JPWO2019054503A1 - モールド成形用組成物、成形体及び成形体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

構造タンパク質と、2以上のヒドロキシ基を有し、且つ、炭素原子数が12以下の多価アルコール類と、を含有する、モールド成形用組成物。

Description

本発明は、モールド成形用組成物、成形体及び成形体の製造方法に関する。
環境保全意識の高まりから、石油由来の材料の代替物質の検討が進められており、強度などの点で優れる構造タンパク質がその候補として挙げられている。例えば、特許文献1には、動物繊維の集合体を圧縮成形して、応力−ひずみ特性等の機械的特性が高い動物繊維成形物を得る方法が開示されている。
特開2017−110132号公報
しかしながら、特許文献1に記載の圧縮成形では、複雑な形状の成形体を得ることが困難であり、生産性も低いという課題があった。
複雑な形状の成形体を得るための成形方法として、例えば、射出成形等の成形方法が知られている。しかし、射出成形には流動性が要求されるため、特許文献1の動物繊維の集合体を射出成形に適用することは困難であった。
そこで本発明は、構造タンパク質を含有し、且つ、射出成形等の流動性が要求される成形方法にも適用可能なモールド成形用組成物を提供することを目的とする。本発明はまた、当該モールド成形用組成物から成形された成形体を提供することを目的とする。本発明はさらに、当該モールド成形用組成物を用いた成形体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、構造タンパク質と、2以上のヒドロキシ基を有し、且つ、炭素原子数が12以下の多価アルコール類と、を含有する、モールド成形用組成物を提供する。
上記モールド成形用組成物は、特定の多価アルコール類の配合により(特に高温下での)流動性が向上しており、射出成形等の流動性を要求される成形方法に好適に適用できる。このため、上記モールド成形用組成物によれば、射出成形等の成形方法によって、複雑な形状の成形体を容易に得ることができ、また、圧縮成形と比較して生産性良く成形体を得ることができる。
上記モールド成形用組成物において、上記多価アルコール類は、低級アルコール、糖類及び糖アルコールからなる群より選択される少なくとも一種を含むことが好ましい。
上記モールド成形用組成物において、上記構造タンパク質は、フィブロイン様タンパク質を含むことが好ましい。
上記モールド成形用組成物において、上記フィブロイン様タンパク質は、クモ糸フィブロイン様タンパク質を含むことが好ましい。
上記モールド成形用組成物は、上記構造タンパク質と、上記多価アルコール類と、水とを混合した混合物であることが好ましい。
上記モールド成形用組成物は、射出成形用組成物であってよい。
本発明はまた、上記モールド成形用組成物をモールド成形した成形体であって、上記構造タンパク質又はその変性体を含有する固体材料からなる、成形体を提供する。
本発明は更に、上記モールド成形用組成物を加圧下で加熱して、流動材料を得る加熱工程と、上記流動材料を金型内に注入する注入工程と、上記金型内に注入された上記流動材料を冷却して、上記構造タンパク質又はその変性体を含有する固体材料からなる成形体を得る冷却工程と、を含む、成形体の製造方法を提供する。
上記成形体の製造方法において、上記多価アルコール類は、上記加熱工程における加熱温度より高い沸点を有することが好ましい。
本発明によれば、構造タンパク質を含有し、且つ、射出成形等の流動性が要求される成形方法にも適用可能なモールド成形用組成物が提供される。また、本発明によれば、当該モールド成形用組成物から成形された成形体が提供される。さらに、本発明によれば、当該モールド成形用組成物を用いた成形体の製造方法が提供される。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。ただし、本発明は下記実施形態に何ら限定されるものではない。
(モールド成形用組成物)
本実施形態に係るモールド成形用組成物は、構造タンパク質と、炭素原子数が12以下の多価アルコール類とを含有している。本実施形態に係るモールド成形用組成物は、加熱加圧によって、射出成形等の成形方法に適用可能な流動性を発現することができる。このため、本実施形態に係るモールド成形用組成物によれば、射出成形等の成形方法によって、複雑な形状の成形体を容易に得ることができ、また、圧縮成形と比較して生産性良く成形体を得ることができる。
本実施形態に係るモールド成形用組成物は、射出成形に特に好適に用いられる。すなわち、本実施形態に係るモールド成形用組成物は、射出成形用組成物ということもできる。
[構造タンパク質]
構造タンパク質とは、生体構造を形成するタンパク質又はそれに由来するタンパク質を示す。すなわち、構造タンパク質は、天然由来の構造タンパク質であってよく、天然由来の構造タンパク質のアミノ酸配列に依拠してそのアミノ酸配列の一部(例えば、当該アミノ酸配列の10%以下)を改変した改変タンパク質であってもよい。
構造タンパク質の具体例としては、フィブロイン(例えば、スパイダーシルク、カイコシルク等)、ケラチン、コラーゲン、エラスチン及びレシリン、並びにこれら由来のタンパク質等を挙げることができる。
フィブロイン様タンパク質(フィブロイン又はそれに由来するタンパク質)としては、例えば、式1:[(A)モチーフ−REP1]で表されるドメイン配列を含むタンパク質が挙げられる。ここで、式1中、(A)モチーフは、アラニン残基を主とするアミノ酸配列を示し、nは2〜20、好ましくは4〜20、より好ましくは8〜20、更に好ましくは10〜20、更により好ましくは4〜16、更によりまた好ましくは8〜16、特に好ましくは10〜16の整数であってよい。また、(A)モチーフ中の全アミノ酸残基数に対するアラニン残基数の割合は40%以上であればよく、60%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、80%以上であることが更に好ましく、90%以上であることが更により好ましく、100%(アラニン残基のみで構成されることを意味する。)であってもよい。REP1は10〜200アミノ酸残基から構成されるアミノ酸配列を示す。mは10〜300の整数を示す。複数存在する(A)モチーフは、互いに同一のアミノ酸配列でもよく、異なるアミノ酸配列でもよい。複数存在するREP1は、互いに同一のアミノ酸配列でもよく、異なるアミノ酸配列でもよい。フィブロイン様タンパク質の具体例としては、例えば、配列番号1で示されるアミノ酸配列を含むタンパク質を挙げることができる。
コラーゲン様タンパク質(コラーゲン又はそれに由来するタンパク質)としては、例えば、式2:[REP2]で表されるドメイン配列を含むタンパク質(ここで、式2中、pは5〜300の整数を示す。REP2は、Gly一X一Yから構成されるアミノ酸配列を示し、X及びYはGly以外の任意のアミノ酸残基を示す。複数存在するREP2は、互いに同一のアミノ酸配列でもよく、異なるアミノ酸配列でもよい。)を挙げることができる。コラーゲン様タンパク質の具体例としては、配列番号2で示されるアミノ酸配列を含むタンパク質を挙げることができる。なお、配列番号2で示されるアミノ酸配列は、NCBIデータベースから入手したヒトのコラーゲンタイプ4の部分的な配列(NCBIのGenBankのアクセッション番号:CAA56335.1、GI:3702452)のリピート部分及びモチーフに該当する301残基目から540残基目までのアミノ酸配列のN末端に配列番号6で示されるアミノ酸配列(タグ配列及びヒンジ配列)が付加されたものである。
レシリン様タンパク質(レシリン又はそれに由来するタンパク質)としては、例えば、式3:[REP3]で表されるドメイン配列を含むタンパク質(ここで、式3中、qは4〜300の整数を示す。REP3はSer−J−J−Tyr−Gly−U−Proから構成されるアミノ酸配列を示す。Jは任意のアミノ酸残基を示し、特にAsp、Ser及びThrからなる群から選ばれるアミノ酸残基であることが好ましい。Uは任意のアミノ酸残基を示し、特にPro、Ala、Thr及びSerからなる群から選ばれるアミノ酸残基であることが好ましい。複数存在するREP3は、互いに同一のアミノ酸配列でもよく、異なるアミノ酸配列でもよい。)を挙げることができる。レシリン様タンパク質の具体例としては、配列番号3で示されるアミノ酸配列を含むタンパク質を挙げることができる。配列番号3で示されるアミノ酸配列は、レシリン(NCBIのGenBankのアクセッション番号NP 611157、Gl:24654243)のアミノ酸配列において、87残基目のThrをSerに置換し、かつ95残基目のAsnをAspに置換した配列の19残基目から321残基目までのアミノ酸配列のN末端に配列番号7で示されるアミノ酸配列(タグ配列)が付加されたものである。
エラスチン様タンパク質(エラスチン又はそれに由来するタンパク質)としては、例えば、NCBIのGenBankのアクセッション番号AAC98395(ヒト)、I47076(ヒツジ)、NP786966(ウシ)等のアミノ酸配列を有するタンパク質を挙げることができる。エラスチン様タンパク質の具体例としては、配列番号4で示されるアミノ酸配列を含むタンパク質を挙げることができる。配列番号4で示されるアミノ酸配列は、NCBIのGenBankのアクセッション番号AAC98395のアミノ酸配列の121残基目から390残基目までのアミノ酸配列のN末端に配列番号6で示されるアミノ酸配列(タグ配列及びヒンジ配列)が付加されたものである。
ケラチン様タンパク質(ケラチン又はそれに由来するタンパク質)としては、例えば、カプラ・ヒルクス(Capra hircus)のタイプIケラチン等を挙げることができる。ケラチン様タンパク質の具体例としては、配列番号5で示されるアミノ酸配列(NCBIのGenBankのアクセッション番号ACY30466のアミノ酸配列)を含むタンパク質を挙げることができる。
構造タンパク質としては、フィブロイン様タンパク質が好ましく、クモ糸フィブロイン様タンパク質(クモ糸フィブロイン又はそれに由来するタンパク質)がより好ましい。このような構造タンパク質を用いることで、機械的強度に一層優れる成形体が得られる。
構造タンパク質は、例えば、構造タンパク質をコードする核酸配列と,当該核酸配列に作動可能に連結された1又は複数の調節配列とを有する発現ベクターで形質転換された宿主により、当該核酸を発現させることにより生産することができる。
目的とするタンパク質をコードする核酸の製造方法は特に制限されない。例えば、天然の構造タンパク質をコードする遺伝子を利用して、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)などで増幅しクローニングする方法、又は、化学的に合成する方法によって、当該核酸を製造することができる。核酸の化学的な合成方法も特に制限されず、例えば、NCBIのウェブデータベースなどより入手した構造タンパク質のアミノ酸配列情報をもとに、AKTA oligopilot plus 10/100(GEヘルスケア・ジャパン株式会社)などで自動合成したオリゴヌクレオチドをPCRなどで連結する方法によって、核酸を化学的に合成することができる。この際に、タンパク質の精製や確認を容易にするため、上記のアミノ酸配列のN末端に開始コドン及びHis10タグからなるアミノ酸配列を付加したアミノ酸配列からなるタンパク質をコードする核酸を合成してもよい。
調節配列は、宿主における組換えタンパク質の発現を制御する配列(例えば、プロモーター、エンハンサー、リボソーム結合配列、転写終結配列等)であり、宿主の種類に応じて適宜選択することができる。プロモーターとして、宿主細胞中で機能し、目的とするタンパク質を発現誘導可能な誘導性プロモーターを用いても良い。誘導性プロモーターは、誘導物質(発現誘導剤)の存在、リプレッサー分子の非存在、又は温度、浸透圧若しくはpH値の上昇若しくは低下等の物理的要因により、転写を制御できるプロモーターである。
発現ベクターの種類は、プラスミドベクター、ウイルスベクター、コスミドベクター、フォスミドベクター、人工染色体ベクター等、宿主の種類に応じて適宜選択することができる。発現ベクターとしては、宿主細胞において自立複製が可能、又は宿主の染色体中への組込みが可能で、目的とするタンパク質をコードする核酸を転写できる位置にプロモーターを含有しているものが好適に用いられる。
宿主として、原核生物、並びに酵母、糸状真菌、昆虫細胞、動物細胞及び植物細胞等の真核生物のいずれも好適に用いることができる。
原核生物の好ましい例として、エシェリヒア属、ブレビバチルス属、セラチア属、バチルス属、ミクロバクテリウム属、ブレビバクテリウム属、コリネバクテリウム属及びシュードモナス属等に属する細菌を挙げることができる。
原核生物を宿主とする場合、目的とするタンパク質をコードする核酸を導入するベクターとしては、例えば、pBTrp2(ベーリンガーマンハイム社製)、pGEX(Pharmacia社製)、pUC18、pBluescriptII、pSupex、pET22b、pCold、pUB110、pNCO2(特開2002−238569号公報)等を挙げることができる。
真核生物の宿主としては、例えば、酵母及び糸状真菌(カビ等)を挙げることができる。酵母としては、例えば、サッカロマイセス属、ピキア属、シゾサッカロマイセス属等に属する酵母を挙げることができる。糸状真菌としては、例えば、アスペルギルス属、ペニシリウム属、トリコデルマ(Trichoderma)属等に属する糸状真菌を挙げることができる。
真核生物を宿主とする場合、目的とするタンパク質をコードする核酸を導入するベクターとしては、例えば、YEP13(ATCC37115)、YEp24(ATCC37051)等を挙げることができる。
上記宿主細胞への発現ベクターの導入方法としては、上記宿主細胞へDNAを導入する方法であればいずれも用いることができる。例えば、カルシウムイオンを用いる方法〔Proc. Natl. Acad. Sci. USA,69,2110 (1972)〕、エレクトロポレーション法、スフェロプラスト法、プロトプラスト法、酢酸リチウム法、コンピテント法等を挙げることができる。
発現ベクターで形質転換された宿主による核酸の発現方法としては、直接発現のほか、モレキュラー・クローニング第2版に記載されている方法等に準じて、分泌生産、融合タンパク質発現等を行うことができる。
目的とするタンパク質は、例えば、発現ベクターで形質転換された宿主を培養培地中で培養し、培養培地中に当該タンパク質を生成蓄積させ、該培養培地から採取することにより製造することができる。宿主を培養培地中で培養する方法は、宿主の培養に通常用いられる方法に従って行うことができる。
宿主が、大腸菌等の原核生物又は酵母等の真核生物である場合、培養培地として、宿主が資化し得る炭素源、窒素源及び無機塩類等を含有し、宿主の培養を効率的に行える培地であれば天然培地、合成培地のいずれを用いてもよい。
炭素源としては、上記形質転換微生物が資化し得るものであればよく、例えば、グルコース、フラクトース、スクロース、及びこれらを含有する糖蜜、デンプン及びデンプン加水分解物等の炭水化物、酢酸及びプロピオン酸等の有機酸、並びにエタノール及びプロパノール等のアルコール類を用いることができる。窒素源としては、例えば、アンモニア、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、酢酸アンモニウム及びリン酸アンモニウム等の無機酸又は有機酸のアンモニウム塩、その他の含窒素化合物、並びにペプトン、肉エキス、酵母エキス、コーンスチープリカー、カゼイン加水分解物、大豆粕及び大豆粕加水分解物、各種発酵菌体及びその消化物を用いることができる。無機塩類としては、例えば、リン酸第一カリウム、リン酸第二カリウム、リン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム、硫酸第一鉄、硫酸マンガン、硫酸銅及び炭酸カルシウムを用いることができる。
大腸菌等の原核生物又は酵母等の真核生物の培養は、例えば、振盪培養又は深部通気攪拌培養等の好気的条件下で行うことができる。培養温度は、例えば、15〜40℃である。培養時間は、通常16時間〜7日間である。培養中の培養培地のpHは3.0〜9.0に保持することが好ましい。培養培地のpHの調整は、無機酸、有機酸、アルカリ溶液、尿素、炭酸カルシウム及びアンモニア等を用いて行うことができる。
また、培養中、必要に応じて、アンピシリン及びテトラサイクリン等の抗生物質を培養培地に添加してもよい。プロモーターとして誘導性のプロモーターを用いた発現ベクターで形質転換した微生物を培養するときには、必要に応じてインデューサーを培地に添加してもよい。例えば、lacプロモーターを用いた発現ベクターで形質転換した微生物を培養するときにはイソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシド等を、trpプロモーターを用いた発現ベクターで形質転換した微生物を培養するときにはインドールアクリル酸等を培地に添加してもよい。
タンパク質の単離、精製は通常用いられている方法で行うことができる。例えば、タンパク質が、細胞内に溶解状態で発現した場合には、培養終了後、宿主細胞を遠心分離により回収し、水系緩衝液に懸濁した後、超音波破砕機、フレンチプレス、マントンガウリンホモゲナイザー及びダイノミル等により宿主細胞を破砕し、無細胞抽出液を得る。無細胞抽出液を遠心分離することにより得られる上清から、タンパク質の単離精製に通常用いられている方法、すなわち、溶媒抽出法、硫安等による塩析法、脱塩法、有機溶媒による沈殿法、ジエチルアミノエチル(DEAE)−セファロース、DIAION HPA−75(三菱化成社製)等のレジンを用いた陰イオン交換クロマトグラフィー法、S−Sepharose FF(Pharmacia社製)等のレジンを用いた陽イオン交換クロマトグラフィー法、ブチルセファロース、フェニルセファロース等のレジンを用いた疎水性クロマトグラフィー法、分子篩を用いたゲルろ過法、アフィニティークロマトグラフィー法、クロマトフォーカシング法、等電点電気泳動等の電気泳動法等の方法を単独又は組み合わせて使用し、精製標品を得ることができる。
また、タンパク質が細胞内に不溶体を形成して発現した場合は、同様に宿主細胞を回収後、破砕し、遠心分離を行うことにより、沈殿画分としてタンパク質の不溶体を回収する。回収したタンパク質の不溶体は蛋白質変性剤で可溶化することができる。該操作の後、上記と同様の単離精製法によりタンパク質の精製標品を得ることができる。
タンパク質が細胞外に分泌された場合には、培養上清からタンパク質を回収することができる。すなわち、培養物を遠心分離等の手法により処理することにより培養上清を取得し、該培養上清から、上記と同様の単離精製法を用いることにより、精製標品を得ることができる。
[多価アルコール類]
本実施形態において、多価アルコール類は2以上のヒドロキシ基を有し、多価アルコール類の炭素原子数は12以下である。
多価アルコール類の炭素原子数は、好ましくは10以下であり、より好ましくは7以下であり、更に好ましくは6以下である。また、多価アルコール類の炭素原子数は2以上であることが好ましい。
多価アルコール類は、低級アルコール、糖類及び糖アルコールからなる群より選択される少なくとも一種を含むことが好ましい。このような多価アルコール類を用いることで射出成形性により優れた組成物が得られやすくなる。
低級アルコールは、炭素原子数5以下のアルコール類を示す。低級アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、グリセリン、エリトリトール、キシリトール等を挙げることができる。
糖類としては、単糖類及び二糖類が挙げられ、これらのうち単糖類がより好適に用いられる。単糖類としては、例えば、グルコース、フルクトース等を挙げることができる。二糖類としては、例えば、スクロース等を挙げることができる。
糖アルコールとしては、例えば、グリセリン、エリトリトール、キシリトール等が挙げられる。
本実施形態では、構造タンパク質に多価アルコール類を添加することで、構造タンパク質を射出成形等の流動性が要求される成形方法に適用可能にしている。多価アルコール類の添加量は、モールド成形用組成物が射出成形等に適用可能な流動性を発現できる範囲であれば特に限定されない。多価アルコール類の添加量は、例えば、構造タンパク質100質量部に対して、20質量部以上であることが好ましく、25質量部以上であることがより好ましい。また、多価アルコール類の添加量は、例えば、構造タンパク質100質量部に対して、40質量部以下であることが好ましく、35質量部以下であることがより好ましい。
本実施形態に係るモールド成形用組成物は、水を更に含有していてよい。構造タンパク質に多価アルコール類と併せて水を添加することで、流動性が一層向上する傾向がある。
水の添加量は特に限定されず、例えば、構造タンパク質100質量部に対して、7質量部以上であることが好ましく、10質量部以上であることがより好ましい。また、水の添加量は、例えば、構造タンパク質100質量部に対して、35質量部以下であることが好ましく、20質量部以下であることがより好ましく、15質量部以下であることが更に好ましい。水の添加量が多すぎると成形体中に気泡が混じったり、成形体が収縮しやすくなる場合があるが、上記範囲であれば、これらの問題を避けつつ流動性向上効果を十分に得ることができる。
本実施形態において、モールド成形用組成物の製造方法は特に限定されず、構造タンパク質と多価アルコール類とを公知の方法で混合すればよい。すなわち、モールド成形用組成物は、構造タンパク質と多価アルコール類とを混合した混合物であってよい。
本実施形態に係るモールド成形用組成物は、当該組成物中で構造タンパク質が高分散していることが好ましい。この観点から、モールド成形用組成物は、構造タンパク質の粉体と多価アルコール類とを混合した混合物、又は、構造タンパク質と多価アルコール類とを粉砕混合した混合物であることが好ましく、構造タンパク質の粉体と多価アルコール類とを粉砕混合した混合物であることがより好ましい。なお、ここで粉砕混合とは、混合中に構造タンパク質が粉砕され、微粉化又は小径化することを示す。
本実施形態では、構造タンパク質と多価アルコール類との混合時に、水を同時に混合してもよい。
本実施形態に係るモールド成形用組成物は、加熱加圧によって、射出成形等に適用可能な流動性を発現できる組成物である。モールド成形用組成物は、例えば、120〜150℃(より好ましくは130〜140℃)の加熱、及び、20〜45MPa(より好ましくは25〜30MPa)の加圧によって上述の流動性を発現する組成物であることが好ましい。このような温度範囲で成形を行うことで、より機械的特性に優れた成形体を製造することができる。
(成形体)
本実施形態に係る成形体は、上述のモールド成形用組成物をモールド成形(好適には射出成形)した成形体である。成形体は、上記構造タンパク質又はその変性体を含有する固体材料で構成される。変性体は、成形時の加熱加圧によってモールド成形用組成物中の構造タンパク質が変性したものを示し、例えば、構造タンパク質の熱変性物、構造タンパク質と多価アルコール類との反応物等であってよい。
好適な一態様において、成形体は、構造タンパク質及び多価アルコール類を含有する固体材料で構成されたものであってよい。
成形体を構成する固体材料において、構造タンパク質は、粉体として存在せず、一体化していることが好ましい。成形体が、構造タンパク質の粉体が押し固められた状態であると、機械的強度が劣り、白濁等の外観上の問題も生じる。本実施形態では、上述のモールド成形用組成物に多価アルコール類を添加したことで、成形時に構造タンパク質が流動しやすくなり、外観に優れた(例えば、べっこうのような外観の)成形体を得ることができる。
本実施形態において、モールド成形の方法は特に限定されず、例えば、以下の方法であってよい。
好適な一態様において、成形体は、上述のモールド成形用組成物を加圧下で加熱して、流動材料を得る加熱工程と、流動材料を金型内に注入する注入工程と、金型内に注入された流動材料を冷却して、上述の固体材料からなる成形体を得る冷却工程と、を含む製造方法によって製造してよい。
加熱工程における加熱温度は、特に限定されず、モールド成形用組成物が十分な流動性を発現できる温度(すなわち、十分な流動性を有する流動材料が得られる温度)であればよい。加熱温度は、例えば120℃以上であってよく、130℃以上であることが好ましい。また、加熱温度は、例えば150℃以下であってよく、140℃以下であることが好ましい。
加熱工程における加圧条件は、特に限定されず、加熱による多価アルコール類の気化が十分に抑制され、且つ、モールド成形用組成物が十分な流動性を発現できる条件であればよい。加圧条件は、例えば、20MPa以上であってよく、25MPa以上であることが好ましい。また、加圧条件は、例えば、45MPa以下であってよく、30MPa以下であることが更に好ましい。
注入工程では、金型内に流動材料が注入される。このとき、金型内の細部にまで流動材料が注入されるように、流動材料に圧力を付すことが好ましい。また、注入工程では、金型内が十分に充填される前に流動材料が固化することを防ぐため、金型が加熱されていることが好ましい。これらの圧力及び加熱の条件は、流動材料の流動性及び金型内の形状等に応じて適宜調整できる。
冷却工程では、金型内に注入された流動材料が冷却されて固化し、金型内の形状に対応した形状の成形体が得られる。冷却方法は特に限定されず、公知の方法から適宜選択できる。
上記製造方法では、モールド成形用組成物に含まれる多価アルコール類が、加熱工程における加熱温度より高い沸点を有していることが好ましい。これにより、加熱工程及び注入工程における多価アルコール類の気化が抑制され、発泡等による成形体の外観形状の悪化を避けることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
<クモ糸フィブロイン様タンパク質の製造>
(1)発現株の作製
ネフィラ・クラビペス(Nephila clavipes)由来のフィブロイン(GenBankアクセッション番号:P46804.1、GI:1174415)の塩基配列及びアミノ酸配列に基づき、配列番号1で示されるアミノ酸配列を有する改変フィブロイン(以下、「PRT410」ともいう。)を設計した。なお、配列番号1で示されるアミノ酸配列は、ネフィラ・クラビペス由来のフィブロインのアミノ酸配列に対して、生産性の向上を目的としてアミノ酸残基の置換、挿入及び欠失を施したアミノ酸配列を有し、さらにN末端に配列番号6で示されるアミノ酸配列(タグ配列及びヒンジ配列)が付加されている。
次に、PRT410をコードする核酸を合成した。当該核酸には、5’末端にNdeIサイト及び終止コドン下流にEcoRIサイトを付加した。当該核酸をクローニングベクター(pUC118)にクローニングした。その後、同核酸をNdeI及びEcoRIで制限酵素処理して切り出した後、タンパク質発現ベクターpET−22b(+)に組換えて発現ベクターを得た。
(2)タンパク質の発現
配列番号1で示されるアミノ酸配列を有するタンパク質をコードする核酸を含むpET22b(+)発現ベクターで、大腸菌BLR(DE3)を形質転換した。当該形質転換大腸菌を、アンピシリンを含む2mLのLB培地で15時間培養した。当該培養液を、アンピシリンを含む100mLのシード培養用培地(表1)にOD600が0.005となるように添加した。培養液温度を30℃に保ち、OD600が5になるまでフラスコ培養を行い(約15時間)、シード培養液を得た。
Figure 2019054503
当該シード培養液を、500mlの生産培地(表2)を添加したジャーファーメンターにOD600が0.05となるように添加した。培養液温度を37℃に保ち、pH6.9で一定に制御して培養した。また培養液中の溶存酸素濃度を、溶存酸素飽和濃度の20%に維持するようにした。
Figure 2019054503
生産培地中のグルコースが完全に消費された直後に、フィード液(グルコース455g/1L、Yeast Extract 120g/1L)を1ml/分の速度で添加した。培養液温度を37℃に保ち、pH6.9で一定に制御して培養した。また培養液中の溶存酸素濃度を、溶存酸素飽和濃度の20%に維持するようにし、20時間培養を行った。その後、1Mのイソプロピル−β−チオガラクトピラノシド(IPTG)を培養液に対して終濃度1mMになるよう添加し、目的のタンパク質を発現誘導させた。IPTG添加後20時間経過した時点で、培養液を遠心分離し、菌体を回収した。IPTG添加前とIPTG添加後の培養液から調製した菌体を用いてSDS−PAGEを行い、IPTG添加に依存した目的とするタンパク質サイズのバンドの出現により、目的とするタンパク質の発現を確認した。
(3)タンパク質の精製
IPTGを添加してから2時間後に回収した菌体を20mM Tris−HCl buffer(pH7.4)で洗浄した。洗浄後の菌体を約1mMのPMSFを含む20mMTris−HCl緩衝液(pH7.4)に懸濁させ、高圧ホモジナイザー(GEA Niro Soavi社)で細胞を破砕した。破砕した細胞を遠心分離し、沈殿物を得た。得られた沈殿物を、高純度になるまで20mMTris−HCl緩衝液(pH7.4)で洗浄した。洗浄後の沈殿物を100mg/mLの濃度になるように8M グアニジン緩衝液(8Mグアニジン塩酸塩、10mMリン酸二水素ナトリウム、20mMNaCl、1mMTris−HCl、pH7.0)で懸濁し、60℃で30分間、スターラーで撹拌し、溶解させた。溶解後、透析チューブ(三光純薬株式会社製のセルロースチューブ36/32)を用いて水で透析を行った。透析後に得られた白色の凝集タンパク質を遠心分離により回収し、凍結乾燥機で水分を除き、凍結乾燥粉末を回収した。この凍結乾燥粉末を、クモ糸フィブロイン様タンパク質「PRT410」の粉末として、実施例及び比較例に用いた。
(実施例1)
上記タンパク質粉末70重量%、エチレングリコール(東京化成工業社製、炭素原子数:2)20重量%及び水10重量%を家庭用ミルサー(岩谷産業社製IFM−800DG)に投入し混合して、モールド成形用組成物を得た。
得られたモールド成形用組成物について、以下の方法で流動性及び成形性を評価した。評価の結果、流動性及び成形性はいずれもAであった。
<評価方法>
モールド成形用組成物を、直径5mmの押出口を有する耐圧容器に投入し、押出口を塞いだ状態で加熱加圧して、加熱温度140℃及び圧力5.6MPaの条件で1分間保持した。次いで、組成物を押出口から最大圧力40MPaで押し出し、容器外に押し出された組成物を室温まで冷却した。
押出口から組成物を十分に押し出すことができた場合をA、一部が押し出されたものの耐圧容器に組成物が残存した場合をB、押し出しできなかった場合をCとして、流動性を評価した。また、冷却後の組成物を観察し、白濁のない均一な固体材料が得られた場合をA、一部に白濁が見られた場合をB、粉末を押し固めた状態又は全体に白濁が見られた場合をCとして、成形性を評価した。
なお、流動性の評価がAの組成物については、射出成形によって成形体を製造可能であることを確認した。また、流動性の評価がB又はCの組成物では、射出成形による成形体の製造が困難であった。
(実施例2)
エチレングリコールに替えてグリセリン(和光純薬工業社製、炭素原子数:3)20重量%を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてモールド成形用組成物を得た。得られたモールド成形用組成物を、実施例1と同様の評価方法で評価したところ、流動性及び成形性のいずれもAであった。
(実施例3)
エチレングリコールに替えてグルコース(和光純薬工業社製、D−グルコース、炭素原子数:6)20重量%を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてモールド成形用組成物を得た。得られたモールド成形用組成物を、実施例1と同様の評価方法で評価したところ、流動性及び成形性のいずれもAであった。
(比較例1)
エチレングリコールに替えて、ポリビニルアルコール(和光純薬工業社製、ポリビニルアルコール1000、部分けん化型)20重量%を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてモールド成形用組成物を得た。得られたモールド成形用組成物を、実施例1と同様の評価方法で評価したところ、流動性はB、成形性はCであった。
(比較例2)
エチレングリコールに替えて、ポリビニルアルコール(和光純薬工業社製、ポリビニルアルコール(重合度約2000)、完全けん化)20重量%を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてモールド成形用組成物を得た。得られたモールド成形用組成物を、実施例1と同様の評価方法で評価したところ、流動性及び成形性はいずれもCであった。
(比較例3)
エチレングリコールに替えて、セルロースナノファイバー(ダイセルファインケム社製、セリッシュ KY100G)20重量%を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてモールド成形用組成物を得た。得られたモールド成形用組成物を、実施例1と同様の評価方法で評価したところ、流動性はC、成形性はBであった。
(比較例4)
エチレングリコールに替えて、トリメリット酸エステル(ADEKA社製、アデカサイザー C−9N、炭素原子数:36)20重量%を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてモールド成形用組成物を得た。得られたモールド成形用組成物を、実施例1と同様の評価方法で評価したところ、流動性はB、成形性はCであった。
実施例及び比較例の結果を表3に示す。
Figure 2019054503
本発明に係るモールド成形用組成物は、構造タンパク質を含有し、且つ、射出成形等の流動性が要求される成形方法にも適用できる。このため、本発明に係るモールド成形用組成物は、石油由来の材料の代替材料として、好適に利用することができる。

Claims (9)

  1. 構造タンパク質と、
    2以上のヒドロキシ基を有し、且つ、炭素原子数が12以下の多価アルコール類と、
    を含有する、モールド成形用組成物。
  2. 前記多価アルコール類が、低級アルコール、糖類及び糖アルコールからなる群より選択される少なくとも一種を含む、請求項1に記載のモールド成形用組成物。
  3. 前記構造タンパク質がフィブロイン様タンパク質を含む、請求項1又は2に記載のモールド成形用組成物。
  4. 前記フィブロイン様タンパク質がクモ糸フィブロイン様タンパク質を含む、請求項3に記載のモールド成形用組成物。
  5. 前記構造タンパク質と、前記多価アルコール類と、水とを混合した混合物である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のモールド成形用組成物。
  6. 射出成形用である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のモールド成形用組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のモールド成形用組成物をモールド成形した成形体であって、
    前記構造タンパク質又はその変性体を含有する固体材料からなる、成形体。
  8. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のモールド成形用組成物を加圧下で加熱して、流動材料を得る加熱工程と、
    前記流動材料を金型内に注入する注入工程と、
    前記金型内に注入された前記流動材料を冷却して、前記構造タンパク質又はその変性体を含有する固体材料からなる成形体を得る冷却工程と、
    を含む、成形体の製造方法。
  9. 前記多価アルコール類が、前記加熱工程における加熱温度より高い沸点を有する、請求項8に記載の製造方法。
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