された抗原のセットの数が、2~20である、前記取得する工程;
    抗原のそれぞれが腫瘍の腫瘍細胞表面上のMHCアレルのうちの1つ以上によって提示される数値的尤度のセットを生成するために、各抗原のペプチド配列を提示モデルに入力する工程であって、前記数値的尤度のセットが、受け取られた質量分析データに少なくとも基づいて特定されたものである、前記入力する工程;ならびに
    前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列を生成するために用いられる選択された抗原のセットを生成するために、前記抗原のセットのサブセットを、前記数値的尤度のセットに基づいて選択する工程
    を行うことによって選択さ
    任意で、
    (i)前記提示モデルが、
    前記MHCアレルのうちの特定の1つとペプチド配列の特定の位置の特定のアミノ酸とのペアの存在と、
    前記ペアの前記MHCアレルのうちの前記特定の1つによる、前記特定の位置に前記特定のアミノ酸を含むそのようなペプチド配列の前記腫瘍細胞表面上での提示尤度と
    の間の依存性を表す、または
    (ii)前記選択された抗原のセットを選択することが、前記提示モデルに基づいて選択されない抗原と比べて、前記腫瘍細胞表面上に提示される尤度が増大している抗原を選択することを含む、または
    (iii)前記選択された抗原のセットを選択することが、前記提示モデルに基づいて選択されない抗原と比べて、前記対象に腫瘍特異的な免疫応答を誘導することができる尤度が増大している抗原を選択することを含む、または
    (iv)前記選択された抗原のセットを選択することが、前記提示モデルに基づいて選択されない抗原と比べて、プロフェッショナル抗原提示細胞(APC)によってナイーブT細胞に対して提示されることができる尤度が増大している抗原を選択することを含み、任意で、前記APCが樹状細胞(DC)である、または
    (v)前記選択された抗原のセットを選択することが、前記提示モデルに基づいて選択されない抗原と比べて、中枢性寛容または末梢性寛容によって阻害される尤度が減少している抗原を選択することを含む、または
    (vi)前記選択された抗原のセットを選択することが、前記提示モデルに基づいて選択されない抗原と比べて、前記対象の正常組織に対する自己免疫応答を誘導することができる尤度が減少している抗原を選択することを含む、または
    (vii)エクソームもしくはトランスクリプトームのヌクレオチドシークエンシングデータが、腫瘍組織においてシークエンシングを行うことによって取得される、または
    (viii)前記シークエンシングが、次世代シークエンシング(NGS)もしくは任意の大規模並列処理シークエンシング手法である、
    請求項1、2、及び4~10のいずれか一項に記載のベクター。
  12. (a)前記抗原カセットが、前記抗原カセット内の隣接配列によって形成されたジャンクションエピトープ配列を含む、任意で、少なくとも1つの、もしくは各ジャンクションエピトープ配列が、MHCに対して500nMよりも高い親和性を有する、および/または各ジャンクションエピトープ配列が、非自己であり、
    任意で、前記予測が、前記非治療的エピトープの配列を提示モデルに入力することによって生成される提示尤度に基づいたものである、ならびに/または
    (b)前記抗原カセットが、翻訳後の野生型核酸配列を含む非治療的MHCクラスIもしくはクラスIIエピトープ核酸配列をコードしておらず、前記非治療的エピトープが前記対象のMHCアレル上に提示されると予測され、任意で、前記非治療的な予測されたMHCクラスIもしくはクラスIIエピトープ配列が、前記抗原カセット内の隣接配列によって形成されたジャンクションエピトープ配列であり、
    任意で、前記予測が、前記非治療的エピトープの配列を提示モデルに入力することによって生成される提示尤度に基づいたものである、ならびに/または
    (c)前記抗原カセット内における前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列の順序が、以下を含む一連の工程:
    1.前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列の様々な順序に対応した候補抗原カセット配列のセットを生成する工程;
    2.前記各候補抗原カセット配列について、前記候補抗原カセット配列内の非治療的エピトープの提示に基づいた提示スコアを決定する工程;及び
    3.所定の閾値を下回る提示スコアに関連する候補カセット配列を、抗原ワクチン用の抗原カセット配列として選択する工程
    によって決定される、
    請求項11のいずれか1項に記載のベクター。
  13. 求項1~12のいずれか一項に記載の前記ベクターと、薬学的に許容される担体とを含む、医薬組成物であって、任意で、
    前記組成物が、アジュバントをさらに含む、及び/または
    前記組成物が、免疫調節物質をさらに含み、任意で、前記免疫調節物質が、抗CTLA4抗体もしくはその抗原結合フラグメント、抗PD-1抗体もしくはその抗原結合フラグメント、抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメント、抗4-1BB抗体もしくはその抗原結合フラグメント、または抗OX-40抗体もしくはその抗原結合フラグメントである、
    医薬組成物
  14. 求項1~12のいずれか一項に記載の抗原カセットと、SEQ ID NO:1の配列から得られる遺伝子とを含む、単離ヌクレオチド配列であって、任意で、前記遺伝子が、SEQ ID NO:1に記載の配列のチンパンジーアデノウイルスITR、E1A、E1B、E2A、E2B、E3、E4、L1、L2、L3、L4、及びL5遺伝子からなる群から選択され、任意で、前記ヌクレオチド配列がcDNAである、前記単離ヌクレオチド配列。
  15. 請求項14に記載のヌクレオチド配列を含む単離細胞であって、任意で前記細胞が、CHO、HEK293もしくはその変異体、911、HeLa、A549、LP-293、PER.C6、またはAE1-2a細胞である、前記単離細胞。
  16. 請求項14に記載のヌクレオチド配列を含む、ベクター。
  17. 求項1~12のいずれか一項に記載のベクターと、使用説明書とを含む、キット。
  18. がんを有する対象を治療するための、求項1~12のいずれか一項に記載のベクター、または請求項13に記載の医薬組成物であって、任意で、
    (a)前記ベクターもしくは医薬組成物が、筋肉内(IM)、皮内(ID)、もしくは皮下(SC)に投与されることを特徴とする、及び/または
    (b)前記ベクターもしくは医薬組成物が、免疫調節物質と組み合わせて用いられ、任意で、前記免疫調節物質が前記ベクターまたは医薬組成物の投与前、投与と同時、または投与後に投与され、
    任意で、前記免疫調節物質が、抗CTLA4抗体もしくはその抗原結合フラグメント、抗PD-1抗体もしくはその抗原結合フラグメント、抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメント、抗4-1BB抗体もしくはその抗原結合フラグメント、または抗OX-40抗体もしくはその抗原結合フラグメントである、または
    前記免疫調節物質が、静脈内(IV)、筋肉内(IM)、皮内(ID)、または皮下(SC)に投与され、任意で、前記皮下投与が、前記ベクターまたは組成物の投与部位の近くに、または1つ以上のベクターもしくは組成物の流入領域リンパ節に近接して行われる
    ことを特徴とする、及び/または
    (c)前記ベクターもしくは医薬組成物が、第2のワクチン組成物と組み合わせて用いられ、任意で、前記第2のワクチン組成物が、前記ベクターもしくは医薬組成物の投与の前に投与されるか、または前記第2のワクチン組成物が、前記ベクターまたは医薬組成物の投与の後に投与され
    任意で、前記第2のワクチン組成物が、前記ベクターもしくは医薬組成物と同じであるか、または前記第2のワクチン組成物が、前記ベクターまたは医薬組成物と異なり、
    任意で、前記第2のワクチン組成物がチンパンジーアデノウイルスベクターを含み、任意で前記チンパンジーアデノウイルスベクターがChAdV68ベクターであるか、または前記第2のワクチン組成物がsrRNAベクターを含み、任意で前記srRNAベクターがベネズエラウマ脳炎ウイルスベクターであり、任意で前記チンパンジーアデノウイルスベクターまたは前記srRNAベクターが、少なくとも1つの免疫調節物質をコードする核酸配列を含み、
    任意で、前記チンパンジーアデノウイルスベクターまたは前記srRNAベクターによってコードされる前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列が、請求項1~12のいずれか一項に記載の前記少なくとも1つの抗原コード核酸配列と同じであり、任意で、前記チンパンジーアデノウイルスベクターまたは前記srRNAベクターによってコードされる前記少なくとも1つの免疫調節物質をコードする核酸配列が、請求項1~12のいずれか一項に記載の前記少なくとも1つの免疫調節物質と同じである
    ことを特徴とする、
    ベクターまたは医薬組成物
  19. 求項1~12のいずれか一項に記載のベクターの製造方法であって、
    前記少なくとも1つのプロモーター配列と前記抗原カセットとを含むプラスミド配列を得ることと、
    前記プラスミド配列を1つ以上の宿主細胞にトランスフェクトすることと、
    前記1つ以上の宿主細胞から前記ベクターを単離することと、
    を含
    任意で、
    前記単離することが、
    前記ベクターを含む細胞ライセートを得るために、前記1つ以上の宿主細胞を溶解することと、
    前記細胞ライセートから、及び任意で、前記1つ以上の宿主細胞を培養するために用いた培地からも、前記ベクターを精製することと、
    を含み、任意で、前記細胞ライセートから前記ベクターを精製することが、クロマトグラフィー分離、遠心分離、ウイルス沈殿、及び濾過のうちの1つ以上を含む、ならびに/または
    前記プラスミド配列が、以下のうちの1つ、すなわち、DNA組換え、または細菌組換え、もしくは全ゲノムDNA合成、または細菌細胞内での合成DNAの増幅を伴う全ゲノムDNA合成、を用いて生成される、ならびに/または
    前記1つ以上の宿主細胞が、CHO、HEK293またはその変異体、911、HeLa、A549、LP-293、PER.C6、及びAE1-2a細胞のうちの少なくとも1つである、
    製造方法
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