[本開示が解決しようとする課題]
このような特許文献1に記載の技術を超えて、車両のアンテナ側および車載機側間において無線信号を伝送するための優れた構成を実現することが可能な技術が望まれる。
本開示は、上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、車両のアンテナ側および車載機側間において無線信号を伝送するための優れた構成を実現することが可能な車載伝送システムを提供することである。
[本開示の効果]
本開示によれば、車両のアンテナ側および車載機側間において無線信号を伝送するための優れた構成を実現することができる。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に、本発明の実施形態の内容を列記して説明する。
(1)本発明の実施の形態に係る車載伝送システムは、互いに異なる周波数帯域の無線信号を受信する直列接続された複数の無線回路を含み、各前記無線回路によって受信された前記無線信号を合波して出力するアンテナ側回路部と、前記アンテナ側回路部から受けた合波後の無線信号を、前記車両に搭載される車載機側へ伝送する経路部とを備え、前記アンテナ側回路部において、前記無線回路の別に応じて定められた順序に従って前記各無線回路が接続されている。
このように、複数の無線回路が受信した無線信号を合波して伝送する構成により、伝送のための構成を簡素化することができる。さらに、異なる周波数帯域の無線信号を受信する各無線回路が、これらの別に応じた順序で接続される構成により、信号特性および設計等の各種観点から、対応するサービスに応じて各無線回路を適切に配置することができる。したがって、車両のアンテナ側および車載機側間において無線信号を伝送するための優れた構成を実現することができる。
(2)好ましくは、前記アンテナ側回路部において、複数の周波数帯域の無線信号を受信可能な前記無線回路が、前記経路部に対して最遠端に接続されている。
複数の周波数帯域を使用する無線信号は、各周波数帯域に応じたフィルタを設ける必要があるため回路の規模が大きくなる。上記のように、より経路部側において他の周波数帯域の成分を抽出可能とする構成により、所望の周波数成分が主に含まれる無線信号を得ることができるため、フィルタ設計を簡易化することができる。
(3)より好ましくは、前記アンテナ側回路部において、前記最遠端に接続されている前記無線回路以外の前記無線回路が、前記無線信号の周波数帯域が高いほど前記経路部側に接続されている。
このように、高周波の無線信号に対応する無線回路を経路部側に配置する構成により、減衰度合の大きい高周波の無線信号がケーブル等を伝搬する距離を短くすることができる。
(4)好ましくは、前記アンテナ側回路部における前記複数の無線回路のうちの少なくともいずれか1つは、無線信号を送信する無線送受信回路であり、前記アンテナ側回路部において、前記無線送受信回路が、前記経路部に対して最近端に接続されている。
このような構成により、より経路部側においてアンテナへ送信信号を分波することができるため、経路部より後段の無線回路へ当該送信信号が伝わることを抑制することができる。これにより、後段の無線回路に接続されるアンテナに当該送信信号が伝搬することを防ぐことができる。
(5)好ましくは、前記アンテナ側回路部における前記複数の無線回路のうちの少なくともいずれか1つは、無線信号を送信する無線送受信回路であり、前記アンテナ側回路部において、前記無線送受信回路以外の前記無線回路が、前記経路部に対して最近端に接続されている。
このような構成により、たとえば、無線回路が受信する無線信号が微弱な信号であっても、伝送路をより短くすることができるため、信号の劣化を抑制することができる。
(6)より好ましくは、前記アンテナ側回路部において、前記最近端に接続されている前記無線回路以外の前記無線回路が、前記無線信号の周波数帯域が高いほど前記経路部側に接続されている。
このように、高周波の無線信号に対応する無線回路を経路部側に配置する構成により、減衰度合の大きい高周波の無線信号がケーブル等を伝搬する距離を短くすることができる。
(7)好ましくは、前記アンテナ側回路部において、前記無線信号の周波数帯域の高い前記無線回路ほど前記経路部側に接続されている。
このように、高周波の無線信号に対応する無線回路を経路部側に配置する構成により、減衰度合の大きい高周波の無線信号がケーブル等を伝搬する距離を短くすることができる。
(8)好ましくは、前記アンテナ側回路部における前記複数の無線回路のうちの少なくともいずれか1つは、無線信号を送信する無線送受信回路であり、前記無線送受信回路は、ダイプレクサを有する。
このように、ダイプレクサを用いる構成により、自己の無線回路において、たとえば、送信対象でない周波数帯域の無線信号が、アンテナへ伝搬することを抑制したり、自己の無線回路において受信された無線信号が経路部に対して反対側の他の無線回路へ伝搬することを防いだりすることができる。
(9)好ましくは、前記アンテナ側回路部における前記複数の無線回路のうちの少なくともいずれか1つは、無線信号を送信する無線送受信回路であり、前記無線送受信回路以外の前記無線回路は、方向性結合回路を有する。
このように、方向性結合回路を用いる構成により、ダイプレクサを用いる場合と比べて、無線回路において信号の方向性が規制されるため、たとえば、使用しない周波数帯域の無線送信信号が自己の無線回路を介してアンテナへ伝搬することをより確実に防ぐことができ、また、他の無線回路において受信された無線信号が、自己の無線回路に対応するアンテナへ伝搬することをより確実に防ぐことができる。
(10)好ましくは、前記アンテナ側回路部における前記複数の無線回路のうちの少なくともいずれか1つは、無線信号を送信しない無線受信回路であり、前記無線受信回路は、LNA(Low Noise Amplifier)を有する。
このような構成により、無線受信回路において、受信した無線信号の信号雑音特性を向上させることができ、また、他の無線回路からの無線信号とのアイソレーションを確保する。たとえば、自己の無線回路に接続されるアンテナへ他の無線回路からの無線信号が伝搬することを抑制することができる。
(11)好ましくは、前記車載伝送システムは、さらに、複数のアンテナに接続されるダイバーシティ無線回路部と、前記複数のアンテナの無線信号を、前記車両に搭載される車載機側へ伝送するダイバーシティ用経路部とを備える。
このような構成により、車両のアンテナ側および車載機側間において無線信号を合波して伝送する経路と、合波するのに向かない信号を伝送する経路とをたとえば同じピラー内において通すことにより、車内のスペースをより効率的に利用することができる。
(12)好ましくは、前記車載伝送システムは、さらに、複数のアンテナに接続されるダイバーシティ無線回路部を備え、前記アンテナ側回路部は、前記複数のアンテナの無線信号の少なくともいずれか1つをさらに合波する。
このように、複数のアンテナにおいて受信された無線信号を合波する構成により、たとえばピラー内において通すケーブルの本数を少なくすることができるため、車内のスペースをより効率的に利用することができる。
(13)好ましくは、前記車載伝送システムは、さらに、複数のアンテナに接続され、前記複数のアンテナにおいて受信された無線信号に基づいて生成した信号を出力するダイバーシティ無線回路部を備え、前記アンテナ側回路部は、前記ダイバーシティ無線回路部から受けた前記信号をさらに合波する。
このように、複数のアンテナにおいて受信された無線信号に基づいて生成し、当該信号を合波する構成により、たとえばピラー内において通すケーブルの本数を少なくすることができるため、車内のスペースをより効率的に利用することができる。
(14)本発明の実施の形態に係る車載伝送システムは、車両に搭載される車載伝送システムであって、前記車両に搭載されるアンテナ側から受けた無線信号を、前記車両に搭載される車載機側へ伝送する経路部と、互いに異なる周波数帯域の無線信号を受信する直列接続された複数の無線回路を含み、前記経路部から受けた前記無線信号を分波して各前記無線回路に与える車載機側回路部とを備え、前記車載機側回路部において、前記無線回路の別に応じて定められた順序に従って前記各無線回路が接続されている。
このように、複数の無線回路が受信した無線信号を合波して伝送する構成により、伝送のための構成を簡素化することができる。さらに、異なる周波数帯域の無線信号を受信する各無線回路が、これらの別に応じた順序で接続される構成により、信号特性および設計等の各種観点から、対応するサービスに応じて各無線回路を適切に配置することができる。したがって、車両のアンテナ側および車載機側間において無線信号を伝送するための優れた構成を実現することができる。
(15)好ましくは、前記車載機側回路部において、複数の周波数帯域の無線信号を受信可能な前記無線回路が、前記経路部に対して最遠端に接続されている。
複数の周波数帯域を使用する無線信号は、各周波数帯域に応じたフィルタを設ける必要があるため回路の規模が大きくなる。上記のように、より経路部側において他の周波数帯域の成分を抽出可能とする構成により、所望の周波数成分が主に含まれる無線信号を得ることができるため、フィルタ設計を簡易化することができる。
(16)より好ましくは、前記車載機側回路部において、前記最遠端に接続されている前記無線回路以外の前記無線回路が、前記無線信号の周波数帯域が高いほど前記経路部側に接続されている。
このように、高周波の無線信号に対応する無線回路を経路部側に配置する構成により、減衰度合の大きい高周波の無線信号がケーブル等を伝搬する距離を短くすることができる。
(17)好ましくは、前記車載機側回路部における前記複数の無線回路のうちの少なくともいずれか1つは、無線信号を送信する無線送受信回路であり、前記車載機側回路部において、前記無線送受信回路が、前記経路部に対して最近端に接続されている。
このような構成により、より経路部側においてアンテナからの受信信号を分波することができるため、経路部より後段の無線回路へ当該送信信号が伝わることを抑制することができる。これにより、後段の無線回路が飽和することを防ぐことができる。
(18)好ましくは、前記車載機側回路部における前記複数の無線回路のうちの少なくともいずれか1つは、無線信号を送信する無線送受信回路であり、前記車載機側回路部において、前記無線送受信回路以外の前記無線回路が、前記経路部に対して最近端に接続されている。
このような構成により、たとえば、無線回路が受信する無線信号が微弱な信号であっても、伝送路をより短くすることができるため、信号の劣化を抑制することができる。
(19)より好ましくは、前記車載機側回路部において、前記最近端に接続されている前記無線回路以外の前記無線回路が、前記無線信号の周波数帯域が高いほど前記経路部側に接続されている。
このように、高周波の無線信号に対応する無線回路を経路部側に配置する構成により、減衰度合の大きい高周波の無線信号がケーブル等を伝搬する距離を短くすることができる。
(20)好ましくは、前記車載機側回路部において、前記無線信号の周波数帯域の高い前記無線回路ほど前記経路部側に接続されている。
このように、高周波の無線信号に対応する無線回路を経路部側に配置する構成により、減衰度合の大きい高周波の無線信号がケーブル等を伝搬する距離を短くすることができる。
(21)好ましくは、前記車載機側回路部における前記複数の無線回路のうちの少なくともいずれか1つは、無線信号を送信する無線送受信回路であり、前記無線送受信回路は、ダイプレクサを有する。
このように、ダイプレクサを用いる構成により、たとえば、送信された無線信号が、当該無線信号に対応しない車載機へ伝搬し、当該車載機に対応する受信回路において干渉したり、当該受信回路を飽和させたりすることを防ぐことができる。
(22)好ましくは、前記車載機側回路部における前記複数の無線回路のうちの少なくともいずれか1つは、無線信号を送信する無線送受信回路であり、前記無線送受信回路以外の前記無線回路は、方向性結合回路を有する。
このように、方向性結合回路を用いる構成により、ダイプレクサを用いる場合と比べて、無線回路における信号の方向性が規制されるため、他の車載機に対応する送信回路から送信された無線信号が、自己の受信回路において干渉したり、自己の受信回路を飽和させたりすることをより確実に防ぐことができる。
(23)好ましくは、前記車載機側回路部における前記複数の無線回路のうちの少なくともいずれか1つは、無線信号を送信しない無線受信回路であり、前記無線受信回路は、LNAを有する。
このような構成により、無線受信回路において、受信した無線信号の増幅により、伝送損失を補償することができ、信号雑音特性を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。また、以下に記載する実施の形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る車載伝送システムの構成の一例を示す図である。図1は、日本の通信サービスに対応した車載伝送システムを示している。
図1を参照して、車載伝送システム101は、アンテナ21〜27と、アンテナ側回路部31と、経路部41と、車載機側回路部51とを備える。アンテナ側回路部31は、フロント側回路部31Aと、リア側回路部31Bとを含む。以下、アンテナ21〜27の各々をアンテナ20とも称する。
アンテナ21〜27は、後述する異なる周波数帯域の無線信号に対応してそれぞれ設けられる。
車載伝送システム101において、アンテナ20は、アンテナ21を除き、たとえば、リアガラスに設置されるか、または、シャークアンテナとして1つの筐体にまとめて格納されて設置される。アンテナ21は、車両の前方に設置される。
フロント側回路部31Aは、たとえば、車両の屋根の前方における板金と内貼りとの間の空間に設置される。
リア側回路部31Bは、たとえば、車両の屋根の後方における板金と内貼りとの間の空間に設置される。
経路部41は、たとえば、車両の右フロントピラーの中を通して設置される。
車載機側回路部51は、たとえば、車両の前方のダッシュボード内の空間に設置される。
フロント側回路部31Aおよびリア側回路部31Bは、アンテナ20を介して受信した、異なる通信サービス言い換えれば異なるメディアの無線信号、すなわち互いに異なる周波数帯域の無線信号を合波し、経路部41へ出力する。
経路部41は、たとえばアンテナケーブルであり、フロント側回路部31Aおよびリア側回路部31Bから受けた合波後の無線信号を車載機側回路部51へ伝送する。
車載機側回路部51は、経路部41から受けた合波後の無線信号を分波して通信サービスごとに分離し、分離した複数の無線信号を図示しない複数の車載機へそれぞれ出力する。
また、車載機側回路部51は、各車載機から送信された無線信号を受信し、受信した無線信号を合波し、経路部41へ出力する。
経路部41は、車載機側回路部51から受けた合波後の無線信号をアンテナ側回路部31へ伝送する。
アンテナ側回路部31は、経路部41から受けた合波後の無線信号を分波して通信サービスごとに分離し、対応のアンテナ20を介して無線信号を送信する。
[課題]
ここで、アンテナ側回路部31および車載機側回路部51は、無線信号を合波または分波する。一般に、無線信号の送信電力と無線信号の受信電力との差は大きいため、たとえば、他の無線回路に対応する車載機からの送信信号の送信電力が、自己の無線回路に接続されるアンテナまたは車載機に影響を及ぼさないようにするためには、フィルタの減衰帯域における減衰量を大きくすることが要求される。
また、近接する複数の周波数帯域を使用するサービスが存在する場合、近接する周波数帯域を分離させるフィルタには、通過帯域を急峻な特性にすることが要求される。
また、たとえば3GおよびLTE等の移動体通信のような1つの通信サービスで複数の離散的な周波数帯域を利用する無線信号に対しては、フィルタの設計が困難である。
また、複数の離散的な周波数帯域を利用する無線信号は、送信時において、他の受信回路を飽和させたり、他の受信回路の受信特性を劣化させたりしやすく、また、受信時において、使用すべきアンテナ以外のアンテナによって受信された位相の異なる無線信号に干渉されやすい。
また、車両では、たとえばアンテナ側回路部31および車載機側回路部51間において無線信号がケーブルを伝搬する。ケーブルを伝搬する無線信号は、高周波信号ほど減衰が大きくなる。
そこで、本発明の第1の実施の形態に係る車載伝送システムでは、以下のような構成および動作により、このような課題を解決する。
図2は、本発明の第1の実施の形態に係る車載伝送システムにおけるアンテナ側回路部の構成の一例を示す図である。
図2を参照して、フロント側回路部31Aは、無線回路61を含む。リア側回路部31Bは、無線回路62〜67を含む。無線回路62〜67は、直列接続、すなわち従属接続(カスケード接続)され、互いに異なる周波数帯域の無線信号を受信する。以下、無線回路61〜67の各々を無線回路60とも称する。
フロント側回路部31Aおよびリア側回路部31Bにおいて、各無線回路60は、無線回路60の別に応じて定められた順序に従って接続されている。
フロント側回路部31Aおよびリア側回路部31Bにおいて、各無線回路60は、無線回路60の別に応じて定められた順序に従って接続されている。
図3は、日本での電波の周波数帯の割り当てを示す図である。
図3を参照して、日本では、526.5kHz〜1606.5kHzにAMラジオが割り当てられ、3.3775MHz〜15.260MHzに短波ラジオが割り当てられ、76MHz〜108MHzにFMラジオが割り当てられ、470MHz〜710MHzにテレビ放送が割り当てられ、755MHz〜765MHzにITS無線が割り当てられ、1176.45MHz,1227.60MHz,1278.75MHzおよび1563.4MHz〜1578.4MHzにGPSが割り当てられ、2400MHz〜2483.5MHzに2.4GHz帯の無線LANが割り当てられ、5150MHz〜5725MHzに5GHz帯の無線LANが割り当てられ、5770MHz〜5850MHzにETCが割り当てられる。
また、3GおよびLTE等の移動体通信に割り当てられる周波数帯は、718MHz〜748MHz,815MHz〜845MHz,860MHz〜890MHz,900MHz〜915MHz,945MHz〜960MHz,1427.9MHz〜1462.9MHz,1475.9MHz〜1510.9MHz,1749.9MHz〜1784.9MHz,1844.9MHz〜1879.9MHz,1920MHz〜1980MHz,2110MHz〜2170MHz,3600MHz〜4380MHzである。すなわち、移動体通信では、周波数帯が周波数軸上で互いに離れて配置されている、すなわち離散的に配置されている。
アンテナ側回路部31において、移動体通信に対応する無線回路67は、複数の周波数帯域の無線信号を送受信可能であり、経路部41に対して最遠端、すなわち最後尾に接続されており、各無線回路60の中で最も後段、すなわち最後部に位置している。
また、アンテナ側回路部31において、無線回路61〜64は、無線送受信回路であり、経路部41に対して最近端、すなわち先頭に接続されており、各無線回路60の中で最も前段、すなわち最前部に位置している。
また、アンテナ側回路部31において、周波数帯域の高い無線信号に対応する無線回路60ほど経路部41側に接続されている。
具体的には、無線回路61は、車載伝送システム101において最も高周波の無線信号を使用するサービスであるETCに対応する無線送受信回路であり、経路部41に対して最近端に接続される。
そして、5GHz帯の無線LANに対応する無線送受信回路である無線回路62が無線回路61に接続され、2.4GHz帯の無線LANに対応する無線回路63が無線回路62に接続され、ITSに対応する無線回路64が無線回路63に接続される。
アンテナ側回路部31において、無線受信回路である無線回路65および無線回路66は、無線回路64と無線回路67との間に接続される。
無線回路65は、GPSに対応し、無線回路66は、AMラジオおよびFMラジオ(以下、AM/FMラジオとも称する。)に対応する。
無線回路65および無線回路66のうち、より高周波の無線信号を受信する無線回路65が、より経路部41側、すなわち無線回路64と接続される。
無線回路66は、無線回路65と無線回路67との間に接続される。
各無線回路60は、1回路につき30mm×30mm程度のプリント基板(PCB:Printed Circuit Board)に実装され、各プリント基板がたとえばケーブルで接続される構成であってもよい。
また、各無線回路60の一部または全部が1つのプリント基板に実装される構成であってもよい。
フロント側回路部31Aおよびリア側回路部31Bは、各無線回路60によって受信された無線信号を合波して、経路部41へ出力する。
より詳細には、アンテナ側回路部31において、無線回路61〜66は、ダイプレクサ111〜116をそれぞれ有する。
無線回路61におけるダイプレクサ111は、アンテナ21において受信されたETCに対応する無線信号を受けて、受けた無線信号を経路部41へ出力する。また、ダイプレクサ111は、リア側回路部31Bにおける無線回路62から受けた無線信号を経路部41へ出力する。ダイプレクサ111は、アンテナ21において受信されたETCに対応する無線信号と無線回路62から受けた無線信号とを合波して経路部41へ出力する。
一方、ダイプレクサ111は、経路部41から受けた無線信号から、ETCに対応する無線信号である5.8GHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。ダイプレクサ111は、分波した5.8GHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号をアンテナ21へ出力する。ダイプレクサ111は、経路部41から受けた無線信号のうち、5.8GHzを含む信号帯域以外の周波数成分を含む無線信号をリア側回路部31Bにおける無線回路62へ出力する。
無線回路62におけるダイプレクサ112は、アンテナ22において受信された5GHz帯の無線LANに対応する無線信号を受けて、受けた無線信号を無線回路61へ出力する。また、ダイプレクサ112は、無線回路63から受けた無線信号を無線回路61へ出力する。ダイプレクサ112は、アンテナ22において受信された5GHz帯の無線LANに対応する無線信号と無線回路63から受けた無線信号とを合波して無線回路61へ出力する。
一方、ダイプレクサ112は、無線回路61から受けた無線信号から、5GHz帯の無線LANに対応する無線信号である5.2GHz〜5.6GHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。ダイプレクサ112は、分波した5.2GHz〜5.6GHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号をアンテナ22へ出力する。ダイプレクサ112は、無線回路61から受けた無線信号のうち、5.2GHz〜5.6GHzを含む信号帯域以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路63へ出力する。
無線回路63におけるダイプレクサ113は、アンテナ23において受信された2.4GHz帯の無線LANに対応する無線信号を受けて、受けた無線信号を無線回路62へ出力する。また、ダイプレクサ113は、無線回路64から受けた無線信号を無線回路62へ出力する。ダイプレクサ113は、アンテナ23において受信された2.4GHz帯の無線LANに対応する無線信号と無線回路64から受けた無線信号とを合波して無線回路62へ出力する。
一方、ダイプレクサ113は、無線回路62から受けた無線信号から、2.4GHz帯の無線LANに対応する無線信号である2.4GHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。ダイプレクサ113は、分波した2.4GHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号をアンテナ23へ出力する。ダイプレクサ113は、無線回路62から受けた無線信号のうち、2.4GHzを含む信号帯域以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路64へ出力する。
無線回路64におけるダイプレクサ114は、アンテナ24において受信されたITS無線に対応する無線信号を受けて、受けた無線信号を無線回路63へ出力する。また、ダイプレクサ114は、無線回路65から受けた無線信号を無線回路63へ出力する。ダイプレクサ114は、アンテナ24において受信されたITS無線に対応する無線信号と無線回路65から受けた無線信号とを合波して無線回路63へ出力する。
一方、ダイプレクサ114は、無線回路63から受けた無線信号から、ITS無線に対応する無線信号である760MHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。ダイプレクサ114は、分波した760MHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号をアンテナ24へ出力する。ダイプレクサ114は、無線回路63から受けた無線信号のうち、760MHzを含む信号帯域以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路65へ出力する。
無線回路65におけるダイプレクサ115は、アンテナ25において受信されたGPSに対応する無線信号を受けて、受けた無線信号を無線回路64へ出力する。また、ダイプレクサ115は、無線回路66から受けた無線信号を無線回路64へ出力する。ダイプレクサ115は、アンテナ25において受信されたGPSに対応する無線信号と無線回路66から受けた無線信号とを合波して無線回路64へ出力する。
一方、ダイプレクサ115は、無線回路64から受けた無線信号のうち、GPSに対応する1.2GHz〜1.5GHzを含む信号帯域の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路66へ出力する。
無線回路66におけるダイプレクサ116は、アンテナ26において受信されたAM/FMラジオに対応する無線信号を受けて、受けた無線信号を無線回路67へ出力する。また、ダイプレクサ116は、無線回路67から受けた無線信号を無線回路65へ出力する。ダイプレクサ116は、アンテナ26において受信されたAM/FMラジオに対応する無線信号と無線回路67から受けた無線信号とを合波して無線回路65へ出力する。
一方、無線回路66におけるダイプレクサ116は、無線回路65から受けた無線信号のうち、AM/FMラジオに対応する120MHzを含む信号帯域以下の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路67へ出力する。
また、無線回路65および無線回路66は、それぞれ、LNA15AおよびLNA16Aを有する。
LNA15Aおよび16Aは、対応の無線信号の受信電力が小さい場合、信号雑音比を大きくするために設けられる。
LNA15Aは、ダイプレクサ115とアンテナ25との間に接続される。LNA16Aは、ダイプレクサ116とアンテナ26との間に接続される。
無線回路67は、アンテナ27を介して、移動体通信に対応する無線信号を受信し、受信した無線信号を無線回路66へ出力する。
また、無線回路67は、無線回路66から受けた無線信号をアンテナ27を介して送信する。
このように、無線回路60は、対応のサービスに必要な周波数成分を選択的に抽出して対応のアンテナ20へ出力する。これにより、不要な周波数成分が対応のアンテナ20から送信されることを防ぐことができる。
また、無線回路60は、アンテナ20を介して受信した無線信号から対応するサービスに必要な周波数成分を選択的に抽出し、抽出した周波数成分を経路部41側へ出力する。これにより、当該アンテナ20によって受信された無線信号による干渉を防ぐことができる。
また、アンテナ側回路部31は、無線送信信号を経路部41側で分波することにより、送信電力を後段の無線回路60へ伝えないようにして、不要な周波数成分が各無線回路60に対応するアンテナ20を介して送信されることをより確実に防ぐことができる。
図4は、本発明の第1の実施の形態に係る車載伝送システムにおけるアンテナ側回路部の構成の他の例を示す図である。
図4を参照して、無線回路65および無線回路66は、図2に示す無線回路65および無線回路66と比べて、それぞれ、ダイプレクサ115およびダイプレクサ116の代わりに、方向性結合回路211および方向性結合回路212を有する。
無線回路65における方向性結合回路211は、アンテナ25において受信されたGPSに対応する無線信号を受けて、受けた無線信号を無線回路64へ出力する。
また、方向性結合回路211は、無線回路66から受けた無線信号を無線回路64へ出力する。方向性結合回路211は、アンテナ25において受信されたGPSに対応する無線信号と無線回路66から受けた無線信号とを合波して無線回路64へ出力する。
無線回路66における方向性結合回路212は、アンテナ26において受信されたAM/FMラジオに対応する無線信号を受けて、受けた無線信号を無線回路65へ出力する。
また、方向性結合回路212は、無線回路67から受けた無線信号を無線回路65へ出力する。方向性結合回路212は、アンテナ26において受信されたAM/FMラジオに対応する無線信号と無線回路67から受けた無線信号とを合波して無線回路65へ出力する。
図5は、本発明の第1の実施の形態に係る無線回路における方向性結合回路の構成の例を示す図である。
図5を参照して、方向性結合回路210Aは、方向性結合器およびバンドパスフィルタを含む。方向性結合回路210Bは、方向性結合器およびアイソレータを含む。
方向性結合回路210Aおよび方向性結合回路210Bは、高周波信号の波長特性および位相特性等を利用して、特定の方向の、所望の周波数成分を含む信号を、取り出したり結合させたりする。
方向性結合回路210Aおよび方向性結合回路210Bは、特定の方向以外の方向の信号、および所望の周波数成分以外の周波数成分を含む信号を透過する。
図6は、本発明の第1の実施の形態に係る車載伝送システムにおける車載機側回路部の構成の一例を示す図である。
図6を参照して、車載機側回路部51は、無線回路71〜77を含む。無線回路71〜77は、直列接続、すなわち従属接続(カスケード接続)され、互いに異なる周波数帯域の無線信号を受信する。以下、無線回路71〜77の各々を無線回路70とも称する。
無線回路70は、対応の周波数帯域の無線信号を用いるサービスを提供可能な図示しない車載機と接続されている。たとえば、無線回路71は、ETCに対応する車載機(以下、ETC車載機とも称する。)に接続され、無線回路72および無線回路73は、無線LANに対応する車載機(以下、無線LAN車載機とも称する。)に接続され、無線回路74は、ITSに対応する車載機(以下、ITS車載機とも称する。)に接続され、無線回路75は、カーナビゲーション等のGPSに対応する車載機(以下、GPS車載機とも称する。)に接続され、無線回路76は、ラジオチューナー等AM/FMラジオに対応する車載機(以下、ラジオ車載機とも称する。)に接続され、無線回路77は、移動体通信を利用するTCU(Telematics Communication Unit)に対応する車載機(以下、TCU車載機とも称する。)に接続される。
車載機側回路部51において、各無線回路70は、無線回路70の別に応じて定められた順序に従って接続されている。
車載機側回路部51において、移動体通信に対応する無線回路77は、複数の周波数帯域の無線信号を送受信可能であり、経路部41に対して最遠端、すなわち最後尾に接続されており、各無線回路70の中で最も、後段すなわち最後部に位置している。
また、車載機側回路部51において、無線回路71〜74は、無線送受信回路であり、経路部41に対して最近端、すなわち先頭に接続されており、各無線回路70の中で最も前段、すなわち最前部に位置している。
また、車載機側回路部51において、周波数帯域の高い無線信号に対応する無線回路70ほど経路部41側に接続されている。
具体的には、無線回路71は、車載伝送システム101における最も高周波の無線信号を使用するサービスであるETCに対応する無線送受信回路であり、経路部41に対して最近端に接続される。
そして、5GHz帯の無線LANに対応する無線送受信回路である無線回路72が無線回路71に接続され、2.4GHz帯の無線LANに対応する無線回路73が無線回路72に接続され、ITSに対応する無線回路74が無線回路73に接続される。
車載機側回路部51において、無線受信回路である無線回路75および無線回路76は、無線回路74と無線回路77との間に接続される。
無線回路75は、GPSに対応し、無線回路76は、AM/FMラジオに対応する。
無線回路75および無線回路76のうち、周波数帯域の高い無線信号を受信する無線回路75が、より経路部41側、すなわち無線回路74と接続される。
無線回路76は、無線回路75と無線回路77との間に接続される。
各無線回路70は、1回路につき30mm×30mm程度のプリント基板に実装され、各プリント基板がたとえばケーブルで接続される構成であってもよい。
また、各無線回路70の一部または全部が1つのプリント基板に実装される構成であってもよい。
車載機側回路部51において、無線回路71〜76は、ダイプレクサ121〜126をそれぞれ有する。
車載機側回路部51は、経路部41から受けた無線信号を分波して各無線回路70に与える。
より詳細には、無線回路71におけるダイプレクサ121は、経路部41から複数の周波数成分が合波された無線信号を受けて、ETCに対応する無線信号である5.8GHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。ダイプレクサ121は、分波した5.8GHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号をETC車載機へ出力する。ダイプレクサ121は、経路部41から受けた無線信号のうち、5.8GHzを含む信号帯域の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路72へ出力する。
一方、ダイプレクサ121は、ETC車載機から受けた無線信号を経路部41へ出力する。ダイプレクサ121は、無線回路72から受けた無線信号を経路部41へ出力する。ダイプレクサ121は、ETC車載機から受けた無線信号と無線回路72から受けた無線信号とを合波して経路部41へ出力する。
無線回路72におけるダイプレクサ122は、無線回路71から複数の周波数成分が合波された無線信号を受けて、5GHz帯の無線LANに対応する無線信号である5.2GHz〜5.6GHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。ダイプレクサ122は、分波した5.2GHz〜5.6GHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号を無線LAN車載機へ出力する。ダイプレクサ122は、無線回路71から受けた無線信号のうち、5.2GHz〜5.6GHzを含む信号帯域の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路73へ出力する。
一方、ダイプレクサ122は、無線LAN車載機から受けた無線信号を無線回路71へ出力する。ダイプレクサ122は、無線回路73から受けた無線信号を無線回路71へ出力する。ダイプレクサ122は、無線LAN車載機から受けた無線信号と無線回路73から受けた無線信号とを合波して無線回路71へ出力する。
無線回路73におけるダイプレクサ123は、無線回路72から複数の周波数成分が合波された無線信号を受けて、2.4GHz帯の無線LANに対応する無線信号である2.4GHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。ダイプレクサ123は、分波した2.4GHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号を無線LAN車載機へ出力する。ダイプレクサ123は、無線回路72から受けた無線信号のうち、2.4GHzを含む信号帯域の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路74へ出力する。
一方、ダイプレクサ123は、無線LAN車載機から受けた無線信号を無線回路72へ出力する。ダイプレクサ123は、無線回路74から受けた無線信号を無線回路72へ出力する。ダイプレクサ123は、無線LAN車載機から受けた無線信号と無線回路74から受けた無線信号とを合波して無線回路72へ出力する。
無線回路74におけるダイプレクサ124は、無線回路73から複数の周波数成分が合波された無線信号を受けて、ITS無線に対応する無線信号である760MHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。ダイプレクサ124は、分波した760MHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号をITS車載機へ出力する。ダイプレクサ124は、無線回路73から受けた無線信号のうち、760MHzを含む信号帯域の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路75へ出力する。
一方、ダイプレクサ124は、ITS車載機から受けた無線信号を無線回路73へ出力する。ダイプレクサ124は、無線回路75から受けた無線信号を無線回路73へ出力する。ダイプレクサ124は、ITS車載機から受けた無線信号と無線回路75から受けた無線信号とを合波して無線回路73へ出力する。
無線回路75におけるダイプレクサ125は、無線回路74から複数の周波数成分が合波された無線信号を受けて、GPSに対応する無線信号である1.2GHz〜1.5GHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。ダイプレクサ125は、分波した1.2GHz〜1.5GHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号をGPS車載機へ出力する。ダイプレクサ125は、無線回路74から受けた無線信号のうち、1.2GHz〜1.5GHzを含む信号帯域の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路76へ出力する。
無線回路76におけるダイプレクサ126は、無線回路75から複数の周波数成分が合波された無線信号を受けて、AM/FMラジオに対応する無線信号である120MHzを含む信号帯域以下の周波数成分を分波する。ダイプレクサ126は、分波した120MHzを含む信号帯域以下の周波数成分を含む無線信号をラジオ車載機へ出力する。ダイプレクサ126は、無線回路75から受けた無線信号のうち、120MHzを含む信号帯域以下の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路77へ出力する。
無線回路77は、TCU車載機から移動体通信に対応する周波数成分を含む無線信号を受けて、受けた無線信号を無線回路76へ出力する。
また、無線回路77は、無線回路76から受けた無線信号をTCU車載機へ出力する。
図7は、本発明の第1の実施の形態に係る車載伝送システムにおける車載機側回路部の構成の他の例を示す図である。
図7を参照して、無線回路75は、図6に示す無線回路75と比べて、ダイプレクサ125の代わりに、方向性結合回路221を有し、かつ、LNA15Bを有する。LNA15Bは、方向性結合回路221とGPS車載機との間に接続される。
無線回路76は、図6に示す無線回路76と比べて、ダイプレクサ126の代わりに、方向性結合回路222を有し、かつ、LNA16Bを有する。LNA16Bは、方向性結合回路222とラジオ車載機との間に接続される。
無線回路75における方向性結合回路221は、無線回路74から複数の周波数成分が合波された無線信号を受けて、GPSに対応する無線信号である1.2GHz〜1.5GHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。
また、方向性結合回路221は、分波した1.2GHz〜1.5GHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号をGPS車載機へ出力する。方向性結合回路221は、無線回路74から受けた無線信号のうち、1.2GHz〜1.5GHzを含む信号帯域の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路76へ出力する。
無線回路76における方向性結合回路222は、無線回路75から複数の周波数成分が合波された無線信号を受けて、AM/FMラジオに対応する無線信号である120MHzを含む信号帯域以下の周波数成分を分波する。
また、方向性結合回路222は、分波した120MHzを含む信号帯域以下の周波数成分を含む無線信号をラジオ車載機へ出力する。方向性結合回路222は、無線回路75から受けた無線信号のうち、120MHzを含む信号帯域以下の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路77へ出力する。
[変形例1]
車載伝送システム101の変形例1は、テレビアンテナ等の複数のアンテナに接続されるダイバーシティ無線回路と、当該複数のアンテナを介して受信した無線信号を車載機側へ伝送するダイバーシティ用経路部とを備える。
図8は、本発明の第1の実施の形態に係る車載伝送システムの変形例1の構成を示す図である。
図8を参照して、車載伝送システム102は、車載伝送システム101と比べて、さらに、アンテナ28A,28B,28C,28Dと、ダイバーシティ無線回路部82と、ダイバーシティ用経路部42とを備える。以下、アンテナ28A,28B,28C,28Dの各々をアンテナ28とも称する。
車載伝送システム102におけるダイバーシティ無線回路部82は、たとえば、車両の屋根における板金と内貼りとの間の空間に設置される。
アンテナ28は、たとえば、フロントガラスおよびリアガラスに分散して設置されるか、シャークアンテナとして1つの筐体にまとめて格納されて設置される。
ダイバーシティ無線回路部82には、アンテナ28A,28B,28C,28Dが接続される。
ダイバーシティ無線回路部82は、アンテナ28A,28B,28C,28Dを介して受信したテレビ放送に対応する各無線信号に対して、ダウンコンバート等のアナログ信号処理およびデジタル信号処理を行い、処理後の信号をアップコンバートした信号を、たとえばRGBまたはHDMI(High−Definition Multimedia Interface)(登録商標)等のテレビ用の信号に変換し、変換した信号をダイバーシティ用経路部42へ出力する。
ダイバーシティ用経路部42は、車両の右フロントピラーの中を通して設置され、ダイバーシティ無線回路部82から受けた信号をたとえば図示しないテレビ車載機へ出力する。
また、本発明の第1の実施の形態に係る車載伝送システムは、ダイバーシティ無線回路部82が、アンテナ28A,28B,28C,28Dに接続され、アンテナ28A,28B,28C,28Dを介して無線信号を受信し、受信した無線信号をダイバーシティ用経路部42へ出力する構成であるとしたが、これに限定するものではない。ダイバーシティ無線回路部82は、たとえば、車載機から送信された無線信号をダイバーシティ用経路部42を介して受けて、受けた無線信号をダイバーシティ無線回路部82に接続されるアンテナ28A,28B,28C,28Dを介して送信する構成であってもよい。
[変形例2]
車載伝送システム101の変形例2は、テレビアンテナ等の複数のアンテナに接続されるダイバーシティ無線回路を備える。車載伝送システム101の変形例2におけるアンテナ側回路部は、当該複数のアンテナを介して受信した無線信号のいずれか1つをさらに合波する。
図9は、本発明の第1の実施の形態に係る車載伝送システムの変形例2の構成を示す図である。
図9を参照して、車載伝送システム103は、アンテナ21〜27と、アンテナ側回路部33と、経路部41と、車載機側回路部53とを備える。さらに、車載伝送システム103は、アンテナ28A,28B,28C,28Dと、ダイバーシティ無線回路部83とを備える。
アンテナ側回路部33は、フロント側回路部33Aと、リア側回路部33Bとを含む。
ダイバーシティ無線回路部83は、たとえば、車両の前方のダッシュボード内の空間に設置される。
アンテナ28は、たとえば、フロントガラスまたはリアガラスに設置されるか、シャークアンテナとして1つの筐体にまとめて格納されて設置される。
図10は、本発明の第1の実施の形態に係る車載伝送システムの変形例2におけるアンテナ側回路部の構成の一例を示す図である。
図10を参照して、アンテナ側回路部33は、図2におけるアンテナ側回路部31と比べて、さらに、無線回路68を備える。
無線回路68は、無線回路65と無線回路66との間に接続される。無線回路68は、ダイプレクサ118およびLNA18Aを有する。
LNA18Aは、アンテナ28Aとダイプレクサ118との間に接続される。
無線回路68におけるダイプレクサ118は、アンテナ28Aを介して受信した無線信号を無線回路65へ出力する。また、ダイプレクサ118は、無線回路66から受けた無線信号を無線回路65へ出力する。ダイプレクサ118は、アンテナ28Aを介して受信した無線信号と無線回路66から受けた無線信号とを合波して無線回路65へ出力する。
一方、ダイプレクサ118は、無線回路65から受けた無線信号のうち、テレビ放送に対応する470MHz〜710MHzを含む信号帯域の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路66へ出力する。
図11は、本発明の第1の実施の形態に係る車載伝送システムの変形例2におけるアンテナ側回路部の構成の他の例を示す図である。
図11を参照して、アンテナ側回路部33は、図4におけるアンテナ側回路部31と比べて、さらに、方向性結合回路213を有する無線回路68を含む。
無線回路68における方向性結合回路213は、アンテナ28Aにおいて受信されたテレビ放送に対応する無線信号を受けて、受けた無線信号を無線回路65へ出力する。
また、方向性結合回路213は、無線回路66から受けた無線信号を無線回路65へ出力する。方向性結合回路213は、アンテナ28Aにおいて受信されたテレビ放送に対応する無線信号と無線回路66から受けた無線信号とを合波して無線回路65へ出力する。
図12は、本発明の第1の実施の形態に係る車載伝送システムの変形例2における車載機側回路部の構成の一例を示す図である。
図12を参照して、車載機側回路部53は、図6における車載機側回路部51と比べて、さらに、無線回路78を備える。
無線回路78は、無線回路75と無線回路76との間に接続される。無線回路78は、ダイプレクサ128を有する。
ダイプレクサ128は、無線回路75から複数の周波数成分が合波された無線信号を受けて、テレビ放送に対応する無線信号である470MHz〜710MHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。ダイプレクサ128は、分波した470MHz〜710MHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号をダイバーシティ無線回路部83へ出力する。ダイプレクサ128は、無線回路75から受けた無線信号のうち、470MHz〜710MHzを含む信号帯域の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路76へ出力する。
図13は、本発明の第1の実施の形態に係る車載伝送システムの変形例2における車載機側回路部の構成の他の例を示す図である。
図13を参照して、車載機側回路部53は、図7における車載機側回路部51に比べて、さらに、方向性結合回路223を有する無線回路78を含む。
無線回路78における方向性結合回路223は、無線回路75から複数の周波数成分が合波された無線信号を受けて、テレビ放送に対応する無線信号である470MHz〜710MHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。
また、方向性結合回路223は、分波した470MHz〜710MHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号をダイバーシティ無線回路部83へ出力する。方向性結合回路223は、無線回路75から受けた無線信号のうち、470MHz〜710MHzを含む信号帯域の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路76へ出力する。
再び図9を参照して、ダイバーシティ無線回路部83には、アンテナ28B,28C,28Dが接続される。
ダイバーシティ無線回路部83は、無線回路78から受けた無線信号と、アンテナ28B,28C,28D介して受信した各無線信号とに対して、ダウンコンバート等のアナログ信号処理およびデジタル信号処理を行い、処理後の信号をアップコンバートした信号を、たとえばRGBまたはHDMI等テレビ用の信号に変換し、変換した信号をたとえばテレビ車載機へ出力する。
なお、本発明の第1の実施の形態に係る車載伝送システムでは、車載伝送システム103は、ダイバーシティ無線回路部83、無線回路68、無線回路78、およびアンテナ28A,28B,28C,28Dを用いて受信ダイバーシティを行う構成であるとしたが、これに限定するものではない。車載伝送システム103は、送信ダイバーシティを行う構成であってもよい。
より詳細には、たとえば、ダイバーシティ無線回路部83は、車載機から送信された信号を受けて、受けた信号を処理して複数の無線信号を生成し、生成した各無線信号のうちの1つの無線信号を車載機側回路部53へ出力し、他の無線信号をダイバーシティ無線回路部83に接続されるアンテナ28A,28B,28C,28Dを介して送信する。
また、無線回路78は、無線送受信回路であり、ダイバーシティ無線回路部83から受けた無線信号を無線回路75へ出力する。無線回路78は、無線回路76から受けた無線信号を無線回路75へ出力する。無線回路78は、ダイバーシティ無線回路部83から受けた無線信号と無線回路76から受けた無線信号とを合波して無線回路75へ出力する。
また、無線回路68は、無線送受信回路であり、無線回路65から受けた無線信号から、ダイバーシティ無線回路部83から送信された無線信号の信号帯域の周波数成分を分波し、分波した無線信号をアンテナ28Aへ出力する。無線回路68は、無線回路65から受けた無線信号のうち、ダイバーシティ無線回路部83から送信された無線信号の信号帯域以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路66へ出力する。
[変形例3]
車載伝送システム101の変形例3は、テレビアンテナ等の複数のアンテナに接続され、当該複数のアンテナにおいて受信された無線信号に基づいて生成した無線信号を出力するダイバーシティ無線回路を備える。
車載伝送システム101の変形例3におけるアンテナ側回路部は、ダイバーシティ無線回路から受けた無線信号をさらに合波する。
図14は、本発明の第1の実施の形態に係る車載伝送システムの変形例3の構成を示す図である。
図14を参照して、車載伝送システム104は、アンテナ21〜27と、アンテナ側回路部34と、経路部41と、車載機側回路部54とを備える。さらに、車載伝送システム104は、アンテナ28A,28B,28C,28Dと、ダイバーシティ無線回路部84とを備える。
アンテナ側回路部34は、フロント側回路部34Aと、リア側回路部34Bとを含む。
車載伝送システム104におけるダイバーシティ無線回路部84は、たとえば、車両の屋根における板金と内貼りとの間の空間に設置される。
アンテナ28は、たとえば、フロントガラスまたはリアガラスに設置されるか、シャークアンテナとして1つの筐体にまとめて格納されて設置される。
ダイバーシティ無線回路部84は、複数のアンテナ28A,28B,28C,28Dに接続され、各アンテナ28において受信したテレビ放送に対応するそれぞれの無線信号に対して、ダウンコンバート等のアナログ信号処理およびデジタル信号処理を行い、処理後の信号をアップコンバートした信号を生成し、生成した信号をアンテナ側回路部34へ出力する。
図15は、本発明の第1の実施の形態に係る車載伝送システムの変形例3におけるアンテナ側回路部の構成の一例を示す図である。
図15を参照して、アンテナ側回路部34は、図2におけるアンテナ側回路部31と比べて、さらに、無線回路69を備える。
無線回路69は、無線回路65と無線回路66との間に接続される。無線回路69は、ダイプレクサ119およびLNA19Aを有する。
LNA19Aは、ダイバーシティ無線回路部84とダイプレクサ119との間に接続される。
無線回路69におけるダイプレクサ119は、ダイバーシティ無線回路部84から受けた信号を無線回路65へ出力する。また、ダイプレクサ119は、無線回路66から受けた無線信号を無線回路65へ出力する。ダイプレクサ119は、ダイバーシティ無線回路部84から受けた信号と無線回路66から受けた無線信号とを合波して無線回路65へ出力する。
一方、ダイプレクサ119は、無線回路65から受けた無線信号のうち、テレビ放送に対応する470MHz〜710MHzを含む信号帯域の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路66へ出力する。
図16は、本発明の第1の実施の形態に係る車載伝送システムの変形例3におけるアンテナ側回路部の構成の他の例を示す図である。
図16を参照して、アンテナ側回路部34は、図4におけるアンテナ側回路部31と比べて、さらに、方向性結合回路214を有する無線回路69を含む。
無線回路69における方向性結合回路214は、アンテナ28Aにおいて受信されたテレビ放送に対応する無線信号を受けて、受けた無線信号を無線回路65へ出力する。
また、方向性結合回路214は、無線回路66から受けた無線信号を無線回路65へ出力する。方向性結合回路214は、アンテナ28Aにおいて受信されたたテレビ放送に対応する無線信号と無線回路66から受けた無線信号とを合波して無線回路65へ出力する。
図17は、本発明の第1の実施の形態に係る車載伝送システムの変形例3における車載機側回路部の構成の一例を示す図である。
図17を参照して、車載機側回路部53は、図6における車載機側回路部51に比べて、さらに、無線回路79を備える。
無線回路79は、無線回路75と無線回路76との間に接続される。無線回路79は、ダイプレクサ129を有する。
無線回路79におけるダイプレクサ129は、無線回路75から複数の周波数成分が合波された無線信号を受けて、テレビ放送に対応する無線信号である470MHz〜710MHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。ダイプレクサ129は、分波した470MHz〜710MHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号をたとえばテレビ車載機へ出力する。ダイプレクサ129は、無線回路75から受けた無線信号のうち、470MHz〜710MHzを含む信号帯域の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路76へ出力する。
図18は、本発明の第1の実施の形態に係る車載伝送システムの変形例3における車載機側回路部の構成の他の例を示す図である。
図18を参照して、車載機側回路部54は、図7における車載機側回路部51に比べて、さらに、方向性結合回路224およびLNA19Bを有する無線回路79を含む。
LNA19Bは、方向性結合回路224とテレビ車載機との間に接続される。
無線回路79における方向性結合回路224は、無線回路75から複数の周波数成分が合波された無線信号を受けて、テレビ放送に対応する無線信号である470MHz〜710MHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。
また、方向性結合回路224は、分波した470MHz〜710MHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号をたとえばテレビ車載機へ出力する。方向性結合回路224は、無線回路75から受けた無線信号のうち、470MHz〜710MHzを含む信号帯域の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路76へ出力する。
なお、本発明の第1の実施の形態に係る車載伝送システムは、車載伝送システム104は、ダイバーシティ無線回路部84、無線回路69、無線回路79、およびアンテナ28A,28B,28C,28Dを用いて受信ダイバーシティを行う構成であるとしたが、これに限定するものではない。車載伝送システム104は、送信ダイバーシティを行う構成であってもよい。
より詳細には、たとえば、無線回路79は、無線送受信回路であり、車載機から受けた無線信号を無線回路75へ出力する。無線回路79は、無線回路76から受けた無線信号を無線回路75へ出力する。無線回路79は、車載機から受けた無線信号と無線回路76から受けた無線信号とを合波して無線回路75へ出力する。
また、無線回路69は、無線送受信回路であり、無線回路65から受けた無線信号から、たとえば車載機から送信された無線信号の信号帯域の周波数成分を分波し、分波した無線信号をダイバーシティ無線回路部84へ出力する。無線回路69は、無線回路65から受けた無線信号のうち、車載機から送信された無線信号の信号帯域以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路66へ出力する。
また、ダイバーシティ無線回路部84は、無線回路69から受けた無線信号から複数の無線信号を生成し、生成した複数の無線信号をアンテナ28A,28B,28C,28Dを介して送信する。
[変形例4]
図19は、本発明の第1の実施の形態に係る車載伝送システムの変形例4の構成を示す図である。図19は、日本以外での通信サービスに対応した車載伝送システムを示している。
図19を参照して、車載伝送システム105は、アンテナ22〜27および20Aと、アンテナ側回路部35と、経路部41と、車載機側回路部55とを備える。以下、アンテナ22〜27および20Aの各々をアンテナ20とも称する。
アンテナ側回路部35は、たとえば、車両の屋根の後方における板金と内貼りとの間の空間に設置される。
アンテナ側回路部35は、アンテナ20を介して受信した、異なる通信サービスの無線信号、すなわち互いに異なる周波数帯域の無線信号を合波し、経路部41へ出力する。
経路部41は、たとえばアンテナケーブルであり、アンテナ側回路部35から受けた合波後の無線信号を車載機側回路部55へ伝送する。
車載機側回路部55は、経路部41から受けた合波後の無線信号を分波して通信サービスごとに分離し、分離した複数の無線信号を図示しない複数の車載機へそれぞれ出力する。
また、車載機側回路部55は、各車載機から送信された無線信号を受信し、受信した無線信号を合波し、経路部41へ出力する。
経路部41は、車載機側回路部55から受けた合波後の無線信号をアンテナ側回路部35へ伝送する。
アンテナ側回路部35は、経路部41から受けた合波後の無線信号を分波して通信サービスごとに分離し、対応のアンテナ20を介して無線信号を送信する。
図20は、本発明の第1の実施の形態に係る車載伝送システムの変形例4におけるアンテナ側回路部の構成の一例を示す図である。
図20を参照して、アンテナ側回路部35は、無線回路62〜67および60Aを含む。無線回路62〜67および60Aは、直列接続され、互いに異なる周波数帯域の無線信号を受信する。以下、無線回路62〜67および60Aの各々を無線回路60とも称する。
アンテナ側回路部35において、各無線回路60は、無線回路60の別に応じて定められた順序に従って接続されている。
図21は、日本以外での電波の周波数帯の割り当ての一例を示す図である。
図21を参照して、たとえば、540kHz〜1580kHzにAMラジオが割り当てられ、5.985MHz〜21.610MHzに短波ラジオが割り当てられ、88.1MHz〜107.9MHzにFMラジオが割り当てられ、1176.45MHz,1227.60MHzおよび1563.4MHz〜1578.4MHzにGPSが割り当てられ、2320MHz〜2345MHzにSDARS(Satellite Digital Audio Radio Service)が割り当てられ、2400MHz〜2483.5MHzに2.4GHz帯の無線LANが割り当てられ、5150MHz〜5835MHzに5GHz帯の無線LANが割り当てられ、5860MHz〜5920MHzにITS無線が割り当てられる。
また、3GおよびLTE等の移動体通信に割り当てられている周波数帯は、718MHz〜748MHz,815MHz〜845MHz,860MHz〜890MHz,900MHz〜915MHz,945MHz〜960MHz,1427.9MHz〜1462.9MHz,1475.9MHz〜1510.9MHz,1749.9MHz〜1784.9MHz,1844.9MHz〜1879.9MHz,1920MHz〜1980MHz,2110MHz〜2170MHz,3600MHz〜4380MHzである。すなわち、移動体通信では、周波数帯が周波数軸上で互いに離れて配置されている、すなわち離散的に配置されている。
アンテナ側回路部35において、移動体通信に対応する無線回路67は、複数の周波数帯域の無線信号を送受信可能であり、経路部41に対して最遠端、すなわち最後尾に接続されており、各無線回路60の中で最も後段、すなわち最後部に位置している。
また、アンテナ側回路部35において、無線回路62〜64は、無線送受信回路であり、経路部41に対して最近端、すなわち先頭に接続されており、各無線回路60の中で最も前段、すなわち最前部に位置している。
また、アンテナ側回路部35において、周波数帯域の高い無線信号に対応する無線回路60ほど経路部41側に接続されている。
具体的には、無線回路64は、車載伝送システム105において最も高周波の無線信号を使用するサービスであるITSに対応する無線送受信回路であり、経路部41に対して最近端に接続される。
そして、5GHz帯の無線LANに対応する無線送受信回路である無線回路62が無線回路64に接続され、2.4GHz帯の無線LANに対応する無線回路63が無線回路62に接続される。
アンテナ側回路部35において、無線受信回路である無線回路65,66および60Aは、無線回路63と無線回路67との間に接続される。
無線回路65は、GPSに対応し、無線回路66は、AM/FMラジオに対応し、無線回路60Aは、SDARSに対応する。
無線回路65,66および60Aのうち、最も高周波の無線信号を受信する無線回路60Aが、より経路部41側、すなわち無線回路63と接続される。
そして、次に高い周波数帯を使用するGPSに対応する無線回路65が無線回路60Aに接続され、最も低い周波数帯を使用するAM/FMラジオに対応する無線回路66が無線回路65に接続される。
アンテナ側回路部35において、無線回路62〜66および60Aは、ダイプレクサ112〜116および110Aをそれぞれ有する。
無線回路64におけるダイプレクサ114は、アンテナ24において受信されたITS無線に対応する無線信号を受けて、受けた無線信号を経路部41へ出力する。また、ダイプレクサ114は、無線回路62から受けた無線信号を経路部41へ出力する。ダイプレクサ114は、アンテナ24において受信されたITS無線に対応する無線信号と無線回路62から受けた無線信号とを合波して経路部41へ出力する。
一方、ダイプレクサ114は、経路部41から受けた無線信号から、ITS無線に対応する無線信号である5.9GHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。ダイプレクサ114は、分波した5.9GHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号をアンテナ24へ出力する。ダイプレクサ114は、経路部41から受けた無線信号のうち、5.9GHzを含む信号帯域以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路62へ出力する。
無線回路62におけるダイプレクサ112は、アンテナ22において受信された5GHz帯の無線LANに対応する無線信号を受けて、受けた無線信号を無線回路64へ出力する。また、ダイプレクサ112は、無線回路63から受けた無線信号を無線回路64へ出力する。ダイプレクサ112は、アンテナ22において受信された5GHz帯の無線LANに対応する無線信号と無線回路63から受けた無線信号とを合波して無線回路64へ出力する。
一方、ダイプレクサ112は、無線回路64から受けた無線信号から、5GHz帯の無線LANに対応する無線信号である5.2GHz〜5.6GHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。ダイプレクサ112は、分波した5.2GHz〜5.6GHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号をアンテナ22へ出力する。ダイプレクサ112は、無線回路61から受けた無線信号のうち、5.2GHz〜5.6GHzを含む信号帯域以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路63へ出力する。
無線回路63におけるダイプレクサ113は、アンテナ23において受信された2.4GHz帯の無線LANに対応する無線信号を受けて、受けた無線信号を無線回路62へ出力する。また、ダイプレクサ113は、無線回路60Aから受けた無線信号を無線回路62へ出力する。ダイプレクサ113は、アンテナ23において受信された2.4GHz帯の無線LANに対応する無線信号と無線回路60Aから受けた無線信号とを合波して無線回路62へ出力する。
一方、ダイプレクサ113は、無線回路62から受けた無線信号から、2.4GHz帯の無線LANに対応する無線信号である2.4GHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。ダイプレクサ113は、分波した2.4GHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号をアンテナ23へ出力する。ダイプレクサ113は、無線回路62から受けた無線信号のうち、2.4GHzを含む信号帯域以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路60Aへ出力する。
無線回路60Aにおけるダイプレクサ110Aは、アンテナ20Aにおいて受信されたSDARSに対応する無線信号を受けて、受けた無線信号を無線回路63へ出力する。また、ダイプレクサ110Aは、無線回路65から受けた無線信号を無線回路63へ出力する。ダイプレクサ110Aは、アンテナ20Aにおいて受信されたSDARSに対応する無線信号と無線回路65から受けた無線信号とを合波して無線回路63へ出力する。
一方、ダイプレクサ110Aは、無線回路63から受けた無線信号のうち、SDARSに対応する2.3GHzを含む信号帯域の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路65へ出力する。
無線回路65におけるダイプレクサ115は、アンテナ25において受信されたGPSに対応する無線信号を受けて、受けた無線信号を無線回路60Aへ出力する。また、ダイプレクサ115は、無線回路66から受けた無線信号を無線回路60Aへ出力する。ダイプレクサ115は、アンテナ25において受信されたGPSに対応する無線信号と無線回路66から受けた無線信号とを合波して無線回路60Aへ出力する。
一方、ダイプレクサ115は、無線回路60Aから受けた無線信号のうち、GPSに対応する1.2GHz〜1.5GHzを含む信号帯域の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路66へ出力する。
無線回路66におけるダイプレクサ116は、アンテナ26において受信されたAM/FMラジオに対応する無線信号を受けて、受けた無線信号を無線回路65へ出力する。また、ダイプレクサ116は、無線回路67から受けた無線信号を無線回路65へ出力する。ダイプレクサ116は、アンテナ26において受信されたAM/FMラジオに対応する無線信号と無線回路67から受けた無線信号とを合波して無線回路65へ出力する。
一方、無線回路66におけるダイプレクサ116は、無線回路65から受けた無線信号のうち、AM/FMラジオに対応する120MHzを含む信号帯域以下の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路67へ出力する。
また、無線回路65,66および60Aは、LNA15A、LNA16AおよびLNA10Aをそれぞれ有する。
LNA15A、LNA16AおよびLNA10Aは、対応の無線信号の受信電力が小さい場合、信号雑音比を大きくするために設けられる。
LNA15Aは、ダイプレクサ115とアンテナ25との間に接続される。LNA16Aは、ダイプレクサ116とアンテナ26との間に接続される。LNA10Aは、ダイプレクサ110Aとアンテナ20Aとの間に接続される。
無線回路67は、アンテナ27を介して、移動体通信に対応する無線信号を受信し、受信した無線信号を無線回路66へ出力する。
また、無線回路67は、無線回路66から受けた無線信号をアンテナ27を介して送信する。
図22は、本発明の第1の実施の形態に係る車載伝送システムの変形例4におけるアンテナ側回路部の構成の他の例を示す図である。
図22を参照して、無線回路65,66および60Aは、図20に示す、無線回路65,66および60Aと比べて、それぞれ、ダイプレクサ115、ダイプレクサ116およびダイプレクサ110Aの代わりに、方向性結合回路211、方向性結合回路212および方向性結合回路215を有する。
無線回路60Aにおける方向性結合回路215は、アンテナ20Aにおいて受信されたSDARSに対応する無線信号を受けて、受けた無線信号を無線回路63へ出力する。
また、方向性結合回路215は、無線回路65から受けた無線信号を無線回路63へ出力する。方向性結合回路215は、アンテナ20Aにおいて受信されたSDARSに対応する無線信号と無線回路65から受けた無線信号とを合波して無線回路63へ出力する。
無線回路65における方向性結合回路211は、アンテナ25において受信されたGPSに対応する無線信号を受けて、受けた無線信号を無線回路60Aへ出力する。
また、方向性結合回路211は、無線回路66から受けた無線信号を無線回路60Aへ出力する。方向性結合回路211は、アンテナ25において受信されたGPSに対応する無線信号と無線回路66から受けた無線信号とを合波して無線回路60Aへ出力する。
無線回路66における方向性結合回路212は、アンテナ26において受信されたAM/FMラジオに対応する無線信号を受けて、受けた無線信号を無線回路65へ出力する。
また、方向性結合回路212は、無線回路67から受けた無線信号を無線回路65へ出力する。方向性結合回路212は、アンテナ26において受信されたAM/FMラジオに対応する無線信号と無線回路67から受けた無線信号とを合波して無線回路65へ出力する。
図23は、本発明の第1の実施の形態に係る車載伝送システムの変形例4における車載機側回路部の構成の一例を示す図である。
図23を参照して、車載機側回路部55は、無線回路72〜77および70Aを含む。無線回路72〜77は、直列接続され、互いに異なる周波数帯域の無線信号を受信する。以下、無線回路72〜77および70Aの各々を無線回路70とも称する。
無線回路70は、対応の周波数帯の無線信号を用いるサービスを提供可能な図示しない車載機と接続されている。たとえば、無線回路72および無線回路73は、無線LANに対応する車載機(以下、無線LAN車載機とも称する。)に接続され、無線回路74は、ITSに対応する車載機(以下、ITS車載機とも称する。)に接続され、無線回路75は、カーナビゲーション等のGPSに対応する車載機(以下、GPS車載機とも称する。)に接続され、無線回路76は、ラジオチューナー等AM/FMラジオに対応する車載機(以下、ラジオ車載機とも称する。)に接続され、無線回路77は、移動体通信を利用するTCU(Telematics Communication Unit)に対応する車載機(以下、TCU車載機とも称する。)に接続され、無線回路70Aは、SDARSに対応する車載機(以下、SDARS車載機とも称する。)に接続される。
車載機側回路部55において、各無線回路70は、無線回路70の別に応じて定められた順序に従って接続されている。
車載機側回路部55において、移動体通信に対応する無線回路77は、複数の周波数帯域の無線信号を送受信可能であり、経路部41に対して最遠端、すなわち最後尾に接続されており、各無線回路70の中で最も後段、すなわち最後部に位置している。
また、車載機側回路部55において、無線回路72〜74は、無線送受信回路であり、経路部41に対して最近端、すなわち先頭に接続されており、各無線回路70の中で最も前段、すなわち最前部に位置している。
また、車載機側回路部55において、周波数帯域の高い無線信号に対応する無線回路70ほど経路部41側に接続されている。
具体的には、無線回路74は、車載伝送システム105における最も高周波の無線信号を使用するサービスであるITSに対応する無線送受信回路であり、経路部41に対して最近端に接続される。
そして、5GHz帯の無線LANに対応する無線送受信回路である無線回路72が無線回路74に接続され、2.4GHz帯の無線LANに対応する無線回路73が無線回路72に接続される。
車載機側回路部55において、無線受信回路である無線回路75,76および70Aは、無線回路73と無線回路77との間に接続される。
無線回路75は、GPSに対応し、無線回路76は、AM/FMラジオに対応し、無線回路70Aは、SDARSに対応する。
無線回路75,76および70Aのうち、最も高周波の無線信号を受信する無線回路70Aが、より経路部41側、すなわち無線回路73と接続される。
そして、次に高い周波数帯を使用するGPSに対応する無線回路75が無線回路70Aに接続され、最も低い周波数帯を使用するAM/FMラジオに対応する無線回路76が無線回路75に接続される。
車載機側回路部55において、無線回路72〜76および70Aは、ダイプレクサ122〜126および120Aをそれぞれ有する。
車載機側回路部55は、経路部41から受けた無線信号を分波して各無線回路70に与える。
より詳細には、無線回路74におけるダイプレクサ124は、経路部41から複数の周波数成分が合波された無線信号を受けて、ITS無線に対応する無線信号である5.9GHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。ダイプレクサ124は、分波した5.9GHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号をITS車載機へ出力する。ダイプレクサ124は、経路部41から受けた無線信号のうち、5.9GHzを含む信号帯域の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路72へ出力する。
一方、ダイプレクサ124は、ITS車載機から受けた無線信号を経路部41へ出力する。ダイプレクサ124は、無線回路72から受けた無線信号を経路部41へ出力する。ダイプレクサ124は、ITS車載機から受けた無線信号と無線回路72から受けた無線信号とを合波して経路部41へ出力する。
無線回路72におけるダイプレクサ122は、無線回路74から複数の周波数成分が合波された無線信号を受けて、5GHz帯の無線LANに対応する無線信号である5.2GHz〜5.6GHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。ダイプレクサ122は、分波した5.2GHz〜5.6GHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号を無線LAN車載機へ出力する。ダイプレクサ122は、無線回路74から受けた無線信号のうち、5.2GHz〜5.6GHzを含む信号帯域の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路73へ出力する。
一方、ダイプレクサ122は、無線LAN車載機から受けた無線信号を無線回路74へ出力する。ダイプレクサ122は、無線回路73から受けた無線信号を無線回路74へ出力する。ダイプレクサ122は、無線LAN車載機から受けた無線信号と無線回路73から受けた無線信号とを合波して無線回路74へ出力する。
無線回路73におけるダイプレクサ123は、無線回路72から複数の周波数成分が合波された無線信号を受けて、2.4GHz帯の無線LANに対応する無線信号である2.4GHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。ダイプレクサ123は、分波した2.4GHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号を無線LAN車載機へ出力する。ダイプレクサ123は、無線回路72から受けた無線信号のうち、2.4GHzを含む信号帯域の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路70Aへ出力する。
一方、ダイプレクサ123は、無線LAN車載機から受けた無線信号を無線回路72へ出力する。ダイプレクサ123は、無線回路70Aから受けた無線信号を無線回路72へ出力する。ダイプレクサ123は、無線LAN車載機から受けた無線信号と無線回路70Aから受けた無線信号とを合波して無線回路72へ出力する。
無線回路70Aにおけるダイプレクサ120Aは、無線回路73から複数の周波数成分が合波された無線信号を受けて、SDARS無線信号である2.3GHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。ダイプレクサ120Aは、分波した2.3GHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号をSDARS車載機へ出力する。ダイプレクサ120Aは、無線回路73から受けた無線信号のうち、2.3GHzを含む信号帯域の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路75へ出力する。
無線回路75におけるダイプレクサ125は、無線回路70Aから複数の周波数成分が合波された無線信号を受けて、GPSに対応する無線信号である1.2GHz〜1.5GHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。ダイプレクサ125は、分波した1.2GHz〜1.5GHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号をGPS車載機へ出力する。ダイプレクサ125は、無線回路70Aから受けた無線信号のうち、1.2GHz〜1.5GHzを含む信号帯域の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路76へ出力する。
無線回路76におけるダイプレクサ126は、無線回路75から複数の周波数成分が合波された無線信号を受けて、AM/FMラジオに対応する無線信号である120MHzを含む信号帯域以下の周波数成分を分波する。ダイプレクサ126は、分波した120MHzを含む信号帯域以下の周波数成分を含む無線信号をラジオ車載機へ出力する。ダイプレクサ126は、無線回路75から受けた無線信号のうち、120MHzを含む信号帯域以下の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路77へ出力する。
無線回路77は、TCU車載機から移動体通信に対応する周波数成分を含む無線信号を受けて、受けた無線信号を無線回路76へ出力する。
また、無線回路77は、無線回路76から受けた無線信号をTCU車載機へ出力する。
図24は、本発明の第1の実施の形態に係る車載伝送システムの変形例4における車載機側回路部の構成の他の例を示す図である。
図24を参照して、無線回路70Aは、図23に示す無線回路70Aに比べて、ダイプレクサ120Aの代わりに、方向性結合回路225を有し、かつ、LNA10Bを有する。LNA10Bは、方向性結合回路225とSDARS車載機との間に接続される。
無線回路75は、図23に示す無線回路75に比べて、ダイプレクサ125の代わりに、方向性結合回路221を有し、かつ、LNA15Bを有する。LNA15Bは、方向性結合回路221とGPS車載機との間に接続される。
無線回路76は、図23に示す無線回路76に比べて、ダイプレクサ126の代わりに、方向性結合回路222を有し、かつ、LNA16Bを有する。LNA16Bは、方向性結合回路222とラジオ車載機との間に接続される。
無線回路70Aにおける方向性結合回路225は、無線回路73から複数の周波数成分が合波された無線信号を受けて、SDARSに対応する無線信号である2.3GHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。
また、方向性結合回路225は、分波した2.3GHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号をSDARS車載機へ出力する。方向性結合回路225は、無線回路73から受けた無線信号のうち、2.3GHzを含む信号帯域の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路75へ出力する。
無線回路75における方向性結合回路221は、無線回路70Aから複数の周波数成分が合波された無線信号を受けて、GPSに対応する無線信号である1.2GHz〜1.5GHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。
また、方向性結合回路221は、分波した1.2GHz〜1.5GHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号をGPS車載機へ出力する。方向性結合回路221は、無線回路70Aから受けた無線信号のうち、1.2GHz〜1.5GHzを含む信号帯域の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路76へ出力する。
無線回路76における方向性結合回路222は、無線回路75から複数の周波数成分が合波された無線信号を受けて、AM/FMラジオに対応する無線信号である120MHzを含む信号帯域以下の周波数成分を分波する。
また、方向性結合回路222は、分波した120MHzを含む信号帯域以下の周波数成分を含む無線信号をラジオ車載機へ出力する。方向性結合回路222は、無線回路75から受けた無線信号のうち、120MHzを含む信号帯域以下の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路77へ出力する。
なお、本発明の第1の実施の形態に係る車載伝送システムは、アンテナ側回路部および車載機側回路部を備える構成であるとしたが、これに限定するものではない。車載伝送システム101は、アンテナ側回路部および車載機側回路部のいずれか一方を備える構成であってもよい。この場合、経路部41は、アンテナ側回路部および車載機側回路部間の経路の一部を構成するものであってもよい。
また、本発明の第1の実施の形態に係る車載伝送システムでは、アンテナ側回路部が無線送受信回路および無線受信回路を含む構成であるとしたが、これに限定するものではない。アンテナ側回路部は、無線受信回路を含まない構成であってもよい。具体的には、アンテナ側回路部31は、無線受信回路である無線回路65および無線回路66を含まない構成であってもよい。
また、本発明の第1の実施の形態に係る車載伝送システムでは、車載機側回路部が無線送受信回路および無線受信回路を含む構成であるとしたが、これに限定するものではない。車載機側回路部は、無線受信回路を含まない構成であってもよい。具体的には、車載機側回路部51は、無線受信回路である無線回路75および無線回路76を含まない構成であってもよい。
また、本発明の第1の実施の形態に係る車載伝送システムは、アンテナ側回路部において対応する無線信号の周波数帯域の高い無線回路60ほど経路部側に接続されている構成であるとしたが、これに限定するものではない。車載伝送システム101は、アンテナ側回路部において、対応する無線信号の周波数帯域が低い無線回路60が経路部側に接続されている構成であってもよい。
具体的には、図2に示すアンテナ側回路部31おいて、経路部41に無線回路63が接続され、無線回路62が無線回路63に接続され、無線回路61が無線回路62に接続される構成であってもよい。
また、本発明の第1の実施の形態に係る車載伝送システムは、車載機側回路部において対応する無線信号の周波数帯域の高い無線回路70ほど経路部側に接続されている構成であるとしたが、これに限定するものではない。車載伝送システム101は、車載機側回路部において、対応する無線信号の周波数帯域が低い無線回路70が経路部側に接続されている構成であってもよい。
具体的には、図6に示す車載機側回路部51において、経路部41に無線回路73が接続され、無線回路72が無線回路73に接続され、無線回路71が無線回路72に接続される構成であってもよい。
また、本発明の第1の実施の形態に係る車載伝送システムでは、アンテナ側回路部は、受動素子であるダイプレクサまたは方向性結合回路、および能動素子であるLNAを含む構成であるとしたが、これに限定するものではない。アンテナ側回路部は、能動素子を含まず、各無線回路60が受信した無線信号を合波して、経路部41へ出力する構成であってもよい。
ところで、車両のアンテナ側および車載機側間において無線信号を伝送するための優れた構成を実現することが可能な技術が望まれる。
これに対して、本発明の実施の形態に係る車載伝送システムでは、アンテナ側回路部31は、互いに異なる周波数帯域の無線信号を受信する直列接続された複数の無線回路60を含み、各無線回路60によって受信された無線信号を合波して出力する。経路部41は、アンテナ側回路部31から受けた合波後の無線信号を、車両に搭載される車載機側回路部51へ伝送する。アンテナ側回路部31において、無線回路60の別に応じて定められた順序に従って各無線回路60が接続されている。
このように、複数の無線回路が受信した無線信号を合波して伝送する構成により、伝送のための構成を簡素化することができる。さらに、異なる周波数帯域の無線信号を受信する各無線回路が、これらの別に応じた順序で接続される構成により、信号特性および設計等の各種観点から、対応するサービスに応じて各無線回路を適切に配置することができる。したがって、車両のアンテナ側および車載機側間において無線信号を伝送するための優れた構成を実現することができる。
また、本発明の実施の形態に係る車載伝送システムでは、アンテナ側回路部31において、複数の周波数帯域の無線信号を受信可能な無線回路67が、経路部41に対して最遠端に接続されている。
複数の周波数帯域を使用する無線信号は、各周波数帯域に応じたフィルタを設ける必要があるため回路の規模が大きくなる。上記のように、より経路部側において他の周波数帯域の成分を抽出可能とする構成により、所望の周波数成分が主に含まれる無線信号を得ることができるため、フィルタ設計を簡易化することができる。
また、本発明の実施の形態に係る車載伝送システムでは、アンテナ側回路部31において、最遠端に接続されている無線回路67以外の無線回路60が、無線信号の周波数帯域が高いほど経路部41側に接続されている。
このように、高周波の無線信号に対応する無線回路を経路部側に配置する構成により、減衰度合の大きい高周波の無線信号がケーブル等を伝搬する距離を短くすることができる。
また、本発明の実施の形態に係る車載伝送システムでは、アンテナ側回路部31における複数の無線回路60のうちの少なくともいずれか1つは、無線信号を送信する無線送受信回路である。アンテナ側回路部31において、無線送受信回路が、経路部41に対して最近端に接続されている。
このような構成により、より経路部側においてアンテナへ送信信号を分波することができるため、経路部より後段の無線回路へ当該送信信号が伝わることを抑制することができる。これにより、後段の無線回路に接続されるアンテナに当該送信信号が伝搬することを防ぐことができる。
また、本発明の実施の形態に係る車載伝送システムでは、前記アンテナ側回路部31において、最近端に接続されている無線回路61〜64以外の無線回路60が、無線信号の周波数帯域が高いほど経路部41側に接続されている。
このように、高周波の無線信号に対応する無線回路を経路部側に配置する構成により、減衰度合の大きい高周波の無線信号がケーブル等を伝搬する距離を短くすることができる。
また、本発明の実施の形態に係る車載伝送システムでは、アンテナ側回路部31において、無線信号の周波数帯域の高い無線回路60ほど経路部41側に接続されている。
このように、高周波の無線信号に対応する無線回路を経路部側に配置する構成により、減衰度合の大きい高周波の無線信号がケーブル等を伝搬する距離を短くすることができる。
また、本発明の実施の形態に係る車載伝送システムでは、アンテナ側回路部31における複数の無線回路60のうちの少なくともいずれか1つは、無線信号を送信する無線送受信回路である。無線送受信回路は、ダイプレクサを有する。
このように、ダイプレクサを用いる構成により、自己の無線回路において、たとえば、送信対象でない周波数帯域の無線信号が、アンテナへ伝搬することを抑制したり、自己の無線回路において受信された無線信号が経路部に対して反対側の他の無線回路へ伝搬することを防いだりすることができる。
また、本発明の実施の形態に係る車載伝送システムでは、アンテナ側回路部31における複数の無線回路60のうちの少なくともいずれか1つは、無線信号を送信する無線送受信回路である。無線送受信回路以外の無線回路60は、方向性結合回路を有する。
このように、方向性結合回路を用いる構成により、ダイプレクサを用いる場合と比べて、無線回路において信号の方向性が規制されるため、たとえば、使用しない周波数帯域の無線送信信号が自己の無線回路を介してアンテナへ伝搬することをより確実に防ぐことができ、また、他の無線回路において受信された無線信号が、自己の無線回路に対応するアンテナへ伝搬することをより確実に防ぐことができる。
また、本発明の実施の形態に係る車載伝送システムでは、アンテナ側回路部31における複数の無線回路60のうちの少なくともいずれか1つは、無線信号を送信しない無線受信回路であり、無線受信回路は、LNAを有する。
このような構成により、無線受信回路において、受信した無線信号の信号雑音特性を向上させることができ、また、他の無線回路からの無線信号とのアイソレーションを確保する。たとえば、自己の無線回路に接続されるアンテナへ他の無線回路からの無線信号が伝搬することを抑制することができる。
また、本発明の実施の形態に係る車載伝送システムでは、ダイバーシティ無線回路部82は、複数のアンテナに接続される。ダイバーシティ用経路部42は、当該複数のアンテナの無線信号を、車両に搭載される車載機側へ伝送する。
このような構成により、車両のアンテナ側および車載機側間において無線信号を合波して伝送する経路と、合波するのに向かない信号を伝送する経路とをたとえば同じピラー内において通すことにより、車内のスペースをより効率的に利用することができる。
また、本発明の実施の形態に係る車載伝送システムでは、ダイバーシティ無線回路部83は、複数のアンテナに接続される。アンテナ側回路部33は、当該複数のアンテナの無線信号の少なくともいずれか1つをさらに合波する。
このように、複数のアンテナにおいて受信された無線信号を合波する構成により、たとえばピラー内において通すケーブルの本数を少なくすることができるため、車内のスペースをより効率的に利用することができる。
また、本発明の実施の形態に係る車載伝送システムでは、ダイバーシティ無線回路部84は、複数のアンテナに接続され、当該複数のアンテナにおいて受信された無線信号に基づいて生成した信号を出力する。アンテナ側回路部34は、ダイバーシティ無線回路部84から受けた信号をさらに合波する。
このように、複数のアンテナにおいて受信された無線信号に基づいて生成し、当該信号を合波する構成により、たとえばピラー内において通すケーブルの本数を少なくすることができるため、車内のスペースをより効率的に利用することができる。
また、本発明の実施の形態に係る車載伝送システムでは、経路部41は、車両に搭載されるアンテナ側回路部31から受けた無線信号を、車両に搭載される車載機側回路部51へ伝送する。車載機側回路部51は、互いに異なる周波数帯域の無線信号を受信する直列接続された複数の無線回路70を含み、経路部41から受けた無線信号を分波して各無線回路70に与える。車載機側回路部51において、無線回路70の別に応じて定められた順序に従って各無線回路70が接続されている
このように、複数の無線回路が受信した無線信号を合波して伝送する構成により、伝送のための構成を簡素化することができる。さらに、異なる周波数帯域の無線信号を受信する各無線回路が、これらの別に応じた順序で接続される構成により、信号特性および設計等の各種観点から、対応するサービスに応じて各無線回路を適切に配置することができる。したがって、車両のアンテナ側および車載機側間において無線信号を伝送するための優れた構成を実現することができる。
また、本発明の実施の形態に係る車載伝送システムでは、車載機側回路部51において、複数の周波数帯域の無線信号を受信可能な無線回路77が、前記経路部に対して最遠端に接続されている
複数の周波数帯域を使用する無線信号は、各周波数帯域に応じたフィルタを設ける必要があるため回路の規模が大きくなる。上記のように、より経路部側において他の周波数帯域の成分を抽出可能とする構成により、所望の周波数成分が主に含まれる無線信号を得ることができるため、フィルタ設計を簡易化することができる。
また、本発明の実施の形態に係る車載伝送システムでは、車載機側回路部51において、最遠端に接続されている無線回路77以外の無線回路70が、無線信号の周波数帯域が高いほど経路部41側に接続されている。
このように、高周波の無線信号に対応する無線回路を経路部側に配置する構成により、減衰度合の大きい高周波の無線信号がケーブル等を伝搬する距離を短くすることができる。
また、本発明の実施の形態に係る車載伝送システムでは、車載機側回路部51における複数の無線回路70のうちの少なくともいずれか1つは、無線信号を送信する無線送受信回路である。車載機側回路部51において、無線送受信回路が、経路部41に対して最近端に接続されている。
このような構成により、より経路部側においてアンテナからの受信信号を分波することができるため、経路部より後段の無線回路へ当該送信信号が伝わることを抑制することができる。これにより、後段の無線回路が飽和することを防ぐことができる。
また、本発明の実施の形態に係る車載伝送システムでは、車載機側回路部51において、最近端に接続されている無線回路71〜74以外の無線回路70が、無線信号の周波数帯域が高いほど経路部41側に接続されている。
このように、高周波の無線信号に対応する無線回路を経路部側に配置する構成により、減衰度合の大きい高周波の無線信号がケーブル等を伝搬する距離を短くすることができる。
また、本発明の実施の形態に係る車載伝送システムでは、無線信号の周波数帯域の高い前記無線回路70ほど経路部41側に接続されている。
このように、高周波の無線信号に対応する無線回路を経路部側に配置する構成により、減衰度合の大きい高周波の無線信号がケーブル等を伝搬する距離を短くすることができる。
また、本発明の実施の形態に係る車載伝送システムでは、車載機側回路部51における複数の無線回路70のうちの少なくともいずれか1つは、無線信号を送信する無線送受信回路である。無線送受信回路は、ダイプレクサを有する。
このように、ダイプレクサを用いる構成により、たとえば、送信された無線信号が、当該無線信号に対応しない車載機へ伝搬し、当該車載機に対応する受信回路において干渉したり、当該受信回路を飽和させたりすることを防ぐことができる。
また、本発明の実施の形態に係る車載伝送システムでは、車載機側回路部51における複数の無線回路70のうちの少なくともいずれか1つは、無線信号を送信する無線送受信回路である。無線送受信回路以外の無線回路70は、方向性結合回路を有する。
このように、方向性結合回路を用いる構成により、ダイプレクサを用いる場合と比べて、無線回路における信号の方向性が規制されるため、他の車載機に対応する送信回路から送信された無線信号が、自己の受信回路において干渉したり、自己の受信回路を飽和させたりすることをより確実に防ぐことができる。
また、本発明の実施の形態に係る車載伝送システムでは、車載機側回路部51における複数の無線回路70のうちの少なくともいずれか1つは、無線信号を送信しない無線受信回路であり、無線受信回路は、LNAを有する。
このような構成により、無線受信回路において、受信した無線信号の増幅により、伝送損失を補償することができ、信号雑音特性を向上させることができる。
次に、本発明の他の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<第2の実施の形態>
本実施の形態は、第1の実施の形態に係る車載伝送システムと比べてアンテナ側回路部および車載機側回路部における無線回路の接続順序が異なる車載伝送システムに関する。以下で説明する内容以外は第1の実施の形態に係る車載伝送システムと同様である。
図25は、本発明の第2実施の形態に係る車載伝送システムの構成の一例を示す図である。図25は、日本の通信サービスに対応した車載伝送システムを示している。
図25を参照して、車載伝送システム201は、アンテナ21〜27と、アンテナ側回路部36と、経路部41と、車載機側回路部56とを備える。アンテナ側回路部36は、フロント側回路部36Aと、リア側回路部36Bとを含む。
図26は、本発明の第2の実施の形態に係る車載伝送システムにおけるアンテナ側回路部の構成の一例を示す図である。
図26を参照して、フロント側回路部36Aは、無線回路61,65,66を含む。リア側回路部36Bは、無線回路62,63,64,67を含む。無線回路61〜67は、直列接続され、互いに異なる周波数帯域の無線信号を受信する。以下、無線回路61〜67の各々を無線回路60とも称する。
アンテナ側回路部36において、移動体通信に対応する無線回路67は、複数の周波数帯域の無線信号を送受信可能であり、経路部41に対して最遠端、すなわち最後尾に接続されており、各無線回路60の中で最も後段、すなわち最後部に位置している。
無線回路61〜64は、無線送受信回路であり、無線回路65および無線回路66は、無線受信回路である。
アンテナ側回路部36において、無線送受信回路以外の無線回路60である無線回路65および無線回路66が、経路部41に対して最近端、すなわち先頭に接続されており、各無線回路60の中で最も前段、すなわち最前部に位置している。
また、アンテナ側回路部36において、周波数帯域の高い無線信号に対応する無線回路60ほど経路部41側に接続されている。
具体的には、無線回路65は、車載伝送システム201における無線受信回路の中で最も高周波の無線信号を使用するサービスであるGPSに対応する無線受信回路であり、経路部41に対して最近端に接続される。
次に低周波の無線信号を使用するAM/FMラジオに対応する無線受信回路である無線回路66が、無線回路65に接続される。
また、無線送受信回路である、5.8GHz帯の無線信号を使用するETCに対応する無線回路61が無線回路65に接続され、5GHz帯の無線LANに対応する無線回路62が無線回路61に接続され、2.4GHz帯の無線LANに対応する無線回路63が無線回路62に接続され、ITSに対応する無線回路64が無線回路63に接続される。
アンテナ側回路部36において、無線回路61〜64は、ダイプレクサ111〜114をそれぞれ有する。
無線回路65および無線回路66は、方向性結合回路211および方向性結合回路212をそれぞれ有する。
また、無線回路65および無線回路66は、LNA15AおよびLNA16Aをそれぞれ有する。
LNA15Aおよび16Aは、対応の無線信号の受信電力が小さい場合、信号雑音比を大きくするために設けられる。
LNA15Aは、方向性結合回路211とアンテナ25との間に接続される。LNA16Aは、方向性結合回路212とアンテナ26との間に接続される。
無線回路65における方向性結合回路211は、アンテナ25において受信されたGPSに対応する無線信号を受けて、受けた無線信号を経路部41へ出力する。
また、方向性結合回路211は、無線回路66から受けた無線信号を経路部41へ出力する。方向性結合回路211は、アンテナ25において受信されたGPSに対応する無線信号と無線回路66から受けた無線信号とを合波して経路部41へ出力する。
無線回路66における方向性結合回路212は、アンテナ26において受信されたAM/FMラジオに対応する無線信号を受けて、受けた無線信号を無線回路65へ出力する。
また、方向性結合回路212は、無線回路61から受けた無線信号を無線回路65へ出力する。方向性結合回路212は、アンテナ26において受信されたAM/FMラジオに対応する無線信号と無線回路61から受けた無線信号とを合波して無線回路65へ出力する。
無線回路61におけるダイプレクサ111は、アンテナ21において受信されたETCに対応する無線信号を受けて、受けた無線信号を無線回路66へ出力する。また、ダイプレクサ111は、無線回路62から受けた無線信号を無線回路66へ出力する。ダイプレクサ111は、アンテナ21において受信されたETCに対応する無線信号と無線回路62から受けた無線信号とを合波して無線回路66へ出力する。
一方、ダイプレクサ111は、無線回路66から受けた無線信号から、ETCに対応する無線信号である5.8GHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。ダイプレクサ111は、分波した5.8GHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号をアンテナ21へ出力する。ダイプレクサ111は、無線回路66から受けた無線信号のうち、5.8GHzを含む信号帯域以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路62へ出力する。
無線回路62におけるダイプレクサ112は、アンテナ22において受信された5GHz帯の無線LANに対応する無線信号を受けて、受けた無線信号を無線回路61へ出力する。また、ダイプレクサ112は、無線回路63から受けた無線信号を無線回路61へ出力する。ダイプレクサ112は、アンテナ22において受信された5GHz帯の無線LANに対応する無線信号と無線回路63から受けた無線信号とを合波して無線回路61へ出力する。
一方、ダイプレクサ112は、無線回路61から受けた無線信号から、5GHz帯の無線LANに対応する無線信号である5.2GHz〜5.6GHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。ダイプレクサ112は、分波した5.2GHz〜5.6GHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号をアンテナ22へ出力する。ダイプレクサ112は、無線回路61から受けた無線信号のうち、5.2GHz〜5.6GHzを含む信号帯域以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路63へ出力する。
無線回路63におけるダイプレクサ113は、アンテナ23において受信された2.4GHz帯の無線LANに対応する無線信号を受けて、受けた無線信号を無線回路62へ出力する。また、ダイプレクサ113は、無線回路64から受けた無線信号を無線回路62へ出力する。ダイプレクサ113は、アンテナ23において受信された2.4GHz帯の無線LANに対応する無線信号と無線回路64から受けた無線信号とを合波して無線回路62へ出力する。
一方、ダイプレクサ113は、無線回路62から受けた無線信号から、2.4GHz帯の無線LANに対応する無線信号である2.4GHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。ダイプレクサ113は、分波した2.4GHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号をアンテナ23へ出力する。ダイプレクサ113は、無線回路62から受けた無線信号のうち、2.4GHzを含む信号帯域以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路64へ出力する。
無線回路64におけるダイプレクサ114は、アンテナ24において受信されたITS無線に対応する無線信号を受けて、受けた無線信号を無線回路63へ出力する。また、ダイプレクサ114は、無線回路67から受けた無線信号を無線回路63へ出力する。ダイプレクサ114は、アンテナ24において受信されたITS無線に対応する無線信号と無線回路67から受けた無線信号とを合波して無線回路63へ出力する。
一方、ダイプレクサ114は、無線回路63から受けた無線信号から、ITS無線に対応する無線信号である760MHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。ダイプレクサ114は、分波した760MHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号をアンテナ24へ出力する。ダイプレクサ114は、無線回路63から受けた無線信号のうち、760MHzを含む信号帯域以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路67へ出力する。
無線回路67は、アンテナ27を介して、移動体通信に対応する無線信号を受信し、受信した無線信号を無線回路64へ出力する。
また、無線回路67は、無線回路64から受けた無線信号をアンテナ27を介して送信する。
図27は、本発明の第2の実施の形態に係る車載伝送システムにおける車載機側回路部の構成の一例を示す図である。
図27を参照して、車載機側回路部56は、複数の無線回路71〜77を含む。複数の無線回路71〜77は、直列接続され、互いに異なる周波数帯域の無線信号を受信する。以下、無線回路71〜77の各々を無線回路70とも称する。
車載機側回路部56において、各無線回路70は、無線回路70の別に応じて定められた順序に従って接続されている。
車載機側回路部56において、移動体通信に対応する無線回路77は、複数の周波数帯域の無線信号を送受信可能であり、経路部41に対して最遠端、すなわち最後尾に接続されており、各無線回路70の中で最も後段、すなわち最後部に位置している。
無線回路71〜74は、無線送受信回路であり、無線回路75および無線回路76は、無線受信回路である。
車載機側回路部56において、無線送受信回路以外の無線回路70である無線回路75および無線回路76が、経路部41に対して最近端、すなわち先頭に接続されており、各無線回路70の中で最も前段、すなわち最前部に位置している。
また、車載機側回路部56において、周波数帯域の高い無線信号に対応する無線回路70ほど経路部41側に接続されている。
具体的には、無線回路75は、車載伝送システム201における無線受信回路の中で最も高周波の無線信号を利用するサービスであるGPSに対応する無線受信回路であり、経路部41に対して最近端に接続される。
次に低周波の無線信号を使用するAM/FMラジオに対応する無線受信回路である無線回路76が無線回路75に接続される。
また、無線送受信回路である、5.8GHz帯の無線信号を使用するETCに対応する無線回路71が無線回路76に接続され、5GHz帯の無線LANに対応する無線回路72が無線回路71に接続され、2.4GHz帯の無線LANに対応する無線回路73が無線回路72に接続され、ITSに対応する無線回路74が無線回路73に接続される。
車載機側回路部56において、無線回路71〜74は、ダイプレクサ121〜124をそれぞれ有する。
無線回路75および無線回路76は、方向性結合回路221および方向性結合回路222をそれぞれ有する。
また、無線回路75および無線回路76は、LNA15BおよびLNA16Bをそれぞれ有する。
LNA15Bおよび16Bは、対応の無線信号の受信電力が小さい場合、信号雑音比を大きくするために設けられる。
LNA15Bは、方向性結合回路221とGPS車載機との間に接続される。LNA16Bは、方向性結合回路222とラジオ車載機との間に接続される。
車載機側回路部56は、経路部41から受けた無線信号を分波して各無線回路70に与える。
より詳細には、無線回路75における方向性結合回路221は、経路部41から複数の周波数成分が合波された無線信号を受けて、GPSに対応する無線信号である1.2GHz〜1.5GHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。
また、方向性結合回路221は、分波した1.2GHz〜1.5GHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号をGPS車載機へ出力する。方向性結合回路221は、経路部41から受けた無線信号のうち、1.2GHz〜1.5GHzを含む信号帯域の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路76へ出力する。
無線回路76における方向性結合回路222は、無線回路75から複数の周波数成分が合波された無線信号を受けて、AM/FMラジオに対応する無線信号である120MHzを含む信号帯域以下の周波数成分を分波する。
また、方向性結合回路222は、分波した120MHzを含む信号帯域以下の周波数成分を含む無線信号をラジオ車載機へ出力する。方向性結合回路222は、無線回路75から受けた無線信号のうち、120MHzを含む信号帯域以下の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路71へ出力する。
無線回路71におけるダイプレクサ121は、無線回路76から複数の周波数成分が合波された無線信号を受けて、ETCに対応する無線信号である5.8GHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。ダイプレクサ121は、分波した5.8GHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号をETC車載機へ出力する。ダイプレクサ121は、無線回路76から受けた無線信号のうち、5.8GHzを含む信号帯域の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路72へ出力する。
一方、ダイプレクサ121は、ETC車載機から受けた無線信号を無線回路76へ出力する。ダイプレクサ121は、無線回路72から受けた無線信号を無線回路76へ出力する。ダイプレクサ121は、ETC車載機から受けた無線信号と無線回路72から受けた無線信号とを合波して無線回路76へ出力する。
無線回路72におけるダイプレクサ122は、無線回路71から複数の周波数成分が合波された無線信号を受けて、5GHz帯の無線LANに対応する無線信号である5.2GHz〜5.6GHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。ダイプレクサ122は、分波した5.2GHz〜5.6GHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号を無線LAN車載機へ出力する。ダイプレクサ122は、無線回路71から受けた無線信号のうち、5.2GHz〜5.6GHzを含む信号帯域の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路73へ出力する。
一方、ダイプレクサ122は、無線LAN車載機から受けた無線信号を無線回路71へ出力する。ダイプレクサ122は、無線回路73から受けた無線信号を無線回路71へ出力する。ダイプレクサ122は、無線LAN車載機から受けた無線信号と無線回路73から受けた無線信号とを合波して無線回路71へ出力する。
無線回路73におけるダイプレクサ123は、無線回路72から複数の周波数成分が合波された無線信号を受けて、2.4GHz帯の無線LANに対応する無線信号である2.4GHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。ダイプレクサ123は、分波した2.4GHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号を無線LAN車載機へ出力する。ダイプレクサ123は、無線回路72から受けた無線信号のうち、2.4GHzを含む信号帯域の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路74へ出力する。
一方、ダイプレクサ123は、無線LAN車載機から受けた無線信号を無線回路72へ出力する。ダイプレクサ123は、無線回路74から受けた無線信号を無線回路72へ出力する。ダイプレクサ123は、無線LAN車載機から受けた無線信号と無線回路74から受けた無線信号とを合波して無線回路72へ出力する。
無線回路74におけるダイプレクサ124は、無線回路73から複数の周波数成分が合波された無線信号を受けて、ITS無線に対応する無線信号である760MHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。ダイプレクサ124は、分波した760MHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号をITS車載機へ出力する。ダイプレクサ124は、無線回路73から受けた無線信号のうち、760MHzを含む信号帯域の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路77へ出力する。
一方、ダイプレクサ124は、ITS車載機から受けた無線信号を無線回路73へ出力する。ダイプレクサ124は、無線回路77から受けた無線信号を無線回路73へ出力する。ダイプレクサ124は、ITS車載機から受けた無線信号と無線回路77から受けた無線信号とを合波して無線回路73へ出力する。
無線回路77は、TCU車載機から移動体通信に対応する周波数成分を含む無線信号を受けて、受けた無線信号を無線回路74へ出力する。
また、無線回路77は、無線回路74から受けた無線信号をTCU車載機へ出力する。
[変形例]
図28は、本発明の第2の実施の形態に係る車載伝送システムの構成の変形例を示す図である。図28は、日本以外の通信サービスに対応した車載伝送システムを示している。
図28を参照して、車載伝送システム202は、アンテナ22〜27および20Aと、アンテナ側回路部37と、経路部41と、車載機側回路部57とを備える。以下、アンテナ22〜27および20Aの各々をアンテナ20とも称する。
図29は、本発明の第2の実施の形態に係る車載伝送システムにおけるアンテナ側回路部の構成の変形例を示す図である。
図29を参照して、アンテナ側回路部37は、無線回路62〜67および60Aを含む。無線回路62〜67および60Aは、直列接続され、互いに異なる周波数帯域の無線信号を受信する。以下、無線回路62〜67および60Aの各々を無線回路60とも称する。
アンテナ側回路部37において、各無線回路60は、無線回路60の別に応じて定められた順序に従って接続されている。
アンテナ側回路部37において、移動体通信に対応する無線回路67は、複数の周波数帯域の無線信号を送受信可能であり、経路部41に対して最遠端、すなわち最後尾に接続されており、各無線回路60の中で最も後段、すなわち最後部に位置している。
無線回路62〜64は、無線送受信回路であり、無線回路65,66および60Aは、無線受信回路である。
アンテナ側回路部37において、無線送受信回路以外の無線回路60である無線回路65,66および60Aが、経路部41に対して最近端、すなわち先頭に接続されており、各無線回路60の中で最も前段、すなわち最前部に位置している。
また、アンテナ側回路部37において、周波数帯域の高い無線信号に対応する無線回路60ほど経路部41側に接続されている。
具体的には、無線回路60Aは、車載伝送システム202における無線受信回路の中で最も高周波の無線信号を利用するサービスであるSDARSに対応する無線受信回路であり、経路部41に対して最近端に接続される。
そして、次に高い周波数帯を使用するGPSに対応する無線回路65が無線回路60Aに接続され、最も低い周波数帯を使用するAM/FMラジオに対応する無線回路66が無線回路65に接続される。
また、無線送受信回路である、5.9GHz帯の周波数帯を使用するITSに対応する無線回路64が無線回路66に接続され、5GHz帯の無線LANに対応する無線送受信回路である無線回路62が無線回路64に接続され、2.4GHz帯の無線LANに対応する無線回路63が無線回路62に接続される。
アンテナ側回路部37において、無線回路62〜64は、ダイプレクサ112〜114をそれぞれ有する。
無線回路65,66および60Aは、方向性結合回路211、方向性結合回路212および方向性結合回路215をそれぞれ有する。
また、無線回路65,66および60Aは、LNA15A、LNA16AおよびLNA10Aをそれぞれ有する。
LNA15A、LNA16AおよびLNA10Aは、対応の無線信号の受信電力が小さい場合、信号雑音比を大きくするために設けられる。
LNA15Aは、方向性結合回路211とアンテナ25との間に接続される。LNA16Aは、方向性結合回路212とアンテナ26との間に接続される。LNA10Aは、方向性結合回路215とアンテナ20Aとの間に接続される。
無線回路60Aにおける方向性結合回路215は、アンテナ20Aにおいて受信されたSDARSに対応する無線信号を受けて、受けた無線信号を経路部41へ出力する。
また、方向性結合回路215は、無線回路65から受けた無線信号を経路部41へ出力する。方向性結合回路215は、アンテナ20Aにおいて受信されたSDARSに対応する無線信号と無線回路65から受けた無線信号とを合波して経路部41へ出力する。
無線回路65における方向性結合回路211は、アンテナ25において受信されたGPSに対応する無線信号を受けて、受けた無線信号を無線回路60Aへ出力する。
また、方向性結合回路211は、無線回路66から受けた無線信号を無線回路60Aへ出力する。方向性結合回路211は、アンテナ25において受信されたGPSに対応する無線信号と無線回路66から受けた無線信号とを合波して無線回路60Aへ出力する。
無線回路66における方向性結合回路212は、アンテナ26において受信されたAM/FMラジオに対応する無線信号を受けて、受けた無線信号を無線回路65へ出力する。
また、方向性結合回路212は、無線回路64から受けた無線信号を無線回路65へ出力する。方向性結合回路212は、アンテナ26において受信されたAM/FMラジオに対応する無線信号と無線回路64から受けた無線信号とを合波して無線回路65へ出力する。
無線回路64におけるダイプレクサ114は、アンテナ24において受信されたITS無線に対応する無線信号を受けて、受けた無線信号を無線回路66へ出力する。また、ダイプレクサ114は、無線回路62から受けた無線信号を無線回路66へ出力する。ダイプレクサ114は、アンテナ24において受信されたITS無線に対応する無線信号と無線回路62から受けた無線信号とを合波して無線回路66へ出力する。
一方、ダイプレクサ114は、無線回路66から受けた無線信号から、ITS無線に対応する無線信号である5.9GHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。ダイプレクサ114は、分波した5.9GHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号をアンテナ24へ出力する。ダイプレクサ114は、無線回路66から受けた無線信号のうち、5.9GHzを含む信号帯域以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路62へ出力する。
無線回路62におけるダイプレクサ112は、アンテナ22において受信された5GHz帯の無線LANに対応する無線信号を受けて、受けた無線信号を無線回路64へ出力する。また、ダイプレクサ112は、無線回路63から受けた無線信号を無線回路64へ出力する。ダイプレクサ112は、アンテナ22において受信された5GHz帯の無線LANに対応する無線信号と無線回路63から受けた無線信号とを合波して無線回路64へ出力する。
一方、ダイプレクサ112は、無線回路64から受けた無線信号から、5GHz帯の無線LANに対応する無線信号である5.2GHz〜5.6GHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。ダイプレクサ112は、分波した5.2GHz〜5.6GHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号をアンテナ22へ出力する。ダイプレクサ112は、無線回路64から受けた無線信号のうち、5.2GHz〜5.6GHzを含む信号帯域以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路63へ出力する。
無線回路63におけるダイプレクサ113は、アンテナ23において受信された2.4GHz帯の無線LANに対応する無線信号を受けて、受けた無線信号を無線回路62へ出力する。また、ダイプレクサ113は、無線回路67から受けた無線信号を無線回路62へ出力する。ダイプレクサ113は、アンテナ23において受信された2.4GHz帯の無線LANに対応する無線信号と無線回路67から受けた無線信号とを合波して無線回路62へ出力する。
一方、ダイプレクサ113は、無線回路62から受けた無線信号から、2.4GHz帯の無線LANに対応する無線信号である2.4GHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。ダイプレクサ113は、分波した2.4GHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号をアンテナ23へ出力する。ダイプレクサ113は、無線回路62から受けた無線信号のうち、2.4GHzを含む信号帯域以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路67へ出力する。
無線回路67は、アンテナ27を介して、移動体通信に対応する無線信号を受信し、受信した無線信号を無線回路63へ出力する。
また、無線回路67は、無線回路63から受けた無線信号をアンテナ27を介して送信する。
図30は、本発明の第2の実施の形態に係る車載伝送システムにおける車載機側回路部の構成の変形例を示す図である。
図30を参照して、車載機側回路部57は、無線回路72〜77および70Aを含む。無線回路72〜77および70Aは、直列接続され、互いに異なる周波数帯域の無線信号を受信する。以下、無線回路72〜77および70Aの各々を無線回路70とも称する。
車載機側回路部57において、各無線回路70は、無線回路70の別に応じて定められた順序に従って接続されている。
車載機側回路部57おいて、移動体通信に対応する無線回路77は、複数の周波数帯域の無線信号を送受信可能であり、経路部41に対して最遠端、すなわち最後尾に接続されており、各無線回路70の中で最も後方、すなわち最後部に位置している。
無線回路71〜74は、無線送受信回路であり、無線回路75,76および70Aは、無線受信回路である。
車載機側回路部57において、無線送受信回路以外の無線回路70である無線回路75,76および70Aが、経路部41に対して最近端、すなわち先頭に接続されており、各無線回路70の中で最も前段、すなわち最前部に位置している。
また、車載機側回路部57において、周波数帯域の高い無線信号に対応する無線回路70ほど経路部41側に接続されている。
具体的には、無線回路70Aは、車載伝送システム202における無線受信回路の中で最も高周波の無線信号を利用するサービスであるSDARSに対応する無線受信回路であり、経路部41に対して最近端に接続される。
そして、次に高い周波数帯を使用するGPSに対応する無線受信回路である無線回路75が無線回路70Aに接続され、最も低い周波数帯を使用するAM/FMラジオに対応する無線受信回路である無線回路76が無線回路75に接続される。
また、無線送受信回路である、5.9GHz帯の周波数帯を使用するITSに対応する無線回路74が無線回路76に接続され、5GHz帯の無線LANに対応する無線送受信回路である無線回路72が無線回路74に接続され、2.4GHz帯の無線LANに対応する無線回路73が無線回路72に接続される。
車載機側回路部57において、無線回路72〜74は、ダイプレクサ122〜124をそれぞれ有する。
無線回路75,76および70Aは、方向性結合回路221、方向性結合回路222および方向性結合回路225をそれぞれ有する。
また、無線回路75,76および70Aは、LNA15B、LNA16BおよびLNA10Bをそれぞれ有する。
LNA15B、LNA16BおよびLNA10Bは、対応の無線信号の受信電力が小さい場合、信号雑音比を大きくするために設けられる。
LNA15Bは、方向性結合回路221とGPS車載機との間に接続される。LNA16Bは、方向性結合回路222とラジオ車載機との間に接続される。LNA10Bは、方向性結合回路225とSDARS車載機との間に接続される。
車載機側回路部57は、経路部41から受けた無線信号を分波して各無線回路70に与える。
より詳細には、無線回路70Aにおける方向性結合回路225は、経路部41から複数の周波数成分が合波された無線信号を受けて、SDARSに対応する無線信号である2.3GHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。
また、方向性結合回路225は、分波した2.3GHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号をSDARS車載機へ出力する。方向性結合回路225は、経路部41から受けた無線信号のうち、2.3GHzを含む信号帯域の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路75へ出力する。
無線回路75における方向性結合回路221は、無線回路70Aから複数の周波数成分が合波された無線信号を受けて、GPSに対応する無線信号である1.2GHz〜1.5GHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。
また、方向性結合回路221は、分波した1.2GHz〜1.5GHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号をGPS車載機へ出力する。方向性結合回路221は、無線回路70Aから受けた無線信号のうち、1.2GHz〜1.5GHzを含む信号帯域の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路76へ出力する。
無線回路76における方向性結合回路222は、無線回路75から複数の周波数成分が合波された無線信号を受けて、AM/FMラジオに対応する無線信号である120MHzを含む信号帯域以下の周波数成分を分波する。
また、方向性結合回路222は、分波した120MHzを含む信号帯域以下の周波数成分を含む無線信号をラジオ車載機へ出力する。方向性結合回路222は、無線回路75から受けた無線信号のうち、120MHzを含む信号帯域以下の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路74へ出力する。
無線回路74におけるダイプレクサ124は、無線回路76から複数の周波数成分が合波された無線信号を受けて、ITS無線に対応する無線信号である5.9GHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。ダイプレクサ124は、分波した5.9GHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号をITS車載機へ出力する。ダイプレクサ124は、無線回路76から受けた無線信号のうち、5.9GHzを含む信号帯域の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路72へ出力する。
一方、ダイプレクサ124は、ITS車載機から受けた無線信号を無線回路76へ出力する。ダイプレクサ124は、無線回路72から受けた無線信号を無線回路76へ出力する。ダイプレクサ124は、ITS車載機から受けた無線信号と無線回路72から受けた無線信号とを合波して無線回路76へ出力する。
無線回路72におけるダイプレクサ122は、無線回路74から複数の周波数成分が合波された無線信号を受けて、5GHz帯の無線LANに対応する無線信号である5.2GHz〜5.6GHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。ダイプレクサ122は、分波した5.2GHz〜5.6GHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号を無線LAN車載機へ出力する。ダイプレクサ122は、無線回路71から受けた無線信号のうち、5.2GHz〜5.6GHzを含む信号帯域の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路73へ出力する。
一方、ダイプレクサ122は、無線LAN車載機から受けた無線信号を無線回路74へ出力する。ダイプレクサ122は、無線回路73から受けた無線信号を無線回路74へ出力する。ダイプレクサ122は、無線LAN車載機から受けた無線信号と無線回路73から受けた無線信号とを合波して無線回路74へ出力する。
無線回路73におけるダイプレクサ123は、無線回路72から複数の周波数成分が合波された無線信号を受けて、2.4GHz帯の無線LANに対応する無線信号である2.4GHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。ダイプレクサ123は、分波した2.4GHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号を無線LAN車載機へ出力する。ダイプレクサ123は、無線回路72から受けた無線信号のうち、2.4GHzを含む信号帯域の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路77へ出力する。
一方、ダイプレクサ123は、無線LAN車載機から受けた無線信号を無線回路72へ出力する。ダイプレクサ123は、無線回路77から受けた無線信号を無線回路72へ出力する。ダイプレクサ123は、無線LAN車載機から受けた無線信号と無線回路77から受けた無線信号とを合波して無線回路72へ出力する。
無線回路77は、TCU車載機から移動体通信に対応する周波数成分を含む無線信号を受けて、受けた無線信号を無線回路73へ出力する。
また、無線回路77は、無線回路73から受けた無線信号をTCU車載機へ出力する。
上記のように、本発明の第2の実施の形態に係る車載伝送システムでは、アンテナ側回路部36における複数の無線回路60のうちの少なくともいずれか1つは、無線信号を送信する無線送受信回路である。アンテナ側回路部36において、無線送受信回路以外の無線回路60が、経路部41に対して最近端に接続されている。
このような構成により、たとえば、無線回路が受信する無線信号が微弱な信号であっても、伝送路をより短くすることができるため、信号の劣化を抑制することができる。
また、本発明の第2の実施の形態に係る車載伝送システムでは、車載機側回路部56における複数の無線回路70のうちの少なくともいずれか1つは、無線信号を送信する無線送受信回路である。車載機側回路部56において、無線送受信回路以外の無線回路70が、経路部41に対して最近端に接続されている。
このような構成により、たとえば、無線回路が受信する無線信号が微弱な信号であっても、伝送路をより短くすることができるため、信号の劣化を抑制することができる。
その他の構成および動作は第1の実施の形態に係る車載伝送システムと同様であるため、ここでは詳細な説明を繰り返さない。
<第3の実施の形態>
本実施の形態は、第1の実施の形態および第2の実施の形態に係る車載伝送システムの各々のアンテナ側回路部と車載機側回路部とを組み合わせた車載伝送システムに関する。以下で説明する内容以外は第1の実施の形態および第2の実施の形態に係る車載伝送システムと同様である。
図31は、本発明の第3の実施の形態に係る車載伝送システムの構成の一例を示す図である。図31は、日本の通信サービスに対応した車載伝送システムを示している。
図31を参照して、車載伝送システム301は、アンテナ21〜27と、アンテナ側回路部31と、経路部41と、車載機側回路部56とを備える。
[変形例]
図32は、本発明の第3の実施の形態に係る車載伝送システムの構成の変形例を示す図である。図32は、日本の通信サービスに対応した車載伝送システムを示している。
図32を参照して、車載伝送システム302は、アンテナ21〜27と、アンテナ側回路部36と、経路部41と、車載機側回路部51とを備える。
その他の構成および動作は第1の実施の形態および第2の実施の形態に係る車載伝送システムと同様であるため、ここでは詳細な説明を繰り返さない。
<第4の実施の形態>
本実施の形態は、第1の実施の形態に係る車載伝送システムと比べてアンテナ側回路部および車載機側回路部において無線送受信回路を含まない車載伝送システムに関する。以下で説明する内容以外は第1の実施の形態に係る車載伝送システムと同様である。
図33は、本発明の第4実施の形態に係る車載伝送システムの構成の一例を示す図である。図33は、日本の通信サービスに対応した車載伝送システムを示している。
図33を参照して、車載伝送システム401は、アンテナ25,26と、アンテナ側回路部38と、経路部41と、車載機側回路部58とを備える。
図34は、本発明の第4の実施の形態に係る車載伝送システムにおけるアンテナ側回路部、経路部および車載機側回路部の構成の一例を示す図である。
図34を参照して、アンテナ側回路部38は、無線回路65,66を含む。以下、無線回路65,66の各々を無線回路60とも称する。
アンテナ側回路部38において、周波数帯域の高い無線信号に対応する無線回路60ほど経路部41側に接続されている。
具体的には、より高周波の周波数帯を使用するGPSに対応する無線受信回路である無線回路65が経路部41に接続され、AM/FMラジオに対応する無線受信回路である無線回路66が無線回路65に接続される。
無線回路65は、ダイプレクサ115を有する。また、無線回路65および無線回路66は、LNA15AおよびLNA16Aをそれぞれ有する。
LNA15Aは、ダイプレクサ115とアンテナ25との間に接続される。
無線回路65におけるダイプレクサ115は、アンテナ25において受信されたGPSに対応する無線信号を受けて、受けた無線信号を経路部41へ出力する。また、ダイプレクサ115は、無線回路66から受けた無線信号を経路部41へ出力する。ダイプレクサ115は、アンテナ25において受信されたGPSに対応する無線信号と無線回路66から受けた無線信号とを合波して経路部41へ出力する。
無線回路66は、アンテナ26において受信されたAM/FMラジオに対応する無線信号を受けて、受けた無線信号をLNA16Aを介して無線回路65へ出力する。
車載機側回路部58は、無線回路75,76を含む。以下、無線回路75,76の各々を無線回路70とも称する。
車載機側回路部58において、周波数帯域の高い無線信号に対応する無線回路70ほど経路部41側に接続されている。
より高周波の周波数帯を使用するGPSに対応する無線受信回路である無線回路75が経路部41に接続され、AM/FMラジオに対応する無線受信回路である無線回路76が無線回路75に接続される。
無線回路75は、ダイプレクサ125を有する。ダイプレクサ125は、経路部41から複数の周波数成分が合波された無線信号を受けて、GPSに対応する無線信号である1.2GHz〜1.5GHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。ダイプレクサ125は、分波した1.2GHz〜1.5GHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号をGPS車載機へ出力する。ダイプレクサ125は、無線回路74から受けた無線信号のうち、1.2GHz〜1.5GHzを含む信号帯域の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路76へ出力する。
無線回路76は、無線回路75から受けた無線信号をラジオ車載機へ出力する。
[変形例]
図35は、本発明の第4の実施の形態に係る車載伝送システムの構成の変形例を示す図である。図35は、日本以外での通信サービスに対応した車載伝送システムを示している。
図35を参照して、車載伝送システム402は、アンテナ25,26および20Aと、アンテナ側回路部39と、経路部41と、車載機側回路部59とを備える。
図36は、本発明の第4の実施の形態に係る車載伝送システムにおけるアンテナ側回路部、経路部および車載機側回路部の変形例を示す図である。
図36を参照して、アンテナ側回路部39は、無線回路65,66および60Aを含む。以下、無線回路65,66および60Aの各々を無線回路60とも称する。
アンテナ側回路部39において、周波数帯域の高い無線信号に対応する無線回路60ほど経路部41側に接続されている。
具体的には、最も高い周波数帯を使用するSDARSに対応する無線受信回路である無線回路60Aが経路部41に接続され、次に高い周波数帯を使用するGPSに対応する無線受信回路である無線回路65が無線回路60Aに接続され、最も低い周波数帯を使用するAM/FMラジオに対応する無線受信回路である無線回路66が無線回路65に接続される。
無線回路65および無線回路60Aは、ダイプレクサ115およびダイプレクサ110Aをそれぞれ有する。
また、無線回路65、66および60Aは、LNA15A、LNA16AおよびLNA10Aをそれぞれ有する。
LNA10Aは、ダイプレクサ110Aとアンテナ20Aとの間に接続される。LNA15Aは、ダイプレクサ115とアンテナ25との間に接続される。
無線回路60Aにおけるダイプレクサ110Aは、アンテナ20Aにおいて受信されたSDARSに対応する無線信号を受けて、受けた無線信号を経路部41へ出力する。また、ダイプレクサ115は、無線回路65から受けた無線信号を経路部41へ出力する。ダイプレクサ110Aは、アンテナ20Aにおいて受信されたSDARSに対応する無線信号と無線回路65から受けた無線信号とを合波して経路部41へ出力する。
無線回路65におけるダイプレクサ115は、アンテナ25において受信されたGPSに対応する無線信号を受けて、受けた無線信号を無線回路60Aへ出力する。また、ダイプレクサ115は、無線回路66から受けた無線信号を無線回路60Aへ出力する。ダイプレクサ115は、アンテナ25において受信されたGPSに対応する無線信号と無線回路66から受けた無線信号とを合波して無線回路60Aへ出力する。
無線回路66は、アンテナ26において受信されたAM/FMラジオに対応する無線信号を受けて、受けた無線信号をLNA16Aを介して無線回路65へ出力する。
車載機側回路部59は、無線回路75,76および70Aを含む。以下、無線回路75,76および70Aの各々を無線回路70とも称する。
車載機側回路部59において、周波数帯域の高い無線信号に対応する無線回路70ほど経路部41側に接続されている。
具体的には、最も高い周波数帯を使用するSDARSに対応する無線受信回路である無線回路70Aが経路部41に接続され、次に高い周波数帯を使用するGPSに対応する無線受信回路である無線回路75が無線回路70Aに接続され、最も低い周波数帯を使用するAM/FMラジオに対応する無線受信回路である無線回路76が無線回路75に接続される。
無線回路75および無線回路76は、ダイプレクサ125およびダイプレクサ126をそれぞれ有する。
無線回路70Aにおけるダイプレクサ120Aは、経路部41から複数の周波数成分が合波された無線信号を受けて、SDARSに対応する無線信号である2.3GHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。ダイプレクサ120Aは、分波した2.3GHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号をSDARS車載機へ出力する。ダイプレクサ120Aは、経路部41から受けた無線信号のうち、2.3GHzを含む信号帯域の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路75へ出力する。
無線回路75におけるダイプレクサ125は、経路部41から複数の周波数成分が合波された無線信号を受けて、GPSに対応する無線信号である1.2GHz〜1.5GHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。ダイプレクサ125は、分波した1.2GHz〜1.5GHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号をGPS車載機へ出力する。ダイプレクサ125は、無線回路74から受けた無線信号のうち、1.2GHz〜1.5GHzを含む信号帯域の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路76へ出力する。
無線回路76は、無線回路75から受けた無線信号をラジオ車載機へ出力する。
その他の構成および動作は第1の実施の形態に係る車載伝送システムと同様であるため、ここでは詳細な説明を繰り返さない。
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記説明ではなく請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
以上の説明は、以下に付記する特徴を含む。
[付記1]
車両に搭載される車載伝送システムであって、
互いに異なる周波数帯域の無線信号を受信する直列接続された複数の無線回路を含み、各前記無線回路によって受信された前記無線信号を合波して出力するアンテナ側回路部と、
前記アンテナ側回路部から受けた合波後の無線信号を、前記車両に搭載される車載機側へ伝送する経路部とを備え、
前記アンテナ側回路部において、前記無線回路の別に応じて定められた順序に従って前記各無線回路が接続されており、
前記複数の無線回路には、互いに異なる周波数帯域の無線信号を送信する複数の無線送受信回路が含まれ、
前記経路部は、前記車載機側から出力された無線信号を前記アンテナ側回路部へ伝送し、
前記アンテナ側回路部は、前記経路部から受けた前記無線信号を分波する、車載伝送システム。
[付記2]
車両に搭載される車載伝送システムであって、
前記車両に搭載されるアンテナ側から受けた無線信号を、前記車両に搭載される車載機側へ伝送する経路部と、
互いに異なる周波数帯域の無線信号を受信する直列接続された複数の無線回路を含み、
前記経路部から受けた前記無線信号を分波して各前記無線回路に与える車載機側回路部とを備え、
前記車載機側回路部において、前記無線回路の別に応じて定められた順序に従って前記各無線回路が接続されており、
前記複数の無線回路には、互いに異なる周波数帯域の無線信号を送信する複数の無線送受信回路が含まれ、
前記車載機側回路部は、各前記無線送受信回路から出力された前記無線信号を合波し、
前記経路部は、前記車載機側回路部から受けた合波後の無線信号を前記アンテナ側へ伝送する、車載伝送システム。
一方、ダイプレクサ112は、無線回路64から受けた無線信号から、5GHz帯の無線LANに対応する無線信号である5.2GHz〜5.6GHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。ダイプレクサ112は、分波した5.2GHz〜5.6GHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号をアンテナ22へ出力する。ダイプレクサ112は、無線回路64から受けた無線信号のうち、5.2GHz〜5.6GHzを含む信号帯域以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路63へ出力する。
無線回路72におけるダイプレクサ122は、無線回路74から複数の周波数成分が合波された無線信号を受けて、5GHz帯の無線LANに対応する無線信号である5.2GHz〜5.6GHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。ダイプレクサ122は、分波した5.2GHz〜5.6GHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号を無線LAN車載機へ出力する。ダイプレクサ122は、無線回路74から受けた無線信号のうち、5.2GHz〜5.6GHzを含む信号帯域の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路73へ出力する。
無線回路75は、ダイプレクサ125を有する。ダイプレクサ125は、経路部41から複数の周波数成分が合波された無線信号を受けて、GPSに対応する無線信号である1.2GHz〜1.5GHzを含む信号帯域の周波数成分を分波する。ダイプレクサ125は、分波した1.2GHz〜1.5GHzを含む信号帯域の周波数成分を含む無線信号をGPS車載機へ出力する。ダイプレクサ125は、経路部41から受けた無線信号のうち、1.2GHz〜1.5GHzを含む信号帯域の周波数成分以外の周波数成分を含む無線信号を無線回路76へ出力する。