JPWO2018110335A1 - 表示部材、ヘッドアップディスプレイ装置及び表示部材の製造方法 - Google Patents

表示部材、ヘッドアップディスプレイ装置及び表示部材の製造方法 Download PDF

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Abstract

傷つきにくいにも関わらず、表面クラックなどの不具合が生じにくい表示部材及び表示部材を備えたヘッドアップディスプレイ装置並びに表示部材の製造方法を提供する。光源からの表示光を観察者の方向に反射または回折して表示像として表示し、前記観察者に視認させる表示部材は、第1の熱可塑性樹脂から成形される母材と、前記第1の熱可塑性樹脂より硬度が高い第2の熱可塑性樹脂から形成され、前記母材の表面の少なくとも一部を覆う外層材と、を有する。

Description

本発明は、例えば自動車での使用を主たる用途とするヘッドアップディスプレイ装置、より詳細には、半透明の表示部材(コンバイナー)を介して、コンバイナーを透過する光により視認される車両前方風景と、コンバイナーを反射する光により提供される画像や情報をドライバー(観察者)の視野において重ねて視認させることが可能なヘッドアップディスプレイ装置、及びそれに用いる表示部材並びに表示部材の製造方法に関する。
自動車の運転中、車両内で計器類の速度などの情報を直接、フロントガラス等に虚像として映し出すことができれば、視野を変化させることなく運転でき、事故防止につながる。そこで、人間の視野に直接情報を映し出す手段として、ヘッドアップディスプレイ装置が開発された。かかるヘッドアップディスプレイ装置においては、通常、小型の液晶プロジェクターなどの投影機から出射された光が、ハーフミラー材を含んだ透明基材からなるコンバイナー(表示部材)や、フロントガラスにおいて透過および反射されるようになっている。従ってドライバー(観察者)は、コンバイナー等に表示された情報を取得するとともに、コンバイナー等を透かして外の風景などの外部情報を同時に取得することができる。
ところでコンバイナーにおいては、太陽光等の外光がコンバイナーの上端面で反射して観察者に向かってしまい、観察者が眩しさを感じる恐れがある。これに対し特許文献1では、コンバイナーの上端面を粗面化することにより光を拡散し、観察者方向への光の反射を抑制している。一方、特許文献2では外光が上端面で反射した後に自動車のフロントウィンドウで再反射して、観察者に向かってしまうことを抑制するために、コンバイナーの上端面に特定の微細形状を設けている。これにより、上端面で反射した後にフロントウィンドウで再反射して観察者に向かう光の光量を低減している。また、端面反射防止のために、上端面のドライバーに近い側から遠い側に向かって精度よいR形状を形成することもある。さらに端面反射防止以外にも、意匠性向上のため端面部に微細形状を設けることもある。従来は、この端面部の形状は金型成形や切削加工により形成している。
特開2000−39581号公報 特開2014−211533号公報
ここで、傷つき防止のためコンバイナーにある程度の硬さを持たせるようにすべく、その表面に形成される層にハードコート層を設けることがある。ハードコート処理は、一般的にコート液の塗布後、コート液を硬化させることで行われるが、この際に端面部がコート液に覆われてしまい,元の形状が埋没してしまう恐れがある。これに対して、成形時に微細形状をある程度大きく作り込むことによって、コート液の硬化後にも微細形状がある程度残るようにすることも考えられ、それにより一定の効果は期待できる。しかしながら、硬化時に作用するコート液の自重等の影響により、コート形状を精度良く制御することは困難であり、所望としていた形状とは異なる形状が形成されてしまう恐れがある。さらに、微細形状をある程度大きくすることで、コート液硬化後も、ある程度微細形状が残るようにすることもできるが、微細形状を細かくした場合には、これがコート液に覆われて埋没してしまう恐れがある。また、端面部にR形状を設ける場合にも、端面部のR形状に塗布されるコート液の制御が難しく、硬化後の形状が所望のR形状とは異なる形状となってしまう恐れがある。そのような場合には、埋没した形状を改めて創成するために、切削加工による追加工程が必要となってしまいコスト増を招くこととなる。
そこで、コンバイナーにハードコート層を付与した後、その端面から切削加工等によりハードコート層を削除して、端面形状を露出する方策が開発された。しかしながら、端面のハードコート層を削除したコンバイナーを高温環境に放置すると、ハードコート層にクラックが生じることが判明した。その原因の一つは、コンバイナーの母材とハードコート層との熱膨張差にあると考えられる。また別な原因としては、端面のハードコート層に切削加工を施したときに、加工面にノッチなどが生じ、ここを起点としてクラックが生じる恐れがあることが考えられる。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、傷つきにくいにも関わらず、表面クラックなどの不具合が生じにくい表示部材及び表示部材を備えたヘッドアップディスプレイ装置並びに表示部材の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の表示部材は、光源からの表示光を観察者の方向に反射または回折して表示像として表示し、前記観察者に視認させる表示部材であって、
第1の熱可塑性樹脂から成形される母材と、
前記第1の熱可塑性樹脂より硬度が高い第2の熱可塑性樹脂から形成され、前記母材の表面の少なくとも一部を覆う外層材と、を有するものである。
本発明の表示部材の製造方法は、光源からの表示光を観察者の方向に反射または回折して表示像として表示し、前記観察者に視認させる表示部材の製造方法であって、
第1の熱可塑性樹脂から母材を形成し、
前記第1の熱可塑性樹脂に、前記第1の熱可塑性樹脂より硬度が高い第2の熱可塑性樹脂を接触させて金型成形し、前記母材の表面の少なくとも一部を覆う外層材を形成するものである。
本発明によれば、傷つきにくいにも関わらず、表面クラックなどの不具合が生じにくい表示部材及び表示部材を備えたヘッドアップディスプレイ装置並びに表示部材の製造方法を提供することができる。
本実施の形態にかかるヘッドアップディスプレイ装置を、車体VHに搭載した状態を示す図である。 描画ユニット100の構成を示す図である。 コンバイナー200の正面(ドライバー側)を示す図である。 図3Aの構成をB-B線で切断して矢印方向に示す図である。 図3Aの構成をC-C線で切断して矢印方向に示す図である。 図3Bの矢印Dで示す部位を拡大して示す断面図である。 コンバイナー200の一部を拡大して示す断面図である。 本実施の形態のコンバイナーの製造工程を示す図である。 本実施の形態のコンバイナーの製造工程を示す図である。 本実施の形態のコンバイナーの製造工程を示す図である。 本実施の形態のコンバイナーの製造工程を示す図である。 別の実施の形態にかかるコンバイナーの製造工程を示す図である。 別の実施の形態にかかるコンバイナーの製造工程を示す図である。 別の実施の形態にかかるコンバイナーの製造工程を示す図である。 別の実施の形態にかかるコンバイナーの製造工程を示す図である。 別の実施の形態にかかるコンバイナーの製造工程を示す図である。 別の実施の形態にかかるコンバイナーの製造工程を示す図である。 別の実施の形態にかかるコンバイナーの製造工程を示す図である。 別の実施の形態にかかるコンバイナーの製造工程を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施の形態にかかるヘッドアップディスプレイ装置を、車体VHに搭載した状態を示す図である。車体VHのダッシュボードDB内には描画ユニット100が配置されており、ダッシュボードDB上に固定配置された表示部材としてのコンバイナー200に表示光を投影するようになっている。かかる表示光は反射又は回折により観察者であるドライバーDRの瞳に導かれ、虚像(表示像)を表示するようになっている。一方、ドライバーDRは虚像に重ねて、フロントウィンドウWS及びコンバイナー200を透過した風景等の実像を観察することができる。コンバイナー200は、折りたたみ式でダッシュボードDB内に収納可能となっていても良い。描画ユニット100とコンバイナー200とで、ヘッドアップディスプレイ装置を構成する。
図2は、描画ユニット100の概略構成を示す図である。描画ユニット100は、液晶表示パネル111を備えた描画デバイス110と、凹面鏡120と、ハウジング130とから主に構成されている。描画デバイスの構成は、例えば特開2012−203176号公報に詳細が記載されている。
液晶表示パネル111は、透明電極膜が形成された一対の透光性基板に液晶層を封入した液晶セルの前後両面に偏光板を貼着してなるものであり、描画デバイス110内の不図示の光源から液晶表示パネル111面へ導かれた光線は、液晶表示パネル111を透過して表示光Lとなり、投射光学系を構成する凹面鏡(又は平面ミラー)120に照射され、ここで反射した後コンバイナー200に向かうようになっている。コンバイナー200は、厚さ2〜3mm(10mm以下であると好ましい)の板状に形成された板材となっている。コンバイナー200の投影面(ドライバー側)は、虚像を形成するために曲率半径が100mm以上の凹状のトーリック面(自由曲面又は球面でも良い)であり、裏面(車両前方側)はそれに類似した球面又は非球面である。
図3Aは、コンバイナー200の正面(ドライバー側)を示す図であり、図3Bは、図3Aの構成をB-B線で切断して矢印方向に示す図であり、図3Cは、図3Aの構成をC-C線で切断して矢印方向に示す図であり、図3Dは、図3Bの矢印Dで示す部位を拡大して示す断面図である。図4は、機能膜を形成したコンバイナー200の模式的断面図である。
図において、コンバイナー200は、第1の熱可塑性樹脂(ここではポリカーボネート)からなる母材(心材)200Aと、その全周囲を覆っている第2の熱可塑性樹脂(ここでは高硬度ポリカーボネート)からなる外層材200Bとから、金型成形により形成されている。硬化後における第2の熱可塑性樹脂の硬度(HB以上であると好ましく、ここでは鉛筆硬度でHとする)は、第1の熱可塑性樹脂の硬度(B以下であると好ましく、ここでは鉛筆硬度で2Bとする)より高くなっている。コンバイナー200の光学面(201a、201c)を比較的硬度の高い第2の熱可塑性樹脂で覆うことで、その傷付き等を抑制でき、ハードコート層などを設ける必要がなくなる。更に、第1の熱可塑性樹脂の屈折率と、第2の熱可塑性樹脂の屈折率との差は、0.1以内であるとよく、より好ましくは当該差が0.05以内である。第1の熱可塑性樹脂の屈折率と、第2の熱可塑性樹脂の屈折率とを近づけることで、表示光が入射した際に干渉縞の発生を抑制できる。
更に、第1の熱可塑性樹脂の線膨張係数と第2の熱可塑性樹脂の線膨張係数との差が10-5(/℃)以内であると、車内の高温環境下や低温下に保持されたようなときに熱膨張差による不具合が生じにくいので好ましい。又、図3Dに示すように、母材200Aの厚みをt(mm)とし、外層材200Bの厚みをtxとしたときに、厚みtxは、0.01(mm)以上、0.3t(mm)以下であると好ましい。外層材200Bの厚みtxを、0.01(mm)以上とすることで、その高硬度特性を利用した傷付き防止機能を有効に発揮できる。一方、第2の熱可塑性樹脂が比較的高価であることが多いことから、外層材200Bの厚さtxを0.3t以下とすることで、その使用量を抑制してコストを低減できる。但し、母材200Aの厚みtは1〜10(mm)であると好ましい。又、第2の熱可塑性樹脂のガラス転移点温度Tgは156(℃)以下であると、取扱いが容易であるので好ましい。
又、コンバイナー200は、投影部201と、一対の取付部202とを一体的に成形してなる。投影部201の投影面(一方の光学面)201aは、虚像を形成するために曲率半径が100mm以上の凹状のトーリック面(自由曲面又は球面でも良い)であり、裏面(他方の光学面)201cはそれに類似した凸状の球面又は非球面である。投影部201の板厚は一定であると好ましいが、中心から離れるにしたがって厚みが増大又は減少するように構成しても良い。
投影部201の端面(エッジ)として、上端面201bと側端面201eなどが形成されている。上端面201bや側端面201eに太陽光の反射を抑制する凹凸形状を設けた場合でも、適切な厚さの外層材200Bで覆うことで、その形状を精度良く保存でき、反射抑制効果を確保できる。又、例えば母材200Aの端面に微細形状を有する外層材200Bを金型成形により形成することもできるので、コストに優れると共に、機械加工が不要となってそれに起因するクラック等の発生を抑制できる。但し、コンバイナー200の端面に外層材200Bを必ずしも設ける必要はない。
投影面201aは、曲率半径が100mm以上、好ましくは200mm以上、800mm以下の球面又は非球面であって、機能膜としてのハーフミラー膜を成膜したときに、波長が420(nm)〜680(nm)の光の反射率が20%以上とするのが好ましい。又、投影面201aには、機能膜としての反射防止膜を成膜したときに、波長が420(nm)〜680(nm)の光の反射率が2%以下とするのが好ましい。機能膜としては防汚コートなどを設けても良い。機能膜は誘電体で構成されて良い。このような機能膜は、例えば特開2004−70301号公報に記載の方法で形成できる。
図4に示すように、コンバイナー200の母材200Aの両面に外層材200Bを積層し、その後、一方の面にハーフミラー膜HMと、防汚コートCPとをこの順序で積層し、他方の面に反射防止膜ARと、防汚コートCPとをこの順序で積層するのが好ましい。
投影部201の下端面201dにつながる取付部202は、互いに同じ形状の矩形状であり、投影面201aと同一曲率半径である延長面を有すると好ましい。各取付部202には、2つの取付孔202a、202bが形成されており、それぞれ光軸に平行な軸線を有する。いずれかの取付孔202a、202bにボルトBT(図2参照)を挿通して車体VHの一部に螺合させたり、接着剤などにより車体VHの一部に固定させたりすることで、コンバイナー200を車体VHに取り付けることができる。
(サンドイッチ成形)
次に、コンバイナー200の製造方法を例示する。まず、サンドイッチ成形を用いたコンバイナー200の製造方法について、図面を参照して説明する。図5は、本実施の形態によるコンバイナーの製造工程を模式的に示す図である。本実施の形態で用いるシリンダーCLは、第2の熱可塑性樹脂PL2を射出する為の中央開口CLaと、中央開口CLaとノズルNZで連通し、第1の熱可塑性樹脂PL1を射出する為の側方開口CLbとを有している。以下の例では、コンバイナーの厚みをT(mm)としたときに、母材の厚み0.6T(mm),各外層材の厚みを0.3T(mm)とした。これによりサンドイッチ成形が容易になる。
図5Aにおいて、型締めした金型MD1,MD2のキャビティCV内に,ゲートGTを介してシリンダーCLの中央開口CLaから溶融した第2の熱可塑性樹脂PL2を射出する。次いで、第2の熱可塑性樹脂PL2が硬化する前に、側方開口CLbから第1の熱可塑性樹脂PL1を供給すると、図5Bに示すように、金型MD1,MD2内で第2の熱可塑性樹脂PL2がスキン層を形成し、第1の熱可塑性樹脂PL1がスキン層に囲まれたコア層を形成して、ゲートGTを通過しキャビティCV内に進入する。
その後、図5Cに示すように、中央開口CLaを介して第2の熱可塑性樹脂PL2をゲートGTに射出することで、ゲートGTを第2の熱可塑性樹脂PL2で封入する。このとき、金型成形で第2の熱可塑性樹脂により母材の端部に微細形状を形成することもできる。熱可塑性樹脂PL1,PL2が硬化後に、図5Dに示すように、金型MD1,MD2を型開きして、スプルーSPが接合された状態で母材の周囲を外層材で覆ったコンバイナー200を取り出すことができる。スプルーSPは、後加工で切断される。
(フィルムインサート成形)
次に、フィルムインサート成形を用いたコンバイナー200の製造方法について、図面を参照して説明する。図6は、本実施の形態によるコンバイナーの製造工程を模式的に示す図である。以下の例では、外層材の厚みを0.2mmとした。前工程として、第2の熱可塑性樹脂をローラ等で転写してフィルム状の外層材PL2を形成するが、フィルム状の外層材PL2の表面に最も近い層には接着層が形成されていると好ましい。接着層は、高い透明性を確保すべく、光学用透明粘着剤(Optically Clear Adhesive)を用いると好ましい。
次いで、図6Aに示すように、所定の曲率半径を有する凹状の転写面MD1aを備えた金型MD1と、所定の曲率半径を有する凸状の転写面MD2aを備えた金型MD2との間に、フィルム状の外層材PL2を配置する。更に、金型MD1,MD2を、接着層が溶けない温度に加熱して、図6Bに示すように、転写面MD1a、MD2aでフィルム状の外層材PL2を両側から押圧する(或いは真空圧空成形する)と、フィルム状の外層材PL2は転写面MD1a、MD2aに倣って曲面状となる。その後、図6Cに示すように、金型MD1,MD2を型開きして、フィルム状の外層材PL2を取り出す。
更に、図6Dに示すように、フィルム状の外層材PL2を、コンバイナー200の投影面201aに合わせてカッタCTを用いてトリミングする。トリミングしたフィルム状の外層材PL2を、図6Eに示すように、所定の曲率半径を有する凹状の転写面MD3aを備えた金型MD3と、所定の曲率半径を有する凸状の転写面MD4aを備えた金型MD4との間に配置する。更に、金型MD4にはゲートGTが形成されている。ここでは理解しやすいように、ゲートGTを転写面MD4a内に配置しているが、紙面垂直方向から素材を流入させるサイドゲート方式でも良い。
更に、金型MD3,MD4を、図6Fに示すように型締めし、ゲートGTを介して、フィルム状の外層材PL2の接着層が溶ける温度に加熱して溶融した第1の熱可塑性樹脂PL1を、所定の圧力でキャビティCV内に射出する。これによりフィルム状の外層材PL2は転写面MD3aに向かって押圧され、転写面MD3aに隙間なく密着する。これと同時に、フィルム状の外層材PL2の接着層が溶融して、射出された第1の熱可塑性樹脂PL1と接合することとなる。いわゆるホットメルト法による接合である。その後、フィルム状の外層材PL2と第1の熱可塑性樹脂PL1とが接合した成形品が固化した後に取り出し(図6G)、点線で示す位置でゲートカットを行うことで転写面を精度良く転写し母材の一部を外層材で覆ったコンバイナー200が作製される(図6H)。
その他、コンバイナー200は真空圧空成形やインモールド成形により形成できる。真空圧空成形とは、フィルム状に成形した第2の熱可塑性樹脂を、予め成形した第1の熱可塑性樹脂の表面に真空・圧着させるものであり、例えば布施真空株式会社が開発した3次元表面加飾成形工法を用いることができる。インモールド成形とは、第1の熱可塑性樹脂のベース基材上に離型層を介して、機能膜を作っている第2の熱可塑性樹脂のフィルムにおける成形時の熱により熱がかかった部分のみを転写させるものである。
以下、本発明者らが行った検討結果を示す。本発明者らが検討に用いた母材の素材(第1の熱可塑性樹脂)は、PC(ポリカーボネート),アクリル、COP(シクロオレフィンポリマー),COC(シクロオレフィンコポリマー)であり、外層材の素材(第2の熱可塑性樹脂)は、高硬度PC,アクリル、PET(ポリエチレンテレフタレート)であり、それぞれ屈折率と鉛筆硬度とを表1に示す。ここで、高硬度PCとは、常温個体状態(射出成型体、押し出し成型体)における表面鉛筆硬度がHB〜3HであるPCをいい、例えば三菱エンジニアリングプラスチック株式会社から販売されている製品名「ユーピロンKシリーズ」を使用することができる。
Figure 2018110335
なお、屈折率はJIS K7142の規格に則って測定した。また、鉛筆硬度はJIS
K5600−5−の規格に則って測定した。
表1に示す母材と外層材について、組み合わせの適合性評価結果について表2に示す。適合性評価は、主として干渉縞が発生しにくいこと、及び樹脂同士の親和性の観点から行った。その結果、母材をPCとして外層材を高硬度PC(屈折率差0.007)とする組み合わせ(屈折率差0.007)が最も優れ、次いで母材をPCとして外層材をアクリル(屈折率差0.11)又はPET(屈折率差0.014)とする組み合わせが優れていることが分かった。
Figure 2018110335
本発明は、明細書に記載の実施例に限定されるものではなく、他の実施例・変形例を含むことは、本明細書に記載された実施例や思想から本分野の当業者にとって明らかである。例えば、本発明の表示部材及びヘッドアップディスプレイ装置は、自動車に限らず、飛行機や重機にも用いることが出来る。
本発明は、表示部材、ヘッドアップディスプレイ装置及び表示部材の製造方法に利用することができる。
100 描画ユニット
110 描画デバイス
111 液晶表示パネル
120 凹面鏡
130 ハウジング
200 コンバイナー
200A 母材
200B 外層材
201a 投影面(光学面)
201b 上端面
201c 裏面(光学面)
201d 下端面
201e 側端面
202 取付部
202a、202b 取付孔
BT ボルト
DB ダッシュボード
DR ドライバー
MD1〜MD4 金型
PL1 第1の熱可塑性樹脂
PL2 第2の熱可塑性樹脂
VH 車体
WS フロントウィンドウ

Claims (15)

  1. 光源からの表示光を観察者の方向に反射または回折して表示像として表示し、前記観察者に視認させる表示部材であって、
    第1の熱可塑性樹脂から成形される母材と、
    前記第1の熱可塑性樹脂より硬度が高い第2の熱可塑性樹脂から形成され、前記母材の表面の少なくとも一部を覆う外層材と、を有する表示部材。
  2. 前記母材の屈折率と前記外層材の屈折率との差は0.1以内である請求項1に記載の表示部材。
  3. 前記母材は前記表示光を反射又は回折する光学面を有し、前記外層材は少なくとも前記光学面を覆っている請求項1又は2に記載の表示部材。
  4. 前記母材は前記表示光を反射又は回折する光学面の周囲に端面を有し、前記外層材は前記端面を覆っている請求項1〜3のいずれかに記載の表示部材。
  5. 前記母材の硬度は鉛筆硬度でB以下であり、前記外層材の硬度は鉛筆硬度でHB以上である請求項1〜4のいずれかに記載の表示部材。
  6. 前記母材の線膨張係数と前記外層材の線膨張係数との差は10-5(/℃)以内である請求項1〜5のいずれかに記載の表示部材。
  7. 前記母材の厚みをt(mm)としたときに、前記外層材の厚みは、0.01(mm)以上、0.3t(mm)以下である請求項1〜6のいずれかに記載の表示部材。
  8. 前記外層材のガラス転移点温度Tgは156(℃)以下である請求項1〜7のいずれかに記載の表示部材。
  9. 前記外層材の表面に機能膜が成膜されている請求項1〜8のいずれかに記載の表示部材。
  10. 前記機能膜は誘電体で構成されている請求項9に記載の表示部材。
  11. 前記機能膜は、波長420(nm)〜680(nm)の光の反射率が20%以上であるハーフミラー膜である請求項9又は10に記載の表示部材。
  12. 前記機能膜は、波長420(nm)〜680(nm)の光の反射率が2%以下である反射防止膜である請求項9〜11のいずれかに記載の表示部材。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載の表示部材と、前記表示部材に対して前記表示光出射する描画ユニットとを有することを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
  14. 光源からの表示光を観察者の方向に反射または回折して表示像として表示し、前記観察者に視認させる表示部材の製造方法であって、
    第1の熱可塑性樹脂から母材を形成し、
    前記第1の熱可塑性樹脂に、前記第1の熱可塑性樹脂より硬度が高い第2の熱可塑性樹脂を接触させて金型成形し、前記母材の表面の少なくとも一部を覆う外層材を形成する表示部材の製造方法。
  15. 前記母材の端面に前記外層材を金型成形することで微細形状を形成する請求項14に記載の表示部材の製造方法。
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