JP6767375B2 - 細胞培養容器 - Google Patents

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Description

本発明は、細胞などの被培養物を培養してスフェロイド(細胞凝集塊)を得るための細胞培養容器に関する。
ヒトや動物など由来の細胞を培養容器などで人工的に培養して三次元的に凝集させるスフェロイド培養がよく知られている。スフェロイド培養では、細胞集団が立体的な構造を形成し、細胞同士が相互作用しているため、生体内での三次元構造により近い状態で培養または維持できると考えられており、それが通常の平面接着培養と比べ優れた特性を示すことが知られている。実際に、がん細胞を用いた抗がん剤スクリーニングや、多能性幹細胞などの増殖や分化などにスフェロイド培養がよく利用されている。
また、容器本体の底部に、細胞及び培養液を収容するための凹部を備え、この凹部の底面には、細胞を重力によって集合させるための複数のマイクロウェルが設けられており、さらに、この凹部の開口端へ近付くにつれて開口面積が広がるように凹部の側面を傾斜面で構成した細胞培養容器も知られている(特許文献1参照)。
また、培養面に2段の凹凸パターンを階段状に形成することによって、細胞を培養するための矩形状の凹部と、この矩形状の凹部の四辺を囲むように格子状に配置された2段の凸部と、が構成された細胞培養容器なども提案されている(特許文献2参照)。
特開2015−029431号公報 国際公開第2007/049576号
しかしながら、このような既存の細胞培養容器は、一度に大量の培養を可能とする多数のウェルが形成されたものを適用する場合、培地の量に対する細胞の数が多くなり、これに伴い、培地(培養液)におけるpH(水素イオン濃度指数)の変化など、培地の劣化も速くなる傾向がある。この場合、培地の交換頻度の増加を招く結果となる。また、大量のスフェロイドを作製するために、多数のウェルが形成され、且つ培養面の面積が大きい培養容器(たとえば、培養面の面積が100mmのディッシュなど)を用いる必要がある。
しかし、培養面の面積が大きい培養容器を用いると、培養面の面積が小さい培養容器を用いるときに比べて、容器の移動時や、培地交換による吸引、添加時に培養容器内の培地が大きく流動するおそれがある。これにより、ウェル内から細胞や、形成したスフェロイドが飛び出して、別のウェル内に移動することなどがあり、この結果、スフェロイドの形成効率が下がったり、均一な大きさのスフェロイドを得ることが難しくなったりするなど問題が起きる。
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、培養容器内での培地(培養液)の流動による細胞やスフェロイドのウェル間での移動を低減できると共に、大きさの均一化されたスフェロイドを大量に培養できる細胞培養容器の提供を目的とする。
本発明の細胞培養容器は、底部、周壁部及び仕切り部を備えている。細胞培養容器の底部は、複数のウェルが形成された培養面を有する。周壁部は、底部の周縁部分から立ち上がっている。仕切り部は、周壁部で包囲される培養面上の領域を複数の領域に仕切る。
本発明によれば、培地(培養液)の流動による細胞やスフェロイドのウェル間での移動を低減できると共に、大きさの均一化されたスフェロイドを大量に培養できる細胞培養容器を提供することが可能である。
本発明の第1の実施形態に係る細胞培養容器を概略的に示す平面図。 図1の細胞培養容器の構造を概略的に示す垂直断面図。 図1の細胞培養容器が備える仕切り部の周辺を拡大して示す平面図。 図1の細胞培養容器とは、仕切り部の構造が異なる他の細胞培養容器を概略的に示す平面図。 図1及び図4の細胞培養容器とは、仕切り部の構造が異なる他の細胞培養容器を概略的に示す平面図。 図1、図4及び図5の細胞培養容器とは、仕切り部の構造が異なる他の細胞培養容器を概略的に示す平面図。 図1及び図4〜図6の細胞培養容器とは、仕切り部の構造が異なる他の細胞培養容器を概略的に示す平面図。 図1及び図4〜図7の細胞培養容器とは、仕切り部の構造が異なる他の細胞培養容器を概略的に示す平面図。 本発明の第2の実施形態に係る細胞培養容器を概略的に示す平面図。 図9の細胞培養容器が備える仕切り部の周辺を拡大して示す平面図。 図10の仕切り部に形成されたスリットの形状のバリエーションを例示した垂直断面図。 図10の仕切り部における上端部分の形状のバリエーションを例示した垂直断面図。 図10の仕切り部とは構造が異なる他の仕切り部の周辺を拡大して示す平面図。 図10及び図13の仕切り部とは構造が異なる他の仕切り部の周辺を拡大して示す平面図。 本発明の第3の実施形態に係る細胞培養容器を概略的に示す平面図。 本発明の実施例1の細胞培養容器に設けられる仕切り部を示す。 本発明の実施例1の培養試験結果を示す。 比較例1の培養試験結果を示す。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
<第1の実施の形態>
図1、図2に示すように、本実施形態の細胞培養容器10は、被培養物である細胞を培養しつつ、培養の過程で細胞を三次元的に凝集させたスフェロイド(細胞凝集塊)5を得るための有底円筒状の容器である。図2に示すように、細胞培養容器10内には、培地(培養液)14が収容されている。なお、細胞培養容器10は、円筒状の容器に加えて、フラスコやプレートなど違う形態の容器などにも適用可能である。
図1〜図3に示すように、細胞培養容器10は、底部12、周壁部11及び仕切り部15を主に備えている。底部12は、円板状に構成されており、複数のウェル(well)2が形成された培養面3を有する。培養面3は、底部12の上面に形成されている。培養面3は、ポリスチレンなどの合成樹脂材料を用いて例えば射出成形によって得られる。
周壁部11は、底部12の周縁部分から立ち上がっている。周壁部11の形状は、周縁部分を起立させた状態である。円板状の底部12は、直径が例えば85mm、板厚が例えば1mmで形成されている。また、図2に示すように、周壁部11の高さH1は、底部12(細胞培養容器10本体を載置するための底部12における載置面12a)を基準として、例えば20mmで形成されている。なお、底部12と周壁部11とは、一体部品によって構成されている。また、細胞培養容器10は、上端の開口部10aを覆うための蓋体などを備えていてもよい。
図2、図3に示すように、培養面3上の複数のウェル2は、スフェロイド5が培養される隔室(窪み部)である。複数のウェル2を備える培養面3は、平坦面のない、連続した曲面で構成されている。つまり、ウェルとウェルとの間には平坦な面がない(ウェルが隙間なく敷き詰められている)ため、ウェル間(頂部16)に細胞が留まることなどが抑制され(播種された細胞がウェル2内に確実に落ち込み)、これにより、細胞がスフェロイドにならないことを防止することが可能となる。ここで、「細胞がスフェロイドにならない」とは、単層培養や単細胞浮遊培養、球状とならない積層培養、細胞が培養面に接着して培養される、スフェロイドに取り込まれずに単細胞の状態で死んでしまうもの等を含む。
さらに、培養面3には、少なくとも20個以上のウェル2が形成されている。具体的には、直径が例えば85mmの円板状の底部12の培養面3上に14200個程度(約250個/cm2)のウェル2が形成されている。1つのウェル2内では、所望の大きさの1つのスフェロイド5が形成される。
このようなウェル2は、例えば、底部12の培養面3に向けてのレーザ光の照射によって形成される。このレーザ照射は、レーザ光を底部12の上面(培養面3)に照射することにより実現される。
詳述すると、底部12の平面方向をx−y軸とした場合、まず、レーザ照射装置の照射部をx軸の正方向に走査させつつ、一定の間隔(例えば800μm)ごとにレーザ光を照射して、x軸方向に並んだ複数のウェル2を形成する。続けて、照射部をy軸方向に一定の距離(例えば400μm)だけ走査させた後、照射部をx軸の負方向に走査させつつ、一定の間隔(例えば800μm)ごとにレーザ光を照射して、x軸方向に並んだ複数のウェル2を形成する。同様に、照射部をy軸方向に一定の距離(例えば400μm)だけ走査させる。これを繰り返して、底部12の上面に規則的に配列された複数のウェル2を形成する。
また、ウェル2は、培養面3の単位面積あたり、10個/cm2以上形成することが好ましく、10個/cm2〜10000個/cm2形成することがより好ましい。より好ましくは、15個/cm2〜5000個/cm2、さらに好ましくは、20個/cm2〜1000個/cm2である。なお、上記した数値範囲を示す「〜」は、その前後に記載された数値を下限値及び上限値として含む意味で使用しており、以降に記述されている「〜」も、同様の意味を有する。
本実施形態では、レーザによってウェルを形成する場合、レーザ光源には、CO2レーザを用い、レーザ光は、出力10W、照射速度6100mm/minでパルス照射される。照射スポットの形状は、円形であり、その直径は、約400μmである。スフェロイド5は、小さすぎると所望の生理機能が生じず、また、大きすぎるとスフェロイド5の中心部が壊死してしまう。これを考慮すると、照射スポットの直径は、20μm〜1500μmが適当である。
本発明では、培養面3においてウェル2の大きさが均一となるように形成することが好ましい。ウェル2の大きさが異なると、形成されるスフェロイドの大きさが均一でなくなってしまうため、好ましくない。ウェル2の大きさを均一化するためにも、培養面3にウェル2を形成する場合は、レーザの出力及び照射速度を変えずにレーザ照射装置の照射部を走査する必要がある。
培養面3(底部12の上面)にレーザ光が照射されると、底部12を構成する合成樹脂材料が溶解及び気化して、非常に滑らかな表面を持つウェル2が形成される。さらに、ウェル2の開口周辺には、溶解した合成樹脂材料が盛り上がって、土手部が形成されてもよい。互いに隣り合う2個のウェル2、及びウェル2と隣り合う周壁部11は、1個又は複数個の土手部を介して形成されており、図2に示すように、互いに隣り合うウェル2間、及びウェル2に隣り合う周壁部11とウェル2との間にある頂部16には、平坦面が残らない。すなわち、互いに隣り合うウェル2間、及びウェル2に隣り合う周壁部11とウェル2との間の培養面は、平坦面ではない、連続した曲面によって構成される。さらに培養面が細胞接着抑制されているため、上記したように細胞がスフェロイドにならないことを防止できる。
また、レーザ光の照射位置や出力量などの照射条件を調節することにより、近接するウェル2間の距離、ウェル2の径及び深さ、土手部の幅及び高さなどを調節できる。本実施形態では、互いに近接するウェル2間、及びウェル2に隣り合う周壁部11とウェル2との間の培養面3に平坦面が残らないように、すなわち、互いに隣り合うウェル2間、及びウェル2に隣り合う周壁部11とウェル2との間の頂部16が曲面(非平坦面)になるように、レーザ光の照射条件が適宜設定されて、レーザ照射が行われる。ここで、底部12の上面全体にわたってレーザ照射が行われ、底部12の上面全体が曲面(ウェル2の形成された培養面3)となることが好ましい。但し、培養面3において、培養に使用しない箇所については平坦面を形成してもよい。例えば底部12の周縁部分は、周壁部11との境界部分であり、レーザ光を適切に照射することが困難となる可能性がある。したがって、この底部12の周縁部分が仕切り部15の外側であれば曲面にせず(底部12の周縁部分にレーザ光を照射せず)、平坦面にしてもよい。
なお、ウェル2の深さ(つまり、レーザ照射前の底部12の上面を基準とした深さ)は、10μm〜1500μmで形成されることが好ましく、本実施形態では、200μm±20μmで形成されている。また、底部12の厚さは、ウェル2の深さに応じて(ウェル2による窪み自体が貫通しないように)適宜設定される。
ウェル2における楕円状の開口面の長径は、10μm〜1500μmで形成されることが好ましく、本実施形態では、500μm±20μmで形成されている。さらに、土手部(頂部16)の高さ(レーザ照射前の底部12の上面を基準とした高さ)は、10μm〜50μmで形成されることが好ましく、本実施形態では、25μm±5μmで形成されている。
また、図2に示すように、底部12上の培養面3には、細胞接着抑制剤(タンパク質低接着剤)を用いた表面処理を施すことによって、細胞の接着を抑制するための被膜(コート層)3aが形成されている。つまり、培養面3には、細胞の接着を抑制するための表面処理が施されている。この細胞接着抑制剤としては、例えば、リン脂質ポリマー(2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンなど)、ポリヒドロキシエチルメタアクリレート、フッ素含有化合物、あるいは、ポリエチレングリコールなどが挙げられる。コート層で細胞接着の抑制を発揮する以外にも、例えばシリコーン樹脂など、細胞接着抑制効果のある樹脂で培養容器を成型する方法でもよい。ウェル2の内面を含む培養面3にこのような被膜3aが形成されていることで、細胞は培養面に接着することがないため、細胞同士で凝集してスフェロイドを形成する、またウェル2内からのスフェロイド5の取り出しも容易になる。
次に、仕切り部15について説明する。図1〜図3に示すように、仕切り部15は、略円筒状に形成されており、円板状の底部12(培養面3)上に配置されている。円筒形状を成すように連続的に形成された仕切り部15と、底部12及び周壁部11とは、互いに同一の材料又は異なる材料を用いて形成された別体の部品によって構成されている。略円筒状の仕切り部15の一端部(下端部)は、図2に示すように、底部12の培養面3上に例えば接着などの方法で接合されている。これにより、仕切り部15の他端部(上端部)は、細胞培養容器10本体の上端の開口部10a側に向けて配置されている。上記したように、底部12及び周壁部11とは、別体の部品として仕切り部15が構成されていることで、細胞培養容器の仕様などに応じて、仕切り部15の設置数、形状、細胞培養容器上の設置位置などを適宜調整することができる。また、上記のレーザ加工を行ってウェル2を形成した後に、底部12におけるウェル2上に仕切り部15を接合してもよい。この場合、ウェルがあることにより底部と仕切り部の接着強度が高くなる。さらに、これに代えて、仕切り部15を底部12に接合した後に、レーザ加工を行ってウェル2を形成してもよい。仕切り部15の接合後にレーザ加工を行う後者の場合、ウェル2(曲面)が形成される前の底部12上の平坦面に仕切り部15を接合することになるので、接着などを容易に行うことができる。
また、仕切り部15は、図2に示すように、底部12の載置面12aに対して、仕切り部15の内周面及び外周面が直交するように(仕切り部15の一端部側の内外径と他端部側の内外径とが同じになるように)、構成されている。すなわち、仕切り部15は、底部12の載置面12aと直交する方向に沿って、培養面3上から立ち上がっている。このように、仕切り部15は、底部12の載置面12aに対して垂直に起立した状態で配置されることが好ましい。
なお、仕切り部を僅かに傾斜させることも可能である。仕切り部の一部又は全体を傾斜させることによって、細胞を播いた際に仕切り部にあたった細胞がウェルに落ちやすくなる。この場合の仕切り部は、その一端部(下端部)側の内径よりも、他端部(上端部)側の内径が大きくなるように、底部12の載置面12aと直交する方向に対して傾斜するものとなる。ここで、底部12の載置面12aとこの仕切り部とがなす傾斜角度は、95度〜110度の範囲内で形成されていることが好ましい。
また、図1、図2に示すように、上述した仕切り部15は、周壁部11で包囲される培養面3上の領域を複数の領域に仕切る。本実施形態では、仕切り部15は、培養面3上の領域を、仕切り部15の内周側の領域15bと、仕切り部15の外周側と周壁部11の内周側とに挟まれた領域12bと、に仕切る。したがって、例えば培地の交換時や細胞培養容器10の運搬時などにおいて、このように設けられた仕切り部15により、細胞培養容器10内での培地(培養液)の流動を抑えることができる。これにより、ウェル2内から細胞やスフェロイドが飛び出して、別のウェル2内に移動することなどが抑制され、この結果、均一な大きさのスフェロイド5を得ることが可能となる。
さらに、図2に示すように、仕切り部15の表面には、細胞の接着を抑制するための被膜(コート層)15aが、細胞接着抑制剤(培養面3の表面処理の説明で例示した細胞接着抑制剤)を用いた表面処理によって形成されている。つまり、仕切り部15の表面には、細胞の接着を抑制するための表面処理が施されている。仕切り部15の表面にこのような被膜15aが形成されていることで、仕切り部15の表面上に細胞が留まることなどが抑制され(仕切り部15の表面に沿って細胞がウェル2内に収容され)、これにより、ウェル2内のスフェロイドにならない細胞を減らすことが可能となる。
また、図2に示すように、底部12(底部12の載置面12a)を基準として、仕切り部15の高さH2は、周壁部11の高さH1の90%以下である。この仕切り部15の高さH2は、底部12(底部12の載置面12a)を基準として、周壁部11の高さH1の0.5%〜90%の範囲内であることが好ましい。この構成により、仕切り部15の内周側の領域15bと、仕切り部15の外周側と周壁部11の内周側とに挟まれた領域12bと、の間での培地(培養液)の循環効率を高めることができる。仕切り部の高さが高くなるほど培地の循環が悪くなり、仕切り部の高さが低くなるほどウェル2内のスフェロイドが他のウェルに移動しやすくなる。そのため、上記した仕切り部15の高さH2は、底部12を基準として、周壁部11の高さH1の、5〜80%の範囲内であることが好ましく、10〜70%の範囲内であることがより好ましく、15〜60%の範囲内であることがさらに好ましく、20〜50%の範囲内であることが最も好ましい。
さらに、仕切り部15によって仕切られた所定の一つの領域(本実施形態では、仕切り部15の内周側の領域15b)における培養面の面積は、底部12が有する培養面3全体の面積の80%以下である。より具体的には、仕切り部15によって仕切られた所定の一つの領域(本実施形態では、仕切り部15の内周側の領域15b)における培養面の面積は、底部12が有する培養面3全体の面積の5%〜80%の範囲内にあることが好ましい。この構成により、細胞培養容器10内での培地(培養液)の量に対する細胞の数を減少させることが可能となる。これにより、細胞を培養する過程において、例えば、培養の老廃物の蓄積等による培地のpHの変動など、培地の劣化が遅くなることから、培地の交換頻度を低減することができる。
また、仕切り部15は、培地14が通過可能な材料、例えばメンブレン(多孔質膜)を材料に用いて形成されていてもよい。この場合、仕切り部15によって仕切られた領域15bと領域12bとの間での培地(培養液)14の循環効率を向上させることができる。また、仕切り部15は、遮光性のある着色剤(例えば、白色を呈する酸化チタンや、黒色を呈するカーボンブラックなど)を含んだ材料で形成されていてもよい。つまり、遮光性のある着色剤を含んだ材料で仕切り部15を形成した場合、細胞培養容器10内で培養されている細胞やスフェロイド5を顕微鏡などで蛍光観察する際の視認性を向上させることができる。なお、仕切り部15と、底部12及び周壁部11とは、前述したように、互いに同一の材料を用いて形成すること可能であり、同一の材料としては、ガラスなどを例示することができる。
ここで、本実施形態に係る細胞培養容器10を用いたスフェロイド5の形成方法について説明する。均一に撹拌した細胞懸濁液を、仕切り部15を超えない高さで領域15b内に加える。その後、ある程度静置して、細胞が細胞培養容器の底部まで落ち込んだところで、細胞が仕切り部15の上端部より上に浮き上がらないようにゆっくりと培地14を領域15b内に添加する。さらに、図2に示すように、培地14の液面が仕切り部15の上端部より上になるように培地14を細胞培養容器10内に流し入れる。これにより、細胞は、仕切り部15よりも内側の領域15b内のウェル2に収まる。または、細胞懸濁液を仕切り部15を超えない高さで領域15b内に加え、数時間〜数日培養してスフェロイド5を形成させた後、培地14の液面が仕切り部15の上端部より上になるように培地14を細胞培養容器10内に流し入れてもよい。
その後、この状態で、細胞培養容器10を数時間〜数日間、例えば37℃、飽和水蒸気下、5%炭酸ガス雰囲気に保たれた細胞培養装置内で培養(インキュベート)を行う。ウェル2内の細胞は、ウェル2の内面に細胞接着抑制剤を用いた被膜3aが形成されているため、容器に接着することなく、細胞同士が接着して、スフェロイド(細胞凝集塊)を形成する。この際、細胞は、ウェル2の形状及び大きさに対応して、三次元的に凝集する。こうして、スフェロイド5が得られる。その後、さらに培養を継続することにより、スフェロイド5を構成する細胞は増殖および分化して、任意の生理活性を示すようになる。
既述したように、本実施形態の細胞培養容器10によれば、培地14の交換頻度を低減することが可能であると共に、大きさの均一化されたスフェロイド5を大量に培養することができる。また、このような細胞培養容器10に代えて、図4に示すように、底部12(培養面)上に、前述した構造の一対の仕切り部15を、間隔を空けて対向させて配置した細胞培養容器20を実施形態として適用することも可能である。
さらに、図6に示すように、矩形管状の仕切り部45を、底部12上の中央部分に配置した細胞培養容器40を実施形態として適用することや、図7に示すように、六角柱などの多角柱を中空にした多角管状の仕切り部55を底部12上の中央部分に配置した細胞培養容器50を実施形態に適用することも可能である。また、図8に示すように、周壁部11で包囲される底部12(培養面)上の円柱状の領域を、一対の半円柱状の領域に仕切るように、底部12上で、平板状の仕切り部65を周壁部11の内周面の2箇所と接続した細胞培養容器60を実施形態として適用してもよい。
<第2の実施の形態>
次に、第2の実施形態を主に図9〜図12に基づき説明する。なお、図9〜図12中において、図1〜図3に示した第1の実施形態中の構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付与し重複する説明を省略する。
図9〜図12に示すように、第2の実施形態に係る細胞培養容器70は、第1の実施形態の細胞培養容器10が備えていた仕切り部15に代えて、仕切り部75を備えている。仕切り部75は、図9、図10に示すように、細胞培養容器70を平面方向からみて、格子状に形成されている。格子状に連続的に形成されたこの仕切り部75は、周壁部11で包囲される底部12(培養面)上の円柱状の領域を、格子状の複数の領域に仕切る。このような仕切り部75の各端部は、周壁部11の内壁面と接続されている。
また、格子状に形成された仕切り部75には、図10、図11に示すように、複数のスリット75a(75b)が形成されていてもよい。図11は、スリットの形状のバリエーションを例示している。図11に示すように、スリット75aは、薄板状に形成され、一方、スリット75bは、くさび状に形成される。スリット75a、75bは、いずれも仕切り部75における上端部側及び下端部が開口した貫通型のスリットであってもよく、上端部が開口し、下端部側が開口していない非貫通型のスリットであってもよい。ウェル付近の培地の流動をより低減するためには、スリット75a、75bは非貫通型のスリットであることが好ましい。
このようなスリット75a、75bが仕切り部75に形成されていることによって、仕切り部75によって格子状に仕切られた領域どうしの間での培地(培養液)14の循環効率を高めることができる。なお、このようなスリットが形成されていない格子状の仕切り部を細胞培養容器70に適用することも可能である。
仕切り部75にスリットを形成する場合、スリットの横幅は3mm以下とすることが好ましい。スリットの横幅が3mmを超えると培地の流動が生じやすくなり、好ましくない。
仕切り部75には、スリットを形成する代わりに、1つ又は複数の孔を形成してもよい。不図示の孔は、スリット75a,75bと同様に、仕切り部75を貫通している。孔の位置や数は特に限定されない。また、孔の直径は3mm以下とすることが好ましい。孔の直径が3mmを超えると、培地の流動が生じやすくなり、好ましくない。また、孔とスリットの両方を形成させてもよい。
また、図12は、仕切り部75における上端部分の形状のバリエーションを例示している。図12に示すように、例えば、上端部分の断面形状を円形状に形成した仕切り部75c、上端部分の断面形状を矩形状に形成した仕切り部75d、上端部分の断面形状をくさび状に形成した仕切り部75eなどを、仕切り部75の形状のバリエーションとして挙げることができる。
また、図12に示すように、仕切り部75(仕切り部75c、75d、75e)は、底部12の載置面12aと直交する方向に沿って培養面3上から立ち上がっている。言い換えると、仕切り部75は、底部12の載置面12aと直交するように、培養面3上に起立した状態で配置されている。
ここで、本実施形態に係る細胞培養容器70を用いたスフェロイド5の形成方法について説明する。第2の実施の形態は、第1の実施の形態とは異なり、仕切り部75を超える高さまで細胞懸濁液を細胞培養容器70に加え、その後、培地をさらに細胞培養容器70に添加する必要はなく、細胞懸濁液を加えた細胞培養容器70を第1の実施の形態と同様の条件に設定した細胞培養装置内に収容して培養すればよい。
このようにして構成された本実施形態の細胞培養容器70では、周壁部11で包囲される底部12(培養面3)上の領域を、格子状の仕切り部75によって複数の比較的小さい領域に仕切るので、培地の交換時などに際して細胞培養容器70内での培地(培養液)の流動を抑える効果を高めることができる。これにより、ウェル2内からの細胞やスフェロイド5の飛び出しなどの抑制機能が向上し、より均一な形状及び大きさのスフェロイド5を得ることができる。
また、このような細胞培養容器70に代えて、図13に示すように、スリット85aを有するハニカム構造の仕切り部85を、底部12(培養面3)上に設けた細胞培養容器を実施形態として適用することも可能である。また、図14に示すように、仕切り部75とは一部構造が異なる格子状の仕切り部95を設けた細胞培養容器を構成することも可能である。図14の平面図では、仕切り部75との構造の違いを明らかにするために、仕切り部95におけるスリットの非形成部分にハッチングを付与している。つまり、格子状の仕切り部95は、図14に示すように、仕切り部本体どうしが交差するコーナ部分にスリット95aが設けられている。このような仕切り部95を備えた細胞培養容器を実施形態として適用することも可能である。
<第3の実施の形態>
次に、第3の実施形態を主に図15に基づき説明する。なお、図15中において、図1〜図14に示した第1、第2の実施形態中の構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付与し重複する説明を省略する。
図15に示すように、第3の実施形態に係る細胞培養容器100は、仕切り部15を含む第1の実施形態に係る細胞培養容器10の構成に加え、第2の実施形態の細胞培養容器70が備えていた図9に示す仕切り部75と同一構造の格子状の仕切り部105を、上記した仕切り部15の内側に有している。
ここで、細胞培養容器100の仕切り部105は、図13に示したハニカム構造の仕切り部85と同一の構造を有するものであってもよいし、図14に示した仕切り部95と同一の構造を有するものであってもよい。また、細胞培養容器100の仕切り部15は、図6に示した仕切り部45や図7に示した仕切り部55に、置き換えることも可能である。また、細胞培養容器100は、図4、図5に示したように複数の仕切り部15を備えていてもよい。この場合、個々の仕切り部15の内側に仕切り部105が配置される。さらに、細胞培養容器100は、図8に示した仕切り部65を備えていてもよい。この場合、仕切り部65の一方の側(図8中の仕切り部65の例えば右側)の領域と、仕切り部65の他方の側(図8中の仕切り部65の例えば左側)の領域と、のうちのいずれか一方に仕切り部105が配置される。
ここで、細胞培養容器100に設けられる仕切り部15の内側の仕切り部105によって仕切られた所定の一つの領域における培養面の面積は、底部12が有する培養面3全体の面積の40%以下である。より具体的には、仕切り部105によって仕切られた所定の一つの領域における培養面の面積は、底部12が有する培養面3全体の面積の1%〜20%の範囲内にあることが好ましい。この構成により、細胞培養容器100内での培地(培養液)の流動をより抑制することが可能となる。
したがって、第3の実施形態に係る細胞培養容器100では、第1及び第2の実施形態に係る各細胞培養容器が奏する効果を共に得ることができる。すなわち、第3の実施形態の細胞培養容器100によれば、培地の交換頻度を低減可能であると共に大きさの均一化されたスフェロイドを大量に培養でき、しかも、培地の交換時などに際して細胞培養容器内での培地(培養液)の流動をより確実に抑えることができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の内容に限定されるものではない。
(実施例1)
本実施例で製造した細胞培養容器は、図13に示すように、細胞培養容器を平面方向からみて、ハニカム状に形成されている仕切り部を備える。この仕切り部は、周壁部で包囲される底部(培養面)上の円柱状の領域を、ハニカム状の複数の領域に仕切る。
細胞培養容器に設けられる仕切り部は、3Dプリンターで作製した。仕切り部の構造は、ハニカム構造で形成し、そのハニカムの幅を6mmとし、35mmディッシュの培養面全体にかかる大きさとした。なお、ここでいうハニカムの幅は、ハニカム(六角形)の向かい合う辺と辺の間の最短の長さのことを指す。この仕切り部の強度上の理由から、仕切り部の外周部に幅約4mmのリムを設けた。仕切り部の高さは約1mmとした。35mmディッシュの場合、培地の高さは通常2〜3mmとなり、この仕切り部は培地中に完全に沈むように設計した。作製した仕切り部を取り付けたディッシュを図16に示す。細胞培養容器の効果を確認するために、以下の手順で培養試験を行った。
まず、iPS細胞253G1株をマトリゲル(Corning社製)コート上、mTeSR1(STEMCELL TECHNOLOGIES社製)培地中で、約70%コンフルエントまで培養した。Accutase(Sigma社製)で37℃、5分処理後、10μM Y−27632(Wako社製)を添加したmTeSR1を等量加え、ピペッティングによりシングルセルへと解離した。遠心分離により細胞を回収し、仕切り部を設置した、微細加工培養容器(AGCテクノグラス株式会社製、EZSPHERE(登録商標)Type#900 35mmDish)へ、1枚あたりmTeSR1が3mL、細胞数が4.8×10個となるように播種し、スフェロイドを形成させた。
培養開始1日後と2日後に、培養容器をインキュベーターから静かに取り出し、顕微鏡まで移動して観察した後、培地を半量(1.5mL)新しいmTeSR1に交換した。続いて3日後に、2倍濃度のLive/Dead Cell Staining Kit II(PromoKine社製)を添加したmTeRS1で半量培地交換し、37℃、5%炭酸ガス条件下で30分インキュベートした。その後、蛍光顕微鏡EVOS FL Auto (life technologies社製)で明視野および励起波長470nmの蛍光観察を行った。その結果を図17に示した。
(比較例1)
仕切り部を用いなかった以外は、実施例1と同じ方法で培養試験を行った。また、実施例1と同じ方法で蛍光観察を行った。その結果を図18に示した。
図17に示す顕微鏡画像は、本発明の実施例であり、ハニカムの幅が6mmの仕切り部を用いて培養した結果である。図18に示す顕微鏡画像は、本発明の比較例であり、仕切り部を用いずに培養した結果である。比較例1の条件では、多くのスフェロイドが微小ウェルから飛び出していた。一方、実施例1の条件では、ほとんどのスフェロイドが飛び出さずにウェルに留まっていた。このことより、仕切り部によるスフェロイドの飛び出し防止効果が確認された。
以上、本発明を実施の形態により具体的に説明したが、本発明はこの実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよいし、上記実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることも可能である。
10,20,30,40,50,60,70,100…細胞培養容器、2…ウェル、3…培養面、3a,15a…被膜、5…スフェロイド、10a…開口部、11…周壁部、12…底部、12a…載置面、12b,15b…領域、14…培地、15,45,55,65,75,75c,75d,75e,85,95,105…仕切り部、16…頂部、75a,75b,85a,95a…スリット。

Claims (11)

  1. 複数のウェルが形成された培養面を有する底部と、
    前記底部の周縁部分から立ち上がった周壁部と、
    前記周壁部で包囲される前記培養面上の領域を複数の領域に仕切る仕切り部と、
    を備え
    前記培養面は、前記底部の上面全体に前記ウェルが形成され、連続した曲面で構成されており、かつ、前記仕切り部が、前記ウェル上に形成されていることを特徴とする細胞培養容器。
  2. 前記底部を基準として、前記仕切り部の高さは、前記周壁部の高さの0.5〜90%の範囲内である、
    ことを特徴とする請求項1記載の細胞培養容器。
  3. 前記仕切り部によって仕切られた所定の一つの領域における培養面の面積は、前記底部が有する培養面全体の面積の5〜80%の範囲内である、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の細胞培養容器。
  4. 前記培養面には、少なくとも単位面積当たり10個/cm以上のウェルが形成されている、
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の細胞培養容器。
  5. 前記仕切り部には、スリット及び/または孔が形成されている、
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の細胞培養容器。
  6. 前記仕切り部が、連続的に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の細胞培養容器。
  7. 前記仕切り部は、前記底部における載置面と直交する方向に沿って、前記培養面上から立ち上がっている、
    ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の細胞培養容器。
  8. 前記仕切り部は、前記底部及び前記周壁部とは、別体の部品によって構成されている、
    ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の細胞培養容器。
  9. 前記培養面には、細胞の接着を抑制するための表面処理が施されている、
    ことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の細胞培養容器。
  10. 前記仕切り部には、細胞の接着を抑制するための表面処理が施されている、
    ことを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の細胞培養容器。
  11. 前記仕切り部は、前記周壁部と接続されている、
    ことを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の細胞培養容器。
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