JPWO2018123501A1 - 画像処理方法、画像処理装置及びインクジェット記録装置 - Google Patents

画像処理方法、画像処理装置及びインクジェット記録装置 Download PDF

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Abstract

インクを吐出することで記録される記録画像の鮮明さを適切に維持することのできる画像処理方法、画像処理装置及びインクジェット記録装置を提供する。インクをノズルから吐出させることで記録される出力対象画像の画像処理方法であって、出力対象画像における複数の画素を単位として定められる単位エリアごとに、この単位エリアに吐出され得る複数色のインクのうちインク吐出量を最大とする主インク色のこのインク吐出量に対する他のインク色のインク吐出量を所定の上限値以下に定める吐出量調整ステップを含む。

Description

この発明は、画像処理方法、画像処理装置及びインクジェット記録装置に関する。
複数色のインクを吐出して記録媒体上で混色させることにより種々のカラー画像を記録するインクジェット記録装置がある。インクジェット記録装置では、画像をハーフトーン処理して、主としてCMYKなどの予め定められた色のインクのドット数を調整することで各色を表現している。
インクジェット記録装置では、各色のインク液滴の着弾位置が適切に制御されることでこれら各色が正確に表現される。しかしながら、ノズル数の増大やノズル配置範囲の拡大に伴って、複数色のインクをそれぞれ吐出するノズルを有する記録ヘッドを同一のキャリッジで支持するのが困難となり、各色のインクを吐出する記録ヘッドが各々別個のキャリッジに支持される場合が増えている。この場合、厳密な相対位置の調整が難しくなり、各色のインク液滴の着弾位置が相対的にずれを生じやすくなるという問題がある。特に、画像の境界(エッジ)部分で生じたこのようなずれは、画像の輪郭のにじみ、輪郭線の歪み(ぎざぎざなど)や鮮鋭度の低下を生じさせて画質を大きく低下させる。これに対し、特許文献1には、記録媒体上の画像を撮像する撮像センサーを備え、各色のインクの吐出位置の相対位置ずれを検出して当該ずれに応じて出力対象の画像データを補正したり、吐出のタイミングを調整したりする技術が開示されている。
一方、特許文献2には、インクジェット記録装置による記録画像の濃度を維持しながら鮮鋭度を向上させる技術として、文字のような輪郭の明確な画像を記録する場合には、出力対象画像に対してイメージ画像とは異なるエッジ処理を行って輪郭を強調する点が開示されている。
特開2004−1310号公報 特開2009−96188号公報
しかしながら、画像記録動作の高速化、ノズル数の増大やインクジェット記録装置の大型化などに伴い、記録媒体を搬送する記録ベルトの移動速度の上昇や大型化などにより、インク着弾面付近で空気流が生じたり、搬送ベルトに微小な振動や歪みなどが生じたりすることで、異なるキャリッジに搭載された記録ヘッド間の相対位置ずれが一定とならず、時間変化を伴って生じる場合があるという課題がある。
この発明の目的は、インクを吐出することで記録される記録画像の鮮明さを適切に維持することのできる画像処理方法、画像処理装置及びインクジェット記録装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、
インクをノズルから吐出させることで記録される出力対象画像の画像処理方法であって、
前記出力対象画像における複数の画素を単位として定められる単位エリアごとに、当該単位エリアに吐出され得る複数色のインクのうちインク吐出量を最大とする主インク色の当該インク吐出量に対する他のインク色のインク吐出量を所定の上限値以下に定める吐出量調整ステップを含む。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の画像処理方法において、
前記所定の上限値は、前記主インク色と前記他のインク色との組み合わせに応じて各々定められる。
また、請求項3記載の発明は、請求項1記載の画像処理方法において、
前記吐出量調整ステップでは、前記単位エリアごとに前記主インク色のインクのみを吐出させる設定を行う。
また、請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像処理方法において、
前記単位エリアは、前記出力対象画像の全体に設定されることが可能である。
また、請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像処理方法において、
前記吐出量調整ステップによる各色のインクの吐出量を調整する単色記録設定、及び出力対象画像のとおりに前記複数色のインクを吐出させる通常記録設定の何れかに選択的に切り替える記録設定切替ステップを含む。
また、請求項6記載の発明は、請求項5記載の画像処理方法において、
前記吐出量調整ステップでは、前記記録設定切替ステップで前記単色記録設定に切り替えた場合には、前記出力対象画像の記録に係る画素密度よりも高い画素密度に当該出力対象画像を調整する。
また、請求項7記載の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の画像処理方法において、
前記単位エリアのサイズは、各々定められる。
また、請求項8記載の発明は、請求項1〜7のいずれか一項に記載の画像処理方法において、
前記所定の上限値を変更設定する上限値変更ステップを含む。
また、請求項9記載の発明は、請求項1〜8のいずれか一項に記載の画像処理方法において、
前記単位エリアに対して設定された主インク色のインクを当該単位エリアへ吐出する複数のノズルのうち吐出不良を生じているノズルが所定の下限条件以上含まれる場合には、前記主インク色の設定を変更する調整設定変更ステップを含む。
また、請求項10記載の発明は、請求項1〜9のいずれか一項に記載の画像処理方法において、
前記出力対象画像の記録時に吐出可能な一又は複数のインク色の設定を行うインク色設定ステップを含み、
前記吐出量調整ステップは、前記インク色設定ステップで設定されたインク色のインク吐出量を各々定める。
また、請求項11記載の発明は、
インクをノズルから吐出させることで記録される出力対象画像の画像処理装置であって、
前記出力対象画像における複数の画素を単位として定められる単位エリアごとに、当該単位エリアに吐出されるインクのうち吐出量が最大の主インク色のインク吐出量に対する他のインク色のインク吐出量を所定の上限値以下に定める吐出量調整手段を備える。
また、請求項12記載の発明は、
請求項11に記載の画像処理装置と、
記録媒体に対してノズルからインクを吐出して画像を記録する画像記録部と、
を備えるインクジェット記録装置である。
本発明に従うと、インクを吐出することで記録される記録画像の鮮明さを適切に維持することができるという効果がある。
本発明の実施形態のインクジェット記録装置の全体斜視図である。 インクジェット記録装置の機能構成を示すブロック図である。 単色表示変換に係る画像について説明する図である。 単色表示変換に係る画像について説明する図である。 インク色設定処理の制御手順を示すフローチャートである。 記録用データ生成処理の制御手順を示すフローチャートである。 記録用データ生成処理の変形例1を示すフローチャートである。 記録用データ生成処理の変形例2を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態のインクジェット記録装置100の全体斜視図である。
このインクジェット記録装置100は、複数のラインヘッドを有し、ワンパス方式でインクの吐出を行ってカラー画像の記録を行うことが可能なものであって、搬送部10と、画像記録部20と、インク貯留部30などを備える。
搬送部10は、駆動ローラー11と、搬送駆動部12と、搬送ベルト14などを備える。搬送駆動部12は、駆動ローラー11を所定の速度で回転動作させる回転モーターを有する。駆動ローラー11には、図示略の従動ローラーとともに無端状の搬送ベルト14が巻回されて、当該駆動ローラー11の回転により搬送ベルト14が周回移動する。この搬送ベルト14の外側面を搬送面として当該搬送面上に記録媒体が載置されて、記録媒体は、搬送ベルト14の周回移動に伴って搬送方向に搬送される。
画像記録部20は、キャリッジ22と、キャリッジ昇降部23などを備え、キャリッジ22とキャリッジ昇降部23との組み合わせがインクの色数(複数色)に応じた組数(ここでは8組)設けられている。キャリッジ22は、それぞれ、搬送部10による記録媒体の搬送方向(x方向)と交差する向き、ここでは直交する幅方向(y方向)に延在して、搬送部10による記録媒体の搬送面の上方(z方向)に配置され、搬送される記録媒体の全幅に亘ってノズルの開口部からインクの液滴を吐出可能に複数の記録ヘッド21(図2参照)が固定されてラインヘッド構造をなしている。各記録ヘッド21が有するノズルの数は、記録解像度や記録ヘッド21のサイズなどに応じて適宜定められる。複数のキャリッジ22は、搬送方向に互いに異なる位置に設けられている。キャリッジ22は、キャリッジ昇降部23により搬送面から上方(遠ざかる方向)への距離が変更可能に設けられ、キャリッジ22の移動に伴って記録ヘッド21も搬送面からの距離が変更される。
キャリッジ昇降部23は、キャリッジ22の搬送面からの距離を変更させる。キャリッジ昇降部23は、昇降モーター232と、電磁ブレーキ233と、梁部材234と、支持部235などを備える。
梁部材234は、搬送ベルト14の上部(記録媒体の搬送面側)において搬送方向と交差する向き(ここでは直交する向き、即ち幅方向)で略平行に二本設けられ、当該梁部材234の両端にそれぞれ支持部235が固定される。支持部235には、昇降モーター232、電磁ブレーキ233及びキャリッジ22が取り付けられている。
キャリッジ22は、制御部40(図2参照)からの制御信号に基づいて駆動される昇降モーター232及び電磁ブレーキ233の動作に応じて上下されて位置が定められる。
昇降モーター232は、所定の昇降速度でキャリッジ22を移動させる。昇降モーター232としては、例えば、サーボモーターやステッピングモーターが用いられる。
電磁ブレーキ233は、キャリッジ22の固定状態を維持するものであり、駆動信号に応じてこの固定状態が解除されることで、昇降モーター232によるキャリッジ22の移動を一時的に可能とする。即ち、電源切断時を含めた通常の状態では、電磁ブレーキ233は、キャリッジ22を固定する。電磁ブレーキ233としては、例えば、ディスクブレーキが用いられる。
インク貯留部30は、画像記録に用いられる各色のインクを貯え、記録ヘッド21に供給する。インク貯留部30の各構成は、ここでは、専用のラック35などに配置されて、チューブなどの配管を介して画像記録部20と接続されている。インク貯留部30では、特には限られないが、例えば、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)及びK(黒色)を含む複数色(ここでは8色)のインクが各々タンクに貯留されて、それぞれ別個のキャリッジ22に取り付けられた記録ヘッド21に供給される。各色のインクは、供給された各記録ヘッド21のノズルにより各々微細ドットとして吐出される。吐出されたインクが記録媒体に着弾することで、ユーザーが視認可能なスケールの範囲ごとに各色の微細ドット数やドットのサイズ(液滴量)などに応じた濃度で表現された混色カラー画像(CMYKのインクによる場合には、減法混色))が記録される。
また、インクジェット記録装置100では、これら記録ヘッド21に接続、供給されるインクの色や種別を交換することが可能である。他の色や種別のインクに交換される場合には、記録ヘッド21及び当該記録ヘッド21へのインク流路に洗浄液を流通させて先に使用したインクを洗い流してから、当該インク流路に他の色や種別のインクのタンクが付け替えられる。交換されるインクの色は、予めインク製造業者などにより準備された特定の色であっても良いし、インクジェット記録装置100のユーザーがCMYK各色のインクを適宜混合して生成した所望の色のインクであっても良い。洗浄液は、予めインク貯留部30にインクタンクと同様にタンクに貯留されてラック35に配置されることが可能である。このタンク内の洗浄液は、制御部40の制御に基づく洗浄切替部36の切り替え動作に応じて各インク流路から洗浄対象の記録ヘッド21に供給されて、インクを記録ヘッド21のノズルまで押し流し、更にノズルから排出させる。付け替えられたインクの色に係る情報は、後述のインク対応テーブル403bに設定記憶される。
次に、本実施形態のインクジェット記録装置100の機能構成について説明する。
図2は、インクジェット記録装置100の機能構成を示すブロック図である。
インクジェット記録装置100は、上述の昇降モーター232、電磁ブレーキ233、搬送駆動部12及び洗浄切替部36に加えて、画像処理装置(吐出量調整手段)としての制御部40と、通信部41と、操作表示部42と、報知動作部43と、送液部32と、洗浄切替部36と、記録ヘッド21と、液量検出部221と、温度計測部222と、キャリッジ駆動部231などを備える。
制御部40は、インクジェット記録装置100の全体動作を統括し、各部の動作を制御する。制御部40は、CPU401(Central Processing Unit)と、RAM402(Random Access Memory)と、ROM403(Read Only Memory)と、メモリー404などを備える。
CPU401は、各種演算処理を行い、インクジェット記録装置100における記録媒体の搬送、インクの供給、インクの吐出やメンテナンス動作などの制御を行う。また、CPU401は、ROM403から読み出されたプログラムに従って画像データ、各部のステータス信号やクロック信号などに基づく画像記録に係る種々の処理を行う。
RAM402は、CPU401に作業用のメモリー空間を提供し、一時データを記憶する。
ROM403は、制御プログラムや初期設定データなどを記憶する。制御プログラムには、インクの供給制御やインクジェット記録装置100のメンテナンス動作に係るプログラムが含まれる。
また、ROM403は、上書き更新可能な不揮発性メモリーなどを含む。この不揮発性メモリーには、入力されたRGB画像データをCMYK値に変換する際に参照される変換テーブル、及び当該CMYK値と吐出インク量とを対応付けるガンマ補正値に応じた補正テーブルをそれぞれ参照テーブル(Look-up Table;LUT)として含む色変換テーブル403aと、各キャリッジ22に搭載されている記録ヘッド21から吐出される(即ち、出力対象画像の記録時に吐出可能な)インクの種別(色)に係るインク対応テーブル403bとが記憶されている。色変換テーブル403aは、不揮発性メモリーではなく書き換えのできないROM部分に記憶されても良い。メモリー404には、記録対象の画像データやその加工データを一時記憶するRAMが含まれる。
送液部32は、インク貯留部30のインクタンクから各キャリッジ22に設けられたサブタンクへインクを送液する送液ポンプを有する。サブタンクには、液量検出部221が設けられ、液量検出部221がインク量の基準値以下への減少を計測すると、制御部40が送液部32を動作させてインクタンクからインクをサブタンクに供給させる。
温度計測部222は、キャリッジ22周辺の温度(環境温度)を計測する。記録媒体上に着弾したインクは、温度に応じて着弾後の状態、即ち、記録媒体への浸透の度合いや水分の揮発状況が変化して、これらが画質に影響し得る。制御部40は、環境温度を温度計測部222から取得して必要に応じて動作制御などを行う。
記録ヘッド21は、複数のノズルと、当該複数のノズルからインクを適正に吐出させる記録駆動部211などを有する。記録駆動部211は、ノズルに連通してインクを流す圧力室を変形させる圧電素子に対して駆動電圧信号を生成して出力する。記録駆動部211は、制御部40からの制御信号に基づいて予め記憶された電圧波形パターンを選択して電力増幅した駆動電圧信号を生成し、メモリー404から入力された画像データに応じて各圧電素子に対する駆動電圧信号の出力可否をそれぞれ切り替える。
キャリッジ駆動部231は、制御部40からの制御信号に応じて電磁ブレーキ233及び昇降モーター232に駆動信号を出力し、電磁ブレーキ233を緩めるとともに昇降モーター232を動作させてキャリッジを所望の位置に移動させたり、昇降モーター232を停止させるとともに電磁ブレーキ233でキャリッジを固定させたりする。
通信部41は、外部機器との間での通信動作を制御する通信インターフェイスである。通信インターフェイスとしては、例えば、LANボードやLANカードなど、各種通信プロトコルに対応したものが一又は複数含まれる。通信部41は、制御部40の制御に基づいて外部機器から記録対象の画像データや画像記録に係る設定データ(ジョブデータ)を取得(受信)し、また、外部機器に対してステータス情報などを出力(送信)することが出来る。
操作表示部42は、制御部40からの制御信号に応じてインクジェット記録装置100のステータスや操作メニューなどの表示を行うとともに、ユーザーの操作を受け付けて制御部40に出力する。操作表示部42は、例えば、タッチセンサーなどを有する操作受付部421と、タッチセンサーと重ねて設けられる液晶画面などの表示画面などを有する表示部422を備える。制御部40は、表示部422によりステータスやタッチセンサーによる命令受け付け用の各種メニューなどを表示させる。制御部40は、当該表示させたメニューの内容や位置の情報と、操作受付部421により受け付けられたユーザーのタッチ操作の種別や位置の情報とを対応付けて、操作に応じた処理をインクジェット記録装置100の各部に行わせる制御動作を行う。
報知動作部43は、制御部40の制御信号に応じて所定の報知動作を行う。報知動作を行う構成としては、例えば、所定色の光を発するLEDランプ及び/又はビープ音を発生するビープ音発生部などが挙げられる。
これらに加えて、インクジェット記録装置100は、記録がされた画像を検査などのために撮像して読み取る読取部や、供給された記録媒体が正常に搬送面に載置されていないことを検出する載置異常検出センサーなどを備えていても良い。
バス49は、上記の各構成間を電気的に接続して信号のやり取りを行う経路である。
次に、本実施形態のインクジェット記録装置100の制御部40における画像処理動作(画像処理方法)について説明する。
本実施形態のインクジェット記録装置100では、二次元マトリクス配置された各画素について主にRGB(赤緑青)の輝度値で表現した出力対象画像のデータをインク対応テーブル403bで設定された各色のインクの組み合わせに変換、調整した記録動作用画像データを生成し、当該記録動作用画像データに基づいて各記録ヘッド21を駆動して画像を記録する。このとき、元の出力対象画像を単位エリアごとにほぼ単色のインクで表現可能に変更する単色表示変換を行う。
図3A及び図3Bは、単色表示変換に係る画像について説明する図である。
単色表示変換は、例えば、図3Aに示すように、表示色数が少なく当該表示色間の境界(輪郭)の明確な画像に対して用いられると効果的である。この単色表示変換では、図3Bに示すように、出力対象画像を単位エリアごとに分割し、当該単位エリア内では、主たるインク(主インク色のインク)の吐出量に対して他のインク色のインク吐出量が所定の上限比率(上限値)以下、より好ましくは他のインクを吐出させないように記録動作用画像データが定められる。ここでは、3種類のインクドットが配列されており、同一種類のインクドットの配列は、均一である一方、これらの3種類のドットの相対位置は、キャリッジ22の位置関係などにより若干のずれを伴い得る。その結果、通常の複数色インクを混色した画像を記録すると、図3Aにおける輪郭において不自然なにじみや鮮鋭度の低下が生じ、また、小さな白抜き(図では円形の白丸)部分、即ち、インクが吐出されない部分などが本来のサイズより小さくなったり消滅したりするといった問題が生じ得る。
CMYK4色のインクを用いて橙色の画像部分を記録する場合、Y色が100%に対してM色が55%混合されて橙色が生成される。これに対し、単色表示変換がなされることで、単位エリア内では主たるインクとされる一種類のインク以外のインクが上限比率以上混合されないように変更される。上限比率は、複数色のインクドットが画像の輪郭部分などで重なる確率が十分に低くなる割合及び/又は不自然なにじみや鮮鋭度の低下が生じない割合に応じて定められ、例えば、主たるインクのインク吐出量に対して5%以下や1%以下などである。通常では、主たるインク以外のインクが混合されない、すなわち0%がより好ましい。図3Bに示す例では、左側の白ドットエリアA1内に1点だけハッチで示された他色インクのドットd1が混入しているが、この位置のみでの混入であれば、輪郭の鮮鋭度には影響を及ぼさない。
最も簡単な場合、橙色のインクがインク貯留部30に利用可能に設定され、当該橙色が主インク色とされて、橙色のインクが単位エリアに唯一吐出される(即ち、主インク色のインクのみを吐出させる)ように定められる。この場合、橙色の画像部分を全てまとめて単位エリアに設定することができる。同様に、2以上の所定色のみが用いられる出力対象画像の場合に、当該所定色のインクが全て利用可能であれば、各単位エリアに各々対応する主インク色のインクが割り当て設定されれば良い。
このように単純に一種類のインクの吐出では記録対象の色が表現されない場合、例えば、CMYK4色のインクしか用いられない場合には、主たるインクとして最も使用比率の高いY色インクが設定され、単位エリア内では、他のインクであるM色インクが55%混合されないように変更される。M色インクがこの単位エリア内に吐出されないことによる減少分は、隣接する単位エリアなどに必要に応じて分散設定され得る。即ち、ここでは、単位エリアごとに誤差拡散がなされることで各色のインクが吐出されるエリアがパッチワーク状に分布する画像が記録動作用画像データとして生成される。この場合、単位エリアは、巨視的にユーザーが元の色に近い画像を視認可能なサイズ以下とされる。このサイズが小さいほど精細度や解像度が向上するが、下限サイズは、各色のインクのドットの配置精度に依存する。例えば、異なるインク色のドットが2ドット程度ずれる可能性がある場合には、単位エリアのサイズは、少なくとも4ドット角以上のサイズが必要となる。
あるいは、登録された橙色インクの色データと、画像データとして入力された橙色部分の橙色とが微妙に異なっている場合などでは、最終的に登録、利用される橙色インクが適切な色に調合されて記録ヘッド21に接続されているものとして、出力対象画像のデータから通常得られる記録動作用画像データ上では橙色インクと他の色のインクとを混合する必要がある場合でも、当該他の色のインク吐出をカットして、単位エリアでは橙色インクのみを吐出させるように変更することもできる。また、データで表現されている色の再現精度よりも記録画像における輪郭の鮮鋭度の維持を優先して、即ち、データで表現された色から実際の記録色への変更を許容して、他の色のインク吐出をカットすることとしても良い。
主インク色に対して混合可能な他のインク色の上限比率は、主インク色と他のインク色との組み合わせ、主に、コントラストの強さに応じて個別に設定可能である。即ち、コントラストが強く(特に、他のインク色の明度が主インク色の明度と大きく異なるなど)、少ないドット数であっても画像部分の境界で混色することでにじみ(インク色の変化)が目立つインク色の組み合わせについては、上限比率を低く抑え、類似色などで、境界で混色してもにじみが目立ちにくいインク色の組み合わせについては、上限比率を高めに設定することで実際の記録色の微調整を容易かつ柔軟に行うことができる。
ここで、例えば、CMYK4色のインクでカラー画像を記録する場合、各々のインクによる記録媒体上の画素密度(単位面積当たりのドット数、印画解像度、被覆率の変化に対応)は、それぞれ100%よりも小さくなるようにノズルの開口部の間隔が定められるなどされ、4色のインクが重複することで全体として100%以上の所定の上限値以下の被覆率となるように制限されている。この上限値は、画像記録動作時(インク着弾時)に記録媒体の単位面積当たりに含ませることが可能なインク量の上限などで定まる値である。この制限に従って単色表示を行う場合には、100%の被覆がなされないことになるので、記録画像の濃度が全体として薄くなる。そこで、単色表示の場合では、各インクの最大被覆率を通常の状態での被覆率よりも高くなるように画素密度を通常の記録動作時よりも高く設定する。具体的には、ここでは、インク吐出周波数を維持しながら搬送速度を低下させることで画素密度を上昇させる。あるいは、一回の吐出当たりの液滴量を増加させることで被覆面積を増加させても良い。この場合、単純にもとの画像の線形補間などを行って増加、移動させた各画素位置におけるインク吐出濃度を定めても良いが、輪郭境界などでは適宜輪郭を強調する処理を行ってから画素各位置でのインク吐出濃度を定めることとしても良い。
主たるインクを各々設定する単位エリアは、単純に予め定められた形状や大きさで分割される場合に限られず、出力対象画像の境界パターンなどに応じて定められる。即ち、このインクジェット記録装置100では、画像の境界で単位エリアを切り分けることで、異なるインクが主たるインクとなるブロック同士が境界で接することになり、境界や境界以外の箇所での不自然なにじみなどを低減させ、輪郭がより明確に(鮮鋭度が高く)形成される。また、インクの吐出量に応じて単位エリアのサイズを定めることで、ハーフトーン処理を行うこととしても良い。一方で、出力対象画像の全体をひとつの単位エリアとして、単一インク色で全ての画像を記録するように記録動作用画像データを生成することも可能である。
また、設定された単位エリアで主インク色として選択された色のインクを吐出する記録ヘッド21の対応ノズル(複数のノズル)のうち所定の割合以上の吐出不良ノズル、即ち、インクの吐出量や吐出方向に異常がある(吐出不良を生じている)ノズルが含まれる場合、当該設定された単位エリアの主インク色の選択を変更することができる。あるいは、当該単位エリアについては、単色表示の設定を解除して従来どおり複数色のインクを混色させて所望の色を表現させるか、又は、制御部40は、記録動作用画像データの生成を中止して報知動作部43や表示部422により所定の異常報知動作を行わせることとしても良い。
図4は、本実施形態のインクジェット記録装置100で実行されるインク色設定処理の制御部40による制御手順を示すフローチャートである。
このインク色設定処理は、例えば、インクタンクが異なる色に付け替えられた場合に、自動で又はユーザーの操作受付部421への所定の入力操作に応じて起動される。
制御部40は、画像記録部20に制御信号を出力して設定対象のインクにより所定のテスト画像を記録させる(ステップS401)。制御部40は、外部からのデータ入力を待ち受けて、通信部41を介して当該テスト画像の測色データを取得する(ステップS402)。測色値は、ユーザーが外部の測色器を用いて適宜計測することで得られる。計測結果は、コンピューターなどにより取得されて、当該コンピューターから通信回線を介して通信部41に送られることで得られる。
制御部40は、当該測色値を必要に応じてCMYK値に換算し、インクを吐出させた記録ヘッド21に係るキャリッジ22の識別情報と対応付けてインク対応テーブル403bに更新記憶させる(ステップS403;インク色設定ステップ)。そして、制御部40は、インク色設定処理を終了する。
図5は、本実施形態のインクジェット記録装置100で実行される記録用データ生成処理の制御部40による制御手順を示すフローチャートである。
この記録用データ生成処理は、外部から出力対象画像データが取得された場合や、取得されている出力対象画像データに応じてキャリッジ22に供給されるインク種別の切り替え動作がなされた場合などに開始される。ここでは、出力対象画像データとしてRGBデータが取得される場合について説明する。
記録用データ生成処理が開始されると、制御部40(CPU41)は、色変換テーブル403aを参照して、出力対象画像データの各画素データ(輝度値;RGB値)をそれぞれCMYKの濃度値に変換する(ステップS101)。制御部40は、また、色変換テーブル403aを参照して、得られたCMYKの濃度値データをガンマ補正する(ステップS102)。
制御部40は、インク対応テーブル403bを参照して、単位エリアを設定しながら各単位エリアにおける主インク色(吐出可能に設定されていれば、CMYK4色に限られない)を設定する(ステップS103;吐出量調整ステップ)。また、制御部40は、必要に応じて主インク色以外のインク色について上限の上限比率以下で吐出量(吐出比率)を設定する。このとき、制御部40は、元のCMYK値のうち、インク吐出量として設定されなかった又は過剰に設定されたCMYK濃度値の差分を単位エリア周囲の画素(単位エリアごとなど)に所定のパターンで分配して良い。
制御部40は、単位エリアにおいて主インク色の吐出を行う複数のノズルのうち吐出不良を生じている吐出不良ノズルの割合が所定の下限条件以上、例えば、所定の割合以上であるか否かを判別する(ステップS104)。所定の下限条件以上であると判別された場合には(ステップS104で“YES”)、制御部40は、主インク色の選択条件を変更して(ステップS105;調整設定変更ステップ)、処理をステップS103に戻す。
吐出不良ノズルが所定の下限条件以上ではないと判別された場合には(ステップS104で“NO”)、制御部40は、全ての画素について主インク色に応じて量子化(二値化)した記録動作用画像データを生成する(ステップS106)。そして、制御部40は、記録用データ生成処理を終了する。
図6は、記録用データ生成処理の変形例1を示すフローチャートである。
この変形例1の記録用データ生成処理では、元の出力対象画像データに従って記録動作用画像データを生成する通常記録モード(通常記録設定)と、元の出力対象画像を単位エリアごとにほぼ単色のインクで表現可能に変更する単色記録モード(単色記録設定)とで切り替えることができる。これに伴い、記録用データ生成処理の変形例1には、上記実施形態の記録用データ生成処理に対してステップS111の処理が追加されている。その他の同一の処理内容には同一の符号を用いることとして詳しい説明を省略する。
ステップS101の処理に続いて、制御部40は、単色記録モードであるか否かを判別する(ステップS111;記録設定切替ステップ)。単色記録モードであると判別された場合には(ステップS111で“YES”)、制御部40の処理は、ステップS103に移行する。単色記録モードではないと判別された場合には(ステップS111で“NO”)、制御部40は、色変換された画像にガンマ補正を行い(ステップS102)、それから、処理をステップS104に移行させる。
このように変形例1の記録用データ生成処理では、単色記録モードであるか否かを判別して処理を選択する。そして、単色記録モードである場合には、ガンマ補正を行わず、主インク色に応じたインク吐出動作を行わせる。このとき、上述のように、被覆率の上限値を上昇させることで、記録画像のコントラストを上昇させることができる。
図7は、記録用データ生成処理の変形例2を示すフローチャートである。
単色表示変換では、元の出力対象画像の色合いに対して上述のように記録動作用画像データの色合いが変化する場合があるので、この記録用データ生成処理の変形例2では、記録動作用画像データに基づく出力画像の色合いを表示部422に表示させてユーザーに可否を確認させる。このときに、各色のインクの混合比率などを併せて表示させても良い。
この変形例2の記録用データ生成処理には、上記実施形態の記録用データ生成処理に対してステップS121〜S125の処理が追加されている。同一の処理内容には同一の符号を用いることとして詳しい説明を省略する。
ステップS103で主インク色が単位エリアごとに選択されると、制御部40は、処理された画像のプレビューを表示部422に表示させる(ステップS121)。表示の際には、制御部40は、インク吐出量に応じたCMYK値をRGB値に戻して各色の輝度値を算出する。制御部40は、ユーザーからの操作受付部421への入力操作を待ち受け、画像の手動修正に係る入力操作が検出されたか否かを判別する(ステップS122)。
画像の手動修正に係る入力操作が検出されたと判別された場合には(ステップS122で“YES”)、制御部40は、記録動作用画像データの修正を行う(ステップS123)。それから、制御部40の処理は、ステップS121に戻る。
画像の手動修正に係る入力操作が検出されていないと判別された場合には(ステップS122で“NO”)、制御部40は、主インク色のインク吐出量に対する他のインク色のインク吐出量を制限する上限値の設定変更に係る入力操作が検出されたか否かを判別する(ステップS124)。検出されたと判別された場合には(ステップS124で“YES”)、制御部40は、上限値の設定変更を行い(ステップS125;上限値変更ステップ)、それから、処理をステップS103に戻す。
上限値の修正操作が検出されなかったと判別された場合(即ち、ここでは画像の承認操作である)と判別された場合には(ステップS124で“NO”)、制御部40の処理は、ステップS106に移行する。
なお、修正操作には、その他、単色表示変換の解除やインクの交換が含まれていても良く、これらの処理を含む場合には、各々対応する制御処理が追加される。
以上のように、本実施形態のインクジェット記録装置100で実施される画像処理方法は、インクをノズルから吐出させることで記録される出力対象画像を画像処理して記録動作用画像データを生成する画像処理方法であって、出力対象画像における複数の画素を単位として定められる単位エリアごとに、当該単位エリアに吐出され得る複数色のインクのうちインク吐出量を最大とする主インク色の当該インク吐出量に対する他のインク色のインク吐出量を所定の上限比率以下に定める吐出量調整ステップを含む。
このように、出力される画像における単位エリアごとにほぼ一色のインクのみを吐出させるように画像を調整して記録動作用画像データを生成するので、輪郭の明確な画像の記録動作時に複数のインク色のドットが同一エリアに混在することによる当該輪郭での不自然なにじみなどを抑制し、鮮鋭度を適切に維持することができる。特に、本実施形態の画像処理方法は、キャリッジ22間の初期位置ずれに起因するもののように定常的に生じるものだけではなく、画像記録動作に伴うキャリッジ22の微小振動や搬送ベルトの歪み、ねじれなどによって一時的、過渡的に生じる位置ずれに起因するものについても適切に鮮鋭度を維持することができる。
また、所定の上限値は、主インク色と他のインク色との組み合わせに応じて各々定められる。即ち、コントラストの強い複数色のインクが混合された場合のにじみは大きく目立ち、類似の複数色のインクが混合された場合のにじみは目立ち難いので、組み合わせに応じて各々設定可能とすることで、鮮鋭度の低下を防ぎつつ、可能な範囲ではインクの混合を許容して色の微調整を可能とすることができる。
また、この画像処理方法では、単位エリアごとに主インク色のインクのみを吐出させる設定を行う(即ち、上限比率をゼロとする)ことで、より確実に不自然なにじみによる鮮鋭度の低下を防ぐことができる。
また、単位エリアは、出力対象画像の全体に設定されることが可能である。即ち、画像全体を単色で出力する設定を行うこともできる。このような調整で出力画像上問題がないのであれば、単一インクでの画像記録により確実に異なるインク色間での不自然なにじみやこれに伴う鮮鋭度の低下を抑制することができる。
また、この画像処理方法では、単色画像変換を行う単色記録モード及び通常記録モードのうち何れかに選択的に切り替えることができるので、自然画像やこれに近い画像などで鮮鋭度の維持に係る処理が不要な画像を記録する場合には単色記録モードを解除して、容易に自然な画像を記録させることができる。
また、この画像処理方法では、単色記録モードに切り替えた場合には、通常記録モードでの出力対象画像の記録時よりも出力対象画像の記録動作に係る画素密度を高く定める。吐出される複数色のインクの合計量が記録媒体の許容範囲内に収まる必要があるので、通常、一色当たりのインク吐出可能量にも制限があるが、一色しかインクを吐出しないのであれば、合計量が許容範囲を超えることがなく、また、一色当たりの制限に応じた濃度の不足も防ぐことができる。従って、単色記録モードでも濃淡コントラストの強い鮮明な画像を記録することができる。
また、単位エリアのサイズ(形状を含む)が各々定められることで、出力対象画像の形状やインク色と出力対象画像に用いられる色との対応に応じて柔軟に設定を行うことができる。従って、より効率良く記録画像の鮮鋭度を維持して鮮明な画像を得ることができる。特に、中間色を出力する場合に、単位エリアを小さくして当該単位エリア内では複数のインク色を混色させず、単色のエリアを複数の色ごとに配置して巨視的に中間色を表現することで、より鮮やかな画像を得ることができる。
また、この画像処理方法では、主インク色のインク吐出量に対する他のインク色のインク吐出量の上限比率を変更設定することができる。
これにより、単一のインク色のみではうまく所望の色が出せない場合などには、多少条件を緩めて柔軟に記録動作の調整を行うことが可能になる。
また、この画像処理方法では、単位エリアに対して設定された主インク色のインクを当該単位エリアへ吐出する複数のノズルのうち吐出不良を生じているノズルが所定の下限条件以上含まれる場合には、主インク色の設定を変更することができる。
インクジェット記録装置のように多数のノズルを用いて画像を記録する場合、一部のノズルにしばしば吐出不良が生じる。このような場合に、本実施形態の画像処理方法で生成される記録動作用画像データでは、ある主インク色で記録するエリアを他のエリアと入れ替え調整しても同様の画像が記録され得るので、主インク色のインクを吐出するノズルにある程度以上吐出不良がある場合には、当該部分の主インク色を変更して元の設定色を他の部分に割り振ることができる。
また、この画像処理方法では、出力対象画像の記録時に吐出可能な一又は複数のインク色の設定を行ってインク対応テーブル403bに記憶させることができ、記録動作用画像データの生成時には、このインク対応テーブル403bに設定記憶されたインク色のインク吐出量を各々定める。この画像処理方法に基づく画像記録動作では、インクをキャリッジ22ごとなどで他の色に入れ替えて使用することを可能として、所望の色のインクを単色で使用することで容易かつ最も効果的に単位エリア内での主インク色のインクのみの吐出動作を行わせることが可能になる。この設定データをインク対応テーブル403bに保持しておくことで、画像処理動作時にどの色のインクが現在使用可能かを容易に判断して適切な記録動作用画像データを生成することができる。
また、本実施形態のインクジェット記録装置100の制御部40は、出力対象画像における複数の画素を単位として定められる単位エリアごとに、当該単位エリアに吐出されるインクのうち吐出量が最大の主インク色のインク吐出量に対する他のインク色のインク吐出量を所定の上限値以下に定める画像処理装置の吐出量調整手段として動作する。
このような処理を行うことを可能とすることで、主に布帛などに輪郭の鮮明な画像や文字などを記録する際に、当該輪郭部分における不自然なにじみなどを防止し、境界の鮮鋭度を適切に維持することができる。
また、上記の制御部40と、記録媒体に対してノズルからインクを吐出して画像を記録する画像記録部20と、を備えるインクジェット記録装置100により、インクを吐出させて画像を記録する際に複数色のインク吐出にそれぞれ係る記録ヘッド21が取り付けられたキャリッジ22の位置ずれなどに応じて生じるカラー画像の輪郭の不自然なにじみなどを効果的に抑え、画像の鮮鋭度を適切に維持することができる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施の形態では、インクジェット記録装置100が単色表示に係る記録動作用画像の生成処理を行う画像処理装置としての機能を備えることとしたが、外部のコンピューターなどが画像処理装置として動作し、生成された記録動作用画像データがインクジェット記録装置100に送信されて、インクジェット記録装置100では、単純に画像の記録動作のみがなされるものであっても良い。
また、上記実施の形態では、外部で用意された色のインクを貯留するインクタンクを各キャリッジ22の記録ヘッド21に接続して用いることとしたが、制御部40の制御により、設定された割合で複数色のインクを自動で混合する(攪拌動作が可能であっても良い)調合タンクを一又は複数備え、当該調合タンクから適宜な所望の色のインクを記録ヘッド21に供給して吐出させることが可能であっても良い。
また、上記実施の形態では、記録ヘッド21を洗浄後に供給するインクのみを入れ替えることとして説明したが、記録ヘッド21が取り付けられたキャリッジ22全体をインク色ごとに交換したり、キャリッジ22に取り付けられる記録ヘッド21のグループ(ヘッドユニット)が交換されたりしても良い。また、交換時に取り外された記録ヘッド21が別途洗浄されて、更に異なる他のインクの利用時に用いられることとされても良い。
また、上記実施の形態では、主インク色に対する他のインク色のインクは一色のみ吐出される例を挙げたが、複数色であっても良い。この場合、当該複数色のインク吐出量の合計が主インク色のインクの吐出量に対して上限比率以下に定められる。複数色の色ごとに上限比率が異なる場合には、例えば、最も小さい上限比率以下とすれば良い。
また、上記実施の形態では、単位エリア内で主インク色のインクを吐出するノズルに吐出不良ノズルが所定の割合以上ある場合には、該当する単位エリアの主インク色自体を変更することとしたが、単位エリアの設定範囲を変更しても良いし、所定の報知動作のみを行って、修正を行うか否かについてはユーザーの判断に任せることとしても良い。
また、吐出可能なインク色として追加設定されたインクの色情報やキャリッジ情報は、外部のコンピューターなどから通信部41を介して取得するものに限られず、ユーザーが操作受付部421に入力操作を行って手動設定しても良い。
また、上記実施の形態では、ラインヘッドを有するインクジェット記録装置100について説明したが、記録ヘッド21は、ラインヘッドではなく、走査を行いながらインクを吐出させて画像を記録するスキャン型のインクジェット記録装置であっても良い。この場合、ワンパス方式でなく、マルチパスで画像を記録させることでも画素密度(被覆率)を向上させることができる。
その他、上記実施の形態で示した具体的な構成、配置、制御動作の内容や手順は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
この発明は、画像処理方法、画像処理装置及びインクジェット記録装置に利用することができる。
10 搬送部
11 駆動ローラー
12 搬送駆動部
14 搬送ベルト
20 画像記録部
21 記録ヘッド
211 記録駆動部
22 キャリッジ
221 液量検出部
222 温度計測部
23 キャリッジ昇降部
231 キャリッジ駆動部
232 昇降モーター
233 電磁ブレーキ
234 梁部材
235 支持部
30 インク貯留部
32 送液部
35 ラック
36 洗浄切替部
40 制御部
401 CPU
402 RAM
403 ROM
403a 色変換テーブル
403b インク対応テーブル
404 メモリー
41 通信部
42 操作表示部
421 操作受付部
422 表示部
43 報知動作部
49 バス
100 インクジェット記録装置

Claims (12)

  1. インクをノズルから吐出させることで記録される出力対象画像の画像処理方法であって、
    前記出力対象画像における複数の画素を単位として定められる単位エリアごとに、当該単位エリアに吐出され得る複数色のインクのうちインク吐出量を最大とする主インク色の当該インク吐出量に対する他のインク色のインク吐出量を所定の上限値以下に定める吐出量調整ステップを含む画像処理方法。
  2. 前記所定の上限値は、前記主インク色と前記他のインク色との組み合わせに応じて各々定められる請求項1記載の画像処理方法。
  3. 前記吐出量調整ステップでは、前記単位エリアごとに前記主インク色のインクのみを吐出させる設定を行う請求項1記載の画像処理方法。
  4. 前記単位エリアは、前記出力対象画像の全体に設定されることが可能である請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像処理方法。
  5. 前記吐出量調整ステップによる各色のインクの吐出量を調整する単色記録設定、及び出力対象画像のとおりに前記複数色のインクを吐出させる通常記録設定の何れかに選択的に切り替える記録設定切替ステップを含む請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像処理方法。
  6. 前記吐出量調整ステップでは、前記記録設定切替ステップで前記単色記録設定に切り替えた場合には、前記出力対象画像の記録に係る画素密度よりも高い画素密度に当該出力対象画像を調整する請求項5記載の画像処理方法。
  7. 前記単位エリアのサイズは、各々定められる請求項1〜6のいずれか一項に記載の画像処理方法。
  8. 前記所定の上限値を変更設定する上限値変更ステップを含む請求項1〜7のいずれか一項に記載の画像処理方法。
  9. 前記単位エリアに対して設定された主インク色のインクを当該単位エリアへ吐出する複数のノズルのうち吐出不良を生じているノズルが所定の下限条件以上含まれる場合には、前記主インク色の設定を変更する調整設定変更ステップを含む請求項1〜8のいずれか一項に記載の画像処理方法。
  10. 前記出力対象画像の記録時に吐出可能な一又は複数のインク色の設定を行うインク色設定ステップを含み、
    前記吐出量調整ステップは、前記インク色設定ステップで設定されたインク色のインク吐出量を各々定める
    請求項1〜9のいずれか一項に記載の画像処理方法。
  11. インクをノズルから吐出させることで記録される出力対象画像の画像処理装置であって、
    前記出力対象画像における複数の画素を単位として定められる単位エリアごとに、当該単位エリアに吐出されるインクのうち吐出量が最大の主インク色のインク吐出量に対する他のインク色のインク吐出量を所定の上限値以下に定める吐出量調整手段を備える画像処理装置。
  12. 請求項11に記載の画像処理装置と、
    記録媒体に対してノズルからインクを吐出して画像を記録する画像記録部と、
    を備えるインクジェット記録装置。
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