JP2011251432A - 消しゴム組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 塩化ビニル樹脂を使用した消しゴムにおいて、消去性と消し屑のまとまり性を向上する事
【解決手段】 塩化ビニル系樹脂と可塑剤とから少なくともなる消しゴム組成物において、アスペクト比が1.1以上で、長径が10μm以上30μm以下である炭酸カルシウム粒子が、数密度1×10/mm以上1×10/mm以下充填されている消しゴム組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、鉛筆やシャープペンシル等の筆跡を消去するための消しゴムに関し、更に詳細には、消し屑がまとまりやすい消しゴム組成物に関する。
従来、消しゴム組成物の基材樹脂として、塩化ビニル樹脂、塩化ビニルの共重合体、天然ゴム、合成ゴム、熱可塑性エラストマーなどを使用したものが知られている。塩化ビニル樹脂を基材樹脂とする消しゴムは、塩化ビニル樹脂と、塩化ビニル樹脂間の結合を緩めるための可塑剤、必要に応じてその他の添加剤を加えて混合したペースト状の塩化ビニル樹脂のゾルを加熱して作られる。
鉛筆やシャープペンシルの筆跡は、紙との擦過で摩耗した鉛筆やシャープペンシルの芯の粉が紙面に付着したものである。この芯の摩耗粉が消しゴム表面や消し屑表面に付着することにより紙面から取り除かれて、筆跡が消去される。この時消しゴムが摩耗して消し屑が発生しないと、消しゴム表面が芯の摩耗粉で覆われて、それ以上芯の摩耗粉を付着することが出来ず、それ以上筆跡を消去することが出来ないばかりか、一旦消しゴムに付着した芯の摩耗粉が再度紙面に付着するため紙面を汚すといったことが起こる。このため、消しゴムは紙との擦過で摩耗して消し屑を出すことが必要である。
消しゴムを紙との擦過で摩耗して消し屑を出すようにするためには、塩化ビニル樹脂粒子が完全に溶融しない温度で成型する必要がある。塩化ビニル樹脂と可塑剤を混合した流動体を加熱すると、可塑剤の吸収により塩化ビニル樹脂粒子が膨潤し、さらに加熱すると塩化ビニル樹脂粒子が完全に溶融するが、完全に溶融してしまうと、塩化ビニル樹脂粒子が複雑に絡み合い殆ど摩耗しなくなるからである。消しゴムに適した成型温度は使用する塩化ビニル樹脂や可塑剤の種類などによって変化する。
また、可塑剤により膨張した塩化ビニル樹脂粒子は、互いに粘着するので、消しゴムを紙との擦過させても塩化ビニル樹脂が摩耗しにくく、消し屑の発生量が十分ではない。そこで充填材を用いる。充填材と塩化ビニル樹脂粒子は互いには粘着しないので、充填材とゲル化した塩化ビニル樹脂が接触した部分が、ゲル化した塩化ビニル樹脂粒子の集合体である消しゴムの微細な切れ目になる。すると消しゴムを紙と摩擦するとその切れ目により塩化ビニル樹脂が剥がれて消し屑になる。
従来、曲げ強度に優れ、良好な消字性能を備えたプラスチック消しゴムとして特開昭57−39999にチタン酸カリウム繊維を配合せしめた消しゴム(特許文献1)が開示されている。また、油性ボールペンにより筆記された文字、図を良好に消字する性能を有し、曲げ強度に優れたプラスチック字消しとして特開平3−54000に窒化ケイ素ウィスカー又は/及び炭化ケイ素ウィスカーの一種又は二種を配合した消しゴム(特許文献2)が開示されている。
特開昭57−39999号公報 特開平3−54000号公報
しかし特許文献1、2に開示されている消しゴムは、結果的に耐摩耗性が高い充填材を使用しており、これらを含む消しゴムを紙に擦ると紙の繊維を傷つけ紙の摩耗粉を発生させてしまい、この紙の摩耗粉で消し屑が覆われて消し屑がまとまりにくいという問題があった。
即ち、本発明は、塩化ビニル系樹脂と可塑剤とから少なくともなる消しゴム組成物において、アスペクト比が1.1以上で、長径が10μm以上30μm以下である炭酸カルシウム粒子が、数密度1×10/mm以上1×10/mm以下充填されている消しゴム組成物を要旨とする。
炭酸カルシウム粒子は、結晶内にイオンを含まないので、炭酸カルシウム粒子は塩化ビニル系樹脂の分極部と電気的に吸着せず、塩化ビニル系樹脂と炭酸カルシウム粒子とは、その境界面で両者が剥離しやすい。その粒子がアスペクト比が1.1以上であれば、消しゴムを紙面などにこすりつけて変形させた時に、その長径の先端側から切れ目を成長させる事ができる。その際、粒子の長径が10μm以上であり、粒子の数密度が1×10/mm以上1×10/mmであることによって、前記切れ目によって形成される塩化ビニル系樹脂の塊は直径30μm以上の大きな塊になる。
また、炭酸カルシウム粒子は、結晶性で、かつアスペクト比が高い場合に、外力によって粒子が折れ易いため、紙面に擦りつけられても紙の繊維を摩耗しないので、消し屑の表面に紙の繊維が付着し難く、消し屑の塩化ビニル系樹脂の塊同士が接触して付着し、まとまりやすい。
塩化ビニル系樹脂は消しゴムの基材である。具体的には、ポリ塩化ビニルとしてZESTPQB83、同PQLT,同PQ92,同P22、同P122B、同P24Z,同PQB153、同P21、同PQHP,同PQHT(以上,新第一塩ビ(株)製)、カネビニールPSH−180,PSH−36、PSL−290R、PSL−675、同PSM−174,PCH−175,PCH−843,PSM−30(以上、鐘淵化学工業(株)製)、リューロンペースト772、同762,同241、同231、同850、同751(以上、東ソー(株)製)、ビニカP440,同P410、同P450、同P100、同P300,同P350,同P500,同P510(以上、三菱化学(株)製)などが挙げられる。塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂としてZESTP35J、同PC5、同P23J、同P37J、同38J、同GH791J、同P39J、PF821が挙げられる。上記塩化ビニル系樹脂は単独でも2種以上併用してもよい。
可塑剤は前記塩化ビニル系樹脂の分極部に電気的に吸着して樹脂鎖を広げる事で、塩化ビニル系樹脂の集合体である塩化ビニル系樹脂粒子を膨潤させて、塩化ビニル系樹脂粒子に粘着性性及び弾性を与える物質である。具体的には、フタル酸系可塑剤としてフタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジ−n−ブチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジトリデシル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ジシクロへキシル、アジピン酸系可塑剤としてアジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アジピン酸ジイソノニル、アジピン酸ジイソデシル、クエン酸系可塑剤としてアセチルクエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリリブチル、トリメリット酸系可塑剤としてトリメリット酸トリアルキル、トリメリット酸トリス−2−エチルヘキシル、リシノール酸系可塑剤としてメチルアセチルリシノレート、ブチルアセチルリシノレート、エポキシ系可塑剤としてエポキシ化大豆油が挙げられる。
アスペクト比が1.1以上で、長径が10μm以上30μm以下である炭酸カルシウム粒子は、上述の塩化ビニル系樹脂による基材の切れ目を成長させるために用いる。また、炭酸カルシウム粒子は、外力によって粒子が折れ易いため、紙面に擦りつけられても紙の繊維を摩耗させないで基材の切れ目を成長させることができる。また、炭酸カルシウム粒子は結晶内にイオンを含まないので、分極した構造である塩化ビニル系樹脂と吸着しない。具体的にはウィスカルA(丸尾カルシウム(株)製)が挙げられる。ウィスカルAは長径20μm〜30μm、短径0.5μm〜1.0μm、アスペクト比は20〜60の物質である。
更に、消しゴムの硬度を調整したり増量により経済的利点を得る為に、アスペクト比が1.1以上で、長径が10μm以上30μm以下である炭酸カルシウム粒子を除く、他の固体粉末を併用したり、着色する為に顔料を併用したり、香りをつける為に香料を用いたりする事ができる。
消しゴムの硬度を調整したり、増量により経済的利点を得る為に用いるアスペクト比が1.1以上で、長径が10μm以上30μm以下である炭酸カルシウム粒子以外の固体粉末としては、具体的には炭酸カルシウムとしてソフトン3200、同2600、同2200、同1800、同1500、同1200、同1000(以上、備北粉化工業(株)製)、MSK−C、MSK−G、MSK−K、MSK−PO、カルファイン100、カルファイン200、カルファイン500、カーレックス、MT−100、MS−R、MS−100M、MS−600、MS−700、シーレッツ、MC−5、MC−K、MC−SII、MC−S5、MC−T、軽質炭酸カルシウム(以上、丸尾カルシウム(株)製)、白艶華CC、同DD、同U、同O、同A、同AA、カルモス、白艶華CCR、同R06、同TDD、ホワイトンSSB(赤)、同SSB(青)、同SB(赤)、SB(青)、ホモカルD、ホモカルDM、ゲルトン50、白艶華PZ、ツネックスE、シルバーW、PC、(以上、白石工業(株)製)、ネオライトS、同SP、同SPR、サンライトSL−100、同SL−300、同SL−700、同SL−800、同SL−1000、同SL―1500、同SL−2000、同SL―2200、(以上、竹原化学工業(株)製)。R重炭、重炭N−35、重質炭酸カルシウム、スーパーS、スペシャルライスS、スーパーSS、スーパーSSS、スーパー4S、スーパー#1500、スーパー#1700、スーパー#2000、スーパー#2300、ナノックス#25、ナノックス#30(以上、丸尾カルシクム(株)製)が挙げられる。タルクとしてMタルク、Pタルク、PHタルク、PSタルク、TKタルク、TTタルク、Tタルク、STタルク(以上、竹原化学工業(株)製)、MS、M、SWS、ND、SW、SWA、SWB、SSS、SS、S(以上、日本タルク(株)製)、クレーとして、ASP200、ASP600、ASP400、(以上、林化成(株)製)が挙げられる。
着色するための顔料としては酸化チタン、カーボンブラック等の顔料を用いる。また、消しゴムに香りをつける為の香料としては、具体的にはD−リモネン、α−ピネン、β−ピネン、ミルセン、ターピローネン、ターピネオール(ヤスハラケミカル(株)製)などが挙げられる。
消しゴムは、配合物を計量し、ヘンシェルミキサーで混合してペーストを作る。次にペースト中に含まれる気泡を減圧によって脱気する。これは次工程で気泡が混入したままのペーストを加熱すると気泡が膨張して、消しゴムを使用する時に割れてしまうのを防ぐ為である。尚、エージングによって脱気する方法もあるが、ペースト中の塩化ビニル系樹脂が沈降したり、分離しない条件とする事が必要である。そして脱気したペーストを金型に流し込み、金型を加熱して成型したり、ペーストを押し出し成型機に入れて加熱、成型する事により作成する事ができる。
数密度を1×10/mm以上1×10/mm以下とするのは、塩化ビニル系樹脂の塊を直径30mm以上の大きな塊とするための指標である。炭酸カルシウム粒子1個当たりの体積と消しゴムに対する炭酸カルシウム粒子の体積率から計算して求める。炭酸カルシウム粒子1個当たりの体積は、消しゴムを電気炉で焼成して塩化ビニル系樹脂などの有機物を蒸発させた残分をサンプルとして、そのサンプルの電子顕微鏡観察像を粒子画像解析ソフトウェアで粒子の投影断面積と短径を解析し、その投影断面積と短径を乗じたものを体積として用いる。
(実施例1)
ZESTP21(塩化ビニル樹脂、新第一塩ビ(株)製) 33.9重量部
フタル酸ジイソノニル(フタル酸系可塑剤、新日本理化(株)製) 50.8重量部
エポキシ化大豆油(エポキシ系可塑剤、新日本理化(株)製) 3.4重量部
ウィスカルA(炭酸カルシウム、丸尾カルシウム(株)製) 11.9重量部
上記成分をヘンシェルミキサーで10分間水冷しながら攪拌し、ヘンシェルミキサーの内部を10パスカルに減圧してさらに10分間水冷しながら攪拌してペーストを作成。
長さ44ミリ、幅18ミリ、高さ12ミリの形状に成型できる金型にペーストを流し込み130℃で30分加熱して消しゴムを得た。数密度は8.4×10/mmだった。
(実施例2)
ZESTP21(塩化ビニル樹脂、新第一塩ビ(株)製) 33.1重量部
フタル酸ジイソノニル(フタル酸系可塑剤、新日本理化(株)製) 49.5重量部
エポキシ化大豆油(エポキシ系可塑剤、新日本理化(株)製) 3.4重量部
ウィスカルA(炭酸カルシウム、丸尾カルシウム(株)製) 14.0重量部
上記成分をヘンシェルミキサーで10分間水冷しながら攪拌し、ヘンシェルミキサーの内部を10パスカルに減圧してさらに10分間水冷しながら攪拌してペーストを作成。長さ44ミリ、幅18ミリ、高さ12ミリの形状に成型できる金型にペーストを流し込み130℃で30分加熱して消しゴムを得た。数密度は5.0×10/mmだった。
(実施例3)
ZESTP21(塩化ビニル樹脂、新第一塩ビ(株)製) 33.9重量部
フタル酸ジイソノニル(フタル酸系可塑剤、新日本理化(株)製) 50.8重量部
エポキシ化大豆油(エポキシ系可塑剤、新日本理化(株)製) 3.4重量部
ウィスカルA(炭酸カルシウム、丸尾カルシウム(株)製) 0.8重量部
ホワイトンSSB(赤)(炭酸カルシウム、白石カルシウム(株)製)11.1重量部
上記成分をヘンシェルミキサーで10分間水冷しながら攪拌し、ヘンシェルミキサーの内部を10パスカルに減圧してさらに10分間水冷しながら攪拌してペーストを作成。長さ44ミリ、幅18ミリ、高さ12ミリの形状に成型できる金型にペーストを流し込み130℃で30分加熱して消しゴムを得た。数密度は2.0×10/mmだった。
(実施例4)
ZESTP21(塩化ビニル樹脂、新第一塩ビ(株)製) 33.1重量部
フタル酸ジイソノニル(フタル酸系可塑剤、新日本理化(株)製) 49.5重量部
エポキシ化大豆油(エポキシ系可塑剤、新日本理化(株)製) 3.4重量部
ウィスカルAを長径12μmに分級した粒子(炭酸カルシウム、丸尾カルシウム(株)製) 14.0重量部
上記成分をヘンシェルミキサーで10分間水冷しながら攪拌し、ヘンシェルミキサーの内部を10パスカルに減圧してさらに10分間水冷しながら攪拌してペーストを作成。長さ44ミリ、幅18ミリ、高さ12ミリの形状に成型できる金型にペーストを流し込み130℃で30分加熱して消しゴムを得た。数密度は2.3×10/mmだった。
(実施例5)
ZESTP21(塩化ビニル樹脂、新第一塩ビ(株)製) 33.9重量部
フタル酸ジイソノニル(フタル酸系可塑剤、新日本理化(株)製) 50.8重量部
エポキシ化大豆油(エポキシ系可塑剤、新日本理化(株)製) 3.4重量部
ウィスカルAを長径28μmに分級した粒子(炭酸カルシウム、丸尾カルシウム(株)製) 0.8重量部
ホワイトンSSB(赤)(炭酸カルシウム、白石カルシウム(株)製)11.1重量部
上記成分をヘンシェルミキサーで10分間水冷しながら攪拌し、ヘンシェルミキサーの内部を10パスカルに減圧してさらに10分間水冷しながら攪拌してペーストを作成。長さ44ミリ、幅18ミリ、高さ12ミリの形状に成型できる金型にペーストを流し込み130℃で30分加熱して消しゴムを得た。数密度は5.6×10/mmだった。
(実施例6)
ZESTP21(塩化ビニル樹脂、新第一塩ビ(株)製) 33.9重量部
フタル酸ジイソノニル(フタル酸系可塑剤、新日本理化(株)製) 50.8重量部
エポキシ化大豆油(エポキシ系可塑剤、新日本理化(株)製) 3.4重量部
ウィスカルA(炭酸カルシウム、丸尾カルシウム(株)製) 3.0重量部
ホワイトンSSB(赤)(炭酸カルシウム、白石カルシウム(株)製) 8.9重量部
上記成分をヘンシェルミキサーで10分間水冷しながら攪拌し、ヘンシェルミキサーの内部を10パスカルに減圧してさらに10分間水冷しながら攪拌してペーストを作成。ペーストは長さ44ミリ、幅18ミリ、高さ12ミリの形状に成型できる金型にペーストを流し込み130℃で30分加熱して消しゴムを得た。数密度は2.0×10/mmだった。
(実施例7)
ZESTP21(塩化ビニル樹脂、新第一塩ビ(株)製) 33.9重量部
フタル酸ジイソノニル(フタル酸系可塑剤、新日本理化(株)製) 50.8重量部
エポキシ化大豆油(エポキシ系可塑剤、新日本理化(株)製) 3.4重量部
ウィスカルA(炭酸カルシウム、丸尾カルシウム(株)製) 3.0重量部
ホワイトンSSB(赤)(炭酸カルシウム、白石カルシウム(株)製) 8.9重量部
上記成分をヘンシェルミキサーで10分間水冷しながら攪拌し、ヘンシェルミキサーの内部を10パスカルに減圧してさらに10分間水冷しながら攪拌してペーストを作成。シリンダー内径が90mmの一軸押出機にて、材料供給側から排出側に向かってシリンダー温度を供給部温度70℃、圧縮部温度105℃、計量部温度130℃にて、断面形状が22ミリ×10ミリの角棒を毎分4.1メートルの押出速度で成型した。数密度は2.0×10/mmだった。尚、消しゴムの押出方向に対する側面部を観察したところ、ウィスカルAが概ね一方向に配向している事を確認した。
(実施例8)
ZESTP21(塩化ビニル樹脂、新第一塩ビ(株)製) 33.9重量部
フタル酸ジイソノニル(フタル酸系可塑剤、新日本理化(株)製) 50.8重量部
エポキシ化大豆油(エポキシ系可塑剤、新日本理化(株)製) 3.4重量部
ウィスカルAを短径1μmに分級した粒子(炭酸カルシウム、丸尾カルシウム(株)製)
3.0重量部
ホワイトンSSB(赤)(炭酸カルシウム、白石カルシウム(株)製) 8.9重量部
上記成分をヘンシェルミキサーで10分間水冷しながら攪拌し、ヘンシェルミキサーの内部を10パスカルに減圧してさらに10分間水冷しながら攪拌してペーストを作成。ペーストは長さ44ミリ、幅18ミリ、高さ12ミリの形状に成型できる金型にペーストを流し込み130℃で30分加熱して消しゴムを得た。数密度は7.6×10/mmだった。
(実施例9)
ZESTP21(塩化ビニル樹脂、新第一塩ビ(株)製) 33.9重量部
フタル酸ジイソノニル(フタル酸系可塑剤、新日本理化(株)製) 50.8重量部
エポキシ化大豆油(エポキシ系可塑剤、新日本理化(株)製) 3.4重量部
ウィスカルAを短径0.5μmに分級した粒子(炭酸カルシウム、丸尾カルシウム(株)
製) 3.0重量部
ホワイトンSSB(赤)(炭酸カルシウム、白石カルシウム(株)製) 8.9重量部
上記成分をヘンシェルミキサーで10分間水冷しながら攪拌し、ヘンシェルミキサーの内部を10パスカルに減圧してさらに10分間水冷しながら攪拌してペーストを作成。ペーストは長さ44ミリ、幅18ミリ、高さ12ミリの形状に成型できる金型にペーストを流し込み130℃で30分加熱して消しゴムを得た。数密度は1.9×10/mmだった。
(比較例1)
実施例1において、ウィスカルAをティスモD(チタン酸カリウム(長径10〜20μm、アスペクト比17〜67の粒子)、大塚化学(株)製)とした他は実施例1と同様になして消しゴムを得た。数密度は3.7×10/mmだった。
(比較例2)
実施例1において、ウィスカルAをホモカルD(炭酸カルシウム(粒子径0.08μm、アスペクト比1.05の粒子)、白石工業(株)製)とした他は実施例1と同様になして消しゴムを得た。数密度は3.4×1010/mmだった。
(比較例3)
実施例1において、ウィスカルAはミキサーで攪拌し長径を5μmにしたものとした他は実施例1と同様になして消しゴムを得た。数密度は4.0×10/mmだった。
(比較例4)
実施例1において、ウィスカルAをふるいで分級し長径を35μmにしたものとした他は実施例1と同様になして消しゴムを得た。数密度は6.3×10/mmだった。
(比較例5)
実施例1において、ウィスカルAを21重量部とした他は実施例1と同様になして消しゴムを得た。数密度は1.5×10/mmだった。
(比較例6)
実施例1において、ウィスカルAを0.1重量部とした他は実施例1と同様になして消しゴムを得た。数密度は0.8×10/mmだった。
(比較例7)
実施例1において、ウィスカルAはミキサーで攪拌し長径を5μmにしたものとし、21重量部とした他は実施例1と同様になして消しゴムを得た。数密度は1.1×10/mmだった。
(比較例8)
実施例1において、ウィスカルAをふるいで分級し長径を35μmにし、0.1重量部とした他は実施例1と同様になして消しゴムを得た。数密度は2.0×10/mmだった。
以上の実施例1〜9及び比較例1〜8により得られた消しゴムについて、消去性について確認試験を行った。
消し屑のまとまり性
JISS6050(プラスチック字消し)の消字率試験に準じ、試験片を20往復させた。つまり試料を厚さ5mmの板状に切り、試験紙との接触部分を半径6mmの円弧に仕上げたものを試験片とした。そして試験片を紙に対して垂直に接触させ、試験片におもりとホルダの質量の和が0.5kgとなるようにおもりを載せ、150±10cm/minの速さで着色部を20往復摩消させた。この際、消し屑のうち最も大きな消し屑の重量を試験片が減量した重量で割った値に100を乗じたものを測定し、4回繰りかえした平均値を消し屑のまとまり率とした。
Figure 2011251432

Claims (1)

  1. 塩化ビニル系樹脂と可塑剤とから少なくともなる消しゴム組成物において、アスペクト比が1.1以上で、長径が10μm以上30μm以下である炭酸カルシウム粒子が、数密度1×10/mm以上1×10/mm以下充填されている消しゴム組成物。
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