JPWO2019003797A1 - 光ファイバ増幅器および光ファイバ増幅システム - Google Patents

光ファイバ増幅器および光ファイバ増幅システム Download PDF

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Abstract

高い電力利用効率を実現可能な光ファイバ増幅器を提供する。光ファイバ1021は、光信号を通過させ、その光信号に励起光が合成されると、その光信号の信号強度を増幅する光ファイバである。光源1031〜103Nは、励起光を出力する複数の光源であって、励起光出力強度対消費電力特性がそれぞれ異なる複数の光源である。光源駆動手段1061は、光源から励起光を出力させる。合成手段1041は、光源から出力された励起光を光信号に合成させる。スイッチ1071は、個々の光源毎に光源に対応する励起光の入力端を有し、励起光を合成手段1041に出力するための出力端を有する。

Description

本発明は、光信号の信号強度を増幅させる光ファイバ増幅器および光ファイバ増幅システムに関する。
光信号の信号強度を増幅させる光ファイバ増幅器の例が、特許文献1に記載されている。特許文献1には、光信号が入力される希土類添加ファイバに、励起光源から出力される励起光を入力することで、光信号の信号強度を増幅する構成が記載されている。特許文献2にも同様の構成が記載されている。
このような光ファイバ増幅器は、高効率・高利得であり、利得がほぼ偏波無依存であることから光ファイバ通信システムの光信号中継用の増幅器として用いられる。
また、特許文献3には、入力される光信号が1.55μm帯の光信号であることが開示され、励起光が1.48μm帯の光であることが開示されている。また、特許文献3には、現用励起光源と待機用励起光源とを備える構成が開示されている。
特開平11−112434号公報 特開平9−116506号公報 特開平6−326383号公報
一般的な光ファイバ増幅器の例として、図9に例示する光ファイバ増幅器が考えられる。図9に例示する光ファイバ121は、希土類イオンが添加された光ファイバである。ここでは、光ファイバ121にエルビウムイオンが添加された場合を例にして説明する。なお、ここでは、図9に示す位置Aから位置Bまでの範囲に、エルビウムイオンが添加されているものとして説明する。光ファイバ121には、図9に示すように、第1の光アイソレータ171と、第1の信号強度モニタ101と、光合波器141と、第2の信号強度モニタ102と、第2の光アイソレータ172とが設けられる。
また、光ファイバ増幅器は、利得制御回路151と、1つの励起光源131と、光源駆動回路161とを備える。
光ファイバ121には、光信号Linが入力され、信号強度増幅後の光信号Loutが出力される。第1の光アイソレータ171および第2の光アイソレータ172は、光信号の伝搬方向を一定方向に制限する。
第1の信号強度モニタ101は、入力される光信号Linの信号強度をモニタし、利得制御回路151にその信号強度を通知する。利得制御回路151は、出力される光信号Loutの信号強度が一定になるように、光信号Linの信号強度と、一定とすべき信号強度との利得を算出する。なお、第2の信号強度モニタ102は、光信号Loutの信号強度をモニタし、利得制御回路151にその信号強度を通知する。利得制御回路151は、第2の信号強度モニタ102から通知された信号強度によって、光信号Loutの信号強度が所定の一定値になっていることを確認する。
利得制御回路151は、上記のように算出した利得を光源駆動回路161に通知する。光源駆動回路161は、励起光源131を駆動し、利得に応じた励起光出力強度で、励起光源131から励起光を出力させる。
光合波器141は、励起光源131から出力された励起光を光信号Linに合成させる。エルビウムイオンが添加された光ファイバ121において、光信号Linに励起光が合成されることで、光信号Linの信号強度が増幅され、信号強度増幅後の光信号Loutが出力される。
光信号は、一般的に、1.55μm帯の光信号である。また、励起光は、一般的に、1.48μm帯の光または0.98μm帯の光である。
図9に例示する一般的な光ファイバ増幅器が用いられる光ファイバ通信システムは、通信の高速化および大容量化に重要な役割を担っている。そして、通信容量の増大に対応できるように、波長多重化の関連技術の開発が盛んに行われている。
そして、光ファイバ増幅器を長期にわたり効率よく運用するために、運用初期には、「信号伝達に用いられる帯域」を狭くし、トラフィックの増大に合わせて、波長多重化によって「信号伝達に用いられる帯域」を広くする手法がとられる。このように、運用開始後のトラフィックの増大に合わせて、「信号伝達に用いられる帯域」が変化する。なお、「信号伝達に用いられる帯域」は、スペクトラム、WDM(Wavelength Division Multiplexing)の信号使用率、あるいは、波長充填率とも称することができる。以下、「信号伝達に用いられる帯域」を、単に、帯域と記す場合がある。
図9に示す光ファイバ増幅器は、1つの励起光源131を備える。そして、励起光源131は、光信号の最大の帯域に合わせて設計される。すなわち、「信号伝達に用いられる帯域」が広くなった場合に、励起光出力強度が高い励起光を出力できるように、励起光源131は設計される。図10は、そのような励起光源131の励起光出力強度対消費電力特性を示す模式図である。図10に示す横軸は、励起光源の励起光出力強度である。なお、励起光出力強度は、ほぼ「信号伝達に用いられる帯域」に比例すると言える。また、図10に示す縦軸は、励起光源の消費電力である。上記のように、「信号伝達に用いられる帯域」が広くなった場合に、励起光出力強度が高い励起光を出力できるように設計された励起光源131では、帯域が狭い場合でも、消費電力はそれほど低下しない。すると、例えば、運用開始後のように、帯域を狭くした状態では、消費電力が大きくなってしまう。
図10に破線に示すように、消費電力が励起光出力強度に比例することが好ましい。しかし、上述のように、帯域が狭い場合でも、消費電力はそれほど低下せず、帯域を狭くした状態では、消費電力が大きくなってしまう。
また、低消費電力化を優先し、帯域を狭くした状態で消費電力が小さくなるように設計した場合には、帯域を広くしたときに、励起光出力強度が高い励起光を出力できない。
そこで、本発明は、高い電力利用効率を実現可能な光ファイバ増幅器および光ファイバ増幅システムを提供することを目的とする。
本発明による光ファイバ増幅器は、光信号を通過させ、その光信号に励起光が合成されると、その光信号の信号強度を増幅する光ファイバと、励起光を出力する複数の光源であって、励起光出力強度対消費電力特性がそれぞれ異なる複数の光源と、光源から励起光を出力させる光源駆動手段と、光源から出力された励起光を光信号に合成させる合成手段と、個々の光源毎に光源に対応する励起光の入力端を有し、励起光を合成手段に出力するための出力端を有するスイッチとを備えることを特徴とする。
本発明によれば、高い電力利用効率を実現することができる。
本発明の第1の実施形態の光ファイバ増幅器の構成例を示すブロック図である。 複数の励起光源の励起光出力強度対消費電力特性を表す模式図である。 一般的な光ファイバ増幅器と、本発明による光ファイバ増幅器との消費電力の差を示す模式図である。 本発明の第2の実施形態の光ファイバ増幅器の構成例を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態の光ファイバ増幅器の構成例を示すブロック図である。 本発明の第4の実施形態の光ファイバ増幅システムの構成例を示すブロック図である。 本発明の第5の実施形態の光ファイバ増幅器の構成例を示すブロック図である。 本発明の概要を示すブロック図である。 一般的な光ファイバ増幅器の例を示す模式図である。 一般的な光ファイバ増幅器に設けられる励起光源の励起光出力強度対消費電力特性を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
前述の場合と同様に、各実施形態において、「信号伝達に用いられる帯域」を、単に、帯域と記す場合がある。前述のように、「信号伝達に用いられる帯域」は、スペクトラム、WDMの信号使用率、あるいは、波長充填率とも称することができる。
実施形態1.
図1は、本発明の第1の実施形態の光ファイバ増幅器の構成例を示すブロック図である。第1の実施形態の光ファイバ増幅器は、第1の信号強度モニタ1と、第2の信号強度モニタ2と、帯域モニタ3と、第1の光アイソレータ11と、第2の光アイソレータ12と、光ファイバ21と、複数の励起光源31〜3Nと、光合波器41と、利得制御回路51と、光源駆動回路61と、スイッチ71と、出力モニタ81と、スイッチ制御回路91とを備える。
光ファイバ21は、希土類イオンが添加された光ファイバである。ここでは、光ファイバ21にエルビウムイオンが添加されている場合を例にして説明する。また、図1に示す位置Aから位置Bまでの範囲に、エルビウムイオンが添加されているものとして説明する。
また、第1の実施形態の光ファイバ増幅器は1本の光ファイバ21を備える。本実施形態において、光ファイバ21は、1本のコアを含む。
光ファイバ21は、光信号を通過させる。光ファイバ21に、希土類イオン(本例では、エルビウムイオン)が添加されていることによって、その光信号に励起光が合成されると、その光信号の信号強度は増幅される。
すなわち、光ファイバ21は、光信号を通過させ、その光信号に励起光が合成されると、その光信号の信号強度を増幅する光ファイバである。
図1に示す例において、光ファイバ21に入力される光信号をLinと記す。また、光ファイバから出力される増幅後の光信号をLoutと記す。また、便宜的に、光ファイバ21において、光信号Linが入力される側を上流側と記し、光信号Loutが出力される側を下流側と記す。
光ファイバ21において、エルビウムイオンの添加範囲の開始位置Aよりも上流側に、第1の信号強度モニタ1が接続され、さらに上流側に第1の光アイソレータ11が接続されている。また、光ファイバ21において、エルビウムイオンの添加範囲の終了位置Bよりも下流側に第2の信号強度モニタ2が接続され、さらに下流側に第2の光アイソレータが接続されている。
また、第1の信号強度モニタ1および第2の信号強度モニタ2はそれぞれ、利得制御回路51に接続されている。さらに、利得制御回路51は、光源駆動回路61に接続されている。
また、第1の光アイソレータ11と第1の信号強度モニタ1との間に、帯域モニタ3が接続されている。さらに、帯域モニタ3は、光源駆動回路61に接続されている。
光源駆動回路61には、各励起光源31〜3Nが接続されている。
スイッチ71は、個々の励起光源毎に、励起光源に対応する励起光の入力端を備える。図1に示す例では、スイッチ71は、入力端I1〜INを備える。例えば、入力端I1は励起光源31に対応し、入力端I2は励起光源32に対応している。スイッチ71の他の入力端もそれぞれ1つの励起光源に対応している。
各励起光源31〜3Nの光出力端は、スイッチ71の対応する入力端I1〜INに接続されている。例えば、励起光源31の光出力端は、スイッチ71の入力端I1に接続されている。
また、スイッチ71は、入力された励起光を光合波器41に出力するための出力端O1を備えている。本実施形態では、スイッチ71は、1つの出力端O1を備えている。出力端O1は、光合波器41に接続されている。また、光合波器41は、光ファイバ21におけるエルビウムイオンの添加範囲内に設けられている。
また、各励起光源31〜3Nの光出力端は、出力モニタ81に接続されている。
出力モニタ81は、光源駆動回路61およびスイッチ制御回路91に接続されている。スイッチ制御回路91は、スイッチ71に接続されている。
次に、個々の要素について説明する。
各励起光源31〜3Nは、それぞれ、励起光出力強度対消費電力特性が異なる励起光源である。図2は、複数の励起光源の励起光出力強度対消費電力特性を表す模式図である。図2に示す横軸は、励起光源の励起光出力強度である。なお、励起光出力強度は、ほぼ「信号伝達に用いられる帯域」に比例すると言える。後述のように、利得制御回路51によって算出される利得はあまり変化しない傾向があるためである。図2に示す縦軸は、励起光源の消費電力である。図2では、励起光源31〜35の特性の例を模式的に示している。消費電力が小さいほど、励起光出力強度の上限値が小さい。例えば、図2に示す例では、低消費電力化の観点からは、励起光源31,32,33,34,35の順に好ましい。ただし、励起光源31は、励起光出力強度R1までの励起光を出力できるが、それ以上の励起光出力強度の励起光は出力できない。同様に、励起光源32,33,34が出力できる励起光の励起光出力強度の上限は、それぞれR2,R3,R4である。
例えば、励起光出力強度a(図2参照)の励起光を出力する場合、消費電力が最も小さい励起光源31から励起光を出力することが好ましい。また、励起光出力強度b(図2参照)の励起光を出力する場合、R1<bであるので、励起光源31は使用できない。この場合、励起光源31以外で最も消費電力が小さい励起光源32から励起光を出力することが好ましい。
本発明では、励起光出力強度対消費電力特性がそれぞれ異なる複数の励起光源の中から適切な励起光源を選択することによって、高い電力利用効率を実現する。
また、個々の励起光源31〜3Nは、それぞれペルチエ冷却器を備える。そして、個々の励起光源に対応する個々のペルチエ冷却器の最大吸熱量は、それぞれ異なる。このように、励起光源に設けられるペルチエ冷却器の最大吸熱量をそれぞれ異なるようにすることで、各励起光源31〜3Nの励起光出力強度対消費電力特性を変えることができる。ただし、ペルチエ冷却器の最大吸熱量だけでなく、他の要素も変化させて、各励起光源31〜3Nの励起光出力強度対消費電力特性を変えてもよい。
各励起光源31〜3Nが出力する励起光の波長は共通である。例えば、各励起光源31〜3Nが出力する励起光の波長は、1.48μm帯で共通である。また、例えば、各励起光源31〜3Nが出力する励起光の波長は、0.98μm帯で共通であってもよい。
入力される光信号をLinの波長は、1.55μm帯である。
第1の光アイソレータ11および第2の光アイソレータ12は、光信号の伝搬方向を一定方向に制限する。
第1の信号強度モニタ1は、入力される光信号Linの信号強度をモニタし、利得制御回路51にその信号強度を通知する。
利得制御回路51は、出力される光信号Loutの信号強度が一定になるように、第1の信号強度モニタ1から通知された光信号Linの信号強度と、一定とすべき信号強度との利得を算出する。換言すれば、利得制御回路51は、光ファイバ21内で光信号Linの信号強度を所定の信号強度に増幅する際の利得を算出する。利得制御回路51は、増幅後における一定とすべき信号強度の値を予め記憶しておき、利得制御回路51は、光信号Linの信号強度とその信号強度との利得を算出すればよい。
また、第2の信号強度モニタ2は、出力される光信号Loutの信号強度をモニタし、利得制御回路51にその信号強度を通知する。利得制御回路51は、第2の信号強度モニタ2から通知された信号強度によって、光信号Loutの信号強度が所定の一定値になっていることを確認する。光信号Loutの信号強度が所定の一定値になっていなければ、利得制御回路51は、算出した利得を調整する。例えば、光信号Loutの信号強度を100で一定にすべきであるとする。第2の信号強度モニタ2から通知された実際の光信号Loutの信号強度が100より大きければ、利得制御回路51は、算出した利得の値を小さくするように調整する。また、第2の信号強度モニタ2から通知された実際の光信号Loutの信号強度が100より小さければ、利得制御回路51は、算出した利得の値を大きくするように調整する。
利得制御回路51は、算出した利得を光源駆動回路61に通知する。
帯域モニタ3は、光ファイバ21を通過する光信号Linの帯域(信号伝達に用いられる帯域)をモニタし、光源駆動回路61にその帯域を通知する。
光源駆動回路61は、利得制御回路51から通知された利得と、帯域モニタ3から通知された帯域との積を算出する。そして、光源駆動回路61は、その利得と帯域との積に基づいて、励起光を出力させる励起光源を、複数の励起光源31〜3Nの中から1つ選択する。
光源駆動回路61は、利得と帯域との積の範囲(数値範囲)と、選択する励起光源との対応関係を予め記憶している。光源駆動回路61は、例えば、範囲“0以上T1未満”と励起光源31とが対応し、範囲“T1以上T2未満”と励起光源32とが対応する等の対応関係を示す情報を予め記憶している。ここで、各範囲は重複せず境界を挟んで連続するように定められる。また、値の小さい範囲ほど、消費電力が小さな励起光源に対応付けられる。
例えば、上記の例において、利得と帯域との積が範囲“0以上T1未満”に属しているとする。この場合、光源駆動回路61は、範囲“0以上T1未満”に対応する励起光源31を選択する。
光源駆動回路61は、選択した1つの励起光源を駆動し、その励起光源に励起光を出力させる。このとき、光源駆動回路61は、利得と帯域との積に応じた励起光出力強度で、その励起光源から励起光を出力させる。光源駆動回路61は、利得と帯域との積の値が大きいほど、励起光出力強度を高くし、利得と帯域との積の値が小さいほど、励起光出力強度を低くする。
光源駆動回路61は、一旦、利得と帯域との積に基づいて1つの励起光源を選択した後には、出力モニタ81の指示に従って、励起光を出力させる励起光源を切り替える。
利得制御回路51は、例えば、定期的に利得を光源駆動回路61に通知する。帯域モニタ3も、例えば、定期的に帯域を光源駆動回路61に通知する。光源駆動回路61は、新たに利得および帯域が通知された場合、励起光を出力させている励起光源からの励起光の励起光出力強度を、その利得と帯域の積に応じて変化させる。上記のように、光源駆動回路61は、一旦、利得と帯域との積に基づいて1つの励起光源を選択した後には、出力モニタ81の指示に従って、励起光を出力させる励起光源を切り替える。従って、新たに利得および帯域が通知された場合、光源駆動回路61は、励起光出力強度を制御するが、励起光を出力させる励起光源を選択し直すことはしない。
出力モニタ81は、励起光源31〜3Nの光出力端から出力される励起光の励起光出力強度をモニタする。出力モニタ81は、励起光出力強度をモニタするためのセンサとして、例えば、フォトダイオードを備えていればよい。ただし、励起光出力強度をモニタするためのセンサは、フォトダイオード以外のセンサであってもよい。
具体的には、出力モニタ81は、光源駆動回路61によって駆動されている励起光源から出力される励起光の励起光出力強度をモニタする。
また、出力モニタ81は、予め励起光源毎に定められた励起光出力強度の範囲を記憶している。出力モニタ81は、例えば、励起光源31に定められた励起光出力強度の範囲“0以上R1未満(図2参照)”、励起光源32に定められた励起光出力強度の範囲“R1以上R2未満(図2参照)”、励起光源33に定められた励起光出力強度の範囲“R2以上R3未満(図2参照)”等を予め記憶している。励起光源毎に定められた励起光出力強度の範囲は、重複せず境界を挟んで連続するように定められる。
利得制御回路51が算出した利得と帯域モニタ3がモニタした光信号Linの帯域のうち、いずれか一方、または、両方が変化することによって、利得と帯域との積が変化したとする。すると、光源駆動回路61は、変化後の積に応じて、励起光を出力させている励起光源からの励起光の励起光出力強度を変化させる。出力モニタ81は、光源駆動回路61によって駆動されている励起光源から出力される励起光の励起光出力強度が、その励起光源に対して定められている励起光出力強度の範囲の境界値になると、励起光を出力させる励起光源を、その範囲の隣りの範囲に対応する励起光源に切り替えるように光源駆動回路61に対して指示する。また、出力モニタ81は、スイッチ制御回路91に対して、切り替え後の励起光源に対応するスイッチ71の入力端と、スイッチ71の出力端O1とを接続させることを指示する。
光源駆動回路61は、出力モニタ81の指示に従って、励起光を出力させる励起光源を切り替える。
また、スイッチ制御回路91は、出力モニタ81の指示に従って、切り替え後の励起光源に対応するスイッチ71の入力端と、スイッチ71の出力端O1とを接続させる。なお、スイッチ71の入力端と出力端とを接続させるとは、その入力端に入力された励起光がその出力端から出力される状態にすることを意味する。スイッチ制御回路91は出力端O1に接続させる入力端を制御していると言うことができる。
以下、図1に示すように、N個の入力端と1個の出力端O1とを備えるスイッチ71を、N×1スイッチ71と記す。
なお、N×1スイッチ71は、0.98μm帯の励起光または1.48μm帯の励起光、あるいは、その両方に対して動作可能なスイッチであり、最大挿入損失が1dB以下のスイッチである。
光合波器41は、N×1スイッチ71の出力端O1から出力された励起光を、光信号Linに合成させる。
個々の励起光源31〜3Nはそれぞれ、例えば、半導体レーザダイオードによって実現される。第1の信号強度モニタ1、第2の信号強度モニタ2、および、帯域モニタ3は、それぞれ専用のセンサによって実現される。
また、利得制御回路51、光源駆動回路61、出力モニタ81、および、スイッチ制御回路91は、例えば、それぞれ専用のプロセッサによって実現される。出力モニタ81として動作するプロセッサは、励起光出力強度をモニタするためのセンサを含む。また、利得制御回路51、光源駆動回路61、出力モニタ81、および、スイッチ制御回路91が、それぞれの要素の機能を有する1つのプロセッサによって実現されてもよい。
次に、第1の実施形態の光ファイバ増幅器の動作の例について説明する。
光ファイバ21には、光信号Linが入力される。光信号をLinの波長は、1.55μm帯である。第1の光アイソレータ11は、光信号の伝搬方向を一定方向に制限する。
帯域モニタ3は、光ファイバ21を通過する光信号Linの帯域(信号伝達に用いられる帯域)をモニタし、光源駆動回路61にその帯域を通知する。ここで、光ファイバ増幅器の運用初期段階では、光信号によるトラフィック(通信量)が少なく、帯域モニタ3によってモニタされる帯域の値も小さい値である。
また、第1の信号強度モニタ1は、光信号Linの信号強度をモニタし、利得制御回路51にその信号強度を通知する。
利得制御回路51は、出力される光信号Loutの信号強度が一定になるように、第1の信号強度モニタ1から通知された光信号Linの信号強度と、一定とすべき信号強度との利得(すなわち、光信号Linの信号強度を所定の信号強度に増幅する際の利得)を算出する。前述のように、利得制御回路51は、増幅後における一定とすべき信号強度の値を予め記憶しておき、利得制御回路51は、光信号Linの信号強度とその信号強度との利得を算出すればよい。利得制御回路51は、算出した利得を光源駆動回路61に通知する。
なお、運用時間の経過に伴い、トラフィックが増加し、光信号Linの帯域(信号伝達に用いられる帯域)は増加する傾向がある。また、利得制御回路51によって算出される利得はあまり変化しない傾向がある。ただし、光信号Linの帯域が減少することがあってもよい。また、利得は全く変化しないとは限らない。
光源駆動回路61は、利得制御回路51から通知された利得と、帯域モニタ3から通知された帯域との積を算出する。既に説明したように、光源駆動回路61は、例えば、範囲“0以上T1未満”と励起光源31とが対応し、範囲“T1以上T2未満”と励起光源32とが対応する等の対応関係を示す情報を予め記憶している。また、値の小さい範囲ほど、消費電力が小さな励起光源に対応付けられる。光源駆動回路61は、算出した積が属する範囲に対応する励起光源を、複数の励起光源31〜3Nの中から1つ選択する。
ここでは、光ファイバ増幅器は運用開始初期の状態であり、入力される光信号Linの帯域の値は、小さい値であるとする。そして、利得と帯域の積も小さく、利得と帯域の積は、範囲“0以上T1未満”に属しているものとする。このとき、光源駆動回路61は、範囲“0以上T1未満”に対応する励起光源31を選択する。
そして、光源駆動回路61は、選択した励起光源31を駆動し、利得と帯域との積に応じた励起光出力強度で、励起光源31から励起光を出力させる。既に説明したように、光源駆動回路61は、利得と帯域との積の値が大きいほど、励起光出力強度を高くし、利得と帯域との積の値が小さいほど、励起光出力強度を低くする。
ここで、光源駆動回路61によって選択された励起光源31は、利得と帯域との積に応じた励起光出力強度の励起光を出力する際に、励起光出力強度対消費電力特性が最も高効率となる励起光源である。既に説明したように、消費電力が励起光出力強度に比例することが好ましい。そして、励起光出力強度と消費電力とが理想的な比例関係にあると仮定した場合、その比例関係は、図2に破線で示す直線19で表すことができる。定められた励起光出力強度のもとで、励起光出力強度対消費電力特性が最も高効率となる励起光源とは、(定められた励起光出力強度,消費電力)で表される座標が、その直線に最も近い励起光源である。
例えば、利得と帯域との積に応じた励起光出力強度の値が図2に示す“a”であるとする。励起光出力強度aの励起光を出力する場合、励起光源31の消費電力が最も小さい。励起光出力強度a付近において、励起光源毎に定まる(a,消費電力)という座標の中で、励起光源31に対応する(a,消費電力)という座標が、直線19に最も近い。従って、利得と帯域との積の値が小さく、励起光出力強度も小さくする場合、励起光源31の励起光出力強度対消費電力特性が最も高効率となる。
なお、運用初期段階では光信号によるトラフィックが少ないことに基づいて、N×1スイッチ71において、初期状態で入力端I1と出力端O1とが接続されていてもよい。あるいは、光源駆動回路61が利得と帯域との積に基づいて励起光源を選択した場合には、光源駆動回路61がその励起光源に対応する入力端と出力端O1との接続をスイッチ制御回路91に指示し、スイッチ制御回路91はその指示に従って、指示された入力端と出力端O1とを接続させてもよい。この場合、光源駆動回路61とスイッチ制御回路91とが接続される構成となる。
励起光源31は、光源駆動回路61によって駆動され、光源駆動回路61が定めた励起光出力強度の励起光を出力する。その励起光はN×1スイッチ71において、励起光源31に対応する入力端I1に入力され、N×1スイッチ71は、入力端I1に入力されたその励起光を出力端O1から出力する。N×1スイッチ71は、最大挿入損失が1dB以下のスイッチであるので、入力端から入力された励起光は、ほとんど全部、出力端O1から出力される。
光合波器41は、N×1スイッチ71の出力端O1から出力された励起光を、光信号Linに合成させる。
光合波器41が励起光を光信号に合成させる態様は、コア個別方式であっても、他の方式であってもよい。コア個別方式は、励起光を、光ファイバ21内のコアに入力することによって、コア内を通過する光信号に励起光を合成する方式である。あるいは、光合波器41は、光ファイバ21において、コアの周囲に存在するクラッドに励起光を入力することによって、コア内を通過する光信号に励起光を合成させてもよい。
励起光が合成された光信号Linが、光ファイバ21における希土類イオン(本例ではエルビウムイオン)の添加範囲を通過することで、光信号Linの信号強度は増幅される。光信号Linには、光信号Linの帯域および利得制御回路51によって算出された利得の積に応じた励起光出力強度の励起光が合成される。この結果、光信号Linの信号強度は一定の信号強度に増幅され、光信号Loutとして出力される。
このとき、第2の信号強度モニタ2は、光信号Loutの信号強度をモニタし、利得制御回路51にその信号強度を通知する。利得制御回路51は、第2の信号強度モニタ2から通知された信号強度によって、光信号Loutの信号強度が所定の一定値になっていることを確認する。光信号Loutの信号強度が所定の一定値になっていなければ、利得制御回路51は、以後、算出した利得を調整する。
また、第2の光アイソレータ12は、光信号の伝搬方向を一定方向に制限する。
利得制御回路51は、例えば、定期的に利得を光源駆動回路61に通知する。帯域モニタ3も、例えば、定期的に帯域を光源駆動回路61に通知する。すると、光源駆動回路61は、励起光を出力させている励起光源からの励起光の励起光出力強度を、その利得と帯域の積に応じて制御する。従って、利得と帯域の積が変化すると、光源駆動回路61によって駆動されている励起光源から出力される励起光の励起光出力強度も変化する。
出力モニタ81は、各励起光源31〜3Nの光出力端から出力される励起光の励起光出力強度をモニタする。そして、出力モニタ81は、励起光を出力している励起光源の励起光の励起光出力強度が、その励起光源に対して定められた励起光出力強度の範囲の境界値になったときに、光源駆動回路61に対して、励起光を出力する励起光源を、その境界値を介した隣りの励起光出力強度の範囲に対応する励起光源に切り替えることを指示する。光源駆動回路61は、その指示に従って、励起光を出力させる励起光源を切り替える。
また、出力モニタ81は、スイッチ制御回路91に対して、切り替え後の励起光源に対応するスイッチ71の入力端と、スイッチ71の出力端O1とを接続させることを指示する。スイッチ制御回路91は、その指示に従って、切り替え後の励起光源に対応するスイッチ71の入力端と、スイッチ71の出力端O1とを接続させる。
以下、図2を参照して、出力モニタ81の指示に基づく励起光源の切り替えの例を説明する。例えば、利得と帯域の積が増加したことによって、光源駆動回路61が、励起光源31に出力させる励起光の励起光出力強度を増加させ、励起光出力強度が境界値R1(図2参照)になったとする。そして、励起光源31に定められた励起光出力強度の範囲“0以上R1未満(図2参照)”からみて、境界値R1を介した隣りの範囲は、“R1以上R2未満(図2参照)”であり、この範囲“R1以上R2未満”は、励起光源32に定められた範囲である。従って、出力モニタ81は、励起光を出力する励起光源を、励起光源31から励起光源32に切り替えることを光源駆動回路61に指示し、光源駆動回路61は、励起光を出力する励起光源を、励起光源31から励起光源32に切り替える。
このとき、出力モニタ81は、スイッチ制御回路91に対して、切り替え後の励起光源32に対応するスイッチ71の入力端I2と、スイッチ71の出力端O1とを接続させることを指示し、スイッチ制御回路91は、入力端I2と出力端O1とを接続させる。
この結果、利得と帯域の積が増加し、励起光出力強度が境界値R1を超える場合、励起光を出力する励起光源が、励起光源31から励起光源32に切り替えられる。そして、励起光源32が出力する励起光が光合波器41によって光信号Linに合成される。
上記の例では、励起光出力強度を増加させる場合の例を示したが、励起光出力強度を減少させる場合の励起光源の切り替えも同様である。例えば、励起光源32が励起光源を出力しているとする。そして、利得と帯域の積が減少したことによって、励起光出力強度が境界値R1(図2参照)になったとする。励起光源32に定められた励起光出力強度の範囲“R1以上R2未満(図2参照)”からみて、境界値R1を介した隣りの範囲は、“0以上R1未満(図2参照)”であり、この範囲“0以上R1未満”は、励起光源31に定められた範囲である。従って、出力モニタ81は、励起光を出力する励起光源を、励起光源32から励起光源31に切り替えることを光源駆動回路61に指示し、光源駆動回路61は、励起光を出力する励起光源を、励起光源32から励起光源31に切り替える。
このとき、出力モニタ81は、スイッチ制御回路91に対して、切り替え後の励起光源31に対応するスイッチ71の入力端I1と、スイッチ71の出力端O1とを接続させることを指示し、スイッチ制御回路91は、入力端I1と出力端O1とを接続させる。
この結果、利得と帯域の積が減少し、励起光出力強度が境界値R1を超える場合、励起光を出力する励起光源が、励起光源32から励起光源31に切り替えられる。そして、励起光源31が出力する励起光が光合波器41によって光信号Linに合成される。
なお、利得と帯域の積が変化する態様としては、帯域のみが変化することで積が変化する態様、利得のみが変化することで積が変化する態様、利得と帯域の両方が変化することで積が変化する態様がある。利得と帯域の積が変化する態様は、これらのいずれでもよい。
本実施形態によれば、光ファイバ増幅器は、励起光出力強度対消費電力特性がそれぞれ異なる複数の励起光源を備える。そして、光源駆動回路61は、利得制御回路51から通知された利得と帯域モニタ3から通知された帯域(入力光Linの帯域)との積に基づいて1つの励起光源を選択する。従って、光源駆動回路61は、励起光出力強度対消費電力特性が最も高効率となる励起光源から励起光を出力させることができる。よって、高い電力利用効率を実現することができる。
さらに、光源駆動回路61は、励起光源から、上記の積に応じた励起光出力強度で励起光を出力させる。利得と帯域との積が変化し、励起光出力強度が励起光源に定められた励起光出力強度の範囲の境界値になると、出力モニタ81が、光源駆動回路61に励起光源の切り替えを指示する。さらに、出力モニタ81は、スイッチ制御回路91に対して、切り替え後の励起光源31に対応するスイッチ71の入力端I1と、スイッチ71の出力端O1とを接続させることを指示する。従って、利得と帯域との積の変化に応じて励起光出力強度が変化しても、光ファイバ増幅器は、励起光出力強度対消費電力特性が最も高効率となる励起光源から励起光を出力させることができる。この点においても、高い電力利用効率を実現することができる。
図3は、図9に示す一般的な光ファイバ増幅器と、本発明による光ファイバ増幅器との消費電力の差を示す模式図である。図3に示す横軸は、時間(年)の経過を示す。左側の縦軸は、トラフィックを示す。トラフィックが増大すると、信号伝達に用いられる帯域も増大する。右側の縦軸は消費電力を示す。また、図3に示す実線のグラフは、トラフィックの変化を示す。一般に、光ファイバ増幅器の運用開始後、時間の経過とともにトラフィックは増加し、入力信号Linの帯域も増加する。また、図3に示すような、災害等による一時的なトラフィックの増加も起こり得る。図3に示す一点鎖線のグラフは、図3に示すトラフィックの変化に応じた一般的な光ファイバ増幅器(図9参照)における消費電力の変化を模式的に示す。図3に示す破線のグラフは、図3に示すトラフィックの変化に応じた本発明の消費電力の変化を模式的に示す。本発明の消費電力の方が、図9に示す一般的な光ファイバ増幅器よりも低く、本発明によれば、高い電力利用効率を実現できる。
次に、第1の実施形態の変形例を説明する。以下に示す変形例は、後述の各実施形態に適用可能である。前述のように、利得制御回路51によって算出される利得はあまり変化しない傾向がある。このため、光源駆動回路61は、帯域モニタ3から通知された帯域のみに基づいて、励起光源を選択してもよい。ただし、光源駆動回路61は、選択した励起光源から、利得と帯域との積に応じた励起光出力強度で励起光を出力させる。
この場合、光源駆動回路61は、帯域の範囲(数値範囲)と、選択する励起光源との対応関係を予め記憶している。光源駆動回路61は、例えば、範囲“0以上W1未満”と励起光源31とが対応し、範囲“W1以上W2未満”と励起光源32とが対応する等の対応関係を示す情報を予め記憶する。ここで、各範囲は重複せず境界を挟んで連続するように定められる。また、値の小さい範囲ほど、消費電力が小さな励起光源に対応付けられる。
例えば、上記の例において、帯域モニタ3から通知された入力信号Linの帯域(信号伝達に用いられる帯域)の値が、範囲“0以上W1未満”に属しているとする。この場合、光源駆動回路61は、範囲“0以上W1未満”に対応する励起光源31を選択する。そして、光源駆動回路61は、その励起光源31から、利得(利得制御回路51から通知された利得)とその帯域との積に応じた励起光出力強度で励起光を出力させる。
この場合においても、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
なお、上記の変形例において、帯域モニタ3から通知された帯域の値が小さく、例えば、励起光源31が選択されたとする。また、利得制御回路51から通知された利得が大きく、利得と帯域の積の値が大きくなり、利得と帯域の積に応じた励起光出力強度が、励起光源31に定められた励起光出力強度の上限よりも大きいとする。すると、光源駆動回路61は、選択した励起光源31に、励起光出力強度R1で励起光を出力させ、その結果、出力モニタ81が、直ちに、励起光を出力する励起光源の切り替えを指示する。このように、上記の変形例では、光源駆動回路61が励起光源を選択し、その励起光源から励起光を出力させた後、直ちに、出力モニタ81が励起光源の切り替えを指示する場合があり得る。
実施形態2.
図4は、本発明の第2の実施形態の光ファイバ増幅器の構成例を示すブロック図である。第1の実施形態と同様の構成要素には、図1と同一の符号を付し、説明を省略する。
第2の実施形態の光ファイバ増幅器は、第1の実施形態における出力モニタ81の代わりに、切り替え指示回路83および複数の励起光出力強度モニタ82を備える。励起光出力強度モニタ82と励起光源31〜3Nは、一対一に対応し、個々の励起光出力強度モニタ82は、対応する励起光源に集積される。
各励起光出力強度モニタ82は、切り替え指示回路83に接続されている。切り替え指示回路83は、光源駆動回路61およびスイッチ制御回路91に接続されている。
そして、個々の励起光出力強度モニタ82は、対応する励起光源の光出力端から出力される励起光の励起光出力強度をモニタし、そのモニタ結果(出力される励起光の励起光出力強度)を切り替え指示回路83に通知する。
切り替え指示回路83は、予め励起光源毎に定められた励起光出力強度の範囲を記憶している。切り替え指示回路83は、例えば、励起光源31に定められた励起光出力強度の範囲“0以上R1未満(図2参照)”、励起光源32に定められた励起光出力強度の範囲“R1以上R2未満(図2参照)”、励起光源33に定められた励起光出力強度の範囲“R2以上R3未満(図2参照)”等を予め記憶している。この点は、第1の実施形態における出力モニタ81と同様である。
そして、切り替え指示回路83は、励起光を出力している励起光源に対応する励起光出力強度モニタ82から励起光出力強度の通知を受ける。そして、切り替え指示回路83は、その励起光出力強度が、その励起光源に対して定められた励起光出力強度の範囲の境界値になったときに、光源駆動回路61に対して、励起光を出力する励起光源を、その境界値を介した隣りの励起光出力強度の範囲に対応する励起光源に切り替えることを指示する。光源駆動回路61は、その指示に従って、励起光を出力させる励起光源を切り替える。
また、スイッチ制御回路91に対して、切り替え後の励起光源に対応するスイッチ71の入力端と、スイッチ71の出力端O1とを接続させることを指示する。スイッチ制御回路91は、その指示に従って、切り替え後の励起光源に対応するスイッチ71の入力端と、スイッチ71の出力端O1とを接続させる。
切り替え指示回路83および複数の励起光出力強度モニタ82は、第1の実施形態における出力モニタ81を、励起光の励起光出力強度をモニタする部分(複数の励起光出力強度モニタ82)と、それ以外の機能を実現する部分(切り替え指示回路83)とに分離した構成である。切り替え指示回路83と複数の励起光出力強度モニタ82とを含む部分の機能は、第1の実施形態における出力モニタ81の機能と同様である。
各励起光出力強度モニタ82は、例えば、フォトダイオードで実現される。切り替え指示回路83は、例えば、専用のプロセッサによって実現される。利得制御回路51、光源駆動回路61、切り替え指示回路83、および、スイッチ制御回路91が、それぞれの要素の機能を有する1つのプロセッサによって実現されていてもよい。
第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
出力モニタ81の代わりに、切り替え指示回路83および複数の励起光出力強度モニタ82を備える構成とすることは、後述の各実施形態にも適用可能である。
実施形態3.
図5は、本発明の第3の実施形態の光ファイバ増幅器の構成例を示すブロック図である。第1の実施形態と同様の構成要素には、図1と同一の符号を付し、説明を省略する。
第3の実施形態の光ファイバ増幅器は、第1の実施形態における光ファイバ21の代わりに、1本の光ファイバ21aを備える。第1の実施形態における光ファイバ21が1本のコアを含む光ファイバであるのに対して、第3の実施形態における光ファイバ21aは、複数本のコアを含むマルチコア光ファイバである。本実施形態では、光ファイバ21aがK本のコアを含んでいるものとして説明する。
光ファイバ21aには、希土類イオン(ここでは、エルビウムイオンとする。)が添加されている。ここでは、図5に示す位置Aから位置Bまでの範囲にエルビウムイオンが添加されているものとして説明する。
また、本実施形態の光ファイバ増幅器には、複数の光信号Lin1〜LinKが入力される。そして、光ファイバ増幅器は、各光信号を増幅し、増幅後の光信号を、光信号Lout1〜LoutKとして出力する。
本実施形態では、第1の信号強度モニタ1の上流側にファイババンドルファンアウト87が設けられ、ファイババンドルファンアウト87を介して、光ファイバ21aと、K本の光ファイバ911〜91Kとが接続されている。K本の光ファイバ911〜91Kはそれぞれ、1本のコアを含む。また、K本の光ファイバ911〜91Kには、それぞれ別個に、第1の光アイソレータ111,112,・・・,11Kが接続されている(図5参照)。
同様に、第2の信号強度モニタ2の下流側にはファイババンドルファンイン88が設けられ、ファイババンドルファンイン88を介して、光ファイバ21aと、K本の光ファイバ921〜92Kとが接続されている。K本の光ファイバ921〜92Kはそれぞれ、1本のコアを含む。また、K本の光ファイバ921〜92Kには、それぞれ別個に、第2の光アイソレータ121,122,・・・,12Kが接続されている(図5参照。)
ファイババンドルファンアウト87およびファイババンドルファンイン88は、共通の構成の部材である。ファイババンドルファンアウト87およびファイババンドルファンイン88は、いずれも、それぞれが1本のコアを含む複数の光ファイバと、複数のコアを含む1本の光ファイバ21aとを接続させる部材である。より具体的には、複数の光ファイバ内にそれぞれ含まれている1本のコアと、1本の光ファイバ21a内に含まれている個々のコアとを、一対一に接続させる部材である。ファイババンドルファンアウト87では、K本の光ファイバ911〜91Kが上流側に存在し、1本の光ファイバ21aが下流側に存在する(図5参照)。また、ファイババンドルファンイン88では、1本の光ファイバ21aが上流側に存在し、K本の光ファイバ921〜92Kが下流側に存在する(図5参照)。
入力される光信号Lin1〜LinKは、光ファイバ911〜91Kに別個に入力される。
同様に、出力される光信号Lout1〜LoutKは、光ファイバ921〜92Kから別個に出力される。
また、本実施形態における光合波器41aは、複数本のコアを含む光ファイバ21aに対して励起光を、クラッド一括方式によって合成する光合波器である。光ファイバ21aは、クラッド内に複数本のコアが設けられる構成となっている。クラッド一括方式は、クラッドに励起光を入力することによって、光ファイバ21a内のそれぞれのコアを通過する光信号に励起光を合成させる方式である。
第3の実施形態では、光信号Lin1〜LinKがそれぞれ光ファイバ911〜91Kに別個に入力される。各光ファイバ911〜91Kにそれぞれ設けられた第1の光アイソレータ111〜11Kは、入力された光信号の伝搬方向を一定方向に制限する。
K本の光ファイバ911〜91Kに入力された光信号Lin1〜LinKは、ファイババンドルファンアウト87を通過することによって、1本の光ファイバ21a内に存在するそれぞれ別々のコアを通過する。
上記のように、光信号Lin1〜LinKが1本の光ファイバ21a内を通過する状態で、帯域モニタ3は、光ファイバ21aを通過する光信号Lin1〜LinK全体の帯域(信号伝達に用いられる帯域)をモニタし、光源駆動回路61にその帯域を通知する。
また、第1の信号強度モニタ1は、光ファイバ21aを通過する光信号Lin1〜LinK全体の信号強度をモニタし、利得制御回路51にその信号強度を通知する。
以降の利得制御回路51、光源駆動回路61、励起光源31〜3N、出力モニタ81、スイッチ制御回路91、N×1スイッチ71、および光合波器41aの動作は、第1の実施形態における利得制御回路51、光源駆動回路61、励起光源31〜3N、出力モニタ81、スイッチ制御回路91、N×1スイッチ71、および光合波器41の動作と同様である。スイッチ制御回路91は、第1の実施形態と同様に、1つの励起光源を選択する。
ただし、本実施形態では、光合波器41aは、光ファイバ21a内のそれぞれのコアを通過する光信号に対して、クラッド一括方式によって励起光を合成させる。
また、本実施形態では、十分な励起光出力強度を得られるようにするため、励起光源31〜3Nとして、それぞれマルチモード出力の励起光源を用いることが好ましい。この場合、N×1スイッチ71は、マルチモード出力の励起光源とともに使用される。また、N×1スイッチ71の挿入損失は小さいことが好ましい。そのため、N×1スイッチ71は、例えば、ピエゾアクチュエータ等を用いた機械式制御の光スイッチであることが好ましい。
また、第2の信号強度モニタ2は、光ファイバ21aを通過する増幅後の光信号Lout1〜LoutK全体の信号強度をモニタし、利得制御回路51にその信号強度を通知する。利得制御回路51は、第2の信号強度モニタ2から通知された信号強度によって、増幅後の光信号全体の信号強度が所定の一定値になっていることを確認する。増幅後の光信号全体の信号強度が所定の一定値になっていなければ、利得制御回路51は、算出した利得を調整する。この点は、第1の実施形態と同様である。
光ファイバ21a内で増幅された光信号Lout1〜LoutKは、ファイババンドルファンイン88を通過することによって、1本の光ファイバ21aから分岐して、それぞれ別々の光ファイバ921〜92K内を通過して行く。
本実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、高い電力利用効率を実現できる。さらに、複数の光信号に対して、同時に、信号強度を増幅させることができる。
実施形態4
図6は、本発明の第4の実施形態の光ファイバ増幅システムの構成例を示すブロック図である。本実施形態の光ファイバ増幅システムは、本発明の第1の実施形態の光ファイバ増幅器、または、本発明の第2の実施形態の光ファイバ増幅器を、複数個備える。光ファイバ増幅器の数をK個とする。
図6に示す光ファイバ増幅システムは、複数の光ファイバ増幅器10を備える。各光ファイバ増幅器10は、本発明の第1の実施形態の光ファイバ増幅器(図1参照)であっても、本発明の第2の実施形態の光ファイバ増幅器(図4参照)であってもよい。
本実施形態の光ファイバ増幅システムは、複数の光ファイバ増幅器10に加えて、光ファイバ221を備える。以下、各光ファイバ増幅器10が内部に備える光ファイバ21(図1、図4を参照)と区別して、光ファイバ221を外部光ファイバ221と記す。
また、光ファイバ増幅システムは、第1の信号強度モニタ201と、第2の信号強度モニタ202と、利得制御回路251と、光源駆動回路261と、光合波器241とを備える。以下、第1の信号強度モニタ201、第2の信号強度モニタ202、利得制御回路251、光源駆動回路261および光合波器241をそれぞれ、各光ファイバ増幅器10に設けられている同様の要素と区別して、第1の外部信号強度モニタ201、第2の外部信号強度モニタ202、外部利得制御回路251、外部光源駆動回路261、外部光合波器241と記す。光ファイバ増幅システムは、各光ファイバ増幅器10の外部に、1つの励起光源231を備える。
さらに、光ファイバ増幅システムは、ファイババンドルファンアウト287と、ファイババンドルファンイン288と、ファイババンドルファンアウト287の上流側に接続される複数の光ファイバ931〜93Kとを備える。以下、ファイババンドルファンアウト287の上流側に接続される光ファイバの本数がKであるものとして説明する。
外部光ファイバ221は、1本であり、その外部光ファイバ221は、複数本のコアを含むマルチコア光ファイバである。以下、外部光ファイバ221がK本のコアを含んでいるものとして説明する。
外部光ファイバ221には、希土類イオン(ここでは、エルビウムイオンとする。)が添加されている。ここでは、図6に示す位置A’から位置B’までの範囲にエルビウムイオンが添加されているものとして説明する。
また、本実施形態では、複数の光信号Lin1〜LinKが入力される。入力される光信号Lin1〜LinKは、光ファイバ931〜93Kに別個に入力される。K本の光ファイバ931〜93Kは、それぞれ1本のコアを含む。
外部光ファイバ221において、エルビウムイオンの添加範囲の開始位置A’よりも上流側に、第1の外部信号強度モニタ201が接続されている。さらに上流側にはファイババンドルファンアウト287が設けられている。ファイババンドルファンアウト287によって、K本の光ファイバ931〜93Kと、外部光ファイバ221とが接続される。また、K本の光ファイバ931〜93Kには、それぞれ個別に、光アイソレータ211,212,・・・,21Kが接続されている(図6参照)。以下、光アイソレータ221〜21Kを、各光ファイバ増幅器10に設けられている第1の光アイソレータ11および第2の光アイソレータ12と区別して、外部光アイソレータ211〜21Kと記す。
また、第2の外部信号強度モニタ202の下流側にはファイババンドルファンイン288が設けられ、ファイババンドルファンイン288によって、外部光ファイバ221と、各光ファイバ増幅器10の光ファイバ21とが接続される。すなわち、外部光ファイバ221内のK本のコアは、K個のそれぞれの光ファイバ増幅器10内の光ファイバ21内のコアと対応していて、対応しているコア同士がファイババンドルファンイン288によって接続されている。
前述のように、ファイババンドルファンアウトおよびファイババンドルファンインは、共通の構成の部材である。具体的には、複数の光ファイバ内にそれぞれ含まれている1本のコアと、1本の光ファイバ(ここでは、外部光ファイバ221)内に含まれている個々のコアとを、一対一に接続させる部材である。
また、第1の外部信号強度モニタ201および第2の外部信号強度モニタ202は、それぞれ外部利得制御回路251に接続されている。さらに、外部利得制御回路251は、外部光光源駆動回路261に接続されている。
外部光光源駆動回路261は、励起光源231に接続され、励起光源231は、外部光合波器241に接続されている。
第1の外部信号強度モニタ201および第2の外部信号強度モニタ202は、外部光ファイバ221を通過する光信号の信号強度をモニタし、その信号強度を、外部利得制御回路251に通知する。外部利得制御回路251は、増幅後の各光信号全体の信号強度が一定値になるように、光信号Lin1〜LinK全体の信号強度と、一定とすべき信号強度との利得を算出する。外部利得制御回路251は、その利得を外部光源駆動回路261に通知する。
外部利得制御回路251および外部光光源駆動回路261は、例えば、それぞれ専用のプロセッサで実現される。また、例えば、外部利得制御回路251および外部光光源駆動回路261が、それぞれの要素の機能を有する1つのプロセッサによって実現されてもよい。
第6の実施形態における動作の例を説明する。
まず、光信号Lin1〜LinKが光ファイバ931〜93Kに別個に入力される。各光ファイバ931〜93Kにそれぞれ設けられた外部光アイソレータ211〜21Kは、入力された光信号伝搬方向を一定方向に制限する。
K本の光ファイバ931〜93Kに別個に入力された光信号Lin1〜LinKは、ファイババンドルファンアウト287を通過することによって、1本の外部光ファイバ221内に存在するそれぞれ別々のコアを通過する。
上記のように、光信号Lin1〜LinKが1本の外部光ファイバ221内を通過する状態で、第1の信号強度モニタ201は、光信号Lin1〜LinK全体の信号強度をモニタし、外部利得制御回路251にその信号強度を通知する。
外部利得制御回路251は、増幅後の各光信号全体の信号強度が一定になるように、第1の信号強度モニタ201から通知された信号強度と、一定とすべき信号強度との利得を算出する。換言すれば、外部利得制御回路251は、光信号Lin1〜LinK全体の信号強度を所定の信号強度に増幅する際の利得を算出する。外部利得制御回路251は、増幅後における一定とすべき信号強度の値を予め記憶しておき、外部利得制御回路251は、第1の信号強度モニタ201から通知された信号強度と、その信号強度との利得を算出すればよい。
外部光源駆動回路261は励起光源231のみを駆動する。外部光源駆動回路261は、外部利得制御回路251から通知された利得に応じた励起光出力強度で、励起光源231から励起光を出力させる。外部光源駆動回路261は、利得の値が大きいほど励起光出力強度を高くし、利得の値が小さいほど励起光出力強度を低くする。
励起光源231が出力した励起光は、外部光合波器241に入力される。外部光合波器241は、外部光ファイバ221内のそれぞれのコアを通過する光信号に対して、クラッド一括方式によって励起光を合成させる。すなわち、外部光合波器241は、外部光ファイバ221のクラッドに励起光を入力することによって、励起光を各光信号Lin1〜LinKに合成させる。
励起光が合成された各光信号が、外部光ファイバ221におけるエルビウムイオンの添加範囲を通過することで、各光信号の信号強度は増幅される。
また、第2の外部信号強度モニタ202は、増幅後の各光信号全体の信号強度をモニタし、外部利得制御回路251にその信号強度を通知する。外部利得制御回路251は、第2の信号強度モニタ2から通知された信号強度によって、増幅後の各光信号の信号強度が所定の一定になっていることを確認する。その信号強度が所定の一定値になっていなければ、外部利得制御回路251は、算出した利得を調整する。この動作は、各光ファイバ増幅器10に設けられた利得制御回路51の動作と同様である。
外部光ファイバ221内で増幅された各光信号は、ファイババンドルファンイン288を通過することによって、1本の外部光ファイバ221から分岐して、それぞれ別々のK個の光ファイバ増幅器10に入力される。
ファイババンドルファンイン288を通過することによって分岐した個々の光信号は、第1の実施形態または第2の実施形態における光信号Linに相当する。
光信号が入力された各光ファイバ増幅器10の動作は、第1の実施形態の光ファイバ増幅器の動作、または、第2の実施形態の光ファイバ増幅器の動作と同様である。
各光ファイバ増幅器10は、それぞれ1本の光ファイバ21(図1、図4を参照)を備え、その光ファイバ21は1本のコアを含む。光ファイバ増幅器10内の光合波器41(図1、図4参照)は、例えば、コア個別方式で励起光を光信号に合成させる。
K個の光ファイバ増幅器10それぞれから出力される光信号を、光信号Lout1〜LoutKとする。
本実施形態では、光信号Lin1〜LinKは、1本の外部光ファイバ221で増幅された後、それぞれ別々のK個の光ファイバ増幅器10で再度、増幅され、光信号Lout1〜LoutKとして出力される。
本実施形態の光ファイバ増幅システムは、第1の実施形態または第2の実施形態の光ファイバ増幅器10を備える。従って、第1の実施形態や第2の実施形態と同様の効果が得られる。
本実施形態では、外部光ファイバ221に対して励起光を出力する励起光源231は1つである。すると、外部光ファイバ221内での各光信号Lin1〜LinKの増幅にばらつきが生じ得る。しかし、その後、各光信号は、それぞれK個の光ファイバ増幅器10で再度、増幅される。従って、外部光ファイバ221内で各光信号に生じた増幅のばらつきを、それぞれの光ファイバ増幅器10で調整することができる。
実施形態5.
図7は、本発明の第5の実施形態の光ファイバ増幅器の構成例を示すブロック図である。第5の実施形態の光ファイバ増幅器には、複数の光信号Lin1〜LinKが入力され、その各光信号は、増幅後に、光信号Lout1〜LoutKとして出力される。各光信号は、それぞれ、別々の光ファイバを通過する。
以下、第5の実施形態では、複数の光信号として、光信号Lin1〜LinKが光ファイバ増幅器に入力され、光ファイバ増幅器は、K本の光ファイバ271〜27Kを備えている場合を例にして説明する。
光ファイバ271〜27Kは、いずれも1本のコアを含む。
また、光ファイバ271〜27Kにはそれぞれ、希土類イオン(ここでは、エルビウムイオンとする。)が添加されている。個々の光ファイバにおけるエルビウムイオンの添加範囲は、第1の実施形態における光ファイバ21におけるエルビウムイオンの添加範囲と同様である。
また、第5の実施形態では、光ファイバ増幅器は、光ファイバ毎に、第1の光アイソレータ、第1の信号強度モニタ、光合波器、第2の信号強度モニタ、第2の光アイソレータおよび利得制御回路を備える。
従って、光ファイバ増幅器は、K個の第1の光アイソレータ311〜31Kと、K個の第1の信号強度モニタ811〜81Kと、K個の光合波器411〜41Kと、K個の第2の信号強度モニタ821〜82Kと、K個の第2の光アイソレータ321〜32Kと、K個の利得制御回路511〜51Kとを備える。
第1の光アイソレータ311〜31Kはいずれも、第1の実施形態における第1の光アイソレータ11と同様である。また、第2の光アイソレータ321〜32Kはいずれも、第1の実施形態における第2の光アイソレータ12と同様である。第1の信号強度モニタ811〜81Kはいずれも、第1の実施形態における第1の信号強度モニタ1と同様である。また、第2の信号強度モニタ821〜82Kはいずれも、第1の実施形態における第2の信号強度モニタ2と同様である。光合波器411〜41Kはいずれも、第1の実施形態における光合波器41と同様である。また、利得制御回路511〜51Kはいずれも、第1の実施形態における利得制御回路51と同様である。第1の実施形態と同様の上記の要素については説明を省略する。
また、個々の光ファイバ271〜27Kにおける第1の光アイソレータ、第1の信号強度モニタ、光合波器、第2の信号強度モニタ、第2の光アイソレータおよび利得制御回路の接続態様は、第1の実施形態におけるそれらの要素の接続態様と同様である。例えば、光ファイバ271において、エルビウムイオンの添加範囲の開始位置(図7において図示略)よりも上流側に、第1の信号強度モニタ811が接続され、さらに上流側に第1の光アイソレータ311が接続されている。また、光ファイバ271において、エルビウムイオンの添加範囲の終了位置(図7において図示略)よりも下流側に第2の信号強度モニタ821が接続され、さらに下流側に第2の光アイソレータ321が接続されている。また、第1の信号強度モニタ811および第2の信号強度モニタ821はそれぞれ、利得制御回路511に接続されている。また、光ファイバ271におけるエルビウムイオンの添加範囲内に光合波器411が設けられている。ここでは、光ファイバ271を例にして説明したが、他の光ファイバ272〜27Kでも同様である。
また、第5の実施形態では、光ファイバ増幅器は、帯域モニタ53と、光源駆動回路561と、複数(ここではM個とする。)の励起光源31〜3Mと、出力モニタ581と、スイッチ制御回路591と、M×Kスイッチ571とを備える。
帯域モニタ53は、各光ファイバ271〜27Kにおける第1の光アイソレータと第1の信号強度モニタとの間に接続されている。さらに、帯域モニタ53は、光源駆動回路561に接続されている。また、各利得制御回路511〜51Kも光源駆動回路561に接続されている。
光源駆動回路561には、各励起光源31〜3Mが接続されている。第1の実施形態と同様に、各励起光源31〜3Mは、それぞれ、励起光出力強度対消費電力特性が異なる励起光源である。各励起光源31〜3Mの励起光出力強度対消費電力特性は、例えば、個々の励起光源に設けられるペルチエ冷却器の最大吸熱量を変えることで変化させればよい。
M×Kスイッチ571は、励起光の入力端をM個有し、励起光の出力端をK個有しているスイッチである。M×Kスイッチ571の入力端I1〜IMは、励起光源31〜3Mと一対一に対応し、各入力端I1〜IMは、対応する励起光源に接続されている。また、M×Kスイッチ571の出力端O1〜OKは、光ファイバ271〜27Kと一対一に対応し、各出力端O1〜OKは、対応する光ファイバに設けられた光合波器411〜41Kに接続されている。ただし、本実施形態において、MとKの大小関係は、K<MまたはK=Mである。
出力モニタ581は、光源駆動回路561およびスイッチ制御回路591に接続されている。また、光源駆動回路561はスイッチ制御回路591に接続されている。スイッチ制御回路591は、M×Kスイッチ571に接続されている。
帯域モニタ53は、光ファイバ271〜27K毎に、光ファイバ内を通過する光信号の帯域(信号伝達に用いられる帯域)をモニタし、光ファイバ271〜27K毎に得られた光信号の帯域をそれぞれ光源駆動回路561に通知する。
また、各利得制御回路511〜51Kはそれぞれ、算出した利得を光源駆動回路561に通知する。
この結果、光源駆動回路561は、光ファイバ毎に、利得と帯域との組を得る。そして、光源駆動回路561は、光ファイバ毎に、利得と待機の積を算出する。光源駆動回路561は、利得と待機の積に基づいて、光ファイバ毎に、励起光を出力すべき1つの励起光源を選択する。従って、光源駆動回路561は、K個の励起光源を選択することになる。
光源駆動回路561が、個々の光ファイバ毎に、1つの励起光源を選択する方法は、第1の実施形態と同様である。すなわち、光源駆動回路561は、利得と帯域との積の範囲(数値範囲)と、選択する励起光源との対応関係を予め記憶している。光源駆動回路561は、例えば、範囲“0以上T1未満”と励起光源31とが対応し、範囲“T1以上T2未満”と励起光源32とが対応する等の対応関係を示す情報を予め記憶している。
例えば、光ファイバ271から得られた利得と帯域の積が範囲“0以上T1未満”に属しているとする。この場合、光源駆動回路561は、光ファイバ271に励起光を出力する励起光源として、範囲“0以上T1未満”に対応する励起光源31を選択する。また、例えば、光ファイバ272から得られた利得と帯域の積が範囲“T1以上T2未満”に属しているとする。この場合、光源駆動回路561は、光ファイバ272に励起光を出力する励起光源として、範囲“T1以上T2未満” に対応する励起光源32を選択する。
光源駆動回路561は、選択したそれぞれの励起光源を駆動し、その励起光源に励起光を出力させる。このとき、光源駆動回路561は、励起光源に対応する光ファイバから得られた利得と帯域との積に応じた励起光出力強度で、励起光源から励起光を出力させる。例えば、光源駆動回路561は、光ファイバ271に励起光を出力する励起光源として、励起光源31を選択したとする。この場合、光源駆動回路561は、光ファイバ271から得られた利得と帯域との積に応じた励起光出力強度で、励起光源31から励起光を出力させる。光源駆動回路561は、利得と帯域との積の値が大きいほど、励起光出力強度を高くし、利得と帯域との積の値が小さいほど、励起光出力強度を低くする。光源駆動回路561は、選択した他の励起光源についても同様に駆動する。
さらに、光源駆動回路561は、光ファイバ毎に励起光源を選択すると、その励起光源に対応するM×Kスイッチ71の入力端と、光ファイバに設けられた光合波器に対応するM×Kスイッチ71の出力端とを接続させることを、スイッチ制御回路591に指示する。例えば、上記のように、光ファイバ271に励起光を出力する励起光源として、励起光源31を選択したとする。この場合、光源駆動回路561は、励起光源31に対応する入力端I1と、光ファイバ271に設けられた光合波器411に対応する出力端O1とを接続させることをスイッチ制御回路591に指示する。光源駆動回路561は、スイッチ制御回路591に対して、入力端と出力端の接続の指示をK組分行う。スイッチ制御回路591は、光源駆動回路561の指示に従って、指定された入力端と出力端とを接続させる。
光源駆動回路561は、一旦、個々の光ファイバ毎に励起光源を選択した後には、出力モニタ581の指示に従って、励起光を出力させる励起光源を切り替える。
出力モニタ581は、励起光源31〜3Mの光出力端から出力される励起光の励起光出力強度をモニタする。具体的には、出力モニタ581は、光源駆動回路561によって駆動されているK個の励起光源から出力される励起光の励起光出力強度をモニタする。
また、出力モニタ581は、予め励起光源毎に定められた励起光出力強度の範囲を記憶している。出力モニタ581は、例えば、励起光源31に定められた励起光出力強度の範囲“0以上R1未満(図2参照)”、励起光源32に定められた励起光出力強度の範囲“R1以上R2未満(図2参照)”、励起光源33に定められた励起光出力強度の範囲“R2以上R3未満(図2参照)”等を予め記憶している。この点は、第1の実施形態と同様である。
光源駆動回路561は、光ファイバ毎に、光ファイバから得られる利得および帯域のいずれか一方または両方が変化したことによって、利得と帯域の積が変化した場合に、その光ファイバに励起光を出力する励起光源における励起光出力強度を変化させる。出力モニタ581は、励起光を出力しているいずれかの励起光源から出力される励起光の励起光出力強度が、その励起光源に対して定められている励起光出力強度の範囲の境界値になると、励起光を出力させる励起光源を、その範囲の隣りの範囲に対応する励起光源に切り替えるように光源駆動回路561に指示する。光源駆動回路561は、その指示に従って、励起光を出力させる励起光源を切り替える。
また、出力モニタ581は、スイッチ制御回路591に対して、切り替え前の励起光源に対応する入力端が接続されていた出力端と、切り替え後の励起光源に対応する入力端とを接続させるように指示する。スイッチ制御回路591は、その指示に従って、M×Kスイッチの入力端と出力端との接続を切り替える。
本実施形態において、利得制御回路511〜51K、光源駆動回路561、出力モニタ581、および、スイッチ制御回路591は、例えば、それぞれ専用のプロセッサによって実現される。また、利得制御回路511〜51K、光源駆動回路561、出力モニタ581、および、スイッチ制御回路591が、それぞれの要素の機能を有する1つのプロセッサによって実現されてもよい。
第5の実施形態の光ファイバ増幅器は、入力されるそれぞれの光信号Lin1〜LinKに対して同様の処理を行う。以下、光信号Lin1を例にして、第5の実施形態の動作の例を説明する。なお、第1の実施形態で既に説明した事項については、適宜説明を省略する。
光ファイバ271に光信号Lin1が入力されると、第1の光アイソレータ311は、その光信号の伝搬方向を一定方向に制限する。
帯域モニタ53は、光ファイバ271を通過する光信号Lin1の帯域をモニタし、光源駆動回路561にその帯域を通知する。
また、第1の信号強度モニタ811は、光信号Lin1の信号強度をモニタし、利得制御回路511にその信号強度を通知する。利得制御回路511は、出力される光信号Lout1の信号強度が一定になるように、第1の信号強度モニタ811から通知された光信号Lin1の信号強度と、一定とすべき信号強度との利得(すなわち、光信号Lin1の信号強度を所定の信号強度に増幅する際の利得)を算出する。利得制御回路511は、算出した利得を光源駆動回路561に通知する。
光源駆動回路561は、通知された利得と帯域との積を算出し、その積に応じて、光ファイバ271に対して励起光を出力する励起光源を選択する。ここでは、光源駆動回路561が励起光源31を選択したものして説明する。
そして、光源駆動回路561は、励起光源31に対応するM×Kスイッチ571の入力端I1と、光ファイバ271に設けられた光合波器411に対応する出力端O1とを接続させることを、スイッチ制御回路591に指示する。スイッチ制御回路591は、その指示に従って、入力端I1と出力端O1とを接続させる。
さらに、光源駆動回路561は、上記の利得と帯域との積に応じた励起光出力強度で、励起光源31から励起光を出力させる。その励起光は、M×Kスイッチ571の入力端I1に入力され、出力端O1から出力される。光合波器411は、その励起光を、光信号Lin1に合成させる。この結果、光信号Lin1の信号強度は一定の信号強度に増幅され、光信号Lout1として出力される。
このとき、第2の信号強度モニタ821は、光信号Lout1の信号強度をモニタし、利得制御回路511にその信号強度を通知する。利得制御回路511は、第2の信号強度モニタ821から通知された信号強度によって、光信号Lout1の信号強度が所定の一定値になっていることを確認する。光信号Loutの信号強度が所定の一定値になっていなければ、利得制御回路511は、以後、算出した利得を調整する。
また、第2の光アイソレータ321は、光信号Lout1の伝搬方向を一定方向に制限する。
光ファイバ増幅器は、入力される他の光信号Lin2〜LinKに関しても同様の処理を行う。この結果、入力される各光信号Lin1〜LinKは、それぞれ増幅される。
また、出力モニタ581は、励起光を出力しているいずれかの励起光源から出力される励起光の励起光出力強度が、その励起光源に対して定められている励起光出力強度の範囲の境界値になると、励起光を出力させる励起光源を、その範囲の隣りの範囲に対応する励起光源に切り替えるように光源駆動回路561に指示する。光源駆動回路561は、その指示に従って、励起光を出力させる励起光源を切り替える。例えば、励起光源31から出力される励起光の励起光出力強度がR1(図2参照)になったとする。ここで、M×Kスイッチ571において、入力端I1と出力端O1とが接続されているとする。出力モニタ581は、励起光源31から出力される励起光の励起光出力強度がR1になったことに基づいて、励起光を出力する励起光源を、励起光源31から励起光源32に切り替えることを光源駆動回路561に指示する。光源駆動回路561は、励起光を出力する励起光源を、励起光源31から励起光源32に切り替える。
また、出力モニタ581は、出力端O1と切り替え後の励起光源32に対応する入力端I2とを接続させることを、スイッチ制御回路591に指示する。スイッチ制御回路591は、その指示に従い、入力端I1と出力端O1との接続を切り、M×Kスイッチ571の入力端I2と出力端O1とを接続させる。この結果、励起光源32から出力された励起光が光合波器411によって光信号Lin1に合成され、光信号Lin1の信号強度が増幅される。
上記の説明では、光ファイバ271に励起光を出力する励起光源の切り替えを例に説明した。他の光ファイバに励起光を出力する励起光源の切り替える場合における出力モニタ581、光源駆動回路561およびスイッチ制御回路591の動作も上記と同様である。
本実施形態においても、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
さらに、本実施形態によれば、複数の光信号Lin1〜LinKの信号強度を個別に増幅させることができる。
さらに、本実施形態の光ファイバ増幅器は、M×Kスイッチ571を備える。従って、励起光源の数の増加を防止することができる。例えば、第1の実施形態におけるN×1スイッチを用いた場合には、1本の光ファイバ毎に、N個の励起光源が必要になるため、光ファイバの本数がK本であれば、N×K個の励起光源が必要になる。本実施形態では、M×Kスイッチ571を用いるので、K<MまたはK=Mを満足していれば、K本の光ファイバに対してM個の励起光源を設ければよく、励起光源の数の増加を防止できる。
また、上記の各実施形態では、光合波器を、光ファイバにおけるエルビウムイオンの添加範囲内における上流側に配置して、光ファイバ内において光信号と励起光が同一方向に伝搬する場合を例にして説明した。このような態様で光信号の信号強度を増幅する態様を前方励起と呼ぶ。
本発明の各実施形態は、光合波器を、光ファイバにおけるエルビウムイオンの添加範囲内における下流側に配置して、光ファイバ内において光信号の伝搬方向と、励起光の伝搬方向とが逆方向になるように、光合波器が励起光を光ファイバに入力してもよい。このような態様で光信号の信号強度を増幅する態様を後方励起と呼ぶ。本発明の各実施形態において、後方励起を採用してもよい。
また、各実施形態では、光ファイバにおけるエルビウムイオンの添加範囲内に光合波器を設ける場合を例にして説明した。上記の各実施形態で、光ファイバにおけるエルビウムイオンの添加範囲外に光合波器が設けられてもよい。例えば、前方励起を採用する場合では、光ファイバにおけるエルビウムイオンの添加範囲の開始位置(例えば、図1に例示する位置A)よりも上流側に光合波器が設けられてもよい。また、例えば、後方励起を採用する場合では、光ファイバにおけるエルビウムイオンの添加範囲の終了位置(例えば、図1に例示する位置B)よりも下流側に光合波器が設けられてもよい。
また、上記の各実施形態で示した光アイソレータは、光信号の多重反射に起因する光ファイバ増幅器の発振を防止する目的で設けられる。上記の各実施形態において、光ファイバとして長尺の光ファイバを用いることで反射減衰量が高い状態が保たれている場合には、光アイソレータを設けない構成としてもよい。
次に、本発明の概要について説明する。図8は、本発明の概要を示すブロック図である。本発明の光ファイバ増幅器は、光ファイバ1021と、複数の光源1031〜103Nと、光源駆動手段1061と、合成手段1041と、スイッチ1071とを備える。
光ファイバ1021(例えば、光ファイバ21、光ファイバ21a、光ファイバ271〜27K等)は、光信号を通過させ、その光信号に励起光が合成されると、その光信号の信号強度を増幅する光ファイバである。
光源1031〜103N(例えば、励起光源31〜3N、励起光源31〜3M等)は、励起光を出力する複数の光源であって、励起光出力強度対消費電力特性がそれぞれ異なる複数の光源である。
光源駆動手段1061(例えば、光源駆動回路61、光源駆動回路561等)は、光源から励起光を出力させる。
合成手段1041(例えば、光合波器41、光合波器41a、光合波器411〜41K等)は、光源から出力された励起光を光信号に合成させる。
スイッチ1071(例えば、N×1スイッチ71、M×Kスイッチ571等)は、個々の光源毎に光源に対応する励起光の入力端を有し、励起光を合成手段1041に出力するための出力端を有する。
そのような構成によって、高い電力利用効率を実現することができる。
上記の本発明の各実施形態は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下に限定されるわけではない。
(付記1)
光信号を通過させ、前記光信号に励起光が合成されると、前記光信号の信号強度を増幅する光ファイバと、
前記励起光を出力する複数の光源であって、励起光出力強度対消費電力特性がそれぞれ異なる複数の光源と、
光源から励起光を出力させる光源駆動手段と、
前記光源から出力された励起光を前記光信号に合成させる合成手段と、
個々の光源毎に光源に対応する励起光の入力端を有し、励起光を前記合成手段に出力するための出力端を有するスイッチとを備える
ことを特徴とする光ファイバ増幅器。
(付記2)
スイッチにおいて出力端に接続させる入力端を制御するスイッチ制御手段を備え、
光源から出力される励起光の励起光出力強度をモニタし、前記励起光出力強度が、前記光源に対して定められている励起光出力強度の範囲の境界値となったときに、光源駆動手段に、励起光を出力させる光源の切り替えを指示するとともに、前記スイッチ制御手段に、切り替え後の光源に対応する入力端を出力端に接続させるように指示する切り替え指示手段を備える
付記1に記載の光ファイバ増幅器。
(付記3)
複数の光源は、それぞれペルチエ冷却器を備え、個々の光源に対応する個々のペルチエ冷却器の最大吸熱量はそれぞれ異なる
付記1または付記2に記載の光ファイバ増幅器。
(付記4)
光ファイバに入力される光信号の信号強度と、所定の信号強度との利得を算出する利得算出手段と、
光ファイバに入力される光信号における、信号伝達に用いられる帯域をモニタする帯域モニタ手段とを備え、
光源駆動手段は、少なくとも前記帯域に基づいて、励起光を出力させる光源を選択し、前記光源から、前記利得と前記帯域との積に応じた励起光出力強度で、励起光を出力させる
付記1から付記3のうちのいずれかに記載の光ファイバ増幅器。
(付記5)
光ファイバに入力される光信号の信号強度と、所定の信号強度との利得を算出する利得算出手段と、
光ファイバに入力される光信号における、信号伝達に用いられる帯域をモニタする帯域モニタ手段とを備え、
光源駆動手段は、前記利得と前記帯域との積に基づいて、励起光を出力させる光源を選択し、前記光源から、前記利得と前記帯域との積に応じた励起光出力強度で、励起光を出力させる
付記1から付記4のうちのいずれかに記載の光ファイバ増幅器。
(付記6)
1本のコアを有する1本の光ファイバを備え、
光源駆動手段は、励起光を出力させる光源を1つ選択する
付記4または付記5に記載の光ファイバ増幅器。
(付記7)
合成手段は、コア個別方式によって、光信号に励起光を合成させる
付記6に記載の光ファイバ増幅器。
(付記8)
複数本のコアを有する1本の光ファイバを備え、
光源駆動手段は、励起光を出力させる光源を1つ選択する
付記4または付記5に記載の光ファイバ増幅器。
(付記9)
合成手段は、クラッド一括方式によって、光信号に励起光を合成させる
付記8に記載の光ファイバ増幅器。
(付記10)
1本のコアを有する複数本の光ファイバを備え、
光ファイバ毎に合成手段を備え、
スイッチは、個々の合成手段毎に合成手段に対応する出力端を有し、
光源駆動手段は、光ファイバ毎に、励起光を出力させる光源を1つ選択する
付記4または付記5に記載の光ファイバ増幅器。
(付記11)
光ファイバは、希土類イオンが添加された光ファイバである
付記1から付記10のうちのいずれかに記載の光ファイバ増幅器。
(付記12)
付記6または付記7に記載の光ファイバ増幅器を複数備え、
それぞれの光ファイバ増幅器内の光ファイバ内のコアに対応する複数のコアを含み、複数の光ファイバ増幅器の外部に設けられる1本の外部光ファイバを備え、
前記外部光ファイバに対して励起光を出力する1つの外部光源を備える
ことを特徴とする光ファイバ増幅システム。
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記の実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
この出願は、2017年6月28日に出願された日本特許出願2017−126622を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
産業上の利用の可能性
本発明は、光信号の信号強度を増幅させる光ファイバ増幅器および光ファイバ増幅システムに好適に適用される。
1 第1の信号強度モニタ
2 第2の信号強度モニタ
3 帯域モニタ
11 第1の光アイソレータ
12 第2の光アイソレータ
21 光ファイバ
31〜3N 励起光源
41 光合波器
51 利得制御回路
61 光源駆動回路
71 スイッチ
81 出力モニタ
91 スイッチ制御回路

Claims (12)

  1. 光信号を通過させ、前記光信号に励起光が合成されると、前記光信号の信号強度を増幅する光ファイバと、
    前記励起光を出力する複数の光源であって、励起光出力強度対消費電力特性がそれぞれ異なる複数の光源と、
    光源から励起光を出力させる光源駆動手段と、
    前記光源から出力された励起光を前記光信号に合成させる合成手段と、
    個々の光源毎に光源に対応する励起光の入力端を有し、励起光を前記合成手段に出力するための出力端を有するスイッチとを備える
    ことを特徴とする光ファイバ増幅器。
  2. スイッチにおいて出力端に接続させる入力端を制御するスイッチ制御手段を備え、
    光源から出力される励起光の励起光出力強度をモニタし、前記励起光出力強度が、前記光源に対して定められている励起光出力強度の範囲の境界値となったときに、光源駆動手段に、励起光を出力させる光源の切り替えを指示するとともに、前記スイッチ制御手段に、切り替え後の光源に対応する入力端を出力端に接続させるように指示する切り替え指示手段を備える
    請求項1に記載の光ファイバ増幅器。
  3. 複数の光源は、それぞれペルチエ冷却器を備え、個々の光源に対応する個々のペルチエ冷却器の最大吸熱量はそれぞれ異なる
    請求項1または請求項2に記載の光ファイバ増幅器。
  4. 光ファイバに入力される光信号の信号強度と、所定の信号強度との利得を算出する利得算出手段と、
    光ファイバに入力される光信号における、信号伝達に用いられる帯域をモニタする帯域モニタ手段とを備え、
    光源駆動手段は、少なくとも前記帯域に基づいて、励起光を出力させる光源を選択し、前記光源から、前記利得と前記帯域との積に応じた励起光出力強度で、励起光を出力させる
    請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の光ファイバ増幅器。
  5. 光ファイバに入力される光信号の信号強度と、所定の信号強度との利得を算出する利得算出手段と、
    光ファイバに入力される光信号における、信号伝達に用いられる帯域をモニタする帯域モニタ手段とを備え、
    光源駆動手段は、前記利得と前記帯域との積に基づいて、励起光を出力させる光源を選択し、前記光源から、前記利得と前記帯域との積に応じた励起光出力強度で、励起光を出力させる
    請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の光ファイバ増幅器。
  6. 1本のコアを有する1本の光ファイバを備え、
    光源駆動手段は、励起光を出力させる光源を1つ選択する
    請求項4または請求項5に記載の光ファイバ増幅器。
  7. 合成手段は、コア個別方式によって、光信号に励起光を合成させる
    請求項6に記載の光ファイバ増幅器。
  8. 複数本のコアを有する1本の光ファイバを備え、
    光源駆動手段は、励起光を出力させる光源を1つ選択する
    請求項4または請求項5に記載の光ファイバ増幅器。
  9. 合成手段は、クラッド一括方式によって、光信号に励起光を合成させる
    請求項8に記載の光ファイバ増幅器。
  10. 1本のコアを有する複数本の光ファイバを備え、
    光ファイバ毎に合成手段を備え、
    スイッチは、個々の合成手段毎に合成手段に対応する出力端を有し、
    光源駆動手段は、光ファイバ毎に、励起光を出力させる光源を1つ選択する
    請求項4または請求項5に記載の光ファイバ増幅器。
  11. 光ファイバは、希土類イオンが添加された光ファイバである
    請求項1から請求項10のうちのいずれか1項に記載の光ファイバ増幅器。
  12. 請求項6または請求項7に記載の光ファイバ増幅器を複数備え、
    それぞれの光ファイバ増幅器内の光ファイバ内のコアに対応する複数のコアを含み、複数の光ファイバ増幅器の外部に設けられる1本の外部光ファイバを備え、
    前記外部光ファイバに対して励起光を出力する1つの外部光源を備える
    ことを特徴とする光ファイバ増幅システム。
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