JP6674181B2 - 字消し - Google Patents

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Description

本発明は、字消しに関するものである。
通常の塩化ビニル樹脂系字消しは充填剤(体質顔料)として炭酸カルシウムを含有している。この炭酸カルシウムを添加することによって、使用時に紙面との摩擦によって字消しが磨耗し、それにより発生した消しくずが紙面に筆記された鉛筆による筆跡の鉛筆粉を取り込むようにして剥離してまとまり、その結果として筆記を消して消字することができる。
このように字消しが炭酸カルシウムを含有することにより、紙面との摩擦の結果として消しくずを発生させながら字消しを行う。
上記の字消しは炭酸カルシウムを含有することによって不透明な白色を呈しているが、字消しのデザイン性を考慮して、炭酸カルシウムを添加せずに透明性を備えた字消しも知られている。この透明性を備えた字消しは、炭酸カルシウムを含有しないために紙面との摩擦によっても磨耗しにくい。つまり磨耗による消しくずの発生量が低下して、ひいては消字性が悪化して、字消しによる消字作用を十分に有することができなかった。
炭酸カルシウムを含有させた字消しは、特許文献1に記載されているように油性マーカー用消しゴムとしても知られており、非吸収面を傷つけることなく、描画された線等を消去することができる。この特許文献1に記載の字消しは、マーカーによる筆跡を消す目的で、多量の可塑剤を添加してなる字消しである。そして、摺擦面がマーカーにより汚染されて美観を損ねる場合に、使用のつど、摺擦によって削られた字消しによる消しくずを生じることで、汚染された使用面を常に新鮮な状態とすることができる。0018段落や実施例4及び5に示されるように、本来は炭酸カルシウム等の体質材の添加を必要としないものである。体質材は字消しの強度の強度向上の目的で添加される。
特許文献2には、ボールペン用の消しゴム、つまり砂字消しとしてジルコニア粒子とシリカ粒子を合わせて、消しゴム重量の30〜70重量%となるように含有させることが記載されているが、砂字消しでもあるので紙の繊維を除去することを目的としており、通常の鉛筆やシャープペンシル用の消しゴムとはことなるものである。
また、特許文献3及び4に記載されているように、重質炭酸カルシウムを20重量%含有する字消し材料を含浸させてなる字消しや、重質炭酸カルシウムを17重量%含有する字消し材料を含浸させてなる字消しは知られている。
さらに特許文献5に記載されているように、雲母やタルク等の粒径が15〜50μmの無機質粉末と共に、粒径が0.2μm以下のシリカ微粉、炭酸カルシウム微粉、酸化チタン微粉等を補強剤としてプラスチック消しゴム組成物に配合させること、特許文献6に記載されているように炭酸カルシウムを含有する消しゴム組成物も知られている。
上記の特許文献1及び2に記載の各字消しや消しゴムは、マーカー用消しゴムとして可塑剤により消去したり、いわゆる砂消しゴムとして紙の繊維を除去することによってボールペンによる筆跡を消去するものであるから、通常の鉛筆等の消しゴムとは全く異なる原理にて消去するものである。
さらに重質炭酸カルシウムを20重量%以上、あるいは17重量%以上含有する字消しや、沈降性等の炭酸カルシウムを含有する消しゴムは、たとえシリカを併用していても重質炭酸カルシウムの配合によって、樹脂製の字消しであっても明らかに透明なものではなく、よく見られる白色不透明な字消しとなるものである。
このように不透明な字消しが知られているところ、字消しとしての機能とデザインを考慮して、字消しを透明性とすることも試みられてきた。このときに、従来添加されてきた炭酸カルシウムを添加しないようにすると、確かに字消しは透明にはなるものの、使用時の磨耗量が低下して消字率も低下するという欠点があった。
特開2010−228220号公報 特開昭63−309500号公報 特開2006−27151号公報 特開2001−138688号公報 特開昭56−125444号公報 特開2001−81259号公報
本発明が解決しようとする課題は、透明性であると共に十分に高い消字率を有する字消しを得ると共に、充填剤の含有比率を低下させることによる製造時における押出成型やプレス成型の作業性の向上をはかることである。
上記の課題を解決するために、本発明者が鋭意検討を重ねた結果、下記の手段を採用できることを見出した。
1.樹脂とシリカ粒子を含有してなる樹脂組成物であり、該樹脂組成物に対して該シリカ粒子を0.5〜15.0重量%含有してなる透明性字消し用樹脂組成物。
2.炭酸カルシウムを含有しない1に記載の透明性字消し用樹脂組成物。
3.1又は2の透明性字消し用樹脂組成物を成型してなる透明性字消し。
4.1又は2に記載の透明性字消し用樹脂組成物が多孔性構造体に含浸されてなる透明性字消し。
上記の手段を採用することにより、消字性を十分に有した上で、字消しを透明性とすることができ、かつ字消しの成型時における押出成型やプレス成型の作業性が向上する。
本発明は上記の効果を奏するために、樹脂組成物中シリカ粒子を0.5〜15.0重量%含有してなる透明性字消し用樹脂組成物及びそれにより得られた透明性字消しであって、字消し用樹脂組成物に配合する体質顔料として、特定の範囲の含有量となるようにシリカを含有することに特徴を有するものである。
そこで、以下において順に説明する。
(樹脂)
本発明の透明性字消し用樹脂組成物及び透明性字消しに使用される樹脂としては、従来の字消しに使用されてきた樹脂を採用できる。
そのような樹脂として、本発明では公知の樹脂、ゴム、エラストマーなどを用いることができる。該樹脂としては、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂などを例示することができるが、中でも熱可塑性樹脂が好適である。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル、塩化ビニルと他の共重合性単量体との共重合体などの塩化ビニル系樹脂、エチレン−酢酸ビニルなどの酢酸ビニル系樹脂、ポリプロピレン、エチレン−ポリプロピレン共重合体ブタジエン系樹脂、などのオレフィン系樹脂、エチレン、エチレン−エチルアクリレート共重合体、アイオノマー樹脂、などを用いることができる。中でも塩化ビニル系樹脂、特にポリ塩化ビニルが好適である。
また、熱可塑性樹脂の中でも、ペーストによる成型が可能な微粒子状態のものを好適に用いることができる。このような樹脂として、例えば、商品名「ゼストP21」(新第一塩ビ株式会社製)などを例示できる。なお、樹脂は単独で又は二種以上を組み合わせて使用できる。
ゴムとしては、例えば、天然ゴム(例えば、いわゆる生ゴムなど)、合成ゴム(例えば、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、ブチルゴムなど)を用いることができる。ゴムは単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
エラストマーとしては、熱可塑性エラストマー、例えば、スチレン−ブタジエン−スチレン系エラストマー、スチレン−イソプレン−スチレン系エラストマー、スチレン−エチレンブチレン−スチレン系エラストマーなどを用いることができる。
これらのエラストマーは単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
これらの樹脂、ゴム、エラストマー成分のなかでも、特に塩化ビニル樹脂は好ましく、後述するシリカ粒子を配合することによって、確実に透明性の字消しを得ることができ、しかも使用時に適切な磨耗量とすることができ、ひいては消字率が向上する。
これらの樹脂の含有量は特に制限されず、例えば、字消し用樹脂組成物全量に対して10〜80重量%、好ましくは20〜60重量%、より好ましくは30〜50重量%である。樹脂の含有量が字消し用樹脂組成物全量に対して10重量%より少ないと使用時に字消しが紙を引っ張ったり、あるいは変形しやすくなり、一方、80重量%より多いと硬くなり弾力性が低下する。
(シリカ粒子)
本発明において使用されるシリカ粒子は、字消しの硬さを調整したり、使用による磨耗の程度を調整するために配合される。シリカとしては通常の製造方法により得られるシリカ粒子でよいが、その平均粒子径は0.5〜50.0μm、好ましくは1.0〜20μm、さらに好ましくは1.0〜15μmである。
平均粒子径が小さいほど、配合するシリカの量を削減することができ、樹脂組成物内にて分散性が良好で、かつ透明性をより明確にすることができる点において望ましい。
また、該シリカ粒子は吸油量が100〜300ml/100gが好ましく、さらに好ましくは150〜280ml/100g、特に好ましくは200〜250ml/100gである。吸油量が300ml/100gを超えると得られる字消しが不透明になりやすい。
さらに該シリカ粒子の比表面積としては、80〜500m/gが好ましく、110〜400m/gが特に好ましい。比表面積が500m/gを超えると得られる字消しは不透明になりやすい。
配合するシリカ粒子の量としては、透明性字消し用樹脂組成物全体に対して0.5〜15.0重量%、好ましくは1.0〜10.0重量%、さらに好ましくは2.0〜5.0重量%である。この配合量の範囲であると、字消しが透明性であると共に十分な強度を備えることができ、成型性が良好で、使用時に字消しが磨耗しやすい性質を有する。
(可塑剤、軟化剤)
本発明の透明性字消し用樹脂組成物には可塑剤や軟化剤を含有させることができ、字消しを柔らかくしたり、使用により発生する字消しの屑を纏めたりする機能を有する。
なかでも可塑剤としては、字消しに使用される熱可塑性樹脂を可塑化することができる可塑剤を使用することができ、ポリ塩化ビニル等の上記の樹脂を可塑化することができる可塑剤であれば、公知の可塑剤を用いることができる。そのような可塑剤としては、ジオクチルフタレート、ジヘプチルフタレートなどのフタレート系可塑剤、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ジイソブチル及びフタル酸ジイソノリル、フタル酸ジイソノシツ等のフタル酸エステル系可塑剤、ジイソノリルアジぺート、ジオクチルアジぺートが好適に用いられる。
軟化剤としては、植物油、動物油、鉱物油、流動パラフィン、ポリブテン等を採用することができる。
これらの可塑剤や軟化剤の添加量としては、透明性字消し用樹脂組成物に対して30〜70重量%、好ましくは40〜60重量%とすることが好ましい。
(熱安定剤、酸化防止剤)
本発明において透明性字消し用樹脂組成物の変色や劣化防止の目的で熱安定剤を添加することもできる。そのような熱安定剤としては、ブチル錫ラウレート系、ブチル錫マレート系、ブチル錫メルカプト系、オクチル錫ラウレート系、オクチル錫マレート系、オクチル錫メルカプト系、各種金属石鹸、バリウム−亜鉛系の安定剤、カルシウム− 亜鉛系、マグネシウム− 亜鉛系の安定剤等の公知の熱安定剤を採用することができる。又、酸化防止剤として、ジブチルヒドロキシトルエン、イルガノックス1010等のヒンダートフェノール系酸化防止剤を採用することができる。
そのような熱安定剤や酸化防止剤の配合量としては、本発明の透明性字消し用樹脂組成物の目的とする熱安定性や酸化防止性を備える程度の配合量でよく、これらの配合量としては、透明性字消し用樹脂組成物中3.0重量%以下、好ましくは1.0重量%以下、より好ましくは0.8重量%以下である。この程度の添加によって、十分に熱安定性を有することができる。
(その他成分)
その他、本発明の透明性字消し用樹脂組成物に配合可能な添加剤を以下に示すが、いずれの添加剤を採用する際にも得られた字消しが透明性であることを防げる添加割合とすることはできない。
その添加剤としては、研磨剤や、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、タルク、クレー、珪藻土、石英粉、アルミナ、アルミナシリケート、マイカなどの充填剤や、金属石鹸着色剤、香料、界面活性剤、グリコール類などを用いることができる。着色剤としては、有機顔料、無機顔料、蛍光顔料などの公知の顔料や、公知の染料などを用いることができる。また、本発明では、擦過力によって潰れる感圧性マイクロカプセルで構成されている変色性色素成分(感圧変色性色素成分)や、擦過熱によって変色する感熱性着色成分が含有されている変色性色素成分(感熱変色性色素成分)を用いることもできる。
これらのなかでも、得られた字消しが透明性であるためには、樹脂等に配合して不透明となる添加剤、たとえば炭酸カルシウム等は極めて少量添加するに留めるか、もしくは全く添加しないようにすることが必要である。
このようにその他成分から何を選択して、透明性字消し用樹脂組成物にどの程度配合するかは、字消し用樹脂組成物を透明性とするために極めて重要である。
(字消しの製造方法)
本発明の字消し用樹脂組成物を用いて字消しを得る方法としては、樹脂のための公知の成形方法を採用することができる。
上記の熱可塑性樹脂、エラストマー及び/又はゴム等と、シリカ、熱安定剤、可塑剤、必要により上記のその他成分を容器内にて加熱撹拌し、その後に十分に脱気して均一な透明性字消し用樹脂組成物とする。
これを押出成型し、目的とする形状に整えて製品としたり、該均一な透明性字消し用樹脂組成物を金型内に充填し、十分にプレスして字消しを製造することができる。
このように、均一な透明性字消し用樹脂組成物をそのまま成型する手段とは別に、予め製造しておいた多孔性構造体を使用した製造方法を採用することができる。
上記の多孔性構造体を使用する方法は、樹脂または樹脂以外の材料により形成された多孔性構造体の孔内に、本発明の透明性字消し用樹脂組成物を含浸させることによりなる方法である。
この多孔性構造体の空隙率(気孔率)は特に制限されず、透明性字消し用組成物が充填されて透明な字消しとすることができる空隙率であることが必要であり、例えば、60%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上(例えば、90〜99.8%)である。特に、気孔率が90%以上であると、その骨格部の肉厚が小さくなり、多孔性構造体は擦過により破断し易くなって、弾性体の磨耗面と多孔性構造体の破断面とが一致又はほぼ一致するようになる。
そのような多孔性構造体は特に限定されないが、使用時の紙との擦過により透明性字消し用樹脂組成物が磨耗するのと同様の速度で共に分断されて離脱する多孔性構造体であることが重要である。
前記多孔性構造体の空隙部の全容積に対する透明性字消し用樹脂組成物の充填率は特に限定されない。しかしながら透明性字消し用組成物を充填して字消し自体を透明にできることが必要であり、そのためには同充填率は50%以上から100%であることが好ましい。同充填率が50%未満である場合、消し屑の纏まり性、消字性及び使用感が低下する。同充填率が100%の字消しであっても、従来の字消しと比較して、強度があり、腰が強く割れ難く、消し屑の纏まり性が良好であって、消字性が優れ、使用感に富んでいるが、100%未満とし、好ましくは80%以上、最適には90〜99.8%、さらに望ましくは95.0〜99.8%とすることによって、消字の際の字消し表面の磨耗率が増大し、消字率が増大する。
多孔性構造体に本発明の透明性字消し用樹脂組成物を充填させて字消しとした場合には、その字消し全体が含有する本発明中の樹脂とシリカ粒子の量は、該多孔性構造体の空隙率とその充填率を考慮して求めた値となる。
多孔性構造体は、3kgf/cm以下、好ましくは2kgf/cm以下の引張強度を有することが好適である。引張強度が3kgf/cmを超える多孔性構造体を有する字消しは、使用する際、前記字消し組成物の弾性体の磨耗とともに多孔性構造体自体が分断ないしは破断し難くなる。この引張強度の数値は、JIS K 6402に準拠して測定した値である。但し、サンプルの厚みは10mm、ダンベルは2号形状、引張速度は300mm/minである。
上記多孔性構造体は、0.2kgf以上、好ましくは0.7kgf以上の圧縮反発力を有することが好ましい。多孔性構造体の圧縮反発力が0.2kgf未満の場合、字消し全体の剛性が充分でなく、強い腰を持たせ難くなる。この圧縮反発力は、厚さ10mmのサンプルに直径15.2mmのディスクを当て、7mm/minの速さで5mm圧縮した時の反発力を測定した数値である。
これらのことから、好適な多孔性構造体は、3kgf/cm以下の引張強度、500%以下の伸び、及び0.2kgf以上の圧縮反発力を有することが好ましい。
このように、多孔性構造体には強度及び弾力性があり、腰が強く耐破断性に優れ、しかも消し屑の纏まり具合が良好であり、また使用感と消字性が優れる。
多孔性構造体は、有機ポリマーないし無機ポリマーにより得ることができる。有機ポリマーとしては、合成ポリマー、天然ポリマーのいずれであってもよい。有機ポリマーは単独で又は二種以上組み合わせて使用でき、樹脂(熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂等)やゴム類、繊維などを用いることができる。もちろん、多孔性構造体が略多角形又は略円形のセルを含む構造体の場合は樹脂やゴム類の発泡体等が用いられ、網目状構造体の場合は繊維が用いられている。
樹脂としては、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、尿素系樹脂、フェノール系樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリスチレンなどのスチレン系樹脂、ポリエステルなどのエステル系樹脂、ポリアクリル酸エステルなどのアクリル系樹脂、ポリエチレンなどのオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニルなどの塩化ビニル系樹脂などの熱可塑性樹脂などの各種の樹脂やエラストマー等が含まれ、ゴム類には、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリル−ブタジエンゴムなどの各種のゴム類が含まれる。また、海綿などの天然高分子多孔体なども用いることができる。繊維としては、例えば、木綿、絹、麻などの天然繊維、セルロース系繊維、エステル系繊維、アクリル系繊維、アミド系繊維などの合成繊維など各種の繊維を用いることができる。
本発明の字消しが有する透明性は、下記の測定方法により得られた透明性(透過率)によって求められた値が20.0%以上、好ましくは25.0以上、より好ましくは30.0%以上である。この値が20.0%未満であると、字消しが透明性を備えるとはいえない。
(実施例1)
下記の表1に示す配合量の原材料を加熱・混合・脱泡してなる透明性字消し用樹脂組成物を製造し、さらにこの組成物を成型して、空隙率が99.8%のメラミン系樹脂の発泡体に含浸させて、本発明の透明性字消しを製造した。
(実施例2)
下記の表2に示す配合量の原材料を加熱・混合して、透明性字消し用樹脂組成物を製造し、この成形体を用いてプレス成型加熱を行って字消しを得た。
(比較例1及び2)
下記の表3に示す配合量の炭酸カルシウムを含有するがシリカを含有しない原材料を加熱・混合して、字消し用樹脂組成物を製造した。そして、実施例1と同じ方法により比較例1の字消しを得、実施例2と同じ方法により、比較例2の字消しを得た。
(比較例3)
下記の表4に示す配合量の炭酸カルシウム及びシリカを含有しない原材料を加熱し、ニーダー練り後粉砕し、加熱し押出成型して字消しを製造した。
DOP:ジオクチルフタレート(可塑剤)
DBP:フタル酸ジイソブチル(可塑剤)
EMBILIZER R−23L:熱安定化剤
EMBILIZER TC−110S:熱安定化剤
P−21:ポリ塩化ビニル樹脂
カープレックス♯1120:シリカ粒子(平均粒子径9.0μm、吸油量220ml/100g、比表面積109m/g)
カープレックス♯67:シリカ粒子(平均粒子径9.0μm、吸油量265ml/100g、比表面積429m/g)
イルガノックス1010:ヒンダートフェノール系酸化防止剤
ライトンA−4:炭酸カルシウム
ユポカラーFP−40:蛍光顔料(オレンジ)
得られた透明性字消しについて、透明性、消字率、硬度、突刺強度及び磨耗量を測定した。具体的な測定方法としては以下の通り。磨耗量以外の測定において、測定した透明性字消しの厚みは10.31mm、長さ58.97mm、幅23.23mm、重さ16.20gであった。
透過率:10.3mmの厚さとなるように字消しを切断した。これをサクラ濃度計PDA−65によって光の透過濃度xを測定し、この結果から換算式(y=100e−2.3x)によって透過度y(%)を求めた。
消字率:JIS S 6050に基づきシャープペンシルの筆跡を消字して測定、硬度:JIS S 6050に基づきC型硬度計により測定した。
突刺強度:ゲル硬度を測定して突刺強度とした。ゲル硬度は以下の方法により測定した。
字消しサンプル:12φ×5mm
温度:20±2℃
測定器:AIKOH ENGINEERING CPU GAUGE 9550B
突き刺しロッド:4.4mmφ
突き刺しスピード:7mm/分
字消しサンプルを置き、その上から上記ロッドを該サンプル中央に上記突き刺しスピードにより突き刺すようにする。そのときの突き刺しに要する荷重の上昇を観察して、1秒以上一定値を示す荷重を突刺強度とした。
磨耗量:字消しのサンプルを12φ×10mmの円柱状に加工し、その重量をmg単位まで測定した。そのサンプルを消字試験機に設けた消しゴムホルダ−に、円柱の回転軸が往復運動の方向に直交する向きに挿入し、試験紙ホルダーに消字率試験と同じ紙を設置した。次いで500gの荷重で50往復させ、サンプルに付着した消し屑を平筆で取り除き、磨耗後の重量を測定した。
そして(初期重量−磨耗後重量)/初期重量×100の式により磨耗率を求め、3回の平均値を採用した。
本発明に沿った例である実施例1及び2の字消しは、消字率、硬さ、磨耗量がシリカを含有しない比較例1及び2に記載の従来からの炭酸カルシウムを含む字消しと同程度であるが、透明性、突刺強度は優れている。
また、充填剤を配合しなかった比較例3によると、特に透明性が若干劣り、消字率が明らかに低下し、かつ磨耗量が明らかに低下する。
上記の実施例及び比較例によれば、本発明の透明性字消し用樹脂組成物を使用すると、炭酸カルシウムを配合した従来の字消しよりも明らかに少ないシリカの添加量であっても、消字性及び磨耗量に優れ、かつ硬度、突刺強度に優れることに加えて、高い透明性を有する字消しを得ることができる。

Claims (4)

  1. 塩化ビニル系樹脂とシリカ粒子を含有してなる透明性字消し用樹脂組成物であり、前記シリカ粒子の平均粒子径が0.5〜50.0μm、吸油量が100〜300ml/100g、比表面積が80〜500m /gであり、前記透明性字消し用樹脂組成物に対して、前記塩化ビニル系樹脂を10〜80重量%、前記シリカ粒子を0.5〜15.0重量%含有してなる透明性字消し用樹脂組成物。
  2. 炭酸カルシウムを含有しない請求項1に記載の透明性字消し用樹脂組成物。
  3. 請求項1又は2の透明性字消し用樹脂組成物を成型してなる透明性字消し。
  4. 請求項1又は2に記載の透明性字消し用樹脂組成物が多孔性構造体に含浸されてなる透明性字消し。
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