JPWO2018047365A1 - フィルタ清掃装置 - Google Patents

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Abstract

フィルタ清掃装置(20)は、フィルタ(21)に付着した埃(D)を清掃する。フィルタ清掃装置(20)は、フィルタ(21)の表面上の塵埃を除去する前面ブラシ(23)(埃取り部材)と、前面ブラシ(23)に沿うようにフィルタ(21)を移動させるフィルタ駆動ギア(24)(フィルタ駆動部)と、フィルタ(21)を間に挟んで前面ブラシ(23)と対向する位置に配置され、フィルタ(21)の移動に連動して回転する背面ローラ(41)(回転部材)とを備えている。

Description

本発明は、空気調和機などに備えられ、フィルタ上に付着した埃を除去するフィルタ清掃装置に関する。
空気調和機には、室内機の空気吸入口に、吸い込む空気に含まれている埃を除去するためのフィルタが備えられている。従来の空気調和機においては、フィルタに付着した埃の清掃は、手動によって行われていた。すなわち、人手によりフィルタを室内機から外して、手動でフィルタを清掃する必要があった。
しかし、室内機の設置箇所によってはフィルタを外す作業が困難であり、特に室内機が高所に設置されている場合には、フィルタの清掃は非常に手間のかかる作業である。そのため、昨今の空気調和機には、フィルタを外すことなく、装置内で自動的にフィルタを清掃する機能を備えているものもある。
例えば、特許文献1には、フィルタに付着した塵埃を自動的に除去するフィルタ清掃機構付きの空調室内機が開示されている。特許文献1に記載の空調室内機(2)は、フィルタ(21)を搬送させながら前記フィルタ(21)に付着した塵埃を除去する。この空調室内機(2)は、前記フィルタ(21)の網目に入り込む複数の細線部材(411a)を有し、回転時に前記網目と前記細線部材(411a)との噛み合いによって前記フィルタ(21)を搬送するローラー(41)と、前記フィルタ(21)を挟んで前記ローラー(41)と対峙する位置に配備されるブラシ(61)と、を備え、前記細線部材(411a)は、前記ローラー(41)から径に対して所定方向に傾いて突出しており、前記ブラシ(61)は、前記細線部材(411a)を起こす方向と逆の方向に回転する。
特開2011−80636号公報
上述の特許文献1のように、フィルタの自動清掃機能を備えている空気調和機には、フィルタを間に挟んでブラシと対向する位置に、フィルタを押さえるための回転部材(例えば、特許文献1のローラー41)が設けられている。この回転部材は、軸方向に長い円筒状に形成され、室内側熱交換器の前方に配置される。また、この回転部材には、円筒形状の長手方向の少なくとも一方の端部に、フィルタを搬送させるためのギア(例えば、特許文献1のローラーギア32)が設けられている。
そして、フィルタを間に挟んでブラシと対向する位置に配置された回転部材は、一般的に、フィルタを搬送させるためのギアと同軸上で回転する。そのため、回転部材の径は、ブラシの方へフィルタを押し出すために、ギアと略同一径となっている。
しかしながら、このような回転部材を設けることによって、室内側熱交換器への空気通路が塞がれることになる。すなわち、フィルタ清掃装置(特に、回転部材)が空気吸入口から室内側熱交換器に至る空気通路を狭めてしまうことになる。空気通路が狭くなることにより、空気調和機の性能低下につながる可能性が高くなる。
そこで、本発明では、空気通路が狭くなることを低減したフィルタ清掃装置を提供することを目的とする。
本発明の一局面にかかるフィルタ清掃装置は、フィルタに付着した埃を清掃するフィルタ清掃装置であって、フィルタの表面上の塵埃を除去する埃取り部材と、前記埃取り部材に沿うように前記フィルタを移動させるフィルタ駆動部と、前記フィルタを間に挟んで前記埃取り部材と対向する位置に配置され、前記フィルタの移動に連動して回転する回転部材とを備えている。
上記の本発明の一局面にかかるフィルタ清掃装置において、前記フィルタには、前記フィルタの移動方向に沿って複数の突起部が形成され、前記フィルタ駆動部は、前記突起部と噛み合う回転ギアを有しており、前記回転部材の径は、前記回転ギアの径よりも小さくなっていてもよい。
上記の本発明の一局面にかかるフィルタ清掃装置では、側面視において、前記回転ギアの内側に前記回転部材が位置していてもよい。
上記の本発明の一局面にかかるフィルタ清掃装置において、前記フィルタには、前記フィルタの移動方向に沿って複数の突起部が形成されており、前記回転部材は、前記突起部と噛み合うギアを有していてもよい。なお、前記回転部材のギアと噛み合う前記突起部は、前記フィルタ駆動部の回転ギアと噛み合う前記突起部と、同一の部材であってもよいし、別の部材であってもよい。
上記の本発明の一局面にかかるフィルタ清掃装置において、前記回転部材の表面には、ブラシが設けられていてもよい。
上記の本発明の一局面にかかるフィルタ清掃装置では、前記回転部材の表面に設けられたブラシと前記フィルタの裏面とが接触することによって、前記回転部材は回転してもよい。
本発明の一局面によれば、フィルタを通して外部の空気を取り込む空気調和機の空気通路が狭くなることを低減することができる。
本発明の一実施形態にかかる空気調和機の室内機の外観を示す斜視図である。 図1に示す室内機の前面パネルを開けた状態を示す斜視図である。 図1に示す室内機の内部構成を示す断面図である。この図では、フィルタ駆動部の回転ギア配置部分の断面構成を示す。 図1に示す室内機に備えられたフィルタ及びフィルタ清掃装置を示す斜視図である。 図4に示すフィルタ清掃装置において、ダストボックスの一つを取り外した状態を示す斜視図である。 図4に示すフィルタ清掃装置のフィルタ支持体部分を示す斜視図である。 図1に示す室内機の一部分の内部構成を示す断面図である。この図では、背面ローラの取り付け部分の断面構成を示す。 図6に示すフィルタ支持体の左側を示す正面図である。 (a)は、図4に示すフィルタおよびフィルタ清掃装置の断面構成を模式的に示す図である。(b)は、フィルタ駆動ギアと背面ローラの回転ギアと位置関係を示す模式図である。 第1の実施形態にかかる室内機に備えられたフィルタの構成を示す斜視図である。 第1の実施形態にかかる室内機に備えられたフィルタの構成を示す平面図である。 第2の実施形態にかかる室内機に備えられたフィルタ清掃装置のフィルタ支持体部分の左側を示す斜視図である。 第2の実施形態にかかる室内機に備えられたフィルタの構成を示す斜視図である。 第2の実施形態にかかる室内機に備えられたフィルタの構成を示す平面図である。 第3の実施形態にかかる室内機に備えられたフィルタ清掃装置のフィルタ支持体部分の左側を示す斜視図である。 第3の実施形態にかかる室内機に備えられたフィルタの構成を示す斜視図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
〔第1の実施形態〕
第1の実施形態では、フィルタを自動で清掃するためのフィルタ清掃装置を内蔵している空気調和機を例に挙げて説明する。図1は、本実施の形態に係る空気調和機の室内機1の外観構成を示す。図2には、室内機1の前面パネル11を開けた状態を示す。図3には、室内機1の内部の構成を示す。
<空気調和機の全体構成>
先ず、本実施の形態にかかる空気調和機の全体構成について説明する。本実施の形態にかかる空気調和機は、セパレート式の空気調和機であって、主として、室内機1と室外機(図示せず)とから構成されている。
室外機には、圧縮機、室外側熱交換器、四方弁、室外ファンなどが備えられている。これらと室内機1側に備えられた室内側熱交換器31(図3参照)とによって冷凍サイクルが形成される。
次に、室内機1の構成について、図1、図2および図3を用いて説明する。図1に示すように、室内機1は、略直方体状の形状を有しており、通常、部屋の壁の上部に掛けられて使用される。上述したように、室内機1内には室内側熱交換器31が備えられている。この室内側熱交換器31は、冷媒配管(図示せず)を介して室外機側の圧縮機などと接続されている。これにより、この室内機1と室外機とは、冷凍サイクルを構成し、その結果、空気調和機として機能する。なお、冷凍サイクルを制御する制御部は、室内機1内の電装品ユニットに設けられる。
図3に示すように、室内機1は、主として、筐体10、フィルタ清掃装置20、フィルタ21、空気調和ユニット30、および電装品ユニット(図示せず)などを備えている。以下、これらの各構成部材についてそれぞれ詳述する。
筐体10は、略直方体状の樹脂成形品である。図1に示すように、筐体10は、主として、前面パネル11、本体パネル12、および背面パネル13で構成されている。図3に示すように、筐体10の内部には、フィルタ清掃装置20、フィルタ21、空気調和ユニット30、および電装品ユニットなどが収容されている。
なお、説明の便宜上、前面パネル11が配置されている側を室内機1の前面側とし、背面パネル13が配置されている側を室内機1の背面側とする。そして、室内機1の前面側から背面側、または背面側から前面側へ向かう方向のことを、前後方向という。また、室内機1の通常の設置状態において、上方から下方または下方から上方へ向かう方向のことを、上下方向または鉛直方向という。また、この上下方向に交差または直交する方向のことを、水平方向または左右方向という。
筐体10の上面には、吸込み口14が設けられている。この吸込み口14から、室内機1が設置されている室内の空気が室内機1内に取り込まれる。そして、図3に示すように、この吸込み口14の真下には、フィルタ21が配置されている。
前面パネル11は、筐体10の前面(正面)に位置する。前面パネル11は、本体パネル12に対して開閉可能に取り付けられている。図2には、前面パネル11が開いている状態を示す。図2に示すように、前面パネル11の裏面側には、フィルタ清掃装置20のダストボックス22R・22Lが配置されている。
また、本体パネル12の下部には、吸込み口から吸い込んだ空気を送出する吹出口が設けられており、吹出口にフラップ15が開閉可能に設けられている。フラップ15には、駆動モータ(図示せず)が連結されている。駆動モータは、信号線を介して電装品ユニットに通信接続されており、空気調和機の運転中、電装品ユニット内の制御部からの制御信号に従ってフラップ15の回動角度を調節する。
例えば、冷房運転時には、電装品ユニット内の制御部は、フラップ15を開け、フラップ15が冷風を斜め上方向に導き、冷風が天井に沿って吹き出すように、フラップ15の回動角度を調節する。暖房運転時には、電装品ユニット内の制御部は、フラップ15を開け、フラップ15が前方に向かって吹き出される温風を押さえ込み、温風を床面方向に導くように、フラップ15の回動角度を調節する。なお、冷房運転の初期時には、冷風が床面方向に吹き出されるようにフラップ15の回動角度を調節し、急速冷房を行ってもよい。また、フラップ15は、運転停止時には閉状態となって、吹出し口を閉じる。
空気調和ユニット30は、図3に示すように、主として、室内側熱交換器31、およびクロスフローファン32を備えている。
室内側熱交換器31は、複数の熱交換器を、クロスフローファン32を覆う屋根(逆V字状)のように組み合わせたものである。なお、各熱交換器は、左右両端で複数回折り返された伝熱管(図示せず)に多数の放熱フィン(図示せず)が取り付けられたものであって、冷房運転時には蒸発器として機能し、暖房運転時には凝縮器として機能する。
クロスフローファン32は、駆動モータ(図示せず)に連結されている。そして、クロスフローファン32は、空気調和機の運転中、その駆動モータによって回転駆動され、室内の空気を筐体10に吸い込んで室内側熱交換器31に供給すると共に、室内側熱交換器31で熱交換された空気を室内に送出する。なお、駆動モータは、信号線を介して電装品ユニットに通信接続されており、電装品ユニット内の制御部から送信される制御信号に従って動作する。
電装品ユニットは、例えば、筐体10内の右側端部に配置される。電装品ユニットは、中央処理演算部(制御部)、信号送受信部などで構成されている。電装品ユニットは、信号線を介して、冷凍サイクルの各構成部材と接続されている。そして、電装ユニット内の制御部は、使用者の指示、および室温や外気温を検出する温度センサ等の各種センサの検出信号に基づいて、冷凍サイクルを制御し、冷房運転および暖房運転を行う。
また、電装品ユニットは、信号線を介して、クロスフローファン32の駆動モータ、フラップ15の駆動モータ、フィルタ清掃装置20の駆動モータ、フィルタ清掃装置20内の各部材の電源部などとも接続されている。
フィルタ21は、吸込み口14と室内側熱交換器31との間に設けられている。説明の便宜上、吸込み口14と対向しているフィルタ21の面を表面とし、室内側熱交換器31と対向しているフィルタ21の面をフィルタの裏面とする。図3に示すように、フィルタ21は、筐体10に設けられた吸込み口14の形状に沿うように配置されている。フィルタ21は、吸込み口14から室内機1の内部に取り込まれる空気に含まれる埃や塵を捕捉する。これにより、室内機1の内部に取り込まれる空気中の埃や塵の量を減らすことができる。
本実施形態にかかる室内機1には、2つのフィルタ21が、左右に並んで配置されている(図4参照)。右側および左側のフィルタをそれぞれ区別して説明する場合には、左側フィルタを21Lとし、右側フィルタを21Rとする。なお、本発明の一態様の空気調和機におけるフィルタの個数及び配置は、これに限定はされない。例えば、吸込み口14の全領域をカバーするような1枚のフィルタで構成してもよい。
フィルタ清掃装置20は、フィルタ21上に付着した埃や塵などを除去する装置である。フィルタ清掃装置20には、矩形の板状を有するフィルタ21が、フィルタ清掃装置20の形状に沿うように取り付けられている。フィルタ清掃装置20には、フィルタ21上に付着した埃、塵、ゴミなどを収容するダストボックス22が備えられている。ダストボックス22は、各フィルタ21に対してそれぞれ設けられている。すなわち、本実施形態の室内機1には、右側のフィルタ21Rと左側のフィルタ21Lのそれぞれに対して、ダストボックス22が1個ずつ設けられている。なお、左右のダストボックスを区別して称する場合には、右側ダストボックスを22Rとし、左側ダストボックスを22Lと呼ぶ(図2、図4など参照)。
<フィルタ清掃装置について>
続いて、室内機1に備えられているフィルタ21およびフィルタ清掃装置20のより具体的な構成について、図4から図11を参照しながら説明する。
図4には、フィルタ清掃装置20の全体構成(フィルタ21Rおよび21Lを含む)を示す。図5には、フィルタ清掃装置20の本体部分から右側のダストボックス22Rを取り外した状態を示す。図6には、フィルタ清掃装置20のフィルタ支持体25を示す。図7には、フィルタ清掃装置20を構成する前面ブラシ23、フィルタ駆動ギア24、および背面ローラ41などのより具体的な構成を示す。図8には、フィルタ駆動ギア24、および背面ローラ41のより具体的な構成を示す。図9(a)には、フィルタ21上の埃を前面ブラシ23によって掻き落とす様子を示す。図9(b)には、フィルタ駆動ギア(フィルタ駆動部)24および背面ローラ41(回転部材)の回転ギア41aを示す。
フィルタ清掃装置20は、主として、フィルタ21の前面側に配置されている。空気調和機が空調運転を行っている状態では、図3および図4などに示すように、フィルタ21は、その前方側の端部部分のみがフィルタ清掃装置20と重なるような位置関係で配置されている。そして、フィルタ清掃装置20によってフィルタ21の清掃が行われる際には、フィルタ21は駆動モータ24Mによって駆動されて移動し、フィルタ21の表面全体がフィルタ清掃装置20の前面ブラシ23上を通過するように構成されている。
フィルタ21は、メッシュ部51と、メッシュ部51の周囲を取り囲む枠体(枠部)52とで構成されている。図10および図11には、フィルタ21のより具体的な構成を示す。
図10および図11に示すように、枠体52は、縦方向(移動方向に平行な方向)の枠部分である縦枠52Vと、横方向(移動方向に交差する方向)の枠部分である横枠52Hとからなる。フィルタ21は、後述するフィルタ支持体25に着脱可能に支持されている。
メッシュ部51は、例えば、ポリエチレンテレフタレートで網目状に形成され、枠体52は、例えば、ポリプロピレン樹脂などの合成樹脂で形成される。またあるいは、メッシュ部51と枠体52とは、ポリプロピレン樹脂等の合成樹脂により一体的に成形されてもよい。
また、枠体52は、複数のリブ53を有している。各リブ53は、枠体52の内部を縦または横に略等間隔に延びており、これにより、メッシュ部51の表面は碁盤目状に区画される。この構成により、フィルタ21の強度が高まる。
リブ53は、フィルタ21の裏面側に設けられていることが好ましい。これにより、メッシュ部51の表面を、略面一とすることができる。フィルタ21の表面が略面一であることによって、フィルタ21の表面に付着した埃や塵などを、フィルタ清掃装置20によってより容易に取り除くことができる。
また、本実施形態では、枠体52の縦枠52Vの裏面側に、複数のラック(突起部)54が形成されている。このようなラック54は、フィルタ21の移動を駆動するフィルタ駆動ギア24と噛み合う。そして、駆動モータ24Mによってフィルタ駆動ギア24が回転駆動されると、これに連動して、フィルタ21がフィルタ支持体25のガイド25a(図3など参照)に沿って移動する。すなわち、駆動モータ24Mによってフィルタ駆動ギア24が回転駆動されると、フィルタ21がフィルタ支持体25のガイド25aに沿って、室内機1内を前後方向に移動するとともに、室内機1内を上下方向に移動する。
次に、フィルタ清掃装置20の構成について説明する。図3に示すように、フィルタ清掃装置20は、主な構成部材として、ダストボックス22、前面ブラシ(埃取り部材)23、フィルタ駆動ギア24、背面ローラ(回転部材)41(図5参照)、およびフィルタ支持体25などを備えている。
ダストボックス22は、前面ブラシ23によってフィルタ21表面から除去された埃、塵、ゴミなどを、その内部に集積させる。ダストボックス22は、フィルタ21の表面側の前方部に、配置されている。そして、ダストボックス22(具体的には、右側のダストボックス22Rと左側のダストボックス22L)は、フィルタ21の左右方向(水平方向)に沿って、フィルタ21の一端部から他端部に延びるように配置されている(図4参照)。
ダストボックス22は、フィルタ清掃装置20に対して、取り外し可能に取り付けられている。具体的には、図5に示すように、ダストボックス22は、フィルタ清掃装置20のフィルタ支持体25のダストボックス収容部29に配置される。なお、ダストボックス22には、ダストボックス22を室内機1に対して固定させるためのロック機構(図示せず)が設けられている。そして、例えば、ダストボックス22の上方中央部に設けられたロック解除レバー71を、下方に下ろすことで、ロック機構のロックを解除することができる。これにより、使用者は、例えば、ダストボックス22内の集積された埃を捨てる場合などに、ダストボックス22を室内機1の本体部分から取り外すことができる。
前面ブラシ23は、細長い円筒形状(円柱形状)を有している。前面ブラシ23は、ダストボックス22の左右方向(水平方向)に沿って、各ダストボックス22(22Rおよび22L)の一端部から他端部に延びるように配置されている。
前面ブラシ23は、その先端(または表面)がフィルタ21の表面と接触するように配置され、フィルタ21上に付着した埃Dを掻き取る(図9(a)参照)。前面ブラシ23は、例えば、適度な剛性を有する繊維(例えば、ナイロンなどの合成繊維、動物毛などの天然繊維)を複数本束ねて得られるブラシ毛23a(図9(a)参照)、パイル状に起毛させた繊維(例えば、ナイロンなどの合成繊維、動物毛などの天然繊維)などで形成することができる。
また、前面ブラシ23は、内部に回転するローラを有している。言い換えると、回転するローラの表面に前面ブラシ23を構成するブラシ毛が埋め込まれている。そのため、ローラの回転に合わせて、ローラの表面に位置する前面ブラシ23も回転する。ローラは、駆動モータ23Mによって駆動される。駆動モータ23Mは、正転のみ可能なモータであって、清掃運転中、前面ブラシ23を矢印R1方向に回転させ続ける(図9(a)参照)。
フィルタ駆動ギア24は、フィルタ21を間に挟んで、前面ブラシ23と対向する位置に配置されている(図9(a)参照)。図6および図8などに示すように、フィルタ駆動ギア24は、シャフト部24aとギア部(回転ギア)24bとで構成されている。
シャフト部24aは、フィルタ支持体25に取り付けられており、フィルタ21の左右方向(水平方向)に沿って配置されている(図6参照)。具体的には、右側フィルタ21R側のシャフト部24aは、フィルタ支持体25の右側壁部26から中央壁部27にまで延びている。また、左側フィルタ21L側のシャフト部24aは、フィルタ支持体25の中央壁部27から左側壁部28にまで延びている。シャフト部24aは、駆動モータ24Mによって駆動される。これにより、フィルタ駆動ギア24は回転する。
シャフト部24aの両端部には、ギア部24bが設けられている。駆動モータ24Mによって回転するシャフト部24aに連動して、ギア部24bも回転する。ギア部24bは、フィルタ21の縦枠52Vに設けられた複数のラック(突起部)54と対向するように配置されている。すなわち、フィルタ21の各ラック54は、フィルタ駆動ギア24のギア部24bの各歯と噛み合う。これにより、駆動モータ24Mによってフィルタ駆動ギア24が回転駆動されると、これに連動して、フィルタ21がフィルタ支持体25のガイド25aに沿って移動する。
駆動モータ24Mは、正転・逆転切り換え可能なモータであって、上述の通り、フィルタ駆動ギア24を回転させることによって、フィルタ21をフィルタ支持体25のガイド25aに沿って移動させる。なお、具体的には、駆動モータ24Mが正転されると、フィルタ21は、ガイド25aに沿って前方および下方に移動する(図9(a)の矢印M方向)。その結果、フィルタ21上に堆積している塵埃が下から順に前面ブラシ23によってダストボックス22内に掻き落とされる(図9(a)参照)。一方、駆動モータ24Mが逆転されると、フィルタ21は、ガイド25aに沿って後方および上方に移動する。その結果、清掃済みのフィルタ21が規定の位置に戻される。
背面ローラ41は、フィルタ21を間に挟んで前面ブラシ23と対向する位置に配置されている(図9(a)参照)。例えば、背面ローラ41は、フィルタ駆動ギア24のシャフト部24aの前方側の斜め下方に配置されている。背面ローラ41は、細長い円筒形状(円柱形状)を有している。背面ローラ41は、フィルタ21の左右方向(水平方向)に沿って、フィルタ21の一端部側から他端部側に延びるように配置されている。なお、背面ローラ41は、フィルタ駆動ギア24のギア部24bの内側に配置されている。
背面ローラ41は、長手方向の両端部にギア41aを有している。本実施形態では、背面ローラ41は、フィルタ21によって回転駆動される。すなわち、背面ローラ41は、フィルタ21の移動に連動して回転する。具体的には、背面ローラ41の両端に設けられたギア41aが、フィルタ21の縦枠52Vに形成されたラック54と噛み合うことで、フィルタ21の移動に連動して背面ローラ41が回転する。
なお、ラック54は、フィルタ駆動ギア24のギア部24bとも噛み合う。そのため、ラック54は、フィルタ駆動ギア24のギア部24bと背面ローラ41のギア41aとかみ合うために必要な幅(例えば、図11などの幅W1)を有している。そして、上述したように、フィルタ21は、フィルタ駆動ギア24によって駆動されて移動する。すなわち、フィルタ駆動ギア24の回転に合わせてラック54が上下および前後方向に送られる。これにより、ラック54と噛み合うもう一つのギア(すなわち、背面ローラ41のギア41a)も回転する。なお、ラック54は、フィルタ駆動ギア24のギア部24bとかみ合う部分Aと背面ローラ41のギア41aとかみ合う部分Bとに分け、部分Aと部分Bとの間に隙間を設けてもよい(図11参照)。
フィルタ支持体25は、フィルタ21を支持している。フィルタ支持体25には、フィルタ清掃時に、フィルタ21の移動を案内するガイド25aが備えられている。ガイド25aは、駆動モータ24Mによってフィルタ21を移動させる際において、フィルタ21を規定の方向に沿って移動させるために形成されている。
また、フィルタ支持体25は、右側壁部26、中央壁部27、および左側壁部28を有している。
右側壁部26は、フィルタ支持体25の右側縁部において前後方向に延びる側壁である。この右側壁部26の左側すなわち内側には、ガイド25aが配置されている。また、図4に示すように、右側壁部26には、駆動モータ23M、右側のフィルタ21Rの移動を駆動する駆動モータ24M、およびその他のフィルタ清掃装置駆動用の部材を搭載した駆動ユニット60が設けられている。
左側壁部28は、フィルタ支持体25の左側縁部において前後方向に延びる側壁である。この左側壁部28の右側すなわち内側には、ガイド25aが配置されている。また、図示はしていないが、左側壁部28には、左側のフィルタ21Lの移動を駆動する駆動モータ24M、およびその他のフィルタ駆動用の部材を搭載した駆動ユニットが設けられている。なお、左側のダストボックス22Lに配置される前面ブラシ23の回転駆動は、右側壁部26に設けられた駆動ユニット60内の駆動モータ23Mによって駆動される。この場合、駆動モータ23Mの回転力は、右側のダストボックス22Rに配置される前面ブラシ23から、駆動ギアを介して、左側のダストボックス22Lに配置される前面ブラシ23に伝達される。
中央壁部27は、フィルタ支持体25の左右方向の略中央部において前後方向に延びる壁部である。そして、この中央壁部27の両側には、ガイド25aがそれぞれ配置されている。なお、これらのガイド25aは、左側壁部28のガイド25aおよび右側壁部26のガイド25aと同一の形状を呈している。そして、左側のガイド25aは左側壁部28のガイド25aと互いに対向し、右側のガイド25aは右側壁部26のガイド25aと互いに対向している。すなわち、2つのフィルタ21R・21Lのうち一方(21L)は中央壁部27の左側のガイド25aと左側壁部28のガイド25aとによって案内され、他方(21R)は中央壁部27の右側のガイド25aと右側壁部26のガイド25aとによって案内されることになる。
また、フィルタ支持体25には、その前面側の下部に、ダストボックス22を載置するためのダストボックス収容部29が設けられている。ダストボックス収容部29は、右側壁部26と中央壁部27との間、および、左側壁部28と中央壁部27との間にそれぞれ設けられている。右側壁部26と中央壁部27との間のダストボックス収容部29には、ダストボックス22Rが載置され、左側壁部28と中央壁部27との間のダストボックス収容部29には、ダストボックス22Lが載置される。
<背面ローラについて>
続いて、背面ローラ41のより具体的な構成について説明する。背面ローラ41は、ギア41a、ブラシ41b、および回転軸41pなどを有している。
上述したように、ギア41aは、背面ローラ41の両端部に位置する。そして、図8に示すように、ギア41aは、フィルタ駆動ギア24のギア部24bの内側に位置する。
ブラシ41bは、背面ローラ41の表面に設けられている。ブラシ41bは、例えば、適度な剛性を有する繊維(例えば、ナイロンなどの合成繊維、動物毛などの天然繊維)を複数本束ねて得られるブラシ毛で形成されている(図9(a)参照)。ブラシ41bは、前面ブラシ23と同じ素材で形成してもよい。
背面ローラ41の表面のブラシ41bは、フィルタ21の裏面と接触するように配置されている。そして、清掃運転中、フィルタ21の移動に連動して背面ローラ41は回転する。これにより、前面ブラシ23と背面ローラ41との間に配置されたフィルタ21では、裏面側のブラシ41bの作用によって、表面に付着している埃や塵などが、前方側へ押し出される。そのため、前面ブラシ23によるフィルタ21表面上での回転動作により、フィルタ21上にある程度強力に付着している埃も掻き取ることができる。
回転軸41pは、ブラシ41bの内側に位置する。言い換えると、回転軸41pの表面にブラシ41bを構成するブラシ毛が埋め込まれている。回転軸41pは、背面ローラ支持部42に対して回転可能に取り付けられている。
なお、本実施形態では、上記のようにフィルタ21の裏面側に配置される回転部材として、表面にブラシ41bを有する背面ローラ41を用いている。しかし、本発明の一態様においては、フィルタ21の裏面側に配置する回転部材の表面には、ブラシが設けられていなくてもよい。
背面ローラ41は、背面ローラ支持部42によってフィルタ支持体25に対して取り付けられている。背面ローラ支持部42は、背面ローラ41を、その両端部で支持している。図8に示すように、背面ローラ支持部42は、フィルタ駆動ギア24のギア部24bと、背面ローラ41のギア41aとの間に配置されている。図7には、背面ローラ支持部42周辺の構成を示す。
図7に示すように、背面ローラ支持部42は、フィルタ支持体25に設けられたガイド25aに取り付けられている。そして、背面ローラ支持部42は、ガイド25aの先端下方部から前方へ突出するように配置されている。背面ローラ41の回転軸41pは、背面ローラ支持部42の先端部分に回転可能な状態で取り付けられている。
なお、図9(a)に示すように、背面ローラ41の径(断面径)は、フィルタ駆動ギア24のギア部24bの径よりも小さくなっている。そのため、フィルタ駆動ギア24と一体的に背面ローラが設けられている場合と比較して、背面ローラの容積を小さくすることができる。そのため、本実施形態の構成によれば、吸込み口14から室内機1内に取り込まれる空気の通路における背面ローラ41の専有容積を小さくすることができる。したがって、空気通路が狭くなることにより、空気調和機の吸込み抵抗が増加し、空気調和機の送風性能低下につながる可能性を低減させることができる。
また、本実施の形態では、背面ローラ41の径(断面径)は、図7に示すようにフィルタ駆動ギア24のギア部24bの径の半分よりも小さくなっている。これにより、背面ローラ41の本体部分(回転軸41p)がフィルタ駆動ギア24のシャフト部24aに当たることを抑えることができる。なお、背面ローラ41のブラシ毛の先端については、シャフト部24aにある程度当たってもよい。これに加え、側面視において、背面ローラ41を、フィルタ駆動ギア24のギア部24bの内側に配置することができる。
また、背面ローラ41の配置位置は、フィルタ21を間に挟んで前面ブラシ23と対向する位置であればよい。これにより、フィルタ21に強固に付着した埃などを、背面ローラ41によって前面ブラシ23側へ押し出すことができる。
なお、図9(a)に示すように、フィルタ清掃装置20を側面側から見た場合に(側面視において)、背面ローラ41は、フィルタ駆動ギア24のギア部24bの内側に位置することが好ましい。ここで、「背面ローラが、フィルタ駆動ギアのギア部の内側に位置する」とは、側面視において、フィルタ駆動ギアのギア部の回転軌跡の内側(回転軌跡の範囲内)に背面ローラが位置するように配置されていることを意味する。これにより、背面ローラ41を設けることによって、吸込み口14から取り込まれる空気の通路が狭められることを抑え、空気調和機の吸込み抵抗が増加することを抑えることができる。
<フィルタおよび背面ローラの動作について>
続いて、フィルタ21および背面ローラ41の動作について、図9(a)などを参照しながら説明する。上述したように、フィルタ21は、フィルタ駆動ギア24の回転動作によって移動する。具体的には、フィルタ21の縦枠52Vに設けられた各ラック54が、フィルタ駆動ギア24のギア部24bと噛み合うことで、ギア部24bの回転(例えば、矢印R2方向の回転)に連動して、フィルタ21が矢印M方向に移動する。
また、フィルタの縦枠52Vに設けられた各ラック54は、ギア部24bと隣り合うように位置する背面ローラ41のギア41aとも噛み合う。そのため、フィルタ21の移動動作に伴う各ラック54の移動に連動して、ギア41aが回転する。これにより、背面ローラ41も、フィルタ21の動き(矢印M)に連動して、矢印R3方向に回転する。
なお、図9(a)に示す前面ブラシ23、フィルタ駆動ギア24および背面ローラ41の回転方向は、本発明の一例である。そのため、前面ブラシ23と、フィルタ駆動ギア24および背面ローラ41とは、互いに異なる方向に回転してもよい。この場合、ラック54とギア41aとの間に一つギアを追加する、あるいは、ギア41を追加のモータで駆動することになる。ただし、このようにした場合に、同方向に回転させる場合と比べて、フィルタの搬送により大きな力が必要となる。
また、フィルタ駆動ギア24の回転方向と背面ローラ41の回転方向とは、同じ方向とすることが好ましい。これにより、フィルタ21の裏面と背面ローラ41上のブラシ41bとの間の摩擦を抑えることができる。
さらに、フィルタ駆動ギア24のギア部24bの各歯のピッチP1と、背面ローラ41のギア41aの各歯のピッチP2とは、各ラック54間の間隔に合わせて、略同一にすることが好ましい(図9(b)参照)。これにより、フィルタ21の移動速度と、背面ローラ41の回転速度を合わせることができる。そのため、フィルタ21上に発生する静電気の量を抑えることができる。
なお、本実施形態では、上述のように、フィルタ21の縦枠52Vに設けられた各ラック54は、ギア部24bおよびギア41aの両方に噛み合う。したがって、ラック54の水平方向の幅W1は、一般的なフィルタ(例えば、図16に示すフィルタ221)のラック254の幅W2と比較して大きくなっている。
なお、本実施形態では、背面ローラ41の回転は、フィルタ21のラック54を介して伝達される駆動モータ24Mの駆動力を用いて行われる。しかし、本発明の態様はこのような構成に限定はされない。例えば、背面ローラ41に専用の駆動モータを設け、フィルタ21の移動とは別の駆動系によって背面ローラ41を回転させてもよい。
以上のように、本実施形態のフィルタ清掃装置20は、前面ブラシ23(埃取り部材)に沿うようにフィルタ21を移動させるフィルタ駆動ギア24(フィルタ駆動部)と、フィルタ21を間に挟んで前面ブラシ23と対向する位置に配置され、フィルタ21の移動に連動して回転する背面ローラ41(回転部材)とを備えている。この構成によれば、フィルタ駆動ギア24(フィルタ駆動部)と背面ローラ41(回転部材)とを別々の部材で構成することができる。そのため、フィルタ21を挟んで前面ブラシ23(埃取り部材)と対向する位置に配置される回転部材の径を小さくすることができる。したがって、フィルタ21を通して外部の空気を取り込む際の空気調和機の吸込み抵抗の増加を抑えることができる。
〔第2の実施形態〕
本発明の第2の実施形態について、図12から図14を参照しながら説明する。第2の実施形態では、空気調和機の室内機1内のフィルタ清掃装置の構成が、第1の実施形態とは異なっている。それ以外の構成については、第1の実施形態と同じ構成が適用できる。そこで、以下では、第2の実施形態にかかるフィルタ清掃装置120の構成を中心に説明する。第1の実施形態と同じ構成が適用できる構成部材については、第1の実施形態と同じ符号を付し、その説明を省略する。
図12には、第2の実施形態にかかる室内機1に備えられているフィルタ清掃装置120の一部分を示す。フィルタ清掃装置120は、主な構成部材として、ダストボックス22、前面ブラシ(埃取り部材)23、フィルタ駆動ギア124、背面ローラ(回転部材)141、およびフィルタ支持体125などを備えている。ダストボックス22、前面ブラシ(埃取り部材)23、およびフィルタ支持体125(フィルタ支持体25に対応)については、第1の実施形態と同様の構成が適用できる。
第1の実施形態と同様に、フィルタ駆動ギア124は、フィルタ121を間に挟んで、前面ブラシ23と対向する位置に配置されている。図12に示すように、フィルタ駆動ギア124は、シャフト部124aとギア部(回転ギア)124bとで構成されている。
シャフト部124aは、フィルタ121の左右方向(水平方向)に沿って配置されている。シャフト部124aは、駆動モータ24Mによって駆動される。これにより、フィルタ駆動ギア124は回転する。
シャフト部124aの両端部には、ギア部124bが設けられている。駆動モータ24Mによって回転するシャフト部124aに連動して、ギア部124bも回転する。ギア部124bは、フィルタ121の縦枠152Vに設けられた複数のラック(突起部)154と対向するように配置されている。すなわち、フィルタ121の各ラック154は、フィルタ駆動ギア124のギア部124bの各歯と噛み合う。これにより、駆動モータ24Mによってフィルタ駆動ギア124が回転駆動されると、これに連動して、フィルタ121がフィルタ支持体125のガイド25aに沿って移動する。
背面ローラ141は、フィルタ121を間に挟んで前面ブラシ23と対向する位置に配置されている。例えば、図12に示すように、背面ローラ141は、フィルタ駆動ギア124のシャフト部124aの前方側の斜め下方に配置されている。背面ローラ141は、細長い円筒形状(円柱形状)を有している。背面ローラ141は、フィルタ121の左右方向(水平方向)に沿って、フィルタ121の一端部から他端部に延びるように配置されている。
背面ローラ141は、長手方向の略中央部にギア141aを有している。また、第1の実施形態と同様に、背面ローラ141の表面には、ブラシ141bが設けられている。また、第1の実施形態と同様に、背面ローラ141は、背面ローラ支持部142によってフィルタ支持体125に対して取り付けられている。なお、図示はしていないが、ブラシ141bの内側には、回転軸が設けられている。そして、回転軸は、背面ローラ支持部142に対して回転可能に取り付けられている。これにより、背面ローラ141は回転する。
第1の実施形態と同様に、背面ローラ141は、フィルタ121によって回転駆動される。すなわち、背面ローラ141は、フィルタ121の移動に連動して回転する。具体的には、背面ローラ141に設けられたギア141aが、フィルタ121に形成された第2のラック155と噛み合うことで、フィルタ121の移動に連動して背面ローラ141が回転する。
続いて、本実施形態のフィルタ清掃装置120に備えられているフィルタ121の構成について説明する。図13および図14には、フィルタ121の構成を示す。フィルタ121は、メッシュ部151と、メッシュ部151の周囲を取り囲む枠体(枠部)152とで構成されている。
枠体152は、縦方向(移動方向に平行な方向)の枠部分である縦枠152Vと、横方向(移動方向に交差する方向)の枠部分である横枠152Hとからなる。フィルタ121は、フィルタ支持体125に着脱可能に支持されている。
メッシュ部151は、例えば、ポリエチレンテレフタレートで網目状に形成され、枠体52は、例えば、ポリプロピレン樹脂などの合成樹脂で形成される。またあるいは、メッシュ部151と枠体152とは、ポリプロピレン樹脂等の合成樹脂により一体的に成形されてもよい。
また、枠体152は、複数のリブ153を有している。各リブ153は、枠体152の内部を縦または横に略等間隔に延びており、これにより、メッシュ部151の表面は碁盤目状に区画される。この構成により、フィルタ121の強度が高まる。
リブ153は、フィルタ121の裏面側に設けられている。本実施形態では、縦方向(移動方向に平行な方向)に延びるリブ153のうちの中央に位置するリブ153Cに、複数の第2のラック(突起部)155が形成されている。第2のラック155は、背面ローラ141に設けられたギア141aと対応する位置に配置され、ギア141aと噛み合う。これにより、フィルタ121が移動することによって第2のラック155と噛み合うギア141aが回転する。
また、枠体152の縦枠152Vの裏面側には、複数のラック(突起部)154が形成されている。ラック154は、フィルタ121の移動を駆動するフィルタ駆動ギア124と噛み合う。そして、駆動モータ24Mによってフィルタ駆動ギア124が回転駆動されると、これに連動して、フィルタ121がフィルタ支持体125のガイド25aに沿って移動する。すなわち、駆動モータ24Mによってフィルタ駆動ギア124が回転駆動されると、フィルタ121がフィルタ支持体125のガイド25aに沿って、室内機1内を前後方向に移動するとともに、室内機1内を上下方向に移動する。
以上のように、本実施形態にかかるフィルタ清掃装置120では、フィルタ121の中央部において縦方向に延びるリブ153Cに形成された第2のラック155によって、背面ローラ141の回転が行われる。この場合、背面ローラ141には、1個のギア141aのみを設ければよい。これにより、フィルタ121の移動に連動して、背面ローラ141を回転させることができる。
このように、本発明の一態様にかかるフィルタ清掃装置では、第1の実施形態のように、フィルタ21の縦枠52Vに形成されたラック54が、背面ローラ41のギア41aと噛み合うことによって、背面ローラ41を回転させてもよい。また、第2の実施形態のように、フィルタ121の縦枠152Vに形成されたラック154とは別に、例えば、フィルタ121のリブ153に第2のラック155を形成してもよい。そして、第2のラック155が、背面ローラ141のギア141aと噛み合うことによって、背面ローラ141を回転させてもよい。第2の実施形態の構成によれば、フィルタ121の縦枠152Vの幅を、第1の実施形態のフィルタ21の縦枠52Vの幅W1と比較して、小さくすることができる。
なお、本実施形態では、背面ローラ141のギア141aは、背面ローラ141の長手方向の略中央部に1個形成されている。しかし、本発明の態様はこの構成に限定はされない。他の構成例では、背面ローラ141のギア141aは、背面ローラ141の長手方向の略中央部の両脇に2個以上形成することもできる。この場合、ギア141aは、フィルタ121のリブ153と対応する位置に形成することが好ましい。これにより、リブ153上に、ギア141aと噛み合う第2のラック155を形成することができる。
〔第3の実施形態〕
本発明の第3の実施形態について、図15および図16を参照しながら説明する。第3の実施形態では、空気調和機の室内機1内のフィルタ清掃装置の構成が、第1の実施形態とは異なっている。それ以外の構成については、第1の実施形態と同じ構成が適用できる。そこで、以下では、第3の実施形態にかかるフィルタ清掃装置220の構成を中心に説明する。第1の実施形態と同じ構成が適用できる構成部材については、第1の実施形態と同じ符号を付し、その説明を省略する。
図15には、第3の実施形態にかかる室内機1に備えられているフィルタ清掃装置220の一部分を示す。フィルタ清掃装置220は、主な構成部材として、ダストボックス22、前面ブラシ(埃取り部材)23、フィルタ駆動ギア224、背面ローラ(回転部材)241、およびフィルタ支持体225などを備えている。ダストボックス22、前面ブラシ(埃取り部材)23、およびフィルタ支持体225(フィルタ支持体25に対応)については、第1の実施形態と同様の構成が適用できる。
第1の実施形態と同様に、フィルタ駆動ギア224は、フィルタ221を間に挟んで、前面ブラシ23と対向する位置に配置されている。図15に示すように、フィルタ駆動ギア224は、シャフト部224aとギア部(回転ギア)224bとで構成されている。
シャフト部224aは、フィルタ221の左右方向(水平方向)に沿って配置されている。シャフト部224aは、駆動モータ24Mによって駆動される。これにより、フィルタ駆動ギア224は回転する。
シャフト部224aの両端部には、ギア部224bが設けられている。駆動モータ24Mによって回転するシャフト部224aに連動して、ギア部224bも回転する。ギア部224bは、フィルタ221の縦枠252Vに設けられた複数のラック(突起部)254と対向するように配置されている。すなわち、フィルタ221の各ラック254は、フィルタ駆動ギア224のギア部224bの各歯と噛み合う。これにより、駆動モータ24Mによってフィルタ駆動ギア224が回転駆動されると、これに連動して、フィルタ221がフィルタ支持体225のガイド25aに沿って移動する。
背面ローラ241は、フィルタ221を間に挟んで前面ブラシ23と対向する位置に配置されている。例えば、図15に示すように、背面ローラ241は、フィルタ駆動ギア224のシャフト部224aの前方側の斜め下方に配置されている。背面ローラ241は、細長い円筒形状(円柱形状)を有している。背面ローラ241は、フィルタ221の左右方向(水平方向)に沿って、フィルタ221の一端部から他端部に延びるように配置されている。
第1の実施形態と同様に、背面ローラ241の表面には、ブラシ241bが設けられている。また、第1の実施形態と同様に、背面ローラ241は、背面ローラ支持部242によってフィルタ支持体225に対して取り付けられている。なお、図示はしていないが、ブラシ241bの内側には、回転軸が設けられている。そして、回転軸は、背面ローラ支持部242に対して回転可能に取り付けられている。これにより、背面ローラ241は回転する。
本実施形態にかかる背面ローラ241には、第1および第2の実施形態にかかる背面ローラにおいて設けられているようなギアは設けられていない。本実施形態では、ブラシ241bとフィルタ221の裏面とが接触することによって生じる摩擦力によって、背面ローラ241が回転する。これにより、背面ローラ241は、フィルタ221の移動に連動して回転する。
続いて、本実施形態のフィルタ清掃装置220に備えられているフィルタ221の構成について説明する。図16には、フィルタ221の構成を示す。フィルタ221は、メッシュ部251と、メッシュ部251の周囲を取り囲む枠体(枠部)252とで構成されている。メッシュ部251は、第1の実施形態のメッシュ部51と同様の構成が適用できる。
枠体252は、縦方向(移動方向に平行な方向)の枠部分である縦枠252Vと、横方向(移動方向に交差する方向)の枠部分である横枠252Hとからなる。フィルタ221は、フィルタ支持体225に着脱可能に支持されている。
また、枠体252は、複数のリブ253を有している。リブ253は、第1の実施形態のリブ53と同様の構成が適用できる。
枠体252の縦枠252Vの裏面側には、複数のラック(突起部)254が形成されている。このようなラック254は、フィルタ221の移動を駆動するフィルタ駆動ギア224と噛み合う。そして、駆動モータ24Mによってフィルタ駆動ギア224が回転駆動されると、これに連動して、フィルタ221がフィルタ支持体225のガイド25aに沿って移動する。すなわち、駆動モータ24Mによってフィルタ駆動ギア224が回転駆動されると、フィルタ221がフィルタ支持体225のガイド25aに沿って、室内機1内を前後方向に移動するとともに、室内機1内を上下方向に移動する。
なお、本実施形態では、ラック254は、フィルタ駆動ギア224のギア部224bのみと噛み合う。そのため、ギア部24bおよびギア41aの両方と噛み合う第1の実施形態のフィルタ21と比較して、ラック254の水平方向の幅W2を小さくすることができる。これにより、空気調和機の吸込み抵抗の増加を抑えることができる。
以上のように、本実施形態にかかるフィルタ清掃装置220では、背面ローラ241の表面に設けられたブラシ241bとフィルタ221の裏面とが接触することによって、背面ローラ241が回転する。これにより、フィルタ221の移動に連動して、背面ローラ241を回転させることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、本明細書で説明した異なる実施形態の構成を互いに組み合わせて得られる構成についても、本発明の範疇に含まれる。
1 :(空気調和機の)室内機
20 :フィルタ清掃装置
21 :フィルタ
22 :ダストボックス
23 :前面ブラシ(埃取り部材)
24 :フィルタ駆動ギア(フィルタ駆動部)
24b :ギア部(回転ギア)
41 :背面ローラ(回転部材)
41a :ギア
41b :(背面ローラの)ブラシ
54 :(フィルタの)ラック(突起部)
120 :フィルタ清掃装置
121 :フィルタ
124 :フィルタ駆動ギア(フィルタ駆動部)
124b :ギア部(回転ギア)
141 :背面ローラ(回転部材)
154 :(フィルタの)ラック(突起部)
155 :(フィルタの)第2のラック(突起部)
220 :フィルタ清掃装置
221 :フィルタ
224 :フィルタ駆動ギア(フィルタ駆動部)
224b :ギア部(回転ギア)
241 :背面ローラ(回転部材)

Claims (6)

  1. フィルタに付着した埃を清掃するフィルタ清掃装置であって、
    フィルタの表面上の塵埃を除去する埃取り部材と、
    前記埃取り部材に沿うように前記フィルタを移動させるフィルタ駆動部と、
    前記フィルタを間に挟んで前記埃取り部材と対向する位置に配置され、前記フィルタの移動に連動して回転する回転部材と
    を備えている、フィルタ清掃装置。
  2. 前記フィルタには、前記フィルタの移動方向に沿って複数の突起部が形成され、
    前記フィルタ駆動部は、前記突起部と噛み合う回転ギアを有しており、
    前記回転部材の径は、前記回転ギアの径よりも小さくなっている、
    請求項1に記載のフィルタ清掃装置。
  3. 側面視において、前記回転ギアの内側に前記回転部材が位置している、請求項2に記載のフィルタ清掃装置。
  4. 前記フィルタには、前記フィルタの移動方向に沿って複数の突起部が形成されており、
    前記回転部材は、前記突起部と噛み合うギアを有している、
    請求項1から3の何れか1項に記載のフィルタ清掃装置。
  5. 前記回転部材の表面には、ブラシが設けられている、請求項1から4の何れか1項に記載のフィルタ清掃装置。
  6. 前記回転部材の表面に設けられたブラシと前記フィルタの裏面とが接触することによって、前記回転部材は回転する、請求項5に記載のフィルタ清掃装置。
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