JPWO2018008285A1 - ヒータ制御装置 - Google Patents

ヒータ制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2018008285A1
JPWO2018008285A1 JP2018525969A JP2018525969A JPWO2018008285A1 JP WO2018008285 A1 JPWO2018008285 A1 JP WO2018008285A1 JP 2018525969 A JP2018525969 A JP 2018525969A JP 2018525969 A JP2018525969 A JP 2018525969A JP WO2018008285 A1 JPWO2018008285 A1 JP WO2018008285A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heater
heat generating
current
energization
electric heater
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018525969A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6573034B2 (ja
Inventor
公威 石川
公威 石川
英章 加古
英章 加古
裕康 生出
裕康 生出
史朗 坂東
史朗 坂東
英紀 新居
英紀 新居
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Publication of JPWO2018008285A1 publication Critical patent/JPWO2018008285A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6573034B2 publication Critical patent/JP6573034B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60HARRANGEMENTS OF HEATING, COOLING, VENTILATING OR OTHER AIR-TREATING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR PASSENGER OR GOODS SPACES OF VEHICLES
    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
    • B60H1/22Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices the heat being derived otherwise than from the propulsion plant
    • B60H1/2215Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices the heat being derived otherwise than from the propulsion plant the heat being derived from electric heaters
    • B60H1/2218Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices the heat being derived otherwise than from the propulsion plant the heat being derived from electric heaters controlling the operation of electric heaters
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60HARRANGEMENTS OF HEATING, COOLING, VENTILATING OR OTHER AIR-TREATING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR PASSENGER OR GOODS SPACES OF VEHICLES
    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
    • B60H1/00642Control systems or circuits; Control members or indication devices for heating, cooling or ventilating devices
    • B60H1/00735Control systems or circuits characterised by their input, i.e. by the detection, measurement or calculation of particular conditions, e.g. signal treatment, dynamic models
    • B60H1/00807Control systems or circuits characterised by their input, i.e. by the detection, measurement or calculation of particular conditions, e.g. signal treatment, dynamic models the input being a specific way of measuring or calculating an air or coolant temperature
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60HARRANGEMENTS OF HEATING, COOLING, VENTILATING OR OTHER AIR-TREATING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR PASSENGER OR GOODS SPACES OF VEHICLES
    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
    • B60H1/22Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices the heat being derived otherwise than from the propulsion plant
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60HARRANGEMENTS OF HEATING, COOLING, VENTILATING OR OTHER AIR-TREATING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR PASSENGER OR GOODS SPACES OF VEHICLES
    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
    • B60H1/22Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices the heat being derived otherwise than from the propulsion plant
    • B60H1/2215Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices the heat being derived otherwise than from the propulsion plant the heat being derived from electric heaters
    • B60H1/2226Electric heaters using radiation
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02HEMERGENCY PROTECTIVE CIRCUIT ARRANGEMENTS
    • H02H9/00Emergency protective circuit arrangements for limiting excess current or voltage without disconnection
    • H02H9/02Emergency protective circuit arrangements for limiting excess current or voltage without disconnection responsive to excess current
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B3/00Ohmic-resistance heating
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B3/00Ohmic-resistance heating
    • H05B3/0019Circuit arrangements
    • H05B3/0023Circuit arrangements for heating by passing the current directly across the material to be heated
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B3/00Ohmic-resistance heating
    • H05B3/10Heating elements characterised by the composition or nature of the materials or by the arrangement of the conductor
    • H05B3/12Heating elements characterised by the composition or nature of the materials or by the arrangement of the conductor characterised by the composition or nature of the conductive material

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Control Of Resistance Heating (AREA)
  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)
  • Resistance Heating (AREA)

Abstract

ヒータ制御装置は電気ヒータ(12)を制御し、その電気ヒータは、通電により発熱する複数の発熱部(121、122)を有しその複数の発熱部の熱を放射する。そして、ヒータ制御装置の電流判定部(S103、S104、S105)は、複数の発熱部の全部が通電可能とされた場合に電気ヒータへ通電される電流値である全部通電電流値(HAt)が予め定められた電流制限値(AL1)を超えるか否かを判定する。ヒータ制御装置の通電制御部(S102、S106)は、全部通電電流値が電流制限値を超えると判定された場合には、複数の発熱部のうちの何れか又は全部の中で、通電不能なオフ状態にする対象を切り替えつつ、電気ヒータへ通電する第1ヒータ制御を実行する。また、通電制御部は、全部通電電流値が電流制限値以下であると判定された場合には、複数の発熱部の全部を通電可能として電気ヒータへ通電する第2ヒータ制御を実行する。

Description

関連出願への相互参照
本出願は、2016年7月4日に出願された日本特許出願番号2016−132564号に基づくもので、ここにその記載内容が参照により組み入れられる。
本開示は、電気ヒータを制御するヒータ制御装置に関するものである。
この種のヒータ制御装置として、例えば特許文献1に記載された防露ヒータの通電制御システムが従来から知られている。この特許文献1に記載された通電制御システムは、店舗内のショーケースの防露を目的としたヒータを複数台連携させる。
具体的に、その特許文献1の通電制御システムは、防露ヒータへの通電タイミングを適宜ずらす。これにより、電気量の均一化を図ることが可能である。また、防露ヒータの最高電力を規定する規定電力が定められる場合には、この防露ヒータへの通電タイミングを適宜ずらす制御が採用されることにより、その規定電力を低く設定する余地が生じると共に、省エネルギに寄与することができる。
特開2011−257064号公報
電気ヒータを有する暖房システムでは、その電気ヒータへの通電に対して電流上限値が設定されていることが多い。そのように電流上限値が設定されている場合において、例えば電気ヒータが複数の発熱部を有する場合には、電気ヒータの電流値が電流上限値を超えないようにするために、特許文献1の通電制御システムのように複数の発熱部の通電を制御することが考えられる。
そのようにしたとすると、個々の発熱部の通電タイミングが適宜ずらされるので、1つの発熱部について見れば、その発熱部へ通電される通電時間が限られることになる。その結果、電気ヒータが放出できる熱量が制限される。発明者らの詳細な検討の結果、以上のようなことが見出された。
本開示は上記点に鑑みて、複数の発熱部を有する電気ヒータの電流の大きさが制限されるという条件の下で電気ヒータへの通電を行いつつ、その電気ヒータの放熱量を大きくすることが可能なヒータ制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本開示の1つの観点によれば、ヒータ制御装置は、
通電により発熱する複数の発熱部を有しその複数の発熱部の熱を放射する電気ヒータを制御するヒータ制御装置であって、
複数の発熱部の全部が通電可能とされた場合に電気ヒータへ通電される電流値である全部通電電流値が予め定められた電流制限値を超えるか否かを判定する電流判定部と、
全部通電電流値が電流制限値を超えると判定された場合には、複数の発熱部のうちの何れか又は全部の中で、通電不能なオフ状態にする対象を切り替えつつ、電気ヒータへ通電する第1ヒータ制御を実行し、全部通電電流値が電流制限値以下であると判定された場合には、複数の発熱部の全部を通電可能として電気ヒータへ通電する第2ヒータ制御を実行する通電制御部とを備えている。
これにより、全部通電電流値が電流制限値を超える状況下では、上記第1ヒータ制御が実行されること、すなわち個々の発熱部の通電タイミングが適宜ずらされることにより、電気ヒータの電流値が抑えられる。その一方で、全部通電電流値が電流制限値を超えない状況下では、上記第2ヒータ制御が実行されることにより、第1ヒータ制御の実行時に比して電気ヒータの放熱量が増大する。従って、電気ヒータの電流の大きさが電流制限値によって制限されるという条件の下で電気ヒータへの通電を行いつつ、第1ヒータ制御が常に継続して実行される場合と比較して電気ヒータの放熱量を大きくすることが可能である。
また、本開示の別の観点によれば、ヒータ制御装置は、
通電により発熱する複数の発熱部を有しその複数の発熱部の熱を放射する電気ヒータを制御するヒータ制御装置であって、
複数の発熱部に電圧が所定の状態で印加された場合に電気ヒータへ通電される電流値である全部通電電流値が予め定められた電流制限値を超えるか否かを判定する電流判定部と、
全部通電電流値が電流制限値を超えると判定された場合には、複数の発熱部のうちの何れか又は全部に印加される電圧を上記所定の状態に比して制限し、全部通電電流値が電流制限値以下であると判定された場合には、印加される電圧の制限を解除する通電制御部とを備えている。
これにより、全部通電電流値が電流制限値を超える状況下では、電圧の制限により電気ヒータの電流値が抑えられ、その一方で、全部通電電流値が電流制限値を超えない状況下では、上記電圧の制限が実施される場合と比較して電気ヒータの放熱量が増大する。従って、上記1つの観点によるヒータ制御装置と同様に、電気ヒータへの通電を行いつつ電気ヒータの放熱量を大きく得ることが可能である。
第1実施形態において、車両に設けられた電気ヒータおよびその周辺を示した模式図である。 第1実施形態において電気ヒータおよびヒータ制御装置の電気的な概略構成を示した図である。 第1実施形態において、第1発熱部および第2発熱部の抵抗−温度特性を示した図である。 第1実施形態において、電気ヒータの通電開始時点からのヒータ温度の経時変化と各発熱部の電流値の経時変化とをそれぞれ示したタイムチャートである。 第1実施形態の電気ヒータとヒータ制御装置とヒータ操作部とを含む機能ブロック図である。 第1実施形態のヒータ制御装置が実行する制御処理を示すフローチャートである。 図6の制御処理が実行されたときの各発熱部の稼働状態、各発熱部の温度、および電気ヒータの電流値の経時変化をそれぞれ示したタイムチャートである。 (a)は、第1比較例において、各発熱部の稼働状態、各発熱部の温度、および電気ヒータの電流値の経時変化をそれぞれ示したタイムチャートであり、(b)は、第2比較例において、各発熱部の稼働状態、各発熱部の温度、および電気ヒータの電流値の経時変化をそれぞれ示したタイムチャートである。 第2実施形態のヒータ制御装置が実行する制御処理を示すフローチャートであって、第1実施形態の図6に相当する図である。 第3実施形態においてヒータ制御装置の制御処理が実行されたときの各発熱部の稼働状態、各発熱部の温度、および電気ヒータの電流値の経時変化をそれぞれ示したタイムチャートであって、図7に相当する図である。 第3実施形態のヒータ制御装置が実行する制御処理を示すフローチャートであって、第2実施形態の図9に相当する図である。
以下、図面を参照しながら、本開示の実施形態を説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
図1に示すように、本実施形態においてヒータシステム10は車両に搭載されるものであり、そのヒータシステム10は、電気ヒータ12とヒータ制御装置14とヒータ操作部26(図5参照)とを備えている。ここで、図1の各矢印DR1、DR2は、ヒータシステム10が搭載された車両の向きを示す。すなわち、図1の矢印DR1は車両前後方向DR1を示し、矢印DR2は車両上下方向DR2を示している。
電気ヒータ12は、薄い板状に形成された輻射ヒータであり、車室内に配置されている。電気ヒータ12は、図1および図2に示すように、車両に搭載されたバッテリまたは発電機などの電源16から給電されて発熱する。詳細には、電気ヒータ12は、通電により発熱する複数の発熱部121、122を有し、その複数の発熱部121、122の熱を放射する。この電気ヒータ12は、乗員18に対して即効的に暖かさを提供するための装置として利用することができる。図1では、電気ヒータ12が発する輻射熱は模式的に矢印Rとして示されている。
具体的に、電気ヒータ12は、乗員18が座席20に座った際に想定される通常姿勢の乗員18の下腿181に対向する位置に設置されている。要するに、電気ヒータ12は、ステアリングホイール22を支持するためのステアリングコラム24の下側に設置されている。この配置により、電気ヒータ12は、輻射熱を矢印Rのように乗員18に放射する。
図2に示すように、複数の発熱部121、122は、電源16へ互いに並列に接続されている。すなわち、複数の発熱部121、122のうちの第1発熱部121は、複数の発熱部121、122のうちの第2発熱部122を含む電気系統に対し並列に設けられた電気系統に含まれている。要するに、電気ヒータ12は、電気的に複数系統の発熱部121、122を有している。
また、電源16と各発熱部121、122との間にはヒータ制御装置14が配設されており、ヒータ制御装置14は、各発熱部121、122を独立して駆動できるスイッチ回路141、142を有している。
詳細には、ヒータ制御装置14が有するスイッチ回路141、142のうちの第1スイッチ回路141は、第1発熱部121に対して直列に接続され、その第1発熱部121をオンオフする。そして、ヒータ制御装置14が有するスイッチ回路141、142のうちの第2スイッチ回路142は、第2発熱部122に対して直列に接続され、その第2発熱部122をオンオフする。そのスイッチ回路141、142は、例えば電気リレー、MOS、半導体リレー、または、機械的に開閉するスイッチ等で構成される。
また、電源16とヒータ制御装置14との間には、車両回路保護のための電流遮断回路161が配設されている。本実施形態の電流遮断回路161はヒューズであるが、ヒュージブルリンクまたはサーキットブレーカ等であってもよい。
電気ヒータ12は上述のように第1発熱部121および第2発熱部122で構成されているので、電気ヒータ12の温度であるヒータ温度TPhを、各発熱部121、122の温度とみなすことができる。第1発熱部121および第2発熱部122は何れも、図3に示す温度特性を有している。すなわち、第1発熱部121の電気抵抗は、ヒータ温度TPhが高くなるほど大きくなる。そして、第2発熱部122の電気抵抗も、ヒータ温度TPhが高くなるほど大きくなる。
そのため、例えば図4に示すように、各発熱部121、122への通電(すなわち、電気ヒータ12への通電)が開始されると、各発熱部121、122のジュール熱によりヒータ温度TPhが時間経過に伴って次第に上昇する。そして、図3の温度特性により、各発熱部121、122の電気抵抗値がヒータ温度TPhの上昇に伴って大きくなるので、各発熱部121、122の電流値は、通電開始時からの通電時間が長くなるほど低下する。なお、この図4のタイムチャートにおいて電源16の電圧は一定である。
図1および図5に示すように、ヒータ制御装置14は、電気ヒータ12を制御する制御装置である。ヒータ制御装置14は、不図示のCPU、ROM、RAM等からなるマイクロコンピュータで構成されている。ヒータ制御装置14に接続されたセンサ等からの信号は、不図示の入力回路によってA/D変換された後に、ヒータ制御装置14のマイクロコンピュータに入力されるように構成されている。
例えば、ヒータ制御装置14には、車室内に設けられたヒータ操作部26が接続されており、そのヒータ操作部26からの信号がヒータ制御装置14に入力されるようになっている。このヒータ操作部26は、乗員18によって操作される操作部である。すなわち、ヒータ操作部26は、電気ヒータ12の作動と非作動との切り替えを乗員18が選択できるヒータ操作スイッチを含んで構成されている。
このヒータ操作スイッチは、ヒータオン位置またはヒータオフ位置に切り替えられるスイッチであり、車室内において乗員操作され易い位置に設けられている。乗員18は、電気ヒータ12へ通電して電気ヒータ12を稼働させる際にはヒータ操作スイッチをヒータオン位置にする。また、電気ヒータ12を非通電状態にして電気ヒータ12を止める際にはヒータ操作スイッチをヒータオフ位置にする。
そして、ヒータ制御装置14は、ヒータ操作部26のヒータ操作スイッチから伝送される信号に基づき、電気ヒータ12を駆動制御する。例えば、ヒータ制御装置14は、ヒータ操作スイッチがヒータオン位置に切り替えられていることを示す信号をヒータ操作部26から受けると、電気ヒータ12への通電を実施する。すなわち、電気ヒータ12をオンにする。
また、ヒータ制御装置14は、ヒータ操作スイッチがヒータオフ位置に切り替えられていることを示す信号をヒータ操作部26から受けると、電気ヒータ12への通電を止める。すなわち、電気ヒータ12をオフにする。
例えば、ヒータ制御装置14は、後述の図6の制御処理において第1ヒータ制御と第2ヒータ制御との何れが実行中であっても、ヒータ操作スイッチがヒータオフ位置へ切り替えられれば、電気ヒータ12への通電を止める。
ヒータ制御装置14は、詳細には、図6に示す制御処理を実行する。ヒータ制御装置14は、例えば車両のイグニッションスイッチがオンにされると図6の制御処理を開始する。
図6に示すように、ヒータ制御装置14は、まず、ステップS101にて、ヒータ操作部26からの信号を取得する。そして、電気ヒータ12を稼働させるか否かを判定する。ヒータ制御装置14は、ヒータ操作部26への乗員操作に基づいて電気ヒータ12を稼働させるか否かを判定するので、ヒータ操作スイッチがヒータオン位置へ切り替えられている場合には、電気ヒータ12を稼働させると判定する。その一方で、ヒータ制御装置14は、ヒータ操作スイッチがヒータオフ位置へ切り替えられている場合には、電気ヒータ12を停止させると判定する。
ステップS101において、ヒータ制御装置14が電気ヒータ12を稼働させると判定した場合、すなわちヒータ操作部26のヒータ操作スイッチがヒータオン位置へ切り替えられていると判定された場合には、ステップS102へ進む。
その一方で、ヒータ制御装置14が電気ヒータ12を停止させると判定した場合、すなわちヒータ操作スイッチがヒータオフ位置へ切り替えられていると判定された場合には、再びステップS101の処理が行われる。すなわち、この場合、ヒータ制御装置14は、図2のスイッチ回路141、142の両方をオフにして電気ヒータ12の非通電状態を維持する。
図7では、ta1時点にて、このステップS101の判定が、電気ヒータ12を稼働させるとの判定へ切り替わったことにより、図6のステップS102にて後述の第1ヒータ制御が開始されている。
図6のステップS102では、ヒータ制御装置14は、デューティ制限(すなわち、Duty制限)された電気ヒータ12の駆動を実施する。すなわち、ヒータ制御装置14は、図7のta1時点からta2時点までの間に示すように、スイッチ回路141、142に対する各発熱部121、122の駆動信号を交互にオンオフする。要するに、ヒータ制御装置14は、第1発熱部121と第2発熱部122とへ交互に通電する第1ヒータ制御を実行する。この第1ヒータ制御は、ステップS106において第2ヒータ制御が開始されるまで継続される。なお、複数の発熱部121、122の印加電圧はそれぞれ、駆動信号のオン時には電源16の電圧になり、駆動信号のオフ時には零になる。
図7では、ta1時点から第1ヒータ制御が開始されているので、各発熱部121、122の温度すなわちヒータ温度TPhが時間経過に伴って高くなっている。そして、各発熱部121、122の温度上昇と共に、各発熱部121、122の放熱量も増大している。更に、各発熱部121、122の温度特性から、ヒータ温度TPhの上昇に伴って各発熱部121、122の電気抵抗が大きくなるので、電気ヒータ12の電流値は時間経過に伴って次第に低下していく。例えば、図7の例では、電源16の電圧は一定に維持されているか、または、電圧一定とみなせる程度の所定範囲内に維持されている。
この第1ヒータ制御の実行により、電気ヒータ12の電流値は、第1発熱部121と第2発熱部122とに同時に通電される場合に比して低減される。例えば、本実施形態では第1発熱部121と第2発熱部122は互いに同じ物であるので、電気ヒータ12の電流値は、第1発熱部121と第2発熱部122とに同時に通電される場合に比して略1/2に低減される。このように電気ヒータ12の電流値が低減された結果、電気ヒータ12の電流値は、予め定められた電流上限ALu以下になる。
その電気ヒータ12の電流値とは、詳細にいえば、第1発熱部121と第2発熱部122との全体に流れる電流の電流値である。また、電流上限ALuとは、電流遮断回路161が電気ヒータ12と電源16との間を遮断する電流値である。すなわち、電流遮断回路161は、電気ヒータ12の電流値が電流上限ALu以下であれば通電可能のまま維持され、電気ヒータ12の電流値が電流上限ALuを超えれば通電不能になる。
なお、図7のta1時点からta2時点までの間においては、第1発熱部121の電流値は実線LH1で示され、第2発熱部122の電流値は破線LH2で示されている。また、第1発熱部121と第2発熱部122は交互にオンオフされるので、電気ヒータ12の電流値は、第1および第2発熱部121、122のうち通電可能なオン状態にある一方の発熱部の電流値になる。図6においてステップS102の次はステップS103へ進む。
ステップS103において、ヒータ制御装置14は、電気ヒータ12の全部通電電流値HAtを推定するために、通電中における各発熱部121、122の電流値を検出する。
その全部通電電流値HAtとは、複数の発熱部121、122に電圧が所定の非制限状態で印加された場合に電気ヒータ12へ通電される電流値である。そして、その所定の非制限状態とは、複数の発熱部121、122のそれぞれに電源16の電圧が制限されずに継続して印加される所定の状態である。従って、本実施形態において、全部通電電流値HAtとは、複数の発熱部121、122の全部が通電可能とされた場合に電気ヒータ12へ通電される電流値である。なお、本実施形態において各発熱部121、122に印加される印加電圧は、発熱部121、122が通電可能であれば電源16の電圧すなわち電源電圧になる。
例えば、発熱部121、122毎に不図示の電流センサが設けられている。そして、その電流センサによって検出された各発熱部121、122の電流値を表す検出信号が電流センサからヒータ制御装置14へ伝送される。
ここで、上記第1ヒータ制御の実行中においては、上述したように第1発熱部121と第2発熱部122は交互にオンオフされるので、第1発熱部121と第2発熱部122との間において、通電中になるタイミングが異なっている。すなわち、このステップS103の処理中に、第1発熱部121と第2発熱部122とのうちの一方は通電不能なオフ状態になっている。そこで、ヒータ制御装置14は、第1および第2発熱部121、122のうち、ステップS103の処理中に通電不能なオフ状態になっている発熱部については、そのオフ状態になる前の電流値を、全部通電電流値HAtの推定の基になる電流値として採用する。一方、通電可能なオン状態にある発熱部の電流値は、このステップS103の処理時点においてそのまま検出される。
なお、このステップS103の後、直ちに後述のステップS105が実行され、そのステップS105において、全部通電電流値HAtが電流制限値AL1を超えるか否かが判定される。従って、上記の「ステップS103の処理中に」を、「全部通電電流値HAtが電流制限値AL1を超えるか否かの判定の際に」と言い換えることができる。図6においてステップS103の次はステップS104へ進む。
ステップS104において、ヒータ制御装置14は、電気ヒータ12内の電気系統毎の電流値を積算する。言い換えれば、ヒータ制御装置14は、複数の発熱部121、122それぞれの通電中に検出された電流値、すなわちステップS103で得られた各発熱部121、122の電流値を合計することにより全部通電電流値HAtを推定する。端的に言えば、ヒータ制御装置14は、そのステップS103で得られた各発熱部121、122の電流値を合計して得られた値を全部通電電流値HAtとして算出する。ステップS104の次はステップS105へ進む。
ステップS105において、ヒータ制御装置14は、電気ヒータ12の全部通電電流値HAtが予め定められた電流制限値AL1を超えるか否かを判定する。この電流制限値AL1は、電気ヒータ12の電流値が電流遮断回路16の電流上限ALuを超えないようにするために設定される値である。従って、電流制限値AL1は、本実施形態ではその電流上限ALuと同じ大きさの電流値とされているが、電流制限値AL1は、その電流上限ALuよりも小さい電流値とされていてもよい。
ステップS105において、全部通電電流値HAtが電流制限値AL1を超えると判定された場合には、ステップS103へ進む。このステップS103へ進む場合、第1ヒータ制御の実行は継続する。すなわち、第1ヒータ制御は、全部通電電流値HAtが電流制限値AL1を超える場合に実行される制御である。そして、その第1ヒータ制御の実行中においては、第1発熱部121および第2発熱部122のそれぞれの印加電圧が上記の非制限状態に比して制限されつつ、第1発熱部121および第2発熱部122に通電される。
その一方で、全部通電電流値HAtが電流制限値AL1以下であると判定された場合には、ステップS106へ進む。図7では、このステップS105の判定が切り替わったことにより図6のステップS106にて後述の第2ヒータ制御が開始された時点が、ta2時点として示されている。
図6のステップS106において、ヒータ制御装置14は、デューティ制限を解除して電気ヒータ12の駆動を継続する。すなわち、ヒータ制御装置14は、図7のta2時点以降に示すように、スイッチ回路141、142に対する各発熱部121、122の駆動信号を常時オンにする。要するに、ヒータ制御装置14は、電気ヒータ12が有する複数の発熱部121、122の全部を通電可能として電気ヒータ12へ通電する第2ヒータ制御を実行する。別言すると、この第2ヒータ制御では、第1ヒータ制御において為された各発熱部121、122の印加電圧の制限が解除され、各発熱部121、122には電源電圧が上記の非制限状態で印加される。
上記のステップS105の判定内容からすれば、この第2ヒータ制御は、全部通電電流値HAtが電流制限値AL1以下である場合に実行される制御である。
図7では、ta2時点にて、電気ヒータ12へ通電するための通電制御が第1ヒータ制御から第2ヒータ制御へ切り替わっているので、電気ヒータ12の電流値が、ta2時点にて段階的に大きくなっている。図7のta2時点以降では、第1および第2発熱部121、122の電流値の合計になる電気ヒータ12の電流値は実線LH3で示され、第1および第2発熱部121、122毎の電流値は実線LH4で示されている。
また、図7では、電気ヒータ12の電流値がta2時点を境に大きくなっているので、それに伴って、ヒータ温度TPhの上昇勾配が大きくなっている。その結果、ヒータ温度TPhは、通電制御が第1ヒータ制御から第2ヒータ制御へ切り替わったことにより、第1ヒータ制御がそのまま継続されていた場合よりも更に高い温度にまで上昇している。
また、ta2時点後のヒータ温度TPhがta2時点前に比して高くなっていることから判るように、ヒータ制御装置14は、第1ヒータ制御を実行する場合に比して電気ヒータ12が高温である場合に第2ヒータ制御を実行するとも言える。
また、第2ヒータ制御は、全部通電電流値HAtが電流制限値AL1以下であると判定された上で実行されるので、実線LH3で示される電気ヒータ12の電流値は電流上限ALuを超えることがない。
この第2ヒータ制御は、例えばヒータ操作スイッチまたはイグニッションスイッチの切替え等によって電気ヒータ12がオフにされるまで継続される。そして、電気ヒータ12が一旦オフにされると、図6の制御処理はステップS101から開始される。
なお、上述した図6の各ステップでの処理は、それぞれの機能を実現する機能部を構成している。後述する図9および図11のフローチャートでも同様である。また、図6のステップS102およびS106は通電制御部に対応し、ステップS103、S104、およびS105は電流判定部に対応する。
上述したように、本実施形態によれば、図6および図7に示すように、電気ヒータ12の全部通電電流値HAtが電流制限値AL1を超える状況下では、第1発熱部121と第2発熱部122とへ交互に通電する第1ヒータ制御が実行される。すなわち、個々の発熱部121、122の通電タイミングが適宜ずらされることにより、電気ヒータ12の電流値が電流制限値AL1以下に抑えられる。その一方で、全部通電電流値HAtが電流制限値AL1以下になる状況下では、発熱部121、122の全部を通電可能として電気ヒータ12へ通電する第2ヒータ制御が実行されることにより、第1ヒータ制御の実行時に比して電気ヒータ12の放熱量が増大する。
従って、電気ヒータ12の電流の大きさが電流上限ALuによって制限されるという条件の下で電気ヒータ12への通電を行いつつ、第1ヒータ制御が常に継続して実行される場合と比較して電気ヒータ12の放熱量を大きくすることが可能である。
このことについて、第1比較例および第2比較例を用いて詳述する。その第1比較例および第2比較例でも、図8(a)(b)に示すように、電気ヒータ12の電流の大きさが電流上限ALuによって制限されるという条件に変わりはない。なお、図8(a)は第1比較例のタイムチャートであり、図8(b)は第2比較例のタイムチャートである。また、図8(a)(b)のta1時点は、ヒータ操作スイッチがヒータオフ位置からヒータオン位置へ切り替えられた時点、すなわち、図7のta1時点と同じである。また、第1比較例および第2比較例の何れでも各発熱部121、122は、本実施形態と同じ図3の温度特性を有している。
第1比較例では図8(a)に示すように、各発熱部121、122の通電にデューティ制限は無く、ta1時点以降において第1発熱部121および第2発熱部122への通電が継続される。但し、電気ヒータ12の電流値は電流上限ALu以下に制限されるので、第1比較例では各発熱部121、122として、本実施形態のものよりも消費電力の小さい発熱部すなわち電流負荷の小さい発熱部が採用されている。例えば第1比較例では、電気ヒータ12の熱を発するヒータ面積が本実施形態に比して小さくされており、これによって各発熱部121、122の電流負荷が小さくされている。
そのため、第1比較例では、各発熱部121、122の温度に相当するヒータ温度TPhはデューティ制限の無い中で上昇するので、そのヒータ温度TPhは、本実施形態で第2ヒータ制御が実行されたときのヒータ温度TPhと同程度にまで上昇する。すなわち、第1比較例では、ヒータ温度TPhは、電気ヒータ12の発熱性能が十分に発揮される所定温度にまで上昇する。
しかし、第1比較例では、上記のように電気ヒータ12の各発熱部121、122として電流負荷の小さい発熱部が採用されているので、ヒータ温度TPhが所定温度に到達したときの電気ヒータ12の電流値は電流上限ALuを大きく下回る値にまで低下する。従って、第1比較例の電気ヒータ12では、通電が継続された場合において、電流上限ALuに見合った放熱量を十分に得ることができない。
一方、第2比較例では、上記の第1比較例のように電流負荷の小さい発熱部が採用されることはなく、電気ヒータ12は本実施形態と同じである。但し、図8(b)に示すように、各発熱部121、122の通電にデューティ制限がなされる。すなわち、第2比較例では、本実施形態の第1ヒータ制御と同様に、第1発熱部121と第2発熱部122とが交互に通電される。そして、電気ヒータ12の稼働中において、その第1発熱部121と第2発熱部122との交互通電は常時継続される。
そのため、第2比較例では、瞬間的な電気ヒータ12の電流値は、本実施形態の第1ヒータ制御の実行中と同様に、第1発熱部121と第2発熱部122とのうちの一方分の大きさにしかならず、広いヒータ面積に通電することができる。しかし、図8(b)の矢印TPdに示すように、電気ヒータ12の発熱性能が十分に発揮される所定温度にまでヒータ温度TPhが上昇しない可能性がある。従って、第2比較例の電気ヒータ12でも、通電が継続された場合において、電流上限ALuに見合った放熱量を十分に得ることができない。
これに対し、本実施形態では、全部通電電流値HAtが電流制限値AL1以下であるとの判定の基で第2ヒータ制御が実行されるので、電気ヒータ12の通電が継続された場合にも、電流上限ALuに見合った放熱量を十分に得ることが可能である。
また、本実施形態によれば、図3に示すように、電気ヒータ12が有する複数の発熱部121、122は、その電気ヒータ12が高温になるほど電気抵抗が大きくなるものである。そして、図6および図7に示すように、ヒータ制御装置14は、第1ヒータ制御を実行する場合に比して電気ヒータ12が高温である場合に第2ヒータ制御を実行する。従って、電気ヒータ12へ通電されると、複数の発熱部121、122自体の発する熱によりその発熱部121、122の電気抵抗が大きくなってから第2ヒータ制御が実行されるので、電気ヒータ12の電流値を電流上限ALu以下に適切に抑えることが可能である。
また、本実施形態によれば、図6に示すように、ヒータ制御装置14は、複数の発熱部121、122それぞれの通電中に検出された電流値を合計することにより全部通電電流値HAtを推定する。従って、各発熱部121、122の電流値の検出により、その全部通電電流値HAtを簡単に推定することが可能である。
また、本実施形態によれば、ヒータ制御装置14は、複数の発熱部121、122のうち、全部通電電流値HAtが電流制限値AL1を超えるか否かの判定の際にオフ状態になっている発熱部については、そのオフ状態になる前の電流値を、全部通電電流値HAtの推定の基になる電流値として採用する。従って、第1ヒータ制御の実行中において、全部通電電流値HAtが電流制限値AL1を超えるか否かの判定の際にオフ状態になっている発熱部をオン状態に切り替えることなく、全部通電電流値HAtを推定することが可能である。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。また、前述の実施形態と同一または均等な部分については省略または簡略化して説明する。このことは、後述する実施形態でも同様である。
本実施形態では、図9に示すように、ヒータ制御装置14は第1実施形態と同様に電気ヒータ12を制御するが、ヒータ制御装置14が具体的に実行する制御処理が第1実施形態とは異なる。すなわち、本実施形態のヒータ制御装置14は、第1実施形態の図6に示す制御処理に替えて、図9に示す制御処理を実行する。
具体的に、本実施形態のヒータ制御装置14は、第1実施形態と同様に、例えば車両のイグニッションスイッチがオンにされると図9の制御処理を開始する。
図9に示す本実施形態のステップS101は、第1実施形態のステップS101と同じである。
図9のステップS101において、ヒータ制御装置14が電気ヒータ12を稼働させると判定した場合には、ステップS202へ進む。その一方で、ヒータ制御装置14が電気ヒータ12を停止させると判定した場合には、再びステップS101の処理が行われる。
ステップS202において、ヒータ制御装置14は、各発熱部121、122の印加電圧を計測する。言い換えれば、その印加電圧を検出する。例えば、電源16に不図示の電圧センサが設けられており、その電圧センサによって検出された電源16の端子間電圧である電源電圧を表す検出信号が電圧センサからヒータ制御装置14へ伝送される。そして、ヒータ制御装置14は、その電源電圧を各発熱部121、122の印加電圧として検出する。ステップS202の次はステップS203へ進む。
ステップS203において、ヒータ制御装置14は、ヒータ温度TPhを計測する。言い換えれば、そのヒータ温度TPhを検出する。例えば、電気ヒータ12に不図示のヒータ温度センサが設けられており、そのヒータ温度センサによって検出されたヒータ温度TPhを表す検出信号がヒータ温度センサからヒータ制御装置14へ伝送される。ステップS203の次はステップS204へ進む。
ステップS204において、ヒータ制御装置14は、各発熱部121、122の電流値を算出により推定する。ここで、各発熱部121、122は、第1実施形態と同様に、前述の図3に示す温度特性を有している。従って、各発熱部121、122の電流値の推定のために、ヒータ制御装置14は、その図3の温度特性を、ヒータ温度TPhと発熱部121、122の電気抵抗との予め定められた関係である抵抗−温度マップとして記憶している。
そして、ヒータ制御装置14は、その抵抗−温度マップから各発熱部121、122の電気抵抗を求め、その電気抵抗とステップS202で得られた各発熱部121、122の印加電圧とに基づいて、各発熱部121、122の電流値を算出する。図9においてステップS204の次はステップS205へ進む。
ステップS205において、ヒータ制御装置14は、図6のステップS104と同様に全部通電電流値HAtを推定する。すなわち、ヒータ制御装置14は、図9のステップS204で得られた各発熱部121、122の電流値を合計して得られた値を全部通電電流値HAtとして算出する。
このように全部通電電流値HAtの推定はステップS202〜S204を経た上で為されることから、要するに、ヒータ制御装置14は、上記抵抗−温度マップから、各発熱部121、122の印加電圧とヒータ温度TPhとに基づき全部通電電流値HAtを推定する。図9においてステップS205の次はステップS105へ進む。
図9のステップS105は、図6に示す第1実施形態のステップS105と同じである。
図9のステップS105において、全部通電電流値HAtが電流制限値AL1を超えると判定された場合には、ステップS207へ進む。その一方で、全部通電電流値HAtが電流制限値AL1以下であると判定された場合には、ステップS208へ進む。
図7のタイムチャートは本実施形態でも同様であり、ステップS105の判定により図9のステップS207にて上記の第1ヒータ制御が開始された時点が、ta1時点として示されている。また、図7では、このステップS105の判定が切り替わったことにより図9のステップS208にて上記の第2ヒータ制御が開始された時点が、ta2時点として示されている。
図9のステップS207において、ヒータ制御装置14は、図6のステップS102と同様にデューティ制限された電気ヒータ12の駆動を実施する。すなわち、ヒータ制御装置14は、上記の第1ヒータ制御を実行する。また、その第1ヒータ制御が既に実行中であれば、その第1ヒータ制御の実行を継続する。この第1ヒータ制御は、図9のステップS208において上記の第2ヒータ制御が開始されるまで継続される。図9においてステップS207の次はステップS202へ進む。
ステップS208において、ヒータ制御装置14は、図6のステップS106と同様にデューティ制限を解除して電気ヒータ12の駆動を実施する。すなわち、ヒータ制御装置14は、上記の第2ヒータ制御を実行する。また、その第2ヒータ制御が既に実行中であれば、その第2ヒータ制御の実行を継続する。
また、第1実施形態と同様に、本実施形態の第2ヒータ制御も、例えばヒータ操作スイッチまたはイグニッションスイッチの切替え等によって電気ヒータ12がオフにされるまで継続される。そして、電気ヒータ12が一旦オフにされると、図9の制御処理はステップS101から開始される。
なお、図9のステップS207およびS208は通電制御部に対応し、ステップS202、S203、S204、S205、およびS105は電流判定部に対応する。
以上説明したことを除き、本実施形態は第1実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
また、本実施形態によれば、図9に示すように、ヒータ制御装置14は、各発熱部121、122の印加電圧とヒータ温度TPhとに基づき全部通電電流値HAtを推定する。従って、ヒータ温度TPhの変化が各発熱部121、122の電流値に影響を及ぼす場合にも、各発熱部121、122の印加電圧の変化が各発熱部121、122の電流値に影響を及ぼす場合にも、全部通電電流値HAtを適切に推定することが可能である。
例えば、全部通電電流値HAtは各発熱部121、122の印加電圧に基づいて推定されるので、電源16の充電状態等に応じて電源電圧が変動しても全部通電電流値HAtを適切に推定することが可能である。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第2実施形態と異なる点を主として説明する。
本実施形態では、図2の電源16として、電源電圧を無段階に変化させることが可能な可変電圧電源が採用されている。そして、ヒータ制御装置14は、その電源16の出力電圧である電源電圧を連続的に変化させる。具体的には図10に示すように、ヒータ制御装置14は、0Vから所定の定常電圧Vcまでの範囲内で電源電圧を変化させる。その定常電圧Vcとは、ヒータ温度TPhの飽和後に電源電圧として継続的に維持される電圧である。そして、定常電圧Vcは、ヒータ温度TPhの飽和後において電気ヒータ12の電流値を電流上限ALu以下で且つその電流上限ALuに近い大きさに維持できるように予め実験的に設定されている。
また、本実施形態では、ヒータ制御装置14が電源電圧を0Vにすれば第1発熱部121および第2発熱部122はオフ状態になるので、第1スイッチ回路141および第2スイッチ回路142(図2参照)は設けられていない。従って、第1発熱部121および第2発熱部122はそれぞれ電源16に常時接続されており、電源電圧が各発熱部121、122の印加電圧すなわち駆動電圧になる。
本実施形態のヒータ制御装置14は、第2実施形態の図9に示す制御処理に替えて、図11に示す制御処理を実行する。具体的に、本実施形態のヒータ制御装置14は、第2実施形態と同様に、例えば車両のイグニッションスイッチがオンにされると図11の制御処理を開始する。なお、図11のステップS101、S203、S205、S105はそれぞれ、図9における同符号のステップと同じである。
図11のステップS101において、ヒータ制御装置14が電気ヒータ12を稼働させると判定した場合には、ステップS203へ進む。そして、ステップS203の実行後にステップS304へ進む。その一方で、ステップS101において、ヒータ制御装置14が電気ヒータ12を停止させると判定した場合には、再びステップS101の処理が行われる。
ステップS304において、ヒータ制御装置14は、各発熱部121、122に電圧が上記の非制限状態で印加された場合の各発熱部121、122の電流値を算出により推定する。要するに、ヒータ制御装置14は、各発熱部121、122に定常電圧Vcが印加された場合の各発熱部121、122の電流値を算出により推定する。また、各発熱部121、122は、第2実施形態と同様に、前述の図3に示す温度特性を有しているので、ヒータ制御装置14は、その図3の温度特性を、抵抗−温度マップとして記憶している。
そして、ヒータ制御装置14は、その抵抗−温度マップから各発熱部121、122の電気抵抗を求め、その電気抵抗と定常電圧Vcとに基づいて、各発熱部121、122の電流値を算出する。図11においてステップS304の次はステップS205へ進む。
図11のステップS205において、ヒータ制御装置14は、図9のステップS205と同様に全部通電電流値HAtを推定する。すなわち、ヒータ制御装置14は、図11のステップS304で得られた各発熱部121、122の電流値を合計して得られた値を全部通電電流値HAtとして算出する。図11においてステップS205の次はステップS105へ進む。
図11のステップS105において、全部通電電流値HAtが電流制限値AL1を超えると判定された場合には、ステップS307へ進む。その一方で、全部通電電流値HAtが電流制限値AL1以下であると判定された場合には、ステップS308へ進む。
ここで、ヒータ制御装置14が図11の制御処理を実行したときのタイムチャートが図10に示されている。その図10のタイムチャートでは、ステップS105の判定により図11のステップS307にて各発熱部121、122に通電が開始された時点が、ta1時点として示されている。また、このステップS105の判定が切り替わったことにより図11のステップS308での各発熱部121、122への通電が開始された時点が、図10ではta2時点として示されている。
図11のステップS307において、ヒータ制御装置14は、第1発熱部121および第2発熱部122の印加電圧を上記の非制限状態に比して制限しつつ、第1発熱部121および第2発熱部122に通電する電圧制限制御を実行する。その印加電圧を非制限状態に比して制限することとは、端的に言えば、その印加電圧を定常電圧Vcよりも小さくすることである。
また、電圧制限制御が既に実行中であれば、その電圧制限制御の実行を継続する。この電圧制限制御は、ステップS308において電圧非制限制御が開始されるまで継続される。
具体的に、ステップS307の電圧制限制御では、第2実施形態の第1ヒータ制御とは異なり、各発熱部121、122への通電がオンオフされるのではなく、各発熱部121、122へ継続通電される。そして、電気ヒータ12の電流値が電流上限ALu以下になるように、ヒータ制御装置14は電源電圧を制限する。例えば、その電源電圧は、ステップS304で得られた各発熱部121、122の電気抵抗に基づいて決定される。
そして、図10に示すように、ta1時点〜ta2時点の間ではヒータ温度TPhが時間経過に従って上昇しており、各発熱部121、122の電気抵抗はそのヒータ温度TPhの上昇に伴って大きくなる。そのため、電圧制限制御では、ヒータ温度TPhの上昇に伴って、電源電圧に等しい各発熱部121、122の印加電圧(すなわち、駆動電圧)が上昇させられ、定常電圧Vcに近付けられる。図11においてステップS307の次はステップS203へ進む。
図11のステップS308において、ヒータ制御装置14は、各発熱部121、122に電源電圧を上記の非制限状態で印加する電圧非制限制御を実行する。すなわち、ヒータ制御装置14は、その電圧非制限制御では、電圧制限制御において為された各発熱部121、122の印加電圧の制限を解除し、電源16の定常電圧Vcを各発熱部121、122に印加して継続通電する。また、その電圧非制限制御が既に実行中であれば、その電圧非制限制御の実行を継続する。
図10のta2時点以降では、電圧非制限制御の実行により各発熱部121、122の印加電圧は定常電圧Vcで一定であり、各発熱部121、122の温度も一定であるので、各発熱部121、122の電流値も一定になる。
このように、電気ヒータ12への通電開始後、ヒータ温度TPhの上昇に従って、電圧制限制御と電圧非制限制御とが順次実行される。そのため、複数の発熱部121、122の各々の電流値は、図10の破線Laのように、電流上限ALuの半分を僅かに下回る程度に常に維持される。その結果、第1発熱部121の電流値と第2発熱部122の電流値との合計である電気ヒータ12の電流値は、実線Lbのように、電流上限ALu以下で且つ電流上限ALuに近い大きさに常に維持される。これにより、電気ヒータ12へ通電するための電流回路への電流負荷が適切に低減される。
また、第2実施形態の第2ヒータ制御と同様に、本実施形態の電圧非制限制御も、例えばヒータ操作スイッチまたはイグニッションスイッチの切替え等によって電気ヒータ12がオフにされるまで継続される。そして、電気ヒータ12が一旦オフにされると、図11の制御処理はステップS101から開始される。
なお、図11のステップS307およびS308は通電制御部に対応し、ステップS203、S304、S205、およびS105は電流判定部に対応する。
以上説明したことを除き、本実施形態は第2実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第2実施形態と共通の構成から奏される効果を第2実施形態と同様に得ることができる。
(他の実施形態)
(1)上述の第1実施形態において、電気ヒータ12は2つの発熱部121、122を有し、図6のステップS102で実行される第1ヒータ制御では、ヒータ制御装置14は、第1発熱部121と第2発熱部122とへ交互に通電するが、これは一例である。
例えば電気ヒータ12は、電気的に互いに並列接続された3つ以上の発熱部を有していてもよい。そのように電気ヒータ12が3つ以上の発熱部を有する場合にも、第1ヒータ制御は、上述の第1実施形態と同様に実行されてよい。更に、電気ヒータ12が3つ以上の発熱部を有する場合には、第1ヒータ制御の実行中において、電気ヒータ12が有する発熱部の中に、常時オン状態とされる発熱部が存在してもよい。
要するに、ヒータ制御装置14は、第1ヒータ制御において、電気ヒータ12が有する複数の発熱部のうちの何れか又は全部の中で、通電不能なオフ状態にする対象を切り替えつつ、電気ヒータ12へ通電すればよい。つまり、電気ヒータ12の電流値が電流上限ALu以下に抑えられれば、電気ヒータ12が有する全ての発熱部がデューティ制限される必要はない。このことは、上述の第2実施形態においても同様である。
更に、第3実施形態でも、電気ヒータ12は、3つ以上の発熱部を有していてもよい。そして、図11のステップS307において、電気ヒータ12の電流値が電流上限ALu以下に抑えられるのであれば、電気ヒータ12が有する全ての発熱部の印加電圧が定常電圧Vcよりも小さくされる必要はない。すなわち、電気ヒータ12が有する全ての発熱部のうちの何れかで印加電圧が定常電圧Vcよりも小さくされるだけであってもよい。
(2)上述の各実施形態では図1に示すように、電気ヒータ12は単体の装置として構成されているが、電気ヒータ12よりも大きい面状のヒータ装置の一部分を構成していても差し支えない。
例えば、そのようなヒータ装置では、ヒータ装置が複数のヒータ領域に領域分けされ、その複数のヒータ領域の一部が選択的に発熱させられるということが考えられる。すなわち、その複数のヒータ領域のうちの何れかが、発熱する発熱領域として乗員等に選択されるということが考えられる。その場合には、上述の各実施形態の電気ヒータ12、要するに図6または図9の制御処理が適用される電気ヒータ12は、その発熱領域に相当する。従って、その電気ヒータ12が有する複数の発熱部121、122は、ヒータ装置に含まれる全部の発熱部に相当するのではなく、その発熱領域に含まれる発熱部に相当する。
(3)上述の第1実施形態において、図6のステップS103では各発熱部121、122の電流値が検出される。これに関し、その各発熱部121、122の電流値は、直接検出されてもよいし、各発熱部121、122以外の他の箇所において検出された電流値等の物理値に基づいて間接的に検出されてもよい。
(4)上述の第1実施形態において、図6のステップS103では、第1および第2発熱部121、122のうち、ステップS103の処理中にオフ状態になっている発熱部については、そのオフ状態になる前の電流値が、全部通電電流値HAtの推定の基になる電流値として採用される。しかしながら、これは一例であり例えば、そのオフ状態になっている発熱部については、瞬間的にオン状態に切り替えられ、その瞬間的なオン状態のときの電流値が、上記全部通電電流値HAtの推定の基になる電流値として採用されてもよい。このように、オフ状態になっている発熱部が瞬間的にオン状態に切り替えられ、電気ヒータ12の電流値が瞬間的に電流上限ALuを超えたとしても、ヒューズで構成された電流遮断回路161は電源16と電気ヒータ12との間を遮断しない。
(5)上述の第2実施形態において、図9のフローチャートはステップS202およびステップS204を含んでいるが、そのステップS202およびステップS204は必須というわけではない。
例えば、電源16の電圧が一定に維持されているか、または、電圧一定とみなせる程度の所定範囲内に維持されている場合には、各発熱部121、122の印加電圧を定数とみなすことが可能である。その場合、図3の温度特性から、ヒータ温度TPhと全部通電電流値HAtとの関係をマップとして予め定めておくことは容易である。そして、ステップS205においてヒータ制御装置14は、そのマップから、ヒータ温度TPhに基づき全部通電電流値HAtを推定すればよい。このようにすれば、図9のフローチャートにおいてステップS202およびステップS204は不要である。
また、図9のフローチャートにおいて、ステップS203およびステップS204が無い構成も考え得る。
例えば、各発熱部121、122が図3のような温度特性を有しておらずに、ヒータ温度TPhに拘わらず各発熱部121、122の電気抵抗が殆ど変動しない場合には、その電気抵抗を定数とみなすことが可能である。その場合、各発熱部121、122の印加電圧と全部通電電流値HAtとの関係をマップとして予め定めておくことは容易である。そして、ステップS205においてヒータ制御装置14は、そのマップから、各発熱部121、122の印加電圧に基づき全部通電電流値HAtを推定すればよい。このようにすれば、図9のフローチャートにおいてステップS203およびステップS204は不要である。
(6)上述の第2実施形態において、図9のステップS202では各発熱部121、122の印加電圧が検出される。これに関し、その各発熱部121、122の印加電圧は、その印加電圧以外の電圧など他の物理値に基づいて間接的に検出されてもよい。すなわち、図9の制御処理において例えば、その印加電圧に基づいて全部通電電流値HAtを推定することには、その印加電圧に対応する物理値に基づいて全部通電電流値HAtを推定することが含まれる。このようなことは、ヒータ温度TPhの検出に関しても同様である。
(7)上述の第3実施形態の図10に示すようにta1時点〜ta2時点の間にて、電圧制限制御では、ヒータ温度TPhの上昇に伴って、各発熱部121、122の印加電圧(すなわち、駆動電圧)が上昇させられるが、これは一例である。その電圧制限制御では、電気ヒータ12の電流値が電流上限ALu以下になるように各発熱部121、122の印加電圧が制限されるのであれば、その印加電圧は所定値(例えば、定常電圧Vcの半分)で一定とされても差し支えない。
(8)上述の各実施形態において、図6、図9、および図11のフローチャートに示す各ステップの処理はコンピュータプログラムによって実現されるものであるが、ハードロジックで構成されるものであっても差し支えない。
なお、本開示は上記した実施形態に限定されるものではない。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の材質、形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の材質、形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その材質、形状、位置関係等に限定されるものではない。
(まとめ)
上記各実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、通電制御部は、全部通電電流値が電流制限値を超えると判定された場合には第1ヒータ制御を実行する。通電制御部は、その第1ヒータ制御では、複数の発熱部のうちの何れか又は全部の中で、通電不能なオフ状態にする対象を切り替えつつ、電気ヒータへ通電する。また、通電制御部は、全部通電電流値が電流制限値以下であると判定された場合には第2ヒータ制御を実行する。通電制御部は、その第2ヒータ制御では、複数の発熱部の全部を通電可能として電気ヒータへ通電する。
また、第2の観点によれば、複数の発熱部は、電気ヒータが高温になるほど電気抵抗が大きくなるものである。そして、通電制御部は、第1ヒータ制御を実行する場合に比して電気ヒータが高温である場合に第2ヒータ制御を実行する。従って、電気ヒータへ通電されると、複数の発熱部自体の発する熱によりその発熱部の電気抵抗が大きくなってから第2ヒータ制御が実行されるので、電気ヒータの電流値を適切に抑えることが可能である。
また、第3の観点によれば、電流判定部は、電気ヒータの温度に基づき全部通電電流値を推定する。従って、電気ヒータの温度変化が複数の発熱部の電流値に影響を及ぼす場合にも、その全部通電電流値を適切に推定することが可能である。
また、第4の観点によれば、電流判定部は、複数の発熱部の印加電圧に基づき全部通電電流値を推定する。従って、その印加電圧の変化が複数の発熱部の電流値に影響を及ぼす場合にも、その全部通電電流値を適切に推定することが可能である。
また、第5の観点によれば、電流判定部は、複数の発熱部それぞれの通電中に検出された電流値を合計することにより全部通電電流値を推定する。従って、電流値の検出により、その全部通電電流値を簡単に推定することが可能である。
また、第6の観点によれば、電流判定部は、複数の発熱部のうち、全部通電電流値が電流制限値を超えるか否かの判定の際にオフ状態になっている発熱部については、そのオフ状態になる前の電流値を、全部通電電流値の推定の基になる電流値として採用する。従って、第1ヒータ制御の実行中において、全部通電電流値が電流制限値を超えるか否かの判定の際にオフ状態になっている発熱部をオン状態に切り替えることなく、全部通電電流値を推定することが可能である。
また、第7の観点によれば、通電制御部は、全部通電電流値が電流制限値を超えると判定された場合には、複数の発熱部のうちの何れか又は全部に印加される電圧を所定の状態に比して制限する。また、通電制御部は、全部通電電流値が電流制限値以下であると判定された場合には、上記印加される電圧の制限を解除する。

Claims (7)

  1. 通電により発熱する複数の発熱部(121、122)を有し該複数の発熱部の熱を放射する電気ヒータ(12)を制御するヒータ制御装置であって、
    前記複数の発熱部の全部が通電可能とされた場合に前記電気ヒータへ通電される電流値である全部通電電流値(HAt)が予め定められた電流制限値(AL1)を超えるか否かを判定する電流判定部(S103、S104、S105、S202、S203、S204、S205)と、
    前記全部通電電流値が前記電流制限値を超えると判定された場合には、前記複数の発熱部のうちの何れか又は全部の中で、通電不能なオフ状態にする対象を切り替えつつ、前記電気ヒータへ通電する第1ヒータ制御を実行し、前記全部通電電流値が前記電流制限値以下であると判定された場合には、前記複数の発熱部の全部を通電可能として前記電気ヒータへ通電する第2ヒータ制御を実行する通電制御部(S102、S106、S207、S208)とを備えているヒータ制御装置。
  2. 前記複数の発熱部は、前記電気ヒータが高温になるほど電気抵抗が大きくなるものであり、
    前記通電制御部は、前記第1ヒータ制御を実行する場合に比して前記電気ヒータが高温である場合に前記第2ヒータ制御を実行する請求項1に記載のヒータ制御装置。
  3. 前記電流判定部は、前記電気ヒータの温度に基づき前記全部通電電流値を推定する請求項2に記載のヒータ制御装置。
  4. 前記電流判定部は、前記複数の発熱部の印加電圧に基づき前記全部通電電流値を推定する請求項1ないし3のいずれか1つに記載のヒータ制御装置。
  5. 前記電流判定部は、前記複数の発熱部それぞれの通電中に検出された電流値を合計することにより前記全部通電電流値を推定する請求項1または2に記載のヒータ制御装置。
  6. 前記電流判定部は、前記複数の発熱部のうち、前記全部通電電流値が前記電流制限値を超えるか否かの判定の際に前記オフ状態になっている発熱部については、該オフ状態になる前の電流値を、前記全部通電電流値の推定の基になる電流値として採用する請求項5に記載のヒータ制御装置。
  7. 通電により発熱する複数の発熱部(121、122)を有し該複数の発熱部の熱を放射する電気ヒータ(12)を制御するヒータ制御装置であって、
    前記複数の発熱部に電圧が所定の状態で印加された場合に前記電気ヒータへ通電される電流値である全部通電電流値(HAt)が予め定められた電流制限値(AL1)を超えるか否かを判定する電流判定部(S103、S104、S105、S202、S203、S204、S205、S304)と、
    前記全部通電電流値が前記電流制限値を超えると判定された場合には、前記複数の発熱部のうちの何れか又は全部に印加される電圧を前記所定の状態に比して制限し、前記全部通電電流値が前記電流制限値以下であると判定された場合には、前記印加される電圧の前記制限を解除する通電制御部(S102、S106、S207、S208、S307、S308)とを備えているヒータ制御装置。
JP2018525969A 2016-07-04 2017-05-25 ヒータ制御装置 Active JP6573034B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016132564 2016-07-04
JP2016132564 2016-07-04
PCT/JP2017/019563 WO2018008285A1 (ja) 2016-07-04 2017-05-25 ヒータ制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2018008285A1 true JPWO2018008285A1 (ja) 2018-11-22
JP6573034B2 JP6573034B2 (ja) 2019-09-11

Family

ID=60912079

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018525969A Active JP6573034B2 (ja) 2016-07-04 2017-05-25 ヒータ制御装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US11654749B2 (ja)
JP (1) JP6573034B2 (ja)
CN (1) CN109417833B (ja)
DE (1) DE112017003369T5 (ja)
WO (1) WO2018008285A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020199988A (ja) * 2019-06-13 2020-12-17 トヨタ自動車株式会社 車両の暖房装置
CN110250900A (zh) * 2019-07-01 2019-09-20 珠海格力电器股份有限公司 一种食物烹饪方法及装置
CN110667335A (zh) * 2019-10-16 2020-01-10 奇瑞新能源汽车股份有限公司 车辆的空调系统的控制方法、装置及车辆
CN112721572B (zh) * 2021-02-08 2022-04-26 镇江海姆霍兹传热传动系统有限公司 电动车辆及其控制系统和电加热设备

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH075791A (ja) * 1993-06-16 1995-01-10 Canon Inc 加熱装置
JPH11231713A (ja) * 1998-02-12 1999-08-27 Minolta Co Ltd 加熱定着装置
JP2008249170A (ja) * 2007-03-29 2008-10-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd 発熱体収納函冷却装置
JP2011257064A (ja) 2010-06-09 2011-12-22 Mitsubishi Electric Corp ショーケースの防露ヒータ通電制御システム
DE102011009672A1 (de) * 2011-01-28 2012-08-02 Webasto Ag Elektrische Heizung, Fahrzeug mit elektrischer Heizung sowie Verfahren zum Steuern einer elektrischen Heizung
JP6085941B2 (ja) 2012-10-15 2017-03-01 株式会社リコー 定着装置および画像形成装置
JP6191042B2 (ja) * 2013-08-29 2017-09-06 三菱自動車工業株式会社 電動車両の充電システム
LU92342B1 (en) * 2013-12-20 2015-06-22 Iee Sarl Heating device
JP2016132564A (ja) 2015-01-22 2016-07-25 日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社 媒体取扱装置
JP6498045B2 (ja) * 2015-06-02 2019-04-10 カルソニックカンセイ株式会社 車両用加熱装置
US10378791B2 (en) * 2016-10-17 2019-08-13 Rheem Manufacturing Company Electric water heater having integrated lock

Also Published As

Publication number Publication date
CN109417833B (zh) 2021-02-09
DE112017003369T5 (de) 2019-03-14
US20190126723A1 (en) 2019-05-02
JP6573034B2 (ja) 2019-09-11
US11654749B2 (en) 2023-05-23
CN109417833A (zh) 2019-03-01
WO2018008285A1 (ja) 2018-01-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6573034B2 (ja) ヒータ制御装置
US9873309B2 (en) Radiant heater air-conditioning system
CN106457972B (zh) 车辆用制热装置
US9045066B2 (en) Heater control unit and vehicle seat heater
JP6376286B2 (ja) ヒータ装置
US10563870B2 (en) Radiation heating device
JP2018049779A (ja) 車載用蓄電部の制御装置及び車載用蓄電装置
WO2019198413A1 (ja) ヒータ装置
JP4902283B2 (ja) シートヒータ
CN105517842B (zh) 包括具有继电器的调节装置的电调温装置
JP6221985B2 (ja) 輻射ヒータ装置
JP6435828B2 (ja) ヒータ装置
JP6296175B2 (ja) ヒータ装置
JP6361499B2 (ja) 冷暖房装置システム
JP6863387B2 (ja) 輻射ヒータ装置
JP2016220295A (ja) 電源装置
JP7352554B2 (ja) ペット用温度調節装置、及びペット用温度調節装置の温度調節方法
JP6498045B2 (ja) 車両用加熱装置
JP6669271B2 (ja) 輻射ヒータ装置
JP2020006702A (ja) 車両用暖房装置及びそれを備える自動車
JP2009283332A (ja) Ptcシートヒータ制御装置
JP4321358B2 (ja) 電気採暖装置
JP2023149873A (ja) 車両用暖房装置
JP2020021603A (ja) ヒータ装置
KR200344601Y1 (ko) 전열기의 돌입전류 방지용 전기발열체의 구조

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180713

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180713

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190716

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190729

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6573034

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250