以下、添付図面に従って本発明を実施するための好ましい形態について詳説する。
〔第1の実施の形態〕
[外観構成]
図1、図2及び図3は、それぞれ本発明が適用されたデジタルカメラの一例を示す正面図、背面図及び平面図である。
本明細書では、光軸Lに沿う方向(図3のz方向)を前後方向とし、被写体側を前方向とする。また、光軸Lと直交する面において、イメージセンサー50の長辺に沿う方向(図1のx方向)を横方向又は左右方向とし、イメージセンサー50の短辺に沿う方向(図1のy方向)を縦方向又は上下方向とする。
本実施の形態のデジタルカメラ1は、レンズ交換式のデジタルカメラであり、かつ、ノンレフレックス型のデジタルカメラである。レンズ交換式とは、レンズを交換できるデジタルカメラのことである。ノンレフレックス型とは、レンズからの入射光を光学式ファインダーに導くためのレフレックスミラーのないデジタルカメラのことであり、ミラーレスとも称される。
図4は、レンズを装着したデジタルカメラの平面図である。同図に示すように、本実施の形態のデジタルカメラ1は、カメラボディ10にレンズ2を装着して使用する。
図1から図4に示すように、カメラボディ10には、レンズマウント12、メインディスプレー14、サブディスプレー16、電子ビューファインダー18、ホットシュー20等が備えられる。また、操作部材として、シャッターボタン30、電源レバー31、再生ボタン34、消去ボタン35、AFロックボタン36、AEロックボタン37、メニューボタン38、セレクターボタン39、BACKボタン40、リアコマンドダイヤル41、及び、操作ダイヤル110等が備えられる。
《カメラボディ》
カメラボディ10は、前後方向の厚みの薄い矩形の箱形状を有する。カメラボディ10は、一方側(図1において左側)の端部がグリップ部として構成される。ユーザーは、グリップ部を把持してレリーズ操作する。グリップ部には、正面側にグリップ22、背面側にサムレスト24が備えられる。
《レンズマウント》
レンズマウント12は、レンズ2の取り付け部である。図1に示すように、レンズマウント12は、カメラボディ10の正面に備えられる。レンズ2は、レンズマウント12に着脱可能に装着される。レンズマウント12は、バヨネット式によって構成される。
《メインディスプレー》
メインディスプレー14は、主として画像の表示に使用されるディスプレーである。図2に示すように、メインディスプレー14は、カメラボディ10の背面に備えられる。メインディスプレー14は、たとえば、カラーLCD(LCD:Liquid Crystal Display/液晶ディスプレー)により構成される。
上記のように、メインディスプレー14は、主として画像の表示に使用される。表示する画像には、撮影済み画像の他、ライブビュー画像が含まれる。ライブビューとは、イメージセンサーで捉えた画像をリアルタイムに表示する機能のことである。ライブビューすることにより、メインディスプレー上で画角、フォーカス状態等の確認が可能になる。
また、メインディスプレー14は、GUI(GUI:Graphical User Interface/グラフィカルユーザーインタフェース)としても利用される。すなわち、各種設定を行う際、メインディスプレー14に設定画面が表示され、その設定画面において各種設定が行われる。
《サブディスプレー》
サブディスプレー16は、表示部の一例である。サブディスプレー16は、メインディスプレー14に比して小画面の表示装置により構成される。図3に示すように、サブディスプレー16は、カメラボディ10の天面に備えられる。サブディスプレー16は、たとえば、照明を備えた反射型のLCDにより構成される。サブディスプレー16は、矩形の表示面を有し、その短辺が光軸Lと平行に配置される。より具体的には、短辺が前後方向(z方向)に沿って配置され、かつ、長辺が横方向(x方向)に沿って配置される。
サブディスプレー16には、主としてデジタルカメラ1の設定内容が表示される。このサブディスプレー16に表示される情報には、少なくとも操作ダイヤル110で設定される項目の設定値の情報が含まれる。この点については後に詳述する。
《電子ビューファインダー》
電子ビューファインダー(EVF:Electronic View Finder)18は、LCDを内蔵した電子式のファインダーである。電子ビューファインダー18は、図2に示すように、カメラボディ10の上部(いわゆる軍艦部)に備えられ、背面に接眼部が備えられる。
《ホットシュー》
ホットシュー20は、外付けのフラッシュの取り付け部である。図3に示すように、ホットシュー20は、カメラボディ10の天面に備えられる。
《操作部材》
カメラボディ10には、操作部材として、シャッターボタン30、電源レバー31、再生ボタン34、消去ボタン35、AFロックボタン36、AEロックボタン37、メニューボタン38、セレクターボタン39、BACKボタン40、リアコマンドダイヤル41、及び、操作ダイヤル110等が備えられる。
〈シャッターボタン〉
シャッターボタン30は、カメラボディ10の天面(上面)に備えられ、グリップ部側に配置される。シャッターボタン30は、いわゆる半押しと全押しとからなる二段式のスイッチにより構成される。シャッターボタン30が半押しされると、撮影準備、すなわち、AE及びAFが実行され、全押しされると、本撮影、すなわち、記録用の撮影が実施される。なお、AEとは、Automatic Exposure(自動露光)の略であり、カメラが被写体の明るさを自動的に計測し、適正露出を決定する機能のことである。また、AFとは、Automatic Focus(自動焦点)の略であり、カメラが被写体との距離を自動的に計測し、焦点を合わせる機能のことである。
〈電源レバー〉
電源レバー31は、シャッターボタン30と同軸上に配置される。電源レバー31は、回転式のレバーにより構成される。電源レバー31をオン位置に回転させると、デジタルカメラ1の電源がオンされ、オフ位置に回転させると、デジタルカメラ1の電源がオフされる。
〈再生ボタン〉
再生ボタン34は、デジタルカメラ1のモードを再生モードに切り替えるボタンである。再生ボタン34は、カメラボディ10の背面に備えられ、メインディスプレー14の上方に配置される。デジタルカメラ1のモードが撮影モードに設定されている状態で再生ボタン34を押すと、デジタルカメラ1のモードが再生モードに切り替えられる。再生モードに設定されると、最後に撮影した画像がメインディスプレー14に表示される。
なお、再生モードから撮影モードに切り替える機能は、シャッターボタン30に割り当てられている。再生モードに設定されている状態でシャッターボタン30を押すと、デジタルカメラ1のモードが撮影モードに切り替えられる。
〈消去ボタン〉
消去ボタン35は、メインディスプレー14に表示されている撮影済み画像の消去を指示するボタンである。消去ボタン35は、カメラボディ10の背面に備えられ、メインディスプレー14の上方に配置される。撮影済み画像をメインディスプレー14に表示している状態で消去ボタン35を押すと、消去を確認する画面がメインディスプレー14に表示される。メインディスプレー14の表示に従って消去の実行を指示すると、再生中の撮影済み画像がメモリーカードから消去される。
〈AFロックボタン〉
AFロックボタン36は、フォーカスのロックを指示するボタンである。図2に示すように、AFロックボタン36は、カメラボディ10の背面に備えられ、サムレスト24の近傍に配置される。AFロックボタン36を押すと、フォーカスがロックされる。
〈AEロックボタン〉
AEロックボタン37は、露出のロックを指示するボタンである。図2に示すように、AEロックボタン37は、カメラボディ10の背面に備えられ、サムレスト24の近傍に配置される。AEロックボタン37を押すと、露出がロックされる。
〈メニューボタン〉
メニューボタン38は、メニュー画面をメインディスプレー14に呼び出すボタンである。メニューボタン38は、カメラボディ10の背面に備えられる。撮影モード又は再生モードに設定されている状態でメニューボタン38を押すと、メインディスプレー14にメニュー画面が表示される。
なお、メニューボタン38は、OKボタンとしても機能し、選択事項、確認事項等について、OKを指示する際に使用される。
〈セレクターボタン〉
セレクターボタン39は、メニューボタン38を中心にして同一円上に配置された上下左右の4つのボタンにより構成される。各ボタンには、デジタルカメラ1の設定状況に応じた機能が割り当てられる。たとえば、デジタルカメラ1が再生モードに設定されている場合、図2において右方向のボタンには1コマ送りの機能が割り当てられ、左方向のボタンには1コマ戻しの機能が割り当てられる。また、上方向のボタンにはズームインの機能が割り当てられ、下方向のボタンにはズームアウトの機能が割り当てられる。また、デジタルカメラ1が撮影モードに設定されている場合、図2において右方向のボタンには、ホワイトバランスの設定画面を呼び出す機能が割り当てられ、左方向のボタンには、セルフタイマーの設定画面を呼び出す機能が割り当てられる。また、上方向のボタンには、AFモードの設定画面を呼び出す機能が割り当てられ、下方向のボタンには、連写モードの設定画面を呼び出す機能が割り当てられる。更に、メインディスプレー14に各種設定画面を呼び出した場合には、画面上でカーソルを各方向に移動させるボタンとして機能する。
〈BACKボタン〉
BACKボタン40は、メインディスプレー14の表示を1つ前の状態に戻すことを指示するボタンである。BACKボタン40は、カメラボディ10の背面に備えられる。各種設定画面がメインディスプレー14に表示されている状態でBACKボタン40が押されると、メインディスプレー14の表示が1つ前の状態に戻される。これにより、選択事項、確認事項等をキャンセルできる。
また、BACKボタン40は、メインディスプレー14の表示形態の切り替えを指示するボタンとしても機能する。再生モード又は撮影モードに設定されている状態において、BACKボタン40が押されると、メインディスプレー14の表示形態が切り替えられる。たとえば、再生モードに設定されている状態でBACKボタン40が押されると、メインディスプレー14に表示されている画像の撮影条件、ヒストグラム等が画像に重ねて表示される。また、たとえば、撮影モードに設定されている状態でBACKボタン40が押されると、撮影条件、ヒストグラム等の各種情報がライブビュー画像に重ねて表示される。
〈リアコマンドダイヤル〉
リアコマンドダイヤル41は、カメラボディ内で回転可能に支持され、その外周の一部がカメラボディ10の背面に露出して設けられる。特に、本実施の形態のデジタルカメラ1では、カメラボディ10をグリップする手の親指で操作可能な位置に配置される。リアコマンドダイヤル41には、デジタルカメラ1の設定状態に応じて種々の機能が割り当てられる。
〈操作ダイヤル〉
操作ダイヤル110は、回転式の操作ダイヤルの一例であり、デジタルカメラ1の設定に使用される。特に、本実施の形態のデジタルカメラ1では、シャッタースピードの設定、露出補正値の設定、及び、ISO感度(ISO:International Organization for Standardization/国際標準化機構)の設定に使用される。
操作ダイヤル110は、カメラボディ10の天面に備えられる。特に、本実施の形態のデジタルカメラ1では、グリップ部側の端部に操作ダイヤル110が備えられる。これにより、カメラボディ10をグリップする手の指で操作ダイヤル110を操作できる。
操作ダイヤル110は、全体として円盤形状を有する。操作ダイヤル110は、主として、内周部112と、外周部114とにより構成される。内周部112は、円盤形状を有し、固定して設けられる。外周部114は、リング形状を有し、内周部112の外周を回転可能に設けられる。操作ダイヤル110を操作する際は、外周部114を回転させて操作する。
操作ダイヤル110による操作は、内周部112の上端面(天面)に触れながら外周部114を回転操作した場合にのみ有効になる。すなわち、内周部112の上端面に触れながら外周部114を回転操作した場合にのみ設定変更が可能になる。
また、操作ダイヤル110で設定する項目は、指が触れた位置によって定められる。すなわち、指が触れる位置によって、設定できる項目が異なる。本実施の形態のデジタルカメラ1では、天面の前側に触れた場合と、中央に触れた場合と、後側に触れた場合とで、設定できる項目が異なる。具体的には、天面の前側部分に触れると、シャッタースピードの設定変更が可能になる。また、中央部分に触れると、露出補正値の設定変更が可能になる。また、後側の部分に触れると、ISO感度の設定変更が可能になる。この点については、後に詳述する。
図5は、操作ダイヤル110の概略構成を示す縦断面図である。図6は、操作ダイヤル110の概略構成を示す平面図である。
図5に示すように、操作ダイヤル110は、操作ダイヤル支持フレーム116を介してカメラボディ10に組み付けられる。
内周部112は、下部同軸上に円柱状の支柱部112Aを有し、その支柱部112Aが、操作ダイヤル支持フレーム116に固定される。内周部112は、その上端面が操作ダイヤル110の天面を構成する。
内周部112の上端面(天面)には、タッチセンサー130が備えられる。タッチセンサー130は、操作ダイヤル110の天面への指の接触を検出する。
ここで、図6に示すように、操作ダイヤル110の天面は、前領域Df、中央領域Dc、及び、後領域Drの3つの領域に分割される。
中央領域Dcは、操作ダイヤル110の天面の中央に設定される領域である。中央領域Dcは、六角形状の領域として、操作ダイヤル110の天面の中央に設定される。
前領域Dfは、中央領域Dcを除いて操作ダイヤル110の天面を前後に二分割した場合の前側(被写体側)の領域として設定される。
後領域Drは、中央領域Dcを除いて操作ダイヤル110の天面を前後に二分割した場合の後側(像面側)の領域として設定される。
前領域Df、中央領域Dc、及び、後領域Drの各領域には、それぞれ接触検出領域が設定される。接触検出領域は、前領域Df、中央領域Dc、及び、後領域Drの各領域において、指の接触を検出する領域である。図6において、斜線で示した領域が、前領域Df、中央領域Dc、及び、後領域Drの各領域に設定された接触検出領域である。
各領域の接触検出領域は、楕円形の領域として、各領域内に設定される。中央領域Dcの接触検出領域Dczは、中央領域Dcの中央部分に設定される。前領域Dfの接触検出領域Dfz及び後領域Drの接触検出領域Drzは、中央領域Dcを中心に前後方向に対称に設定される。前領域Dfに設定された接触検出領域Dfzと中央領域Dcに設定された接触検出領域Dczとの間には、誤検出を防止するため、一定の隙間が設定される。同様に、後領域Drに設定された接触検出領域Drzと中央領域Dcに設定された接触検出領域Dczとの間には、誤検出を防止するため、一定の隙間が設定される。
タッチセンサー130は、前領域Df、中央領域Dc、及び、後領域Drの各領域に設定された接触検出領域Dfz、Dcz、及び、Drzへの接触を検出する。したがって、本実施の形態のデジタルカメラ1では、タッチセンサー130が、複数の接触検出部として機能する。
上記のように、本実施の形態のデジタルカメラ1では、天面の前側部分に触れると、シャッタースピードの設定変更が可能になる。また、中央部分に触れると、露出補正値の設定変更が可能になる。また、後側の部分に触れると、ISO感度の設定変更が可能になる。
図6に示すように、前領域Dfには、接触しながら操作すると、シャッタースピードの設定変更が可能になることを示すため、「SHUTTER」の文字がプリントされる。また、中央領域Dcには、接触しながら操作すると、露出補正値の設定変更が可能になることを示すため、「EXPOSURE COMPENSATION」の文字がプリントされる。また、後領域Drには、接触しながら操作すると、ISO感度の設定変更が可能になることを示すため、「ISO」の文字がプリントされる。
外周部114は、下部同軸上に円筒状の軸部114Aを有し、その軸部114Aが、軸受118を介して、操作ダイヤル支持フレーム116に回転可能に支持される。
なお、外周部114は、正逆回転可能に支持される。図3及び図5において、符号R+により示す矢印の方向(反時計回りの回転方向)をプラスの回転方向、符号R−により示す矢印の方向(時計回りの回転方向)をマイナスの回転方向とする。
操作ダイヤル支持フレーム116には、クリック機構120が備えられる。クリック機構120は、操作ダイヤル110の外周部114の回転にクリック感を発生させる。
クリック機構120は、クリック溝板金120Aと、クリックボール120Bと、クリックバネ120Cと、を備えて構成される。
クリック溝板金120Aは、中央に円形の穴を備えた円盤形状を有する。クリック溝板金120Aは、その中央の穴に外周部114の軸部114Aが通されて、外周部114の軸部114Aに固定される。クリック溝板金120Aは、外周部114と同軸上に配置され、外周部114と共に回転する。
クリック溝板金120Aには、同一円周上に一定の間隔で複数のクリック溝120aが備えられる。クリック溝120aは、球面状の窪みとして、クリック溝板金120Aの上面に備えられる。このクリック溝120aの配置間隔が、クリック感を発生させる間隔となる。
クリックボール120Bは、クリック溝120aに嵌入して、クリック感を発生させる部材である。クリックボール120Bは、操作ダイヤル支持フレーム116に備えられる。操作ダイヤル支持フレーム116には、クリックボール120Bを収容するクリックボール収容穴116Aが備えられる。クリックボール収容穴116Aは、有底の穴として、外周部114の回転軸と平行に設けられる。また、クリックボール収容穴116Aは、クリック溝120aと対向する位置に備えられる。
クリックバネ120Cは、クリックボール120Bをクリック溝板金120Aに向けて付勢する部材である。クリックバネ120Cは、クリックボール収容穴116Aに収容される。
以上のように構成されるクリック機構120の作用は、次のとおりである。
操作ダイヤル110の外周部114を回転させると、クリック溝板金120Aが回転する。クリック溝板金120Aが回転すると、一定の角度間隔でクリックボール120Bがクリック溝120aに嵌入する。これにより、一定の角度間隔でクリック感が発生する。
また、クリック感が発生したところで回転を止めると、クリックボール120Bがクリック溝120aに嵌入する。これにより、回転が止められる。すなわち、一定以上の負荷を掛けて回さない限り、停止状態が維持される。クリックボール120Bがクリック溝120aに嵌入して回転が止められることをクリックストップと称する。
クリックストップする位置をクリックポジションとすると、クリックポジションの数はクリック溝120aの数と同数になる。また、その間隔もクリック溝120aの間隔と同じになる。たとえば、1回転当たりのクリックポジションの数が10個の場合、クリック溝120aの配置間隔は36°となる。この場合、外周部114を回転操作すると、36°の間隔でクリック感が発生する。また、36°の間隔でクリックストップさせることができる。
操作ダイヤル110の外周部114の回転は、回転検出部126によって検出される。回転検出部126は、操作ダイヤル110の外周部114の回転方向及び回転量を検出する。回転検出部126は、ロータリーエンコーダーにより構成され、操作ダイヤル110の外周部114の回転を検出して、操作ダイヤル110の回転方向及び回転量を検出する。
たとえば、1回転当たりのクリックポジションの数が10の場合、プラス方向R+に36°回転したことを検出することにより、操作ダイヤル110がプラス方向R+に1クリック分回転操作されたことを検出できる。
上記のように、操作ダイヤル110を操作して設定される項目の設定値は、サブディスプレー16に表示される。サブディスプレー16は、カメラボディ10の天面において、操作ダイヤル110の近傍に備えられる。特に、本実施の形態のデジタルカメラ1では、図3に示すように、平面視において、操作ダイヤル110の左斜め前側の位置に配置される。これにより、操作ダイヤル110を操作する手の指でサブディスプレー16の表示が隠れるのを防止できる。
[制御系]
図7は、デジタルカメラの制御系の概略構成を示すブロック図である。
デジタルカメラ1は、イメージセンサー50、イメージセンサー駆動部52、シャッター54、シャッター駆動部56、アナログ信号処理部58、画像データ入力部60、ワークメモリ62、データメモリ64、デジタル信号処理部66、記録制御部68、メインディスプレー駆動部70、サブディスプレー駆動部72、操作部74、システムコントローラー80等を有する。
イメージセンサー50は、レンズ2を介して結像した被写体の光学像を電気信号に変換して出力する。イメージセンサー50には、CCDイメージセンサー(CCD:Charged Coupled Device)、CMOSイメージセンサー(CMOS:Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の公知のイメージセンサーが使用される。
イメージセンサー駆動部52は、システムコントローラー80からの指令に応じて、イメージセンサー50を駆動する。
シャッター54は、スクエア型のフォーカルプレーンシャッターにより構成され、イメージセンサー50の直前に配置される。なお、図1は、シャッターが全開された状態が示されている。
シャッター駆動部56は、システムコントローラー80からの指令に応じて、シャッター54を駆動する。
アナログ信号処理部58は、イメージセンサー50から出力された信号を取り込み、相関二重サンプリング処理、増幅処理等の所要の信号処理を施す。また、アナログ信号処理部58は、所要の信号処理を施したアナログの画像信号をデジタルの画像信号に変換して出力する。
画像データ入力部60は、システムコントローラー80からの指令に応じて、アナログ信号処理部58から出力されるデジタルの画像信号を取り込む。取り込まれた1枚分の画像データは、ワークメモリ62に格納される。
ワークメモリ62は、作業用のメモリとして利用される。データメモリ64は、EEPROM (EEPROM:Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等の不揮発性メモリにより構成され、制御等に必要なデータが記憶される。
デジタル信号処理部66は、ワークメモリ62に取り込まれた画像データに対して、同時化処理、ホワイトバランス補正、ガンマ補正、輪郭補正等の所要の信号処理を施し、輝度データ(Yデータ)と色差データ(Cr,Cbデータ)とからなる所定の画像データを生成する。
記録制御部68は、システムコントローラー80からの指令に応じて、メモリーカード78にアクセスし、データを読み書きする。撮影により得られた画像データは、メモリーカード78に記録される。
メインディスプレー駆動部70は、システムコントローラー80からの指令に応じて、メインディスプレー14を駆動する。
サブディスプレー駆動部72は、システムコントローラー80からの指令に応じて、サブディスプレー16を駆動する。
操作部74は、シャッターボタン30、電源レバー31、再生ボタン34、消去ボタン35、AFロックボタン36、AEロックボタン37、メニューボタン38、セレクターボタン39、BACKボタン40、リアコマンドダイヤル41、及び、操作ダイヤル110等を含み、各操作部材の操作に応じた信号をシステムコントローラー80に出力する。
システムコントローラー80は、デジタルカメラ1の各部の動作を制御する制御部である。システムコントローラー80は、マイクロコンピューターにより構成される。すなわち、マイクロコンピューターが所定の制御プログラムを実行することによりシステムコントローラー80として機能し、デジタルカメラ1の各部の動作を制御する制御部として機能する。
システムコントローラー80は、レンズ2の制御部としても機能する。システムコントローラー80は、レンズ2に備えられたレンズ駆動部2aを介して、レンズ2の動作を制御する。レンズ2は、絞り、フォーカスレンズ等を備える。レンズ駆動部2aは、絞りを駆動する絞り駆動部、フォーカスレンズを駆動するフォーカスレンズ駆動部等を備える。
[操作ダイヤルを使用した設定システム]
上記のように、操作ダイヤル110は、天面に触れながら操作した場合にのみ有効になる。そして、操作ダイヤル110を操作した場合に設定される項目は、操作時に指が触れられている位置によって決まる。本実施の形態のデジタルカメラ1では、前領域Dfに触れながら操作した場合、シャッタースピードの設定変更が可能になる。また、中央領域Dcに触れながら操作した場合、露出補正値の設定変更が可能になる。また、後領域Drに触れながら操作した場合、ISO感度の設定変更が可能になる。
《構成》
図8は、操作ダイヤル110を使用した設定システムの概略構成を示すブロック図である。
同図に示すように、操作ダイヤル110を使用した設定システム150は、タッチセンサー130の検出結果に基づいて、天面の各領域に設定された項目の設定変更の有効と無効とを切り替える切替部152と、操作ダイヤル110の回転操作に応じて、設定変更が有効な項目の設定を変更する設定変更部154と、を備えて構成される。
切替部152は、タッチセンサー130からの出力に基づいて、操作ダイヤル110の天面の分割された各領域に設定された項目の設定変更の有効と無効とを切り替える。たとえば、前領域Dfへの接触を検出すると、シャッタースピードの設定変更を有効にする。また、中央領域Dcへの接触を検出すると、露出補正値の設定変更を有効にする。また、後領域Drへの接触を検出すると、ISO感度の設定変更を有効にする。
ここで、前領域Dfへの接触は、前領域Dfに設定された接触検出領域Dfzへの接触をタッチセンサー130で検出することにより行われる。この場合、タッチセンサー130は、前領域Dfへの接触を検出する接触検出部として機能する。
また、中央領域Dcへの接触は、中央領域Dcに設定された接触検出領域Dczへの接触をタッチセンサー130で検出することにより行われる。この場合、タッチセンサー130は、中央領域Dcへの接触を検出する接触検出部として機能する。
また、後領域Drへの接触は、後領域Drに設定された接触検出領域Drzへの接触をタッチセンサー130で検出することにより行われる。この場合、タッチセンサー130は、後領域Drへの接触を検出する接触検出部として機能する。
なお、設定変更が有効にされる項目は1つである。複数の接触検出領域で接触が検出された場合、切替部152は、接触検出面積が最も広い領域の接触を有効にする。
設定変更部154は、操作ダイヤル110の回転操作に応じて、切替部152で設定変更が有効とされた項目の設定を変更する。この際、設定変更部154は、回転検出部126の検出結果に応じて、設定変更が有効な項目の設定値を変更する。すなわち、操作ダイヤル110の回転量及び回転方向に応じて、設定変更が有効な項目の設定値を変更する。
たとえば、シャッタースピードの設定変更が有効な場合、設定変更部154は、操作ダイヤル110の操作に応じて、所定の順でシャッタースピードを変更する。すなわち、操作ダイヤル110がプラス方向に回転操作された場合は、1クリックごとにシャッタースピードを繰り上げ、マイナス方向に回転操作された場合は、1クリックごとにシャッタースピードを繰り下げる。
また、露出補正値の設定変更が有効な場合、設定変更部154は、操作ダイヤル110の操作に応じて、所定のステップ幅で露出補正値を設定する。すなわち、操作ダイヤル110がプラス方向に回転操作された場合は、1クリックごとに所定のステップ幅でプラス方向に露出補正値を設定し、マイナス方向に回転操作された場合は、1クリックごとに所定のステップ幅でマイナス方向に露出補正値を設定する。たとえば、ステップ幅が1/3段に設定されている場合、操作ダイヤル110がプラス方向に回転操作された場合は、1クリックごとに1/3段ずつプラス方向に露出補正値をプラス方向に設定する。また、操作ダイヤル110がマイナス方向に回転操作された場合は、1クリックごとに1/3段ずつマイナス方向に露出補正値を設定する。
また、ISO感度の設定変更が有効な場合、設定変更部154は、操作ダイヤル110の操作に応じて、所定の順でISO感度を変更する。すなわち、操作ダイヤル110がプラス方向に回転操作された場合は、1クリックごとにISO感度を繰り上げ、マイナス方向に回転操作された場合は、1クリックごとにISO感度を繰り下げる。
全ての項目の設定変更が無効な場合、設定変更部154は、操作ダイヤル110が回転操作されても、設定変更は行わない。全ての項目の設定変更が無効な場合とは、天面のいずれの領域にも触れずに、操作ダイヤル110の回転操作された場合のことである。
切替部152、及び、設定変更部154の機能は、システムコントローラー80の一機能として提供される。すなわち、システムコントローラー80を構成するマイクロコンピューターが、所定の制御プログラム(カメラの設定プログラム)を実行することにより、切替部152及び設定変更部154の機能がシステムコントローラー80によって提供される。
[サブディスプレーの表示]
操作ダイヤル110で設定変更が可能な項目の設定値は、すべてサブディスプレー16に表示される。上記のように、本実施の形態のデジタルカメラ1では、操作ダイヤル110でシャッタースピード、露出補正、及び、ISO感度の設定変更が可能なので、サブディスプレー16には、シャッタースピード、露出補正値、及び、ISO感度の現在の設定値の情報が表示される。加えて、本実施の形態のデジタルカメラ1では、現在設定されている絞り値、撮影モード、及び、撮影可能枚数の情報が、サブディスプレー16に表示される。
サブディスプレー16の表示は、サブディスプレー表示制御部72Aによって制御される。サブディスプレー表示制御部72Aは、表示制御部の一例である。サブディスプレー表示制御部72Aは、サブディスプレー16への表示に必要な情報を取得し、サブディスプレー駆動部72の駆動を制御して、サブディスプレー16の表示を制御する。
サブディスプレー表示制御部72Aの機能は、システムコントローラー80の一機能として提供される。すなわち、システムコントローラー80を構成するマイクロコンピューターが、所定の制御プログラムを実行することにより、サブディスプレー表示制御部72Aの機能がシステムコントローラー80によって提供される。
図9は、サブディスプレーの表示の一例を示す平面図である。
同図に示すように、サブディスプレー16には、デジタルカメラ1の設定内容として、シャッタースピードの情報i1、絞り値(F値)の情報i2、ISO感度の情報i3、露出補正値の情報i4、撮影モードの情報i5、撮影可能枚数の情報i6が表示される。
また、サブディスプレー16には、操作ダイヤル110がロックされていること、すなわち、操作ダイヤル110による設定変更が無効であることを示すマークであるロックマークm1が表示される。ロックマークm1は、たとえば、矩形の枠内に「LOCK」の文字が表示された画像により構成される。ロックマークm1は、操作ダイヤル110がロックされている場合に表示される。したがって、操作ダイヤル110のロックが解除されている場合、すなわち、いずれかの項目の設定変更が可能な場合、サブディスプレー16にロックマークm1は表示されない。
更に、サブディスプレー16には、操作ダイヤル110によって設定変更される項目であることを示す設定変更有効マークm2が表示される。設定変更有効マークm2は、操作ダイヤル110を操作した場合に設定変更される項目、すなわち、設定変更が有効な項目の位置に表示される。図9には、操作ダイヤル110を操作した場合にシャッタースピードの設定が変更される場合の例が示されている。この場合、設定変更有効マークm2は、シャッタースピードが表示される位置に表示される。
設定変更有効マークm2は、一対の三角形状の図形により構成され、操作ダイヤル110を操作した場合に設定変更される項目の両側に表示される。ただし、現時点の設定値が、その項目における設定可能な数値の下限値である場合、右側の図形のみが表示される。また、現時点の設定値が、その項目における設定可能な数値の上限値である場合、左側の図形のみが表示される。これにより、現在の設定値が、その項目における設定可能な数値の上限値又は下限値であるか否かを容易に把握できる。
なお、操作ダイヤル110を操作した場合に設定変更される項目、すなわち、設定変更が有効な項目の設定値については、他の項目、すなわち、設定変更が無効な項目の設定値と異なる態様で表示される。図9に示す例では、操作ダイヤル110を操作した場合に設定変更される項目の表示を他の項目の表示よりも大きく表示している。これにより、操作ダイヤル110を操作した場合に設定変更される項目を容易に把握できる。
《作用》
以下、操作ダイヤル110を使用して、デジタルカメラ1の各種設定を行う方法(設定方法)について説明する。
まず、操作ダイヤル110で設定可能な項目の設定変更の有効と無効とを切り替える方法について説明する。
図10は、操作ダイヤルで設定可能な項目の設定変更の有効と無効とを切り替える処理の手順を示すフローチャートである。
デジタルカメラ1の電源が投入されると、切替部152は、操作ダイヤル110で設定可能な全ての項目の操作ダイヤル110による設定変更を無効する(ステップS10)。本実施の形態のデジタルカメラ1では、操作ダイヤル110によって、シャッタースピード、露出補正値、及び、ISO感度の設定変更が可能であるため、切替部152は、操作ダイヤル110によるシャッタースピード、露出補正値、及び、ISO感度の設定変更を無効にする。
この後、切替部152は、操作ダイヤル110の天面への接触の有無を判定する(ステップS11)。操作ダイヤル110の天面へ接触の有無は、タッチセンサー130の検出結果に基づいて判定する。
天面への接触あり、と判定すると、切替部152は、接触が検出された領域が前領域Dfであるか否かを判定する(ステップS12)。接触が検出された領域が前領域Dfであるか否かは、タッチセンサー130の検出結果に基づいて判定する。すなわち、接触の検出が、前領域Dfに設定された接触検出領域Dfzによるものか否かを判定して、接触が検出された領域が前領域Dfであるか否かを判定する。
接触が検出された領域が前領域Dfであると判定すると、切替部152は、前領域Dfに設定された項目の設定変更を有効にする(ステップS13)。本実施の形態のデジタルカメラ1では、前領域Dfにシャッタースピードの設定変更が割り当てられている。したがって、この場合、切替部152は、シャッタースピードの設定変更を有効にする。
接触が検出された領域が、前領域Dfではない、と判定すると、切替部152は、接触が検出された領域が中央領域Dcであるか否かを判定する(ステップS14)。接触が検出された領域が中央領域Dcであるか否かは、タッチセンサー130の検出結果に基づいて判定する。すなわち、接触の検出が、中央領域Dcに設定された接触検出領域Dczによるものか否かを判定して、接触が検出された領域が中央領域Dcであるか否かを判定する。
接触が検出された領域が中央領域Dcであると判定すると、切替部152は、中央領域Dcに設定された項目の設定変更を有効にする(ステップS15)。本実施の形態のデジタルカメラ1では、中央領域Dcに露出補正値の設定変更が割り当てられている。したがって、この場合、切替部152は、露出補正値の設定変更を有効にする。
接触が検出された領域が、中央領域Dcではない、と判定すると、切替部152は、接触が検出された領域が、後領域Drであると認定する。接触が検出された領域が、後領域Drであると認定すると、切替部152は、後領域Drに設定された項目の設定変更を有効にする(ステップS16)。本実施の形態のデジタルカメラ1では、後領域DrにISO感度の設定変更が割り当てられている。したがって、この場合、切替部152は、ISO感度の設定変更を有効にする。
この後、切替部152は、タッチセンサー130からの出力に基づいて、操作ダイヤル110の天面への接触が終了したか否かを判定する(ステップS17)。
操作ダイヤル110の天面への接触が終了した、と判定すると、切替部152は、設定変更を有効にしていた項目の設定変更を無効に切り替える(ステップS18)。たとえば、前領域Dfへの接触が検出されていて、シャッタースピードの設定変更が有効にされていた場合、接触の検出が終了すると、シャッタースピードの設定変更を無効に切り替える。
この後、切替部152は、電源がオフされたか否かを判定する(ステップS19)。電源がオフされた、と判定すると、処理を終了する。一方、電源がオフされていない、と判定すると、ステップS11に戻り、上記処理を再び実行する。
このように、操作ダイヤル110の天面に触れると、触れた領域に設定された項目の設定変更が有効になる。操作ダイヤル110の天面に指が触れていない場合、いずれの設定変更も無効とされる。この場合、操作ダイヤル110を回転操作しても、何の設定も変更されない。すなわち、空回りする。
次に、操作ダイヤル110を回転操作して、設定変更する場合の処理について説明する。
図11は、操作ダイヤル110の操作に基づく設定変更の処理の手順を示すフローチャートである。
デジタルカメラ1の電源が投入されると、設定変更部154は、操作ダイヤル110が回転操作されたか否かを判定する(ステップS30)。操作ダイヤル110が回転操作されたか否かは、回転検出部126からの出力に基づいて判定する。
操作ダイヤル110が回転操作された、と判定すると、設定変更部154は、切替部152の設定に基づいて、設定変更が有効な項目があるか否かを判定する(ステップS31)。
設定変更が有効な項目がある、と判定すると、設定変更部154は、操作ダイヤル110の操作に基づいて、設定変更が有効な項目の設定値を変更する(ステップS32)。より具体的には、操作ダイヤル110の操作方向及び操作量に基づいて、設定変更が有効な項目の設定値を変更する。たとえば、シャッタースピードの設定変更が有効な場合、操作ダイヤル110の操作に応じて、シャッタースピードを変更する。
一方、設定変更が有効な項目がない、と判定すると、設定変更部154は、設定変更の処理を行わず、操作ダイヤル110による操作を無効とする。この場合、操作ダイヤル110は、空回りする。
なお、設定変更が有効な項目がない場合、サブディスプレー表示制御部72Aは、サブディスプレー16のロックマークm1の表示を点滅させる(ステップS33)。これにより、操作ダイヤル110がロックされていること、及び、操作が無効であることを認識できる。
この後、設定変更部154は、電源がオフされたか否かを判定する(ステップS34)。電源がオフされた、と判定すると、処理を終了する。一方、電源がオフされていない、と判定すると、ステップS30に戻り、上記処理を再び実行する。
このように、本実施の形態のデジタルカメラ1では、設定変更が有効にされている項目がある場合にのみ、操作ダイヤル110による操作が有効とされる。設定変更が有効にされている項目が1つもない場合、操作ダイヤル110の操作は無効とされる。この場合、操作ダイヤル110は、電子的にロックされる。
図12は、操作ダイヤルに対する有効な操作形態の一例を示す図である。
図12に示すように、操作ダイヤル110の天面に触れながら、操作ダイヤル110を回転操作することにより、操作ダイヤル110による設定変更が可能になる。この際、設定変更しようとする項目が割り当てられた領域を指で触れながら、操作ダイヤル110を回転操作する。
図12には、シャッタースピードを変更する場合の操作形態が示されている。この場合、同図に示すように、操作ダイヤル110の天面の前領域Dfに触れながら、操作ダイヤル110を回転操作する。これにより、操作ダイヤル110の操作に応じて、シャッタースピードが変更される。
露出補正値を変更する場合は、天面の中央領域Dcに触れながら、操作ダイヤル110を回転操作する。これにより、操作ダイヤル110の操作に応じて、露出補正値が変更される。
また、ISO感度を変更する場合は、天面の後領域Drに触れながら、操作ダイヤル110を回転操作する。これにより、操作ダイヤル110の操作に応じて、ISO感度が変更される。
図13は、操作ダイヤルに対する無効な操作形態の一例を示す図である。
同図に示すように、天面に触れずに操作ダイヤル110を回転操作すると、その操作は無効とされる。この場合、設定は何も変更されず、操作ダイヤル110は空回りする。すなわち、天面に触れていない場合、操作ダイヤル110は電子的にロックされる。
なお、操作ダイヤル110がロックされている場合、サブディスプレー16にはロックマークm1が表示される。そして、ロックされた状態で操作ダイヤル110が回転操作されると、ロックマークm1が点滅する。これにより、操作ダイヤル110がロックされていることをユーザーに認識させることができる。
一方、操作が有効な場合は、図12に示すように、設定変更される項目の位置に設定変更有効マークm2が表示される。図12に示す例では、シャッタースピードの設定変更が有効であるため、シャッタースピードの情報i1が表示される位置に設定変更有効マークm2が表示されている。
以上説明したように、本実施の形態のデジタルカメラ1によれば、天面に触れながら操作ダイヤル110を操作した場合にのみ、その設定変更が有効になる。これにより、意図せずに設定が変更されてしまうのを防止できる。また、設定変更を有効にする場合も操作ダイヤル110の天面に触れるだけなので、良好な操作性を提供できる。更に、メカニカルな機構でロックするのではなく、電子的にロックするので、操作ダイヤル110の構成も簡素化できる。
また、本実施の形態のデジタルカメラ1によれば、操作ダイヤル110の天面に触れる位置を変えることによって、設定変更する項目を切り替えることができる。これにより、一つの操作ダイヤル110で複数の設定を行うことができる。また、触れる位置を変えるだけなので、簡単に切り替えられる。
更に、本実施の形態のデジタルカメラ1によれば、操作ダイヤル110で設定変更される項目の設定値の情報が、操作ダイヤル110の近傍に備えられたサブディスプレー16に表示される。これにより、簡単に設定状況を確認できる。
[変形例]
《操作ダイヤルで設定変更する項目》
各領域に触れた場合に設定変更を有効にする項目は、カメラに備えられる機能等に応じて、適宜設定できる。上記実施の形態では、シャッタースピード、露出補正値、及び、ISO感度の設定変更を有効にする場合を例に説明したが、この他、絞り値(F値)、撮影モード、フラッシュモード、オートフォーカスモード、測光モード等の設定変更を有効にしてもよい。
また、各項目を割り当てる位置(領域)についても、任意に設定できる。たとえば、上記実施の形態のデジタルカメラにおいて、前領域DfにISO感度、中央領域Dcにシャッタースピード、及び、後領域Drに露出補正値を割り当ててもよい。
また、たとえば、前領域Dfにシャッタースピードの設定変更、後領域Drに絞り値に設定変更を割り当て、中央領域Dcにシフトの機能を割り当てることもできる。この場合、前領域Dfに触れながら操作ダイヤル110を回転操作すると、シャッタースピードが変更され、後領域Drに触れながら操作ダイヤル110を回転操作すると、絞り値が変更される。そして、中央領域Dcに触れながら操作ダイヤル110を回転操作すると、その時に設定されているシャッタースピード及び絞り値に基づいて、その組み合わせがシフトされる。
《操作ダイヤルの天面に設定する接触検出部のレイアウト》
上記実施の形態では、接触検出部として、操作ダイヤル110の天面を3つの領域に分割し、各領域への接触を検出する構成としているが、操作ダイヤル110の天面に設定する接触検出部のレイアウトは、操作ダイヤルで設定する項目の数、操作ダイヤル110のサイズ等に応じて、適宜設定できる。
〈2分割〉
図14は、操作ダイヤル110の天面に設定する接触検出部のレイアウトの他の一例を示す平面図である。同図は、操作ダイヤル110の天面に2つの接触検出部を備える場合の一例を示している。
本例では、操作ダイヤル110の天面を前後方向(z方向)に2分割し、各領域において個別に接触を検出する構成としている。図14中、斜線で示した領域が、各領域において接触を検出する領域である。この領域が接触検出部を構成する。
タッチセンサー130は、前側の領域(前領域)Dfに設定された接触検出領域Dfzへの接触を検出して、前領域Dfの接触を検出する。また、後側の領域(後領域)Drに設定された接触検出領域Drzへの接触を検出して、後領域Drへの接触を検出する。
本例の場合、1つの操作ダイヤルによって、2つの項目の設定変更ができる。一例として、前領域Dfにシャッタースピードの設定変更、後領域Drに露出補正値の設定変更を割り当てることができる。この場合、天面の前領域Dfに触れながら操作ダイヤル110を回転操作すると、その操作に応じてシャッタースピードの設定が変化する。また、天面の後領域Drに触れながら操作ダイヤル110を回転操作すると、その操作に応じて露出補正値の設定が変化する。
なお、本例では、前後方向に2分割しているが、左右方向に2分割してもよい。この場合、右領域と左領域とに2分割される。また、斜め方向に2分割してもよい。この場合、左前領域と右後領域とに分割される。あるいは、右前領域と左後領域とに分割される。
〈4分割〉
図15は、操作ダイヤル110の天面に設定する接触検出部のレイアウトの他の一例を示す平面図である。同図は、操作ダイヤル110の天面に4つの接触検出部を備える場合の一例を示している。
本例では、操作ダイヤル110の天面を周方向に4分割し、各領域において個別に接触を検出する構成としている。図15中、斜線で示した領域が、各領域において、接触を検出する領域である。この領域が接触検出部を構成する。
タッチセンサー130は、左前側の領域(左前領域)Dlfに設定された接触検出領域Dlfzへの接触を検出して、左前領域Dlfの接触を検出し、右前側の領域(右前領域)Drfに設定された接触検出領域Drfzへの接触を検出して、右前領域Drfの接触を検出する。また、タッチセンサー130は、左後側の領域(左後領域)Dlrに設定された接触検出領域Dlrzへの接触を検出して、左後領域Dlrへの接触を検出し、右後側の領域(右後領域)Drrに設定された接触検出領域Drrzへの接触を検出して、右後領域Drrへの接触を検出する。
本例の場合、1つの操作ダイヤルによって、4つの項目の設定変更ができる。一例として、左前領域Dlfにシャッタースピードの設定変更、右前領域Drfに絞り値(F値)の設定変更、左後領域DlrにISO感度の設定変更、右後領域Drrに露出補正値の設定変更を割り当てることができる。この場合、天面の左前領域Dlfに触れながら操作ダイヤル110を回転操作すると、その操作に応じてシャッタースピードの設定が変化する。また、天面の右前領域Drfに触れながら操作ダイヤル110を回転操作すると、その操作に応じて絞り値(F値)の設定が変化する。更に、天面の左後領域Dlrに触れながら操作ダイヤル110を回転操作すると、その操作に応じてISO感度の設定が変化する。また、天面の右後領域Drrに触れながら操作ダイヤル110を回転操作すると、その操作に応じて露出補正値の設定が変化する。
なお、4分割の態様として、前後左右に4分割してもよい。この場合、前領域と、後領域と、右領域と、左領域とに分割される。
〈5分割〉
図16は、操作ダイヤル110の天面に設定する接触検出部のレイアウトの他の一例を示す平面図である。同図は、操作ダイヤル110の天面に5つの接触検出部を備える場合の一例を示している。
本例では、中央と、その外周の4つの領域で接触を検出する構成としている。外周の4つの領域は、周方向に4等分割して設定されている。図16中、斜線で示した領域が、各領域において、接触を検出する領域である。この領域が接触検出部を構成する。
タッチセンサー130は、中央の領域(中央領域)Dcに設定された接触検出領域Dczへの接触を検出して、中央領域Dcへの接触を検出する。また、タッチセンサー130は、左前側の領域(左前領域)Dlfに設定された接触検出領域Dlfzへの接触を検出して、左前領域Dlfの接触を検出し、右前側の領域(右前領域)Drfに設定された接触検出領域Drfzへの接触を検出して、右前領域Drfの接触を検出する。更に、タッチセンサー130は、左後側の領域(左後領域)Dlrに設定された接触検出領域Dlrzへの接触を検出して、左後領域Dlrへの接触を検出し、右後側の領域(右後領域)Drrに設定された接触検出領域Drrzへの接触を検出して、右後領域Drrへの接触を検出する。
本例の場合、1つの操作ダイヤルによって、5つの項目の設定変更ができる。一例として、中央領域Dcに露出補正値の設定変更、左前領域Dlfにシャッタースピードの設定変更、右前領域Drfに絞り値(F値)の設定変更、左後領域DlrにISO感度の設定変更、右後領域Drrに撮影モードの設定変更を割り当てることができる。この場合、天面の中央領域Dcに触れながら操作ダイヤル110を回転操作すると、その操作に応じて露出補正値の設定が変化する。また、天面の左前領域Dlfに触れながら操作ダイヤル110を回転操作すると、その操作に応じてシャッタースピードの設定が変化する。また、天面の右前領域Drfに触れながら操作ダイヤル110を回転操作すると、その操作に応じて絞り値(F値)の設定が変化する。更に、天面の左後領域Dlrに触れながら操作ダイヤル110を回転操作すると、その操作に応じてISO感度の設定が変化する。また、天面の右後領域Drrに触れながら操作ダイヤル110を回転操作すると、その操作に応じて撮影モードの設定が変化する。
《接触検出部の構成》
上記実施の形態では、各領域に設定された接触検出領域への接触を1つのタッチセンサーで検出する構成としているが、領域ごとにタッチセンサーを配置して、個別に接触を検出する構成としてもよい。
《サブディスプレーの表示》
上記実施の形態では、特定の項目について設定変更が有効にされると、サブディスプレーにおいて、その項目の設定値を大きく表示しているが、設定変更が有効にされた場合におけるサブディスプレーの表示態様は、これに限定されるものではない。
図17は、設定変更が有効にされた場合のサブディスプレーの表示の他の一例を示す平面図である。同図は、シャッタースピードの設定変更が有効にされた場合のサブディスプレー16の表示の一例を示している。
同図に示すように、設定変更が有効にされた場合、設定変更が有効にされた項目の情報のみをサブディスプレー16に表示してもよい。この場合、同図に示すように、拡大して表示することが好ましい。これにより、サブディスプレー16を見ながら、所望の項目について、容易に設定を変更できる。
図18は、設定変更が有効にされた場合のサブディスプレーの表示の他の一例を示す平面図である。同図は、シャッタースピードの設定変更が有効にされた場合のサブディスプレー16の表示の一例を示している。
同図に示すように、設定変更が有効にされた場合、設定変更が有効にされた項目の情報を拡大して表示し、他の項目は、半透明化して表示してもよい。これにより、操作ダイヤル110で設定する項目の情報を見やすくしつつ、他の項目の設定値も確認できる。
図19は、設定変更が有効にされた場合のサブディスプレーの表示の他の一例を示す平面図である。同図は、シャッタースピードの設定変更が有効にされた場合のサブディスプレー16の表示の一例を示している。
同図に示すように、設定変更が有効にされた場合、設定変更が有効にされた項目の情報が大きく表示されるように、表示のレイアウトを変更してもよい。これにより、操作ダイヤル110で設定する項目の情報を見やすくしつつ、他の項目の設定値も確認できる。
〔第2の実施の形態〕
図20は、第2の実施の形態のデジタルカメラの要部を拡大した図である。具体的には、操作ダイヤル110及びサブディスプレー16の設置部を拡大した平面図である。
同図に示すように、本実施の形態のデジタルカメラ1は、操作ダイヤル110の天面の分割態様が上記第1の実施の形態のデジタルカメラ1と異なる。
なお、その他の構成は、上述した第1の実施の形態のデジタルカメラ1と同じである。したがって、ここでは相違点に関わる構成、及び、作用についてのみ説明する。
[構成]
図20に示すように、本実施の形態のデジタルカメラ1は、操作ダイヤル110の天面が、前後方向(z方向)に2分割される。以下、前側の領域を前領域Df、後側の領域を後領域Drと称する。
前領域Df及び後領域Drの各領域には、それぞれ接触検出領域が設定される。接触検出領域は、前領域Df及び後領域Drの各領域において、指の接触を検出する領域である。図20において、斜線で示した領域が、前領域Df及び後領域Drの各領域に設定された接触検出領域である。各領域の接触検出領域は、楕円形状の領域として、各領域内に設定され、操作ダイヤル110の軸を中心に前後方向に対称に設定される。
タッチセンサー130は、前領域Df及び後領域Drの各領域に設定された接触検出領域Dfz及びDrzへの接触を検出する。本例では、接触検出領域Dfz及びDrzが接触検出部を構成する。
[作用]
本実施の形態のデジタルカメラ1では、操作ダイヤル110の天面の前領域Dfに触れると、シャッタースピードの設定変更が可能になる。また、天面の後領域Drに触れると、露出補正値の設定変更が可能になる。更に、前領域Dfと後領域Drとを同時に触れると、ISO感度の設定変更が可能になる。このように、本実施の形態のデジタルカメラ1では、前領域Dfと後領域Drとを組み合わせて触れた場合にも、特定の項目の設定変更が可能になる。
図21は、操作ダイヤルで設定可能な項目の設定変更の有効と無効とを切り替える処理の手順を示すフローチャートである。
デジタルカメラ1の電源が投入されると、切替部152は、操作ダイヤル110で設定可能な全ての項目の操作ダイヤル110による設定変更を無効する(ステップS40)。本実施の形態のデジタルカメラ1では、操作ダイヤル110によって、シャッタースピード、露出補正値、及び、ISO感度の設定変更が可能であるため、切替部152は、操作ダイヤル110によるシャッタースピード、露出補正値、及び、ISO感度の設定変更を無効にする。
この後、切替部152は、操作ダイヤル110の天面への接触の有無を判定する(ステップS41)。
天面への接触あり、と判定すると、切替部152は、前領域Df及び後領域Drの両方の領域への接触であるか否かを判定する(ステップS42)。接触が検出された領域が、両方の領域であるか否かは、タッチセンサー130の検出結果に基づいて判定する。すなわち、前領域Dfに設定された接触検出領域Dfzと後領域に設定された接触検出領域Drzの両方で接触が検出されているか否かを判定して、両方の領域への接触であるか否かを判定する。
前領域Df及び後領域Drの両方の領域への接触であると判定すると、切替部152は、組み合わせに対して設定された項目の設定変更を有効にする(ステップS43)。本実施の形態のデジタルカメラ1では、組み合わせに対して設定変更する項目として、ISO感度が割り当てられている。したがって、この場合、切替部152は、ISO感度の設定変更を有効にする。
なお、ISO感度の設定変更が有効になると、サブディスプレー16において、ISO感度の情報i3が大きく表示される。また、ISO感度の情報i3の表示位置に設定変更有効マークm2が表示される。これにより、サブディスプレー16の表示からISO感度の設定変更が可能であることを認識できる。
両方の領域への接触ではない、と判定すると、切替部152は、前領域Dfへの接触であるか否かを判定する(ステップS44)。そして、接触が、前領域Dfへの接触であると判定すると、切替部152は、前領域Dfに設定された項目の設定変更を有効にする(ステップS45)。本実施の形態のデジタルカメラ1では、前領域Dfに単独で触れた場合、設定変更する項目としてシャッタースピードが割り当てられている。したがって、この場合、切替部152は、シャッタースピードの設定変更を有効にする。
なお、シャッタースピードの設定変更が有効になると、サブディスプレー16において、シャッタースピードの情報i1が大きく表示される。また、シャッタースピードの情報i1の表示位置に設定変更有効マークm2が表示される。これにより、サブディスプレー16の表示からシャッタースピードの設定変更が可能であることを認識できる。
接触が検出された領域が、前領域Dfではない、と判定すると、切替部152は、接触が検出された領域が、後領域Drであると認定する。接触が検出された領域が、後領域Drであると認定すると、切替部152は、後領域Drに設定された項目の設定変更を有効にする(ステップS46)。本実施の形態のデジタルカメラ1では、後領域Drに単独で触れた場合、設定変更する項目として露出補正値が割り当てられている。したがって、この場合、切替部152は、露出補正値の設定変更を有効にする。
なお、露出補正値の設定変更が有効になると、サブディスプレー16において、露出補正値の情報i4が大きく表示される。また、露出補正値の情報i4の表示位置に設定変更有効マークm2が表示される。これにより、サブディスプレー16の表示から露出補正値の設定変更が可能であることを認識できる。
この後、切替部152は、タッチセンサー130からの出力に基づいて、操作ダイヤル110の天面への接触が終了したか否かを判定する(ステップS47)。
操作ダイヤル110の天面への接触が終了した、と判定すると、切替部152は、設定変更を有効にしていた項目の設定変更を無効に切り替える(ステップS48)。
この後、切替部152は、電源がオフされたか否かを判定する(ステップS49)。電源がオフされた、と判定すると、処理を終了する。一方、電源がオフされていない、と判定すると、ステップS41に戻り、上記処理を再び実行する。
このように、本実施の形態のデジタルカメラ1では、前領域Dfと後領域Drとを組み合わせて触れた場合にも、特定の項目の設定変更が可能になる。これにより、接触検出部の設定数を少なくできる。
[変形例]
《操作ダイヤルで設定変更する項目》
上記第1の実施の形態のデジタルカメラ1と同様に、各領域に触れた場合に設定変更を有効にする項目は、カメラに備えられる機能等に応じて、適宜設定できる。
たとえば、図20に示す構成において、天面の前領域Dfに触れると、シャッタースピードの設定変更が有効になり、天面の後領域Drに触れると、絞り値(F値)の設定変更が有効になるように設定にする。そして、前領域Dfと後領域Drとを同時に触れると、撮影モードがプログラムモードに切り替わり、操作ダイヤルによってプログラムシフトが可能になるように設定する。なお、プログラムモードとは、露出を一定にしたまま、絞り値とシャッタースピードの組み合わせを変更できるモードをいう。この場合、操作ダイヤル110の回転操作に応じて、絞り値とシャッタースピードの組み合わせが変更する。すなわち、プログラムシフトされる。たとえば、操作ダイヤル110をプラス方向に回転させると、シャッタースピードが速くなり(絞り値は大きくなる)、マイナス方向に回転させると、シャッタースピードが遅くなる(絞り値は小さくなる)ように設定変更される。
また、たとえば、図15に示すように、操作ダイヤル110の天面を4分割した構成において、左前領域Dlfに触れると、シャッタースピードの設定変更が有効になり、右前領域Drfに触れると、絞り値(F値)の設定変更が有効になり、左後領域Dlrに触れると、ISO感度の設定変更が有効になり、右後領域Drrに触れると、撮影モードの設定変更が有効になるように設定する。そして、左前領域Dlfと右前領域Drfとを同時に触れると、撮影モードがプログラムモードに切り替わり、操作ダイヤルによってプログラムシフトが可能になるように設定する。
このように、各領域に触れた場合に設定変更を有効にする項目は、適宜設定できる。
〔第3の実施の形態〕
図22は、第3の実施の形態のデジタルカメラの要部を拡大した図である。具体的には、操作ダイヤル110及びサブディスプレー16の設置部を拡大した平面図である。
本実施の形態のデジタルカメラ1は、操作ダイヤル110の天面の特定の位置に触れることで、撮影モードが切り替わる。また、切り替わった撮影モードに応じて、操作ダイヤルで設定可能な項目が切り替わる。
なお、以下においては、上述した第1の実施の形態のデジタルカメラ1との相違点についてのみ説明する。
操作ダイヤル110は、天面が3つの領域に分割される。分割の態様は、上記第1の実施の形態のデジタルカメラ1と同じである。すなわち、前領域Df、中央領域Dc、及び、後領域Drの3つの領域に分割される。
前領域Dfに触れると、撮影モードがシャッタースピード優先モードに設定される。中央領域Dcに触れると、撮影モードがプログラムモードに設定される。後領域Drに触れると、撮影モードが絞り優先モードに設定される。また、天面に触れずに操作ダイヤル110を回転操作すると、撮影モードがオートモードに設定される。
ここで、シャッタースピード優先モードとは、ユーザーが選択したシャッタースピードに対して適正露出となるような絞り値をカメラが自動的に決定するモードをいう。シャッタースピード優先モードの場合、操作ダイヤル110には、シャッタースピードを設定する機能が割り当てられる。
プログラムモードとは、上記のように、露出を一定にしたまま、ユーザーが絞り値とシャッタースピードの組み合わせを変更できるモードをいう。プログラムモードの場合、操作ダイヤル110には、プログラムシフトの機能が割り当てられる。すなわち、シャッタースピードと絞り値との組み合わせを変更する機能が割り当てられる。
絞り優先モードとは、ユーザーが選択した絞り値に対して適正露出となるようなシャッタースピードをカメラが自動的に決定するモードをいう。絞り優先モードの場合、操作ダイヤル110には、絞り値を設定する機能が割り当てられる。
オートモードとは、測光結果に基づいて、適正露出となるように、絞り値及びシャッタースピードをカメラが自動的に決定するモードをいう。すなわち、全ての設定をカメラが自動的に行うモードである。オートモードの場合、操作ダイヤル110の操作は無効とされる。すなわち、操作ダイヤル110を回転操作しても、何も変更されない。
図23は、操作ダイヤル110を使用した設定システムの概略構成を示すブロック図である。
同図に示すように、設定システム150には、撮影モード切替部156が備えられる。撮影モード切替部156は、タッチセンサー130及び回転検出部126の検出結果に基づいて、撮影モードを切り替える。
撮影モード切替部156は、タッチセンサー130が前領域Dfに触れたことを検出すると、撮影モードをシャッタースピード優先モードに設定する。なお、タッチセンサー130は、前領域Dfに設定された接触検出領域Dfzへの接触を検出して、前領域Dfに接触されたことを検出する(図6参照)。
また、撮影モード切替部156は、タッチセンサー130が中央領域Dcに触れたことを検出すると、撮影モードをプログラムモードに設定する。なお、タッチセンサー130は、中央領域Dcに設定された接触検出領域Dczへの接触を検出して、中央領域Dcに接触されたことを検出する(図6参照)。
また、撮影モード切替部156は、タッチセンサー130が後領域Drに触れられたことを検出すると、撮影モードを絞り優先モードに設定する。なお、タッチセンサー130は、後領域Drに設定された接触検出領域Drzへの接触を検出して、後領域Drに接触されたことを検出する(図6参照)。
また、撮影モード切替部156は、タッチセンサー130からの出力がない状態、すなわち、非接触な状態で、回転検出部126が操作ダイヤル110の回転を検出すると、撮影モードをオートモードに設定する。
撮影モード切替部156の機能は、システムコントローラー80の一機能として提供される。すなわち、システムコントローラー80を構成するマイクロコンピューターが、所定の制御プログラムを実行することにより、撮影モード切替部156の機能がシステムコントローラー80によって提供される。
切替部152は、タッチセンサー130からの出力に基づいて、撮影モードごとに設定された項目の設定変更の有効と無効とを切り替える。
ここで、撮影モードは、上記のように、タッチセンサー130が接触を検出する領域に応じて切り替わる。したがって、設定変更の有効と無効とを切り替える項目もタッチセンサー130が接触を検出する領域に応じて切り替わる。
具体的には、タッチセンサー130が、前領域Dfへの接触を検出すると、切替部152は、接触を検出している間、シャッタースピードの設定変更を有効にする。なお、この場合、撮影モードは、シャッタースピード優先モードに設定される。
タッチセンサー130が、中央領域Dcへの接触を検出すると、切替部152は、接触を検出している間、プログラムシフトを有効にする。すなわち、シャッタースピード及び絞り値の組み合わせの設定変更を有効にする。なお、この場合、撮影モードは、プログラムモードに設定される。
タッチセンサー130が、後領域Drへの接触を検出すると、切替部152は、接触を検出している間、絞り値の設定変更を有効にする。なお、この場合、撮影モードは、絞り優先モードに設定される。
[デジタルカメラの動作]
まず、操作ダイヤル110で設定可能な項目の設定変更の有効と無効とを切り替える方法について説明する。
図24は、撮影モードを切り替える処理の手順を示すフローチャートである。
デジタルカメラ1の電源が投入されると、撮影モード切替部156は、撮影モードをオートモードに設定する(ステップS60)。
この後、撮影モード切替部156は、操作ダイヤル110の天面への接触の有無を判定する(ステップS61)。
天面への接触あり、と判定すると、撮影モード切替部156は、接触が検出された領域が前領域Dfであるか否かを判定する(ステップS62)。
接触が検出された領域が前領域Dfの場合、撮影モード切替部156は、撮影モードをシャッタースピード優先モードに設定する(ステップS63)。なお、この場合、接触が検出されている間、切替部152によって、シャッタースピードの設定変更が有効とされる。
接触が検出された領域が前領域Dfではない、と判定すると、撮影モード切替部156は、接触が検出された領域が中央領域Dcであるか否かを判定する(ステップS64)。
接触が検出された領域が中央領域Dcである、と判定すると、撮影モード切替部156は、撮影モードを、プログラムモードに設定する(ステップS65)。なお、この場合、接触が検出されている間、切替部152によって、プログラムシフトが有効とされる。
接触が検出された領域が中央領域Dcではない、と判定すると、撮影モード切替部156は、接触が検出された領域が、後領域Drであると認定する。この場合、撮影モード切替部156は、撮影モードを絞り優先モードに設定する(ステップS66)。この場合、接触が検出されている間、切替部152によって、絞り値の設定変更が有効とされる。
この後、撮影モード切替部156は、天面を非接触で操作ダイヤル110が回転操作されたか否かを判定する(ステップS67)。
非接触で回転操作された、と判定すると、撮影モード切替部156は、撮影モードをオートモードに設定する(ステップS68)。
この後、撮影モード切替部156は、電源がオフされたか否かを判定する(ステップS69)。電源がオフされた、と判定すると、処理を終了する。一方、電源がオフされていない、と判定すると、ステップS61に戻り、上記処理を再び実行する。
このように、操作ダイヤル110の天面に触れると、触れた領域に応じて撮影モードが切り替わる。一度設定された撮影モードは、天面から指を離しても維持される。また、天面に触れずに操作ダイヤル110を回転操作すると、撮影モードがオートモードに切り替わる。
次に、操作ダイヤル110を回転操作して、設定変更する場合の処理について説明する。
図25は、操作ダイヤル110の操作に基づく設定変更の処理の手順を示すフローチャートである。
デジタルカメラ1の電源が投入されると、設定変更部154は、操作ダイヤル110が回転操作されたか否かを判定する(ステップS80)。
操作ダイヤル110が回転操作された、と判定すると、設定変更部154は、切替部152の設定に基づいて、設定変更が有効な項目があるか否かを判定する(ステップS81)。なお、設定変更が有効とされるのは、操作ダイヤル110の天面への接触が検出されている場合だけである。
設定変更が有効な項目がある、と判定すると、設定変更部154は、操作ダイヤル110の操作に基づいて、設定変更が有効な項目の設定値を変更する(ステップS82)。
上記のように、設定変更が有効な項目は、撮影モードによって定められる。シャッタースピード優先モードの場合、シャッタースピードの設定変更が有効とされる。したがって、この場合、操作ダイヤル110に応じて、シャッタースピードが変更される。プログラムモードの場合、プログラムシフトが有効とされる。したがって、この場合、操作ダイヤル110に応じて、プログラムシフトされる。すなわち、シャッタースピード及び絞り値の組み合わせが変更される。絞り優先モードの場合、絞り値の設定変更が有効とされる。したがって、この場合、操作ダイヤル110に応じて、絞り値が変更される。
なお、設定変更が有効な項目がない場合、すなわち、天面に触れずに操作ダイヤル110が回転操作されている場合、設定変更は行われない。
この後、設定変更部154は、電源がオフされたか否かを判定する(ステップS84)。電源がオフされた、と判定すると、処理を終了する。一方、電源がオフされていない、と判定すると、ステップS80に戻り、上記処理を再び実行する。
このように、設定変更が有効にされている項目がある場合にのみ、操作ダイヤル110による操作が有効とされる。そして、設定変更が有効にされる項目は、撮影モードに応じて切り替えられる。これにより、状況に応じて、最適な機能を操作ダイヤル110に割り当てることができ、良好な操作性を提供できる。
また、設定変更が有効にされている項目が1つもない場合、操作ダイヤル110の操作は無効とされる。この場合、操作ダイヤル110は、電子的にロックされる。これにより、不用意に設定が変更されるのを防止できる。
なお、設定された撮影モードに応じて、サブディスプレー16の表示も切り替えられる。
図26は、シャッタースピード優先モードに設定された場合のサブディスプレーの表示の一例を示す図である。
同図に示すように、撮影モードがシャッタースピード優先モードに設定されると、サブディスプレー16には、撮影モードがシャッタースピード優先モードに設定されたことを示すアイコンが、撮影モードの情報i5として表示される。このアイコンは、黒い四角内にSの文字が表示された図形により構成される。
また、撮影モードがシャッタースピード優先モードに設定されると、シャッタースピードの情報i1が大きく表示される。
更に、設定変更が有効な場合、すなわち、前領域Dfへの接触が検出されている場合、シャッタースピードの情報i1の表示位置に設定変更有効マークm2が表示される。
一方、設定変更が無効な場合、すなわち、操作ダイヤル110の天面への接触が検出されていない場合、サブディスプレー16には、所定位置にロックマークm1が表示される(図29参照)。
図27は、プログラムモードに設定された場合のサブディスプレーの表示の一例を示す図である。
同図に示すように、撮影モードがプログラムモードに設定されると、サブディスプレー16には、撮影モードがプログラムモードに設定されたことを示すアイコンが、撮影モードの情報i5として表示される。このアイコンは、黒い四角内にPの文字が表示された図形により構成される。
また、撮影モードがプログラムモードに設定されると、シャッタースピードの情報i1及び絞り値の情報i2が大きく表示される。
更に、設定変更が有効な場合、すなわち、中央領域Dcへの接触が検出されている場合、シャッタースピードの情報i1の表示位置、及び、絞り値の情報i2の表示位置に設定変更有効マークm2が表示される。
一方、設定変更が無効な場合、すなわち、操作ダイヤル110の天面への接触が検出されていない場合、サブディスプレー16には、所定位置にロックマークm1が表示される(図29参照)。
図28は、絞り優先モードに設定された場合のサブディスプレーの表示の一例を示す図である。
同図に示すように、撮影モードが絞り優先モードに設定されると、サブディスプレー16には、撮影モードが絞り優先モードに設定されたことを示すアイコンが、撮影モードの情報i5として表示される。このアイコンは、黒い四角内にAの文字が表示された図形により構成される。
また、撮影モードが絞り優先モードに設定されると、絞りの情報i2が大きく表示される。
更に、設定変更が有効な場合、すなわち、後領域Drへの接触が検出されている場合、絞りの情報i1の表示位置に設定変更有効マークm2が表示される。
一方、設定変更が無効な場合、すなわち、操作ダイヤル110の天面への接触が検出されていない場合、サブディスプレー16には、所定位置にロックマークm1が表示される(図29参照)。
図29は、オートモードに設定された場合のサブディスプレーの表示の一例を示す図である。
同図に示すように、撮影モードがオートモードに設定されると、サブディスプレー16には、撮影モードがオートモードに設定されたことを示すアイコンが、撮影モードの情報i5として表示される。このアイコンは、黒い四角内にAUTOの文字が表示された図形により構成される。
また、撮影モードがオートモードに設定されると、サブディスプレー16には、所定位置にロックマークm1が表示される。
[変形例]
《設定する撮影モード》
接触を検出した場合に設定するモードについては、カメラが有する撮影モードに応じて適宜設定できる。また、設定したモードに応じて操作ダイヤルに割り当てる機能についても、設定するモードに応じて適宜設定できる。
また、上記実施の形態では、天面に触れずに操作ダイヤル110を回転操作すると、オートモードに切り替わる構成にしているが、オートモードに切り替えない構成としてもよい。この場合、最後に接触した領域に設定された撮影モードが維持される。
また、オートモードに切り替える場合は、その切り替えを指示する方法は、上記実施の形態のものに限定されない。たとえば、専用の切替ボタンを用意し、この切替ボタンが押されると、オートモードに切り替わる構成としてもよい。
《操作ダイヤルの天面に設定する接触検出部のレイアウト》
上記実施の形態では、操作ダイヤル110の天面を3つの領域に分割しているが、分割の態様、すなわち、操作ダイヤル110の天面に設定する接触検出部のレイアウトは、カメラが有する撮影モード等に応じて、適宜設定できる。
図30は、操作ダイヤル110の天面に4つの接触検出部を設定した場合の一例を示す平面図である。
同図に示す例では、操作ダイヤル110の天面を周方向に4等分割し、各領域の接触を個別に検出する構成としている。
また、同図では、天面の左前領域Dlfに触れると、撮影モードがシャッタースピード優先モードに設定され、右前領域Drfに触れると、撮影モードが絞り優先モードに設定され、左後領域Dlrに触れると、撮影モードがプログラムモードに設定され、右後領域Drrに触れると、オートモードに設定される場合の例を示している。
したがって、この場合、天面の左前領域Dlfに触れながら操作ダイヤル110を回転操作すると、その操作に応じてシャッタースピードが変更する。
また、天面の右前領域Drfに触れながら操作ダイヤル110を回転操作すると、その操作に応じて絞り値が変更する。
また、天面の左後領域Dlrに触れながら操作ダイヤル110を回転操作すると、その操作に応じてプログラムシフトされる。
その一方で、右後領域Drrに触れながら操作ダイヤル110を回転操作しても、その操作は無効とされ、設定は何も変更されない。
〔第4の実施の形態〕
図31は、第4の実施の形態のデジタルカメラ1の要部を拡大した図である。具体的には、操作ダイヤル110及びサブディスプレー16の設置部を拡大した平面図である。
本実施の形態のデジタルカメラ1は、操作ダイヤル110の天面の特定の位置に触れることで、撮影モードが切り替わる点、及び、その切り替わりに連動して操作ダイヤルで設定可能な項目が切り替わる点で上記第3の実施の形態のデジタルカメラ1と共通する。
本実施の形態のデジタルカメラ1は、複数の領域を同時に触れると、その触れた領域の組み合わせによって、特定の撮影モードに切り替わる。
図31に示すように、操作ダイヤル110の天面の分割の態様は、上記第2の実施の形態のデジタルカメラ1と同じである。すなわち、操作ダイヤル110の天面が、前後方向(z方向)に2分割され、前領域Dfと後領域Drとに分割される。
本実施の形態のデジタルカメラ1では、操作ダイヤル110の天面の前領域Dfに触れると、撮影モードがシャッタースピード優先モードに設定される。また、操作ダイヤル110の天面の後領域Drに触れると、撮影モードが絞り優先モードに設定される。また、前領域Dfと後領域Drとを同時に触れると、撮影モードがプログラムモードに設定される。また、天面に触れずに操作ダイヤルが回転操作されると、撮影モードがオートモードに設定される。
設定システムの構成は、上記第3の実施の形態のデジタルカメラ1と同じである。したがって、ここでは、デジタルカメラの動作についてのみ説明する。
図32は、撮影モードを切り替える処理の手順を示すフローチャートである。
デジタルカメラ1の電源が投入されると、撮影モード切替部156は、撮影モードをオートモードに設定する(ステップS90)。
この後、撮影モード切替部156は、操作ダイヤル110の天面への接触の有無を判定する(ステップS91)。
天面への接触あり、と判定すると、撮影モード切替部156は、接触が検出された領域が前領域Df及び後領域Drの両方であるか否かを判定する(ステップS92)。
接触が検出された領域が前領域Df及び後領域Drの両方の場合、撮影モード切替部156は、撮影モードをプログラムモードに設定する(ステップS93)。なお、この場合、接触が検出されている間、切替部152によって、プログラムシフトが有効とされる。
接触が検出された領域が前領域Df及び後領域Drの両方ではない、と判定すると、撮影モード切替部156は、接触が検出された領域が前領域Dfであるか否かを判定する(ステップS94)。
接触が検出された領域が前領域Dfである、と判定すると、撮影モード切替部156は、撮影モードを、シャッタースピード優先モードに設定する(ステップS95)。なお、この場合、接触が検出されている間、切替部152によって、シャッタースピードの設定変更が有効とされる。
接触が検出された領域が前領域Dfではない、と判定すると、撮影モード切替部156は、接触が検出された領域が、後領域Drであると認定する。この場合、撮影モード切替部156は、撮影モードを絞り優先モードに設定する(ステップS96)。この場合、接触が検出されている間、切替部152によって、絞り値の設定変更が有効とされる。
この後、撮影モード切替部156は、天面を非接触で操作ダイヤル110が回転操作されたか否かを判定する(ステップS97)。
非接触で回転操作された、と判定すると、撮影モード切替部156は、撮影モードをオートモードに設定する(ステップS98)。
この後、撮影モード切替部156は、電源がオフされたか否かを判定する(ステップS99)。電源がオフされた、と判定すると、処理を終了する。一方、電源がオフされていない、と判定すると、ステップS91に戻り、上記処理を再び実行する。
このように、操作ダイヤル110の天面に触れると、触れた領域に応じて撮影モードが切り替わる。一度設定された撮影モードは、天面から指を離しても維持される。また、天面に触れずに操作ダイヤル110を回転操作すると、撮影モードがオートモードに切り替わる。
上記第3の実施の形態のデジタルカメラ1と同様に、設定された撮影モードに応じて、サブディスプレー16の表示も切り替えられる。
図33は、シャッタースピード優先モードに設定された場合のサブディスプレーの表示の一例を示す図である。
同図に示すように、撮影モードがシャッタースピード優先モードに設定されると、サブディスプレー16には、撮影モードがシャッタースピード優先モードに設定されたことを示すアイコンが、撮影モードの情報i5として表示される。
また、撮影モードがシャッタースピード優先モードに設定されると、シャッタースピードの情報i1が大きく表示される。
更に、設定変更が有効な場合、すなわち、前領域Dfへの接触が検出されている場合、シャッタースピードの情報i1の表示位置に設定変更有効マークm2が表示される。
一方、設定変更が無効な場合、すなわち、操作ダイヤル110の天面への接触が検出されていない場合、サブディスプレー16には、所定位置にロックマークm1が表示される(図36参照)。
図34は、プログラムモードに設定された場合のサブディスプレーの表示の一例を示す図である。
同図に示すように、撮影モードがプログラムモードに設定されると、サブディスプレー16には、撮影モードがプログラムモードに設定されたことを示すアイコンが、撮影モードの情報i5として表示される。
また、撮影モードがプログラムモードに設定されると、シャッタースピードの情報i1及び絞り値の情報i2が大きく表示される。
更に、設定変更が有効な場合、すなわち、中央領域Dcへの接触が検出されている場合、シャッタースピードの情報i1の表示位置、及び、絞り値の情報i2の表示位置に設定変更有効マークm2が表示される。
一方、設定変更が無効な場合、すなわち、操作ダイヤル110の天面への接触が検出されていない場合、サブディスプレー16には、所定位置にロックマークm1が表示される(図36参照)。
図35は、絞り優先モードに設定された場合のサブディスプレーの表示の一例を示す図である。
同図に示すように、撮影モードが絞り優先モードに設定されると、サブディスプレー16には、撮影モードが絞り優先モードに設定されたことを示すアイコンが、撮影モードの情報i5として表示される。
また、撮影モードが絞り優先モードに設定されると、絞りの情報i2が大きく表示される。
更に、設定変更が有効な場合、すなわち、後領域Drへの接触が検出されている場合、絞りの情報i1の表示位置に設定変更有効マークm2が表示される。
一方、設定変更が無効な場合、すなわち、操作ダイヤル110の天面への接触が検出されていない場合、サブディスプレー16には、所定位置にロックマークm1が表示される(図36参照)。
図36は、オートモードに設定された場合のサブディスプレーの表示の一例を示す図である。
同図に示すように、撮影モードがオートモードに設定されると、サブディスプレー16には、撮影モードがオートモードに設定されたことを示すアイコンが、撮影モードの情報i5として表示される。このアイコンは、黒い四角内にAUTOの文字が表示された図形により構成される。
また、撮影モードがオートモードに設定されると、サブディスプレー16には、所定位置にロックマークm1が表示される。
[変形例]
《設定する撮影モード》
上記第3の実施の形態と同様に、設定するモードについては、カメラが有する撮影モードに応じて適宜設定できる。また、設定したモードに応じて操作ダイヤルに割り当てる機能についても適宜設定できる。
《操作ダイヤルの天面に設定する接触検出部のレイアウト》
上記実施の形態では、操作ダイヤル110の天面を2つの領域に分割しているが、分割の態様、すなわち、操作ダイヤル110の天面に設定する接触検出部のレイアウトは、カメラが有する撮影モード等に応じて、適宜設定できる。
図37は、操作ダイヤル110の天面に4つの接触検出部を設定した場合の一例を示す平面図である。
同図に示す例では、操作ダイヤル110の天面を周方向に4等分割し、各領域の接触を個別に検出する構成としている。
また、同図では、天面の左前領域Dlfに触れると、撮影モードがシャッタースピード優先モードに設定され、右前領域Drfに触れると、撮影モードが絞り優先モードに設定され、左前領域Dlf及び右前領域Drfの両方に触れると、撮影モードがプログラムモードに設定され、右後領域Drrに触れると、オートモードに設定される場合の例を示している。
また、同図では、左後領域Dlrに触れながら操作ダイヤル110を回転操作すると、各モード共通でISO感度が設定変更される場合の例を示している。このように、必ずしもすべての領域に撮影モードの設定機能を割り当てる必要はない。
〔第5の実施の形態〕
本実施の形態のデジタルカメラ1では、操作ダイヤル110を操作した場合に設定変更される項目が、撮影モードに応じて自動的に切り替わる。
[構成]
《外観構成》
図38は、第5の実施の形態のデジタルカメラの正面図である。また、図39は、その平面図である。
同図に示すように、本実施の形態のデジタルカメラ1には、カメラボディ10の天面にモードダイヤル42が備えられる。
モードダイヤル42は、撮影モードを設定するための回転式のダイヤルである。モードダイヤル42の天面には、「AUTO」、「P」、「S」、「A」、「M」の各記号が同一円周上に一定の間隔で表示される。記号「AUTO」はオートモード、記号「P」はプログラムモード、記号「S」はシャッタースピード優先モード、記号「A」は絞り優先モード、記号「M」はマニュアルモードを表わす。モードダイヤル42は、指標42aに対し、各記号の位置でクリックストップ可能に構成される。記号「AUTO」を指標42aに合わせると、撮影モードがオートモードに設定される。記号「P」を指標42aに合わせると、撮影モードがプログラムモードに設定される。記号「S」を指標42aに合わせると、撮影モードがシャッタースピード優先モードに設定される。記号「A」を指標42aに合わせると、撮影モードが絞り優先モードに設定される。記号「M」を指標42aに合わせると、撮影モードがマニュアルモードに設定される。
なお、図39は、シャッタースピード優先モードを選択した場合を示している。この場合、指標42aに記号「S」が合わせられる。
図39に示すように、本実施の形態のデジタルカメラ1の操作ダイヤル110は、操作ダイヤル110の天面が、前後方向(z方向)に2分割される。この場合、各モードにおいて、2つの項目の設定変更が可能になる。すなわち、天面の前領域Dfに触れながら回転操作した場合と、天面の後領域Drに触れながら回転操作した場合とで、異なる項目を設定変更できる。
《操作ダイヤルで設定変更する項目の割り当て》
図40は、撮影モードと操作ダイヤル110によって設定変更する項目との関係を表わす表である。
(1)オートモード
撮影モードが、オートモードに設定された場合、前領域Df及び後領域Drのいずれの領域にも設定変更する項目は割り当てられない。すなわち、オートモードの場合、操作ダイヤル110は無効とされる。
(2)プログラムモード
撮影モードが、プログラムモードに設定された場合、前領域Df及び後領域Drのいずれの領域にもプログラムシフトが割り当てられる。したがって、プログラムモードの場合は、前領域Dfと後領域Drのいずれの領域に触れながら操作ダイヤル110を操作しても、プログラムシフトが行われる。
(3)シャッタースピード優先モード
撮影モードが、シャッタースピード優先モードに設定された場合、前領域Dfにシャッタースピードの設定変更が割り当てられ、後領域Drに露出補正値の設定変更が割り当てられる。したがって、シャッタースピード優先モードの場合、前領域Dfに触れながら操作ダイヤル110を回転操作すると、その操作に応じてシャッタースピードが変更される。また、後領域Drに触れながら操作ダイヤル110を回転操作すると、その操作に応じて露出補正値が変更される。
(4)絞り優先モード
撮影モードが、絞り優先モードに設定された場合、前領域Dfに絞り値の設定変更が割り当てられ、後領域Drに露出補正値の設定変更が割り当てられる。したがって、絞り優先モードの場合、前領域Dfに触れながら操作ダイヤル110を回転操作すると、その操作に応じて絞り値が変更される。また、後領域Drに触れながら操作ダイヤル110を回転操作すると、その操作に応じて露出補正値が変更される。
(5)マニュアルモード
撮影モードが、マニュアルモードに設定された場合、前領域Dfにシャッタースピードの設定変更が割り当てられ、後領域Drに絞り値の設定変更が割り当てられる。したがって、マニュアルモードの場合、前領域Dfに触れながら操作ダイヤル110を回転操作すると、その操作に応じてシャッタースピードが変更される。また、後領域Drに触れながら操作ダイヤル110を回転操作すると、その操作に応じて絞り値が変更される。
《設定システムの構成》
図41は、本実施の形態のデジタルカメラに備えられる設定システムの概略構成を示すブロック図である。
同図に示すように、本実施の形態の設定システム150には、上述した第1の実施の形態のデジタルカメラの設定システム150に対して、更に、撮影モード切替部156と、項目設定部158と、が備えられる。
撮影モード切替部156は、モードダイヤル42の操作に応じて、撮影モードを設定する。
項目設定部158は、設定された撮影モードに応じて、操作ダイヤルで設定する項目を設定する。上記のように、この設定は、領域(接触検出部)ごとに行われる。
撮影モード切替部156及び項目設定部158の機能は、システムコントローラー80の一機能として提供される。すなわち、システムコントローラー80を構成するマイクロコンピューターが、所定の制御プログラムを実行することにより、撮影モード切替部156及び項目設定部158の機能がシステムコントローラー80によって提供される。
[作用]
上記のように、操作ダイヤル110を操作した場合に設定変更される項目が、撮影モードに応じて自動的に切り替わる。以下、設定された撮影モードごとの動作について説明する。
(1)オートモード
オートモードの場合、操作ダイヤル110は、無効とされる。すなわち、オートモードの場合、天面に触れながら操作ダイヤル110を操作しても、設定は何も変更されない。
(2)プログラムモード
撮影モードが、プログラムモードに設定された場合、前領域Df及び後領域Drのいずれの領域にもプログラムシフトが割り当てられる。
したがって、プログラムモードの場合、前領域Df又は後領域Drへの接触が検出されると、接触が検出されている間、プログラムモードが有効にされる。
設定変更が有効な状態、すなわち、前領域Df及び後領域Drの少なくとも一方への接触が検出された状態で操作ダイヤル110が回転操作されると、その操作に応じてプログラムシフトが行われる。すなわち、シャッタースピード及び絞り値の組み合わせが、操作に応じて変えられる。
(3)シャッタースピード優先モード
シャッタースピード優先モードの場合、前領域Dfにシャッタースピードの設定変更が割り当てられ、後領域Drに露出補正値の設定変更が割り当てられる。
したがって、シャッタースピード優先モードの場合、前領域Dfへの接触が検出されると、接触が検出されている間、シャッタースピードの設定変更が有効とされる。シャッタースピードの設定変更が有効な状態、すなわち、前領域Dfへの接触が検出された状態で操作ダイヤル110が回転操作されると、その操作に応じてシャッタースピードが変更される。また、後領域Drへの接触が検出されると、接触が検出されている間、露出補正値の設定変更が有効とされる。露出補正値の設定変更が有効な状態、すなわち、後領域Drへの接触が検出された状態で操作ダイヤル110が回転操作されると、その操作に応じて露出補正値が変更される。
(4)絞り優先モード
絞り優先モードの場合、前領域Dfに絞り値の設定変更が割り当てられ、後領域Drに露出補正値の設定変更が割り当てられる。
したがって、絞り優先モードの場合、前領域Dfへの接触が検出されると、接触が検出されている間、絞り値の設定変更が有効とされる。絞り値の設定変更が有効な状態、すなわち、前領域Dfへの接触が検出された状態で操作ダイヤル110が回転操作されると、その操作に応じて絞り値が変更される。また、後領域Drへの接触が検出されると、接触が検出されている間、露出補正値の設定変更が有効とされる。露出補正値の設定変更が有効な状態、すなわち、後領域Drへの接触が検出された状態で操作ダイヤル110が回転操作されると、その操作に応じて露出補正値が変更される。
(5)マニュアルモード
マニュアルモードの場合、前領域Dfにシャッタースピードの設定変更が割り当てられ、後領域Drに絞り値の設定変更が割り当てられる。
したがって、マニュアルモードの場合、前領域Dfへの接触が検出されると、接触が検出されている間、シャッタースピードの設定変更が有効とされる。シャッタースピードの設定変更が有効な状態、すなわち、前領域Dfへの接触が検出された状態で操作ダイヤル110が回転操作されると、その操作に応じてシャッタースピードが変更される。また、後領域Drへの接触が検出されると、接触が検出されている間、絞り値の設定変更が有効とされる。絞り値の設定変更が有効な状態、すなわち、後領域Drへの接触が検出された状態で操作ダイヤル110が回転操作されると、その操作に応じて絞り値が変更される。
いずれのモードの場合も、天面に触れずに操作ダイヤル110を回転操作した場合は、操作が無効とされる。すなわち、設定は何も変更されない。この場合、操作ダイヤル110は電子的にロックされる。これにより、不用意に設定が変更されるのを防止できる。
このように、本実施の形態のデジタルカメラ1によれば、撮影モードに応じて、操作ダイヤル110で設定変更する項目が自動的に切り替わる。これにより、撮影状況に応じた機能を操作ダイヤル110に割り当てることができる。
[変形例]
《撮影モードの切り替え》
上記実施の形態では、モードダイヤルによって撮影モードを切り替える構成としているが、撮影モードを切り替える手段は、これに限定されるものではない。この他、たとえば、メニュー画面を利用して、撮影モードを切り替える構成にすることもできる。あるいは、操作ダイヤル110の天面をスワイプ又はフリックする操作を検出し、その操作に応じて、撮影モードを順番に切り替える構成にすることもできる。ここで、天面をスワイプする操作とは、天面に指を触れたまま特定の方向に撫でるように動かす操作のことをいう。また、天面をフリックする操作とは、天面に指を触れた後、弾くように動かす操作のことをいう。この場合、操作ダイヤル110の天面に備えられたタッチセンサー130によって、操作ダイヤル110の天面をスワイプ又はフリックする操作を検出する。
《操作ダイヤルの天面に設定する接触検出部のレイアウト》
上記実施の形態では、操作ダイヤル110の天面を2つの領域に分割しているが、分割の態様、すなわち、操作ダイヤル110の天面に設定する接触検出部のレイアウトは、これに限定されるものではない。たとえば、3分割あるいは4分割する構成にすることもできる。
《設定変更する項目》
各モードに設定された場合に、操作ダイヤル110で設定変更する項目は、カメラが有する機能等に応じて適宜できる。
《接触の組み合わせ》
上記第2の実施の形態のように、複数の領域を同時に接触した場合に、特定の項目の設定変更ができるように構成してもよい。たとえば、撮影モードがシャッタースピード優先モードに設定された場合において、前領域Df及び後領域Drの双方の領域で接触が検出されると、ISO感度の設定変更が可能になるように構成する。同様に、撮影モードが絞り優先モードに設定された場合において、前領域Df及び後領域Drの双方の領域で接触が検出されると、ISO感度の設定変更が可能になるように構成する。また、撮影モードがマニュアルモードに設定された場合において、前領域Df及び後領域Drの双方の領域で接触が検出されると、露出補正値の設定変更が可能になるように構成する。
〔第6の実施の形態〕
本実施の形態のデジタルカメラ1では、操作ダイヤル110の天面にディスプレーが備えられる。以下、この操作ダイヤル110の天面に備えられるディスプレーをダイヤルディスプレーと称する。ダイヤルディスプレーは、ダイヤル表示部の一例である。
操作ダイヤルにダイヤルディスプレーが備えられる点以外は、上記第1の実施の形態のデジタルカメラ1と同じである。したがって、以下においては、ダイヤルディスプレーを備えた操作ダイヤル110の構成、及び、その作用についてのみ説明する。
[操作ダイヤルの構成]
図42は、操作ダイヤル110の概略構成を示す縦断面図である。図43は、操作ダイヤル110の概略構成を示す平面図である。
同図に示すように、ダイヤルディスプレー132は、操作ダイヤル110の内周部112の上端に備えられる。操作ダイヤル110は、その内周部112のほぼ全域が、ダイヤルディスプレー132の表示面とされる。
タッチセンサー130は、ダイヤルディスプレー132の上に重ねて配置される。タッチセンサー130は、ダイヤルディスプレー132の表示面への指の接触を検出する。タッチセンサー130は、ダイヤルディスプレー132と組み合わされて、タッチパネルを構成する。
図44は、操作ダイヤル110を使用した設定システムの概略構成を示すブロック図である。
本実施の形態のデジタルカメラの設定システム150には、ダイヤルディスプレー132の表示を制御するダイヤルディスプレー表示制御部134と、そのダイヤルディスプレー表示制御部134からの指令に応じて、ダイヤルディスプレー132を駆動するダイヤルディスプレー駆動部136と、が備えられる。
ダイヤルディスプレー表示制御部134は、ダイヤル表示制御部の一例である。ダイヤルディスプレー表示制御部134は、操作ダイヤル110で設定される項目の情報をダイヤルディスプレー132に表示する。ダイヤルディスプレー表示制御部134は、ダイヤルディスプレー132への表示に必要な情報を取得し、ダイヤルディスプレー駆動部136の駆動を制御して、ダイヤルディスプレー132の表示を制御する。
ダイヤルディスプレー表示制御部134の機能は、システムコントローラー80の一機能として提供される。すなわち、システムコントローラー80を構成するマイクロコンピューターが、所定の制御プログラムを実行することにより、ダイヤルディスプレー表示制御部134の機能がシステムコントローラー80によって提供される。
[作用]
図45は、ダイヤルディスプレーの表示の一例を示す平面図である。
同図に示すように、ダイヤルディスプレー132には、接触を検出する領域が区分けして表示される。同図は、操作ダイヤル110の天面を3分割した場合の例が示されており、前領域Df、中央領域Dc、及び、後領域Drに分割した場合の例が示されている。なお、各領域において、実際に接触を検出する領域(接触検出部)は、接触検出領域として各領域内に設定される領域である(図6参照)。
前領域Df、中央領域Dc、及び、後領域Drの各領域には、それぞれの領域に触れた場合に設定変更が有効とされる項目の情報が表示される。すなわち、接触を検出する領域に対応して、各領域に設定された項目の情報が表示される。図45には、前領域Dfに触れると、シャッタースピードの設定変更が有効になり、中央領域Dcに触れると、露出補正値の設定変更が有効になり、後領域Drに触れると、ISO感度の設定変更が有効になる場合の例が示されている。この場合、同図に示すように、前領域Dfには、触れた場合にシャッタースピードの設定変更が有効になることを示す情報として、「SHUTTER」の文字が表示される。また、中央領域Dcには、触れた場合に露出補正値の設定変更が有効になることを示す情報として、「EXPOSURE COMPENSATION」の文字が表示される。また、後領域Drには、触れた場合にISO感度の設定変更が有効になることを示す情報として、「ISO」の文字が表示される。
図46は、操作ダイヤル110の天面に触れた場合のダイヤルディスプレーの表示の一例を示す平面図である。特に、同図は、中央領域Dcに触れた場合の表示の例を示している。
操作ダイヤル110の天面に触れると、触れた領域の表示が反転表示される。すなわち、背景と文字の色とが反転されて表示される。これにより、触れた領域を明確にできる。
このように、本実施の形態のデジタルカメラ1によれば、操作ダイヤル110の天面に備えられたダイヤルディスプレー132に操作ダイヤル110で設定変更可能な情報が表示される。これにより、良好な操作性を提供できる。また、各領域は、触れると、反転表示される。すなわち、設定変更が有効な項目と設定変更が無効な項目とを異なる態様で表示される。これにより、設定変更が有効な項目を容易に把握でき、より良好な操作性を提供できる。
[変形例]
《設定変更を有効にする項目の切り替わりに連動した表示切替》
設定変更を有効にする項目を切り替えられる場合は、その切り替わりに連動して、ダイヤルディスプレー132の表示を切り替える。
たとえば、上記第5の実施の形態では、撮影モードに応じて、操作ダイヤル110で設定変更可能な項目が切り替わる。この場合、撮影モードの切り替わりに連動して、ダイヤルディスプレー132の表示を切り替える。
図47は、撮影モードの切り替わりに応じたダイヤルディスプレーの表示の切り替わりの一例を示す図である。特に、同図は、撮影モードが、オートモード、プログラムモード、シャッタースピード優先モード、絞り優先モード、及びマニュアルモードに切り替わる場合の例が示されている。同図(A)が、オートモードの場合のダイヤルディスプレー132の表示を示しており、同図(B)が、プログラムモードの場合のダイヤルディスプレー132の表示を示しており、同図(C)が、シャッタースピード優先モードの場合のダイヤルディスプレー132の表示を示しており、同図(D)が、絞り優先モードの場合のダイヤルディスプレー132の表示を示しており、同図(F)が、マニュアルモードの場合のダイヤルディスプレー132の表示を示している。
なお、各モードに設定した場合に設定変更が有効になる項目は、上記第5の実施の形態で説明した通りである。
(1)オートモード
撮影モードが、オートモードに設定された場合、前領域Df及び後領域Drのいずれの領域にも設定変更する項目は割り当てられない。この場合、図47(A)に示すように、ダイヤルディスプレー132には、何も表示されない。
(2)プログラムモード
撮影モードが、プログラムモードに設定された場合、前領域Df及び後領域Drのいずれの領域にもプログラムシフトが割り当てられる。この場合、図47(B)に示すように、ダイヤルディスプレー132には、「PROGRAM SHIFT」の文字が中央に表示される。
(3)シャッタースピード優先モード
撮影モードが、シャッタースピード優先モードに設定された場合、前領域Dfにシャッタースピードの設定変更が割り当てられ、後領域Drに露出補正値の設定変更が割り当てられる。この場合、図47(C)に示すように、前領域Dfには「SHUTTER」の文字が表示され、後領域Drには、「EXPOSURE COMPENSATION」の文字が表示される。
(4)絞り優先モード
撮影モードが、絞り優先モードに設定された場合、前領域Dfに絞り値の設定変更が割り当てられ、後領域Drに露出補正値の設定変更が割り当てられる。この場合、図47(D)に示すように、前領域Dfには、「IRIS」の文字が表示され、後領域Drには、「EXPOSURE COMPENSATION」の文字が表示される。
(5)マニュアルモード
撮影モードが、マニュアルモードに設定された場合、前領域Dfにシャッタースピードの設定変更が割り当てられ、後領域Drに絞り値の設定変更が割り当てられる。この場合、図47(E)に示すように、前領域Dfには、「SHUTTER」の文字が表示され、後領域Drには、「IRIS」の文字が表示される。
設定変更を可能な項目の切り替わりに連動して、ダイヤルディスプレー132の表示を切り替えることにより、設定可能な項目を一目で把握できるようになり、より操作性を向上できる。
〔第7の実施の形態〕
上記第1から第6の実施の形態のデジタルカメラ1では、操作ダイヤル110の天面に触れている間、操作ダイヤルによる設定変更が有効になる構成とされている。すなわち、操作ダイヤル110の天面に触れている間だけ操作ダイヤル110のロックが電子的に解除される構成とされている。
本実施の形態のデジタルカメラ1では、操作ダイヤル110の天面に触れると、触れた領域に設定された項目の設定変更が有効にされる。一度設定変更が有効にされた項目は、指を離しても有効な状態が維持される。その一方で指を離した後、再び同じ領域に触れると、有効な状態から無効な状態に切り替えられる。すなわち、接触するたびに有効と無効とが交互に切り替えられる。また、異なる領域に触れた場合は、新たに触れられた領域に設定された項目が有効にされる。
なお、接触検出後の動作が異なるだけで、カメラの構成は、上記第1の実施の形態のデジタルカメラ1と同じなので、ここでは、デジタルカメラ1の動作についてのみ説明する。なお、設定変更の有効と無効との切り替えは、切替部152が行う。
図48は、各領域に設定された項目に対する設定変更の有効と無効とを切り替える処理の手順を示すフローチャートである。
なお、ここでは、操作ダイヤル110の天面が前領域Df、中央領域Dc、及び、後領域Drに3分割され、前領域Dfにシャッタースピード、中央領域Dcに露出補正値、後領域DrにISO感度の設定変更が割り当てられているものとする(上記第1の実施の形態のデジタルカメラの設定と同じ)。この場合、前領域Dfに触れると、シャッタースピードの設定変更が有効になり、中央領域Dcに触れると、露出補正値の設定変更が有効になり、後領域Drに触れると、ISO感度の設定変更が有効になる。そして、設定変更を有効にした領域に再び触れると、設定変更が無効になり、新たな領域に触れると、新たな領域に設定された項目の設定変更が有効にされる。なお、新たに触れられた領域に設定された項目の設定変更を有効にする場合は、それまで有効にされていた項目の設定変更を無効にする。たとえば、シャッタースピードの設定変更が有効にされている状態で中央領域Dcにふれると、シャッタースピードの設定変更が無効にされ、新たに露出補正値の設定変更が有効にされる。
デジタルカメラの電源が投入されると、まず、切替部152は、すべての項目の設定変更を無効にする(ステップS110)。すべての項目の設定変更が無効な状態とは、操作ダイヤル110が電子的にロックされた状態である。
この後、切替部152は、操作ダイヤル110の天面への接触の有無を判定する(ステップS111)。天面への接触あり、と判定すると、切替部152は、接触が検出された領域に設定された項目の設定変更を有効にする(ステップS112)。たとえば、中央領域Dcに対する接触の場合、露出補正値の設定変更を有効にする。
この後、切替部152は、再び操作ダイヤル110の天面への接触の有無を判定する(ステップS113)。
ここで、天面への接触あり、と判定すると、切替部152は、設定変更が有効にされている領域への接触か否かを判定する(ステップS114)。設定変更が有効されている領域とは、現時点で設定変更が有効にされている項目が設定された領域のことである。たとえば、現時点で露出補正値の設定変更が有効にされている場合、設定変更が有効にされている領域は、中央領域Dcということになる。したがって、この場合、中央領域Dcへの接触か否かを判定する。
設定変更が有効にされている領域への接触である、と判定すると、切替部152は、現時点で有効にされている設定変更を無効にする(ステップS115)。これにより、操作ダイヤル110の操作が無効とされる。すなわち、操作ダイヤル110が電子的にロックされる。
設定変更が有効にされている領域への接触ではない、と判定すると、切替部152は、現時点で有効にされている設定変更を無効にした上で、新たに接触された領域に設定された項目の設定変更を有効にする(ステップS116)。これにより、操作ダイヤル110の操作によって設定変更できる項目が切り替わる。たとえば、露出補正値の設定変更が有効にされている場合において、新たに後領域Drが触れられた場合、露出補正値の設定変更が無効とされ、新たにISO感度の設定変更が有効とされる。
この後、切替部152は、電源がオフされたか否かを判定する(ステップS117)。電源がオフされた場合は、処理を終了する。一方、電源がオフされていない場合は、ステップS113に戻り、上記処理を再び実行する。
このように、本実施の形態のデジタルカメラ1では、操作ダイヤル110の天面に触れると、触れた領域に設定された項目の設定変更が有効になる。そして、同じ領域を再びふれると、設定変更が無効になる。すなわち、トグル式に設定変更の有効と無効とを切り替えることができる。
なお、サブディスプレー16の表示は、第1の実施の形態のデジタルカメラ1と同じである。操作ダイヤル110が電子的にロックされると、サブディスプレー16にロックマークm1が表示される。これにより、操作ダイヤル110が電子的にロックされているか否かをサブディスプレー16の表示で確認できる。また、設定変更が有効にされている項目は、その設定値が大きく表示され、かつ、設定変更有効マークm2が表示される。これにより、操作ダイヤル110で設定変更できる項目をサブディスプレー16の表示から確認できる。
[変形例]
複数の領域を同時に触れた場合に特定の項目の設定変更を有効にしてもよい点は、上記第2の実施の形態のデジタルカメラ1と同じである。また、その変形例を適用できる点も同じである。
また、操作ダイヤル110の天面の特定の位置に触れることで、撮影モードを切り替えてもよい点、及び、その切り替わりに連動して、操作ダイヤル110で設定可能な項目を切り替えてもよい点は、上記第3の実施の形態のデジタルカメラ1と同じである。その際、複数の領域を同時に触れると、その触れた領域の組み合わせによって、特定の撮影モードに切り替わるようにしてもよい点は上記第4の実施の形態のデジタルカメラ1と同じである。また、その変形例を適用できる点も同じである。
更に、操作ダイヤル110を操作した場合に設定変更される項目が撮影モードに応じて自動的に切り替わるようにしてもよい点は、上記第5の実施の形態のデジタルカメラ1と同じである。また、その変形例を適用できる点も同じである。
また、操作ダイヤル110の天面にダイヤルディスプレー132を備えてもよい点は、上記第6の実施の形態のデジタルカメラ1と同じである。また、その変形例を適用できる点も同じである。
なお、操作ダイヤル110の天面にダイヤルディスプレー132を備えることにより、設定変更が有効であるか否かをダイヤルディスプレー132の表示で表わすことができる。以下、この具体例について説明する。
《ダイヤルディスプレーの表示》
図49は、操作ダイヤルによる設定変更の有効と無効との切り替わりに応じたダイヤルディスプレー132の表示の切り替わりの遷移を示す図である。
同図は、操作ダイヤル110の天面を前後方向に2分割し、前領域Dfにシャッタースピードの設定変更、後領域Drに絞り値の設定変更を割り当てた場合の例を示している。この設定は、上記第5又は第6の実施の形態のデジタルカメラにおいて、撮影モードをマニュアルモードに設定した場合の設定と同じである。
この場合、前領域Dfに触れると、シャッタースピードの設定変更が有効になり、後領域Drに触れると、絞り値の設定変更が有効になる。また、一度シャッタースピードの設定を有効にした後、再び前領域Dfに触れると、シャッタースピードの設定が無効になる。同様に、一度絞り値の設定変更を有効にした後、再び後領域Drに触れると、絞り値の設定変更が無効になる。また、一度シャッタースピードの設定を有効にした後、後領域Drに触れると、新たに絞り値の設定変更が有効になる。また、一度絞り値の設定変更を有効にした後、前領域Dfに触れると、新たにシャッタースピードの設定変更が有効になる。
また、ダイヤルディスプレー132には、前領域Df及び後領域Drが区分けして表示され、かつ、各領域に設定された項目の情報が、各領域を区分けする枠線内に表示される。上記のように、前領域Dfには、シャッタースピードが設定されているので、前領域Dfには、設定変更される項目がシャッタースピードであることを示す情報として「SHUTTER」の文字が表示される。また、後領域Drには、絞り値が設定されているので、後領域Drには、設定変更される項目が絞り値であることを示す情報として「IRIS」の文字が表示される。
〈各状態での表示〉
図49(A)は、シャッタースピード及び絞り値の双方の設定変更が無効な場合の表示例を示している。
シャッタースピード及び絞り値の双方の設定変更が無効な場合とは、操作ダイヤル110が電子的にロックされている場合である。この場合、ダイヤルディスプレー132の前領域Dfには、白い背景に黒字で「SHUTTER」の文字が表示される(いわゆる黒抜き表示)。また、後領域Drには、白い背景に黒字で「IRIS」の文字が表示される。ユーザーは、この表示を確認することにより、シャッタースピード及び絞り値の双方の設定変更が無効であること、すなわち、操作ダイヤル110が電子的にロックされていることを認識できる。
なお、シャッタースピード及び絞り値の双方の設定変更が無効な場合、サブディスプレー16には、ロックマークm1が表示される。したがって、サブディスプレー16の表示からも操作ダイヤル110がロックされていることを認識できる。
図49(B)は、シャッタースピードの設定変更が有効な場合の表示例を示している。
この場合、ダイヤルディスプレー132の前領域Dfの表示が反転する。すなわち、黒い背景に白字で「SHUTTER」の文字が表示される(いわゆる白抜き表示)。ユーザーは、ダイヤルディスプレー132の前領域Dfの表示が反転されていることを確認することにより、シャッタースピードの設定変更が有効であることを認識できる。
なお、シャッタースピードの設定変更が有効な場合、サブディスプレー16において、シャッタースピードの情報i1が他の情報よりも相対的に大きく表示され、かつ、シャッタースピードの情報i1の表示位置に設定変更有効マークm2が表示される。したがって、サブディスプレー16の表示からもシャッタースピードの設定変更が有効であることを認識できる。
図49(C)は、絞り値の設定変更が有効な場合の表示例を示している。
この場合、ダイヤルディスプレー132の後領域Drの表示が反転する。すなわち、黒い背景に白字で「IRIS」の文字が表示される(いわゆる白抜き表示)。ユーザーは、ダイヤルディスプレー132の後領域Drの表示が反転されていることを確認することにより、絞り値の設定変更が有効であることを認識できる。
なお、絞り値の設定変更が有効な場合、サブディスプレー16において、絞り値の情報i5が他の情報よりも相対的に大きく表示され、かつ、絞り値の情報i2の表示位置に設定変更有効マークm2が表示される。したがって、サブディスプレー16の表示からも絞り値の設定変更が可能であることを認識できる。
〈各状態への遷移〉
シャッタースピード及び絞り値の双方の設定変更が無効な状態をロック状態とする。ロック状態において、ダイヤルディスプレー132の表示は、図49(A)の表示となる。
ロック状態の操作ダイヤル110に対して、天面の前領域Dfに指を触れると、シャッタースピードの設定変更が有効になる。シャッタースピードの設定変更が有効になると、ダイヤルディスプレー132の表示は、図49において矢印ABにより示すように、図49(B)に示す表示に遷移する。
シャッタースピードの設定変更が有効な状態で天面の前領域Dfに指を触れると、シャッタースピードの設定変更が無効になる。シャッタースピードの設定変更が無効になると、ダイヤルディスプレー132の表示は、図49において矢印BAにより示すように、図49(A)に示す表示に遷移する。
シャッタースピードの設定変更が有効な状態で天面の後領域Drに指を触れると、シャッタースピードに代えて絞り値の設定変更が有効になる。シャッタースピードに代えて絞り値の設定変更が有効になると、ダイヤルディスプレー132の表示は、図49において矢印BCにより示すように、図49(C)に示す表示に遷移する。
ロック状態の操作ダイヤル110に対して、天面の後領域Drに指を触れると、絞り値の設定変更が有効になる。絞り値の設定変更が有効になると、ダイヤルディスプレー132の表示は、図49において矢印ACにより示すように、図49(C)に示す表示に遷移する。
絞り値の設定変更が有効な状態で天面の後領域Drに指を触れると、絞り値の設定変更が無効になる。絞り値の設定変更が無効になると、ダイヤルディスプレー132の表示は、図49において矢印CAにより示すように、図49(A)に示す表示に遷移する。
絞り値の設定変更が有効な状態で天面の前領域Dfに指を触れると、絞り値に代えてシャッタースピードの設定変更が有効になる。絞り値に代えてシャッタースピードの設定変更が有効になると、ダイヤルディスプレー132の表示は、図49において矢印CBにより示すように、図49(B)に示す表示に遷移する。
このように、ダイヤルディスプレー132の表示は、操作ダイヤル110の状態に連動して変化する。
《ダイヤルディスプレーの表示の変形例》
操作ダイヤル110の天面に触れて、特定の項目の設定変更を有効にした場合、ダイヤルディスプレー132の表示を、その項目の設定値の情報に切り替えてもよい。
たとえば、上記の例において、シャッタースピードの設定変更を有効にした場合、ダイヤルディスプレー132の表示を現在設定されているシャッタースピードの表示に切り替える。この場合、他の項目への切り替えは不能とし、無効な状態に戻すことのみを許容する。
図50は、設定変更が有効にされた項目の設定値をダイヤルディスプレー132に表示する場合の表示の遷移状態を示す図である。
図50(A)は、シャッタースピード及び絞り値の双方の設定変更が無効な場合、すなわち、ロック状態の表示例を示している。
この場合、図49に示した例と同様に、ダイヤルディスプレー132の前領域Dfには、白い背景に黒字で「SHUTTER」の文字が表示され、後領域Drには、白い背景に黒字で「IRIS」の文字が表示される。
ロック状態の操作ダイヤル110に対して、天面の前領域Dfに触れると、シャッタースピードの設定変更が有効になり、後領域Drに触れると、絞り値の設定変更が有効になる。
図50(B)は、シャッタースピードの設定変更が有効な場合の表示例を示している。
この場合、ダイヤルディスプレー132には、現在のシャッタースピードの設定値が表示される。
シャッタースピードの設定変更が可能な操作ダイヤル110に対して、天面の前領域Df及び後領域Drの少なくとも一方に触れると、シャッタースピードの設定変更が無効になる。すなわち、操作ダイヤル110がロックされる。
図50(C)は、絞り値の設定変更が有効な場合の表示例を示している。
この場合、ダイヤルディスプレー132には、現在の絞り値の設定値が表示される。
絞り値の設定変更が可能な操作ダイヤル110に対して、天面の前領域Df及び後領域Drの少なくとも一方に触れると、絞り値の設定変更が無効になる。すなわち、操作ダイヤル110がロックされる。
このように、設定変更が有効にされた項目の設定値をダイヤルディスプレー132に表示することにより、操作ダイヤル110で設定変更可能な項目を容易に把握できる。
図51は、設定変更が有効にされた項目の設定値をダイヤルディスプレーに表示する場合の表示の変形例を示す図である。
同図に示すように、設定変更が有効にされた項目の設定値をダイヤルディスプレー132に表示する場合、サブディスプレー16の該当項目の表示を削除してもよい。
たとえば、シャッタースピードの設定変更が有効な場合、同図(B)に示すように、サブディスプレー16の表示からシャッタースピードの情報を消去する。
また、たとえば、絞り値の設定変更が有効な場合、同図(C)に示すように、サブディスプレー16の表示から絞り値の情報を消去する。
〔その他の実施の形態〕
[接触検出部]
接触検出部において接触を検出する際、いわゆる不感帯を設けてもよい。すなわち、瞬間的な指の接触については、検出しない構成とする。同様に瞬間的に指が離された場合も検出しない構成とする。不感帯を設けるためには、たとえば、一定の時間間隔で接触を検出する構成にする。この場合、連続して接触が検出されたか否かを判定して、接触の有無を判定する。連続して接触が検出されている場合、接触していると判定する。瞬間的な接触の場合、連続して接触が検出されないので、検出を排除できる。また、瞬間的に指を離した場合も、次の検出までに指が触れていれば、接触が継続しているものと認定できる。このように、持続時間も判断してヒステリシスを持たせて応答させることにより、より安定した動作が可能になる。
[操作ダイヤルによる設定変更が有効な場合と無効な場合の表示形態の他の例]
操作ダイヤルによる設定変更が無効である場合、サブディスプレーの背景色を変えて、その旨を告知してもよい。
[操作ダイヤルによる設定変更が無効なことを告知する方法の他の例]
(1)音による告知
デジタルカメラ1にスピーカー等の音声出力部が備えられている場合は、その音声出力部を利用して、操作ダイヤルによる設定変更が無効であることをユーザーに告知できる。たとえば、操作ダイヤルによる設定変更が無効な場合に、操作ダイヤルが回転操作されると、音声出力部から告知音、警告音等の音声が出力される構成とする。この場合、デジタルカメラには音声出力制御部が備えられる。音声出力制御部は、操作ダイヤルによる設定変更が無効な状態で操作ダイヤルが回転操作されたことを検出すると、音声出力部から告知音、警告音等の音声を出力させる。
また、デジタルカメラ1にスピーカー等の音声出力部が備えられている場合、操作ダイヤル110の回転操作に連動して、擬似的な回転操作音を出力させてもよい。この場合、操作ダイヤルによる設定変更が有効な場合と無効な場合とで回転操作音を切り替えてもよい。あるいは、操作ダイヤルによる設定変更が有効な場合だけ回転操作音を出力させてもよい。
(2)メインディスプレーでの告知
上記実施の形態のデジタルカメラのように、カメラボディ10にメインディスプレー14が備えられている場合、メインディスプレーに操作ダイヤル110の状態を表示してもよい。すなわち、操作ダイヤル110による設定変更が有効か否かをメインディスプレー14に表示してもよい。カメラボディ10に電子ビューファインダー18を備えている場合には、電子ビューファインダー18にも同様の表示を行ってもよい。
[ダイヤル表示部の他の形態]
上記実施の形態では、ダイヤル表示部の一例としてのダイヤルディスプレー132の形状を円形状としているが、ダイヤル表示部の形状は、これに限定されるものではない。たとえば、矩形状、多角形状としてもよい。ダイヤル表示部の形状は、必ずしも操作ダイヤル110の天面の形状(内周部112の上端面の形状)に合致した形状にする必要はなく、種々の形状を採用できる。
[表示部及びダイヤル表示部の他の例]
表示部を構成するサブディスプレー16、及び、ダイヤル表示部を構成するダイヤルディスプレー132は、たとえば、電子ペーパー、メモリ液晶ディスプレー、有機ELディスプレー(EL:ElectroLuminescent)等の自発光式ディスプレー等により構成することもできる。
電子ペーパーとは、紙と同レベルの薄さ、視認性を備えた薄型ディスプレーのことであり、表示内容を書き換えられるものをいう。メモリ液晶ディスプレーとは、電源をオフしても、画面に表示させた内容を維持できる機能を備えた液晶ディスプレーのことである。いずれも周囲が明るい環境でも良好な視認性を確保できる。また、カメラの電源をオフした場合であってもダイヤル表示部の表示を確認できる。
また、ダイヤルディスプレーをLCDにより構成する場合、反射型LCDにより構成することにより、明るい環境でも良好な視認性を確保できる。なお、ダイヤルディスプレーを反射型LCDにより構成する場合、照明を備えることが好ましい。
表示部であるサブディスプレー16についても同様に、電子ペーパー、メモリ液晶ディスプレー、有機ELディスプレー等の自発光式ディスプレー等により構成できる。
[操作ダイヤルに対する表示部の配置の他の例]
上記実施の形態では、カメラボディ10の天面において、操作ダイヤル110の左斜め前側の位置にサブディスプレー16を配置しているが、サブディスプレー16の配置位置は、これに限定されるものではない。
ただし、操作ダイヤル110に対してサブディスプレー16を離れた位置に配置すると、操作性及び視認性が損なわれるので、サブディスプレー16は、操作ダイヤル110の近傍に配置することが好ましい。
ここで、近傍とは、図3に示すように、サブディスプレー16と操作ダイヤル110とが隣接して配置される程度の距離関係をいう。
サブディスプレー16を操作ダイヤル110の近傍に配置することにより、両者の連関性を高めて、より良好な操作性を提供できる。すなわち、操作ダイヤル110のすぐ近くで設定を確認できるので、操作ダイヤル110あるいはダイヤルディスプレー132を見ながら操作する際に視線移動を少なくでき、ストレスのない良好な操作性を提供できる。また、直感的な操作も実現できる。
また、サブディスプレー16を操作ダイヤル110の近傍に配置した場合、操作ダイヤル110の右側よりも左側、下側よりも上側に配置した方が、操作ダイヤル110を操作する手によって隠されにくいので、操作性の観点では好ましい。
図52は、操作ダイヤル110及びサブディスプレー16のレイアウトの他の一例を示す平面図である。
同図に示す例では、カメラボディ10の天面において、操作ダイヤル110の左側の位置にサブディスプレー16を配置している。これにより、操作ダイヤル110を操作する手の指でサブディスプレー16の表示が隠れるのを防止できる。
図53は、操作ダイヤル110及びサブディスプレー16のレイアウトの他の一例を示す平面図である。
同図に示す例では、カメラボディ10の天面において、操作ダイヤル110の前側の位置にサブディスプレー16を配置している。なお、同図に示す例では、カメラボディ10の天面に複数のダイヤルD1及びD2を備えた例を示している。また、同図に示す例では、操作ダイヤル110の外径及びサブディスプレーの画面サイズを小さくしている。このように、操作ダイヤル110の外径及びサブディスプレー16の画面サイズは、カメラボディのサイズ等に応じて、適宜設定できる。
[その他の変形例]
上記実施の形態では、操作ダイヤル110の回転をロータリーエンコーダーで検出する構成としているが、操作ダイヤル110の回転を検出する構成は、これに限定されるものではない。この他、たとえば、回転ブラシ等を利用した公知の回転検出手段を採用することもできる。
また、上記実施の形態では、クリック溝板金120Aとクリックボール120Bとで操作ダイヤル110のクリック機構を構成しているが、クリック機構の構成は、これに限定されるものではない。この他、板バネ等を利用した公知のクリック機構を採用することもできる。
また、上記実施の形態では、本発明をデジタルカメラに適用した場合を例に説明したが、本発明の適用は、これに限定されるものではない。銀塩フイルムを使用したカメラにも同様に適用できる。また、カメラ機能を備えた電子機器にも適用できる。
また、上記実施の形態では、レンズ交換式のカメラに本発明を適用した場合を例に説明したが、レンズ一体式のカメラにも同様に適用できる。
更に、上記実施の形態では、ノンレフレックス型のカメラに本発明を適用した場合を例に説明したが、レフレックス型のカメラにも同様に適用できる。
以上述べたように、本発明の一態様に係るカメラにあっては、回転式の操作ダイヤルと、操作ダイヤルの天面に備えられた複数の接触検出部と、操作ダイヤルで設定する項目が接触検出部ごとに設定され、接触検出部の検出結果に応じて、接触検出部ごとに設定された項目の設定変更の有効と無効とを切り替える切替部と、操作ダイヤルの操作に応じて、設定変更が有効な項目の設定を変更する設定変更部と、を備える。
本態様によれば、操作ダイヤルの天面に複数の接触検出部が備えられる。各接触検出部には、それぞれ操作ダイヤルで設定する項目が設定される。そして、各接触検出部の検出結果に応じて、各接触検出部に設定された項目の設定変更の有効と無効とが切り替えられる。操作ダイヤルを操作した場合、設定変更が有効な項目の設定が変更される。接触によって設定変更の有効と無効とが切り替えられるので、操作ダイヤルの構成を簡素化できる。複数の接触検出部を備えることにより、1つの操作ダイヤルで複数の項目の設定ができる。
また、本発明の一態様に係るカメラにあっては、操作ダイヤルで設定する項目を接触検出部ごとに設定する項目設定部を更に備える。
本態様によれば、操作ダイヤルで設定する項目を接触検出部ごとに設定できる。これにより、より操作性を向上できる。
また、本発明の一態様に係るカメラにあっては、切替部は、接触検出部が接触を検出している間、接触を検出している接触検出部に設定された項目の設定変更を有効にする。
本態様によれば、接触検出部が接触を検出している間、接触を検出している接触検出部に設定された項目の設定変更が有効にされる。すなわち、指を触れている間、その接触検出部に設定された項目の設定変更が有効にされる。これにより、簡単に操作ダイヤルをロック及びアンロックできる。
また、本発明の一態様に係るカメラにあっては、特定の接触検出部の組み合わせに対して操作ダイヤルで設定する項目が設定され、切替部は、特定の組み合わせで接触検出部が接触を検出している場合、特定の接触検出部の組み合わせに対して設定された項目の設定変更を有効にする。
本態様によれば、特定の接触検出部の組み合わせに対して操作ダイヤルで設定する項目が設定される。すなわち、特定の接触検出部を複数同時に触れると、特定の項目の設定変更が可能になる。たとえば、2つの接触検出部が備えられている場合、その2つの接触検出部を同時に触れると、特定の項目の設定変更が可能になる。これにより、1つの操作ダイヤルで設定できる項目を簡単に増やせる。
また、本発明の一態様に係るカメラにあっては、操作ダイヤルの近傍に備えられた表示部と、操作ダイヤルで設定される項目の設定値を表示部に表示する表示制御部と、を更に備える。
本態様によれば、操作ダイヤルの近傍に表示部が備えられる。そして、その表示部に操作ダイヤルで設定される項目の設定値が表示される。これにより、操作ダイヤルで設定される項目の設定状況を簡単に確認できる。
また、本発明の一態様に係るカメラにあっては、表示制御部は、操作ダイヤルで設定可能な全ての項目の設定値を表示部に表示し、かつ、設定変更が有効な項目の設定値と設定変更が無効な項目の設定値とを異なる態様で表示する。
本態様によれば、操作ダイヤルで設定可能な全ての項目の設定値が表示部に表示される。これにより、操作ダイヤルで設定可能な項目の設定値を容易に把握できる。また各設定値を表示する際、設定変更が有効な項目の設定値と設定変更が無効な項目の設定値とが異なる態様で表示される。これにより、現在操作ダイヤルで設定可能な項目を容易に把握できる。
また、本発明の一態様に係るカメラにあっては、操作ダイヤルの天面に備えられたダイヤル表示部と、接触検出部に設定された項目の情報を接触検出部の配置に対応させてダイヤル表示部に表示するダイヤル表示制御部と、を更に備える。
本態様によれば、操作ダイヤルの天面にダイヤル表示部が備えられる。ダイヤル表示部には、接触検出部に設定された項目の情報が、接触検出部の配置に対応して表示される。これにより、天面のどこに触れると、どの項目の設定が有効になるのかを一目で把握できる。
また、本発明の一態様に係るカメラにあっては、ダイヤル表示制御部は、設定変更が有効な項目の情報と設定変更が無効な項目の情報とを異なる態様で表示する。
本態様によれば、設定変更が有効な項目の情報と設定変更が無効な項目の情報とが異なる態様で表示される。これにより、どの項目の設定変更が有効であるのかを一目で把握できる。
また、本発明の一態様に係るカメラにあっては、切替部は、接触検出部が接触を検出するたびに、設定変更を有効にする項目を、接触を検出した接触検出部に設定された項目に切り替える。
本態様によれば、接触検出部で接触が検出されるたびに、設定変更を有効にする項目が切り替えられる。すなわち、最後に触れた接触検出部に設定された項目の設定変更が有効にされる。これにより、操作ダイヤルで設定する項目を簡単に切り替えられる。
また、本発明の一態様に係るカメラにあっては、同じ接触検出部が連続して接触を検出した場合、切替部は、接触を検出するたびに、設定変更の無効と有効とを交互に切り替える。
本態様によれば、同じ接触検出部が連続して接触を検出すると、接触を検出するたびに、設定変更の無効と有効とが交互に切り替えられる。すなわち、同じ接触検出部を連続して触れると、操作ダイヤルの操作の有効と無効とを交互に切り替えられる。いわゆるトグル式のスイッチとして機能できる。これにより、簡単に操作ダイヤルをロック及びアンロックできる。
また、本発明の一態様に係るカメラにあっては、特定の接触検出部の組み合わせに対して操作ダイヤルで設定する項目が設定され、切替部は、特定の組み合わせで接触検出部が接触を検出した場合、特定の接触検出部の組み合わせに対して設定された項目の設定変更を有効にする。
本態様によれば、特定の接触検出部の組み合わせに対して操作ダイヤルで設定する項目が設定される。すなわち、特定の接触検出部を複数同時に触れると、特定の項目の設定変更が可能になる。たとえば、2つの接触検出部が備えられている場合、その2つの接触検出部を同時に触れると、特定の項目の設定変更が可能になる。これにより、1つの操作ダイヤルで設定できる項目を簡単に増やせる。
また、本発明の一態様に係るカメラにあっては、操作ダイヤルの近傍に備えられた表示部と、操作ダイヤルで設定される項目の設定値を表示部に表示する表示制御部と、を更に備える。
本態様によれば、操作ダイヤルの近傍に表示部が備えられる。そして、その表示部に操作ダイヤルで設定される項目の設定値が表示される。これにより、操作ダイヤルで設定される項目の設定状況を簡単に確認できる。
また、本発明の一態様に係るカメラにあっては、表示制御部は、操作ダイヤルで設定可能な全ての項目の設定値を表示部に表示し、かつ、設定変更が有効な項目の設定値と設定変更が無効な項目の設定値とを異なる態様で表示する。
本態様によれば、操作ダイヤルで設定可能な全ての項目の設定値が表示部に表示される。これにより、操作ダイヤルで設定可能な項目の設定値を容易に把握できる。また各設定値を表示する際、設定変更が有効な項目の設定値と設定変更が無効な項目の設定値とが異なる態様で表示される。これにより、現在操作ダイヤルで設定可能な項目を容易に把握できる。
また、本発明の一態様に係るカメラにあっては、操作ダイヤルの天面に備えられたダイヤル表示部と、接触検出部に設定された項目の情報を接触検出部の配置に対応させてダイヤル表示部に表示するダイヤル表示制御部と、を更に備える。
本態様によれば、操作ダイヤルの天面にダイヤル表示部が備えられる。ダイヤル表示部には、接触検出部に設定された項目の情報が、接触検出部の配置に対応して表示される。これにより、天面のどこに触れると、どの項目の設定が有効になるのかを一目で把握できる。
また、本発明の一態様に係るカメラにあっては、ダイヤル表示制御部は、設定変更が有効な項目の情報と設定変更が無効な項目の情報とを異なる態様で表示する。
本態様によれば、設定変更が有効な項目の情報と設定変更が無効な項目の情報とが異なる態様で表示される。これにより、どの項目の設定変更が有効であるのかを一目で把握できる。
また、本発明の一態様に係るカメラにあっては、操作ダイヤルと表示部とが、カメラボディの天面に配置される。
本態様によれば、操作ダイヤルと表示部とが、カメラボディの天面(いわゆる軍艦部)に配置される。
また、本発明の一態様に係るカメラにあっては、操作ダイヤルが、カメラボディのグリップ部側の端部に配置される。
本態様によれば、操作ダイヤルが、カメラボディのグリップ部側の端部に配置される。これにより、グリップしながら操作ダイヤルを操作できる。
また、本発明の一態様に係るカメラの設定方法にあっては、回転式の操作ダイヤルの天面に備えられた複数の接触検出部ごとに操作ダイヤルで設定する項目を設定し、接触検出部が接触を検出している間、接触を検出している接触検出部に設定された項目の設定変更を有効にし、操作ダイヤルの操作に応じて、設定変更が有効な項目の設定を変更する。
本態様によれば、操作ダイヤルの天面に複数の接触検出部が備えられ、その接触検出部が接触を検出している間だけ、操作ダイヤルによる操作が有効になる。これにより、簡単に操作ダイヤルをロック及びアンロックできる。また、各接触検出部には、それぞれ操作ダイヤルで設定可能な項目が設定され、接触を検出した接触検出部に設定された項目の設定変更が有効にされる。これにより、1つの操作ダイヤルで複数の項目の設定ができる。
また、本発明の一態様に係るカメラの設定方法にあっては、回転式の操作ダイヤルの天面に備えられた複数の接触検出部ごとに操作ダイヤルで設定する項目を設定し、接触検出部が接触を検出するたびに、設定変更を有効にする項目を、接触を検出した接触検出部に設定された項目に切り替え、操作ダイヤルの操作に応じて、設定変更が有効な項目の設定を変更する。
本態様によれば、操作ダイヤルの天面に複数の接触検出部が備えられ、その接触検出部が接触を検出するたびに、操作ダイヤルで設定変更可能な項目が切り替えられる。これにより、1つの操作ダイヤルで複数の項目の設定ができる。
また、本発明の一態様に係るカメラの設定プログラムにあっては、回転式の操作ダイヤルの天面に備えられた複数の接触検出部ごとに操作ダイヤルで設定する項目を設定する機能と、接触検出部からの出力に基づいて、接触検出部ごとの接触の有無を判定する機能と、接触検出部が接触を検出している間、接触を検出している接触検出部に設定された項目の設定変更を有効にする機能と、操作ダイヤルの操作に応じて、設定変更が有効な項目の設定を変更する機能と、をコンピュータに実現させる。
本態様によれば、操作ダイヤルの天面に複数の接触検出部が備えられ、その接触検出部が接触を検出している間だけ、操作ダイヤルによる操作が有効になる。これにより、簡単に操作ダイヤルをロック及びアンロックできる。また、各接触検出部には、それぞれ操作ダイヤルで設定可能な項目が設定され、接触を検出した接触検出部に設定された項目の設定変更が有効にされる。これにより、1つの操作ダイヤルで複数の項目の設定ができる。
また、本発明の一態様に係るカメラの設定プログラムにあっては、回転式の操作ダイヤルの天面に備えられた複数の接触検出部ごとに操作ダイヤルで設定する項目を設定する機能と、接触検出部からの出力に基づいて、接触検出部ごとの接触の有無を判定する機能と、接触検出部が接触を検出するたびに、設定変更を有効にする項目を、接触を検出した接触検出部に設定された項目に切り替える機能と、操作ダイヤルの操作に応じて、設定変更が有効な項目の設定を変更する機能と、をコンピュータに実現させる。
本態様によれば、操作ダイヤルの天面に複数の接触検出部が備えられ、その接触検出部が接触を検出するたびに、操作ダイヤルで設定変更可能な項目が切り替えられる。これにより、1つの操作ダイヤルで複数の項目の設定ができる。