JP5285203B2 - 血流促進剤並びに該血流促進剤を含有する外用剤、化粧料、浴用剤及び洗剤 - Google Patents

血流促進剤並びに該血流促進剤を含有する外用剤、化粧料、浴用剤及び洗剤 Download PDF

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Description

本発明は、血流促進剤並びに該血流促進剤を含有する化粧料、浴用剤及び洗剤組成物に関する。
人間の体表は外界の熱や機械的圧力などの物理的刺激や、化学物質塗布による化学的刺激など、様々な刺激により生理的な反応が起こる。例えば、温湿布などを腰に当てると局所の痛みを和らげ、温いお湯に全身浴すると体表に熱刺激を与えて血液循環や血行が良くなる。最近では血流促進作用に着目し、血流促進作用を有する素材を外用剤として使用し、皮膚に潤いを与え、更には美白作用を目的とする製品開発が行われてきている。
従来より、血流促進剤としては、カルバクロール及び/又はチモールを有効成分とする血流促進剤(特許文献1)、シトラールを有効成分とする血流促進剤(特許文献2)、安息香酸、安息香酸のアルカリ金属塩、ベンズアルデヒド、クミンアルデヒド、ミルテナール、ヒドロキシシトロネラールを有効成分とする血流促進剤(特許文献3)などが提案されている。
特開平11−255636号公報 特開2000−044467号公報 特開2000−169326号公報
しかしながら、従来の血流促進剤では、感触性、血流促進効果の持続性、物理化学的安定性といった点において未だ満足されるものではなかった。
本発明は、かかる課題を解決するものであって、長時間効果が継続する血流促進剤並びに該血流促進剤を含有し、皮膚に対しては、乾燥、肌荒れ、ヒビ、アカギレ、フケ、カユミ、炎症性疾患の予防、軽減又は改善に、又、毛髪に対しては、乾燥、パサツキ、枝毛、切れ毛、光沢付与等に奏効する化粧料又は浴用剤、あるいは肌荒れ、ヒビ、アカギレ等のスキントラブルが起こりにくいように改良された洗剤組成物を提供する。
上記課題を解決するために本発明者らは種々の植物抽出物及びそれらの混合物を検索した結果、シモツトウと呼ばれる漢方処方と同一組成の生薬混合物の抽出物が相乗的に優れた血流促進効果を示すことを見いだし、本発明を完成させた。すなわち本発明は、トウキ、センキュウ、シャクヤク及びジオウの混合物の抽出物からなる血流促進剤であり、詳しくは、トウキ0.4〜10.0部(重量部、以下同じ)、センキュウ0.4〜10.0部、シャクヤク0.4〜10.0部及びジオウ0.4〜10.0部の混合物の抽出物からなる血流促進剤であり、更に詳しくは、トウキ1.6〜8.0部、センキュウ1.6〜8.0部、シャクヤク1.6〜8.0部及びジオウ1.6〜8.0部の混合物の抽出物からなる血流促進剤であり、更に詳しくは、トウキ2.8〜6.0部、センキュウ2.8〜6.0部、シャクヤク2.8〜6.0部及びジオウ2.8〜6.0部の混合物の抽出物からなる血流促進剤であり、さらに詳しくは水又はアルコール類又はそれらの混合物による抽出物である上記血流促進剤であり、また、上記血流促進剤を含有することを特徴とする化粧料組成物又は浴剤組成物又は洗剤組成物である。
本発明の血流促進剤は長時間血流促進効果が継続し、該血流促進剤を含有する化粧料、浴用剤は、皮膚に対しては、乾燥、肌荒れ、ヒビ、アカギレ、フケ、カユミ等の予防、軽減又は改善に、又、毛髪に対しては、乾燥、パサツキ、枝毛、切れ毛、光沢付与等に奏効する。また、従来、肌荒れ、ヒビ、アカギレ等のスキントラブルが懸念されてきた家庭用洗剤などにおいても、本発明の血流促進剤がこのようなトラブルを起こりにくいように緩和し、肌をいたわる洗剤組成物を提供することができる。
本発明で使用する植物は以下に示すものであり、何れも、葉、茎、根、花、種子あるいは全草を使用することができる。また、下記の植物を起源とする生薬を利用してもよい。
(1)トウキAngelica acutiloba Kitagawa(セリ科)
(2)センキュウCnidium officinale Makino(セリ科)
(3)シャクヤクPaeonia lactiflora Pallas(ボタン科)
(4)ジオウRehmannia glutinosa Liboschitz var. purpurea Makino又は Rehmannia glutinosa Liboschitz(ゴマノハグサ科)
各生薬の種類はこれに限定されることなく変種、同属種、その他近縁類も使用できる。
シモツトウは、トウキ、センキュウ、シャクヤク及びジオウの4種を配合し、皮膚が乾燥し、色つやの悪い体質で胃腸障害のない人の次の諸症:産後あるいは流産後の疲労回復、月経不順、冷え性、しもやけ、しみ、血の道症に効果があるとされている。〔天然物医薬品学(糸川秀治、大本太一、永井正博、古谷 力編、朝倉書店発行 1987年4月10日版)〕。
シモツトウは、比較的体力が低下したもので貧血の傾向があり、皮膚は乾燥して色つやが悪く、腹が軟弱でへその上に動悸があるものに用いる。婦人の諸疾患、産婦人科疾患の聖薬といわれる。貧血、子宮出血、月経不順、月経痛、冷え性、自律神経失調症、更年期障害や産前産後などに効果があるとされている。〔天然薬物事典(奥田拓男編、廣川書店発行 昭和61年3月3日)〕。
これら植物の混合物から適当な溶媒を使用して有効成分を抽出する。溶媒は、水、アルコール類(例えば、メタノール、無水エタノール、エタノールなどの低級アルコール、あるいは1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールなどの多価アルコール)などを、単独或いは2種類以上の任意の混液として使用することができる。又、抽出後は、濾過して必要に応じ、抽出液を希釈、又は濃縮、乾燥することもできる。
なお、抽出方法は特に制限されるものはないが、常温又は、常圧下での溶媒の沸点までの範囲であればよく、マイクロウェーブ抽出法、超臨界抽出法を用いてもよい。抽出後は濾過又はイオン交換樹脂を用い、吸着精製して溶液状、ペースト状、ゲル状、粉末状とすればよい。更に多くの場合は、そのままの状態で利用できるが、必要ならば、その効果に影響のない範囲で更に脱臭、脱色などの精製処理を加えてもよく、脱臭・脱色などの精製処理手段としては、活性炭カラムなどを用いればよく、抽出物質により一般的に適用される通常の手段を任意に選択して行えばよい。
本発明で使用する生薬は、4種類配合した後抽出したものから効果の高い抽出物が得られる。したがって各々から個別に抽出したり、任意に3種類以下の植物を組み合わせて抽出したり、また、各抽出物又は抽出液を混合して使用したものよりも効果がある。4種の植物を配合した後抽出することにより血流促進効果の持続性がより向上することから、4種の植物を配合した後抽出した物を使用することに十分意義があると考えられる。
本発明で使用する各生薬の配合量は、経験漢方処方分量集(医道の日本社発行 、平成5年9版)、及び一般用漢方処方の手引き(日薬連漢方専門委員会編集、厚生省薬務局監修、薬業時報社発行 平成4年4月30日4版12刷)に記載されている分量が好ましい。配合比はその目的により応じて調整して用いることができ、例えば前記一般用漢方処方の手引きには、シモツトウの処方として、トウキ:センキュウ:シャクヤク:ジオウの重量比で、4:4:4:4などの例が記載されている。したがって、本発明においては通常の配合量としてトウキ0.4〜10.0部(重量部、以下同じ)、センキュウ0.4〜10.0部、シャクヤク0.4〜10.0部及びジオウ0.4〜10.0部であるが、さらに好ましいのはトウキ1.6〜8.0部、センキュウ1.6〜8.0部、シャクヤク1.6〜8.0部及びジオウ1.6〜8.0部であり、最も好ましい配合量は、トウキ2.8〜6.0部、センキュウ2.8〜6.0部、シャクヤク2.8〜6.0部及びジオウ2.8〜6.0部である。
本発明による化粧料組成物、浴用剤組成物及び洗剤組成物は、本発明の必須の血流促進剤の他に、例えば、下記に示すような化粧品類などで通常使用される基剤、添加剤等を併用して製造することができる。
(1)各種油脂類:アボカド油、アーモンド油、ウイキョウ油、エゴマ油、オリーブ油、オレンジ油、オレンジラフィー油、ゴマ油、カカオ脂、カミツレ油、カロット油、キューカンバー油、牛脂脂肪酸、ククイナッツ油、サフラワー油、シア脂、液状シア脂、大豆油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、パーシック油、ヒマシ油、綿実油、落花生油、タートル油、ミンク油、卵黄油、パーム油、パーム核油、ヤシ油、牛脂、豚脂又はこれら油脂類の水素添加物(硬化油等)など。
(2)ロウ類:ミツロウ、モクロウ、カルナバロウ、鯨ロウ、ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、カンデリラロウ、モンタンロウ、セラックロウ、ライスワックス、スクワレン、スクワラン、プリスタンなど。
(3)鉱物油:流動パラフィン、ワセリン、パラフィン、オゾケライド、セレシン、マイクロクリスタリンワックスなど。
(4)脂肪酸類:ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ウンデシレン酸、トール油脂肪酸、ラノリン脂肪酸などの天然脂肪酸、イソノナン酸、カプロン酸、2−エチルブタン酸、イソペンタン酸、2−メチルペンタン酸、2−エチルヘキサン酸、イソペンタン酸などの合成脂肪酸。
(5)アルコール類:エタノール、イソプロパノール、ラウリルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロールなどの天然アルコール、2−ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデカノールなどの合成アルコール。
(6)多価アルコール類:エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ペンタンジオール、グリセリン、ジグリセリン、ペンタエリトリトール、ソルビトール、マンニトールなど。
(7)エステル類:ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸オレイル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、酢酸ラノリン、モノステアリン酸エチレングリコール、モノステアリン酸プロピレングリコール、ジオレイン酸プロピレングリコールなど。
(8)金属セッケン類:ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、パルミチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、ラウリン酸亜鉛、ウンデシレン酸亜鉛など。
(9)ガム質、糖類又は水溶性高分子化合物:アラビアゴム、ベンゾインゴム、ダンマルゴム、グアヤク脂、アイルランド苔、カラヤゴム、トラガントゴム、キャロブゴム、クインシード、寒天、カゼイン、乳糖、果糖、ショ糖又はそのエステル、トレハロース又はその誘導体、デキストリン、ゼラチン、ペクチン、デンプン、カラギーナン、カルボキシメチルキチン又はキトサン、エチレンオキサイドなどのアルキレン(C2〜C4)オキサイドが付加されたヒドロキシアルキル(C2〜C4)キチン又はキトサン、低分子キチン又はキトサン、キトサン塩、硫酸化キチン又はキトサン、リン酸化キチン又はキトサン、アルギン酸又はその塩、ヒアルロン酸又はその塩、コンドロイチン硫酸又はその塩、ヘパリン、エチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、カルボキシエチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ニトロセルロース、結晶セルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメタアクリレート、ポリアクリル酸塩、ポリエチレンオキサイドやポリプロピレンオキサイドなどのポリアルキレンオキサイド又はその架橋重合物、カルボキシビニルポリマー、ポリエチレンイミンなど。
(10)界面活性剤:アニオン界面活性剤(アルキルカルボン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩)、カチオン界面活性剤(アルキルアミン塩、アルキル四級アンモニウム塩)、両性界面活性剤〔カルボン酸型両性界面活性剤(アミノ型、ベタイン型)、硫酸エステル型両性界面活性剤、スルホン酸型両性界面活性剤、リン酸エステル型両性界面活性剤〕、非イオン界面活性剤(エーテル型非イオン界面活性剤、エーテルエステル型非イオン界面活性剤、エステル型非イオン界面活性剤、ブロックポリマー型非イオン界面活性剤、含窒素型非イオン界面活性剤)、その他の界面活性剤(天然界面活性剤、タンパク質加水分解物の誘導体、高分子界面活性剤、チタン・ケイ素を含む界面活性剤、フッ化炭素系界面活性剤)など。
(11)各種ビタミン類 ビタミンA群:レチノール、レチナール(ビタミンA1)、デヒドロレチナール(ビタミンA2)、カロチン、リコピン(プロビタミンA)、ビタミンB群:チアミン塩酸塩、チアミン硫酸塩(ビタミンB1)、リボフラビン(ビタミンB2)、ピリドキシン(ビタミンB6)、シアノコバラミン(ビタミンB12)、葉酸類、ニコチン酸類、パントテン酸類、ビオチン類、コリン、イノシトール類、ビタミンC群:ビタミンC酸又はその誘導体、ビタミンD群:エルゴカルシフェロール(ビタミンD2)、コレカルシフェロール(ビタミンD3)、ジヒドロタキステロール、ビタミンE群:ビタミンE又はその誘導体、ユビキノン類、ビタミンK群:フィトナジオン(ビタミンK1)、メナキノン(ビタミンK2)、メナジオン(ビタミンK3)、メナジオール(ビタミンK4)、その他、必須脂肪酸(ビタミンF)、カルニチン、フェルラ酸、γ−オリザノール、オロット酸、ビタミンP類(ルチン、エリオシトリン、ヘスペリジン)、ビタミンUなど。
(12)各種アミノ酸類:バリン、ロイシン、イソロイシン、トレオニン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファン、リジン、グリシン、アラニン、アスパラギン、グルタミン、セリン、システイン、シスチン、チロシン、プロリン、ヒドロキシプロリン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ヒドロキシリジン、アルギニン、オルニチン、ヒスチジンなどや、それらの硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、クエン酸塩、或いはピロリドンカルボン酸のごときアミノ酸誘導体など。
(13)植物又は動物系原料由来の種々の添加物:これらは、添加しようとする製品種別、形態に応じて常法的に行われる加工(例えば、粉砕、製粉、洗浄、加水分解、醗酵、精製、圧搾、抽出、分画、ろ過、乾燥、粉末化、造粒、溶解、滅菌、pH調整、脱臭、脱色などを任意に選択、組合わせた処理)を行い、各種の素材から任意に選択して供すればよい。
なお、上記植物又は動物系原料の抽出を行う場合に用いる溶媒については、供する製品の使用目的、種類、或いは後に行う加工処理等を考慮した上で選択すればよいが、通常では、水、水溶性有機溶媒(例えば、エタノール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールなど)の中から選ばれる1種もしくは2種以上の混液を用いるのが望ましい。但し、用途により有機溶媒の含有が好ましくない場合においては、水のみを使用したり、あるいは抽出後に除去しやすいエタノールを採用し、単独又は水との任意の混液で用いたりすれば良く、又、搾取抽出したものでも良い。
なお、前記植物又は動物系原料由来の添加物を、全身用又は局所用の外用剤、化粧品類に供する場合、皮膚や頭髪の保護をはじめ、保湿、感触・風合いの改善、柔軟性の付与、刺激の緩和、芳香によるストレスの緩和、細胞賦活(細胞老化防止)、炎症の抑制、肌質・髪質の改善、肌荒れ防止及びその改善、発毛、育毛、脱毛防止、光沢の付与、清浄効果、疲労の緩和、血流促進、温浴効果などの美容的効果のほか、香付け、消臭、増粘、防腐、緩衝などの効果も期待できる。
(14)香料:ジャコウ、シベット、カストリウム、アンバーグリスなどの天然動物性香料、アニス精油、アンゲリカ精油、イランイラン精油、イリス精油、ウイキョウ精油、オレンジ精油、カナンガ精油、カラウェー精油、カルダモン精油、グアヤクウッド精油、クミン精油、黒文字精油、ケイ皮精油、シンナモン精油、ゲラニウム精油、コパイババルサム精油、コリアンダー精油、シソ精油、シダーウッド精油、シトロネラ精油、ジャスミン精油、ジンジャーグラス精油、杉精油、スペアミント精油、西洋ハッカ精油、大茴香精油、チュベローズ精油、丁字精油、橙花精油、冬緑精油、トルーバルサム精油、パチュリー精油、バラ精油、パルマローザ精油、桧精油、ヒバ精油、白檀精油、プチグレン精油、ベイ精油、ベチバー精油、ベルガモット精油、ペルーバルサム精油、ボアドローズ精油、芳樟精油、マンダリン精油、ユーカリ精油、ライム精油、ラベンダー精油、リナロエ精油、レモングラス精油、レモン精油、ローズマリー精油、和種ハッカ精油などの植物性香料など。合成香料成分としては、脂肪族炭化水素、テルペン炭化水素、芳香族炭化水素等の炭化水素類、脂肪族アルコール、テルペンアルコール、芳香族アルコール等のアルコール類、脂肪族エーテル、芳香族エーテル等のエーテル類、脂肪族オキサイド、テルペン類のオキサイド等のオキサイド類、脂肪族アルデヒド、テルペン系アルデヒド、水素化芳香族アルデヒド、チオアルデヒド、芳香族アルデヒド等のアルデヒド類、脂肪族ケトン、テルペンケトン、水素化芳香族ケトン、脂肪族環状ケトン、非ベンゼン系芳香族ケトン、芳香族ケトン等のケトン類、アセタール類、ケタール類、フェノール類、フェノールエーテル類、脂肪酸、テルペン系カルボン酸、水素化芳香族カルボン酸、芳香族カルボン酸等の酸類、酸アマイド類、脂肪族ラクトン、大環状ラクトン、テルペン系ラクトン、水素化芳香族ラクトン、芳香族ラクトン等のラクトン類、脂肪族エステル、フラン系のカルボン酸族エステル、脂肪族環状カルボン酸エステル、芳香族カルボン酸エステル等のエステル類、ニトロムスク類、ニトリル、アミン、ピリジン類、キノリン類、ピロール、インドール等の含窒素化合物など。合成香料のより具体的としては、例えば1996年化学工業日報社刊,印藤元一著(合成香料化学と商品知識)、1969年,ステファンアークタンダー(STEFFENARCTAMDER)著(パフューム アンド フレバー ケミカルス<Perfume and Flavor Chemicals>)等に記載された香料等が好適に使用できる。以下に主な香料等を示す。アルデヒドC6〜C12、アニスアルデヒド、アセタールR、アセトフェノン、アセチルセドレン、アドキサール、アリルアミルグリコレート、アリルシクロヘキサンプロピオネート、アルファダマスコン、ベータダマスコン、デルタダマスコン、アンブレットリッド、アンブロキサン、アミルシンナミックアルデヒド、アミルシンナミックアルデヒドジメチルアセタール、アミルバレリアネート、アミルサリシレート、イソアミルアセテート、イソアミルサリシレート、オーランチオール、アセチルユゲノール、バクダノール、ベンジルアセテート、ベンジルアルコール、ベンジルサリシレート、ベルガミールアセテート、ボルニルアセテート、ブチルブチレート、パラターシャリーブチルシクロヘキサノール、パラターシャリーブチルシクロヘキシルアセテート、オルトターシャリーブチルシクロヘキサノール、ベンズアルデヒド、ベンジルフォーメート、カリオレフィン、カシュメラン、カルボン、セドロアンバー、セドリルアセテート、セドロール、セリストリッド、シンナミックアルコール、シンナミックアルデヒド、シスジャスモン、シトラール、シトラールジメチルアセタール、シトラサール、シトロネロール、シトロネリルアセテート、シトロネリルフォーメート、シトロネリルニトリル、シクラセット、シクラメンアルデヒド、シクラプロップ、キャロン、クマリン、シンナミルアセテート、デルタC6〜C13ラクトン、ジメチルベンジルカービノール、ジヒドロジャスモン、ジヒドロリナロール、ジヒドロミルセノール、ジメトール、ジミルセトール、ジフェニルオキサイド、エチルワニリン、ユゲノール、フルイテート、フェンキルアルコール、フェニルエチルフェニルアセテート、ガラキソリッド、ガンマC6〜C13ラクトン、ゲラニオール、ゲラニルアセテート、ゲラニルフォーメート、ゲラニルニトリル、ヘディオン、ヘリオナール、ヘリオトロピン、シス−3−ヘキセノール、シス−3−ヘキセニルアセテート、シス−3−ヘキセニルルサリシレート、ヘキシルシンナミックアルデヒド、ヘキシルサリシレート、ヒヤシンスジメチルアセタール、ハイドロトロピックアルコール、ヒドロキシシトロネラール、インドール、イソボルニルアセテート、イソシクロシトラール、イソEスーパー、イソユゲノール、イソノニルアセテート、イソブチルキノリン、ジャスマール、ジャスモラクトン、ジャスモフィラン、コアボン、リグストラール、リリアール、ライムオキサイド、リモネン、リナロール、リナロールオキサイド、リナリルアセテート等が挙げられる。
更にこの他にも、これまでに知られている各原料素材、例えば、α−ヒドロキシ酸類、無機顔料、紫外線吸収剤、美白剤、チロシナーゼ活性阻害剤、メラニン色素分解物質、細胞賦活物質、収れん剤、活性酸素消去剤、抗酸化剤、過酸化脂質生成抑制剤、抗炎症剤、抗菌剤、保湿剤、エラスターゼ活性阻害剤、抗アンドロゲン剤、温感剤、冷感剤、色素、ホルモン類、金属イオン封鎖剤、pH調整剤、キレート剤、防腐・防バイ剤、清涼剤、安定化剤、乳化剤、動・植物性蛋白質又はその分解物、動・植物性多糖類又はその分解物、動・植物性糖蛋白質又はその分解物、消炎剤・抗アレルギー剤、創傷治療剤、気泡・増泡剤、増粘剤、口腔用剤、消臭・脱臭剤、酵素などと併用することができる。
本発明の化粧料組成物、浴用剤組成物、洗剤組成物は、それぞれ液状、乳液状、ペースト状、ゲル状、パウダー状(粉末状)、顆粒状、ペレット状、スティック状、固形状等の何れの形態として提供されてもよい。
化粧料組成物としては、化粧水(ローション)、乳液、クリーム、オイル、軟膏、パック、リップ、口紅、ファンデーション、アイライナー、頬紅、マスカラ、アイシャドウー、マニキュア・ペディキュア、爪被覆剤、爪被覆除去剤、ひげ剃り用剤、シャンプー、リンス、ヘアトリートメント、ヘアトニック、ヘアスプレー、ヘアクリーム、ヘアローション、整髪料、育毛料、パーマネント液、染毛料、ハンドソープ・ボディーソープ、歯磨き剤、洗口料、洗顔料・石鹸類等が上げられる。
浴用剤組成物は、入浴時、浴湯に投じて使用するもので、液状、粉末状、顆粒状、固形状など性状は何れであってもよい。粉末、顆粒又は固形状である場合は、本発明の保湿性植物抽出液を乾燥せず、液状のままで吹きつけて乾燥することにより製造することも可能である。
洗剤組成物は、日常的に使用する台所用洗剤、浴室、洗面器又はトイレ用洗剤、ガラス用クリーナー、メガネ・コンタクトレンズ洗浄剤、車用洗浄剤、建材クリーナーなどが上げられる。
その他、衛生用品、ウエットタイプのティシュペーパー、不織布、紙タオル、コットンなどに含浸させておくこともできる。
本発明の化粧料組成物及び洗剤組成物においては血流促進剤は、乾燥エキス分として0.001〜5質量%程度、好ましくは0.01〜1質量%程度含有していると使用性が良く、良好な効果が得られる。また浴用剤組成物においては、0.001〜99質量%で用いることができ、好ましくは0.1〜30質量%含有していると使用性が良く、良好な結果が得られる。実際に使用するときの浴湯中における濃度が0.00001〜0.01質量%、好ましくは0.0005〜0.005質量%程度となるように1回分使用量を設定するとよい。
以下に製造例、試験例、処方例を挙げて説明するが、本発明がこれらに限定されるものではない。
[実施例1](製造例1)
シモツトウの各構成生薬すなわちトウキ4g、シャクヤク4g、センキュウ4g、ジオウ4gを混合したものに対して、水500mLを添加し、1時間還流抽出した。次いで、これを濾過して抽出液を得、さらに濃縮乾燥することにより、黄褐色の粉末状エキス7gを得た。
[実施例2](製造例2)
シモツトウの各構成生薬すなわちトウキ4kg、シャクヤク3kg、センキュウ3kg、ジオウ4kgに対し、エタノール500Lを添加し、1晩浸漬抽出した。次いで、これを濾過して抽出液を得、さらに乾燥することにより、淡褐色の粉末状エキス2.0kgを得た。
[実施例3](製造例3)
シモツトウの各構成生薬すなわちトウキ4g、シャクヤク4g、センキュウ4g、ジオウ4gを混合したものに対して、30%エタノール水溶液500mLを添加し、1時間還流抽出した。次いで、これを濾過して抽出液450mLを得た。
(製造例4)
トウキ16gに対して、30%エタノール水溶液500mLを添加し、1時間還流抽出した。次いで、これを濾過して抽出液450mLを得た。
(製造例5)
シャクヤク16gに対して、30%エタノール水溶液500mLを添加し、1時間還流抽出した。次いで、これを濾過して抽出液450mLを得た。
(製造例6)
センキュウ16gに対して、30%エタノール水溶液500mLを添加し、1時間還流抽出した。次いで、これを濾過して抽出液450mLを得た。
(製造例7)
ジオウ16gに対して、30%エタノール水溶液500mLを添加し、1時間還流抽出した。次いで、これを濾過して抽出液450mLを得た。
[比較例1](製造例8)
製造例4のトウキ抽出液、製造例5のシャクヤク抽出液、製造例6のセンキュウ抽出液、製造例7のジオウ抽出液をそれぞれ125mLずつ混合し、比較例1の抽出液混合液500mlを得た。
本発明の血流促進剤を用いて、皮下血流量の変化を測定し血流促進効果を評価した。比較対照としては、比較例1の抽出液混合物を用いた場合およびさら湯で同条件で測定した結果を用いた。
[試験例1]皮下血流量の測定
被験者は女性(20代)13名(いづれも健康体)を測定対象とした。被験者は室温25℃に保った部屋にて30分間安静にした後、センサー部を不織布テープ(幅12mm)で右前腕に固定し室温にて20分間皮下血流量を連続測定した。皮下血流量の測定にはレーザードップラー血流計(ALF21,ADVANCE,TOKYO)を用いた。測定データはPower Lab及びChart v5.0.1(AD Instrument,NAGOYA)を用いてデジタル化してパソコンに自動入力した。湯温は恒温攪拌機(TR−1 ,AS ONE,OSAKA)(吐出量10 L/min)を用いて38℃一定に保った。湯中に右前腕部を湯浴し、さら湯にて10分間皮下血流量を連続測定した。その後、製造例3で得た抽出液0.80mLを湯中に投入溶解し、さらに30分間そのまま湯浴を続けた。出浴後室温にて30分間安静を保った後実験を終了した。皮下血流量は入室30分後から実験終了時まで連続測定した。結果は図1に示す。
図1から明らかな様に、皮下血流量は、本発明の血流促進剤を添加した場合と、比較例1の4種の生薬からの抽出液を混合したものを添加した場合及びさら湯での測定結果を比較すると、投入直後から、徐々に差が見え始め、10分後、20分後、30分後には明らかな差となって現れている。腕を湯浴から抜いた後も10分間位は本発明の血流促進剤を添加した場合の方が、皮下血流量が多いことがわかる。以上の結果より、本発明の血流促進剤は優れた血流促進効果を持つことが判った。
各種外用剤組成物の製造 本発明による各種外用剤組成物を製造した。以下にその処方例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。処方例は全て重量部で示した。本発明の血流促進剤は全て製造例1で製造したものを用いた。
[実施例4]
処方例1にしたがい、精製水に1,3−ブチレングリコール、グリセリンなどの保湿剤、オレイルアルコールなどの皮膚栄養剤と防腐剤、香料などを溶解したエチルアルコールとを室温にて混合した化粧料基剤に、本発明の血流促進剤を0.3%配合し、本発明の化粧水を調製した。
処方例1(化粧水)
1,3−ブチレングリコール 6.0
グリセリン 4.0
オレイルアルコール 0.1
モノラウリン酸ポリオキシエチレン(20)
ソルビタン 0.5
ポリオキシエチレン(15)ラウリルエーテル 0.5
エチルアルコール 10.0
防腐剤 0.1
香料 0.1
本発明の血流促進剤 0.3
精製水 78.4
合計 100.0
[実施例5]
処方例2にしたがい、水相部として精製水に1,3−ブチレングリコール、グリセリンなどの保湿剤を配合したものを用意し、これに本発明の血流促進剤を0.3%配合した。油相部として、ミツロウ、セチルアルコール、ワセリンなどの固形油分、スクワランなどの液体油分、防腐剤、界面活性剤などの油性成分を配合し、約80℃に加熱したものを用意した。約80℃に加熱した水相部にクインスシードなどの増粘剤を加え、ホモミキサーで攪拌しながら油相部を徐々に加え、乳化し、本発明の乳液とした。
処方例2(乳液)
セチルアルコール 1.0
ミツロウ 0.5
オクチルドデカノール 2.0
ワセリン 2.0
スクワラン 6.0
エチルアルコール 5.0
グリセリン 4.0
1,3−ブチレングリコール 4.0
モノオレイン酸ポリエチレングリコール(10) 1.0
親油型モノステアリン酸グリセリン 1.0
クインスシード(マルメロ種子) 1.0
防腐剤 0.1
香料 0.1
本発明の血流促進剤 0.3
精製水 72.0
合計 100.0
[実施例6]
処方例3にしたがい、水相部として、精製水に1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール1500などの保湿剤を配合したものを用意し、これに本発明の血流促進剤を0.3%配合した。油相部として、ステアリン酸、ステアリルアルコール、水添ラノリンなどの固形油分、スクワラン、オクチルドデカノールなどの液体油分、防腐剤、界面活性剤などの油性成分を配合したものを用意した。水相部を徐々に加熱し、約80℃になったところで、これに、ほぼ同じ温度に加熱された油相部を少しずつ添加し、乳化して本発明のクリームとした。
処方例3(クリーム)
ステアリン酸 2.0
ステアリルアルコール 6.0
水添ラノリン 4.0
スクワラン 9.0
オクチルドデカノール 10.0
1,3−ブチレングリコール 6.0
ポリエチレングリコール1500 4.0
ポリオキシエチレン(25)セチルエーテル 3.0
モノステアリン酸グリセリン 2.0
防腐剤 0.1
香料 0.1
本発明の血流促進剤 0.3
精製水 53.5
合計 100.0
[実施例7]
処方例4にしたがい、精製水に1,3―ブチレングリコール、グリセリンなどの保湿剤を配合し、それに本発明の血流促進剤を0.3%配合した。これを70〜80℃に加熱し、カルボキシメチルセルロースなどの増粘剤、ポリビニルアルコールなどの皮膜剤を添加し攪拌溶解し、さらにエチルアルコールに防腐剤、界面活性剤などを溶解したものを添加して可溶化し、本発明のパックとした。
処方例4(パック)
ポリビニルアルコール 15.0
カルボキシメチルセルロース 5.0
1,3−ブチレングリコール 4.0
グリセリン 1.0
エチルアルコール 12.0
防腐剤 0.1
香料 0.1
本発明の血流促進剤 0.3
ポリオキシエチレンオレイルエーテル 0.5
精製水 62.0
合計 100.0
[実施例8]
処方例5にしたがい、水相部は精製水に1,3−ブチレングリコールなどの保湿剤を配合し、それに本発明の血流促進剤を0.5%配合した。油相部は、ミツロウ、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、高級脂肪酸などの固形油分、ワセリン、ラノリンなどの半固形分、流動パラフィンなどの液状油分に防腐剤、界面活性剤を混合し、80℃に加熱溶解した。次に、水相部を80℃に加熱溶解し、攪拌しながら同程度に加熱された油相部を徐々に加えて乳化し、本発明の軟膏剤とした。本発明における血流促進剤は、任意に外用組成物基剤に配合されるものであるが、外用組成物が水相と油相からなるものである場合は、通常、水相部に配合されることが好ましい。
処方例5(軟膏剤)
ミツロウ 1.0
パラフィンワックス 2.5
マイクロクリスタリンワックス 0.5
ステアリン酸 2.0
セチルアルコール 1.0
ベヘニルアルコール 3.0
モノステアリン酸ポリオキシエチレン(20)
ソルビタン 1.0
テトラオレイン酸ポリオキシエチレン(60)
ソルビタン 1.0
自己乳化型モノステアリン酸グリセリン 1.5
流動パラフィン 5.0
ラノリン 1.0
ワセリン 4.0
1,3−ブチレングリコール 5.0
防腐剤 0.1
香料 0.1
本発明の血流促進剤 0.5
精製水 70.8
合計 100.0
[実施例9]
処方例6にしたがい、水相部として精製水にグリセリン、尿素などの保湿剤を配合したものを用意し、これに本発明の血流促進剤を0.5%配合した。油相部として、セタノール、ワセリン等の固形油分、流動パラフィン、酢酸トコフェロール、ビタミンDなどの液体油分、防腐剤、界面活性剤などの油性成分を配合したものを用意した。水相部を徐々に加熱し、約80℃になったところで、これに、ほぼ同じ温度に加熱された油相部を少しずつ添加し、乳化して本発明のハンドクリームとした。
処方例6(ハンドクリーム)
セタノール 4.0
ワセリン 2.0
流動パラフィン 10.0
酢酸トコフェロール 0.1
ビタミンD 0.1
尿素 2.0
グリセリン 20.0
ポリオキシエチレン(60)
イソステアリン酸グリセリン 2.5
モノステアリン酸グリセリン 1.5
防腐剤 0.1
香料 0.1
本発明の血流促進剤 0.5
精製水 57.1
合計 100.0
[実施例10]
処方例7にしたがい、水相部として精製水に1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール1500などの既知の保湿剤を配合したものを用意し、これに本発明の血流促進剤を0.5%配合した。油相部として、ステアリン酸、ステアリルアルコール、モノステアリン酸グリセリンなどの固形油分、スクワラン、オクチルドデカノールなどの液体油分、防腐剤、界面活性剤などの油性成分を配合したものを用意した。水相部を徐々に加熱し、約80℃になったところで、これに、ほぼ同じ温度に加熱された油相部を少しずつ添加し、乳化してクリームとする。これに水酸化カリウムを溶解した精製水を徐々に加え、けん化して本発明の洗顔クリームとした。
処方例7(洗顔クリーム)
ステアリン酸 2.0
ステアリルアルコール 6.0
水添ラノリン 4.0
スクワラン 9.0
オクチルドデカノール 10.0
1,3−ブチレングリコール 6.0
ポリエチレングリコール1500 4.0
ポリオキシエチレン(25)セチルエーテル 3.0
モノステアリン酸グリセリン 2.0
水酸化カリウム 0.5
防腐剤 0.1
香料 0.1
本発明の血流促進剤 0.5
精製水 52.8
合計 100.0
[実施例11]
処方例8にしたがい、水相部として精製水にプロピレングリコール、塩化O−[2−ヒドロキシ−3−トリメチルアンモニオプロピル]ヒドロキシエチルセルロースなどの保湿剤を配合したものを用意し、これに本発明の血流促進剤を0.5%配合した。油相部として、ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、高重合メチルポリシロキサン、ジステアリン酸エチレングリコールなどの油性成分を配合したものを用意した。水相部を徐々に加熱し、約80℃になったところで、これに、ほぼ同じ温度に加熱された油相部を少しずつ添加し、攪拌して本発明のヘアシャンプーとした。
処方例8(ヘアシャンプー)
ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル
硫酸ナトリウム 9.0
ラウリル硫酸ナトリウム 4.0
ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン 3.0
高重合メチルポリシロキサン 2.0
メチルポリシロキサン 1.0
ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド 1.0
プロピレングリコール 2.0
塩化O−[2−ヒドロキシ−3−トリメチルアン
モニオプロピル]ヒドロキシエチルセルロース 0.5
ジステアリン酸エチレングリコール 2.0
防腐剤 0.1
香料 0.1
本発明の血流促進剤 0.5
精製水 74.8
合計 100.0
[実施例12]
処方例9にしたがい、水相部として精製水にグリセリンなど既知の保湿剤を配合したものを用意し、これに本発明の血流促進剤を0.5%配合した。油相部として、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、ステアリルアルコール、セチルアルコール、などの固形油分、高重合メチルポリシロキサン、メチルポリシロキサン、流動パラフィンなどの液体油分、防腐剤、界面活性剤などの油性成分を配合したものを用意した。水相部を徐々に加熱し、約80℃になったところで、これに、ほぼ同じ温度に加熱された油相部を少しずつ添加し、乳化して本発明のヘアリンスとした。
処方例9(ヘアリンス)
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 2.0
ステアリルアルコール 1.0
セチルアルコール 2.0
高重合メチルポリシロキサン 2.0
メチルポリシロキサン 1.0
流動パラフィン 1.0
グリセリン 6.0
防腐剤 0.1
香料 0.1
本発明の血流促進剤 0.5
精製水 84.3
合計 100.0
[実施例13]
処方例10にしたがい、水相部として精製水にプロピレングリコール、グリセリンなど既知の保湿剤を配合したものを用意し、これに本発明の血流促進剤を0.5%配合した。油相部として、ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ジステアリン酸エチレングリコールなどの油性成分を配合したものを用意した。水相部を徐々に加熱し、約80℃になったところで、これに、ほぼ同じ温度に加熱された油相部を少しずつ添加し、攪拌して本発明のボディソープとした。
処方例10(ボディソープ)
ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル
硫酸ナトリウム 15.0
ラウリル硫酸トリエタノールアミン 5.0
ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン 5.0
ジステアリン酸エチレングリコール 2.0
モノパルミチン酸グリセリン 1.0
吸着精製ラノリン 2.0
グリセリン 2.0
プロピレングリコール 3.0
防腐剤 0.1
香料 0.1
本発明の血流促進剤 0.5
精製水 64.3
合計 100.0
[実施例14]
処方例11にしたがい、石けん用素地に、酸化チタン、防腐剤、香料を配合したものを用意し、これに本発明の血流促進剤を1.0%配合した。これを型抜き、仕上げをし、本発明の固形石けんとした。
処方例11(固形石けん)
石けん用素地 97.3
酸化チタン 0.2
防腐剤 0.5
香料 1.0
本発明の血流促進剤 1.0
合計 100.0
[実施例15]
処方例12にしたがい、硫酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムに、香料などを添加し混合した浴用剤基剤を用意し、本発明の血流促進剤を2.0%配合し、本発明の浴用剤aとした。
処方例12(浴用剤a)
硫酸ナトリウム 48.0
炭酸水素ナトリウム 48.0
香料 2.0
本発明の血流促進剤 2.0
合計 100.0
[実施例16]
処方例13にしたがい、界面活性剤に流動パラフィン、ホホバ油、防腐剤などの油性成分を配合し、約60℃にて溶解させたものを用意した。これに香料、精製水などを添加し、本発明の血流促進剤を2.0%配合し、本発明の浴用剤bとした。
処方例13(浴用剤b)
ポリオキシエチレン(5)オレイルエーテル 10.0
流動パラフィン 80.0
ホホバ油 5.0
防腐剤 0.2
香料 1.8
本発明の血流促進剤 2.0
精製水 1.0
合計 100.0
[実施例17]
処方例14にしたがい、エチルアルコールにセンブリエキス、酢酸トコフェロール、パントテニルエチルエーテルなどの毛髪栄養剤と、防腐剤、香料などを溶解したエチルアルコールとを室温にて混合した化粧料基剤に、精製水と本発明の血流促進剤を0.3%配合し、本発明の育毛剤とした。
処方例14(育毛剤)
エチルアルコール 60.0
センブリエキス 5.0
酢酸トコフェロール 0.2
パントテニルエチルエーテル 0.2
プロピレングリコール 5.0
防腐剤 0.1
香料 0.2
本発明の血流促進剤 0.3
精製水 29.0
合計 100.0
[実施例18]
処方例15にしたがい、水相部として精製水にアスコルビン酸、防腐剤などを配合したものを用意し、これに本発明の血流促進剤を0.3%配合した。油相部として、ポリオキシエチレン(10)オレイルエーテルなどの固形油分、オレイン酸、イソプロピルアルコールなどの液体油分、防腐剤などの油性成分を配合したものを用意した。水相部に油相部を少しずつ添加し、乳化して本発明の染毛剤第1剤とした。
処方例15(染毛剤第1剤)
酸化染料 4.0
ポリオキシエチレン(10)オレイルエーテル 15.0
オレイン酸 20.0
イソプロピルアルコール 10.0
アンモニア水(28%) 10.0
アスコルビン酸 0.5
防腐剤 0.1
香料 0.3
本発明の血流促進剤 0.3
精製水 39.8
合計 100.0
[実施例19]
処方例16にしたがい、精製水に過酸化水素水と香料を室温にて混合した基剤に、本発明の血流促進剤を0.3%配合し、本発明の染毛剤第2剤とした。
処方例16(染毛剤第2剤)
過酸化水素水(30%) 20.0
香料 0.1
本発明の血流促進剤 0.3
精製水 79.6
合計 100.0
[実施例20]
処方例17にしたがい、水相部として精製水にグリセリンなど既知の保湿剤、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カラギーナンなどの増粘剤を配合したものを用意し、さらに第二リン酸カルシウム・2水塩、無水ケイ酸、ラウリル硫酸ナトリウムを混合し、本発明の血流促進剤を0.3%配合した。精製水の一部にサッカリンナトリウム、香料、防腐剤を加え、これを前記水相部に混合脱気し、本発明の練歯磨きとした。
処方例17(練歯磨き)
第二リン酸カルシウム・2水塩 45.0
無水ケイ酸 2.0
グリセリン 15.0
カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.0
カラギーナン 0.3
ラウリル硫酸ナトリウム 1.5
サッカリンナトリウム 0.1
防腐剤 0.1
香料 0.1
本発明の血流促進剤 0.3
精製水 34.6
合計 100.0
[実施例21]
処方例18にしたがい、精製水にグリセリン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を加え溶解した。これに、エチルアルコールに1−メントール及び香料を溶解したものを加えて混合溶解した。さらにサッカリンナトリウム、グルコン酸クロルヘキシジンを加え溶解したものに、本発明の血流促進剤0.3%を配合し、本発明の洗口剤とした。
処方例18(洗口剤)
エチルアルコール 40.0
グリセリン 10.0
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 1.0
1−メントール 0.5
サッカリンナトリウム 0.05
グルコン酸クロルヘキシジン 0.02
香料 0.1
本発明の血流促進剤 0.3
精製水 48.03
合計 100.0
[実施例22]
処方例19にしたがい、水相部として精製水にポリプロピレングリコール、エチルアルコール、防腐剤を配合したものを用意し、これに本発明の血流促進剤を0.3%配合した。油相部として、ポリオキシエチレン(2)ドデシル硫酸ナトリウム、ラウリルグルコシド、香料油性成分を配合したものを用意した。水相部を徐々に加熱し、約80℃になったところで、これに油相部を少しずつ添加し、攪拌して本発明の食器用洗剤とした。
処方例19(食器用洗剤)
ポリオキシエチレン(2)
ドデシル硫酸ナトリウム 15.0
ラウリルグルコシド 12.5
エチルアルコール 5.0
ポリプロピレングリコール 3.0
防腐剤 0.1
香料 0.1
本発明の血流促進剤 0.3
精製水 64.0
合計 100.0
各種外用剤組成物の使用試験
(1)実施要領
各実施例で製造した化粧水、クリーム、ヘアシャンプー、ヘアリンス、浴用剤b、育毛剤、食器用洗剤を試験品(A)とし、男女パネラー(全16名)による使用試験を実施した。比較品(B)として各外用剤組成物の処方中、本発明の血流促進剤を除いたものを準備し、試験開始後1カ月間は試験品(A)を、次いで翌1カ月間は比較品(B)を下記条件で使用してもらいアンケートによる回答を求めた。
(2)使用条件
実施例4の化粧水:朝洗顔直後、夜入浴直後、各3ml(各1回/日)を顔に適用。
実施例6のクリーム:就寝前、1g(1回/日)を顔に適用。
実施例11のヘアシャンプー:洗髪時、10ml、(1回/日)を使用。
実施例12のヘアリンス:シャンプー直後、10ml、(1回/日)を使用。
実施例16の浴用剤b:浴湯約200Lに30g投じ入浴(1回/日)。
実施例17の育毛剤:洗髪後、3ml、(1回/日)を頭皮に適用。
実施例22の食器用洗剤 :随時 。
(3)アンケート結果:アンケートによる回答結果を表1及び表2に示す。
Figure 0005285203
Figure 0005285203
本発明の血流促進剤は長時間血流促進効果が継続し、該血流促進剤を含有する化粧料、浴用剤は、皮膚に対しては、乾燥、肌荒れ、ヒビ、アカギレ、フケ、カユミ等の予防、軽減又は改善に、又、毛髪に対しては、乾燥、パサツキ、枝毛、切れ毛、光沢付与等に奏効する。また、従来、肌荒れ、ヒビ、アカギレ等のスキントラブルが懸念されてきた家庭用洗剤などにおいても、本発明の血流促進剤がこのようなトラブルを起こりにくいように緩和し、肌をいたわる洗剤組成物を提供することができる。
本発明の血流促進剤とその構成原料生薬抽出物の混合物およびさら湯との皮下血流量の差を示すグラフである。

Claims (7)

  1. トウキ1.6〜8.0部、センキュウ1.6〜8.0部、シャクヤク1.6〜8.0部及びジオウ1.6〜8.0部の混合物の抽出物からなる外用血流促進剤。
  2. トウキ2.8〜6.0部、センキュウ2.8〜6.0部、シャクヤク2.8〜6.0部及びジオウ2.8〜6.0部の混合物の抽出物からなる外用血流促進剤。
  3. 水又はアルコール類又はそれらの混合物による抽出物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の外用血流促進剤。
  4. 水、エタノール又はエタノール水溶液による抽出物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記載の外用血流促進剤。
  5. エタノール水溶液が30%エタノール水溶液である請求項4に記載の外用血流促進剤。
  6. 抽出溶媒の量が、被抽出物の10〜100倍量であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記載の外用血流促進剤。
  7. トウキ4g、センキュウ4g、シャクヤク4g及びジオウ4gを混合したものに対して、30%エタノール水溶液を500mLを添加し、1時間還流抽出し、次いで濾過して抽出液を得ることを特徴とする外用血流促進剤の製造方法。
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