JPWO2018021391A1 - 具材入り液状調味料 - Google Patents

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Abstract

野菜を具材として多量含有し、具材特有の硬さ、食べ応え、フレッシュな歯ごたえ等が十分に感じられる具材入り液状調味料の提供。野菜を具材として調味液中に浸漬している具材入り液状調味料であって、(1)3メッシュの篩を通過し、8メッシュの篩を通過しない具材を、湿重量で液状調味料全体の10〜60質量%含有し、(2)液状調味料中の調味液のBrixが1〜40であり、(3)液状調味料中の調味液のpHが2〜5であり、(4)液状調味料の調味液中のカルシウム含有量が0.03〜0.25質量%であることを特徴とする具材入り液状調味料。

Description

本発明は、野菜の具材を含有する液状調味料に関する。
従来、たれやソース等の液状調味料は、食品にかけたり、付けたりして食されるだけでなく、消費者が大根おろし、ネギ、ごま等を加えて使用されている。このように液状調味料に具材を添加したい場合、調味料を使用するたびにそれら具材を準備しなければならない。そのような加える手間を省くため、大根おろし等すりおろした野菜を加えた調味料や、ごまやマスタードシードなど粒状の具材を分散させた調味料が市販されている。また、タマネギやにんにく等細かく刻んだ野菜を液体調味料に分散した液状調味料も市販されている。
そのような野菜等の具材を配合した液状調味料としては、具材としておろし野菜と乾燥野菜を併用する技術(特許文献1)、特定の粘度範囲の調味液に特定の速度の撹拌条件下で撹拌しながら野菜粒子を加える技術(特許文献2)、調味液にα化澱粉を加えて粘性調味液とした後に具材等を混和する技術(特許文献3)等が報告されている。さらに、良好な具材の食感、具材感を得るべく、粒状乾燥野菜を予め水で膨潤させることなく、そのまま調味液に混和する技術(特許文献4)、多量の乾燥野菜と増粘剤とを用いる技術(特許文献5)が提案されている。一方、レトルト殺菌後や解凍処理後における野菜の軟化を防止するため、野菜類を加熱又は凍結処理する前に、予め野菜に食塩水等を含浸させ、次いでカルシウム塩又はマグネシウム塩水溶液を含浸させる方法が知られている(特許文献6)。
特開平11−000130号公報 特開平8−317772号公報 特開2004−254633号公報 特開2007−209295号公報 特開2012−170353号公報 特開平10−327794号公報
しかしながら、従来の手段によっては、調味液中に浸漬し保存した後の野菜等の具材の食感、特に野菜特有の硬さ、食べ応え、フレッシュな歯ごたえ等は十分に維持されていなかった。また、具材が多くても歯ごたえが弱いと、余計にその食感の悪さを感じ、食べ応えが感じられず、満足の得られるものではなかった。
従って、本発明の課題は、特定サイズの野菜を具材として多量含有しながら、野菜特有の硬さ、食べ応え、フレッシュな歯ごたえが長期間保存後も十分に感じられる具材入り液状調味料を提供することにある。
そこで本発明者は、原料として用いる具材の大きさ、その処理及び調味液、さらには具材浸漬後の調味液の物性等について種々検討したところ、具材の大きさ及びその含有量、調味液のBrix及びpHに加えて、液状調味料の調味液中のカルシウム含有量を特定の範囲に調整すれば、具材を調味液に浸漬して長時間保持した後でも、具材の硬さ、食べ応え、フレッシュな歯ごたえが十分に感じられる具材入り液状調味料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、次の〔1〕〜〔16〕を提供するものである。
〔1〕野菜を具材として調味液中に浸漬している具材入り液状調味料であって、(1)3メッシュの篩を通過し、8メッシュの篩を通過しない具材を、湿重量で液状調味料全体の10〜60質量%含有し、(2)液状調味料中の調味液のBrixが1〜40であり、(3)液状調味料中の調味液のpHが2〜5であり、(4)液状調味料の調味液中のカルシウム含有量が0.03〜0.25質量%であることを特徴とする具材入り液状調味料。
〔2〕液状調味料の調味液中のカルシウム含有量が0.05〜0.25質量%である〔1〕記載の具材入り液状調味料。
〔3〕液状調味料中の調味液の酢酸濃度が0.05〜2質量%である〔1〕又は〔2〕記載の具材入り液状調味料。
〔4〕調味液に浸漬する前の具材が、乾燥野菜である〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の具材入り液状調味料。
〔5〕調味液に浸漬する前の具材が、水分含有量10質量%以下のカルシウム含有乾燥野菜である〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の具材入り液状調味料。
〔6〕具材中に湿重量として葉物野菜を1〜100質量%含有する〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の具材入り液状調味料。
〔7〕液状調味料中の葉物野菜の厚さが0.5〜6mmである〔6〕記載の具材入り液状調味料。
〔8〕葉物野菜がキャベツ、白菜、セロリ及びタマネギから選ばれる1種又は2種以上である〔6〕又は〔7〕記載の具材入り液状調味料。
〔9〕3メッシュの篩を通過し、8メッシュの篩を通過しない具材由来の繊維量が液状調味料全体の0.1〜8質量%である〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載の具材入り液状調味料。
〔10〕液状調味料中の具材の常温における破断応力が1.4×106〜8×106N/m2である〔1〕〜〔9〕のいずれかに記載の具材入り液状調味料。
〔11〕具材入り液状調味料を5℃で4日間保存した後、常温にした具材の破断応力に対する、50℃で4日間保存した後、常温にした際の具材の破断応力の保持率が30%以上である〔1〕〜〔10〕のいずれかに記載の具材入り液状調味料。
〔12〕3メッシュの篩を通過し、8メッシュの篩を通過しない野菜を含む具材を調味液に湿重量で液状調味料全体の10〜60質量%になるように浸漬し、液状調味料中の調味液のBrixを1〜40、pHを2〜5、かつカルシウム含有量を0.03〜0.25質量%に調整することを特徴とする、具材入り液状調味料を5℃で4日間保存した後、常温にした具材の破断応力に対する50℃で4日間保存した後、常温にした、液状調味料中の具材の破断応力の保持率が30%以上となる具材入り液状調味料の製造法。
〔13〕カルシウム塩を添加し、カルシウム含有量を0.03〜0.25質量%に調整することを特徴とする〔12〕記載の具材入り液状調味料の製造法。
〔14〕カルシウム含有食品及び食品由来カルシウム素材の内一種以上を使用し、カルシウム含有量を0.03〜0.25質量%に調整することを特徴とする〔12〕記載の具材入り液状調味料の製造法。
〔15〕脱脂ごま、ひじき、海藻パウダー、ミルクカルシウム、カルシウム含有酵母、及びカルシウム含有乳酸菌の内一種以上を使用し、カルシウム含有量を0.03〜0.25質量%に調整することを特徴とする〔12〕記載の具材入り液状調味料の製造法。
〔16〕調味液に浸漬する前の野菜が乾燥野菜である〔12〕〜〔15〕のいずれかに記載の具材入り液状調味料の製造法。
本発明の具材入り液状調味料は、具材を調味液に浸漬して長時間経過後でも、具材の硬さ、食べ応え、フレッシュな歯ごたえを感じることができる。また、具材由来の繊維分を特定量含有することで、十分な食べ応えとフレッシュな歯ごたえが感じられると共に、具材由来の繊維分を摂取することが出来る。
本発明の具材入り液状調味料は、野菜を具材として調味液中に浸漬している具材入り液状調味料であって、
(1)3メッシュの篩を通過し、8メッシュの篩を通過しない具材を、湿重量で液状調味料全体の10〜60質量%含有し、
(2)液状調味料中の調味液のBrixが1〜40であり、
(3)液状調味料中の調味液のpHが2〜5であり、
(4)液状調味料の調味液中のカルシウム含有量が0.03〜0.25質量%であることを特徴とする。
本発明の液状調味料に配合することのできる具材としては、野菜を含むことが、食感、歯ごたえ等の点で好ましい。また、野菜以外に、魚類、肉類、きのこ類、海藻類、果実類等を含んでいてもよい。
本発明において具材として用いられる野菜としては、根菜類、葉物野菜、豆類、種実類等が挙げられ、具体的にはにんじん、タマネギ、キャベツ、ピーマン、大根、ビート、レンコン、ゴボウ、ネギ、シソ、セロリ、パセリ、パプリカ、トマト、きゅうり、とうもろこし、白菜、カリフラワー、レタス、ホウレンソウ、コマツナ、アブラナ、チンゲンサイ、ニラ、ノザワナ、なす、ジャガイモ、サツマイモ、サトイモ、ヤマイモ、カボチャ、にんにく、生姜、みょうが、唐辛子等が例示できる。
これらのうち、にんじん、タマネギ、キャベツ、ピーマン、パプリカ、トマト、きゅうり、セロリ等繊維分を比較的多く含む野菜であると、フレッシュな野菜の食感をより保持されやすく好ましい。
前記野菜の内、食べ応え、フレッシュな歯ごたえを感じる点から、葉物野菜を含有するのが好ましい。葉物野菜とは、主に葉の部分食用とする野菜のことであり、具体的にはキャベツ、白菜、パセリ、セロリ、ネギ、タマネギ、レタス、ホウレンソウ、コマツナ、アブラナ、チンゲンサイ、ニラ、ノザワナ等が挙げられる。このうち、キャベツ、白菜、セロリ及びタマネギから選ばれる1種又は2種以上を含有するとより食べ応えを感じる点で好ましい。
本発明においては、これらの具材は、調味液に浸漬後3メッシュの篩を通過し、8メッシュの篩を通過しない大きさのものとなる。これらの大きさの具材を使用することにより、野菜の食べ応えが十分に感じられる液状調味料となる。3メッシュの篩を通過しない具材では、サイズが大きすぎ、液状調味料としての使途が制限され、食べ辛さも感じてしまう。8メッシュの篩を通過する具材は、野菜の食べ応えが十分に感じられない。
ここで、3メッシュの篩を通過し、8メッシュの篩を通過しない具材とは、具材入り液状調味料を目開きの異なる篩によって分画し、3メッシュの篩を通過し8メッシュの篩に留まる具材を意味する。メッシュとは金網・ふるい・フィルターなどの目の密度を表す単位であり、1インチあたりの網目の数を表す。針金の太さと目の間隔はJIS規格(JIS−Z8801)にて規定されている。本発明では湿状態の具材について、3メッシュを通過しないのもの、3メッシュを通過して8メッシュを通過しないもの、および8メッシュを通過して100メッシュを通過しないもののそれぞれの具材重量を測定する。具体的には、測定したいサンプル100gを、3メッシュ、8メッシュ、100メッシュの順番に上から重ねた篩上に均等に広げて、10分間放置後の各篩上の残分重量を液状調味料中の重量パーセントで表した値を計測する。
具材中の野菜の含有量は、複数種の具材を含有する場合、篩で分画後具材の湿重量を測定した後、目視により具材別に分別し湿重量を測定して液状調味料中の質量%を計測した。具材中の葉物野菜の含有量は、分別前の具材重量に対する葉物野菜の湿重量割合(質量%)で計測した。
本発明においては、前記の特定のサイズの具材を、湿重量で液状調味料全体の10〜60質量%含有するのが、具材の食べ応え、具材の分散性の点から重要である。具材の含有量が10質量%未満では、食べ応えが不十分である。また60質量%を超えると、液状調味料としての使途が制限される。
液状調味料全体中の前記具材の含有量は、食べ応え、調味料の使いやすさの点から、10質量%以上が好ましく、15質量%以上がより好ましく、20質量%以上がさらに好ましく、また60質量%以下が好ましく、55質量%以下がより好ましく、50質量%以下がさらに好ましい。
また、本発明の液状調味料中の具材は、良好な食べ応え、フレッシュな歯ごたえを得る点から、常温(15℃〜25℃)における破断応力が1.4×106〜8×106N/m2であるのが好ましく、2×106〜7×106N/m2であるのがより好ましく、2.6×106〜6×106N/m2であるのがさらに好ましい。
また、本発明の液状調味料を長期間保存した場合の評価を行うため、強制的に劣化させる目的で、50℃で4日間保存した後、常温にし具材の硬さ、食感を評価した。対照試験として、5℃で4日間保存した後、常温にし具材の硬さ、食感を評価した。具材の硬さがどの程度保たれるかを、5℃で保存した後、常温にした具材の破断応力に対し、50℃で保存した後、常温にした具材の破断応力の割合を下記に示す方法によって算出し、評価した。液状調味料を50℃で4日間保存した後、常温にした破断応力の保持率は、歯ごたえ、食べ応えの点から30%以上が好ましく、40%以上がより好ましく、50%以上がさらに好ましい。
本発明における破断応力は、レオメーターを用いて測定できる。具体的には、厚さ約5mmの野菜具材を調味液中で5℃、または50℃に4日間保持した後、常温にした調味液から分取し、レオメーター(山電社製、製品名:RHEONER II CREEP METER RE−2−3305S)を用いて硬度を測定した。測定条件は、プランジャー(1×5mm)を用いて、貫入速度1mm/秒、具材の厚みを貫入深度として破断応力(単位:N/m2)を測定した。
上記破断応力の保持率とは、5℃に4日間保存した野菜具材の破断応力をa、50℃に4日間保存した野菜具材の破断応力をbとし、下記式に従って破断応力の保持率(%)を求めた。
(式1)
破断応力の保持率(%)=b/a×100
本発明の液状調味料における3メッシュの篩を通過し、8メッシュの篩を通過しない具材由来の繊維量は、具材の歯ごたえと食物繊維を出来るだけ多く摂取することが望ましいという点から0.1〜8質量%であるのが好ましく、0.5〜5質量%であるのがより好ましく0.8〜5質量%であるのがさらに好ましい。
本発明の具材由来の繊維含有量とは、液状調味料全体の重量に対して、具材中の繊維分の重量を質量%で計算した値である。具材中の繊維量は、酵素−重量法(プロスキー変法)で水溶性食物繊維(Soluble dietary fiber)、及び不溶性食物繊維(Insoluble dietary fiber)の合計を総量(Total dietary fiber)として測定した。具体的には、上記3メッシュの篩を通過し、8メッシュの篩を通過しない具材含量を測定した際の具材中の繊維量を測定し、液状調味料全体の質量に対する繊維量を質量%で示した。
本発明の液状調味料においては、具材として野菜を用いるのが好ましく、具材中に湿重量として葉物野菜を1〜100質量%含有するのがフレッシュな歯ごたえを得る点で好ましい。具材中の葉物野菜の含有量は、具材中10〜100質量%がより好ましく、10〜90質量%がさらに好ましい。また、葉物野菜の厚さは、カットした野菜片の厚みの最大値を測定し、20個の平均値により厚さを特定した。葉物野菜の厚さは、0.5〜6mmであるのが歯ごたえ、食べ応えの点で好ましく、1.5〜6mmであるのがより好ましく、2.5〜6mmであるのがさらに好ましい。
本発明の液状調味料に具材として使用する野菜は、乾燥野菜であるのが、具材の硬さを保持し、歯ごたえを良好にする点で好ましい。乾燥野菜の乾燥法は、特に限定されるものではないが、熱風乾燥、凍結乾燥、減圧加熱乾燥、マイクロウェーブ乾燥等が挙げられる。水分含有量10質量%以下の乾燥野菜であるのがより好ましく、水分含有量7.5質量%以下の乾燥野菜であるのがより好ましく、水分含有量6質量%以下の乾燥野菜であるのがさらに好ましい。
前記乾燥野菜は、乾燥前に糖類と混合あるいは糖類を含む溶液に浸漬して調製することが具材の硬さを保持し、さらに歯ごたえを良好にする点で好ましい。糖類はブドウ糖、果糖、ショ糖、乳糖、澱粉分解物等が挙げられ、2種以上を用いてもよい。糖類の添加量、混合時間、及び糖類溶液に浸漬する場合の濃度、加熱混合温度、時間、及び続く乾燥の温度、時間は、野菜の種類、サイズ等により任意に選択すればよいが、糖類と混合する場合の添加量は具材の5〜30質量%が好ましく、溶液に浸漬する場合の糖類の濃度は5〜30質量%が好ましく、溶液中での加熱混合条件は50〜80℃で10分〜12時間が好ましい。
本発明のカルシウム含有乾燥野菜とは、カットした野菜をカルシウム塩の溶液中で加熱混合し、乾燥させたものが挙げられる。上記カルシウム含有乾燥野菜を使用する事で、具材の硬さ、食べ応えを保持し、さらに歯ごたえを良好にする点でさらに好ましい。上記カルシウム含有乾燥野菜を調製する方法として、カルシウム塩溶液の濃度、加熱温度、及び続く乾燥の温度、時間は、野菜の種類、サイズ等により任意に選択すればよい。具体的には、カットした野菜を、塩化カルシウム、乳酸カルシウム、酢酸カルシウム等のカルシウム塩を水に0.5〜5質量%となるように溶解した水溶液中で50〜80℃、1〜120分攪拌した後に、処理液と分離し、液切りを行った後、65〜80℃で3〜12時間乾燥すれば良い。上記カルシウム水溶液に、ブドウ糖、果糖、ショ糖、乳糖等の糖類を5〜30質量%含有するとさらに具材の硬さを保持する点で好ましい。
本発明の液状調味料中の調味液のBrixは、フレッシュな歯ごたえを得る点から、1〜40である。Brixが1未満ではフレッシュな歯ごたえを十分に得られず、40を超えると具材が脱水されることで、フレッシュな食感が得られなくなる。当該Brixは、5〜35が好ましく、10〜30がより好ましく、15〜25がさらに好ましい。Brixの調整は、調味液への糖含有成分の配合で行うことができる。
液状調味料中の調味液のpHは、食感維持の点から、2〜5である。pHが2未満の場合は、保存中に食感を保つことが困難であり、pHが5を超える場合は過度の加熱殺菌が必要となるために食感を保つことが困難となる。pHは2.5〜4.5が好ましく、3〜4がより好ましい。
液状調味料中の調味液の酢酸濃度は、食感の保持の点から、0.05〜2質量%が好ましく、0.1〜1.75質量%がより好ましく、0.5〜1.5質量%がさらに好ましい。pH及び酢酸濃度の調整は、食酢の含有量で行うのが好ましい。
酢酸濃度は、高速液体クロマトグラフィーにより測定することができ、調味液中の酢酸含量を測定したものである。
本発明の液状調味料中の調味液においては、前記Brix、pHに加えて、カルシウム含有量が、0.03〜0.25質量%であることが、具材の硬さを十分に保持し、食べ応え及びフレッシュな食感を得るうえで重要である。液状調味料の調味液中のカルシウム含有量が0.03質量%未満では具材の硬さを長期間保持するには不十分であり、歯ごたえも弱く、0.25質量%超えるとカルシウムのえぐ味、苦味が強く感じられ、調味液として不適である。好ましいカルシウム含有量は0.035〜0.25質量%であり、より好ましくは0.04〜0.25質量%であり、さらに好ましくは0.05〜0.20質量%であり、最も好ましくは0.09〜0.20質量%である。
ここで、カルシウム含有量は、日本食品標準成分表2015年版(七訂)に記載の乾式灰化による原子吸光法に従い測定することができる。調味液中のカルシウム含有量の調整は、塩化カルシウム、乳酸カルシウム、炭酸カルシウム、酢酸カルシウム、クエン酸カルシウム、L−グルタミン酸カルシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、ステアリン酸カルシウム、ソルビン酸カルシウム、パントテン酸カルシウム、ピロリン酸二水素カルシウム、5’−リボヌクレオチドカルシウム、硫酸カルシウム、リン酸一水素カルシウム、リン酸二水素カルシウム、リン酸三カルシウム等のカルシウム塩等の添加によって行うことができる。
また、上記のカルシウム化合物の添加以外にもカルシウム含有食品及び食品由来カルシウム素材の内一種以上を前記カルシウム含有量になるように使用することも出来る。カルシウム含有食品とは、具体的にはごま、アーモンド等の種実類、又は前記種実類の脱脂、乾燥、粉末化、微細化等の加工品が挙げられる。あるいは、アジ、いわし、しらす、いかなご、わかさぎ、煮干し、えび等の魚介類、ひじき、昆布、わかめ、あおさ、あおのり等の海藻類、又は前記魚介類、又は海藻類の乾燥、粉末化、微細化等の加工品が挙げられる。あるいは、牛乳、全粉乳、脱脂粉乳、チーズ、乳清、ホエー等の乳製品が挙げられる。食品由来カルシウム素材とは、具体的にはミルクカルシウム、カルシウム含有酵母、カルシウム含有乳酸菌、卵殻カルシウムが、貝殻カルシウム等が挙げられる。上記の内、風味の点で、脱脂ごま、ひじき、海藻パウダー、ミルクカルシウム、カルシウム含有酵母、カルシウム含有乳酸菌が好ましい。
カルシウム含有食品を使用する場合、予め食品から溶解したカルシウムを用いても良いし、液状調味料の製造工程中で溶解して用いても良い。溶解する方法としては特に限定しないが、通常酸溶液中で溶解するのが好ましく、液状調味料に使用する観点から、食酢中で溶解することが好ましい。
本発明の具材入り液状調味料の調味液には、水、塩、醤油、香辛料、蛋白質素材、有機酸、アミノ酸系調味料、核酸系調味料、動植物エキス、発酵調味料、酒類、安定剤、着色料、粘度調整剤などを含有させることができ、前記のBrix、pH及びカルシウム含有量を調整する。また上記以外に塩類を含有しても良く、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、アルミニウム塩、銅塩、亜鉛等の塩が例示できる。具体的には、塩化マグネシウム、塩化アルミニウム、ミョウバン等が挙げられる。
本発明の具材入り液状調味料は、前記の調味液に具材を浸漬させることにより製造できる。
すなわち、3メッシュの篩を通過し、8メッシュの篩を通過しない野菜を含む具材を調味液に湿重量で液状調味料全体の10〜60質量%になるように浸漬し、液状調味料中の調味液のBrixを1〜40、pHを2〜5、かつカルシウム含有量を0.03〜0.25質量%に調整することにより、液状調味料中の具材の破断応力の保持率が30%以上となる具材入り液状調味料が製造できる。なお、前記液状調味料中の調味液中のBrix、pH及びカルシウム含有量は、具材入り液状調味料製造後の調味液部分中の値である。
本発明の具材入り液状調味料は、具材の存在感があり、具材特有の硬さ、食べ応え、フレッシュな食感が得られるため、例えば調味酢、ソース、つゆ、その他たれ類全般に用いることができる。具体的にはすし酢、納豆用調味料、鍋用調味料、麺用調味料、米飯用調味料、釜飯用調味料、あんかけ用調味料、焼肉用調味料、惣菜用調味料、ちらし寿司用調味料、豆腐用調味料、冷やし中華用調味料、チャーハン用調味料、天丼用調味料、ごまだれ、餃子用調味料、和え物用調味料、ハンバーグ用調味料、ステーキ用調味料、ソテー用調味料、電子レンジ用調味料、サラダ用調味料、スンドゥブ用調味料、炒め用調味料、炊き込みご飯用調味料、五目ご飯用調味料、キムチ用調味料、そうめん用調味料、揚げ物用調味料、ラーメン用調味料、煮込み用調味料、しゃぶしゃぶ用調味料、ディップ用調味料、パスタ用調味料などに用いることができる。特に食材にかけて使用するトッピング調味料において本発明液状調味料は有用であり、豆腐用調味料、惣菜用調味料、サラダ用調味料、あんかけ用調味料、揚げ物用調味料、ハンバーグ用調味料、ステーキ用調味料、ソテー用調味料として使用するのが特に好ましい。
次に実施例を挙げて本発明を詳細に説明する。
(実施例)
実施例1、2
ダイス状にカットしたニンジン片を、表1に従って調製した調味液に加え、85℃30秒で加熱殺菌を行った。65℃まで冷却後、滅菌容器に充填し、5℃、及び50℃にそれぞれ4日間保存した。得られた具材入り液状調味料の調味液のpH、Brix、酢酸濃度(質量%)、カルシウム含有量(質量%)、3メッシュの篩を通過しない具材含量(質量%)、3メッシュの篩を通過し、8メッシュの篩を通過しない具材含量(質量%)、8メッシュの篩を通過し、100メッシュの篩を通過しない具材含量(質量%)、具材の破断応力(N/m2)、破断応力保持率(%)、具材入り液状調味料中の繊維量(質量%)、官能評価の結果を表1に記載した。
<野菜具材硬度測定方法>
厚さ約5mmの野菜具材を調味液中で5℃、または50℃に4日間保持した後、調味液から分取し、レオメーター(山電社製、製品名:RHEONER II CREEP METER TE−2−3305S)を用いて硬度を測定した。測定条件は、プランジャー(1×5mm)を用いて、貫入速度1mm/秒、具材の厚みを貫入深度として破断応力(単位:N/m2)を測定した。
<保持率の計算方法>
5℃に保存した後、常温にした野菜具材の破断応力をa、50℃に保存した後、常温にした野菜具材の破断応力をbとし、下記式に従って破断応力の保持率(%)を求めた。
破断応力の保持率(%)=b/a×100
ニンジンの食感風味評価
得られた具材入り調味料中のニンジンの官能評価について、訓練された官能検査員のべ4名にて、以下の評価基準で評価した。
<ニンジンの食感>
カリッとして、フレッシュな歯ごたえがある・・・5点
カリッとした歯ごたえがある・・・4点
やや歯ごたえがある・・・3点
歯ごたえが弱い・・・2点
グニャッとしていて、歯ごたえがない・・・1点
<具入り調味料の食べ応え>
具入り調味料10gを一度に食べたときの食べ応えを以下の評価基準で評価した。
4 食べ応えがあり、具材感を感じる
3 食べ応えがある
2 やや食べ応えがない
1 食べ応えがない
実施例3
ダイス状にカットしたニンジン片を、20質量%の上白糖溶液中に入れ、60℃で15分毎に5秒間攪拌し、60分間処理した。次に、処理したニンジン片を実施例1と同様に表1の調味液に加え、保存した。同様に、得られた結果を表1に記載した。
実施例4
ダイス状にカットしたニンジン片を、20質量%の上白糖、1質量%の乳酸カルシウム溶液中に入れ、60℃で、15分毎に5秒間攪拌し、60分間処理した。
次に、処理したニンジン片を実施例1と同様に表1の調味液に加え、保存した。同様に、得られた結果を表1に記載した。
比較例1、2
ダイス状にカットしたニンジン片を、表1に従って調製した調味液に加え、85℃30秒で加熱殺菌を行った。65℃まで冷却後、滅菌容器に充填し、5℃、及び50℃にそれぞれ4日間保存した。同様に、得られた結果を表1に記載した。
比較例3
ダイス状にカットしたニンジン片を、実施例3と同様に処理した後、実施例1と同様に表1の調味液に加え、保存した。同様に、得られた結果を表1に記載した。
比較例4
ダイス状にカットしたニンジン片を、実施例4と同様に処理した後、実施例1と同様に表1の調味液に加え、保存した。同様に、得られた結果を表1に記載した。
実施例5
ダイス状にカットしたニンジン片を20質量%の上白糖溶液中に入れ、60℃で、15分毎に5秒間攪拌し、60分間処理した。野菜片を処理液と分離し、液切りを行った後、70℃で5時間乾燥した。
次に、得られた野菜具材を表2に従って調製した調味液に加え、85℃30秒で加熱殺菌を行った。65℃まで冷却後、滅菌容器に充填し、5℃、及び50℃にそれぞれ4日間保存した。得られた具材入り液状調味料の調味液のpH、Brix、酢酸濃度(質量%)、カルシウム含有量(質量%)、3メッシュの篩を通過しない具材含量(質量%)、3メッシュの篩を通過し、8メッシュの篩を通過しない具材含量(質量%)、8メッシュの篩を通過し、100メッシュの篩を通過しない具材含量(質量%)、具材の破断応力(N/m2)、破断応力保持率(%)、具材入り液状調味料中の繊維量(質量%)、官能評価の結果を表2に記載した。
実施例6、7
ダイス状にカットしたニンジン片を20質量%の上白糖、1質量%の乳酸カルシウム溶液中に入れ、60℃で、15分毎に5秒間攪拌し、60分間処理した。野菜片を処理液と分離し、液切りを行った後、70℃で5時間乾燥した。次に、得られた野菜具材を表2に従って調製した調味液に加え、85℃30秒で加熱殺菌を行った。65℃まで冷却後、滅菌容器に充填し、5℃、及び50℃にそれぞれ4日間保存した。同様に、得られた結果を表2に記載した。
比較例5
ダイス状にカットしたニンジン片を実施例5と同様に上白糖溶液に添加後、乾燥し、同様に表2に従って調味液に加え、保存した。同様に、得られた結果を表2に記載した。
比較例6、7
ダイス状にカットしたニンジン片を実施例6と同様に上白糖、乳酸カルシウム溶液に添加後、乾燥し、同様に表2に従って調味液に加え、保存した。同様に、得られた結果を表2に記載した。
Figure 2018021391
表1より、湿潤状態で3メッシュの篩を通過し、8メッシュの篩を通過しない具材を特定量含有し、調味液のBrix、pH、酸度、カルシウム含量が特定の範囲の液状調味料である実施例1〜4では、長期保存後も具材の硬さの変化が少なく、食感が良好であり、食べ応えが感じられた。
一方、調味液中のカルシウム含量が特定量含有されていない等、本発明の条件を満たさない比較例1〜4では、具材の硬さが保たれずに食感が弱く、食べ応えも満足いくものではなかった。
Figure 2018021391
表2より、更に野菜具材が乾燥後本発明の諸条件を満たす調味液に含浸した液状調味料である実施例5〜7では、長期保存後も具材の硬さの変化が少なく、食感が新鮮な野菜のようで極めて良好であり、十分な食べ応えがあった。
一方、野菜具材を乾燥後調味液中に含浸した液状調味料であっても、調味液が本発明の諸条件を満たさない比較例5、6では、具材の硬さが保たれず、食感、食べ応え共に満足いくものではなかった。また、具材サイズが特定量含有されない比較例7では、食べ応えが満足いくものではなかった。
実施例8
角切りしたキャベツ片を20質量%の上白糖溶液中に入れ、60℃で、15分毎に5秒間攪拌し、60分間処理した。野菜片を処理液と分離し、液切りを行った後、70℃で5時間乾燥した。
次に、得られた野菜具材を表3に従って調製した調味液に加え、85℃30秒で加熱殺菌を行った。具材入り液状調味料から分離したキャベツの厚さは、0.5〜4.2mmであった。65℃まで冷却後、滅菌容器に充填し、5℃、及び50℃にそれぞれ4日間保存した。得られた具材入り液状調味料の調味液のpH、Brix、酢酸濃度(質量%)、カルシウム含有量(質量%)、3メッシュの篩を通過しない具材含量(質量%)、3メッシュの篩を通過し、8メッシュの篩を通過しない具材含量(質量%)、8メッシュの篩を通過し、100メッシュの篩を通過しない具材含量(質量%)、具材入り液状調味料中の繊維量(質量%)、官能評価の結果を表3に記載した。
比較例8
角切りしたキャベツ片を実施例8と同様に上白糖溶液に添加後、乾燥し、同様に表3に従って調味液に加え、保存した。具材入り液状調味料から分離したキャベツの厚さは、0.5〜4.2mmであった。同様に、得られた結果を表3に記載した。
キャベツの食感風味評価
得られた具材入り調味料中のキャベツの官能評価について、訓練された官能検査員のべ4名にて、以下の評価基準で評価した。
パリッとして、フレッシュな歯ごたえがある・・・5点
パリッとした歯ごたえがある・・・4点
やや歯ごたえがある・・・3点
歯ごたえが弱い・・・2点
グニャッとしていて、歯ごたえがない・・・1点
<具入り調味料の食べ応え>
前記実施例1、2の<具入り調味料の食べ応え>と同様の評価基準で評価した。
Figure 2018021391
表3より、平らな形状の葉物野菜である特定サイズのキャベツを乾燥後本発明の諸条件を満たす調味液に含浸した液状調味料である実施例8では、長期保存後も具材の硬さの変化が少なく、食感も新鮮な野菜のようにフレッシュで極めて良好であり、十分な食べ応えがあった。
一方、特定のサイズのキャベツを乾燥後調味液中に含浸した液状調味料であっても、調味液が本発明の諸条件を満たさない比較例8では、具材の硬さが保たれずに食感が弱く、食べ応えも満足いくものではなかった。
実施例9
ダイス状にカットしたニンジン片を20質量%の上白糖溶液中に入れ、60℃で、15分毎に5秒間攪拌し、60分間処理した。野菜片を処理液と分離し、液切りを行った後、70℃で5時間乾燥して野菜具材を得た。
醸造酢30g、果実酢80g、液糖100g、食塩50g、上白糖25g、クエン酸10g、水705gを混合し、混合液を得た。次に、上記混合液にカルシウム含有酵母10g、ごま粕17gを添加し、25℃60分攪拌した後フィルターろ過し調味液を得た。次に、上記調味液に、調味液に膨潤後の具材量(質量%)が表4に示す含有量となるように野菜具材を加え、85℃30秒で加熱殺菌を行った。65℃まで冷却後、滅菌容器に充填し、5℃、及び50℃にそれぞれ4日間保存した。得られた具材入り液状調味料の調味液のpH、Brix、酢酸濃度(質量%)、カルシウム含有量(質量%)、3メッシュの篩を通過しない具材含量(質量%)、3メッシュの篩を通過し、8メッシュの篩を通過しない具材含量(質量%)、8メッシュの篩を通過し、100メッシュの篩を通過しない具材含量(質量%)、具材の破断応力(N/m2)、破断応力保持率(%)、具材入り液状調味料中の繊維量(質量%)、官能評価の結果を表4に記載した。
ニンジンの食感風味評価
得られた具材入り調味料中のニンジンの官能評価について、訓練された官能検査員のべ4名にて、以下の評価基準で評価した。
<ニンジンの食感>
カリッとして、フレッシュな歯ごたえがある・・・5点
カリッとした歯ごたえがある・・・4点
やや歯ごたえがある・・・3点
歯ごたえが弱い、またはやや硬い・・・2点
グニャッとしていて、歯ごたえがない、または硬すぎる・・・1点
<具入り調味料の食べ応え>
具入り調味料10gを一度に食べたときの食べ応えを以下の評価基準で評価した。
4 食べ応えがあり、具材感を感じる
3 食べ応えがある
2 やや食べ応えがない、またはやや食べづらい
1 食べ応えがない、または食べづらい
実施例10
混合液にカルシウム含有酵母18g、ごま粕9gを添加し、25℃60分攪拌した後、フィルターろ過し調味液を得た以外は、実施例9と同様に実施した。
実施例11
混合液にミルクカルシウム5gを添加し、25℃60分攪拌した後、フィルターろ過し調味液を得た以外は、実施例9と同様に実施した。
実施例12
混合液に海藻パウダー3g、及び長ひじき70gを添加し、25℃60分攪拌した後、フィルターろ過し調味液を得た以外は、実施例9と同様に実施した。
Figure 2018021391
表4より、カルシウム含有食品及び食品由来カルシウム素材の内一種以上を用いて、特定のカルシウム含量に調整した実施例9〜12は、保存後も具材の硬さの変化が少なく、食感も新鮮な野菜のように極めて良好であり、十分な食べ応えがあった。
比較例9
実施例3のダイス状にカットしたニンジン片に代えて、長さ30mm、幅10mm、厚さ5mmにカットしたニンジンを用いて、実施例3と同様にして調味料を製造した。得られた結果を表4に記載した。
結果、湿潤状態で3メッシュの篩を通過し、8メッシュの篩を通過しない具材を特定量含有せず、サイズが大きい具材のみ含有する比較例9では、噛み砕くのに抵抗があって具材であるニンジン片が硬く感じ、調味料としての一体感がなく食べづらかった。また、トッピングのしづらさ、容器からの取り出しづらさがあった。

Claims (16)

  1. 野菜を具材として調味液中に浸漬している具材入り液状調味料であって、(1)3メッシュの篩を通過し、8メッシュの篩を通過しない具材を、湿重量で液状調味料全体の10〜60質量%含有し、(2)液状調味料中の調味液のBrixが1〜40であり、(3)液状調味料中の調味液のpHが2〜5であり、(4)液状調味料の調味液中のカルシウム含有量が0.03〜0.25質量%であることを特徴とする具材入り液状調味料。
  2. 液状調味料の調味液中のカルシウム含有量が0.05〜0.25質量%である請求項1記載の具材入り液状調味料。
  3. 液状調味料中の調味液の酢酸濃度が0.05〜2質量%である請求項1又は2記載の具材入り液状調味料。
  4. 調味液に浸漬する前の具材が、乾燥野菜である請求項1〜3のいずれか1項に記載の具材入り液状調味料。
  5. 調味液に浸漬する前の具材が、水分含有量10質量%以下のカルシウム含有乾燥野菜である請求項1〜4のいずれか1項に記載の具材入り液状調味料。
  6. 具材中に湿重量として葉物野菜を1〜100質量%含有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の具材入り液状調味料。
  7. 液状調味料中の葉物野菜の厚さが0.5〜6mmである請求項6記載の具材入り液状調味料。
  8. 葉物野菜がキャベツ、白菜、セロリ及びタマネギから選ばれる1種又は2種以上である請求項6又は7記載の具材入り液状調味料。
  9. 3メッシュの篩を通過し、8メッシュの篩を通過しない具材由来の繊維量が液状調味料全体の0.1〜8質量%である請求項1〜8のいずれか1項に記載の具材入り液状調味料。
  10. 液状調味料中の具材の常温における破断応力が1.4×106〜8×106N/m2である請求項1〜9のいずれか1項に記載の具材入り液状調味料。
  11. 具材入り液状調味料を5℃で4日間保存した後、常温にした具材の破断応力に対する、50℃で4日間保存した後、常温にした際の具材の破断応力の保持率が30%以上である請求項1〜10のいずれか1項に記載の具材入り液状調味料。
  12. 3メッシュの篩を通過し、8メッシュの篩を通過しない野菜を含む具材を調味液に湿重量で液状調味料全体の10〜60質量%になるように浸漬し、液状調味料中の調味液のBrixを1〜40、pHを2〜5、かつカルシウム含有量を0.03〜0.25質量%に調整することを特徴とする、具材入り液状調味料を5℃で4日間保存した後、常温にした具材の破断応力に対する50℃で4日間保存した後、常温にした、液状調味料中の具材の破断応力の保持率が30%以上となる具材入り液状調味料の製造法。
  13. カルシウム塩を添加し、カルシウム含有量を0.03〜0.25質量%に調整することを特徴とする請求項12記載の具材入り液状調味料の製造法。
  14. カルシウム含有食品及び食品由来カルシウム素材の内一種以上を使用し、カルシウム含有量を0.03〜0.25質量%に調整することを特徴とする請求項12記載の具材入り液状調味料の製造法。
  15. 脱脂ごま、ひじき、海藻パウダー、ミルクカルシウム、カルシウム含有酵母、及びカルシウム含有乳酸菌の内一種以上を使用し、カルシウム含有量を0.03〜0.25質量%に調整することを特徴とする請求項12記載の具材入り液状調味料の製造法。
  16. 調味液に浸漬する前の野菜が乾燥野菜である請求項12〜15のいずれか1項に記載の具材入り液状調味料の製造法。
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