JP5651383B2 - 消臭剤組成物、並びに当該消臭剤組成物を含有する消臭用製品 - Google Patents

Description

本発明は、広範囲の不快な単一臭気ならびに複合臭気に対して有効であり、人体に安全で、溶解性に優れて取り扱いが容易である有用な消臭剤組成物、並びに該消臭剤組成物を含有する消臭用製品に関する。
詳しくは、トウキ、センキュウ、シャクヤク、ジオウならびショウガの各抽出物の混合物からなる消臭剤組成物、並びに該消臭剤組成物を含有する消臭用製品に関する。

消臭用製品は不快な臭気を除去し、人々の住居空間を快適に保つものであり、清潔を好む日本人において欠かせない日用品である。ことに、最近ではスプレー状に吹き付けることにより瞬間・局所的に消臭を実現する消臭用製品も多数開発されてきている。これに伴い消臭剤として多くの素材が開発されてきている。しかしながら、特定の悪臭成分に対する消臭技術は知られているが、各種悪臭や不快臭が混在する複合臭に対して効果的で、且つ安全性の高い消臭剤の提案はまだ少ない。

例えば、有機二塩基酸又はその塩による低級脂肪酸類やアミン類等を消臭できる技術が開示されているが、有機二塩基酸又はその塩のみでは、アルデヒド類に対する十分な消臭効果は期待できない（特許文献１）。
また、加齢臭の原因物質の一つとされるノネナール等の不飽和アルデヒドを消臭できる技術として、エタノールアミンを含む消臭剤が有効であることが開示されているが、エタノールアミンは刺激性があり、人体に触れる可能性のある形態での使用には適さない等の安全性の課題がある（特許文献２）。
更に、アミン系及びメルカプタン系の悪臭のいずれにも有効であると提案されている消臭剤として、カルボン酸基を持つビニルモノマーが９０重量％以上の重合体微粒子であってカルボン酸基の１部が銅、ニッケル、コバルトの少なくとも１種の塩を形成している消臭剤（特許文献３）、２−エチルヘキサン酸亜鉛を有効成分とする消臭剤(特許文献４）、酸解離指数が６〜９の値を持つ特定のアミノ酸骨格を有する化合物を含有してなる消臭剤（特許文献５）、有効成分としてアミリスオイルが配合された消臭剤（特許文献６）等がある。しかしながら、いずれも安定性、安全性面に課題が残るものである。

一方、種々の植物抽出物も消臭作用を有していることが知られている。中でも、人への安全性と消臭効果とを併せて検討された例として、トウキ、シャクヤク、センキュウ及びジオウからなる漢方の四物湯（しもつとう）と同じ組成の混合植物エキスが提案されている（特許文献７）。
しかしながら、消臭効果は単一系の不快臭気で確認されているだけであり、人体からの発生する直接的臭気（頭皮臭、体臭）や間接臭気（パーマ、カーリングならびに染毛剤、タバコ臭、調理臭）などの複合臭気に対する有効性に関しては十分な効果が検証されていない。

特開２００１−９５９０７号公報 特開２００１−９７８３８号公報 特開平６−２６１９３１号公報 特開平９−２７６３８１号公報 特開２００４−３３４３６号公報 特開平１１−１７８９０７号公報 特開２００７−３２５６９３号公報

本発明は、かかる課題を解決するものであって、アンモニア、ジメチルアミン、トリメチルアミン、２−メルカプトエチルアミンおよびその塩酸塩、２−メルカプト−４−ブタノリド、メルカプタン類、硫化水素、低級脂肪酸類、アルデヒド類の単一臭気、及びこれらの２種以上からなる複合臭気に対して有効であり、人体に安全で、溶解性に優れるため取り扱いが容易で、着色などの問題の少ない有用な消臭剤組成物を提供するものである。

上記課題を解決するために本発明者らは種々の植物抽出物及びそれらの混合物を検索した結果、トウキ、センキュウ、シャクヤク、ジオウならびにショウガの抽出液からなる消臭剤組成物に優れた消臭効果があることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、
（１）トウキ、シャクヤク、センキュウ、ジオウならびにショウガの抽出液からなる消臭剤組成物であり、
（２）抽出液が、水とアルコール類の混合物である抽出溶媒を用いて調製されることを特徴とする上記の消臭剤組成物であり、
（３）抽出溶媒１００重量部に対して、トウキ、シャクヤク、センキュウ、ジオウならびにショウガが、それぞれ０．１〜８重量部であることを特徴とする上記の消臭剤組成物であり、
（４）トウキ、センキュウ、シャクヤク、ジオウをそれぞれ水：アルコール比が９０：１０〜１０：９０の抽出溶媒で抽出した各抽出液と、ショウガをエタノールで抽出した抽出液とを混合するにあたり、トウキ：センキュウ：シャクヤク：ジオウ：ショウガの比率がそれぞれ２.５：２.５：２.５：２.５：９０〜２２.５：２２.５：２２.５：２２.５：１０の配合割合で混合した上記の消臭剤組成物であり、
（５）消臭の対象となる臭気が、人体を発生源とする直接的臭気および人体以外を発生源とするが人体に付着して発散する間接臭気の双方であることを特徴とする上記の消臭剤組成物であり、
（６）直接的臭気がヒトの頭皮臭又は体臭であり、間接臭気が毛髪のパーマ、カーリング、染毛剤、タバコ臭及び調理臭から選ばれる１種又は２種以上の臭気であることを特徴とする請求項５に記載の消臭剤組成物であり、
（７）（１）〜（６）の消臭剤組成物を含有することを特徴とする人体に直接使用する消臭用製品である。

本発明によれば、不快な単一臭気のみならず、複合臭気に対しても消臭効果に優れ、且つ人体に安全で、更に溶解性に優れるため取り扱いが容易である有用な消臭剤組成物を提供することができ、また当該消臭剤組成物を含む消臭用製品を提供することができる。

本発明で使用する植物は以下に示すものであり、何れも、葉、茎、根、花、種子あるいは全草を使用することができる。また、下記の植物を起原とする生薬を利用してもよい。
（１）トウキAngelica acutiloba Kitagawa（セリ科）
（２）シャクヤクPaeonia lactiflora Pallas（ボタン科）
（３）センキュウCnidium officinale Makino（セリ科）
（４）ジオウRehmannia glutinosa Liboschitz var. purpurea Makino又は Rehmannia glutinosa Liboschitz（ゴマノハグサ科）
（５）ショウガ Zingeiber officinale Roscoe（ショウガ科）
各生薬の種類はこれに限定されることなく変種、同属種、その他近縁類も使用できる。

これら植物から適当な溶媒を使用して有効成分を抽出する。溶媒は、水、アルコール類であり、アルコール類は、エタノール、１,３−ブチレングリコール、プロピレングリコールなどであり、単独或いは２種類以上の任意の混液として使用することができる。又、抽出後は、濾過して必要に応じ、抽出液を希釈、又は濃縮、乾燥することもできる。

なお、抽出方法は特に制限されるものはないが、常温又は、常圧下での溶媒の沸点までの範囲であればよく、マイクロウェーブ抽出法、超臨界抽出法を用いてもよい。なお、常温とは１５〜２５℃であり、常圧とは特別に減圧も加圧もしないときの大気圧に等しい圧力であり、一気圧すなわち1.01325×10⁵Pa前後である。
抽出後は濾過又はイオン交換樹脂を用い、吸着精製して溶液状、ペースト状、ゲル状、粉末状とすればよい。更に多くの場合は、そのままの状態で利用できるが、必要ならば、その効果に影響のない範囲で更に脱臭、脱色などの精製処理を加えてもよく、脱臭・脱色などの精製処理手段としては、活性炭カラムなどを用いればよく、抽出物質により一般的に適用される通常の手段を任意に選択して行えばよい。

トウキ、センキュウ、シャクヤク、ジオウをそれぞれ水：アルコール比が９０：１０〜１０：９０の抽出溶媒で抽出した抽出液とショウガを９５％エタノール水溶液で抽出した抽出液との配合割合は、好ましくは２.５：２.５：２.５：２.５：９０〜２２.５：２２.５：２２.５：２２.５：１０の割合であり、より好ましくは７.５：７.５：７.５：７.５：７０〜１７.５：１７.５：１７.５：１７.５：３０.０である。トウキ、センキュウ、シャクヤク、ジオウをそれぞれ水：アルコール比が９０：１０〜１０：９０の抽出溶媒で抽出した抽出液の総割合が１０.０未満の場合、或いは、９０よりも多い場合は、各エキスが有する香りと消臭性能に重要な有効成分のバランスが悪く、消臭効果が十分に発揮できない。

本発明は、水／アルコールの割合、各生薬５種類の最終的な割合が合っていれば、（１）植物をそれぞれ抽出した後に混合する、（２）５種類全てを配合した後抽出する、（３）トウキ、シャクヤク、センキュウならびにジオウを配合した後抽出したものとショウガを抽出したものとを混合する、等の様々な手法により調製することができる。
中でも、手法（２）の５種類全てを配合した後抽出したものは、経時による澱の発生が少ない点で有効である。

本発明で用いる抽出溶媒は、水とアルコール類の混合物であるが、抽出液すなわち消臭剤組成物の防腐効果を考慮すれば、その割合は水：アルコール比が９０：１０〜１０：９０であり、好ましくは、３０：７０〜７０：３０である。水が１０％未満である場合は、防腐の点で不安が生じることになる。
また、抽出溶媒の使用量については、抽出溶媒１００重量部に対して、トウキ、センキュウ、シャクヤク、ジオウならびにショウガが、それぞれ０.１〜８重量部である。

前記（３）の製法は詳しくは以下のとおりである。
トウキ、センキュウ、シャクヤク、ジオウをそれぞれ水：アルコール比が９０：１０〜１０：９０の抽出溶媒で抽出して各植物の抽出液を調製する。
別途、ショウガを９５％エタノール水溶液で抽出した抽出液を調製する。
調製された５種の抽出液を以下の配合比率で混合する。
トウキ： ２.５〜２２.５
センキュウ： ２.５〜２２.５
シャクヤク： ２.５〜２２.５
ジオウ： ２.５〜２２.５
ショウガ： ９０〜１０

本発明による消臭用製品には、本発明の必須の消臭剤の他に、例えば、下記に示すような化粧品類、ヘアケア製品類、デオドラント製品類などで通常使用される基剤、添加剤等を併用して製造することができる。

(１)各種油脂類：
アボカド油、アーモンド油、ウイキョウ油、エゴマ油、オリーブ油、オレンジ油、オレンジラフィー油、ゴマ油、カカオ脂、カミツレ油、カロット油、キューカンバー油、牛脂脂肪酸、ククイナッツ油、サフラワー油、シア脂、液状シア脂、大豆油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、パーシック油、ヒマシ油、綿実油、落花生油、タートル油、ミンク油、卵黄油、パーム油、パーム核油、ヤシ油、牛脂、豚脂又はこれら油脂類の水素添加物（硬化油等）など。

(２)ロウ類：
ミツロウ、モクロウ、カルナバロウ、鯨ロウ、ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、カンデリラロウ、モンタンロウ、セラックロウ、ライスワックス、スクワレン、スクワラン、プリスタンなど。

(３)鉱物油：
流動パラフィン、ワセリン、パラフィン、オゾケライド、セレシン、マイクロクリスタリンワックスなど。

(４)脂肪酸類：
ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、１２−ヒドロキシステアリン酸、ウンデシレン酸、トール油脂肪酸、ラノリン脂肪酸などの天然脂肪酸、イソノナン酸、カプロン酸、２−エチルブタン酸、イソペンタン酸、２−メチルペンタン酸、２−エチルヘキサン酸、イソペンタン酸などの合成脂肪酸。

(５)アルコール類：
エタノール、イソプロパノール、ラウリルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロールなどの天然アルコール、２−ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、２−オクチルドデカノールなどの合成アルコール。

(６)多価アルコール類：
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、１,３−ブチレングリコール、１,２−ペンタンジオール、グリセリン、ジグリセリン、ペンタエリトリトール、ソルビトール、マンニトールなど。

(７)エステル類：
ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸オレイル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、酢酸ラノリン、モノステアリン酸エチレングリコール、モノステアリン酸プロピレングリコール、ジオレイン酸プロピレングリコールなど。

(８)金属セッケン類：
ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、パルミチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、ラウリン酸亜鉛、ウンデシレン酸亜鉛など。

(９)ガム質、糖類又は水溶性高分子化合物：
アラビアゴム、ベンゾインゴム、ダンマルゴム、グアヤク脂、アイルランド苔、カラヤゴム、トラガントゴム、キャロブゴム、クインシード、寒天、カゼイン、乳糖、果糖、ショ糖又はそのエステル、トレハロース又はその誘導体、デキストリン、ゼラチン、ペクチン、デンプン、カラギーナン、ジェランガム、カルボキシメチルキチン又はキトサン、エチレンオキサイドなどのアルキレン(Ｃ２〜Ｃ４)オキサイドが付加されたヒドロキシアルキル(Ｃ２〜Ｃ４)キチン又はキトサン、低分子キチン又はキトサン、キトサン塩、硫酸化キチン又はキトサン、リン酸化キチン又はキトサン、アルギン酸又はその塩、ヒアルロン酸又はその塩、コンドロイチン硫酸又はその塩、ヘパリン、エチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、カルボキシエチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ニトロセルロース、結晶セルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメタアクリレート、ポリアクリル酸塩、ポリエチレンオキサイドやポリプロピレンオキサイドなどのポリアルキレンオキサイド又はその架橋重合物、カルボキシビニルポリマー、ポリエチレンイミンなど。

(１０)界面活性剤：
アニオン界面活性剤（アルキルカルボン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩）、カチオン界面活性剤（アルキルアミン塩、アルキル四級アンモニウム塩）、両性界面活性剤〔カルボン酸型両性界面活性剤（アミノ型、ベタイン型）、硫酸エステル型両性界面活性剤、スルホン酸型両性界面活性剤、リン酸エステル型両性界面活性剤〕、非イオン界面活性剤（エーテル型非イオン界面活性剤、エーテルエステル型非イオン界面活性剤、エステル型非イオン界面活性剤、ブロックポリマー型非イオン界面活性剤、含窒素型非イオン界面活性剤）、その他の界面活性剤（天然界面活性剤、タンパク質加水分解物の誘導体、高分子界面活性剤、チタン・ケイ素を含む界面活性剤、フッ化炭素系界面活性剤）など。

(１１)各種ビタミン類
ビタミンＡ群：レチノール、レチナール（ビタミンＡ１）、デヒドロレチナール（ビタミンＡ２）、カロチン、リコピン（プロビタミンＡ）、
ビタミンＢ群：チアミン塩酸塩、チアミン硫酸塩（ビタミンＢ１）、リボフラビン（ビタミンＢ２）、ピリドキシン（ビタミンＢ６）、シアノコバラミン（ビタミンＢ１２）、葉酸類、ニコチン酸類、パントテン酸類、ビオチン類、コリン、イノシトール類、
ビタミンＣ群：ビタミンＣ酸又はその誘導体、
ビタミンＤ群：エルゴカルシフェロール（ビタミンＤ２）、コレカルシフェロール（ビタミンＤ３）、ジヒドロタキステロール、
ビタミンＥ群：ビタミンＥ又はその誘導体、ユビキノン類、
ビタミンＫ群：フィトナジオン（ビタミンＫ１）、メナキノン（ビタミンＫ２）、メナジオン（ビタミンＫ３）、メナジオール（ビタミンＫ４）、
その他、必須脂肪酸（ビタミンＦ）、カルニチン、フェルラ酸、γ−オリザノール、オロット酸、ビタミンＰ類（ルチン、エリオシトリン、ヘスペリジン）、ビタミンＵなど。

(１２)各種アミノ酸類：
バリン、ロイシン、イソロイシン、トレオニン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファン、リジン、グリシン、アラニン、アスパラギン、グルタミン、セリン、システイン、シスチン、チロシン、プロリン、ヒドロキシプロリン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ヒドロキシリジン、アルギニン、オルニチン、ヒスチジンなどや、それらの硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、クエン酸塩、或いはピロリドンカルボン酸のごときアミノ酸誘導体など。

（１３）パーマネントウエーブ用剤：
チオグリコール酸、チオグリコール酸アンモニウム、チオグリコール酸モノエタノールアミン、チオグリコール酸グリセリル、Ｌ−システイン、ＤＬ−システイン、Ｌ−システイン塩酸塩、ＤＬ−システイン塩酸塩、Ｎ−アセチル−Ｌ−システイン、チオグリセリン、チオ乳酸、２−メルカプトエチルアミンおよびその塩酸塩、２−メルカプト−４−ブタノリド、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム等の還元剤を含む第１剤、および過酸化水素、過ホウ酸ナトリウム、臭素酸カリウム、臭素酸ナトリウム等の酸化剤を含む第２剤

(１４)植物又は動物系原料由来の種々の添加物：
これらは、添加しようとする製品種別、形態に応じて常法的に行われる加工（例えば、粉砕、製粉、洗浄、加水分解、醗酵、精製、圧搾、抽出、分画、ろ過、乾燥、粉末化、造粒、溶解、滅菌、pＨ調整、脱臭、脱色などを任意に選択、組合わせた処理）を行い、各種の素材から任意に選択して供すればよい。

なお、上記植物又は動物系原料の抽出を行う場合に用いる溶媒については、供する製品の使用目的、種類、或いは後に行う加工処理等を考慮した上で選択すればよいが、通常では、水、水溶性有機溶媒（例えば、エタノール、プロピレングリコール、１,３−ブチレングリコールなど）の中から選ばれる１種もしくは２種以上の混液を用いるのが望ましい。但し、用途により有機溶媒の含有が好ましくない場合においては、水のみを使用したり、あるいは抽出後に除去しやすいエタノールを採用し、単独又は水との任意の混液で用いたりすれば良く、又、搾取抽出したものでも良い。

なお、前記植物又は動物系原料由来の添加物を、全身用又は局所用の外用剤、化粧品類に供する場合、皮膚や頭髪の保護をはじめ、保湿、感触・風合いの改善、柔軟性の付与、刺激の緩和、芳香によるストレスの緩和、細胞賦活（細胞老化防止）、炎症の抑制、肌質・髪質の改善、肌荒れ防止及びその改善、発毛、育毛、脱毛防止、光沢の付与、清浄効果、疲労の緩和、血流促進、温浴効果などの美容的効果のほか、香付け、消臭、増粘、防腐、緩衝などの効果も期待できる。

(１５)香料：
ジャコウ、シベット、カストリウム、アンバーグリスなどの天然動物性香料、アニス精油、アンゲリカ精油、イランイラン精油、イリス精油、ウイキョウ精油、オレンジ精油、カナンガ精油、カラウェー精油、カルダモン精油、グアヤクウッド精油、クミン精油、黒文字精油、ケイ皮精油、シンナモン精油、ゲラニウム精油、コパイババルサム精油、コリアンダー精油、シソ精油、シダーウッド精油、シトロネラ精油、ジャスミン精油、ジンジャーグラス精油、杉精油、スペアミント精油、西洋ハッカ精油、大茴香精油、チュベローズ精油、丁字精油、橙花精油、冬緑精油、トルーバルサム精油、パチュリー精油、バラ精油、パルマローザ精油、桧精油、ヒバ精油、白檀精油、プチグレン精油、ベイ精油、ベチバー精油、ベルガモット精油、ペルーバルサム精油、ボアドローズ精油、芳樟精油、マンダリン精油、ユーカリ精油、ライム精油、ラベンダー精油、リナロエ精油、レモングラス精油、レモン精油、ローズマリー精油、和種ハッカ精油などの植物性香料など。合成香料成分としては、脂肪族炭化水素、テルペン炭化水素、芳香族炭化水素等の炭化水素類、脂肪族アルコール、テルペンアルコール、芳香族アルコール等のアルコール類、脂肪族エーテル、芳香族エーテル等のエーテル類、脂肪族オキサイド、テルペン類のオキサイド等のオキサイド類、脂肪族アルデヒド、テルペン系アルデヒド、

水素化芳香族アルデヒド、チオアルデヒド、芳香族アルデヒド等のアルデヒド類、脂肪族ケトン、テルペンケトン、水素化芳香族ケトン、脂肪族環状ケトン、非ベンゼン系芳香族ケトン、芳香族ケトン等のケトン類、アセタール類、ケタール類、フェノール類、フェノールエーテル類、脂肪酸、テルペン系カルボン酸、水素化芳香族カルボン酸、芳香族カルボン酸等の酸類、酸アマイド類、脂肪族ラクトン、大環状ラクトン、テルペン系ラクトン、水素化芳香族ラクトン、芳香族ラクトン等のラクトン類、脂肪族エステル、フラン系のカルボン酸族エステル、脂肪族環状カルボン酸エステル、芳香族カルボン酸エステル等のエステル類、ニトロムスク類、ニトリル、アミン、ピリジン類、キノリン類、ピロール、インドール等の含窒素化合物など。合成香料のより具体的としては、例えば１９９６年化学工業日報社刊，印藤元一著（合成香料化学と商品知識）、１９６９年，ステファンアークタンダー（ＳＴＥＦＦＥＮＡＲＣＴＡＭＤＥＲ）著（パフューム アンド フレバーケミカルス＜Ｐｅｒｆｕｍｅ ａｎｄ Ｆｌａｖｏｒ Ｃｈｅｍｉｃａｌｓ＞）等に記載された香料等が好適に使用できる。以下に主な香料等を示す。アルデヒドＣ６〜Ｃ１２、アニスアルデヒド、アセタールＲ、アセトフェノン、アセチルセドレン、アドキサール、アリルアミルグリコレート、アリルシクロヘキサンプロピオネート、アルファダマスコン、ベータダマスコン、デルタダマスコン、アンブレットリッド、アンブロキサン、アミルシンナミックアルデヒド、アミルシンナミックアルデヒドジメチルアセタール、アミルバレリアネート、アミルサリシレート、イソアミルアセテート、

イソアミルサリシレート、オーランチオール、アセチルユゲノール、バクダノール、ベンジルアセテート、ベンジルアルコール、ベンジルサリシレート、ベルガミールアセテート、ボルニルアセテート、ブチルブチレート、パラターシャリーブチルシクロヘキサノール、パラターシャリーブチルシクロヘキシルアセテート、オルトターシャリーブチルシクロヘキサノール、ベンズアルデヒド、ベンジルフォーメート、カリオレフィン、カシュメラン、カルボン、セドロアンバー、セドリルアセテート、セドロール、セリストリッド、シンナミックアルコール、シンナミックアルデヒド、シスジャスモン、シトラール、シトラールジメチルアセタール、シトラサール、シトロネロール、シトロネリルアセテート、シトロネリルフォーメート、シトロネリルニトリル、シクラセット、シクラメンアルデヒド、シクラプロップ、キャロン、クマリン、シンナミルアセテート、デルタＣ６〜Ｃ１３ラクトン、ジメチルベンジルカービノール、ジヒドロジャスモン、ジヒドロリナロール、ジヒドロミルセノール、ジメトール、ジミルセトール、ジフェニルオキサイド、エチルワニリン、ユゲノール、フルイテート、フェンキルアルコール、

フェニルエチルフェニルアセテート、ガラキソリッド、ガンマＣ６〜Ｃ１３ラクトン、ゲラニオール、ゲラニルアセテート、ゲラニルフォーメート、ゲラニルニトリル、ヘディオン、ヘリオナール、ヘリオトロピン、シス−３−ヘキセノール、シス−３−ヘキセニルアセテート、シス−３−ヘキセニルルサリシレート、ヘキシルシンナミックアルデヒド、ヘキシルサリシレート、ヒヤシンスジメチルアセタール、ハイドロトロピックアルコール、ヒドロキシシトロネラール、インドール、イソボルニルアセテート、イソシクロシトラール、イソＥスーパー、イソユゲノール、イソノニルアセテート、イソブチルキノリン、ジャスマール、ジャスモラクトン、ジャスモフィラン、コアボン、リグストラール、リリアール、ライムオキサイド、リモネン、リナロール、リナロールオキサイド、リナリルアセテート等が挙げられる。

更にこの他にも、これまでに知られている各原料素材、例えば、α−ヒドロキシ酸類、無機顔料、紫外線吸収剤、美白剤、チロシナーゼ活性阻害剤、メラニン色素分解物質、細胞賦活物質、収れん剤、活性酸素消去剤、抗酸化剤、過酸化脂質生成抑制剤、抗炎症剤、抗菌剤、保湿剤、エラスターゼ活性阻害剤、抗アンドロゲン剤、温感剤、冷感剤、色素、ホルモン類、金属イオン封鎖剤、ｐＨ調整剤、キレート剤、防腐・防バイ剤、清涼剤、安定化剤、乳化剤、動・植物性蛋白質又はその分解物、動・植物性多糖類又はその分解物、動・植物性糖蛋白質又はその分解物、消炎剤・抗アレルギー剤、創傷治療剤、気泡・増泡剤、増粘剤、口腔用剤、消臭・脱臭剤、酵素などと併用することができる。

本発明の消臭剤が用いられる消臭用製品は、消臭剤組成物（室内用、トイレ用、自動車用など）はもちろん、消臭効果が求められるものであれば特に限定されることはなく、例えば消臭用の化粧料組成物、浴用剤組成物、洗剤組成物などが例示され、それぞれ液状、乳液状、ペースト状、ゲル状、パウダー状（粉末状）、顆粒状、ペレット状、スティック状、固形状等の何れの形態として提供されてもよい。

化粧品組成物としては、香水、オーデコロン、化粧水（ローション）、乳液、クリーム、オイル、軟膏、パック、口紅、ファンデーション、アイライナー、頬紅、マスカラ、アイシャドウー、マニキュア・ペディキュア、爪被覆剤、爪被覆除去剤、ひげ剃り用剤、シャンプー、リンス、ヘアトリートメント、ヘアトニック、ヘアスプレー、ヘアクリーム、ヘアローション、整髪料、育毛料、パーマネント液、染毛料、ハンドソープ・ボディーソープ、歯磨き剤、洗口料、洗顔料・石けん類、浴用剤、日焼け・日焼け止め化粧品等が挙げられる。

ヘアケア組成物としては、シャンプー、コンディショナー、トリートメント、パーマ剤、カーリング剤、染毛剤、整髪剤等が挙げられる。

デオドラント組成物は、ハンドソープ、ウエットタイプのシート、制汗スプレー等が挙げられる。

本発明の消臭剤組成物が使用される消臭用製品において、消臭剤組成物の配合量は抽出液の状態で各製品に対して、０.００１〜２０質量％であり、好ましくは、０.０５〜１０質量％である。

以下に抽出例、調製例、試験例、処方例を挙げて説明するが、本発明がこれらに限定されるものではない。

［抽出例ａ］
トウキに抽出溶媒５００ｍＬを添加し、１時間還流抽出した。次いで、これを濾過して抽出液４５０ｍＬを得た（表１）。

［抽出例ｂ］
シャクヤクに抽出溶媒５００ｍＬを添加し、１時間還流抽出した。次いで、これを濾過して抽出液４５０ｍＬを得た（表２）。

［抽出例ｃ］
センキュウに抽出溶媒５００ｍＬを添加し、１時間還流抽出した。次いで、これを濾過して抽出液４５０ｍＬを得た（表３）。

［抽出例ｄ］
ジオウに抽出溶媒５００ｍＬを添加し、１時間還流抽出した。次いで、これを濾過して抽出液４５０ｍＬを得た（表４）。

［抽出例ｅ］
ショウガに抽出溶媒５００ｍＬを添加し、１時間還流抽出した。次いで、これを濾過して抽出液４５０ｍＬを得た（表５）。

［実施例１］
抽出例ａ〜ｅで調製した各抽出液を用いて、本発明である消臭剤組成物Ａ〜Ｍを調製した（表６）。

〔悪臭組成物の調製〕
本発明の消臭剤組成物の効果を確認するために、以下の模擬悪臭を調製した。
（１）模擬体臭溶液
以下の組成で模擬体臭溶液を調製した（表７）。

（２）模擬頭皮臭溶液
以下の組成で模擬頭皮臭溶液を調製した（表８）。

（３）タバコ臭溶液
通気口を２つ設けた蓋付き５Ｌガラスデシケーター内で、市販タバコ（マイルドセブン）に火をつけて密閉し、一方の通気口からエアポンプで空気を流し入れ、もう一方の通気口にゴム管を付けては９５％エタノール１００ｍＬを充填した３００ｍＬ三角フラスコ内に浸してバブリングしてタバコ臭気をトラップして、模擬タバコ臭溶液を得た。

（４）パーマ（カーリング）臭溶液
市販のａ）チオグリコール酸あるいはその塩を還元剤とするパーマ（カーリング）剤、ならびにｂ）２−メルカプトエチルアミンおよびその塩酸塩を還元剤とするパーマ（カーリング）剤をパーマ（カーリング）剤臭気とした。

（５）調理臭
市販の生鮮アジ、たまねぎを触れて手に移った臭気を調理臭とした。

[実施例２]
人体に直接使用する消臭用製品としてデオドラントスプレーを調製した（表９）。

[実施例３]
人体に直接使用する消臭用製品として整髪料を調製した（表１０）。

[実施例４]
人体に直接使用する消臭用製品としてハンドソープを調製した（表１１）。

[実施例５]
人体に直接使用する消臭用製品としてカーリング剤を調製した（表１２）。

[比較例１]
人体に直接使用する消臭用製品としてデオドラントスプレーを調製した（表１３）。

[比較例２]
人体に直接使用する消臭用製品として整髪料を調製した（表１４）。

[比較例３]
人体に直接使用する消臭用製品としてハンドソープを調製した（表１５）。

[比較例４]
人体に直接使用する消臭用製品としてカーリング剤を調製した（表１６）。

［試験例１］
１２Ｌガラスデシケーター底部に容積１０ｃｃのミニシャーレを１つ設置し、表７の組成で調製した模擬体臭溶液を１ｍＬと消臭剤組成物Ｄの１ｍＬをそれぞれ添加し、上口にゴム栓をした蓋をする。
１０分後、デシケーター蓋の上口のゴム栓を外し、においの強さと不快感を評価した。
なお、本発明品の代わりに精製水１ｍＬを添加したものを対照とした。

（評価基準）
ａ）臭気
４：悪臭を感じない
３：わずかに悪臭を感じる
２：かなり悪臭を感じる
１：強い悪臭を感じる
ｂ）快−不快
２：不快ではない
１：どちらともいえない
０：不快である

［試験例２］
１２Ｌガラスデシケーター底部に直径１５ｃｍのろ紙を１枚設置し、表７の組成で調製した模擬体臭溶液を０.５ｍＬ滴下して、上口にゴム栓をした蓋をする。
５分後、デシケーターの蓋をずらして、実施例２又は比較例１で調製したデオドラントスプレーを３秒間噴霧して、直ぐに蓋を戻した。
更に５分後、デシケーター蓋の上口のゴム栓を外し、においの強さと不快感を評価した。
なお、実施例２に使用した本発明の消臭組成物Ａの代わりに精製水１ｍＬを添加したものを対照品とし、評価は試験例１と同様に行った。

［試験例３］
１２Ｌガラスデシケーター底部に容積１０ｃｃのミニシャーレを１つ設置し、表８の組成で調製した模擬頭皮臭溶液を１ｍＬと消臭剤組成物Ｇの１ｍＬをそれぞれ添加し、上口にゴム栓をした蓋をする。
１０分後、デシケーター蓋の上口のゴム栓を外し、においの強さと不快感を評価した。
なお、本発明品の代わりに精製水１ｍＬを添加したものを対照とした。

（評価基準）
ａ）臭気
４：悪臭を感じない
３：わずかに悪臭を感じる
２：かなり悪臭を感じる
１：強い悪臭を感じる
ｂ）快−不快
２：不快ではない
１：どちらともいえない
０：不快である

［試験例４］
１２Ｌガラスデシケーター底部に直径１５ｃｍのろ紙を１枚設置し、表８の組成で調製した模擬頭皮臭溶液を０.５ｍＬ滴下して、上口にゴム栓をした蓋をする。
５分後、デシケーターの蓋をずらして、市販のスプレーポンプに充填した実施例３または比較例２で調製した整髪料を３回噴霧して、直ぐに蓋を戻した。
更に５分後、デシケーター蓋の上口のゴム栓を外し、においの強さと不快感を評価した。
なお、実施例３に使用した本発明の消臭組成物Ｆの代わりに精製水１ｍＬを添加したものを対照品とし、評価は試験例３と同様に行った。

［試験例５］
１２Ｌガラスデシケーター底部に直径１５ｃｍのろ紙を１枚設置し、タバコ臭溶液を０.５ｍＬ滴下して、上口にゴム栓をした蓋をする。
５分後、デシケーターの蓋をずらして、市販のスプレーポンプに充填した消臭剤組成物Ｅを３回噴霧して、直ぐに蓋を戻した。
更に５分後、デシケーター蓋の上口のゴム栓を外し、においの強さと不快感を評価した。
なお、本発明品の代わりに精製水１ｍＬを添加したものを対照とした。

（評価基準）
ａ）臭気
４：悪臭を感じない
３：わずかに悪臭を感じる
２：かなり悪臭を感じる
１：強い悪臭を感じる
ｂ）快―不快
２：不快ではない
１：どちらともいえない
０：不快である

［試験例６］
長さ１５ｃｍの人毛束（２ｇ）１０本と火を付けた市販のタバコを接触しないように１２Ｌガラスデシケーターに入れて１０分間放置した。
その後、毛束を全て取り出し、更に室内で１０分間放置後、１２Ｌガラスデシケーター底部にそのうちの５本を静置し、市販のスプレーポンプに充填した実施例３または比較例２で調製した整髪料を５回噴霧して、直ぐに蓋を戻した。
５分後、デシケーター蓋の上口のゴム栓を外し、においの強さと不快感を評価した。
なお、実施例３に使用した本発明の消臭組成物Ｆの代わりに精製水１ｍＬを添加したものを対照品とし、評価は試験例５と同様に行った。

［試験例７］
評価者５名に生鮮アジ、次いでみじん切りにしたたまねぎの順に両手触れてもらった。それぞれの臭気が手に移ったことを確認後、実施例４または比較例３で調製したハンドソープ２ｇで手を洗い、直後の臭気を評価した。
なお、実施例４に使用した本発明の消臭組成物Ｃの代わりに精製水１ｍＬを添加したものを対照品とし、評価は試験例５と同様に行った。

（評価基準）
ａ）臭気
４：悪臭を感じない
３：わずかに悪臭を感じる
２：かなり悪臭を感じる
１：強い悪臭を感じる
ｂ）快―不快
２：不快ではない
１：どちらともいえない
０：不快である

［試験例７］
１２Ｌガラスデシケーター底部に直径１５ｃｍのろ紙を１枚設置し、市販のパーマ（カーリング）臭溶液ａ）、ｂ）を０.５ｍＬ滴下して、上口にゴム栓をした蓋をする。
５分後、デシケーターの蓋をずらして、市販のスプレーポンプに充填した消臭剤組成物ＨまたはＭを３回噴霧して、直ぐに蓋を戻した。
更に５分後、デシケーター蓋の上口のゴム栓を外し、においの強さと不快感を評価した。
なお、本発明品の代わりに精製水１ｍＬを添加したものを対照品とした。

（評価基準）
ａ）臭気
４：悪臭を感じない
３：わずかに悪臭を感じる
２：かなり悪臭を感じる
１：強い悪臭を感じる
ｂ）快−不快
２：不快ではない
１：どちらともいえない
０：不快である

パーマ（カーリング）臭溶液ａ）

パーマ（カーリング）臭溶液ｂ）

［試験例８］
長さ１５ｃｍの人毛束（２ｇ）３本を実施例５または比較例４で調製したカーリング剤を用いて以下の操作で処理した。
１）毛束3本をキャップ付１００gガラス瓶に入れ、第1剤１０ｇを加えて蓋をして、毛束全体に馴染ませて２０分間放置する。
２）２０分後、４０℃のお湯で１０秒間毛束を洗う。
３）新しいキャップ付１００ｇガラス瓶に洗浄した毛束を入れ、第２剤を１０ｇ加えて蓋をして、毛束全体に馴染ませて２０分間放置する。
４）２０分後、４０℃のお湯で１０秒間毛束を洗い、評価サンプルとする。
なお、実施例５に使用した本発明の消臭組成物Ｂの代わりに精製水１ｍＬを添加したものを対照品とし、評価は試験例５と同様に行った。

以上の結果から、本発明の消臭剤を使用した消臭用製品はいずれも優れた消臭効果を示した。

本発明の消臭剤は不快な単一臭気のみならず、人体からの発生する直接的臭気（頭皮臭、体臭）や間接臭気（パーマ、カーリングならびに染毛剤、タバコ臭、調理臭）など広範囲の複合臭気に対して有効であり、人体に安全で、溶解性に優れてるため取り扱いが容易で、着色などの問題の少ない有用な消臭剤を提供することができる。

Claims (9)

1. トウキ、センキュウ、シャクヤク、ジオウならびにショウガの抽出液からなる消臭剤組成物であって、トウキ、センキュウ、シャクヤク、ジオウをそれぞれ水：エタノール比が９０：１０〜１０：９０の抽出溶媒で抽出した各抽出液と、ショウガをエタノールで抽出した抽出液とを混合するにあたり、トウキ：センキュウ：シャクヤク：ジオウ：ショウガの比率がそれぞれ２.５：２.５：２.５：２.５：９０〜２２.５：２２.５：２２.５：２２.５：１０の配合割合で混合したことを特徴とする上記の組成物。
2. 抽出溶媒１００重量部に対して、トウキ、センキュウ、シャクヤク、ジオウならびにショウガが、それぞれ０.１〜８重量部であることを特徴とする請求項１に記載の消臭剤組成物。
3. トウキ：センキュウ：シャクヤク：ジオウ：ショウガの比率がそれぞれ７.５：７.５：７.５：７.５：７０〜１７.５：１７.５：１７.５：１７.５：３０.０であることを特徴とする請求項１又は２に記載の消臭剤組成物。
4. トウキ：センキュウ：シャクヤク：ジオウ：ショウガの比率がそれぞれ７.５：７.５：７.５：７.５：７０であることを特徴とする請求項１〜３のいずれかに記載の消臭剤組成物。
5. トウキ、センキュウ、シャクヤク、ジオウをそれぞれ水：エタノール比が７０：３０〜３０：７０の抽出溶媒で抽出し、ショウガを９５％エタノール水溶液で抽出することを特徴とする請求項１〜４のいずれかに記載の消臭剤組成物。
6. 消臭の対象となる臭気が、人体を発生源とする直接的臭気および人体以外を発生源とするが人体に付着して発散する間接臭気の双方であることを特徴とする請求項１〜５のいずれかに記載の消臭剤組成物。
7. 直接的臭気がヒトの頭皮臭又は体臭であり、間接臭気が毛髪のパーマ、カーリング、染毛剤、タバコ臭及び調理臭から選ばれる１種又は２種以上の臭気であることを特徴とする請求項６に記載の消臭剤組成物。
8. 請求項１〜７のいずれかに記載の消臭剤組成物を含有することを特徴とする人体に直接使用する消臭用製品。
9. トウキ、センキュウ、シャクヤク、ジオウならびにショウガの抽出液からなる消臭剤組成物の製造方法であって、
   （１）トウキ、センキュウ、シャクヤク、ジオウのそれぞれ０.１〜８重量部を、それぞれ水：エタノール比が７０：３０〜３０：７０の抽出溶媒１００重量部で抽出し、次いでこれを濾過して各抽出液を得る工程、
   （２）ショウガ０．１〜８重量部を、９５％エタノール水溶液１００重量部で抽出し、次いでこれを濾過してショウガ抽出液を得る工程、および、
   （３）上記の工程（１）と（２）で得られた各抽出液を混合するにあたり、トウキ：センキュウ：シャクヤク：ジオウ：ショウガの比率がそれぞれ２.５：２.５：２.５：２.５：９０〜２２.５：２２.５：２２.５：２２.５：１０の配合割合で混合する工程、
   を含むことを特徴とする上記の方法。