JPWO2019142423A1 - 実装体 - Google Patents

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Abstract

基板を屈曲させるような外力が加わった場合でも、素子と当該素子に電気的に接続している導電部材との電気的接続の信頼性を確保できる実装体を提供する。絶縁基材10と、導電部材30を介して絶縁基材10に搭載される素子20と、導電部材30の側面及び素子の側面の少なくとも一部であって、導電部材30と素子20との境界の少なくとも一部を被覆し、絶縁基材10の表面10aに接して設けられ、弾性率が0.1MPa以上500MPa以下である被覆部40とを備える。

Description

本発明は、実装体に関する。特に、本発明は、外力を緩和する被覆部を備える実装体に関する。
従来、電極パッドを有する半導体装置と、端子電極を有する基板と、半導体装置の電極パッドの上に設けられたバンプ電極と、可撓性を有する導電性接着剤で構成されバンプ電極と基板上の端子電極とを電気的に接続する導電性接着層と、粘度が100Pa・s以下でチクソトロピー指数が1.1以下である組成物を硬化して構成され半導体装置と基板との間隙を埋めて両者を機械的に接合する封止層とを備える半導体装置の実装体であって、封止材が、主に樹脂バインダーと充填材から構成され、樹脂バインダーとしてポリエポキシドと酸無水物とレオロジー改質剤とを必須成分にしている実装体が知られている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に係る実装体によれば、導電性接着剤を用いたフリップチップ実装に用いられる封止材の流動性を改良し、信頼性及び生産性の高い半導体装置の実装体を実現できる。
特開平9−64103号公報
しかし、特許文献1に記載されている実装体においては、樹脂バインダーと充填剤とを用いて封止材を構成し、かつ、樹脂バインダーとしてポリエポキシドと酸無水物とレオロジー改質剤とを必須成分としているので封止材が硬い。その結果、特許文献1に記載されている実装体に外力が加わった場合、例えば、基板を屈曲させる外力が加わった場合、封止材の損傷や、半導体装置と導電性接着剤との電気的接続の切断等の不具合が生じる場合がある。
したがって、本発明の目的は、基板を屈曲させるような外力が加わった場合でも、素子と当該素子に電気的に接続している導電部材との電気的接続の信頼性を確保できる実装体を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するため、絶縁基材と、導電部材を介して絶縁基材に搭載される素子と、導電部材の側面及び素子の側面の少なくとも一部であって、導電部材と素子との境界の少なくとも一部を被覆し、絶縁基材の表面に接して設けられ、弾性率が0.1MPa以上500MPa以下である被覆部とを備える実装体が提供される。
上記実装体において、絶縁基材が、可撓性を有し、被覆部が、外力に応じて変形することが好ましい。
上記実装体において、絶縁基材が、フレキシブル基板であり、導電部材が、低温硬化型導電性ペーストであることが好ましい。
上記実装体において、被覆部が、硬化性組成物を用いて構成され、硬化性組成物が、硬化前において10Pa・s以上100Pa・s以下の粘度を有することが好ましい。
また、本発明は、上記目的を達成するため、上記いずれか1つに記載の実装体を備える電子機器が提供される。
また、本発明は、上記目的を達成するため、絶縁基材と、導電部材を介して絶縁基材に搭載される素子と、導電部材の側面及び素子の側面の少なくとも一部であって、導電部材と素子との境界を含む領域の少なくとも一部を被覆し、絶縁基材の表面に接して設けられる被覆部とを備える実装体の被覆部用の硬化性組成物であって、硬化性組成物の硬化後の弾性率が、0.1MPa以上500MPa以下である実装体の被覆部用の硬化性組成物が提供される。
本発明に係る実装体によれば、基板を屈曲させるような外力が加わった場合でも、素子と当該素子に電気的に接続している導電部材との電気的接続の信頼性を確保できる実装体を提供できる。
本発明の実施の形態に係る実装体の断面の概要図である。 試験片の概要図である。 試験方法の概要図である。 抵抗変化を示すグラフである。
<実装体の概要>
絶縁基材にハンダを用いて半導体素子等の素子を搭載する場合、絶縁基材の表面にハンダを設け、当該ハンダ上に素子を載置し、加熱硬化(リフロー工程)させる。すると、素子とハンダとの接触部分において溶融したハンダが広がり(フィレットが形成され)、素子とハンダとを接触させた部分が接着するだけでなく、素子の側面の一部がハンダに接着した状態になる。その結果、素子と絶縁基材とは強固に接着される。
一方、例えば、絶縁基材として可撓性を有する基材やフレキシブル基板を用いる場合、高温でのリフロー工程を要するハンダを用いることができないため、低温硬化型導電性ペーストを導電部材として用いる。そして、絶縁基材に低温硬化型導電性ペースト等の導電部材を用いて素子を搭載する場合、ハンダと異なりフィレットが形成されない。そのため、素子とハンダとを接触させた部分だけが接着し、素子の側面が低温硬化型導電性ペーストと接着することは実質的にない。その結果、絶縁基材に、絶縁基材が屈曲するような外力を加えると、素子と低温硬化型導電性ペーストとの接着領域の一部が剥がれることがあり、そのため、電気的接続性が悪化する場合がある。なお、本実施形態において「低温」とは、100℃程度以下の温度を指すものとする。
そこで、本発明者は、伸縮や屈曲しやすい材料からなる基材、すなわち、可撓性を有する基材を用いた場合や低温硬化型の導電性接着剤を用いた場合であっても、素子と導電部材との電気的接続性の信頼性を維持する観点から種々検討したところ、導電部材の側面及び素子の側面の少なくとも一部であり、導電部材と素子との境界の少なくとも一部を所定の弾性率を有する硬化性組成物(接着性樹脂)で被覆し、かつ、この接着性樹脂を絶縁基材の表面にも接触させることで、基材を伸縮、及び/又は屈曲させたとしても、素子と導電部材との電気的接続性を良好に保つことができることを見出した。
すなわち、本発明の実施形態に係る実装体は、絶縁基材と、導電部材を介して絶縁基材に搭載される素子と、導電部材の側面及び素子の側面の少なくとも一部であって、導電部材と素子との境界(すなわち、「境界を含む領域」、若しくは「境界端部」)の少なくとも一部を被覆し、絶縁基材の表面に接して設けられ、絶縁基材の伸縮及び/又は屈曲に応じてその形状が変形し得る弾性率を有する被覆部とを備える。被覆部は、接着性樹脂を用いて形成される。ここで、弾性率は、例えば、周波数1Hzでの動的粘弾性測定における貯蔵弾性率である。
<実装体の詳細>
図1は、本発明の実施の形態に係る実装体の断面の概要を示す。具体的に、図1(a)は、本実施形態に係る実装体1の断面の概要を示し、図1(b)及び(c)はそれぞれ、実装体の変形例の断面の概要を示す。なお、図1は概要図であり、各構成の寸法及び寸法の比率は図示通りであるとは限らない。
図1(a)に示すように、実装体1は、絶縁基材10と、絶縁基材10の表面10aに導電部材30を介して搭載される素子20と、素子20と導電部材30との接触部分に生じる境界50の端部の少なくとも一部を被覆すると共に、素子20の側面22a(及び/又は後述する電極22の側面)の少なくとも一部及び導電部材30の側面30aの少なくとも一部を含む領域を被覆し、絶縁基材10の表面10aの一部に接着する被覆部40とを備える。
なお、図1(b)の変形例に係る実装体1aにおいては、被覆部42が素子20の側面及び導電部材30の側面の略全面を被覆する点を除き、実装体1と略同一の構成及び機能を備える。また、図1(c)の他の変形例に係る実装体1bにおいては、被覆部44が素子20の側面及び上面、並びに導電部材30の側面の略全面を被覆する点を除き、実装体1と略同一の構成及び機能を備える。したがって、実装体1a及び実装体1bについては、実装体1との相違点を除き、詳細な説明は省略する。
[絶縁基材10、素子20]
絶縁基材10は、絶縁性を有する基材(絶縁基材)である。絶縁基材10を構成する材料としてはポリエチレンテレフタレート(PET)、ポチエチレンナフタレート(PEN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリイミド、ポリプロピレン(PP)、ポリウレタン、各種ゴム等様々な材料を用いることができる。また、絶縁基材10は、可撓性を有することもでき、フレキシブル基板であってもよい。伸縮や屈曲等させることができる観点からは、絶縁基材10は、可撓性を有する材料から形成されることが好ましく、フレキシブル基板であることも好ましい。なお、ポリイミドを用いて形成される絶縁基材10は耐熱性があるので、導電部材30としてハンダを用いることができる。一方、PET等を用いて形成される絶縁基材10においては、ハンダを導電部材30として用いると実装段階(リフロー工程等)において絶縁基材10が損傷するので、導電部材30としてハンダを用いることはできず、低温硬化型導電性ペーストを用いることになる。
素子20としては、半導体素子(発光ダイオードやレーザーダイオード等の発光素子、受光素子、太陽電池、その他センサー類等を含む)、チップ部品、ディスクリート部品等の電子部品が挙げられる。また、絶縁基材10上には、1つ以上の素子20を搭載することもできる。そして素子20は、例えば、端部に電極22を有して構成される(例えば、一方の電極22が正極用の電極であり、他方の電極22が負極用の電極である。)。電極22と導電部材30とが接着することで双方が電気的に接続し、絶縁基材10に素子20が接着され、固定される。よって、境界50は、素子20の電極22と導電部材30との接触部分にも生じる。なお、絶縁基材10の表面10aには、所定の導電パターンが予め設けられている(図1では図示を省略している。)。導電パターン上の一部に、導電部材30は電気的に接続している。
[導電部材30]
導電部材30は、導電性を有する硬化性組成物であり、低温硬化型導電性ペーストであることが好ましい。低温硬化型導電性ペーストの材質としては、低温(100℃程度以下)で硬化する化合物であることが好ましく、様々な化合物を用いることができ、可撓性を有する化合物であることがより好ましい。そして、導電部材30は、実装体1に伸縮や屈曲等の変形が加えられた場合であっても素子20との電気的接続性の信頼性を保持する観点から、1Hzでの動的粘弾性測定において23℃における貯蔵弾性率が0.1MPaから100MPaの弾性率を有することが好ましい。
例えば、導電部材30の材質としては、エポキシ系の化合物、SBR、NBR、IR、BR、CR等のゴム系化合物、アクリル系化合物、ポリエステル系化合物、ポリアミド系化合物、ポリエーテル系化合物、ポリウレタン系化合物、ポリイミド系化合物、シリコーン系化合物等を用いることができる。導電部材30に含有される導電性物質としては、各種の導電材料を用いることができる。導電材料としては、例えば、銀、金、パラジウム等の貴金属粉、ニッケル、銅等の卑金属粉、銀パラジウム等の合金粉、銀めっき銅粉等のような複合粉、更にカーボン等の導電性を有する非金属粉等を用いることができる。これらの導電材料は単独でも2種以上を混合してもよい。また、これら導電材料の粒径、及び形状は特に限定されない。
なお、導電性を有する硬化性組成物は、(A)1Hzでの動的粘弾性測定において23℃における貯蔵弾性率が0.1MPaから100MPaの範囲にあるエラストマー成分と、(B)導電性フィラーとを含み、(B)導電性フィラーが、全含有量の50質量%以上85質量%以下である導電性硬化性組成物であってもよい。また、硬化物の柔軟性を確保する観点から、(B)導電性フィラーが、全含有量の50質量%以上85質量%以下であると共に、(B)導電性フィラーは、(b1)第一の銀粉及び銀メッキ粉と、(b2)第二の銀粉及び銀メッキ粉とを含んでいてもよい。更に、より良好な硬化物の柔軟性を確保する観点から、(b1)第一の銀粉及び銀メッキ粉のタップ密度が2.5g/cm以上6.0g/cm以下であり、(b2)第二の銀粉及び銀メッキ粉のタップ密度が1.0g/cm以上3.0g/cm以下であり、(b1)と(b2)の混合割合[(b1)/(b2)]が質量比で1/10以上10/1以下であってもよい。また、導電性硬化性組成物は、所定の表面処理剤により疎水化処理が施された(C)シリカを含むこともできる。
((A)1Hzでの動的粘弾性測定において23℃における貯蔵弾性率が0.1MPaから100MPaの範囲にあるエラストマー成分)
(A)エラストマー成分は、1Hzでの動的粘弾性測定において、23℃における貯蔵弾性率が0.1MPaから100MPaの範囲にあるエラストマー成分である。1Hzでの動的粘弾性測定において23℃における貯蔵弾性率が0.1MPaから100MPaの範囲にあることで、柔軟で伸縮性に優れる硬化物が得られる。更に、1Hzでの動的粘弾性測定において23℃における貯蔵弾性率が0.1MPaから50MPaの範囲にあることで、硬化物の伸縮時に破断が生じ難くなるため特に好ましい。
(A)エラストマー成分の動的粘弾性測定は、例えば、以下の手段で測定できる。
導電性硬化性組成物が水分散体である場合は、ろ過により(B)導電性フィラーや(C)シリカ等の固形成分を除去し、次いで、100℃以下の加熱によって分散媒を蒸発させることで得られる硬化物について動的粘弾性を測定できる。また、導電性硬化性組成物が有機系の溶媒(希釈剤)に分散している場合は、ろ過により(B)導電性フィラーや(C)シリカ等の固形成分を除去し、次いで、150℃以下の加熱によって分散媒を蒸発させることで得られる硬化物について動的粘弾性を測定できる。
導電性硬化性組成物に変成シリコーン系樹脂やウレタン系樹脂等の常温で液状の樹脂を用いている場合には、ろ過により(B)導電性フィラーや(C)シリカ等の固形成分を除去することで(A)エラストマー成分を抽出し、必要に応じて硬化触媒を添加して硬化させ、得られる硬化物について動的粘弾性を測定することもできる。
導電性硬化性組成物の硬化物については、硬化物が溶解する溶媒に硬化物を浸漬し振盪して、(B)導電性フィラーや(C)シリカ等の固形成分を除去して(A)エラストマー成分を抽出し、次いで、150℃以下の加熱によって溶媒を除去して得られる硬化物について動的粘弾性を測定できる。
1Hzでの動的粘弾性測定において23℃における貯蔵弾性率が0.1MPaから100MPaの範囲にあるエラストマー成分としては、従来公知の樹脂やゴムを用いることができ、例えば、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂、架橋ゴム、加硫ゴムから形成される素材が挙げられる。そのような樹脂としては、例えば、ビニル樹脂やアクリル系樹脂、ブタジエン系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、変成シリコーン系樹脂等が挙げられる。また、上記樹脂を水分散体として用いても良い。
例えば、ビニル樹脂としては、酢酸ビニルポリマー樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニルコポリマー樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル・マレイン酸ターポリマー樹脂、又はこれらの組合せが挙げられる。
また、アクリル系樹脂としてのアクリルエラストマーとしては、例えば、ポリブチル(メタ)アクリレート、ポリ2−エチルヘキシルエチル(メタ)アクリレート、ポリ2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等のガラス転移温度(T)が比較的低い樹脂、又はこれらの組合せが挙げられる。また、これらの骨格に加え、ポリメチル(メタ)アクリレートを含むブロック共重合体は、柔軟性を維持しながらも伸び物性や接着性を確保できる観点から好ましい。
ブロック共重合体は、様々なブロック共重合体を用いることができる。例えば、リビング重合法により製造されるアクリル系のトリブロック共重合体を用いることができる。具体的に、ポリメチルメタクリレート−ポリブタジエン−ポリスチレン共重合体、ポリメチルメタアクリレート−ポリブチルアクリレート−ポリメチルメタアクリレート共重合体、これらの共重合体にカルボン酸変性処理若しくは親水基変性処理を施した共重合体、ポリメチルメタクリレート−ポリブチルアクリレート共重合体、及びポリメチルメタクリレート−ポリブチルアクリレート−ポリメチルメタクリレート共重合体等のブロック共重合体を用いることができる。
ブタジエン系樹脂としては、例えば、SB(スチレン−ブタジエン)樹脂、SBS(スチレン−ブタジエン−スチレン)樹脂、SEBS樹脂(スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン)、SIS(スチレン−イソプレン−スチレン)樹脂、SIBS(スチレン−イソプレン/ブタジエン−スチレン)樹脂、SEPS(スチレン−エチレン/プロピレン−スチレン)樹脂等、又はこれらの組合せが挙げられる。
変成シリコーン系樹脂としては、架橋性ケイ素基含有有機重合体であれば従来公知のものを用いることができる。架橋性ケイ素基含有有機重合体の架橋性ケイ素基は、ケイ素原子に結合した水酸基又は加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋し得る基である。
((B)導電性フィラー)
導電性フィラーは、電気導電性を有する材料を用いて形成される。導電性フィラーとしては、例えば、銀粉、銅粉、ニッケル粉、アルミ粉、及びこれらの銀メッキ粉や、銀コートガラス、銀コートシリカ、銀コートプラスチック等の金属粉;酸化亜鉛、酸化チタン、ITO、ATO、カーボンブラック等が挙げられる。体積抵抗率を低下させる観点から、導電性フィラーは、銀粉又は銀メッキ粉が好ましく、導電性の信頼性及びコストの観点から、銀粉及び銀メッキ粉を併用することがより好ましい。
(B)導電性フィラーの形状としては、種々の形状(例えば、粒状、球形状、楕円、円筒形、フレーク状、平板状、又は粒塊等)を採用できる。導電性フィラーは、やや粗いか、又はぎざぎざの表面を有することもできる。導電性フィラーの粒子形状、大きさ、及び/又は硬度を組み合わせて導電性を有する硬化性組成物に用いることができる。また、導電性硬化性組成物の硬化物の導電性をより向上させることを目的として、(B)導電性フィラーの粒子形状、大きさ、及び/又は硬度が互いに異なる複数の導電性フィラーを組み合わせることもできる。なお、組み合わせる導電性フィラーは2種類に限られず、3種類以上であってもよい。これらのうち、フレーク状の導電性フィラーと、粒状等の導電性フィラーとを併用することが好ましい。
ここで、フレーク状とは、扁平状、薄片状、若しくは鱗片状等の形状を含み、球状や塊状等の立体形状の銀粉を一方向に押し潰した形状を含む。また、粒状とは、フレーク状を有さない全ての導電性フィラーの形状を意味する。例えば、粒状としては、ブドウの房状に粉体が凝集した形状、球状、略球状、塊状、樹枝状、またこれらの形状を有する銀粉の混合物等が挙げられる。
また、(B)導電性フィラーとして銀粉及び銀メッキ粉を用いる場合、この導電性フィラーは様々な方法により製造できる。例えば、フレーク状の銀粉を導電性フィラーとして用いる場合、球状銀粉、塊状銀粉、及び/又は粒状銀粉等の銀粉をジェットミル、ロールミル若しくはボールミル等の装置を用いて機械的に粉砕等することで製造できる。また、粒状の銀粉を導電性フィラーとして用いる場合、電解法、粉砕法、熱処理法、アトマイズ法、又は還元法等により製造できる。これらの中では、還元方法をコントロールすることによりタップ密度の小さい粉末が得やすいため、還元法が好ましい。
(B)導電性フィラーに用いられる銀粉及び銀メッキ粉は、公知の銀粉及び銀メッキ粉を広く用いることができる。また、銀粉及び銀メッキ粉は、それぞれ所定のタップ密度を有する(b1)第一の銀粉及び銀メッキ粉と(b2)第二の銀粉及び銀メッキ粉とを含むことが好ましい。(b1)と(b2)の混合割合[(b1)/(b2)]は、質量比で1/10以上10/1以下であり、1/4以上4/1以下が好ましく、3/2以上4/1以下がより好ましい。また、(b1)成分において、第一の銀粉と銀メッキ粉との混合割合は1/10以上10/1以下であり、(b2)成分において、第二の銀粉と銀メッキ粉との混合割合は1/10以上10/1以下である。
(b1)第一の銀粉及び銀メッキ粉のタップ密度は2.5g/cm以上6.0g/cm以下であり、3.0g/cm以上5.0g/cm以下が好ましい。また、(b1)第一の銀粉の50%平均粒径は、0.5μm以上15μm以下が好ましい。なお、(b1)第一の銀粉及び銀メッキ粉の形状は様々な形状であってよく、フレーク状、粒状等の種々の形状を用いることができる。中でも、フレーク状の銀粉及び銀メッキ粉が好ましい。
なお、銀粉及び銀メッキ粉のタップ密度は、JIS K5101−1991の20.2タップ法に準じた方法により測定できる。また、50%平均粒径は、レーザー回析散乱式粒度分布測定法により測定される体積累積50%における粒径である。
(b2)第二の銀粉及び銀メッキ粉のタップ密度は1.0g/cm以上3.0g/cm以下である。また、(b2)第二の銀粉及び銀メッキ粉の50%平均粒径は、0.5μm以上20μm以下が好ましい。なお、(b2)第二の銀粉及び銀メッキ粉の形状は様々な形状であってよく、フレーク状、粒状等の種々の形状を用いることができる。中でも、粒状の銀粉及び銀メッキ粉が好ましい。
(B)導電性フィラーの含有率は、導電性硬化性組成物の全含有量の50質量%以上85質量%以下であり、65質量%以上85質量%以下が好ましく、70質量%以上80質量%以下がより好ましい。十分な導電性を得る観点から、含有率は50質量%以上が好ましく、優れた導電性と共に接着性及び作業性を確保する観点から85質量%以下が好ましい。特に、接着性や作業性を確保する観点から、(b2)第二の銀粉及び銀メッキ粉の含有率が増加しすぎないようにすることが好ましい。
(b1)成分、及び(b2)成分のタップ密度が上記の範囲内であることで、銀粉及び銀メッキ粉を多量に添加することなく、十分な導電性を発揮することができる。コスト抑制の観点からは、特に、(b1)成分と(b2)成分のうち、一方がフレーク状の銀粉及び/又は銀メッキ粉であり、もう一方が粒状の銀粉及び/又は銀メッキ粉を組み合わせて用いることが好ましい。
((C)シリカ)
(A)成分及び(B)成分と共に(C)特定の表面処理剤により疎水化処理された疎水性シリカ及び親水性シリカからなる群から選択される1種以上のシリカを用いることにより、特に導電性の安定性に優れた導電性硬化性組成物を得ることができる。(C)シリカの粒径は特に制限はないが、シリカ微粉末が好ましく、平均粒径7nm以上16nm以下のシリカ微粉末がより好ましく、平均粒径7nm以上14nm以下のシリカ微粉末が最も好ましい。
親水性シリカとしては、公知の親水性シリカを広く用いることができ、中でも表面にシラノール基(Si−OH基)が存在するヒュームドシリカが好ましい。親水性シリカを用いることにより、粘度を上げずフロー性を確保しながらブリードを防止することができる。フロー性を有する導電性硬化性組成物は、フロー性を要求される用途、例えば、スクリーン印刷方式で基板へ塗布し、50μm程度の薄膜でパターンを作成する用途等への応用に適している。
疎水性シリカとしては、ジメチルジクロロシラン、ヘキサメチルジシラザン、(メタ)アクリルシラン、オクチルシラン(例えば、トリメトキシオクチルシラン等)、及びアミノシランからなる群から選択される1種以上の表面処理剤により疎水化処理された疎水性シリカが用いられる。このような特定の表面処理剤により疎水化処理された疎水性シリカを用いることにより、吐出性や形状保持を確保しながらブリードを防止することができる。形状保持性を有する導電性硬化性組成物は、形状保持性を要求される用途、例えば、スクリーン印刷方式で基板へ塗布しパターンを作製する場合において、100μm以上の膜厚が要求される場合やハンダによる接続部分を導電性硬化性組成物で代替する用途等への応用に適している。
表面処理剤を用いたシリカの疎水化処理方法は公知の方法を選択可能であり、例えば、未処理のシリカに前述した表面処理剤を噴霧し、又は気化した表面処理剤を混合し、加熱処理する方法が挙げられる。なお、この疎水化は窒素雰囲気下の乾式で処理することが好ましい。
(C)成分の配合割合は特に制限はないが、(A)成分100質量部に対して3質量部以上20質量部以下用いることが好ましく、5質量部以上10質量部以下用いることがより好ましい。(C)シリカは、単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
(その他の添加剤)
導電性硬化性組成物には、導電性硬化性組成物の導電性や硬化性等の機能を損なわない範囲で粘度や物性等を調整する観点から、必要に応じ、硬化触媒、充填剤、可塑剤、接着付与剤、安定剤、着色剤、物性調整剤、揺変剤、脱水剤(保存安定性改良剤)、粘着付与剤、垂れ防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、難燃剤、ラジカル重合開始剤等の物質やトルエンやアルコール等の各種溶剤を配合してもよい。また、相溶する他の重合体をブレンドしてもよい。
導電性を有する硬化性組成物は、必要に応じて1液型とすることができ、また、2液型にすることもできる。導電性を有する硬化性組成物は、特に1液型として用いることに適している。また、導電性を有する硬化性組成物は、大気中の湿気により常温で硬化するので常温湿気硬化型導電性接着剤として用いることに適している。なお、導電性を有する硬化性組成物の効果において、必要に応じて、適宜、加熱(例えば、80℃〜100℃程度の加熱)により硬化を促進させてもよい。
導電性を有する硬化性組成物は、基材に塗布又は印刷して硬化させることにより、高い導電性を有し、ハンダの代わりに用いることができる。また、導電性を有する硬化性組成物は、半導体素子チップ部品、ディスクリート部品等の電子部品の接合や実装、回路接続、水晶振動子や圧電素子の接着・固定、パッケージのシーリング等の用途に用いることに適している。導電性を有する硬化性組成物を用いて、半導体素子、チップ部品、ディスクリート部品等の電子部品の1種又は2種以上を接合させた回路を、基板表面に形成させることもできる。
また、本実施形態に係る導電部材30を構成する導電性を有する硬化性組成物の硬化物は柔軟性を有しているので、絶縁基材10の表面に所定のパターンを有して設けられた場合において絶縁基材10に伸縮や屈曲等の変形が加えられても、当該変形に応じて自在に変形する。
[被覆部40]
被覆部40は、素子20の側面の少なくとも一部、及び導電部材30の側面の少なくとも一部に接着すると共に、絶縁基材10の表面10aに接着して設けられる。被覆部40は、疑似的なフィレットとして機能する一方で導電性を有さない。したがって、被覆部40には、a)導電部材30との接着性が良好であること、b)導電部材30内に被覆部40を構成する材料が浸透しないこと(仮に浸透すると、導電部材30の抵抗値が増加する場合がある)、c)実装体1に伸縮や屈曲等の外力が加えられた場合であっても素子20と導電部材30との間の歪を軽減できること等の特性が要求される。
被覆部40は、適切な柔軟性を確保して電気的接続性の信頼性を確保する観点から0.1MPa以上の弾性率を有し、弾性率は1MPa以上が好ましく、5MPa以上がより好ましい。また、被覆部40は、実装体1に外力が加わった場合に実装体1内に発生する歪を軽減し、耐久性(経時変化により導電性が低下する)を維持する観点から500MPa以下の弾性率を有し、弾性率は200MPa以下が好ましく、100MPa以下がより好ましい。被覆部40は、上記弾性率を有し、外力に応じて変形し得る。なお、弾性率は、周波数1Hzでの動的粘弾性測定における貯蔵弾性率である。
そして、被覆部40を構成する硬化性組成物(本実施形態において「接着性樹脂」という場合もある)としては、接着性、耐熱性、水分、酸素等に対するバリア性を考慮して、各種の化合物を用いることができる。例えば、被覆部40は、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、メタアクリル樹脂等の他、各種の熱硬化性接着剤、光硬化性接着剤、又は2液混合硬化性接着剤等の硬化性接着剤等を用いて構成できる。なお、被覆部40を形成する前(つまり、硬化性組成物の硬化前)において、硬化性組成物は、絶縁基材10上に滴下した場合に必要以上に拡がらないようにする観点から、10Pa・s以上100Pa・s以下の粘度を有することが好ましい。また、被覆部40を形成する場合に、硬化性組成物を予めシート状に硬化させて利用してもよい。係るシート状の被覆部40は、公知の方法で適宜成形できる。
[実装体1の製造方法]
実装体1は、一例として、以下の工程を経て製造できる。まず、表面10aに予め所定の導電パターンが設けられた絶縁基材10を準備する(絶縁基材準備工程)。次に、導電パターン上の素子20を搭載する領域であって素子20の電極22が配置されるべき位置に導電部材30を構成することになる導電性の硬化性組成物を塗布若しくは印刷する(印刷工程)。続いて、この導電性の硬化性組成物上に素子20を載置する(載置工程)。そして、常温(例えば、23℃)若しくは低温(例えば、100℃以下の温度)でこの硬化性組成物を硬化させる(硬化工程)。これにより、絶縁基材10上に素子20が固定される。
続いて、素子20の周囲の少なくとも一部の領域に被覆部40を構成することになる硬化性組成物を塗布し、常温若しくは低温でこの硬化性組成物を硬化させる。この場合において、この硬化性組成物の塗布量は、素子20と導電部材30との境界50が被覆されると共に、導電部材30の側面が被覆される量に調整される。これにより、被覆部40が形成される(被覆部形成工程)。以上の工程を経て、実装体1が製造される。
なお、実装体1aにおいては、被覆部形成工程において、素子20の側面及び導電部材30の側面の略全部が被覆される量に硬化性組成物の塗布量が調整される。同様に、実装体1bにおいては、被覆部形成工程において、素子20の全体が被覆される量に硬化性組成物の塗布量が調整される。
実装体1は、例えば、プリンテッドエレクトロニクスやウェアラブルデバイス、ロボット、可動域を有する機械を含む電子機器等、様々な電子機器に応用することができる。
<実施の形態の効果>
本実施形態に係る実装体1においては、所定の弾性率を有する被覆部40により素子20と導電部材30との境界50を含む領域が被覆されると共に、その被覆部40が絶縁基材10の表面10aにも接着している。そのため、絶縁基材10が屈曲した場合だけでなく伸縮した場合であっても、被覆部40が屈曲や伸縮により発生する応力を緩和するので、素子20と導電部材30との電気的接続性を維持することができる。その結果、実装体1によれば、素子20と導電部材30との電気的接続性の信頼性を維持することができる。
この電気的接続性の信頼性は、実装体1を屈曲させた場合、導電部材30にハンダを用いた場合と低温硬化型導電性ペーストを用いた場合とでは同等である。一方、実装体1を伸縮させた場合、低温硬化型導電性ペーストを用いた場合の方がハンダを用いた場合に比べて信頼性は勝る。伸縮する力に応じて低温硬化型導電性ペーストは伸縮するものの、ハンダは伸縮しないからである。
また、特に、絶縁基材10としてフレキシブル基板を用いた場合、フレキシブル基板に印刷により回路形成できるので、回路内の抵抗値の調整が容易であり、構成部品を低減することもできる。そして、IC等の重要部品は「硬い」ところ、このような「硬い」電子部品を設ける部分に被覆部40を設けるので、実装体1全体としての信頼性(電気的接続性の信頼性、動作信頼性等)を向上させることができる。
以下に実施例を挙げて更に具体的に説明する。なお、これらの実施例は例示であり、限定的に解釈されるべきでないことはいうまでもない。
図2は、実施例に係る試験片の概要を示す。具体的に、図2(a)は、試験片を構成するフレキシブル基板11の上面図を示し、図2(b)は、フレキシブル基板11に導電性接着剤32を印刷した状態を示し、図2(c)は、実施例1に係る試験片の断面の概要を示す。
(実施例1)
図2(a)に示すように、ポリイミドフィルム12(厚さ12.5μm)上に銅配線14(5mm)が形成されたフレキシブル基板11を準備した。なお、銅配線14は、ポリイミドフィルム12上に2本設け、一方の銅配線14(長さ:45mm)と他方の銅配線14(長さ:127mm)との間には0.6mmの隙間を設けた。
そして、図2(b)に示すように、メタルマスク(開孔1mm×0.8mm、厚さ100μm)を用いて、チップ実装部分(各銅配線14の隙間側の端部)に導電性接着剤32を印刷し、図2(c)に示すように1608サイズの金めっき電極を備えた抵抗チップ24(0Ω)をマウントした。続いて、80℃60分で導電性接着剤32を硬化させた。更に、導電性接着剤32で接続した部分(抵抗チップ24と導電性接着剤32との境界端部を覆う部分を含む)に硬化性組成物(スーパーXゴールドNo.777クリア。セメダイン(株)製)を1mg塗布し、23℃50%RH環境下で24時間養生し、被覆部42を形成した。これにより、実施例1に係る試験片を得た。
なお、導電性接着剤32は、以下の合成例1で合成したアクリル酸エステル系重合体A1を用い、表1に示す配合割合で各配合物質をそれぞれ添加して調製した。具体的に、表1に示す配合割合になるように、(A)成分、(B)成分、及びその他の添加剤のそれぞれを秤量して準備した。次に、これらを混合して撹拌した。これにより、導電性接着剤32を得た。
(合成例1)
フラスコに溶剤である酢酸エチル40質量部、メチルメタクリレート59質量部、2−エチルヘキシルメタクリレート25質量部、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン22質量部、及び金属触媒としてルテノセンジクロライド0.1質量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら80℃に加熱した。次いで、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン8質量部をフラスコ内に添加し80℃で6時間反応させた。室温に冷却後、ベンゾキノン溶液(95%THF溶液)を20質量部添加して重合を停止させた。溶剤及び未反応物を留去し、ポリスチレン換算の質量平均分子量が約6,000であり、ガラス転移点(Tg)が61.2℃であるトリメトキシシリル基を有するアクリル酸エステル系重合体A1を得た。
Figure 2019142423
表1において、各配合物質の配合量の単位は「質量部」である。また、配合物質の詳細は下記のとおりである。
*1:加水分解性ケイ素基を有するウレタンポリマー(商品名:「SPUR+1050MM」、モメンティブ製)
*2フレーク状銀粉、商品名:シルコートAgC−B、福田金属箔粉工業(株)製、比表面積1.35m/g、タップ密度4.6g/cm、50%平均粒径4μm。
*3)粒状銀粉(還元粉)、商品名:シルコートAgC−G、福田金属箔粉工業(株)製、比表面積2.5m/g、タップ密度1.4g/cm
*4)フェノール系酸化防止剤、商品名イルガノックス245、BASF製。
*5)アミン系老化防止剤、商品名チヌビン765、BASF製。
*6)親水性シリカ、商品名:レオロシールQS−20、(株)トクヤマ製。
*7)パラフィン系希釈剤、商品名:カクタスノルマルパラフィンN−11、(株)ジャパンエナジー製。
*8)ビニルトリメトキシシラン、商品名:KBM−1003、信越化学工業(株)製。
*9)ジオクチル錫化合物、商品名:ネオスタンU−830、日東化成(株)製。
(比較例1、参考例1)
比較例1に係る試験片は、実施例1とは異なり、被覆部42を形成しない点を除き実施例1と同様にして作製した。また、参考例1に係る試験片は、導電性接着剤32をハンダペースト(FLF01−BZ(L)、松尾ハンダ株式会社製)にし、かつ、被覆部42を形成しない点を除き実施例1と同様にして作製した。なお、参考例1においてはハンダペーストを260℃5分間加熱してリフローした。
(実施例2)
実施例2に係る試験片は、実施例1とは異なり、ポリイミドフィルム12をPETフィルムに変更した点を除き、実施例1と同様にして作製した。なお、PETフィルムは260℃5分間加熱で損傷することから、導電部材としてハンダを用いた試験片は作製できなかった。
(U字折り返し試験後の導電性)
図3は、U字折り返し試験の概要を示す。
図3に示すように、実施例1に係る試験片2の両端にカプトンテープ60を用いてリード線を接続し、U字折り返し試験機(DLDMLH−4U、ユアサシステム機器株式会社製)にセットした。U字折り返し試験条件は、曲げ半径を10mm、試験ストロークを±40mm、試験速度を30rpmに設定した。そして、試験機の動作と同時に抵抗計(RM3544、日置電機(株))を用いて1万回のU字折り返し試験をすると同時に抵抗測定を実施した。比較例1及び参考例1についても同様に試験した。その結果を図4に示す。なお、U字折り返し試験は、予め設定された試験条件に従って、試料を連続的に水平移動屈曲させる試験である。
図4を参照すると分かるように、実施例1に係る試験片においては、抵抗値はハンダと同程度であり、かつ、試験片の屈曲によっても抵抗値の変化はほとんどないことが観測された。一方、比較例1においては、屈曲当初から抵抗値が大幅に上昇し、屈曲回数が増加するにしたがって、徐々に抵抗値が増加することが観測された。これにより、実施例1に係る試験片に示すように、低温硬化型導電性ペーストを用いた場合における被覆部42の有用性が示された。また、実施例2に係る試験片においては、実施例1と同様の結果が得られた(図4での図示は省略)。
以上、本発明の実施の形態及び実施例を説明したが、上記に記載した実施の形態及び実施例は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態及び実施例の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点、及び本発明の技術思想から逸脱しない限り種々の変形が可能である点に留意すべきである。
1、1a、1b 実装体
2 試験片
10 絶縁基材
10a 表面
11 フレキシブル基板
12 ポリイミドフィルム
14 銅配線
20 素子
22 電極
22a 側面
24 抵抗チップ
30 導電部材
30a 側面
32 導電性接着剤
40、42、44 被覆部
50 境界
60 カプトンテープ

Claims (6)

  1. 絶縁基材と、
    導電部材を介して前記絶縁基材に搭載される素子と、
    前記導電部材の側面及び前記素子の側面の少なくとも一部であって、前記導電部材と前記素子との境界の少なくとも一部を被覆し、前記絶縁基材の表面に接して設けられ、弾性率が0.1MPa以上500MPa以下である被覆部と
    を備える実装体。
  2. 前記絶縁基材が、可撓性を有し、
    前記被覆部が、外力に応じて変形する請求項1に記載の実装体。
  3. 前記絶縁基材が、フレキシブル基板であり、
    前記導電部材が、低温硬化型導電性ペーストである請求項1又は2に記載の実装体。
  4. 前記被覆部が、硬化性組成物を用いて構成され、
    前記硬化性組成物が、硬化前において10Pa・s以上100Pa・s以下の粘度を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の実装体。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の実装体を備える電子機器。
  6. 絶縁基材と、
    導電部材を介して前記絶縁基材に搭載される素子と、
    前記導電部材の側面及び前記素子の側面の少なくとも一部であって、前記導電部材と前記素子との境界を含む領域の少なくとも一部を被覆し、前記絶縁基材の表面に接して設けられる被覆部とを備える実装体の被覆部用の硬化性組成物であって、
    前記硬化性組成物の硬化後の弾性率が、0.1MPa以上500MPa以下である実装体の被覆部用の硬化性組成物。
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