JPWO2018101362A1 - ゴム組成物および空気入りタイヤ - Google Patents

ゴム組成物および空気入りタイヤ Download PDF

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Abstract

本発明は、加工性に優れ、かつ、転がり抵抗及びウェットグリップ性能のバランスに優れたゴム組成物を提供することを主目的とする。本発明は、天然ゴム30質量部〜90質量部およびスチレン−ブタジエン共重合体ゴム10質量部〜70質量部からなるジエン系ゴム100質量部に対し、炭化水素樹脂1質量部〜30質量部および窒素吸着比表面積(N2SA)が70m2/g〜150m2/gの範囲内のカーボンブラック20質量部〜80質量部を配合してなるゴム組成物であり、上記炭化水素樹脂は、脂肪族単量体単位と芳香族単量体単位とを含み、上記芳香族単量体単位のうち2以上の環状構造が結合した構造を有する単量体単位の上記芳香族単量体単位中の含有量が50質量%以上であり、重量平均分子量(Mw)が700〜6000の範囲内であり、かつ軟化点が80℃〜150℃の範囲内であることを特徴とするゴム組成物を提供することにより、上記課題を解決する。

Description

本発明は、加工性に優れ、かつ、転がり抵抗及びウェットグリップ性能のバランスに優れたゴム組成物に関するものである。
近年、自動車用のタイヤには、環境問題および資源問題から低燃費性が強く求められる一方で、安全性の面から例えば、ウェットグリップ性の向上が要求されている。ゴム成分に充填剤としてシリカを配合したゴム組成物の架橋物(以下、単にゴム架橋物と称する場合がある。)は、カーボンブラックを配合したゴム組成物の架橋物に比べて、タイヤを構成した場合の転がり抵抗が小さくなる。そのため、シリカを配合したゴム組成物の架橋物を用いてタイヤを構成することにより、低燃費性に優れたタイヤを得ることができる。
しかしながら、従来のゴム成分にシリカを配合しても、ゴム成分とシリカとの親和性が不十分で、これらが分離しやすいことに起因して、架橋前のゴム組成物の加工性が悪く、また、これを架橋して得られるゴム架橋物は、タイヤを構成した場合の転がり抵抗が不十分となるといった不具合がある。
また、特許文献1では、タイヤの転がり抵抗およびウェットグリップ性の向上を図ることを目的として、ゴム成分に、特定構造の軟化剤を特定量配合すると共に、特定構造の炭化水素樹脂を特定量配合することが開示されている。
特開2010−241965号公報
特許文献1に記載の特定構造の軟化剤および炭化水素樹脂では、これらを添加して得られるゴム架橋物によりタイヤを製造した場合に、確かに、ウェットグリップ性および転がり抵抗の両特性を向上させることが可能であるが、未だ不十分であるといった問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、加工性に優れ、かつ、転がり抵抗及びウェットグリップ性能のバランスに優れたゴム組成物を提供することを主目的とする。
本発明者らは加工性に優れ、かつ、転がり抵抗及びウェットグリップ性能のバランスに優れたゴム組成物を与える炭化水素樹脂について鋭意検討を進めた結果、2以上の環状構造が結合した構造を有する単量体単位を所定の割合で含み、かつ、所定の範囲内の重量平均分子量等の所定の特性を有する炭化水素樹脂が、ゴム組成物について、加工性の向上と、転がり抵抗及びウェットグリップ性能の両性能のバランスのよい向上とに関与することを見出して本発明を完成させるに至ったものである。
かくして、本発明によれば、天然ゴム30質量部〜90質量部およびスチレン−ブタジエン共重合体ゴム10質量部〜70質量部からなるジエン系ゴム100質量部に対し、炭化水素樹脂1質量部〜30質量部および窒素吸着比表面積(NSA)が70m/g〜150m/gの範囲内のカーボンブラック20質量部〜80質量部を配合してなるゴム組成物であり、上記炭化水素樹脂は、脂肪族単量体単位と芳香族単量体単位とを含み、上記芳香族単量体単位のうち2以上の環状構造が結合した構造を有する単量体単位の上記芳香族単量体単位中の含有量が50質量%以上であり、重量平均分子量(Mw)が700〜6000の範囲内であり、かつ軟化点が80℃〜150℃の範囲内であることを特徴とするゴム組成物が提供される。
上記炭化水素樹脂が、1,3−ペンタジエン単量体単位10質量%〜60質量%、炭素数4〜6の脂環式モノオレフィン単量体単位1質量%〜30質量%、炭素数4〜8の非環式モノオレフィン単量体単位1質量%〜50質量%、脂環式ジオレフィン単量体単位0質量%〜10質量%、及び上記芳香族単量体単位0.1質量%〜50質量%を含み、数平均分子量(Mn)が400〜3000の範囲内であり、Z平均分子量(Mz)が1500〜20000の範囲内であり、数平均分子量に対する重量平均分子量の比(Mw/Mn)が1.0〜4.0の範囲内であり、重量平均分子量に対するZ平均分子量の比(Mz/Mw)が1.0〜4.0の範囲内であることが好ましい。
上記2以上の環状構造が結合した構造を有する単量体が、ナフタレン化合物、フルオレン化合物、ビフェニル化合物、アントラセン化合物、フェナントレン化合物、インデン化合物及びベンゾチオフェン化合物からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
上記炭化水素樹脂が、アニリン、メチルシクロヘキサン及び上記炭化水素樹脂の混合液(体積比2:1:1)が均一な溶液として存在する最低温度で測定される混合アニリン点の値が25℃〜100℃の範囲内であることが好ましい。
また、本発明によれば、上述のゴム組成物をトレッドに使用したことを特徴とする空気入りタイヤが提供される。
本発明は、加工性に優れ、かつ、転がり抵抗及びウェットグリップ性能のバランスに優れたゴム組成物を提供できるという効果を奏する。
本発明は、ゴム組成物およびそれをトレッドに使用した空気入りタイヤに関するものである。以下、本発明のゴム組成物および空気入りタイヤについて詳細に説明する。
I.ゴム組成物
本発明のゴム組成物は、天然ゴム30質量部〜90質量部およびスチレン−ブタジエン共重合体ゴム10質量部〜70質量部からなるジエン系ゴム100質量部に対し、炭化水素樹脂1質量部〜30質量部および窒素吸着比表面積(NSA)が70m/g〜150m/gの範囲内のカーボンブラック20質量部〜80質量部を配合してなるゴム組成物であり、上記炭化水素樹脂は、脂肪族単量体単位と芳香族単量体単位とを含み、上記芳香族単量体単位のうち2以上の環状構造が結合した構造を有する単量体単位の上記芳香族単量体単位中の含有量が50質量%以上であり、重量平均分子量(Mw)が700〜6000の範囲内であり、かつ軟化点が80℃〜150℃の範囲内であることを特徴とするものである。
本発明によれば、ゴム組成物が、脂肪族単量体単位と芳香族単量体単位とを含み、上記芳香族単量体単位のうち2以上の環状構造が結合した構造を有する単量体単位を所定の割合で含み、かつ、所定の重量平均分子量、軟化点等の特性を有する炭化水素樹脂を、ジエン系ゴムに対して所定のカーボンブラックと共に所定量含むことで、加工性に優れ、かつ、転がり抵抗及びウェットグリップ性能のバランスに優れたゴム組成物を得ることができる。
ここで、上記炭化水素樹脂を用いることで、加工性に優れ、かつ、転がり抵抗及びウェットグリップ性能のバランスに優れたゴム組成物を得ることができる理由については明確ではないが、以下のように推察される。すなわち、芳香族単量体単位として上記2以上の環状構造が結合した構造を有する単量体単位を所定の割合で含む炭化水素樹脂を用い、さらに、上記所定の特性を有するものであることにより、上記炭化水素樹脂は、重量平均分子量(Mw)が適度に低く、軟化点が適度に高いものとすることができる。このため、上記炭化水素樹脂は、ジエン系ゴムとの相溶性に優れたものとなり、例えば、ジエン系ゴムとの均一な混合等が容易となることから、得られるゴム組成物は加工性に優れたものとなり、また、得られたゴム組成物について、その架橋物の60℃での損失係数tanδを低く、また0℃での損失係数tanδを適度に高くすることができる。その結果、例えば、このようなゴム組成物をトレッドに使用した空気入りタイヤを製造した場合には、転がり抵抗及びウェットグリップ性能のバランスに優れた空気入りタイヤ等を形成可能となるのである。
以上のことから、上記炭化水素樹脂をジエン系ゴムに対して所定のカーボンブラックと共に所定量含むことで、加工性に優れ、かつ、転がり抵抗及びウェットグリップ性能のバランスに優れたゴム組成物を得ることができるのである。
また、上記ゴム組成物は、所定の窒素吸着比表面積(NSA)のカーボンブラックを所定量含むことで、ゴム組成物内での分散性のバランスに優れ、転がり抵抗及びウェットグリップ性能のバランスに優れたゴム組成物を得ることができる。一方で上記所定の範囲のカーボンブラックを用いた場合、加工性が悪化する。そこで、上記ゴム組成物は、上記カーボンブラックと共に、上記炭化水素樹脂を所定量含むことで、加工性の低下を抑制し、かつ転がり抵抗及びウェットグリップ性能のバランス改善が可能となる。
このようなことからも、上記ゴム組成物は、上記炭化水素樹脂をジエン系ゴムに対して所定のカーボンブラックと共に所定量含むことで、加工性に優れ、かつ、転がり抵抗及びウェットグリップ性能のバランスに優れたものとなるのである。
本発明のゴム組成物は、ジエン系ゴム、炭化水素樹脂およびカーボンブラックを含むものである。以下、本発明のゴム組成物に含まれる各成分について詳細に説明する。
A.炭化水素樹脂
上記炭化水素樹脂は、脂肪族単量体単位と芳香族単量体単位とを含むものである。
1.芳香族単量体単位
本発明における芳香族単量体単位は、2以上の環状構造が結合した構造を有する単量体単位を含むものである。
2以上の環状構造が結合した構造を有する単量体単位を構成する単量体としては、通常、その分子構造中に脂肪族炭素−炭素不飽和結合を1つ以上と、2以上の環状構造が結合した構造と、を有するものが好適に用いられる。ここで、2以上の環状構造が結合した構造としては、2以上の環状構造のうち芳香族環を1つ以上含むものであればよく、芳香族環のみを含むものであっても、芳香族環および非芳香族性の環構造を含むものであってもよい。
上記脂肪族炭素−炭素不飽和結合としては、ラジカル重合性を有するものであればよく、ビニル基を好ましく用いることができる。
上記脂肪族炭素−炭素不飽和結合は、インデンの五員環に含まれるビニレン基のように、上記環状構造の一部として含まれるものであってもよく、1-ビニルナフタレンに含まれるビニル基のように、環状構造に対して結合するものであってもよい。本発明においては、なかでも、上記脂肪族炭素−炭素不飽和結合が、環状構造の一部として含まれるものであることが好ましい。これにより重合性、分子量および軟化点の制御性に優れたものとなるからである。なお、脂肪族炭素−炭素不飽和結合が、環状構造の一部として含まれるものである場合、その環状構造は非芳香族性の環構造である。
上記脂肪族炭素−炭素不飽和結合が、環状構造の一部として含まれるものである場合、上記脂肪族炭素−炭素不飽和結合をその一部として含む環状構造の炭素数は、所望の特性を有する炭化水素樹脂を形成可能なものであればよく、例えば、4〜8の範囲内とすることができるが、特に4〜6の範囲内であることが好ましい。
なお、2以上の環状構造が結合した構造を有する単量体がインデンである場合、上述のように脂肪族炭素−炭素不飽和結合は、インデンの五員環の一部として含まれ、上記脂肪族炭素−炭素不飽和結合をその一部として含む環状構造の炭素数は5つとなる。
上記脂肪族炭素−炭素不飽和結合が、環状構造に対して結合するものである場合、上記脂肪族炭素−炭素不飽和結合は、1-ビニルナフタレンに含まれるビニル基のように環状構造に対して直接結合するものであってもよく、アリルナフタレンに含まれるアリル基のように、スペーサを介して上記環状構造に結合するものであってもよい。
上記スペーサとしては、2−プロペニル基(アリル基)、1−ブテニル基等のビニル基に結合する炭化水素基、アクリルロイル基、メタアクリロイル基等のビニル基に結合するカルボニル基等を挙げることができる。
上記スペーサの炭素数については、所望の特性を有する炭化水素樹脂を形成可能なものであればよく、例えば、1〜3の範囲内とすることができる。
上記脂肪族炭素−炭素不飽和結合の、2以上の環状構造が結合した構造を有する単量体に含まれる数としては、通常、1つ以上であり、例えば、1〜2の範囲内とすることができるが、1つであることが好ましい。なお、上記脂肪族炭素−炭素不飽和結合の数は、上記2以上の環状構造が結合した構造を有する単量体として2種類以上の単量体を含む場合には、それぞれの単量体について含まれる脂肪族炭素−炭素不飽和結合の数をいうものである。
また、2以上の環状構造が結合した構造としては、ナフタレン構造、フルオレン構造、アントラセン構造、フェナントレン構造、ベンゾチオフェン構造、インデン等のように、環状構造同士が縮合環基を形成するもの、ビフェニル構造、ターフェニル構造等のように環状構造同士が単結合で直結した基を形成するもの、または、環状構造同士が縮合環基を形成するものおよび環状構造同士が単結合で直結した基を形成するものの両者を含むものを挙げることができる。
また、2以上の環状構造が結合した構造が芳香族環のみを含むものとしては、例えば、ナフタレン構造、ビフェニル構造、アントラセン構造、フェナントレン構造及びベンゾチオフェン構造等が挙げられ、芳香族環および非芳香族性の環構造を含むものとしては、例えば、フルオレン構造、インデン構造等が挙げられる。
本発明においては、なかでも、上記2以上の環状構造が結合した構造が、芳香族環および非芳香族性の環構造を含むものであることが好ましい。上記2以上の環状構造が結合した構造が環状構造として芳香族環および非芳香族性の環構造を含むものであることにより、上記炭化水素樹脂は、加工性に優れ、かつ、転がり抵抗及びウェットグリップ性能のバランスに優れたゴム組成物を与えることができるからである。
上記環状構造は、ナフタレン構造、フルオレン構造、ビフェニル構造、アントラセン構造、フェナントレン構造等のように、炭素のみにより環状構造が形成されるもの以外に、ベンゾチオフェン構造等のように、酸素、窒素、硫黄等の炭素以外の原子を含む複素環を有するものであってもよい。
また、上記環状構造は、置換基を有していてもよい。置換基の例としては、ハロゲン原子(F、Cl、Br、I)、ヒドロキシル基、カルボキシル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、スルホ基、カルバモイル基、スルファモイル基、ウレイド基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、脂肪族アシル基、脂肪族アシルオキシ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、脂肪族アミド基、脂肪族スルホンアミド基、脂肪族置換アミノ基、脂肪族置換カルバモイル基、脂肪族置換スルファモイル基、脂肪族置換ウレイド基などを代表例として挙げることができる。
上記2以上の環状構造が結合した構造に含まれる上記環状構造の数としては、2以上であればよく、2〜6の範囲内とすることができるが、2〜3の範囲内であることが好ましい。
なお、2つの環状構造が結合した構造を有する単量体としては、具体的には、1−ビニルナフタレン、4−ビニルビフェニル、インデン等を挙げることができる。また、3つの環状構造が結合した構造を有する単量体としては、具体的には、2,7−ジビニルフルオレン、9−ビニルアントラセン等を挙げることができる。
本発明においては、上記2以上の環状構造が結合した構造を有する単量体が、ナフタレン化合物、フルオレン化合物、ビフェニル化合物、アントラセン化合物、フェナントレン化合物、インデン化合物及びベンゾチオフェン化合物であることが好ましく、なかでも、インデン化合物であることが好ましく、特に、インデンであることが好ましい。上記2以上の環状構造が結合した構造を有する単量体が上述の化合物であることにより、上記炭化水素樹脂は、加工性に優れ、かつ、転がり抵抗及びウェットグリップ性能のバランスに優れたゴム組成物を与えることができるからである。
上記ナフタレン化合物としては、ナフタレン構造と、その分子構造中に脂肪族炭素−炭素不飽和結合を1つ以上有するものが挙げられ、例えば、1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン、アリルナフタレン、ブテニルナフタレン等を挙げることができる。
上記フルオレン化合物としては、フルオレン構造と、その分子構造中に脂肪族炭素−炭素不飽和結合を1つ以上有するものが挙げられ、例えば、2,7−ジビニルフルオレン、2−ビニルフルオレン、アリルフルオレン、ブテニルフルオレン等を挙げることができる。
上記ビフェニル化合物としては、ビフェニル構造と、その分子構造中に脂肪族炭素−炭素不飽和結合を1つ以上有するものが挙げられ、例えば、4−ビニルビフェニル、4−ビニル−p−ターフェニル等を挙げることができる。
上記アントラセン化合物としては、アントラセン構造と、その分子構造中に脂肪族炭素−炭素不飽和結合を1つ以上有するものが挙げられ、例えば、9−ビニルアントラセン、2−ビニルアントラセン、9,10−ジビニルアントラセン、アリルアントラセン、ブテニルアントラセン等を挙げることができる。
上記フェナントレン化合物としては、フェナントレン構造と、その分子構造中に脂肪族炭素−炭素不飽和結合を1つ以上有するものが挙げられ、例えば、9−ビニルフェナントレン、3−ビニルフェナントレン等を挙げることができる。
上記インデン化合物としては、その分子構造中にインデン構造を有するものであればよく、例えば、インデン、メチルインデン、エチルインデン、プロピルインデン、ブチルインデン、t−ブチルインデン、sec−ブチルインデン、n−ペンチルインデン、2−メチル−ブチルインデン、3−メチル−ブチルインデン、n−ヘキシルインデン、2−メチル−ペンチルインデン、3−メチル−ペンチルインデン、4−メチル−ペンチルインデン等のアルキル置換インデン等を挙げることができる。
上記ベンゾチオフェン化合物としては、ベンゾチオフェン構造と、その分子構造中に脂肪族炭素−炭素不飽和結合を1つ以上有するものが挙げられ、例えば、5−ビニルベンゾチオフェン、2−ビニルジベンゾチオフェン等を挙げることができる。
上記2以上の環状構造が結合した構造を有する単量体は、1種類の単量体のみを含むものであってもよく、2種類以上の単量体を混合して含むものであってもよい。例えば、上記2以上の環状構造が結合した構造を有する単量体は、アントラセン化合物である9−ビニルアントラセンと、フェナントレン化合物である9−ビニルフェナントレンと、の混合物等とすることができる。
上記2以上の環状構造が結合した構造を有する単量体単位の芳香族単量体単位中の含有量は、50質量%以上であればよく、55質量%〜99.9質量%の範囲内であることが好ましく、なかでも58質量%〜99.85質量%の範囲内であることが好ましく、特に60質量%〜99.8質量%の範囲内であることが好ましい。上記含有量が上述の範囲内であることにより、上記炭化水素樹脂は、加工性に優れ、かつ、転がり抵抗及びウェットグリップ性能のバランスに優れたゴム組成物を与えることができるからである。
本発明における芳香族単量体単位は、上記2以上の環状構造が結合した構造を有する単量体単位を含むものであるが、2以上の環状構造が結合した構造を有する単量体単位に加え、1つの環状構造のみを含む単量体単位、すなわち、環状構造として1つの芳香族環のみを含む単量体単位を含むものであってもよい。
上記1つの環状構造のみを含む単量体単位を構成する単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等が挙げられる。
上記芳香族単量体単位の炭化水素樹脂中の含有量としては、炭化水素樹脂が、加工性に優れ、かつ、転がり抵抗及びウェットグリップ性能のバランスに優れたゴム組成物を与えることができるものであればよく、例えば、0.1質量%〜50質量%の範囲内とすることができ、5質量%〜45質量%の範囲内であることが好ましく、なかでも8質量%〜43質量%の範囲内であることが好ましく、特に、10質量%〜40質量%の範囲内であることが好ましい。上記含有量が上述の範囲内であることにより、上記炭化水素樹脂は、加工性に優れ、かつ、転がり抵抗及びウェットグリップ性能のバランスに優れたゴム組成物を与えることができるからである。
2.脂肪族単量体単位
本発明における脂肪族単量体単位としては、上記所定の特性を示し、加工性に優れ、かつ、転がり抵抗及びウェットグリップ性能のバランスに優れたゴム組成物を与えることができる炭化水素樹脂を形成可能なものであればよい。
このような脂肪族単量体単位としては、芳香族環を含まないものであればよく、例えば、1,3−ペンタジエン単量体単位、炭素数4〜6の脂環式モノオレフィン単量体単位、炭素数4〜8の非環式モノオレフィン単量体単位、脂環式ジオレフィン単量体単位等を好ましく含むことができる。例えば、脂肪族単量体単位として、炭化水素樹脂中に、1,3−ペンタジエン単量体単位10質量%〜60質量%、炭素数4〜6の脂環式モノオレフィン単量体単位1質量%〜30質量%、炭素数4〜8の非環式モノオレフィン単量体単位1質量%〜50質量%および脂環式ジオレフィン単量体単位0質量%〜10質量%を含むものとすることができる。
1,3−ペンタジエン単量体単位の炭化水素樹脂中の含有量としては、加工性に優れ、かつ、転がり抵抗及びウェットグリップ性能のバランスに優れたゴム組成物を与えることができる炭化水素樹脂を得ることができるものであればよく、例えば、10質量%〜60質量%の範囲内とすることができ、15質量%〜55質量%の範囲内であることが好ましく、なかでも20質量%〜50質量%の範囲内であることが好ましく、特に、25質量%〜48質量%の範囲内であることが好ましい。上記含有量が上述の範囲内であることにより、上記炭化水素樹脂は、加工性に優れ、かつ、転がり抵抗及びウェットグリップ性能のバランスに優れたゴム組成物を与えることができるからである。
なお、1,3−ペンタジエンにおけるシス/トランス異性体比は任意の比でよく、特に限定されない。
炭素数4〜6の脂環式モノオレフィンは、その分子構造中に脂肪族炭素−炭素不飽和結合を1つと非芳香族性の環構造とを有する炭素数が4〜6の炭化水素化合物である。炭素数4〜6の脂環式モノオレフィンの具体例としては、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、メチルシクロブテン、メチルシクロペンテンを挙げることができる。
炭素数4〜6の脂環式モノオレフィン単量体単位の炭化水素樹脂中の含有量としては、加工性に優れ、かつ、転がり抵抗及びウェットグリップ性能のバランスに優れたゴム組成物を与えることができる炭化水素樹脂を得ることができるものであればよく、例えば、1質量%〜30質量%の範囲内とすることができ、3質量%〜28質量%の範囲内であることが好ましく、なかでも5質量%〜26質量%の範囲内であることが好ましく、特に、7質量%〜25質量%の範囲内であることが好ましい。上記含有量が上述の範囲内であることにより、上記炭化水素樹脂は、加工性に優れ、かつ、転がり抵抗及びウェットグリップ性能のバランスに優れたゴム組成物を与えることができるからである。
なお、炭素数4〜6の脂環式モノオレフィンにおいて、これに該当する各化合物の割合は任意の割合でよく、特に限定されないが、少なくともシクロペンテンが含まれることが好ましく、炭素数4〜6の脂環式モノオレフィン中にシクロペンテンの占める割合が50質量%以上であることがより好ましい。
炭素数4〜8の非環式モノオレフィンは、その分子構造中に脂肪族炭素−炭素不飽和結合1つを有し、環構造を有さない炭素数が4〜8の鎖状炭化水素化合物である。炭素数4〜8の非環式モノオレフィンの具体例としては、1−ブテン、2−ブテン、イソブチレン(2−メチルプロペン)などのブテン類;1−ペンテン、2−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、2−メチル−2−ブテンなどのペンテン類;1−ヘキセン、2−ヘキセン、2−メチル−1−ペンテンなどのヘキセン類;1−ヘプテン、2−ヘプテン、2−メチル−1−ヘキセンなどのヘプテン類;1−オクテン、2−オクテン、2−メチル−1−ヘプテン、ジイソブチレン(2,4,4−トリメチル−1−ペンテン及び2,4,4−トリメチル−1−ペンテン)などのオクテン類を挙げることができる。
炭素数4〜8の非環式モノオレフィン単量体単位の炭化水素樹脂中の含有量としては、加工性に優れ、かつ、転がり抵抗及びウェットグリップ性能のバランスに優れたゴム組成物を与えることができる炭化水素樹脂を得ることができるものであればよく、例えば、1質量%〜50質量%の範囲内とすることができ、5質量%〜45質量%の範囲内であることが好ましく、なかでも10質量%〜42質量%の範囲内であることが好ましく、特に、15質量%〜40質量%の範囲内であることが好ましい。上記含有量が上述の範囲内であることにより、上記炭化水素樹脂は、加工性に優れ、かつ、転がり抵抗及びウェットグリップ性能のバランスに優れたゴム組成物を与えることができるからである。
なお、炭素数4〜8の非環式モノオレフィンにおいて、これに該当する各化合物(異性体を含む)の割合は任意の割合でよく、特に限定されないが、少なくとも2−メチル−2−ブテン、イソブチレン及びジイソブチレンからなる群から選択される少なくとも一種が含まれることが好ましく、炭素数4〜6の脂環式モノオレフィン中に2−メチル−2−ブテン、イソブチレン及びジイソブチレンの合計量が占める割合が50質量%以上であることがより好ましい。
炭化水素樹脂は、脂環式ジオレフィンをその原料に含んでいてもよい。脂環式ジオレフィンは、その分子構造中に脂肪族炭素−炭素不飽和結合を2つ以上と非芳香族性の環構造とを有する炭化水素化合物である。脂環式ジオレフィンの具体例としては、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエンなどのシクロペンタジエンの多量体、メチルシクロペンタジエン、メチルシクロペンタジエンの多量体を挙げることができる。
脂環式ジオレフィン単量体単位の炭化水素樹脂中の含有量としては、加工性に優れ、かつ、転がり抵抗及びウェットグリップ性能のバランスに優れたゴム組成物を与えることができる炭化水素樹脂を得ることができるものであればよく、例えば、0質量%〜10質量%の範囲内とすることができ、0質量%〜7質量%の範囲内であることが好ましく、なかでも0質量%〜5質量%の範囲内であることが好ましく、特に、0質量%〜3質量%の範囲内であることが好ましい。上記含有量が上述の範囲内であることにより、上記炭化水素樹脂は、加工性に優れ、かつ、転がり抵抗及びウェットグリップ性能のバランスに優れたゴム組成物を与えることができるからである。
上記脂肪族単量体単位は、1,3−ペンタジエン単量体単位、炭素数4〜6の脂環式モノオレフィン単量体単位、炭素数4〜8の非環式モノオレフィン単量体単位、脂環式ジオレフィン単量体単位以外に、加工性に優れ、かつ、転がり抵抗及びウェットグリップ性能のバランスに優れたゴム組成物を与える炭化水素樹脂を得ることができる範囲内で、その他の単量体単位を含んでいてもよい。
このようなその他の単量体単位を構成するために用いられるその他の単量体は、前述した単量体以外で1,3−ペンタジエンなどと付加共重合され得る付加重合性を有する化合物であれば、特に限定されない。上記その他の単量体には、例えば、1,3−ブタジエン、1,2−ブタジエン、イソプレン、1,3−ヘキサジエン、1,4−ペンタジエンなどの1,3−ペンタジエン以外の炭素数4〜6の不飽和炭化水素;シクロヘプテンなどの炭素数7以上の脂環式モノオレフィン;エチレン、プロピレン、ノネンなどの炭素数4〜8以外の非環式モノオレフィン等が包含される。
但し、炭化水素樹脂中の上記その他の単量体単位の炭化水素樹脂中の含有量としては、上記所定の特性を有する炭化水素樹脂を得ることができるものであればよく、具体的には、通常、0質量%〜30質量%の範囲内であり、0質量%〜25質量%の範囲内であることが好ましく、0質量%〜20質量%の範囲内であることがより好ましい。上記炭化水素樹脂は、加工性に優れ、かつ、転がり抵抗及びウェットグリップ性能のバランスに優れたゴム組成物を与えることができるからである。
上記脂肪族単量体単位の炭化水素樹脂中の含有量としては、炭化水素樹脂が、加工性に優れ、かつ、転がり抵抗及びウェットグリップ性能のバランスに優れたゴム組成物を与えることができるものであればよく、例えば、50質量%〜99.9質量%の範囲内とすることができ、60質量%〜90質量%の範囲内であることが好ましい。上記含有量が上述の範囲内であることにより、上記炭化水素樹脂は、加工性に優れ、かつ、転がり抵抗及びウェットグリップ性能のバランスに優れたゴム組成物を与えることができるからである。
3.炭化水素樹脂
上記炭化水素樹脂の重量平均分子量(Mw)は、700〜6000の範囲内であれば特に限定されるものではないが、なかでも、900〜5000の範囲内であることが好ましく、特に1000〜4000の範囲内であることがより好ましい。重量平均分子量(Mw)が上述の範囲内であることにより、炭化水素樹脂はジエン系ゴムとの相溶性に優れたものとすることができるからである。また、その結果、炭化水素樹脂は、ゴム組成物の架橋物について、60℃での損失係数tanδを低くすることが容易であり、転がり抵抗に優れたものとすることができるからである。また、重量平均分子量(Mw)が上述の範囲内であることにより、炭化水素樹脂は、0℃での損失係数tanδを高くすることが容易であり、転がり抵抗に優れたものとすることができるからである。
上記炭化水素樹脂の数平均分子量(Mn)は、400〜3000の範囲内とすることができ、なかでも、450〜2500の範囲内であることが好ましく、特に500〜2000の範囲内であることがより好ましい。数平均分子量(Mn)が上述の範囲内であることにより、炭化水素樹脂はジエン系ゴムとの相溶性に優れたものとすることができるからである。また、その結果、炭化水素樹脂は、ゴム組成物の架橋物について、60℃での損失係数tanδを低くすることが容易であり、転がり抵抗に優れたものとすることができるからである。
上記炭化水素樹脂のZ平均分子量(Mz)は、1500〜20000の範囲内とすることができ、なかでも、1800〜15000の範囲内であることが好ましく、特に2000〜10000の範囲内であることがより好ましい。Z平均分子量(Mz)が上述の範囲内であることにより、炭化水素樹脂はジエン系ゴムとの相溶性に優れたものとすることができるからである。また、その結果、炭化水素樹脂は、ゴム組成物の架橋物について、60℃での損失係数tanδを低くすることが容易であり、転がり抵抗に優れたものとすることができるからである。
なお、本発明において、炭化水素樹脂の数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)およびZ平均分子量(Mz)は、高速液体クロマトグラフィの測定による、ポリスチレン換算の値として求めるものとする。数平均分子量、重量平均分子量およびZ平均分子量の測定は、より具体的には、測定装置として、東ソー社製「HLC−8320GPC」を使用し、カラムは東ソー社製「TSKgel SuperMultiporeHZ」を3本連結したものを用い、テトラヒドロフランを溶媒として、40℃、1.0mL/minの流量で測定できる。
上記炭化水素樹脂の数平均分子量に対する重量平均分子量の比(Mw/Mn)は、1.0〜4.0の範囲内とすることができ、なかでも、1.1〜3.5の範囲内であることが好ましく、特に1.2〜3.0の範囲内であることがより好ましい。上記比が上述の範囲内であることにより、炭化水素樹脂はジエン系ゴムとの相溶性に優れたものとすることができるからである。また、その結果、炭化水素樹脂は、ゴム組成物の架橋物について、60℃での損失係数tanδを低くすることが容易であり、ウェットグリップ性能に優れたものとすることができるからである。
上記炭化水素樹脂の重量平均分子量に対するZ平均分子量の比(Mz/Mw)は、1.0〜4.0の範囲内とすることができ、なかでも、1.1〜3.5の範囲内であることが好ましく、特に1.2〜3.0の範囲内であることがより好ましい。上記比が上述の範囲内であることにより、炭化水素樹脂はジエン系ゴムとの相溶性に優れたものとすることができるからである。また、その結果、炭化水素樹脂は、ゴム組成物の架橋物について、60℃での損失係数tanδを低くすることが容易であり、ウェットグリップ性能に優れたものとすることができるからである。
上記炭化水素樹脂の軟化点は、80℃〜150℃の範囲内であれば特に限定されるものではないが、なかでも、85℃〜145℃の範囲内であることが好ましく、特に90℃〜140℃の範囲内であることがより好ましい。上記軟化点が上述の範囲内であることにより、炭化水素樹脂はジエン系ゴムとの相溶性に優れたものとすることができるからである。また、その結果、炭化水素樹脂は、ゴム組成物の架橋物について、60℃での損失係数tanδを低くすることが容易であり、転がり抵抗に優れたものとすることができるからである。また、軟化点が上述の範囲内であることにより、炭化水素樹脂は、0℃での損失係数tanδを高くすることが容易であり、ウェットグリップ性能に優れたものとすることができるからである。
なお、本発明における軟化点は、例えば、炭化水素樹脂についてJIS K 6863に従い測定する値である。
上記炭化水素樹脂の混合アニリン点(MMAP)は、25℃〜100℃の範囲内とすることができ、なかでも、27℃〜90℃の範囲内であることが好ましく、特に30℃〜75℃の範囲内であることがより好ましい。上記混合アニリン点が上述の範囲内であることにより、炭化水素樹脂はジエン系ゴムとの相溶性に優れたものとすることができるからである。また、その結果、炭化水素樹脂は、ゴム組成物の架橋物について、60℃での損失係数tanδを低くすることが容易であり、転がり抵抗に優れたものとすることができるからである。また、混合アニリン点が上述の範囲内であることにより、炭化水素樹脂は、0℃での損失係数tanδを高くすることが容易であり、ウェットグリップ性能に優れたものとすることができるからである。
なお、本発明における混合アニリン点は、アニリン、メチルシクロヘキサン及び上記炭化水素樹脂の混合液(体積比2:1:1)が均一な溶液として存在する最低温度として測定される温度であり、例えば、炭化水素樹脂についてJIS K 2256に準じ、ヘプタンに替えてメチルシクロヘキサンを用いて測定する値である。
上記炭化水素樹脂の配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対し、1質量部〜30質量部であれば特に限定されるものではないが、なかでも、ジエン系ゴム100質量部に対し、5質量部〜20質量部の範囲内であることが好ましい。上記配合量が上述の範囲内であることにより、ゴム組成物は、加工性に優れ、かつ、転がり抵抗及びウェットグリップ性能のバランスに優れたものとなるからである。
4.炭化水素樹脂の製造方法
上記炭化水素樹脂の製造方法は、脂肪族単量体単位と芳香族単量体単位とを含む炭化水素樹脂を得ることができる方法であればよく、上記した脂肪族単量体単位および芳香族単量体単位を構成可能な単量体を有する重合性成分(単量体混合物A)を、好適には付加重合する方法を挙げることができる。
例えば、フリーデルクラフツ型のカチオン重合触媒を用いた付加重合によって、炭化水素樹脂を得ることができる。炭化水素樹脂を製造するために好適に用いられる方法としては、次に述べる、ハロゲン化アルミニウム(A)と、3級炭素原子にハロゲン原子が結合したハロゲン化炭化水素(B1)及び炭素−炭素不飽和結合に隣接する炭素原子にハロゲン原子が結合したハロゲン化炭化水素(B2)からなる群より選ばれるハロゲン化炭化水素(B)とを組み合わせて、重合触媒とし、上述の脂肪族単量体および芳香族単量体を含む単量体混合物Aを重合する重合工程を有する方法を挙げることができる。
また、上記単量体混合物Aに含まれる各単量体の添加量は、炭化水素樹脂における各単量体単位の含有量と同様とすることができる。したがって、脂肪族単量体単位として、1,3−ペンタジエン単量体単位10質量%〜60質量%、炭素数4〜6の脂環式モノオレフィン単量体単位1質量%〜30質量%、炭素数4〜8の非環式モノオレフィン単量体単位1質量%〜50質量%および脂環式ジオレフィン単量体単位0質量%〜10質量%を含み、芳香族単量体単位を0.1質量%〜50質量%含む炭化水素樹脂を製造する場合、上記製造方法は、より具体的には、1,3−ペンタジエン単量体10質量%〜60質量%、炭素数4〜6の脂環式モノオレフィン単量体1質量%〜30質量%、炭素数4〜8の非環式モノオレフィン単量体1質量%〜50質量%、脂環式ジオレフィン単量体0質量%〜10質量%、及び2以上の環状構造が結合した構造を有する単量体の含有量が芳香族単量体中50質量%以上である上述の芳香族単量体0.1質量%〜50質量%を含む単量体混合物Aを重合する重合工程を有するものとすることができる。
ハロゲン化アルミニウム(A)の具体例としては、塩化アルミニウム(AlCl)、臭化アルミニウム(AlBr)などを挙げることができる。なかでも汎用性などの観点から、塩化アルミニウムが好適に用いられる。
ハロゲン化アルミニウム(A)の使用量は、特に限定されないが、重合性成分(単量体混合物A)100質量部に対し、好ましくは0.05質量部〜10質量部の範囲内、より好ましくは0.1質量部〜5質量部の範囲内である。
ハロゲン化炭化水素(B)を、ハロゲン化アルミニウム(A)と併用することにより、重合触媒の活性が極めて良好なものとなる。
3級炭素原子にハロゲン原子が結合したハロゲン化炭化水素(B1)の具体例としては、t−ブチルクロライド、t−ブチルブロマイド、2−クロロ−2−メチルブタン、トリフェニルメチルクロライドを挙げることができる。これらのなかでも、活性と取り扱いやすさとのバランスに優れる点で、t−ブチルクロライドが特に好適に用いられる。
炭素−炭素不飽和結合に隣接する炭素原子にハロゲン原子が結合したハロゲン化炭化水素(B2)における不飽和結合としては、炭素−炭素二重結合および炭素−炭素三重結合が挙げられ、芳香族環などにおける炭素−炭素共役二重結合も含むものである。このような化合物の具体例としては、ベンジルクロライド、ベンジルブロマイド、(1−クロロエチル)ベンゼン、アリルクロライド、3−クロロ−1−プロピン、3−クロロ−1−ブテン、3−クロロ−1−ブチン、ケイ皮クロライドが挙げられる。これらのなかでも、活性と取り扱いやすさとのバランスに優れる点で、ベンジルクロライドが好適に用いられる。なお、ハロゲン化炭化水素(B)は、1種類で用いても、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
ハロゲン化炭化水素(B)の使用量は、ハロゲン化アルミニウム(A)に対するモル比で、好ましくは0.05〜50の範囲内、より好ましくは0.1〜10の範囲内である。
重合反応を行うに当たり、単量体混合物や重合触媒のそれぞれの成分を重合反応器に添加する順序は特に限定されず、任意の順で添加すればよいが、重合反応を良好に制御して、より重量平均分子量等を精度よく制御する観点からは、単量体混合物と重合触媒の成分の一部とを重合反応器に添加して、重合反応を開始した後に、重合触媒の残部を重合反応器に添加することが好ましい。
炭化水素樹脂の製造に当たっては、脂肪族単量体単位として脂環式モノオレフィン単量体単位を含む場合には、まず、ハロゲン化アルミニウム(A)と脂環式モノオレフィンとを混合することが好ましい。ハロゲン化アルミニウム(A)と脂環式モノオレフィンとを接触処理することによって、ゲルの生成を防止でき、重量平均分子量等を精度よく制御された炭化水素樹脂が得られるためである。
ハロゲン化アルミニウム(A)と混合する脂環式モノオレフィンの量は、ハロゲン化アルミニウム(A)の量の少なくとも5倍(質量比)が好ましい。脂環式モノオレフィンの量が過少であるとゲル生成防止の効果が不十分となるおそれがある。脂環式モノオレフィンとハロゲン化アルミニウム(A)との質量比は好ましくは5:1〜120:1、より好ましくは10:1〜100:1、さらに好ましくは15:1〜80:1である。この割合より脂環式モノオレフィンを過度に多く使用すると触媒活性が低下し、重合が十分に進行しなくなるおそれがある。
ハロゲン化アルミニウム(A)と脂環式モノオレフィンとを混合するに際し、投入順序は特に制限されず、脂環式モノオレフィン中にハロゲン化アルミニウム(A)を投入してもよいし、逆に、ハロゲン化アルミニウム(A)中に脂環式モノオレフィンを投入してもよい。混合は通常、発熱をともなうので、適当な希釈剤を用いることもできる。希釈剤としては後述する溶媒を用いることができる。
脂肪族単量体単位として、脂環式モノオレフィン単量体単位以外に1,3−ペンタジエン単量体単位、非環式モノオレフィン単量体単位等を含む場合には、上記のようにして、ハロゲン化アルミニウム(A)と脂環式モノオレフィンとの混合物Mを調製した後、少なくとも1,3−ペンタジエンおよび非環式モノオレフィンを含む混合物aと、混合物Mとを混合することが好ましい。前記混合物aには脂環式ジオレフィンが含まれていてもよい。
混合物aの調製方法は特に限定されず、それぞれ純粋な化合物を混合して目的の混合物aを得てもよいし、例えばナフサ分解物の留分などに由来する、目的の単量体を含む混合物を用いて、目的の混合物aを得てもよい。例えば、混合物aに1,3−ペンタジエンなどを配合するためには、イソプレンおよびシクロペンタジエン(その多量体を含む)を抽出した後のC5留分を好適に用いることができる。
混合物aと混合物Mと共に、ハロゲン化炭化水素(B)をさらに混合することが好ましい。これら3者の投入順序は特に制限されない。
重合反応をより良好に制御する観点からは、重合反応系に溶媒を添加して、重合反応を行うことが好ましい。溶媒の種類は、重合反応を阻害しないものであれば特に制限はないが、飽和脂肪族炭化水素または芳香族炭化水素が好適である。溶媒として用いられる飽和脂肪族炭化水素としては、例えば、n−ペンタン、n−ヘキサン、2−メチルペンタン、3−メチルペンタン、n−ヘプタン、2−メチルヘキサン、3−メチルヘキサン、3−エチルペンタン、2,2−ジメチルペンタン、2,3−ジメチルペンタン、2,4−ジメチルペンタン、3,3−ジメチルペンタン、2,2,3−トリメチルブタン、2,2,4−トリメチルペンタンなどの炭素数5〜10の鎖状飽和脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタンなどの炭素数5〜10の範囲内の環状飽和脂肪族炭化水素が挙げられる。溶媒として用いられる芳香族炭化水素としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの炭素数6〜10の範囲内の芳香族炭化水素が挙げられる。溶媒は1種を単独で使用してもよいし、2種以上の混合溶媒として用いてもよい。溶媒の使用量は、特に限定されないが、重合性成分(単量体混合物A)100質量部に対して、10質量部〜1,000質量部の範囲内であることが好ましく、50質量部〜500質量部の範囲内であることがより好ましい。なお、例えば、C5留分に由来するシクロペンタンとシクロペンテンとの混合物のような、付加重合性成分と非付加重合性成分との混合物を重合反応系に添加して、付加重合性成分は単量体混合物の成分として用い、非付加重合性成分は溶媒として用いるようにすることもできる。
重合反応を行う際の重合温度は、特に限定されないが、−20℃〜100℃の範囲内であることが好ましく、0℃〜75℃の範囲内であることが好ましい。重合温度が低すぎると重合活性が低下して生産性が劣る可能性があり、重合温度が高すぎると得られる炭化水素樹脂の重量平均分子量等の制御性に劣るおそれがある。重合反応を行う際の圧力は、大気圧下でも加圧下でもよい。重合反応時間は、適宜選択できるが、通常10分間〜12時間、好ましくは30分間〜6時間の範囲で選択される。
重合反応は、所望の重合転化率が得られた時点で、メタノール、水酸化ナトリウム水溶液、アンモニア水溶液などの重合停止剤を重合反応系に添加することにより停止することができる。
上記炭化水素樹脂の製造方法は、上記重合工程を少なくとも有するものであるが、必要に応じて、その他の工程を有するものであってもよい。上記その他の工程としては、例えば、重合工程後に、重合工程において重合停止剤を添加して、重合触媒を不活性化した際に生成する、溶媒に不溶な触媒残渣を濾過などにより除去する触媒残渣除去工程、重合工程による重合反応停止後、未反応の単量体と溶媒を除去し、さらに水蒸気蒸留などにより低分子量のオリゴマー成分を除去し、冷却することにより、固体状の樹脂を得る回収工程等を有することができる。
B.ジエン系ゴム
上記ジエン系ゴムは、天然ゴムおよびスチレン−ブタジエン共重合体ゴムからなるものある。すなわち、上記ゴム組成物は、天然ゴムおよびスチレン−ブタジエン共重合体ゴムの合計配合量を100質量部とした際に、炭化水素樹脂が1質量部〜30質量部配合され、カーボンブラックが20質量部〜80質量部配合されるものである。
上記スチレン−ブタジエン共重合体ゴムとしては、乳化重合スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、溶液重合スチレン−ブタジエン共重合体ゴム等を用いることができる。
また、上記天然ゴムおよびスチレン−ブタジエン共重合体ゴムは、その分子量やミクロ構造は特に制限されず、アミン、アミド、シリル、アルコキシシリル、カルボキシル、ヒドロキシル基等で末端変性されていても、エポキシ化されていてもよい。上記天然ゴムおよびスチレン−ブタジエン共重合体ゴムは、水素添加されたものであってもよいが、水素添加していないものであることが好ましい。
上記天然ゴムの配合量は、ジエン系ゴム100質量部中、30質量部〜90質量部の範囲内であれば特に限定されるものではないが、35質量部〜85質量部の範囲内であることが好ましく、なかでも、40質量部〜80質量部の範囲内であることが好ましい。
上記スチレン−ブタジエン共重合体ゴムの配合量は、ジエン系ゴム100質量部中、10質量部〜70質量部の範囲内であれば特に限定されるものではないが、15質量部〜65質量部の範囲内であることが好ましく、なかでも、20質量部〜60質量部の範囲内であることが好ましい。上記配合量が上述の範囲内であることにより、ゴム組成物は、加工性に優れ、かつ、転がり抵抗及びウェットグリップ性能のバランスに優れたものとなるからである。
C.カーボンブラック
上記カーボンブラックは、ジエン系ゴムおよび上記炭化水素樹脂と共にゴム組成物中に配合されるものである。また、上記カーボンブラックは、窒素吸着比表面積(NSA)が70m/g〜150m/gの範囲内のものである。
上記カーボンブラックの窒素吸着比表面積は、70m/g〜150m/gの範囲内のものであれば特に限定されるものではないが、80m/g〜130m/gの範囲内であることが好ましい。上記窒素吸着比表面積が上述の範囲内であることで、加工性に優れ、かつ、転がり抵抗及びウェットグリップ性能のバランスに優れたゴム組成物を与えることができるからである。
なお、窒素吸着比表面積(NSA)は、JIS K6217−2に準拠して求めることができる。
上記カーボンブラックとしては、上記所定の窒素吸着比表面積を有するものであればよく、例えば、特開2016−30795号公報等に記載されるゴム組成物に一般的に使用されるものを使用できる。より具体的には、上記カーボンブラックとしては、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、チャンネルブラック、およびグラファイト等を用いることができる。
上記カーボンブラックの配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対し、20質量部〜80質量部の範囲内であれば特に限定されるものではないが、なかでも、ジエン系ゴム100質量部に対し、30質量部〜70質量部の範囲内であることが好ましく、特に、35質量部〜65質量部の範囲内であることが好ましい。上記配合量が上述の範囲内であることにより、ゴム組成物は、加工性に優れ、かつ、転がり抵抗及びウェットグリップ性能のバランスに優れたものとなるからである。
D.その他の成分
本発明のゴム組成物は、ジエン系ゴム、炭化水素樹脂およびカーボンブラックを含むものであるが、必要に応じて、その他の成分を含むものであってもよい。上記その他の成分としては、例えば、シランカップリング剤、架橋剤、架橋促進剤、架橋活性化剤、老化防止剤、活性剤、プロセス油、可塑剤、滑剤、粘着付与剤などの配合剤をそれぞれ必要量配合できる。なお、このようなその他の成分およびその含有量としては、例えば、特開2016−30795号公報に記載の内容と同様とすることができる。
上記その他の成分は、上記所定の窒素吸着比表面積のカーボンブラック以外のフィラーを含むことができる。上記所定のカーボンブラック以外のフィラーとしては、ゴム組成物に一般的に使用されるものを用いることができ、例えば、シリカ、クレー、珪藻土、タルク、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、金属酸化物、マイカ、水酸化アルミニウム、各種の金属粉、木粉、ガラス粉、セラミックス粉などの他、ガラスバルーン、シリカバルーンなどの無機中空フィラー;ポリスチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン共重合体などからなる有機中空フィラー等を挙げることができる。これらのフィラーのうち、例えば、シリカ等については、特開2016−30795号公報に記載のものを用いることができる。また、フィラーは、少なくとも1種を含むものであればよく、1種類のみを含むものであってもよく、2種類以上を混合して用いてもよい。
上記所定のカーボンブラック以外のフィラーの含有量としては、加工性に優れ、かつ、転がり抵抗及びウェットグリップ性能のバランスに優れたゴム組成物を得ることができるものであればよい。上記含有量は、例えば、ジエン系ゴム100質量部に対する割合で、通常、120質量部以下である。
上記ゴム組成物は、ゴム成分として上記ジエン系ゴム、すなわち、天然ゴムおよびスチレン−ブタジエン共重合体ゴムのみを含むものであってもよいが、上記その他の成分として、上記ジエン系ゴム以外のその他のゴム成分を含むものであってもよい。上記その他のゴム成分としては、例えば、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー(EPDM)等の、天然ゴムおよびスチレン−ブタジエン共重合体ゴム以外のジエン系ゴム等を挙げることができる。
本発明においては、上記その他のゴム成分の配合量としては、加工性に優れ、かつ、転がり抵抗及びウェットグリップ性能のバランスに優れたゴム組成物を与えることができるものであればよく、例えば、上記ジエン系ゴム100質量部に対して10質量部以下とすることができ、5質量部以下であることが好ましい。
E.ゴム組成物
本発明のゴム組成物の製造方法は、常法に従って各成分を混練すればよく、例えば、架橋剤や架橋促進剤などの熱に不安定な成分を除く成分とジエン系ゴムとを混練後、その混練物に架橋剤や架橋促進剤などの熱に不安定な成分を混合して目的の組成物を得ることができる。熱に不安定な成分を除く成分とジエン系ゴムとの混練温度は、好ましくは80℃〜200℃の範囲内、より好ましくは120℃〜180℃の範囲内であり、その混練時間は、好ましくは30秒〜30分である。また、その混練物と熱に不安定な成分との混合は、通常100℃以下、好ましくは80℃以下まで冷却した後に行われる。
本発明のゴム組成物をゴム架橋物とする架橋方法としては、公知の架橋方法を用いることができ、例えば、所望の形状に対応した成形機、たとえば、押出機、射出成形機、圧縮機、ロールなどにより成形を行い、加熱することにより架橋反応を行い、架橋物として形状を固定化する方法を挙げることができる。この場合においては、予め成形した後に架橋しても、成形と同時に架橋を行うこともできる。成形温度は、通常、10℃〜200℃の範囲内、好ましくは25℃〜120℃の範囲内である。架橋温度は、通常、100℃〜200℃の範囲内、好ましくは130℃〜190℃の範囲内であり、架橋時間は、通常、1分〜24時間の範囲内、好ましくは2分〜12時間の範囲内、特に好ましくは3分〜6時間の範囲内である。
また、ゴム架橋物の形状、大きさなどによっては、表面が架橋していても内部まで十分に架橋していない場合があるので、上記架橋方法は、さらに加熱して二次架橋を行ってもよい。
加熱方法としては、プレス加熱、スチーム加熱、オーブン加熱、熱風加熱などのゴム組成物の架橋に用いられる一般的な方法を適宜選択すればよい。
本発明のゴム組成物は、転がり抵抗及びウェットグリップ性能のバランスに優れるものである。そして、本発明のゴム組成物は、このような特性を活かし、例えば、タイヤの、トレッド(キャップトレッド、ベーストレッド)、カーカス、サイドウォール、ビード部などのタイヤ各部位の材料に用いることが好ましく、なかでも、オールシーズンタイヤ、高性能タイヤ、およびスタッドレスタイヤなどの各種タイヤにおいて、トレッド、カーカス、サイドウォール、およびビード部などのタイヤ各部位に好適に用いることができ、特に低発熱性に優れるので、低燃費タイヤのトレッド用として、特に好適に用いることができ、なかでも特に、ベーストレッド(アンダートレッド)に用いることが好ましい。
II.空気入りタイヤ
次に、本発明の空気入りタイヤについて説明する。本発明の空気入りタイヤは、上述のゴム組成物をトレッドに使用したことを特徴とするものである。
上記トレッドは、上述のゴム組成物を使用したもの、すなわち、上記ゴム組成物を用いて形成されたものであり、通常、上記ゴム組成物の架橋物を含むものである。
このようなトレッドの形成に用いられるゴム組成物及びその架橋物については、上記「I.ゴム組成物」の項に記載の内容と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
上記空気入りタイヤは、そのトレッドが上記ゴム組成物を用いて形成されたものであればよく、他の部位も上記ゴム組成物を用いて形成されたものであってもよい。
上記ゴム組成物を用いて形成されるトレッドは、トレッドの一部であってもよくトレッドの全体であってもよいが、少なくともベーストレッドを含むことが好ましい。
また、本発明の空気入りタイヤの製造方法としては、上記組成物を用いて形成されたトレッドを有する空気入りタイヤを製造できる方法であればよく、公知の空気入りタイヤの製造方法を用いることができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に、実施例および比較例を挙げて、本発明についてより具体的に説明する。なお、各例中の部および%は、特に断りのない限り、質量基準である。
各種の測定については、以下の方法に従って行った。
〔数平均分子量、重量平均分子量、Z平均分子量および分子量分布〕
試料となる炭化水素樹脂について、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー分析し、標準ポリスチレン換算値の数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)およびZ平均分子量(Mz)を求め、分子量分布はMw/Mnの比およびMz/Mwの比で示した。なお、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー分析は、測定装置として、東ソー社製「HLC−8320GPC」を使用し、カラムは東ソー社製「TSKgel SuperMultiporeHZ」を3本連結したものを用い、テトラヒドロフランを溶媒として、40℃、1.0mL/minの流量で測定した。
〔軟化点(℃)〕
試料となる炭化水素樹脂について、JIS K 6863に従い測定した。
〔混合アニリン点(℃)〕
試料となる炭化水素樹脂について、JIS K 2256に準じ、ヘプタンに替えてメチルシクロヘキサンを用いて測定した。
〔ムーニー粘度(ML1+4)〕
試料となるゴム組成物について、JIS K 6300−1:2001に従い、以下の条件で測定した。この特性については、基準サンプル(後述の比較例1)を100とする指数で示した。
・試験温度:100℃
・ロータの種類:L形
・使用試験機:(株)島津製作所製島津ムーニービスコメーターSMV−300J
〔引張強さ(MPa)および伸び(%)〕
試料となるゴム架橋物の試験片について、JIS K 6251:2010に従い、以下の条件で引張強さ(tensile stress(MPa))および伸び(elongation(%))を測定した。これらの特性については、基準サンプル(後述の比較例1)を100とする指数で示した。
・試験片作製方法:プレス加硫によりシート作製後、打抜き加工
・試験片形状:ダンベル状3号形
・試験片採取方向:列理に対し平行方向
・試験片数:3
・測定温度:23℃
・試験速度:500mm/min
・使用試験機:ALPHA TECHNOLOGIES社製TENSOMETER 10k
・試験機容量:ロードセル式 1kN
〔損失正接tanδ〕
試料となるゴム架橋物の試験片について、JIS K 7244−4に従い、以下の測定条件で、動的歪み0.5%、10Hzの条件で、0℃および60℃での損失正接tanδを測定した。この特性については、基準サンプル(後述の比較例1)を100とする指数で示した。なお、0℃での損失正接tanδが高いほど、ウェットグリップ性能に優れ、60℃での損失正接tanδが低いほど、転がり抵抗に優れる。
測定項目:動的貯蔵弾性率E’
:動的損失弾性率E’’
:損失正接tanδ
・試料調製方法:シートより打抜き加工
・試験片形状:長さ50mm×幅2mm×厚さ2mm
・試験片数:1
・クランプ間距離:20mm
〔製造例1〕
重合反応器にシクロペンタン56.1部及びシクロペンテン15.5部の混合物を重合反応器に仕込み、70℃に昇温した後、塩化アルミニウム0.75部を添加した(混合物M)。引き続き、1,3−ペンタジエン46.7部、イソブチレン18.4部、ジイソブチレン0.1部、ジシクロペンタジエン0.1部、C4−C6不飽和炭化水素0.2部、C4−C6飽和炭化水素7.2部および芳香族モノオレフィン19.0部からなる混合物aを、60分間に亘り温度(70℃)を維持して、前記混合物Mを含む重合反応器に連続的に添加しながら重合を行った。その後、水酸化ナトリウム水溶液を重合反応器に添加して、重合反応を停止した。なお、重合反応時の重合反応器中の成分の種類及び量を表1にまとめて示した。重合停止により生成した沈殿物をろ過により除去した後、得られた重合体溶液を蒸留釜に仕込み、窒素雰囲気下で加熱し、重合溶媒と未反応単量体を除去した。次いで、240℃以上で、飽和水蒸気を吹き込みながら、低分子量のオリゴマー成分を留去し、製造例1の炭化水素樹脂を得た。得られた製造例1の炭化水素樹脂については、数平均分子量、重量平均分子量、Z平均分子量、分子量分布、軟化点及び混合アニリン点を測定した。これらの測定結果は、下記表1にまとめて示した。
なお、混合物aに含まれる芳香族モノオレフィンは、芳香族単量体として含まれるものである。また、芳香族モノオレフィンとしては、スチレン0.95部(芳香族単量体中5.0質量%)および1−ビニルナフタレン18.05部(芳香族単量体中95.0質量%)を用いた。
〔製造例2〜4〕
重合反応器に添加する成分の種類及び量を下記表1に示すとおりにそれぞれ変更したこと以外は製造例1と同様にして炭化水素樹脂を得た。得られた製造例2〜4の炭化水素樹脂についても、製造例1の炭化水素樹脂と同様に、数平均分子量、重量平均分子量、Z平均分子量、分子量分布、軟化点及び混合アニリン点を測定した。これらの測定結果は、下記表1にまとめて示した。
なお、製造例2〜4では、2以上の環状構造が結合した構造を有する単量体以外の芳香族単量体として、製造例1と同様に、スチレンを用いるものである。また、製造例3では、芳香族単量体を含まないものである。
Figure 2018101362
〔実施例1〕
バンバリー型ミキサー中で、スチレン−ブタジエン共重合体ゴムとして非油展乳化重合スチレンブタジエンゴム(SBR)(商品名「Nipol 1502」、日本ゼオン社製、ムーニー粘度(ML1+4,100℃):52)40.0部と、天然ゴム(NR)(SIR20)60.0部と、を30秒素練りし、次いで、窒素吸着比表面積(NSA)が115m/gのカーボンブラック(新日化カーボン(株)製ニテロン300IH)50.0部、および製造例1で得た炭化水素樹脂10.0部を添加して、90秒混練後、酸化亜鉛3.0部、ステアリン酸1.0部および老化防止剤:N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン(大内新興社製、商品名「ノクラック6C」)2.0部を添加し、更に90秒間混練した。その後、90℃を開始温度として混練し、145℃〜155℃で60秒間以上混練(一次練り)した後、ミキサーから混練物を排出させた。
得られた混練物を、室温まで冷却した後、再度バンバリー型ミキサー中で、90℃を開始温度として2分間混練(二次練り)した後、ミキサーから混練物を排出させた。混錬終了時の混練物の温度は145℃であった。
次いで、50℃の2本のロールで、得られた混練物に、硫黄1.7部、および加硫促進剤:N−シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS 商品名「ノクセラーCZ−G」、大内新興化学工業社製)1.8部を加えてこれらを混練(加硫剤混練り)した後、シート状のゴム組成物を取り出した。
なお、一次練り、二次練りおよび加硫剤混練りの混練条件は、以下に示す条件とした。
(一次練りおよび二次練りの混練条件)
・試験機:(株)東洋精機製作所製ラボプラストミル バンバリー型ミキサーB−600
・充填率:70〜75vol%
・ローター回転数:50rpm
・試験開始設定温度:90℃
(加硫剤混練りの混練条件)
・試験機:池田機械工業(株)製電気加熱式高温ロール機
・ロールサイズ:6φ×16
・前ロール回転数:24rpm
・前後ロール回転比:1:1.22
・ロール温度:50℃±5℃
・切り返し回数:左右2回ずつ
・丸め通し幅:ロール間隔約0.8mm
・丸め通し回数:5回
〔実施例2〜3および比較例1〜7〕
下記表2に示すように、炭化水素樹脂の種類および配合量、ならびにカーボンブラックの種類および配合量を調整した以外は、実施例1と同様にしてゴム組成物を得た。
なお、比較例5では、窒素吸着比表面積(NSA)が65m/gのカーボンブラック(キャボットジャパン(株)製シヨウブラックN330T)を用いた。また、比較例6では、窒素吸着比表面積(NSA)が165m/gのカーボンブラック(三菱化学(株)製#3400B)を用いた。
〔評価〕
実施例および比較例で得られたゴム組成物を、プレス圧力約8MPa、プレス温度160℃で40分間プレス架橋し、その後さらに23℃の恒温室で一晩熟成した後、150mm×150mm×厚さ2mmのゴム架橋物の試験片を作製した。
実施例および比較例で得られたゴム組成物およびゴム架橋物について、ゴム組成物のムーニー粘度、ゴム架橋物の引張強さ(MPa)、伸び(%)および損失正接tanδを測定した。結果を下記表2に示す。
Figure 2018101362
表1および表2から、実施例では、0℃での損失正接tanδが高く、60℃での損失正接tanδが低いものとなることが確認できた。この結果から、転がり抵抗およびウェットグリップ性能の両者に優れたものとなることが確認できた。また、ジエン系ゴムおよび炭化水素樹脂を含む場合に、転がり抵抗およびウェットグリップ性能の両者に優れたものとなることで、ゴム組成物は、両者が相溶性良く混合し加工性に優れたものとなることが確認できた。さらに、上記ゴム組成物は、カーボンブラックとして所定の窒素吸着比表面積(NSA)を有するカーボンブラックを有する場合に、カーボンブラックの分散性が良好となることで転がり抵抗およびウェットグリップ性能の両者に優れたものとなることが確認できた。
すなわち、表1および表2から、2以上の環状構造が結合した構造を有する単量体単位を所定の割合で含み、かつ、所定の重量平均分子量(Mw)および軟化点等の特性を有するもの、特に例えば、重量平均分子量(Mw)及び重量平均分子量と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が適度に低く、軟化点が適度に高い炭化水素樹脂を、所定の窒素吸着比表面積(NSA)を有するカーボンブラックと共にジエン系ゴムに対して所定量含むことで、ゴム組成物は、加工性に優れ、かつ、転がり抵抗およびウェットグリップ性能の両者に優れるものとなることが確認できた。

Claims (5)

  1. 天然ゴム30質量部〜90質量部およびスチレン−ブタジエン共重合体ゴム10質量部〜70質量部からなるジエン系ゴム100質量部に対し、
    炭化水素樹脂1質量部〜30質量部および窒素吸着比表面積(NSA)が70m/g〜150m/gの範囲内のカーボンブラック20質量部〜80質量部を配合してなるゴム組成物であり、
    前記炭化水素樹脂は、
    脂肪族単量体単位と芳香族単量体単位とを含み、
    前記芳香族単量体単位のうち2以上の環状構造が結合した構造を有する単量体単位の前記芳香族単量体単位中の含有量が50質量%以上であり、
    重量平均分子量(Mw)が700〜6000の範囲内であり、かつ軟化点が80℃〜150℃の範囲内であることを特徴とするゴム組成物。
  2. 前記炭化水素樹脂が、
    1,3−ペンタジエン単量体単位10質量%〜60質量%、
    炭素数4〜6の脂環式モノオレフィン単量体単位1質量%〜30質量%、
    炭素数4〜8の非環式モノオレフィン単量体単位1質量%〜50質量%、
    脂環式ジオレフィン単量体単位0質量%〜10質量%、及び
    前記芳香族単量体単位0.1質量%〜50質量%を含み、
    数平均分子量(Mn)が400〜3000の範囲内であり、
    Z平均分子量(Mz)が1500〜20000の範囲内であり、
    数平均分子量に対する重量平均分子量の比(Mw/Mn)が1.0〜4.0の範囲内であり、
    重量平均分子量に対するZ平均分子量の比(Mz/Mw)が1.0〜4.0の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 前記2以上の環状構造が結合した構造を有する単量体が、ナフタレン化合物、フルオレン化合物、ビフェニル化合物、アントラセン化合物、フェナントレン化合物、インデン化合物及びベンゾチオフェン化合物からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のゴム組成物。
  4. 前記炭化水素樹脂が、アニリン、メチルシクロヘキサン及び前記炭化水素樹脂の混合液(体積比2:1:1)が均一な溶液として存在する最低温度で測定される混合アニリン点の値が25℃〜100℃の範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載のゴム組成物。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載のゴム組成物をトレッドに使用したことを特徴とする空気入りタイヤ。
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