JPWO2019167960A1 - 細胞保持運搬装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 培養した細胞を保持するとともに、細胞を保持した状態で移動させることができる細胞保持運搬装置の提供。【解決手段】 細胞保持運搬装置100は、基部101、貫通孔103、細胞足場105、及び、操作部107を有している。細胞足場105には、所定の細胞、例えば、心筋や神経細胞が保持される。細胞足場105に所定の細胞を保持させる際には、ピペット等を用いて、貫通孔103から露出する細胞足場105に対して、貫通孔103を介して細胞懸濁液を滴下し、培養する。操作部107は、基部101の上面P101aから突出するように形成される。操作部107は、基部101の上面P101aに、貫通孔103を中心に、放射状に、複数、形成される。操作部107を形成することによって、操作部107をピンセット等の保持具で保持し、細胞保持運搬装置100を容易に操作することができる。【選択図】 図1

Description

本発明は、細胞保持運搬装置に関し、特に、保持している細胞を容易に移動することができるものに関する。
細胞保持運搬装置に関する従来技術ついて、プラスチック製容器10を用いて説明する。図18に示すように、プラスチック製容器10は、生物の細胞や組織等の生細胞を培養する容器であり、かつ、培養した生細胞を位相差顕微鏡で撮像(あるいは観察)するための容器である。また、プラスチック製容器10は、いわゆるマルチウェルプレートであり、円形に開口された複数のウェル11を有している。ウェル11は、培養及び培養後に撮像する生細胞と生細胞を培養するための培養液を入れる凹部である。図19では、一例として、8行12列の96個のウェル11を有する96ウェルプレートを示しているが、プラスチック製容器10は、ウェル11を少なくとも2つ以上有していれば良く、ウェル11の個数は任意である。96ウェルプレートの他には、ウェル11が、6個、24個、または384個のマルチウェルプレートがよく用いられる。
プラスチック製容器10に好適な材料は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS)、ポリカーボネート(PC)、TAC(トリアセチルセルロース)、ポリイミド(PI)、ナイロン(Ny)、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルサルフォン、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、ウレタンアクリレート等のアクリル系材料、セルロース、ガラス等が挙げられる。また、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリカプロラクタン、もしくはその共重合体のような生分解性ポリマー等の樹脂等を用いることができる。これらなかでも、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリカーボネートを好ましく用いることができ、特に、ポリスチレンを好ましく用いることができる。細胞毒性が低いからである。また、プラスチック製容器10の表面は、任意の表面処理(例えば、プラズマ、コロナ、マイクロウェーブ、電子線及び紫外線等の照射等)が施されていても良い。
図19に示すように、ウェル11は非貫通孔であり、プラスチック製容器10の表面に開口されている。ウェル11には、開口から、培養する生細胞13と生細胞13を培養するための培養液12(例えば血清液)とが注入される。プラスチック製容器10を用いる場合、ウェル11は開口されているので、ウェル11に注入された培養液12は、生細胞13の培養中及び位相差顕微鏡での撮像時にも常にウェル11の開口近傍で空気に接触する。このため、培養された生細胞13は生きたまま位相差顕微鏡によって撮像(観察)される。
プラスチック製容器10では、ウェル11は、開口の直径Rが0.5mm以上2cm未満に形成され、深さDが2mm以上2cm未満に形成されている。ウェル11の開口の直径Rが0.5mm以上2cm未満に形成されているのは、同一環境下で培養された生細胞13の細胞数をばらつきなく収束したデータを取得するために好ましいからである。ウェル11の開口の直径Rは、1mm以上であることがより好ましい。ウェル11の開口の直径Rが2cm未満の場合には、培養液12の液面12aのメニスカスが顕著になるので、本発明が特に有用であり、ウェル11の開口の直径Rは1cm以下である場合に特に好適である。例えば、96個のウェル11を有する96ウェルプレートの場合、ウェル11の開口の直径は例えば6mmである、384個のウェル11を有する384ウェルプレートの場合、ウェル11の開口の直径は例えば3mmである。
ウェル11の深さDとは、ウェル11の底面11bから開口(プラスチック製容器10の表面)までの高さであり、ウェル11の深さDが2mm以上に形成されているのは、生細胞13を培養するために十分な培地を確保し、かつ、生細胞13を培養するために十分な培養液12の量を確保するためである。ウェル11の深さDが2cm未満に形成されているのは、透過型顕微鏡で観察する場合のケラレによる周辺視野の光量低下を防ぐためである。ウェル11の深さDが3mm以上1cm以下の範囲内であれば、生細胞13の培養及び撮像に特に好適である。また、ウェル11に入れる培養液12の量は、ウェル11の深さDの1/2以下であることが好ましい(以上、特許文献1参照)。
特開2016−67322号公報
前述のプラスチック製容器10には、以下に示すような改善すべき点がある。所定の生細胞13を用いて何らかの実験をする場合、実験の前に、プラスチック製容器10のウェル11に直接、生細胞13を培養する必要がある。このため、実験と細胞培養とを分離できない、という改善すべき点がある。つまり、生細胞13に対する実験が主目的であっても、生細胞13を培養しなければならないため、実験ノウハウのみならず、生細胞13の培養ノウハウも必要となるため、実験が主目的の場合、実験者に対する負担が大きい。特に、複数種類の生細胞13を用いて実験する場合には、実験者の対する負担も大きくなる、という改善すべき点がある。
また、実験室において、連続的に生細胞培養と実験とを実施しなければならず、効率が悪い、という改善すべき点がある。
さらに、プラスチック製容器10のウェル11に培養した生細胞13の一部に不具合が生じたとしても、ウェル11に直接的に培養しているため、取り替えることができない、という改善すべき点がある。
さらに、プラスチック製容器10では、ウェル11の底部において生細胞13が培養されている。ウェル11の底部は、培養する細胞からすれば比較的面積が大きく、底部のどの位置で細胞、どの程度培養されるかは、不明である。そのため、細胞培養の前提条件、細胞数や培地量、温度等を同一にしたとしても、ウェル11の底部においては、均一に細胞が培養されていない。このため、ウェル11においても、どの位置の細胞対象として実験を行うかによって、結果に差異が生ずる可能性ある、という改善すべき点がある。
さらに、ウェル11の底部に確実に細胞を培養できるように、本来、検査等に必要な細胞量よりも多くの細胞量を要するため、コストがかかる、という改善すべき点がある。
そこで、本発明は、培養した細胞を保持するとともに、細胞を保持した状態で移動させることができる細胞保持運搬装置、該細胞保持運搬装置を用いて、細胞の所定の特性を計測する細胞特性計測方法および該細胞保持運搬装置を含む細胞特性計測のキットを提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、下記(1)から(15)項に記載の発明を提供することにより前記課題を解決したものである。
(1)
細胞培養容器内に配置する細胞保持運搬装置であって、
上面及び下面を有する基部、
前記基部を貫通するように形成される貫通孔、
前記基部の前記下面に沿って位置し、細胞を保持する細胞足場、
所定の保持具によって挟持できる操作部、
を有する細胞保持運搬装置。
(2)
さらに、
前記貫通孔上に培地を貯留する培地貯留空間を形成する培地貯留空間形成部、
を有する、(1)に記載の細胞保持運搬装置。
(3)
前記操作部は、
前記基部の上面から突出すること、
を特徴とする、(1)または(2)に記載の細胞保持運搬装置。
(4)
前記操作部は、
前記基部の上面から凹状に形成されること、
を特徴とする、(1)または(2)に記載の細胞保持運搬装置。
(5)
さらに、
前記基部を貫通する空気抜き部、
を有する、(1)〜(4)に記載の細胞保持運搬装置。
(6)
前記貫通孔は、
前記突出部が形成される面から、対向して位置する面に向かって狭まるような形状を有していること、
を特徴とする、(1)〜(5)のいずれか1項に記載の細胞保持運搬装置。
(7)
前記基部は、平板状であることを特徴とする、(1)〜(6)のいずれか1項に記載の細胞保持運搬装置。
(8)
少なくとも前記基部は、
培地よりも重い比重を有する材料により形成されていること、
を特徴とする、(1)〜(7)のいずれか1項に記載の細胞保持運搬装置。
(9)
前記細胞足場は、
薄状のファイバーシートであること、
を特徴とする、(1)〜(8)のいずれか1項に記載の細胞保持運搬装置。
(10)
前記ファイバーシートは、高分子材料で調製されることを特徴とする、(9)に記載の細胞保持運搬装置。
(11)
前記細胞足場は、
生物材料を有していること、
を特徴とする、(1)〜(10)のいずれか1項に記載の細胞保持運搬装置。
(12)
前記細胞足場は、
所定の細胞を有していること、
を特徴とする、(11)に記載の細胞保持運搬装置。
(13)
前記細胞足場は、
心筋細胞、または、神経細胞を有していること、
を特徴とする、(11)に記載の細胞保持運搬装置。
(14)
(1)〜(13)のいずれか1項に記載の細胞保持運搬装置を用いて、細胞の所定の特性を計測する細胞特性計測方法。
(15)
(1)〜(13)のいずれか1項に記載の細胞保持運搬装置を含む、細胞特性計測のキット。
本発明における課題を解決するための手段及び発明の効果を以下に示す。
本発明に係る細胞保持運搬装置は、細胞培養容器内に配置する細胞保持運搬装置であって、上面及び下面を有する平板状の基部、前記基部を貫通するように形成される貫通孔、前記基部の前記下面に沿って位置し、細胞を保持する細胞足場、所定の保持具によって挟持できる操作部、を有する。
これにより、培養した細胞を保持するとともに、細胞を保持した状態で移動させることができる。
また、実験と細胞の培養とを分離できるため、実験者が細胞培養をする必要がなく、実験者の負担を低減できる。さらに、細胞のみを培養し、実験者に提供することができるので、実験者に効率よく実験させることができる。さらに、実験に用いた細胞に不具合が生じた場合、不具合が生じた細胞のみを容易に交換できる。
さらに、細胞の培養のみを行うことができるため、均一な細胞を培養することができる。さらに、限定した領域に細胞を培養できるため、培養に必要な細胞量を低減することができる。さらに、均一な細胞を培養できるため、比較実験、比較試験を行う際の実験前の条件を同じにできる。
さらに、使用者はピンセット等の保持具を用いて、容易に細胞保持運搬装置を操作、例えば移動することができる。
本発明に係る細胞保持運搬装置は、さらに、前記貫通孔上に培地を貯留する培地貯留空間を形成する培地貯留空間形成部、を有する。
これにより、貫通孔上に培地貯留空間を形成できるため、安定して、培地貯留空間に培地を貯留させることができる。また、基部上に、安定して、追加的に培地を貯留できるので、足場部材に保持している細胞に新鮮な培地を提供することができ、より長期間、安定して細胞を培養することができる。
本発明に係る細胞保持運搬装置では、前記基部の上面から突出すること、を特徴とする。
これにより、使用者はピンセット等の保持具を用いて、容易に細胞保持運搬装置を操作することができる。
本発明に係る細胞保持運搬装置では、前記操作部は、前記基部の上面から凹状に形成されること、を特徴とする。
これにより、使用者はピンセット等の保持具を用いて、容易に細胞保持運搬装置を操作することができる。また、細胞保持運搬装置の厚さを薄くすることができる。
本発明に係る細胞保持運搬装置は、さらに、前記基部を貫通する空気抜き部、を有する。
これにより、細胞保持運搬装置の下部に入り込んだ空気を、外部に、容易に排出することができる。
本発明に係る細胞保持運搬装置では、前記貫通孔は、前記突出部が形成される面から、対向して位置する面に向かって狭まるような形状を有していること、を特徴とする。
これにより、細胞足場に、細胞を培養するための細胞懸濁液を、容易に、滴下できるため、細胞を容易に培養することができる。また、貫通孔の容量を大きくできるため、より多くの量の細胞懸濁液を貯留することができる。
本発明に係る細胞保持運搬装置では、少なくとも前記基部は、培地よりも重い比重を有する材料により形成されていること、を特徴とする。
これにより、細胞保持運搬装置を、容易に、培地内に配置させることができる。また、自らの自重によって、容易に下に向かって圧力をかけることができるので、細胞保持運搬装置の下部に配置される電極等の配置物に対して密着させることができる。
本発明に係る細胞保持運搬装置では、前記細胞足場は、薄状のファイバーシートであること、を特徴とする。
これにより、基部の下面に沿ってファイバーシートを配置するだけで、容易に、細胞保持運搬装置を生成することができる。また、細胞保持運搬装置の厚さを薄く、コンパクトにできる。
本発明に係る細胞保持運搬装置では、前記細胞足場は、生物材料を有していること、を特徴とする。
これにより、生物材料を、容易に、移動させることができる。ひいては、生物材料を用いて容易に実験することができる。
本発明に係る細胞保持運搬装置では、前記細胞足場は、心筋細胞、または、神経細胞を有していること、を特徴とする。
これにより、心筋細胞、及び、神経細胞を、容易に、移動させることができる。ひいては、心筋細胞、神経細胞を用いて容易に実験することができる。
本発明に係る細胞保持運搬装置の一実施例である細胞保持運搬装置100を示す斜視図である。 細胞保持運搬装置100の平面図である。 図2に示す細胞保持運搬装置100のX1−X1断面を示す。 細胞保持運搬装置100の使用状態を示す図である。 細胞保持運搬装置100の使用状態を示す図である。 細胞保持運搬装置100の使用状態を示す図である。 本発明に係る細胞保持運搬装置の一実施例である細胞保持運搬装置200を示す斜視図である。 本発明に係る細胞保持運搬装置の一実施例である細胞保持運搬装置300を示す斜視図である。 細胞保持運搬装置300の使用状態を示す図である。 本発明に係る細胞保持運搬装置の一実施例である細胞保持運搬装置400を示す斜視図である。 本発明に係る細胞保持運搬装置のその他の実施例である細胞保持運搬装置500を示す斜視図である。 本発明に係る細胞保持運搬装置のその他の実施例である細胞保持運搬装置600を示す斜視図である。 本発明に係る細胞保持運搬装置のその他の実施例である細胞保持運搬装置700を示す斜視図である。 本発明に係る細胞保持運搬装置のその他の実施例である細胞保持運搬装置800を示す斜視図である。 本発明に係る細胞保持運搬装置のその他の実施例である細胞保持運搬装置900を示す斜視図である。 本発明に係る細胞保持運搬装置のその他の実施例である細胞保持運搬装置1000を示す斜視図である。 本発明に係る細胞保持運搬装置のその他の実施例である細胞保持運搬装置1100を示す斜視図である。 細胞保持運搬装置に関する従来技術を示す図である。 細胞保持運搬装置に関する従来技術を示す図である。 本発明に係る細胞保持運搬装置の一実施例である細胞保持運搬装置1700を示す斜視図である。 細胞保持運搬装置1700の断面を示す図である。 MEAプローブPを示す図である。 細胞保持運搬装置1700を用いて心筋細胞の細胞外電位を計測した結果を示す図である。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明していく。
本発明に係る細胞保持運搬装置について、一実施例である細胞保持運搬装置100を用いて説明する。細胞保持運搬装置100は、96穴のマルチウェルプレートのウェルに配置され、ウェルの培地内で細胞を培養するための装置である。ウェルで培養された細胞は、所定の実験、検査に用いられる。
第1 構成
細胞保持運搬装置100の構成について、図1〜図3を用いて説明する。ここで、図1は細胞保持運搬装置100の斜視図を、図2は細胞保持運搬装置100の平面図を、図3は図2のX1−X1断面を、それぞれ示す。
図1に示すように、細胞保持運搬装置100は、基部101、貫通孔103、細胞足場105、及び、操作部107を有している。図2に示すように、基部101は、平板状の円盤形状を有している。また、図3に示すように、基部101は、上面P101a、及び、下面P101bを有している。基部101は、培地よりも比重が大きい所定の樹脂素材、例えば、ポリカーボネートにより形成される。なお、基部101も含め細胞保持運搬装置100は、培地中に位置する必要があるため、培地に対する細胞保持運搬装置100の比重、及び、培地に対して細胞保持運搬装置100に生ずる浮力を総合的に勘案して、基部101等の比重が決定され、例えば比重1.05〜1.1以上とする。96穴のマルチウェルプレートのウェルW1に対応する細胞保持運搬装置100では、基部101の大きさは、直径R101(図2参照)が約6mm、厚さL101h(図3参照)が約0.5mmである。
貫通孔103は、基部101の上面P101aから下面P101bまで、基部101を貫通するように形成される。貫通孔103は、円筒形状として、基部101と同心に形成される。6穴のマルチウェルプレートのウェルW1に対応する細胞保持運搬装置100では、貫通孔103の直径は約1mmである。
細胞足場105は、高分子材料で形成されたファイバーシートにより形成されている。該高分子材料は、細胞と接触させた状態で細胞を培養する際に細胞障害性を示さないものであればよく、ファイバーシートに接触して細胞を培養して得られる細胞シートの使用目的に応じて、生分解性または非生分解性の高分子材料を用いることができる。生分解性の高分子材料としては、例えば、ポリ乳酸とポリグリコール酸の共重合体(PLGA)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ酪酸(PLA)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレン酢酸ビニル(PEVA)およびポリエチレンオキサイド(PEO)などが挙げられるが、これらに限定されない。PLGAは生体内で加水分解され、元々生体内に存在する乳酸とグリコール酸とになり、さらに水と二酸化炭素に分解されて体外に排出されることが知られている安全性の高い材料であり、特に好適に用いられる。PLGAはPLA(ポリ乳酸)とPGA(ポリグリコール酸)の組み合わせ比率を変えることにより、生体内分解速度を調節することが可能である。
非生分解性の高分子材料としては、例えば、ポリスチレン(PS)、ポリカーボネート
(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレ
フタレート(PET)、ポリアミド(PA)およびポリメチルグルタルイミド(PMGI
)などが挙げられるが、これらに限定されない。細胞毒性が低い材料であるポリスチレン
(PS)が特に好適に用いられる。
細胞足場105は、薄い円盤形状を有し、基部101の下面P101bに沿って配置される。
細胞足場105は、図3に示すように、基部101の下面P101bの所定の接着領域RAに所定の接着剤を塗布した後、両者を貼り合わせることによって、基部101の下面P101bに配置される。なお、接着剤は、基部101の下面P101bに細胞足場105を配置した際に貫通孔103からはみ出さないように、基部101の下面P101bに塗布される。また、接着剤は、細胞足場105を基部101の下面P101bに圧着した段階では、ファイバーシートからなる細胞足場105の隙間に吸収され、細胞足場105と一体となる。なお、接着剤としては、例えば、KE45を使用する。
細胞足場105には、貫通孔103内において、所定の生物材料、例えば、心筋や神経細胞が3次元培養され、保持される。ここで、生物材料は、1:1つ以上の細胞、または、細胞タイプ、2:1つ以上の組織、または、組織タイプ、3:臓器、または、その一部をいう。細胞としては、例えば、心筋細胞や平滑筋細胞などの筋細胞、肝臓の実質細胞である肝細胞、クッパー細胞、血管内皮細胞や角膜内皮細胞などの内皮細胞、繊維芽細胞、骨芽細胞、砕骨細胞、歯根膜由来細胞、表皮角化細胞などの表皮細胞、気管上皮細胞、消化管上皮細胞、子宮頸部上皮細胞、角膜上皮細胞などの上皮細胞、乳腺細胞、ペリサイト、腎細胞、膝ランゲルハンス島細胞、末梢神経細胞や視神経細胞などの神経細胞、軟骨 細胞、骨細胞などが挙げられる。心筋細胞としては、多能性幹細胞、例えばES細胞またはiPS細胞から誘導された細胞が例示される。神経細胞としては、末梢神経細胞や視神経細胞などが例示される。なお、細胞足場105に所定の細胞を保持させる際には、ピペット等を用いて、貫通孔103から露出する細胞足場105に対して、貫通孔103を介して細胞懸濁液を滴下し、培養する。
操作部107は、図1に示すように、基部101の上面P101a(図3参照)から突出するように形成される。操作部107は、基部101の上面P101aに、貫通孔103を中心に、放射状に、複数、形成される。具体的には、操作部107は、基部101の上面P101a状に、6つ、隣接する操作部107の間の角度が60度となるように配置されている。各操作部107は、上面円弧形状で、基部101の上面P101aに沿った断面において短手方向半円の長方形形状を有している。操作部107は、基部101と同様、所定の樹脂素材、例えば、ポリカーボネートにより、基部101と一体に形成される。なお、各操作部107の大きさは、長手方向長さL107a(図2参照)が約2.5mm、短手方向長さL107b(図2参照)が約0.5mm、高さL107h(図3参照)が約1.3mmである。
操作部107を、放射状に、複数、形成することによって、ウェルW1に細胞保持運搬装置100を配置した際に、使用者と操作部107との位置関係に関わらず、使用者は、手首の角度を調整するだけで、容易に、操作部107をピンセット等で保持し、操作することができる。なお、操作部107を6つ、形成することによって、使用者が操作部107を操作しやすくなる。
第2 使用方法
細胞保持運搬装置100の使用方法について、細胞保持運搬装置100に細胞を培養し、保持させるときと、細胞を保持している細胞保持運搬装置100を操作するときとに分けて、図4、図5を用いて、説明する。なお、図4において、Aは、細胞懸濁液CSを貯留させた細胞保持運搬装置100の平面図を、Bは、図4AのX4−X4断面を、それぞれ示す。また、図5において、Aは、培地を貯留させた細胞保持運搬装置100の平面図を、Bは、図5AのX5−X5断面を、それぞれ示す。
(1)細胞保持運搬装置100に細胞を培養し、保持させるとき
細胞保持運搬装置100において、基部101の貫通孔103を介して露出する細胞足場105に、細胞を培養し、保持させる場合、ピペット等を用いて、貫通孔103の内部に細胞懸濁液を滴下する。これにより、図4Aに示すように、貫通孔103の内部に、細胞懸濁液を貯留させる。なお、貫通孔103の内部には、図4Bに示すように、細胞懸濁液の表面張力により、貫通孔103から流れ出ることなく、基部101の上面P101aから上に凸状になるまで、細胞懸濁液を貯留させることができる。なお、基部101が疎水性材料により形成されている場合には、より安定して、貫通孔103の内部に細胞懸濁液を貯留させることができる。
貫通孔103の内部に細胞懸濁液を貯留し、数時間から1日程度経過させて、細胞足場105に細胞を定着させ、保持させた後、ピペット等を用いて、図5Aに示すように、基部101の上面P101a(以上、図5B参照)上に、培地を貯留させる。つまり、基部101の上面P101a上の一部の空間は、培地を貯留する培地貯留空間として機能し、また、基部101の上面P101aの一部は培地貯留空間形成部として機能する。
なお、追加する培地の表面張力により、図5Bに示すように、基部101の上面P101a内に上に凸状に培地を貯留させることができる。なお、基部101が疎水性材料により形成されている場合には、より安定して、基部101の上面P101a内に上に凸状に培地を貯留させることができる。追加する培地の量としては、96穴のマルチウェルプレートのウェルW1に対応する、基部101の直径R101(図2参照)が約6mmの細胞保持運搬装置100で心筋を培養する場合、例えば、約20μLとする。
このように、基部101上に追加的に培地を貯留させることによって、保持している細胞に新鮮な培地を提供することができるので、より長期間、安定して細胞を培養することができる。
(2)細胞保持運搬装置100を操作するとき
細胞保持運搬装置100を操作する際には、操作部107をピンセット等の保持具で保持する。これにより、細胞保持運搬装置100を容易に操作することができる。例えば、ピンセット等の保持具で、操作部107を挟持した後、図6に示すように、マルチウェルプレートのウェルW1の外部からウェルW1の内部に移動させる。同様に、ウェルW1内において、細胞保持運搬装置100の位置や方向を移動させる。特に、96個のウェルW1を有するような96穴のマルチウェルプレートの各ウェルW1に対応するような超小型の細胞保持運搬装置100であっても、操作部107によって、細胞保持運搬装置100を容易に操作することができる。なお、細胞保持運搬装置100を移動させる際には、基部101を保持具で保持することによっても、細胞保持運搬装置100を容易に操作することができる。
細胞を培養し保持させ、培地を追加配置している細胞保持運搬装置100においては、培地から突出している操作部107を、保持具により保持することによって、培地の流出を防止することができる。
なお、細胞保持運搬装置100を配置した96穴のマルチウェルプレートのウェルW1において、各種の実験、例えば薬効確認実験、を行った後、細胞保持運搬装置100を、操作部107を保持具によって保持しながらウェルW1から取り出し、例えば、MEA(Multi−Electrode Array)プローブの電極上に、容易に移動させて、細胞の電気的特性を測定することができる。細胞保持運搬装置100を用いることによって、細胞を安定した状態で、容易に移動させることができるので、細胞の培養から実験、実験から測定へと、作業を容易に展開していくことができる。
前述の実施例1においては、培地の表面張力、及び、基部101、操作部107の疎水性を利用して、基部101の上面P101a上に培地を配置した。一方、本発明に係る細胞保持運搬装置の一実施例である細胞保持運搬装置200は、貫通孔103上に培地を貯留するための培地貯留空間S209を形成する培地貯留空間形成部209を有し、容易に培地を基部101の上面P101a上に配置できるものである。以下においては、実施例1と同様の構成については、同様の符号を付し、詳細な説明を省略する。
第1 構成
細胞保持運搬装置200の構成について、図7を用いて説明する。ここで、図7は細胞保持運搬装置200の斜視図を示す。
図7に示すように、細胞保持運搬装置200は、基部101、貫通孔103、細胞足場105、及び、培地貯留空間形成部209を有している。
培地貯留空間形成部209は、基部101の上面P101a(図3参照)から突出するように形成される。培地貯留空間形成部209は、基部101の上面P101aに、貫通孔103を中心に、円筒状に形成される。培地貯留空間形成部209は、基部101と同様、所定の樹脂素材により、基部101と一体に形成される。
培地貯留空間形成部209を形成することによって、貫通孔103上に培地を貯留する培地貯留空間S209を形成できる。なお、培地貯留空間形成部209の大きさは、96穴のマルチウェルプレートのウェルW1に対応する細胞保持運搬装置200では、内径が約4.4mm、外径が約5.4mm、高さが約1.3mmである。
培地貯留空間形成部209は、基部101の上面P101aから突出するように形成されているため、操作部としても機能する。
第2 使用方法
細胞保持運搬装置200の使用方法について、細胞保持運搬装置200に細胞を培養し、保持させるときと、細胞を保持している細胞保持運搬装置200を操作するときとに分けて、図7を用いて説明する。なお、図7において、は、細胞懸濁液CSを貯留させた細胞保持運搬装置200の斜視図を示す。
(1)細胞保持運搬装置200に細胞を培養し、保持させるとき
細胞保持運搬装置200において、細胞足場105に細胞を培養し、保持させるまでは、細胞保持運搬装置100と同様である。
貫通孔103の内部に細胞懸濁液を貯留し、数時間から1日程度経過させて、細胞足場105に細胞を定着させ、保持させた後、ピペット等を用いて、基部101の上面P101a上に位置する培地貯留空間形成部209によって形成されている培地貯留空間S209に、培地を貯留させる。
実施例1における細胞保持運搬装置100では、追加する培地の表面張力、及び/または、基部101が疎水性により、基部101の上面P101a内に上に凸状に培地を貯留させていたため(図5B参照)、培地を安定して貯留させることが難しい場合もあるが、細胞保持運搬装置200においては、培地貯留空間形成部209によって培地貯留空間S209が形成されるため、安定して、基部101の上面P101a上の培地貯留空間S209に培地を貯留させることができる。
このように、基部101上に、安定して、追加的に培地を貯留させることによって、保持している細胞に新鮮な培地を提供することができるので、より長期間、安定して細胞を培養することができる。
(2)細胞保持運搬装置200を操作するとき
細胞保持運搬装置200を操作する際には、培地貯留空間形成部209や基部101をピンセット等の保持具で保持する。これにより、細胞保持運搬装置200を容易に操作することができる。
前述の実施例2における細胞保持運搬装置200は、円筒状に形成される1つの培地貯留空間形成部209を有するものであった。一方、本発明に係る細胞保持運搬装置の一実施例である細胞保持運搬装置300は、複数の培地貯留空間形成部209を有するものである。以下においては、実施例1、実施例2と同様の構成については、同様の符号を付し、詳細な説明を省略する。
第1 構成
細胞保持運搬装置300の構成について、図8を用いて説明する。ここで、図8は細胞保持運搬装置300の斜視図を示す。
図8に示すように、細胞保持運搬装置300は、基部101、貫通孔103、細胞足場105、及び、培地貯留空間形成部309を有している。
培地貯留空間形成部309は、基部101の上面P101a(図3参照)から突出するように、複数、形成される。培地貯留空間形成部309は、隣接する他の培地貯留空間形成部309は、とは独立して形成され、両者の間には所定の空間が配置される。複数の培地貯留空間形成部309によって、基部101の上面P101aに、貫通孔103を中心とした円筒形状が形成される。円筒形状に沿って配置される複数の培地貯留空間形成部309によって、培地貯留空間形成部309の内側に培地貯留空間s309が形成される。培地貯留空間形成部309は、基部101と同様、ポリカーボネートにより、基部101と一体に形成される。なお、96穴のマルチウェルプレートのウェルW1に対応する細胞保持運搬装置300の場合、培地貯留空間形成部309の大きさは、実施例2の培地貯留空間形成部209と同様である。
培地貯留空間形成部309は、基部101の上面P101aから突出するように形成されているため、操作部としても機能する。
第2 使用方法
細胞保持運搬装置300の使用方法について、細胞保持運搬装置300に細胞を培養し、保持させるときと、細胞を保持している細胞保持運搬装置300を操作するときとに分けて、図9を用いて説明する。なお、図9は、細胞懸濁液CS、及び、培地を貯留させた細胞保持運搬装置300の平面図を示す。
(1)細胞保持運搬装置300に細胞を培養し、保持させるとき
細胞保持運搬装置300において、細胞足場105に細胞を培養し、保持させるまでは、細胞保持運搬装置100と同様である。また、細胞保持運搬装置300において、培地貯留空間形成部309によって形成されている培地貯留空間S309に、培地を貯留させるまでは、細胞保持運搬装置200と同様である。
ただし、培地貯留空間形成部309は、複数の分離した培地貯留空間形成部309によって培地貯留空間S309が形成される。つまり、培地貯留空間S309には、培地貯留空間形成部309の外側に通ずる開口が形成されることになるが、図9に示すように、追加する培地の表面張力、及び/または、基部101が疎水性により、培地貯留空間S309(以上、図8参照)に、安定して培地を貯留させることができる。
このように、基部101上に、安定して、追加的に培地を貯留させることによって、保持している細胞に新鮮な培地を提供することができるので、より長期間、安定して細胞を培養することができる。
(2)細胞保持運搬装置300を操作するとき
細胞保持運搬装置300を操作する際には、培地貯留空間形成部309や基部101をピンセット等の保持具で保持する。これにより、細胞保持運搬装置300を容易に操作することができる。
前述の実施例1においては、細胞保持運搬装置100をウェルW1に配置する場合、細胞保持運搬装置100をウェルW1に貯留した培地内に没入させる必要がある。このとき、ウェルW1の内径と細胞保持運搬装置100の基部101の直径R101(図2参照)との間にあまり差がない場合、ウェルW1の側面と細胞保持運搬装置100との間に培地が入り込み、細胞保持運搬装置100の下に入り込んだ空気が、ウェルW1の側面と細胞保持運搬装置100とのからうまく外部に抜けなくなる場合がある。一方、本発明に係る細胞保持運搬装置の一実施例である細胞保持運搬装置400は、基部101、及び、基部101の下部に位置する細胞足場105を貫通する空気抜き部413を有し、細胞保持運搬装置400の下部に入り込んだ空気を容易に外部に排出できるものである。以下においては、実施例1と同様の構成については、同様の符号を付し、詳細な説明を省略する。
第1 構成
細胞保持運搬装置400の構成について、図10を用いて説明する。ここで、図10は細胞保持運搬装置400の斜視図を示す。
図10に示すように、細胞保持運搬装置400は、基部101、貫通孔103、細胞足場105、操作部107、及び、空気抜き部413を有している。
空気抜き部413は、基部101の外周から内部に向かって形成される矩形状の切り欠きであって、基部101、及び、細胞足場105を貫通するように形成される。これにより、基部101とウェルW1の側面との間から、細胞保持運搬装置400の下部に入り込んだ空気を、外部に、容易に排出することができる。
第2 使用方法
細胞保持運搬装置400の使用方法については、細胞保持運搬装置100と同様である。ただし、空気抜き部413から空気が抜けていくことを確認しながら、細胞保持運搬装置400をウェルW1の培地内に没入させていく。
本実施例に係る細胞保持運搬装置1700は、より細胞を培養しやすく、より使用しやすく、又、簡単な構造を有するものである。以下においては、実施例1と同様の構成については同様の符号を付し、詳細な説明を省略する。
第1 構成
細胞保持運搬装置1700の構成について、図20を用いて説明する。図20は、細胞保持運搬装置1700の斜め上方からの斜視図を示す。
図20に示すように、細胞保持運搬装置1700は、基部1701、貫通孔1703、細胞培養保持部材105、操作部1707、及び、空気抜き部1711を有している。
基部1701は、薄い円盤形状を有している。基部1701は、例えば、ポリカーボネートにより形成される。貫通孔1703は、基部1701の中央に形成される。また、基部1701は、上面P1701a、及び、下面P1701b(図21参照)を有している。
貫通孔1703は、基部1701の上面P1701aから下面P1701bまで、基部1701を貫通するように形成される。貫通孔1703は、操作部1707が形成される上面P1701aから下面P1701bに向かって狭まるような円錐台形状を有している。これにより、基部1701の上面P1701a側の開口を大きくできるため、貫通孔1703に対して、上側から容易に細胞懸濁液を滴下することができる。また、貫通孔1703の容量を多くできるため、より多くの細胞懸濁液を貫通孔1703に保持させることができる。
ここで、貫通孔1703の形状について、図21を用いて説明する。図21は、基部1701、及び、操作部1707の軸方向断面を示す。貫通孔1703は、基部1701の下面P1701bから上面P1701aに向かって所定距離の位置に傾斜部S1703を有している。傾斜部S1703は、軸方向から所定角度だけ傾斜する面として形成される。なお、傾斜部S1703の軸方向断面は、傾斜直線となる。このように、貫通孔1701に傾斜部S1703を形成することによって、細胞培養時の細胞播種の歩留まりを向上させることができる。
図20に戻って、操作部1707は、基部1701の上面P1701aから突出するように形成される。操作部1707は、基部1701の上面P1701aに、貫通孔1703を間に、平行に、形成される。これにより、貫通孔1703と距離をおいて操作部1707を形成することができるので、細胞を培養する際に、貫通孔1703に貯留した細胞培養液が自身の表面張力を越えて、貫通孔1703から流れ出ることを防止できる。
また、貫通孔1703を中心に放射状に形成する場合に比して、操作部1707の長さを長くできるため、ピンセット等で挟持しやすく、細胞保持運搬装置1700を容易に操作できる。
操作部1707は、基部1701と同様、所定の樹脂素材、例えば、ポリカーボネートにより、基部1701と一体に形成される。操作部1707を配置することによって、操作部1707をピンセット等で保持できるので、使用者は、容易に、細胞保持運搬装置1700を操作することができる。
空気抜き部1711は、基部1701の外周部の一部を切除した領域として形成される。なお、基部1701下に位置する細細胞培養保持部材1701についても、基部1701と同形状として形成される。これにより、細胞保持運搬装置1700を、マルチウェルプレートの1つのウェル等の細胞培養容器に投入した際に、細胞保持運搬装置1700の下部に入り込んだ空気を容易に排出することができる。
第2 使用方法
細胞保持運搬装置1700の使用方法については、細胞保持運搬装置100〜細胞保持運搬装置400と同様である。
また、細胞特性を計測する際の細胞保持運搬装置1700の使用方法について、細胞保持運搬装置1700に形成した心筋細胞の細胞活動により生ずる細胞外電位を測定する場合を例に説明する。
細胞外電位の計測には、MEA(Multi−Electrode Array)プローブPを用いる。MEAプローブPは、細胞活動により生ずる細胞外電位を計測するための装置である。MEAプローブPについて、図22を用いて簡単に説明する。ここで、図21Aは、MEAプローブPの平面図を、図22Bは、図22Aに示すMEAプローブPのX4−X4断面図を、それぞれ示す。図22A、図22Bに示すように、MEAプローブPは、基板部PB及び溶壁部PWを有している。基板部PBは、薄板形状を有している。溶壁部PWは、基板部PB上に形成される。溶壁部PWは、一端が解放された円筒形状を有し、内部に所定の培地を貯留し、計測対象の細胞を配置するための細胞配置空間PSを形成する。
また、MEAプローブPは、計測電極E1及び参照電極E2を有している。計測電極E1は、溶壁部PWのほぼ中央に、基板部PBに沿って形成される。なお、計測電極E1は、4×4のマトリクス状に配置される。参照電極E2は、計測電極E1を中心に、所定数配置される。MEAプローブPは、計測電極E1と参照電極E2との電位差に基づき、細胞活動による細胞外電位を計測する。なお、計測電極E1、及び、参照電極E2のそれぞれから、引き出し線(図中点線)が配置される。
MEAプローブPの細胞配置空間PSに所定量の培地を注いだ後、心筋細胞を培養した細胞保持運搬装置1700を細胞配置空間PSに配置する。このとき、MEAプローブPの計測電極E1上に、細胞培養保持部材105における貫通孔1703対応領域が位置するように細胞保持運搬装置1700を配置する。
その後、MEAプローブPを用いて、細胞保持運搬装置1700に培養した心筋細胞の細胞活動による細胞外電位を計測する。
第3 実験例
ポリカーボネートを用いて形成した、基部1701(直径6mm、厚さ0.7mm)、貫通孔1703(直径1.5mm)、ピッチ10μmの配向性ファイバーシートからなる細部培養保持部材105、及び、操作部1707、及び、空気抜き部1711を有する細胞保持運搬装置1700を用いて、培養した心筋細胞の細胞外電位を、MEAプローブP(MED64システム、アルファメッドサイエンティフィック社)を用いて計測した。なお、細胞培養保持部材105の配向性ファイバーシートには、ヒトiPS細胞由来心筋細胞を播種し、5%CO2、摂氏37℃の環境下で、7日間、心筋細胞を培養した。ファイバーシートのピッチとは、ファイバーシートを構成するファイバーのうち、隣接するファイバーの芯線間の距離である。
なお、培養した心筋細胞に投与する薬剤の条件を変更することによって、培養した心筋細胞に対する薬剤応答性を細胞外電位を介して計測することができる。投与する薬剤としては、ドフェチリド(dofetilide:心房細動治療薬、Sigma)を用いた。
所定の心筋細胞を培養した細胞保持運搬装置1700を、所定の培地を満たしたMEAプローブPの細胞配置空間PSに配置した。そして、投与する薬剤の条件として、DMSO(Dimethyl Sulfoxide )のみ、ドフェチリド:0.0003μM、ドフェチリド:0.001μM、ドフェチリド:0.003μMを用いたときの、それぞれの細胞外電位を計測した。その結果を図23に示す。
図23の結果から、薬剤の条件により、心筋の拍動で生ずる第1ピーク電位および第2ピーク電位が変化していることが分かる。具体的には、薬剤であるドフェチリドの濃度が高くなるにつれ、第1ピーク電位から第2ピーク電位までに要する時間が長い時間として、現れていることが分かる。すなわち、第1ピークと第2ピークとの間の時間が、濃度に依存して延長することを確認できる。このように、細胞保持運搬装置1700を用いて、細胞特性としての薬剤応答性を確認することができる。

[その他の実施形態]
(1)貫通孔103の形状:前述の実施例1においては、貫通孔103は、基部101の上面P101aから下面P101bまで貫通する円筒形状としたが、上面P101aから下面P101bまで貫通する形状であれば、例示のものに限定されない。例えば、図11に示す細胞保持運搬装置500のように、貫通孔503を、操作部107が形成される上面P101aから下面P101b(以上、図3参照)に向かって狭まるような円錐台形状としてもよい。これにより、基部101の上面P101a側の開口を大きくできるため、貫通孔503に対して、上側から容易に細胞懸濁液を滴下することができる。また、貫通孔503の容量を多くできるため、より多くの細胞懸濁液を保持することができる。実施例2、実施例3等についても同様である。
(2)操作部107の形状:前述の実施例1の細胞保持運搬装置100では、操作部107を、放射状に、複数、形成するとしたが、基部101の上面P101a側から突出するものであれば、例示のものに限定されない。例えば、図12に示す細胞保持運搬装置600のように、柱状の突出形状を有する操作部607を、複数、形成するようにしてもよい。
また、所定の保持具によって挟持し、細胞保持運搬装置を操作できるものであれば、例示のものに限定されない。例えば、図13に示す細胞保持運搬装置700のように、基部101の上面P101a(以上、図3参照)から凹状に形成される、例えば貫通孔の操作部707を形成するようにしてもよい。さらに、図14に示す細胞保持運搬装置800のように、基部101の外周面に切り欠き状の操作部807を複数形成し、基部101の形状を歯車状としてもよい。
(3)培地貯留空間形成部209:前述の実施例2の細胞保持運搬装置200では、培地貯留空間形成部209は操作部の機能も有する一体型としたが、別途、図15に示す細胞保持運搬装置900のように、実施例3の細胞保持運搬装置300に、基部101の上面P101aから突出する操作部907を配置するようにしてもよい。また、図16に示す細胞保持運搬装置1000のように、実施例2の細胞保持運搬装置200に、基部101の上面P101aから凹状に形成される操作部1007を配置するようにしてもよい。実施例3等についても、同様である。
(4)空気抜き部413:前述の実施例4の細胞保持運搬装置400では、空気抜き部413を、基部101の外周から内部に向かって形成される矩形状の切り欠きとして形成したが、細胞保持運搬装置の下部に入り込んだ空気を排出することができるものであれば、例示のものに限定されない。例えば、図17に示す細胞保持運搬装置1100のように、基部101の外周部の一部、及び、その下に位置する細胞足場105を切除した空気抜き部1113を形成するようにしてもよい。なお、基部101、細胞足場105、場合によっては操作部107の切除については、図17に示すような三角形状に沿った切除に限らず、六角形状等、多角形状に沿った切除であっても、所望の場所の切除であってもよい。
(5)培養する細胞:前述の実施例1〜実施例4においては、培養する細胞として心筋細胞や神経細胞を示したが、例示のものに限定されない。例えば、多能性幹細胞由来の神経細胞であってもよい。なお、多能性幹細胞としては、例えば、胚性幹細胞(ES細胞)やiPS細胞がある。
(6)96穴のマルチウェルプレート:前述の実施例1〜実施例4においては、細胞保持運搬装置100を96穴のマルチウェルプレートのウェルW1に配置するとしたが、細胞保持運搬装置100を配置でき、細胞を培養できる容器であれば、例示のものに限定されない。例えば、シングルウェルである培養ディッシュのような培養容器であってもよい。
(7)基部101と操作部107との一体性:前述の実施例1においては、基部101と操作部107とは一体として形成されるとしたが、別体としてそれぞれ形成し、接着材等の接着部材を用いて、両者を接合するようにしてもよい。実施例1を除く他の実施例についても同様である。
(8)ウェルW1への配置:前述の実施例1においては、細胞保持運搬装置100をウェルW1に配置する際に、細胞保持運搬装置100をウェルW1に貯留している培地内に没入させるとしたが、細胞保持運搬装置100をウェルW1に配置できる方法であれば、例示のものに限定されない。例えば、細胞保持運搬装置100をウェルW1に配置した後、細胞保持運搬装置100とウェルW1の側壁との間の空間から培地を流し込むようにしてもよい。
(9)培養細胞:前述の実施例1においては、貫通孔103内において細胞足場105上に細胞を3次元培養するとしたが、2次元培養するようにしてもよい。
(10)細胞特性の計測:前述の実施例5においては、細胞保持運搬装置1700の使用例として、細胞特性としての薬剤応答性を計測するとしたが、例示の細胞特性に限定されない。例えば、パッチクランプ、イメージング、バイオマーカー等であってもよい。
また、薬剤応答性の計測に用いる薬剤として、ドフェチリドを用いたが、他の薬剤であってもよい。以上は、他の実施例についても同様である。
(11)基部101:前述の実施例1においては、基部101は、平板状としたが、上面、下面を有するものであれば、例示のものに限定されない。例えば、上端が閉じられた円筒形状や、柱状形状であってもよい。
また、基部101を樹脂材によって形成せずに、所定の金属材、特に生体毒性が低い、または、生体毒性がない金属材を用いて形成するようにしてもよい。これにより、細胞保持運搬装置100の重量を調整することができる。さらに、樹脂材と金属材とを合わせて、例えば、同形状の樹脂材と金属材とを合わせることによって、または、樹脂材の一部を金属材とすることによって、基部101を形成するようにしてもよい。さらに、樹脂材の基部101と金属材の操作部107とを用いる等、異なる部材を異なる成型材で形成して細胞保持運搬装置100を生成するようにしてもよい。さらに、樹脂同士等、同材料により、部分を形成し、一体とした基部101や、操作部107等を形成するようにしてもよい。以上は、他の実施例についても同様である。
本発明に係る細胞保持運搬装置は、例えば、96穴のマルチウェルプレートを用いた細胞の薬効検査に用いることができる。
100 細胞保持運搬装置
101 基部
P101a 上面
P101b 下面
103 貫通孔
105 細胞足場
107 操作部
200 細胞保持運搬装置
209 培地貯留空間形成部
S209 培地貯留空間
300 細胞保持運搬装置
309 培地貯留空間形成部
S309 培地貯留空間
400 細胞保持運搬装置
413 空気抜き部
500 細胞保持運搬装置
503 貫通孔
600 細胞保持運搬装置
607 操作部
700 細胞保持運搬装置
707 操作部
800 細胞保持運搬装置
807 操作部
900 細胞保持運搬装置
907 操作部
1000 細胞保持運搬装置
1007 操作部
1100 細胞保持運搬装置
1113 空気抜き部
1700 細胞保持運搬装置
1701 基部
P1701a 上面
P1701b 下面
1703 貫通孔
105 細胞足場
1707 操作部
1711 空気抜き部


Claims (15)

  1. 細胞培養容器内に配置する細胞保持運搬装置であって、
    上面及び下面を有する基部、
    前記基部を貫通するように形成される貫通孔、
    前記基部の前記下面に沿って位置し、細胞を保持する細胞足場、
    所定の保持具によって挟持できる操作部、
    を有する細胞保持運搬装置。
  2. さらに、
    前記貫通孔上に培地を貯留する培地貯留空間を形成する培地貯留空間形成部、
    を有する、請求項1に記載の細胞保持運搬装置。
  3. 前記操作部は、
    前記基部の上面から突出すること、
    を特徴とする、請求項1または請求項2に記載の細胞保持運搬装置。
  4. 前記操作部は、
    前記基部の上面から凹状に形成されること、
    を特徴とする、請求項1または請求項2に記載の細胞保持運搬装置。
  5. さらに、
    前記基部を貫通する空気抜き部、
    を有する、請求項1〜請求項4に記載の細胞保持運搬装置。
  6. 前記貫通孔は、
    前記突出部が形成される面から、対向して位置する面に向かって狭まるような形状を有していること、
    を特徴とする、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の細胞保持運搬装置。
  7. 前記基部は、平板状であることを特徴とする、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の細胞保持運搬装置。
  8. 少なくとも前記基部は、
    培地よりも重い比重を有する材料により形成されていること、
    を特徴とする、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の細胞保持運搬装置。
  9. 前記細胞足場は、
    薄状のファイバーシートであること、
    を特徴とする、請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の細胞保持運搬装置。
  10. 前記ファイバーシートは、高分子材料で調製されることを特徴とする、請求項9項に記載の細胞保持運搬装置。
  11. 前記細胞足場は、
    生物材料を有していること、
    を特徴とする、請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の細胞保持運搬装置。
  12. 前記細胞足場は、
    所定の細胞を有していること、
    を特徴とする、請求項11に記載の細胞保持運搬装置。
  13. 前記細胞足場は、
    心筋細胞、または、神経細胞を有していること、
    を特徴とする、請求項11に記載の細胞保持運搬装置。
  14. 請求項1〜請求項13のいずれか1項に記載の細胞保持運搬装置を用いて、細胞の所定の特性を計測する細胞特性計測方法。
  15. 請求項1〜請求項13のいずれか1項に記載の細胞保持運搬装置を含む、細胞特性計測のキット。





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