JP6714949B2 - 点火装置および点火装置の制御方法 - Google Patents
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Description
また、点火装置において、点火時の点火エネルギを供給する装置側への電流流れ込みによる素子破壊を抑制することで装置の信頼性を確保することが知られている。さらに、例えば、特許文献2の点火装置に示すように、異常が発生した場合に点火プラグへのエネルギ供給を停止するためのスイッチ手段や、それに連動した電源リレーを備えているものが知られている。
しかしながら、エネルギ供給部の出力電圧を高くした場合、駆動回路に含まれる半導体素子には常に高電圧が印加されることになる。半導体素子では、高電圧が印加された状態で宇宙線に曝されると、SEB(Single Event Burnout:宇宙線誘起破壊)により突発的に故障するという現象が発生する。そのため、SEBの発生確率を低減するためには、耐圧マージンの確保が有効とされる。しかし、高耐圧素子はサイズが大きいため、点火装置が大型化してしまうという課題がある。
実施の形態1に係る点火装置について、図を用いて説明する。
図1Aは、実施の形態1に係る点火装置10の概略構成を示すブロック図である。図において、点火プラグ1は、エンジンコントロールユニット(図示せず)から点火周期毎に出力される点火指令信号に応じて、内燃機関の燃焼室内で燃料に点火する。DC/AC変換装置2は、点火プラグ1の電極間でプラズマ放電が発生するように、電力供給用コンデンサ4から供給されたエネルギを直流電力から交流電力に変換して出力する。DC/DC変換装置5は、車両に搭載されたバッテリ等からなる直流電源6からの電力を予め定められた所定の直流電圧値に変換して電力供給用コンデンサ4に出力する。制御装置8は、電力供給用コンデンサ4からDC/AC変換装置2に直流電力を供給する第一の電路を導通、遮断する第一電力遮断装置3、DC/AC変換装置2およびDC/DC変換装置5の動作を制御する。DC/AC変換装置2およびDC/DC変換装置5は、その回路構成において、スイッチング素子として半導体素子を具備する。
エンジンコントロールユニット(図示せず)から点火周期(Ti)毎に出力される点火指令信号に応じて、内燃機関で点火動作が開始する。この点火指令信号は、外部入力でなく、制御装置8の内部で生成されてもよい。
タイミングt1後のタイミングt2において、制御装置8は第一電力遮断装置3により第一の電路を導通させる。電力が電力供給用コンデンサ4からDC/AC変換装置2に供給され、直流電力が交流電力に変換される。
タイミングt4において、DC/AC変換装置2は、点火動作として点火プラグ1に交流電力を出力する。これにより、点火プラグ1の電極間に高電圧の交流電圧が印加され、放電プラズマを発生し、内燃機関の燃料に着火する。このとき、DC/AC変換装置2への電力供給は、電力供給用コンデンサ4から実施される。
DC/AC変換装置2が、点火に必要な時間Tacの間点火プラグ1に放電を発生させた後のタイミングt5において、DC/AC変換装置2は交流電力の出力を停止する。
タイミングt5のDC/AC変換装置2の出力停止後から所定の時間経過後のタイミングt6において、制御装置8は第一電力遮断装置3により第一の電路を遮断し、DC/AC変換装置2の印加電圧はすみやかに低下する。
タイミングt6後のタイミングt7において、制御装置8は第二電力遮断装置7により電路を導通させる。あるいは、制御装置は、DC/DC変換装置5を動作させる。
DC/DC変換装置5の出力電力により、電力供給用コンデンサ4が充電される。しかし、制御装置8が第一電力遮断装置3により第一の電路を遮断しているため、次のタイミングt2になるまでDC/AC変換装置2には電圧が印加されない。
以上のシーケンス動作を、点火周期Ti毎に繰り返す。
代表的な点火周期Tiとしては30〜100ms程度である。また、DC/AC変換装置2からの出力電流の出力期間Tacは100μs程度である。
タイミングt2の第一電力遮断装置3の導通時には、第一電力遮断装置3前後の電位差が大きく、DC/AC変換装置2に過大な突入電流が流れ込む恐れがある。そのため、第一電力遮断装置3とDC/AC変換装置2との間に電圧検出手段を設けて、上記電位差が許容範囲内であることを確認し、DC/AC変換装置2を動作させるのがよい。
タイミングt7のDC/DC変換装置5の動作時に、DC/DC変換装置5への過大な突入電流が流れ込む可能性がある。そのため、DC/DC変換装置5と直流電源6との間に電圧検出手段を設けて、上記電位差が許容範囲内であることを確認し、DC/DC変換装置5を動作させるのがよい。第二電力遮断装置7またはスイッチング素子を具備する場合は、第二電力遮断装置7またはスイッチング素子とDC/DC変換装置5との間に電圧検出手段を設ければよい。
図3は、実施の形態1による点火装置100の構成図で、図1Bの具体的な回路構成を示したものである。
図3において、点火装置100は、点火プラグ1と、直流電力を交流電力に変換して点火プラグ1に出力するDC/AC変換装置20と、DC/AC変換装置20に供給するエネルギを蓄積する電力供給用コンデンサ4と、直流電圧を予め定められた所定の電圧値に変換して電力供給用コンデンサ4に出力するDC/DC変換装置50と、車両に搭載されたバッテリ等からなる直流電源6と、電力供給用コンデンサ4からDC/AC変換装置20に直流電力を供給する第一の電路を導通、遮断する第一電力遮断装置30と、直流電源6からDC/DC変換装置50に直流電力を供給する第二の電路を導通、遮断する第二電力遮断装置70と、DC/AC変換装置20、DC/DC変換装置50、第一電力遮断装置30および第二電力遮断装置70の動作を制御する制御装置8を備えている。
DC/DC変換装置50とDC/AC変換装置20の半導体スイッチ24、25、54は、半導体スイッチであればどのような素子でもよく、例えばIGBT(Insulated−Gate Bipolar Transistor)やMOSFET(Metal−Oxide−Semiconductor Field−Effect Transistor)などが使用される。
点火装置100は、エンジンコントロールユニット(図示せず)から点火周期毎に出力される点火指令信号に応じて、内燃機関に燃焼を発生させるための点火動作を実施する。点火指令信号は、外部入力でなく、制御装置8の内部で生成されてもよい。
タイミングt1後のタイミングt2において、制御装置8は第一電力遮断装置30により第一の電路を導通させる(ステップS02)。
このステップS02については図5Bの破線枠内を参照する。制御装置8は第二電圧検出手段21により検出されたDC/AC変換装置20の印加電圧を用い、この検出電圧とDC/DC変換装置50の出力電圧指令値V1との電位差、すなわち第一電力遮断装置30前後の電位差ΔVaを算出し、後述の予め定められた許容電圧V1’と比較する(ステップS21)。電位差ΔVaがV1’より大きい例えばV1であれば、第一電力遮断装置30の第四リレー手段32をオンにした際に、過大な突入電流が発生する可能性がある。その場合、第四リレー手段32には大電流を流すことができる大型素子を適用する必要がある。そこで、制御装置8は、第四リレー手段32よりも先に、抵抗33に接続された第三リレー手段31をオンにする(ステップS22)。これにより、突入電流が抵抗33によって抑制されるとともに、電力供給用コンデンサ4からDC/AC変換装置20に電力が供給される。第一電力遮断装置30前後の電位差ΔVaは、タイムチャートに示すようにV1から漸減する。電位差ΔVaが小さくなれば突入電流も小さくなるため、リレー手段に小型の素子を適用でき、点火装置の小型化に寄与する。ここで、第一電力遮断装置30の第四リレー手段32をオンした際に発生する突入電流が、許容値以下となるような第一電力遮断装置30前後の電位差をV1’とし、第一電力遮断装置30前後の電位差ΔVaがV1’以下になるタイミングをt3とする。なお、突入電流の許容値は、例えば、第一電力遮断装置30の第四リレー手段32のように、突入電流の流れる経路上に存在する素子の最大定格電流で定めることが望ましい。
前述のタイミングt2からタイミングt3までの一連の第一電力遮断装置30の動作は、タイミングt2における第一電力遮断装置30前後の電位差ΔVaが大きく、突入電流が許容値を上回る場合のものである。タイミングt2における第一電力遮断装置30前後の電位差ΔVaが小さく、突入電流が許容値以下の場合には、タイミングt2において第三リレー手段をオンにせず、第四リレー手段32をオンにしてもよい(ステップS23A)。
DC/AC変換装置20が、点火に必要な時間Tacの間点火プラグに放電を発生させた後のタイミングt5において、DC/AC変換装置20は交流電力の出力を停止する(ステップS04)。
タイミングt5のDC/AC変換装置20の出力停止後から所定の時間経過後のタイミングt6において、制御装置8は第一電力遮断装置30により第一の電路を遮断する(ステップS05)。すなわち、制御装置8は第三リレー手段31、第四リレー手段32をともにオフ状態にする。これにより、DC/AC変換装置20は電力供給用コンデンサ4から切り離される。DC/AC変換装置20の電圧安定化コンデンサ22や半導体スイッチ24、25等の寄生容量に充電された電荷は、放電抵抗23により放電されるため、DC/AC変換装置20の印加電圧はすみやかに低下する。
このステップS06については図5Cの破線枠内を参照する。制御装置8は、第一電圧検出手段51によって検出されたDC/DC変換装置50の印加電圧を用い、この検出電圧と直流電源6の出力電圧V2との電位差、すなわち第二電力遮断装置70前後の電位差ΔVbを算出し、後述の予め定められた許容電圧V2’と比較する(ステップS61)。電位差ΔVbがV2’より大きい例えばV2であれば、第二電力遮断装置70の第二リレー手段72をオンにした際に、過大な突入電流が発生する可能性がある。その場合、リレー手段には大電流を流すことができる大型素子を適用する必要がある。そこで、制御装置8は、第二リレー手段72よりも先に、抵抗73に接続された第一リレー手段71をオンにする(ステップS62)。これにより、突入電流が抵抗73によって抑制されるとともに、直流電源6からDC/DC変換装置50に電力が供給される。第二電力遮断装置70前後の電位差ΔVbはタイムチャートに示すように、V2より漸減する。電位差ΔVbが小さくなれば突入電流も小さくなるため、リレー手段に小型の素子を適用でき、点火装置の小型化に寄与する。ここで、第二電力遮断装置70の第二リレー手段72をオンした際に発生する突入電流が、許容値以下となるような第二電力遮断装置70前後の電位差をV2’とし、第二電力遮断装置70前後の電位差ΔVbがV2’以下になるタイミングをt8とする。なお、本実施の形態における突入電流の許容値は、第二電力遮断装置70の第二リレー手段72の最大定格電流で定めることができる。突入電流の流れる経路上、直流電源6からインダクタ52の間に他の素子を設けた場合はそれらの素子の最大定格電流で定めることが望ましい。
タイミングt7以降では、DC/DC変換装置50の出力電力により、電力供給用コンデンサ4が充電される。しかし、制御装置8が第一電力遮断装置30により第一の電路を遮断しているため、タイミングt2になるまでDC/AC変換装置20には電圧が印加されない。
以上のタイミングt1からタイミングt8までの動作を、点火周期(Ti)毎に繰り返す。
なお、図4のタイムチャートでは、DC/AC変換装置20が交流電力を点火プラグ1に出力しない期間において、第一電力遮断装置30が第一の電路を一回遮断する例を示したが、複数回遮断してもよい。
従来は、素子に瞬間的な発熱が生じても耐熱温度を超えないように、大型のヒートシンクにより常に冷却する必要があった。しかし、第二電力遮断装置70と第一電力遮断装置30が同時に電路を導通しないシーケンスで動作することにより、短絡時の素子の発熱量が低減されるため、ヒートシンクを小型にすることができ、点火装置の小型化に寄与する。
突入電流のピーク値Ip2は、第一電力遮断装置30前後の電位差ΔVaと抵抗33の値から、以下の式(1)で算出できる。
このようにして定めた動作シーケンスを、図5CのステップS63で置き換えればよい。
DC/AC変換装置20に短絡が発生したときは、タイミングt2において第三リレー手段31がオンされても、電力供給用コンデンサ4からの供給電流はGNDに流れ、そのエネルギは主に抵抗33で消費されることになる。抵抗33に過電力が印加されてしまい短絡破壊に至ると、この後に、第二電力遮断装置70により第二の電路が導通すると、直流電源6から短絡電流が流れ、短絡電流経路上の素子が異常発熱する可能性がある。
短絡がないと、図4中DC/AC変換装置20の印加電圧に示すように第二電圧検出手段21で検出される電圧値は増加するから、一定時間経過後も電圧が増加しない場合は短絡が発生していると判断することができる。すなわち、短絡検出の閾値電圧Vthを設定しておき、DC/AC変換装置20に閾値電圧Vthが印加されるタイミングt10を経過しても、第二電圧検出手段21の検出値がVth未満であれば、制御装置8で本点火装置は短絡状態あるいは地絡状態と判定することができる。ここで、閾値電圧Vthは、DC/DC変換装置50の出力電圧指令値V1よりも小さい値である。タイミングt10は、タイミングt2で第三リレー手段31をオンにしてからΔt10経過した時刻であり、経過時間Δt10は以下の式(4)で算出される。
図7は、実施の形態2に係る点火装置200の構成図である。
実施の形態2による点火装置200は、実施の形態1に係る図3の点火装置から第二電力遮断装置70とDC/DC変換装置50を取り除き、直流電源6と電力供給用コンデンサ4との間に、直流電源6の正極側と電力供給用コンデンサ4とを絶縁しつつ、直流電圧を予め定められた所定の電圧値に変換する機能を有する絶縁型DC/DC変換装置90を配置した構成である。実施の形態1中図1Aの回路詳細図に相当する。絶縁型DC/DC変換装置90に含まれる半導体スイッチ92は制御装置8により制御されるように構成されている。
実施の形態2に係る点火装置におけるその他の構成は、実施の形態1と同様である。
点火装置は、エンジンコントロールユニット(図示せず)から点火周期(Ti)毎に出力される点火指令信号に応じて、内燃機関に燃焼を発生させるための点火動作を実施する。点火指令信号は、外部入力でなく、制御装置8の内部で生成されてもよい。
タイミングt21において、制御装置8は、点火信号に応じて、第一電力遮断装置30により電路を導通させる(ステップS101)。このステップS101について図9B中の破線枠内で説明する。まず、点火指令信号を受けて(ステップS1011)、第二電圧検出手段21によって検出されたDC/AC変換装置20の印加電圧と絶縁型DC/DC変換装置90の出力電圧指令値V3との電位差、すなわち第一電力遮断装置30前後の電位差ΔVaを予め定められた許容電圧V1’と比較する(ステップS1012)。ΔVaが許容電圧V1’より大きいと、第一電力遮断装置30の第四リレー手段32をオンにした際に、過大な突入電流が発生する可能性がある。したがって、制御装置8は、第四リレー手段32よりも先に、抵抗33が接続された第三リレー手段31をオンにする(ステップS1013)。これにより、突入電流が抵抗33によって抑制され、電力供給用コンデンサ4からDC/AC変換装置20に電力が供給されても、第一電力遮断装置30前後の電位差ΔVaがタイムチャートに示すように漸減する。ここで、第一電力遮断装置30の第四リレー手段32をオンした際に発生する突入電流が、許容値以下となるような第一電力遮断装置30前後の電位差ΔVaをV1’とし、第一電力遮断装置30前後の電位差ΔVaがV1’以下になるタイミングをt22とする。
なお、制御装置8は、タイミングt22から所定の時間経過後に第四リレー手段32をオンしてもよく、その場合は突入電流がより小さくなる。
前述のタイミングt21からタイミングt22までの一連の第一電力遮断装置30の動作は、タイミングt21における第一電力遮断装置30前後の電位差ΔVaが大きく、突入電流が許容値を上回る場合のものである。タイミングt21における第一電力遮断装置30前後の電位差ΔVaが小さく、突入電流が許容値以下の場合には、タイミングt21において第三リレー手段31をオンせず、第四リレー手段32をオンしてもよい(ステップS1014A)。
タイミングt22以降の所定のタイミングt23において、DC/AC変換装置20は、点火動作として点火プラグ1に交流電力を出力する(ステップS102)。これにより、点火プラグ1の電極間に高電圧の交流電圧が印加され、放電プラズマを発生し、内燃機関の燃料に着火する。
DC/AC変換装置20が、点火に必要な時間Tacの間点火プラグに放電を発生させた後のタイミングt24において、DC/AC変換装置20は交流電力の出力を停止する(ステップS103)。
以上のタイミングt21からタイミングt25までの動作を、点火周期Ti毎に繰り返す。
なお、図8のタイムチャートでは、DC/AC変換装置20が交流電力を点火プラグ1に出力しない期間において、第一電力遮断装置30は第一の電路を一回遮断する例を示したが、複数回遮断してもよい。
また、絶縁型DC/DC変換装置90が動作していない間、直流電源6と絶縁型DC/DC変換装置90より後段の回路は絶縁されている。これにより、SEB等によるDC/AC変換装置20の短絡、または絶縁型DC/DC変換装置90から点火プラグ1までの配線劣化やコネクタ脱落による地絡が発生した場合においても、直流電源6から短絡電流が流れることはなくなり、回路上のコンデンサに充電された電荷が放電されるのみとなる。その結果、直流電源6と短絡部または地絡発生部とが接続されて、非常に大きな短絡電流が生じる場合に比べて、短絡電流が低減され、短絡電流経路上のリレー手段等を構成する素子に生じる瞬間的な発熱が低減される。そのため、ヒートシンクを小型にすることができ、点火装置の小型化に寄与する。
DC/AC変換装置20の半導体スイッチの短絡、あるいは第一電力遮断装置30以降の配線地絡が発生している場合は、実施の形態1と同様にして、第二電圧検出手段21と式(4)から算出された閾値電圧と時間を用いて制御することで短絡検知が可能となり、短絡発生時の短絡経路上の素子の異常発熱を防ぐことができる。これにより、素子のヒートシンクを小さくすることができ、点火装置の小型化に寄与する。
上述の実施の形態1及び2では内燃機関が1つの燃焼室すなわち1つの気筒を有するものを前提に1つの点火装置で点火プラグを点火する例について示した。本実施の形態3では、複数気筒を1つの点火装置で点火する例について説明する。
内燃機関には、燃料を燃焼させる気筒を複数有するものがあり、そのすべての気筒において点火装置による点火動作が必要となる。しかしながら、気筒毎に点火装置を配すると、気筒数の分だけ装置体積が大きくなるため、装置が大型化してしまう。そこで、実施の形態3では、内燃機関が複数気筒を有する場合において、1つの点火装置から複数の点火プラグに電力を供給するための構成と動作について説明する。実施の形態3では、内燃機関が2つの気筒を有する場合を例に示し、装置の構成及び動作シーケンスについて説明する。
第二電力遮断装置7は、図3の第二電力遮断装置70のように構成してもよく、第一電力遮断装置3は、図3の第一電力遮断装置30のように構成してもよい。DC/DC変換装置5は、図3のDC/DC変換装置50のように構成してもよく、直流電力を所定の直流電圧値に変換して出力することができる装置であれば、どのような構成でもよい。DC/AC変換装置121、122は、図3のDC/AC変換装置20のように構成してもよく、直流電力を交流電力に変換して出力することができる装置であれば、どのような構成でもよい。
点火タイミング及び点火プラグへの交流電力出力期間は、内燃機関の種類や運転条件によって変わるため、それぞれの気筒で異なる場合がある。点火プラグへの交流電力出力期間は、点火に必要な時間Tacに基づいて決められ、点火に必要な時間Tacは目的の点火性能を発揮できる時間として定められる。実施の形態3では、第一気筒の点火に必要な時間をTac1、第二気筒の点火に必要な時間をTac2として表記する。
図11Aのタイミングt31において、第一気筒の点火指令信号による点火動作開始の指示が制御装置8に入力され、第一気筒の点火指令フラグFLG1を「1」にする。制御装置8は、いずれかの気筒の点火指令フラグが「1」であることを判定したとき、該当する気筒において点火動作を開始する(ステップS201)。
制御装置8は、いずれかの気筒の点火指令フラグが「1」であることを判定した後に、第二電力遮断装置7により第二の電路を遮断する(ステップS202)。
タイミングt31後のタイミングt32において、制御装置8は第一電力遮断装置3により第一の電路を導通させる(ステップS203)。電力が電力供給用コンデンサ4から、第一気筒のDC/AC変換装置121と第二気筒のDC/AC変換装置122に供給される。
制御装置8は、DC/AC変換装置121が点火プラグ101に対して点火に必要な時間Tac1の間交流電力を出力したことを判断したとき、次の動作に移行する(ステップS206)。
制御装置8は、すべての気筒における点火指令フラグFLGが「0」であると判定したとき、点火動作を終了するために次の動作に移行する(ステップS208でYES)。いずれかの気筒において点火指令フラグFLGが「1」の場合(ステップS208でNO)は、ステップS206からステップS208までの動作フローに従って、すべての気筒の点火指令フラグFLGが「0」になるまで、該当する気筒の点火プラグに交流電力を出力する。
タイミングt35から所定の時間経過後のタイミングt36において、制御装置8は第二電力遮断装置7により第二の電路を導通させる(ステップS210)。第二の電路が導通すると、DC/DC変換装置5の出力電力により、電力供給用コンデンサ4が充電される。しかし、制御装置8が第一電力遮断装置3により第一の電路を遮断しているため、次にいずれかの気筒に点火指令信号が入力されるまで、第一気筒のDC/AC変換装置121と第二気筒のDC/AC変換装置122とには電圧が印加されない。
制御装置8は、いずれかの気筒の点火指令フラグが「1」であると判定したあとに、第二電力遮断装置7により第二の電路を遮断する(ステップS202)。
タイミングt41後のタイミングt42において、制御装置8は第一電力遮断装置3により第一の電路を導通させる(ステップS203)。電力が電力供給用コンデンサ4から、第一気筒のDC/AC変換装置121と第二気筒のDC/AC変換装置122に供給される。
制御装置8は、DC/AC変換装置122が、点火プラグ102に対して点火に必要な時間Tac2の間交流電力を出力したことを判断したとき、次の動作に移行する(ステップS206)。
制御装置8は、すべての気筒における点火指令フラグFLGが「0」であると判定したとき、点火動作を終了するために次の動作に移行する(ステップS208でYES)。いずれかの気筒において点火指令フラグFLGが「1」の場合(ステップS208でNO)は、ステップS206からステップS208までの動作フローに従って、すべての気筒の点火指令フラグFLGが「0」になるまで、該当する気筒の点火プラグに交流電力を出力する。
タイミングt45から所定の時間経過後のタイミングt46において、制御装置8は第二電力遮断装置7により第二の電路を導通させる(ステップS210)。第二の電路が導通すると、DC/DC変換装置5の出力電力により、電力供給用コンデンサ4が充電される。しかし、制御装置8が第一電力遮断装置3により第一の電路を遮断しているため、次にいずれかの気筒に点火指令信号が入力されるまで、第一気筒のDC/AC変換装置121と第二気筒のDC/AC変換装置122とには電圧が印加されない。
なお、図中t31’、t41’は、それぞれ次の第一気筒の点火周期のタイミング、次の第二気筒の点火周期のタイミングである。
図11Bのタイミングt51において、第一気筒の点火指令信号による点火動作開始の指示が制御装置8に入力され、第一気筒の点火指令フラグFLG1を「1」にする。制御装置8は、いずれかの気筒において点火指令フラグが「1」であると判定したとき、該当する気筒において点火動作を開始する(ステップS201)。
制御装置8は、いずれかの気筒の点火指令フラグが「1」であると判定した後に、第二電力遮断装置7により第二の電路を遮断する(ステップS202)。
タイミングt51後のタイミングt52において、制御装置8は第一電力遮断装置3により第一の電路を導通させる(ステップS203)。電力が電力供給用コンデンサ4から、第一気筒のDC/AC変換装置121と第二気筒のDC/AC変換装置122に供給される。
第一気筒の点火指令フラグFLG1を「0」に変更した後に、制御装置8は、すべての気筒の点火指令フラグが「0」であるか否かを判定する(ステップS208)。タイミングt56では、第二気筒の点火指令フラグFLG2が「1」のため(ステップS208でNO)、第二気筒の交流電力出力期間が点火に必要な時間Tac2になるまで点火プラグ102への交流出力を継続する。
第二気筒の点火指令フラグFLG2を「0」に変更した後に、制御装置8は、すべての気筒の点火指令フラグが「0」であるか否かを判定する(ステップS208)。タイミングt57では、すべての気筒で交流電力出力を停止しており、点火指令フラグが「0」になっているため(ステップS208でYES)、次の動作に移行する。
タイミングt58から所定の時間経過後のタイミングt59において、制御装置8は第二電力遮断装置7により第二の電路を導通させる(ステップS210)。第二の電路が導通すると、DC/DC変換装置5の出力電力により、電力供給用コンデンサ4が充電される。しかし、制御装置8が第一電力遮断装置3により第一の電路を遮断しているため、次にいずれかの気筒に点火指令信号が入力されるまで、第一気筒のDC/AC変換装置121と第二気筒のDC/AC変換装置122とには電圧が印加されない。
なお、図中t51’、t54’は、それぞれ次の第一気筒の点火周期のタイミング、次の第二気筒の点火周期のタイミングである。
実施の形態3の点火装置では、直流電源6、第二電力遮断装置7、制御装置8、DC/DC変換装置5、電力供給用コンデンサ4、第一電力遮断装置3を共通の構成とし、第一電力遮断装置よりも後段のDC/AC変換装置と点火プラグを気筒毎にそれぞれ一つずつ備える構成にすることにより、装置の大型化を抑制できる。
実施の形態3では、内燃機関が2つの気筒を有する場合を例に挙げ、複数の気筒を有する内燃機関に点火を行う点火装置の構成と動作シーケンスについて説明した。実施の形態3による点火装置では、すべての装置を気筒毎に配する場合に比べて小型の構成でありながら、従来の点火装置に比べてSEBの発生確率を低減できる。しかしながら、すべての気筒の点火プラグに交流電力を出力しない期間にのみ、第一電力遮断装置によって第一の電路を遮断し、DC/AC変換装置に高電圧が印加される期間を低減しているため、実施の形態1及び2に比べると、DC/AC変換装置に高電圧が印加される時間が長くなっている。
実施の形態4では、各気筒に配された点火プラグに接続されるDC/AC変換装置毎に第一電力遮断装置を備え、各々のDC/AC変換装置の交流出力に合わせてそれぞれの第一電力遮断装置を制御する。これにより、複数の気筒を有する内燃機関の点火装置においても、DC/AC変換装置に高電圧が印加される時間を、実施の形態1及び2と同程度まで低減でき、より一層SEBの発生確率を低減することができる。
第二電力遮断装置7は、図3の第二電力遮断装置70のように構成してもよく、第一電力遮断装置131,132は、図3の第一電力遮断装置30のように構成してもよい。DC/DC変換装置5は、図3のDC/DC変換装置50のように構成してもよく、直流電力を所定の直流電圧値に変換して出力することができる装置であれば、どのような構成でもよい。DC/AC変換装置121、122は、図3のDC/AC変換装置20のように構成してもよく、直流電力を交流電力に変換して出力することができる装置であれば、どのような構成でもよい。
点火タイミング及び点火プラグへの交流電力出力期間は、内燃機関の種類や運転条件によって変わるため、それぞれの気筒で異なる場合がある。点火プラグへの交流電力出力期間は、点火に必要な時間Tacに基づいて決められ、点火に必要な時間Tacは目的の点火性能を発揮できる時間として定められる。実施の形態4では、第一気筒の点火に必要な時間をTac1、第二気筒の点火に必要な時間をTac2として表記する。
図14Aのタイミングt61において、第一気筒の点火指令信号による点火動作開始の指示が制御装置8に入力され、第一気筒の点火指令フラグFLG1を「1」にする。制御装置8は、いずれかの気筒の点火指令フラグが「1」であると判定したとき、該当する気筒において点火動作を開始する(ステップS301)。
制御装置8は、いずれかの気筒の点火指令フラグが「1」であると判定した後に、第二電力遮断装置7により第二の電路を遮断する(ステップS302)。
タイミングt61後のタイミングt62において、制御装置8は、点火指令フラグFLGが「1」である第一気筒の第一電力遮断装置131により、第一気筒の第一の電路を導通させる(ステップS303)。電力が電力供給用コンデンサ4から、第一気筒のDC/AC変換装置121に供給される。
点火指令フラグFLG2が「0」であれば(ステップS305でNO)、交流電力を出力している第一気筒のみが点火動作を継続する。
ステップS305で交流電力出力を停止している気筒がない場合は、ステップS306に進む。
制御装置8は、DC/AC変換装置121が点火プラグ101に対して点火に必要な時間Tac1の間交流電力を出力したことを判断したとき、次の動作に移行する(ステップS306でYES)。
制御装置8は、すべての気筒における点火指令フラグFLGが「0」であると判定したとき、点火動作を終了するために次の動作に移行する(ステップS308)。いずれかの気筒において点火指令フラグFLGが「1」の場合は、ステップS306からステップS308までの動作フローに従って、すべての気筒の点火指令フラグFLGが「0」になるまで、該当する気筒の点火プラグに交流電力を出力する。
制御装置8は、いずれかの気筒の点火指令フラグが「1」であると判定した後に、第二電力遮断装置7により第二の電路を遮断する(ステップS302)。
制御装置8は、DC/AC変換装置122が点火プラグ102に対して点火に必要な時間Tac2の間交流電力を出力したことを判断したとき、次の動作に移行する(ステップS306でYES)。
制御装置8は、すべての気筒における点火指令フラグFLGが「0」であると判定したとき、点火動作を終了するために次の動作に移行する(ステップS308でYES)。いずれかの気筒において点火指令フラグFLGが「1」の場合(ステップS308でNO)は、ステップS306からステップS308までの動作フローに従って、すべての気筒の点火指令フラグFLGが「0」になるまで、該当する気筒の点火プラグに交流電力を出力する。
なお、図中t61’、t71’は、それぞれ次の第一気筒の点火周期のタイミング、次の第二気筒の点火周期のタイミングである。
図14Bのタイミングt81において、第一気筒の点火指令信号による点火動作開始の指示が制御装置8に入力され、第一気筒の点火指令フラグFLG1を「1」にする。制御装置8は、いずれかの気筒において点火指令フラグが「1」であると判定したとき、該当する気筒において点火動作を開始する(ステップS301)。
制御装置8は、いずれかの気筒の点火指令フラグが「1」であると判定した後に、第二電力遮断装置7により第二の電路を遮断する(ステップS302)。
タイミングt83において、DC/AC変換装置121は、点火指令フラグFLG1に応じて、直流電力を交流電力に変換して点火プラグ101に出力する(ステップS304)。DC/AC変換装置121は、点火プラグ101に対して点火に必要な時間Tac1の間交流電力を出力する。これにより、点火プラグ101の電極間には交流の高電圧が印加され、放電プラズマを生じる。内燃機関の第一気筒の燃料は放電プラズマにより着火される。このとき、DC/AC変換装置121への電力供給は、電力供給用コンデンサ4から実施される。
制御装置8は、タイミングt84において第二気筒の点火指令フラグFLGが「1」になった後に、第二気筒の第一電力遮断装置132により、第二気筒の第一の電路を導通させる(ステップS303)。電力が電力供給用コンデンサ4から、第二気筒のDC/AC変換装置122に供給される。
第一気筒の第一の電路が遮断されたことにより、第一気筒のDC/AC変換装置121の印加電圧はすみやかに低下する。
第一気筒の点火指令フラグFLG1を「0」に変更した後に、制御装置8は、すべての気筒の点火指令フラグが「0」であるか否かを判定する(ステップS308)。タイミングt87では、第二気筒の点火指令フラグFLG2が「1」であるため(ステップS308でNO)、第二気筒の交流電力出力期間が点火に必要な時間Tac2になるまで点火プラグ102への交流出力を継続する。
第二気筒の第一の電路が遮断されたことにより、第二気筒のDC/AC変換装置122の印加電圧はすみやかに低下する。
第二気筒の点火指令フラグFLG2を「0」に変更した後に、制御装置8は、すべての気筒の点火指令フラグが「0」であるか否かを判定する(ステップS308)。タイミングt89では、すべての気筒で交流電力出力を停止しており、点火指令フラグが「0」であるため(ステップS308でYES)、次の動作に移行する。
なお、図中t81’、t84’は、それぞれ次の第一気筒の点火周期のタイミング、次の第二気筒の点火周期のタイミングである。
Claims (15)
- 内燃機関に点火する点火プラグと、
直流電力を交流電力に変換して前記点火プラグに出力するDC/AC変換装置と、
前記DC/AC変換装置に供給するエネルギを蓄積する電力供給用コンデンサと、
直流電源からの直流電力を所定の電圧値に変換して前記電力供給用コンデンサに出力するDC/DC変換装置と、
前記電力供給用コンデンサから前記DC/AC変換装置に直流電力を供給する第一の電路を導通、遮断する第一電力遮断装置と、
前記第一電力遮断装置を制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、DC/AC変換装置が前記点火プラグに交流電力を出力しない期間において第一の電路が遮断される期間を有するように第一電力遮断装置を制御することを特徴とする点火装置。 - 前記DC/DC変換装置が前記直流電源と前記電力供給用コンデンサとを絶縁しつつ、直流電圧を所定の電圧値に変換する絶縁型DC/DC変換装置であることを特徴とする請求項1に記載の点火装置。
- 前記直流電源から前記DC/DC変換装置に直流電力を供給する第二の電路を導通、遮断する第二電力遮断装置を備え、前記制御装置は、同時に前記第一の電路と前記第二の電路とが導通しないように前記第一電力遮断装置と前記第二電力遮断装置とを制御することを特徴とする請求項1に記載の点火装置。
- 前記第二電力遮断装置は、
第一リレー手段と抵抗とが直列接続されたものと、第二リレー手段とが、並列接続された回路を備えることを特徴とする請求項3に記載の点火装置。 - 前記DC/DC変換装置の印加電圧を検出する第一電圧検出手段を備え、
前記第一電圧検出手段によって検出された電圧値に応じて、前記第二電力遮断装置の第一リレー手段および前記第二リレー手段による電路の導通、遮断を制御することを特徴とする請求項4に記載の点火装置。 - 前記第一電力遮断装置は、
第三リレー手段と抵抗とが直列接続されたものと、第四リレー手段とが、並列接続された回路を備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の点火装置。 - 前記DC/AC変換装置の印加電圧を検出する第二電圧検出手段を備え、
前記第二電圧検出手段によって検出された電圧値に応じて、前記第一電力遮断装置の第三リレー手段および前記第四リレー手段による電路の導通、遮断を制御することを特徴とする請求項6に記載の点火装置。 - 前記点火プラグを複数有し、
前記点火プラグごとに前記DC/AC変換装置を備え、
前記制御装置は、すべての前記DC/AC変換装置が交流電力を出力しない期間において前記第一の電路が遮断される期間を有するように前記第一電力遮断装置を制御することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の点火装置。 - 前記点火プラグを複数有し、
前記点火プラグごとに前記DC/AC変換装置及び前記第一電力遮断装置を備え、
前記制御装置は、前記それぞれのDC/AC変換装置が交流電力を出力しない期間において、交流電力を出力していない前記DC/AC変換装置に直流電力を供給する第一の電路を遮断するように前記第一電力遮断装置を制御することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の点火装置。 - 内燃機関に点火する点火プラグと、直流電力を交流電力に変換して前記点火プラグに出力するDC/AC変換装置と、前記DC/AC変換装置に供給するエネルギを蓄積する電力供給用コンデンサと、直流電源の直流電力を所定の電圧値に変換して前記電力供給用コンデンサに出力するDC/DC変換装置と、前記電力供給用コンデンサから前記DC/AC変換装置に直流電力を供給する第一の電路を導通、遮断する第一電力遮断装置とを備えた点火装置の制御方法であって、
点火指令信号により、前記第一の電路を導通し、前記電力供給用コンデンサから前記DC/AC変換装置に直流電力を供給する第一のステップと、
前記DC/AC変換装置により変換された交流電力を点火プラグに出力する第二のステップと、
所定時間経過後、前記点火プラグへの交流電力の出力を停止する第三のステップと、
前記第一の電路を遮断後に前記DC/DC変換装置を動作させ、前記直流電源からの直流電力を所定の電圧値に変換して前記電力供給用コンデンサに出力する第四のステップとを備えたことを特徴とする点火装置の制御方法。 - 前記第一のステップにおいて、
前記第一の電路を導通した時に、前記DC/AC変換装置に印加される第一の電圧を検出するステップを備え、
前記検出された第一の電圧が、予め設定された時間経過後に予め設定された第一の閾値電圧に満たない場合は、前記第一の電路および前記直流電源から前記DC/DC変換装置への電路を遮断することを特徴とする請求項10に記載の点火装置の制御方法。 - 前記点火装置は、前記直流電源から前記電力供給用コンデンサに直流電力を供給する第二の電路を導通、遮断する第一リレー手段と抵抗とが直列接続されたものと、前記第二の電路を導通、遮断する第二リレー手段とが並列接続された回路を備えた第二電力遮断装置とを有しており、
前記第四のステップにおいて、
前記第一の電路を遮断後に前記DC/DC変換装置を動作させる時に、
前記第二電力遮断装置前後の電位差を予め設定された第二の電圧値と比較するステップと、
前記第二電力遮断装置前後の電位差が前記予め設定された第二の電圧値よりも大きいときは、前記第一リレー手段をオンにするステップと、
前記第二電力遮断装置前後の電位差が前記予め設定された第二の電圧値以下になった時に、前記第一リレー手段がオン状態のままで前記第二リレー手段をオンにし、その後前記第一リレー手段をオフにするステップとを備えたことを特徴とする請求項10または11に記載の点火装置の制御方法。 - 前記第一電力遮断装置は、前記電力供給用コンデンサから前記DC/AC変換装置に直流電力を供給する第一の電路を導通、遮断する第三リレー手段と抵抗とが直列接続されたものと、前記第一の電路を導通、遮断する第四リレー手段とが並列接続された回路を備えており、
前記第一のステップにおいて、
前記第一の電路を導通する時に、前記第一電力遮断装置前後の電位差を予め設定された第三の電圧値と比較するステップと、
前記第一電力遮断装置前後の電位差が前記予め設定された第三の電圧値よりも大きいときは、前記第三リレー手段をオンにするステップと、
前記第一電力遮断装置前後の電位差が前記予め設定された第三の電圧値以下になった時に、前記第三リレー手段がオン状態のままで前記第四リレー手段をオンにし、その後前記第三リレー手段をオフにするステップとを備えたことを特徴とする請求項10から12のいずれか1項に記載の点火装置の制御方法。 - 前記点火プラグを複数有するとともに前記点火プラグごとに前記DC/AC変換装置を備えた前記点火装置の制御方法であって、
前記第四のステップにおいて、
すべての前記DC/AC変換装置が停止して前記複数の点火プラグへの交流電力の出力を停止した後に前記第一の電路を遮断することを特徴とする請求項10に記載の点火装置の制御方法。 - 前記点火プラグを複数有するとともに前記点火プラグごとに前記DC/AC変換装置及び前記第一電力遮断装置を備えた前記点火装置の制御方法であって、
前記第四のステップにおいて、
前記それぞれのDC/AC変換装置が交流電力を出力しない期間において、交流電力を出力していない前記DC/AC変換装置に直流電力を供給する第一の電路を遮断することを特徴とする請求項10に記載の点火装置の制御方法。
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