JPWO2019124060A1 - ポンプ - Google Patents

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Abstract

ポンプ(1A)は、筐体(10)と、ポンプ室(21)を規定する第1振動体(30)、第2振動体(40)および周壁部(50)と、駆動体(60)とを備える。筐体(10)は、第1振動体(30)に対向する第1壁部と、第2振動体(40)に対向する第2壁部とを有する。第1壁部は、第1振動体(30)側に向けて開口しかつ第1振動体(30)の中央部を含む部分に対向する第1凹部(11a)と、第1凹部(11a)に隣り合う第1周囲部(11b)とを含む。第1振動体(30)と第1壁部とによって規定された第1室(80)は、第1凹部(11a)および第1振動体(30)によって規定された第1広大部(81)と、第1周囲部(11b)および第1振動体(30)によって規定された第1狭小部(82)とを含む。第1狭小部(82)は、第1振動体(30)の少なくとも一部に重なるように形成される。

Description

本発明は、板状の振動体の屈曲振動を利用した容積式のポンプに関し、特に、振動体を駆動する駆動体として圧電素子を利用した圧電ポンプに関する。
従来、容積式のポンプの一種である圧電ポンプが知られている。圧電ポンプは、圧電素子が貼り付けられた振動板によってポンプ室の少なくとも一部が規定されてなるものであり、当該圧電素子に所定周波数の交流電圧を印加することで振動板を共振周波数で駆動し、これによりポンプ室に圧力変動を生じさせて流体の吸入および吐出を可能にするものである。
圧電ポンプの一構成例が開示された文献として、たとえば国際公開第2015/125608号明細書(特許文献1)がある。当該公報に開示された圧電ポンプにおいては、対向配置された一対の振動板によってポンプ室が規定されており、当該一対の振動板の一方に圧電素子が貼り付けられた構成が採用されている。
上記公報に開示された圧電ポンプにおいては、一対の振動板のうちの圧電素子が貼り付けられていない方の振動板の中央部に、逆止弁が付設された1個の孔部が設けられており、一対の振動板のうちの圧電素子が貼り付けられた方の振動板の周縁部近傍に、円環状に点列して配置された、逆止弁が付設されていない複数個の孔部が設けられている。
当該構成の圧電ポンプにおいては、圧電素子によって一対の振動板が逆方向に変位するように屈曲振動させられることでポンプ室に圧力変動が生じることになり、このポンプ室の圧力変動に伴って、当該ポンプ室の外部に位置する流体が、圧電素子が貼り付けられた振動板に設けられた複数個の孔部から吸入され、その後、圧電素子が貼り付けられていない振動板に設けられた1個の孔部から当該流体が吐出されることになり、これによりポンプ機能が発揮されることになる。
なお、圧電素子が貼り付けられていない振動板に設けられた1個の孔部に付設された逆止弁は、圧電ポンプに発生する流体の流れの方向を決定するものであり、ポンプ室の圧力変動に伴って受動的に開閉動作する。
国際公開第2015/125608号明細書
一般に、圧電ポンプは、上述した如くの振動板や圧電素子を含む駆動部が、筐体の内部に設置されることで構成される場合が多い。これは、駆動部を外部から保護するためであるとともに、圧電ポンプを外部の配管や機器等に接続し易くするためである。
このような筐体を備えてなる圧電ポンプにおいては、振動板に対向して筐体の壁部が配置されることになるため、その動作時において、当該振動板と筐体の壁部との間に形成された空間(すなわち、ポンプ室外の空間)においても、相当程度に圧力変動が生じることになる。このポンプ室外の空間に発生する圧力変動は、振動板に対して当該振動板の振動による変位を妨げる方向に力を作用させるものであるため、結果としてポンプ室における圧縮比が低下し、圧電ポンプとしての性能の低下(すなわち、流量の低下や吸入圧力および吐出圧力の低下等)を招くことになる。
これを防止するためには、当該ポンプ室外の空間を大きくする(すなわち、筐体の壁部と振動板との間の距離を長くする)ことが有効であるが、何らの工夫もなくこれを行なった場合には、圧電ポンプが全体として大型化するばかりでなく、当該空間において圧力の共鳴が発生する場合があり、効果的に圧電ポンプの性能の向上を図ることができないおそれがある。
したがって、本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、板状の振動体の屈曲振動を利用した容積式のポンプにおいて、装置を大型化させることなく従来に比してポンプ性能の向上を図ることを目的とする。
本発明に基づくポンプは、第1振動体と、第2振動体と、周壁部と、ポンプ室と、駆動体と、筐体とを備えている。上記第1振動体および上記第2振動体は、いずれも板状であり、上記第2振動体は、上記第1振動体に対向している。上記周壁部は、上記第1振動体の周縁部および上記第2振動体の周縁部を接続している。上記ポンプ室は、上記第1振動体および上記第2振動体の間に位置しており、上記第1振動体、上記第2振動体および上記周壁部によって規定されている。上記駆動体は、上記第1振動体および上記第2振動体を屈曲振動させることにより、上記ポンプ室に圧力変動を生じさせるものである。上記筐体は、上記第1振動体、上記第2振動体、上記周壁部および上記駆動体からなる駆動部を収容している。上記筐体は、上記第1振動体から見て上記第2振動体が位置する側とは反対側に位置する第1壁部と、上記第2振動体から見て上記第1振動体が位置する側とは反対側に位置する第2壁部とを有している。上記駆動部は、上記筐体の内部の空間を、上記第1振動体および上記第1壁部によって規定された第1室と、上記第2振動体および上記第2壁部によって規定された第2室とに区画するように配置されている。上記筐体には、上記第1室と上記筐体の外部の空間とを連通させる第1連通部と、上記第2室と上記筐体の外部の空間とを連通させる第2連通部とが設けられている。上記第1振動体には、上記ポンプ室と上記第1室とを連通させる第1孔部が設けられており、上記第2振動体には、上記ポンプ室と上記第2室とを連通させる第2孔部が設けられている。上記第1壁部は、上記第1振動体側に向けて開口するとともに上記第1振動体の中央部を含む部分に対向する第1凹部と、上記第1振動体の中央部および上記第2振動体の中央部に直交する軸線と直交する方向において上記第1凹部に隣り合う第1周囲部とを含んでいる。上記第1室は、上記第1凹部および当該第1凹部に対向する部分の上記第1振動体によって規定された第1広大部と、上記第1周囲部および当該第1周囲部に対向する部分の上記第1振動体によって規定された第1狭小部とを含んでいる。上記第1狭小部は、上記軸線の延在方向と平行な方向において上記第1振動体の少なくとも一部に重なっている。
上記本発明に基づくポンプにあっては、上記第1振動体が、円盤状であることが好ましく、また、上記第1広大部が、円柱状の空間にて構成されていることが好ましい。
上記本発明に基づくポンプにあっては、上記第1振動体の直径をRa1とし、上記第1広大部の直径をRb1とした場合に、0.4≦Rb1/Ra1<1.0の条件を満たしていることが好ましい。
上記本発明に基づくポンプにあっては、上記第1広大部が、その中心軸と上記軸線とが合致するように位置していることが好ましい。
上記本発明に基づくポンプにあっては、上記第1孔部が、複数個設けられていてもよく、その場合には、上記複数個の第1孔部が、上記軸線の延在方向に沿って見た場合に当該軸線を中心とした円周上の位置に点列状に配置されていることが好ましい。
上記本発明に基づくポンプにあっては、上記複数個の第1孔部が、上記第1周囲部に対向するように配置されていてもよい。
上記本発明に基づくポンプにあっては、上記第1連通部が、上記軸線の延在方向と平行な方向において上記第1振動体に重ならない位置に配置されていることが好ましい。
上記本発明に基づくポンプにあっては、上記第2壁部が、上記第2振動体側に向けて開口するとともに上記第2振動体の中央部を含む部分に対向する第2凹部と、上記軸線と直交する方向において上記第2凹部に隣り合う第2周囲部とを含んでいてもよい。その場合には、上記第2室が、上記第2凹部および当該第2凹部に対向する部分の上記第2振動体によって規定された第2広大部と、上記第2周囲部および当該第2周囲部に対向する部分の上記第2振動体によって規定された第2狭小部とを含んでいることが好ましく、またその場合には、上記第2狭小部が、上記軸線の延在方向と平行な方向において上記第2振動体の少なくとも一部に重なっていることが好ましい。
上記本発明に基づくポンプにあっては、上記第2振動体が、円盤状であることが好ましく、また、上記第2広大部が、円柱状の空間にて構成されていることが好ましい。
上記本発明に基づくポンプにあっては、上記第2振動体の直径をRa2とし、上記第2広大部の直径をRb2とした場合に、0.4≦Rb2/Ra2<1.0の条件を満たしていることが好ましい。
上記本発明に基づくポンプにあっては、上記第2広大部が、その中心軸と上記軸線とが合致するように位置していることが好ましい。
上記本発明に基づくポンプにあっては、上記第2孔部が、1個または複数個設けられていてもよく、その場合には、上記1個または複数個の第2孔部が、上記第2振動体の中央部またはその近傍に配置されていることが好ましい。
上記本発明に基づくポンプにあっては、上記軸線の延在方向と平行な方向において上記第2振動体に重ならない位置に設けられるとともに、上記第2広大部と上記第2連通部とを連通する流路の少なくとも一部を構成するオリフィスを有していてもよく、その場合には、上記第2広大部が、上記オリフィスを経由してのみ上記第2連通部に連通するように構成されていてもよい。
上記本発明に基づくポンプにあっては、上記第2連通部が、上記軸線の延在方向と平行な方向において上記第2振動体に重ならない位置に配置されていることが好ましい。
上記本発明に基づくポンプにあっては、上記駆動体が、上記軸線を中心として上記第1振動体および上記第2振動体の双方に定在波が発生するように、上記第1振動体および上記第2振動体を屈曲振動させるものであることが好ましい。
上記本発明に基づくポンプにあっては、上記第1連通部が、上記筐体の外部の空間から上記第1室に流体を吸入する吸入部として機能することが好ましく、また、上記第2連通部が、上記第2室から上記筐体の外部の空間に流体を吐出する吐出部として機能することが好ましい。
上記本発明に基づくポンプにあっては、上記駆動体が、上記第1振動体および上記第2振動体のいずれか一方に貼り付けられた略平板状の圧電素子を含んでいることが好ましい。
本発明によれば、板状の振動体の屈曲振動を利用した容積式のポンプにおいて、装置を大型化させることなく従来に比してポンプ性能の向上を図ることができる。
実施の形態1に係る圧電ブロアの模式的な断面図である。 図1に示す圧電ブロアを斜め上方から見た分解斜視図である。 図1に示す圧電ブロアを斜め下方から見た分解斜視図である。 図1に示す圧電ブロアの構成および動作時に発生する気流のおおまかな方向を表わした模式図である。 図1に示す圧電ブロアの駆動部の動作状態およびその際に発生する気流の方向を経時的に表わした模式図である。 図1に示す圧電ブロアのポンプ室、上側広大部および下側広大部に発生する圧力変動を表わした模式図である。 第1変形例に係る圧電ブロアの構成および第1検証試験の結果を示す図である。 第2変形例に係る圧電ブロアの構成および第2検証試験の結果を示す図である。 第3変形例に係る圧電プロアの上側ケース体の下面図である。 第4変形例に係る圧電プロアの上側ケース体の下面図である。 第5変形例に係る圧電プロアの上側ケース体の下面図である。 第6変形例に係る圧電プロアの上側ケース体の下面図である。 第7変形例に係る圧電プロアの上側ケース体の下面図である。 実施の形態2に係る圧電ブロアの構成および動作時に発生する気流のおおまかな方向を表わした模式図である。 実施の形態3に係る圧電ブロアの構成を表わした模式図および当該圧電ブロアに具備された上側ケース体の下面図である。 参考形態1に係る圧電ブロアの構成を表わした模式図および当該圧電ブロアに具備された上側ケース体の下面図である。 参考形態2に係る圧電ブロアの上側ケース体の下面図である。 参考形態3に係る圧電ブロアの上側ケース体の下面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。以下に示す実施の形態は、気体を吸入して吐出するポンプとしての圧電ブロアに、本発明を適用した場合を例示するものである。なお、以下に示す実施の形態においては、同一のまたは共通する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る圧電ブロアの模式的な断面図である。また、図2は、図1に示す圧電ブロアを斜め上方から見た分解斜視図であり、図3は、図1に示す圧電ブロアを斜め下方から見た分解斜視図である。まず、これら図1ないし図3を参照して、本実施の形態に係る圧電ブロア1Aの構成について説明する。
図1ないし図3に示すように、本実施の形態に係る圧電ブロア1Aは、筐体10と、駆動部20とを主として備えている。筐体10の内部には、偏平な円柱状の空間である収容空間13が設けられており、駆動部20は、この収容空間13に配置されている。
筐体10は、樹脂製または金属製等の円盤状の上側ケース体11と、樹脂製または金属製の偏平な有底円筒状の下側ケース体12とを有している。筐体10は、これら上側ケース体11および下側ケース体12が組み合わされてたとえば接着剤等によって接合されることにより、内部に上述した収容空間13を有している。
下側ケース体12の外周部の対向する位置には、それぞれ外側に向けて突出する第1連通部としての上側ノズル部14および第2連通部としての下側ノズル部15が設けられている(ここで、上側ノズル部14および下側ノズル部15は、圧電ブロア1Aの高さ方向(すなわち厚み方向)において上下に配置されるものではないが、便宜上このように称することとする)。圧電ブロア1Aの外部の空間と上述した収容空間13とは、これら上側ノズル部14および下側ノズル部15を介してそれぞれ連通している。
駆動部20は、板状の第1振動体としての上側振動体30と、板状の第2振動体としての下側振動体40と、周壁部としてのスペーサ50と、駆動体としての圧電素子60とを主として有している。駆動部20は、これら部材が互いに積み重ねられた状態で一体化されることで構成されており、上述した筐体10の収容空間13に配置された状態で当該筐体10によって保持されている。
ここで、筐体10の収容空間13は、駆動部20により、上側ケース体11側の空間(すなわち、後述するポンプ室21を介することなく上側ノズル部14に連通する空間)と、下側ケース体12側の空間(すなわち、後述するポンプ室21を介することなく下側ノズル部15に連通する空間)とに区画されている。
上側振動体30は、上側振動板31によって構成されている。上側振動板31は、たとえばステンレス鋼等からなる金属製の薄板にて構成されており、その外形は平面視円形状である。上側振動板31の中央部および周縁部を除く中間部には、複数個の孔部31aが円環状に点列して設けられている。この複数個の孔部31aの各々は、上側振動体30に設けられた第1孔部としての上側孔部35に該当する。
下側振動体40は、下側振動板41、補助振動板42、逆止弁43および弁体保持部材44の積層体によって構成されている。下側振動体40は、上側振動体30に対向しており、より詳細には、上側振動体30から見て下側ケース体12が位置する側に配置されている。下側振動板41、補助振動板42、逆止弁43および弁体保持部材44は、上側振動体30に近い側からこの順で積層配置されている。
下側振動板41は、たとえばステンレス鋼等からなる金属製の薄板にて構成されており、その外形は平面視円形状である。下側振動板41の中央部およびその近傍には、複数個の孔部41aが設けられている。
補助振動板42は、下側振動板41よりもさらに薄いたとえばステンレス鋼等からなる金属製の薄板にて構成されており、その外形は平面視円形状である。補助振動板42は、逆止弁43を配置するためのスペースを形成されるための部材であり、補助振動板42の下側ケース体12側に位置する主面の周縁部には、当該スペースを形成するための環状形状の突出部が設けられている。補助振動板42の周縁部は、下側振動板41の周縁部にたとえば導電性接着剤等によって接合されている。補助振動板42の中央部およびその近傍には、下側振動板41に設けられた複数個の孔部41aに連通する複数個の孔部42aが設けられている。
逆止弁43は、たとえばポリイミド樹脂等の樹脂製の薄板にて構成されており、その外形は平面視円形状である。逆止弁43は、上述した補助振動板42によって形成されたスペース(すなわち、補助振動板42の環状形状の突出部によって取り囲まれた空間)に配置されている。逆止弁43の中央部およびその近傍には、補助振動板42に設けられた複数個の孔部42aに直接的に対面することはないもののこれら複数個の孔部42aに近接して、複数個の孔部43aが設けられている。
弁体保持部材44は、たとえばステンレス鋼等からなる金属製の薄板にて構成されており、その外形は平面視円形状である。弁体保持部材44は、補助振動板42の上述したスペースに配置された逆止弁43を覆うように補助振動板42に取付けられている。より詳細には、弁体保持部材44の周縁部は、補助振動板42の上述した環状形状の突出部にたとえば導電性接着剤等によって接合されている。弁体保持部材44の中央部およびその近傍には、逆止弁43に設けられた複数個の孔部43aに連通する複数個の孔部44aが設けられている。
ここで、逆止弁43は、補助振動板42と弁体保持部材44との間の空間に遊嵌されている。これにより、逆止弁43は、補助振動板42に設けられた複数個の孔部42aを開閉できるように補助振動板42および弁体保持部材44によって移動可能に保持されている。より詳細には、逆止弁43は、補助振動板42に接近してこれに密着した状態において、複数個の孔部42aを閉鎖し、補助振動板42から遠ざかった状態において、複数個の孔部42aを開放する。
なお、上述した下側振動板41に設けられた複数個の孔部41a、補助振動板42に設けられた複数個の孔部42a、逆止弁43に設けられた複数個の孔部43aおよび弁体保持部材44に設けられた複数個の孔部44aの各々は、下側振動体40に設けられた第2孔部としての下側孔部45に該当する。
スペーサ50は、上側振動体30と下側振動体40との間に位置しており、これら上側振動体30と下側振動体40とによって挟み込まれている。スペーサ50は、たとえばステンレス鋼等からなる金属製の部材にて構成されており、その外形は円環板状である。
スペーサ50は、上側振動体30の周縁部と下側振動体40の周縁部とを接続している。これにより、上側振動体30および下側振動体40は、スペーサ50によって所定の距離だけ隔てて配置されることになる。なお、スペーサ50と上側振動体30とは、たとえば導電性接着剤等によって接合されており、スペーサ50と下側振動体40とは、たとえば導電性接着剤等によって接合されている。
上側振動体30と下側振動体40との間に位置する空間は、ポンプ室21として機能する。当該ポンプ室21は、上側振動体30、下側振動体40およびスペーサ50によって規定されており、偏平な円柱状の空間にて構成されている。ここで、スペーサ50は、ポンプ室21を規定するとともに上側振動体30および下側振動体40を接続する周壁部に該当することになる。
圧電素子60は、たとえば導電性接着剤を介して上側振動体30に貼り付けられている。より詳細には、圧電素子60は、上側振動体30のポンプ室21に面する側とは反対側に位置する主面側(すなわち、上側ケース体11側)に貼り付けられている。圧電素子60は、たとえばチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の圧電材料からなる薄板にて構成されており、その外形は平面視円形状である。
圧電素子60は、交流電圧が印加されることで屈曲振動するものであり、当該圧電素子60に生じる屈曲振動が上側振動体30および下側振動体40に伝播されることにより、上側振動体30および下側振動体40も屈曲振動することになる。すなわち、圧電素子60は、上側振動体30および下側振動体40を屈曲振動させる駆動体に該当し、所定周波数の交流電圧が印加されることで上側振動体30および下側振動体40をそれぞれ共振周波数で振動させ、これにより上側振動体30および下側振動体40の双方に定在波を発生させる。
なお、弁体保持部材44の周縁部は、たとえば接着剤等によって下側ケース体12に接合されている。これにより、上側振動体30、下側振動体40、スペーサ50および圧電素子60等からなる駆動部20が、筐体10の内部において保持されることになる。
図2および図3を参照して、駆動部20は、圧電素子60に外部から電圧を印加するための給電線としての一対の外部接続端子をさらに有している。一対の外部接続端子は、上述した上側振動体30、下側振動体40およびスペーサ50とは別部材にて構成された第1端子70と、下側振動体40に含まれる弁体保持部材44に設けられた第2端子44bとによって構成されている。
第1端子70は、その一端が圧電素子60の上側ケース体11側の主面にたとえば半田付け等によって接合され、その他端が、筐体10の外部に露出するように引き出されている。一方、第2端子44bは、弁体保持部材44の外端の所定位置から外側に向けて延設された舌片状の部位からなり、その先端は、筐体10の外部に露出するように引き出されている。
ここで、第2端子44bが設けられた弁体保持部材44は、圧電素子60と上側振動板31とを接合する導電接着剤等と、上側振動板31、スペーサ50、下側振動板41、補助振動板42およびこれらを相互に接合する導電性接着剤等と、弁体保持部材44と補助振動板42とを接合する導電接着剤等とを介して、圧電素子60の下側ケース体12側の主面と導通しており、これにより上述した第2端子44bが、一対の外部接続端子の一方として機能することになる。
なお、第1端子70の上述した他端および第2端子44bの上述した先端は、いずれも下側ケース体12の外周部の所定位置に設けられた端子台17上に引き出されることで筐体10の外部に露出している。
以上の構成を有することにより、本実施の形態に係る圧電ブロア1Aにおいては、上側ノズル部14と下側ノズル部15との間にポンプ室21が位置することになり、筐体10の収容空間13のうち、ポンプ室21が設けられた位置よりも上側ノズル部14側の空間とポンプ室21とが、上側振動体30に設けられた複数個の上側孔部35によって常時連通した状態にあるとともに、筐体10の収容空間13のうち、ポンプ室21が設けられた位置よりも下側ノズル部15側の空間とポンプ室21とが、下側振動体40に設けられた複数個の下側孔部45が逆止弁43によって閉鎖されていない状態において、当該複数個の下側孔部45によって連通した状態にあることになる。
図1を参照して、本実施の形態に係る圧電ブロア1Aにおいては、圧電素子60が、上側振動体30の中央部および下側振動体40の中央部に直交する軸線100を中心として上側振動体30および下側振動体40の双方に定在波が発生するように上側振動体30および下側振動体40を屈曲振動させる。より詳細には、圧電素子60は、上側振動体30の中央部および下側振動体40の中央部にそれぞれ振動の腹が形成されることとなるように、上側振動体30および下側振動体40を屈曲振動させる。
その際、圧電素子60は、当該圧電素子60が貼り付けられた上側振動体30を直接的に駆動し、当該圧電素子60が貼り付けられていない下側振動体40を周壁部としてのスペーサ50を介して間接的に駆動する。このとき、上側振動体30の形状および下側振動体40の形状(特にこれら振動板の厚み)を適切に設計することにより、上側振動体30と下側振動体40とが、それぞれ逆方向に向けて変位することになる。
この逆方向に向けての上側振動体30および下側振動体40の振動により、ポンプ室21は、膨張および収縮を繰り返すことになる。これにより、ポンプ室21の内部において共鳴が発生することになり、これに伴ってポンプ室21に大きな圧力変動が生じることになる。その結果、時間的に交互にポンプ室21に正圧および負圧が発生することになり、この圧力変動によって気体を圧送するポンプ機能が実現されることになる。
ここで、図1ないし図3に示すように、本実施の形態に係る圧電ブロア1Aにおいては、筐体10の収容空間13を規定する壁面に所定の凹凸形状が付与されている。当該凹凸形状は、圧電ブロア1Aの動作時において、当該収容空間13の一部であってかつ駆動部20が配置されていない空間(すなわちポンプ室21外の空間)において、大きな圧力変動が生じることを抑制するものであるが、その詳細については後述することとする。
図4は、図1に示す圧電ブロアの駆動部の構成および動作時に発生する気流のおおまかな方向を表わした模式図であり、図5は、図1に示す圧電ブロアの駆動部の動作状態およびその際に発生する気流の方向を経時的に表わした模式図である。次に、これら図4および図5を参照して、本実施の形態に係る圧電ブロア1Aの動作状態について詳細に説明する。なお、図4および図5においては、理解を容易とするために、また作図上の都合により、圧電ブロア1Aの形状を大幅に簡略化および模式化して図示している。
図4を参照して、本実施の形態に係る圧電ブロア1Aにおいては、上述したように、上側振動体30に設けられた複数個の上側孔部35の各々に逆止弁が付設されておらず、その一方で、下側振動体40に設けられた複数個の下側孔部45(図4および図5においては、これを1個の孔として図示している)の各々に逆止弁43(図4において不図示、図1等参照)が付設されている。
複数個の下側孔部45の各々に設けられた逆止弁43は、ポンプ室21から筐体10の収容空間13のうちの下側ノズル部15側の空間に向けての気体の流通を許容する反面、その逆方向に向けての気体の流通を許容しないように構成されたものである。そのため、当該逆止弁43の作用により、圧電ブロア1Aの動作時に発生する気流の方向が決定されることになり、当該気流のおおまかな方向は、図4中において矢印にて示す方向となる。
ここで、駆動部20の近傍に発生する気流に着目すれば、図5(A)に示すように、上側振動体30および下側振動体40が互いに遠ざかる方向に変位した状態においては、ポンプ室21が膨張し、これに伴ってポンプ室21に負圧が発生する。この負圧の発生に伴い、上側振動体30に設けられた複数個の上側孔部35を介して、ポンプ室21に気体が吸入されることになる。なお、その際、下側振動体40に設けられた複数個の下側孔部45に付設された逆止弁43(図5においては、これを模式化して図示している)は、ポンプ室21に負圧が発生することに伴って複数個の下側孔部45を閉鎖することになる。
その後、図5(B)に示すように、上側振動体30および下側振動体40が互いに近づく方向に変位した状態においては、ポンプ室21が収縮し、これに伴ってポンプ室21に正圧が発生する。この正圧の発生に伴い、下側振動体40に設けられた複数個の下側孔部45に付設された逆止弁43は、複数個の下側孔部45を開放し、これによって当該複数個の下側孔部45を介してポンプ室21から気体が吐出されることになる。
この図5(A)に示す状態と図5(B)に示す状態とが交互に繰り返されるように上側振動体30および下側振動体40が振動することにより、図4において示す気流の向きが圧電ブロア1Aにて発生することになる。そのため、筐体10に設けられた上側ノズル部14が、外部から気体を吸入する吸入ノズルとして機能するとともに、筐体10に設けられた下側ノズル部15が、外部へ気体を吐出する吐出ノズルとして機能することになり、これにより圧電ブロア1Aによって気体が圧送されることになる。
図4を参照して、上側ノズル部14から吸入された気体は、上側ケース体11と上側振動体30との間に位置する空間を経由して、上側振動体30に設けられた複数個の上側孔部35へ至る。そのため、上側ケース体11と上側振動体30との間に位置する空間は、上側ノズル部14とポンプ室21とを結ぶ流路を構成することになり、当該空間が、第1室としての上側気室80に該当することになる。すなわち、上側ケース体11のうちの、上側振動体30から見て下側振動体40が位置する側とは反対側に配置された部分が、第1室を規定する第1壁部に該当することになる。
一方、下側振動体40に設けられた複数個の下側孔部45から吐出された気体は、下側ケース体12と下側振動体40との間に位置する空間を経由して、下側ノズル部15へ至る。そのため、下側ケース体12と下側振動体40との間に位置する空間は、ポンプ室21と下側ノズル部15とを結ぶ流路を構成することになり、当該空間が、第2室としての下側気室90に該当することになる。すなわち、下側ケース体12のうちの、下側振動体40から見て上側振動体30が位置する側とは反対側に配置された部分が、第2室を規定する第2壁部に該当することになる。
ここで、上述したように、本実施の形態に係る圧電ブロア1Aにおいては、筐体10の収容空間13を規定する壁面に所定の凹凸形状が付与されている。具体的には、上側ケース体11の上述した上側気室80を規定する部分に所定の凹凸形状が付与されているとともに、下側ケース体12の上述した下側気室90を規定する部分に所定の凹凸形状が付与されている。
より詳細には、図1ないし図4に示すように、上側ケース体11の第1壁部には、上側振動体30側に向けて開口するとともに上側振動体30の中央部を含む部分に対向する第1凹部としての上側凹部11aが設けられており、当該上側凹部11aに隣接する部分(すなわち、軸線100(図1参照)と直交する方向において上側凹部11aに隣り合う部分)の第1壁部には、上側振動体30側に向けて突出する環状形状の第1周囲部としての上側周囲部11bが位置している。上側周囲部11bは、軸線100の延在方向と平行な方向において上側振動体30の周縁部を含む外周領域に重なっている。
これにより、上側気室80は、上側凹部11aおよび当該上側凹部11aに対向する部分の上側振動体30によって規定された第1広大部としての上側広大部81と、上側周囲部11bおよび当該上側周囲部11bに対向する部分の上側振動体30によって規定された第1狭小部としての上側狭小部82とを含むことになり、当該上側狭小部82は、軸線100の延在方向と平行な方向において上側振動体30の一部に重なることになる。なお、本実施の形態においては、上側狭小部82に面する部分(すなわち上側周囲部11bに対向する部分)の上側振動体30に、上述した複数個の上側孔部35が配置されている。
そのため、上側ノズル部14から吸入された気体は、軸線100と直交する方向において駆動部20の周囲に位置する空間を経由して上側狭小部82に流れ込み、上側狭小部82に流れ込んだ気体の大部分は、当該上側狭小部82に面して設けられた複数個の上側孔部35に流入することになる。
なお、図3を参照して、上側ケース体11の上側周囲部11bに設けられた溝状の部位は、第1端子70を端子台17に向けて引き出すための端子挿通部11b1である。
一方、下側ケース体12の第2壁部には、下側振動体40側に向けて開口するとともに下側振動体40の中央部を含む部分に対向する第2凹部としての下側凹部12aが設けられており、当該下側凹部12aに隣接する部分(すなわち、軸線100と直交する方向において下側凹部12aに隣り合う部分)の第2壁部には、下側振動体40側に向けて突出する環状形状の第2周囲部としての下側周囲部12bが位置している。下側周囲部12bは、軸線100の延在方向と平行な方向において下側振動体40の周縁部を含む外周領域に重なっている。
これにより、下側気室90は、下側凹部12aおよび当該下側凹部12aに対向する部分の下側振動体40によって規定された第2広大部としての下側広大部91と、下側周囲部12bおよび当該下側周囲部12bに対向する部分の下側振動体40によって規定された第2狭小部としての下側狭小部92とを含むことになり、当該下側狭小部92は、軸線100の延在方向と平行な方向において下側振動体40の一部に重なることになる。なお、本実施の形態においては、下側広大部91に面する部分の下側振動体40に、上述した複数個の下側孔部45が配置されている。
ここで、下側ケース体12の下側周囲部12bの所定位置には、径方向に沿って延在する溝部12cが設けられており、当該溝部12cの外端に面する部分の下側周囲部12bには、当該溝部12cと下側ノズル部15とを連通する断面積が十分に小さい流路部16が設けられている。これにより下側広大部91と下側ノズル部15とは、当該溝部12cおよび流路部16を介して連通している。
そのため、複数個の下側孔部45から吐出された気体は、下側広大部91を経由して溝部12cに流れ込み、溝部12cに流れ込んだ気体は、流路部16を経由して下側ノズル部15に流入することになる。
このように構成することにより、本実施の形態に係る圧電ブロア1Aにおいては、装置を大型化させることなく従来に比してポンプ性能の向上を図ることができる。以下、本実施の形態に係る圧電ブロア1Aとすることで装置を大型化させることなくポンプ性能の向上が図られる理由について、詳細に説明する。
図6は、図1に示す圧電ブロアのポンプ室、上側広大部および下側広大部に発生する圧力変動を表わした模式図である。ここで、図6(A)は、本実施の形態に係る圧電ブロア1Aの構成を大幅に簡略化および模式化して図示したものであり、図6(B)は、上述した図5(A)に示す状態(以下、これを第1状態と称する)におけるポンプ室21、上側広大部81および下側広大部91の各々の圧力分布を模式的に表わしたものであり、図6(C)は、上述した図5(B)に示す状態(以下、これを第2状態と称する)におけるポンプ室21、上側広大部81および下側広大部91の各々の圧力分布を模式的に表わしたものである。
図6(B)および図6(C)から明らかなように、本実施の形態に係る圧電ブロア1Aにおいては、ポンプ室21に共鳴が発生する上述した条件にて上側振動体30および下側振動体40が駆動されることにより、ポンプ室21の中央部においてポンプ室21の内部における圧力変動の腹が発生し、ポンプ室21の外縁部においてポンプ室21の内部における圧力変動の節が発生する。
その際、上側広大部81には、当該上側広大部81の中央部を腹とし、当該上側広大部の外縁部を節とする圧力変動が生じるとともに、下側広大部91には、当該下側広大部91の中央部を腹とし、当該下側広大部の外縁部を節とする圧力変動が生じる。しかしながら、これら上側広大部81および下側広大部91における圧力変動は、ポンプ室21の圧力変動に比較して大幅にその圧力振幅が小さいものであり、当該上側広大部81および下側広大部91における圧力振幅が最大となる第1状態および第2状態においても、図示する程度の事実上無視できる程度のものとなる。
これは、偏に、上側広大部81および上側狭小部82を含む上側気室80において共鳴が発生していないためであるとともに、下側広大部91および下側狭小部92を含む下側気室90において共鳴が発生していないためである。すなわち、上記構成を採用することにより、上側広大部81を規定する上側凹部11aの側面が上側気室80に生じる圧力伝播の反射端として機能するとともに、下側広大部91を規定する下側凹部12aの側面が上側気室80に生じる圧力伝播の反射端として機能することになり、これによって上側気室80および下側気室90において共鳴が発生する条件が打ち破られているためである。
そのため、上側振動体30に対面する上側気室80に発生する圧力変動が、上側振動体30の変位を妨げるように作用することが顕著に抑制できることになるとともに、下側振動体40に対面する下側気室90に発生する圧力変動が、下側振動体40の変位を妨げるように作用することが顕著に抑制できることになる。
したがって、本実施の形態に係る圧電ブロア1Aとすることにより、結果として装置を大型化させることなくポンプ性能(すなわち、流量の増加や吸入圧力および吐出圧力の増加等)の向上を図ることが可能になる。
なお、当該構成を採用することにより、流量の増大が図られることは、以下において示す第1変形例および第2変形例に係る圧電ブロアを用いて行なった後述する第1検証試験および第2検証試験の結果からも理解できるところである。
ここで、本実施の形態に係る圧電ブロア1Aにおいては、上側振動体30を円盤状に構成するとともに、上側広大部81を円柱状の空間にて構成することとしている。このように構成した場合には、圧電ブロア1A内における気流の軸対称性が向上することになるため、気流に乱れが生じ難くなり、効率的な気体の流通が実現でき、結果として流量の増大を図ることができる。しかしながら、必ずしもこのように構成する必要はなく、上側振動体30および上側広大部81の形状は、いずれも任意である。なお、ここではその詳細な説明は省略するが、下側振動体40および下側広大部91についても、同様のことが言える。
また、本実施の形態に係る圧電ブロア1Aにおいては、円柱状の空間からなる上側広大部81の中心軸が上側振動体30の中央部に直交する上述した軸線100と合致するように、上側広大部81の配設位置が適切に設定されていることが好ましい。このように構成した場合にも、圧電ブロア1A内における気流の軸対称性が向上することになるため、結果として流量の増大を図ることができる。なお、ここではその詳細な説明は省略するが、下側広大部91についても、同様のことが言える。
また、本実施の形態に係る圧電ブロア1Aにおいては、上側振動体30に設けられた複数個の上側孔部35が、軸線100を中心とした円周上の位置に点列状に配置されている。このように構成した場合にも、圧電ブロア1A内における気流の軸対称性が向上することになるため、結果として流量の増大を図ることができる。しかしながら、上側振動体30に設けられる上側孔部35の数は特に制限されるものではなく、またその配設位置も特に制限されるものではない。
また、本実施の形態に係る圧電ブロア1Aにおいては、上側ノズル部14および下側ノズル部15が、いずれも軸線100の延在方向と平行な方向において駆動部20に重ならないように配置されている。このように構成することにより、装置を薄型化することができ、結果としてポンプ性能の向上と装置の小型化とを同時に実現することが可能になる。
また、本実施の形態に係る圧電ブロア1Aにおいては、上側狭小部82が軸線100の延在方向と平行な方向において上側振動体30の一部(すなわち、上側振動体30の外周領域)に重なるように構成されているとともに、上側狭小部82に面するように複数個の上側孔部35が設けられていることにより、上側ノズル部14とポンプ室21とが、当該上側狭小部82を介して連通するとともに、上側ノズル部14と上側広大部81とが、当該上側狭小部82を介して連通するように構成されている。そのため、上側狭小部82が、ポンプ室21および上側広大部81が圧電ブロア1Aの外部からの影響を受け難くするための一種のオリフィスとして機能することになるため、駆動部20が安定的に動作することになり、この点においてもポンプ性能の向上を図ることができる。
また、本実施の形態に係る圧電ブロア1Aにおいては、下側広大部91と下側ノズル部15とが、十分に断面積が小さい流路部16を介して連通するように構成されている。そのため、流路部16が、ポンプ室21および下側広大部91が圧電ブロア1Aの外部からの影響を受け難くするための一種のオリフィスとして機能することになるため、駆動部20が安定的に動作することになり、この点においてもポンプ性能の向上を図ることができる。
さらに、本実施の形態に係る圧電ブロア1Aにおいては、上側振動体30の直径をRa1とし、上側広大部81の直径をRb1とした場合に、0.4≦Rb1/Ra1<1.0の条件が満たされていることが好ましく、また、下側振動体40の直径をRa2とし、下側広大部91の直径をRb2とした場合に、0.4≦Rb2/Ra2<1.0の条件が満たされていることが好ましい。これら条件のいずれかまたは双方が満たされていることにより、確実にポンプ性能の向上が図られることになる。
なお、上述した本実施の形態に係る圧電ブロア1Aの各部の寸法は特に制限されるものではないが、その一例を示せば、以下のとおりである。
筐体10の直径は、たとえば28[mm]であり、その厚みは、たとえば5[mm]である。収容空間13の直径は、たとえば24.5[mm]であり、その高さ(すなわち、上側凹部11aの底面から下側凹部12aの底面までの距離)は、たとえば3.91[mm]である。上側ノズル部14および下側ノズル部15の直径は、それぞれたとえば約3[mm]である。
上側振動体30の直径は、たとえば17[mm]であり、このうちポンプ室21を規定する部分の直径は、たとえば13.2[mm]である。上側振動体30の厚みは、たとえば0.4[mm]である。上側振動体30に設けられた複数個の上側孔部35は、上側振動体30の中央部からたとえば5.93[mm]離れた位置に円環状に点列して配置され、各々の開口径は、それぞれたとえば0.46[mm]である。
下側振動体40の直径は、たとえば24[mm]であり、その厚みは、たとえば0.62[mm]である。下側振動板41の直径は、たとえば17[mm]であり、このうちポンプ室21を規定する部分の直径は、たとえば13.2[mm]である。下側振動板41の厚みは、たとえば0.4[mm]である。下側振動体40に設けられた複数個の下側孔部45の開口径は、それぞれたとえば0.4[mm]である。
スペーサ50の外径は、たとえば17[mm]であり、その内径は、たとえば13.2[mm]である。スペーサ50の厚みは、たとえば0.15[mm]である。ポンプ室21の内径は、たとえば13.2[mm]であり、その高さは、たとえば0.2[mm]である。
上側広大部81の直径は、たとえば11[mm]である。上側広大部81の高さは、たとえば1.39[mm]であり、このうち上側凹部11aの深さは、たとえば1[mm]である。上側狭小部82の高さは、たとえば0.39[mm]である。
下側広大部91の直径は、たとえば11[mm]である。下側広大部91の高さは、たとえば1.3[mm]であり、このうち下側凹部12aの深さは、たとえば1.15[mm]である。下側狭小部92の高さは、たとえば0.15[mm]である。
圧電素子60の直径は、たとえば10.8[mm]であり、その厚みは、たとえば0.1[mm]である。流路部16の直径は、たとえば1[mm]である。
(第1変形例)
図7は、第1変形例に係る圧電ブロアの構成および第1検証試験の結果を示す図である。以下、この図7を参照して、本変形例に係る圧電ブロア1A1の構成および当該圧電ブロア1A1を用いて行なった第1検証試験について説明する。
図7(A)に示すように、本変形例に係る圧電ブロア1A1は、下側気室90の形状においてのみ、上述した実施の形態1に係る圧電ブロア1Aとその構成が相違している。具体的には、本変形例に係る圧電ブロア1A1においては、下側凹部12aの直径がポンプ室21の直径よりも大きく構成されることにより、当該下側凹部12aによって主として規定される下側広大部91’が、下側振動体40と実質的に同じ大きさに構成されている。換言すれば、本変形例に係る圧電ブロア1A1は、実施の形態1に係る圧電ブロア1Aが具備していた下側狭小部92を実質的に備えていない。
このように構成した場合には、下側振動体40の変位が、下側振動体40に対面する下側気室90に発生する圧力変動によっても妨げられないようにすることが基本的にできない。しかしながら、その一方で、上側振動体30の変位は、上側振動体30に対面する上側気室80に発生する圧力変動によって妨げられないようにすることができ、その分だけ、流量の増大を図ることができる。
ここで、第1検証試験においては、本変形例に係る圧電ブロア1A1を実際に試作し、上側ケース体11に設ける上側凹部11aの直径を種々変更することにより、上側振動体30に対する上側広大部81の直径比率を種々変化させた場合に、流量がどのように変化するかを確認した。なお、流量の変化は、背圧が−10kPaである場合の動作時における中間流量比で比較することとし、その基準としては、上記直径比率が1.0である場合を100%とした。
図7(B)に示すように、第1検証試験においては、上側振動体30に対する上側広大部81の直径比率が約0.76である場合に、中間流量比が約132%に増加し、上側振動体30に対する上側広大部81の直径比率が約0.64である場合に、中間流量比が約138%に増加する結果が得られた。
したがって、本変形例に係る圧電ブロア1A1とした場合にも、上述した実施の形態1において説明した効果を相当程度に得ることが可能になる。
(第2変形例)
図8は、第2変形例に係る圧電ブロアの構成および第2検証試験の結果を示す図である。以下、この図8を参照して、本変形例に係る圧電ブロア1A2の構成および当該圧電ブロア1A2を用いて行なった第2検証試験について説明する。
図8(A)に示すように、本変形例に係る圧電ブロア1A2は、上側気室80の形状においてのみ、上述した実施の形態1に係る圧電ブロア1Aとその構成が相違している。具体的には、本変形例に係る圧電ブロア1A2においては、上側凹部11aの直径がポンプ室21の直径よりも大きく構成されることにより、当該上側凹部11aによって主として規定される上側広大部81’が、上側振動体30よりも大きく構成されている。換言すれば、本変形例に係る圧電ブロア1A2は、実施の形態1に係る圧電ブロア1Aが具備していた上側狭小部82を実質的に備えていない。
ここで、本変形例に係る圧電ブロア1A2においては、上側振動体30および下側振動体40が、それぞれ第2振動体および第1振動体に該当し、上側孔部35および下側孔部45が、それぞれ第2孔部および第1孔部に該当する。また、上側気室80および下側気室90が、それぞれ第2室および第1室に該当し、上側ケース体11の壁部の一部および下側ケース体12の壁部の一部が、それぞれ第2壁部および第1壁部に該当する。
さらに、本変形例に係る圧電ブロア1A2においては、上側凹部11aおよび下側凹部12aが、それぞれ第2凹部および第1凹部に該当し、上側周囲部11bおよび下側周囲部12bが、それぞれ第2周囲部および第1周囲部に該当する。また、上側ノズル部14および下側ノズル部15が、それぞれ第2ノズル部および第1ノズル部に該当する。
このように構成した場合には、上側振動体30の変位が、上側振動体30に対面する上側気室80に発生する圧力変動によっても妨げられないようにすることが基本的にできない。しかしながら、その一方で、下側振動体40の変位は、下側振動体40に対面する下側気室90に発生する圧力変動によって妨げられないようにすることができ、その分だけ、流量の増大を図ることができる。
ここで、第2検証試験においては、本変形例に係る圧電ブロア1A2を実際に試作し、下側ケース体12に設ける下側凹部12aの直径を種々変更することにより、下側振動体40に対する下側広大部91の直径比率を種々変化させた場合に、流量がどのように変化するかを確認した。なお、流量の変化は、背圧が−10kPaである場合の動作時における中間流量比で比較することとし、その基準としては、上記直径比率が1.0である場合を100%とした。
図8(B)に示すように、第2検証試験においては、下側振動体40に対する下側広大部91の直径比率が約0.88である場合に、中間流量比が約116%に増加し、下側振動体40に対する下側広大部91の直径比率が約0.76である場合に、中間流量比が約114%に増加し、下側振動体40に対する下側広大部91の直径比率が約0.64である場合に、中間流量比が約118%に増加し、下側振動体40に対する下側広大部91の直径比率が約0.53である場合に、中間流量比が約112%に増加し、下側振動体40に対する下側広大部91の直径比率が約0.42である場合に、中間流量比が約102%に増加する結果が得られた。
したがって、本変形例に係る圧電ブロア1A2とした場合にも、上述した実施の形態1において説明した効果を相当程度に得ることが可能になる。
(第3変形例)
図9は、第3変形例に係る圧電ブロアの上側ケース体の下面図である。以下、この図9を参照して、本変形例に係る圧電ブロア1A3について説明する。
本変形例に係る圧電ブロア1A3は、上述した実施の形態1に係る圧電ブロア1Aに具備されていたものとは異なる凹凸形状を有する上側ケース体11を備えてなるものであり、これにより上側気室80の形状においてのみ、上述した実施の形態1に係る圧電ブロア1Aとその構成が相違している。
具体的には、図9に示すように、本変形例に係る圧電ブロア1A3の上側ケース体11は、上側振動体30側に位置する主面に、平面視円形状の上側凹部11aと、これを取り囲むように設けられた突出形状の上側周囲部11bとを有している。上側周囲部11bには、軸線100を中心として放射状に延びる複数個の溝部11cが設けられており、当該複数個の溝部11cは、いずれもその延在方向の一端が上側凹部11aに繋がっている。なお、図9においては、理解を容易とするために、上側周囲部11bに斜線を付している。
ここで、溝部11cが形成された部分以外の上側周囲部11bは、軸線100の延在方向と平行な方向において上側振動体30の周縁部を含む外周領域にその一部が重なっている。これにより、当該部分の上側周囲部11bによって規定されることとなる上側狭小部82も、軸線100の延在方向と平行な方向において上側振動体30の周縁部を含む外周領域に重なることになる。
このように構成した場合にも、上側広大部81を規定する上側凹部11aの側面が上側気室80に生じる圧力伝播の反射端として機能することになり、これによって上側気室80において共鳴が発生する条件が打ち破られることになる。そのため、上側振動体30に対面する上側気室80に発生する圧力変動が、上側振動体30の変位を妨げるように作用することを抑制できることになり、結果として装置を大型化させることなくポンプ性能の向上を図ることが可能になる。
なお、当該構成の凹凸形状は、上述した上側ケース体11に加えて、下側ケース体12にも付与されていてもよく、また、上述した上側ケース体11に代えて、下側ケース体12のみに付与されていてもよい。
(第4変形例)
図10は、第4変形例に係る圧電ブロアの上側ケース体の下面図である。以下、この図10を参照して、本変形例に係る圧電ブロア1A4について説明する。
本変形例に係る圧電ブロア1A4は、上述した実施の形態1に係る圧電ブロア1Aに具備されていたものとは異なる凹凸形状を有する上側ケース体11を備えてなるものであり、これにより上側気室80の形状においてのみ、上述した実施の形態1に係る圧電ブロア1Aとその構成が相違している。
具体的には、図10に示すように、本変形例に係る圧電ブロア1A4の上側ケース体11は、上側振動体30側に位置する主面に、平面視円形状の上側凹部11aと、これを取り囲むように設けられた突出形状の上側周囲部11bとを有している。ここで、上側周囲部11bには、軸線100を中心として放射状に延びる複数個の櫛歯状の溝部11cが設けられており、当該複数個の溝部11cは、いずれもその延在方向の一端が、上側凹部11aに繋がっているとともに、その他端が上側周囲部11bによって閉塞されている。なお、図10においては、理解を容易とするために、上側周囲部11bに斜線を付している。
ここで、溝部11cが形成された部分以外の上側周囲部11bは、軸線100の延在方向と平行な方向において上側振動体30の周縁部を含む外周領域にその一部が重なっている。これにより、当該部分の上側周囲部11bによって規定されることとなる上側狭小部82も、軸線100の延在方向と平行な方向において上側振動体30の周縁部を含む外周領域に重なることになる。
このように構成した場合にも、上側広大部81を規定する上側凹部11aの側面が上側気室80に生じる圧力伝播の反射端として機能することになり、これによって上側気室80において共鳴が発生する条件が打ち破られることになる。そのため、上側振動体30に対面する上側気室80に発生する圧力変動が、上側振動体30の変位を妨げるように作用することを抑制できることになり、結果として装置を大型化させることなくポンプ性能の向上を図ることが可能になる。
なお、当該構成の凹凸形状は、上述した上側ケース体11に加えて、下側ケース体12にも付与されていてもよく、また、上述した上側ケース体11に代えて、下側ケース体12のみに付与されていてもよい。
(第5変形例)
図11は、第5変形例に係る圧電ブロアの上側ケース体の下面図である。以下、この図11を参照して、本変形例に係る圧電ブロア1A5について説明する。
本変形例に係る圧電ブロア1A5は、上述した実施の形態1に係る圧電ブロア1Aに具備されていたものとは異なる凹凸形状を有する上側ケース体11を備えてなるものであり、これにより上側気室80の形状においてのみ、上述した実施の形態1に係る圧電ブロア1Aとその構成が相違している。
具体的には、図11に示すように、本変形例に係る圧電ブロア1A5の上側ケース体11は、上側振動体30側に位置する主面に、平面視円形状の上側凹部11aと、これを取り囲むように設けられた突出形状の上側周囲部11bと、上側凹部11aの内部に設けられた突起部11dとを有している。なお、図11においては、理解を容易とするために、上側周囲部11bおよび突起部11dに斜線を付している。
ここで、上側周囲部11bは、軸線100の延在方向と平行な方向において上側振動体30の周縁部を含む外周領域にその一部が重なっている。これにより、当該部分の上側周囲部11bによって規定されることとなる上側狭小部82も、軸線100の延在方向と平行な方向において上側振動体30の周縁部を含む外周領域に重なることになる。
このように構成した場合には、上側広大部81を規定する上側凹部11aの側面が上側気室80に生じる圧力伝播の反射端として機能するばかりでなく、上側凹部11a内に設けられた突起部11dの側面も上側気室80に生じる圧力伝播の反射端として機能することになるため、これにより、上側気室80において共鳴が発生する条件が打ち破られることになる。そのため、上側振動体30に対面する上側気室80に発生する圧力変動が、上側振動体30の変位を妨げるように作用することを抑制できることになり、結果として装置を大型化させることなくポンプ性能の向上を図ることが可能になる。
なお、当該構成の凹凸形状は、上述した上側ケース体11に加えて、下側ケース体12にも付与されていてもよく、また、上述した上側ケース体11に代えて、下側ケース体12のみに付与されていてもよい。
(第6変形例)
図12は、第6変形例に係る圧電ブロアの上側ケース体の下面図である。以下、この図12を参照して、本変形例に係る圧電ブロア1A6について説明する。
本変形例に係る圧電ブロア1A6は、上述した実施の形態1に係る圧電ブロア1Aに具備されていたものとは異なる凹凸形状を有する上側ケース体11を備えてなるものであり、これにより上側気室80の形状においてのみ、上述した実施の形態1に係る圧電ブロア1Aとその構成が相違している。
具体的には、図12に示すように、本変形例に係る圧電ブロア1A6の上側ケース体11は、上側振動体30側に位置する主面に、平面視円形状の上側凹部11aと、これを取り囲むように設けられた突出形状の上側周囲部11bと、上側凹部11aの内部に設けられた仕切り部11eとを有している。当該仕切り部11eは、上側周囲部11bの内周面の所定位置を橋渡すように設けられることにより、上側凹部11aの内部の空間を仕切っている。なお、図12においては、理解を容易とするために、上側周囲部11bおよび仕切り部11eに斜線を付している。
ここで、上側周囲部11bは、軸線100の延在方向と平行な方向において上側振動体30の周縁部を含む外周領域にその一部が重なっている。これにより、当該部分の上側周囲部11bによって規定されることとなる上側狭小部82も、軸線100の延在方向と平行な方向において上側振動体30の周縁部を含む外周領域に重なることになる。
このように構成した場合には、上側広大部81を規定する上側凹部11aの側面が上側気室80に生じる圧力伝播の反射端として機能するばかりでなく、上側凹部11a内に設けられた仕切り部11eの側面も上側気室80に生じる圧力伝播の反射端として機能することになるため、これにより、上側気室80において共鳴が発生する条件が打ち破られることになる。そのため、上側振動体30に対面する上側気室80に発生する圧力変動が、上側振動体30の変位を妨げるように作用することを抑制できることになり、結果として装置を大型化させることなくポンプ性能の向上を図ることが可能になる。
なお、当該構成の凹凸形状は、上述した上側ケース体11に加えて、下側ケース体12にも付与されていてもよく、また、上述した上側ケース体11に代えて、下側ケース体12のみに付与されていてもよい。
(第7変形例)
図13は、第7変形例に係る圧電ブロアの上側ケース体の下面図である。以下、この図13を参照して、本変形例に係る圧電ブロア1A7について説明する。
本変形例に係る圧電ブロア1A7は、上述した実施の形態1に係る圧電ブロア1Aに具備されていたものとは異なる凹凸形状を有する上側ケース体11を備えてなるものであり、これにより上側気室80の形状においてのみ、上述した実施の形態1に係る圧電ブロア1Aとその構成が相違している。
具体的には、図13に示すように、本変形例に係る圧電ブロア1A7の上側ケース体11は、上側振動体30側に位置する主面に、平面視矩形状の上側凹部11aと、これを取り囲むように設けられた突出形状の上側周囲部11bとを有している。なお、図13においては、理解を容易とするために、上側周囲部11bに斜線を付している。
ここで、上側周囲部11bは、軸線100の延在方向と平行な方向において上側振動体30の周縁部を含む外周領域にその一部が重なっている。これにより、当該部分の上側周囲部11bによって規定されることとなる上側狭小部82も、軸線100の延在方向と平行な方向において上側振動体30の周縁部を含む外周領域に重なることになる。
このように構成した場合にも、上側広大部81を規定する上側凹部11aの側面が上側気室80に生じる圧力伝播の反射端として機能することになり、これによって上側気室80において共鳴が発生する条件が打ち破られることになる。さらには、上側凹部11aが平面視非円形状であるため、上側気室80の軸対称性(いわゆる連続対称性)が低下することになり、これによっても共鳴が発生する条件が打ち破られ易くなる。そのため、上側振動体30に対面する上側気室80に発生する圧力変動が、上側振動体30の変位を妨げるように作用することを抑制できることになり、結果として装置を大型化させることなくポンプ性能の向上を図ることが可能になる。
なお、当該構成の凹凸形状は、上述した上側ケース体11に加えて、下側ケース体12にも付与されていてもよく、また、上述した上側ケース体11に代えて、下側ケース体12のみに付与されていてもよい。また、凹部の形状は、上述した矩形状に限られず、矩形状以外の多角形状や楕円形状等に変更してもよい。
(実施の形態2)
図14は、本発明の実施の形態2に係る圧電ブロアの構成および動作時に発生する気流のおおまかな方向を表わした模式図である。以下、この図14を参照して、本実施の形態に係る圧電ブロア1Bについて説明する。
図14に示すように、本実施の形態に係る圧電ブロア1Bは、上述した実施の形態1に係る圧電ブロア1Aと同様に、筐体10と駆動部20とを主として備えており、筐体10の形状においてのみ、上述した実施の形態1に係る圧電ブロア1Aとその構成が相違している。
具体的には、圧電ブロア1Bの筐体10は、上側ケース体11および下側ケース体12を有しており、上側ケース体11には、その中央部から外側に向けて突出するように第1連通部としての上側ノズル部14が設けられており、下側ケース体12には、その中央部から外側に向けて突出するように第2連通部としての下側ノズル部15が設けられている。
これにより、上側ノズル部14および下側ノズル部15は、いずれも軸線100(図14においては不図示)の延在方向と平行な方向において駆動部20に重なるように配置されており、上側ノズル部14は、上側ケース体11に設けられた上側凹部11aによって主として規定された上側広大部81に連通しており、下側ノズル部15は、下側ケース体12に設けられた下側凹部12aによって主として規定された下側広大部91に連通している。
このように構成した場合にも、上側広大部81を規定する上側凹部11aの側面が上側気室80に生じる圧力伝播の反射端として機能することになるとともに、下側広大部91を規定する下側凹部12aの側面が下側気室90に生じる圧力伝播の反射端として機能することになり、これによって上側気室80および下側気室90の双方において共鳴が発生する条件が打ち破られることになる。
したがって、上記構成を採用した場合には、上述した実施の形態1に係る圧電ブロア1Aと比較した場合に、装置の薄型化が十分には図られなくなるものの、結果としてポンプ性能の向上を図ることが可能になる。
なお、当該構成を採用した場合には、上側狭小部82が軸線100の延在方向と平行な方向において上側振動体30の一部(すなわち、上側振動体30の外周領域)に重なるように構成されているとともに、上側狭小部82に面するように複数個の上側孔部35が設けられていることにより、上側ノズル部14とポンプ室21とが、当該上側狭小部82を介して連通するように構成されることになる。そのため、上側狭小部82が、ポンプ室21が圧電ブロア1Aの外部からの影響を受け難くするための一種のオリフィスとして機能することになるため、駆動部20が安定的に動作することになり、この点においてもポンプ性能の向上を図ることができる。
(実施の形態3)
図15は、本発明の実施の形態3に係る圧電ブロアの構成を表わした模式図および当該圧電ブロアに具備された上側ケース体の下面図である。以下、この図15を参照して、本実施の形態に係る圧電ブロア1Cについて説明する。
図15(A)に示すように、本実施の形態に係る圧電ブロア1Cは、上述した実施の形態1に係る圧電ブロア1Aと同様に、筐体10と駆動部20とを主として備えており、筐体10の形状においてのみ、上述した実施の形態1に係る圧電ブロア1Aとその構成が相違している。
具体的には、図15(A)および図15(B)に示すように、本実施の形態に係る圧電ブロア1Cにおいては、平面視円形状の上側凹部11aが、上側振動体30の中央部を含む部分に対向するように設けられてはいるものの、当該上側凹部11aの中心軸が、上側振動体30の中央部および下側振動体40の中央部と直交する軸線100とは合致しないように、上側凹部11aが偏在して配設されている。これにより、上側凹部11aによって主として規定される上側広大部81も、偏在して位置することになる。なお、図15(B)においては、理解を容易とするために、上側周囲部11bに斜線を付している。
ここで、上側周囲部11bは、軸線100の延在方向と平行な方向において上側振動体30の周縁部を含む外周領域の一部にその一部が重なっている。これにより、当該部分の上側周囲部11bによって規定されることとなる上側狭小部82も、軸線100の延在方向と平行な方向において上側振動体30の周縁部を含む外周領域の一部に重なることになる。
また、図15(A)に示すように、本実施の形態に係る圧電ブロア1Cにおいては、平面視円形状の下側凹部12aが、下側振動体40の中央部を含む部分に対向するように設けられてはいるものの、当該下側凹部12aの中心軸が、上側振動体30の中央部および下側振動体40の中央部と直交する軸線100とは合致しないように、下側凹部12aが偏在して配設されている。これにより、下側凹部12aによって主として規定される下側広大部91も、偏在して位置することになる。
ここで、下側周囲部12bは、軸線100の延在方向と平行な方向において下側振動体40の周縁部を含む外周領域の一部にその一部が重なっている。これにより、当該部分の下側周囲部12bによって規定されることとなる下側狭小部92も、軸線100の延在方向と平行な方向において下側振動体40の周縁部を含む外周領域の一部に重なることになる。
このように構成した場合にも、上側広大部81を規定する上側凹部11aの側面が上側気室80に生じる圧力伝播の反射端として機能することになるとともに、下側広大部91を規定する下側凹部12aの側面が下側気室90に生じる圧力伝播の反射端として機能することになり、これによって上側気室80および下側気室90の双方において共鳴が発生する条件が打ち破られることになる。
したがって、上記構成を採用した場合にも、結果として装置を大型化させることなくポンプ性能の向上を図ることが可能になる。
(参考形態1)
図16は、参考形態1に係る圧電ブロアの構成を表わした模式図および当該圧電ブロアに具備された上側ケース体の下面図である。以下、この図16を参照して、本参考形態に係る圧電ブロア1Dについて説明する。
図16(A)に示すように、本参考形態に係る圧電ブロア1Dは、上述した実施の形態1に係る圧電ブロア1Aと同様に、筐体10と駆動部20とを主として備えており、筐体10の形状においてのみ、上述した実施の形態1に係る圧電ブロア1Aとその構成が相違している。
具体的には、図16(A)および図16(B)に示すように、本参考形態に係る圧電ブロア1Dにおいては、上側ケース体11が、平面視円形状の上側凹部11aと、これを取り囲むように設けられた突出形状の上側周囲部11bと、上側凹部11aの内部に設けられた突起部11dとを有している。なお、図16(B)においては、理解を容易とするために、上側周囲部11bおよび突起部11dに斜線を付している。
ここで、上側周囲部11bは、軸線100の延在方向と平行な方向において上側振動体30に重なっておらず、そのため、本参考形態に係る圧電ブロア1Dは、実施の形態1に係る圧電ブロア1Aが具備していた上側狭小部82を実質的に備えておらず、上側振動体30よりも直径の大きい上側広大部81’のみを備えている。
また、図16(A)に示すように、本参考形態に係る圧電ブロア1Dにおいては、下側ケース体12が、平面視円形状の下側凹部12aと、これを取り囲むように設けられた突出形状の下側周囲部12bと、下側凹部12aの内部に設けられた突起部12dとを有している。
ここで、下側周囲部12bは、軸線100の延在方向と平行な方向において上側振動体30に重なっておらず、そのため、本参考形態に係る圧電ブロア1Dは、実施の形態1に係る圧電ブロア1Aが具備していた下側狭小部92を実質的に備えておらず、下側振動体40よりも直径の大きい下側広大部91’のみを備えている。
しかしながら、当該構成を採用した場合にも、上側凹部11a内に設けられた突起部11dの側面が上側気室80に生じる圧力伝播の反射端として機能することになるとともに、下側凹部12a内に設けられた突起部12dの側面が下側気室90に生じる圧力伝播の反射端として機能することになるため、これにより、上側気室80および下側気室90において共鳴が発生する条件が打ち破られることになる。
したがって、当該構成を採用することにより、上側気室80および下側気室90に発生する圧力変動が、上側振動体30および下側振動体40の変位を妨げるように作用することを相当程度に抑制できることになり、結果として装置を大型化させることなくポンプ性能の向上を図ることが可能になる。
(参考形態2)
図17は、参考形態2に係る圧電ブロアの上側ケース体の下面図である。以下、この図17を参照して、本参考形態に係る圧電ブロア1Eについて説明する。
本参考形態に係る圧電ブロア1Eは、上述した参考形態1に係る圧電ブロア1Dに具備されていたものとは異なる凹凸形状を有する上側ケース体11を備えてなるものであり、これにより上側気室の形状においてのみ、上述した参考形態1に係る圧電ブロア1Dとその構成が相違している。
具体的には、図17に示すように、本参考形態に係る圧電ブロア1Eの上側ケース体11は、上側振動体30側に位置する主面に、平面視円形状の上側凹部11aと、これを取り囲むように設けられた突出形状の上側周囲部11bと、上側凹部11aの内部に設けられた仕切り部11eとを有している。当該仕切り部11eは、上側周囲部11bの内周面の所定位置を橋渡すように設けられることにより、上側凹部11aの内部の空間を仕切っている。なお、図17においては、理解を容易とするために、上側周囲部11bおよび仕切り部11eに斜線を付している。
ここで、上側周囲部11bは、軸線100の延在方向と平行な方向において上側振動体30に重なっておらず、そのため、本参考形態に係る圧電ブロア1Eは、実施の形態1に係る圧電ブロア1Aが具備していた上側狭小部82を実質的に備えておらず、上側振動体30よりも直径の大きい上側広大部のみを備えている。
しかしながら、当該構成を採用した場合にも、上側凹部11a内に設けられた仕切り部11eの側面が上側気室に生じる圧力伝播の反射端として機能することになるため、これにより、上側気室において共鳴が発生する条件が打ち破られることになる。
したがって、当該構成を採用することにより、上側気室に発生する圧力変動が、上側振動体30の変位を妨げるように作用することを相当程度に抑制できることになり、結果として装置を大型化させることなくポンプ性能の向上を図ることが可能になる。
なお、当該構成の凹凸形状は、上述した上側ケース体11に加えて、下側ケース体12にも付与されていてもよく、また、上述した上側ケース体11に代えて、下側ケース体12のみに付与されていてもよい。
(参考形態3)
図18は、参考形態3に係る圧電ブロアの上側ケース体の下面図である。以下、この図18を参照して、本参考形態に係る圧電ブロア1Fについて説明する。
本参考形態に係る圧電ブロア1Fは、上述した参考形態1に係る圧電ブロア1Dに具備されていたものとは異なる凹凸形状を有する上側ケース体11を備えてなるものであり、これにより上側気室の形状においてのみ、上述した参考形態1に係る圧電ブロア1Dとその構成が相違している。
具体的には、図18に示すように、本参考形態に係る圧電ブロア1Fの上側ケース体11は、上側振動体30側に位置する主面に、平面視矩形状の上側凹部11aと、これを取り囲むように設けられた突出形状の上側周囲部11bとを有している。なお、図18においては、理解を容易とするために、上側周囲部11bに斜線を付している。
ここで、上側周囲部11bは、軸線100の延在方向と平行な方向において上側振動体30に重なっておらず、そのため、本参考形態に係る圧電ブロア1Fは、実施の形態1に係る圧電ブロア1Aが具備していた上側狭小部82を実質的に備えておらず、上側振動体30よりも直径の大きい上側広大部のみを備えている。
しかしながら、当該構成を採用した場合にも、上側凹部11aが平面視非円形状であるため、上側気室の軸対称性(いわゆる連続対称性)が低下することになり、これによって共鳴が発生する条件が打ち破られ易くなる。
したがって、当該構成を採用することにより、上側気室に発生する圧力変動が、上側振動体30の変位を妨げるように作用することを相当程度に抑制できることになり、結果として装置を大型化させることなくポンプ性能の向上を図ることが可能になる。
なお、当該構成の凹凸形状は、上述した上側ケース体11に加えて、下側ケース体12にも付与されていてもよく、また、上述した上側ケース体11に代えて、下側ケース体12のみに付与されていてもよい。
(その他)
上述した本発明の実施の形態1ないし3およびその変形例においては、第1振動体に設けられる第1孔部が、いずれも円環状に点列して配置された場合を例示して説明を行なったが、必ずしもこれが円環状に点列して配置されている必要はなく、そのレイアウトは適宜変更が可能である。また、同様に、第2振動体に設けられる第2孔部についても、そのレイアウトは適宜変更が可能である。
また、上述した本発明の実施の形態1ないし3およびその変形例においては、第2振動体に設けられた第2孔部に逆止弁が付設された構成を例示して説明を行なったが、逆止弁は、これに代えて第1振動体に設けられた第1孔部に付設されていてもよく、また第1孔部および第2孔部の双方に逆止弁が設けられていてもよい。さらには、逆止弁によって許容および制限される気体の流通方向も、適宜変更することができる。
また、上述した本発明の実施の形態1ないし3およびその変形例においては、第1広大部および第2広大部がいずれも円柱状または角柱状の空間にて構成された場合を例示して説明を行なったが、これをたとえば円錐状または角錐状の空間等にて構成することとしてもよい。
また、上述した本発明の実施の形態1ないし3およびその変形例において示した特徴的な構成は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜組み合わせることができる。
さらには、上述した本発明の実施の形態1ないし3およびその変形例においては、気体を吸入して吐出する圧電ブロアに本発明を適用した場合を例示して説明を行なったが、液体を吸入して吐出するポンプや、駆動体として圧電素子以外のものを利用するポンプ(ただし、当然に、振動体の屈曲振動を利用した容積式のポンプに限られる)に本発明を適用することも可能である。
ここで、上述した本発明の実施の形態1ないし3およびその変形例において示した圧電ブロアは、医療用途に利用される各種の機器に組み込まれる送風機として特に好適に使用できるものであり、当該機器としては、たとえば鼻水吸引器や搾乳機、陰圧閉鎖療法装置等が挙げられる。
このように、今回開示した上記実施の形態および変形例はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は請求の範囲によって画定され、また請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
1A〜1F,1A1〜1A7 圧電ブロア、10 筐体、11 上側ケース体、11a 上側凹部、11b 上側周囲部、11b1 端子挿通部、11c 溝部、11d 突起部、11e 仕切り部、12 下側ケース体、12a 下側凹部、12b 下側周囲部、12c 溝部、12d 突起部、13 収容空間、14 上側ノズル部、15 下側ノズル部、16 流路部、17 端子台、20 駆動部、21 ポンプ室、30 上側振動体、31 上側振動板、31a 孔部、35 上側孔部、40 下側振動体、41 下側振動板、41a 孔部、42 補助振動板、42a 孔部、43 逆止弁、43a 孔部、44 弁体保持部材、44a 孔部、44b 第2端子、45 下側孔部、50 スペーサ、60 圧電素子、70 第1端子、80 上側気室、81,81’ 上側広大部、82 上側狭小部、90 下側気室、91,91’ 下側広大部、92 下側狭小部、100 軸線。

Claims (17)

  1. 板状の第1振動体と、
    前記第1振動体に対向する板状の第2振動体と、
    前記第1振動体の周縁部および前記第2振動体の周縁部を接続する周壁部と、
    前記第1振動体および前記第2振動体の間に位置し、前記第1振動体、前記第2振動体および前記周壁部によって規定されたポンプ室と、
    前記第1振動体および前記第2振動体を屈曲振動させることにより、前記ポンプ室に圧力変動を生じさせる駆動体と、
    前記第1振動体、前記第2振動体、前記周壁部および前記駆動体からなる駆動部を収容する筐体とを備え、
    前記筐体は、前記第1振動体から見て前記第2振動体が位置する側とは反対側に位置する第1壁部と、前記第2振動体から見て前記第1振動体が位置する側とは反対側に位置する第2壁部とを有し、
    前記駆動部は、前記筐体の内部の空間を、前記第1振動体および前記第1壁部によって規定された第1室と、前記第2振動体および前記第2壁部によって規定された第2室とに区画するように配置され、
    前記筐体には、前記第1室と前記筐体の外部の空間とを連通させる第1連通部と、前記第2室と前記筐体の外部の空間とを連通させる第2連通部とが設けられ、
    前記第1振動体には、前記ポンプ室と前記第1室とを連通させる第1孔部が設けられ、
    前記第2振動体には、前記ポンプ室と前記第2室とを連通させる第2孔部が設けられ、
    前記第1壁部は、前記第1振動体側に向けて開口するとともに前記第1振動体の中央部を含む部分に対向する第1凹部と、前記第1振動体の中央部および前記第2振動体の中央部に直交する軸線と直交する方向において前記第1凹部に隣り合う第1周囲部とを含み、
    前記第1室は、前記第1凹部および当該第1凹部に対向する部分の前記第1振動体によって規定された第1広大部と、前記第1周囲部および当該第1周囲部に対向する部分の前記第1振動体によって規定された第1狭小部とを含み、
    前記第1狭小部が、前記軸線の延在方向と平行な方向において前記第1振動体の少なくとも一部に重なっている、ポンプ。
  2. 前記第1振動体が、円盤状であり、
    前記第1広大部が、円柱状の空間にて構成されている、請求項1に記載のポンプ。
  3. 前記第1振動体の直径をRa1とし、前記第1広大部の直径をRb1とした場合に、0.4≦Rb1/Ra1<1.0の条件を満たしている、請求項2に記載のポンプ。
  4. 前記第1広大部が、その中心軸と前記軸線とが合致するように位置している、請求項2または3に記載のポンプ。
  5. 前記第1孔部が、複数個設けられ、
    前記複数個の第1孔部が、前記軸線の延在方向に沿って見た場合に当該軸線を中心とした円周上の位置に点列状に配置されている、請求項1から4のいずれかに記載のポンプ。
  6. 前記複数個の第1孔部が、前記第1周囲部に対向するように配置されている、請求項5に記載のポンプ。
  7. 前記第1連通部が、前記軸線の延在方向と平行な方向において前記第1振動体に重ならない位置に配置されている、請求項1から6のいずれかに記載のポンプ。
  8. 前記第2壁部は、前記第2振動体側に向けて開口するとともに前記第2振動体の中央部を含む部分に対向する第2凹部と、前記軸線と直交する方向において前記第2凹部に隣り合う第2周囲部とを含み、
    前記第2室は、前記第2凹部および当該第2凹部に対向する部分の前記第2振動体によって規定された第2広大部と、前記第2周囲部および当該第2周囲部に対向する部分の前記第2振動体によって規定された第2狭小部とを含み、
    前記第2狭小部が、前記軸線の延在方向と平行な方向において前記第2振動体の少なくとも一部に重なっている、請求項1から7のいずれかに記載のポンプ。
  9. 前記第2振動体が、円盤状であり、
    前記第2広大部が、円柱状の空間にて構成されている、請求項8に記載のポンプ。
  10. 前記第2振動体の直径をRa2とし、前記第2広大部の直径をRb2とした場合に、0.4≦Rb2/Ra2<1.0の条件を満たしている、請求項9に記載のポンプ。
  11. 前記第2広大部が、その中心軸と前記軸線とが合致するように位置している、請求項9または10に記載のポンプ。
  12. 前記第2孔部が、1個または複数個設けられ、
    前記1個または複数個の第2孔部が、前記第2振動体の中央部またはその近傍に配置されている、請求項8から11のいずれかに記載のポンプ。
  13. 前記軸線の延在方向と平行な方向において前記第2振動体に重ならない位置に設けられるとともに、前記第2広大部と前記第2連通部とを連通する流路の少なくとも一部を構成するオリフィスを有し、
    前記第2広大部が、前記オリフィスを経由してのみ前記第2連通部に連通するように構成されている、請求項8から12のいずれかに記載のポンプ。
  14. 前記第2連通部が、前記軸線の延在方向と平行な方向において前記第2振動体に重ならない位置に配置されている、請求項8から13のいずれかに記載のポンプ。
  15. 前記駆動体が、前記軸線を中心として前記第1振動体および前記第2振動体の双方に定在波が発生するように、前記第1振動体および前記第2振動体を屈曲振動させるものである、請求項1から14のいずれかに記載のポンプ。
  16. 前記第1連通部が、前記筐体の外部の空間から前記第1室に流体を吸入する吸入部として機能し、
    前記第2連通部が、前記第2室から前記筐体の外部の空間に流体を吐出する吐出部として機能する、請求項1から15のいずれかに記載のポンプ。
  17. 前記駆動体が、前記第1振動体および前記第2振動体のいずれか一方に貼り付けられた略平板状の圧電素子を含んでいる、請求項1から16のいずれかに記載のポンプ。
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