JPWO2018016630A1 - 圧電振動発生デバイス及び圧電振動発生デバイスを備えた機器 - Google Patents
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Abstract
従来よりも製造時間が短くてすみ且つ寿命の長い、円板状の振動板及び圧電振動素子を用いた圧電振動発生デバイス及び該圧電振動発生デバイスを備えた機器を提供する。振動軸17を、頭部17Cが第2ケース半部9側に位置し先端のネジ部17Dが第1ケース半部7の外部に延び出るように振動板4に設けた第3貫通孔4、圧電振動素子15の第2貫通孔13及び第1ケース半部7の第1貫通孔5を貫通するように配置される金属製のネジ部材から構成する。ネジ部17Dに金属製のナット部材19が嵌合されている。
Description
本発明は、圧電振動発生デバイス及び圧電振動発生デバイスを備えた機器に関するものである。
特開2001−17917号公報(特許文献1)には、スマートフォンや携帯電話等の携帯端末やタブレット端末の機器等に用いられて、表示画面を触ったときに表示画面を振動させるための圧電振動発生デバイスの一例が開示されている。特許文献1の図1及び図2に示された圧電振動発生デバイスは、円板状の振動板(1)と、中央に第1貫通孔を有し電気絶縁材料からなる第1ケース半部(5a)及び第1ケース半部との間で振動板の外周部を挟む電気絶縁材料からなる第2ケース半部(5b)が組み合わされて構成された絶縁ケース(5)と、振動板(1)の片面または両面に接合されて中央に第2貫通孔を有する1以上の円板状の圧電振動素子(2)と、一端が振動板の中央部に連結され、圧電振動素子の第2貫通孔及び第1ケース半部の第1貫通孔を貫通して他端が第1ケース半部の外部に延び出る振動軸(4)とを備えている。
特許文献1に記載の圧電振動発生デバイスでは、振動板及び圧電振動素子が円板状または円環状を呈しているため、矩形状の振動板及び矩形状の圧電振動素子を用いた圧電振動発生デバイスよりも大きな振動を得ることができる。
特許文献1には具体的に記載されていないが、特許文献1の図1及び2及びそれらの説明に基づいて推測すると、振動軸は振動板の中央に接着されているものと考えられる。
しかしながら接着により振動軸と振動板を接合した場合には、長期間にわたって使用すると、接着部で剥離が生じる可能性が高い。特に、振動軸を介して、例えば、自動車の操作パネルや各種機械の操作パネル等のように重量のある被固定物に振動を与えようとすると、接着部の強度が十分でないために、接着部が破壊されて短い期間で寿命に至る問題が生じる。
本発明の目的は、機械的な強度が高く、寿命が長い、円板状の振動板及び圧電振動素子を用いた圧電振動発生デバイス及び該圧電振動発生デバイスを備えた機器を提供することにある。
本発明は、金属製の円板状の振動板と、中央に第1貫通孔を有し電気絶縁材料からなる第1ケース半部及び第1ケース半部との間で振動板の外周部を挟む電気絶縁材料からなる第2ケース半部が組み合わされて構成された絶縁ケースと、振動板の片面または両面に接合されて中央に第2貫通孔を有する1以上の円板状の圧電振動素子と、一端が振動板の中央部に連結され、圧電振動素子の第2貫通孔及び第1ケース半部の第1貫通孔を貫通して他端が第1ケース半部の外部に延び出る振動軸とを備えた圧電振動発生デバイスを改良の対象とする。本発明の圧電振動発生デバイスでは、振動板の中央部に第3貫通孔が形成されている。そして振動軸は、頭部が第2ケース半部側に位置し先端のネジ部が第1ケース半部の外部に延び出るように第3貫通孔、第2貫通孔及び第1貫通孔を貫通するように配置されたネジ部材からなる。その上で、ネジ部にナット部材が螺合されているかまたは抜け止めワッシャが嵌合されている。なお本願明細書においてナット部材は、一般的なナットの他、振動を伝える被駆動部材に形成された雌ネジ部を備えた機器の部品を含むものである。
本発明のように、ネジ部材とナット部材または抜け止めワッシャを用いて、振動板に振動軸を取り付けると、両者の結合作業に時間を要しない上、接着により両者を接合した場合と比べて、高い結合強度を得ることができる。また圧電振動発生デバイスの振動軸を、振動対象の機器の部品にネジ結合により連結できるので、装着が容易で、しかも高い結合強度を得ることができる。
第2ケース半部には、ネジ部材の頭部に対応して頭部が通過できる大きさの第4貫通孔が形成されているのが好ましい。第4の貫通孔を設けると、振動板の振幅が大きくなった場合でも。第4貫通孔がネジ部材の頭部の逃げ空間となるため、厚みを大きくすることなく、大きな振幅で振動板を振動させることができる。
機械的な強度の点からは、ナット部材または抜け止めワッシャは金属製であるのが好ましい。この場合、短絡の問題が発生するので、抜け止めワッシャまたはナット部材と振動板との間及び該振動板とネジ部材の頭部との間には、それぞれ電気絶縁材料からなる絶縁ワッシャを配置すればよい。なおナット部材または抜け止めワッシャは、金属以外の材料によって形成されていてもよい。
また絶縁ワッシャは、樹脂ワッシャであるのが好ましい。樹脂ワッシャは、金属ワッシャよりも柔軟性があるため、振動板の振動を必要以上に拘束して、振動の著しい低下を招くことがない。なお絶縁ワッシャが、セラミック等の他の絶縁材料によって形成されていてもよいのは勿論である。さらに絶縁ワッシャを金属製のワッシャに置き換えてもよいのは勿論である。
振動板には、振動板を厚み方向に貫通しており且つ圧電振動素子の周囲を囲むように周方向に間隔をあけて配置された複数のスリットが形成されているのが好ましい。このような複数のスリットを設けると、振動板の機械的強度を大幅に低下させることなく、振動板の可撓性を所望の範囲のものとすることができる。したがって振動板の振幅を大きくすることが可能になる。
振動板には、さらに振動板を厚み方向に貫通しており且つ圧電振動素子と第2貫通孔との間に位置して第2貫通孔の周囲を囲むように周方向に間隔をあけて配置された複数のスリットが形成されているのが好ましい。このような複数のスリットも、振動板の可撓性を所望の範囲のものとすることに寄与するので、振動板の振幅をさらに大きくする場合に役立つ。
振動板の外周部には、第1ケース半部または前記第2ケース半部側に立ち上がる起立壁部が一体に設けられていてもよい。このような起立壁部を設けると、起立壁部が第1ケース半部及び第2ケース半部と接触した状態になって振動板が第1ケース半部または第2ケース半部との間に挟持されることになるため、振動板の実質直径を最も大きくすることができ、振動板の振動をより大きなものとすることができる。
圧電振動素子は、ユニモルフ型の圧電振動素子でもよいが、より強い振動を得るためには、バイモルフ圧電振動素子を用いても良いのは勿論である。
本発明の圧電振動発生デバイスを、携帯端末や自動車等の操作パネル等の機器に用いる場合には、圧電振動発生デバイスの振動軸または絶縁ケースを、機器の被固定部に対して固定すればよい。また圧電振動発生デバイスの振動軸と絶縁ケースの両方を、機器の対向する一対の被固定部に対してそれぞれ固定するようにしても良いのは勿論である。
以下図面を参照して本発明の圧電振動発生デバイスの実施の形態について説明をする。
(実施形態1)
図1は、本発明のユニモルフ圧電振動素子を用いた圧電振動発生デバイス1の一例の断面図であり、図2は、図1の圧電振動発生デバイス1の半部断面斜視図である。
図1は、本発明のユニモルフ圧電振動素子を用いた圧電振動発生デバイス1の一例の断面図であり、図2は、図1の圧電振動発生デバイス1の半部断面斜視図である。
図1及び図2において、圧電振動発生デバイス1は、金属製(本実施の形態では真鍮)の円板状または円環状の振動板3と、中央に第1貫通孔5を有し電気絶縁材料からなる第1ケース半部7及び第1ケース半部7との間で振動板3の外周部を挟む電気絶縁材料からなる第2ケース半部9が組み合わされて構成された絶縁ケース11と、振動板3の片面に接合されて中央に第2貫通孔13を有する円板状または円環状の圧電振動素子15と、一端17Aが振動板3の中央部に連結され、圧電振動素子15の第2貫通孔13及び第1ケース半部7の第1貫通孔5を貫通して他端17Bが第1ケース半部7の外部に延び出る振動軸17とを備えている。第1ケース半部7及び第2ケース半部9は、それぞれ絶縁樹脂材料によって一体に成形されており、間に振動板3を挟んだ状態で絶縁ケース11を構成している。第2ケース半部9には、振動軸17を構成するネジ部材の頭部17Cに対応して頭部17Cが通過できる大きさの第4貫通孔10が形成されている。第4の貫通孔10を設けると、振動板3の振幅が大きくなった場合でも、第4貫通孔10がネジ部材(17)の頭部17Cの逃げ空間となるため、厚みを大きくすることなく、大きな振幅で振動板を振動させることができる。
本実施の形態では、絶縁ケース11は、中央に円柱状の嵌合孔12Aを備えた絶縁樹脂製の取付フレーム12の嵌合孔12A内に嵌合され接着剤を用いて取付フレーム12に固定されている。本実施の形態では、なお取付フレーム12は、円筒状の筒体12Bとフランジ部12Cとから構成されている。なお本実施の形態では、取付フレーム12が携帯端末のケース(被固定部)や、自動車等の機器の操作パネル等に固定されて使用される。取付は取付フレーム12に設けた取付孔12Dに取付ネジを挿入して行う。
本実施の形態の圧電振動発生デバイス1では、振動板3の中央部に第3貫通孔4が形成されている。そして本実施の形態では、振動軸17が、頭部(他端)17Cが第2ケース半部9側に位置し先端(一端17A)のネジ部17Dが第1ケース半部7の外部に延び出るように第3貫通孔4、第2貫通孔13及び第1貫通孔5を貫通するように配置された金属製(ステンレス製)のネジ部材から構成されている。そしてネジ部17Dに金属製(ステンレス製)のナット部材19が嵌合されている。
本発明のように、ネジ部材(17)とナット部材19を用いて、振動板3に振動軸17を取り付けると、両者の結合作業に時間を要しない上、接着により両者を接合した場合と比べて、高い結合強度を得ることができる。
ユニモルフ圧電振動素子15は、円環状を呈している。圧電振動素子15は、その両主面に電極が設置されるとともに、厚さ方向に分極されている。圧電振動素子15への電力供給は、図示しないリード線を用いて、圧電振動素子15の厚さ方向の2つの主面上に設置された電極に電気的に接続することにより行う。また、圧電振動素子15の一方の主面に形成された電極のうち、金属製の振動板3側の電極には、例えば金属製の振動板3の材質を金属等の導電体で構成し、導電性の接着剤で金属製の振動板3と圧電振動素子15とを接着すれば、電気的に接続することができる。このとき、接着に用いる接着剤が導電性でない場合でも、金属製の振動板3と圧電振動素子15の互いの表面粗さで部分的に接触するように接着を行えば、電気的接続を確保することができる。
本実施の形態では、機械的な強度の点からは、ナット部材19は金属製を用いているが、短絡の問題が発生するので、本実施の形態では、ナット部材19と振動板3との間及び振動板3とネジ部材(17)の頭部17Cとの間には、それぞれ電気絶縁材料からなる絶縁ワッシャ20A及び20Bを配置してある。
以上のような構成を有する本発明の実施の形態による圧電振動発生デバイスについて、その動作を説明する。振動板3の撓み振動の共振周波数を有する交流電圧を、圧電振動素子15の厚さ方向に印加すると、圧電振動素子15は励振し、振動板3はその中心近傍、すなわち圧電振動素子15中心近傍の変位が最も大きくなるよう、厚さ方向に撓み振動する。さらに、振動板3においては、圧電振動素子15から生じた撓み振動は金属製の振動板3全体に伝播する。振動板3の振動は、振動軸17にそのまま伝わり、この振動軸17の振動は、駆動力として圧電振動発生デバイス1の外部へ取り出すことができる。図1においては、振動軸17の一端のネジ部17Dが被振動体21に固定されており、この被振動体21が振動する。
上記実施の形態では、ユニモルフ圧電振動素子を用いているが、ユニモルフ圧電振動素子に代えてバイモルフ圧電振動素子を用いてもよい。
また上記実施の形態では、ナット部材19によりネジ部材(17)の抜け止めを図っているが、ナット部材19に代えて抜け止めワッシャを振動軸を構成するネジ部材(17)のネジ部17Dに嵌合させるようにしてもよいのは勿論である。抜け止めワッシャは、円環状のワッシャ本体の内側に径方向内側に突出し、周方向に所定の間隔を開けて設けられた複数の爪部を備えた公知の構造のワッシャである。複数の爪部が、ネジ部材(17)のネジ部17Dのネジ谷に嵌合して抜け止めが実現される。
(実施形態2)
図3は、本発明の圧電振動発生デバイスの第2の実施の形態の圧電振動発生デバイス1の一例の断面図であり、図4は、図3の圧電振動発生デバイス1の半部断面斜視図である。図3及び図4には、図1及び図2に示した第1の実施の形態と同じ部分には、図1及び図2に付した符号と同じ符号を付してある。第1の実施の形態では、振動板3の片面に圧電振動素子15を取り付けているが、第2の実施の形態では、振動板3の両面にそれぞれ圧電振動素子15A及び15Bをそれぞれ設けている点で第1の実施の形態と相違する。その他の点は、第1の実施の形態と構成は同じである。
図3は、本発明の圧電振動発生デバイスの第2の実施の形態の圧電振動発生デバイス1の一例の断面図であり、図4は、図3の圧電振動発生デバイス1の半部断面斜視図である。図3及び図4には、図1及び図2に示した第1の実施の形態と同じ部分には、図1及び図2に付した符号と同じ符号を付してある。第1の実施の形態では、振動板3の片面に圧電振動素子15を取り付けているが、第2の実施の形態では、振動板3の両面にそれぞれ圧電振動素子15A及び15Bをそれぞれ設けている点で第1の実施の形態と相違する。その他の点は、第1の実施の形態と構成は同じである。
(実施形態3)
図5(A)は、第3の実施の形態で用いる振動板3の平面図であり、図5(B)は図5(A)のB−B線切断半部断面斜視図である。この振動板3には、振動板3を厚み方向に貫通しており且つ圧電振動素子15A及び15Bの周囲を囲むように周方向に間隔をあけて配置された複数のスリット14が形成されている。このような複数のスリット14を設けると、振動板3の機械的強度を大幅に低下させることなく、振動板3の可撓性を所望の範囲のものとすることができる。したがって振動板の振幅を大きくすることが可能になる。
図5(A)は、第3の実施の形態で用いる振動板3の平面図であり、図5(B)は図5(A)のB−B線切断半部断面斜視図である。この振動板3には、振動板3を厚み方向に貫通しており且つ圧電振動素子15A及び15Bの周囲を囲むように周方向に間隔をあけて配置された複数のスリット14が形成されている。このような複数のスリット14を設けると、振動板3の機械的強度を大幅に低下させることなく、振動板3の可撓性を所望の範囲のものとすることができる。したがって振動板の振幅を大きくすることが可能になる。
また図5(A)に破線で示すように、振動板3には、さらに振動板3を厚み方向に貫通しており且つ圧電振動素子15A及び15Bと第2貫通孔13との間に位置して第2貫通孔13の周囲を囲むように周方向に間隔をあけて配置された複数のスリット14´が形成されていてもよい。このような複数のスリット14´も、振動板3の可撓性を所望の範囲のものとすることに寄与するので、振動板の振幅をさらに大きくする場合に役立つ。
(実施形態4)
図6は、本発明の圧電振動発生デバイスの第4の実施の形態の圧電振動発生デバイス1の一例の断面図であり、図7は、図6の圧電振動発生デバイス1の半部断面斜視図である。図6及び図7には、図1乃至図4に示した第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同じ部分には、図1乃至図4に付した符号と同じ符号を付してある。第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、振動板3として平坦なものを用いているが、第4の実施の形態では、振動板30の外周部に、第1ケース半部7´側に立ち上がる起立壁部30Aが一体に設けられている。このような起立壁部30Aを設けると、起立壁部30Aが第1ケース半部7´及び第2ケース半部9と接触した状態になって振動板30が第1ケース半部7´と第2ケース半部9との間に挟持されることになるため、振動板30の実質直径を最も大きくすることができ、振動板30の振動をより大きなものとすることができる。本実施の形態では、起立壁部30Aは第1ケース半部7´側に立ち上がっているが、起立壁部30Aは第2ケース半部9側に立ち上がっていてもよいのは勿論である。
図6は、本発明の圧電振動発生デバイスの第4の実施の形態の圧電振動発生デバイス1の一例の断面図であり、図7は、図6の圧電振動発生デバイス1の半部断面斜視図である。図6及び図7には、図1乃至図4に示した第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同じ部分には、図1乃至図4に付した符号と同じ符号を付してある。第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、振動板3として平坦なものを用いているが、第4の実施の形態では、振動板30の外周部に、第1ケース半部7´側に立ち上がる起立壁部30Aが一体に設けられている。このような起立壁部30Aを設けると、起立壁部30Aが第1ケース半部7´及び第2ケース半部9と接触した状態になって振動板30が第1ケース半部7´と第2ケース半部9との間に挟持されることになるため、振動板30の実質直径を最も大きくすることができ、振動板30の振動をより大きなものとすることができる。本実施の形態では、起立壁部30Aは第1ケース半部7´側に立ち上がっているが、起立壁部30Aは第2ケース半部9側に立ち上がっていてもよいのは勿論である。
(実施形態5)
図8は、本発明の圧電振動発生デバイスの第5の実施の形態の圧電振動発生デバイス1を携帯端末のケース23(被固定部)に固定する場合の他の例を示す断面図である。図8には、図1乃至図4に示した第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同じ部分には、図1乃至図4に付した符号と同じ符号を付してある。本実施の形態では、振動軸17のネジ部17Dをケース23にネジ止めしている。この例では、取付フレーム12が重錘の機能を果たしている。本実施の形態では、振動軸17を構成するネジ部材の頭部17Cに設けた図示しないドライバスロットにドライバを挿入し、振動軸17のネジ部17Dをケース23に設けた雌ネジ部に螺合させることにより、圧電振動発生デバイス1の取付が完了する。
図8は、本発明の圧電振動発生デバイスの第5の実施の形態の圧電振動発生デバイス1を携帯端末のケース23(被固定部)に固定する場合の他の例を示す断面図である。図8には、図1乃至図4に示した第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同じ部分には、図1乃至図4に付した符号と同じ符号を付してある。本実施の形態では、振動軸17のネジ部17Dをケース23にネジ止めしている。この例では、取付フレーム12が重錘の機能を果たしている。本実施の形態では、振動軸17を構成するネジ部材の頭部17Cに設けた図示しないドライバスロットにドライバを挿入し、振動軸17のネジ部17Dをケース23に設けた雌ネジ部に螺合させることにより、圧電振動発生デバイス1の取付が完了する。
(実施形態6)
図9は、本発明の圧電振動発生デバイスの第6の実施の形態の圧電振動発生デバイス1の一例の断面図であり、図10は、図9の圧電振動発生デバイス1の半部断面斜視図である。図9及び図10には、図1乃至図4に示した第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同じ部分には、図1乃至図4に付した符号と同じ符号を付してある。第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、取付フレーム12が、円筒状の筒体12Bとフランジ部12Cとから構成されているが、本実施の形態では、取付フレーム12と第1ケース半部7とが一体に形成されている。その他の点は、第1及び第2の実施の形態と同様である。このような一体構造を採用すると、部品点数を減らすことができる。なお第1乃至第5の実施の形態においても、取付フレーム12と第1ケース半部7とを一体に形成する構造を採用してもよいのは勿論である。
図9は、本発明の圧電振動発生デバイスの第6の実施の形態の圧電振動発生デバイス1の一例の断面図であり、図10は、図9の圧電振動発生デバイス1の半部断面斜視図である。図9及び図10には、図1乃至図4に示した第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同じ部分には、図1乃至図4に付した符号と同じ符号を付してある。第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、取付フレーム12が、円筒状の筒体12Bとフランジ部12Cとから構成されているが、本実施の形態では、取付フレーム12と第1ケース半部7とが一体に形成されている。その他の点は、第1及び第2の実施の形態と同様である。このような一体構造を採用すると、部品点数を減らすことができる。なお第1乃至第5の実施の形態においても、取付フレーム12と第1ケース半部7とを一体に形成する構造を採用してもよいのは勿論である。
(実施形態7)
図11は、本発明の圧電振動発生デバイスの第7の実施の形態の圧電振動発生デバイス1の一例の断面図であり,図10には図1及び図2に示した第1の実施の形態と同じ部分には、図1及び図2に付した符号と同じ符号を付してある。本実施の形態では、振動軸17の長さが長くなっており、第1のケース半部7にストッパ18が固定されている点で、第1の実施の形態と相違する。ストッパ18は、振動する被振動体21と接触して振動軸17のネジ部17Dに固定された被振動体21の径方向への振動範囲を規制する。ストッパ18は、振動軸17を中心とする円筒形状でもよいし、周方向に間隔をあけて環状に並ぶ突起であってもよい。
図11は、本発明の圧電振動発生デバイスの第7の実施の形態の圧電振動発生デバイス1の一例の断面図であり,図10には図1及び図2に示した第1の実施の形態と同じ部分には、図1及び図2に付した符号と同じ符号を付してある。本実施の形態では、振動軸17の長さが長くなっており、第1のケース半部7にストッパ18が固定されている点で、第1の実施の形態と相違する。ストッパ18は、振動する被振動体21と接触して振動軸17のネジ部17Dに固定された被振動体21の径方向への振動範囲を規制する。ストッパ18は、振動軸17を中心とする円筒形状でもよいし、周方向に間隔をあけて環状に並ぶ突起であってもよい。
本発明によれば、ネジ部材とナット部材または抜け止めワッシャを用いて、振動板に振動軸を取り付けると、両者の結合作業に時間を要しない上、接着により両者を接合した場合と比べて、高い結合強度を得ることができる。また圧電振動発生デバイスの振動軸を、振動対象の機器の部品にネジ結合により連結できるので、装着が容易で、しかも高い結合強度を得ることができる。
1 圧電振動発生デバイス
3 振動板
4 第3貫通孔
5 第1貫通孔
7 第1ケース半部
9 第2ケース半部
10 第4貫通孔
11 絶縁ケース
12 取付フレーム
13 第2貫通孔
15 圧電振動素子
17 振動軸
18 ストッパ
19 抜け止めワッシャ
21 被振動体
23 ケース
3 振動板
4 第3貫通孔
5 第1貫通孔
7 第1ケース半部
9 第2ケース半部
10 第4貫通孔
11 絶縁ケース
12 取付フレーム
13 第2貫通孔
15 圧電振動素子
17 振動軸
18 ストッパ
19 抜け止めワッシャ
21 被振動体
23 ケース
Claims (10)
- 金属製の円板状の振動板と、
中央に第1貫通孔を有し電気絶縁材料からなる第1ケース半部及び前記第1ケース半部との間で前記振動板の外周部を挟む電気絶縁材料からなる第2ケース半部が組み合わされて構成された絶縁ケースと、
前記振動板の片面または両面に接合されて中央に第2貫通孔を有する1以上の円板状の圧電振動素子と、
一端が前記振動板の中央部に連結され、前記圧電振動素子の前記第2貫通孔及び前記第1ケース半部の前記第1貫通孔を貫通して他端が前記第1ケース半部の外部に延び出る振動軸とを備えた圧電振動発生デバイスであって、
前記振動板の中央部に第3貫通孔が形成され、
前記振動軸は、頭部が前記第2ケース半部側に位置し先端のネジ部が前記第1ケース半部の外部に延び出るように前記第3貫通孔、前記第2貫通孔及び前記第1貫通孔を貫通するように配置されたネジ部材からなり、
前記ネジ部材にナット部材が螺合されているかまたは抜け止めワッシャが嵌合されていることを特徴とする圧電振動発生デバイス。 - 前記第2ケース半部には、前記ネジ部材の前記頭部に対応して前記頭部が通過できる大きさの第4貫通孔が形成されている請求項1に記載の圧電振動発生デバイス。
- 前記ナット部材または前記抜け止めワッシャは金属製であり、
前記ナット部材または前記抜け止めワッシャと前記振動板との間及び該振動板と前記ネジ部材の頭部との間には、それぞれ電気絶縁材料からなる絶縁ワッシャが配置されている請求項1または2に記載の圧電振動発生デバイス。 - 前記絶縁ワッシャが、樹脂ワッシャである請求項3に記載の圧電振動発生デバイス。
- 前記振動板には、前記振動板を厚み方向に貫通しており且つ前記圧電振動素子の周囲を囲むように周方向に間隔をあけて配置された複数のスリットが形成されている請求項1乃至4のいずれか1項に記載の圧電振動発生デバイス。
- 前記振動板には、前記振動板を厚み方向に貫通しており且つ前記圧電振動素子と前記第2貫通孔との間に位置して前記第2貫通孔の周囲を囲むように周方向に間隔をあけて配置された複数のスリットが形成されている請求項5に記載の圧電振動発生デバイス。
- 前記振動板の外周部には、前記第1ケース半部または前記第2ケース半部側に立ち上がる起立壁部が一体に設けられている請求項6に記載の圧電振動発生デバイス。
- 前記圧電振動素子は、バイモルフ圧電振動素子である請求項1乃至7のいずれか1項に記載の圧電振動発生デバイス。
- 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の圧電振動発生デバイスの前記振動軸または前記絶縁ケースが、被固定部に対して固定されていることを特徴とする機器。
- 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の圧電振動発生デバイスの前記振動軸と前記絶縁ケースが、対向する一対の被固定部に対してそれぞれ固定されていることを特徴とする機器。
Applications Claiming Priority (3)
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JP2016143707 | 2016-07-21 | ||
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JPWO2018016630A1 true JPWO2018016630A1 (ja) | 2019-07-11 |
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WO (1) | WO2018016630A1 (ja) |
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- 2017-07-21 WO PCT/JP2017/026486 patent/WO2018016630A1/ja active Application Filing
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Publication number | Publication date |
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