JPWO2018190377A1 - 消し具 - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、本出願人は、筆記描線の消去性に優れ、消しカスが出ない消し具として、配合組成物としての吸液性多孔体である管状の塩基性炭酸マグネシウムなどを含有することを特徴とする消し具を開示している(例えば、特許文献1参照)。
さらには、この管状塩基性炭酸マグネシウムと、アクリル系熱可塑性樹脂粉末などを含有する消し具の組成物が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
この特許文献1に記載の消し具は、筆記描線の消去性に優れ、消しカスが出ない点で今までにないものであり、また、用いる塩基性炭酸マグネシウムは構造が管状であるので消し具自体は不透明となり、黒などの濃い色で筆記した描線は、消し具を見れば、黒鉛等の吸着度合いが目視で見てとれるものである。また、特許文献2に記載の消し具は、アクリル系熱可塑性粉末の働きにより、紙面を汚さず、かつ、消し具表面のバリが殆ど発生しないものである。
前記粒子は、ケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム又はリン酸カルシウム、これらの複合体から選ばれる薄片を含むことが好ましい。
更に基材成分、可塑剤、充填材を含有することが好ましい。
本発明の消し具は、花弁状粒子を1次粒子とした粒子径が1〜100μmの2次凝集体を含むことを特徴とするものである。本発明において、花弁状粒子は、薄片状粒子がバラの花びらに似た花弁状構造をしているものである。
用いる花弁状粒子を1次粒子とし、これらが凝集した粒子径1〜100μmの2次凝集体は、通常の多孔性物質とは異なり、極めて大きな細孔半径と細孔容積を備えたものであり、光透過性を有し、また、吸液率が極めて高い吸液性多孔体でもあり、好ましくは吸液率30〜500ml/100g、より好ましくは、吸液率300〜500ml/100gの粒子からなるものが挙げられる。なお、上記吸液率は粉体100gの山に亜麻仁油を滴下して行って、砂団子状態からトロー(流動状態)となる最低の亜麻仁油量をいう。
上記粒子径が100μm超過となる2次凝集体では、消去時の感触が悪くなるため、本発明の効果を発揮しないものとなる。
また、炭酸カルシウムとリン酸カルシウムの花弁状多孔質構造複合体は、重質炭酸カルシウム又は軽質炭酸カルシウムをリン酸で処理することによりカルシウムとリンの交換を行うと同時に多孔質化したものであり、花弁状結晶構造を持ち、光透過性を有するものである。
これらの中で、本発明の更なる効果の発揮などからケイ酸カルシウム花弁状多孔質構造体の使用が好ましい。
この含有量が0.7%未満であると、字消しがやわらかくなりすぎとなり、一方、30%を超えると、消しカスが生じやすくなったり、混錬攪拌時のハンドリングの低下につながり成形しづらくなるため、好ましくない。
熱可塑性樹脂としては、例えば、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体などの塩化ビニル系樹脂、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンアクリル酸共重合体、ポリオレフィン、塩素化ポリオレフィンなどが挙げられる。合成ゴムとしては、例えば、ブチルゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、ニトリルブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴムなどが挙げられる。熱可塑性エラストマーとしては、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリウレタン系エラストマーなどが挙げられる。特に好ましい基材成分としては、塩化ビニル系樹脂が挙げられる。
これらの基材成分の含有量は、消し具組成物全量に対して、好ましくは、20〜60%含有されていることが望ましい。
特に、これらの充填材は、消去性、強度、潤滑性の点から、粒子径が10〜200nmであることが好ましい。
この場合、用いることができる炭素材料としては、例えば、上記花弁状粒子に吸着されない程度に大きな粒子径のカーボンブラック、カーボンファイバー、黒鉛、カーボンナノファイバー等の少なくとも1種が挙げられ、これらは、消し具組成物全量に対して、好ましくは、1〜20%含有されていることが望ましい。これらの炭素材料の大きさ(粒子径または直径)は、最大(粒子径)で100μm以下となるものを用いることが好ましく、カーボンファイバーについては長さ200μm以下となるものを用いることが好ましい。
また、意匠性を向上させる見地から、上記花弁状粒子に吸着されない程度に大きな粒子径の有彩色の顔料、上記花弁状粒子に吸着されない程度に大きな粒子径かつ上記可塑剤に溶解しない染料を含有させてもよい。この場合、これら色材を混入しない場合の消し具の光透過性が30〜40%と比較的高いこと、即ち、白濁して僅かに向こう側が透けて見える程度の状態であることが、彩色の効果を高めてくれるものである。
更に、基材成分としてゴムや、エラストマーを用いた場合には、例えば、テルペン樹脂、鉱物油、無硫黄性サブなどの軟化剤、加硫剤、加硫促進剤、充填剤、老化防止剤、各種添加剤入りのマイクロカプセルなどを適宜量配合することができる。
消し具の形状としては、例えば、棒状、直方体状、円柱状、角柱状、三角錐状、四角錐状、扇形状などを挙げることができ、更に、ペン型ホルダーで使用したり、テープ形状としたりすることができる。
すなわち、本発明の消し具では、配合組成物として花弁状粒子を1次粒子とした粒子径1〜100μmの2次凝集体、例えば、ケイ酸カルシウム花弁状多孔質構造体等を含有することにより、筆記描線に擦り付けると消し具内の上記花弁状粒子を1次粒子とした粒子径1〜100μmの2次凝集体に色鉛筆芯の色材等を吸着し、紙面から色材等が消去され、吸着された色材等は上記花弁状粒子を1次粒子とした粒子径1〜100μmの2次凝集体の吸着能力により拡散で継続され、消しカスを生じることなく、しかも、一旦吸着した色材等を再度紙面に塗布等することがないので紙面を汚すことがなく、確実に消去することができ、また、光透過性を備えるので色鉛筆芯等の薄い色等であっても吸着度合いが一目で分かるものとなる。従来の塩基性炭酸マグネシウムなどの吸液性多孔体を用いた消し具では、管状に凝集した粒子であるので、不透明な消し具となり、消去の度毎に消去した色の吸着が起こり蓄積されていくこととなり、消去性の色鉛筆(芯)などの薄い色などの場合、吸着が分かりにくいという課題があるものであった。
従って、本発明の消し具は、光を透過するので意匠性に優れる消し具の製造が可能となり、色材の含有により、いろいろな色の消し具を作成することができ、また、光を透過し、使用によって減らず、更に減らないので、原形を維持するので最後まで使いやすく、使用することができ、しかも、消しカスを生じることなく、筆記描線の消去性に優れたものとなる。なお、本発明の消し具は、消去の度に吸着した色材等を消し具内に拡散、蓄積していくものであり、例えば、消し具の色を光透過性を有するものとし、色鉛筆芯等の薄い色とした場合には、消去の度ごとに消し具の色は薄い色度が増加していくものとなる。
(実施例1)
フローライトR(ケイ酸カルシウムの花弁状粒子が球状に凝集した粒子、粒子径30μm、吸液率440ml/100g:富田製薬株式会社製) 10質量%
ポリ塩化ビニル(PSH−31:株式会社カネカ製) 25質量%
エポキシ化脂肪酸アルキルエステル(安定剤) 1質量%
ジオクチルフタレート(可塑剤) 39質量%
ジブチルフタレート(可塑剤) 25質量%
上記配合材料を真空ミキサーにて混合し配合組成物(ペースト)を調製した。これを厚さ10mmの金型に流し込み成形し、200kg/cm2で加圧しながら130℃で2時間加熱して消し具(20×54×10mm、以下同様)を得た。
フローライトRT(ケイ酸カルシウムの花弁状粒子が球状に凝集した粒子、粒子径30μm、吸液率400ml/100g:富田製薬株式会社製) 10質量%
ポリ塩化ビニル(PSH−31:株式会社カネカ製) 25質量%
エポキシ化脂肪酸アルキルエステル(安定剤) 1質量%
ジオクチルフタレート(可塑剤) 20質量%
ジブチルフタレート(可塑剤) 44質量%
上記配合材料を真空ミキサーにて混合し配合組成物(ペースト)を調製した後、上記実施例1と同様にして、金型に流し込み成形し、加圧しながら130℃で2時間加熱して消し具を得た。
実施例1のフローライトR 10質量%
ポリ塩化ビニル(PSH−31:株式会社カネカ製) 20質量%
エポキシ化脂肪酸アルキルエステル(安定剤) 1質量%
アクリル系重合体(LP−3202:三菱レイヨン株式会社製) 5質量%
ジオクチルフタレート(可塑剤) 39質量%
ジブチルフタレート(可塑剤) 25質量%
上記配合材料を真空ミキサーにて混合し配合組成物(ペースト)を調製した後、上記実施例1と同様にして、金型に流し込み成形し、加圧しながら130℃で2時間加熱して消し具を得た。
実施例1のフローライトR 10質量%
ポリ塩化ビニル(PSH−31:株式会社カネカ製) 20質量%
エポキシ化脂肪酸アルキルエステル(安定剤) 1質量%
セルロースファイバー(日本製紙株式会社製、φ3nm、長さ100μm) 5質量%
ジオクチルフタレート(可塑剤) 39質量%
ジブチルフタレート(可塑剤) 25質量%
上記配合材料を真空ミキサーにて混合し配合組成物(ペースト)を調製した。これを金型に流し込み成形し、加圧しながら130℃で2時間加熱して消し具を得た。
実施例1のフローライトR 10質量%
ポリ塩化ビニル(PSH−31:株式会社カネカ製) 25質量%
エポキシ化脂肪酸アルキルエステル(安定剤) 1質量%
ジオクチルフタレート(可塑剤) 20質量%
ジブチルフタレート(可塑剤) 44質量%
上記配合材料を真空ミキサーにて混合し配合組成物(ペースト)を調製した後、上記実施例1と同様にして、金型に流し込み成形し、加圧しながら130℃で2時間加熱して消し具を得た。
実施例1のフローライトR 10質量%
ポリ塩化ビニル(PSH−31:株式会社カネカ製) 20質量%
エポキシ化脂肪酸アルキルエステル(安定剤) 1質量%
ガラスファイバー(日本電気硝子株式会社製、長さ150μm) 5質量%
ジオクチルフタレート(可塑剤) 20質量%
ジブチルフタレート(可塑剤) 44質量%
上記配合材料を真空ミキサーにて混合し配合組成物(ペースト)を調製した後、上記実施例1と同様にして、金型に流し込み成形し、加圧しながら130℃で2時間加熱して消し具を得た。
実施例1のフローライトR 10質量%
ポリ塩化ビニル(PSH−31:株式会社カネカ製) 20質量%
エポキシ化脂肪酸アルキルエステル(安定剤) 1質量%
酸化亜鉛単結晶(パナテトラ:パナソニック株式会社) 5質量%
ジオクチルフタレート(可塑剤) 20質量%
ジブチルフタレート(可塑剤) 44質量%
上記配合材料を真空ミキサーにて混合し配合組成物(ペースト)を調製した後、上記実施例1と同様にして、金型に流し込み成形し、加圧しながら130℃で2時間加熱して消し具を得た。
実施例1のフローライトR 10質量%
ポリ塩化ビニル(PSH−31:株式会社カネカ製) 20質量%
エポキシ化脂肪酸アルキルエステル(安定剤) 1質量%
無硫黄性サブ 5質量%
ジオクチルフタレート(可塑剤) 20質量%
ジブチルフタレート(可塑剤) 44質量%
上記配合材料を真空ミキサーにて混合し配合組成物(ペースト)を調製した後、上記実施例1と同様にして、金型に流し込み成形し、加圧しながら130℃で2時間加熱して消し具を得た。
実施例1のフローライトR 10質量%
炭酸カルシウム・リン酸カルシウム複合粒子(花弁状粒子が球状に凝集した粒子、粒子径3μm、吸液率150ml/100g:三菱鉛筆株式会社で製造) 5質量%
ポリ塩化ビニル(PSH−31:株式会社カネカ製) 20質量%
エポキシ化脂肪酸アルキルエステル(安定剤) 1質量%
ジオクチルフタレート(可塑剤) 20質量%
ジブチルフタレート(可塑剤) 44質量%
上記配合材料を真空ミキサーにて混合し配合組成物(ペースト)を調製した後、上記実施例1と同様にして、金型に流し込み成形し、加圧しながら130℃で2時間加熱して消し具を得た。
実施例1のフローライトR 15質量%
ポリ塩化ビニル(PSH−31:株式会社カネカ製) 15質量%
エポキシ化脂肪酸アルキルエステル(安定剤) 1質量%
ジオクチルフタレート(可塑剤) 30質量%
ジブチルフタレート(可塑剤) 39質量%
上記配合材料を真空ミキサーにて混合し配合組成物(ペースト)を調製した後、上記実施例1と同様にして、金型に流し込み成形し、加圧しながら130℃で2時間加熱して消し具を得た。
実施例1のフローライトR 20質量%
スチレン系エラストマー(アロン化成株式会社製、AR-731N) 65質量%
テルペン樹脂(ヤスハラケミカル株式会社製、YSポリスターPX1250) 10質量%
鉱物油(エクソンモービル有限会社製、スペクトラシン4) 5質量%
上記配合材料をニーダーにより加熱混錬しペーストを調製した。これを厚さ10mmの金型に流し込み成形し冷却させて消し具を得た。
実施例1のフローライトR 20質量%
オレフィン系エラストマー(三菱化学株式会社製、ラバロンTE9500C) 65質量%
鉱物油(エクソンモービル有限会社製、スペクトラシン4) 15質量%
上記配合材料をニーダーにより加熱混練しペーストを調製した。これを厚さ10mmの金型に流し込み成形し冷却させて消し具を得た。
実施例1のフローライトR 20質量%
ポリウレタン系エラストマー(BASFジャパン株式会社社製、エラストラン) 65質量%
鉱物油(エクソンモービル有限会社製、スペクトラシン4) 15質量%
上記配合材料をニーダーにより加熱混練しペーストを調製した。これを厚さ10mmの金型に流し込み成形し冷却させて消し具を得た。
実施例1のフローライトR 25質量%
スチレン系エラストマー(アロン化成株式会社製、AR-731N) 55質量%
鉱物油(エクソンモービル有限会社製、スペクトラシン4) 20質量%
上記配合材料をニーダーにより加熱混練しペーストを調製した。これを厚さ10mmの金型に流し込み成形し冷却させて消し具を得た。
炭酸カルシウム・リン酸カルシウム複合粒子(花弁状粒子が球状に凝集した粒子、粒子径3μm、吸液率150ml/100g 20質量%
ポリ塩化ビニル(PSH−31:株式会社カネカ製) 25質量%
エポキシ化脂肪酸アルキルエステル(安定剤) 1質量%
ジオクチルフタレート(可塑剤) 30質量%
ジブチルフタレート(可塑剤) 24質量%
上記配合材料を真空ミキサーにて混合し配合組成物(ペースト)を調製した後、上記実施例1と同様にして、金型に流し込み成形し、加圧しながら130℃で2時間加熱して消し具を得た。
酸化マグネシウム(スターマグPSF:神島化学株式会社) 25質量%
ポリ塩化ビニル(PSH−31:株式会社カネカ製) 20質量%
エポキシ化脂肪酸アルキルエステル(安定剤) 1質量%
ジオクチルフタレート(可塑剤) 30質量%
ジブチルフタレート(可塑剤) 24質量%
上記配合材料を真空ミキサーにて混合し配合組成物(ペースト)を調製した後、上記実施例1と同様にして、金型に流し込み成形し、加圧しながら130℃で2時間加熱して消し具を得た。
炭酸カルシウム(NEOLIGHT SS:竹原化学工業株式会社製) 40質量%
ポリ塩化ビニル(PSM−154:株式会社カネカ製) 40質量%
ステアリン酸Ca−Zn(安定剤) 1質量%
ジオクチルフタレート(可塑剤) 19質量%
上記配合材料を真空ミキサーにて混合し配合組成物(ペースト)を調製した後、上記実施例1と同様にして、金型に流し込み成形し、加圧しながら130℃で2時間加熱して消し具を得た。
FRTP用グラスファイバー(カット長3mm) 40質量%
ポリ塩化ビニル(PSM−154:株式会社カネカ製) 40質量%
ステアリン酸Ca−Zn(安定剤) 1質量%
ジオクチルフタレート(可塑剤) 19質量%
上記配合材料を真空ミキサーにて混合し配合組成物(ペースト)を調製した。これを金型に流し込み成形し、加圧しながら130℃で2時間加熱して消し具を得た。
炭酸カルシウム(NEOLIGHT SS:竹原化学工業株式会社製) 39質量%
スチレン系エラストマー(アロン化成株式会社製、AR-731N) 50質量%
エポキシ化脂肪酸アルキルエステル(安定剤) 1質量%
鉱物油 10質量%
上記配合材料をニーダーにより加熱混錬しペーストを調製した。これを厚さ10mmの金型に流し込み成形し、冷却させて消し具を得た。
マグチューブ(吸液性多孔体、塩基性炭酸マグネシウムの薄片状微細結晶が管状に凝集した粒子、外径3.5μm、長さ20μm、内径1μm、比表面積150m2/g、吸液率300ml/100g:日鉄鉱業社製) 10質量%
ポリ塩化ビニル(PSH−31:株式会社カネカ製) 25質量%
エポキシ化脂肪酸アルキルエステル(安定剤) 1質量%
ジオクチルフタレート(可塑剤) 39質量%
ジブチルフタレート(可塑剤) 25質量%
上記配合材料を真空ミキサーにて混合し配合組成物(ペースト)を調製した後、上記実施例1と同様にして、金型に流し込み成形し、加圧しながら130℃で2時間加熱して消し具を得た。
JIS S 6050−2008に開示されているプラスチック字消しの消し能力(消字率)試験に準拠し、E(消字率:=消去率)=(1−M/C)×100〔M:摩消部の濃度、C:着色部の濃度〕により、消去率(4往復)を測定した。消去率の数値が高いほど消去性に優れることを示す。なお、JIS S 6050−2008では、使用鉛筆はJIS S 6006に規定する鉛筆のHBを用いるものであるが、本評価では、ユニ アーテレーズカラーの「レモン イエロー」(三菱鉛筆株式会社製)の色鉛筆を用いた。
上記消字率の測定試験前後の消し具の重量変化量を測定した。重量の変化(mg)の数値がプラス値である場合、吸着量を示すものとなり、重量がマイナス値である場合は、消しかカスの量となる。
また、消しカスの有無の確認は、上記消去率の評価の際に消しカスの有無を目視により確認した。
紫外可視赤外分光光度計(株式会社日立製作所製、U-3300)により厚さ0.25mmの消し具片を測定した。光源にはヨウ素タングステンランプ(750nm)を用いた。光透過率(%)が0(ゼロ)の場合は、不透明となり、数値が高いほど透明となるものである。
上記消去率の評価で用いた消し具を一日置いて観察し「レモン イエロー」の色味が消し具内に広がっているかを下記評価基準で官能評価した。
評価基準:
A:「レモン イエロー」の色味が消し具内に均一に広がっているのが観察できた。
B:「レモン イエロー」の色味が消し具の消去面から内部へ徐々に広がっているのが観察できた。
C:「レモン イエロー」の色味が消し具表面に付着しているのが観察できたが内部へ拡散している様子は観察できなかった。
D:「レモン イエロー」の色味が消し具表面にも内部にもほとんど観察できなかった。
Claims (3)
- 花弁状粒子を1次粒子とした粒子径1〜100μmの2次凝集体を含むことを特徴とする消し具。
- 前記粒子がケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム又はリン酸カルシウム、これらの複合体から選ばれる薄片を含むことを特徴とする請求項1に記載の消し具。
- 更に基材成分、可塑剤、充填材を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の消し具。
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