JPWO2019082696A1 - セパレータ、袋状セパレータ、袋詰電極およびリチウムイオン二次電池 - Google Patents

セパレータ、袋状セパレータ、袋詰電極およびリチウムイオン二次電池 Download PDF

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Abstract

本発明のセパレータ(20)は、セパレータ(20)を熱融着することによって得られる袋状セパレータを作製するためのセパレータであって、樹脂層(21)と、樹脂層(21)の少なくとも一方の面に設けられたセラミックス層(23)と、を備え、セラミックス層(23)側に袋状セパレータを作製するための熱融着予定部位(25)を有し、熱融着予定部位(25)は、セラミックス層(23)の一部が除去されているとともにセラミックス層(23)側に樹脂層(21)の一部が露出している露出部(27)を有する。

Description

本発明は、セパレータ、袋状セパレータ、袋詰電極およびリチウムイオン二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池には、ポリオレフィン系樹脂やポリエステル系樹脂から主に構成された多孔性樹脂膜がセパレータとして使用されている。このような多孔性樹脂膜は、異常電流が発生し、電池の温度が上昇した場合等に多孔性樹脂膜の微細孔が閉塞して電流の流れを遮断するシャットダウン機能を有する。そのため、上記多孔性膜は、電池の熱暴走を回避する観点から有効とされている。
このようなセパレータに関する技術としては、例えば、特許文献1に記載のものが挙げられる。
特許文献1(特開2011−71009号公報)には、多孔性樹脂膜と、その少なくとも第1面に付与された絶縁性のセラミックス層と、を含むリチウムイオン二次電池用のセパレータが記載されている。
このようなセラミックス層を備えるセパレータは、一般的に、熱収縮が抑制され、耐熱性に優れるとされている。
特開2011−71009号公報
セパレータは、その一部を融着させることによって袋状セパレータにして用いる場合がある。この場合、袋状セパレータの内部に電極を収容して袋詰電極とする。
本発明者の検討によれば、セラミックス層を備えるセパレータにより構成された袋状セパレータは以下の課題を有することが明らかになった。
まず、セラミックス層を備えるセパレータは、一般的にポリオレフィン系樹脂層やポリエステル系樹脂層等の樹脂層と、この樹脂層の一方の面に設けられたセラミックス層と、を有する。このような多層構造を有するセパレータを熱融着して袋状にする場合、セパレータのセラミックス層側同士を安定的に熱融着することが難しかったため、セパレータの樹脂層側同士を熱融着して袋状にしていた。
しかし、本発明者の検討によれば、セパレータの樹脂層側同士を熱融着して袋状にする場合、熱融着時にセラミックス層側がヒーターブロック表面に接触するため、セラミックス層の脱落やヒーターブロック表面へのセラミックス粒子の付着等が起きてしまうことが明らかになった。また、セラミックス層は袋の外側に配置されるため、セラミックス層の脱落のおそれもあった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、セラミックス層の脱落が抑制された袋状セパレータを提供するものである。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した。その結果、袋状にする前のセパレータの熱融着予定部位におけるセラミックス層の一部を除去し、セラミックス層側に樹脂層の一部を露出させることによって、セパレータのセラミックス層側を安定的に熱融着することができ、その結果、セラミックス層の脱落が抑制された袋状セパレータが安定的に得られることを見出し、本発明を完成させた。
本発明はこのような知見に基づいて発案されたものである。
すなわち、本発明によれば、以下に示すセパレータ、袋状セパレータ、袋詰電極およびリチウムイオン二次電池が提供される。
本発明によれば、
セパレータを熱融着することによって得られる袋状セパレータを作製するための上記セパレータであって、
樹脂層と、上記樹脂層の少なくとも一方の面に設けられたセラミックス層と、
を備え、
上記セラミックス層側に袋状セパレータを作製するための熱融着予定部位を有し、
上記熱融着予定部位は、上記セラミックス層の一部が除去されているとともに上記セラミックス層側に上記樹脂層の一部が露出している露出部を有するセパレータが提供される。
また、本発明によれば、
上記本発明のセパレータにおける上記熱融着予定部位を熱融着することによって得られる袋状セパレータが提供される。
また、本発明によれば、
上記本発明の袋状セパレータと、上記袋状セパレータに収容された電極と、を備える袋詰電極が提供される。
さらに、本発明によれば、
リチウムを吸蔵放出する正極と、リチウムを吸蔵放出する負極と、リチウム塩を含有する非水電解液と、上記正極と上記負極との間に挟まれたセパレータとが容器に収容されたリチウムイオン二次電池であって、
上記セパレータが上記本発明の袋状セパレータを含むリチウムイオン二次電池が提供される。
本発明によれば、セラミックス層の脱落が抑制された袋状セパレータを提供することができる。
上述した目的、およびその他の目的、特徴および利点は、以下に述べる好適な実施の形態、およびそれに付随する以下の図面によってさらに明らかになる。
本発明に係る実施形態のセパレータの構造の一例を模式的に示した平面図である。 図1に示すA−A’線に沿う位置における、本発明に係る実施形態のセパレータの構造の一例を模式的に示した断面図である。 本発明に係る実施形態の袋詰電極の構造の一例を模式的に示した断面図である。 本発明に係る実施形態の袋詰電極の構造の一例を模式的に示した断面図である。 本発明に係る実施形態の積層型電池の構造の一例を模式的に示した概略図である。 本発明に係る実施形態の捲回型電池の構造の一例を模式的に示した概略図である。
以下に、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。また、図において各構成要素は本発明が理解できる程度の形状、大きさおよび配置関係を概略的に示したものであり、実寸とは異なっている。また、数値範囲の「〜」は特に断りがなければ、以上から以下を表す。
<セパレータ>
図1は、本発明に係る実施形態のセパレータ20の構造の一例を模式的に示した平面図である。図2には、図1に示すA−A’線に沿う位置における、本発明に係る実施形態のセパレータ20の構造の一例を模式的に示した断面図である。
本実施形態に係るセパレータ20は、セパレータ20を熱融着することによって得られる袋状セパレータを作製するためのセパレータであって、樹脂層21と、樹脂層21の少なくとも一方の面に設けられたセラミックス層23と、を備え、セラミックス層23側に袋状セパレータを作製するための熱融着予定部位25を有し、熱融着予定部位25は、セラミックス層23の一部が除去されているとともにセラミックス層23側に樹脂層21の一部が露出している露出部27を有する。
本実施形態に係るセパレータ20は、例えば、リチウムイオン二次電池用のセパレータとして用いることができる。
本発明者の検討によれば、セラミックス層を備えるセパレータにより構成された袋状セパレータは以下の課題を有することが明らかになった。
まず、セラミックス層を備えるセパレータは、一般的にポリオレフィン系樹脂層やポリエステル系樹脂層等の樹脂層と、この樹脂層の一方の面に設けられたセラミックス層と、を有する。このような多層構造を有するセパレータを熱融着して袋状にする場合、セパレータのセラミックス層側同士を安定的に熱融着することが難しかったため、セパレータの樹脂層側同士を熱融着して袋状にしていた。
しかし、本発明者の検討によれば、セパレータの樹脂層側同士を熱融着して袋状にする場合、熱融着時にセラミックス層側がヒーターブロック表面に接触するため、セラミックス層の脱落やヒーターブロック表面へのセラミックス粒子の付着等が起きてしまうことが明らかになった。また、セラミックス層は袋の外側に配置されるため、セラミックス層の脱落のおそれもあった。
そこで、本発明者は鋭意検討した結果、袋状にする前のセパレータ20の熱融着予定部位25におけるセラミックス層23の一部を除去し、セラミックス層23側に樹脂層21の一部を露出させることによって、セパレータ20のセラミックス層23側を安定的に熱融着することができ、その結果、セラミックス層23の脱落が抑制された袋状セパレータが安定的に得られることを見出した。
このようなセパレータ20において、セラミックス層23側を安定的に熱融着することができる理由は明らかではないが、セラミックス層23側に樹脂層21の一部が露出している露出部27を有することによって、熱融着時にセラミックス層23の表面に露出する、溶融した樹脂成分の量が相対的に多くなり、その結果、露出した樹脂成分によってセラミックス層23側を安定的に熱融着することができるからだと考えられる。
本実施形態に係るセパレータ20によれば、セラミックス層23側を安定的に熱融着することができるため、袋状にする際にヒーターブロック表面に接触する側を樹脂層21側とすることができる。あるいは、樹脂層21の両面にセラミックス層23を有する場合は、ヒーターブロック表面に接触する側のセラミックス層23の割合を減らすことができる。
その結果、熱融着時にセラミックス層23の脱落やヒーターブロック表面へのセラミックス粒子の付着等を抑制することができる。
以上から、本実施形態に係るセパレータ20によれば、熱融着予定部位25を熱融着することによって、セラミックス層23の脱落が抑制された袋状セパレータを実現することができる。
本実施形態に係る露出部27は、熱融着予定部位25に隙間なく連続的に伸びて配置されていてもよいし、または隙間を隔てて間欠的に配置されていてもよいが、得られる袋状セパレータの熱収縮によるシワの発生を抑制する観点から、本実施形態に係る露出部27は隙間を隔てて間欠的に配置されていることが好ましい。
ここで、本実施形態に係るセパレータ20において、当該セパレータ20中のすべての露出部27における露出している樹脂層21の面積の合計値が2mm以上であることが好ましく、5mm以上であることがより好ましく、10mm以上であることがさらに好ましく、50mm以上であることがさらにより好ましく、100mm以上であることが特に好ましく、そして2000mm以下であることが好ましく、1500mm以下であることがより好ましく、1000mm以下であることがさらに好ましく、500mm以下であることが特に好ましい。
当該セパレータ20中のすべての露出部27における露出している樹脂層21の面積の合計値が上記下限値以上であると、セパレータ20のセラミックス層23側をより一層安定的に熱融着することができ、その結果、セパレータ20同士の溶着強度を高めることができたり、セラミックス層23の脱落が抑制された袋状セパレータをより一層安定的に得ることができたりするため好ましい。
また、当該セパレータ20中のすべての露出部27における露出している樹脂層21の面積の合計値が上記上限値以下であると、セパレータ20の絶縁性を高めることができたり、セラミックス層23の脱落が抑制された袋状セパレータをより一層安定的に得ることができたりするため好ましい。
また、当該セパレータ20中のすべての露出部27における露出している樹脂層21の面積の合計値が上記上限値以下であると、後述するセパレータ20の熱融着予定部位25におけるセラミックス層23の少なくとも一部を除去する工程を短くすることができるため、セパレータ20の生産性を向上させることができる。特に、目的とするリチウムイオン二次電池が大型化した場合はセパレータのサイズも大きくなるため、当該セパレータ20中のすべての露出部27における露出している樹脂層21の面積の合計値が上記上限値以下であると、安定的に熱融着することができながら製造時間を短縮できるため好ましい。
ここで、熱融着予定部位25とは、セパレータ20の熱融着時において、加熱装置によって加熱される部位であり、例えば、図1に示すようなセパレータ20の周縁部である。また、熱融着予定部位25は、露出部27の周辺だけであってもよい。
セラミックス層23側に樹脂層21の一部が露出している露出部27を有するセパレータ20の製造方法は特に限定されないが、例えば、セパレータ20の熱融着予定部位25におけるセラミックス層23の少なくとも一部を除去する工程を含む製造方法により得ることができる。
セパレータ20の熱融着予定部位25におけるセラミックス層23の少なくとも一部を除去する方法としては特に限定されないが、例えば、熱カッターや熱ワイヤー等で除去する方法や、押し切り刃や回転刃で除去する方法、レーザーを照射することにより除去する方法が挙げられる。
これらの中でも、セパレータ20の熱融着予定部位25におけるセラミックス層23の一部を精度よく除去できる観点から、レーザーをセラミックス層23に照射することによってセパレータ20の熱融着予定部位25におけるセラミックス層23の少なくとも一部を除去する方法が好ましい。
使用するレーザーとしては特に限定されないが、より一層低出力かつ短時間でセラミックス層23の一部を除去できる観点から、レーザーの波長は300nm以上600nm以下が好ましく、350nm以上550nm以下がより好ましく、355nmまたは532nmがさらに好ましい。また、コストに優れる観点から、532nmのレーザーが特に好ましい。
レーザーの波長を上記上限値以下とすることにより、セラミックス層23に対するエネルギー吸収率を高めることができ、その結果、より一層低出力かつ短時間でセラミックス層23を除去することが可能となる。
また、レーザーの波長を上記下限値以上とすることにより、エネルギーの出力を高めることができたり、レーザー設備を簡略化できたりするため、より一層効率よくセラミックス層23を除去することが可能となり、さらにコストも低減することができる。
波長が300nm以上600nm以下であるレーザーは、例えば、YVO基本波(波長1064nm)やYAG基本波(波長1064nm)等を整数倍に分割したレーザーが挙げられる。ここで、波長が532nmのレーザーは、例えば、YVO基本波(波長1064nm)やYAG基本波(波長1064nm)を2分の1の波長に変換したものであり、波長が355nmのレーザーは、例えば、YVO基本波(波長1064nm)やYAG基本波(波長1064nm)を3分の1の波長に変換したものである。
本実施形態に係るセパレータ20の平面形状は、特に限定されず、電極や集電体の形状に合わせて適宜選択することが可能であり、例えば、矩形とすることができる。
樹脂層21の厚みは、機械的強度およびリチウムイオン伝導性のバランスの観点や、得られるリチウムイオン二次電池のエネルギー密度を向上できる観点から、好ましくは1μm以上50μm以下であり、より好ましくは5μm以上40μm以下であり、さらに好ましくは10μm以上30μm以下である。
樹脂層21を形成する樹脂としては、例えば、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂や、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂等が挙げられる。これらの中でも、耐熱性、シャットダウン機能、コスト等のバランスに優れる観点から、ポリオレフィン系樹脂が好ましく、ポリプロピレン系樹脂がより好ましい。これらの樹脂は一種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
ここで、樹脂層21はポリオレフィン系樹脂およびポリエステル系樹脂から選択される少なくとも一種を主成分として含むことが好ましい。ここで、「主成分」とは、多孔性樹脂層中における割合が50質量%以上であることをいい、好ましくは70質量%以上であり、さらに好ましくは90質量%以上であり、100質量%であってもよいことを意味する。
上記ポリプロピレン系樹脂としては特に限定されず、例えば、プロピレン単独重合体、プロピレンと他のオレフィンとの共重合体等が挙げられ、プロピレン単独重合体(ホモポリプロピレン)が好ましい。ポリプロピレン系樹脂は、単独で用いても二種以上を併用して用いてもよい。
なお、プロピレンと共重合されるオレフィンとしては、例えば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン等のα−オレフィン等が挙げられる。
上記ポリエチレン系樹脂としては特に限定されず、例えば、エチレン単独重合体、エチレンと他のオレフィンとの共重合体等が挙げられ、エチレン単独重合体(ホモポリエチレン)が好ましい。ポリエチレン系樹脂は、単独で用いても二種以上を併用して用いてもよい。
なお、エチレンと共重合されるオレフィンとしては、例えば、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン等のα−オレフィン等が挙げられる。
樹脂層21は多孔性樹脂層であることが好ましい。これにより、リチウムイオン二次電池に異常電流が発生し、電池の温度が上昇した場合等に多孔性樹脂膜の微細孔が閉塞して電流の流れを遮断することができ、電池の熱暴走を回避することができる。
上記多孔性樹脂層の空孔率は、機械的強度およびリチウムイオン伝導性のバランスの観点から、20%以上80%以下が好ましく、30%以上70%以下がより好ましく、40%以上60%以下が特に好ましい。
空孔率は、下記式から求めることができる。
ε={1−Ws/(ds・t)}×100
ここで、ε:空孔率(%)、Ws:目付(g/m)、ds:真密度(g/cm)、t:膜厚(μm)である。
本実施形態に係るセパレータ20は、耐熱性を向上させる観点から、樹脂層21の少なくとも一方の面にセラミックス層23を有する。ここで、セラミックス層23は、本実施形態に係るセパレータ20の取り扱い性や、生産性などの観点から、樹脂層21の一方の面のみに設けられていることが好ましいが、セパレータ20の耐熱性をより一層向上させる観点から、樹脂層21の両面に設けられていてもよい。
本実施形態に係るセパレータ20は、セラミックス層23を有することにより、セパレータ20の熱収縮をより小さくすることができ、電極間の短絡をより一層防止することができる。
セラミックス層23は、例えば、樹脂層21上に、セラミックス層形成材料を塗布して乾燥させることにより形成することができる。セラミックス層形成材料としては、例えば、セラミックス粒子と結着剤とを適当な溶媒に溶解または分散させたものを用いることができる。
セラミックス層23に用いられるセラミックス粒子は、リチウムイオン二次電池のセパレータに使用される公知の材料の中から適宜選択することができる。例えば、絶縁性の高い酸化物、窒化物、硫化物、炭化物等が好ましく、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化バリウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛および酸化鉄等から選択される一種または二種以上のセラミックスを粒子状に調整したものがより好ましい。これらの中でも、酸化アルミニウムおよび酸化チタンが好ましい。
上記結着剤は特に限定されず、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)等のセルロース系樹脂;アクリル系樹脂;ポリビニリデンフロライド(PVDF)等のフッ素系樹脂;等が挙げられる。結着剤は、一種のみを単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
これら成分を溶解または分散させる溶媒は特に限定されず、例えば、水、エタノール等のアルコール類、N−メチルピロリドン(NMP)、トルエン、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)等から適宜選択して用いることができる。
セラミックス層23の厚みは、耐熱性、機械的強度、取扱い性およびリチウムイオン伝導性のバランスの観点から、好ましくは0.1μm以上50μm以下であり、より好ましくは0.5μm以上30μm以下であり、さらに好ましくは1μm以上15μm以下である。
<袋状セパレータおよび袋詰電極>
図3および4は、本発明に係る実施形態の袋詰電極80の構造の一例を模式的に示した断面図である。
本実施形態に係る袋状セパレータ50は、セパレータ20における熱融着予定部位25を熱融着することによって得ることができる。ここで、セパレータ20における熱融着予定部位25を熱融着することによって接合された部位を接合部53と呼ぶ。
本実施形態に係る袋状セパレータ50の作製方法は特に限定されないが、例えば、図3に示すように、2枚のセパレータ20の熱融着予定部位25を熱融着することによって作製することができる、あるいは図4に示すように、1枚のセパレータ20を折り返し、セパレータ20の熱融着予定部位25を熱融着することによっても作製することができる。
ここで、熱融着予定部位25は、例えば、セパレータ20の周縁部である。
また、セパレータ20が矩形状の場合、熱融着予定部位25における露出部27は、セパレータ20の4辺の周縁部のうち3辺以上にあればよく、4辺にあるのが好ましい。
また、本実施形態に係る袋状セパレータ50には、内部に収容された電極83の移動を抑制するように周縁部を熱溶着しただけであって、完全な袋になっていない状態も含まれる。
本実施形態に係る袋詰電極80は、本実施形態に係る袋状セパレータ50と、袋状セパレータ50に収容された電極83と、を備える。ここで、本実施形態に係るセパレータ20を用いて袋状セパレータ50を作製した後に、袋の中に電極83を収容してもよいし、あるいは、電極83をセパレータ20の間に挟み、その後、セパレータ20を熱融着して袋状セパレータ50を作製することによって、袋の中に電極83を収容してもよい。
袋の中に収容する電極83としては、例えば、後述する正極や負極が挙げられる。
ここで、本実施形態に係る袋詰電極80において、袋状セパレータ50が矩形状の場合、接合部53は、4辺の周縁部のうち3辺以上にあればよく、4辺にあるのが好ましい。
<リチウムイオン二次電池>
本実施形態に係るリチウムイオン二次電池は、以下の構成を備える。
当該リチウムイオン二次電池は、リチウムを吸蔵放出する正極と、リチウムを吸蔵放出する負極と、リチウム塩を含有する非水電解液と、上記正極と上記負極との間に挟まれたセパレータとが容器に収容されたものであり、上記セパレータが本実施形態に係る袋状セパレータを含む。ここで、本実施形態に係る袋状セパレータは、上記正極と上記負極とを収容する。
ここで、本実施形態に係るリチウムイオン電池において、袋状セパレータが矩形状の場合は、接合部53は、4辺の周縁部のうち3辺以上にあればよく、4辺にあるのが好ましい。
本実施形態のリチウムイオン二次電池は特にその形態や種類が限定されるものではないが、例えば、以下のような構成とすることができる。
[積層型電池]
図5は、本発明に係る実施形態の積層型電池100の構造の一例を模式的に示した概略図である。積層型電池100は、正極1と負極6とが、セパレータ20を介して交互に複数層積層された電池要素を備えており、これらの電池要素は電解液(図示せず)とともに可撓性フィルム30からなる容器に収納されている。電池要素には正極端子11および負極端子16が電気的に接続されており、正極端子11および負極端子16の一部または全部が可撓性フィルム30の外部に引き出されている構成になっている。
正極1には正極集電体3の表裏に、正極活物質の塗布部2と未塗布部がそれぞれ設けられており、負極6には負極集電体8の表裏に、負極活物質の塗布部7と未塗布部が設けられている。
正極集電体3における正極活物質の未塗布部を正極端子11と接続するための正極タブ10とし、負極集電体8における負極活物質の未塗布部を負極端子16と接続するための負極タブ5とする。
正極タブ10同士は正極端子11上にまとめられ、正極端子11とともに超音波溶接等で互いに接続され、負極タブ5同士は負極端子16上にまとめられ、負極端子16とともに超音波溶接等で互いに接続される。そのうえで、正極端子11の一端は可撓性フィルム30の外部に引き出され、負極端子16の一端も可撓性フィルム30の外部に引き出されている。
正極活物質の塗布部2と未塗布部の境界部4には、必要に応じて絶縁部材を形成することができ、当該絶縁部材は境界部4だけでなく、正極タブ10と正極活物質の双方の境界部付近に形成することができる。
負極活物質の塗布部7と未塗布部の境界部9にも同様に、必要に応じて絶縁部材を形成することができ、負極タブ5と負極活物質の双方の境界部付近に形成することができる。
通常、負極活物質の塗布部7の外形寸法は正極活物質の塗布部2の外形寸法よりも大きく、セパレータ20の外形寸法よりも小さい。
[捲回型電池]
図6は、本発明に係る実施形態の捲回型電池101の構造の一例を模式的に示した概略図である。捲回型電池101は正極1と負極6とがセパレータ20を介して積層され、捲回された電池要素を備えており、この電池要素は電解液(図示せず)とともに可撓性のフィルムからなる容器に収納されている。
捲回型電池101の電池要素にも正極端子や負極端子が電気的に接続されている等、その他の構成は積層型電池100と概ね一致するため、ここでのこれ以上の説明は省略する。
つづいて、本実施形態のリチウムイオン二次電池に用いられる各構成について説明する。
(リチウムを吸蔵放出する正極)
本実施形態に用いる正極1は、用途等に応じて、公知のリチウムイオン二次電池に使用することのできる正極の中から適宜選択することができる。正極1に用いられる活物質としては、リチウムイオンを可逆に放出・吸蔵でき、電子輸送が容易に行えるように電子伝導度の高い材料が好ましい。
正極1に用いられる活物質としては、例えば、リチウムニッケル複合酸化物、リチウムコバルト複合酸化物、リチウムマンガン複合酸化物、リチウム−マンガン−ニッケル複合酸化物等のリチウムと遷移金属との複合酸化物;TiS、FeS、MoS等の遷移金属硫化物;MnO、V、V13、TiO等の遷移金属酸化物、オリビン型リチウムリン酸化物等が挙げられる。
オリビン型リチウムリン酸化物は、例えば、Mn、Cr、Co、Cu、Ni、V、Mo、Ti、Zn、Al、Ga、Mg、B、Nb、およびFeよりなる群のうちの少なくとも1種の元素と、リチウムと、リンと、酸素とを含んでいる。これらの化合物はその特性を向上させるために一部の元素を部分的に他の元素に置換したものであってもよい。
これらの中でも、オリビン型リチウム鉄リン酸化物、リチウムコバルト複合酸化物、リチウムニッケル複合酸化物、リチウムマンガン複合酸化物、リチウム−マンガン−ニッケル複合酸化物が好ましい。これらの正極活物質は作用電位が高いことに加えて容量も大きく、大きなエネルギー密度を有する。
正極活物質は、一種のみを単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
正極活物質には結着剤や導電剤等を適宜加えることができる。導電剤としては、カーボンブラック、炭素繊維、黒鉛等を用いることができる。また、結着剤としてはポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、カルボキシメチルセルロース、変性アクリロニトリルゴム粒子等を用いることができる。
正極1に用いられる正極集電体3としては、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケル、チタンまたはこれらの合金等を用いることができ、これらの中でもアルミニウムが特に好ましい。
また、本実施形態における正極1は、公知の方法により製造することができる。例えば、正極活物質、導電剤および結着剤を有機溶媒中に分散させスラリーを得た後、このスラリーを正極集電体3に塗布・乾燥する等の方法を採用することができる。
(リチウムを吸蔵放出する負極)
本実施形態に用いる負極6は、用途等に応じて、公知のリチウムイオン二次電池に使用することのできる負極の中から適宜選択することができる。負極6に用いられる活物質についても負極に使用可能なものであれば用途等に応じて適宜設定することができる。
負極活物質として使用可能な材料の具体例としては、人造黒鉛、天然黒鉛、非晶質炭素、ダイヤモンド状炭素、フラーレン、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン等の炭素材料;リチウム金属材料;シリコンやスズ等の合金系材料;NbやTiO等の酸化物系材料;あるいはこれらの複合物を用いることができる。
負極活物質は、一種のみを単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、負極活物質には、正極活物質と同様に、結着剤や導電剤等を適宜加えることができる。これら結着剤や導電剤は正極活物質に添加するものと同じものを用いることができる。
負極集電体8としては銅、ステンレス鋼、ニッケル、チタンまたはこれらの合金を用いることができ、これらの中でも銅が特に好ましい。
また、本実施形態における負極6は、公知の方法により製造することができる。例えば負極活物質と結着剤とを有機溶媒中に分散させスラリーを得た後、このスラリーを負極集電体8に塗布・乾燥する等の方法を採用することができる。
(リチウム塩を含有する非水電解液)
本実施形態に用いるリチウム塩を含有する非水電解液は活物質の種類やリチウムイオン二次電池の用途等に応じて公知のものの中から適宜選択することができる。
具体的なリチウム塩の例としては、例えば、LiClO、LiBF、LiPF、LiCFSO、LiCFCO、LiAsF、LiSbF、LiB10Cl10、LiAlCl、LiCl、LiBr、LiB(C、CFSOLi、CHSOLi、LiCSO、Li(CFSON、低級脂肪酸カルボン酸リチウム等を挙げることができる。
リチウム塩を溶解する溶媒としては、電解質を溶解させる液体として通常用いられるものであればとくに限定されるものではなく、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネート(MEC)、ビニレンカーボネート(VC)等のカーボネート類;γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等のラクトン類;トリメトキシメタン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等のエーテル類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン等のオキソラン類;アセトニトリル、ニトロメタン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド等の含窒素溶媒;ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル等の有機酸エステル類;リン酸トリエステルやジグライム類;トリグライム類;スルホラン、メチルスルホラン等のスルホラン類;3−メチル−2−オキサゾリジノン等のオキサゾリジノン類;1,3−プロパンスルトン、1,4−ブタンスルトン、ナフタスルトン等のスルトン類等が挙げられる。これらは、一種単独で使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
(容器)
本実施形態において容器には公知の部材を用いることができ、電池の軽量化の観点からは可撓性フィルム30を用いることが好ましい。可撓性フィルム30は、基材となる金属層の表裏面に樹脂層が設けられたものを用いることができる。金属層には電解液の漏出や外部からの水分の侵入を防止する等のバリア性を有するものを選択することができ、アルミニウム、ステンレス鋼等を用いることができる。金属層の少なくとも一方の面には変性ポリオレフィン等の熱融着性の樹脂層が設けられ、可撓性フィルム30の熱融着性の樹脂層同士を電池要素を介して対向させ、電池要素を収納する部分の周囲を熱融着することで外装体を形成する。熱融着性の樹脂層が形成された面と反対側の面となる外装体表面にはナイロンフィルム、ポリエステルフィルム等の樹脂層を設けることができる。
(端子)
本実施形態において、正極端子11にはアルミニウムやアルミニウム合金で構成されたもの、負極端子16には銅や銅合金あるいはそれらにニッケルメッキを施したもの等を用いることができる。それぞれの端子は容器の外部に引き出されるが、それぞれの端子における外装体の周囲を熱溶着する部分に位置する箇所には熱融着性の樹脂をあらかじめ設けることができる。
(絶縁部材)
活物質の塗布部と未塗布部の境界部4、9に絶縁部材を形成する場合には、ポリイミド、ガラス繊維、ポリエステル、ポリプロピレンあるいはこれらを構成中に含むものを用いることができる。これらの部材に熱を加えて境界部4、9に溶着させるか、または、ゲル状の樹脂を境界部4、9に塗布、乾燥させることで絶縁部材を形成することができる。
(セパレータ)
セパレータとしては、本実施形態に係るセパレータ20を用いる。ここでの説明は省略する。
以上、実施形態に基づいて本発明を説明したが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
また、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
以下、本発明を実施例および比較例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<評価>
(1)セパレータの空孔率
下記式から求めた。
ε={1−Ws/(ds・t)}×100
ここで、ε:空孔率(%)、Ws:目付(g/m)、ds:真密度(g/cm)、t:膜厚(μm)である。
(2)熱融着予定部位における露出部の観察
電子顕微鏡(SEM)を用いて、セパレータの熱融着予定部位における露出部を観察し、すべての露出部における露出している樹脂層の面積の合計値を算出した。
(3)セラミックス層の脱落の評価
電子顕微鏡(SEM)を用いて、袋状セパレータにおけるセラミックス層表面を観察して、セラミックス層の脱落を調べ、以下の基準により評価した。
○:セラミックス層表面にセラミックス粒子の脱落が観察されない。
△:セラミックス層表面の一部にセラミックス粒子の脱落が観察される。
×:セラミックス層表面の全体にセラミックス粒子の脱落が観察される。
(4)ヒーターブロック表面へのセラミックス粒子の付着の評価
ヒーターブロック表面を目視で観察して、セラミックス粒子の付着を調べ、以下の基準により評価した。
○:ヒーターブロック表面にセラミックス粒子の付着が観察されない。
×:ヒーターブロック表面にセラミックス粒子の付着が観察される。
(実施例1)
ポリプロピレン系樹脂からなる厚さ18μm、空孔率50%の多孔性樹脂層と、多孔性樹脂層の一方の面に酸化アルミニウム粒子により形成された厚さ5μmのセラミックス層とを有するセパレータ(サイズ20cm×20cm)を2枚準備した。
次いで、準備した2枚のセパレータの周縁部に対して、セラミックス層側からYVO基本波(波長1064nm)を2分の1の波長に変換した波長532nmのYVOレーザーをそれぞれ照射し、熱融着予定部位におけるセラミックス層の一部をそれぞれ除去した。
ここで、すべての露出部における露出している樹脂層の面積の合計値は245mmであった(2枚のセパレータの露出部の面積の合計値)。
次いで、セラミックス層側がそれぞれ内側になるように2枚のセパレータを重ね合わせ、ヒーターブロックを用いて熱融着予定部位を加熱することによって2枚のセパレータを熱融着させ、袋状セパレータ1を得た。得られた袋状セパレータ1に対し、各評価をおこなった。得られた評価結果を表1に示す。
(実施例2)
ポリプロピレン系樹脂からなる厚さ18μm、空孔率50%の多孔性樹脂層と、多孔性樹脂層の一方の面に酸化アルミニウム粒子により形成された厚さ5μmのセラミックス層とを有するセパレータ(サイズ20cm×20cm)を2枚準備した。
次いで、準備した2枚のセパレータのうち、一方のセパレータの周縁部における4辺の長さ方向の中央部に対して、セラミックス層側からYVO基本波(波長1064nm)を2分の1の波長に変換した波長532nmのYVOレーザーをそれぞれ照射し、熱融着予定部位におけるセラミックス層の一部をそれぞれ除去し、0.5mmの露出部を合計4か所設けた。ここで、すべての露出部における露出している樹脂層の面積の合計値は2mmであった。
次いで、セラミックス層側がそれぞれ内側になるように2枚のセパレータを重ね合わせ、ヒーターブロックを用いて熱融着予定部位を加熱することによって2枚のセパレータを熱融着させ、袋状セパレータ2を得た。得られた袋状セパレータ2に対し、各評価をおこなった。得られた評価結果を表1に示す。
(比較例1)
ポリプロピレン系樹脂からなる厚さ18μm、空孔率50%の多孔性樹脂層と、多孔性樹脂層の一方の面に酸化アルミニウム粒子により形成された厚さ5μmのセラミックス層とを有するセパレータ(サイズ20cm×20cm)を2枚準備した。
次いで、多孔性樹脂層側がそれぞれ内側になるように2枚のセパレータを重ね合わせ、ヒーターブロックを用いて2枚のセパレータを熱融着させ、袋状セパレータ3を得た。得られた袋状セパレータ3に対し、各評価をおこなった。得られた評価結果を表1に示す。
(比較例2)
ポリプロピレン系樹脂からなる厚さ18μm、空孔率50%の多孔性樹脂層と、多孔性樹脂層の一方の面に酸化アルミニウム粒子により形成された厚さ5μmのセラミックス層とを有するセパレータ(サイズ20cm×20cm)を2枚準備した。
次いで、セラミックス層側がそれぞれ内側になるように2枚のセパレータを重ね合わせ、ヒーターブロックを用いて2枚のセパレータを熱融着させた。しかし、2枚のセパレータは十分に接合せず、接合が不十分であった。そのため、比較例2については各評価はおこなっていない。
Figure 2019082696
この出願は、2017年10月25日に出願された日本出願特願2017−205855号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

Claims (13)

  1. セパレータを熱融着することによって得られる袋状セパレータを作製するための前記セパレータであって、
    樹脂層と、前記樹脂層の少なくとも一方の面に設けられたセラミックス層と、
    を備え、
    前記セラミックス層側に袋状セパレータを作製するための熱融着予定部位を有し、
    前記熱融着予定部位は、前記セラミックス層の一部が除去されているとともに前記セラミックス層側に前記樹脂層の一部が露出している露出部を有するセパレータ。
  2. 請求項1に記載のセパレータにおいて、
    当該セパレータ中のすべての前記露出部における露出している前記樹脂層の面積の合計値が2mm以上であるセパレータ。
  3. 請求項1または2に記載のセパレータにおいて、
    前記樹脂層はポリオレフィン系樹脂およびポリエステル系樹脂から選択される少なくとも一種を含むセパレータ。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載のセパレータにおいて、
    前記樹脂層が多孔性樹脂層であるセパレータ。
  5. 請求項4に記載のセパレータにおいて、
    前記多孔性樹脂層の空孔率が20%以上80%以下であるセパレータ。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載のセパレータにおいて、
    前記樹脂層の厚みが1μm以上50μm以下であるセパレータ。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載のセパレータにおいて、
    前記セラミックス層はセラミックス粒子により構成されているセパレータ。
  8. 請求項7に記載のセパレータにおいて、
    前記セラミックス粒子が酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化バリウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛および酸化鉄から選択される一種または二種以上を含むセパレータ。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載のセパレータにおいて、
    前記セラミックス層の厚みが0.1μm以上50μm以下であるセパレータ。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一項に記載のセパレータにおいて、
    当該セパレータがリチウムイオン二次電池用セパレータであるセパレータ。
  11. 請求項1乃至10のいずれか一項に記載のセパレータにおける前記熱融着予定部位を熱融着することによって得られる袋状セパレータ。
  12. 請求項11に記載の袋状セパレータと、前記袋状セパレータに収容された電極と、を備える袋詰電極。
  13. リチウムを吸蔵放出する正極と、リチウムを吸蔵放出する負極と、リチウム塩を含有する非水電解液と、前記正極と前記負極との間に挟まれたセパレータとが容器に収容されたリチウムイオン二次電池であって、
    前記セパレータが請求項11に記載の袋状セパレータを含むリチウムイオン二次電池。
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