JPWO2019187638A1 - クラムの製造方法及びベールの製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明の一態様は、クラムの製造方法において、所定の方向に流動している温水中に、ゴム溶液と過熱スチームを供給して、前記ゴム溶液と前記過熱スチームを接触させる工程を含む。

Description

本発明は、クラムの製造方法及びベールの製造方法に関する。
従来、クラムを製造する方法としては、スチームストリッピング法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
具体的には、温水中にゴム溶液と加圧スチームを供給した後、ゴム溶液に含まれる溶剤を除去する、即ち、脱溶剤すると、クラムが分散している温水スラリーとなる。次に、スクリーンを用いて、温水スラリーから温水を分離すると、クラムとなる。次に、クラムを脱水し、乾燥させた後、成形すると、ベールとなる。
特開2003−144958号公報
しかしながら、従来の方法では、クラムがスクリーンに付着して、スクリーンの目詰まりが発生すると共に、ベールが着色するという問題がある。これは、クラムの揮発分が多く、粘着性が高いためであると考えられる。具体的には、揮発分が多いクラムは、スクリーンに付着しやすいため、スクリーンの目詰まりが発生する。また、クラムを乾燥させる際に、揮発分が多いクラムは、乾燥機に付着しやすいため、クラムを構成するゴムが熱劣化し、ベールが着色する。
本発明の一態様は、スクリーンの目詰まりの発生を抑制すると共に、ベールの着色を抑制することが可能なクラムの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、クラムの製造方法において、所定の方向に流動している温水中に、ゴム溶液と過熱スチームを供給して、前記ゴム溶液と前記過熱スチームを接触させる工程を含む。
上記温水は、分散剤を含むことが好ましい。
上記温水は、水平方向に流動しており、上記ゴム溶液を鉛直方向に供給し、上記過熱スチームを水平方向に供給することが好ましい。
上記過熱スチームは、温度が140〜300℃であり、圧力が0.4〜10MPaであることが好ましい。
上記温水は、温度が80℃以上であり、流速が0.1〜10m/sであることが好ましい。
本発明の他の態様は、ベールの製造方法において、上記クラムの製造方法を用いて、クラムを製造する工程を含む。
本発明の一態様によれば、スクリーンの目詰まりの発生を抑制すると共に、ベールの着色を抑制することが可能なクラムの製造方法を提供することができる。
クラムを製造する際に用いるクラムの製造装置の一例を示す模式図である。 図1のノズルの一例を示す側面模式図である。 図1のノズルの一例を示す背面模式図である。 図1のノズルの変形例を示す模式側面図である。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
<クラムの製造方法>
本実施形態に係るクラムの製造方法の一例として、クラムの製造装置100(図1参照)を用いて、ゴムを含むクラムを製造する方法を説明する。
まず、公知の溶液重合法を用いて、ゴムの構成単位となる単量体を重合し、ゴム溶液Rを作製する。
ゴムとしては、特に限定されないが、アクリルゴム、イソプレンゴム、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、低シスブタジエンゴム、高シスブタジエンゴム、高トランスブタジエンゴム、スチレン・イソプレンゴム、ブタジエン・イソプレンゴム、スチレン・イソプレン・ブタジエンゴム、エチレン・プロピレン・ジエンゴム、スチレン・アクリロニトリル・ブタジエンゴム、アクリロニトリル・ブタジエンゴム、ポリイソプレン・SBRブロック共重合体、ポリスチレン・ポリブタジエン・ポリスチレントリブロック共重合体、エピクロロヒドリンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、エチレン・プロピレンゴム、ウレタンゴム等が挙げられる。
なお、ゴムは、末端や分子鎖が、アミノ基、水酸基、アルコキシシリル基、シラノール基等の変性基の少なくとも1つで変性されていてもよい。
次に、ゴム溶液タンク110にゴム溶液Rを移送する。ここで、ゴム溶液タンク110に移送される前のゴム溶液に溶剤を添加して粘度を調整してもよい。また、後述する温水中におけるゴムの分散性が低い場合は、後述する分散剤をゴム溶液Rに添加してもよい。
なお、ゴム溶液タンク110に移送されたゴム溶液は、必要に応じて、ゴム溶液タンク110に設置されている撹拌機111により撹拌される。
次に、脱溶剤タンク120の側面に設置されているノズル121に、ゴム溶液R、過熱スチームS、温水Wを供給する。このとき、ゴム溶液Rは、ポンプ112により、ゴム溶液タンク110の底部から供給される。
過熱スチームSは、飽和スチームを加熱して生成する高温のスチームである。
図2A及び図2Bに、ノズル121の一例を示す。なお、図2A及び図2Bは、それぞれ側面図及び背面図である。
ノズル121は、底面に温水供給部121aが設置されており、側面に過熱スチーム供給部121bが設置されており、頂面にゴム溶液供給部121cが設置されている。
温水Wは、温水供給部121aから、ノズル121の内部に鉛直方向(図中、上向き)に供給された後、水平方向(図中、右向き)に流動する。
なお、本明細書及び特許請求の範囲において、水平方向とは、水平方向±10°の範囲を意味する。
過熱スチームSは、過熱スチーム供給部121bから、ノズル121の内部の水平方向に流動している温水W中に、温水Wが流動している方向(図中、右向き)に供給される。これにより、生成したクラムCの移動速度が大きくなり、クラムC同士が衝突しにくくなる。その結果、クラムCの合一を抑制することができる。
ゴム溶液Rは、ゴム溶液供給部121cから、ノズル121の内部の水平方向に流動している温水W中に、温水Wが流動している方向に対して直角方向(図中、下向き)に供給される。その結果、水平方向に流動している温水W中で、ゴム溶液Rと過熱スチームSが接触して、クラムCが形成され、クラムCが分散しているスラリーが生成する。このため、スクリーンの目詰まりの発生を抑制すると共に、ベールの着色を抑制することができる。これは、クラムCの揮発分を低減させることができるためであると考えられる。その結果、クラムCは、スクリーンに付着しにくくなる。また、クラムCを乾燥させる際に、クラムCは、乾燥機に付着しにくくなり、クラムCに含まれるゴムが熱劣化しにくくなる。
なお、温水Wが流動している方向、過熱スチームS及びゴム溶液Rを供給する方向は、流動している温水W中で、ゴム溶液Rと過熱スチームSを接触させることが可能であれば、特に限定されない。
例えば、過熱スチームSを、温水Wが流動している方向に対して鋭角方向に供給してもよい。
また、ゴム溶液Rを、温水Wが流動している方向に対して鋭角方向に供給してもよい。これにより、生成したクラムCの移動速度がさらに大きくなり、クラムC同士が衝突しにくくなる。その結果、クラムCの合一をさらに抑制することができる。
図3に、ノズル121の変形例を示す。
ノズル121Aは、側面に温水供給部121aが設置されており、頂面に過熱スチーム供給部121b及びゴム溶液供給部121cが設置されている以外は、ノズル121と同一の構成である。
温水Wは、温水供給部121aから、ノズル121の内部に水平方向(図中、右向き)に供給された後、そのまま水平方向(図中、右向き)に流動する。
過熱スチームSは、過熱スチーム供給部121bから、ノズル121の内部の水平方向に流動している温水W中に、鉛直方向(図中、下向き)に供給される。
ゴム溶液Rは、ゴム溶液供給部121cから、ノズル121の内部の水平方向に流動している温水W中に、鉛直方向(図中、下向き)に供給される。その結果、水平方向に流動している温水W中で、ゴム溶液Rと過熱スチームSが接触して、クラムCが形成され、クラムCが分散しているスラリーが生成する。
過熱スチームSの温度は、140〜300℃であることが好ましく、180〜250℃であることがさらに好ましく、190〜220℃であることが特に好ましい。過熱スチームSの温度が140℃以上であると、スクリーンの目詰まりの発生を抑制すると共に、ベールの着色を抑制することができる。一方、過熱スチームSの温度が300℃以下であると、ベールの着色を抑制すると共に、クラムの製造装置100の耐熱設計の観点から、コストを低減することができる。
過熱スチームSの圧力は、0.4〜10MPaであることが好ましく、0.9〜3MPaであることがさらに好ましく、1〜2MPaであることが特に好ましい。過熱スチームSの圧力が0.4MPa以上であると、スクリーンの目詰まりの発生を抑制すると共に、ベールの着色を抑制することができる。一方、過熱スチームSの圧力が10MPa以下であると、クラムの製造装置100の耐圧設計の観点から、コストを低減することができる。
温水Wの流速は、0.1〜10m/sであることが好ましく、0.5〜3m/sであることがさらに好ましく、0.5〜1m/sであることが特に好ましい。温水Wの流速が0.1m/s以上であると、スクリーンの目詰まりの発生を抑制すると共に、ベールの着色を抑制することができる。一方、温水Wの流速が10m/s以下であると、クラムの製造装置100の設計の観点から、コストを低減することができる。
なお、温水Wの流速は、温水Wの単位時間当たりの供給量をノズル121の断面積で除することにより、求められる。
温水Wの温度は、70℃以上であることが好ましく、80℃以上であることがさらに好ましい。温水Wの温度が70℃以上であると、スクリーンの目詰まりの発生を抑制すると共に、ベールの着色を抑制することができる。
なお、温水Wの温度の上限は、特に限定されないが、120℃以下であることが好ましい。
温水Wは、分散剤を含むことが好ましい。これにより、脱溶剤タンク120の底部から脱溶剤タンク140の頂部に脱溶剤されたスラリーを移送する配管の詰まりの発生を抑制することができる。
ここで、温水Wが曇点を有する分散剤を含む場合は、温水Wの温度は、分散剤の曇点以上であることが好ましい。
温水W中の分散剤の含有量は、2〜70ppmであることが好ましく、3〜40ppmであることがさらに好ましい。温水W中の分散剤の含有量が2ppm以上70ppm以下であると、脱溶剤タンク120の底部から脱溶剤タンク140の頂部に脱溶剤されたスラリーを移送する配管の詰まりの発生をさらに抑制することができる。
分散剤としては、非イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤等を用いることができる。
非イオン性界面活性剤としては、例えば、オキシエチレンオキシプロピレンブロック共重合体等の2種以上のアルキレンオキシドのブロック共重合体; ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール等の炭素数5〜50の高級アルコール、オクチルフェノール、イソオクチルフェノール、ノニルフェノール等のアルキルフェノール及びブチルナフトール、オクチルナフトール等のアルキルナフトール等にアルキレンオキシドを重付加させたポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチエレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシアルキレンエーテル系化合物;ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等の炭素数5〜50の高級脂肪酸等にアルキレンオキシドを重付加させたポリオキシエチレングリコールモノラウレート、ポリオキシエチレングリコールモノパルミテート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ポリエチレングリコールモノオレエート等のポリオキシアルキレングリコール脂肪酸エステル系化合物;グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビタン、マンニタン、ヘキシタン、及びこれらの重縮合物等の分子内に水酸基を3個以上有する多価アルコールと炭素数5〜50の高級脂肪酸とのエステルであるグリセリルモノステアレート、グリセリルモノオレエート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンジステアレート、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンジオレエート、マンニタンモノラウレート、マンニタンモノステアレート、マンニタンジステアレート、マンニタンモノオレエート、ヘキシタンモノラウレート、ヘキシタンモノパルミテート、ヘキシタンモノステアレート、ヘキシタンジステアレート、ヘキシタントリステアレート、ヘキシタンモノオレエート、ヘキシタンジオレエート等の多価アルコール系脂肪酸エステル化合物;該多価アルコール系脂肪酸エステル化合物にアルキレンオキシドを重付加させたポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンジステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンマンニタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンマンニタンモノステアレート、ポリオキシエチレンマンニタンモノオレエート、ポリオキシエチレンヘキシタンモノラウレート、ポリオキシエチレンヘキシタンモノステアレート等のポリオキシアルキレン多価アルコール系脂肪酸エステル化合物;ポリオキシエチレンステアリルアミン、ポリオキシエチレンオレイルアミン等のポリオキシアルキレンアルキルアミン化合物;アルキルアルカノールアミド化合物等が挙げられる。
これらの中でも、2種以上のアルキレンオキシドのブロック共重合体、ポリオキシアルキレンエーテル系化合物、ポリオキシアルキレングリコール脂肪酸エステル系化合物、ポリオキシアルキレン多価アルコール系脂肪酸エステル化合物、ポリオキシアルキレンアルキルアミン化合物等のポリオキシアルキレン系化合物が好ましく、オキシエチレンオキシプロピレンブロック共重合体、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンステアリルアミンが特に好ましい。
陰イオン性界面活性剤としては、脂肪族モノカルボン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩、N−アシルサルコシン塩、N−アシルグルタミン酸塩等のカルボン酸塩類、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、分岐鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩−ホルムアルデヒド縮合物、アルキルナフタレンスルホン酸塩、N−メチル−N−アシルタウリン酸塩等のスルホン酸塩類、アルキル硫酸塩、ポリオキシアルキルエーテル硫酸塩、油脂硫酸エステル塩等の硫酸エステル塩類、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸塩等のリン酸エステル類等が挙げられる。
陽イオン性界面活性剤としては、モノアルキルアミン塩、ジアルキルアミン塩、トリアルキルアミン塩、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、臭化アルキルトリメチルアンモニウム、ヨウ化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム、臭化ジアルキルジメチルアンモニウム、ヨウ化ジアルキルジメチルアンモニウム、塩化アルキルベンザルコニウム等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルジメチル酢酸ベタイン、アルキルジメチルカルボキシメチルベタイン、アルキルジメチルカルボキシメチレンアンモニウムベタイン、アルキルジメイチルアンモニオアセタート、脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酸ベタイン、アルキロイルアミドプロピルジメチルグリシン、アルキロイルアミドプロピルジメチルアンモニオアセタート、2−アルキル−1−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾリニウムー1−アセテート、アルキルジアミノエチルグリシン、ジアルキルジアミノエチルグリシン、アルキルジメチルアミンオキシド等が挙げられる。
なお、分散剤は、単独で使用してもよいし、二種以上併用してもよい。
ゴム溶液R中のゴムの含有量は、特に限定されないが、10〜50質量%であることが好ましい。
次に、ノズル121に生成した、クラムCが分散しているスラリーは、脱溶剤タンク120に移送される。このとき、撹拌機122を用いて、脱溶剤タンク120に移送されたスラリーを撹拌しながら、脱溶剤タンク120の下部から保温スチームSを鉛直方向(図中、上向き)に供給して、スチームストリッピング法により、脱溶剤する。その結果、クラムCが分散しているスラリーに含まれる揮発性有機化合物(溶剤、未反応の単量体等)の一部が蒸発する。
ここで、脱溶剤することにより蒸発した揮発性有機化合物を、凝縮器130を用いて、凝縮した後、必要に応じて、溶剤を回収して再利用する。
保温スチームSの温度は、特に限定されないが、100〜190℃であることが好ましい。
保温スチームSの圧力は、特に限定されないが、0.1〜1MPaであることが好ましい。
次に、脱溶剤されたスラリーは、ポンプ123により、脱溶剤タンク120の底部から脱溶剤タンク140の頂部に移送される。このとき、撹拌機141を用いて、脱溶剤タンク140に移送されたスラリーを撹拌しながら、脱溶剤タンク140の底部から保温スチームSを鉛直方向(図中、上向き)に供給して、スチームストリッピング法により、脱溶剤する。その結果、クラムCが分散しているスラリーに含まれる揮発性有機化合物の一部が蒸発する。
ここで、脱溶剤することにより蒸発した揮発性有機化合物を、凝縮器130を用いて、凝縮した後、必要に応じて、溶剤を回収して再利用する。
次に、脱溶剤されたスラリーは、ポンプ142により、脱溶剤タンク140の底部から脱溶剤タンク150の頂部に移送される。このとき、撹拌機151を用いて、脱溶剤タンク150に移送されたスラリーを撹拌しながら、脱溶剤タンク150の下部から保温スチームSを鉛直方向(図中、上向き)に供給して、スチームストリッピング法により、脱溶剤する。その結果、クラムCが分散しているスラリーに含まれる揮発性有機化合物の残部が蒸発し、クラムCが分散している温水スラリーが生成する。
ここで、脱溶剤することにより蒸発した揮発性有機化合物を、凝縮器130を用いて、凝縮した後、必要に応じて、溶剤を回収して再利用する。
なお、脱溶剤タンクの個数は、3個に限定されず、クラムCが分散しているスラリーに含まれる揮発性有機化合物を十分に除去することが可能な個数に適宜変更することができる。
次に、温水スラリーは、ポンプ152により、脱溶剤タンク150の底部からスクリーン160に移送され、セラム水(温水)とクラムCに分離される。その結果、セラム水タンク170でセラム水が回収され、クラムタンク180でクラムCが回収される。
ここで、セラム水タンク170で回収されたセラム水を、必要に応じて、撹拌機171を用いて、撹拌しながら、ポンプ172を用いて、セラム水タンク170の底部から移送して温水Wと混合して再利用する。
スクリーン160の傾斜角は、特に限定されないが、30〜75°であることが好ましい。
また、クラムタンク180で回収されたクラムCは、必要に応じて、撹拌機181を用いて、撹拌しながら、ポンプ182を用いて、クラムタンク180の底部から移送し、ベールの製造に用いる。
<ベールの製造方法>
ベールは、ゴムを含み、本実施形態に係るクラムの製造方法により製造されているクラムCを用いて、公知の方法により、製造することができる。
例えば、クラムCを脱水し、乾燥させた後、所定の形状の金型を用いて成形することにより、ベールを製造する。
ここで、クラムCを解砕した後、脱水してもよい。
クラムCを脱水する際に用いる脱水機としては、例えば、スクリュープレス型脱水機等を用いることができる。
脱水したクラムCを乾燥させる乾燥機としては、例えば、エクスパンション型押出乾燥機、振動乾燥機等を用いることができる。
乾燥したクラムCを成形する成形機としては、公知の成形機を用いることができる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されない。
後述する方法によりクラム及びベールを製造し、以下の方法により、評価した。
[移送配管の詰まり]
脱溶剤タンク120の液面を目視で観察し、移送配管(脱溶剤タンク120の底部から脱溶剤タンク140の頂部に脱溶剤されたスラリーを移送する配管)の詰まりを検知した。このとき、脱溶剤タンク120の液面の上昇により、移送配管の詰まりを検知することができる。なお、移送配管の詰まりは、下記の基準で判定した。
×:移送配管が平均1日に8回以上詰まる場合
△:移送配管が平均1日に3回以上8回未満詰まる場合
○:移送配管が平均1日に0.5回以上3回未満詰まる場合
◎:移送配管が平均1日に0.5回未満詰まる場合
[スクリーンの目詰まり]
スクリーン160の目詰まりを目視により評価した。なお、スクリーン160の目詰まりは、下記の基準で判定した。
×:スクリーン160にクラムCが付着して堆積物がある場合
△:スクリーン160の目詰まりが大部分にわたって発生している場合
○:スクリーン160の目詰まりが部分的に発生している場合
◎:スクリーン160の目詰まりが殆ど発生していない場合
[ベールの着色]
ベールの外観を目視で検査し、ベールの着色を評価した。なお、ベールの着色は、下記の基準で判定した。
1:ベールの着色物の1時間当たりの個数が平均100個以上である場合
2:ベールの着色物の1時間当たりの個数が平均50個以上100個未満である場合
3:ベールの着色物の1時間当たりの個数が平均30個以上50個未満である場合
4:ベールの着色物の1時間当たりの個数が平均10個以上30個未満である場合
5:ベールの着色物の1時間当たりの個数が平均10個未満である場合
[ベールの残留溶剤量]
ASTM D1416 Standard Test Methods for Rubber from Synthetic Sources−Chemical Analysisに準拠して、ヘッドスペース式ガスクロマトグラフィーを用いて、ベールの残留溶剤量を測定した。具体的には、試料をバイアル瓶に入れた後、160℃で30分間保持して、揮発分中の溶剤量を定量し、残留溶剤量を求めた。なお、検出器としては、FID検出器を用いた。
[ベールの揮発分]
JIS H6238−2 原料ゴム−揮発分の求め方(定量)−第2部 自動赤外線乾燥熱重量法に記載されているA法に準拠して、ベールの揮発分を測定した。
[ブタジエンゴム溶液の作製]
約47mのジャケット、冷却器、攪拌機付き反応容器に、シクロヘキサンとブタンの質量比70:30の混合溶剤18.8tと、1,3−ブタジエン2.5tを投入した後、撹拌し、混合した。次に、反応容器中の混合液を撹拌しながら、n−ブチルリチウム30molを添加した後、50℃で重合を開始した。ここで、1,3−ブタジエンは、重合禁止剤としての、4−t−ブチルカテコール(TBC)を取り除いたものである。重合を開始してから40分後に、温度が80℃に達したところで、1,3−ブタジエン2.5tを30分間かけて連続的に添加した。次に、重合転化率が99%を超えた時点で、四塩化スズ3molを添加して5分間撹拌した後、N−フェニル−2−ピロリドン16molを添加して5分間反応させ、重合溶液を得た。
重合溶液を反応容器から、クラムの製造装置100(図1参照)のゴム溶液タンク110に移送した。ここで、重合溶液を移送する途中で、メタノール30molを添加して重合を停止した後、安定剤イルガノックス1520L(BASF製)0.3phrを添加し、ゴム溶液Rとしての、ブタジエンゴム溶液を得た。ゴム溶液Rは、ブタジエンゴムの含有量が21質量%であった。
なお、ゴム溶液Rをゴム溶液タンク110に移送した後、撹拌機111を用いて、ゴム溶液Rを撹拌し、均一な状態で貯蔵した。
ここで、ゴム溶液Rを少量サンプリングして、凝固させた後、真空乾燥させ、ブタジエンゴムを得た。ブタジエンゴムの1,2−結合量を、FT−IR(溶液法)により測定したところ、9%であった。また、ブタジエンゴムのムーニー粘度ML1+4(100℃)を測定したところ、50であった。
[実施例1〜3、比較例1、2]
(クラムの製造)
クラムの製造装置100(図1参照)及び内径8インチのノズル121(図2A、図2B参照)を用いて、クラムCを製造した。
まず、脱溶剤タンク120のノズル121に、過熱スチームS(又は飽和スチーム)、ゴム溶液R、温水Wを供給した。具体的には、下記の条件で、水平方向に流動している温水W中に、ゴム溶液R及び過熱スチームSを、それぞれ鉛直方向及び水平方向に供給して、ゴム溶液Rと過熱スチームSを接触させ、クラムCが分散しているスラリーとした(図2A、図2B参照)。
ゴム溶液Rの単位時間当たりの供給量:19.05t/h
温水Wの温度:80℃
温水Wの流速:0.65m/s
温水Wの単位時間当たりの供給量:75.74t/h
温水W中の分散剤の含有量:5ppm
分散剤:曇点58℃のポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン縮合物
ここで、スチームの温度[℃]、圧力[MPa]、種別、単位時間当たりの供給量[t/h]を、スチーム条件(表1参照)に記載されている値に設定した。
次に、クラムCが分散しているスラリーを脱溶剤タンク120に移送した後、143℃、0.29MPaの保温スチームSを4.5t/hで供給して、スチームストリッピング法により、溶剤の一部を蒸発させた。このとき、脱溶剤タンク120の内部の温度を101℃とした。
次に、溶剤の一部が蒸発したスラリーを脱溶剤タンク140に移送した後、脱溶剤タンク120と同様にして、保温スチームSを供給して、スチームストリッピング法により、溶剤の一部を蒸発させた。
次に、溶剤の一部が蒸発したスラリーを脱溶剤タンク150に移送した後、脱溶剤タンク120と同様にして、保温スチームSを供給して、スチームストリッピング法により、溶剤の残部を蒸発させ、クラムCが分散している温水スラリーとした。
次に、傾斜角60°で設置されている目開き0.5mmの平織りのスクリーン160を用いて、クラムCが分散している温水スラリーを分離した。その結果、セラム水タンク170でセラム水が回収され、クラムタンク180でクラムCが回収された。
(ベールの製造)
クラムタンク180で回収されたクラムCを、傾斜角0°で設置されている目開き0.5mmの平織りの振動スクリーンに移送して、解砕した後、スクリュープレス型脱水機を用いて脱水した。
次に、内径14インチのエクスパンション型押出乾燥機を用いて、脱水されたクラムCを70rpmで押し出し、乾燥させた。ここで、エクスパンション型押出乾燥機の出口に、直径9mmの丸型のノズルが60個形成されているダイが設置されており、400rpmで回転しているカッターにより、押し出されたクラムCが裁断される。
次に、振動乾燥機を用いて、細断されたクラムCを乾燥させた。このとき、振動乾燥機における滞留時間が約5分間になるように調整した。また、振動乾燥機は、7個のセクションに分割されており、7個のセクションの温度を、細断されたクラムCが搬送される順に、80℃、100℃、100℃、100℃、90℃、80℃、40℃に設定した。
次に、直方体形状の金型を用いて、乾燥したクラムCを成形して、ベールとした。
表1に、クラムの製造状況及びベールの性状の評価結果を示す。
Figure 2019187638
表1から、実施例1〜3では、スクリーンの目詰まりの発生及びベールの着色が抑制されていることがわかる。
これに対して、比較例1、2では、飽和スチームが用いられているため、スクリーンの目詰まりが発生しており、ベールが着色している。
[スチレン・ブタジエンゴム溶液1の作製]
約47mのジャケット、冷却器、攪拌機付き反応容器に、シクロヘキサンとブタンの質量比70:30の混合溶剤19.3tと、スチレン1.28tと、1,3−ブタジエン3.22tを投入した後、撹拌し、混合した。次に、反応容器中の混合液を撹拌しながら、テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)88molと、n−ブチルリチウム45molを添加した後、40℃で重合を開始した。ここで、1,3−ブタジエンは、重合禁止剤としての、4−t−ブチルカテコール(TBC)を取り除いたものである。重合を開始してから30分後に、スチレン0.3tと、1,3−ブタジエン2.7tを60分間かけて連続的に添加した。重合転化率が99%を超えた時点で、四塩化スズ4.4molを添加して5分間撹拌した後、N−フェニル−2−ピロリドン31molを添加して5分間反応させ、重合溶液を得た。
重合溶液を反応容器から、クラムの製造装置100(図1参照)のゴム溶液タンク110に移送した。ここで、重合溶液を移送する途中で、メタノール88molを添加して重合を停止した後、安定剤イルガノックス1520L(BASF製)0.3phrを添加すると共に、後述する分散剤を、重合溶液に対して、700ppm添加し、ゴム溶液Rとしての、スチレン・ブタジエンゴム溶液1を得た。ゴム溶液Rは、スチレン・ブタジエンゴムの含有量が28質量%であった。
なお、ゴム溶液Rをゴム溶液タンク110に移送した後、撹拌機111を用いて、ゴム溶液Rを撹拌し、均一な状態で貯蔵した。
ここで、ゴム溶液Rを少量サンプリングして、凝固させた後、真空乾燥させ、スチレン・ブタジエンゴムを得た。スチレン・ブタジエンゴムのスチレン由来の構成単位の含有量及びブタジエン由来の構成単位の1,2−結合量を、FT−IR(溶液法・ハンプトン法)により測定したところ、それぞれ21%、63%であった。また、スチレン・ブタジエンゴムのムーニー粘度ML1+4(100℃)を測定したところ、45であった。
[実施例4、比較例3]
(クラムの製造)
クラムの製造装置100(図1参照)及び内径8インチのノズル121(図2A、図2B参照)を用いて、クラムCを製造した。
まず、脱溶剤タンク120のノズル121に、過熱スチームS(又は飽和スチーム)、ゴム溶液R、温水Wを供給した。具体的には、下記の条件で、水平方向に流動している温水W中に、ゴム溶液R及び過熱スチームSを、それぞれ鉛直方向及び水平方向に供給して、ゴム溶液Rと過熱スチームSを接触させ、クラムCが分散しているスラリーとした(図2A、図2B参照)。
ゴム溶液Rの単位時間当たりの供給量:14.29t/h
温水Wの温度:80℃
温水Wの流速:0.56m/s
温水Wの単位時間当たりの供給量:65.56t/h
温水W中の分散剤の含有量:30ppm
分散剤:曇点58℃のポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン縮合物
ここで、スチームの温度[℃]、圧力[MPa]、種別、単位時間当たりの供給量[t/h]を、スチーム条件(表2参照)に記載されている値に設定した。
次に、クラムCが分散しているスラリーを脱溶剤タンク120に移送した後、143℃、0.29MPaの保温スチームSを0.3t/hで供給して、スチームストリッピング法により、溶剤の一部を蒸発させた。このとき、脱溶剤タンク120の内部の温度を110℃とした。
次に、溶剤の一部が蒸発したスラリーを脱溶剤タンク140に移送した後、脱溶剤タンク120と同様にして、保温スチームSを供給して、スチームストリッピング法により、溶剤の一部を蒸発させた。
次に、溶剤の一部が蒸発したスラリーを脱溶剤タンク150に移送した後、脱溶剤タンク120と同様にして、保温スチームSを供給して、スチームストリッピング法により、溶剤の残部を蒸発させ、クラムCが分散している温水スラリーとした。
次に、傾斜角60°で設置されている目開き0.5mmの平織りのスクリーン160を用いて、クラムCが分散している温水スラリーを分離した。その結果、セラム水タンク170でセラム水が回収され、クラムタンク180でクラムCが回収された。
(ベールの製造)
クラムタンク180で回収されたクラムCを、傾斜角0°で設置されている目開き0.5mmの平織りの振動スクリーンに移送して、解砕した後、スクリュープレス型脱水機を用いて脱水した。
次に、内径14インチのエクスパンション型押出乾燥機を用いて、脱水されたクラムCを70rpmで押し出し、乾燥させた。ここで、エクスパンション型押出乾燥機の出口に、直径9mmの丸型のノズルが60個形成されているダイが設置されており、400rpmで回転しているカッターにより、押し出されたクラムCが裁断される。
次に、振動乾燥機を用いて、細断されたクラムCを乾燥させた。このとき、振動乾燥機における滞留時間が約5分間になるように調整した。また、振動乾燥機は、7個のセクションに分割されており、7個のセクションの温度を、細断されたクラムCが搬送される順に、80℃、100℃、100℃、100℃、90℃、80℃、40℃に設定した。
次に、直方体形状の金型を用いて、乾燥したクラムCを成形して、ベールとした。
表2に、クラムの製造状況及びベールの性状の評価結果を示す。
Figure 2019187638
表2から、実施例4では、スクリーンの目詰まりの発生及びベールの着色が抑制されていることがわかる。
これに対して、比較例3では、飽和スチームが用いられているため、スクリーンの目詰まりが発生しており、ベールが着色している。
[スチレン・ブタジエンゴム溶液2の作製]
約47mのジャケット、冷却器、攪拌機付き反応容器に、シクロヘキサンとブタンの質量比70:30の混合溶剤21.3tと、スチレン1.13tと、1,3−ブタジエン2.63tを投入した後、撹拌し、混合した。次に、反応容器中の混合液を撹拌しながら、テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)15molと、n−ブチルリチウム50molを添加した後、50℃で重合を開始した。ここで、1,3−ブタジエンは、重合禁止剤としての、4−t−ブチルカテコール(TBC)を取り除いたものである。重合を開始てから30分後に、1,3−ブタジエン3.75tを60分間かけて連続的に添加した。重合転化率が99%を超えた時点で、四塩化スズ7.0molを添加して5分間撹拌した後、N−フェニル−2−ピロリドン35molを添加して5分間反応させ、重合溶液を得た。
重合溶液を反応容器から、クラムの製造装置100(図1参照)のゴム溶液タンク110に移送した。ここで、重合溶液を移送する途中で、メタノール100molを添加して重合を停止した後、安定剤イルガノックス1520L(BASF製)0.3phrを添加し、ゴム溶液Rとしての、スチレン・ブタジエンゴム溶液2を得た。ゴム溶液Rは、スチレン・ブタジエンゴムの含有量が26質量%であった。
なお、ゴム溶液Rをゴム溶液タンク110に移送した後、撹拌機111を用いて、ゴム溶液Rを撹拌し、均一な状態で貯蔵した。
ここで、ゴム溶液Rを少量サンプリングして、凝固させた後、真空乾燥させ、スチレン・ブタジエンゴムを得た。スチレン・ブタジエンゴムのスチレン由来の構成単位の含有量及びブタジエン由来の構成単位の1,2−結合量を、FT−IR(溶液法・ハンプトン法)により測定したところ、それぞれ15%、30%であった。また、スチレン・ブタジエンゴムのムーニー粘度ML1+4(100℃)を測定したところ、62であった。
[実施例5〜9、比較例4]
(クラムの製造)
クラムの製造装置100(図1参照)及び内径8インチのノズル121(図2A、図2B参照)を用いて、クラムCを製造した。
まず、脱溶剤タンク120のノズル121に、過熱スチームS(又は飽和スチーム)、ゴム溶液R、温水Wを供給した。具体的には、下記の条件で、水平方向に流動している温水W中に、ゴム溶液R及び過熱スチームSを、それぞれ鉛直方向及び水平方向に供給して、ゴム溶液Rと過熱スチームSを接触させ、クラムCが分散しているスラリーとした(図2A、図2B参照)。
ゴム溶液Rの単位時間当たりの供給量:13.46t/h
温水Wの流速:0.52m/s
温水Wの単位時間当たりの供給量:61.11t/h
温水W中の分散剤の含有量:10ppm
分散剤:曇点58℃のポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン縮合物
ここで、温水Wの温度[℃]、スチームの温度[℃]、圧力[MPa]、種別、単位時間当たりの供給量[t/h]を、温水条件、スチーム条件(表3参照)に記載されている値に設定した。
次に、クラムCが分散しているスラリーを脱溶剤タンク120に移送した後、温度143℃、圧力0.29MPaの保温スチームSを2.3t/hで供給して、スチームストリッピング法により、溶剤の一部を蒸発させた。このとき、脱溶剤タンク120の内部の温度を108℃とした。
次に、溶剤の一部が蒸発したスラリーを脱溶剤タンク140に移送した後、脱溶剤タンク120と同様にして、保温スチームSを供給して、スチームストリッピング法により、溶剤の一部を蒸発させた。
次に、溶剤の一部が蒸発したスラリーを脱溶剤タンク150に移送した後、脱溶剤タンク120と同様にして、保温スチームSを供給して、スチームストリッピング法により、溶剤の残部を蒸発させ、クラムCが分散している温水スラリーとした。
次に、傾斜角60°で設置されている目開き0.5mmの平織りのスクリーン160を用いて、クラムCが分散している温水スラリーを分離した。その結果、セラム水タンク170でセラム水が回収され、クラムタンク180でクラムCが回収された。
(ベールの製造)
クラムタンク180で回収されたクラムCを、傾斜角0°で設置されている目開き0.5mmの平織りの振動スクリーンに移送して、解砕した後、スクリュープレス型脱水機を用いて脱水した。
次に、内径14インチのエクスパンション型押出乾燥機を用いて、脱水されたクラムCを70rpmで押し出し、乾燥させた。ここで、エクスパンション型押出乾燥機の出口に、直径9mmの丸型のノズルが60個形成されているダイが設置されており、400rpmで回転しているカッターにより、押し出されたクラムCが裁断される。
次に、振動乾燥機を用いて、細断されたクラムCを乾燥させた。このとき、振動乾燥機における滞留時間が約5分間になるように調整した。また、振動乾燥機は、7個のセクションに分割されており、7個のセクションの温度を、細断されたクラムCが搬送される順に、80℃、100℃、100℃、100℃、90℃、80℃、40℃に設定した。
次に、直方体形状の金型を用いて、乾燥したクラムCを成形して、ベールとした。
表3に、クラムの製造状況及びベールの性状の評価結果を示す。
Figure 2019187638
表3から、実施例5〜9では、スクリーンの目詰まりの発生及びベールの着色が抑制されていることがわかる。
これに対して、比較例4では、飽和スチームが用いられているため、スクリーンの目詰まりが発生しており、ベールが着色している。
以上、本発明の実施形態、実施例を説明したが、本発明は、特定の実施形態、実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
本願は、日本特許庁に2018年3月28日に出願された基礎出願2018−062960号の優先権を主張するものであり、その全内容を参照によりここに援用する。
100 クラムの製造装置
110 ゴム溶液タンク
111、122、141、151、171、181 撹拌機
112、123、142、152、172、182 ポンプ
120、140、150 脱溶剤タンク
121、121A ノズル
121a 温水供給部
121b 過熱スチーム供給部
121c ゴム溶液供給部
130 凝縮器
160 スクリーン
170 セラム水タンク
180 クラムタンク
C クラム
R ゴム溶液
過熱スチーム
保温スチーム
W 温水

Claims (6)

  1. 所定の方向に流動している温水中に、ゴム溶液と過熱スチームを供給して、前記ゴム溶液と前記過熱スチームを接触させる工程を含む、クラムの製造方法。
  2. 前記温水は、分散剤を含む、請求項1に記載のクラムの製造方法。
  3. 前記温水は、水平方向に流動しており、
    前記ゴム溶液を前記温水が流動している方向に対して直角方向又は鋭角方向に供給し、
    前記過熱スチームを前記温水が流動している方向に供給する、請求項1又は2に記載のクラムの製造方法。
  4. 前記過熱スチームは、温度が140〜300℃であり、圧力が0.4〜10MPaである、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のクラムの製造方法。
  5. 前記温水は、温度が70℃以上であり、流速が0.1〜10m/sである、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のクラムの製造方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載のクラムの製造方法を用いて、クラムを製造する工程を含む、ベールの製造方法。
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