JPWO2019059209A1 - 加熱調理器 - Google Patents
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Abstract
加熱調理器は、調理対象を加熱する加熱部と、調理対象を撮影するカメラと、所定のタイミング間隔で、カメラの撮影画像に写る調理対象の像から特徴量を抽出し、その抽出した特徴量に基づいて調理対象の状態を推定する調理対象状態推定部と、推定された調理対象の状態に基づいて加熱部を制御する加熱制御部とを有する。調理対象状態推定部は、第1のタイミングからその直後の第2のタイミングまでの特徴量の変化量が所定のしきい変化量を超えた場合、第2のタイミング以降の第3のタイミングにおける調理対象の状態を、第1のタイミングでの特徴量と、第3のタイミングでの特徴量と第2のタイミングでの特徴量との間の差分とに基づいて推定する。
Description
本発明は、調理対象を加熱する加熱調理器に関する。
従来より、調理対象をカメラで撮影し、その撮影画像に写る調理対象の像に基づいて、調理対象に対する加熱を制御する加熱調理器が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に記載された加熱調理器の場合、加熱調理器周りの光環境が変化すると、カメラの撮影画像に写る調理対象の像の色合いが変化する。例えば、加熱調理中にカーテンが開けられてキッチンに夕日の光が入り、その光が調理対象に当たると、撮影画像全体、すなわち調理対象の像が赤みを帯びる(色相が変化する)場合がある。また例えば、加熱調理中に照明が灯されると、その照明の光によって撮影画像全体、すなわち調理対象の像が白みを帯びる(彩度が低下する)場合がある。このように光環境の変化によって撮影画像に写る調理対象の色合いに変化や違いが生じると、撮影画像に写る調理対象の像に基づく該調理対象に対する加熱調理を適切に行えない可能性がある。
そこで、本発明は、カメラの撮影画像に写る調理対象の像に基づいて該調理対象に対する加熱を制御する加熱調理器において、光環境の変化の影響を抑制して調理対象に対する加熱を適切に行うことを課題とする。
上述の課題を解決するために、本発明の一態様によれば、
調理対象を収容した容器が載置される容器載置部と、
前記容器載置部に載置された前記容器を下方から加熱する加熱部と、
前記調理対象を撮影するカメラと、
所定のタイミング間隔で、前記カメラの撮影画像に写る調理対象の像から特徴量を抽出し、その抽出した特徴量に基づいて前記調理対象の状態を推定する調理対象状態推定部と、
前記調理対象状態推定部によって推定された調理対象の状態に基づいて、前記加熱部を制御する加熱制御部と、を有し、
前記調理対象状態推定部が、
第1のタイミングから前記第1のタイミング直後の第2のタイミングまでの前記特徴量の変化量が所定のしきい変化量を超えた場合、
前記第2のタイミング以降の第3のタイミングにおける調理対象の状態を、前記第1のタイミングでの前記特徴量と、前記第3のタイミングでの前記特徴量と前記第2のタイミングでの前記特徴量との間の差分とに基づいて推定するように構成されている、加熱調理器が提供される。
調理対象を収容した容器が載置される容器載置部と、
前記容器載置部に載置された前記容器を下方から加熱する加熱部と、
前記調理対象を撮影するカメラと、
所定のタイミング間隔で、前記カメラの撮影画像に写る調理対象の像から特徴量を抽出し、その抽出した特徴量に基づいて前記調理対象の状態を推定する調理対象状態推定部と、
前記調理対象状態推定部によって推定された調理対象の状態に基づいて、前記加熱部を制御する加熱制御部と、を有し、
前記調理対象状態推定部が、
第1のタイミングから前記第1のタイミング直後の第2のタイミングまでの前記特徴量の変化量が所定のしきい変化量を超えた場合、
前記第2のタイミング以降の第3のタイミングにおける調理対象の状態を、前記第1のタイミングでの前記特徴量と、前記第3のタイミングでの前記特徴量と前記第2のタイミングでの前記特徴量との間の差分とに基づいて推定するように構成されている、加熱調理器が提供される。
本発明によれば、カメラの撮影画像に写る調理対象の像に基づいて該調理対象に対する加熱を制御する加熱調理器において、光環境の変化の影響を抑制して調理対象に対する加熱を適切に行うことができる。
本発明のこれらの態様と特徴は、添付された図面についての好ましい実施の形態に関連した次の記述から明らかになる。この図面においては、
本発明の一実施の形態に係る加熱調理器の概略的斜視図
加熱調理器の構成を概略的に示す図
加熱調理器の制御系を示すブロック図
一例の加熱調理における、調理対象の像の変化を示す図
別例の加熱調理における、調理対象の像の変化を示す図
図4に示す加熱調理における、外乱光を浴びた調理対象の像の変化を示す図
図5に示す加熱調理における、外乱光を浴びた調理対象の像の変化を示す図
光環境の変化の影響を受けた特徴量の変化曲線と、光環境の変化の影響が低減するように補正された特徴量の変化曲線とを示す図
タイミング間隔を半分に変更した場合における、光環境の変化の影響を受けた特徴量の変化曲線と、光環境の変化の影響が低減するように補正された特徴量の変化曲線とを示す図
本発明の一態様の加熱調理器は、調理対象を収容した容器が載置される容器載置部と、前記容器載置部に載置された前記容器を下方から加熱する加熱部と、前記調理対象を撮影するカメラと、所定のタイミング間隔で、前記カメラの撮影画像に写る調理対象の像から特徴量を抽出し、その抽出した特徴量に基づいて前記調理対象の状態を推定する調理対象状態推定部と、前記調理対象状態推定部によって推定された調理対象の状態に基づいて、前記加熱部を制御する加熱制御部と、を有し、前記調理対象状態推定部が、第1のタイミングから前記第1のタイミング直後の第2のタイミングまでの前記特徴量の変化量が所定のしきい変化量を超えた場合、前記第2のタイミング以降の第3のタイミングにおける調理対象の状態を、前記第1のタイミングでの前記特徴量と、前記第3のタイミングでの前記特徴量と前記第2のタイミングでの前記特徴量との間の差分とに基づいて推定するように構成されている。
本発明の一態様によれば、カメラの撮影画像に写る調理対象の像に基づいて該調理対象に対する加熱を制御する加熱調理器において、光環境の変化の影響を抑制して調理対象に対する加熱を適切に行うことができる。
例えば、前記特徴量が、色相、彩度、および明度の少なくとも1つであってもよい。特徴量が色環境の変化に影響されやすい調理対象の像の色合いに関する色相、彩度、および明度であるため、前記第1のタイミングから前記第2のタイミングまでの前記特徴量の変化量が所定のしきい変化量を超えた場合、前記第3のタイミングにおける調理対象の状態を、前記第1のタイミングでの前記特徴量と、前記第3のタイミングでの前記特徴量と前記第2のタイミングでの前記特徴量との間の差分とに基づいて推定するのが適切である。
例えば、前記所定のタイミング間隔および所定のしきい変化量の少なくとも一方が、前記加熱部の加熱出力に基づいて変更されてもよい。それにより、調理対象の状態の推定を高精度に行うことができる。
例えば、前記加熱調理器が、前記容器載置部に載置された前記容器の温度を検出する温度センサを有し、前記調理対象状態推定部が、前記第1のタイミングでの検出温度と前記第2のタイミングでの検出温度とが略同一である場合に、前記第3のタイミングにおける調理対象の状態を、前記第1のタイミングでの前記特徴量と、前記第3のタイミングでの前記特徴量と前記第2のタイミングでの前記特徴量との間の差分とに基づいて推定するように構成されてもよい。これにより、第1のタイミングから第2のタイミングまでの特徴量の変化量が所定のしきい変化量を超えたとき、その原因が光環境の変化であることを保証することができる。
例えば、前記加熱調理器が、前記容器載置部に載置された前記容器の重量を検出する重量センサを有し、前記調理対象状態推定部が、前記第1のタイミングでの検出重量と前記第2のタイミングでの検出重量とが略同一である場合に、前記第3のタイミングにおける調理対象の状態を、前記第1のタイミングでの前記特徴量と、前記第3のタイミングでの前記特徴量と前記第2のタイミングでの前記特徴量との間の差分とに基づいて推定するように構成されてもよい。これにより、第1のタイミングから第2のタイミングまでの特徴量の変化量が所定のしきい変化量を超えたとき、その原因が光環境の変化であることを保証することができる。
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る加熱調理器の概略的斜視図である。また、図2は、加熱調理器の構成を概略的に示す図である。さらにまた、図3は、加熱調理器の制御系を示すブロック図である。なお、図において、X軸方向は加熱調理器の幅方向を示し、Y軸方向は奥行き方向を示し、Z軸方向は高さ方向を示す。
図1に示すように、加熱調理器10は、本体12を有し、また、その本体12の上側部分として、例えばシチューなどの調理対象Tを収容した容器Cが載置されるトッププレート14を有する。
また、本実施の形態の場合、加熱料理器10は誘導加熱調理器であって、図1および図2に示すように、トッププレート14における容器載置部(容器載置エリア)に載置された容器Cの下方には、すなわち本体12内には、加熱調理器10の加熱部として加熱コイル16A〜16Cが配置されている。加熱コイル16A〜16Cは、トッププレート14上に載置された容器Cを下方から誘導加熱する。
この加熱コイル16A〜16Cそれぞれをユーザが操作するための操作部として、複数のタッチキー18A〜18Cが、加熱調理器10の正面10a側のトッププレート14の部分に設けられている。例えば、タッチキー18Aにより、対応する加熱コイル16Aの加熱が開始されるまたは停止される。また、その加熱レベル(例えば4段階)が調節される。
また、加熱コイル16A〜16Cの出力状態(加熱レベル)を表示する複数の出力表示部20A〜20Cも、加熱調理器10の正面10a側のトッププレート14の部分に設けられている。
なお、加熱コイル16A〜16Cによる加熱を詳細に設定するために、設定部22が加熱調理器10の正面10a側に設けられている。設定部22は、本体12に対して出し入れ可能であって、加熱コイル16A〜16Cによる加熱を詳細に設定するための設定キー22aと、その設定内容や加熱コイル16A〜16Cの詳細な状態などを表示する設定表示部22bとを備える。この設定部22により、加熱コイル16A〜16Cの加熱温度、加熱時間、タイマーなどが設定される。
また、加熱調理器10は、ユーザに対して報知するスピーカーなどの報知部24を、加熱調理器10の正面10a側に備える。
さらに、加熱調理器10は、トッププレート14上に載置された容器Cの温度を検出する複数の温度センサ26A〜26Cと、トッププレート14上に載置された容器Cの重量を検出する重量センサ28とを有する。
本実施の形態の場合、複数の温度センサ26A〜26Cは、トッププレート14の下方に配置されるとともに、加熱コイル16A〜16Cそれぞれの中央に配置されている。すなわち、例えば温度センサ26Aは、加熱コイル16Aの上方に配置されて該加熱コイル16Aによって誘導加熱されている容器Cの底側の温度をトッププレート14を介して検出している。
本実施の形態の場合、重量センサ28は、トッププレート14上の載置物の重量、すなわち容器Cが複数ある場合には、その複数の容器Cの重量とそれぞれの容器Cに収容されている調理対象の重量との合計を検出する。
さらに、加熱調理器10は、トッププレート14上の調理対象Tを上方から撮影するカメラ30を有する。
カメラ30は、例えば、静止画、動画、赤外線画像などを撮影可能なカメラであって、トッププレート14の天面14a全体を撮影する。カメラ30は、加熱調理器10の上方に位置する天井またはレンジフード(図示せず)などに取り付けられる。本実施の形態の場合、カメラ30は、マグネットを介してレンジフードに取り付けられる。
本実施の形態の場合、カメラ30は、加熱調理器10の制御部50と無線通信するように構成されている。そのために、図2に示すように、カメラ30がアンテナ32を備えるとともに、加熱調理器10の本体12内にアンテナ34が設けられている。なお、本実施の形態の場合、カメラ30と制御部50は、ルーター装置36を介して接続されている。すなわち、カメラ30と制御部50は、ルーター装置36を中心とするローカルエリアネットワーク38に無線通信可能に接続されている。また、ルーター装置36は、インターネット40に接続されている。さらに、ルーター装置36は、ユーザの携帯端末42に無線通信可能に接続されている。
ここからは、加熱調理器10の動作、すなわちその制御部50が行う制御について図3を参照しながら説明する。
加熱調理器10の制御部50は、例えばCPUなどの処理装置であって、ROM、RAM、ハードディスクなどの記憶部60に記憶されているプログラムを実行することによって種々の機能を果たすように(例えば、後述する画像処理部として機能するように)構成されている。図3に示すように、制御部50は、タッチキー18A〜18Cおよび設定部22の設定キー22aに対するユーザの操作に対応する信号をこれらから受け取るように構成されている。制御部50はまた、温度センサ26A〜26Cそれぞれによって検出された温度に対応する信号をこれらから受け取るように構成されている。制御部50はさらに、重量センサ28によって検出された重量に対応する信号を受け取るように構成されている。そして、制御部50は、カメラ30によって撮影された撮影画像(データ)を該カメラ30から受け取るように構成されている。
加えて、加熱調理器10の制御部50は、加熱コイル16A〜16C、出力表示部20A〜20C、設定表示部22b、および報知部24を制御するように構成されている。
例えば、制御部50は、設定部22の設定キー22aを介してユーザによって設定された加熱温度を温度センサ26A〜26Cが検出し続けるように、加熱コイル16A〜16Cの出力を制御する。これにより、例えば、揚げ物をする場合、容器Cに収容された油を一定の温度に維持することができる。
また例えば、制御部50は、容器C内に水が収容されている場合(ユーザが自動湯沸しモードを設定部22を介して設定した場合)、温度センサ26A〜26Cが沸騰温度を検出すると、加熱コイル16A〜16Cを停止させるとともに、報知部24を介してユーザに湯沸しが完了したことを報知する。
さらに、制御部50は、カメラ30の撮影画像、具体的にはその撮影画像に写る調理対象Tの像に基づいて様々な制御を行うように構成されている。
そのために、加熱調理器10の制御部50は、カメラ30から撮影画像を取得する画像取得部52と、その取得した画像を処理(補正)する画像処理部54と、その補正された撮影画像に写る容器C内の調理対象Tの像に基づいて該調理対象Tの状態を推定する調理対象状態推定部56と、その推定結果に基づいて加熱コイル16A〜16Cを制御する加熱制御部としての加熱コイル制御部58とを有する(すなわち、制御部50は、画像取得部52、画像処理部54、調理対象状態推定部56、および加熱コイル制御部58として機能する)。
加熱調理器10の制御部50の画像取得部52は、カメラ30が撮影した撮影画像、例えば加熱調理中の調理対象Tを収容する容器Cが載置されている状態のトッププレート14が写る撮影画像(データ)を取得する。本実施の形態の場合、カメラ30は所定のタイミング間隔で撮影を行う。
画像処理部54は、画像取得部52によって取得されたカメラ30の撮影画像に対して画像処理を行う。例えば、台形補正や回転補正などの幾何学的補正を行う。
調理対象状態推定部56は、撮影画像に写る調理対象の像の特徴量に基づいて、調理対象の状態を推定するように構成されている。その推定方法について具体的に説明する。
カメラ30の撮影画像に写る調理対象の像は、上方から見た調理対象の像である。所定のタイミング間隔(本実施の形態の場合、カメラの撮影間隔と同一の間隔)で、その上方から見た調理対象の像から特徴量を抽出し、その抽出した特徴量に基づいて、調理対象状態推定部56は、調理対象の状態を推定する。
ここで、「特徴量」は、調理対象の状態の変化にともなって変化する調理対象の像の特徴部分を数値化したものを言う。例えば、調理対象の状態の変化にともなって調理対象の像の色合いが変化する場合、「特徴量」は、色相、彩度、明度などである。
例を挙げて、カメラ30の撮影画像に写る調理対象の像の特徴量に基づく調理対象の状態の推定について説明する。
図4は、一例の加熱調理における、撮影画像に写る調理対象の像の変化を示している。具体的には、異なるタイミングT1〜T5に撮影された撮影画像における調理対象CT1の像を示している。
図4に示す調理対象CT1は、目玉焼きである。加熱時間の経過とともに、白身部分CTaの像が透明から白色に変化している(透明度が低下している)。なお、図4では、容器C1(フライパン)の内底面がクロスハッチングで示されている。また、タイミングT5に撮影された撮影画像P5には、白身部分CTa全体が完全に白色に変色した目玉焼きの像、すなわち加熱調理が完了したときの目玉焼きの像が写っている。
すなわち、図4に示すように、調理対象CT1の特徴量として、目玉焼きにおける白身部分CTaの白色についての彩度および明度が、加熱時間の経過とともに増加している。加熱時間の経過とともに特徴量が変化するため、調理対象状態推定部56は、その特徴量を抽出し、その抽出した特徴量に基づいて目玉焼きである調理対象CT1の状態を推定することができる。
図5は、別例の加熱調理における、撮影画像に写る調理対象の像の変化を示している。
図5に示す調理対象CT2は、シチューである。加熱時間の経過とともに、液面に発生する泡の像が数とサイズについて増加している。そのため、調理対象CT2の特徴量として、シチューの液面全体における色(クリーム色)についての彩度が、加熱時間の経過とともに低下している。加熱時間の経過とともに特徴量が変化するため、調理対象状態推定部56は、その特徴量を抽出し、その抽出した特徴量に基づいてシチューである調理対象CT2の状態を推定することができる。
なお、調理対象状態推定部56が、調理対象の状態を推定する際に抽出する特徴量は、加熱時間の変化とともに大きく変化する特徴量が好ましい。そのため、調理対象毎に、状態の推定に使用される特徴量が予め決定されていてもよい。例えば、記憶部60には、調理対象の種類と抽出すべき特徴量とが対応付けされて記憶されている。調理対象の種類は、ユーザによって教示される。例えば、設定表示部22bに調理対象の種類のリストを表示し、そのリストの中からユーザが設定キー22aを介してこれから加熱調理する調理対象の種類を選択することにより、調理対象の種類がユーザによって教示される。ユーザによって教示された調理対象の種類に基づいて、調理対象状態推定部56は、その種類に対応する特徴量を抽出し、その抽出した特徴量に基づいて、調理対象の状態を推定する。
また、1つの特徴量ではなく、複数の特徴量に基づいて調理対象の状態を推定してもよい。例えば、2つの特徴量として、色相と彩度、明度とサイズ、または彩度と形状などが使用されてもよい。
さらに、調理対象の状態の推定を、撮影画像における調理対象の像の特徴量の変化に基づいて行ってもよい。例えば、あるタイミングにおける調理対象の状態を、それ以前のタイミングに撮影された撮影画像それぞれに写る調理対象の像の複数の特徴量に基づいて、すなわち、特徴量の変化に基づいて推定してもよい。例えば、特徴量が調理対象の像のサイズや形状である場合、そのサイズや形状の変化速度に基づいて状態を推定してもよい。特徴量の変化(複数の特徴量に基づいて)調理対象の状態を推定することになるため、信頼性が高い推定を行うことができる。
さらにまた、調理対象の状態の推定を、撮影画像における調理対象の像の特徴量に基づくとともに、温度センサ26A〜26Cの検出温度および重量センサ28の検出重量の少なくとも一方に基づいて行ってもよい。例えば、加熱時間の経過とともに、容器の温度、すなわち容器に収容されている調理対象の温度が上昇する。その温度上昇を温度センサ26A〜26Cが検出し、その検出温度を考慮することにより、特徴量に基づく調理対象の状態の推定について確からしさを保証することができる。また例えば、調理対象が液体の場合、加熱時間の経過とともに調理対象の重量が蒸発によって減少する。その重量減少を重量センサ28が検出し、その検出重量を考慮することにより、特徴量に基づく調理対象の状態の推定について確からしさを保証することができる。
このように、調理対象状態推定部56は、カメラ30の撮影画像に写る調理対象の像の特徴量に基づいて、その調理対象の状態を推定する。そのため、加熱調理器10周りの光環境の変化に影響されやすい。特に、特徴量が調理対象の像の色合いに関する色相、彩度、または明度などである場合に、大きく影響を受けやすい。
具体的に説明すると、加熱調理器10周りの光環境が変化すると、カメラ30の撮影画像に写る調理対象の像の色合いが変化する。例えば、加熱調理中にカーテンが開けられてキッチンに夕日の光が入ると、その光によって撮影画像全体、すなわち調理対象の像が赤みを帯びる(色相が変化する)場合がある。また例えば、加熱調理中に照明が灯されると、その照明の光によって調理対象の像が白みを帯びる(彩度が低下する)場合がある。
例えば、図6は、図4に示す加熱調理であって、外乱光を浴びている調理対象の像の変化を示している。
図6に示すように、タイミングT2以降に撮影された撮影画像P12〜P15は、タイミングT1とタイミングT2との間で加熱調理器10周りの光環境が変化し、その影響を受けている。例えば、タイミングT1とタイミングT2との間で、カーテンが開けられ、それにより太陽光(外乱光)が調理対象に当たっている。
その結果、図4と図6とを比較すると、タイミングT2〜T4それぞれにおいて、図6に示す撮影画像P12〜P14に写る外乱光を浴びた調理対象CT1の白身部分CTaの像は、図4に示す撮影画像P2〜P4に写る外乱光を浴びていない調理対象CT1の白身部分CTaの像に比べて、より白く写っている(透明度が低い)。したがって、特徴量が白色についての彩度の場合、外乱光を浴びた調理対象の像から抽出された特徴量は、外乱光を浴びていない調理対象の像から抽出された特徴量に比べて増加している。
例えば、図6に示すタイミングT4における撮影画像P14に写る外乱光を浴びた調理対象CT1の白身部分CTaの像は、図4に示す同一タイミングT4における撮影画像P5に写る外乱光を浴びていない調理対象CT1の白身部分CTaの像に比べて、特徴量である白色についての彩度や明度が高い(透明度が低い)。このような特徴量に基づけば、タイミングT4において、実際には生焼けの状態にもかかわらず、外乱光を浴びている場合には調理対象が十分に加熱されている状態と推定されうる。
また例えば、図7は、図5に示す加熱調理であって、外乱光を浴びている調理対象の像の変化を示している。
図7に示すように、タイミングT2以降に撮影された撮影画像P17〜P20は、タイミングT1とT2との間で加熱調理器10周りの光環境が変化し、その影響を受けている。例えば、タイミングT1とタイミングT2との間で、カーテンが開けられ、それにより太陽光(外乱光)が調理対象に当たっている。
その結果、図5と図7とを比較すると、タイミングT3〜T5それぞれにおいて、図7に示す撮影画像P18〜P20に写る外乱光を浴びた調理対象CT2の像は、図5に示す撮影画像P8〜P10に写る外乱光を浴びていない調理対象CT2の像に比べて、泡の像が少なく、そのために鮮やかなクリーム色に写っている(いわゆるシロトビが生じている)。したがって、特徴量がクリーム色についての彩度である場合、外乱光を浴びた調理対象の像から抽出された特徴量は、外乱光を浴びていない調理対象の像から抽出された特徴量に比べて増加している。
例えば、図7に示すタイミングT3における撮影画像P18に写る外乱光を浴びた調理対象CT2の像は、図5に示す同一タイミングT3における撮影画像P8に写る外乱光を浴びていない調理対象CT2の像に比べて、特徴量であるクリーム色についての彩度が高い(泡の像がないため)。このような特徴量に基づけば、タイミングT3において、実際には細かい泡がぽつぽつと発生している弱沸騰の状態にもかかわらず、外乱光を浴びている場合には未沸騰状態と推定されうる。
このように光環境の変化によって特徴量が変化すると、その特徴量に基づく調理対象の状態の推定精度が低下する。そこで、光環境の変化によって特徴量が変化する場合、光環境の変化の影響が低減するように補正された特徴量(補正特徴量)で調理対象の状態を推定するように、調理対象状態推定部56は構成されている。このことについて、図8を参照しながら具体的に説明する。
図8は、光環境の変化の影響を受けた特徴量の変化曲線(二点鎖線)と、光環境の変化の影響が低減するように補正された特徴量(補正特徴量)の変化曲線(実線)とを示す図である。なお、参考として、図8には、光環境が変化していない場合の特徴量の変化曲線(一点鎖線)も示されている。
図8に示す変化曲線(二点鎖線)は、加熱時間tの経過とともに変化する、カメラ30の撮影画像に写って光環境の変化の影響を受けている調理対象の像から抽出される特徴量S(すなわち実測値)を示している。また、変化曲線(実線)は、加熱時間tの経過とともに変化する、光環境の変化の影響が低減するように補正された特徴量SA(補正特徴量)(すなわち調理対象の状態の推定に使用される値)を示している。そして、変化曲線(一点鎖線)は、加熱時間tの経過とともに変化する、光環境が変化していない場合の調理対象の像から抽出される特徴量SOを示している。
また、図8は、タイミングT1とタイミングT2との間で光環境が変化した場合、例えばタイミングT1とタイミングT2との間のタイミングから調理対象が外乱光を浴び続けている場合における特徴量S、SA、およびSOの変化曲線を示している。
まず、調理対象状態推定部56は、連続するタイミング間での特徴量の変化量が所定のしきい変化量を超えると、このタイミング間に光環境が変化したと判断する。例えば、図8に示す例の場合、タイミングT1での特徴量S1とタイミングT2での特徴量S2との間の差ΔSd(絶対値)が、予め実験的にまたは理論的に求められた所定のしきい変化量ΔSthを超えている。すなわち、タイミングT1からタイミングT2までの特徴量の変化量が所定のしきい変化量ΔSthを超えている。したがって、タイミングT2以降、調理対象状態推定部56は、調理対象の像から抽出された特徴量S2〜S5を、光環境の変化の影響を受けている特徴量として取り扱う。
図8に示すように、タイミングT1とタイミングT2との間で光環境が変化すると(調理対象が外乱光を浴びると)、タイミングT2〜T5の調理対象の像から抽出される特徴量S2〜S5は、光環境が変化していない(調理対象が外乱光を浴びていない)場合に抽出される特徴量SO2〜SO5に比べて、一様に増分ΔSLだけ増加する。しかし、この増分ΔSLは、特徴量SO2〜SO5が実際に抽出できる特徴量でないために(実測できないために)、算出することができない。
そこで、調理対象状態推定部56は、タイミングT2以降のタイミングT2〜T5における調理対象の状態を、タイミングT1での特徴量S1と、タイミングT2〜T5での特徴量S2〜S5とタイミングT2での特徴量S2との間の差分ΔS2〜ΔS5とに基づいて推定するように構成されている。具体的には、タイミングT2以降のタイミングT2〜T5においては、抽出された特徴量S2〜S5の補正値であって、特徴量S1と差分ΔS2〜ΔS5との合算である補正特徴量SA2〜SA5を用いて状態を推定する。
例えば、タイミングT2での調理対象の状態の推定に使用する補正特徴量SA2は、S1+ΔS2である。差分ΔS2がゼロであるため(S2−S2=0であるため)、補正特徴量SA2はS1である。また、タイミングT3での推定に使用する補正特徴量SA3は、S1+ΔS3である。その差分ΔS3は、S3―S2である。さらに、タイミングT4での推定に使用する補正特徴量SA4は、S1+ΔS4である。その差分ΔS4は、S4−S2である。そして、タイミングT5での推定に使用する補正特徴量SA4は、S1+ΔS5である。その差分ΔS5は、S5−S2である。
すなわち、タイミングT1での特徴量S1とタイミングT2での特徴量S2との間の差ΔSd(絶対値)が所定のしきい変化量ΔSthを超えた場合に使用する、タイミングT2以降のタイミングTn(nは2以上の整数)での調理対象の状態の推定に使用する補正特徴量SAnは、数式1で表すことができる。Snは、タイミングTnでの特徴量である。
このように算出された補正特徴量SAは、光環境が変化していない(調理対象が外乱光を浴びていない)場合の特徴量SOに対して、調理対象の像から抽出されて光環境の変化の影響を受けている特徴量Sに比べて近い値をとることができる。そのため、補正特徴量SAは、調理対象から抽出された特徴量S(実測値)に比べて、光環境の変化の影響が低減されている。したがって、このような補正特徴量SAを使用すれば、調理対象の状態を高精度に推定することができる(特徴量Sを使用する場合に比べて)。
なお、補正特徴量SAと光環境が変化していない(調理対象が外乱光を浴びていない)場合の特徴量SOとの間の差(誤差)は、タイミング間の時間(タイミング間隔)Tpを短くすればするほど、小さくすることができる。例えば、図9は、タイミング間の時間を半分に変更した場合における、光環境の変化の影響を受けた特徴量Sの変化曲線と、光環境の変化の影響が低減するように補正された特徴量SAの変化曲線とを示している。
図8と図9とを比較すると、タイミング間隔Tpが半分になると、補正特徴量SAと光環境が変化していない(調理対象が外乱光を浴びていない)場合の特徴量SOとの間の差(誤差)が小さくなることがわかる。すなわち、タイミング間隔Tpが小さくなればなるほど、光環境の変化の影響をより低減することができ、その結果として、より高精度に調理対象の状態を推定することができる。
なお、調理対象状態推定部56は、図8に示す例においては、タイミングT1での特徴量S1とタイミングT2での特徴量S2との間の差ΔSdが所定のしきい変化量ΔSthを超えると、これらのタイミング間に光環境が変化したと判断している。しかしながら、光環境が変化せずに、連続するタイミング間での特徴量の変化量が所定のしきい変化量を超える可能性がわずかにある。
例えば、調理対象がシチューなどの液体である場合、弱沸騰状態の調理対象をユーザがかき混ぜると、液面での泡の発生が一時的に弱まる。そのためユーザがかき混ぜる前のタイミングでの特徴量とかき混ぜた後のタイミングでの特徴量との間の差が所定のしきい変化量を超える可能性がある。また、調味料や具材を追加すると、調理対象の外観が大きく変化する。その追加前のタイミングでの特徴量と追加後のタイミングでの特徴量との差が所定のしきい変化量を超える可能性がある。すなわち、加熱調理中の調理対象に対してユーザによって何らかの変化が与えられた場合に、連続するタイミング間での特徴量の変化量が所定のしきい変化量を超えることがある。
それゆえ、連続するタイミング間での特徴量の変化量が所定のしきい変化量を超えたときに、その原因が光環境の変化であることを保証するのが好ましい。
そのために、調理対象の状態を推定するタイミング毎に、温度センサ26A〜26Cを用いて調理対象(容器)の温度を検出してもよい。連続するタイミング間での特徴量の変化量が所定のしきい変化量を超えたとき、その原因が光環境の変化である場合、これらのタイミング間の温度の変化量は実質的にゼロである。例えば、図8に示す例の場合、タイミングT1での特徴量S1とタイミングT2での特徴量S2との間の差ΔSdが所定のしきい変化量ΔSthを超えたとき、その原因が光環境の変化である場合、タイミングT1での温度センサの検出温度とタイミングT2での検出温度は略同一である。これは、光環境の変化によって調理対象の温度が実質的に変化しないからである。
すなわち、連続するタイミング間での特徴量の変化量が所定のしきい変化量を超えたとき、そのタイミング間での温度の変化量が実質的にゼロであれば、そのタイミング間で光環境が変化したと判断することができる。それに対して、そのタイミング間での温度の変化量が実質的にゼロでない場合(例えば温度の変化量が所定のしきい温度変化量を超えた場合)、調理対象に対してユーザによって何らかの変化が与えられたと判断することができる。
したがって、調理対象状態推定部56は、連続するタイミング間での特徴量の変化量が所定のしきい変化量を超え、それに加えて、そのタイミング間での調理対象の温度の変化量が実質的にゼロである場合に、連続するタイミング間で光環境が変化したと判断する。これにより、調理対象の状態を適切に推定することができる。
なお、温度センサの検出温度を利用することに代わってまたは加えて、調理対象の状態を推定するタイミング毎に、重量センサ28が調理対象(容器)の重量を検出してもよい。調理対象の温度と同様に、調理対象の重量は光環境の変化によって実質的に変化しない。例えば、図8に示す例の場合、タイミングT1での特徴量S1とタイミングT2での特徴量S2との間の差ΔSdが所定のしきい変化量ΔSthを超えたとき、その原因が光環境の変化である場合、タイミングT1での重量センサの検出重量とタイミングT2での検出重量は略同一である。
すなわち、調理対象の温度と同様に、連続するタイミング間での特徴量の変化量が所定のしきい変化量を超えたとき、そのタイミング間での重量の変化量が実質的にゼロであれば、そのタイミング間で光環境が変化したと判断することができる。したがって、調理対象状態推定部56は、連続するタイミング間での特徴量の変化量が所定のしきい変化量を超え、それに加えて、そのタイミング間での調理対象の重量の変化量が実質的にゼロである場合に、連続するタイミング間で光環境が変化したと判断する。これにより、調理対象の状態を適切に推定することができる。
図3に戻り、加熱コイル制御部58は、調理対象状態推定部56によって推定された調理対象の状態に基づいて、加熱コイル16A〜16Cの出力を制御する。例えば、調理対象状態推定部56によって調理対象が蒸発中であると推定された場合、加熱コイル制御部58は加熱コイルの出力レベルを下げるまたは加熱コイルを停止させる。
以上、このような本実施の形態によれば、カメラ30の撮影画像に写る調理対象の像に基づいて該調理対象に対する加熱を制御する加熱調理器10において、光環境の変化の影響を抑制して調理対象に対する加熱を適切に行うことができる。
以上、上述の実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されない。
例えば、調理対象の状態の推定を高精度で行うために、加熱コイルの加熱出力に基づいて、状態を推定する複数のタイミングにおける所定のタイミング間隔Tpを変更してもよい。調理対象を加熱する加熱コイルの加熱出力(加熱レベル)が高いほど、調理対象の状態は急激に変化する。したがって、加熱コイルの加熱出力が高いほど、所定のタイミング間隔Tpを短くし、頻繁に調理対象の状態を推定するのが好ましい。
所定のタイミング間隔Tpを変更することに加えてまたは代わって、加熱コイルの加熱出力に基づいて、連続するタイミング間での特徴量の変化量と比較される所定のしきい変化量ΔSthを変更してもよい。加熱コイルの加熱出力(加熱レベル)が高いほど、撮影画像に写る調理対象の像の特徴量に基づく調理対象の状態の推定を高精度で行う必要がある。そのためには、光環境の影響がより低減された特徴量(補正特徴量)が必要である。さもなくば、調理対象の状態の推定精度が低くなると、その推定結果に基づく加熱コイルの加熱出力制御を適切に行えなくなり、調理対象に対する加熱が過剰に行われるまたは大きく不足する場合がある。したがって、加熱コイルの加熱出力が高いほど、特徴量に対する光環境の変化の影響がわずかであってもその影響を低減するために、光環境の変化の発生を判断するためのしきい変化量ΔSthを小さくするのが好ましい。
なお、所定のタイミング間隔Tpと所定のしきい変化量ΔSthは、調理対象の種類毎に異なっていてもよい。この場合、調理対象毎に、予め実験的にまたは理論的に所定のタイミング間隔Tpと所定のしきい変化量ΔSthとが求められている。そして、記憶部60に、調理対象の種類と、所定のタイミング間隔Tpおよび所定のしきい変化量ΔSthとが対応付けされて記憶されている。上述したようにユーザによって調理対象の種類が教示されると、対応する所定のタイミング間隔Tpと所定のしきい変化量ΔSthとが、調理対象の状態の推定に使用される。
また、上述の実施の形態の場合、加熱調理器は、加熱コイルを用いて容器を誘導加熱する誘導加熱調理器であるが、本発明の実施の形態は、これに限らない。例えば、本発明の実施の形態に係る加熱調理器は、ガス調理器であってもよい。ガス調理器の場合、容器は、容器載置部としての五徳に載置され、その下方から加熱部としてのガスバーナーによって加熱される。
以上のように、本開示における技術の例示として、実施形態を説明した。そのために、添付図面及び詳細な説明を提供した。したがって、添付図面及び詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、前記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
また、前述の実施形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲又はその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略等を行うことができる。
2017年9月25日に出願された日本特許出願第2017−183986号の明細書、図面、及び特許請求の範囲の開示内容は、全体として参照されて本明細書の中に取り入れられるものである。
本発明は、誘導加熱調理器に限らず、調理対象を収容した容器を加熱する加熱調理器であれば適用可能である。
Claims (5)
- 調理対象を収容した容器が載置される容器載置部と、
前記容器載置部に載置された前記容器を下方から加熱する加熱部と、
前記調理対象を撮影するカメラと、
所定のタイミング間隔で、前記カメラの撮影画像に写る調理対象の像から特徴量を抽出し、その抽出した特徴量に基づいて前記調理対象の状態を推定する調理対象状態推定部と、
前記調理対象状態推定部によって推定された調理対象の状態に基づいて、前記加熱部を制御する加熱制御部と、を有し、
前記調理対象状態推定部が、
第1のタイミングから前記第1のタイミング直後の第2のタイミングまでの前記特徴量の変化量が所定のしきい変化量を超えた場合、
前記第2のタイミング以降の第3のタイミングにおける調理対象の状態を、前記第1のタイミングでの前記特徴量と、前記第3のタイミングでの前記特徴量と前記第2のタイミングでの前記特徴量との間の差分とに基づいて推定するように構成されている、加熱調理器。 - 前記特徴量が、色相、彩度、および明度の少なくとも1つである、請求項1に記載の加熱調理器。
- 前記所定のタイミング間隔および所定のしきい変化量の少なくとも一方が、前記加熱部の加熱出力に基づいて変更される、請求項1または2に記載の加熱調理器。
- 前記容器載置部に載置された前記容器の温度を検出する温度センサを有し、
前記調理対象状態推定部が、
前記第1のタイミングでの検出温度と前記第2のタイミングでの検出温度とが略同一である場合に、
前記第3のタイミングにおける調理対象の状態を、前記第1のタイミングでの前記特徴量と、前記第3のタイミングでの前記特徴量と前記第2のタイミングでの前記特徴量との間の差分とに基づいて推定するように構成されている、請求項1から3のいずれか一項に記載の加熱調理器。 - 前記容器載置部に載置された前記容器の重量を検出する重量センサを有し、
前記調理対象状態推定部が、
前記第1のタイミングでの検出重量と前記第2のタイミングでの検出重量とが略同一である場合に、
前記第3のタイミングにおける調理対象の状態を、前記第1のタイミングでの前記特徴量と、前記第3のタイミングでの前記特徴量と前記第2のタイミングでの前記特徴量との間の差分とに基づいて推定するように構成されている、請求項1から4のいずれか一項に記載の加熱調理器。
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