JP2008186779A - 非水電解質電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電極端子の強度を損なうことなく、封口性が改善された非水電解質電池を提供する。
【解決手段】 周縁の少なくとも一部に熱融着部を有する外装部材1と、前記外装部材1内に収納され、正極5及び負極6を含む扁平形状の電極群4と、前記電極群4の前記正極5に電気的に接続され、その先端部が前記外装部材1の前記熱融着部を通して引き出された正極端子2と、前記電極群4の前記負極6に電気的に接続され、その先端部が前記外装部材1の前記熱融着部を通して引き出された負極端子3とを具備する非水電解質電池であって、前記正極端子2及び負極端子3のうち少なくとも一方の電極端子に下記(1)式を満足するように圧延痕が形成されていることを特徴とする非水電解質電池。
α≧β (1)
【選択図】 図7

Description

本発明は、非水電解質電池に関するものである。
近年、電子機器の発展にともない、小型で軽量、かつエネルギー密度が高く、さらに繰り返し充放電が可能な二次電池の開発が要望されている。このような二次電池としてはリチウムまたはリチウム合金を活物質とする負極と、モリブデン、バナジウム、チタンあるいはニオブなどの酸化物、硫化物もしくはセレン化物の活物質を含む懸濁液が塗布された集電体からなる正極と、非水電解液とを具備した非水電解質電池が知られている。
また、負極に例えばコークス、黒鉛、炭素繊維、樹脂焼成体、熱分解気相炭素のようなリチウムイオンを吸蔵放出する炭素質材料を含む懸濁液が塗布された集電体を用いた非水電解質電池が提案されている。この非水電解質電池は、デンドライト析出による負極特性の劣化を改善することができるため、電池寿命と安全性を向上することができる。
一方、これら正極及び負極が収容される外装部材には、より一層の薄形化を目的として、従来の金属缶の代わりにフィルム材から形成されたものを用いることが進んでいる。フィルム材としては、例えば、ナイロンフィルムに代表される外部衝撃保護フィルムを最外層とし、アルミニウム箔に代表される防湿、遮光を目的とした金属層を中間に配し、最内層に電極群並びに電解液を封止するための熱融着性樹脂フィルム配した複合フィルムが挙げられる。
このようなフィルム材から形成された外装部材としては、深絞り加工により製作された矩形状凹部(矩形状カップ部)、このカップ部の四辺に水平方向に延出された縁部およびこれら縁部の一つに繋がった平板部を有する外装部材が知られている。リチウムイオンを吸蔵・放出可能な正極、負極およびこれら正負極間に介在されたセパレータもしくはリチウムイオン伝導性固体電解質層を備えた電極群は、前記外装部材のカップ部に収納される。この電極群の正負極にそれぞれ接続された正負極端子は、前記外装部材の平板部と繋がる縁部を除く1つまたは2つの縁部を通して外部に延出される。また、前記外装部材においては、平板部を180°折り曲げた際、カップ側と平板部の熱融着性樹脂フィルム同士が対向するようになっている。端子が延出する部分における熱融着性樹脂フィルムの両側に金属接着性を有する熱可塑性絶縁フィルムが配される。もしくは、端子の熱融着部分にあらかじめ金属接着性を有する熱可塑性絶縁フィルムが配される。このような外装部材の平板部を180°折り曲げ、前記平板部と繋がる縁部を除く3つの縁部を熱融着することにより、前記外装部材内に前記電極群が気密に収納される。
このようなフィルム材から形成された外装部材を備えた非水電解質電池は、従来の金属缶を用いたものと比較して、正負極端子の位置を比較的簡単に、かつ安価に変更することができ、組み込まれる種々の電子機器に対応する上で非常に有利な面を持つ。
しかしながら、フィルム材から形成された外装部材を備えた非水電解質電池では、高温、高湿状態に長期間置かれると、外装部材の正負極端子が引き出されている辺から水分が浸入し、電解質の分解によってフッ化水素等の強酸が発生し、外装部材と正負極端子の間に介在されている熱可塑性フィルムの接着性が低下するなどを生じ、外装部材の気密性が低下する。その結果、漏液に至る場合がある。
特許文献1には、ラミネートフィルムとリードタブとの間にヒートシール層を配置するシール部構造において、リードタブのヒートシール層との接合部分に、エッチング処理により複数の凹部及び/または凸部を設けると共に有機めっき処理を施すことが記載されている。有機メッキ処理により接着耐久性が向上し、凹凸筋によりアンカー効果が高まるため、リードタブとヒートシール層との間からの水分浸入が抑制されると特許文献1には記載されている。
しかしながら、特許文献1のようにエッチング処理により凹凸筋を形成すると、リードタブの強度が低下し、電池を誤って落下させた際にリードタブが破損しやすい。
特開2005−222788
本発明は、電極端子の強度を損なうことなく、封口性が改善された非水電解質電池を提供することを目的とする。
本発明に係る非水電解質電池は、周縁の少なくとも一部に熱融着部を有する外装部材と、前記外装部材内に収納され、正極及び負極を含む扁平形状の電極群と、前記電極群の前記正極に電気的に接続され、その先端部が前記外装部材の前記熱融着部を通して引き出された正極端子と、前記電極群の前記負極に電気的に接続され、その先端部が前記外装部材の前記熱融着部を通して引き出された負極端子とを具備する非水電解質電池であって、
前記正極端子及び負極端子のうち少なくとも一方の電極端子に下記(1)式を満足するように圧延痕が形成されていることを特徴とする。
α≧β (1)
αは、前記電極端子が引き出されている前記外装部材の辺に対する、前記電極端子が前記熱融着部と重なる領域の対角線の角度で、βは、前記電極端子が引き出されている前記外装部材の辺に対する、前記圧延痕の角度である。
本発明によれば、電極端子の強度を損なうことなく、封口性が改善された非水電解質電池を提供することができる。
非水電解質電池の正負極端子には、例えば図1に示すように、アルミニウム、ニッケル、銅、ステンレス、チタン等の金属材料の地金31を圧延ローラ32などを用いて圧延することで板状にし、脱脂洗浄、スリットを経てフープ状にまとめ、定寸法に裁断したものを用いることが可能である。圧延後の地金31には、図2に例示されるように、圧延方向に沿って細い筋33(以下、圧延痕と称す)が表面に付く。この圧延痕33は圧延ローラー表面の平滑度や、圧延ローラー間のギャップ、圧延回数、圧延スピード等に応じて変化するが、多くの場合、表面粗さが0.01〜100μmの範囲にあり、その後バレル研磨やバフ研磨等の表面処理を行わない限りは最終的に端子となった時点でもその表面に残こる。
正負極端子は、帯状などの四辺形をしている。正負極端子を得るための裁断は、図14に示す通りに、圧延痕(圧延方向)と平行となる辺が長辺となるようにフープ状に捲回された地金31を、例えば点線34に示すようにフープの幅方向に平行に裁断することでなされていた。その結果、圧延痕(圧延方向)と平行となる辺が長辺となる正負極端子が得られる。図14に示す裁断方法によると、裁断距離を短くすることができる。また、フープ材の幅方向が正負極端子の短辺方向となるため、フープ材の幅が狭くなってフープ材が軽量になり、作業性が向上される。このような理由から、従来は図14に示す裁断方法が採用されていた。
また、正負極端子は、電池内部に配する電極群との溶接部分と、金属接着性を有する熱可塑性絶縁フィルムを介して外装部材と接合する封口部分と、電池外部に延出される部分とがある。よって、正負極端子の長辺方向を電池内部から外部へ延出する方向に配置することが自然である。
以上に説明した構成の結果として、正負極端子の圧延痕の配列が、電池から正負極端子が引き出されている方向に平行になる。圧延痕の凹み部分には封口時に熱融着性樹脂フィルムが流れ込むため、最終的に電池内部を密閉することができているが、圧延痕を完全に埋めることはできず、正負極端子と熱融着性樹脂フィルム間に僅かながら空隙が生じる。空隙部の方向は圧延痕に沿って電池内部と外部を結ぶように配列している。したがって、電池が高温、高湿状態に長期間置かれるような環境下では、この空隙部を通して電池内部に水分が浸入し、電解質の分解によるフッ化水素等の強酸が発生し、正負極端子と金属接着性を有する熱可塑性絶縁フィルムとの接着力を劣化させる。そして、正負極端子から熱可塑性絶縁フィルムが剥離し始め、空隙部を伝って電解液が外部に漏れ出し、漏液に至る。
本発明は、正極端子及び負極端子のうち少なくとも一方の電極端子に下記(1)式を満足する圧延痕を形成することにより、電極端子の強度を損なうことなく、非水電解質電池の耐漏液特性を向上させることが可能であることを見出したことに基づくものである。耐漏液特性を十分に向上させるためには、少なくとも正極端子が下記(1)式を満足することが望ましい。
α≧β (1)
αは、前記電極端子が引き出されている前記外装部材の辺に対する、前記電極端子が前記熱融着部と重なる領域の対角線の角度で、βは、前記電極端子が引き出されている前記外装部材の辺に対する、前記圧延痕の角度である。
本発明の実施形態を以下に説明する。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態に係る非水電解質電池を図3〜図7を参照して説明する。図3は第1の実施形態に係る非水電解質電池を模式的に示した斜視図で、図4は図3の非水電解質電池の熱融着部付近の縦断面図、図5は図3の非水電解質電池に用いられる外装部材の斜視図、図6は図3の非水電解質電池に用いられる電極群の斜視図、図7は図3の非水電解質電池の熱融着エリアの拡大上面図をそれぞれ示している。
図3に示すように、外装部材1は、長手方向の二辺と短手方向の一辺とに熱融着部が形成されている。長手方向の熱融着部1a,1bは、非水電解質電池のエネルギー密度を向上させるため、折り返されている。また、短手方向の熱融着部1cからは、正極端子2と負極端子3の先端部が引き出されている。正極端子2は、外装部材1内に収納された電極群の正極と電気的に接続されている。一方、負極端子3は、外装部材1内に収納された電極群の負極と電気的に接続されている。正極端子2は、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル等から形成される。また、負極端子3は、例えばアルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、銅等及びこれらの中で組み合わせたクラッド材から形成される。
電極群4は、図4に示すように、正極5と、負極6と、正極5及び負極6の間に配置されたセパレータ7とを備えており、図6に示すように、正極5と負極6がセパレータ7を介して扁平の渦巻状に捲回された構造を有する。正極5は、正極集電体5aと、正極集電体5aの両面に形成された正極合剤層5bとを備える。前述した正極端子2は、正極集電体5aの合剤層非形成部から引き出されている。負極6は、負極集電体6aと、負極集電体6aの両面に形成された負極合剤層6bとを備える。前述した負極端子3は、負極集電体6aの合剤層非形成部から引き出されている。非水電解質(図示せず)は、主に電極群4に含浸されている。
外装部材1には、図5に示すように、容器と蓋板とが一体になっているものが使用される。この外装部材1には、プレス成型もしくは絞り加工により形成された矩形状カップ部8(容器)が形成されている。カップ部8の開口端からは、周縁部が水平方向に延出している。カップ部8の長手方向側に形成された周縁部は、封止部8a,8bとして機能する。封止部8a,8bに繋がっている平板部は、蓋板8dとして機能する。一方、蓋板8dの反対側に位置する周縁部は、封止部8cである。なお、図5に示す外装部材の上下は、図3に示す場合と逆の関係になっている。
外装部材を形成するフィルム材9は、例えば図4に示すように、金属層10と、金属層10の一方の面に形成された保護層11と、金属層10の反対側の面に形成された熱可塑性樹脂層12とを含むラミネートフィルムから形成される。熱可塑性樹脂層12は、外装部材1の内面に配されている。
電極群4は、外装部材1のカップ部8内に収納される。この際、図4に示すように、金属接着性を有する熱可塑性絶縁フィルム13は、外装部材1の封止部8c上に配置され、正極端子2および負極端子3は、封止部8cの上にフィルム13を介して配置される。次に、外装部材1の蓋板8dは、カップ部8の開口部を覆うように180°折り返されることにより、蓋板8dの内面と封止部8cとの間にも、金属接着性を有する熱可塑性絶縁フィルム13が配置される。つまり、正負極端子2,3は、それぞれの両側がフィルム13で被覆された状態で封止部8cと蓋板8dの間に挟まれている。金属接着性を有する熱可塑性絶縁フィルム13は、無水マレイン酸等の極性官能基を分子構造に持つポリオレフィンフィルムであり例えば酸変性ポリエチレンフィルムを使用することにより、正負極端子2,3と外装部材との密着性を高めることができる。
封止部8a,8b,8cと蓋板8dとは、熱融着により貼り合わされ、図3に示す熱融着部1a,1b,1cが得られる。
封止部8cと蓋板8dとの熱融着には、予め端子の厚み分を吸収できるような凹みが設けられたシールバーか、表面に柔軟性のあるゴムシートを貼ったシールバーを用いることが好ましい。これにより、封口部の熱融着時に端子上での熱可塑性絶縁フィルム13および外装部材側の熱可塑性樹脂12のはみ出しを抑えることができ、外装部材の金属層10と端子との接触による短絡を防止することができる。
図7に正極端子2および負極端子3が熱可塑性絶縁フィルム13を介して外装部材1の熱融着部1cに融着しているエリアを表す。外装部材1の熱融着部1cは、その長手方向が外装部材1の短辺Aと平行な帯状の領域である。熱可塑性絶縁フィルム13は、熱融着部1cと正負極端子2,3との間に位置している。熱可塑性絶縁フィルム13の長手方向も外装部材1の正負極端子2,3が引き出されている短辺Aと平行であるが、その長さは熱融着部1cよりも短い。熱融着部8cが正極端子2と重なる領域と負極端子3と重なる領域は、四辺形状をしている。この対角線をLとする。対角線Lと外装部材1の短辺Aとがなす角をαとする。正極端子2及び負極端子3に形成された圧延痕35の方向と外装部材1の短辺Aとがなす角をβとする。正極端子2及び負極端子3は、下記(1)式を満足する。
α≧β (1)
上記(1)式を満足する正極端子2及び負極端子3を用いれば、熱融着部1c内に位置する圧延痕が電池内外を繋がないように配列されるため、圧延痕をきっかけとする水分の浸入及び非水電解質の漏出を少なくでき、封口性に優れた非水電解質電池を提供することができる。また、圧延処理によって凹凸筋を設けているため、エッチング処理の場合と異なり正負極端子の強度が損なわれず、誤って電池を落下させた際の正負極端子の破損を回避することができる。
特に、圧延痕35の方向を、外装部材1の正負極端子2,3が引き出されている短辺Aと平行にすることが望ましい。この場合、電池内部と外部を結ぶ圧延痕が無くなるばかりでなく、融着部内で電池内部に接する圧延痕および電池外部に接する圧延痕を最少にすることが可能になる。このことで圧延痕からの高温、高湿貯蔵時の水分浸入経路を塞ぐことができ、一方でフッ化水素等の発生から正負極端子と金属接着性を有する熱可塑性絶縁フィルムとの接着力が劣化し剥離した場合でも圧延痕に非水電解質が侵入し難くすることができる。
以下、外装部材のフィルム材、電極群、非水電解質について説明する。
1)外装部材
外装部材を形成するフィルム材は、前述した図4に示す構成のラミネートフィルムに限らず、少なくとも樹脂フィルムを含有するものであれば使用可能である。使用する樹脂の種類は、特に限定されるものではないが、例えば、ナイロンなどのポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂(ポリエチレンやポリプロピレン等)などの熱可塑性樹脂等を挙げることができる。
ラミネートフィルムの金属層は、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金から形成することができる。保護層は、例えば、ナイロンなどのポリアミド樹脂、ポリエテレンテレフタレートから形成することができる。
また、ラミネートフィルムにおいては、保護層、金属層及び熱可塑性樹脂層の各層の間に接着剤層やガスバリアー層などを設けても良い。
2)電極群
電極群には、扁平形状を有するものを使用することができる。扁平形状の電極群は、例えば、前述した図6に示すように正極と負極とをセパレータを介して扁平渦巻状に捲回するか、あるいは正極と負極とをその間にセパレータを介在させながら交互に積層することにより作製される。
正極合剤層に含まれる正極活物質としては、種々の酸化物、例えば二酸化マンガン、リチウムマンガン複合酸化物(例えば、LiMn24、LiMnO2)、リチウム含有ニッケル酸化物、リチウム含有コバルト酸化物(例えば、LiCoO2)、リチウム含有ニッケルコバルト酸化物(例えば、LiNi0.8Co0.22)、リチウム含有鉄酸化物、リチウムを含むバナジウム酸化物や、二硫化チタン、二硫化モリブデンなどのカルコゲン化合物などを挙げることができる。なお、使用する正極活物質の種類は、1種類もしくは2種類以上にすることができる。
正極集電体としては、多孔質構造の導電性基板か、あるいは無孔の導電性基板を用いることができる。これら導電性基板は、例えば、アルミニウム、ステンレス、またはニッケルから形成することができる。
負極合剤層に含まれる負極活物質には、リチウムイオンもしくはリチウムを吸蔵放出するものを使用することができ、例えば、黒鉛質材料もしくは炭素質材料(例えば、黒鉛、コークス、炭素繊維、球状炭素、熱分解気相炭素質物、樹脂焼成体など)、カルコゲン化合物(例えば、二硫化チタン、二硫化モリブデン、セレン化ニオブ等)、軽金属(例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム合金、リチウム、リチウム合金等)、リチウムチタン酸化物(例えば、スピネル型のチタン酸リチウム)等を挙げることができる。
負極集電体としては、多孔質構造の導電性基板か、あるいは無孔の導電性基板を用いることができる。これら導電性基板は、例えば、銅、アルミニウム、ステンレス、またはニッケルから形成することができる。
セパレータとしては、微多孔性の膜、織布、不織布、これらのうち同一材または異種材の積層物等を用いることができる。セパレータを形成する材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合ポリマー、エチレン−ブテン共重合ポリマー等を挙げることができる。セパレータの形成材料としては、前述した種類の中から選ばれる1種類または2種類以上を用いることができる。
3)非水電解質
非水電解質は、非水溶媒と、この非水溶媒に溶解される電解質(例えば、リチウム塩)とを含むものである。この非水電解質の形態は、液体状(非水電解液)やゲル状あるいは固体状にすることができる。
非水溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、γ−ブチロラクトン(γ−BL)、スルホラン、アセトニトリル、1,2−ジメトキシエタン、1,3−ジメトキシプロパン、ジメチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン等を挙げることができる。非水溶媒は、単独で使用しても、2種以上混合して使用してもよい。
電解質としては、例えば、過塩素酸リチウム(LiClO4)、六フッ過リン酸リチウム(LiPF6)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)、六フッ化砒素リチウム(LiAsF6)、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)等のリチウム塩を挙げることができる。電解質は単独で使用しても、2種以上混合して使用してもよい。電解質の非水溶媒に対する溶解量は、0.2mol/L〜3mol/Lとすることが望ましい。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態を図8〜図11を参照して説明する。なお、前述した第1の実施形態で説明したのと同様な構成は、同符号を付して説明を省略する。
図8は第2の実施形態に係る非水電解質電池を模式的に示した斜視図で、図9は図8の非水電解質電池に用いられる外装部材の斜視図、図10は図8の非水電解質電池に用いられる電極群の斜視図、図11は図8の非水電解質電池の熱融着エリアの拡大上面図をそれぞれ示している。
図8に示すように、外装部材1は、短辺方向の2辺に熱融着部21a,21bが、長手方向の一辺に熱融着部21cが形成されている。熱融着部21cは、容器側に折り返されている。熱融着部21aからは、正極端子2の先端部が引き出されている。熱融着部21aの反対側に位置する熱融着部21bからは、負極端子3の先端部が引き出されている。
外装部材1には、図9に示すように、容器と蓋板とが一体になっているものが使用される。この外装部材1には、プレス成型もしくは絞り加工により形成された矩形状カップ部22(容器)が形成されている。カップ部22の開口端からは、周縁部が水平方向に延出している。カップ部22の短辺方向側に形成された周縁部は、封止部22a,22bとして機能する。封止部22a,22bに繋がっている平板部は、蓋板22dとして機能する。一方、蓋板22dの反対側に位置する周縁部は、封止部22cである。なお、図9に示す外装部材の上下は、図8に示す場合と逆の関係になっている。
電極群4は、外装部材1のカップ部22内に収納される。この際、金属接着性を有する熱可塑性絶縁フィルム13は、外装部材1の封止部22a,22b上に配置されている。正極端子2は、封止部22aにフィルム13を介して配置される。一方、負極端子3は、封止部22bにフィルム13を介して配置される。外装部材1の蓋板22dは、カップ部22の開口部を覆うように180°折り返されている。蓋板22dの内面と封止部22aとの間、および、蓋板22dの内面と封止部22bとの間にも、金属接着性を有する熱可塑性絶縁フィルム13が配置されている。
封止部22a,22b,22cと蓋板22dとは、熱融着により貼り合わされ、図8に示す熱融着部21a,21b,21cが得られる。
図11に正極端子2および負極端子3が熱可塑性絶縁フィルム13を介して外装部材1の熱融着部21aおよび21bに融着しているエリアを表す。外装部材1の熱融着部21aは、その長手方向が、外装部材1の正極端子2が引き出されている短辺B1と平行な帯状の領域である。また、熱融着部21bは、その長手方向が、外装部材1の負極端子3が引き出されている短辺B2と平行な帯状の領域である。熱可塑性絶縁フィルム13は、熱融着部21aと正極端子2との間および熱融着部21bと負極端子3との間に位置している。熱可塑性絶縁フィルム13の長手方向も外装部材1の短辺B1,B2と平行であるが、その長さは熱融着部21a,21bよりも短い。
熱融着部21aが正極端子2と重なる領域と熱融着部21bが負極端子3と重なる領域は、四辺形状をしている。この対角線をLとする。対角線Lと外装部材1の短辺B1とがなす角、対角線Lと外装部材1の短辺B2とがなす角をαとする。正極端子2及び負極端子3に形成された圧延痕35の方向と外装部材1の短辺B1とがなす角、圧延痕35の方向と外装部材1の短辺B2とがなす角をβとする。正極端子2及び負極端子3の圧延痕35は、下記(1)式を満足する。
α≧β (1)
上記(1)式を満足する圧延痕が形成された正極端子2及び負極端子3を用いれば、熱融着部21a、21b内に位置する圧延痕が電池内外を繋がないように配列されるため、圧延痕をきっかけとする水分の浸入及び非水電解質の漏出を少なくでき、封口性に優れた非水電解質電池を提供することができる。また、圧延処理によって凹凸筋を設けているため、エッチング処理の場合と異なり正負極端子の強度が損なわれず、誤って電池を落下させた際の正負極端子の破損を回避することができる。
[実施例]
以下、本発明の実施例を前述した図面を参照して詳細に説明する。
(実施例1)
<外装フィルム(フィルム材)の形成>
厚さ0.025mmのナイロンフィルム11/厚さ0.04mmのアルミニウム箔10/厚さ0.03mmのポリエチレンフィルム12で構成される総厚さ0.095mmの外装フィルム9に深絞り加工を施して深さ4.0mm、長さ54mm、幅34mmの矩形状カップ部8を設け、前記カップ部周辺を裁断することにより幅5mmの封止部8a、8b、8cと長さ59mm、幅44mmの平板部8dを形成し、図5に示す構造の外装部材1を得た。
<電極群の作製>
まず、活物質としてのLiCoO2粉末89重量部に導電性フィラーとしてのグラファイト粉末8重量部および結着剤としてポリフッ化ビニリデン樹脂3重量部をN−メチルピロリドン25重量部に混合してペーストを調製した。
このペーストを集電体である外形寸法50mm×370mm、厚さ0.03mmのアルミニウム箔正極集電体5aの両面に片側50mm×70mmのエッジ部が未塗布部分として残るように塗布し、乾燥した後、圧延し、正極合剤層5bとした。
一方、図1に示すようにアルミニウムの地金31を圧延ローラ32を用いて圧延することで板状にし、脱脂洗浄、スリットを経てフープ状にまとめた後、図2に示すように圧延痕33の方向が端子幅方向(端子短辺方向)と平行になるように点線34に沿って裁断し、厚さ0.1mm幅4mmのアルミニウム製正極端子2を得た。正極端子2の表面の電子顕微鏡写真を図12,図13に示す。電子顕微鏡写真の倍率は、図12が50倍で、図13が200倍である。エッチング処理により凹凸筋を形成する場合と異なり、圧延痕の太さ、長さ及び方向を制御することが難しく、図12,図13に示すように、圧延痕の太さ、長さ及び方向には規則性がない。
長さ8mm、幅10mm、厚さ0.1mmの酸変性ポリエチレンフィルム13を正極端子の両面に熱融着したのち、正極の未塗布部分に集電体エッジと酸変性ポリエチレンフィルムの間隔が4mmになるよう溶接することにより正極5を作製した。
次いで、メソフェーズピッチ系炭素繊維を粉砕した後、熱処理した炭素繊維粉末100重量部をカルボキシメチルセルロースおよびスチレン−ブタジエンの架橋ゴムラテックス粒子2重量部を含む水溶液に混合してペーストを調製した。
このペーストを負極集電体6aである外形寸法51.5mm×380mm、厚さ0.015mmの銅箔の両面に片側51.5mm×60mmのエッジ部が未塗布部分として残るように塗布し、乾燥した後、圧延し負極合剤層6bとした。
ニッケルの地金を圧延ローラを用いて圧延することで板状にし、脱脂洗浄、スリットを経てフープ状にまとめた後、圧延痕の方向が端子幅方向(端子短辺方向)と平行になるように裁断し、厚さ0.1mm幅4mmのニッケル製負極端子3を得た。
長さ8mm、幅10mm、厚さ0.1mmの酸変性ポリエチレンフィルム13を負極端子3の両面に熱融着したのち、負極の未塗布部分に集電体エッジと酸変性ポリエチレンフィルムの間隔が4mmになるよう溶接することにより負極6を作製した。
次いで、正極5と負極6の間および正極側に53mm×450mmのポリエチレン製微多孔膜のセパレータ7を配置した後、捲回機により負極の集電体で最外周が覆われるように渦巻き状に捲回して100個の円筒状物を作製した。
つづいて、この円筒状物を室温で圧力10〜30kg/cm2の条件の下で加熱加圧成形して扁平状にした後、正負極端子2,3をこの扁平状電極群の主平面と同一平面上になるように折り曲げ、最終的に図6に示す厚さ約3mmの100個の扁平状電極群4を作製した。
<非水電解液の調製>
エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)が体積比で1:1の割合で混合された非水溶媒に電解質としてLiPF6を1mol/Lの濃度になるように溶解させて非水電解液を調製した。
<非水電解質電池の作製>
外装部材1の封止部8cに正極端子2および負極端子3に熱融着されたフィルム13が配置されるように扁平状電極群4をカップ部8に収納した。このとき電池外部に延出する正極端子2及び負極端子3は封止部8cに対して垂直となるように配置した。
つづいて、平板部8dを平板部とカップ部が接続する部分で180°折り返して端子延出部を覆った後、カップ部8が上面に位置するように外装部材全体を反転させた。
つづいて上側シールバー表面と下側シールバー表面の定位置に正極端子2及び負極端子3の厚み分を吸収する凹みをもつ、幅4mmシールバーを備えた熱融着機を用いて封止部8cに対して平行に、温度200℃、加圧力4.0kgf/cm2、加熱時間5sの条件でヒートシールを行った。
つづいて封止部8aを凹のない幅4mmのシールバーを持つ熱融着機で温度180℃、加圧力4.0kgf/cm2、加熱時間5sの条件にて融着した。この後、非水電解液を未融着の8b側よりカップ部8内に注入して扁平状電極群4に含浸させた後、封止部8bを封止部8aと同じ条件で融着し、扁平状電極群を密閉した。
最後に熱融着部1a,1bを融着部分が幅2.5mm残るように裁断し、これら残存縁部をカップ部8側に向けて折り曲げることにより、図3に示す構成を有し、正負極端子部分を除いた外形寸法が厚さ4mm、幅35mm、長さ60mmで、容量600mAhの非水電解質電池を100個作製した。
得られた非水電解質電池では、角度αが45°で、角度βが0°であるため、正極端子2及び負極端子3にα>βの関係が成立している。
(実施例2)
圧延痕の方向が端子幅方向に対して45°になるように裁断した厚さ0.1mm幅4mmのアルミニウム製正極端子2とニッケル製負極端子3を用いた以外、実施例1と同じ方法で容量600mAhの非水電解質電池を100個作製した。
得られた非水電解質電池では、角度αが45°で、角度βが45°であるため、正極端子2及び負極端子3にα=βの関係が成立している。
(実施例3)
<外装フィルムの形成>
厚さ0.025mmのナイロンフィルム11/厚さ0.04mmのアルミニウム箔10/厚さ0.03mmのポリエチレンフィルム12で構成される総厚さ0.095mmの外装フィルム9に深絞り加工を施して深さ4.0mm、長さ34mm、幅54mmの矩形状カップ部22を設け、カップ部周辺を裁断することにより幅5mmの封止部22a、22b、22cと長さ39mm、幅64mmの平板部22dを形成した図9に示す外装部材1を形成した。
<電極群の作製>
実施例1で説明したのと同様にして厚さ0.1mm、幅20mmのアルミニウム製正極端子2を作製した。この正極端子2の両面に長さ8mm、幅30mm、厚さ0.1mmの酸変性ポリエチレンフィルム13を熱融着した。また、実施例1で説明したのと同様にして厚さ0.1mm、幅20mmのニッケル製負極端子3を作製した。この負極端子3の両面に長さ8mm、幅30mm、厚さ0.1mmの酸変性ポリエチレンフィルム13を熱融着した。そして、正極端子と負極端子が互いに逆方向に延出するように、集電体エッジと酸変性ポリエチレンフィルムの間隔が4mmになるよう電極群に溶接した以外は、実施例1と同じ方法で図10に示す100個の扁平状電極群4を作製した。
<非水電解液の調製>
実施例1と同じ方法で作製した。
<非水電解質電池の作製>
外装部材1の封止部22aに正極端子2に熱融着されたフィルム13が配置され、封止部22bに負極端子3に熱融着されたフィルム13が配置されるように、扁平状電極群4をカップ部22に収納した。このとき電池外部に延出する正極端子2及び負極端子3はそれぞれ封止部22a、22bに対して垂直となるように配置した。
つづいて、平板部22dを平板部とカップ部が接続する部分で180°折り返して端子延出部を覆った後、カップ部22が上面にくるように外装部材全体を反転させた。ひきつづき、上側シールバー表面と下側シールバー表面の定位置に正極端子2及び負極端子3の厚み分を吸収する凹みをもつ、幅4mmシールバーを備えた熱融着機を用いて封止部22aおよび22bに対してそれぞれ平行に、温度200℃、加圧力4.0kgf/cm2、加熱時間5sの条件でヒートシールを行った。
つづいて非水電解液を封止部22c側よりカップ部22内に注入して扁平状電極群4に含浸させた後、封止部22cを凹のない幅4mmのシールバーを持つ熱融着機で温度180℃、加圧力4.0kgf/cm2、加熱時間5sの条件にて融着し、扁平状電極群を密閉した。
最後に熱融着部分21cを幅2.5mm残して裁断し、これら残存部をカップ部22側に向けて折り曲げることにより、図8に示す端子部分を除いた外形寸法が厚さ4.5mm、幅66mm、長さ35mmで、容量600mAhの100個の非水電解質電池を作製した。
得られた非水電解質電池では、角度αが11.3°で(端子幅が20mmであるため、対角線Lと外装部材1の短辺B1、B2とがなす角αはtanα=4/20)、角度βが0°であるため、正極端子2及び負極端子3にα>βの関係が成立している。
(実施例4)
正極端子の材料をAlMg合金に変更すること以外は、実施例1と同じ方法で容量600mAhの非水電解質電池を100個作製した。
得られた非水電解質電池では、角度αが45°で、角度βが0°であるため、正極端子2及び負極端子3にα>βの関係が成立している。
(実施例5)
圧延痕の方向が端子の短辺方向(幅方向)に対して60°になるように裁断した厚さ0.1mm幅4mmのニッケル製負極端子3を用いた以外、実施例1と同じ方法で容量600mAhの非水電解質電池を100個作製した。
得られた非水電解質電池では、負極端子3において角度αが45°で、角度βが60°であるため、α<βの関係が成立している。一方、正極端子2では、角度αが45°で、角度βが0°であるため、α>βの関係が成立している。
(比較例1)
圧延痕の方向が端子の短辺方向(幅方向)に対して60°になるように裁断した厚さ0.1mm幅4mmのアルミニウム製正極端子2とニッケル製負極端子3を用いた以外、実施例1と同じ方法で容量600mAhの非水電解質電池を100個作製した。
得られた非水電解質電池では、角度αが45°で、角度βが60°であるため、正極端子2及び負極端子3にα<βの関係が成立している。
(比較例2)
圧延痕の方向が端子の長辺方向に対して平行になるように裁断した厚さ0.1mm幅4mmのアルミニウム製正極端子2とニッケル製負極端子3を用いた以外、実施例1と同じ方法で容量600mAhの非水電解質電池を100個作製した。
得られた非水電解質電池では、角度αが45°で、角度βが90°であるため、正極端子2及び負極端子3にα<βの関係が成立している。
(比較例3)
アルミニウムの地金及びニッケルの地金それぞれに直線状の凹凸筋をエッチング処理によって形成した。それぞれの地金を凹凸筋が端子幅方向と平行になるように裁断し、アルミニウム製正極端子2とニッケル製負極端子3を得た。このような正負極端子2,3を用いた以外、実施例1と同じ方法で容量600mAhの非水電解質電池を100個作製した。
得られた非水電解質電池では、角度αが45°で、角度βが0°であるため、正極端子2及び負極端子3にα>βの関係が成立している。
これら作製した電池を各100個充電し、温度60℃、湿度90%の環境下で300日間貯蔵したとき、端子熱融着部から漏液した電池の数を表1に示す。
また、落下試験による正極端子及び負極端子の破断数を以下に説明する方法で測定し、その結果を下記表1に示す。
実施例3以外の実施例及び比較例については、以下に説明する方法で破断数を測定した。
厚さ2mmの矩形状塩ビ板表面に、前記塩ビ板から電池の外装部分がはみ出さないよう正極端子、負極端子を同時に固定し、前記塩ビ板ごと1mの高さから平坦コンクリート上に電池を垂直落下させる。このとき落下方向は前記端子の延出方向に対して180°の方向とし、落下回数は10回として試験後の正極端子、負極端子の破断数を記録する。なお試験数は各100個とする。
実施例3については、正極端子だけを固定して10回落下した後、180°反転させ負極端子だけを固定して更に10回落下させること以外は他の実施例と同様にして試験を行った。
Figure 2008186779
表1の結果から明らかな通りに、正極端子及び負極端子の少なくとも一方の電極端子に前述した(1)式を満足する圧延痕が形成された実施例1〜5の電池では、高温多湿環境下での漏液数が少なく、また、落下試験による端子の破断は起こらなかった。
これに対し、正極端子及び負極端子の双方の電極端子の圧延痕が(1)式の条件から外れている比較例1,2の電池では、実施例1〜5に比して漏液数が多かった。一方、凹凸筋をエッチング処理により形成した比較例3では、落下試験による端子の破断があり、実施例1〜5に比して端子強度が劣ることが判った。
また、前述した実施例では非水電解液を用いた電池を例えに説明したが、電解液の代わりに固体電解質やポリマー電解質を用いた電池についても当然適応可能である。さらに正負極活物質に関してもこの限りでなく、他の活物質を用いることができる。さらに、実施例では、外装部材の三辺に熱融着部を形成したが、外装部材の四辺全てに熱融着部を形成することも可能である。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
正負極端子の材料である地金に圧延処理を施す工程を示す模式図。 圧延処理が施された地金の表面状態を示す模式図。 第1の実施形態に係る非水電解質電池を模式的に示した斜視図。 図3の非水電解質電池の熱融着部付近の縦断面図。 図3の非水電解質電池に用いられる外装部材の斜視図。 図3の非水電解質電池に用いられる電極群の斜視図。 図3の非水電解質電池の熱融着エリアの拡大上面図。 第2の実施形態に係る非水電解質電池を模式的に示した斜視図。 図8の非水電解質電池に用いられる外装部材の斜視図。 図8の非水電解質電池に用いられる電極群の斜視図。 図8の非水電解質電池の熱融着エリアの拡大上面図。 実施例1の非水電解質電池で用いられる正極端子表面の電子顕微鏡写真(50倍)。 実施例1の非水電解質電池で用いられる正極端子表面の電子顕微鏡写真(200倍)。 従来用いられていた正負極端子の製造方法を説明するための模式図。
符号の説明
1…外装部材、2…正極端子、3…負極端子、4…電極群、5…正極、5a…正極集電体、5b…正極合剤層、6…負極、6a…負極集電体、6b…負極合剤層、7…セパレータ、8,22…カップ部、8a,8b,8c,22a,22b,22c…封止部、8d,22d…蓋板、9…ラミネートフィルム、10…金属層、11…保護層、12…熱可塑性樹脂層、13…金属接着性を有する熱可塑性絶縁フィルム、31…地金、32…圧延ローラ、33…圧延痕。

Claims (2)

  1. 周縁の少なくとも一部に熱融着部を有する外装部材と、前記外装部材内に収納され、正極及び負極を含む扁平形状の電極群と、前記電極群の前記正極に電気的に接続され、その先端部が前記外装部材の前記熱融着部を通して引き出された正極端子と、前記電極群の前記負極に電気的に接続され、その先端部が前記外装部材の前記熱融着部を通して引き出された負極端子とを具備する非水電解質電池であって、
    前記正極端子及び負極端子のうち少なくとも一方の電極端子に下記(1)式を満足するように圧延痕が形成されていることを特徴とする非水電解質電池。
    α≧β (1)
    αは、前記電極端子が引き出されている前記外装部材の辺に対する、前記電極端子が前記熱融着部と重なる領域の対角線の角度で、βは、前記電極端子が引き出されている前記外装部材の辺に対する、前記圧延痕の角度である。
  2. 前記正極端子に前記(1)式を満足するように圧延痕が形成されていることを特徴とする請求項1記載の非水電解質電池。
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