JPWO2018216263A1 - 点火装置および点火装置の制御方法 - Google Patents

点火装置および点火装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

交流電力によるプラズマ放電を利用した点火装置において、高周波駆動用の半導体素子に直流高電圧が印加された状態では宇宙線曝露によるSEB(Single Event Burnout:宇宙線誘起破壊)故障の可能性があるが、この対策のためサイズの大きな高耐圧素子使用による点火装置の大型化が課題であった。半導体素子の高電圧印加状態を抑制し、点火装置の小型化を目的とする。DC/AC変換装置(2)が交流電力を点火プラグ(1)に出力しない期間に、DC/AC変換装置(2)の半導体素子に高電圧が印加されない期間を有するように点火装置中の電路を遮断する。

Description

本発明は、内燃機関に点火する点火装置および点火装置の制御方法に関するものである。
車両等に搭載される内燃機関の燃費を向上させる手法として、希薄燃料を燃焼させる希薄燃焼方式や、燃料燃焼後の排気を燃焼室内に再循環させる排気再循環方式、あるいは燃焼室を高圧縮比とする方式などがある。しかし、いずれの方式も着実に燃料を点火させることが難しいという課題があり、着火性の向上が要求されている。
従来、点火装置における着火性を向上する手法の一つとして、例えば特許文献1に開示されたコロナ放電を用いた点火装置がある。これは、コロナ放電を利用して多点、広範囲で着火することでより安定した火炎核を形成し、燃料ガスへの着火性を高めるように構成されている。
また、点火装置において、点火時の点火エネルギを供給する装置側への電流流れ込みによる素子破壊を抑制することで装置の信頼性を確保することが知られている。さらに、例えば、特許文献2の点火装置に示すように、異常が発生した場合に点火プラグへのエネルギ供給を停止するためのスイッチ手段や、それに連動した電源リレーを備えているものが知られている。
特表2014−513760号公報 国際公開第2015/156391号公報
特許文献1に示された点火装置には、ある電圧のエネルギを供給するエネルギ供給部と、駆動回路が含まれており、駆動回路は交流電力を点火プラグ側に出力している。ここでエネルギ供給部の出力電圧が高いほど、駆動回路以降の昇圧比を低く抑えることができ、供給電流を低減できるため、より高効率な動作が可能となる。
しかしながら、エネルギ供給部の出力電圧を高くした場合、駆動回路に含まれる半導体素子には常に高電圧が印加されることになる。半導体素子では、高電圧が印加された状態で宇宙線に曝されると、SEB(Single Event Burnout:宇宙線誘起破壊)により突発的に故障するという現象が発生する。そのため、SEBの発生確率を低減するためには、耐圧マージンの確保が有効とされる。しかし、高耐圧素子はサイズが大きいため、点火装置が大型化してしまうという課題がある。
また、特許文献2の点火装置では、点火装置に使用される半導体素子について異常時には保護可能であるが、印加電圧の高電圧化に伴って高まる半導体素子の故障発生や大型化を解決するものではない。
この発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、駆動回路中の半導体素子に高電圧が印加された状態を抑制して、高耐圧素子を使用せずにSEBの発生率を低減し、小型に構成できる点火装置を提供することを目的としている。
本発明の点火装置は、内燃機関に点火する点火プラグと、直流電力を交流電力に変換して前記点火プラグに出力するDC/AC変換装置と、前記DC/AC変換装置に供給するエネルギを蓄積する電力供給用コンデンサと、直流電源からの直流電力を所定の電圧値に変換して前記電力供給用コンデンサに出力するDC/DC変換装置と、前記電力供給用コンデンサから前記DC/AC変換装置に直流電力を供給する第一の電路を導通、遮断する第一電力遮断装置と、前記第一電力遮断装置を制御する制御装置とを備え、前記制御装置は、DC/AC変換装置が前記点火プラグに交流電力を出力しない期間において第一の電路が遮断される期間を有するように第一電力遮断装置を制御するものである。
上記構成によれば、DC/AC変換装置が交流電力を出力しない期間において第一の電路が遮断される期間を有するので、DC/AC変換装置に対する高電圧の印加時間を減らすことができる。そのため、DC/AC変換装置の半導体素子に高耐圧素子を使うことなく、比較的小型な低耐圧の素子を使用することができ、点火装置を小型化することができる。
実施の形態1に係る点火装置の概略構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る点火装置の別の概略構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る点火装置の概略動作シーケンスを示したタイミングチャートである。 実施の形態1に係る点火装置の構成図である。 実施の形態1に係る点火装置の動作シーケンスを示したタイミングチャートである。 実施の形態1に係る点火装置の動作シーケンスを示したフローチャートである。 実施の形態1に係る点火装置の動作シーケンスを示したフローチャートの一部で、図5A中の第一の電路を導通するステップの詳細動作シーケンスを説明する図である。 実施の形態1に係る点火装置の動作シーケンスを示したフローチャートの一部で、図5A中の第二の電路を導通するステップの詳細動作シーケンスを説明する図である。 実施の形態1に係る点火装置の別の動作シーケンスを示したフローチャートの一部で、図5A中の第一の電路を導通するステップの別の詳細動作シーケンスを説明する図である。 実施の形態2に係る点火装置の構成図である。 実施の形態2に係る点火装置の動作シーケンスを示したタイミングチャートである。 実施の形態2に係る点火装置の動作シーケンスを示したフローチャートである。 実施の形態2に係る点火装置の動作シーケンスを示したフローチャートの一部で、図9A中の第一の電路を導通するステップの詳細動作シーケンスを説明する図である。 実施の形態3に係る点火装置の概略構成を示すブロック図である。 実施の形態3に係る点火装置の動作シーケンスを示したタイミングチャートで、複数のDC/AC変換装置が同時に交流電力を出力しないタイミングの動作を説明する図である。 実施の形態3に係る点火装置の別の動作シーケンスを示したタイミングチャートで、複数のDC/AC変換装置が同時に交流電力を出力するタイミングの動作を説明する図である。 実施の形態3に係る点火装置の動作シーケンスを示したフローチャートである。 実施の形態4に係る点火装置の概略構成を示すブロック図である。 実施の形態4に係る点火装置の動作シーケンスを示したタイミングチャートで、複数のDC/AC変換装置が同時に交流電力を出力しないタイミングの動作を説明する図である。 実施の形態4に係る点火装置の別の動作シーケンスを示したタイミングチャートで、複数のDC/AC変換装置が同時に交流電力を出力するタイミングの動作を説明する図である。 実施の形態4に係る点火装置の動作シーケンスを示したフローチャートである。 実施の形態1から4に係る点火装置の制御装置のハードウエア構成図である。
以下、本発明を実施するための形態について図を参照して説明する。なお、各図中、同一符号は、同一または相当部分を示すものとする。
実施の形態1.
実施の形態1に係る点火装置について、図を用いて説明する。
図1Aは、実施の形態1に係る点火装置10の概略構成を示すブロック図である。図において、点火プラグ1は、エンジンコントロールユニット(図示せず)から点火周期毎に出力される点火指令信号に応じて、内燃機関の燃焼室内で燃料に点火する。DC/AC変換装置2は、点火プラグ1の電極間でプラズマ放電が発生するように、電力供給用コンデンサ4から供給されたエネルギを直流電力から交流電力に変換して出力する。DC/DC変換装置5は、車両に搭載されたバッテリ等からなる直流電源6からの電力を予め定められた所定の直流電圧値に変換して電力供給用コンデンサ4に出力する。制御装置8は、電力供給用コンデンサ4からDC/AC変換装置2に直流電力を供給する第一の電路を導通、遮断する第一電力遮断装置3、DC/AC変換装置2およびDC/DC変換装置5の動作を制御する。DC/AC変換装置2およびDC/DC変換装置5は、その回路構成において、スイッチング素子として半導体素子を具備する。
図1Bは、実施の形態1に係る点火装置11の他の概略構成を示すブロック図である。図1Aの構成に対し、直流電源6からDC/DC変換装置5に直流電力を供給する第二の電路を導通、遮断する第二電力遮断装置7をさらに備えたものである。また、制御装置8は、第二電力遮断装置7の動作制御も行う。
図2は、図1A、図1Bの構成による点火動作の概略シーケンスである。横軸は時間、縦軸はそれぞれ信号、電流、電圧の出力値、第一、第二電力遮断装置では導通、遮断の状態を示す。
エンジンコントロールユニット(図示せず)から点火周期(T)毎に出力される点火指令信号に応じて、内燃機関で点火動作が開始する。この点火指令信号は、外部入力でなく、制御装置8の内部で生成されてもよい。
図中タイミングtにおいて、制御装置8は、点火指令信号に応じて第二電力遮断装置7により第二の電路を遮断する(図1Bの構成)。あるいは、制御装置8により、DC/DC変換装置5の動作を停止する(図1Aの構成)。
タイミングt後のタイミングtにおいて、制御装置8は第一電力遮断装置3により第一の電路を導通させる。電力が電力供給用コンデンサ4からDC/AC変換装置2に供給され、直流電力が交流電力に変換される。
タイミングtにおいて、DC/AC変換装置2は、点火動作として点火プラグ1に交流電力を出力する。これにより、点火プラグ1の電極間に高電圧の交流電圧が印加され、放電プラズマを発生し、内燃機関の燃料に着火する。このとき、DC/AC変換装置2への電力供給は、電力供給用コンデンサ4から実施される。
DC/AC変換装置2が、点火に必要な時間Tacの間点火プラグ1に放電を発生させた後のタイミングtにおいて、DC/AC変換装置2は交流電力の出力を停止する。
タイミングtのDC/AC変換装置2の出力停止後から所定の時間経過後のタイミングtにおいて、制御装置8は第一電力遮断装置3により第一の電路を遮断し、DC/AC変換装置2の印加電圧はすみやかに低下する。
タイミングt後のタイミングtにおいて、制御装置8は第二電力遮断装置7により電路を導通させる。あるいは、制御装置は、DC/DC変換装置5を動作させる。
DC/DC変換装置5の出力電力により、電力供給用コンデンサ4が充電される。しかし、制御装置8が第一電力遮断装置3により第一の電路を遮断しているため、次のタイミングtになるまでDC/AC変換装置2には電圧が印加されない。
以上のシーケンス動作を、点火周期T毎に繰り返す。
代表的な点火周期Tとしては30〜100ms程度である。また、DC/AC変換装置2からの出力電流の出力期間Tacは100μs程度である。
DC/DC変換装置5の出力電圧がDC/AC変換装置2に印加される期間は、第一電力遮断装置3が第一電路を導通している期間と概ね一致する。換言すれば、第一電力遮断装置3は、DC/AC変換装置2が交流電力を点火プラグ1に出力しない期間は、第一の電路を遮断し、DC/AC変換装置2の半導体素子に高電圧が印加されない。そのため、一周期内でDC/AC変換装置2の半導体素子に高電圧が印加される期間が短くなる。その結果、大型の高耐圧素子を適用せずとも、DC/AC変換装置2の半導体素子においてSEBが発生する確率が低減されるため、点火装置の小型化に寄与する。
図1Aにおいて、DC/DC変換装置5と直流電源6との間にスイッチング素子を設ければ、タイミングtにおいて、そのスイッチング素子をオフにすることで、DC/DC変換装置5の動作を停止できる。スイッチング素子はDC/DC変換装置5に備えていてもよい。
タイミングtの第一電力遮断装置3の導通時には、第一電力遮断装置3前後の電位差が大きく、DC/AC変換装置2に過大な突入電流が流れ込む恐れがある。そのため、第一電力遮断装置3とDC/AC変換装置2との間に電圧検出手段を設けて、上記電位差が許容範囲内であることを確認し、DC/AC変換装置2を動作させるのがよい。
タイミングtのDC/DC変換装置5の動作時に、DC/DC変換装置5への過大な突入電流が流れ込む可能性がある。そのため、DC/DC変換装置5と直流電源6との間に電圧検出手段を設けて、上記電位差が許容範囲内であることを確認し、DC/DC変換装置5を動作させるのがよい。第二電力遮断装置7またはスイッチング素子を具備する場合は、第二電力遮断装置7またはスイッチング素子とDC/DC変換装置5との間に電圧検出手段を設ければよい。
次に、実施の形態1に係る点火装置のより具体的な回路構成と動作シーケンスについて説明する。
図3は、実施の形態1による点火装置100の構成図で、図1Bの具体的な回路構成を示したものである。
図3において、点火装置100は、点火プラグ1と、直流電力を交流電力に変換して点火プラグ1に出力するDC/AC変換装置20と、DC/AC変換装置20に供給するエネルギを蓄積する電力供給用コンデンサ4と、直流電圧を予め定められた所定の電圧値に変換して電力供給用コンデンサ4に出力するDC/DC変換装置50と、車両に搭載されたバッテリ等からなる直流電源6と、電力供給用コンデンサ4からDC/AC変換装置20に直流電力を供給する第一の電路を導通、遮断する第一電力遮断装置30と、直流電源6からDC/DC変換装置50に直流電力を供給する第二の電路を導通、遮断する第二電力遮断装置70と、DC/AC変換装置20、DC/DC変換装置50、第一電力遮断装置30および第二電力遮断装置70の動作を制御する制御装置8を備えている。
第二電力遮断装置70は、第一リレー手段71と、第二リレー手段72と、抵抗73を備え、第二リレー手段72は直流電源6の正極側とDC/DC変換装置50の間に接続される。抵抗73と第一リレー手段71は直列接続されており、第一リレー手段71の一端はDC/DC変換装置50に接続され、抵抗73の一端は直流電源6の正極側に接続される。すなわち、第二電力遮断装置70は、抵抗73と第一リレー手段71とが直列にされたものと、第二リレー手段72とが並列に接続された回路を備えている。図3においては前述の通りに接続されているが、第一リレー手段71と抵抗73は互いに配置を入れ替えてもよい。なお、第二電力遮断装置70は、直流電力を伝送する第二の電路を遮断する機能を有すれば、図3に示す回路以外の構成であってもよい。リレー手段は、例えば機械式リレーや半導体スイッチなどのように、電路の導通、遮断が可能であればどのように構成してもよい。
DC/DC変換装置50は、DC/DC変換装置50の印加電圧を検出する第一電圧検出手段51と、一端が第二電力遮断装置70に接続されたインダクタ52と、一端が電力供給用コンデンサ4に接続されたダイオード53と、インダクタ52とダイオード53との直列接続点とGNDとの間に接続された半導体スイッチ54を備えている。インダクタ52と、ダイオード53と、半導体スイッチ54は昇圧チョッパ回路を構成している。直流電源6は車載用の電源として例えば12V程度の出力電圧であり、この出力電圧を昇圧チョッパ回路で数十〜数百V程度に変換し、電力供給用コンデンサ4に充電する。なお、DC/DC変換装置50は、直流電源6の出力電圧を所定の電圧に変換できればよく、図3に示す昇圧チョッパ回路以外の構成であってもよい。
第一電力遮断装置30は、第三リレー手段31と、第四リレー手段32と、抵抗33を備える。第四リレー手段32は、電力供給用コンデンサ4とDC/AC変換装置20の間に接続される。抵抗33と第三リレー手段31は直列接続されており、第三リレー手段31の一端はDC/AC変換装置20に接続され、抵抗33の一端は電力供給用コンデンサ4の正極側に接続される。すなわち、第一電力遮断装置30は、抵抗33と第三リレー手段31とが直列にされたものと、第四リレー手段32とが並列に接続された回路を備えている。図3においては前述の通りに接続されているが、第三リレー手段31と抵抗33は互いに配置を入れ替えてもよい。なお、第一電力遮断装置30は、直流電力を伝送する電路を遮断する機能を有すれば、図3に示す回路以外の構成であってもよい。リレー手段は、例えば機械式リレーや半導体スイッチなどのように、電路の導通、遮断が可能であればどのようなもので構成してもよい。
DC/AC変換装置20は、ダイオード28と、DC/AC変換装置20の印加電圧を検出する第二電圧検出手段21と、DC/AC変換装置20の印加電圧を安定化する電圧安定化コンデンサ22と、電圧安定化コンデンサ22の充電電荷を放電する放電抵抗23と、半導体スイッチ24、25と、トランス26と、トランス26と点火プラグ1との間に接続された昇圧リアクトル27とを備える。トランス26は1次側巻線がセンタータップを有しており、トランス26のセンタータップは電圧安定化コンデンサ22に接続される。半導体スイッチ24はトランス26の第一の1次側巻線26aとGNDとの間に接続され、半導体スイッチ25はトランス26の第二の1次側巻線26bとGNDとの間に接続される。このように半導体スイッチ24、25とトランス26は、プッシュプル増幅回路を形成しており、半導体スイッチ24、25を交互にオンオフすることで直流電圧を交流電圧に変換する。なお、DC/AC変換装置20は、直流電力を所定の周波数を持つ交流電力に変換することができれば図3と異なる構成でもよい。トランス26の2次側巻線26cは、一端が昇圧リアクトル27に接続され、もう一端が点火プラグ1のGND側電極に接続されている。昇圧リアクトル27は、点火プラグ1の寄生容量とともに共振回路を形成しており、この共振回路の共振周波数を持つ交流電流を印加することで、点火プラグ1の電極間に高電圧を発生させる。なお、トランス26の出力電圧で点火プラグ1に放電を起こすことができる場合は、昇圧リアクトル27を取り外してもよい。また、共振周波数の調整などを目的に、昇圧リアクトル27または点火プラグ1に対して、コンデンサを直列あるいは並列に追加した共振回路を形成してもよい。
制御装置8は、DC/AC変換装置20、第一電力遮断装置30、DC/DC変換装置50、第二電力遮断装置70を制御するとともに、第一電圧検出手段51と第二電圧検出手段21により対象箇所の電圧を検出する。
DC/DC変換装置50とDC/AC変換装置20の半導体スイッチ24、25、54は、半導体スイッチであればどのような素子でもよく、例えばIGBT(Insulated−Gate Bipolar Transistor)やMOSFET(Metal−Oxide−Semiconductor Field−Effect Transistor)などが使用される。
以上のように構成された実施の形態1による点火装置100の動作シーケンスについて、図4のタイミングチャートと図5A、図5B、図5Cのフローチャートとを用いて説明する。図5Aは、全体の動作シーケンスを示したもので、図5Bは図5A中第一の電路を導通するステップS02の詳細動作シーケンスを示したもの、図5Cは図5A中第二の電路を導通するステップS06の詳細動作シーケンスを示したものである。
点火装置100は、エンジンコントロールユニット(図示せず)から点火周期毎に出力される点火指令信号に応じて、内燃機関に燃焼を発生させるための点火動作を実施する。点火指令信号は、外部入力でなく、制御装置8の内部で生成されてもよい。
タイミングtにおいて、制御装置8は、点火指令信号に応じて第二電力遮断装置70により第二の電路を遮断する。すなわち、制御装置8は第一リレー手段71、第二リレー手段72をともにオフ状態にする(ステップS01)。
タイミングt後のタイミングtにおいて、制御装置8は第一電力遮断装置30により第一の電路を導通させる(ステップS02)。
このステップS02については図5Bの破線枠内を参照する。制御装置8は第二電圧検出手段21により検出されたDC/AC変換装置20の印加電圧を用い、この検出電圧とDC/DC変換装置50の出力電圧指令値Vとの電位差、すなわち第一電力遮断装置30前後の電位差ΔVを算出し、後述の予め定められた許容電圧V’と比較する(ステップS21)。電位差ΔVがV’より大きい例えばVであれば、第一電力遮断装置30の第四リレー手段32をオンにした際に、過大な突入電流が発生する可能性がある。その場合、第四リレー手段32には大電流を流すことができる大型素子を適用する必要がある。そこで、制御装置8は、第四リレー手段32よりも先に、抵抗33に接続された第三リレー手段31をオンにする(ステップS22)。これにより、突入電流が抵抗33によって抑制されるとともに、電力供給用コンデンサ4からDC/AC変換装置20に電力が供給される。第一電力遮断装置30前後の電位差ΔVは、タイムチャートに示すようにVから漸減する。電位差ΔVが小さくなれば突入電流も小さくなるため、リレー手段に小型の素子を適用でき、点火装置の小型化に寄与する。ここで、第一電力遮断装置30の第四リレー手段32をオンした際に発生する突入電流が、許容値以下となるような第一電力遮断装置30前後の電位差をV’とし、第一電力遮断装置30前後の電位差ΔVがV1’以下になるタイミングをtとする。なお、突入電流の許容値は、例えば、第一電力遮断装置30の第四リレー手段32のように、突入電流の流れる経路上に存在する素子の最大定格電流で定めることが望ましい。
タイミングtにおいて、制御装置8は、第四リレー手段32をオンにした後、第三リレー手段31をオフにする(ステップS23)。これにより、DC/AC変換装置20の点火動作時に、電力供給用コンデンサ4からの供給電流が抵抗33に流入しなくなるため、抵抗33における電力損失が低減される。加えて、第三リレー手段31、第四リレー手段32の切り替え時に双方が同時にオン状態になる期間(100ns程度でよい)を設けることにより、第四リレー手段32をオンにした瞬間に発生する突入電流と、第三リレー手段31をオフにした瞬間に発生するサージ電圧とが低減される。これにより、リレー手段には、大きな突入電流を流せる素子、あるいはサージ電圧に耐えうる高耐圧素子などの大型素子を使う必要がなくなるため、点火装置の小型化に寄与する。なお、制御装置8は、タイミングtから所定の時間経過後に第四リレー手段32をオンにした後、第三リレー手段31をオフにしてもよく、その場合は突入電流がより小さくなる。
前述のタイミングtからタイミングtまでの一連の第一電力遮断装置30の動作は、タイミングtにおける第一電力遮断装置30前後の電位差ΔVが大きく、突入電流が許容値を上回る場合のものである。タイミングtにおける第一電力遮断装置30前後の電位差ΔVが小さく、突入電流が許容値以下の場合には、タイミングtにおいて第三リレー手段をオンにせず、第四リレー手段32をオンにしてもよい(ステップS23A)。
タイミングt以降の所定のタイミングtにおいて、DC/AC変換装置20は、点火動作として点火プラグ1に交流電力を出力する(ステップS03)。これにより、点火プラグ1の電極間に高電圧の交流電圧が印加され、放電プラズマを発生し、内燃機関の燃料に着火する。このとき、直流電源6からDC/DC変換装置50への第二の電路は遮断されているため、DC/AC変換装置20への電力供給は、電力供給用コンデンサ4から実施される。
DC/AC変換装置20が、点火に必要な時間Tacの間点火プラグに放電を発生させた後のタイミングtにおいて、DC/AC変換装置20は交流電力の出力を停止する(ステップS04)。
タイミングtのDC/AC変換装置20の出力停止後から所定の時間経過後のタイミングtにおいて、制御装置8は第一電力遮断装置30により第一の電路を遮断する(ステップS05)。すなわち、制御装置8は第三リレー手段31、第四リレー手段32をともにオフ状態にする。これにより、DC/AC変換装置20は電力供給用コンデンサ4から切り離される。DC/AC変換装置20の電圧安定化コンデンサ22や半導体スイッチ24、25等の寄生容量に充電された電荷は、放電抵抗23により放電されるため、DC/AC変換装置20の印加電圧はすみやかに低下する。
タイミングt後のタイミングtにおいて、制御装置8は第二電力遮断装置70により第二の電路を導通させる(ステップS06)。
このステップS06については図5Cの破線枠内を参照する。制御装置8は、第一電圧検出手段51によって検出されたDC/DC変換装置50の印加電圧を用い、この検出電圧と直流電源6の出力電圧Vとの電位差、すなわち第二電力遮断装置70前後の電位差ΔVを算出し、後述の予め定められた許容電圧V’と比較する(ステップS61)。電位差ΔVがV’より大きい例えばVであれば、第二電力遮断装置70の第二リレー手段72をオンにした際に、過大な突入電流が発生する可能性がある。その場合、リレー手段には大電流を流すことができる大型素子を適用する必要がある。そこで、制御装置8は、第二リレー手段72よりも先に、抵抗73に接続された第一リレー手段71をオンにする(ステップS62)。これにより、突入電流が抵抗73によって抑制されるとともに、直流電源6からDC/DC変換装置50に電力が供給される。第二電力遮断装置70前後の電位差ΔVはタイムチャートに示すように、Vより漸減する。電位差ΔVが小さくなれば突入電流も小さくなるため、リレー手段に小型の素子を適用でき、点火装置の小型化に寄与する。ここで、第二電力遮断装置70の第二リレー手段72をオンした際に発生する突入電流が、許容値以下となるような第二電力遮断装置70前後の電位差をV’とし、第二電力遮断装置70前後の電位差ΔVがV’以下になるタイミングをtとする。なお、本実施の形態における突入電流の許容値は、第二電力遮断装置70の第二リレー手段72の最大定格電流で定めることができる。突入電流の流れる経路上、直流電源6からインダクタ52の間に他の素子を設けた場合はそれらの素子の最大定格電流で定めることが望ましい。
タイミングtにおいて、制御装置8は、第二リレー手段72にオンにした後、第一リレー手段71をオフにする(ステップS63)。これにより、直流電源6からDC/DC変換装置50へ供給される電流が抵抗73に流入しなくなるため、抵抗73における電力損失が低減される。加えて、第一リレー手段71、第二リレー手段72の切り替え時に双方が同時にオン状態となる期間を設けることにより、第二リレー手段72をオンにした瞬間に発生する突入電流と、第一リレー手段71をオフにした瞬間に発生するサージ電圧とが低減される。これにより、リレー手段には、大きな突入電流を流せる素子、あるいはサージ電圧に耐えうる高耐圧素子などの大型素子を使う必要がなくなるため、点火装置の小型化に寄与する。なお、制御装置8は、タイミングtから所定の時間経過後に第二リレー手段72をオンにしてもよく、その場合は突入電流がより小さくなる。
前述のタイミングtからタイミングtまでの一連の第二電力遮断装置70の動作は、タイミングtにおける第二電力遮断装置70前後の電位差ΔVが大きく、突入電流が許容値を上回る場合のものである。タイミングtにおける第二電力遮断装置70前後の電位差ΔVが小さく、突入電流が許容値以下の場合には、タイミングtにおいて第一リレー手段71をオンにせず、第二リレー手段72をオンにしてもよい(ステップS63A)。
タイミングt以降では、DC/DC変換装置50の出力電力により、電力供給用コンデンサ4が充電される。しかし、制御装置8が第一電力遮断装置30により第一の電路を遮断しているため、タイミングtになるまでDC/AC変換装置20には電圧が印加されない。
以上のタイミングtからタイミングtまでの動作を、点火周期(T)毎に繰り返す。
DC/DC変換装置50の出力電圧がDC/AC変換装置20に印加される期間は、第一電力遮断装置30が第一の電路を導通している期間と概ね一致する。このように、DC/AC変換装置20が交流電力を点火プラグ1に出力しない期間、すなわちタイムチャート中tとtとの間を除く期間に、第一の電路は第一電力遮断装置30により遮断されている期間を有するため、DC/AC変換装置20の半導体スイッチに高電圧が印加される期間が短くなる。その結果、大型の高耐圧素子を適用せずとも、DC/AC変換装置20の半導体スイッチにおいてSEBが発生する確率が低減されるため、点火装置の小型化に寄与する。
なお、図4のタイムチャートでは、DC/AC変換装置20が交流電力を点火プラグ1に出力しない期間において、第一電力遮断装置30が第一の電路を一回遮断する例を示したが、複数回遮断してもよい。
また、第二電力遮断装置70と第一電力遮断装置30が同時に電路を導通しないシーケンスで動作することにより、直流電源6からDC/AC変換装置20への電路は常に遮断されている。これにより、SEB等によるDC/AC変換装置20の短絡発生時、または第一電力遮断装置30から点火プラグ1までの配線劣化やコネクタ脱落による地絡が発生した場合においても、直流電源6から短絡電流が流れることはなくなり、回路上のコンデンサに充電された電荷が放電されるのみとなる。その結果、ヒューズ(図示せず)や保護回路(図示せず)が動作するまでに流れる短絡電流が低減され、短絡電流経路上のリレー手段等を構成する素子に生じる瞬間的な発熱が低減される。
従来は、素子に瞬間的な発熱が生じても耐熱温度を超えないように、大型のヒートシンクにより常に冷却する必要があった。しかし、第二電力遮断装置70と第一電力遮断装置30が同時に電路を導通しないシーケンスで動作することにより、短絡時の素子の発熱量が低減されるため、ヒートシンクを小型にすることができ、点火装置の小型化に寄与する。
タイミングtからタイミングtまでの第一電力遮断装置30の動作は、必ずしも第二電圧検出手段21の検出電圧に基づいて実施する必要はなく、予め設定した動作シーケンスに従って実施してもよい。以下に、計算により動作シーケンスのタイミングを定める具体例について説明する。
突入電流のピーク値Ip2は、第一電力遮断装置30前後の電位差ΔVと抵抗33の値から、以下の式(1)で算出できる。
Figure 2018216263
ここで、R33は抵抗33の抵抗値である。第一電力遮断装置30前後の電位差ΔVは抵抗33と電圧安定化コンデンサ22の値から、以下の式(2)で算出することができる。
Figure 2018216263
ここで、VはDC/DC変換装置50の出力電圧、eはネイピア数、Δtはタイミングtからの経過時間、C22は電圧安定化コンデンサ22の静電容量である。式(1)と式(2)より、第一電力遮断装置30の第四リレー手段32をオンした際に生じる突入電流を、許容値以下にするために要するタイミングtからの経過時間Δt’は、以下の式(3)により算出できる。
Figure 2018216263
ここで、I’は突入電流の許容値、lnは自然対数である。以上より、タイミングtからΔt’経過したタイミングは、前述のタイミングtに相当する。したがって、タイミングtからΔt’経過したとき、制御装置8が、第四リレー手段32をオンにした後、第三リレー手段31をオフにすることで、突入電流を防ぐことができる。以上より、計算により算出した値を用いて制御することにより、第二電圧検出手段21を用いたときと同等の効果を得ることができる。
この動作シーケンスによるフローチャートを図6に示す。全体の動作シーケンスは図5Aと同じであるが、図5Bに代わって、本図6の動作シーケンスを用いる。すなわち図5Bとの違いは、ステップS22で第三リレー手段31をオンにした後、タイミングt=t+Δt’では第四リレー手段32をオンにした後に第三リレー手段31をオフにすることである(ステップS23B)。
また、タイミングtからタイミングtまでの第二電力遮断装置70の動作は、必ずしも第一電圧検出手段51の検出値に基づいて実施する必要はなく、予め設定した動作シーケンスに従って実施してもよい。前述のタイミングtからタイミングtまでの第一電力遮断装置30の動作を式(1)から(3)で定める手法と同様に、第二電力遮断装置70の動作シーケンスを定めてもよい。
このようにして定めた動作シーケンスを、図5CのステップS63で置き換えればよい。
また、DC/AC変換装置20の半導体スイッチで短絡が発生、あるいは第一電力遮断装置30以降に配線地絡が発生している場合において、以下のように計算して、短絡あるいは地絡の発生を検知することが可能である。
DC/AC変換装置20に短絡が発生したときは、タイミングtにおいて第三リレー手段31がオンされても、電力供給用コンデンサ4からの供給電流はGNDに流れ、そのエネルギは主に抵抗33で消費されることになる。抵抗33に過電力が印加されてしまい短絡破壊に至ると、この後に、第二電力遮断装置70により第二の電路が導通すると、直流電源6から短絡電流が流れ、短絡電流経路上の素子が異常発熱する可能性がある。
短絡がないと、図4中DC/AC変換装置20の印加電圧に示すように第二電圧検出手段21で検出される電圧値は増加するから、一定時間経過後も電圧が増加しない場合は短絡が発生していると判断することができる。すなわち、短絡検出の閾値電圧Vthを設定しておき、DC/AC変換装置20に閾値電圧Vthが印加されるタイミングt10を経過しても、第二電圧検出手段21の検出値がVth未満であれば、制御装置8で本点火装置は短絡状態あるいは地絡状態と判定することができる。ここで、閾値電圧Vthは、DC/DC変換装置50の出力電圧指令値Vよりも小さい値である。タイミングt10は、タイミングtで第三リレー手段31をオンにしてからΔt10経過した時刻であり、経過時間Δt10は以下の式(4)で算出される。
Figure 2018216263
短絡状態あるいは地絡状態と判定した後、制御装置8は、第二電力遮断装置70及び第一電力遮断装置30により各電路を遮断する。これにより短絡電流を遮断し、短絡電流経路上の素子の異常発熱を抑制できる。したがって、大型のヒートシンクやファンによって常に冷却せずとも、短絡発生時の素子が耐熱温度以上まで発熱することを防ぐことができるため、点火装置の小型化に寄与することができる。
実施の形態2.
図7は、実施の形態2に係る点火装置200の構成図である。
実施の形態2による点火装置200は、実施の形態1に係る図3の点火装置から第二電力遮断装置70とDC/DC変換装置50を取り除き、直流電源6と電力供給用コンデンサ4との間に、直流電源6の正極側と電力供給用コンデンサ4とを絶縁しつつ、直流電圧を予め定められた所定の電圧値に変換する機能を有する絶縁型DC/DC変換装置90を配置した構成である。実施の形態1中図1Aの回路詳細図に相当する。絶縁型DC/DC変換装置90に含まれる半導体スイッチ92は制御装置8により制御されるように構成されている。
図7において、絶縁型DC/DC変換装置90は、一例としてフライバックコンバータ回路で構成されており、1次側巻線91aの一端が直流電源6の正極側に接続され、2次側巻線の一端が電力供給用コンデンサ4の負極側に接続されたトランス91と、このトランス91の1次側巻線91aの他の一端と直流電源6の負極側との間に接続された半導体スイッチ92と、トランス91の2次側巻線91bの他の一端と電力供給用コンデンサ4の正極側との間に接続されたダイオード93を備えている。なお、絶縁型DC/DC変換装置90は、直流電源6の正極側と電力供給用コンデンサ4とを絶縁しつつ、直流電圧を所定の電圧値に変換できればよく、図7に示すフライバックコンバータ回路以外の構成でもよい。
実施の形態2に係る点火装置におけるその他の構成は、実施の形態1と同様である。
次に、実施の形態2による点火装置200の動作シーケンスについて、図8のタイミングチャートと図9A及び図9Bのフローチャートを用いて説明する。図9Aは、全体動作シーケンスを示したもの、図9Bは第一の電路を導通するステップS101についての詳細動作シーケンスを示したものである。
点火装置は、エンジンコントロールユニット(図示せず)から点火周期(T)毎に出力される点火指令信号に応じて、内燃機関に燃焼を発生させるための点火動作を実施する。点火指令信号は、外部入力でなく、制御装置8の内部で生成されてもよい。
タイミングt21において、制御装置8は、点火信号に応じて、第一電力遮断装置30により電路を導通させる(ステップS101)。このステップS101について図9B中の破線枠内で説明する。まず、点火指令信号を受けて(ステップS1011)、第二電圧検出手段21によって検出されたDC/AC変換装置20の印加電圧と絶縁型DC/DC変換装置90の出力電圧指令値Vとの電位差、すなわち第一電力遮断装置30前後の電位差ΔVを予め定められた許容電圧V’と比較する(ステップS1012)。ΔVが許容電圧V1’より大きいと、第一電力遮断装置30の第四リレー手段32をオンにした際に、過大な突入電流が発生する可能性がある。したがって、制御装置8は、第四リレー手段32よりも先に、抵抗33が接続された第三リレー手段31をオンにする(ステップS1013)。これにより、突入電流が抵抗33によって抑制され、電力供給用コンデンサ4からDC/AC変換装置20に電力が供給されても、第一電力遮断装置30前後の電位差ΔVがタイムチャートに示すように漸減する。ここで、第一電力遮断装置30の第四リレー手段32をオンした際に発生する突入電流が、許容値以下となるような第一電力遮断装置30前後の電位差ΔVをV’とし、第一電力遮断装置30前後の電位差ΔVがV’以下になるタイミングをt22とする。
タイミングt22において、制御装置8は、第四リレー手段32をオンにした後、第三リレー手段31をオフにする(ステップS1014)。これにより、DC/AC変換装置20の点火動作時に、電力供給用コンデンサ4からの供給電流が抵抗33に流入しなくなるため、抵抗33における電力損失が低減される。加えて、第三リレー手段31、第四リレー手段32の切り替え時に双方が同時にオンする期間を設けることにより、第四リレー手段32がオンした瞬間に発生する突入電流と、第三リレー手段31がオフした瞬間に発生するサージ電圧とが低減される。
なお、制御装置8は、タイミングt22から所定の時間経過後に第四リレー手段32をオンしてもよく、その場合は突入電流がより小さくなる。
前述のタイミングt21からタイミングt22までの一連の第一電力遮断装置30の動作は、タイミングt21における第一電力遮断装置30前後の電位差ΔVが大きく、突入電流が許容値を上回る場合のものである。タイミングt21における第一電力遮断装置30前後の電位差ΔVが小さく、突入電流が許容値以下の場合には、タイミングt21において第三リレー手段31をオンせず、第四リレー手段32をオンしてもよい(ステップS1014A)。
タイミングt22以降の所定のタイミングt23において、DC/AC変換装置20は、点火動作として点火プラグ1に交流電力を出力する(ステップS102)。これにより、点火プラグ1の電極間に高電圧の交流電圧が印加され、放電プラズマを発生し、内燃機関の燃料に着火する。
DC/AC変換装置20が、点火に必要な時間Tacの間点火プラグに放電を発生させた後のタイミングt24において、DC/AC変換装置20は交流電力の出力を停止する(ステップS103)。
タイミングt24のDC/AC変換装置20の出力停止後から所定の時間経過後のタイミングt25において、制御装置8は第一電力遮断装置30により第一の電路を遮断する(ステップS104)。すなわち、制御装置8は第三リレー手段31、第四リレー手段32をともにオフ状態にする。これにより、DC/AC変換装置20は電力供給用コンデンサ4から切り離される。DC/AC変換装置20の電圧安定化コンデンサ22や寄生容量に充電された電荷は、放電抵抗23により放電されるため、DC/AC変換装置20の印加電圧は急速に低下する。
以上のタイミングt21からタイミングt25までの動作を、点火周期T毎に繰り返す。
絶縁型DC/DC変換装置90の出力電圧がDC/AC変換装置20に印加される期間は、第一電力遮断装置30が第一の電路を導通している期間と概ね一致する。このように、第一電力遮断装置30は、DC/AC変換装置20が交流電力を点火プラグ1に出力しない期間、すなわちタイムチャート中t23とt24との間を除く期間に、第一の電路は第一電力遮断装置30により遮断されている期間を有するため、DC/AC変換装置20の半導体スイッチ24、25に高電圧が印加される期間が短くなる。その結果、大型の高耐圧素子を適用せずとも、DC/AC変換装置20の半導体スイッチ24、25においてSEBが発生する確率が低減されるため、点火装置の小型化に寄与する。
なお、図8のタイムチャートでは、DC/AC変換装置20が交流電力を点火プラグ1に出力しない期間において、第一電力遮断装置30は第一の電路を一回遮断する例を示したが、複数回遮断してもよい。
また、絶縁型DC/DC変換装置90が動作していない間、直流電源6と絶縁型DC/DC変換装置90より後段の回路は絶縁されている。これにより、SEB等によるDC/AC変換装置20の短絡、または絶縁型DC/DC変換装置90から点火プラグ1までの配線劣化やコネクタ脱落による地絡が発生した場合においても、直流電源6から短絡電流が流れることはなくなり、回路上のコンデンサに充電された電荷が放電されるのみとなる。その結果、直流電源6と短絡部または地絡発生部とが接続されて、非常に大きな短絡電流が生じる場合に比べて、短絡電流が低減され、短絡電流経路上のリレー手段等を構成する素子に生じる瞬間的な発熱が低減される。そのため、ヒートシンクを小型にすることができ、点火装置の小型化に寄与する。
タイミングt21からタイミングt22までの第一電力遮断装置30の動作は、必ずしも第二電圧検出手段21の検出値に基づいて実施する必要はなく、予め設定した動作シーケンスに従って実施してもよい。実施の形態1と同様、式(1)から(3)によって算出された時間を用いて、第一電力遮断装置30の動作シーケンスを定めることも可能である。
DC/AC変換装置20の半導体スイッチの短絡、あるいは第一電力遮断装置30以降の配線地絡が発生している場合は、実施の形態1と同様にして、第二電圧検出手段21と式(4)から算出された閾値電圧と時間を用いて制御することで短絡検知が可能となり、短絡発生時の短絡経路上の素子の異常発熱を防ぐことができる。これにより、素子のヒートシンクを小さくすることができ、点火装置の小型化に寄与する。
実施の形態3.
上述の実施の形態1及び2では内燃機関が1つの燃焼室すなわち1つの気筒を有するものを前提に1つの点火装置で点火プラグを点火する例について示した。本実施の形態3では、複数気筒を1つの点火装置で点火する例について説明する。
内燃機関には、燃料を燃焼させる気筒を複数有するものがあり、そのすべての気筒において点火装置による点火動作が必要となる。しかしながら、気筒毎に点火装置を配すると、気筒数の分だけ装置体積が大きくなるため、装置が大型化してしまう。そこで、実施の形態3では、内燃機関が複数気筒を有する場合において、1つの点火装置から複数の点火プラグに電力を供給するための構成と動作について説明する。実施の形態3では、内燃機関が2つの気筒を有する場合を例に示し、装置の構成及び動作シーケンスについて説明する。
図10は、実施の形態3に係る点火装置12の概略構成を示すブロック図である。図10において、第一気筒の点火プラグ101、第二気筒の点火プラグ102は、エンジンコントロールユニット(図示せず)から点火周期毎に出力される点火指令信号に応じて、内燃機関の燃焼室内で燃料に点火する。気筒によって点火タイミングは異なるため、気筒毎にそれぞれの点火指令信号に基づいて動作する。第一気筒のDC/AC変換装置121は、第一気筒の点火プラグ101の電極間にプラズマ放電が発生するように、電力供給用コンデンサ4から供給されたエネルギを直流電力から交流電力に変換して出力する。第二気筒のDC/AC変換装置122は、第二気筒の点火プラグ102の電極間にプラズマ放電が発生するように、電力供給用コンデンサ4から供給されたエネルギを直流電力から交流電力に変換して出力する。DC/DC変換装置5は、車両に搭載されたバッテリ等からなる直流電源6からの電力を予め定められた所定の直流電圧値に変換して電力供給用コンデンサ4に出力する。制御装置8は、電力供給用コンデンサ4から第一気筒のDC/AC変換装置121と第二気筒のDC/AC変換装置122とに直流電力を供給する第一の電路を導通、遮断する第一電力遮断装置3、直流電源6からDC/DC変換装置5に直流電力を供給する第二の電路を導通、遮断する第二電力遮断装置7、第一気筒のDC/AC変換装置121、第二気筒のDC/AC変換装置122、及びDC/DC変換装置5の動作を制御する。第一気筒のDC/AC変換装置121と、第二気筒のDC/AC変換装置122と、DC/DC変換装置5とは、その回路構成において、スイッチング素子として半導体素子を具備する。
このように、実施の形態3に係る点火装置12では、直流電源6、第二電力遮断装置7、制御装置8、DC/DC変換装置5、電力供給用コンデンサ4、第一電力遮断装置3を共通の構成とし、第一電力遮断装置3よりも後段のDC/AC変換装置と点火プラグを気筒毎にそれぞれ一つずつ備える構成にすることにより、装置の大型化を抑制できる。
第二電力遮断装置7は、図3の第二電力遮断装置70のように構成してもよく、第一電力遮断装置3は、図3の第一電力遮断装置30のように構成してもよい。DC/DC変換装置5は、図3のDC/DC変換装置50のように構成してもよく、直流電力を所定の直流電圧値に変換して出力することができる装置であれば、どのような構成でもよい。DC/AC変換装置121、122は、図3のDC/AC変換装置20のように構成してもよく、直流電力を交流電力に変換して出力することができる装置であれば、どのような構成でもよい。
実施の形態3の点火装置12では、各気筒の点火タイミングを指示する点火指令信号に応じて出力される点火指令フラグFLGに基づき、点火動作を実施する。例えば、第一気筒の点火指令信号によって点火タイミングが指示されたとき、制御装置8は第一気筒の点火指令フラグFLG1を「1」に変更する。制御装置8は、第一気筒の点火指令フラグFLG1が「1」であると判定したときに、第一気筒の点火プラグ101にて点火を実施する。実施の形態3では、第一気筒の点火動作は第一気筒の点火指令フラグFLG1に基づいて行われ、第二気筒の点火動作は第二気筒の点火指令フラグFLG2に基づいて行われる。
点火タイミング及び点火プラグへの交流電力出力期間は、内燃機関の種類や運転条件によって変わるため、それぞれの気筒で異なる場合がある。点火プラグへの交流電力出力期間は、点火に必要な時間Tacに基づいて決められ、点火に必要な時間Tacは目的の点火性能を発揮できる時間として定められる。実施の形態3では、第一気筒の点火に必要な時間をTac1、第二気筒の点火に必要な時間をTac2として表記する。
次に、実施の形態3による点火装置12の動作シーケンスについて、図11A、図11Bのタイミングチャートと、図12のフローチャートを用いて説明する。図11Aは第一気筒と第二気筒の点火タイミングが重ならない動作シーケンスを示したもので、図11Bは第一気筒と第二気筒の点火タイミングが重なる期間を有する動作シーケンスを示したものである。第一気筒と第二気筒の点火タイミングが重なる期間を有するというのは、両気筒に同時に交流電力が出力される期間を有することである。
まず、図11Aの第一気筒と第二気筒の点火タイミングが重ならない動作シーケンスについて説明する。
図11Aのタイミングt31において、第一気筒の点火指令信号による点火動作開始の指示が制御装置8に入力され、第一気筒の点火指令フラグFLG1を「1」にする。制御装置8は、いずれかの気筒の点火指令フラグが「1」であることを判定したとき、該当する気筒において点火動作を開始する(ステップS201)。
制御装置8は、いずれかの気筒の点火指令フラグが「1」であることを判定した後に、第二電力遮断装置7により第二の電路を遮断する(ステップS202)。
タイミングt31後のタイミングt32において、制御装置8は第一電力遮断装置3により第一の電路を導通させる(ステップS203)。電力が電力供給用コンデンサ4から、第一気筒のDC/AC変換装置121と第二気筒のDC/AC変換装置122に供給される。
タイミングt33において、DC/AC変換装置121は点火指令フラグFLG1に応じて、直流電力を交流電力に変換して点火プラグ101に出力する(ステップS204)。DC/AC変換装置121は、点火プラグ101に対して、第一気筒の点火に必要な時間Tac1の間交流電力を出力する。これにより、点火プラグ101の電極間には交流の高電圧が印加され、放電プラズマを生じる。内燃機関の第一気筒の燃料は放電プラズマにより着火される。このとき、第一気筒のDC/AC変換装置121への電力供給は、電力供給用コンデンサ4から実施される。
制御装置8は、交流電力出力を停止している気筒、すなわち第二気筒の点火指令フラグFLG2を確認し、以降の点火装置12の動作を判断する(ステップS205)。点火指令フラグFLG2が「1」であれば、第二気筒のDC/AC変換装置122が第二気筒の点火プラグ102に対して交流電力を出力する。点火指令フラグFLG2が「0」であれば、交流電力を出力している第一気筒のみが点火動作を継続する。
制御装置8は、DC/AC変換装置121が点火プラグ101に対して点火に必要な時間Tac1の間交流電力を出力したことを判断したとき、次の動作に移行する(ステップS206)。
DC/AC変換装置121が点火プラグ101に対して時間Tac1の間交流電力を出力した後のタイミングt34において、制御装置8はDC/AC変換装置121の交流電力出力を停止し、点火指令フラグFLG1を「0」に変更する(ステップS207)。
制御装置8は、すべての気筒における点火指令フラグFLGが「0」であると判定したとき、点火動作を終了するために次の動作に移行する(ステップS208でYES)。いずれかの気筒において点火指令フラグFLGが「1」の場合(ステップS208でNO)は、ステップS206からステップS208までの動作フローに従って、すべての気筒の点火指令フラグFLGが「0」になるまで、該当する気筒の点火プラグに交流電力を出力する。
タイミングt34のDC/AC変換装置121の出力停止、すなわちすべての気筒の点火指令フラグFLGが「0」となってから所定の時間経過後のタイミングt35において、制御装置8は第一電力遮断装置3により第一の電路を遮断する(ステップS209)。第一気筒のDC/AC変換装置121と第二気筒のDC/AC変換装置122との印加電圧はすみやかに低下する。
タイミングt35から所定の時間経過後のタイミングt36において、制御装置8は第二電力遮断装置7により第二の電路を導通させる(ステップS210)。第二の電路が導通すると、DC/DC変換装置5の出力電力により、電力供給用コンデンサ4が充電される。しかし、制御装置8が第一電力遮断装置3により第一の電路を遮断しているため、次にいずれかの気筒に点火指令信号が入力されるまで、第一気筒のDC/AC変換装置121と第二気筒のDC/AC変換装置122とには電圧が印加されない。
タイミングt41において、第二気筒の点火指令信号による点火動作開始の指示が制御装置8に入力され、第二気筒の点火指令フラグFLG2を「1」にする。制御装置8は、いずれかの気筒において点火指令フラグが「1」であると判定したとき、該当する気筒において点火動作を開始する(ステップS201)。
制御装置8は、いずれかの気筒の点火指令フラグが「1」であると判定したあとに、第二電力遮断装置7により第二の電路を遮断する(ステップS202)。
タイミングt41後のタイミングt42において、制御装置8は第一電力遮断装置3により第一の電路を導通させる(ステップS203)。電力が電力供給用コンデンサ4から、第一気筒のDC/AC変換装置121と第二気筒のDC/AC変換装置122に供給される。
タイミングt43において、DC/AC変換装置122は、点火指令フラグFLG2に応じて、直流電力を交流電力に変換して点火プラグ102に出力する(ステップS204)。DC/AC変換装置122は、点火プラグ102に対して、点火に必要な時間Tac2の間交流電力を出力する。これにより、点火プラグ102の電極間には交流の高電圧が印加され、放電プラズマを生じる。内燃機関の第二気筒の燃料は放電プラズマにより着火される。このとき、第二気筒のDC/AC変換装置122への電力供給は、電力供給用コンデンサ4から実施される。
制御装置8は、交流電力出力を停止している気筒、すなわち第一気筒の点火指令フラグFLG1を確認し、以降の点火装置12の動作を判断する(ステップS205)。点火指令フラグFLG1が「1」であれば、第一気筒のDC/AC変換装置121が第一気筒の点火プラグ101に対して交流電力を出力する。点火指令フラグFLG1が「0」であれば、交流電力を出力している第二気筒のみが点火動作を継続する。
制御装置8は、DC/AC変換装置122が、点火プラグ102に対して点火に必要な時間Tac2の間交流電力を出力したことを判断したとき、次の動作に移行する(ステップS206)。
DC/AC変換装置122が点火プラグ102に対して時間Tac2の間交流電力を出力した後のタイミングt44において、制御装置8はDC/AC変換装置122の交流電力出力を停止し、第二気筒の点火指令フラグを「0」に変更する(ステップS207)。
制御装置8は、すべての気筒における点火指令フラグFLGが「0」であると判定したとき、点火動作を終了するために次の動作に移行する(ステップS208でYES)。いずれかの気筒において点火指令フラグFLGが「1」の場合(ステップS208でNO)は、ステップS206からステップS208までの動作フローに従って、すべての気筒の点火指令フラグFLGが「0」になるまで、該当する気筒の点火プラグに交流電力を出力する。
タイミングt44のDC/AC変換装置122の出力停止、すなわちすべての気筒の点火指令フラグFLGが「0」となってから所定の時間経過後のタイミングt45において、制御装置8は第一電力遮断装置3により第一の電路を遮断する(ステップS209)。第一気筒のDC/AC変換装置121と第二気筒のDC/AC変換装置122との印加電圧はすみやかに低下する。
タイミングt45から所定の時間経過後のタイミングt46において、制御装置8は第二電力遮断装置7により第二の電路を導通させる(ステップS210)。第二の電路が導通すると、DC/DC変換装置5の出力電力により、電力供給用コンデンサ4が充電される。しかし、制御装置8が第一電力遮断装置3により第一の電路を遮断しているため、次にいずれかの気筒に点火指令信号が入力されるまで、第一気筒のDC/AC変換装置121と第二気筒のDC/AC変換装置122とには電圧が印加されない。
以上のタイミングt31からタイミングt46までのシーケンス動作を、第一気筒の点火周期Ti1及び第二気筒の点火周期Ti2毎に繰り返す。点火周期とDC/AC変換装置の電流出力期間は、運転状況により異なるため、すべての気筒で常に一致するとは限らない。代表的な点火周期は30〜100ms程度である。代表的なDC/AC変換装置121とDC/AC変換装置122の電力出力期間Tac1とTac2は、それぞれ100μs程度である。
なお、図中t31’、41’は、それぞれ次の第一気筒の点火周期のタイミング、次の第二気筒の点火周期のタイミングである。
次に、図11Bの第一気筒と第二気筒の点火タイミングが重なる期間を有する動作シーケンスについて説明する。
図11Bのタイミングt51において、第一気筒の点火指令信号による点火動作開始の指示が制御装置8に入力され、第一気筒の点火指令フラグFLG1を「1」にする。制御装置8は、いずれかの気筒において点火指令フラグが「1」であると判定したとき、該当する気筒において点火動作を開始する(ステップS201)。
制御装置8は、いずれかの気筒の点火指令フラグが「1」であると判定した後に、第二電力遮断装置7により第二の電路を遮断する(ステップS202)。
タイミングt51後のタイミングt52において、制御装置8は第一電力遮断装置3により第一の電路を導通させる(ステップS203)。電力が電力供給用コンデンサ4から、第一気筒のDC/AC変換装置121と第二気筒のDC/AC変換装置122に供給される。
タイミングt53において、DC/AC変換装置121は、点火指令フラグFLG1に応じて、直流電力を交流電力に変換して点火プラグ101に出力する(ステップS204)。DC/AC変換装置121は、点火プラグ101に対して点火に必要な時間Tac1の間交流電力を出力する。これにより、点火プラグ101の電極間には交流の高電圧が印加され、放電プラズマを生じる。内燃機関の第一気筒の燃料は放電プラズマにより着火される。このとき、DC/AC変換装置121への電力供給は、電力供給用コンデンサ4から実施される。
図11Bでは、点火プラグ101に交流電力が出力されている期間のタイミングt54において、第二気筒の点火指令信号に応じて第二気筒の点火指令フラグFLG2が「1」に変更される。その結果、制御装置8は交流電力出力を停止している気筒、すなわち第二気筒の点火指令フラグFLG2が「1」であると判定し、第二気筒に点火動作を実施するステップに移行する(ステップS205でYES)。
タイミングt55において、第二気筒のDC/AC変換装置122は、点火指令フラグFLG2に応じて、点火プラグ102に対して交流電力を出力する(ステップS204)。DC/AC変換装置122は、点火プラグ102に対して点火に必要な時間Tac2の間交流電力を出力する。これにより、点火プラグ102の電極間には交流の高電圧が印加され、放電プラズマを生じる。内燃機関の第二気筒の燃料は放電プラズマにより着火される。このとき、DC/AC変換装置122への電力供給もまた、電力供給用コンデンサ4から実施される。
タイミングt56において、DC/AC変換装置121がTac1の間交流電力を出力したことを判定し、次の動作に移行する(ステップS206)。図12のフローチャートに記載の通り、ステップS206では、いずれかの気筒において交流電力を出力した期間が点火に必要な時間Tac以上か否かで判定を行う。したがって、仮に「第一気筒の交流電力出力期間<Tac1」のときに「第二気筒の交流電力出力期間≧Tac2」を判定した場合は、第二気筒の判定に基づいて次の動作に移行する。
DC/AC変換装置121の交流電力出力期間がTac1以上であることを判定した後(タイミングt56)に、制御装置8はDC/AC変換装置121の交流電力出力を停止し、点火指令フラグFLG1を「0」に変更する(ステップS207)。
第一気筒の点火指令フラグFLG1を「0」に変更した後に、制御装置8は、すべての気筒の点火指令フラグが「0」であるか否かを判定する(ステップS208)。タイミングt56では、第二気筒の点火指令フラグFLG2が「1」のため(ステップS208でNO)、第二気筒の交流電力出力期間が点火に必要な時間Tac2になるまで点火プラグ102への交流出力を継続する。
タイミングt57において、第二気筒の交流電力出力期間が点火に必要な時間Tac2となるため、制御装置8は点火プラグ102への交流出力を停止し、第二気筒の点火指令フラグFLG2を「0」に変更する(ステップS207)。
第二気筒の点火指令フラグFLG2を「0」に変更した後に、制御装置8は、すべての気筒の点火指令フラグが「0」であるか否かを判定する(ステップS208)。タイミングt57では、すべての気筒で交流電力出力を停止しており、点火指令フラグが「0」になっているため(ステップS208でYES)、次の動作に移行する。
タイミングt57から所定の時間経過後のタイミングt58において、制御装置8は第一電力遮断装置3により第一の電路を遮断する(ステップS209)。第一気筒のDC/AC変換装置121と第二気筒のDC/AC変換装置122との印加電圧はすみやかに低下する。
タイミングt58から所定の時間経過後のタイミングt59において、制御装置8は第二電力遮断装置7により第二の電路を導通させる(ステップS210)。第二の電路が導通すると、DC/DC変換装置5の出力電力により、電力供給用コンデンサ4が充電される。しかし、制御装置8が第一電力遮断装置3により第一の電路を遮断しているため、次にいずれかの気筒に点火指令信号が入力されるまで、第一気筒のDC/AC変換装置121と第二気筒のDC/AC変換装置122とには電圧が印加されない。
以上のタイミングt51からタイミングt59までのシーケンス動作を、第一気筒の点火周期Ti1及び第二気筒の点火周期Ti2毎に繰り返す。
なお、図中t51’、54’は、それぞれ次の第一気筒の点火周期のタイミング、次の第二気筒の点火周期のタイミングである。
実施の形態3では、図10に示すように、二つの気筒を持つ内燃機関における点火装置構成の例を示した。しかし、本実施の形態の点火装置は、さらに気筒が多い内燃機関においても適用可能であり、気筒毎にDC/AC変換装置と点火プラグを1つずつ増加させることで同様の動作を実現することができる。
実施の形態3の点火装置では、直流電源6、第二電力遮断装置7、制御装置8、DC/DC変換装置5、電力供給用コンデンサ4、第一電力遮断装置3を共通の構成とし、第一電力遮断装置よりも後段のDC/AC変換装置と点火プラグを気筒毎にそれぞれ一つずつ備える構成にすることにより、装置の大型化を抑制できる。
実施の形態3の点火装置では、単一の遮断装置である第一電力遮断装置3を用いることで、複数の電力遮断装置を用いることなく、各気筒のDC/AC変換装置に接続される第一の電路の遮断と導通を行う。より具体的には、実施の形態3の点火装置では、いずれかの気筒において点火指令信号に応じてDC/AC変換装置が交流電力を出力するときに第一電力遮断装置3により第一の電路を導通させ、すべての気筒のDC/AC変換装置が点火プラグに交流電力を出力しない期間に第一の電路を遮断する。これにより、それぞれの気筒の点火周期内でDC/AC変換装置の半導体素子に高電圧が印加される期間が短くなる。その結果、電力遮断装置を気筒毎に接続することによる大型化を抑制しつつ、DC/AC変換装置の半導体素子においてSEBが発生する確率が低減できるため、点火装置の小型化に寄与する。
実施の形態4.
実施の形態3では、内燃機関が2つの気筒を有する場合を例に挙げ、複数の気筒を有する内燃機関に点火を行う点火装置の構成と動作シーケンスについて説明した。実施の形態3による点火装置では、すべての装置を気筒毎に配する場合に比べて小型の構成でありながら、従来の点火装置に比べてSEBの発生確率を低減できる。しかしながら、すべての気筒の点火プラグに交流電力を出力しない期間にのみ、第一電力遮断装置によって第一の電路を遮断し、DC/AC変換装置に高電圧が印加される期間を低減しているため、実施の形態1及び2に比べると、DC/AC変換装置に高電圧が印加される時間が長くなっている。
実施の形態4では、各気筒に配された点火プラグに接続されるDC/AC変換装置毎に第一電力遮断装置を備え、各々のDC/AC変換装置の交流出力に合わせてそれぞれの第一電力遮断装置を制御する。これにより、複数の気筒を有する内燃機関の点火装置においても、DC/AC変換装置に高電圧が印加される時間を、実施の形態1及び2と同程度まで低減でき、より一層SEBの発生確率を低減することができる。
図13は、実施の形態4に係る点火装置13の概略構成を示すブロック図である。図13において、第一気筒の点火プラグ101、第二気筒の点火プラグ102は、エンジンコントロールユニット(図示せず)から点火周期毎に出力される点火指令信号に応じて、内燃機関の燃焼室内で燃料に点火する。気筒によって点火タイミングは異なるため、気筒毎にそれぞれの点火指令信号に基づいて動作する。第一気筒のDC/AC変換装置121は、第一気筒の点火プラグ101の電極間にプラズマ放電が発生するように、電力供給用コンデンサ4から供給されたエネルギを直流電力から交流電力に変換して出力する。第二気筒のDC/AC変換装置122は、第二気筒の点火プラグ102の電極間にプラズマ放電が発生するように、電力供給用コンデンサ4から供給されたエネルギを直流電力から交流電力に変換して出力する。DC/DC変換装置5は、車両に搭載されたバッテリ等からなる直流電源6からの電力を所定の直流電圧値に変換して電力供給用コンデンサ4に出力する。
制御装置8は、電力供給用コンデンサ4から第一気筒のDC/AC変換装置121に直流電力を供給する第一気筒の第一の電路を導通、遮断する第一電力遮断装置131と、第二気筒のDC/AC変換装置122に直流電力を供給する第二気筒の第一の電路を導通、遮断する第一電力遮断装置132と、直流電源6からDC/DC変換装置5に直流電力を供給する第二の電路を導通、遮断する第二電力遮断装置7と、第一気筒のDC/AC変換装置121と、第二気筒のDC/AC変換装置122、及びDC/DC変換装置5の動作を制御する。第一気筒のDC/AC変換装置121と、第二気筒のDC/AC変換装置122と、DC/DC変換装置5とは、その回路構成において、スイッチング素子として半導体素子を具備する。
このように、実施の形態4に係る点火装置13では、直流電源6、第二電力遮断装置7、制御装置8、DC/DC変換装置5、電力供給用コンデンサ4を共通の構成とし、電力供給用コンデンサ4より後段の第一電力遮断装置、DC/AC変換装置および点火プラグを気筒毎にそれぞれ一つずつ備える構成にしている。
第二電力遮断装置7は、図3の第二電力遮断装置70のように構成してもよく、第一電力遮断装置131,132は、図3の第一電力遮断装置30のように構成してもよい。DC/DC変換装置5は、図3のDC/DC変換装置50のように構成してもよく、直流電力を所定の直流電圧値に変換して出力することができる装置であれば、どのような構成でもよい。DC/AC変換装置121、122は、図3のDC/AC変換装置20のように構成してもよく、直流電力を交流電力に変換して出力することができる装置であれば、どのような構成でもよい。
実施の形態4の点火装置13では、実施の形態3の点火装置12と同様に、各気筒の点火タイミングを指示する点火指令信号に応じて出力される点火指令フラグFLGに基づき、点火動作を実施する。例えば、第一気筒の点火指令信号によって点火タイミングが指示されたとき、制御装置8は第一気筒の点火指令フラグFLG1を「1」に変更する。制御装置8は、第一気筒の点火指令フラグFLG1が「1」であると判定したときに第一気筒の点火プラグ101にて点火を実施する。第一気筒の点火動作は第一気筒の点火指令フラグFLG1に基づいて行われ、第二気筒の点火動作は第二気筒の点火指令フラグFLG2に基づいて行われる。
点火タイミング及び点火プラグへの交流電力出力期間は、内燃機関の種類や運転条件によって変わるため、それぞれの気筒で異なる場合がある。点火プラグへの交流電力出力期間は、点火に必要な時間Tacに基づいて決められ、点火に必要な時間Tacは目的の点火性能を発揮できる時間として定められる。実施の形態4では、第一気筒の点火に必要な時間をTac1、第二気筒の点火に必要な時間をTac2として表記する。
次に、実施の形態4による点火装置13の動作シーケンスについて、図14A、図14Bのタイミングチャートと、図15のフローチャートを用いて説明する。図14Aは第一気筒と第二気筒の点火タイミングが重ならない動作シーケンスを示したもので、図14Bは第一気筒と第二気筒の点火タイミングが重なる期間を有する動作シーケンスを示したものである。第一気筒と第二気筒の点火タイミングが重なる期間を有するというのは、両気筒に同時に交流電力が出力される期間を有することである。
まず、図14Aの第一気筒と第二気筒の点火タイミングが重ならない動作シーケンスについて説明する。
図14Aのタイミングt61において、第一気筒の点火指令信号による点火動作開始の指示が制御装置8に入力され、第一気筒の点火指令フラグFLG1を「1」にする。制御装置8は、いずれかの気筒の点火指令フラグが「1」であると判定したとき、該当する気筒において点火動作を開始する(ステップS301)。
制御装置8は、いずれかの気筒の点火指令フラグが「1」であると判定した後に、第二電力遮断装置7により第二の電路を遮断する(ステップS302)。
タイミングt61後のタイミングt62において、制御装置8は、点火指令フラグFLGが「1」である第一気筒の第一電力遮断装置131により、第一気筒の第一の電路を導通させる(ステップS303)。電力が電力供給用コンデンサ4から、第一気筒のDC/AC変換装置121に供給される。
タイミングt63において、DC/AC変換装置121は点火指令フラグFLG1に応じて、直流電力を交流電力に変換して点火プラグ101に出力する(ステップS304)。DC/AC変換装置121は、点火プラグ101に対して、第一気筒の点火に必要な時間Tac1の間交流電力を出力する。これにより、点火プラグ101の電極間には交流の高電圧が印加され、放電プラズマを生じる。内燃機関の第一気筒の燃料は放電プラズマにより着火される。このとき、第一気筒のDC/AC変換装置121への電力供給は、電力供給用コンデンサ4から実施される。
制御装置8は、交流電力出力を停止している気筒、すなわち第二気筒の点火指令フラグFLG2を確認し、以降の点火装置13の動作を判断する(ステップS305)。点火指令フラグFLG2が「1」であれば(ステップS305でYES)、第二気筒の第一電力遮断装置132により、第二気筒の第一の電路を導通させ、第二気筒のDC/AC変換装置122が第二気筒の点火プラグ102に対して交流電力を出力する。
点火指令フラグFLG2が「0」であれば(ステップS305でNO)、交流電力を出力している第一気筒のみが点火動作を継続する。
ステップS305で交流電力出力を停止している気筒がない場合は、ステップS306に進む。
制御装置8は、DC/AC変換装置121が点火プラグ101に対して点火に必要な時間Tac1の間交流電力を出力したことを判断したとき、次の動作に移行する(ステップS306でYES)。
DC/AC変換装置121が点火プラグ101に対して時間Tac1の間交流電力を出力した後のタイミングt64において、制御装置8はDC/AC変換装置121の交流電力出力を停止し、点火指令フラグFLG1を「0」に変更する。タイミングt64のDC/AC変換装置121の出力停止、すなわち第一気筒の点火指令フラグFLG1が「0」となってから所定の時間経過後のタイミングt65において、制御装置8は第一電力遮断装置131により第一気筒の第一の電路を遮断する(ステップS307)。第一気筒の第一の電路が遮断されたことにより、第一気筒のDC/AC変換装置121の印加電圧はすみやかに低下する。
制御装置8は、すべての気筒における点火指令フラグFLGが「0」であると判定したとき、点火動作を終了するために次の動作に移行する(ステップS308)。いずれかの気筒において点火指令フラグFLGが「1」の場合は、ステップS306からステップS308までの動作フローに従って、すべての気筒の点火指令フラグFLGが「0」になるまで、該当する気筒の点火プラグに交流電力を出力する。
タイミングt65から所定の時間経過後のタイミングt66において、制御装置8は第二電力遮断装置7により第二の電路を導通させる(ステップS309)。第二の電路が導通すると、DC/DC変換装置5の出力電力により、電力供給用コンデンサ4が充電される。しかし、制御装置8が各気筒の第一電力遮断装置により各気筒の第一の電路を遮断しているため、次にいずれかの気筒に点火指令信号が入力されるまで、第一気筒のDC/AC変換装置121と第二気筒のDC/AC変換装置122とには電圧が印加されない。
タイミングt71において、第二気筒の点火指令信号による点火動作開始の指示が制御装置8に入力され、第二気筒の点火指令フラグFLG2を「1」にする。制御装置8は、いずれかの気筒において点火指令フラグが「1」であると判定したとき、該当する気筒において点火動作を開始する(ステップS301)。
制御装置8は、いずれかの気筒の点火指令フラグが「1」であると判定した後に、第二電力遮断装置7により第二の電路を遮断する(ステップS302)。
タイミングt71後のタイミングt72において、制御装置8は、点火指令フラグFLGが「1」である第二気筒の第一電力遮断装置132により、第二気筒の第一の電路を導通させる(ステップS303)。電力が電力供給用コンデンサ4から、第二気筒のDC/AC変換装置122に供給される。
タイミングt73において、DC/AC変換装置122は点火指令フラグFLG2に応じて、直流電力を交流電力に変換して点火プラグ102に出力する(ステップS304)。DC/AC変換装置122は、点火プラグ102に対して、第二気筒の点火に必要な時間Tac2の間交流電力を出力する。これにより、点火プラグ102の電極間には交流の高電圧が印加され、放電プラズマを生じる。内燃機関の第二気筒の燃料は放電プラズマにより着火される。このとき、第二気筒のDC/AC変換装置122への電力供給は、電力供給用コンデンサ4から実施される。
制御装置8は、交流電力出力を停止している気筒、すなわち第一気筒の点火指令フラグFLG2を確認し、以降の点火装置13の動作を判断する(ステップS305)。点火指令フラグFLG1が「1」であれば、第一気筒の第一電力遮断装置131により、第一気筒の第一の電路を導通させ、第一気筒のDC/AC変換装置121が第一気筒の点火プラグ101に対して交流電力を出力する。点火指令フラグFLG1が「0」であれば、交流電力を出力している第二気筒のみが点火動作を継続する。
制御装置8は、DC/AC変換装置122が点火プラグ102に対して点火に必要な時間Tac2の間交流電力を出力したことを判断したとき、次の動作に移行する(ステップS306でYES)。
DC/AC変換装置122が点火プラグ102に対して時間Tac2の間交流電力を出力した後のタイミングt74において、制御装置8はDC/AC変換装置122の交流電力出力を停止し、点火指令フラグFLG2を「0」に変更する。タイミングt74のDC/AC変換装置122の出力停止、すなわち第二気筒の点火指令フラグFLG2が「0」となってから所定の時間経過後のタイミングt75において、制御装置8は第一電力遮断装置132により第二気筒の第一の電路を遮断する(ステップS307)。第二気筒の第一の電路が遮断されたことにより、第二気筒のDC/AC変換装置122の印加電圧はすみやかに低下する。
制御装置8は、すべての気筒における点火指令フラグFLGが「0」であると判定したとき、点火動作を終了するために次の動作に移行する(ステップS308でYES)。いずれかの気筒において点火指令フラグFLGが「1」の場合(ステップS308でNO)は、ステップS306からステップS308までの動作フローに従って、すべての気筒の点火指令フラグFLGが「0」になるまで、該当する気筒の点火プラグに交流電力を出力する。
タイミングt75から所定の時間経過後のタイミングt76において、制御装置8は第二電力遮断装置7により第二の電路を導通させる(ステップS309)。第二の電路が導通すると、DC/DC変換装置5の出力電力により、電力供給用コンデンサ4が充電される。しかし、制御装置8が各気筒の第一電力遮断装置により各気筒の第一の電路を遮断しているため、次にいずれかの気筒に点火指令信号が入力されるまで、第一気筒のDC/AC変換装置121と第二気筒のDC/AC変換装置122とには電圧が印加されない。
以上のタイミングt61からタイミングt76までのシーケンス動作を、第一気筒の点火周期Ti1及び第二気筒の点火周期Ti2毎に繰り返す。点火周期とDC/AC変換装置の電流出力期間は、運転状況により異なるため、すべての気筒で常に一致するとは限らない。代表的な点火周期は30〜100ms程度である。代表的なDC/AC変換装置121とDC/AC変換装置122の電力出力期間Tac1とTac2は、それぞれ100μs程度である。
なお、図中t61’、71’は、それぞれ次の第一気筒の点火周期のタイミング、次の第二気筒の点火周期のタイミングである。
次に、図14Bの第一気筒と第二気筒の点火タイミングが重なる期間を有する動作シーケンスについて説明する。
図14Bのタイミングt81において、第一気筒の点火指令信号による点火動作開始の指示が制御装置8に入力され、第一気筒の点火指令フラグFLG1を「1」にする。制御装置8は、いずれかの気筒において点火指令フラグが「1」であると判定したとき、該当する気筒において点火動作を開始する(ステップS301)。
制御装置8は、いずれかの気筒の点火指令フラグが「1」であると判定した後に、第二電力遮断装置7により第二の電路を遮断する(ステップS302)。
タイミングt81後のタイミングt82において、制御装置8は第一気筒の第一電力遮断装置131により、第一気筒の第一の電路を導通させる(ステップS303)。電力が電力供給用コンデンサ4から、第一気筒のDC/AC変換装置121に供給される。
タイミングt83において、DC/AC変換装置121は、点火指令フラグFLG1に応じて、直流電力を交流電力に変換して点火プラグ101に出力する(ステップS304)。DC/AC変換装置121は、点火プラグ101に対して点火に必要な時間Tac1の間交流電力を出力する。これにより、点火プラグ101の電極間には交流の高電圧が印加され、放電プラズマを生じる。内燃機関の第一気筒の燃料は放電プラズマにより着火される。このとき、DC/AC変換装置121への電力供給は、電力供給用コンデンサ4から実施される。
図14Bでは、点火プラグ101に交流電力が出力されているタイミングt84において、第二気筒の点火指令信号に応じて第二気筒の点火指令フラグFLG2が「1」に変更される。その結果、制御装置8は交流電力出力を停止している気筒、すなわち第二気筒の点火指令フラグFLG2が「1」であることを判定し、第二気筒に点火動作を実施するステップに移行する(ステップS305でYES)。
制御装置8は、タイミングt84において第二気筒の点火指令フラグFLGが「1」になった後に、第二気筒の第一電力遮断装置132により、第二気筒の第一の電路を導通させる(ステップS303)。電力が電力供給用コンデンサ4から、第二気筒のDC/AC変換装置122に供給される。
タイミングt85において、第二気筒のDC/AC変換装置122は、点火指令フラグFLG2に応じて、点火プラグ102に対して交流電力を出力する(ステップS304)。DC/AC変換装置122は、点火プラグ102に対して点火に必要な時間Tac2の間交流電力を出力する。これにより、点火プラグ102の電極間には交流の高電圧が印加され、放電プラズマを生じる。内燃機関の第二気筒の燃料は放電プラズマにより着火される。このとき、DC/AC変換装置122への電力供給もまた、電力供給用コンデンサ4から実施される。
タイミングt86において、DC/AC変換装置121が時間Tac1の間交流電力を出力したことを判定し、次の動作に移行する(ステップS306)。図15のフローチャートに記載の通り、ステップS306では、いずれかの気筒において交流電力を出力した期間が点火に必要な時間Tac以上か否かで判定を行う。したがって、仮に「第一気筒の交流電力出力期間<Tac1」のときに「第二気筒の交流電力出力期間≧Tac2」を判定した場合は、第二気筒の判定に基づいて次の動作に移行する。
DC/AC変換装置121が点火プラグ101に対して時間Tac1の間交流電力を出力した後のタイミングt86において、制御装置8はDC/AC変換装置121の交流電力出力を停止し、点火指令フラグFLG1を「0」に変更する。タイミングt86のDC/AC変換装置121の出力停止、すなわち第一気筒の点火指令フラグFLG1が「0」となってから所定の時間経過後のタイミングt87において、制御装置8は第一電力遮断装置131により第一気筒の第一の電路を遮断する(ステップS307)。
第一気筒の第一の電路が遮断されたことにより、第一気筒のDC/AC変換装置121の印加電圧はすみやかに低下する。
第一気筒の点火指令フラグFLG1を「0」に変更した後に、制御装置8は、すべての気筒の点火指令フラグが「0」であるか否かを判定する(ステップS308)。タイミングt87では、第二気筒の点火指令フラグFLG2が「1」であるため(ステップS308でNO)、第二気筒の交流電力出力期間が点火に必要な時間Tac2になるまで点火プラグ102への交流出力を継続する。
DC/AC変換装置122が点火プラグ102に対して時間Tac2の間交流電力を出力した後のタイミングt88において、制御装置8はDC/AC変換装置122の交流電力出力を停止し、点火指令フラグFLG2を「0」に変更する。タイミングt88のDC/AC変換装置122の出力停止、すなわち第二気筒の点火指令フラグFLG2が「0」となってから所定の時間経過後のタイミングt89において、制御装置8は第一電力遮断装置132により第二気筒の第一の電路を遮断する(ステップS307)。
第二気筒の第一の電路が遮断されたことにより、第二気筒のDC/AC変換装置122の印加電圧はすみやかに低下する。
第二気筒の点火指令フラグFLG2を「0」に変更した後に、制御装置8は、すべての気筒の点火指令フラグが「0」であるか否かを判定する(ステップS308)。タイミングt89では、すべての気筒で交流電力出力を停止しており、点火指令フラグが「0」であるため(ステップS308でYES)、次の動作に移行する。
タイミングt89から所定の時間経過後のタイミングt90において、制御装置8は第二電力遮断装置7により第二の電路を導通させる(ステップS309)。第二の電路が導通すると、DC/DC変換装置5の出力電力により、電力供給用コンデンサ4が充電される。しかし、制御装置8が各気筒の第一電力遮断装置により各気筒の第一の電路を遮断しているため、次にいずれかの気筒に点火指令信号が入力されるまで、第一気筒のDC/AC変換装置121と第二気筒のDC/AC変換装置122とには電圧が印加されない。
以上のタイミングt81からタイミングt90までのシーケンス動作を、第一気筒の点火周期Ti1及び第二気筒の点火周期Ti2毎に繰り返す。
なお、図中t81’、84’は、それぞれ次の第一気筒の点火周期のタイミング、次の第二気筒の点火周期のタイミングである。
実施の形態4では、図13に示すように、二つの気筒を持つ内燃機関における実施の形態3とは異なる点火装置構成の例を示した。しかし、本実施の形態の点火装置は、さらに気筒が多い内燃機関においても適用可能であり、気筒毎に第一電力遮断装置、DC/AC変換装置及び点火プラグを1つずつ増加させることで同様の動作を実現することができる。
実施の形態4の点火装置では、直流電源6、第二電力遮断装置7、制御装置8、DC/DC変換装置5、電力供給用コンデンサ4を共通の構成とし、第一電力遮断装置、DC/AC変換装置及び点火プラグを気筒毎にそれぞれ一つずつ備える構成にすることにより、装置の大型化を抑制できる。
実施の形態4の点火装置では、電力供給用コンデンサ4と各気筒のDC/AC変換装置との間に、気筒毎に第一電力遮断装置を備え、制御装置8が各気筒の点火指令信号に基づいて気筒毎の第一電力遮断装置の導通、遮断を制御する。より具体的には、実施の形態4の点火装置では、各気筒の点火指令信号に応じて、当該気筒のDC/AC変換装置が交流電力を出力する期間において当該気筒の第一電力遮断装置により第一の電路を導通させ、DC/AC変換装置が交流電力を停止する期間において当該気筒の第一電力遮断装置により第一の電路を遮断するように制御する。これにより、気筒毎のDC/AC変換装置に高電圧が印加される期間を、実施の形態3に比べて短くすることができる。その結果、複数の気筒を有する点火装置において、DC/AC変換装置に大型の半導体素子を使用することなく、DC/AC変換装置の半導体素子にSEBが発生する確率を実施の形態3よりも低減できるため、点火装置の小型化に寄与する。
実施の形態1から4に係る点火装置における制御装置8は、図16に示すように、機能を実行するためのハードウエアとして、以下を備えている。すなわち、処理回路として、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置(コンピュータ)82、演算処理装置82とデータのやり取りする記憶装置83、演算処理装置82に外部の信号を入力する入力回路81、及び演算処理装置82から外部に信号を出力する出力回路84等を備えている。演算処理装置82として、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、IC(Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)等各種の論理回路、及び各種の信号処理回路等が備えられてもよい。また、演算処理装置として、同じ種類のもの又は異なる種類のものが複数備えられ、各処理が分担して実行されてもよい。記憶装置83として、演算処理装置からデータを読み出し及び書き込みが可能に構成されたRAM(Random Access Memory)、演算処理装置82からデータを読み出し可能に構成されたROM(Read Only Memory)等が備えられている。
なお、各実施の形態を組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
1、101、102 点火プラグ、2、20、121、122 DC/AC変換装置、3、30、131、132 第一電力遮断装置、4 電力供給用コンデンサ、5、50 DC/DC変換装置、6 直流電源、7、70 第二電力遮断装置、8 制御装置、10、11、100、200 点火装置、21 第二電圧検出手段、22 コンデンサ、23 抵抗、24、25、54、92 半導体スイッチ、26 トランス、27 リアクトル、28 ダイオード、31 第三リレー手段、32 第四リレー手段、33 抵抗、51 第一電圧検出手段、52 インダクタ、53 ダイオード、71 第一リレー手段、72 第二リレー手段、73 抵抗、81 入力回路、82 演算処理回路、83 記憶装置、84 出力回路、90 絶縁型DC/DC変換装置、91 トランス、93 ダイオード

Claims (15)

  1. 内燃機関に点火する点火プラグと、
    直流電力を交流電力に変換して前記点火プラグに出力するDC/AC変換装置と、
    前記DC/AC変換装置に供給するエネルギを蓄積する電力供給用コンデンサと、
    直流電源からの直流電力を所定の電圧値に変換して前記電力供給用コンデンサに出力するDC/DC変換装置と、
    前記電力供給用コンデンサから前記DC/AC変換装置に直流電力を供給する第一の電路を導通、遮断する第一電力遮断装置と、
    前記第一電力遮断装置を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、DC/AC変換装置が前記点火プラグに交流電力を出力しない期間において第一の電路が遮断される期間を有するように第一電力遮断装置を制御することを特徴とする点火装置。
  2. 前記DC/DC変換装置が前記直流電源と前記電力供給用コンデンサとを絶縁しつつ、直流電圧を所定の電圧値に変換する絶縁型DC/DC変換装置であることを特徴とする請求項1に記載の点火装置。
  3. 前記直流電源から前記DC/DC変換装置に直流電力を供給する第二の電路を導通、遮断する第二電力遮断装置を備え、前記制御装置は、同時に前記第一の電路と前記第二の電路とが導通しないように前記第一電力遮断装置と前記第二電力遮断装置とを制御することを特徴とする請求項1に記載の点火装置。
  4. 前記第二電力遮断装置は、
    第一リレー手段と抵抗とが直列接続されたものと、第二リレー手段とが、並列接続された回路を備えることを特徴とする請求項3に記載の点火装置。
  5. 前記DC/DC変換装置の印加電圧を検出する第一電圧検出手段を備え、
    前記第一電圧検出手段によって検出された電圧値に応じて、前記第二電力遮断装置の第一リレー手段および前記第二リレー手段による電路の導通、遮断を制御することを特徴とする請求項4に記載の点火装置。
  6. 前記第一電力遮断装置は、
    第三リレー手段と抵抗とが直列接続されたものと、第四リレー手段とが、並列接続された回路を備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の点火装置。
  7. 前記DC/AC変換装置の印加電圧を検出する第二電圧検出手段を備え、
    前記第二電圧検出手段によって検出された電圧値に応じて、前記第一電力遮断装置の第三リレー手段および前記第四リレー手段による電路の導通、遮断を制御することを特徴とする請求項6に記載の点火装置。
  8. 前記点火プラグを複数有し、
    前記点火プラグごとに前記DC/AC変換装置を備え、
    前記制御装置は、すべての前記DC/AC変換装置が交流電力を出力しない期間において前記第一の電路が遮断される期間を有するように前記第一電力遮断装置を制御することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の点火装置。
  9. 前記点火プラグを複数有し、
    前記点火プラグごとに前記DC/AC変換装置及び前記第一電力遮断装置を備え、
    前記制御装置は、前記それぞれのDC/AC変換装置が交流電力を出力しない期間において、交流電力を出力していない前記DC/AC変換装置に直流電力を供給する第一の電路を遮断するように前記第一電力遮断装置を制御することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の点火装置。
  10. 内燃機関に点火する点火プラグと、直流電力を交流電力に変換して前記点火プラグに出力するDC/AC変換装置と、前記DC/AC変換装置に供給するエネルギを蓄積する電力供給用コンデンサと、直流電源の直流電力を所定の電圧値に変換して前記電力供給用コンデンサに出力するDC/DC変換装置と、前記電力供給用コンデンサから前記DC/AC変換装置に直流電力を供給する第一の電路を導通、遮断する第一電力遮断装置とを備えた点火装置の制御方法であって、
    点火指令信号により、前記第一の電路を導通し、前記電力供給用コンデンサから前記DC/AC変換装置に直流電力を供給する第一のステップと、
    前記DC/AC変換装置により変換された交流電力を点火プラグに出力する第二のステップと、
    所定時間経過後、前記点火プラグへの交流電力の出力を停止する第三のステップと、
    前記第一の電路を遮断後に前記DC/DC変換装置を動作させ、前記直流電源からの直流電力を所定の電圧値に変換して前記電力供給用コンデンサに出力する第四のステップとを備えたことを特徴とする点火装置の制御方法。
  11. 前記第一のステップにおいて、
    前記第一の電路を導通した時に、前記DC/AC変換装置に印加される第一の電圧を検出するステップを備え、
    前記検出された第一の電圧が、予め設定された時間経過後に予め設定された第一の閾値電圧に満たない場合は、前記第一の電路および前記直流電源から前記DC/DC変換装置への電路を遮断することを特徴とする請求項10に記載の点火装置の制御方法。
  12. 前記点火装置は、前記直流電源から前記電力供給用コンデンサに直流電力を供給する第二の電路を導通、遮断する第一リレー手段と抵抗とが直列接続されたものと、前記第二の電路を導通、遮断する第二リレー手段とが並列接続された回路を備えた第二電力遮断装置とを有しており、
    前記第四のステップにおいて、
    前記第一の電路を遮断後に前記DC/DC変換装置を動作させる時に、
    前記第二電力遮断装置前後の電位差を予め設定された第二の電圧値と比較するステップと、
    前記第二電力遮断装置前後の電位差が前記予め設定された第二の電圧値よりも大きいときは、前記第一リレー手段をオンにするステップと、
    前記第二電力遮断装置前後の電位差が前記予め設定された第二の電圧値以下になった時に、前記第一リレー手段がオン状態のままで前記第二リレー手段をオンにし、その後前記第一リレー手段をオフにするステップとを備えたことを特徴とする請求項10または11に記載の点火装置の制御方法。
  13. 前記第一電力遮断装置は、前記電力供給用コンデンサから前記DC/AC変換装置に直流電力を供給する第一の電路を導通、遮断する第三リレー手段と抵抗とが直列接続されたものと、前記第一の電路を導通、遮断する第四リレー手段とが並列接続された回路を備えており、
    前記第一のステップにおいて、
    前記第一の電路を導通する時に、前記第一電力遮断装置前後の電位差を予め設定された第三の電圧値と比較するステップと、
    前記第一電力遮断装置前後の電位差が前記予め設定された第三の電圧値よりも大きいときは、前記第三リレー手段をオンにするステップと、
    前記第一電力遮断装置前後の電位差が前記予め設定された第三の電圧値以下になった時に、前記第三リレー手段がオン状態のままで前記第四リレー手段をオンにし、その後前記第三リレー手段をオフにするステップとを備えたことを特徴とする請求項10から12のいずれか1項に記載の点火装置の制御方法。
  14. 前記点火プラグを複数有するとともに前記点火プラグごとに前記DC/AC変換装置を備えた前記点火装置の制御方法であって、
    前記第四のステップにおいて、
    すべての前記DC/AC変換装置が停止して前記複数の点火プラグへの交流電力の出力を停止した後に前記第一の電路を遮断することを特徴とする請求項10に記載の点火装置の制御方法。
  15. 前記点火プラグを複数有するとともに前記点火プラグごとに前記DC/AC変換装置及び前記第一電力遮断装置を備えた前記点火装置の制御方法であって、
    前記第四のステップにおいて、
    前記それぞれのDC/AC変換装置が交流電力を出力しない期間において、交流電力を出力していない前記DC/AC変換装置に直流電力を供給する第一の電路を遮断することを特徴とする請求項10に記載の点火装置の制御方法。
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