JPWO2018012006A1 - 回路基板の製造方法及び回路基板 - Google Patents
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Abstract
仮基材上に形成された回路から前記仮基材を除去する工程と、前記回路を絶縁層上に配置する工程と、を含み、前記配置は、前記回路の前記仮基材と対向していた側が前記絶縁層に対向するように行われる、回路基板の製造方法。
Description
本発明は、回路基板の製造方法及び回路基板に関する。
電子機器の小型化及び高機能化の進展に伴い、電子部品を基板上に高密度実装することが可能な回路基板としてプリント基板が広く用いられている。プリント基板は一般に、基板に金属箔を貼り付け、これをエッチングして所望の回路形状に加工することで製造されている。
一方、電子機器の使用環境の多様化に伴い、回路基板の電流容量の増大(大電流化)が求められている。回路基板の電流容量は、回路の断面積を大きくすることで増大させることができる。しかし、プリント基板においてエッチングにより回路を形成される手法で回路の厚さを厚くするのは技術的に困難である(例えば、回路がテーパー状になって回路間の絶縁性を確保しにくい)。また、回路の厚さを厚くするとエッチング液への浸漬時間が長くなって品質への影響が懸念される。このため、エッチングにより形成される回路の断面積を大きくするためには、配線の厚さを厚くする代わりに幅を広げる必要がある。その結果、回路基板の小型化の要請に応えられない場合がある。
回路基板の小型化に対応しつつ大電流化する方法として、あらかじめ回路が形成された金属部材を樹脂を含む絶縁層中に埋設する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の方法では、金属部材を熱で軟らかくなった絶縁層に押し込むことによって回路基板が製造される。しかしながらこの方法では、金属部材を樹脂基材に押し込む際に金属部材と絶縁層の界面にボイドが生じたり、金属部材の位置ずれ、押し出された樹脂の盛り上がり等が生じて寸法が変化したりする結果、絶縁信頼性が低下する可能性がある。
本発明は上記事情に鑑み、電流容量が大きく絶縁信頼性に優れる回路基板を製造可能な回路基板の製造方法、及び電流容量が大きく絶縁信頼性に優れる回路基板を提供することを課題とする。
上記課題を提供するための具体的な手段には、以下の実施態様が含まれる。
<1>仮基材上に形成された回路から前記仮基材を除去する工程と、
前記回路を絶縁層上に配置する工程と、を含み、
前記配置は、前記回路の前記仮基材と対向していた側が前記絶縁層に対向するように行われる、回路基板の製造方法。
<2>前記回路は、前記仮基材上に配置された回路部とブリッジとを有する金属部材から前記ブリッジを除去することによって形成される、<1>に記載の回路基板の製造方法。
<3>前記仮基材上に形成された前記回路の間を樹脂で充填する工程をさらに含む、<1>又は<2>に記載の回路基板の製造方法。
<4>前記回路の厚さが350μm以上である、<1>〜<3>のいずれか1項に記載の回路基板の製造方法。
<5>前記絶縁層の厚さが前記回路の厚さよりも小さい、<1>〜<4>のいずれか1項に記載の回路基板の製造方法。
<6>絶縁層と、前記絶縁層上に配置された回路を有し、前記回路の厚さが350μ以上である、回路基板。
<7>前記回路の間を充填する樹脂をさらに含む、<6>に記載の回路基板。
<8>前記絶縁層の厚さが前記回路の厚さよりも小さい、<6>又は<7>に記載の回路基板。
<1>仮基材上に形成された回路から前記仮基材を除去する工程と、
前記回路を絶縁層上に配置する工程と、を含み、
前記配置は、前記回路の前記仮基材と対向していた側が前記絶縁層に対向するように行われる、回路基板の製造方法。
<2>前記回路は、前記仮基材上に配置された回路部とブリッジとを有する金属部材から前記ブリッジを除去することによって形成される、<1>に記載の回路基板の製造方法。
<3>前記仮基材上に形成された前記回路の間を樹脂で充填する工程をさらに含む、<1>又は<2>に記載の回路基板の製造方法。
<4>前記回路の厚さが350μm以上である、<1>〜<3>のいずれか1項に記載の回路基板の製造方法。
<5>前記絶縁層の厚さが前記回路の厚さよりも小さい、<1>〜<4>のいずれか1項に記載の回路基板の製造方法。
<6>絶縁層と、前記絶縁層上に配置された回路を有し、前記回路の厚さが350μ以上である、回路基板。
<7>前記回路の間を充填する樹脂をさらに含む、<6>に記載の回路基板。
<8>前記絶縁層の厚さが前記回路の厚さよりも小さい、<6>又は<7>に記載の回路基板。
本発明によれば、電流容量が大きく絶縁信頼性に優れる回路基板を製造可能な回路基板の製造方法、及び電流容量が大きく絶縁信頼性に優れる回路基板が提供される。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合を除き、必須ではない。数値及びその範囲についても同様であり、本発明を制限するものではない。
本明細書において「工程」との語には、他の工程から独立した工程に加え、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の目的が達成されれば、当該工程も含まれる。
また本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲には、「〜」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
本明細書中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本明細書中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本明細書において「層」との語には、当該層が存在する領域を観察したときに、当該領域の全体に形成されている場合に加え、当該領域の一部にのみ形成されている場合も含まれる。
本明細書において「工程」との語には、他の工程から独立した工程に加え、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の目的が達成されれば、当該工程も含まれる。
また本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲には、「〜」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
本明細書中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本明細書中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本明細書において「層」との語には、当該層が存在する領域を観察したときに、当該領域の全体に形成されている場合に加え、当該領域の一部にのみ形成されている場合も含まれる。
<回路基板の製造方法>
本実施形態の回路基板の製造方法は、仮基材上に形成された回路から前記仮基材を除去する工程と、前記回路を絶縁層上に配置する工程と、を含み、前記配置は、前記回路の前記仮基材と対向していた側が前記絶縁層に対向するように行われる。
本実施形態の回路基板の製造方法は、仮基材上に形成された回路から前記仮基材を除去する工程と、前記回路を絶縁層上に配置する工程と、を含み、前記配置は、前記回路の前記仮基材と対向していた側が前記絶縁層に対向するように行われる。
ある実施態様では、絶縁層上に形成される回路の厚さが350μm以上である。またある実施態様では、絶縁層の厚さが回路の厚さよりも小さい。またある実施態様では、絶縁層の厚さをA、回路の厚さをBとしたとき、A/Bの値が0.8以下であってよく、0.5以下であってよい。
本実施形態の製造方法では、仮基材上に形成されていた回路から仮基材を除去し、回路の仮基材と対向していた側が絶縁層に対向するように回路を絶縁層上に配置することで、絶縁層上に回路を形成する。このため、回路を絶縁層に押し込むことで回路と絶縁層の界面にボイドが生じるおそれがない。また、回路を絶縁層に押し込むことにより回路の位置ずれが生じて寸法安定性が損なわれるおそれがない。その結果、絶縁信頼性に優れる回路基板を製造することができる。
さらに本実施形態の製造方法では、あらかじめ仮基材上に形成された回路を用いて回路を形成する。このため、絶縁層上にエッチングにより回路を形成する場合に比べて厚さの大きい回路を形成することができる。従って、回路の幅を大きくせずにその断面積を大きくでき、回路基板の小型化に対応しつつ大電流化を達成することができる。また、厚さの大きい回路を形成することで、回路が面方向への熱の拡散を促すため、回路基板の温度上昇を抑制する効果も期待できる。
本明細書において回路が絶縁層上に「配置」された状態には、回路が絶縁層にまったく埋め込まれていない場合(埋め込み深さが0μmである)と、回路の絶縁層への埋め込み深さが20μm以内である場合との両方が含まれる。
本明細書において回路の「埋め込み深さ」とは、絶縁層の上面(回路に対向する面であって、回路の埋め込みにより変形する前の状態の面)と、回路の底面(絶縁層に対向する面であって、埋め込まれた後の状態の面)との間の距離を意味する。具体的には、絶縁層上に配置する前の回路の厚さAと絶縁層の厚さBの合計値から、回路を絶縁層上に配置した後の回路基板の回路が形成された部分における厚さCを差し引いて得られる値(A+B−C)として計算して得られる値であっても、回路基板の断面を観察して埋め込み深さを測定して得られた値であってもよい。
回路基板における埋め込み深さが一定でない場合は、5箇所において測定した埋め込み深さの平均値を「埋め込み深さ」とする。なお本明細書において回路の埋め込み深さが20μmを超える場合を「埋設」とも称する。
回路基板における埋め込み深さが一定でない場合は、5箇所において測定した埋め込み深さの平均値を「埋め込み深さ」とする。なお本明細書において回路の埋め込み深さが20μmを超える場合を「埋設」とも称する。
本実施形態の製造方法において、仮基材上に形成された回路から仮基材を除去する方法は特に制限されない。例えば、仮基材として可とう性を有するシートを使用し、これを回路から剥離することで行ってもよい。
本実施形態の製造方法において、仮基材を除去した回路を絶縁層上に配置する方法は特に制限されない。例えば、重力方向にみて回路が上になるようにして行っても、重力方向にみて絶縁層が上になるようにして行っても、その他の方法で行ってもよい。
回路と絶縁層との密着性を高める観点からは、回路を絶縁層上に配置する際に加熱及び加圧の少なくとも一方を行うことが好ましい。回路を絶縁層上に配置する際に加熱する場合、加熱の温度は特に制限されない。例えば、50℃〜250℃の範囲から選択することができる。回路を絶縁層上に配置する際に加圧する場合、加圧の圧力は特に制限されない。例えば、0.1MPa〜50MPaの範囲から選択することができる。
(絶縁層)
本実施形態の製造方法で使用する絶縁層は、樹脂を含むものであってよい。絶縁層に含まれる樹脂は特に制限されず、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。絶縁層に含まれる樹脂は、1種であっても2種以上であってもよい。電気絶縁性と回路に対する接着性の観点からは、絶縁層はエポキシ樹脂、シリコーン樹脂及びウレタン樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。絶縁層は、必要に応じてフィラー等の樹脂以外の成分を含んでもよい。
本実施形態の製造方法で使用する絶縁層は、樹脂を含むものであってよい。絶縁層に含まれる樹脂は特に制限されず、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。絶縁層に含まれる樹脂は、1種であっても2種以上であってもよい。電気絶縁性と回路に対する接着性の観点からは、絶縁層はエポキシ樹脂、シリコーン樹脂及びウレタン樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。絶縁層は、必要に応じてフィラー等の樹脂以外の成分を含んでもよい。
絶縁層の厚さは特に制限されず、回路基板の用途等に応じて選択できる。充分な絶縁性を確保する観点からは、絶縁層の厚さは60μm以上であることが好ましく、90μm以上であることがより好ましく、120μm以上であることがさらに好ましい。
充分な放熱性を確保する観点からは、絶縁層の厚さは小さいほど好ましい。例えば、230μm以下であることが好ましく、210μm以下であることがより好ましく、190μm以下であることがさらに好ましい。
絶縁層は、独立した部材(樹脂シート等)から形成されるものであっても、回路基板の下側に配置されるベースプレート上に絶縁層の材料を付与して形成されるものであってもよい。絶縁層が独立した部材から形成される場合は、回路基板の製造を大面積で行いやすく、生産性の面で有利となる傾向にある。一方、絶縁層がベースプレート上に形成される場合は、ベースプレートと絶縁層との密着性が向上する傾向にある。絶縁層の材料をベースプレート上に付与する方法は特に制限されず、ディスペンス方式、スプレー方式、グラビア方式、スクリーン印刷等の印刷方式などが挙げられる。
回路の絶縁層への埋め込みを抑制しつつ、回路と絶縁層との接着性を高める観点からは、絶縁層は、回路が配置される際にBステージの状態であることが好ましい。より具体的には、絶縁層に含まれる熱硬化性樹脂が半硬化した状態であることが好ましい。ここでBステージとは、絶縁層の粘度が、常温(25℃)においては104Pa・s〜109Pa・sであり、100℃においては102Pa・s〜107Pa・sであり、常温(25℃)から100℃への温度変化により、粘度が0.001%〜50%低下するものである。
また、硬化後の絶縁層は、加温によっても溶融することはない。なお、上記粘度は、動的粘弾性測定(周波数1ヘルツ、荷重40g、昇温速度3℃/分)によって測定されうるものである。
また、硬化後の絶縁層は、加温によっても溶融することはない。なお、上記粘度は、動的粘弾性測定(周波数1ヘルツ、荷重40g、昇温速度3℃/分)によって測定されうるものである。
(回路)
本実施形態の製造方法において、絶縁層上に配置される回路の厚さは特に制限されず、回路基板の用途等に応じて選択できる。回路基板の大電流化の観点からは、回路の厚さは350μm以上であることが好ましく、400μm以上であることがより好ましく、500μm以上であることがさらに好ましい。回路基板自体の容積の観点からは、回路の厚さは5000μm以下であることが好ましい。本明細書において回路の厚さは回路自体の厚さを意味し、絶縁層に回路が埋め込まれている場合は埋め込まれている部分の厚さも回路の厚さに含まれる。
本実施形態の製造方法において、絶縁層上に配置される回路の厚さは特に制限されず、回路基板の用途等に応じて選択できる。回路基板の大電流化の観点からは、回路の厚さは350μm以上であることが好ましく、400μm以上であることがより好ましく、500μm以上であることがさらに好ましい。回路基板自体の容積の観点からは、回路の厚さは5000μm以下であることが好ましい。本明細書において回路の厚さは回路自体の厚さを意味し、絶縁層に回路が埋め込まれている場合は埋め込まれている部分の厚さも回路の厚さに含まれる。
回路基板における回路の幅及び長さは特に制限されず、回路基板の用途等に応じて選択できる。例えば、350μm〜20000μmの範囲から選択できる。
回路の材質は、特に制限されない。例えば、銅、銀、クロム銅、タングステン銅、ニッケル、ニッケルメッキ銅、アルミニウム、アルマイトに表面修飾したアルミニウム等が挙げられる。
回路の絶縁層と接する側の面は、ボイドの発生が少なく絶縁層と充分に密着できる状態であることが好ましい。温度、湿度等に対する耐環境性を向上させるため、粗化処理等によって回路の絶縁層と接する側の面にアンカーとなる凸凹を形成してもよい。粗化処理の方法は特に制限されず、物理的な方法で行っても、化学的な方法で行ってもよい。物理的な方法としては、やすりがけ、サンドブラスト処理、レーザー照射等が挙げられ、化学的な方法としては、マグダミット処理、CZ処理、黒化処理、エッチング処理等が挙げられる。粗化処理は、いずれか1種の方法により行っても、物理的な方法と化学的な方法を組み合わせて行っても、化学的な方法同士を組み合わせて行っても、物理的な方法同士を組み合わせて行ってもよい。
絶縁層上に配置される前の回路は、回路部とブリッジとを有する金属部材を仮基材上に配置し、次いで金属部材からブリッジを除去することによって仮基材上に形成されたものであることが好ましい。金属部材の回路部は、回路基板の回路となる部分である。ブリッジは、金属部材における回路部の位置を固定するために回路部同士又は回路部と外枠とを繋ぐ部分であり、金属部材を仮基材上に配置した後に除去される。
金属部材に回路部とブリッジを形成する方法は特に制限されない。例えば、切削、エッチング、打ち抜き、バフ等の方法により行うことができる。金属部材を仮基材上に配置した後に回路部を残してブリッジを除去する観点からは、ブリッジの厚さは回路部の厚さより小さいことが好ましい。
金属部材を仮基材上に配置した後に金属部材からブリッジを除去する方法は特に制限されない。例えば、打ち抜き、切削、エッチング、レーザーによる切断等の方法により行うことができる。
本実施形態の製造方法は、仮基材上に形成された回路の間を樹脂で充填する工程をさらに含んでもよい。回路の間を樹脂で充填することで、回路基板の耐湿信頼性が充分確保でき、沿面放電、部分放電、トラッキング、マイグレーション等の発生が抑制される傾向にある。また、複雑な形状の回路パターンであっても絶縁層に回路を押し込む方法に比べて回路の間に充分に樹脂を行き渡らせることができ、絶縁信頼性がより向上すると考えられる。
充填に用いる樹脂は、特に制限されない。例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。充填に用いる樹脂は、1種であっても2種以上であってもよい。電気絶縁性と接着性の観点からは、充填に用いる樹脂はエポキシ樹脂、シリコーン樹脂及びウレタン樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。充填に用いる樹脂は、必要に応じてフィラー等の樹脂以外の成分を含んでもよい。
回路の間を樹脂で充填する方法は特に制限されない。例えば、粉末状の樹脂材料を用いたモールディング法、液状の樹脂を用いた注型法、塗布法、固体状の樹脂を溶融し隙間に押し込むプレス法又は押出成形法等の方法により行うことができる。
回路の間に充填する樹脂の量は、充填された樹脂の高さが回路の高さと同じ高さとなる量であっても、回路の高さより低い高さとなる量であっても、回路の高さを超える高さとなる量であってもよい。
充填された樹脂の高さが回路の高さより低い場合、回路を絶縁層上に配置する際に加圧して空隙が充填した樹脂中に生じないようにすることが好ましい。
回路を絶縁層上に配置する際に加える圧力の分布を平均化し、絶縁性の不充分な箇所の発生を抑制する観点からは、充填された樹脂の高さが回路の高さと同じ高さとなる量であるか、回路の高さより樹脂の変形分を含めたやや低い高さとなる量であることが好ましい。
回路を絶縁層上に配置する際に加える圧力の分布を平均化し、絶縁性の不充分な箇所の発生を抑制する観点からは、充填された樹脂の高さが回路の高さと同じ高さとなる量であるか、回路の高さより樹脂の変形分を含めたやや低い高さとなる量であることが好ましい。
本実施形態の製造方法は、必要に応じて上述した工程以外のその他の工程を有していてもよい。例えば、熱硬化性樹脂を硬化させる工程、絶縁層上に形成された回路の上に絶縁等を目的とする層をさらに設ける工程、製造された回路基板を所望の形状に切断する工程などを有していてもよい。
<回路基板>
本実施形態の回路基板は、樹脂を含む絶縁層と、前記絶縁層上に配置される回路と、を有し、前記回路の厚さが350μm以上である。
本実施形態の回路基板は、樹脂を含む絶縁層と、前記絶縁層上に配置される回路と、を有し、前記回路の厚さが350μm以上である。
本実施形態の回路基板は、回路が絶縁層に埋設された状態である回路基板に比べて絶縁信頼性に優れている。その理由は明らかではないが、回路を絶縁層に押し込んで形成する場合に比べて回路と絶縁層の界面にボイドが生じにくいこと、絶縁層に回路を押し込む場合に比べて回路の位置ずれが生じにくく、寸法安定性に優れていること等が考えられる。
さらに本実施形態の回路基板は、回路の厚さが350μm以上である。このため、エッチングにより絶縁層上に回路が形成された回路基板に比べて回路の幅を大きくせずにその断面積を大きくでき、回路基板の小型化に対応しつつ大電流化を達成することができる。
また、厚さの大きい回路を形成することで、回路が面方向への熱の拡散を促すため、回路基板の温度上昇を抑制する効果も期待できる。
また、厚さの大きい回路を形成することで、回路が面方向への熱の拡散を促すため、回路基板の温度上昇を抑制する効果も期待できる。
ある実施態様では、回路基板の絶縁層の厚さが回路の厚さよりも小さい。
本実施形態の回路基板に使用される絶縁層及び回路の詳細及び好ましい態様は、上述した回路基板の製造方法に使用される絶縁層及び回路の詳細及び好ましい態様と同様である。
本実施形態の回路基板に使用される絶縁層及び回路の詳細及び好ましい態様は、上述した回路基板の製造方法に使用される絶縁層及び回路の詳細及び好ましい態様と同様である。
本明細書において回路が絶縁層上に「配置」された状態には、回路が絶縁層にまったく埋め込まれていない場合(埋め込み深さが0μmである)と、回路の絶縁層の埋め込み深さが20μm以内である場合の両方が含まれる。
本明細書において回路の「埋め込み深さ」とは、絶縁層の上面(回路に対向する面であって、回路の埋め込みにより変形する前の状態の面)と、回路の底面(絶縁層に対向する面であって、埋め込まれた後の状態の面)との間の距離を意味する。具体的には、絶縁層上に配置する前の回路の厚さAと絶縁層の厚さBの合計値から、回路を絶縁層上に配置した後の回路基板の回路が形成された部分における厚さCを差し引いて得られる値(A+B−C)として計算して得られる値であっても、回路基板の断面を観察して埋め込み深さを測定して得られた値であってもよい。
回路基板における埋め込み深さが一定でない場合は、5箇所において測定した埋め込み深さの平均値を「埋め込み深さ」とする。
回路基板における埋め込み深さが一定でない場合は、5箇所において測定した埋め込み深さの平均値を「埋め込み深さ」とする。
本実施形態の回路基板は、回路の間が樹脂で充填されていてよい。充填に用いる樹脂の詳細及び好ましい態様は、上述した回路基板の製造方法において回路の間の充填に用いる樹脂の詳細及び好ましい態様と同様である。
本実施形態の回路基板は、必要に応じて回路、絶縁層、及び回路の間を充填する樹脂以外の部材を有していてもよい。例えば、絶縁層の回路が配置される側とは逆側にベースプレート、ヒートスプレッダ等の部材が配置されてもよい。これらの部材の材質は特に制限されず、銅、アルミニウム、タングステン銅、モリブデン銅等の銅合金、ニッケルめっき銅などが挙げられる。
以下、図面を参照して本実施形態の回路基板の製造方法及び回路基板の具体例について説明するが、本実施形態はこれに限定されるものではない。また、各図における部材の大きさは概念的なものであり、部材間の大きさの相対的な関係はこれに限定されない。
図1は、回路部1とブリッジ2とを有する金属部材を仮基材10の上に配置した状態を概念的に示す斜視図であり、図2はその状態を概念的に示す断面図である。図1及び図2に示すように、ブリッジ2が金属部材の回路部1同士、又は回路部1と金属部材の外枠とを繋いでいる。これにより、金属部材を仮基材10の上に容易に配置することができる。
また、ブリッジ2の厚さは回路部1の厚さより小さい。これにより、金属部材を仮基材10の上に配置した後にブリッジ2のみを容易に除去することができる。
また、ブリッジ2の厚さは回路部1の厚さより小さい。これにより、金属部材を仮基材10の上に配置した後にブリッジ2のみを容易に除去することができる。
図3は、金属部材からブリッジ2を除去した後の状態を概念的に示す斜視図であり、図4はその状態を概念的に示す断面図である。図3及び図4に示すように、ブリッジ2を除去することで回路部1のみが仮基材10の上に配置された状態となる。
図5は、回路部1の間を樹脂5で充填した状態を概念的に示す斜視図であり、図6はその状態を概念的に示す断面図である。
図7は、仮基材10を除去した後の回路部1を、樹脂5とともに絶縁層4上に配置した状態を概念的に示す斜視図であり、図8はその状態を概念的に示す断面図である。図7及び図8では、絶縁層4の回路部1が配置される側とは逆側にヒートスプレッダ3が配置されている。
図9は、エッチングにより形成された回路1を有する回路基板(従来技術)を概念的に示す斜視図であり、図10はその状態を概念的に示す断面図である。エッチングにより回路を形成する場合、回路の厚さを厚くすると形成される回路がテーパー状になりやすく、回路間が狭くなって絶縁性の保持が難しくなる傾向にある。また、エッチング液への浸漬時間が長くなると品質への影響が懸念される等の理由から、形成可能な回路の厚さは一般に200μm程度が限界である。従って、回路の幅を広くすることで電流容量を大きくし、また、回路上のチップ、コンデンサ等の部品への熱の集中を緩和している。反面、回路の占める面積が増大するために、回路基板の小型化には不利である。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
厚さが500μmの銅板を用いて切削及び打ち抜きにより回路部とブリッジとを有する金属部材を作製した。この金属部材を仮基材(PETフィルム)上に配置し、ブリッジを除去して回路を形成し、回路の間を樹脂(日立化成株式会社製、CEL−C−3900)を用いて充填した。
厚さが500μmの銅板を用いて切削及び打ち抜きにより回路部とブリッジとを有する金属部材を作製した。この金属部材を仮基材(PETフィルム)上に配置し、ブリッジを除去して回路を形成し、回路の間を樹脂(日立化成株式会社製、CEL−C−3900)を用いて充填した。
絶縁層となる樹脂シート(エポキシ樹脂組成物を用いたBステージシート、日立化成株式会社製、型番「HTX」、フィラーの充填率85質量%、厚さ150μm)の一方の面から保護用PETフィルムを剥離した。次いで、ヒートスプレッダとなる銅板(厚さ500μm)の上に、保護用PETフィルムを剥離した面が対向するように樹脂シートを配置した。
次いで、仮基材上に形成した回路から仮基材を剥離し、回路を樹脂シート上に配置した。回路の配置は、仮基材に対向していた面が樹脂シートのもう一方の保護用PETフィルムを剥離した面に対向するように配置した。回路の配置は、真空熱圧着により行った。具体的には、プレス温度は50℃を開始温度として3℃/分の条件で180℃まで昇温し、180℃で2時間保持し、その後、加圧したまま50℃まで冷却した。この間の真空度は昇温開始前より冷却完了まで1kPa以下とし、プレス圧は10MPaとした。このようにして、回路基板を作製した。
<実施例2>
厚さが500μmの銅板の代わりに厚さが1000μmの銅板を用いて作製した金属部材を用いたことと、ヒートスプレッダとして厚さが500μmの銅板の代わりに厚さが1000μmの銅板を用いたこと以外は実施例1と同様にして、回路基板を作製した。
厚さが500μmの銅板の代わりに厚さが1000μmの銅板を用いて作製した金属部材を用いたことと、ヒートスプレッダとして厚さが500μmの銅板の代わりに厚さが1000μmの銅板を用いたこと以外は実施例1と同様にして、回路基板を作製した。
<実施例3>
厚さが500μmの銅板の代わりに厚さが2000μmの銅板を用いて作製した金属部材を用いたことと、ヒートスプレッダとして厚さが500μmの銅板の代わりに厚さが2000μmの銅板を用いたこと以外は実施例1と同様にして、回路基板を作製した。
厚さが500μmの銅板の代わりに厚さが2000μmの銅板を用いて作製した金属部材を用いたことと、ヒートスプレッダとして厚さが500μmの銅板の代わりに厚さが2000μmの銅板を用いたこと以外は実施例1と同様にして、回路基板を作製した。
<実施例4〜6>
絶縁層上に回路を配置する際のプレス圧を10MPaから30MPaに変更したこと以外はそれぞれ実施例1〜3と同様にして、回路基板を作製した。
絶縁層上に回路を配置する際のプレス圧を10MPaから30MPaに変更したこと以外はそれぞれ実施例1〜3と同様にして、回路基板を作製した。
<比較例1>
回路の間を樹脂で充填しなかった以外は実施例1と同様にして、仮基材上に回路を形成した。次いで、実施例1で使用した樹脂シートを6枚積層して得た積層体を絶縁層として、ヒートスプレッダとなる銅板(厚さ500 μm)の上に配置した。この絶縁層の上に仮基材を除去した回路を配置し、絶縁層の厚さの保持のために1200μmのスペーサを設置した。回路の配置は、真空熱圧着により行った。具体的には、プレス温度は50℃を開始温度として3℃/分の条件で180℃まで昇温し、180℃で2時間保持し、その後、加圧したまま50℃まで冷却した。この間の真空度は昇温開始前より冷却完了まで1kPa以下とし、プレス圧は15MPaとした。このようにして、回路が絶縁層中に埋設された状態の回路基板を作製した。
回路の間を樹脂で充填しなかった以外は実施例1と同様にして、仮基材上に回路を形成した。次いで、実施例1で使用した樹脂シートを6枚積層して得た積層体を絶縁層として、ヒートスプレッダとなる銅板(厚さ500 μm)の上に配置した。この絶縁層の上に仮基材を除去した回路を配置し、絶縁層の厚さの保持のために1200μmのスペーサを設置した。回路の配置は、真空熱圧着により行った。具体的には、プレス温度は50℃を開始温度として3℃/分の条件で180℃まで昇温し、180℃で2時間保持し、その後、加圧したまま50℃まで冷却した。この間の真空度は昇温開始前より冷却完了まで1kPa以下とし、プレス圧は15MPaとした。このようにして、回路が絶縁層中に埋設された状態の回路基板を作製した。
<比較例2>
厚さが500μmの銅板の代わりに厚さが1000μmの銅板を用いて作製した金属部材を用いたことと、厚さが500μmの銅板の代わりに厚さが1000μmの銅板をヒートスプレッダとして用いたことと、絶縁層として樹脂シートを9枚積層して得た積層体を用いたことと、1200μmのスペーサの代わりに2200μmのスペーサを用いたこと以外は比較例1と同様にして、回路が絶縁層中に埋設された状態の回路基板を作製した。
厚さが500μmの銅板の代わりに厚さが1000μmの銅板を用いて作製した金属部材を用いたことと、厚さが500μmの銅板の代わりに厚さが1000μmの銅板をヒートスプレッダとして用いたことと、絶縁層として樹脂シートを9枚積層して得た積層体を用いたことと、1200μmのスペーサの代わりに2200μmのスペーサを用いたこと以外は比較例1と同様にして、回路が絶縁層中に埋設された状態の回路基板を作製した。
<比較例3>
厚さが500μmの銅板の代わりに厚さが2000μmの銅板を用いて作製した金属部材を用いたことと、厚さが500μmの銅板の代わりに厚さが2000μmの銅板をヒートスプレッダとして用いたことと、絶縁層として樹脂シートを16枚積層して得た積層体を用いたことと、1200μmのスペーサの代わりに4200μmのスペーサを用いたこと以外は比較例1と同様にして、回路が絶縁層中に埋設された状態の回路基板を作製した。
厚さが500μmの銅板の代わりに厚さが2000μmの銅板を用いて作製した金属部材を用いたことと、厚さが500μmの銅板の代わりに厚さが2000μmの銅板をヒートスプレッダとして用いたことと、絶縁層として樹脂シートを16枚積層して得た積層体を用いたことと、1200μmのスペーサの代わりに4200μmのスペーサを用いたこと以外は比較例1と同様にして、回路が絶縁層中に埋設された状態の回路基板を作製した。
(埋め込み深さの測定)
作製した回路基板の回路が形成された部分における厚さを三次元測定機(株式会社キーエンス製、型式:VR−3000D)により定量して得られた値Cと、回路の作製に用いた銅板の厚さA及び絶縁層の厚さBとから回路の埋め込み深さ(A+B−C)を算出した。結果を表1に示す。
作製した回路基板の回路が形成された部分における厚さを三次元測定機(株式会社キーエンス製、型式:VR−3000D)により定量して得られた値Cと、回路の作製に用いた銅板の厚さA及び絶縁層の厚さBとから回路の埋め込み深さ(A+B−C)を算出した。結果を表1に示す。
(絶縁破壊電圧の測定)
回路基板の回路が形成された側の面と、ヒートスプレッダの面を、電極にそれぞれ接続した。その後、回路基板の全体をフロリナートに入れて絶縁破壊電圧の測定を行った。測定条件は、測定開始電圧を500(V)とし、500(V)ずつ段階的に電圧を上げて30秒保持することを繰り返し、電流値が0.2(mA)を超えたときの電圧を絶縁破壊電圧とした。結果を表1に示す。
回路基板の回路が形成された側の面と、ヒートスプレッダの面を、電極にそれぞれ接続した。その後、回路基板の全体をフロリナートに入れて絶縁破壊電圧の測定を行った。測定条件は、測定開始電圧を500(V)とし、500(V)ずつ段階的に電圧を上げて30秒保持することを繰り返し、電流値が0.2(mA)を超えたときの電圧を絶縁破壊電圧とした。結果を表1に示す。
(熱抵抗の測定)
作製した回路基板を10mm×10mmの大きさに切断して、熱抵抗測定用の試料を作製した。この試料をシリコーングリース(信越化学株式会社製、X−22−7868−2D)を用いて、荷重を1MPa掛けて熱抵抗評価装置(ヤマヨ試験機有限会社製、型番 YST−901S)に密着した。次いで、入力電力を13W、試料の温度を50℃、水温を30℃として、試料の上下面の温度差ΔTを測定し、下式にて熱抵抗値を測定した。
熱抵抗値(℃/W)=ΔT/入力熱量−装置定数
作製した回路基板を10mm×10mmの大きさに切断して、熱抵抗測定用の試料を作製した。この試料をシリコーングリース(信越化学株式会社製、X−22−7868−2D)を用いて、荷重を1MPa掛けて熱抵抗評価装置(ヤマヨ試験機有限会社製、型番 YST−901S)に密着した。次いで、入力電力を13W、試料の温度を50℃、水温を30℃として、試料の上下面の温度差ΔTを測定し、下式にて熱抵抗値を測定した。
熱抵抗値(℃/W)=ΔT/入力熱量−装置定数
(位置ずれの評価)
回路基板における回路の位置ずれの有無を光学顕微鏡により確認した。具体的には、回路基板の高さ方向における回路の位置が所定の位置から50μm以上ずれている箇所がある場合は「不合格」とし、回路の位置が所定の位置から50μm以上ずれている箇所がない場合は「合格」とした。
回路基板における回路の位置ずれの有無を光学顕微鏡により確認した。具体的には、回路基板の高さ方向における回路の位置が所定の位置から50μm以上ずれている箇所がある場合は「不合格」とし、回路の位置が所定の位置から50μm以上ずれている箇所がない場合は「合格」とした。
表1に示すように、回路が絶縁層に埋め込まれていないか、絶縁層への埋め込み深さが20μm以下である実施例1〜6の回路基板は、絶縁層への埋め込み深さが20μmを超えている比較例1〜3の回路基板に比べて熱抵抗値及び絶縁破壊電圧の値が小さかった。
また、回路の位置ずれの評価も良好であった。
また、回路の位置ずれの評価も良好であった。
1 回路部
2 ブリッジ
3 ヒートスプレッダ
4 絶縁層
5 樹脂
6 回路
7 樹脂
10 仮基材
2 ブリッジ
3 ヒートスプレッダ
4 絶縁層
5 樹脂
6 回路
7 樹脂
10 仮基材
Claims (8)
- 仮基材上に形成された回路から前記仮基材を除去する工程と、
前記回路を絶縁層上に配置する工程と、を含み、
前記配置は、前記回路の前記仮基材と対向していた側が前記絶縁層に対向するように行われる、回路基板の製造方法。 - 前記回路は、前記仮基材上に配置された回路部とブリッジとを有する金属部材から前記ブリッジを除去することによって形成される、請求項1に記載の回路基板の製造方法。
- 前記仮基材上に形成された前記回路の間を樹脂で充填する工程をさらに含む、請求項1又は請求項2に記載の回路基板の製造方法。
- 前記回路の厚さが350μm以上である、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の回路基板の製造方法。
- 前記絶縁層の厚さが前記回路の厚さよりも小さい、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の回路基板の製造方法。
- 絶縁層と、前記絶縁層上に配置された回路を有し、前記回路の厚さが350μ以上である、回路基板。
- 前記回路の間を充填する樹脂をさらに含む、請求項6に記載の回路基板。
- 前記絶縁層の厚さが前記回路の厚さよりも小さい、請求項6又は請求項7に記載の回路基板。
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