JP5926199B2 - ウーロン茶抽出物及び/又は甜茶抽出物を含む加齢臭抑制剤 - Google Patents

ウーロン茶抽出物及び/又は甜茶抽出物を含む加齢臭抑制剤 Download PDF

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Description

本発明は、加齢臭抑制剤に関する。詳しくは、本発明は、ウーロン茶抽出物及び/又は甜茶抽出物を有効成分として含む、加齢臭の原因物質に対して優れた消臭効果を有する加齢臭抑制剤に関する。また、本発明は、ウーロン茶抽出物及び甜茶抽出物を含有し、さらに緑茶抽出物及び/又は柿果実抽出物を含有する組成物に関する。
近年、より快適な生活空間を求める消責者の価値観やニーズの高まりを受けて、種々の消臭剤、脱臭剤又は芳香剤が開発されている。また、体臭への消責者の関心も高くなっており、デオドラント効果を有する製品に対する要望は近年高まっている。
体臭の中でも、主に中高年者で意識される臭いであるいわゆる「加齢臭」は、オクテナールやノネナール等の不飽和アルデヒドが深く関わっていることが知られている。詳細には、中高年齢層の皮脂中に増加する9−ヘキサデセン酸(パルミトレイン酸)が、過酸化脂質によって酸化・分解されることにより、又は皮膚常在菌によって分解されることにより、悪臭物質であるノネナールを発生させることが知られている(特許文献1)。
加齢臭を除去する技術としては、発生した不飽和アルデヒドを香料によりマスキング・ハーモナージュする方法(特許文献1)、エタノールアミンで捕捉する方法(特許文献2)が報告されている。また、加齢臭発生の原因となる皮脂における不飽和アルデヒドの発生を抑え、加齢臭を抑制する方法が報告されている。具体的には、抗酸化剤による酸化抑制(特許文献3)、リポキシゲナーゼ阻害剤による過酸化脂質の生成抑制(特許文献4)、脂肪酸の生成に関与する皮膚常在菌の抗菌剤による増殖抑制(特許文献5)により、不飽和アルデヒドの発生を抑える方法が報告されている。
一方、ウーロン茶抽出物については口腔内の臭気に対して消臭効果を有することが知られている(特許文献6)。また、甜茶抽出物については、メチルメルカプタンなどのSH化合物に対し消臭効果を有することが知られている(特許文献7)。しかし、加齢臭原因物質である不飽和アルデヒドに対する消臭効果は知られていない。一般的に、消臭効果の知られている素材や成分が必ずしも全ての臭い成分に有効であるとは限らず、臭い成分に応じた消臭製品が開発されているのが現状である。
特開平11−286428号公報 特開2001−97838号公報 特開平11−286423号公報 特開平11−286424号公報 特開平11−286425号公報 特開2003−95905号公報 特開平5−269187号公報(特許第3633634号)
上記のように加齢臭対策に関する報告はあるが、不飽和アルデヒドに対して高い消臭効果が見込まれ、さらに人体等に使用しても安全性が高い消臭剤は少ないという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決すべく、加齢臭に対する消臭効果が高く、かつ安全性の高い加齢臭抑制剤、又は消臭効果を有する組成物を提供することを目的とする。
本発明者等は、鋭意研究を重ねた結果、ウーロン茶抽出物又は甜茶抽出物が加齢臭の原因物質である不飽和アルデヒドに対して著しい消臭効果を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、これに限定される訳ではないが、以下に関する。
(1)ウーロン茶抽出物及び/又は甜茶抽出物を有効成分として含む、加齢臭抑制剤。
(2)前記抽出物が水系溶媒抽出物である、(1)記載の加齢臭抑制剤。
(3)臭い成分が不飽和アルデヒドである、(1)又は(2)記載の加齢臭抑制剤。
(4)不飽和アルデヒドがノネナール又はオクテナールである、(3)記載の加齢臭抑制剤。
(5)さらに、有効成分として緑茶抽出物及び/又は柿果実抽出物を含む、請求項(1)〜(4)のいずれかに記載の加齢臭抑制剤。
(6)(1)〜(5)のいずれかに記載の加齢臭抑制剤を配合してなる、消臭用組成物。
(7)皮膚外用剤である、(6)記載の消臭用組成物。
(8)ウーロン茶抽出物及び甜茶抽出物を含有し、さらに緑茶抽出物及び/又は柿果実抽出物を含有する、組成物。
(9)消臭用である、(8)記載の組成物。
(10)皮膚外用剤である、(8)又は(9)記載の組成物。
本発明は、ウーロン茶抽出物及び/又は甜茶抽出物を有効成分として含む、加齢臭の原因物質に対して優れた消臭効果を有する加齢臭抑制剤を提供するものである。本発明の加齢臭抑制剤は、加齢臭抑制効果を目的として使用する消臭用組成物に配合することができる。さらに、本発明の別の態様において、ウーロン茶抽出物及び甜茶抽出物を含有し、さらに緑茶抽出物及び/又は柿果実抽出物を含有させることにより、優れた消臭効果を有する組成物を提供することができる。
図1は、2−ノネナール濃度の経時的変化を示す。 図2は、被験者着用のTシャツから抽出された2−ノネナール量の経時的変化を示す。 図3は、臭気判定士による加齢臭強度結果を示す。 図4は、VASを用いた加齢臭に対する主観評価結果を示す。
本発明の加齢臭抑制剤は、ウーロン茶抽出物及び/又は甜茶抽出物を有効成分として含むことを特徴とする。
本発明の加齢臭抑制剤は、加齢に伴う体臭である加齢臭の消臭を目的とし、特に、加齢臭の原因物質である不飽和アルデヒド(ノネナール、オクテナールなど)に対する消臭剤として提供される。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。
<ウーロン茶抽出物、甜茶抽出物の調製>
(1)ウーロン茶
ウーロン茶は、ツバキ科のCamellia sinensisの葉を半発酵して得られる。通常に飲用した場合でもその香味の差異が明らかであるように、製造方法や工程の異なる紅茶や緑茶とは区別されており、抽出物に含まれる成分は大きく異なっている。
ウーロン茶は茶葉を発酵途中で加熱して発酵を止め、半発酵させて製造される。ウーロン茶の茶葉の調製は、当業者に公知のいずれの方法によっても行うことができる。茶葉は、例えば、乾燥、半発酵、揉捻などの工程を経て調製することができる。さらに、抽出工程前に、茶葉を粉砕することもできる。この乾燥・粉砕工程は、当業者に公知の方法により行うことができ、その順序・回数は特に限定されない。乾燥方法は、特に限定されず、公知の乾燥方法が使用できるが、例えば、加熱して乾燥させる方法、天日による乾燥、除湿乾燥、凍結乾燥などを挙げることができる。また、粉砕工程も、特に限定されず、生葉を湿式粉砕、又は乾燥した葉を乾式粉砕することができる。また、茶葉やその粉末の大きさも特に限定はないが、取り扱いが容易で、抽出効率、抽出物の成分比などを考慮して適宜設定することができる。
(2)甜茶
甜茶は、中国で古来より甘茶として用いられている、バラ科キイチゴ属植物で、学名はRubus suavissimusである。甜茶は、その葉又は茎、特に葉を天日で乾燥したものを原料とし、抽出に付すことができる。
甜茶の茶葉の調製は、当業者に公知のいずれの方法によっても行うことができる。一般的に、甜茶は葉を天日で乾燥して製造される。茶葉は、例えば、乾燥、半発酵、揉捻などの工程を経て調製することができる。さらに、抽出工程前に、茶葉を粉砕することもできる。この乾燥・粉砕工程は、当業者に公知の方法により行うことができ、その順序・回数は特に限定されない。乾燥方法は、特に限定されず、公知の乾燥方法が使用できるが、例えば、加熱して乾燥させる方法、天日による乾燥、除湿乾燥、凍結乾燥などを挙げることができる。また、粉砕工程も、特に限定されず、生葉を湿式粉砕、又は乾燥した葉を乾式粉砕することができる。また、茶葉やその粉末の大きさも特に限定はないが、取り扱いが容易で、抽出効率、抽出物の成分比などを考慮して適宜設定することができる。
(3)抽出
ウーロン茶又は甜茶の抽出は、当業者に公知の方法によって行うことができる。例えば、茶葉を抽出溶媒中で適宜加熱しながら抽出し、抽出物を得ることができる。尚、ウーロン茶及び甜茶抽出物は、固体であっても液体であってもよい。
抽出工程に使用する抽出溶媒は特に限定されない。抽出に用いることができる溶媒は、例えば、水(以後、水という場合には熱水を包含する)単独、水と1種以上の極性溶媒(メタノール、エタノールなどの低級アルコール、アセトンなどの低級ケトン、多価アルコールなど)との任意の混合溶媒等を用いることができる。消臭効果の高い抽出物を効率よく得る観点から、水を含む水系溶媒にて抽出を行うことが好ましい。さらに、安全性の観点から、水、エタノール、又はこれらの混合溶媒を用いるのが特に好ましい。そして、水と混合する極性溶媒は、90容量%以下であるのが望ましい。
抽出工程におけるウーロン茶葉と抽出溶媒との比は、特に制限されるものではないが、茶葉1に対して溶媒2〜1000重量倍が好ましい。抽出操作や効率を考慮すると5〜100重量倍が特に好ましい。また、抽出工程における甜茶葉と抽出溶媒との比は、特に制限されるものではないが、茶葉1に対して溶媒2〜1000重量倍が好ましい。抽出操作や効率を考慮すると5〜100重量倍が特に好ましい。
抽出温度も特に制限されるものではなく、室温〜常圧下での溶媒の沸点の範囲にて行うことができるが、室温での実施が作業上便利である。尚、抽出効率の観点から、加熱した水系溶媒にて抽出を行うことが好ましく、例えば、70〜100℃、好ましくは90〜100℃にて抽出を行う。
また、ウーロン茶の場合の抽出時間は適宜決定することができるが、10秒から24時間の範囲とするのが好ましい。甜茶の場合の抽出時間も適宜決定することができるが、10分から24時間の範囲とするのが好ましい。また、抽出においては、抽出効率の向上などの観点から、他の成分を添加することもできる。
必要に応じ、抽出工程に続き、濾過工程、殺菌工程、乾燥又は濃縮工程などの各工程を行い、乾燥形態又は濃縮形態の抽出物を得ることができる。保存性、安全性の点で溶媒を除去した乾燥物の状態にするのが好ましい。抽出物の乾燥は、当業者に公知の方法で行うことができる。
尚、本発明において、ウーロン茶抽出物又は甜茶抽出物には、葉の粉砕品をも包含する。ウーロン茶や甜茶由来の有効成分はそれぞれの葉からの成分であり、それら有効成分が含まれる態様である限り、抽出工程は必須ではない。
<加齢臭抑制剤>
本発明の加齢臭抑制剤は、ウーロン茶抽出物及び/又は甜茶抽出物を有効成分として含み、さらに、有効成分として緑茶抽出物及び/又は柿果実抽出物を含んでもよい。本発明の加齢臭抑制剤は、いわゆる加齢臭を含む臭いに対して用いることができ、特に不飽和アルデヒドに対する消臭効果が顕著である。不飽和アルデヒドとしては、ノネナール及びオクテナールが挙げられる。
また、本発明の加齢臭抑制剤は、加齢臭を含む体臭(腋臭、足臭、汗臭、頭皮の臭い、口臭など)に対して使用することができ、加齢臭の影響を間接的に受ける、室内・車内・トイレの臭い、衣服の臭い、靴の臭いなどにも使用することができる。
加齢臭抑制剤は、担体に保持させて使用することもできる。担体の例としては、寒天、ゼラチン、カラギーナン、アラビアガム等のガム類、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミドなどのゲル、各種セルロースなどの繊維、ゼオライト、多孔質ガラス、セラミックス、活性炭、シリカ、シリケートなどの多孔性材料などを挙げることができる。
本発明の加齢臭抑制剤は、ウーロン茶抽出物及び/又は甜茶抽出物をそのまま使用してもよく、あるいは、他の成分とともに配合して消臭用組成物として使用してもよい。特に、緑茶、柿果実、オウゴン、メマツヨイグサ、さとうきびなどの植物原料から得られる抽出物又は粉砕物をさらに添加することができ、その中でも、緑茶抽出物及び/又は柿果実抽出物を添加することが好ましい。また、本発明の加齢臭抑制剤は、担体に担持させた状態で使用してもよい。さらに、水などの溶媒に溶解又は分散させても良い。
ここで、緑茶抽出物及び/又は柿果実抽出物の調製は、当業者に公知のいずれの方法によっても行うことができる。例えば、緑茶抽出物は、ツバキ科のCamellia sinensisの不発酵茶葉を水、熱水、水系溶媒等で抽出して得ることができる。必要に応じ、抽出工程に続き、濾過工程、殺菌工程、乾燥又は濃縮工程などの各工程を行い、乾燥形態又は濃縮形態の抽出物を得ることができる。また、柿果実抽出物は、例えば、カキノキ Diospyros kaki Thunberg(Ebenaceae)の果実より得られる柿渋液から得ることができる。ここで、上記緑茶抽出物及び柿果実抽出物は、固体であっても液体であってもよく、葉や果実の粉砕品をも包含する。緑茶及び柿果実由来の有効成分が含まれる態様である限り、抽出工程は必須ではない。
加齢臭抑制剤中のウーロン茶抽出物及び/又は甜茶抽出物、場合によってはさらに緑茶抽出物及び/又は柿果実抽出物を加えた全抽出物の合計含量は特に限定されないが、乾燥重量換算で、加齢臭抑制剤中に0.001〜100重量%、好ましくは0.1〜60重量%、さらに好ましくは0.5〜10重量%含有させる。
各抽出物の配合量は特に限定されないが、例えば、ウーロン茶抽出物及び甜茶抽出物の2種、それらに加えて緑茶抽出物及び/又は柿果実抽出物から選択される3種又は4種の抽出物をそれぞれ使用する際に、各組み合わせにおける抽出物の配合比は特に限定されるものではないが、一番少ない量の抽出物の乾燥重量を基準にして、その他の抽出物の乾燥重量が1〜10倍量、好ましくは1〜5倍量、さらに好ましくは1〜2倍量となるようにそれぞれ配合することができる。
本発明の加齢臭抑制剤に配合されるウーロン茶抽出物及び/又は甜茶抽出物に含まれる成分、又はさらに配合されうる緑茶抽出物及び/又は柿果実抽出物に含まれる成分は特に限定されないが、これらの抽出物の主成分としては、ポリフェノールが挙げられる。ポリフェノールとは、1分子内に複数のフェノール性水酸基を持つ化合物の総称であり、特に限定するものではないが、ウーロン茶、甜茶、緑茶等の茶葉、柿果実等より抽出されたタンニン、フラボノイド、カテキン類等である。
<消臭用組成物>
本発明の一態様として、上記加齢臭抑制剤を配合してなる、消臭用組成物が挙げられる。消臭用組成物の態様としては、皮膚外用剤として使用することが好ましい。例えば、洗顔料、石鹸、口腔内ケア製品(洗口液(マウスウォッシュ)、歯磨き粉など)、シャンプー、リンス、コンディショナー、ヘアクリーム、整髪料、ヘアトニック、育毛・養毛料、化粧水、乳液、クリーム、などが挙げられる。消臭用組成物中の加齢臭抑制剤の配合量は特に限定されないが、0.001〜95重量%、好ましくは0.01〜70重量%、さらに好ましくは0.1〜20重量%である。また、例えば、ウーロン茶抽出物及び/又は甜茶抽出物の合計配合量、あるいは、組成物中にさらに緑茶抽出物及び/又は柿果実抽出物を配合する場合の全抽出物の合計配合量が、消臭用組成物中に乾燥重量換算で、0.0001〜90重量%、好ましくは0.005〜50重量%、さらに好ましくは0.001〜10重量%となるように加齢臭抑制剤を配合することができる。
本発明の消臭用組成物中の各抽出物の配合量は、加齢臭抑制剤中の抽出物の配合比に依存するため、特に限定されない。例えば、ウーロン茶抽出物及び甜茶抽出物の2種、それらに加えて緑茶抽出物及び/又は柿果実抽出物から選択される3種又は4種の抽出物をそれぞれ使用する際に、各組み合わせにおける抽出物の配合比を、限定的ではないが、一番少ない量の抽出物の乾燥重量を基準にして、その他の抽出物の乾燥重量が1〜10倍量、好ましくは1〜5倍量、さらに好ましくは1〜2倍量となるようにそれぞれ配合することができる。
また、本発明の加齢臭抑制剤を含有する消臭用組成物には、本発明の効果を損なわない範囲内で、他の成分や添加剤を配合することができる。これらの成分や添加剤としては、植物油等の油脂類、ラノリンやミツロウ等のロウ類、炭化水素類、脂肪酸、高級アルコール類、エステル類、種々の界面活性剤、保湿剤、美白剤、色素、着色剤、顔料、甘味料、栄養強化剤、香料、ビタミン類、アミノ酸、植物・動物抽出成分、紫外線吸収剤、抗酸化剤、防腐・殺菌剤などが挙げられる。中でも保湿作用や抗菌作用の知られているブチレングリコールを好適に配合することができる。
本発明の加齢臭抑制剤を単独で配合することもでき、また他の消臭成分と組み合わせて配合することもできる。併用することのできる消臭成分には特に制限はなく、例えば、公知のマスキング剤、吸着剤や多孔質材料などが挙げられる。また、加齢臭抑制効果をさらに高めるために、公知の加齢臭に対する消臭剤、例えば、抗酸化剤、リポキシゲナーゼ阻害剤、抗菌剤、マスキング・ハーモナージュ香料、エタノールアミンなどを併用することができる。
<組成物>
本発明の別の態様として、ウーロン茶抽出物及び甜茶抽出物を含有し、さらに緑茶抽出物及び柿果実抽出物のいずれか1つまたは両方の抽出物を含有する組成物が挙げられ、本発明の組成物には、さらに他の成分を配合してもよい。特に、組成物を消臭用組成物として使用することが好ましい。
本発明の組成物中のウーロン茶抽出物及び甜茶抽出物と、緑茶抽出物及び/又は柿果実抽出物の合計配合量は特に限定されないが、乾燥重量換算で、0.0001〜90重量%、好ましくは0.005〜50重量%、さらに好ましくは0.001〜10重量%となるように配合する。
本発明の組成物中の各抽出物の配合量も特に限定されないが、ウーロン茶抽出物及び甜茶抽出物、これらに緑茶抽出物及び/又は柿果実抽出物を加えた3種又は4種の抽出物を使用する際に、各組み合わせにおける抽出物の配合比を、限定的ではないが、一番少ない量の抽出物の乾燥重量を基準にして、その他の抽出物の乾燥重量が1〜10倍量、好ましくは1〜5倍量、さらに好ましくは1〜2倍量となるようにそれぞれ配合することができる。
本発明の一態様における組成物は、皮膚外用剤として使用することが好ましい。例えば、洗顔料、石鹸、口腔内ケア製品(洗口液(マウスウォッシュ)、歯磨き粉など)、シャンプー、リンス、コンディショナー、ヘアクリーム、整髪料、ヘアトニック、育毛・養毛料、化粧水、乳液、クリーム、などが挙げられる。
また、本発明の一態様における組成物には、本発明の効果を損なわない範囲内で、他の成分や添加剤を配合することができる。これらの成分や添加剤としては、オウゴン、メマツヨイグサ、さとうきびなどの植物原料から得られる抽出物又は粉砕物、植物油等の油脂類、ラノリンやミツロウ等のロウ類、炭化水素類、脂肪酸、高級アルコール類、エステル類、種々の界面活性剤、保湿剤、美白剤、色素、着色剤、顔料、甘味料、栄養強化剤、香料、ビタミン類、アミノ酸、植物・動物抽出成分、紫外線吸収剤、抗酸化剤、防腐・殺菌剤などが挙げられる。中でも保湿作用や抗菌作用の知られているブチレングリコールを好適に配合することができる。また、併用することのできる消臭成分には特に制限はなく、例えば、公知のマスキング剤、吸着剤や多孔質材料などが挙げられる。また、公知の加齢臭に対する消臭剤、例えば、抗酸化剤、リポキシゲナーゼ阻害剤、抗菌剤、マスキング・ハーモナージュ香料、エタノールアミンなどを併用することができる。
以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]不飽和アルデヒドに対する消臭効果試験1(官能評価)
<試験方法>
・評価サンプル
ウーロン茶抽出液として、ウーロン茶抽出物を主成分とする市販の化粧品原料(ウーロン茶抽出液BG(丸善製薬(株)製))を用いた。また、甜茶抽出液として、甜茶抽出物を主成分とする市販の化粧品原料(甜茶抽出液BGW(丸善製薬(株)製)を用いた。さらに、緑茶抽出液として、緑茶抽出物を主成分とする市販の化粧品原料(和ism緑茶(丸善製薬(株)製)を用い、柿果実抽出液として、柿果実抽出物を主成分とする市販の化粧品原料(パンシルBA-210-1、リリース科学工業(株)製)を用いた。
また、比較例として、消臭剤として用いられている3種類の植物抽出液を試験した。すなわち、オウゴン抽出液として、オウゴン抽出物を主成分とする市販の化粧品原料(オウゴンリキッドB、一丸ファルコス(株)製)、メマツヨイグサ抽出液として、メマツヨイグサ抽出物を主成分とする市販の化粧品原料(ルナホワイトB、一丸ファルコス(株)製)、さとうきび抽出液として、さとうきび抽出物を主成分とする市販の化粧品原料(さとうきび抽出物MSX-245 、三井製糖(株)製)を用いた。
・操作
各バイアル瓶に上記ウーロン茶抽出液、甜茶抽出液、緑茶抽出液、柿果実抽出液、オウゴン抽出液、メマツヨイグサ抽出液及びさとうきび抽出液をそれぞれ20mL入れた。そこへ、0.5%ノネナール(trans−2−ノネナール(一級、和光純薬工業株式会社)を、オリーブスクワラン(NIKKOL精製オリーブスクワラン、日光ケミカルズ(株)製)で希釈したもの)を0.5mL添加し、素早くゴム栓を閉めた。40℃の条件下で10分間静置させた後、官能評価を行った。
<結果>
下記表1に示すように、ウーロン茶抽出液、甜茶抽出液及び緑茶抽出液は、オウゴン抽出液、メマツヨイグサ抽出液、さとうきび抽出液、無添加と比較してノネナール臭に対する消臭効果が優れていることが明らかになった。また、柿果実抽出液にも消臭効果があることが確認された。
Figure 0005926199
[実施例2]不飽和アルデヒドに対する消臭効果試験2:
実施例1で使用したウーロン茶抽出液、甜茶抽出液及び緑茶抽出液について、不飽和アルデヒドに対する消臭効果試験を下記の方法により行った。また、不飽和アルデヒドとしてノネナールを使用し、その減少率を高速液体クロマトグラフ法にて分析評価した。
<試験方法>
・試薬及び器具
におい袋(25cm×40cm)[有限会社ミヤコビニル加工所]
ノネナールガス:trans−2−ノネナール(一級)[和光純薬工業株式会社]から発生させたガスを用いた。
DNPHカートリッジ:GL−Pak mini AERO DNPH[ジーエルサイエンス株式会社]
・評価サンプル
評価サンプルとして、実施例1で用いたウーロン茶抽出液、甜茶抽出液、緑茶抽出液、及び対照として水を使用した。
・操作
評価サンプル及び水をそれぞれにおい袋に入れ、ヒートシールを施した後、空気4Lを封入し、設定したガス濃度となるようにノネナールガスを添加した。これを静置し、経過時間ごと(0、30、60、180分後)に袋内のガスをDNPHカートリッジに300mL捕集した。ガスを捕集したDNPHカートリッジにアセトニトリル5mLを通してDNPH誘導体を溶出させた。この溶出液を高速液体クロマトグラフ法により測定し、袋内のガス濃度を算出した。高速液体クロマトグラフの操作条件は以下に示した。
・高速液体クロマトグラフ操作条件
機種:LC−2010AHT[株式会社島津製作所]
検出器:紫外線吸光光度検出器
カラム:RP−Amide,φ4.6mm×25cm[シグマアルドリッチジャパン株式会社]
カラム温度:40℃
移動相:アセトニトリル及び水の混合液(アセトニトリル:水=80:20)
移動相流量:1.5mL/min
測定波長:360nm
注入量:40μL
・試験条件
検体使用量:評価サンプル(各抽出液)5mL、対照(水)5mL
試験対象ガス:ノネナール(初期ガス濃度:22ppm)
温度条件:室温
<結果>
下記表2に示すように、ウーロン茶抽出液、甜茶抽出液及び緑茶抽出液は、対照と比較して、不飽和アルデヒドの減少率が大きく、消臭効果に優れていることが明らかになった。
Figure 0005926199
[実施例3]不飽和アルデヒドに対する消臭効果試験3:
ウーロン茶抽出物として、市販の原料ウーロン茶エキスM粉末(丸善製薬(株)製)からデキストリンを除去したサンプル、甜茶抽出物として、市販の原料甜茶エキスM粉末(丸善製薬(株)製)を使用し、それぞれ100mg/mLの濃度となるように25%エタノール溶液に溶かし、評価サンプルとした。不飽和アルデヒドに対する消臭効果試験を下記の方法により行った。また、不飽和アルデヒドとしてノネナールを使用し、その減少率を高速液体クロマトグラフ法にて実施例2と同様の条件で分析することにより評価した。
<試験方法>
評価サンプルとして、上記の方法で調製したウーロン茶抽出物及び甜茶抽出物、対照として水及び25%エタノール溶液を各5mL使用したこと以外は、実施例2と同様の方法で消臭評価試験を行った。尚、試験対象ガス(ノネナール)の初期ガス濃度は20ppmであった。
<結果>
下記表3に示すように、ウーロン茶抽出物及び甜茶抽出物は、対照と比較して、不飽和アルデヒドの減少率が大きく、消臭効果に優れていることが明らかになった。
Figure 0005926199
[実施例4]不飽和アルデヒドに対する消臭効果試験4:
<試験方法>
・評価サンプル
ウーロン茶抽出物として、市販の原料ウーロン茶エキスM粉末(丸善製薬(株)製)からデキストリンを除去したサンプル、甜茶抽出物として、市販の原料甜茶エキスM粉末(丸善製薬(株)製)を使用した。
また、柿果実抽出物として市販の粉末原料(パンシルPS-M(リリース科学工業(株)製))を用いた。緑茶抽出物として市販の茶抽出物粉末(茶抽出物MF(丸善製薬(株)製))をそれぞれ試薬として使用した。
上記ウーロン茶抽出物、甜茶抽出物を粉末重量が等量となるように混合し、抽出物の全体量が100mg/mLの濃度となるように25%エタノール溶液に溶かして、2種混合抽出物の評価サンプルを調製した。同様に、上記ウーロン茶抽出物、甜茶抽出物及び緑茶抽出物をそれぞれの粉末重量が等量となるように混合し、抽出物の全体量が100mg/mLの濃度となるように25%エタノール溶液に溶かして、3種混合抽出物(1)の評価サンプルを調製した。さらに、上記ウーロン茶抽出物、甜茶抽出物及び柿果実抽出物をそれぞれの粉末重量が1:1:3.7となるように混合し、抽出物の全体量が100mg/mLの濃度となるように25%エタノール溶液に溶かして、3種混合抽出物(2)の評価サンプルを調製した。さらに、上記ウーロン茶抽出物、甜茶抽出物、緑茶抽出物及び柿果実抽出物をそれぞれの粉末重量が1:1:1:3.7となるように混合し、抽出物の全体量が100mg/mLの濃度となるように25%エタノール溶液に溶かして、4種混合抽出物の評価サンプルを調製した。
・操作
評価サンプルとして上記2種〜4種混合抽出物及び対照として水(5mL)を使用したこと以外は、上記実施例2と同様の方法で、上記評価サンプルについて不飽和アルデヒドに対する消臭効果試験を行った。また、不飽和アルデヒドとしてノネナールを使用し、その減少率を高速液体クロマトグラフ法にて実施例2と同様の条件で分析することにより評価した。尚、試験対象ガス(ノネナール)の初期ガス濃度は20ppmであった。
<結果>
下記表に示すように、上記2種混合抽出物、3種混合抽出物(1)及び(2)、4種混合抽出物のいずれもが、対照と比較して、不飽和アルデヒドの減少率が大きく、消臭効果に優れていることが明らかになった。
Figure 0005926199
[実施例5]不飽和アルデヒドに対する消臭効果試験5:
ウーロン茶エキス、甜茶エキス、緑茶エキス、柿渋エキスの4種を組み合わせた混合抽出液(以下、抗ノネナールPC(ポリフェノールコンプレックス)という)を評価サンプルとし、不飽和アルデヒドに対する消臭効果試験を下記の方法により行った。抗ノネナールPCは、エキス分(ポリフェノールを主成分として含む)が1重量%となるように、且つ、それぞれのエキス分の量が等量となるようにウーロン茶抽出液BG(丸善製薬社製)、甜茶抽出液BGW(丸善製薬社製)、柿果実抽出液(「パンシル」リリース科学工業社製)、緑茶抽出液(「和ism緑茶」丸善製薬社製)を混合配合して調製した。また、不飽和アルデヒドとしてノネナールを使用し、その減少率を高速液体クロマトグラフ法にて実施例2と同様の条件で分析することにより評価した。
<試験方法>
評価サンプルとして、上記の方法で調製した抗ノネナールPC及び対照として水を各5mL使用したこと以外は、実施例2と同様の方法で消臭評価試験を行った。尚、試験対象ガスであるノネナールの初期ガス濃度は20ppmであった。
<結果>
2−ノネナール濃度の経時的変化のグラフを図1に示し、2−ノネナールの減少率を下記表5に示す。抗ノネナールPCは、対照と比較して、不飽和アルデヒドの減少率が大きく、消臭効果に優れていることが明らかになった。
Figure 0005926199
[実施例6]加齢臭低減効果確認試験:
実施例5で用いた抗ノネナールPCを1.0重量%配合した石鹸(以下、ポリフェノール石鹸とする)を調製し、評価サンプルとした。具体的には、ポリフェノール石鹸は、実施例4で用いた抗ノネナールPC(ウーロン茶抽出液BG(丸善製薬社製)、甜茶抽出液BGW(丸善製薬社製)、柿果実抽出液(「パンシル」リリース科学工業社製)および緑茶抽出液(「和ism緑茶」丸善製薬社製)とその他の添加物を含有する。加齢臭が気になるあるいは加齢臭を指摘されたことがある43歳〜75歳の日本人男性20名を対象に、前記ポリフェノール石鹸を4週間継続使用することによる加齢臭低減効果を評価した。加齢臭低減効果の評価は、身体から発する2−ノネナール量の測定、臭気判定士による加齢臭強度判定、VAS(Visual analogue scale)を用いた加齢臭に対する主観評価の3つの評価結果をもとに行った。
<試験方法>
・評価サンプル
ポリフェノール石鹸(1.0%抗ノネナールPC配合)
・試験期間
2011年3月〜2011年4月
・被験者
加齢臭が気になるあるいは加齢臭を指摘された事がある43歳〜75歳の日本人男性20名(平均年齢:59.2±8.7歳)。各年齢層の被験者数を表6に示す。また、被験者に対し、試験開始から終了まで、加齢臭低減効果を期待させる健康食品類、効果を標榜する医薬品・医薬部外品・化粧品の使用を禁じ、極端な暴飲暴食も控えさせた。
Figure 0005926199
・共通操作
被験者に試験期間中、毎日入浴させ、入浴時にポリフェノール石鹸をボディタオルで泡立て、身体全体を洗浄させた。被験者には、Tシャツを着用する3日間、就寝前に身体全体を洗浄させてからTシャツを着用させた。
・各評価項目における評価方法及び評価結果
(1)2−ノネナール量の測定
全ての検査日の3日前から3日間、支給した1枚のTシャツを着用就寝させ、Tシャツ1枚あたりの2−ノネナール量を測定した。なお、2−ノネナール量の測定は、石鹸の使用前、使用14日後、使用28日後にそれぞれ行った。Tシャツは綿100%とし、洗濯・脱水・乾燥を前処理として行なったものを支給した。被験者は、Tシャツが肌に直接触れるように着用し、Tシャツの上にパジャマ等を着用した。日中、起床時に脱いだTシャツは袋に密閉した状態で冷蔵保管した。
Tシャツをガラス真空盤(15L)に入れ、1L/minで真空盤内空気を活性炭管に透過させ、2−ノネナールを吸着させ、Tシャツから30分間に放散する2−ノネナール量を測定した。測定はGC/MS(ガスクロマトグラフ質量分析計)を用い行った。
<結果>
身体から発する2−ノネナール量の経時的変化を図2に示す。3日間就寝時に着用したTシャツから抽出した2−ノネナール量は、石鹸の使用前と比較して、使用14日後及び使用28日後で有意に低下した。
(2)臭気判定士による加齢臭強度判定
6段階臭気強度表示法(0:無臭、1:やっと感知できるにおい、2:何のにおいであるかわかる弱いにおい、3:楽に感知できるにおい、4:強いにおい、5:強烈なにおい)に基づき、臭気判定士が被験者の加齢臭の臭気強度を判定した。なお、臭気判定士による加齢臭強度判定は、石鹸の使用前、使用14日後、使用28日後にそれぞれ行った。
<結果>
臭気判定士による加齢臭強度判定の経時的変化を、図3に示す。6段階臭気強度表示法に基づき、臭気判定士が加齢臭強度を判定した結果、使用前と比較して、使用14日後及び使用28日後で有意に低下した。
(3)VAS(Visual analogue scale)を用いた加齢臭に対する主観評価
100mmの直線上の端を「全くにおわない(0mmの位置)」、他端を「とてもにおう(100mmの位置)」とし、被験者自身の加齢臭のにおいに対する現在の状態を記入させ、評価した。なお、VASによる評価は、石鹸の使用前、使用1日後、使用14日後、使用28日後にそれぞれ行った。
<結果>
VASを用いた加齢臭に対する主観評価の経時的変化を、図4に示す。加齢臭に対する自覚のVAS scale値が使用前と比較して、使用1日後、使用14日後及び使用28日後で有意に低下した。
<総合結果>
上記(1)〜(3)の評価を行った結果、ウーロン茶エキス、甜茶エキス、緑茶エキス、柿渋エキスを配合したポリフェノール石鹸の継続使用による加齢臭低減効果が確認された。
[製造例1]石鹸
以下、ウーロン茶抽出物及び/又は甜茶抽出物を配合した消臭用組成物の製造例を示す。
原料の配合量を表7に示す。
石鹸素地を混合攪拌し、その後各抽出物を投入し均一に混合後、成型した。
Figure 0005926199
[製造例2]シャンプー
原料の配合量を表7に示す。
精製水に1,3−ブチレングリコールに溶解した防腐剤を投入した。均一に攪拌後、ラウレス硫酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミドを投入し、その後色素、香料及び残りの1,3−ブチレングリコールを投入し、各抽出物を投入後、均一に混合攪拌した。
Figure 0005926199
[製造例3]コンディショナー
原料の配合量を表9に示す。
(1)塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム及び食塩を精製水に投入し、80℃まで加温し溶解した。
(2)セトステアリルアルコール、水素添加ポリイソブテン及びグリセリンモノステアレートを80℃まで加温し溶解した。
(3)(1)をホモミキサーで攪拌しながら(2)を添加し、添加後5分間予備攪拌を行い、
(4)予備攪拌終了後、50℃まで攪拌しながら冷却し、各抽出物を添加しさらに35℃まで攪拌冷却し調製した。
Figure 0005926199
[製造例4]ヘアトニック
原料の配合量を表10に示す。
精製水にサリチル酸、エタノールに溶解したビタミンE、L-メントールを投入し、さらに精製水の一部に溶解したグリチルリチン酸ジカリウムを投入し、その後各抽出物を投入し、均一に混合し調製した。
Figure 0005926199
[製造例5]ミスト
原料の配合量を表11に示す。
精製水にクエン酸及びクエン酸Naを投入し溶解した。その後エタノールに溶解した防腐剤及びポリソルベート80を投入した。その後各抽出物を投入し均一に攪拌し調製した。
Figure 0005926199
[製造例6]化粧水
原料の配合量を表12に示す。
精製水にクエン酸及びクエン酸ナトリウムを投入し溶解した。次にグリセリン、1,3−ブチレングリコール及びエチレンジアミン四酢酸三ナトリウムを順次投入し、さらにエタノールに溶解したポリオキシエチレン(18)オレイルアルコールエーテル、ビタミンEを投入し均一になるまで攪拌した。その後各抽出物を投入し均一に攪拌し調製した。
Figure 0005926199
[製造例7]乳液
原料の配合量を表13に示す。
(1)ステアリン酸、セチルアルコール、ミリスチン酸オクチルドデシル及び流動パラフィンを80℃まで加温し溶解した。
(2)トリエタノールアミン、ヒアルロン酸ナトリウム、グリセリン、1,3−ブチレングリコール及びエチレンジアミンヒドロキシ三酢酸ナトリウムを精製水に投入し80℃まで加温した。
(3)(1)をホモミキサーで攪拌しながら(2)を投入し、投入後5分間予備攪拌した。
(4)予備攪拌終了後、50℃まで冷却し、各抽出物を加え、さらに35℃まで冷却し調製した。
Figure 0005926199
[製造例8]クリーム
原料の配合量を表14に示す。
(1)ステアリン酸、モノステアリン酸グリセリル、セスキステアリン酸ソルビタン、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、セトステアリルアルコール、ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリット、オリーブ油、ミリスチン酸オクチルドデシル及びメチルポリシロキサンを80℃まで加温し溶解した。
(2)精製水にグリセリン、1,3−ブチレングリコール、水酸化ナトリウム及びメチルパラベンを投入し、80℃まで加温し溶解した。
(3)(1)をホモミキサーで攪拌しながら(2)を投入し、投入後5分間予備攪拌した。
(4)予備攪拌終了後、50℃まで冷却し、各抽出物を加え、さらに35℃まで冷却し調製した。
Figure 0005926199

Claims (7)

  1. ウーロン茶抽出物甜茶抽出物、緑茶抽出物、及び柿果実抽出物を有効成分として含む、加齢臭抑制剤。
  2. 前記抽出物が水系溶媒抽出物である、請求項1記載の加齢臭抑制剤。
  3. 臭い成分が不飽和アルデヒドである、請求項1又は2記載の加齢臭抑制剤。
  4. 不飽和アルデヒドがノネナール又はオクテナールである、請求項3記載の加齢臭抑制剤。
  5. 一番少ない抽出物の乾燥重量を基準にして、その他の抽出物の乾燥重量が、1〜10倍量である、請求項1〜のいずれか一項に記載の加齢臭抑制剤。
  6. 請求項1〜のいずれか一項に記載の加齢臭抑制剤を配合してなる、消臭用組成物。
  7. 皮膚外用剤である、請求項記載の消臭用組成物。
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