JPWO2017208297A1 - 通信制御装置、通信制御装置の制御方法、通信制御装置を制御するプログラム、通信システム、および、通信アダプタ - Google Patents
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Abstract
複数のクライアント機器(30)との間で無線ホームネットワーク(20)を形成するためのコントローラ(100)は、第1のユーザ操作に応じて接続受付状態が起動される。各クライアント機器(30)は、第2のユーザ操作に応じて、無線ホームネットワーク(20)への接続設定の要求信号を出力する。コントローラ(100)は、接続受付状態において、要求信号を受信すると、要求信号を出力したクライアント機器(30)との間で接続設定を実行する。コントローラ(100)は、所定の遷移条件が成立するまでは、1個のクライアント機器(30)との接続設定が終了しても、要求信号を受付不能とする接続不可状態へ遷移することなく、新たな接続受付を開始するように構成される。遷移条件は、クライアント機器(30)の接続設定を複数回実行できるように定められる。
Description
この発明は、通信制御装置、通信制御方法、通信制御装置を制御するプログラム、通信システム、および、通信アダプタに関し、より特定的には、無線ネットワークの接続設定処理に関する。
特開2003−318914号公報(特許文献1)および特開2013−161250号公報(特許文献2)等には、1つのサーバに対して複数のクライアント機器が接続された無線ネットワークが記載されている。このような無線ネットワークの形成には、サーバと各クライアント機器との間で、初回接続時に、相互認証を含むセキュリティ設定等のために接続設定を実行することが必要である。
また、特開2014−236326号公報(特許文献3)には、上記のような接続設定の一態様として、WPS(Wi−Fi Protected Setup:登録商標)を利用した、デバイスサーバ接続設定方法が記載されている。具体的には、WPSのプッシュボタン方式で用いられるスイッチを共用して、当該スイッチの押下時に、WPSに加えて、デバイスサーバへの周辺機器の接続設定を開始することが記載されている。
特許文献1,2のような、1つのサーバに対して複数のクライアント機器が接続される無線ホームネットワークの初期設定時には、サーバと各クライアント機器の間で、接続設定を順次実行する必要がある。この際に、特許文献3に記載のある上記WPS設定のように、サーバおよびクライアント機器側の各々で、接続設定の都度に操作が必要であると、1名作業の際には、各クライアント機器の接続設定毎に、当該クライアント機器とサーバとの間を往復する必要が生じる。このため、接続設定のための作業負荷および作業時間の増大が懸念される。
この発明はこのような問題点を解決するためになされたものであって、この発明の目的は、複数のクライアント機器が接続される無線ネットワークにおける接続設定の作業負荷および作業時間を低減することである。
この発明に係る通信制御装置は、複数のクライアント機器との間で無線通信ネットワークを形成するための通信制御装置である。通信制御装置は、第1の通信部と、操作部と、制御部とを備える。第1の通信部は、複数のクライアント機器の各々と通信するように構成される。操作部は、複数のクライアント機器の各々の無線通信ネットワークへの接続設定の要求信号を受付可能とする第1のモードを起動するための第1のユーザ操作を受けるように構成される。制御部は、操作部への第1のユーザ操作に応じて第1のモードを起動して接続受付を開始する。さらに、制御部は、接続受付の開始後に第1の通信部が要求信号を受信すると、第1の通信部を用いて複数のクライアント機器のうちの要求信号を発生した1つのクライアント機器との間で接続設定を実行するように構成される。要求信号は、複数のクライアント機器の各々における第2のユーザ操作に応じて出力される。制御部は、第1のモードにおいて、所定の遷移条件が成立すると、第1のモードから要求信号を受付不能とする第2のモードへのモード遷移を実行する一方で、遷移条件が成立するまでの間は、要求信号に応じて1つのクライアント機器との間で接続設定が確立されたとき、または、複数のクライアント機器のうちのいずれとも接続設定が確立されることなく、接続受付の開始から所定の第1のタイムアウト時間が経過したときに、新たな接続受付を開始して第1のモードを維持する。遷移条件は、第1のモードが起動されてからの経過時間が第1のタイムアウト時間も長い所定の第2のタイムアウト時間に達した場合、または、第1のモードが起動されてから接続受付が開始された回数が所定の複数回に達した場合に成立する。
この発明は他の局面では、複数のクライアント機器との間で無線通信ネットワークを形成するための通信制御装置の制御方法である。通信制御装置は、複数のクライアント機器の各々と通信するための通信部と、第1のユーザ操作を受ける操作部と、コンピュータを有する制御部とを含む。通信制御装置の制御方法は、操作部に対する第1のユーザ操作を検知すると、複数のクライアント機器の各々の無線通信ネットワークへの接続設定の要求信号を受付可能とする第1のモードを起動するステップと、第1のモードの起動に応じて接続受付を開始するステップと、接続受付の開始後において、通信部が複数のクライアント機器のうちの1つのクライアント機器において第2のユーザ操作に応じて生成された要求信号を受信すると、1つのクライアント機器との間で接続設定を実行するステップと、第1のモードにおいて、所定の遷移条件が成立すると第1のモードから要求信号を受付不能とする第2のモードへのモード遷移を実行する一方で、遷移条件が成立するまでの間は、要求信号に応じて1つのクライアント機器との間で接続設定が確立されたとき、または、複数のクライアント機器のうちのいずれとも接続設定が確立されることなく、接続受付の開始から所定の第1のタイムアウト時間が経過したときに、新たな接続受付を開始して第1のモードを維持するステップとを備える。遷移条件は、第1のモードが起動されてからの経過時間が第1のタイムアウト時間も長い所定の第2のタイムアウト時間に達した場合、または、第1のモードが起動されてから接続受付が開始された回数が所定の複数回に達した場合に成立する。
この発明は、さらに他の局面では、複数のクライアント機器との間で無線通信ネットワークを形成するための通信制御装置を制御するプログラムである。通信制御装置は、複数のクライアント機器の各々と通信するための通信部と、第1のユーザ操作を受ける操作部と、コンピュータを有する制御部とを含む。プログラムは、操作部に対する第1のユーザ操作を検知すると複数のクライアント機器の各々の無線通信ネットワークへの接続設定の要求信号を受付可能とする第1のモードを起動するステップと、第1のモードの起動に応じて接続受付を開始するステップと、接続受付の開始後において、通信部が複数のクライアント機器のうちの1つのクライアント機器において第2のユーザ操作に応じて生成された要求信号を受信すると、1つのクライアント機器との間で接続設定を実行するステップと、第1のモードにおいて、所定の遷移条件が成立すると第1のモードから要求信号を受付不能とする第2のモードへのモード遷移を実行する一方で、遷移条件が成立するまでの間は、要求信号に応じて1つのクライアント機器との間で接続設定が確立されたとき、または、複数のクライアント機器のうちのいずれとも接続設定が確立されることなく、接続受付の開始から所定の第1のタイムアウト時間が経過したときに、新たな接続受付を開始して第1のモードを維持するステップとをコンピュータに実行させる。遷移条件は、第1のモードが起動されてからの経過時間が第1のタイムアウト時間も長い所定の第2のタイムアウト時間に達した場合、または、第1のモードが起動されてから接続受付が開始された回数が所定の複数回に達した場合に成立する。
この発明は、さらに他の局面では、複数のクライアント機器と、複数のクライアント機器との間で無線通信ネットワークを形成する通信制御装置とを備える通信システムである。通信システムにおいて、通信制御装置は、複数のクライアント機器の各々と通信するための第1の通信部と、複数のクライアント機器との間で接続設定を実行するための第1のユーザ操作を受ける第1の操作部とを含む。複数のクライアント機器の各々は、通信アダプタを経由して通信制御装置と通信するように構成される。複数のクライアント機器の各々は、無線通信ネットワークに対する接続設定を要求するための第2のユーザ操作を受ける第2の操作部と、第2のユーザ操作を検知すると通信アダプタを用いて接続設定の要求信号を出力する通信制御部とを含む。通信制御装置は、制御部をさらに含む。制御部は、第1のユーザ操作に応じて要求信号を受付可能とする第1のモードを起動して接続受付の開始するとともに、接続受付の開始後に第1の通信部が要求信号を受信すると、第1の通信部を用いて複数のクライアント機器のうちの要求信号を発生した1つのクライアント機器との間で接続設定を実行するように構成される。さらに、制御部は、第1のモードにおいて、所定の遷移条件が成立すると、第1のモードから要求信号を受付不能とする第2のモードへのモード遷移を実行する一方で、遷移条件が成立するまでの間は、要求信号に応じて1つのクライアント機器との間で接続設定が確立されたとき、または、複数のクライアント機器のうちのいずれとも接続設定が確立されることなく、接続受付の開始から所定の第1のタイムアウト時間が経過したときに、新たな接続受付を開始することによって第1のモードを維持する。遷移条件は、第1のモードが起動されてからの経過時間が第1のタイムアウト時間も長い所定の第2のタイムアウト時間に達した場合、または、第1のモードが起動されてから接続受付が開始された回数が所定の複数回に達した場合に成立する。
この発明は、さらに他の局面では、通信制御装置との間で無線通信ネットワークを形成する複数のクライアント機器の各々に対応して設けられる通信アダプタである。通信アダプタは、通信部と、測定部と、通信制御部と、表示部とを備える。通信部は、通信制御装置との間で無線通信するように構成される。測定部は、通信部による無線通信の電波強度を測定するように構成される。通信制御部は、ユーザ操作に応じて、複数のクライアント機器のうちの対応する1つのクライアント機器の無線通信ネットワークへの接続設定の要求信号を、通信部を用いて通信制御装置へ出力する。表示部は、通信制御部によって表示態様が制御されるように構成される。通信制御装置は、複数のクライアント機器の各々からの要求信号を受付可能とする第1のモードがユーザによって起動されると接続受付を開始して、接続受付の開始後に要求信号が受信されると、複数のクライアント機器のうちの要求信号を発生した1つのクライアント機器との間で接続設定を実行する。さらに、通信制御装置は、第1のモードにおいて、所定の遷移条件が成立すると、第1のモードから要求信号を受付不能とする第2のモードへのモード遷移を実行する一方で、遷移条件が成立するまでの間は、要求信号に応じて1つのクライアント機器との間で接続設定が確立されたとき、または、複数のクライアント機器のうちのいずれとも接続設定が確立されることなく、接続受付の開始から所定の第1のタイムアウト時間が経過したときに、新たな接続受付を開始することによって第1のモードを維持するように構成される。遷移条件は、第1のモードが起動されてからの経過時間が第1のタイムアウト時間も長い所定の第2のタイムアウト時間に達した場合、または、第1のモードが起動されてから接続受付が開始された回数が所定の複数回に達した場合に成立する。通信制御部は、要求信号の出力に応じて表示部を第1の表示態様に制御し、要求信号に応じて通信制御装置から送信された、接続設定のための情報の受信時において、測定部によって測定された電波強度が第1の閾値よりも低下すると、表示部を第1の表示態様とは異なる第2の表示態様に制御する。
本発明によれば、複数のクライアント機器が接続される無線ネットワークにおける、通信制御装置と複数のクライアント機器との間での接続設定の作業負荷および作業時間を低減することができる。
特に、通信制御装置と複数のクライアント機器とが離れて配置される場合に、各クライアント機器の接続設定毎に通信制御装置と各クライアント機器との間を往復する作業が不要となることにより、複数のクライアント機器の接続設定の作業負荷および作業時間を低減できる。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。以下では、図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は原則的に繰返さないものとする。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1に従う通信制御装置を含む通信システムの適用例であるエネルギ管理システムの全体構成を説明するブロック図である。
図1は、本発明の実施の形態1に従う通信制御装置を含む通信システムの適用例であるエネルギ管理システムの全体構成を説明するブロック図である。
図1を参照して、エネルギ管理システム5は、宅内の複数の電気機器30を統合した、エネルギ管理および機器連携等の機能を有するHEMS(Home Energy Management System)である。エネルギ管理システム5は、複数の電気機器30およびコントローラ100の間に形成される通信システム10を含む。通信システム10によって、各電気機器30およびコントローラ100間で、エネルギ管理および機器連携等の機能を実現するためのデータや信号が授受される。
通信システム10において、コントローラ100および各電気機器30は、無線ホームネットワーク20に接続されることで、相互に通信可能となる。本実施の形態において、通信システム10は、コントローラ100を「サーバ」とし、複数の電気機器30の各々を「クライアント機器」として構成される。無線ホームネットワーク20は、Wi−Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、Zig−Bee(登録商標)、Wi−SUN(登録商標)、ECHONET Lite(登録商標)、特定小電力小無線(900MHz,400MHz)等の各種通信プロトコルに従って通信するためのネットワークである。すなわち、コントローラ100および各電気機器30は、この通信プロトコルに従って信号を送受信することによって、無線ホームネットワーク20を経由して、相互に通信することができる。
複数の電気機器30は、空調機器、冷蔵庫、テレビジョン受像機、電気給湯器、電磁調理器および、換気扇等の家庭用機器によってそれぞれ構成されて、宅内に適宜分散配置される。各電気機器30は、通信アダプタ40を内蔵することによって、無線ホームネットワーク20に接続可能に構成される。無線ホームネットワーク20は、「無線通信ネットワーク」の一実施例として示される。すなわち、本発明において、「無線通信ネットワーク」は、宅内程度の比較的近距離内に形成されるものを意味する。以下、本実施の形態では、無線ホームネットワーク20による通信は、Wi−Fi(登録商標)の規格に準拠した無線LAN(Local Area Network)接続によって実行されるものとする。すなわちコントローラ100および通信アダプタ40(電気機器30)は、無線LAN接続用のインターフェイスを備えるように構成されている。
また、本明細書では、各電気機器30に通信アダプタ40が内蔵される構成例を説明するが、通信アダプタ40については、別個の機器として、電気機器30に外付けされる態様で構成されてもよい。いずれにしても、各電気機器30は、通信アダプタ40を用いたデータや信号の送受信によって、コントローラ100との間での情報を授受することが可能である。
コントローラ100は、複数の電気機器30を統括して制御するHEMSコントローラである。また、コントローラ100は、無線ホームネットワーク20と、HEMS外部に形成される図示しない広域ネットワーク(たとえば、インターネット)との間におけるホームゲートウェイサーバとして機能することも可能である。これにより、コントローラ100は、外部のサーバ等との通信が可能となる。
コントローラ100は、無線通信または有線通信によって、操作端末15と接続されている。操作端末15は、代表的には、住宅の壁面等に固定配置されたリモートコントローラによって構成することができる。操作端末15には、ユーザが視認可能な態様で情報を表示するための表示部16が設けられる。表示部16は、代表的には、液晶タッチパネル画面によって構成することができる。また、操作端末15は、タブレット端末によって構成することも可能である。あるいは、操作端末15およびコントローラ100が一体化された構成とされてもよい。
ユーザは、操作端末15を用いて、コントローラ100に対する操作指令を入力することができる。たとえば、タッチパネル画面上のソフトスイッチや、表示部16とは別に設けられたハードスイッチ等を用いて、操作指令は入力される。これにより、コントローラ100は、ユーザが入力した操作指令に従って、エネルギ管理に関するデータを、表示部16を用いて表示することができる。この表示データは、無線ホームネットワーク20を経由して各電気機器30から送信されたデータや信号を用いて作成される。
あるいは、コントローラ100は、ユーザが入力した操作指令に従って、各電気機器30に対して動作指令(たとえば、運転の起動/停止や省エネルギモードでの動作の指令)を出力することができる。当該動作指令は、無線ホームネットワーク20を経由して、コントローラ100から各電気機器30に対して送信される。
無線ホームネットワーク20は、種々の電波が混在している環境下で形成される。したがって、セキュリティが確保された機器同士の間でのみデータ通信が行われるように、相互認証のための接続設定が必要となる。各電気機器30(クライアント機器)について、コントローラ100との間での接続設定が完了すると、以降では自動的に無線ホームネットワーク20へ接続することが可能となる。以下の説明で明らかになるように、本実施の形態によれば、無線通信システムにおける接続設定処理の作業負荷が軽減される。
図2は、コントローラ100の構成例を説明するブロック図である。
図2を参照して、コントローラ100は、制御部110と、メモリ115と、通信部120と、測定部125と、接続設定操作部130と、表示LED(Light Emitting Diode)137とを有する。コントローラ100内の各要素は、通信バス160を経由して、互いに情報を授受することが可能である。
図2を参照して、コントローラ100は、制御部110と、メモリ115と、通信部120と、測定部125と、接続設定操作部130と、表示LED(Light Emitting Diode)137とを有する。コントローラ100内の各要素は、通信バス160を経由して、互いに情報を授受することが可能である。
制御部110は、たとえば,CPU(Central Processing Unit)およびRAM(Random Access Memory)等を有するコンピュータを含んで構成される。制御部110は、メモリ115に記憶されているプログラムを実行することにより、後述の処理を実行してコントローラ100の各構成要素を制御する。
メモリ115は、たとえばフラッシュメモリ等の不揮発性メモリを含んで構成される。メモリ115は、制御部110によって実行されるプログラムの他に、制御部110による処理に用いられる種々のデータを記憶している。そして、メモリ115は、制御部110が利用するデータを制御部110へ供給し、かつ、制御部110から供給されたデータを記憶するように構成される。
通信部120は、無線ホームネットワーク20で用いられる通信プロトコルに従って通信するためのインターフェイスを含んで構成される。通信部120は、受信した信号やデータを制御部110へ供給し、かつ、制御部110から送信された信号やデータを無線ホームネットワーク20へ出力する。
通信部120は、複数の電気機器30の各々と通信することができる。測定部125は、通信部120によって受信された電波強度(たとえば、RSSI:Received Signal Strength Indicator)を測定する。測定部125により検出された電波強度は、制御部110へ送信される。これにより、コントローラ100と複数の電気機器30のうちの1つとの間での通信時において、制御部110は、通信中の電気機器30を特定するとともに、当該電気機器30との通信による電波強度を取得することができる。
さらに、コントローラ100は、操作端末15との間で通信するための通信部140を有する。通信部140は、有線通信または無線通信により、操作端末15との間で相互に信号を通信する。これにより、コントローラ100は、操作端末15に対するユーザを検知するとともに、表示部16の表示内容を制御することができる。
接続設定操作部130は、新たなクライアント機器(電気機器30)を無線ホームネットワーク20に対して接続するための接続設定を起動するユーザ操作を入力するために設けられる。たとえば、接続設定操作部130は、WPS(登録商標)のプッシュボタン方式のためのプッシュスイッチによって構成することができる。
あるいは、操作端末15(たとえば、壁面のリモートコントローラ)の表示部16に表示されたソフトスイッチによって、接続設定操作部130を構成することも可能である。本実施の形態において、接続設定操作部130は、必ずしもコントローラ100と一体的に設けられなくてもよいが、機能的にはコントローラ100の一要素であり、コントローラ100またはその近傍にて操作されるものとする。
表示LED137は、消灯状態、点灯状態および点滅状態を切換えることによって、コントローラ100の3種類のステータスをユーザに対して通知できる。さらに、点滅状態における点滅周期を変化させることにより、表示LED137は、さらに多数のステータスを出力することも可能である。ここでは、表示LED137は、コントローラ100での接続設定に関するステータスを表示するものとする。
図3は、図1に示された電気機器(クライアント機器)の概略構成を説明するブロック図である。
図3を参照して、電気機器30は、機器部31と、センサ32と、制御部35と、機器操作部37と、通信アダプタ40とを有する。上述のように、通信アダプタ40は、電気機器30に内蔵されてもよく、電気機器30とは別個の機器として構成されてもよい。
機器部31は、電気機器30の本来機能を発揮するための機器類を包括的に表記するものである。機器部31には適宜センサ32が設けられる。機器操作部37は、電気機器30に対する操作指示をユーザが入力するために設けられる。機器操作部37は、電気機器30に直接設けられてもよく、リモートコントローラとして設けられてもよい。
たとえば、電気機器30が空調機器である場合には、機器部31は、コンプレッサーおよび送風ファンを含み、センサ32は、温度センサおよび湿度センサを含む。そして、機器操作部37には、空調機器の作動または停止指令、および、設定温度や動作モード(冷房/暖房/送風/除湿)設定が、操作指示として入力される。あるいは、クライアント機器としての電気機器30が、人感センサや温度検出センサ等のセンサ単体で構成されてもよい。この場合には、当該単体センサに対応して通信アダプタ40が配置される。
制御部35は、代表的にはマイクロコンピュータで構成されて、センサ32による検出値に基づき、機器部31が機器操作部37への操作指示に従って動作するように機器部31を制御する。
通信アダプタ40は、通信部41,42と、通信制御部44と、測定部46と、表示部47と、接続要求操作部48とを有する。
通信部41は、通信部120と共通の通信プロトコルに従って通信するためのインターフェイスを含んで構成される。通信部41は、無線ホームネットワーク20から取得したデータを通信制御部44へ供給し、かつ、通信制御部44から送信されたデータを無線ホームネットワーク20へ出力する。
測定部46は、通信部41によって受信された電波強度(たとえば、RSSI)を測定する。測定部46により検出された電波強度は、通信制御部44へ送信される。これにより、測定部46は、通信アダプタ40およびコントローラ100との間での通信時における電波強度を取得することができる。
通信部42は、制御部35との間でデータを送受信するための通信経路(たとえば、シリアル通信経路)を形成するように構成される。当該通信経路は、有線(たとえば、RS−232C規格の通信線)および無線のいずれで実行されてもよい。
通信制御部44は、電気機器30(クライアント機器)の制御部35と、コントローラ100との間で相互にデータを送受信するように、通信部41,42を制御する。通信制御部44は、データ通信のための情報を格納するためのメモリ45を含む。さらに、通信制御部44は、通信アダプタ40の状態(ステータス)に応じて、表示部47を制御する。
表示部47は、代表的には、LEDによって構成される。表示部47は、表示LED137と同様に、消灯状態、点灯状態および点滅状態の変化、ならびに、点滅状態における点滅周期の変化により、通信アダプタ40の複数のステータスを表示することができる。
接続要求操作部48は、電気機器30を、無線ホームネットワーク20に新たに接続するため接続設定の起動を指示するためのユーザ操作を入力するために設けられる。たとえば、接続要求操作部48は、コントローラ100の接続設定操作部130と同様に、WPSのプッシュボタン方式のためのプッシュスイッチによって構成することができる。あるいは、通信アダプタ40と接続された電気機器30の機器操作部37を用いて、接続要求操作部48の機能を実現することも可能である。
接続要求操作部48に対するユーザ操作は、通信制御部44によって検知される。通信制御部44は、接続要求操作部48に対するユーザ操作を検知すると、コントローラ100に対して、接続設定要求を出力するように、通信部41を制御する。これにより、電気機器30(クライアント機器)からコントローラ100(サーバ)に対して、無線ホームネットワーク20への接続設定の要求信号が出力される。
図4は、実施の形態1に従うコントローラ100の接続設定に係る状態遷移図である。
図4を参照して、コントローラ100は、デフォルトでは接続不可状態とされるとともに、起動条件101が成立すると、接続不可状態から接続受付状態へ遷移する。起動条件101は、接続設定操作部130に対するユーザ操作が検知されることによって成立する。
図4を参照して、コントローラ100は、デフォルトでは接続不可状態とされるとともに、起動条件101が成立すると、接続不可状態から接続受付状態へ遷移する。起動条件101は、接続設定操作部130に対するユーザ操作が検知されることによって成立する。
コントローラ100は、接続受付状態であるときに、いずれかのクライアント機器(電気機器30)から接続設定の要求信号を受信すると、当該クライアント機器の接続設定処理を実行する。接続設定処理では、相互認証のための情報が、コントローラ100および、接続設定要求を出力した電気機器30(クライアント機器)の間で送受信される。この際には、暗号化された情報が送受信されることが好ましい。
これにより、コントローラ100と通信するための所定の設定情報が、当該クライアント機器に対応する通信アダプタ40(メモリ45)に格納されて、接続設定が確立される。接続設定が確立された電気機器30(クライアント機器)は、次回の通信時からは無線ホームネットワーク20に自動的に接続して、コントローラ100または他のクライアント機器(電気機器30)との間でデータを送受信することが可能となる。
一方で、コントローラ100は、接続不可状態であるときには、各クライアント機器(電気機器30)からの接続設定の要求を受け付けない。このため、接続不可状態では、クライアント機器から要求信号が出力されても、接続設定は実行されない。すなわち、新たなクライアント機器(電気機器30)を無線ホームネットワーク20へ接続するためには、コントローラ100側(接続設定操作部130)およびクライアント機器である電気機器30側(接続要求操作部48)の両方でのユーザ操作が必要である。これにより、種々の電波が混在している環境下で、意図しないクライアント機器が無線ホームネットワーク20へ接続される可能性が低減できる。
コントローラ100は、所定の遷移条件105が成立すると、接続受付状態から接続不可状態へ遷移する。一般的には、遷移条件105は、接続設定操作部130へのユーザ操作に応じた接続受付状態の開始後において、いずれかのクライアント機器との間で接続設定が確立されたとき、または、いずれのクライアント機器とも接続設定が確立されることなく所定のタイムアウト時間(たとえば、2分間程度)が経過したときに成立する。
しかしながら、このように遷移条件を設定すると、ユーザは、1個のクライアント機器(電気機器30)の接続設定の度に、コントローラ100において接続設定操作部130を操作することを要求される。したがって、HEMSの初期設定時のように、多数の電気機器30についての接続設定作業が連続して必要となるケースにおいて、コントローラ100を都度操作するため作業負荷が増大する。特に、一人での作業時には、電気機器30の配置箇所が広範囲に広がっていると、各電気機器30の接続設定の度にコントローラ100と当該電気機器30との間の往復移動が必要となるため、作業負荷の増大とともに作業時間が長くなることが懸念される。
したがって、本実施の形態では、コントローラ100での接続受付状態について、再開条件102,103を新たに設けるとともに、遷移条件105を上述した通常の条件とは異なるものとする。
図5は、本実施の形態1に従うコントローラ100における接続設定のための制御処理を説明するフローチャートである。図5の制御処理は、図2に示した制御部110によって実行することができる。
図5を参照して、制御部110は、ステップS100により、接続設定操作部130に対するユーザ操作(接続設定操作)が検知されると(S100のYES判定時)、ステップS110に処理を進めて、接続設定処理を起動する。接続設定操作部130の操作が検知されない間(S100のNO判定時)には、ステップS195により、コントローラ100は、デフォルトである接続不可状態とされる。なお、図5に示される制御処理は、周期的に実行される必要はなく、接続設定操作部130の操作をトリガとして、ステップS110以降の処理が起動される態様で実行することができる。
制御部110は、ステップS110では、接続設定操作に応じて、接続受付状態を起動する。接続受付状態の起動に応じて、制御部110は、ステップS120により、接続受付を開始する。接続受付が開始されると、表示LED137は、たとえば、点滅状態に制御される。
制御部110は、接続受付の開始後において、ステップS130により、接続受付の開始から所定のタイムアウト時間(たとえば、2分程度)が経過しているかどうかを判定する。制御部110は、タイムアウト時間が経過するまで(S130のNO判定時)、ステップS140により、通信部120によって信号が受信されたか否かを判定する。
制御部110は、通信部120によって信号が受信されると(S140のYES判定時)、ステップS145により、いずれかのクライアント機器(電気機器30)からの接続設定の要求信号が受信されたかどうかを判定する。
そして、制御部110は、クライアント機器(電気機器30)からの要求信号が受信されると(S145のYES判定時)、ステップS150により、要求信号を出力したクライアント機器(電気機器30)との間で、接続設定に必要な情報を相互に通信する。制御部110は、ステップS160により、ステップS150による相互通信によって接続設定に必要な情報が、上記タイムアウト時間(S130)の経過までに取得されたか否かを判定する。たとえば、制御部110は、タイムアウト時間の経過までに、設定情報を正常に受信して格納した旨の通知をクライアント機器(電気機器30)から受信すると、ステップS160をYES判定として、ステップS170に処理を進める。ステップS170では、当該クライアント機器の接続設定が確立されたことが認識される。このとき、表示LED137は、たとえば、点滅状態から連続的な点灯状態へ変化する。点灯状態は、一定時間維持される。
これに対して、制御部110は、タイムアウト時間が経過しても通信部120によって信号が受信されなかった場合(S130のYES判定時)には、ステップS180により、接続設定の失敗を認識する。また、制御部110は、通信部120によって信号が受信されてもノイズの混信により要求信号を正常に受信できなかった場合(S145のNO判定時)においても、ステップS180により、接続設定の失敗を認識する。このとき、表示LED137は、たとえば、点滅状態から消灯状態へ変化する。なお、ステップS180では、コントローラ100において、接続設定の失敗を報知するための音声(たとえば、ビープ音)を図示しないスピーカから出力することも可能である。このようにすると、表示LED137を視認できない位置に居るとき(たとえば、クライアント機器側への移動時)であっても、ユーザは接続設定の失敗を認識することができる。
このように、接続設定の成功(S170)または失敗(S180)により、接続受付が一旦終了される。さらに、制御部110は、ステップS190により、接続受付状態から接続不可状態への遷移条件105(図4)が成立しているか否かを判定する。
制御部110は、遷移条件105の非成立時(S190のNO判定時)には、ステップS120に処理を戻して、新たな接続受付を開始する。これにより、接続受付状態が維持されるので、ユーザが接続設定操作部130を再度操作することなく、新たなクライアント機器(電気機器30)との間で接続設定を実行することが可能となる。このとき、表示LED137は、再び点滅状態に制御される。
ステップS190における遷移条件は、接続受付状態の起動(S110)からの接続受付の開始回数が所定の複数回に達したときに成立する。あるいは、遷移条件は、接続受付状態の起動(S110)からの経過時間が所定時間に達したときに成立する。当該所定時間は、接続設定操作部130の1回の操作によって、複数個のクライアント機器(電気機器30)との間で接続設定を連続的に実行できるように、少なくともタイムアウト時間(S130)よりも長く(好ましくは、タイムアウト時間の2倍以上に)設定される。すなわち、ステップS130で用いられるタイムアウト時間は「第1のタイムアウト時間」に対応し、ステップS190での判定に用いられる所定時間は「第2のタイムアウト時間」に対応する。
再び図4を参照して、本実施の形態1では、コントローラ100は、接続受付状態において遷移条件105が成立すると、接続不可状態に遷移する。一方で、遷移条件105の非成立中においては、再開条件102または103の成立毎に接続受付が新たに開始されて接続受付状態は維持される。この結果、いずれかのクライアント機器(電気機器30)との間で接続設定が確立されたとき(S170)、または、接続受付の開始後(S110)、いずれかのクライアント機器(電気機器30)との間で接続設定が確立されないままでタイムアウト時間が経過したとき(S180)であっても、遷移条件105が成立するまでは、接続受付状態が継続する。
図6は、実施の形態1における電気機器30(クライアント機器)での接続設定のための制御処理を説明するフローチャートである。図6の処理は、図3に示した通信制御部44(通信アダプタ40)によって実行することができる。
図6を参照して、通信制御部44は、ステップS200により、接続要求操作部48に対するユーザ操作が検知されると(S200のYES判定時)、ステップS210以降に処理を進めて、接続設定処理を起動する。すなわち、図6に示される制御処理は、周期的に実行される必要はなく、接続要求操作部48に対するユーザ操作(接続要求操作)をトリガとして、ステップS210以降の処理が起動される態様で実行することができる。このとき、表示部47は、たとえば、LEDが点滅状態となるように制御される。
通信制御部44は、ステップS210では、接続要求操作に応じて、接続設定の要求信号を生成する。要求信号は、通信部41によって通信アダプタ40から出力されることにより、コントローラ100へ送信される。上述のように、コントローラ100は、接続受付状態であれば、クライアント機器からの要求信号の受信に応じて、当該クライアント機器との間で接続設定を実行する。
通信制御部44は、接続設定の要求信号の出力後、ステップS220により、コントローラ100との間で、接続設定に必要な情報を相互に通信する。通信制御部44は、ステップS230により、所定時間の経過までに、接続設定に必要な情報が取得されたか否かを判定する。当該所定時間は、たとえば、コントローラ100でのタイムアウト時間(S130)に従って設定することができる。
通信制御部44は、所定時間の経過までに接続設定に必要な情報を取得すると(S230のYES判定時)、ステップS240により、コントローラ100との間での接続設定の確立を認識する。接続設定によって受信された、コントローラ100と通信するための所定の設定情報は、メモリ45に格納される。ステップS240では、さらに、コントローラ100に対して、設定情報を正常に受信し格納した旨の通知が出力される。そして、表示部47は、たとえば、LEDが点滅状態から、一定時間維持される点灯状態へ変化するように制御される。
一方で、通信制御部44は、所定時間が経過しても接続設定に必要な情報を取得できない場合には(S230のNO判定時)、ステップS250により、接続設定の失敗を認識する。ステップS250では、表示部47は、たとえば、LEDが点滅状態から消灯状態へ変化するように制御される。
このようにすると、接続受付状態であるコントローラ100に対して、電気機器30(クライアント機器)側で接続要求操作部48をユーザが操作することにより、図6の制御処理が起動されると、当該クライアント機器(電気機器30)の接続設定を実行することができる。
図7は、実施の形態1に従うコントローラを含む通信システムにおける接続設定時の状況監視画面の一例を示す概念図である。図7に示された監視画面は、たとえば、コントローラ100から出力された表示データに基づいて、表示部16を用いて表示することができる。
図7を参照して、監視画面では、コントローラ100が接続受付状態である際の表示項目17として、「現在の状態」、「接続受付残り時間」、および、「連続接続受付残り回数」が示される。さらに、監視画面には、接続設定を完了または実行中のクライアント機器(電気機器30)のリスト18が含まれる。
さらに、監視画面中には、図2に示された接続設定操作部130に相当するソフトスイッチを設けることができる。すなわち、図8中の「連続接続受付開始」と表記された領域にユーザが触れることにより、接続設定操作部130に対するユーザ操作が検知されて、接続受付状態(図4)が開始される。
また、従来と同様に、単一のクライアント機器(電気機器30)の接続設定を起動するためのソフトスイッチ131がさらに設けられてもよい。このソフトスイッチ131の操作によって、接続受付状態(図4)が起動された場合には、遷移条件105は、接続受付状態の開始後において、いずれかのクライアント機器との間で接続設定が確立されたとき、または、いずれのクライアント機器とも接続設定が確立されることなく所定のタイムアウト時間が経過したときに成立する。すなわち、図5のフローチャートにおいて、ステップS190の処理が省略されて、ステップS170またはS180により、接続設定の成功(確立)または失敗が認識されると、接続不可状態への遷移(S195)が自動的に実行されることになる。
表示項目17のうちの「現在の状態」としては、「連続接続受付中」、「接続受付不可状態」、「接続受付状態」、「クライアント検出中」、「接続完了」、および、「接続失敗」等のメッセージを選択的に表示することができる。
「接続受付不可状態」のメッセージは、コントローラ100が接続不可状態であるときに表示される。「連続接続受付中」は、接続設定操作部130の操作により接続受付状態が起動されたときに表示される。そして、通信部120が信号を受信すると(S140のYES判定時)、「クライアント検出中」のメッセージが表示される。その後、接続設定が確立されると「接続完了」のメッセージが表示される一方で(S170)、接続設定が失敗すると「接続失敗」のメッセージが表示される(S180)。
また、ソフトスイッチ131の操作によって接続受付状態が起動されたときには、「連続接続受付中」とは異なる「接続受付状態」のメッセージを出力することで、接続設定操作部130の操作時と区別した表示が可能となる。
表示項目17のうちの「接続受付残り時間」としては、ステップS120による接続受付の開始からの経過時間をタイムアウト時間(S130)から差し引いた残り時間が表示される。また、表示項目17のうちの「連続接続受付残り回数」としては、ステップS190での遷移条件で定められる所定回数から、接続受付状態が開始されてからの接続受付の開始回数(たとえば、ステップS120の実行回数)を減算した値が表示される。
リスト18では、接続設定要求を順次出力した電気機器30(クライアント機器)が、接続設定処理の結果(接続完了/接続失敗)および、当該結果の確定時刻の情報とともに、順に表記される。
図7の例では、クライアント機器(電気機器30)である、エアコンおよび冷蔵庫のそれぞれにおいて、接続要求操作部48に対するユーザ操作に応じて、接続設定が実行され、かつ、接続設定が正常に終了している。そして、現在は、テレビにおいて接続要求操作部48が操作されることによって、接続設定に必要な情報を相互通信している状態(S150)であることが理解される。
以上説明したように、本実施の形態1に従うコントローラ100を含む通信システムでは、接続設定操作部130(コントローラ100)の1回の操作によって、複数個のクライアント機器(電気機器30)との間で接続設定を連続的に実行できる。この結果、HEMSの初期設定に代表される、コントローラ100に対して多数のクライアント機器(電気機器30)の接続設定を連続的に実行する際の作業負荷を軽減できる。特に、クライアント機器(電気機器30)の配置箇所が広範囲であるケースでは、コントローラ100と当該電気機器30との間の複数回の往復移動が不要となることで、作業負荷軽減および作業時間短縮の効果が大きくなる。
実施の形態1では、コントローラ100は、接続設定処理において、通信部120を用いてクライアント機器(電気機器30)と通信するので、通信部120は「第1の通信部」の一実施例に対応する。また、実施の形態1では、接続設定確立後におけるクライアント機器(電気機器30)との通信においても、「第1の通信部」に対応する通信部120が用いられる。
また、接続設定操作部130(コントローラ100)に対するユーザ操作は「第1のユーザ操作」に対応し、接続要求操作部48(クライアント機器)に対するユーザ操作は「第2のユーザ操作」に対応する。さらに、接続受付状態は「第1のモード」に対応し、接続不可状態は「第2のモード」に対応する。
[実施の形態1の変形例]
実施の形態1では、1つのクライアント機器の接続設定が終了しても、所定回数または所定時間が経過するまで接続受付状態が維持される接続設定処理を説明した。実施の形態1の変形例では、接続受付状態から接続不可状態への遷移条件の追加について説明する。
実施の形態1では、1つのクライアント機器の接続設定が終了しても、所定回数または所定時間が経過するまで接続受付状態が維持される接続設定処理を説明した。実施の形態1の変形例では、接続受付状態から接続不可状態への遷移条件の追加について説明する。
図8は、実施の形態1の変形例に従うコントローラの接続設定に係る状態遷移図である。
図8を図4と比較して、実施の形態1の変形例では、接続受付状態から接続不可状態への遷移について、実施の形態1での遷移条件105に加えて、遷移条件107がさらに追加される。すなわち、実施の形態1の変形例では、接続待機状態において、遷移条件105または107が成立すると、コントローラ100は、接続受付状態から接続不可状態へ遷移する。
遷移条件107は、接続受付中(図5のステップS120〜S160の実行中)において、通信部120が、複数個のクライアント機器(電気機器30)からの接続要求を受信したときに成立する。たとえば、複数人で複数個の電気機器30(クライアント機器)の接続設定を実行する際に、このような遷移条件107が成立する虞がある。
再び図5を参照して、当該遷移条件107が成立すると、ステップS120〜S160に対する割り込み処理として、制御部110は、実行する処理をステップS195へジャンプさせる。これにより、コントローラ100は、接続受付状態から接続不可状態へ遷移する。
無線通信による接続設定では通信の相手先を確定できないため、複数のクライアント機器からの接続要求を受信した場合には、通信の重複の結果、データの混信や破壊が発生することにより、相互認証のための情報を正確に送受信できなくなる虞がある。したがって、実施の形態1の変形例では、1回の接続受付開始後に、複数個のクライアント機器(電気機器30)からの接続要求を受信したときには、一旦接続受付状態を終了させて、接続設定作業を再度実行することをユーザに促すものである。このようにすると、コントローラ100と各クライアント機器(電気機器30)との間で確実な接続設定を行うことができる。
この際には、制御部110は、上述したステップS195へのジャンプと並行して、コントローラ100が接続不可状態に遷移されたことをユーザに通知するための処理を実行する。たとえば、制御部110は、図9に例示されるメッセージを、表示部16を用いて表示することができる。あるいは、表示LED137について、実施の形態1で説明した、消灯状態、点滅状態および、点灯状態を制御するLED(たとえば、緑色)とは、別個の追加LED(たとえば、赤色)をさらに配置して、当該追加LEDを点灯するようにしてもよい。
このような、複数のクライアント機器からの接続要求が重複して受信された旨の通知によって、同様の状況のままで作業が継続されることによって、接続設定に連続的に失敗することを防止できる。言い換えると、原因を通知することなく同様の状況のままで作業が継続されると、同様の不具合が再発する可能性が高いため、ユーザに作業状況の改善を促すことができる。
さらに、特定のユーザ操作に応じて、接続受付状態から接続不可状態へ強制的に遷移できるように、遷移条件107を追加してもよい。
たとえば、接続設定操作部130が一定時間を超えて連続的に操作(いわゆる、長押し)されたときにおいても、遷移条件107を成立させることができる。この際にも、当該遷移条件107が成立すると、ステップS120〜S160に対する割り込み処理として、処理をステップS195へジャンプさせることにより、接続受付状態から接続不可状態の遷移を強制的に実現することができる。
このように、実施の形態1の変形例によれば、接続受付状態が連続することによる実施の形態1の効果に加えて、複数のクライアント機器からの接続設定要求を同時に受信した場合、または、ユーザが接続設定作業の終了を要求した場合に、接続受付状態を強制的に終了させる機能を付与することができる。
[実施の形態2]
実施の形態2では、コントローラ100および電気機器30(クライアント機器)の間の通信状態を反映した接続設定処理について説明する。実施の形態2においても、コントローラ100の構成は実施の形態1(図2)と同様である。
実施の形態2では、コントローラ100および電気機器30(クライアント機器)の間の通信状態を反映した接続設定処理について説明する。実施の形態2においても、コントローラ100の構成は実施の形態1(図2)と同様である。
図10は、実施の形態2に従うコントローラにおける設定接続処理を説明するフローチャートである。
図10を図5と比較して、実施の形態2では、制御部110は、クライアント機器(電気機器30)からの接続設定の要求信号に応じて当該電気機器30と通信する際に(S150)、ステップS300により、通信状態を診断する。ステップS300による診断は、ステップS150での通信時に測定部125によって検出された電波強度(RSSI)に基づいて実行される。
図11は、ステップS300による通信状態診断の第1の例を説明するフローチャートである。
図11を参照して、制御部110は、ステップS302により、測定部125によって検出された、現在の通信におけるRSSIを取得する。さらに、制御部110は、ステップS304により、ステップS300で取得したRSSIをしきい値Rt1と比較する。
制御部110は、RSSIがしきい値Rt1以上であるとき(S304のNO判定時)には、ステップS306に処理を進めて、電波強度が正常であると判定する。一方で、制御部110は、RSSIがしきい値Rt1よりも小さいとき(S304のYES判定時)には、ステップS308により、電波強度不足を認識する。さらに、ステップS308では、レイアウト改善を促すアドバイスを含むガイダンスがユーザに通知される。
図12は、通信状態診断により電波強度不足と判定されたとき(S308)のガイダンス表示例である。図12の表示画面は、表示部16を用いて表示することができる。
図12を参照して、制御部110は、電波強度不足のとき(S308)には、ガイダンスメッセージ133を、表示部16を用いてユーザに通知する。ガイダンスメッセージ133には、通信の相手先である電気機器30(特定されたクライアント機器)との間での通信状態が悪いことを示す情報(「第1の情報」に対応)と、当該クライアント機器とコントローラ100(サーバ)との間のレイアウト改善を促す情報(「第2の情報」に対応)とが含まれる。ガイダンスメッセージ133は、図7で説明した接続設定の監視画面に重ね書きする態様で表示することができる。
図12の例では、テレビからの接続設定の要求信号の受信後の通信において、電波強度不足が判定された状況が示される。なお、図12の例に示されるように、本明細書において、クライアント機器とコントローラ100(サーバ)との間のレイアウト改善は、クライアント機器およびコントローラ100(サーバ)の少なくとも一方の位置を変更するのみではなく、両者の位置を固定したままで両者間の障害物(通信)を除去することも含む概念である。
再び、図11を参照して、制御部110は、ステップS302〜S308による診断後、処理をステップS160に進める。図10に示されるように、制御部110は、ステップS150による相互通信によって接続設定に必要な情報がタイムアウト時間(S130)の経過までに取得されると(S160のYES判定時)、ステップS170に処理を進めて当該クライアント機器との接続設定の確立を認識する。
一方で、制御部110は、タイムアウト時間の経過までに接続設定に必要な情報が取得できなかった場合(S160のYES判定時)には、ステップS180に処理を進めて接続設定の失敗を認識する。
したがって、図10(実施の形態2)の制御処理によれば、接続設定要求を出力したクライアント機器(電気機器30)の接続設定について、下記の4ケースが生じる。
(i)接続設定確立(S170)かつ電波強度正常(S306)
(ii)接続設定確立(S170)かつ電波強度不足(S308)
(iii)接続設定失敗(S180)かつ電波強度正常(S306)
(iv)接続設定失敗(S180)かつ電波強度不足(S308)
上記(i)〜(iv)のうち、ケース(ii)は、電波強度は十分ではないが、何とか接続設定は確立できるレベルは確保されていたことを示し、ケース(iv)は、電波強度が不足しており、接続設定を確立不能なレベルであったことを示している。また、ケース(iii)は、電波強度は十分であるものの他要因によって、接続設定に失敗したことを示している。
(ii)接続設定確立(S170)かつ電波強度不足(S308)
(iii)接続設定失敗(S180)かつ電波強度正常(S306)
(iv)接続設定失敗(S180)かつ電波強度不足(S308)
上記(i)〜(iv)のうち、ケース(ii)は、電波強度は十分ではないが、何とか接続設定は確立できるレベルは確保されていたことを示し、ケース(iv)は、電波強度が不足しており、接続設定を確立不能なレベルであったことを示している。また、ケース(iii)は、電波強度は十分であるものの他要因によって、接続設定に失敗したことを示している。
したがって、実施の形態2では、接続設定時の状況監視画面を、電波強度に関する情報を付加するように変更することができる。
図13は、実施の形態2に従うコントローラを含む通信システムにおける接続設定時の状況監視画面の一例を示す概念図である。
図13を図7と比較して、実施の形態2に従うコントローラでは、監視画面の表示項目17のうちの「現在の状態」について、実施の形態1と同様のメッセージに加えて、電波強度不足によって接続設定が失敗したこと(S180)を通知する「接続失敗(通信劣悪)」のメッセージを出力することができる。当該メッセージは、上記(i)〜(iv)のうちの、ケース(iv)で表示される。
さらに、実施の形態2では、監視画面のリスト18について、電波強度に関する情報がさらに表示される。図13の例でのリスト18では、クライアント機器(電気機器30)である、エアコン、冷蔵庫、および、テレビの接続設定が終了しており、現在は、IHクッキングヒータにおいて接続要求操作部48が操作されることにより、接続設定に必要な情報を相互通信している状態(S150)であることが理解される。
テレビの接続設定は、ケース(i)で終了しており、電波強度が十分な下で接続設定は正常に完了している。一方で、冷蔵庫の接続設定は、ケース(ii)で終了しており、電波強度は十分ではないが(不良)、何とか接続設定は確立できたことを示している。さらに、テレビの接続設定は、図12にも示されたように、電波強度の不足により(劣悪)、接続設定が不能であったことを示している。図13の例の監視画面のうちの他の個所の表示は、図7の例と同様であるので、説明は繰り返さない。
次に、図10のステップS300での通常状態診断の他の例について説明する。
図14は、ステップS300の通信状態診断の第2の例を示すフローチャートである。
図14は、ステップS300の通信状態診断の第2の例を示すフローチャートである。
図14の通信状態診断では、RSSIが2種類のしきい値Rt1,Rt2と比較される。しきい値Rt1は、図11と共通であり、しきい値Rt2は、しきい値Rt1よりも低い。
図14を参照して、制御部110は、図10と同様のステップS302により、現在の通信におけるRSSIを取得する。さらに、制御部110は、ステップS304により、ステップS302で取得したRSSIをしきい値Rt1と比較するとともに、ステップS305により、RSSIをしきい値Rt2と比較する。この結果、電波強度(RSSI)は、しきい値Rt1,Rt2との関係によって、図15に示される3つの領域に区分される。
図15を参照して、通信時の電波強度は、RSSI≧Rt1の領域、Rt2≦RSSI<Rt1の領域およびRSSI<Rt2(Rt2<Rt1)の3つの領域に区分されることが理解される。
RSSI≧Rt1の領域では、図11のステップS306と同様に、電波強度は正常であると認識される。また、Rt2≦RSSI<Rt1の領域では、図11のステップS308と同等の電波強度不足が認識される。一方で、RSSI<Rt2のときには、電波強度が接続限界レベルであり、いつ接続が切断されても不思議ではない状況であることが認識される。通常、通信が突然切断されると、異常終了からの復帰処理が複雑化することが懸念される。
再び、図14を参照して、制御部110は、RSSI≧Rt1のとき(S304のNO判定時)には、図11と同様のステップS306に処理を進めて、電波強度が正常であると判定する。また、制御部110は、Rt2≦RSSI<Rt1のとき(S305のNO判定時)には、図10と同様のステップS308に処理を進めて、電波強度不足を認識する。ステップS306,S308以降の処理は、図11と同様であるので詳細な説明は繰り返さない。
制御部110は、RSSI<Rt2のとき(S305のYES判定時)には、ステップS309に処理を進めて、コントローラ100と通信中の電気機器30(クライアント機器)との間の通信を一旦解除する。これにより、通信状況が不安定のまま相互通信を継続することによる異常終了の発生を予防することができる。
さらに、制御部110は、ステップS310により、電波強度不足が原因で接続が解除されたことを、ユーザに通知する。
図16には、ステップS310でのユーザ通知画面例が示される。図16の例では、クライアント機器としてのエアコンとの接続設定中に、RSSIがしきい値Rt2よりも低下した場合に表示されるメッセージ134が示される。メッセージ134は、ガイダンスメッセージ133(図12)と同様に、図7等で説明した接続設定の監視画面に重ね書きする態様で表示することができる。
メッセージ134には、クライアント機器(エアコン)との通信における電波強度が低いことが示す情報(「第1の情報」に対応)と、このためコントローラ100により接続を解除したことを示す情報(「第3の情報」)が含まれる。さらに、メッセージ134には、図12の例と同様に、通信していたクライアント機器(エアコン)とコントローラ100(サーバ)との間のレイアウト改善を促す情報が含まれでもよい。
再び図14および図10を参照して、制御部110は、ステップS309,S310により、クライアント機器(電気機器30)との接続を解除すると、ステップS180(図10)に処理を進める。これにより、当該クライアント機器との接続設定については、失敗と認識されて終了する。その後、ステップS190による遷移条件が成立するまでは、新たな接続受付が開始される(S120)ため、接続設定操作部130(コントローラ100)を再操作することなく、当該クライアント機器または新たなクライアント機器の接続設定にトライすることができる。
なお、図14のステップS309では、電波強度不足(RSSI<Rt2)の検知から、実際に電気機器30(クライアント機器)と通信を一旦終了するタイミングまでに一定のタイムラグを設けてもよい。この際には、ステップS310で出力されるメッセージ134(図16)は、クライアント機器(エアコン)との接続解除を予告する内容に修正される。
このように、実施の形態2に従うコントローラを含む通信システムでは、接続受付状態が連続することによる実施の形態1の効果に加えて、電波強度不足によって接続設定が確立できない際に、適切なガイダンスをユーザに与えることができる。この結果、クライアント機器の接続設定におけるユーザ利便性をさらに高めることができる。
なお、実施の形態2で説明した通信状態診断は、接続設定処理時のみでなく、接続設定確立後におけるコントローラ100と、各クライアント機器(電気機器30)との間の通信時にも実行することが可能である。たとえば、接続設定確立後における、各クライアント機器との接続毎に、測定部125による電波強度の検出値に基づき、図11または図14に示された通信状態診断を実行することが可能である。このようにすると、一旦接続設定が確立された後に電波状況が悪化した場合にも、ユーザに対して通知およびガイダンスが可能となるため、ユーザ利便性が向上する。
[実施の形態2の変形例]
実施の形態2の変形例では、実施の形態2での電波強度不足時におけるユーザへのガイダンスをさらに充実させる制御について説明する。
実施の形態2の変形例では、実施の形態2での電波強度不足時におけるユーザへのガイダンスをさらに充実させる制御について説明する。
HEMSにおいては、特許第5474238号公報に記載されるように、ネットワークに接続された電気機器のレイアウト情報を生成および管理する技術が開発されている。したがって、コントローラ100が、各電気機器30(クライアント機器)の配置位置(レイアウト情報)を取得できる場合には、当該レイアウト情報を用いて、通信状態診断における電波強度不足時のガイダンスを生成することができる。
図17は、実施の形態2の変形例におけるコントローラによる電波強度不足時におけるユーザガイダンス生成のための制御処理を説明するフローチャートである。図16に示す制御処理は、実施の形態2において電波強度不足の検知に応じたユーザ通知が行われる場合、すなわち、ステップS308(図11,図14)またはステップS310(図10)の処理時に併せて実行することができる。
図17を参照して、制御部110は、ステップS400により、メモリ115に格納されたクライアント機器(電気機器30)のレイアウト情報を読み出す。これにより、HEMSが適用された家屋内の間取りおよび当該間取り内における各クライアント機器(電気機器30)の配置位置が取得される。なお、レイアウト情報の生成の具体的な手法については、上述の特許第5474238号公報と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
制御部110は、ステップS410により、電波強度の不足が検知されたクライアント機器(電気機器30)に対するサーバ(コントローラ100)の位置に関するガイダンス情報を生成する。
ガイダンス情報は、以下の図18および図19に例示するように、電波強度不足が検知されたクライアント機器単体に関する情報とすることができる。あるいは、図20および図21に例示するように、レイアウト情報が格納されている他のクライアント機器も含めたガイダンス情報を生成することも可能である。
制御部110は、ステップS420により、ガイダンス情報(図18〜図21)を画面表示するための表示データを生成して、ステップS430により、表示データを表示部16へ出力する。表示部16が表示データ(S430)に基づく画面表示を実行することにより、図18〜図21に例示されたガイダンス情報を、ユーザが視認可能な態様で表示することが可能となる。たとえば、図18〜図21に例示されたようなガイダンス情報は、メッセージ133(図12)または134(図16)の後に、表示部16に表示することができる。
図18および図19では、エアコンとの接続設定処理において電波強度不足が検知されたときの例が示されている。図18の例では、1階にエアコンおよびサーバ(コントローラ100)が配置されている際における、エアコンが移動困難であることから、サーバ(コントローラ100)の位置変更を促すガイダンス情報が生成される。図19の例では、2階に設置されたエアコンと、1階に設置されたサーバ(コントローラ100)との間で電波強度不足が検知されたときに、レイアウト改善を促すようにガイダンス情報が生成される。
図20および図21には、これまでに接続設定が確立されたクライアント機器(電気機器30)の情報も含めたガイダンス情報の生成例が示される。図20では、電波強度不足が検知されたエアコンに対して、同一階に配置されたテレビおよび照明のレイアウト情報を総合して、ガイダンス情報が生成される。具体的には、既に接続接待が確立された(すなわち、通信状態が良好)テレビおよび照明と、エアコンとについてレイアウト情報を取得し、これらのレイアウト位置を結んでできる領域内に、サーバ(コントローラ100)を移動することを推奨するガイダンス情報を生成することができる。
図21では、図20と同様のテレビ、照明および、エアコンが1階および2階に分散して配置されている場合のガイダンス情報の例が示される。この場合には、1階および2階に設置されたクライアント機器(電気機器30)について、各階での投影位置を求めるとともに、投影位置を結んでできる領域内に、サーバ(コントローラ100)を移動することを推奨するガイダンス情報を生成することができる。図21に例示されるように、高低差を考慮して、特定の階へのサーバ(コントローラ100)の配置を推奨するメッセージを含めることも可能である。
なお、図17のステップS400におけるレイアウト情報の取得は、既に生成されている電気機器30(クライアント機器)を対象とする事例に限定されることはない。すなわち、ステップS400では、レイアウト情報が格納されていない電気機器30(クライアント機器)について、新たにレイアウト情報を取得することも可能である。
たとえば、レイアウト情報が既知であり、かつ、通信可能である電気機器30(クライアント機器)が3個存在すれば、三点測量を用いて、新たな電気機器30(クライアント機器)のレイアウト情報を取得することが可能である。具体的には、新たな電気機器30(クライアント機器)において、レイアウト情報が既知である3個の電気機器30(クライアント機器)との間での通信速度(電波到達所要時間)を測定し、当該測定結果をコントローラ100へ送信する。コントローラ100では、既知のレイアウト情報に基づいて、当該3個の電気機器30(クライアント機器)を中心とする3個の3個の円を描くことができる。このとき、当該3個の円について、既知の3個の電気機器30と新たな電気機器30とのそれぞれの間での電波到達所要時間に従った半径を有するようにすれば、3個の円の交点として、新たな電気機器30(クライアント機器)の位置を特定することができる。これにより、新たな電気機器30(クライアント機器)のレイアウト情報を新たに取得することができる。
なお、図18〜図21における表示内容を、電波強度のレベルに応じて変えることも可能である。たとえば、電波強度が接続限界レベル(RSSI<Rt2)である場合には、図18〜図21のように「通信できないので移動が必須である」旨の情報を出力する一方で、電波強度がもう少し高いレベル(たとえば、Rt2≦RSSI<Rt1)である場合には、「通信が難しいので移動が好ましい」旨の情報を出力することも可能である。
このように、実施の形態2の変形例に従うコントローラを含む通信システムでは、電波強度に基づく通信状態を診断する実施の形態2の効果に加えて、電波強度不足によって接続設定が確立できない際に、サーバ(コントローラ100)および各クライアント機器(電気機器30)間のレイアウトに関するガイダンスをさらに提供することができる。この結果、クライアント機器の接続設定におけるユーザ利便性をさらに高めることができる。
なお、実施の形態2の変形例についても、実施の形態2と同様に、接続設定処理時のみでなく、接続設定確立後におけるコントローラ100と、各クライアント機器(電気機器30)との間の通信時にも実行することが可能である。これにより、一旦接続設定が確立された後に電波状況が悪化した場合にも、ユーザに対してレイアウトに関するガイダンスが可能となるため、ユーザ利便性が向上する。
[実施の形態3]
実施の形態3では、クライアント機器側の通信アダプタ40において、実施の形態2と同様の通信状態診断を実行する接続設定について説明する。
実施の形態3では、クライアント機器側の通信アダプタ40において、実施の形態2と同様の通信状態診断を実行する接続設定について説明する。
図22は、実施の形態3に従う通信アダプタ40(クライアント機器)での接続設定のための制御処理を説明するフローチャートである。なお、実施の形態3に従う通信アダプタ40は、図3(実施の形態1)と同様の構成を有する。図22の処理は、図3に示した通信アダプタ40の通信制御部44によって実行することができる。
図22を図6と比較して、実施の形態3では、通信制御部44は、接続設定の要求信号をコントローラ100へ送信(S210)した後、コントローラ100との間での通信中に(S220)、ステップS400により、通信状態を診断する。ステップS400による診断は、ステップS220での通信時に測定部46(図3)によって検出された電波強度に基づいて実行される。
図23は、ステップS400による通信状態診断の第1の例を説明するフローチャートである。
図23を参照して、通信制御部44は、ステップS402により、測定部46によって検出された、コントローラ100との現在の通信における電波強度(RSSI)を取得する。さらに、通信制御部44は、ステップS404により、ステップS400で取得したRSSIをしきい値Rt1と比較する。
通信制御部44は、RSSIがしきい値Rt1以上であるとき(S404のNO判定時)には、ステップS406に処理を進めて、電波強度が正常、すなわち、通信状態が良好であると判定する。通信状態が良好であるときには、通信制御部44は、表示部47を第1の表示態様に制御する。第1の制御態様は、たとえば、ステップS210の処理時に起動される表示態様を維持するものであり、周期T1によりLEDが点滅状態とされる。
一方で、通信制御部44は、RSSIがしきい値Rt1よりも小さいとき(S404のYES判定時)には、ステップS408により、電波強度不足を認識する。このとき、通信制御部44は、表示部47を第2の表示態様に制御する。第2の制御態様は、ステップS210の処理時に起動される表示態様とは異なるものであり、たとえば、周期T2(T2<T1)によりLEDが点滅状態とされる。
通信制御部44は、ステップS402〜S408による診断後、処理をステップS230(図22)に進める。図22に示されるように、通信制御部44は、所定時間の経過までに接続設定に必要な情報を取得すると(S230のYES判定時)、ステップS240により、コントローラ100との間での接続設定の確立を認識する。一方で、通信制御部44は、所定時間が経過しても接続設定に必要な情報を取得できない場合には(S230のNO判定時)、ステップS250により、接続設定の失敗を認識する。このとき、図6の説明でも言及したように、表示部47は、接続設定の確立および失敗に応じて異なる表示態様(たとえば、点灯状態/消灯状態)に制御されることが好ましい。
このように、電波強度不足が検知されてから(S404のYES判定時)、接続設定の失敗が認識される(S250)までの期間における表示部47での表示態様によって、電波強度不足による通信状態不良と診断された情報をユーザに通知することができる。
図24は、ステップS400の通信状態診断の第2の例を示すフローチャートである。図24の通信状態診断では、図14での通信状態診断と同様に、RSSIが2種類のしきい値Rt1,Rt2と比較される。しきい値Rt1は、図23と共通であり、しきい値Rt2は、しきい値Rt1よりも低い。
図24を参照して、通信制御部44は、図23と同様のステップS402により、現在の通信における電波強度(RSSI)を取得する。さらに、通信制御部44は、ステップS404により、ステップS402で取得したRSSIをしきい値Rt1と比較するとともに、ステップS405により、RSSIをしきい値Rt2と比較する。この結果、RSSIは、しきい値Rt1,Rt2との関係によって、RSSI≧Rt1の領域、Rt2≦RSSI<Rt1の領域およびRSSI<Rt2(Rt2<Rt1)の3つの領域に区分される。
通信制御部44は、RSSI≧Rt1のとき(S404のNO判定時)には、図23と同様のステップS406に処理を進めて、電波強度が正常であると判定する。さらに、表示部47は、第1の表示態様に制御されて、たとえば、周期T1によりLEDが点滅状態とされる。
通信制御部44は、Rt2≦RSSI<Rt1のとき(S405のNO判定時)には、図23と同様のステップS408に処理を進めて、電波強度不足を認識する。ステップS406,S408以降の処理は、図23と同様であるので詳細な説明は繰り返さない。このとき、表示部47は、第2の表示態様に制御されて、たとえば、周期T2(T2<T1)によりLEDが点滅状態とされる。
通信制御部44は、RSSI<Rt2のとき(S405のYES判定時)には、ステップS409に処理を進めて、コントローラ100との間の通信を一旦終了する。これにより、通信状況が不安定のまま相互通信を継続することによる異常終了の発生を防止することができる。
さらに、制御部410は、ステップS410により、表示部47を、第1および第2の表示態様とは異なる第3の表示態様に制御する。第3の制御態様は、たとえば、周期T3(T3<T2<T1)によりLEDが点滅状態とされる。あるいは、表示部47は、第1および第2の表示態様で使用されるLED(たとえば、緑色)とは別に、第3の表示態様で使用されるLED(たとえば、赤色)を配置するように構成されてもよい。このようにすると、当該LED(赤色)の点灯を維持することにより、通信を強制的に終了したことを、ユーザに確実に通知することができる。
このように、実施の形態3に従う通信アダプタでは、接続設定処理中に図23または図24に示された通信状態診断を実行することにより、検出された電波強度に基づいて通信状態が不良であるときには、表示部47を用いてユーザに通知することができる。この結果、ユーザに対して、サーバ(コントローラ100)および接続処理中のクライアント機器(電気機器30)との間の電波状況の改善を促すことができる。
すなわち、実施の形態3に従う通信アダプタを含む通信システムでは、接続受付状態が連続することによる実施の形態1の効果に加えて、電波強度不足が原因で接続設定が確立できない際に、その原因を通信アダプタ40単体でユーザに通知することができる。この結果、クライアント機器の接続設定におけるユーザ利便性をさらに高めることができる。
なお、実施の形態3で説明した通信状態診断についても、接続設定処理時のみでなく、接続設定確立後における通信アダプタ40(電気機器30)とコントローラ100との間の通信時にも実行することが可能である。たとえば、接続設定確立後における、コントローラ100との接続毎に、測定部46による電波強度の検出値に基づき、図23または図24に示された通信状態診断を実行することが可能である。このようにすると、一旦接続設定が確立された後に電波状況が悪化した場合にも、電波強度の低下による通信状態の悪化をユーザに対して通知できる。
[実施の形態4]
実施の形態1〜3では、接続設定の際のコントローラ100およびクライアント機器(電気機器30)の間での通信についても、無線LANに対応するための通信部120(コントローラ100)および通信部41(通信アダプタ40)を用いる構成例を説明した。しかしながら、無線LANの通信可能距離を考慮すると、コントローラ100の接続受付状態中に、隣家のクライアント機器(電気機器)から同一規格に従う接続設定要求が出力されること等により、意図しないクライアント機器との間で接続設定が確立される可能性がある。
実施の形態1〜3では、接続設定の際のコントローラ100およびクライアント機器(電気機器30)の間での通信についても、無線LANに対応するための通信部120(コントローラ100)および通信部41(通信アダプタ40)を用いる構成例を説明した。しかしながら、無線LANの通信可能距離を考慮すると、コントローラ100の接続受付状態中に、隣家のクライアント機器(電気機器)から同一規格に従う接続設定要求が出力されること等により、意図しないクライアント機器との間で接続設定が確立される可能性がある。
これに対して、本発明では、接続設定操作部130(コントローラ100)の1回の操作によって接続受付状態が長期間にわたって継続されるため、上記のような可能性がこれまでよりも高まることが懸念される。したがって、実施の形態4では、対象となるクライアント機器を特定できる通信経路を用いて、実施の形態1と同様の複数個のクライアント機器(電気機器30)との間で接続設定を連続的に実行するための構成を説明する。
図25は、実施の形態4に従う通信制御装置(コントローラ)を含む通信システムの全体構成を説明するブロック図である。
図25を図1と比較して、実施の形態4では、コントローラ100と、各クライアント機器(電気機器30)との間に、無線ホームネットワーク20に用いられる無線通信とは異なる通信経路50が形成される点で異なる。たとえば、通信経路50は、所定のコネクタ間を接続する通信ケーブルを経由する有線通信によって構成することができる。実施の形態4では、通信経路50は、ケーブル接続された1個のクライアント機器(電気機器30)およびコントローラ100間で接続設定のための相互通信に使用される。図25のその他の部分の構成は図1と同様であるので、詳細な説明は繰り返さない。
図26は、図25に示された実施の形態4に従うコントローラ100の構成を説明するブロック図である。
図26を図2と比較して、実施の形態4では、コントローラ100は、通信経路50を用いて通信するための通信部121をさらに有する。通信部121は、たとえば、通信ケーブル端部のプラグと嵌合するコネクタ(図示せず)を含んで構成される。図26のその他の部分の構成は、図2と同様であるので詳細な説明は繰り返さない。
図27は、実施の形態4に従うコントローラにおける通信手法の選択処理を説明するフローチャートである。
図27を参照して、コントローラ100の制御部110は、通信が起動されると(ステップS500のYES判定時)、通信手法を選択するためにステップS510以降の処理を実行する。制御部110は、ステップS510により、コントローラ100が接続受付状態であるか否かを判定する。制御部110は、接続受付状態のとき(S510のYES判定時)には、ステップS520により、通信部121を選択する。これにより、接続受付状態では、コントローラ100は、通信経路50により、クライアント機器(電気機器30)を含む外部機器と通信する。一方で、制御部110は、接続不可状態のとき(S510のNO判定時)には、ステップS530により、通信部120を選択する。これにより、接続受付状態以外では、コントローラ100は、通信部120によって、外部機器と通信する。
図28は、実施の形態4における電気機器(クライアント機器)側の概略構成を説明するブロック図である。
図28を図3と比較して、実施の形態4では、電気機器30(クライアント機器)側において、通信アダプタ40は、通信経路50を用いて通信するための通信部43をさらに有する。通信部43は、通信部121(図26)と同様に、たとえば、通信ケーブル端部のプラグと嵌合するコネクタ(図示せず)を含んで構成される。図28のその他の部分の構成は、図3と同様であるので詳細な説明は繰り返さない。
図29は、図28に示された通信アダプタ40における通信手法の選択処理を説明するフローチャートである。
図29を参照して、通信アダプタ40の通信制御部44は、通信が起動されると(S550のYES判定時)、通信手法を選択するためにステップS560以降の処理を実行する。通信制御部44は、ステップS560により、コントローラ100が接続設定処理中であるか否かを判定する。たとえば、通信制御部44は、接続要求操作部48に対するユーザ操作が検知されたタイミング(図6のS200のYES判定タイミング)、設定接続の確立または失敗が認識されるタイミング(図6のS240またはS250の処理タイミング)までの間、接続設定処理中であると判定することができる。
通信制御部44は、接続設定処理中(S560のYES判定時)には、ステップS570により、通信部43を選択する。これにより、接続設定処理中に、通信アダプタ40(すなわち、クライアント機器)は、通信経路50によりコントローラ100と通信する。一方で、通信制御部44は、接続設定処理中でないとき(S560のNO判定時)には、ステップS580により、通信部41を選択する。これにより、接続設定確立後を含んで、接続設定処理以外では、通信アダプタ40(クライアント機器)は、通信部121によって、外部機器と通信する。
この結果、実施の形態4に従うコントローラを含む通信システムでは、接続設定処理時には、通信部43(通信アダプタ40)および通信部121(コントローラ100)の間に形成される通信経路50によって、クライアント機器(電気機器30)およびコントローラ100の間での通信が実行される。したがって、クライアント機器(電気機器30)でのユーザ操作に応じた、コントローラ100への接続設定の要求信号の出力(図6のS210)、および、接続設定に必要な情報の送受信(図5のS150および図6のS220)は、通信経路50を用いて実行される。
通信経路50では、コントローラ100と通信するクライアント機器(電気機器30)を特定することが可能である。この結果、通信部120によって接続設定に係る通信を実行する場合と比較して、上述したような、意図しないクライアント機器との間で接続設定が確立されることを防止できる。
なお、実施の形態4に従うコントローラを含む通信システムにおいても、実施の形態1と同様に、1個のクライアント機器との間での接続設定の終了(確立または失敗)毎に接続受付が新たに開始される。したがって、1個のクライアント機器の接続設定が終了すると、通信アダプタ40(クライアント機器側)において、通信経路50を形成するためのケーブルの接続先を新たなクライアント機器に順次変更すれば、コントローラ100側での操作を要することなく、新たなクライアント機器の接続設定を順次実行できる。
したがって、実施の形態4によれば、接続受付状態が連続することによる実施の形態1の効果に加えて、長期間継続さえる接続受付状態の期間中に、意図しないクライアント機器との間で接続設定が確立されることを防止できる。
なお、通信経路50については、通信先を確実に特定する目的からは、ケーブルの嵌合作業を伴う有線通信の適用が好ましい。ただし、ごく近距離間の通信によって接続設定が実行される際に対応するために、比較的近距離、または、指向性の高い無線通信によって、通信経路50を形成することも可能である。たとえば、NFC(Near Field Communication)や赤外線通信によって、通信経路50を形成してもよい。この場合には、これらの通信のためのインターフェイスを、コントローラ100および通信アダプタ40(クライアント機器側)の各々に配置する必要がある。
実施の形態4では、接続設定の完了後には、当該クライアント機器(電気機器30)およびコントローラ100は、通信部120および通信部41を用いた無線ホームネットワーク20を経由して、相互に通信する。すなわち、実施の形態4では、通信経路50を用いる通信部121が「第1の通信部」の一実施例に対応し、接続設定確立後に用いられる通信部120は「第2の通信部」の一実施例に対応する。
なお、実施の形態4では、通信経路50が使用される接続設定処理において、電波強度不足による通信不良が発生する可能性は低い。このため、実施の形態2または3で説明した通信状態(電波強度)診断は、接続設定処理時には基本的には不要となる。しかしながら、接続設定確立後に無線ホームネットワーク20を経由した通信が行われる場面では、実施の形態2または3で説明した通信状態診断を実行することが好ましい。このようにすると、一旦接続設定が確立された後に電波状況が悪化した場合にも、電波強度の低下による通信状態の悪化をユーザに対して通知できる。
あるいは、変形例として、実施の形態4とは逆の発想で、接続設定の際にコントローラ100から情報を送信する際の電波を、一定範囲内のクライアント機器(電気機器)でのみ受信可能な態様としてもよい。たとえば、コントローラ100は、接続受付状態の起動時には、接続設定確立後(すなわち、接続不可状態)と比較して、低出力電力および/または低周波数の電波を用いて、たとえば、ビーコンにより接続設定のための情報を送信する。
電波は、出力電力が低下すると壁等の透過能力が低下し、低周波化すると直進性が低下する。したがって、接続受付状態において、上記の低電力化および/または低周波化が適用されたビーコンによって、コントローラ100から接続設定のための情報を送信すると、隣家のクライアント機器(電気機器30)では接続設定のための情報の受信が困難になる。この結果、意図しないクライアント機器との間で接続設定が確立されることを防止できる。また、ビーコンを用いることにより、複数のクライアント機器(電気機器30)に対して同時に接続設定を実行できるので、コントローラ100に対して多数のクライアント機器(電気機器30)の接続設定を連続的に実行する際の作業負荷を軽減することができる。
なお、以上で説明した複数の実施の形態およびその変形例について、各実施の形態または変形例で説明された構成または制御を矛盾の無い範囲内で適宜組合わせることは、出願当初から予定されている点について確認的に記載する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
5 エネルギ管理システム、10 通信システム、15 操作端末、16 表示部(操作端末)、17 表示項目、18 リスト、20 無線ホームネットワーク、30 電気機器、31 機器部、32 センサ、35 制御部(電気機器)、37 機器操作部、40 通信アダプタ、41〜43 通信部(通信アダプタ)、44 通信制御部、45 メモリ(通信アダプタ)、46 測定部(通信アダプタ)、47 表示部(LED)、48 接続要求操作部、50 通信経路、100 コントローラ、101 起動条件、102,103 再開条件、105,107 遷移条件、110 制御部、115 メモリ、120,121,140 通信部、125 測定部、130 接続設定操作部、131 ソフトスイッチ、137 表示LED、160 通信バス。
Claims (14)
- 複数のクライアント機器との間で無線通信ネットワークを形成するための通信制御装置であって、
前記複数のクライアント機器の各々と通信するように構成されて第1の通信部と、
前記複数のクライアント機器の各々の前記無線通信ネットワークへの接続設定の要求信号を受付可能とする第1のモードを起動するための第1のユーザ操作を受けるように構成された操作部と、
前記操作部への前記第1のユーザ操作に応じて前記第1のモードを起動して接続受付を開始し、前記接続受付の開始後に前記第1の通信部が前記要求信号を受信すると、前記第1の通信部を用いて前記複数のクライアント機器のうちの前記要求信号を発生した1つのクライアント機器との間で前記接続設定を実行するように構成された制御部とを備え、
前記要求信号は、前記複数のクライアント機器の各々における第2のユーザ操作に応じて出力され、
前記制御部は、前記第1のモードにおいて、所定の遷移条件が成立すると、前記第1のモードから前記要求信号を受付不能とする第2のモードへのモード遷移を実行する一方で、前記遷移条件が成立するまでの間は、前記要求信号に応じて前記1つのクライアント機器との間で前記接続設定が確立されたとき、または、前記複数のクライアント機器のうちのいずれとも前記接続設定が確立されることなく、前記接続受付の開始から所定の第1のタイムアウト時間が経過したときに、新たな前記接続受付を開始して前記第1のモードを維持し、
前記遷移条件は、前記第1のモードが起動されてからの経過時間が前記第1のタイムアウト時間も長い所定の第2のタイムアウト時間に達した場合、または、前記第1のモードが起動されてから前記接続受付が開始された回数が所定の複数回に達した場合に成立する、通信制御装置。 - 前記第1の通信部は、前記無線通信ネットワークで用いられる通信プロトコルに従って前記複数のクライアント機器の各々と無線通信するように構成され、
前記第1の通信部は、前記複数のクライアント機器の各々との間での、前記接続設定のための通信および前記接続設定の確立後における通信の各々に用いられる、請求項1記載の通信制御装置。 - 前記制御部は、前記第1のモードにおいて、前記第1の通信部が前記複数のクライアント機器のうちの複数個からの前記要求信号を重複して受信した場合には、前記モード遷移を実行するとともに、前記第1のモードの終了をユーザに対して通知する、請求項2記載の通信制御装置。
- 前記第1の通信部による無線通信の電波強度を測定するように構成された測定部をさらに備え、
前記制御部は、前記接続設定のための通信、または、前記接続設定のための通信と前記接続設定の確立後における通信との両方において、前記測定部によって測定された前記電波強度が第1の閾値よりも低下すると、前記第1の通信部と通信中のクライアント機器と前記通信制御装置の間での通信状態が悪いことを示す第1の情報をユーザに通知する、請求項2記載の通信制御装置。 - 前記制御部は、ユーザが視認可能な態様で情報を表示するように構成された表示部に対して表示データを供給するように構成され、
前記制御部は、前記電波強度が前記第1の閾値よりも低下すると、前記第1の情報と、前記通信中のクライアント機器と前記通信制御装置との間のレイアウト改善をユーザに促す第2の情報とを、前記表示部を用いてユーザに通知する、請求項4記載の通信制御装置。 - 前記制御部は、前記接続設定のための通信、または、前記接続設定のための通信と前記接続設定の確立後における通信との両方において、前記測定部によって測定された前記電波強度が、前記第1の閾値よりも低い第2の閾値よりも低下すると、前記通信中のクライアント機器と前記通信制御装置との間の接続を解除するとともに、当該接続の解除を通知する第3の情報をユーザにさらに通知する、請求項4または5記載の通信制御装置。
- 前記無線通信ネットワークで用いられる通信プロトコルに従って前記複数のクライアント機器の各々と無線通信する第2の通信部をさらに備え、
前記第1の通信部は、有線通信、または、前記第2の通信部による無線通信と比較して、指向性が高く、かつ、通信距離が短い無線通信によって、前記複数のクライアント機器の各々と通信し、
前記接続設定の確立後における前記複数のクライアント機器の各々との通信には、前記第2の通信部が用いられる、請求項1記載の通信制御装置。 - 複数のクライアント機器との間で無線通信ネットワークを形成するための通信制御装置の制御方法であって、前記通信制御装置は、前記複数のクライアント機器の各々と通信するための通信部と、第1のユーザ操作を受ける操作部と、コンピュータを有する制御部とを含み、
前記制御方法は、
前記操作部に対する前記第1のユーザ操作を検知すると、前記複数のクライアント機器の各々の前記無線通信ネットワークへの接続設定の要求信号を受付可能とする第1のモードを起動するステップと、
前記第1のモードの起動に応じて接続受付を開始するステップと、
前記接続受付の開始後において、前記通信部が前記複数のクライアント機器のうちの1つのクライアント機器において第2のユーザ操作に応じて生成された前記要求信号を受信すると、前記1つのクライアント機器との間で前記接続設定を実行するステップと、
前記第1のモードにおいて、所定の遷移条件が成立すると前記第1のモードから前記要求信号を受付不能とする第2のモードへのモード遷移を実行する一方で、前記遷移条件が成立するまでの間は、前記要求信号に応じて前記1つのクライアント機器との間で前記接続設定が確立されたとき、または、前記複数のクライアント機器のうちのいずれとも前記接続設定が確立されることなく、前記接続受付の開始から所定の第1のタイムアウト時間が経過したときに、新たな前記接続受付を開始して前記第1のモードを維持するステップとを備え、
前記遷移条件は、前記第1のモードが起動されてからの経過時間が前記第1のタイムアウト時間も長い所定の第2のタイムアウト時間に達した場合、または、前記第1のモードが起動されてから前記接続受付が開始された回数が所定の複数回に達した場合に成立する、制御方法。 - 複数のクライアント機器との間で無線通信ネットワークを形成するための通信制御装置を制御するプログラムであって、前記通信制御装置は、前記複数のクライアント機器の各々と通信するように構成された通信部と、第1のユーザ操作を受けるように構成された操作部と、コンピュータを有する制御部とを含み、
前記プログラムは、
前記操作部に対する前記第1のユーザ操作を検知すると、前記複数のクライアント機器の各々の前記無線通信ネットワークへの接続設定の要求信号を受付可能とする第1のモードを起動するステップと、
前記第1のモードの起動に応じて接続受付を開始するステップと、
前記接続受付の開始後において、前記通信部が前記複数のクライアント機器のうちの1つのクライアント機器において第2のユーザ操作に応じて生成された前記要求信号を受信すると、前記1つのクライアント機器との間で前記接続設定を実行するステップと、
前記第1のモードにおいて、所定の遷移条件が成立すると前記第1のモードから前記要求信号を受付不能とする第2のモードへのモード遷移を実行する一方で、前記遷移条件が成立するまでの間は、前記要求信号に応じて前記1つのクライアント機器との間で前記接続設定が確立されたとき、または、前記複数のクライアント機器のうちのいずれとも前記接続設定が確立されることなく、前記接続受付の開始から所定の第1のタイムアウト時間が経過したときに、新たな前記接続受付を開始して前記第1のモードを維持するステップとを前記コンピュータに実行させ、
前記遷移条件は、前記第1のモードが起動されてからの経過時間が前記第1のタイムアウト時間も長い所定の第2のタイムアウト時間に達した場合、または、前記第1のモードが起動されてから前記接続受付が開始された回数が所定の複数回に達した場合に成立する、プログラム。 - 複数のクライアント機器と、
前記複数のクライアント機器との間で無線通信ネットワークを形成するように構成された通信制御装置とを備え、
前記通信制御装置は、
前記複数のクライアント機器の各々と通信するように構成された第1の通信部と、
前記複数のクライアント機器との間で接続設定を実行するための第1のユーザ操作を受けるように構成された第1の操作部とを含み、
前記複数のクライアント機器の各々は、通信アダプタを経由して前記通信制御装置と通信するように構成され、
前記複数のクライアント機器の各々は、
前記無線通信ネットワークに対する前記接続設定を要求するための第2のユーザ操作を受けるように構成された第2の操作部と、
前記第2のユーザ操作を検知すると、前記通信アダプタを用いて前記接続設定の要求信号を出力するように構成された通信制御部とを含み、
前記通信制御装置は、
前記第1のユーザ操作に応じて前記要求信号を受付可能とする第1のモードを起動して接続受付を開始するとともに、前記接続受付の開始後に前記第1の通信部が前記要求信号を受信すると、前記第1の通信部を用いて前記複数のクライアント機器のうちの前記要求信号を発生した1つのクライアント機器との間で前記接続設定を実行するように構成された制御部をさらに含み、
前記制御部は、前記第1のモードにおいて、所定の遷移条件が成立すると、前記第1のモードから前記要求信号を受付不能とする第2のモードへのモード遷移を実行する一方で、前記遷移条件が成立するまでの間は、前記要求信号に応じて前記1つのクライアント機器との間で前記接続設定が確立されたとき、または、前記複数のクライアント機器のうちのいずれとも前記接続設定が確立されることなく、前記接続受付の開始から所定の第1のタイムアウト時間が経過したときに、新たな前記接続受付を開始することによって前記第1のモードを維持し、
前記遷移条件は、前記第1のモードが起動されてからの経過時間が前記第1のタイムアウト時間も長い所定の第2のタイムアウト時間に達した場合、または、前記第1のモードが起動されてから前記接続受付が開始された回数が所定の複数回に達した場合に成立する、通信システム。 - 前記第1の通信部は、前記無線通信ネットワークで用いられる通信プロトコルに従って前記通信アダプタと無線通信するように構成され、
前記第1の通信部は、前記複数のクライアント機器の各々との間での、前記接続設定のための通信および前記接続設定の確立後における通信の各々に用いられる、請求項10記載の通信システム。 - 前記無線通信ネットワークで用いられる通信プロトコルに従って前記通信アダプタと無線通信するように構成された第2の通信部をさらに備え、
前記通信アダプタは、前記第1の通信部および前記第2の通信部の両方と通信可能に構成され、
前記第1の通信部は、有線通信、または、前記第2の通信部による無線通信と比較して、指向性が高く、かつ、通信距離が短い無線通信によって、前記通信アダプタと通信し、
前記接続設定の確立後における前記通信アダプタとの通信には、前記第2の通信部が用いられる、請求項10記載の通信システム。 - 通信制御装置との間で無線通信ネットワークを形成する複数のクライアント機器の各々に対応して設けられる通信アダプタであって、
前記通信制御装置との間で無線通信するように構成された通信部と、
前記通信部による無線通信の電波強度を測定するように構成された測定部と、
ユーザ操作に応じて、前記複数のクライアント機器のうちの対応する1つのクライアント機器の前記無線通信ネットワークへの接続設定の要求信号を、前記通信部を用いて前記通信制御装置へ出力する通信制御部と、
前記通信制御部によって表示態様が制御されるように構成された表示部とを含み、
前記通信制御装置は、前記複数のクライアント機器の各々からの前記要求信号を受付可能とする第1のモードがユーザによって起動されると接続受付を開始して、前記接続受付の開始後に前記要求信号が受信されると、前記複数のクライアント機器のうちの前記要求信号を発生した1つのクライアント機器との間で前記接続設定を実行し、かつ、前記第1のモードにおいて、所定の遷移条件が成立すると、前記第1のモードから前記要求信号を受付不能とする第2のモードへのモード遷移を実行する一方で、前記遷移条件が成立するまでの間は、前記要求信号に応じて前記1つのクライアント機器との間で前記接続設定が確立されたとき、または、前記複数のクライアント機器のうちのいずれとも前記接続設定が確立されることなく、前記接続受付の開始から所定の第1のタイムアウト時間が経過したときに、新たな前記接続受付を開始することによって前記第1のモードを維持するように構成され、
前記遷移条件は、前記第1のモードが起動されてからの経過時間が前記第1のタイムアウト時間も長い所定の第2のタイムアウト時間に達した場合、または、前記第1のモードが起動されてから前記接続受付が開始された回数が所定の複数回に達した場合に成立し、
前記通信制御部は、
前記要求信号の出力に応じて前記表示部を第1の表示態様に制御し、
前記要求信号に応じて前記通信制御装置から送信された、前記接続設定のための情報の受信時において、前記測定部によって測定された前記電波強度が第1の閾値よりも低下すると、前記表示部を前記第1の表示態様とは異なる第2の表示態様に制御する、通信アダプタ。 - 前記通信制御部は、前記接続設定のための情報の受信時において、前記測定部によって測定された前記電波強度が、前記第1の閾値よりも低い第2の閾値よりも低下すると、前記通信制御装置との間の接続を解除するとともに、前記表示部を前記第1および第2の表示態様とは異なる第3の表示態様に制御する、請求項13記載の通信アダプタ。
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