JPWO2019198267A1 - 歩行補助装置 - Google Patents

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Abstract

歩行補助装置Aのアーム31は、腰部装具1から下方に向かって延設された第1アーム部材31aと、第1アーム部材31aから脚部装具2に向かって延設された第2アーム部材31bとを有する。第2アーム部材31bは、第1アーム部材31aに対して回動可能に連結されている。

Description

本発明は、装着者の脚部にアシスト力を伝達して、歩行を補助する歩行補助装置に関する。
従来、筋力の低下等により歩行が困難になった者(以下、「装着者」という。)に装着して、その装着者の歩行を補助する歩行補助装置が知られている。
この種の歩行補助装置としては、装着者の腰部に装着される腰部装具と、装着者の脚部に装着される脚部装具と、腰部装具と脚部装具を連結するアームを介して、脚部装具を腰部装具に対して移動させて、装着者の脚部にその装着者の歩行を補助するアシスト力を付与する動作補助機構とを備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
ところで、一般に、歩行補助装置は、装着者の身体の外周に沿って装着される。そのため、歩行補助装置の脚部装具の回動の中心となる回動軸線と、装着者の身体の内部に位置し、装着者の脚部の回動の中心となる股関節中心を通る軸線とを、前後方向及び左右方向の両方において一致させることは、その構造上難しい。
そのように軸線の位置がずれている場合、脚部の移動に応じて、腰部装具と脚部装具との距離が変動するので(図7参照)、その距離の変動に起因して、アームから脚部に対して、伸ばすような力、又は、縮めるような力が加わることになる。このような力が加わると、その力によって装着者に違和感を与えてしまうおそれがある。
そこで、特許文献1に記載の歩行補助装置では、アームにスライド式の伸縮機構を設けることによって、脚部の移動に応じてアーム(ひいては、腰部装具と脚部装具との距離)を変動可能な構成として、アームから脚部に加わる力を抑制し、装着者に与える違和感の軽減を図っている。
特開2004−344306号公報
しかし、近年、歩行補助装置の小型化及び軽量化の要求が高まっており、それに伴い腰部装具と脚部装具とを連結するアームについても、小型化及び軽量化が図られている。そのため、脚部の移動に応じて生じる腰部装具と脚部装具との距離の変動を吸収するための機構が複雑な構成である場合、その機構をアームに内蔵させることが難しくなるおそれがあった。
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであり、簡易な構造でありながら、腰部装具と脚部装具との距離を変動させることができる歩行補助装置を提供することを目的とする。
本発明の歩行補助装置は、
装着者の腰部に装着される腰部装具と、前記装着者の脚部に装着される脚部装具と、前記脚部装具を前記腰部装具に対して移動させて、前記脚部装具を介して前記装着者の脚部に該装着者の前後方向への歩行を補助するアシスト力を生成する動作補助機構とを備え、
前記動作補助機構は、前記腰部装具と前記脚部装具とを連結するアームと、前記アームを介して、前記脚部装具を前記腰部装具に対して移動させる駆動源とを有し、
前記アームは、前記腰部装具から下方に向かって延設された第1アーム部材と、前記第1アーム部材から前記脚部装具に向かって延設された第2アーム部材とを有し、
前記第2アーム部材は、前記第1アーム部材に対して回動可能に連結されていることを特徴とする。
このように、本発明の歩行補助装置では、腰部装具と脚部装具とを連結するアームを、腰部装具から下方に向かって延設された第1アーム部材と、第1アーム部材から脚部装具に向かって延設された第2アーム部材とを用いて構成するとともに、第2アーム部材を第1アーム部材に対して回動可能としている。
これにより、この歩行補助装置では、第2アーム部材の回動に応じて、第1アーム部材の腰部装具に対する固定位置から第2アーム部材の脚部装具に対する固定位置までの距離(すなわち、腰部装具から脚部装具までの距離)が変動可能となっている。すなわち、アームの構成部材同士を回動させるという簡易な構成だけで、腰部装具から脚部装具までの距離を変動可能としている。
また、このような部材同士を回動させる機構は、部材同士をスライドさせるような機構に比べ、部材同士の摩擦等の影響が小さいので、スムーズに距離の変動を実現することができる。したがって、本発明の歩行補助装置によれば、簡易な構造でありながら、腰部装具と脚部装具との距離をスムーズに変動させることができる。
また、本発明の歩行補助装置においては、
前記駆動源は、前記アームを介して、前記脚部装具を、左右方向に延びる回動軸線を中心として前記腰部装具に対して前後方向に回動させ、
前記第2アーム部材は、前後方向に延びる回動軸線を中心として前記第1アーム部材に対して回動可能に連結されていることが好ましい。
一般に、歩行補助装置は、脚部装具を左右方向に延びる回動軸線を中心として腰部装具に対して前後方向に回動させることによって、装着者にアシスト力を生成して付与する構成のものが多い。
そのような構成の場合、第2アーム部材が回動した場合に、前後方向における第1アーム部材と第2アーム部材との距離(すなわち、前後方向における腰部装具から脚部装具までの距離)が変動してしまうと、その変動によって、脚部装具を介して脚部に付与されるアシスト力が低減してしまうおそれがある。
そこで、脚部装具を左右方向に延びる回動軸線を中心として腰部装具に対して前後方向に回動させる構成である場合には、このように第2アーム部材を前後方向に延びる回動軸線を中心として第1アーム部材に対して回動可能に構成すると、第2アーム部材が回動した場合であっても腰部装具から脚部装具までの距離が変動することがないので、第2アーム部材の回動によるアシスト力の低減を防止することができる。
また、本発明の歩行補助装置においては、第2フレームが前後方向に延びる回動軸線を中心として回動可能である場合には、
前記第1アーム部材は、前記腰部装具の側方から下方に向かって延設され、
前記第2アーム部材は、前記第1アーム部材の下端部から前方に向かって内側に湾曲するように延設され、
前記脚部装具は、前後方向に延びる回動軸線を中心として前記第2アーム部材に対して回動可能に連結されていることが好ましい。
第2アーム部材が回動する構成の場合、第2アーム部材の回動に起因して、脚部に対する脚部装具の姿勢が変動することがある。そして、その回動時の摩擦等によって、装着者に違和感を与えてしまうおそれがある。
そこで、このように構成すると、腰部装具から脚部装具までの距離が変動した場合(すなわち、第2アーム部材が回動した場合)であっても、第2アーム部材に対する脚部装具の回動によって、脚部に対する脚部装具の姿勢が固定される。これにより、脚部装具の姿勢の変動に起因して装着者に違和感を与えてしまうことを防止することができる。
実施形態に係る歩行補助装置の斜視図。 図1の歩行補助装置の腰部装具の側面フレームを拡大して示す斜視図。 図1の歩行補助装置の左側の腰部装具の動作補助機構の斜視図。 図2の歩行補助装置の動作補助機構のアクチュエータを拡大して示す斜視図。 従来の歩行補助装置と装着者の股関節中心の位置との関係を示す模式的に示す正面図であり、直立状態を示す図。 従来の歩行補助装置と装着者の股関節中心の位置との関係を示す模式的に示す正面図であり、外転状態を示す図。 従来の歩行補助装置と装着者の股関節中心の位置との関係を示す模式的に示す正面図であり、内転状態を示す図。 図1の歩行補助装置と装着者の股関節中心の位置との関係を示す模式的に示す正面図であり、直立状態を示す図。 図1の歩行補助装置と装着者の股関節中心の位置との関係を示す模式的に示す正面図であり、外転状態を示す図。 図1の歩行補助装置と装着者の股関節中心の位置との関係を示す模式的に示す正面図であり、内転状態を示す図。 第1回動軸線の位置を、股関節中心と一致させた場合におけるアームの先端部の軌道、及び、股関節中心よりも上方とした場合におけるアームの先端部の軌道を示す説明図。 第1回動軸線の位置を、股関節中心と一致させた場合におけるアームの先端部の軌道、及び、股関節中心よりも上方且つ後方とした場合におけるアームの先端部の軌道を示す説明図。
以下、図面を参照して、実施形態に係る歩行補助装置Aについて説明する。
なお、以下の説明において、「前後方向」とは、歩行補助装置Aを装着した装着者Pが直立した状態における、その装着者Pの前後方向(歩行補助装置Aによって補助される歩行の方向)を指し、「左右方向」とは、その装着者Pの左右方向を指す。また、「前後方向に延びる軸線」、「左右方向に延びる軸線」とは、上記の前後方向、左右方向に沿うように伸びる軸線の他、前後方向に延び、且つ、左右又は上下に傾いた軸線、左右方向に延び、且つ、前後又は上下に傾いた軸線も含む。
図1に示すように、歩行補助装置Aは、装着時に、装着者Pの腰部に装着される腰部装具1と、装着者Pの左右の脚部の大腿部の各々に装着される脚部装具2と、脚部装具2を介して装着者Pの左右の脚部の各々に、装着者Pの歩行を補助するためのアシスト力を生成して、装着者Pに付与する動作補助機構3とを備えている。
歩行補助装置Aでは、動作補助機構3によって、左右方向に延びる第1回動軸線a1を中心として、腰部装具1に対して左右の脚部装具2を相互に回動させて、装着者Pの脚部に対してアシスト力を付与する。すなわち、歩行補助装置Aにおけるアシスト力は、第1回動軸線a1を中心として、腰部装具1に対して脚部装具2を回動させる方向の力である。
そして、そのアシスト力を付与する際には、腰部装具1に対して、第1回動軸線a1を中心として、腰部装具1をねじるような反力(以下、この反力を単に「アシスト力の反力」という。)が加わることになる(図1において第1回動軸線a1を中心とする左右一対の矢印の方向参照)。
なお、本発明の歩行補助装置は、本実施形態の歩行補助装置Aのように、装着者Pの左右の脚部の大腿部の各々に対して、脚部装具2からアシスト力を付与することによって、装着者Pの歩行を補助するものに限定されるものではない。
例えば、動作補助機構を一方だけに設け、左右の脚部の一方に対してのみアシスト力を付与するものであってもよい。また、アシスト力を付与する部位は、下腿部、足平部等、装着者の脚部の大腿部以外の部分であってもよい。
また、歩行補助装置Aでは、装着者Pの脚部が身体の上下方向の中心軸線(本実施形態では、第1基準軸線b1に一致する軸線)に近づいたり遠ざかったりする移動(内転及び外転)に対応すべく、前後方向に延びる第2回動軸線a2を中心として、脚部装具2を腰部装具1に対して、左右方向に回動可能に構成している。
腰部装具1は、装着時に、装着者Pの腰部の前面を覆う前面フレーム10と、腰部の背面を覆う背面フレーム11と、腰部の側面を覆う一対の側面フレーム12とを有している。
前面フレーム10及び背面フレーム11は、可撓性の樹脂によって形成されたベルト状の部材である。前面フレーム10及び背面フレーム11は、装着者Pの身体の中心を通って上下方向に延びる軸線である第1基準軸線b1周りで、装着者Pの腰部の周面に沿うようにして湾曲している。
なお、本発明の歩行補助装置の可撓性フレームの形状は、棒状又は紐状等、ベルトのような形状に限定されるものではなく、棒状又は紐状等、腰部装具の前面部分又は背面部分を構成し得る形状であれば、他の形状であってもよい。
ただし、本実施形態の歩行補助装置Aのように、可撓性フレームの形状をベルト状とした場合には、他の形状とした場合に比べ、可撓性フレームを容易に製造することができる。また、他の形状とした場合に比べ、アシスト力の反力が腰部装具に加わったときに装着者に加わる圧力を分散させることができるので、その反力によって装着者に与える違和感を軽減することができる。
また、本発明の歩行補助装置の可撓性フレームとしては、後述するねじり剛性及び曲げ剛性を備えたものであれば、樹脂以外の材料を用いて形成してもよい。例えば、薄い金属板等を用いて形成してもよい。
前面フレーム10は、装着時に、装着者Pの右半身の前面側に位置する第1前面フレーム部材10aと、装着者Pの左半身の前面側に位置する第2前面フレーム部材10bとを、前面側面ファスナ10cで相互に着脱自在に固定することによって構成されている。
同様に、背面フレーム11は、装着時に、装着者Pの右半身の前面側に位置する第1背面フレーム部材11aと、装着者Pの左半身の背面側に位置する第2背面フレーム部材11bとを、背面側面ファスナ11cで相互に着脱自在に固定することによって構成されている。
前面フレーム10は、前面側面ファスナ10cによって、第1前面フレーム部材10aと第2前面フレーム部材10bとの固定位置を、第1基準軸線b1の周方向において所定の範囲で調整可能となっている。同様に、背面フレーム11は、背面側面ファスナ11cによって、第1背面フレーム部材11aと第2背面フレーム部材11bとの固定位置を、第1基準軸線b1の周方向において所定の範囲で調整可能となっている。
これにより、前面フレーム10及び背面フレーム11(ひいては、腰部装具1)は、装着者Pの体形に合わせて、その寸法を調整可能となっている。
また、前面側面ファスナ10cは、第1前面フレーム部材10aと第2前面フレーム部材10bとを、上下方向に延びる第1基準軸線b1に沿うようにして、相互に線接触するように固定する。同様に、背面側面ファスナ11cは、第1背面フレーム部材11aと第2背面フレーム部材11bとを、上下方向に延びる第1基準軸線b1に沿うようにして、相互に線接触するように固定する。
これにより、前面フレーム10及び背面フレーム11は、それらを構成するフレーム部材同士の固定部分でねじり剛性を低下させることなく、分割可能な構成となっている。その結果、装着者Pへの歩行補助装置Aの着脱が容易になっている。
なお、本発明の歩行補助装置は、このような構成に限定されるものではなく、その可撓性フレームは、必ずしも分割可能な構成としなくてもよいし、逆に、3つ以上のフレーム部材を相互に固定して構成されていてもよい。
また、分割可能な構成とする場合であっても、可撓性フレームを構成するフレーム部材同士の固定方法は、面ファスナに限定されるものではなく、種々の固定方法を用いてもよい。
ただし、本実施形態の歩行補助装置Aの前面側面ファスナ10c及び背面側面ファスナ11cのように、フレーム部材同士を上下方向に延びる軸線に沿うように線接触させて固定したり、上下方向に離れた少なくとも2つの点で接触するようにして固定したりすると、固定部分における可撓性フレームのねじり剛性の低下を防止することができるので好ましい。
図2に示すように、一対の側面フレーム12の各々は、第1基準軸線b1(図1参照)に沿う方向に延びる第1板部材12aと、第1板部材12aの側方から、第1基準軸線b1回りで装着者Pの前面側に向かって周方向に延設された前面側第2板部材12bと、第1板部材12aの側方から、第1基準軸線b1回りで装着者Pの背面側に向かって周方向に延設された背面側第2板部材12cとを有している。
側面フレーム12を構成する第1板部材12aと、前面側第2板部材12bと、背面側第2板部材12cとは、一枚の金属板を折り曲げることによって形成されている。すなわち、側面フレーム12は、可撓性の樹脂で形成されている前面フレーム10及び背面フレーム11よりも高い剛性を有しており、アシスト力の反力が加わった際にも、変形がしにくくなっている。
歩行補助装置Aでは、アシスト力の反力は、腰部装具1のうちアシスト力を発生させる動作補助機構3のアクチュエータ30(駆動源)が固定されている部分に、最も加わることになる。そこで、図1に示すように、歩行補助装置Aでは、金属製の側面フレーム12の第1板部材12aの装着者Pとは反対側の側面に、アクチュエータ30を固定している。
このように、歩行補助装置Aでは、側面フレーム12でアシスト力の反力を受け止めさせているので、その分、前面フレーム10及び背面フレーム11に要求される剛性が低いものとなっている。その結果、前面フレーム10及び背面フレーム11の剛性をあまり高くすることなく(すなわち、腰部装具1全体としての柔軟性をあまり低下させることなく)、腰部装具1全体として、その反力を受け止めるための剛性を得ることができている。
第1板部材12aの両側部からは、前面側第2板部材12b及び背面側第2板部材12cが延設されている。前面側第2板部材12bには、前面フレーム10が固定され、背面側第2板部材12cには、背面フレーム11が固定されている。
これにより、腰部装具1にアシスト力の反力が加わった際には、その反力は、アクチュエータ30が固定されている第1板部材12a、並びに、前面フレーム10が固定されている前面側第2板部材12b及び背面フレーム11が固定されている背面側第2板部材12cを介して、腰部装具1に伝達される。
アシスト力の反力は腰部装具1をねじるような力であるので、その反力によって、腰部装具1(ひいては、側面フレーム12)が第1回動軸線a1周りに回動して、前面側第2板部材12b及び背面側第2板部材12cは、装着者Pの腰部の前面及び背面に当接する。
すなわち、前面側第2板部材12b及び背面側第2板部材12cを設けたことにより、アシスト力の反力の一部は、前面側第2板部材12b及び背面側第2板部材12cを介して、装着者Pの身体によって受け止められる。
前面側第2板部材12bの前面フレーム10の固定部分の上下方向の幅は、前面フレーム10の固定部分の上下方向の幅以上になるように構成されている。また、背面側第2板部材12cの背面フレーム11の固定部分の上下方向の幅は、背面フレーム11の固定部分の上下方向の幅以上になるように構成されている。
これにより、アシスト力の反力によって前面フレーム10又は背面フレーム11がねじれたときに、その固定部分において、そのねじれた前面フレーム10又は背面フレーム11の固定部分全体を、前面側第2板部材12b又は背面側第2板部材12cが受け止めることができるようになっている。
すなわち、前面フレーム10又は背面フレーム11をねじる力(すなわち、前面フレーム10又は背面フレーム11に加えられたアシスト力の反力)の一部は、側面フレーム12自体によっても受け止められる。
このように、歩行補助装置Aでは、腰部装具1に剛体フレームである側面フレーム12を設けることによって、側面フレーム12それ自体または装着者Pの身体でもアシスト力の反力の一部を受け止めさせて、腰部装具1全体として受け止めることができるアシスト力の反力を大きくしている。
しかし、本発明の歩行補助装置はこのような構成に限定されるものではなく、腰部装具によって受け止めるべきアシスト力の反力の大きさに応じて、その構成を適宜変更してもよい。
例えば、可撓性フレームの剛性が十分なものである場合には、本実施形態では左右一対として設けた剛体フレームのいずれか一方又は両方を省略してもよい。また、剛体フレームの形状も、図2に示すような形状に限定されるものではなく、単なる平板であってもよいし、可撓性フレームの幅によって規定された形状以外の形状であってもよい。
図3に示すように、脚部装具2は、パット状の部材であり、装着者Pの脚部の大腿部の前面を押圧することによって、脚部にアシスト力を伝達する部材である。脚部装具2は、前後方向に延びる第4回動軸線a4を中心として、動作補助機構3のアーム31を介して回動可能となっている(図6参照)。
なお、本発明の歩行補助装置の脚部装具は、このような構成に限定されるものではなく、腰部装具に対して移動可能であり、装着者の脚部にアシスト力を付与できるものであればよい。例えば、アシスト力が脚部を引っ張る方向の力を含む場合には、パッド状の部材ではなく、脚部に固定するような部材を用いてもよい。
また、脚部への当接位置は、アシスト力を加える部位に応じて適宜変更してよい。例えば、下腿部にアシスト力を加える構成である場合には、脚部装具が下腿部の前面又は背面に当接するように構成すればよい。
動作補助機構3は、腰部装具1の側面フレーム12の側面に固定されたアクチュエータ30と、アクチュエータ30を介して腰部装具1と脚部装具2とを連結するアーム31と、アクチュエータ30とアーム31とを連結するためのブラケット32とを有している。
アクチュエータ30は、円盤状の部材であり、その中心軸線は、左右方向に延びる第1回動軸線a1上に位置している(図1参照)。アクチュエータ30は、発生させた駆動力を、ブラケット32を介してアーム31に伝達することによって、アーム31及びアーム31に連結された脚部装具2を、左右方向に延びる第1回動軸線a2を中心として、腰部装具1に対して前後方向に回動させる(図1参照)。
アーム31は、腰部装具1の側方から装着者Pの大腿部の側面に沿って下方に向かって延設された第1アーム部材31aと、第1アーム部材31aから脚部装具2に向かって延設された第2アーム部材31bと、第1アーム部材31aと第2アーム部材31bとを回動可能に連結する第1ヒンジ31cと、第2アーム部材31bと脚部装具2とを回動可能に連結する第2ヒンジ31dとを有している。
第2アーム部材31bは、第1アーム部材31aの下端部から、装着者Pの大腿部の周面に沿って、大腿部の前面に向かって湾曲するように(すなわち、第1アーム部材31aの下端部から前方に向かって内側に湾曲するように)延設されている。第2アーム部材31bの第1アーム部材31aとは反対側の端部は、第2ヒンジ31dを介して、脚部装具2の装着者Pの大腿部に当接する面とは反対側の面の中央部に、回動可能に連結されている。
第1ヒンジ31cは、装着者Pが直立した状態(すなわち、装着者Pの脚部がまっすぐに伸びた状態)で、第1アーム部材31aに対して、前後方向に延びる第3回動軸線a3を中心として左右方向に回動可能となるように、第2アーム部材31bを連結している(図6参照)。
第2ヒンジ31dは、第2アーム部材31bに対して、前後方向に延びる第4回動軸線a4を中心として左右方向に回動可能となるように、脚部装具2を連結している(図5参照)。
図4に示すように、ブラケット32は、アクチュエータ30の腰部装具1の側面フレーム12とは反対側の面に固定された略円盤状の本体部32aと、本体部32aの両側部から下方に延設された一対の延設部32bと、一対の延設部32bの間に配置されたU字型の部材である連結部32cと、各々が延設部32bの一方とその延設部32bに対応する連結部32cの一端部とを回動可能に連結する2つのヒンジピン32dとで構成されている。
連結部32cは、延設部32bに対して、第2回動軸線a2を中心として左右方向に回動可能に連結されている。その連結部32cの中央部の下面には、第1アーム部材31aの上端が固定されている。これにより、第1アーム部材31aは、アクチュエータ30及びブラケット32を介して、腰部装具1に対して、第2回動軸線a2を中心として、左右方向に回動可能に連結されている。
また、一対の延設部32bの対向する面同士の間隔は、本体部32aの前後方向と略一致する、又は、その幅よりも大きくなるように構成されている。ブラケット32では、このようにして延設部32bと連結部32cとの連結部分のサイズを大型化することによって、第2回動軸線a2回りの回動部分となるその連結部分の剛性を高めている。
また、アクチュエータ30及びブラケット32を介して、腰部装具1とアーム31とを連結することによって、装着時に、装着者Pの大腿部とアーム31との左右方向における距離を広げている。すなわち、アーム31を、アクチュエータ30の装着者Pの大腿部側の端部から側方に離れた位置に位置させている。これにより、装着者Pが脚部を移動させた際に、アーム31と大腿部との接触がしにくくなっている。
ところで、図1に示すように、歩行補助装置Aでは、動作補助機構3によって、左右方向に延びる第1回動軸線a1を中心として、腰部装具1に対して左右の脚部装具2を相互に回動させて、装着者Pの脚部に対してアシスト力を付与する。すなわち、このアシスト力は、第1回動軸線a1を中心として、腰部装具1に対して脚部装具2を回動させる方向の力である。
そして、そのアシスト力を付与する際には、腰部装具1に対して、第1回動軸線a1を中心として、腰部装具1をねじる方向に、アシスト力の反力が加わることになる(図1において第1回動軸線a1を中心とする左右一対の矢印の方向参照)。
そこで、動作補助装置Aでは、脚部装具2が腰部装具1に対して回動した際に生じる第1回動軸線a1周りのねじれ(すなわち、腰部装具1へのアシスト力の反力)に対する前面フレーム10及び背面フレーム11のねじり剛性が、上下方向に延びる第1基準軸線b1を中心とする径方向への変形に対する前面フレーム10及び背面フレーム11の曲げ剛性よりも大きくなるように構成されている。
ここで、前面フレーム10及び背面フレーム11(ひいては、腰部装具1)における「第1回動軸線a1周りのねじれに対するねじり剛性」とは、アシスト力の反力をどの程度受け止められるかを示すパラメータを指す。
また、ここで、前面フレーム10及び背面フレーム11(ひいては、腰部装具1)における「第1基準軸線b1を中心とする径」とは、装着者Pの腰部の径(腹囲)に対応するものである。すなわち、その「径方向への曲げ剛性」とは、装着者Pの腰部の径(腹囲)に応じて、どの程度柔軟に変形が可能かを示すパラメータを指す。
そして、本件発明者は、鋭意研究の結果、第1回動軸線a1周りのねじれに対するねじり剛性を、第1基準軸線b1を中心とする径方向への変形に対する可撓性フレームの曲げ剛性よりも大きくすることによって、柔軟性を十分に確保しつつ、且つ、アシスト力の反力を十分に受け止めることができる適度なバランスが得られることを発見した。
すなわち、歩行補助装置Aは、腰部装具1を上記のような剛性を備える前面フレーム10及び背面フレーム11を用いて構成しているので、従来の歩行補助装置と同様に、腰部装具1を装着者Pの腰部の径(腹囲)に応じて柔軟に変形させることができ、且つ、従来の歩行補助装置とは異なり、腰部装具1でアシスト力の反力を十分に受け止めることができる。
なお、歩行補助装置Aでは、装着者Pの腰部の前面を覆う前面フレーム10及び背面を覆う背面フレーム11を、上記の剛性を有する可撓性フレームとしている。これは、前面フレーム10及び背面フレーム11の両方を可撓性フレームとすることによって、いずれか一方のみを可撓性フレームとした構成に比べ、良好な剛性を得やすくなるためである。
しかし、本発明の歩行補助装置はそのような構成に限定されるものではなく、腰部装具の形状等に応じて、装着者の腰部の前面及び背面のいずれか一方のみを可撓性フレームで覆うように構成してもよい。
具体的には、腰部装具が、装着者の腰部の一方側の側面から他方側の側面まで、腰部の背面を覆うようにして延びる半円状のフレームを有するものである場合には、そのフレームの背面側の部分のみを、可撓性フレームで構成してもよい。
また、本発明の歩行補助装置の腰部装具を構成するフレームはこのような構成に限定されるものではなく、従来の歩行補助装置において腰部装具を構成するために用いられる種々のフレームを採用してもよい。
具体的には、腰部装具に対して加わるアシスト力の反力が、腰部装具全体の剛性に対して十分に小さく、無視できる程度であるものである場合には、上記のような剛性を有する可撓性フレームを採用しなくてもよい。
また、ところで、図5に示すように、一般に、歩行補助装置では、脚部装具2の前後方向の回動の中心となる第1回動軸線a1は、装着者Pの脚部の中心となる軸線(具体的には、股関節中心Cを通り、左右方向に延びる軸線である第2基準軸線b2)と一致するように設定されている。
これは、歩行時における脚体の前後方向における回動の中心と歩行補助装置の脚部装具2の前後方向における回動の中心とを一致させることによって、脚部の軌道と脚部装具2の軌道とを一致させて、脚部装具2から脚部に不要な力が加わってしまうことを防止するためである。
しかし、人間の脚部は、歩行時に、左右方向に延びる軸線を中心として前後方向に回動するだけではなく、前後方向に延びる軸線を中心として左右方向にも回動する。具体的には、脚部が身体の軸に近づいたり遠ざかったりするように、図5Bに示すように、外方に移動したり(外転)、図5Cに示すように、内方に移動したり(内転)する。
そこで、従来の歩行補助装置では、腰部装具1と脚部装具2とを連結するアーム31(ひいては、アーム31に連結されている脚部装具2)を、前後方向に延びる第2回動軸線a2周りに、回動可能に連結している。これにより、従来の歩行補助装置は、外転及び内転の際における脚部の自由度を確保している。
しかし、そのように、アーム31を左右方向に回動可能としたのみでは、装着者Pの脚部が左右方向に回動した場合に、装着者Pの脚部に対し、アクチュエータ30及びそれに連結されているアーム31等が接触してしまうおそれがあった。
具体的には、図5Aに示すように、装着者Pが直立した状態で、脚部装具2の前後方向の回動の中心となる第1基準軸線a1(すなわち、アクチュエータ30の中心)を、装着者Pの股関節中心Cを通る第2基準軸線b2に、一致するように構成したとする。
このように構成した場合、図5Bに示すように、装着者Pの脚部が外転した場合は、装着者Pの大腿部の太さによっては、装着者Pの大腿部の側面に、アクチュエータ30の下方部分が接触してしまうおそれがあった。一方、図5Cに示すように、装着者Pの脚部が内転した場合には、アーム31の形状によっては、大腿部の中ほどに、アーム31が接触してしまうおそれがあった。
そこで、図6に示すように、歩行補助装置Aでは、脚部装具2の腰部装具1に対する前後方向の回動の中心となる第1回動軸線a1を、装着者Pの股関節中心Cを通り、左右方向に延びる軸線であり、脚部の前後方向の回動中心となる第2基準軸線b2よりも上方に位置させている。
脚部のうち股関節中心Cの上方の部分は、脚部が外転及び内転をする際に大きく回動することのない部分である(図5A〜図5C参照)。歩行補助装置Aでは、アクチュエータ30がその股関節中心Cよりも上方に位置するように構成することによって、脚部が大きく外転又は内転した場合であっても、脚部とアクチュエータ30及びそれに連結されているアーム31とが接触しにくくなっている。
これに加え、歩行補助装置Aでは、アクチュエータ30が、腰部装具1の側面に配置されており、アーム31が、そのアクチュエータ30の下方に、前後方向に延びる第2回動軸線a2を中心として回動可能に連結されている。
これにより、アクチュエータ30の重量が腰部装具1に支えられるので、その重量がアーム31を介して脚部に加わることがない。また、アクチュエータ30の重量によってアーム31の動きが阻害されることもないので、アーム31の移動もスムーズとなっている。その結果、歩行補助装置Aでは、アクチュエータ30の重量、及び、アーム31の可動性による影響が抑制され、脚部の外転及び内転の際の動作が阻害されにくくなっている。
しかし、上記のように、アーム31(すなわち、脚部装具2)の前後方向の回動中心となる第1回動軸線a1を、装着者Pの股関節中心Cを通る第2基準軸線b2よりも上方に位置させた場合、脚部の前後方向の移動に応じて、腰部装具1と脚部装具2との距離が変動することになる。
具体的には、図7に示すように、装着者Pの脚部を前方に僅かに振り上げた状態を基準として、アーム31の長さを設定したとする。
このように設定した場合、股関節中心Cを中心とした脚部装具2の軌跡と、股関節中心Cよりも上方の位置を中心とした脚部装具2の軌跡とを対比すると、装着者Pが脚部を前方にさらに振り上げた状態では、腰部装具1と脚部装具2との距離は、設定されたアーム31の長さに対して長くなる。一方、脚部をまっすぐに伸ばした状態(すなわち、装着者Pが直立した状態)では、腰部装具1と脚部装具2との距離は、設定されたアーム31の長さに対して短くなる。
そして、このようにして腰部装具1と脚部装具2との距離が変動してしまう場合には、その距離の変動に起因して、腰部装具1と脚部装具2とを連結するアーム31によって、脚部に対して、脚部を伸ばすような力、又は、縮めるような力が加わることになる。
例えば、上記のように、装着者Pの脚体がわずかに振り上げられた状態を基準として、アーム31の長さを設定した場合、脚部をさらに振り上げたときには、アーム31から脚部に対して、脚部を伸ばすような力が加わることになる。一方、直立状態となったとき(脚部をまっすぐ伸ばした状態になったとき)には、アーム31から脚部に対して、脚部を縮めるような力が加わることになる。そして、このような力が加わると、その力によって装着者Pに違和感を与えてしまうおそれがある。
そこで、図8に示すように、歩行補助装置Aでは、アーム31(すなわち、脚部装具2)の前後方向における回動中心となる第1回動軸線a1を、第2基準軸線b2よりも上方、且つ、後方に位置させている。
これにより、図7に示すように、上方にのみ位置させた場合に比べて、腰部装具1と脚部装具2との距離の変動が抑制される。具体的には、図7において示した軌跡の変位量に比べて、図8において示した軌跡の変位量は、小さなものとなる。その結果、アーム31から脚部に対して加わる上記の力を抑制することができる。
なお、第1回動軸線a1を後方へ移動させる量としては、側面視で、第2基準軸線b2を通る鉛直な線と第2基準軸線b2及び第1回動軸線a1を通る線とがなす角度が、装着者Pの脚部の前方へ振り上げ得る角度の範囲内となるような量であると、特に好ましい。
また、歩行補助装置Aでは、脚部装具2(すなわち、アーム31)の左右方向の回動の中心となる第2回動軸線a2の高さ(ヒンジピン32dの中心軸線の高さ)と、股関節中心Cを通る軸線である第2基準軸線b2の高さとが、一致するように構成されている。
このように構成すると、外転及び内転の際に、前額面における鉛直方向に対する脚部の角度の変動量とアーム31の角度の変動量とが略一致したものとなる。これにより、それらの角度の変動量のずれに起因してアーム31から脚部に加えられる力が小さくなっている。
以上説明したように、歩行補助装置Aでは、脚部とアクチュエータ30との接触が防止されている。また、歩行補助装置Aでは、脚部の外転及び内転の際に、アクチュエータ30の重量及びアーム31の可動性による脚部の移動への影響が抑制されている。さらに、歩行補助装置Aでは、外転及び内転の際にアームから脚部に加えられる力の影響も抑制されている。これにより、歩行補助装置Aでは、外転及び内転の際に装着者Pに与える違和感を軽減することができる。
なお、本発明の歩行補助装置は、このような構成に限定されるものではなく、第1回動軸線a1が第2基準軸線b2よりも上方に位置しているだけであってもよい。
また、アームから脚部に加わる力が無視できる程度に小さい場合、又は、駆動源の位置が腰部装具の背面に位置する等の理由から駆動源が脚部の移動の妨げにならないような場合には、第1回動軸線を第1回動軸線と一致するように配置したり、第1回動軸線よりも下方に位置させたりしてもよい。
また、ところで、上記のように、歩行補助装置Aでは、脚部装具2の腰部装具1に対する前後方向の回動の中心となる第1回動軸線a1は、脚部の前後方向の回動中心となる第2基準軸線b2と一致しておらず、脚部装具の腰部装具1に対する左右方向の回動の中心となる第2回動軸線a2は、股関節中心Cとは離れた位置となっている(すなわち、脚部の左右方向の回動中心となる軸線と一致していない。)。
そのため、歩行補助装置Aでは、脚部の移動に応じて、腰部装具1と脚部装具2との距離(より詳細には、第1回動軸線a1又は第2回動軸線a2から第4回動軸線a4までの距離)が変動するので(図6参照)、その距離の変動に起因して、アーム31から脚部に対して、伸ばすような力、又は、縮めるような力が加わることになる。
そこで、図3に示すように、歩行補助装置Aでは、腰部装具1と脚部装具2とを連結するアーム31を、腰部装具1から装着者Pの大腿部に沿って下方に向かって延設された第1アーム部材31aと、第1アーム部材31aから脚部装具2に向かって延設された第2アーム部材31bとを用いて構成するとともに、第2アーム部材31bを第1アーム部材31aに対して回動可能としている。
これにより、歩行補助装置Aでは、第2アーム部材31bの回動に応じて、第1アーム部材31aの腰部装具1に対する固定位置から第2アーム部材31bの脚部装具2に対する固定位置までの距離(すなわち、腰部装具1から脚部装具2までの距離)が変動可能となっている。すなわち、アーム31の構成部材同士を回動させるという簡易な構成だけで、腰部装具1から脚部装具2までの距離を変動可能としている。
また、このような部材同士を回動させる機構は、部材同士をスライドさせるような機構に比べ、部材同士の摩擦等の影響が小さいので、スムーズに距離の変動を実現することができる。したがって、歩行補助装置Aによれば、簡易な構造でありながら、腰部装具1と脚部装具2との距離をスムーズに変動させることができる。
また、歩行補助装置Aは、脚部装具2を左右方向に延びる第1回動軸線a1を中心として腰部装具1に対して前後方向に回動させることによって、装着者Pにアシスト力を付与する構成となっている。
そのため、第2アーム部材31bが回動した場合に、前後方向における第1アーム部材31aと第2アーム部材31bとの距離(すなわち、前後方向における腰部装具1から脚部装具2までの距離)が変動してしまうと、その変動によって、脚部装具2を介して脚部に付与されるアシスト力が低減してしまうおそれがある。
そこで、歩行補助装置Aでは、第2アーム部材31bを前後方向に延びる第3回動軸線a3を中心として第1アーム部材31aに対して回動可能に構成して、第2アーム部材31bが回動した場合であっても腰部装具1から脚部装具2までの距離が変動することがないようにしている。これにより、歩行補助装置Aでは、第2アーム部材31bの回動によるアシスト力の低減を防止している。
また、歩行補助装置Aでは、第2回動軸線a2を中心として、腰部装具1に対し第1アーム部材31aが左右方向に回動し、第3回動軸線a3を中心として、第1アーム部材31aに対し第2アーム部材31bが左右方向に回動する。そのため、第2アーム部材31bに対して脚部装具2が固定されていると、脚部に対する脚部装具2の姿勢が変動してしまい、その回動時の摩擦によって、装着者Pに違和感を与えてしまうおそれがあった。
そこで、図3に示すように、歩行補助装置Aでは、第2アーム部材31bを、第1アーム部材31aの下端部から装着者Pの大腿部の周面に沿って、その大腿部の前面に向かって湾曲するように延設するとともに、図6に示すように、脚部装具2を、前後方向に延びる第4回動軸線a4を中心として第2アーム部材31bに対して回動可能に構成している。
これにより、脚部に対する脚部装具2の姿勢は、腰部装具1から脚部装具2までの距離が変動した場合(すなわち、第2アーム部材31bが回動した場合)であっても、第2アーム部材31bに対する脚部装具2の回動によって一定となるように構成されている。その結果、歩行補助装置Aでは、脚部装具2の姿勢の変動に起因して装着者Pに違和感を与えてしまうことが防止されている。
なお、本発明の歩行補助装置は、このような構成に限定されるものではなく、アームの伸縮機構は異なる構成のものであってもよい。
例えば、本実施形態の歩行補助装置Aでは、伸縮時のアシスト力の低減を防止するために、第1アーム部材31aに対する第2アーム部材31bの回動の中心となる第3回動軸線a3を、腰部装具1に対する第1アーム部材31aの回動の中心となる左右方向に延びる第1回動軸線とは異なり、左右方向に延びる回動軸線としている。
しかし、アームを構成する部材の形状等によっては、回動時におけるそれらの部材の前後方向の距離が無視できる程度にしか変動しないような場合もある。そのような場合には、それらの回動軸線の向きを適宜変更してもよい。
1…腰部装具、2…脚部装具、3…動作補助機構、10…前面フレーム、10a…第1前面フレーム部材、10b…第2前面フレーム部材、10c…前面側面ファスナ、11…背面フレーム、11a…第1背面フレーム部材、11b…第2背面フレーム部材、11c…背面側面ファスナ、12…側面フレーム、12a…第1板部材、12b…前面側第2板部材、12c…背面側第2板部材、30…アクチュエータ(駆動源)、31…アーム、31a…第1アーム部材、31b…第2アーム部材、31c…第1ヒンジ、31d…第2ヒンジ、32…ブラケット、32a…本体部、32b…延設部、32c…連結部、32d…ヒンジピン、A…歩行補助装置、C…股関節中心、P…装着者、a1…第1回動軸線、a2…第2回動軸線、a3…第3回動軸線、a4…第4回動軸線、b1…第1基準軸線、b2…第2基準軸線。

Claims (3)

  1. 装着者の腰部に装着される腰部装具と、前記装着者の脚部に装着される脚部装具と、前記脚部装具を前記腰部装具に対して移動させて、前記脚部装具を介して前記装着者の脚部に該装着者の前後方向への歩行を補助するアシスト力を生成する動作補助機構とを備え、
    前記動作補助機構は、前記腰部装具と前記脚部装具とを連結するアームと、前記アームを介して、前記脚部装具を前記腰部装具に対して移動させる駆動源とを有し、
    前記アームは、前記腰部装具から下方に向かって延設された第1アーム部材と、前記第1アーム部材から前記脚部装具に向かって延設された第2アーム部材とを有し、
    前記第2アーム部材は、前記第1アーム部材に対して回動可能に連結されていることを特徴とする歩行補助装置。
  2. 請求項1に記載の歩行補助装置において、
    前記駆動源は、前記アームを介して、前記脚部装具を、左右方向に延びる回動軸線を中心として前記腰部装具に対して前後方向に回動させ、
    前記第2アーム部材は、前後方向に延びる回動軸線を中心として前記第1アーム部材に対して回動可能に連結されていることを特徴とする歩行補助装置。
  3. 請求項2に記載の歩行補助装置において、
    前記第1アーム部材は、前記腰部装具の側方から下方に向かって延設され、
    前記第2アーム部材は、前記第1アーム部材の下端部から前方に向かって内側に湾曲するように延設され、
    前記脚部装具は、前後方向に延びる回動軸線を中心として前記第2アーム部材に対して回動可能に連結されていることを特徴とする歩行補助装置。
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