JPWO2019130758A1 - 揮発性ステロイド吸着剤及び消臭用組成物 - Google Patents

Abstract

本発明は、揮発性ステロイドを吸着することができ、かつ、安全性が高い揮発性ステロイド吸着剤、及び、揮発性ステロイドに対する消臭効果を有する組成物を提供することを課題とする。本発明は、下記（ａ）の植物抽出物を有効成分として含む、揮発性ステロイド吸着剤に関する。（ａ）クララ抽出物、ショウキョウ抽出物、ビワ抽出物、ヒマラヤンラズベリー抽出物、ローズヒップ抽出物、紅茶抽出物及びウコン抽出物からなる群より選択される少なくとも１種の植物抽出物

Description

本発明は、揮発性ステロイド吸着剤及び消臭用組成物に関する。本発明はまた、固体石けんに関する。本発明はさらに、揮発性ステロイドの吸着方法及び吸着除去方法等に関する。

近年、オフィス、家庭などの生活空間において発生する悪臭に対する関心が高くなっている。特に体臭は、本人のみならず、周囲の人にも不快感を与える場合が多いことから、体臭を抑えることに高い関心が寄せられている。

体臭成分の１つとして、揮発性ステロイドが知られている。揮発性ステロイド等の体臭成分は、汗、皮脂等の成分が皮膚常在菌により分解されて生成する。この体臭の発生原因となる物質の分泌量は、男性の方が女性よりも多いとされており、従って、体臭は男性の方が女性よりも強いとされている。揮発性ステロイドの１種であるアンドロステノン（５α−アンドロスト−１６−エン−３−オン）は、男性特有の体臭（男性特異臭）の原因物質の１つと考えられている。

体臭等の臭気を抑える手段として、臭気の発生を抑制する方法、発生した臭気を消す（消臭）方法がある。また、消臭方法には、発生した臭気成分を吸着により捕捉する消臭方法、臭気を香料によりマスキングする消臭方法等がある。非特許文献１には、アンドロステノン発生菌にキョウニンエキスを添加すると、アンドロステノンの発生が抑制されたことが記載されている。

奥村ら、"微生物代謝阻害による体臭抑制 −キョウニンエキスのアンドロステノン発生抑制作用の解析−"、日本香粧品学会誌 Ｖｏｌ．３０，Ｎｏ．２，ｐｐ．６３−６８（２００６）

非特許文献１では、アンドロステノン等の揮発性ステロイド吸着作用を有する物質について検討されていない。

本発明は、揮発性ステロイドを吸着することができ、かつ、安全性が高い揮発性ステロイド吸着剤を提供することを主な目的とする。本発明はまた、揮発性ステロイドに対する消臭効果を有する組成物を提供することを目的とする。

本発明者らは、上記課題を解決するべく種々検討した結果、下記（ａ）の特定の植物抽出物が、男性特異臭の原因物質である揮発性ステロイド吸着作用を有し、これにより該揮発性ステロイドによる臭気の消臭に有効であることを見出し、本発明を完成させた。

本発明は、以下に限定されるものではないが、次の発明を包含する。
本発明の揮発性ステロイド吸着剤は、下記（ａ）の植物抽出物を有効成分として含む。
（ａ）クララ抽出物、ショウキョウ抽出物、ビワ抽出物、ヒマラヤンラズベリー抽出物、ローズヒップ抽出物、紅茶抽出物及びウコン抽出物からなる群より選択される少なくとも１種の植物抽出物

上記（ａ）の植物抽出物は、体臭の原因物質である揮発性ステロイド吸着作用を有する。この吸着作用により、揮発性ステロイドが空気中に拡散することを抑制することができる。このため、上記（ａ）の植物抽出物を用いると、揮発性ステロイドによる臭気（例えば、男性特異臭）に対して消臭効果が得られる。
上記揮発性ステロイドは、アンドロステノンであることが好ましい。本発明の揮発性ステロイド吸着剤は、アンドロステノンの吸着に特に有用である。

本発明の消臭用組成物は、本発明の揮発性ステロイド吸着剤を含む。
本発明の消臭用組成物は、皮膚外用組成物であることが好ましい。本発明の消臭用組成物は、身体洗浄料であることがより好ましい。

本発明の固体石けんは、上記（ａ）の植物抽出物、及び、（ｂ）炭素数８〜２２の脂肪酸塩を含む。
本発明の固体石けんは、上記（ａ）の植物抽出物を有効成分として含む、揮発性ステロイドによる臭気の消臭用固体石けんであってよい。上記揮発性ステロイドは、アンドロステノンであることが好ましい。

本発明の皮膚又は毛髪の揮発性ステロイドの吸着方法は、上記（ａ）の植物抽出物を皮膚又は毛髪に適用する。
本発明の皮膚又は毛髪の揮発性ステロイドの吸着除去方法は、上記（ａ）の植物抽出物を皮膚又は毛髪に適用した後、上記植物抽出物を除去する。
本発明は、揮発性ステロイドを吸着するための、上記（ａ）の植物抽出物の使用、も包含する。揮発性ステロイドは、好ましくはアンドロステノンである。

本発明によれば、揮発性ステロイドを吸着することができ、かつ、安全性が高い揮発性ステロイド吸着剤を提供することができる。また、本発明によれば、揮発性ステロイドに対する消臭効果を有する組成物を提供することができる。

以下、本発明について説明する。しかしながら、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。

＜揮発性ステロイド吸着剤＞
本発明の揮発性ステロイド吸着剤は、下記（ａ）の植物抽出物を有効成分として含む。
（ａ）クララ抽出物、ショウキョウ抽出物、ビワ抽出物、ヒマラヤンラズベリー抽出物、ローズヒップ抽出物、紅茶抽出物及びウコン抽出物からなる群より選択される少なくとも１種の植物抽出物
本明細書中、上記（ａ）の植物抽出物を、成分（ａ）ともいう。

＜成分（ａ）＞
成分（ａ）は、クララ抽出物、ショウキョウ抽出物、ビワ抽出物、ヒマラヤンラズベリー抽出物、ローズヒップ抽出物、紅茶抽出物及びウコン抽出物からなる群より選択される少なくとも１種の植物抽出物である。成分（ａ）として、上記の植物抽出物を１種のみ用いてもよく、２種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの植物抽出物は、揮発性ステロイド吸着作用を有する。また、上記植物抽出物は、植物由来の成分であり、人体に適用しても安全なものである。従って上記（ａ）の植物抽出物を用いることにより、安全に、かつ、効果的に揮発性ステロイドを吸着して消臭することができる。

本明細書中、クララは、マメ科クララ属のクララ（学名：Ｓｏｐｈｏｒａ ｆｌａｖｅｓｃｅｎｓ）を指す。ショウキョウは、ショウガ科ショウガ属のショウキョウ（学名：Ｚｉｎｇｉｂｅｒ ｏｆｆｉｃｉｎａｌｅ）を指す。ショウキョウは、ショウガともいわれる。ビワは、バラ科ビワ属のビワ（学名：Ｅｒｉｏｂｏｔｒｙａ ｊａｐｏｎｉｃａ）を指す。ヒマラヤンラズベリーは、バラ科キイチゴ属のヒマラヤンラズベリー（学名：Ｒｕｂｕｓ ｅｌｌｉｐｔｉｃｕｓ）を指す。ヒマラヤンラズベリーは、オニイチゴともいわれる。ローズヒップは、バラ科バラ属植物の果実であればいずれでもよいが、例えばカニナバラ（イヌバラともいう）（学名：Ｒｏｓａ Ｃａｎｉｎａ）の果実が挙げられる。
紅茶は、ツバキ科ツバキ属のチャノキ（学名：Ｃａｍｅｌｌｉａ ｓｉｎｅｎｓｉｓ）の茶葉から発酵等の工程を経て得られる紅茶葉であり、例えば、アッサム、ダージリン等が挙げられる。ウコンは、ショウガ科ウコン属のウコン（学名：Ｃｕｒｃｕｍａ ｌｏｎｇａ又はＣｒｕｃｕｍａ ｄｏｍｅｓｔｉｃａ）を指す。

クララ抽出物、ショウキョウ抽出物、ビワ抽出物、ヒマラヤンラズベリー抽出物及びウコン抽出物の各植物抽出物は、上記植物の任意の部分（例えば、根、根茎、茎、葉、樹皮、花、果実）を溶媒で抽出することにより製造することができる。これらの部位を複数組み合わせて用いてもよい。
例えばクララ抽出物としては、クララの根の抽出物（クジン抽出物）が好ましい。ショウキョウ及びウコンの抽出物としては、これらの植物の根茎の抽出物が好ましい。ヒマラヤンラズベリー抽出物としては、ヒマラヤンラズベリーの根の抽出物が好ましい。ビワ抽出物は、ビワの葉の抽出物が好ましい。ローズヒップ抽出物は、カニナバラの果実の抽出物が好ましい。紅茶抽出物は、紅茶葉の抽出物である。ローズヒップ抽出物は、上記果実を、紅茶抽出物は、紅茶葉を、溶媒で抽出することにより製造することができる。

成分（ａ）の中でも、揮発性ステロイド吸着作用が高いことから、クララ抽出物、ショウキョウ抽出物、ビワ抽出物、ヒマラヤンラズベリー抽出物が好ましく、クララ抽出物、ショウキョウ抽出物、ビワ抽出物がより好ましく、クララ抽出物、ビワ抽出物がさらに好ましい。揮発性ステロイド吸着作用が特に高いことから、クララ抽出物が特に好ましい。

植物抽出物を得るための植物の抽出方法は特に限定されず、植物成分の抽出に用いられる通常の抽出方法により得ることができる。抽出方法は適宜設定することができ、抽出条件も特に限定されない。例えば、上記植物を常温又は加温下にて溶媒（抽出溶媒）で抽出することにより植物抽出物を得ることが好ましい。植物抽出物の調製には、原料である上記植物をそのまま用いてもよく、適宜乾燥粉砕等して用いてもよい。

植物抽出物の調製に用いる抽出溶媒は適宜選択することができ、植物成分の抽出に通常用いられるものを使用することができる。抽出溶媒として、例えば水；メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の炭素数１〜５の１価アルコール；エチレングリコール、プロピレングリコール、１，２−ブチレングリコール、１，３−ブチレングリコール、１，４−ブチレングリコール、２，３−ブチレングリコール等の炭素数２〜５の多価アルコール；アセトン、メチルエチルケトン等のケトン；酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル；テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等の鎖状及び環状エーテル；ポリエチレングリコール等のポリエーテル等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、２種以上を組み合わせた混合溶媒（混合液）を用いてもよい。炭素数１〜５の１価アルコールとして、炭素数１〜４のものが好ましく、炭素数２〜４のものがより好ましい。炭素数２〜５の多価アルコールとして、炭素数２〜４のものがより好ましい。中でも、抽出溶媒として、水、炭素数１〜５の１価アルコール、炭素数２〜５の多価アルコール、これらの２種以上の混合溶媒が好ましく、水、炭素数１〜５の１価アルコール類又はその水溶液、炭素数１〜５多価アルコール類又はその水溶液がより好ましく、水、エタノール、エタノール水溶液、１，３−ブチレングリコール、１，３−ブチレングリコール水溶液がさらに好ましい。一例として、炭素数１〜５の１価アルコール水溶液及び炭素数２〜５の多価アルコール水溶液は、アルコールの濃度が１０〜９８体積％が好ましく、３０〜９５体積％がより好ましく、５０〜９５体積％がさらに好ましい。
本発明における植物抽出物として、上記の溶媒抽出物を好適に使用することができる。

抽出に際して酸又はアルカリを添加し、抽出溶媒のｐＨを調整してもよい。抽出後には、植物残渣（抽出後の植物体又はその部分）を抽出液から除去することが好ましい。植物残渣を抽出液から除去する方法は特に限定されず、ろ過、遠心分離等の公知の分離手段が挙げられる。

植物の抽出方法の一例として、例えば以下の方法が使用できる。植物原体又は乾燥物を細砕し、抽出溶媒を質量で０．１〜３０倍量加え、常圧下、室温で好ましくは１０分〜１５日、より好ましくは３０分〜１０日、さらに好ましくは１時間〜７日抽出するか、又は、抽出溶媒の沸点付近で好ましくは１０分〜１日（より好ましくは１０分〜２時間）程抽出してからろ過してろ液を得る。抽出の際は、静置してもよく、適宜攪拌を行ってもよい。また、得られたろ液（植物抽出液）をそのまま植物抽出物としてもよく、必要に応じ希釈、濃縮又は乾燥等してもよい。

本発明においては、抽出により得られた植物抽出液をそのまま植物抽出物として用いることができる。また、本発明の効果を損なわない限り、公知の方法により希釈、濃縮又は乾燥して、希釈液、濃縮物や粉末としてもよく、ペースト状に調製して用いることもできる。乾燥方法として、例えば、凍結乾燥、噴霧乾燥等が挙げられる。さらに、上記の植物抽出液、その濃縮物や乾燥粉末等について、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、さらに脱臭、脱色等の精製を行ってもよい。このような精製方法は、通常の手段を任意に選択して行えばよい。
本発明における植物抽出物は、上記のような抽出方法で得られた各種溶媒抽出液、その希釈液、その濃縮物又はその乾燥粉末、これらの精製物を含む。また、抽出物は、抽出溶媒とは異なる溶媒で希釈又は溶解させて用いることもできる。

また、成分（ａ）の植物抽出物は市販されており、市販品を使用することもできる。一例を挙げると、例えばクララ抽出物の市販品として、クジン抽出リキッド（商品名、丸善製薬（株））等を使用することができる。

本発明における揮発性ステロイドとして、例えば、５α−アンドロスト−１６−エン−３−オン（５α−ａｎｄｒｏｓｔ−１６−ｅｎ−３−ｏｎｅ、アンドロステノン）、４，１６−アンドロスタジエン−３−オン（４，１６−ａｎｄｒｏｓｔａｄｉｅｎ−３−ｏｎｅ）、５，１６−アンドロスタジエン３β−オール（５，１６−ａｎｄｒｏｓｔａｄｉｅｎ−３β−ｏｌ）、５α−アンドロスト−１６−エン−３α−オール（５α−ａｎｄｒｏｓｔ−１６−ｅｎ−３α−ｏｌ）、５α−アンドロスト−１６−エン−３β−オール（５α−ａｎｄｒｏｓｔ−１６−ｅｎ−３β−ｏｌ）が挙げられ、好ましくはアンドロステノンである。本発明における成分（ａ）は、アンドロステノン吸着に特に有用である。

本発明における成分（ａ）は、揮発性ステロイドを吸着するために使用することができる。成分（ａ）は、揮発性ステロイド吸着剤を製造するために使用することができる。成分（ａ）は、揮発性ステロイド吸着作用を有することから、揮発性ステロイドによる臭気の消臭のための有効成分としても使用され得る。また成分（ａ）は、後述する消臭用組成物、固体石けんを製造するために好適に使用される。

本発明の揮発性ステロイド吸着剤は、成分（ａ）である植物抽出物からなるものであってもよく、さらに他の成分や添加剤等を配合して組成物の形態（揮発性ステロイド吸着用組成物ということもできる）として使用してもよい。また、本発明の揮発性ステロイド吸着剤は、担体に担持させた状態で使用してもよい。さらに、水等の溶媒に溶解又は分散させて使用してもよい。本発明の揮発性ステロイド吸着剤は、それ自体を揮発性ステロイド吸着剤として使用することができる。また、後述する消臭用組成物等に配合して使用することができる。本発明の揮発性ステロイド吸着剤は、消臭用組成物等の有効成分として好適に使用される。

本発明の揮発性ステロイド吸着剤は、例えば、揮発性ステロイド（例えばアンドロステノン）を含む臭気、例えば、男性特異臭を消臭するために使用することができる。また、一態様として、揮発性ステロイドを含む体臭の影響を間接的に受ける、室内の臭い、衣服の臭いなどにも使用することができる。

＜消臭用組成物＞
本発明の実施態様の一例として、本発明の揮発性ステロイド吸着剤を配合してなる、組成物が挙げられる。このような組成物は、消臭用組成物として好適に使用される。
本発明の揮発性ステロイド吸着剤を含む消臭用組成物も、本発明の１つである。本発明の消臭用組成物は、成分（ａ）を含むことから、揮発性ステロイドを吸着して、その臭気を消臭することができる。このような消臭用組成物は、揮発性ステロイドによる臭気の消臭用組成物（揮発性ステロイド消臭用組成物）として好適に使用される。本発明の消臭用組成物は、揮発性ステロイド吸着消臭用組成物として使用することができる。

本発明の消臭用組成物は、皮膚外用組成物として好適に使用される。皮膚外用組成物の形態として、例えば、身体洗浄料（例えば、固体石けん（固体石けん組成物）等の固体洗浄料；ボディソープ、洗顔料、ハンドソープ、シャンプー、リンス、コンディショナー等の液体洗浄料）、ヘアクリーム、整髪料、ヘアトニック、化粧水、乳液、クリーム等が挙げられる。本発明の消臭用組成物は、皮膚及び毛髪を含む身体の洗浄に使用される洗浄料（身体洗浄料）とすることが好ましい。本発明の揮発性ステロイド吸着剤を含む身体洗浄料を用いると、揮発性ステロイド吸着作用及び洗浄作用により、揮発性ステロイドを含む体臭を効果的に除去して消臭することができる。身体洗浄料は、好ましくは皮膚洗浄料であり、固体石けん、ボディソープ、洗顔料、ハンドソープがより好ましく、固体石けん、ボディソープがさらに好ましい。

固体石けん、ボディソープ等の身体洗浄料は、そのまま又は希釈して皮膚又は毛髪に適用して、その洗浄を行うことができる。身体洗浄料を皮膚や毛髪に適用すると、成分（ａ）により揮発性ステロイドが吸着される。また、身体洗浄料を皮膚又は毛髪に適用した後、これを除去することにより、揮発性ステロイドに加えて、汗、皮脂等を皮膚又は毛髪から除去することができる。また、上述したように成分（ａ）が揮発性ステロイドを吸着することにより、揮発性ステロイドを皮膚や毛髪から除去する際にも、その空気中への拡散が抑制される。このため成分（ａ）を配合した身体洗浄料を使用して身体を洗浄すると、体臭（好ましくは男性特異臭）に対して優れた消臭効果が得られる。また、身体洗浄料は、皮脂、汗等を除去することにより、男性特異臭等の体臭発生の抑制にも寄与し得る。

本発明の消臭用組成物は、上述した揮発性ステロイド吸着剤を配合して調製することができる。本発明の消臭用組成物は、組成物の形態等に応じて通常用いられる方法により製造すればよい。
消臭用組成物中の揮発性ステロイド吸着剤の含量は特に限定されず、揮発性ステロイド吸着剤の含量が１００質量％であってもよい。一態様において、例えば、消臭用組成物中に成分（ａ）の含量として、成分（ａ）の乾燥物換算量で、０．００００１〜１０質量％が好ましく、０．０００１〜７質量％がより好ましく、０．０００１〜１質量％がさらに好ましい。成分（ａ）の含量は、成分（ａ）が２種以上の植物抽出物を含む場合は、それらの合計量である。

本発明の消臭用組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、上記（ａ）の植物抽出物以外の成分（その他の成分ともいう）を配合することができる。その他の成分は、消臭用組成物の形態等に応じて選択することができ、１種用いてもよく、２種以上用いてもよい。例えば、消臭用組成物を皮膚外用組成物とする場合は、皮膚外用組成物に使用可能な成分や添加剤を使用することができる。その他の成分として、例えば、植物油等の油脂類、ラノリンやミツロウ等のロウ類、炭化水素類、脂肪酸、アルコール類、エステル類、界面活性剤、保湿剤、美白剤、着色剤（色素、顔料等）、香料、ビタミン類、アミノ酸、紫外線吸収剤、抗酸化剤、抗菌剤、キレート剤、無機塩、成分（ａ）以外の吸着成分、成分（ａ）以外の植物抽出物、水等が挙げられる。成分（ａ）以外の植物抽出物として、例えば、緑茶抽出物、ウーロン茶抽出物、甜茶抽出物、柿果実抽出物等が挙げられる。柿果実抽出物は、例えば、柿果実より得られる柿渋液から得られる。これらの植物抽出物は市販されているものを使用することができる。緑茶抽出物、ウーロン茶抽出物、甜茶抽出物、柿果実抽出物は、体臭の消臭に用いられている成分である。このような体臭の消臭に用いられる成分を含むと、成分（ａ）による揮発性ステロイドの吸着効果に加えて、揮発性ステロイド以外の体臭成分の消臭効果を発揮し得る消臭用組成物とすることが可能である。成分（ａ）以外の吸着成分として、ベントナイト、炭等が挙げられる。

一態様において本発明の消臭用組成物は、抗菌剤を含有することが好ましい。抗菌剤を含有すると、揮発性ステロイド等による臭気をより低減することができる。抗菌剤としては、例えば、塩化ベンザルコニウム、トリクロロカルバニド、トリクロサン、イソプロピルメチルフェノール等が挙げられる。抗菌剤の含量は、消臭用組成物中に０．００１〜２質量％が好ましく、０．０１〜１質量％がより好ましい。

本発明の消臭用組成物を身体洗浄料とする場合、身体洗浄料は、洗浄成分に界面活性剤を含むことが好ましい。界面活性剤は、身体洗浄料の種類に応じて適宜選択することができ、１種であってもよく、２種以上であってもよい。界面活性剤の一例として、炭素数８〜２２の脂肪酸塩が挙げられる。脂肪酸塩は、好ましくは脂肪酸アルカリ塩である。炭素数８〜２２の脂肪酸塩における脂肪酸の炭素数は１０〜２０がより好ましく、１２〜１８がさらに好ましい。脂肪酸は、直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよい。脂肪酸は、飽和脂肪酸であってもよく、不飽和の脂肪酸であってもよい。脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸等の飽和脂肪酸；オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、リシノール酸等の不飽和脂肪酸；これらの混合物である、ヤシ油脂肪酸、パーム油脂肪酸、パーム核油脂肪酸、牛脂脂肪酸、硬化牛脂脂肪酸、豚油脂肪酸等が挙げられる。中でも、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、パーム核油脂肪酸、ヤシ油脂肪酸等が好ましい。脂肪酸アルカリ塩のアルカリとしては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属；エタノールアミン等の有機アミン等が挙げられ、中でもナトリウム、カリウムがより好ましく、ナトリウムがさらに好ましい。
本発明における炭素数８〜２２の脂肪酸アルカリ塩として、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸等の飽和脂肪酸のナトリウム塩、カリウム塩及びトリエタノールアミン塩等が好ましく、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸のナトリウム塩及びカリウム塩等がより好ましく、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸のナトリウム塩がさらに好ましい。これらの１種又は２種以上を使用することができる。また、一態様において、パーム油、パーム核油をけん化して得られるパーム油脂肪酸アルカリ塩、パーム核油脂肪酸アルカリ塩；ヤシ油をけん化して得られるヤシ油アルカリ塩も好適に使用される。
脂肪酸塩の調製は、上記脂肪酸を用いて、けん化法、中和法等の公知の方法により行うことができる。

一態様において、身体洗浄料が固体石けんの場合、炭素数８〜２２の脂肪酸のアルカリ塩を含むことが好ましく、該脂肪酸のナトリウム塩を含むことがより好ましい。上記成分（ａ）及び炭素数８〜２２の脂肪酸アルカリ塩を含む固体石けんは、本発明における身体洗浄料として好ましい。

＜固体石けん＞
上記（ａ）の植物抽出物（成分（ａ））、及び、（ｂ）炭素数８〜２２の脂肪酸塩を含む固体石けん（固体石けん組成物）も本発明に包含される。（ｂ）炭素数８〜２２の脂肪酸塩を、成分（ｂ）ともいう。固体石けんに使用される成分（ａ）及びその好ましい態様は、上述したものと同じである。成分（ａ）における植物抽出物は、１種又は２種以上使用することができる。成分（ｂ）には、上述した炭素数８〜２２の脂肪酸塩１種又は２種以上を使用することができる。炭素数８〜２２の脂肪酸塩の好ましい態様は、上述した通りである。固体石けんは、上述した本発明の揮発性ステロイド吸着剤、及び、成分（ｂ）を含むものであってよい。成分（ａ）の含量は特に限定されないが、例えば、固体石けん中に成分（ａ）の含量が、その乾燥物換算量で、０．００００１〜１０質量％が好ましく、０．０００１〜１質量％がより好ましい。本発明の固体石けんは、皮膚の洗浄に好適に使用される。

本発明の固体石けんは、上記（ａ）の植物抽出物を含むことにより、揮発性ステロイド吸着作用を有し、揮発性ステロイドによる臭気を消臭するために好適に使用される。一態様において、本発明の固体石けんは、上記成分（ａ）を有効成分として含む、揮発性ステロイドによる臭気の消臭用固体石けんであってよい。揮発性ステロイドとしては上述したものが挙げられ、好ましくはアンドロステノンである。本発明の固体石けんは、アンドロステノンによる臭気の消臭用固体石けんとして好適である。本発明の固体石けんは、揮発性ステロイド吸着消臭用石けん、揮発性ステロイド吸着除去用石けん等として使用され得る。また、本発明の固体石けんは、洗浄作用を有する成分（ｂ）を含むことから、固体石けんをそのまま又は希釈して皮膚又は毛髪に適用して除去することにより、吸着した揮発性ステロイドに加えて、体臭の原因となる皮脂、汗等を除去することができる。本発明の固体石けんは、上述した消臭用組成物の好ましい態様の一例でもある。

固体石けんは、枠練石けん、機械練石けんのいずれであってもよい。
固体石けんは、成分（ａ）及び成分（ｂ）からなるものであってもよく、本発明の効果を奏する限り、所望によりこれら以外の成分１種又は２種以上を含んでもよい。成分（ａ）及び成分（ｂ）以外の成分として、上述した皮膚外用組成物に使用可能な成分や添加剤等を使用することができる。一実施態様において固体石けんは、緑茶抽出物、ウーロン茶抽出物、甜茶抽出物、柿果実抽出物の１種以上を含むことが好ましい。このような体臭の消臭に用いられる成分を含むと、成分（ａ）による揮発性ステロイドの吸着効果に加えて、揮発性ステロイド以外の体臭成分の消臭効果を発揮し得る固体石けんとすることが可能である。本発明の固体石けんは、上述した抗菌剤を含有することも好ましい。
固体石けん中の成分（ｂ）の含量は、好ましくは２０〜９９．９９質量％、より好ましくは２２〜９９．９９質量％、さらに好ましくは２５〜９９．９９質量％であり、さらにより好ましくは２５〜９５質量％であり、特に好ましくは２５〜９０質量％である。
一態様として、枠練石けんとする場合、成分（ｂ）の含量は、例えば、固体石けん中に２０〜６０質量％が好ましく、２０〜５０質量％がより好ましく、２５〜４５質量％がさらに好ましい。機械練石けんとする場合、成分（ｂ）の含量は、例えば、固体石けん中に５０〜９９．９９質量％が好ましく、５０〜９９．９質量％がより好ましく、６０〜９５質量％がさらに好ましく、７０〜９０質量％が特に好ましい。成分（ｂ）の含量は、成分（ｂ）が炭素数８〜２２の脂肪酸塩を２種以上含む場合は、それらの合計量である。
固体石けんの形態は特に限定されず、例えば、固形状であってもよく、粉砕して粉末状としてもよい。

＜揮発性ステロイドの吸着方法及び揮発性ステロイドの除去方法＞
本発明の皮膚又は毛髪の揮発性ステロイドの吸着方法は、皮膚又は毛髪に、上記（ａ）の植物抽出物（成分（ａ））を適用する。上記（ａ）の植物抽出物及びその好ましい態様は、上記と同じである。一態様において、好ましくは、皮膚に成分（ａ）を適用する。
上記（ａ）の植物抽出物を皮膚又は毛髪に適用することにより、該抽出物により皮膚又は毛髪の揮発性ステロイドが吸着される。上記（ａ）の植物抽出物は、そのまま皮膚又は毛髪に適用してもよく、上述した消臭用組成物等の形態で適用してもよい。一態様において、上述した固体石けん等の身体洗浄料を皮膚又は毛髪に適用する皮膚又は毛髪の揮発性ステロイドの吸着方法は、本発明の好ましい実施態様の一例である。上記（ａ）の植物抽出物は、該抽出物をそのまま又はこれを含有する組成物を皮膚又は毛髪に接触させることにより皮膚又は毛髪に適用することができる。

皮膚又は毛髪に適用した上記（ａ）の植物抽出物は、その後、水等により除去することが好ましい。上記（ａ）の植物抽出物を、皮膚又は毛髪に適用した後、除去することにより、皮膚又は毛髪の揮発性ステロイドを吸着及び除去でき体臭に対する消臭効果が得られる。

上記（ａ）の植物抽出物を皮膚又は毛髪に適用した後、上記植物抽出物を除去する、皮膚又は毛髪の揮発性ステロイドの吸着除去方法も本発明に包含される。一態様として、上述した身体洗浄料を皮膚又は毛髪に適用した後、身体洗浄料を除去することにより、皮膚又は毛髪の揮発性ステロイドを吸着除去することも好ましい。本発明の揮発性ステロイドの吸着方法及び揮発性ステロイドの吸着除去方法は、アンドロステノンの吸着及び除去に特に有用である。

＜揮発性ステロイドを吸着するための使用等＞
本発明は、以下の使用等も包含する。
揮発性ステロイドを吸着するための、上記（ａ）の植物抽出物の使用。
揮発性ステロイドによる臭気を消臭するための、上記（ａ）の植物抽出物の使用。
上記（ａ）の植物抽出物及びその好ましい態様等は、上述したとおりである。

以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例中、特に断らない場合、％は質量％を意味する。

（評価サンプル）
以下の市販の化粧品原料を用いた。
クララ抽出物（商品名 クジン抽出リキッド、丸善製薬（株））、ショウキョウ抽出物（商品名 ショウキョウチンキ、丸善製薬（株））、ビワ抽出物（商品名 ビワ抽出液、丸善製薬（株））、ヒマラヤンラズベリー抽出物（商品名 ヒマラヤンラズベリー抽出液ＢＧ８０、丸善製薬（株））、ローズヒップ抽出物（商品名 ローズヒップ抽出液、丸善製薬（株））、紅茶抽出物（商品名 紅茶抽出液ＬＡ−Ｊ、丸善製薬（株））、ウコン抽出物（商品名 ウコン抽出液ＢＧ、丸善製薬（株））、トルメンチラ抽出物（商品名 トルメンチラ抽出液ＢＧ、丸善製薬（株））、エンメイソウ抽出物（商品名 エンメイソウ抽出液ＢＧ、丸善製薬（株））
アンドロステノンは、ＳＩＧＭＡ−ＡＬＤＲＩＣＨ社より購入した。
上記クララ抽出物は、クララの根（クジン）の抽出物である。ショウキョウ抽出物及びウコン抽出物は、これらの植物の根茎の抽出物である。ヒマラヤンラズベリー抽出物は、ヒマラヤンラズベリーの根の抽出物である。ビワ抽出物は、ビワの葉の抽出物である。ローズヒップ抽出物は、カニナバラ果実の抽出物である。紅茶抽出物は、紅茶葉の抽出物である。

（試験方法）
２０ｍＬヘッドスペース用バイアルに上記抽出物のいずれかを０．５ｇ入れ、終濃度が０．０００１％となるよう調製したアンドロステノン溶液４．５ｇ（０．００１％アンドロステノン溶液０．５ｇと水４ｇとを混合して調製）を添加し、よく攪拌した後、セプタム付クリンプを締め、６０℃１０分間平衡化した。
ＳＰＭＥ（固相マイクロ抽出）ファイバー（ＳＩＧＭＡ−ＡＬＤＲＩＣＨ社製）にてヘッドスペース中の気体を６０℃３０分間吸着し、ガスクロマトグラフィー（ＧＣ）にてアンドロステノンを測定した。アンドロステノン測定のためのＧＣの測定は以下の条件で行った。

装置：ＧＣ−２０１４（（株）島津製作所製）
カラム：キャピラリーカラムＺＢ−１（３０ｍ、０．２５ｍｍ、０．２５μｍ）（Ｐｈｅｎｏｍｅｎｅｘ社製）
（分析条件）
注入口温度：２８０℃
制御モード：線速度
線速度：３０．０ｃｍ／ｓ
注入モード：スプリットレス
サンプリングタイム：２ｍｉｎ
スプリット比：３０：１
昇温条件：１８０℃（２ｍｉｎ）→Δ１０℃／ｍｉｎ→２８０℃（３ｍｉｎ）
検出器：３００℃

０．００１％アンドロステノン溶液０．５ｇと水４．５ｇとを混合して、アンドロステノンのみを含むコントロール溶液（アンドロステノン濃度０．０００１％）５ｇを調製し、上記測定条件でＧＣにより分析した。このコントロール溶液のアンドロステノン測定値を基準として、以下に示す式（１）によって求められる値をアンドロステノン吸着率とした。
アンドロステノン吸着率＝１００×（１−（Ａ／Ｂ）） 式（１）
Ａ：サンプル（実施例又は比較例）のアンドロステノン量
Ｂ：コントロール溶液のアンドロステノン量

（実施例１〜７）
表１に示す各植物抽出物を使用して、上記の試験方法でアンドロステノンの吸着率を評価した。結果を表１に示す。

（比較例１〜２）
表２に示す各植物抽出物を使用して、上記の試験方法でアンドロステノンの吸着率を評価した。結果を表２に示す。

表１及び表２中の植物抽出物、アンドロステノン溶液及び水の量は、質量（ｇ）である。
クララ抽出物、ショウキョウ抽出物、ビワ抽出物、ヒマラヤンラズベリー抽出物、ローズヒップ抽出物、紅茶抽出物及びウコン抽出物は、アンドロステノンを吸着した。これらの植物抽出物はアンドロステノンを吸着することから、その空気中への拡散を抑制することができ、アンドロステノンの消臭に有効である。特にクララ抽出物はアンドロステノン吸着効果が高かった。

以下に、植物抽出物を配合した洗浄料の製造例及び処方例を示す。植物抽出物は、上記の実施例で使用した植物抽出物と同じものである。

（製造例１）
石けん素地を混合攪拌し、その後植物抽出物を投入し均一に混合後、成型して固体石けんを得た。石けん素地及び植物抽出物の配合量を表３に示す。石けん素地には、パーム油、パーム核油をけん化して得られた脂肪酸石けん素地を使用した。植物抽出物には、上記のクララ抽出物を使用した。固体石けん中の植物抽出物の含量は、その乾燥物換算量で、０．００４％であった。

（製造例２〜７）
植物抽出物として、クララ抽出物の代わりに、上記のショウキョウ抽出物、ビワ抽出物、ヒマラヤンラズベリー抽出物、ローズヒップ抽出物、紅茶抽出物又はウコン抽出物を使用した以外は、製造例１と同じ方法で固体石けんを製造した。
製造例１〜７で得られた固体石けんは、アンドロステノン等の揮発性ステロイドに対する消臭用組成物として使用することができる。固体石けんは、皮膚、毛髪の洗浄に好適に使用することができ、皮膚の洗浄に特に好適に使用される。

（製造例８）
石けん素地を混合攪拌し、その後グリセリン及びトレハロースを混合し、さらにクララ抽出物とショウキョウ抽出物を投入し均一に混合後、成型して固体石けんを得た。配合量を表４に示す。石けん素地には、パーム油、パーム核油をけん化して得られた脂肪酸石けん素地を使用した。

（製造例９）
ショウキョウ抽出物を配合せず、ウーロン茶抽出物、甜茶抽出物、柿果実抽出物及び緑茶抽出物を配合した以外は、製造例８と同じ方法で固体石けんを得た。配合量を表５に示す。
製造例９では、ウーロン茶抽出物として、ウーロン茶抽出物を主成分とする市販の化粧品原料（商品名 ウーロン茶抽出液ＢＧ、丸善製薬（株）製）を用いた。甜茶抽出物として、甜茶抽出物を主成分とする市販の化粧品原料（商品名 甜茶抽出液ＢＧＷ、丸善製薬（株）製）を用いた。柿果実抽出物として、柿果実抽出物を主成分とする市販の化粧品原料（商品名 パンシルＢＡ−２１０−１、リリース科学工業（株）製）を用い、緑茶抽出物として、緑茶抽出物を主成分とする市販の化粧品原料（商品名 緑茶抽出液ＢＧ、丸善製薬（株）製）を用いた。

液体洗浄料の処方例
（処方例１）
ヤシ油脂肪酸 １２．５質量部
グリセリン ４質量部
クエン酸 ０．５質量部
水酸化カリウム（８５％） ４．３４質量部
クララ抽出物 ０．１質量部
保湿剤 ０．１質量部
精製水 残部（全量で１００質量部とする。）
水酸化カリウムを精製水に溶解し、ヤシ油脂肪酸、グリセリン及びクエン酸を加え、約８０℃に加温する。約４０℃に冷却後、保湿剤及びクララ抽出物を加える。ｐＨを約１０に調整後、補水する。

（処方例２〜７）
植物抽出物として、クララ抽出物の代わりに、上記のショウキョウ抽出物、ビワ抽出物、ヒマラヤンラズベリー抽出物、ローズヒップ抽出物、紅茶抽出物又はウコン抽出物を使用して液体洗浄料を製造する。
上記で得られる液体洗浄料は、アンドロステノン等の揮発性ステロイドに対する消臭用組成物として使用することができる。この液体洗浄料は、皮膚、毛髪の洗浄に好適に使用することができる。特に、皮膚の洗浄に好適に使用され、例えばボディソープ、洗顔料、ハンドソープとして好適である。

Claims (11)

1. 下記（ａ）の植物抽出物を有効成分として含む、揮発性ステロイド吸着剤。
   （ａ）クララ抽出物、ショウキョウ抽出物、ビワ抽出物、ヒマラヤンラズベリー抽出物、ローズヒップ抽出物、紅茶抽出物及びウコン抽出物からなる群より選択される少なくとも１種の植物抽出物
2. 前記揮発性ステロイドが、アンドロステノンである請求項１に記載の揮発性ステロイド吸着剤。
3. 請求項１又は２に記載の揮発性ステロイド吸着剤を含む、消臭用組成物。
4. 皮膚外用組成物である請求項３に記載の消臭用組成物。
5. 身体洗浄料である請求項３又は４に記載の消臭用組成物。
6. 下記（ａ）の植物抽出物、及び、（ｂ）炭素数８〜２２の脂肪酸塩を含む、固体石けん。
   （ａ）クララ抽出物、ショウキョウ抽出物、ビワ抽出物、ヒマラヤンラズベリー抽出物、ローズヒップ抽出物、紅茶抽出物及びウコン抽出物からなる群より選択される少なくとも１種の植物抽出物
7. 前記（ａ）の植物抽出物を有効成分として含む、揮発性ステロイドによる臭気の消臭用固体石けんである請求項６に記載の固体石けん。
8. 前記揮発性ステロイドが、アンドロステノンである請求項７に記載の固体石けん。
9. 下記（ａ）の植物抽出物を皮膚又は毛髪に適用する、皮膚又は毛髪の揮発性ステロイドの吸着方法。
   （ａ）クララ抽出物、ショウキョウ抽出物、ビワ抽出物、ヒマラヤンラズベリー抽出物、ローズヒップ抽出物、紅茶抽出物及びウコン抽出物からなる群より選択される少なくとも１種の植物抽出物
10. 下記（ａ）の植物抽出物を皮膚又は毛髪に適用した後、前記植物抽出物を除去する、皮膚又は毛髪の揮発性ステロイドの吸着除去方法。
    （ａ）クララ抽出物、ショウキョウ抽出物、ビワ抽出物、ヒマラヤンラズベリー抽出物、ローズヒップ抽出物、紅茶抽出物及びウコン抽出物からなる群より選択される少なくとも１種の植物抽出物
11. 揮発性ステロイドを吸着するための、下記（ａ）の植物抽出物の使用。
    （ａ）クララ抽出物、ショウキョウ抽出物、ビワ抽出物、ヒマラヤンラズベリー抽出物、ローズヒップ抽出物、紅茶抽出物及びウコン抽出物からなる群より選択される少なくとも１種の植物抽出物