JP6454830B1 - 細胞トレイおよび不織布組立部材 - Google Patents

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Abstract

細胞塊を保持するに十分な剛性を確保した上で、光を透過する性質を持つ不織布組立部材を有する細胞トレイが望まれる。貫通孔を有する枠部材と、細胞塊が載置される不織布であって、前記貫通孔の一端を閉鎖するように前記枠部材の一方の面の側に取り付けられた不織布と、前記貫通孔の径より小さい孔を有し、前記貫通孔の他端からみたときに前記孔が前記貫通孔の内側に位置して前記枠部材と前記不織布との間に配置されるように、前記不織布に貼り付けられている合成樹脂フィルムと、を備える細胞トレイにより解決する。

Description

本発明は、細胞の立体構造体を製造する際に用いる細胞トレイおよびこれに利用する不織布組立部材に関する。
規則正しく固定配列された複数の針状体の各々に対して、細胞を凝集させて作製した複数の細胞凝集塊たるスフェロイド(以下、「細胞塊」)を隣接して密着するように固定された針状体に突き刺して立体的な細胞構造体を作製する手法がある。そして、密着した細胞塊同士を互いに融合させて、針状体から抜き取って立体的な細胞構造体を形成する。この変形例として、特許文献1では、逆に、細胞塊を移動させずに保持し、そこに針状体を鉛直方向に降下させて、その細胞塊の一つ一つを針状体で穿刺して針状体の串刺しを作製し、作製した針状体を組み合わせる手法が開示されている。ここでは、穿刺前の細胞塊を移動しないように載置するために、細胞塊を個別に積置可能な凹部を有する細胞トレイが開示されている。
特許文献1で開示されている細胞トレイの凹部は、細胞塊が鉛直方向に移動しないように細胞塊が嵌り込むような曲面を有するとともに、針状体が細胞塊を穿刺する際に、細胞塊が移動せずに針状体が細胞塊を貫通できるような貫通孔を有している。特許文献1では、細胞トレイは全体が収納可能なテーブル内に配置されている。
特許文献1のように、その細胞塊一つ一つを針状体で穿刺して針状体の串刺しを作製する場合は、細胞塊の中心の位置と針状体における細胞塊の位置との正確な特定が必要となる。特許文献1では、細胞塊の中心の正確な特定に、細胞塊にレーザ光を照射して細胞トレイが反射したレーザ光を受光して、その輝度による細胞塊の位置を判別する手法を採用している。しかし、レーザ光の反射光によって位置を判別すると、針状体により穿刺すべき箇所である細胞塊の中心を特定するには精度が低い問題がある。これを解決する方法として、細胞トレイの下側に配置された光源から細胞トレイに対して光を照射し、細胞トレイの上側から細胞塊を透過した透過光を受光して、細胞塊の位置を特定する方法が考えられる。
国際公開第2016/047737号パンフレット
この方法では、細胞トレイの光の照射面と反対側の面で均一で強い透過光が受光される必要がある。また、細胞塊を穿刺する際に針状体が細胞塊をつぶさないように、穿刺の際に針状体から受ける抵抗が小さくなるような保持部である必要もある。そこで、細胞塊を保持するものとして、不織布を利用することが考えられる。不織布を利用する場合、細胞塊を保持するに十分な剛性を確保した上で、光を透過する性質を持つことが求められる。
貫通孔を有する枠部材と、細胞塊が載置され、合成樹脂繊維からなる不織布であって、前記貫通孔の一端を閉鎖するように前記枠部材の一方の面の側に取り付けられた不織布と、前記貫通孔の径より小さい孔を有し、前記貫通孔の他端からみたときに前記孔が前記貫通孔の内側に位置して前記枠部材と前記不織布との間に配置されるように、前記不織布に貼り付けられている合成樹脂フィルムと、を備える細胞トレイにより解決する。
貫通孔を有する枠部材を備える細胞トレイに取り付けられて細胞塊を載置するための不織布組立部材であって、前記不織布組立部材は、合成樹脂繊維からなり、前記貫通孔の一端を閉鎖するように前記枠部材の一方の面の側に取り付けられた不織布と、前記貫通孔の径より小さい孔を有し、前記貫通孔の他端からみたときに前記孔が前記貫通孔の内側に位置して前記枠部材と前記不織布との間に配置されるように、前記不織布に貼り付けられている合成樹脂フィルムと、を備える不織布組立部材により解決する。
本発明によれば、細胞トレイは光を透過すると共に十分な剛性を有するため穿刺やすいように細胞塊を保持できる。
本発明の細胞トレイの全体を示した斜視図である。 図1の細胞トレイの断面2−2を示した図である。 本発明の細胞トレイが使用される細胞構造体製造装置を示した図である。 本発明の細胞トレイの貫通孔から見た枠部材と不織布組立部材を示した図である。
図1から図4を参照して、本発明の実施の形態である細胞トレイ1を説明する。図1は細胞トレイ1の全体を示している。細胞トレイ1は、枠部材3と不織布組立部材4とを有している。
図2は図1の断面2−2を示している。図3は、細胞トレイ1が使用される細胞構造体製造装置50を示している。図4は、細胞トレイ1の貫通孔から見た枠部材3と不織布組立部材4を示している。不織布組立部材4は、不織布42と、不織布42に貼り付けられた合成樹脂フィルム41と、を備える。
細胞トレイ1は、細胞塊から立体構造体を製造する細胞構造体製造装置50で使用される。まず、細胞構造体製造装置50について説明する。細胞構造体製造装置50は、ロボットアクチュエータ51、カメラ52、針状体53、制御部54、ベース部55を備える。細胞構造体製造装置50は、細胞トレイ1に載せた細胞塊を細い針状体53で穿刺して複数の細胞塊5を串刺しにする装置である。そして、針状体53を変えながら、複数の細胞塊5が刺さった複数の針状体53を作って、それらの針状体53を細胞塊5が隣接して密着するように組み合わせて培養し、細胞塊5同士を互いに融合させて細胞構造体を形成するものである。ロボットアクチュエータ51は3軸アクチュエータであって、制御部54により針状体53を鉛直方向1軸および水平方向2軸の計3軸方向に移動させる制御が可能であるって、その制御により細胞トレイ1上の細胞塊5の位置を正確に把握して針状体53で細胞塊5を穿刺する。細胞構造体製造装置50は、カメラ52と、照明装置57を有している。
細胞トレイ1は、不織布組立部材4が下側となるように、トレイホルダ56上に載せられてベース部55の上に配置される。照明装置57は、細胞トレイ1の下側に配置されていて、細胞トレイ1の下側から光を照射して、細胞トレイ1の上側に配置されたカメラ52で細胞トレイ1内の細胞塊5を撮影する。カメラが撮影した画像を用いて、細胞塊5の位置を算出し、算出された位置に応じて、針状体53を駆動し細胞塊5を穿刺する。
枠部材3は、板状の部材であって、厚さ方向に貫通する複数の貫通孔31を備える。枠部材3の材料は、例えば、ABS等のプラスチック樹脂や、アルミニウムやステンレス等の金属とすることができる。枠部材3の大きさは、細胞塊5の穿刺する装置の大きさにあわせて自由に設定できる。貫通孔31の各々は、代表的には断面形状が円形の孔であるが、その断面形状は楕円または多角形としてもよい。貫通孔31の各々の大きさは、代表的には、円形の場合には直径6ミリメートルから8ミリメートルである。
合成樹脂フィルム41は不織布42よりも面外方向の剛性が高い。合成樹脂フィルム41は、不織布42を補強するような梁として作用するように、不織布42に貼り付けられている。合成樹脂フィルム41は、枠部材3の貫通孔31と同じ中心間距離を有するような孔41aを有し、孔41aの大きさは、枠部材3の貫通孔31の大きさより小さい。このような合成樹脂フィルム41は不織布42を補強する梁として作用し、不織布42の剛性を高めているため、穿刺やすいように細胞塊を保持できる。
合成樹脂フィルム41の素材は、例えば、ポリエチレンテレフタラート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルなどが選択できる。この合成樹脂フィルム41は有色であることが好ましく、特に黒色であればカメラで合成樹脂フィルム41の輪郭を認識しやすいため好ましい。さらに合成樹脂フィルム41の厚みは、不織布42の面外方向の剛性を高めることができる限り特に限定されるものではない。合成樹脂フィルム41の不織布42への貼り付けは、たとえば両面テープで行っても良いし、接着剤を使用しても良い。
不織布42は合成樹脂繊維から構成される。例えば、ナイロン、ポリアクリロニトリル、ポリスチレンとすることができる。不織布42を構成する繊維の平均繊維径は、不織布42上で細胞塊5を保持でき、針状体で細胞塊5を穿刺した際に、不織布42を構成する繊維によって針状体が座屈することがないため針状体の所望位置に細胞塊5を穿刺することができ、また、光を透過しやすいように、3マイクロメートル以下であることが好ましい。平均繊維径が小さい程、前記効果が優れているため、2マイクロメートル以下であることが好ましく、1マイクロメートル以下であるのがより好ましく、0.8マイクロメートル以下であるのが更に好ましく、0.5マイクロメートル以下であることが更に好ましい。なお、平均繊維径の下限は特に限定するものではないが、不織布42の剛性が優れているように、0.01マイクロメートル以上であることが好ましい。本発明における「平均繊維径」は繊維50点における繊維径の算術平均値をいい、「繊維径」は10本以上の繊維が写る視野で不織布42を撮影した電子顕微鏡写真をもとに測定した繊維の太さをいう。
不織布42の構成繊維は、連続繊維であっても、短繊維であってもよい。なお、「連続繊維」とは、不織布42の電子顕微鏡写真を撮影した場合に、一辺が平均繊維径の100倍の正方形の視野内に構成繊維の端部を確認できないことを意味し、「短繊維」とは、不織布42の電子顕微鏡写真を撮影した場合に、一辺が平均繊維径の100倍の正方形の視野内に構成繊維の端部を確認できることを意味する。
本発明の不織布42の目付は、不織布42の上で、細胞塊5を保持でき、光を透過できる限り、特に限定するものではないが、低目付であるほど、透光性が高く、顕微鏡によって細胞観察を行いやすいため、30グラム毎平方メートル以下であるのが好ましく、20グラム毎平方メートル以下であるのがより好ましく、10グラム毎平方メートル以下であるのが更に好ましく、5グラム毎平方メートル以下であるのが最も好ましい。なお、目付の下限は特に限定するものではないが、剛性の優れる不織布42であるように、0.1グラム毎平方メートル以上であるのが好ましい。前記目付範囲内であれば穿刺性にも優れていて好ましい。本発明における「目付」は、最も面積の広い面の面積及び質量を測定し、この面積と質量から、面積1平方メートル当たりの質量に換算した値をいう。
また、不織布42の厚さは、光を透過できる限り、特に限定するものではないが、100マイクロメートル以下であるのが好ましく、50マイクロメートル以下であるのがより好ましく、25マイクロメートル以下であるのが更に好ましく、20マイクロメートル以下であるのが最も好ましい。なお、厚さの下限は特に限定するものではないが、剛性の優れる不織布42であるように、0.1マイクロメートル以上であるのが好ましい。前記厚さ範囲内であれば穿刺性にも優れていて好ましい。本発明における「厚さ」は最も面積の広い面と、前記広い面に対向する面との長さを、マイクロメーター法(荷重:1ニュートン毎平方センチメートル)で測定した、20箇所における算術平均値をいう。
本発明の不織布組立部材においては、細胞塊5を含む緩衝液滴6が滴下されて、不織布42上に載せられるが、不織布42は、細胞塊5が死滅しないように、緩衝液滴6を保持しやすいのが好ましい。そのため、不織布構成繊維は親水化処理が施されているなど、各種表面処理が施されていても良い。本発明の不織布42は一層構造であっても良いし、二層以上の多層構造であっても良い。不織布42が一層構造である場合、樹脂組成の異なる構成繊維二種類以上が混在してもよい。また、多層構造である場合、平均孔径の異なる層を二層以上有していても良いし、平均繊維径の異なる層を二層以上有していても良いし、樹脂組成の異なる構成繊維からなる層を二層以上有していても良い。
不織布42には合成樹脂フィルム41が貼り付けられているので、不織布42の剛性を高めることができる。すなわち、不織布42が合成樹脂フィルム41によって支えられることにより、不織布42の鉛直下方への垂れ下がりを防止することが可能となり、細胞塊5に向かって針状体53を降下させる量の誤差、またはカメラでの撮像される細胞塊5の大きさから特定される位置の誤差を小さくすることができる。
不織布組立部材4は合成樹脂フィルム41が、不織布42と枠部材3との間に挟まれるように配置され、枠部材3の貫通孔31の一端の側の閉鎖するように取り付けられており、不織布組立部材4は、枠部材3の貫通孔31の開口している他端側からみたときに、合成樹脂フィルム41の孔41aが枠部材3の貫通孔31の内側に位置するように取り付けられている。枠部材3の貫通孔31の開口している他端側は、貫通孔31よりも大きい径となるような座刳り31aを有している。細胞塊5の含まれた緩衝液滴6は、枠部材3の貫通孔31の開口している他端側から不織布42に向けて滴下される。合成樹脂フィルム41の孔41aが枠部材3の貫通孔31の内側に位置するように、合成樹脂フィルム41が42に貼り付いており、合成樹脂フィルム41の厚さ分だけ孔41aが不織布42より高くなっているので、緩衝液滴6の縁が合成樹脂フィルム41の孔41aの縁に接しやすくなる。これにより、緩衝液滴6を貫通孔31に滴下した際に、緩衝液滴6の表面張力により、最初に合成樹脂フィルム41の孔41aの周りに液溜りができるようになっている。これにより、細胞塊5は、孔41a内の不織布42の中に自然に誘導されることになる。
不織布組立部材4は、リン酸緩衝生理食塩水等から成る緩衝液の流出や乾燥により、細胞塊5の乾燥による死滅を防ぐために、リン酸緩衝生理食塩水等から成る緩衝液の保持機能を有していてもよい。例えば、不織布42において、合成樹脂フィルム41が貼り付けられている側と反対側に、保水材43を有することができる。保水材43は、透光性と細胞塊の穿刺を損なわない限り限定されるものではないが、例えば、非通水性の薄膜フィルムであることができ、また、撥水性繊維の不織布であってもよい。保水材が非通水性の薄膜フィルムである場合、厚みは20マイクロメートル以下が好ましく、15マイクロメートル以下がより好ましく、10マイクロメートル以下が更に好ましい。
保水材43と不織布42との貼り付けは、保水材が非通水性の薄膜フィルムである場合、たとえば両面テープで行っても良いし、接着剤を使用しても良い。保水材が撥水性を示す不織布42である場合の貼り付けは、不織布42と保水材の積層物にバインダー付与を行っても良いし、熱を用いて接着しても良い。
続いて、本発明の効果について説明する。不織布42に合成樹脂フィルム41を取り付けていない細胞トレイと不織布42に合成樹脂フィルム41として黒色ポリエステルフィルムを取り付けた不織布組立部材4を使用した本発明の細胞トレイを作製した。なお、不織布42は、静電紡糸法によって作製された平均繊維径280ナノメートル,目付3.3グラム毎平方メートルのポリアクリルニトリル繊維からなる不織布とした。この不織布42は褐色であるが、リン酸緩衝生理食塩水等から成る緩衝液を含むと半透明になって、透光性を有するものであった。また、この不織布は構成繊維の平均繊維径が小さく、針状体53を突き刺しても、不織布から大きな抵抗を生じるものではなかった。すなわち、この不織布は針状体53を不織布に向けて降下させたときに、針状体53が座屈せずに、容易に貫通可能であった。
不織布42に合成樹脂フィルム41を取り付けていないと、不織布42の剛性が低く、細胞塊5を含む緩衝液を入れると不織布42が垂れ下がった。そのため、不織布42の一方の側から照明を当てて、反対の側においてカメラ52で透過光を受光した際に、貫通孔31の不織布42および貫通孔31の周囲のコントラストが低下して貫通孔31がぼやけて撮影されることがわかった。そのため、針状体53の所望位置に細胞塊5を突き刺すことが困難であった。
一方、不織布42に合成樹脂フィルム41を取り付けた不織布組立部材4を用いた本発明の実施の形態では、不織布組立部材4として不織布42の剛性が高いため、細胞塊5を含む緩衝液を入れても貫通孔31において不織布42が垂れ下がることなく不織布42の水平度が維持された。そのため、不織布42の一方の側から照明を当てて、反対の側においてカメラ52で透過光を受光した際に、貫通孔31の不織布42のカメラ52からの焦点距離にずれが生じることもなく、貫通孔31の周囲とのコントラストが高く維持され、貫通孔31が明瞭に撮影されることがわかった。したがって、不織布42の上に載置された細胞塊5の大きさも位置も正確に明瞭に撮像され、その中心位置を正確に把握することができ、針状体53の所望位置に細胞塊5を突き刺すことができた。
1 細胞トレイ
3 枠部材
4 不織布組立部材
5 細胞塊
41 合成樹脂フィルム
42 不織布
43 保水材
50 細胞構造体製造装置
51 ロボットアクチュエータ
52 カメラ
53 針状体
54 制御装置
55 ベース部
56 トレイホルダ
57 照明装置

Claims (4)

  1. 貫通孔を有する枠部材と、
    細胞塊が載置され、合成樹脂繊維からなる不織布であって、前記貫通孔の一端を閉鎖するように前記枠部材の一方の面の側に取り付けられた不織布と、
    前記貫通孔の径より小さい孔を有し、前記貫通孔の他端からみたときに前記孔が前記貫通孔の内側に位置し前記枠部材と前記不織布との間に配置されるように、前記不織布に貼り付けられている合成樹脂フィルムと、を備える細胞トレイ。
  2. 前記合成樹脂繊維の平均繊維径が3マイクロメートル以下である請求項1に記載の細胞トレイ。
  3. 貫通孔を有する枠部材を備える細胞トレイに取り付けられて細胞塊を載置するための不織布組立部材であって、
    前記不織布組立部材は、合成樹脂繊維からなり、前記貫通孔の一端を閉鎖するように前記枠部材の一方の面の側に取り付けられた不織布と、
    前記貫通孔の径より小さい孔を有し、前記貫通孔の他端からみたときに前記孔が前記貫通孔の内側に位置し前記枠部材と前記不織布との間に配置されるように、前記不織布に貼り付けられている合成樹脂フィルムと、を備える不織布組立部材。
  4. 前記合成樹脂繊維の平均繊維径が3マイクロメートル以下である請求項3に記載の不織布組立部材。
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