JP2000209653A - 無線電話装置 - Google Patents

無線電話装置

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JP2000209653A
JP2000209653A JP11008866A JP886699A JP2000209653A JP 2000209653 A JP2000209653 A JP 2000209653A JP 11008866 A JP11008866 A JP 11008866A JP 886699 A JP886699 A JP 886699A JP 2000209653 A JP2000209653 A JP 2000209653A
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transmission
transmission data
data
wireless telephone
telephone device
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Application number
JP11008866A
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English (en)
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Naoki Tamura
直樹 田村
Hiroshi Narasaki
博司 楢崎
Takashi Fukushima
高司 福島
Eiji Takahashi
英二 高橋
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 無線電話による従来のデータ送信において
は,複数の送信待ちデータの順次送信が行われていた
が,回線が頻繁に切断されるような電波状況で大きなサ
イズの送信データが選択されると,送信完了までにレジ
ュームが何度も繰り返され,無駄が多かった。 【解決手段】 接続時間予測部7および送信データ決定
/リンク判定部8により、次の送信データを選択し、不
安定な回線状況においても効率的なデータ送信を可能と
する。また,このとき,送信途中で切断された送信デー
タの未送信部分についても他の送信待ちデータと同様に
取り扱う。これにより,例えば回線が頻繁に切断される
ような電波状況で大きなサイズの送信データが送信され
ている場合などには,送信が完了する前であっても他の
急ぎの送信データを優先させるような制御が可能であ
り,効率的なデータ送信が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,基地局を介して無
線によりデータ通信を行う無線電話装置に係り,例えば
簡易型携帯電話(PHS)等を用いてデータの送受信を
行う無線電話装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ディジタル携帯電話(PDC),簡易型
携帯電話(PHS)などの無線電話や携帯型情報端末
(例えばミニノート型パソコン)等の急激な普及によ
り,出先や移動中の電車の中などでデータ通信を行う,
いわゆるモバイル通信が盛んに行われるようになってき
た。しかしながら,PHS等の無線電話を用いたデータ
通信は,有線によるデータ通信と比べて通信品質が不安
定であり,移動による環境条件の変化に伴って通信品質
が大きく変化したり,或いは通信ができたりできなかっ
たりといった様々な状態に遷移するという欠点があり,
有線によるデータ通信ほど容易ではない。このような通
信品質の不安定性に対し,従来はユーザが電話機に表示
される通信状態のレベルを示すいわゆる「アンテナ本
数」などの簡易的な情報を参照し,ユーザ自身が通信可
能か否かを判断し,通信可能であれば電話番号入力や認
証処理に対する入力や発呼作業を手動で行っていた。ま
た,通信中に回線が切断した場合には,通信可能エリア
に移動したところで再度手動による発呼作業を行ってい
た。このように,従来はユーザに対して極めて煩雑な作
業が要求されていた。このようなことから,通信可能エ
リア内に入った時に予め設定された手順に従って全て自
動でデータ通信を行うことのできる電話装置の実現が期
待されていた。上記のような要請に応えるべく,例えば
特開平7−107548号公報,特開平8−34030
8号公報等には,基地局から発せられている制御信号の
電界強度を検出手段により監視させると共に,この電界
強度が所定のレベル以上の値をとるとき,通信品質が良
いと判断して自動的に発呼処理を実行させる技術が提案
されている。これにより,通信品質が良い場合に限って
発呼処理を自動実行させることが可能となり,煩わしい
手続を手動で行うことなく,効率的にデータ通信を行う
ことが可能になるとしている。また,例えば複数の送信
待ちデータがある場合には,予め定められた順序(例え
ば要求順,優先度順など)に従って順次送信が行われて
いた。また,データ送信中に電波状態が悪化して回線が
自然切断された場合には,次の回線接続時に上記切断時
に送信中であったフレームから送信を再開する,いわゆ
るレジューム機能により,通信の無駄をできるだけ抑え
る工夫がなされていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,上記従
来の無線電話装置では,予め定められた順序に従って順
次送信が行われるため,例えば回線が頻繁に切断される
ような電波状況で大きなサイズの送信データが選択され
ると,送信完了までにレジュームが何度も繰り返され,
非常に無駄が多くなる。このような場合,上記大きなサ
イズの送信データが特に緊急を要するものでなければ,
その他のサイズの小さい送信データを先に送信すべきで
ある。また,上記従来の無線電話装置では,データ送信
の相手先が常に決まっていることが前提であり,送信デ
ータ毎に相手先が異なるようなデータ通信を可能にする
ものではなかった。本発明は上記事情に鑑みてなされた
ものであり,通信状況に柔軟に対応することによって常
に効率の良いデータ送信を可能とし,複数の相手先に対
するデータ送信にも対応可能な無線電話装置を提供する
ことを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に第1の発明は,基地局を介して無線によりデータ通信
を行う無線電話装置において,上記基地局と接続した場
合にその接続状態を維持しうる時間を予測する接続時間
予測手段と,上記接続時間予測手段で得られた予測接続
時間に基づいて,複数の送信データの中から次に送信す
る送信データを選択する送信データ選択手段とを具備し
てなることを特徴とする無線電話装置として構成されて
いる。また,第2の発明は,基地局を介して無線により
データ通信を行う無線電話装置において,ある送信デー
タの送信途中で通信が切断された場合に,後の再送信の
機会に上記送信データの未送信部分のみを送信するレジ
ューム手段と,送信途中で通信が切断された送信データ
の未送信部分を含む複数の送信データの中から次に送信
する送信データを選択する送信データ選択手段とを具備
してなることを特徴とする無線電話装置として構成され
ている。更に,第3の発明は基地局を介して無線により
データ通信を行う無線電話装置において,各送信データ
毎の送信先を示す情報を含む送信データ情報記憶手段を
具備し,上記送信データ情報記憶手段に記憶された上記
送信先情報を参照して,所定の送信データの送信先に対
する発呼処理を行うことを特徴とする無線電話装置とし
て構成されている。以下,第4の発明は上記第1,第2
の発明の構成要件を同時に具備する発明,第5の発明は
上記第1,第3の発明の構成要件を同時に具備する発
明,第6の発明は上記第2,第3の発明の構成要件を同
時に具備する発明,第7の発明は上記第1〜第3の発明
の構成要件を同時に具備する発明である。上記第1,第
2,第4〜第7の発明における上記送信データ選択手段
は,上記予測接続時間に加えて,例えば各送信データの
送信に必要な時間,各送信データの送信完了期限までの
残り時間,各送信データに対して任意に設定された優先
順位等を参照して次に送信する送信データを選択するよ
うに構成できる。更に,上記第1〜第7の発明におい
て,送信データの送信に際し,実際に発呼するか否かを
判断するリンク判定手段を具備することが望ましい。こ
こで,上記リンク判定手段は,例えば所定のコストが所
定の閾値を下回っている場合に発呼可と判断するように
構成できる。更に,上記所定の閾値を,送信データの送
信完了期限が近づくにつれてその値が増加するように設
定すれば,コストの低減と期限管理とを加味した発呼判
断が可能となる。また,上記所定のコストとしては,例
えば送信データの送信に要する予想送信時間を予測接続
時間で除した値を用いることができるが,更に前回の通
信履歴を加味することにより,実際の通信状況に応じた
より効率的なデータ送信が可能となる。
【0005】
【作用】上記第1,第4,第5,第7の発明によれば,
複数の送信データの中から,その時の予測接続時間に対
して最も効率的となる送信データが選択される。例え
ば,予測接続時間が比較的短い場合には,緊急を要する
データが存在しないかぎりなるべく小さな送信データが
優先して送信される。これにより,通信状態が不安定な
無線電話においても無駄のない効率的なデータ送信が可
能となる。また,上記第2,第4,第6,第7の発明に
よれば,送信途中で通信が切断された送信データの未送
信部分も,他の送信待ちデータと同様に待ち行列に加え
られ,その時点で最も効率的となる送信データが選択さ
れる。即ち,送信途中で通信が切断された場合でも,次
に回線が接続された際にはその続きから送信が開始され
るとは限らない。これにより,例えば回線が頻繁に切断
されるような電波状況で大きなサイズの送信データが長
時間にわたってレジュームを繰り返しながら送信されて
いる場合などには,送信が完了する前であっても送信完
了期限が迫ってきた他の送信データを優先させるような
制御が可能であり,効率的なデータ送信が可能となる。
また,上記第3,第5,第6,第7の発明によれば,送
信を開始する際には,その送信データの送信先を示す情
報が参照され,それに基づいて発呼処理が行われる。従
って,例えば複数の送信相手先に対する送信データを,
その送信順序に関わらず正しく送信することが可能とな
る。
【0006】
【発明の実施の形態】以下,添付図面を参照して,本発
明の実施の形態及び実施例につき説明し,本発明の理解
に供する。尚,以下の実施の形態及び実施例は,本発明
を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定
する性格のものではない。ここに,図1は本発明の実施
の形態に係る無線電話装置A1の概略構成を示すブロッ
ク図,図2は上記無線電話装置A1による通信制御処理
手順の一例を示すフローチャート(前半),図3は上記
無線電話装置A1による通信制御処理手順の一例を示す
フローチャート(後半),図4は基地局IDの変化周期
に基づく移動状態推定テーブルと,電界強度の平均,分
散に基づく接続時間予測テーブル,及びその対応関係の
一例を示す図,図5は電界強度の平均,分散に基づく接
続時間予測テーブルの一例を示す図,図6は図5に示す
接続時間予測テーブルを用いた二値判別による接続時間
判別方法の説明図,図7は送受信データ情報の一例を示
す図,図8は納期までの残余時間によって変化するコス
ト閾値の設定例,図9は電波強度とフレームサイズとの
対応を設定したテーブルの一例,図10は実施例に係る
無線電話装置A2の概略構成を示すブロック図,図11
は上記無線電話装置A2による通信制御処理手順の一例
を示すフローチャート,図12は電界強度の平均,分散
に基づく移動状態推定テーブルと,電界強度の平均,分
散に基づく接続時間予測テーブル,及びその対応関係の
一例を示す図,図13は基地局IDの変化周期に基づく
接続時間予測テーブルの一例を示す図,図14はニュー
ラルネットワークを用いた接続時間予測の説明図であ
る。本実施の形態では,上記第7の発明の一実施例につ
いて説明する。
【0007】本実施の形態に係る無線電話装置A1は,
図1に示す如く,基地局Pを介して無線通信を行うPH
S等の電話機1と,該電話機1に接続されたワイヤレス
エージェント部WAとで構成されている。更に,上記ワ
イヤレスエージェント部WAは,データ通信制御部2
(レジューム手段の一例),アプリケーション3,電界
強度検出部4,基地局ID検出部5,移動状態推定部
6,接続時間予測部7(接続時間予測手段に相当),送
信データ決定/リンク判定部8(送信データ選択手段,
及びリンク判定手段の一例),送受信データ情報記憶部
9(送信データ情報記憶手段に相当),フレームサイズ
決定部10,及び通信切断部11で構成されている。上
記ワイヤレスエージェント部WAは,例えば,上記構成
各部の処理手順を記述したプログラムが搭載されたミニ
ノート型パソコン等の携帯情報機器であり,上記電話機
1とは例えばPCカード等のインターフェイスを介して
接続される。尚,上記ワイヤレスエージェント部WAの
一部若しくは全てを上記電話機1に内蔵してもよく,逆
に上記ワイヤレスエージェント部WAを構成する携帯情
報機器内に電話機1の機能を内蔵してもよい。
【0008】上記電話機1は,従来からの一般的な通信
機能の他に,上記ワイヤレスエージェント部WAからの
問い合わせに対し,上記基地局Pから受信した制御信号
の電界強度や,上記制御信号中に含まれる上記基地局の
ID情報を返答する機能を有している。上記データ通信
制御部2は,上記電話機1との間のデータのやり取りを
はじめ,上記ワイヤレスエージェント部WAによるデー
タ通信を集中的に制御する。また,あるデータの送信中
に通信が切断された場合には,そのデータの再送信時に
上記切断時に送信中であったフレームから送信を再開す
るレジューム機能を有している。上記アプリケーション
3は,例えば電子メールプログラムなど,通信を伴う処
理を行うアプリケーションプログラムであり,上記デー
タ通信制御部2に対して任意のデータの送信要求を出力
する。上記電界強度検出部4は,上記データ通信制御部
2を介して上記電話機1に対して上記電界強度の要求信
号を出力し,その返答として出力される上記電界強度を
受け取って所定時間分蓄積する。上記基地局ID検出部
5は,上記データ通信制御部2を介して上記電話機1に
対して上記基地局IDの要求信号を出力し,その返答と
して出力される上記基地局IDを受け取って所定時間分
蓄積する。上記移動状態推定部6は,上記基地局ID検
出部5から上記基地局IDを受け取って蓄積し,これに
基づいて当該無線電話装置A1の移動速度を推定する。
上記接続時間予測部7は,上記電界強度検出部4から上
記電界強度の情報を受け取り,これと上記移動状態推定
部6で推定された移動速度とに基づいて,今基地局Pと
の間で接続を行った場合にその接続が継続できる時間
(接続時間という)を予測する。上記送受信データ情報
記憶部9には,上記アプリケーション3から上記データ
通信制御部2に対して出力された送信要求に基づく送信
データ情報と,他の端末との間での送受信データ交換
(後述する)によって受信した受信データ情報とが,図
7に示すような送受信データ情報として記憶される。上
記送信データ決定/リンク判定部8は,上記接続時間予
測部7で予測された接続時間に基づいて,上記送受信デ
ータ情報記憶部9に記憶されている1又は複数の送信デ
ータの送信順序を決定すると共に,その待ち行列の先頭
のデータを送信するための発呼を行うか否かを判断し,
その結果を上記データ通信制御部2に出力する。上記フ
レームサイズ決定部10は,データの送信開始前,及び
データ送信中に,上記電界強度検出部4で検出される電
界強度に基づいてフレームサイズを決定し,上記データ
通信制御部2に指示する。上記通信切断部11は,デー
タ送信中に上記電界強度検出部4で検出される電界強度
等に基づいてこのままデータ送信を続けるべきか否かを
判定し,続けるべきではないと判断した場合には現在の
通信を積極的に切断する。
【0009】続いて,以上のような構成を有する無線電
話装置A1による通信制御処理の手順を,図2及び図3
に示すフローチャートに従って説明する。尚,アプリケ
ーション3からデータ通信制御部2に対して既に複数の
データの送信要求が出され,それら送信データの情報が
上記送受信データ情報記憶部9内に,図7に示すような
形で登録されているものとする。まず,基地局ID検出
部5と電界強度検出部4は,電話機1からそれぞれ基地
局IDと電界強度の情報を逐次受け取り,蓄積する(ス
テップS1)。上記基地局IDと上記電界強度とが所定
時間分(例えば,基地局IDで60秒間,電界強度で1
0秒間程度)継続して蓄積されると,続いて,移動状態
推定部6により,上記基地局ID検出部5に蓄積された
所定時間分の基地局IDの変化周期ωi (iは現在時
刻)が例えば次式により計算される(ステップS2→S
3)。
【数1】 そして,得られた変化周期と,予め用意された基地局I
Dの変化周期と移動速度の対応テーブルとを用いて,現
在の移動速度が推定される(ステップS4)。Tを60
(秒)としたときの上記対応テーブルの一例を図4(上
図)に示す。同テーブルに示すように,基地局IDの変
化周期が短いほど,即ち短い周期で次々と相手の基地局
が切り替わるほど,移動速度が速いと推定できる。ま
た,上記ステップS3,S4と並行して,接続時間予測
部7により,上記電界強度検出部4に蓄積された所定時
間分の電界強度の平均mi と分散σi (iは現在時刻)
とが次式により計算される(ステップS5)。
【数2】 続いて,上記接続時間予測部7において,上記移動状態
推定部6で推定された移動速度に基づいて接続時間予測
用のテーブルが選択され(ステップS6),このテーブ
ルと上記算出された電界強度の平均,分散とに基づいて
接続時間が予測される(ステップS7)。
【0010】上記移動速度毎に用意された上記各テーブ
ルは,例えば図5に示すように,電界強度の平均,分散
の2軸グラフであり,この2次元空間が,{接続時間0
秒,10秒,20秒,30秒}の4領域に分けられてお
り,上記電界強度の平均,分散と接続時間とを対応付け
るものとなっている。このように,接続時間予測に電界
強度の平均と分散を用いるのは,例えば平均が同じでも
分散が小さい方が通信状態が安定していると考えられ,
両者を考慮することによってより正確な接続時間予測が
可能となるからである。また,電界強度の平均と分散が
同じであっても,移動速度が異なれば予測される接続時
間も異なると考えられるため,上記のように移動速度毎
に異なるテーブルを用いることによって更に正確な接続
時間予測が可能となる。ここで,図5に示すような接続
時間予測用テーブルを用いた接続時間の判別方法の具体
例として,二値判別による方法を簡単に説明する。ま
ず,図5に示す3本の判別曲線のうち,0秒の領域と1
0秒の領域とを分ける曲線を取り出し,その曲線上に判
別点をとる(図6参照)。そして,上記判別点を所定の
方向に移動させながら,測定値(電界強度の平均,分
散)が次の条件を満たしているか否かを判定する。 測定値の平均 ≧ 判別点の示す平均 且つ 測定値の分散 ≦ 判別点の示す分散 上記判別点が上記曲線上のいずれかの位置において上記
条件を満たせば,上記測定値は上記曲線の右側の領域
(ここでは10秒以上の領域)にあると判定できる。逆
に,上記判別点が上記曲線上の全ての位置において上記
条件を満たさなければ,上記測定値は上記曲線の右側の
領域(ここでは10秒未満の領域)にあると判定でき
る。以上の処理を,上記測定値が存在する領域を特定で
きるまで上記各判別曲線について順次行い,その領域の
属する接続時間を予測接続時間とする。
【0011】以上のような処理により接続時間が予測さ
れると,続いて送信データ決定/リンク判定部8によ
り,上記接続時間予測部7で予測された接続時間に基づ
いて送信待ち状態にあるデータの送信順序を決定する
(ステップS8)。これにより,次に送信を行うデータ
が決定される。ここで,上記ステップS8での送信順序
の決定方法の一例を説明する。まず,上記送受信データ
情報記憶部9内に記憶された送受信データ情報には,例
えば図7に示すように,各送受信データ毎に,各送受信
データの送受信相手の端末ID,データID(相手先端
末毎),データサイズ,転送済データ数,送受信データ
の別,優先度,送信完了期限(以下,納期という)迄の
残余時間等が設定されている。尚,送信データ情報は,
上記アプリケーション3から上記データ通信制御部2に
対して出力された送信要求に基づいて設定される。一
方,受信データ情報は,他の端末と接続された際に必要
に応じて,若しくは所定時間毎にデータ交換することに
よって受信される。尚,本実施の形態はデータ送信につ
いて説明するため,受信データやその受信手順等につい
ての説明は省略する。更に,上記送信データ情報より,
各送信データの送信に要する時間は,上記データサイズ
から転送済データ数を引いた未送信データサイズを通信
速度で割ることによって求められる。尚,通信環境によ
り通信速度は既知であるとする。
【0012】各送信データの送信順序の決定は,例えば
次のような考え方に基づいて行うことができる。 (1) 納期に対して重点を置く場合には,納期までの
残余時間が小さい順に送信順序を決定する。 (2) 納期の管理を必要としない場合には,少しでも
数多くのデータを送信するため,各送信データの送信に
要する時間の短い順に(即ち未送信データサイズの小さ
い順に)送信順序を決定する。 (3) 上記(1),(2)を両立させたい場合,即ち
納期に対して重点を置きつつ,少しでも数多くのデータ
を送信したい場合には,次のようにして送信順序を決定
する。 まずデータ送信に要する時間が短い順に各送信データ
を並べる。 納期までの残余時間に対して所定の閾値を設けてお
き,上記残余時間がこの閾値を下回ったデータを待ち行
列の先頭に移動させる。 (4) 上記接続時間予測部7で予測された接続時間を
有効に利用する場合には,次のようにして送信順序を決
定する。尚,この方法は,レジューム機能がない場合に
は特に有効である。 上記接続時間予測部7で予測された接続時間内で送信
が完了できる(即ち,送信に要する時間が上記接続時間
よりも小さい)データのうち,最大サイズのデータを待
ち行列の先頭とする。 上記接続時間の残余時間(上記接続時間から上記先頭
のデータの送信に要する時間を引いた時間)で送信可能
な1又は複数のデータを選択する。 以下,これを繰り返す。 納期までの残余時間に対して所定の閾値を設けてお
き,上記残余時間がこの閾値を下回ったデータを待ち行
列の先頭に移動させる。 尚,図7に示すように各送信データにその他の優先度が
付与されているような場合には,適宜その優先度を加味
することも可能である。例えば,上記(2),(3)の
場合であれば,まず優先度の高い順に各送信データを並
べ,優先度の同じ送信データが複数存在する場合には送
信に要する時間の短い順に並べるようにしてもよい。以
上のような方法により,その時点で最も適当な送信デー
タが選択されるため,無駄のない効率的なデータ送信が
可能となる。
【0013】以上のような方法で次の送信データが決定
されると,続いて上記送信データ決定/リンク判定部8
により,上記送信データを送信するための発呼を行うか
否かが判断され,その結果が上記データ通信制御部2に
出力される(ステップS9)。ここで,上記発呼を行う
か否かの判断手順の具体例を示す。 1)理想的な条件でのファイル送信時間Tideal (sec)
を次式により求める。 Tideal =(未送信データサイズ(bit) )/(通信速度
(bit/sec)) 2)上記接続時間予測部7で得られた予測接続時間をT
predとする。 3)コストC1 を次式により求める。 C1 =Tideal /Tpred ここで,上記コストC1 は送信完了までに必要な接続回
数に相当し,再接続が多いほど上記コストC1 は大きく
なる。尚,ここでは1回の接続確立にあたって通信以外
の内部処理に必要な時間をコストとして考慮している。 4)現時点でのコストC1 が予め設定された閾値よりも
小さければ発呼を行う。尚,上記閾値は,図8に示すよ
うに納期までの残余時間によって変化するように設定す
ることもできる。また,上記判断手順に,更に過去の通
信履歴を考慮することも可能である。この場合には以下
のような手順となる。 5)前回の通信における実績コストC2 を次式により求
める。 C2 =Tideal /(実際の接続時間(sec) ) 6)実績コストC2 を時間とともに減衰させる次のよう
な関数を定義する。 C(t) =C2 exp(MT) 但し,M:減衰パラメータ,t:前回の回線切断時刻か
らの経過時間 7)上記3)で求めたコストC1 と上記C(t) とに基づ
く次のような合成コストCtotal を求める。 Ctotal =Max {C1 ,C(t) } 8)上記Ctotal を用いて,上記4)と同様の要領で発
呼するか否かを判断する。
【0014】以上説明したような判断手順により,発呼
不可と判断されれば上記ステップS1以下の処理が繰り
返される。一方,上記ステップS9において発呼可と判
断されれば,上記フレームサイズ決定部10において,
上記電界強度検出部4で検出された現在の電界強度に基
づいて,上記送信データの送信に用いるフレームサイズ
が決定される(ステップS10)。上記フレームサイズ
の決定には,例えば図9に示すようなテーブルが用いら
れる。即ち,上記フレームサイズは,電界強度が大きけ
れば小さく,電界強度が小さければ大きく設定される。
これは,電界強度が大きければなるべく大きなフレーム
サイズとで効率よく送信すると共に,上記電界強度の低
下に応じてフレームサイズを小さくすることで,送信途
中で通信が切断された場合の再送データをなるべく少な
くして無駄を最小限に抑えるためである。なお,これ
は,あるデータの送信中に通信が切断された場合に,そ
のデータの再送信時に上記切断時に送信中であったフレ
ームから送信を再開するレジューム機能を有する場合に
特に有効である。上記フレームサイズ決定部10におい
てフレームサイズが決定されると,上記データ通信制御
部2により,送信対象として選択された送信データの送
信相手先端末(上記送受信データ情報記憶部9に記憶さ
れた送受信データ情報が参照される)に対する発呼処理
が自動的に行われる(ステップS11)。このように,
上記送受信データ情報として相手先端末を認識するため
の情報が各送信データ毎に設定されているため,複数端
末に対するデータ送信(及び複数端末からのデータ受
信)を,例えば送信順序等を調整することなく容易に行
うことが可能である。
【0015】上記ステップS11の発呼処理によって送
信相手先端末との回線が接続されると,上記相手先端末
との間で今から送信する送信データに関する送信データ
情報の交換と内容の一致確認が行われ(ステップS1
2),上記ステップS10で設定されたフレームサイズ
でデータ送信が開始される(ステップS13)。データ
送信が開始されると,上記フレームサイズ決定部10
は,上記電界強度検出部4で検出される現在の電界強度
と図9に示すテーブルとを用いてフレームサイズの変更
が必要か否かを常に監視し(ステップS14),適宜フ
レームサイズを変更する(ステップS15)。一方,上
記通信切断部11では,上記電界強度検出部4で検出さ
れる現在の電界強度を監視し,所定の閾値との比較によ
って通信を継続するべきか否かを判断する(ステップS
16)と共に,このまま通信を継続するとコスト等の面
で無駄が多いと判断される場合には,現在の通信を積極
的に切断する(ステップS17)。送信効率の悪い状態
でデータの送信を継続すると,通信エラーの増加によっ
て実質的な送信速度は低下するため,コスト高となって
無駄が多いからである。上記通信切断部11によって
(或いは通信状態の低下によって自然に)通信が切断さ
れると,上記ステップS1に戻って処理が繰り返され
る。このとき,送信途中で送信が中断された上記送信デ
ータについては,送信データ情報(図7)における送信
済データ数が更新された上で,その他の送信待ちデータ
と同様に送信待ち行列に加えられる。即ち,上記ステッ
プS8における送信データの選択に際しては,送信途中
で中断された送信データについてもその他の送信待ちデ
ータと同様に取り扱われる。従って,送信途中で通信が
切断された場合でも,次に回線が接続された際にはその
続きから送信が開始されるとは限らない。これにより,
例えば回線が頻繁に切断されるような電波状況で大きな
サイズの送信データが長時間にわたってレジュームを繰
り返しながら送信されている場合などには,送信が完了
する前であっても送信完了期限が迫ってきた他の送信デ
ータを優先させるような制御が可能であり,効率的なデ
ータ送信が可能となる。上記ステップS14,S15,
S16の処理は,通信が途中で切断されない限り,送信
中のデータの送信が終了するまで繰り返される(ステッ
プS18)。そして,送信中のデータの送信が終了する
と,送信待ちデータが存在するか否かが判断される(ス
テップS19)。送信待ちデータが存在する場合には上
記ステップS1以降の処理が繰り返され,送信待ちデー
タが存在しない場合には一旦処理は終了し,アプリケー
ション3から新たな送信要求があるまで待機状態とな
る。
【0016】以上説明したように,本実施の形態に係る
無線電話装置A1では,複数の送信データの中から,そ
の時の予測接続時間に対して最も効率的となる送信デー
タが選択される。また,送信途中で通信が切断された送
信データの未送信部分も,他の送信待ちデータと同様に
待ち行列に加えられる。従って,通信状態が不安定な無
線電話においても無駄のない効率的なデータ送信が可能
となる。また,送信を開始する際には,その送信データ
の送信データ情報内の送信相手先端末が参照され,それ
に基づいて発呼処理が行われる。従って,例えば複数の
送信相手先に対する送信データを,その送信順序に関わ
らず正しく送信することが可能となる。更に,基地局か
ら受信した制御信号の電界強度に基づいて,送信データ
のフレームサイズが任意の大きさ,即ち通信状況が悪い
場合には小さく,良い場合には大きく設定されるため,
通信状況が良い場合には無駄のない効率的な送信がで
き,通信状況が悪くなって回線が切断されたとしても例
えばレジューム機能によって再送が必要なフレームが小
さく,いずれにしても効率的で無駄のないデータ通信が
可能となる。また,上記電界強度が所定の閾値を下回っ
た場合には,たとえそのまま通信を継続することが可能
であっても上記基地局との接続が積極的に切断され,後
に状況が改善されてから通信が再開される。これによ
り,非効率的なデータ通信を無理に続けることによる無
駄を最小限に抑えることができる。
【0017】
【実施例】上記実施の形態では,第7の発明,即ち第1
〜第3の発明に係る構成要件を全て具備した発明につい
ての実施例を示したが,もちろんそれら構成要件の一部
を別の構成に置き換えることも可能である(第1〜第6
の発明に相当)。また,上記実施の形態では,ステップ
S14におけるフレームサイズ決定部10によるフレー
ムサイズ変更の判断,及びステップS16における通信
切断部11による通信切断の判断を,電界強度に基づい
て行うようにしたが,例えば,一定時間内に送信される
データ量に基づいて判断することもできる。例えば上記
ステップS16においては,一定時間内に送信されるデ
ータ量が所定の閾値を下回ったときに通信継続不可と判
断することも可能である。勿論,上記電界強度に基づく
判断と併用してもよい。
【0018】また,上記実施の形態では,基地局IDを
用いて移動状態(移動速度)推定を行い,更に推定され
た移動速度と電界強度の平均,分散とを用いて接続時間
予測を行い,これに基づいて自動発呼処理を行う例を説
明したが,これについては以下のような変形例が考えら
れる。
【0019】[移動状態推定を省略]移動状態推定を経
ることなく,図4の下図に示す接続時間予測テーブルを
ただ1つ用いて接続時間予測を行うこともできる。この
場合,図1に示す構成図では基地局ID検出部5と移動
状態推定部6とが省略され,図2に示すフローチャート
ではステップS3〜S6が省略される。勿論,この例の
場合には移動状態が考慮されないため,上記実施の形態
の例に比べると接続時間予測の精度は多少なりとも低下
することに注意しなければならない。
【0020】[電界強度の平均と分散を用いた移動状態
推定]上記移動状態推定部6による移動状態(移動速
度)推定を,電界強度検出部4で検出された電界強度に
基づいて行うこともできる。この場合の無線電話装置A
2の構成例を図10に,自動発呼処理のフローチャート
を図11に示す。本無線電話装置A2の自動発呼手順
(図11)において,図2に示す手順と異なるのは,ス
テップS3aにおいて電界強度の平均と分散(ステップ
S5における平均と分散よりも長い区間(例えば60秒
間)での値)を求め,ステップS4aで上記電界強度の
平均と分散に基づいて移動速度を推定する部分のみであ
る。ここで,ステップS4aにおける移動速度の推定
は,例えば図12の上図に示すような移動速度推定テー
ブルを用いて行われる。この移動速度推定テーブルは,
長区間平均と長区間分散の2軸グラフであり,この2次
元空間が,{静止,低速移動,中速移動,高速移動}の
4領域に分けられており,上記電界強度の平均,分散と
移動速度とを対応付けるものとなっている。上記移動速
度推定テーブルを用いて移動速度が推定されると,その
移動速度に基づいて接続時間予測用のテーブルが選択さ
れ(ステップS6),このテーブルと上記算出された電
界強度の平均,分散とに基づいて接続時間が予測される
(ステップS7)が,これ以降は既に説明した図2に示
す手順と同様である。
【0021】[基地局IDの変化周期を用いた接続時間
予測]上記実施の形態,及び各実施例では,接続時間予
測部7による接続時間予測に電界強度の平均と分散とを
用いた例を示したが,これら全ての例において接続時間
予測に基地局IDの変化周期を用いることもできる。即
ち,図2,図11のステップS5において基地局IDの
変化周期を算出すると共に,ステップS6,S7におい
て用いられる接続時間予測用テーブルとして,図5に示
すようなテーブルに代えて,例えば図13に示すよう
な,基地局IDの変化周期と接続時間とを対応付けるテ
ーブルを用いるようにしてもよい。
【0022】以上説明した実施の形態及び実施例に関
し,更に次のような変形例も考えられる。まず,移動状
態推定においては,上述したような基地局IDの変化周
期等を用いる代わりに,加速度センサやGPS等の各種
センサを用いることも可能である。例えば,上記加速度
センサを用いる場合には,加速度センサから出力される
加速度値を一定時間蓄積し,積分することによってその
区間の移動速度が推定できる。またGPSを用いる場合
には,GPSから出力される位置情報を一定時間蓄積
し,その間に移動した距離を求めることでその区間の移
動速度が推定できる。また,電界強度に関する所定の統
計量の例として,平均と分散を用いた例を示したが,上
記統計量としてはこれらに限られるものではない。例え
ば,分散に代えて標準偏差を用いても同様の結果が得ら
れることは言うまでもない。
【0023】また,電界強度の統計量(例えば平均と分
散)を用いた接続時間予測,若しくは移動状態推定にお
いては,上述したようなテーブル(図5,図12)を用
いる方法以外に,例えば上記統計量を入力層とし,接続
時間(若しくは移動状態)を出力層とするニューラルネ
ットワークを用いる方法(図14参照)なども考えられ
る。例えば,図14において,電界強度の平均が25.
7,分散が7.6であったとすると,入力ベクトルXは
例えば次のようになる。 X=(0,0,0,0,0,0,0,0,1,…,0,
1,0,0,…) そして,上記入力ベクトルXに対して例えば出力ベクト
ルYが, Y=(0,1,0,0) として得られたとすると,接続時間予測値は10秒とな
る。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように,第1の発明は,基
地局を介して無線によりデータ通信を行う無線電話装置
において,上記基地局と接続した場合にその接続状態を
維持しうる時間を予測する接続時間予測手段と,上記接
続時間予測手段で得られた予測接続時間に基づいて,複
数の送信データの中から次に送信する送信データを選択
する送信データ選択手段とを具備してなることを特徴と
する無線電話装置として構成されているため,複数の送
信データの中から,その時の予測接続時間に対して最も
効率的となる送信データが選択される。例えば,予測接
続時間が比較的短い場合には,緊急を要するデータが存
在しないかぎりなるべく小さな送信データが優先して送
信される。これにより,通信状態が不安定な無線電話に
おいても無駄のない効率的なデータ送信が可能となる。
また,第2の発明は,基地局を介して無線によりデータ
通信を行う無線電話装置において,ある送信データの送
信途中で通信が切断された場合に,後の再送信の機会に
上記送信データの未送信部分のみを送信するレジューム
手段と,送信途中で通信が切断された送信データの未送
信部分を含む複数の送信データの中から次に送信する送
信データを選択する送信データ選択手段とを具備してな
ることを特徴とする無線電話装置として構成されている
ため,送信途中で通信が切断された送信データの未送信
部分も,他の送信待ちデータと同様に待ち行列に加えら
れ,その時点で最も効率的となる送信データが選択され
る。即ち,送信途中で通信が切断された場合でも,次に
回線が接続された際にはその続きから送信が開始される
とは限らない。これにより,例えば回線が頻繁に切断さ
れるような電波状況で大きなサイズの送信データが長時
間にわたってレジュームを繰り返しながら送信されてい
る場合などには,送信が完了する前であっても送信完了
期限が迫ってきた他の送信データを優先させるような制
御が可能であり,効率的なデータ送信が可能となる。更
に,第3の発明は,基地局を介して無線によりデータ通
信を行う無線電話装置において,各送信データ毎の送信
先を示す情報を含む送信データ情報記憶手段を具備し,
上記送信データ情報記憶手段に記憶された上記送信先情
報を参照して,所定の送信データの送信先に対する発呼
処理を行うことを特徴とする無線電話装置として構成さ
れているため,送信を開始する際には,その送信データ
の送信先を示す情報が参照され,それに基づいて発呼処
理が行われる。従って,例えば複数の送信相手先に対す
る送信データを,その送信順序に関わらず正しく送信す
ることが可能となる。また,第4の発明は上記第1,第
2の発明の構成要件を同時に具備する発明,第5の発明
は上記第1,第3の発明の構成要件を同時に具備する発
明,第6の発明は上記第2,第3の発明の構成要件を同
時に具備する発明,第7の発明は上記第1〜第3の発明
の構成要件を同時に具備する発明であり,上述した各発
明に係る効果を同時に得ることが可能である。また,上
記第1,第2,第4〜第7の発明における上記送信デー
タ選択手段を,上記予測接続時間に加えて,例えば各送
信データの送信に必要な時間,各送信データの送信完了
期限までの残り時間,各送信データに対して任意に設定
された優先順位等を参照して次に送信する送信データを
選択するように構成すれば,更に効率的なデータ選択が
可能となる。更に,上記第1〜第7の発明において,送
信データの送信に際し,実際に発呼するか否かを判断す
るリンク判定手段を具備することが望ましい。ここで,
上記リンク判定手段は,例えば所定のコストが所定の閾
値を下回っている場合に発呼可と判断するように構成で
きるが,この時,上記所定の閾値を,送信データの送信
完了期限が近づくにつれてその値が増加するように設定
すれば,コストの低減と期限管理とを加味した発呼判断
が可能となる。また,上記所定のコストとしては,例え
ば送信データの送信に要する予想送信時間を予測接続時
間で除した値を用いることができるが,更に前回の通信
履歴を加味することにより,実際の通信状況に応じたよ
り効率的なデータ送信が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る無線電話装置A1
の概略構成を示すブロック図。
【図2】 上記無線電話装置A1による通信制御処理手
順の一例を示すフローチャート(前半)。
【図3】 上記無線電話装置A1による通信制御処理手
順の一例を示すフローチャート(後半)。
【図4】 基地局IDの変化周期に基づく移動状態推定
テーブルと,電界強度の平均,分散に基づく接続時間予
測テーブル,及びその対応関係の一例を示す図。
【図5】 電界強度の平均,分散に基づく接続時間予測
テーブルの一例を示す図。
【図6】 図5に示す接続時間予測テーブルを用いた二
値判別による接続時間判別方法の説明図。
【図7】 送受信データ情報の一例を示す図。
【図8】 納期までの残余時間によって変化するコスト
閾値の設定例。
【図9】 電波強度とフレームサイズとの対応を設定し
たテーブルの一例。
【図10】 実施例に係る無線電話装置A2の概略構成
を示すブロック図。
【図11】 上記無線電話装置A2による通信制御処理
手順の一例を示すフローチャート。
【図12】 電界強度の平均,分散に基づく移動状態推
定テーブルと,電界強度の平均,分散に基づく接続時間
予測テーブル,及びその対応関係の一例を示す図。
【図13】 基地局IDの変化周期に基づく接続時間予
測テーブルの一例を示す図。
【図14】 ニューラルネットワークを用いた接続時間
予測の説明図。
【図15】 自動発呼処理手順の他の一例を示すフロー
チャート。
【符号の説明】 1…電話機 2…データ通信制御部(レジューム手段の一例) 3…アプリケーション 4…電界強度検出部 5…基地局ID検出部 6,6a…移動状態推定部 7…接続時間予測部(接続時間予測手段に相当) 8…送信データ決定/リンク判定部(送信データ選択手
段,及びリンク判定手段の一例) 9…送受信データ情報記憶部(送信データ情報記憶手段
に相当) 10…フレームサイズ決定部 11…通信切断部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福島 高司 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 高橋 英二 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 Fターム(参考) 5K067 AA13 BB04 BB21 DD23 EE02 EE10 FF05 GG07 GG21 HH22 HH23

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基地局を介して無線によりデータ通信を
    行う無線電話装置において,上記基地局と接続した場合
    にその接続状態を維持しうる時間を予測する接続時間予
    測手段と,上記接続時間予測手段で得られた予測接続時
    間に基づいて,複数の送信データの中から次に送信する
    送信データを選択する送信データ選択手段とを具備して
    なることを特徴とする無線電話装置。
  2. 【請求項2】 基地局を介して無線によりデータ通信を
    行う無線電話装置において,ある送信データの送信途中
    で通信が切断された場合に,後の再送信の機会に上記送
    信データの未送信部分のみを送信するレジューム手段
    と,送信途中で通信が切断された送信データの未送信部
    分を含む複数の送信データの中から次に送信する送信デ
    ータを選択する送信データ選択手段とを具備してなるこ
    とを特徴とする無線電話装置。
  3. 【請求項3】 基地局を介して無線によりデータ通信を
    行う無線電話装置において,各送信データ毎の送信先を
    示す情報を含む送信データ情報記憶手段を具備し,上記
    送信データ情報記憶手段に記憶された上記送信先情報を
    参照して,所定の送信データの送信先に対する発呼処理
    を行うことを特徴とする無線電話装置。
  4. 【請求項4】 基地局を介して無線によりデータ通信を
    行う無線電話装置において,ある送信データの送信途中
    で通信が切断された場合に,後の再送信の機会に上記送
    信データの未送信部分のみを送信するレジューム手段
    と,上記基地局と接続した場合にその接続状態を維持し
    うる時間を予測する接続時間予測手段と,上記レジュー
    ム手段を用いて送信される任意の送信データの未送信部
    分を含む複数の送信データの中から,上記接続時間予測
    手段で得られた予測接続時間に基づいて次に送信する送
    信データを選択する送信データ選択手段とを具備してな
    ることを特徴とする無線電話装置。
  5. 【請求項5】 基地局を介して無線によりデータ通信を
    行う無線電話装置において,上記基地局と接続した場合
    にその接続状態を維持しうる時間を予測する接続時間予
    測手段と,上記接続時間予測手段で得られた予測接続時
    間に基づいて,複数の送信データの中から次に送信する
    送信データを選択する送信データ選択手段と,各送信デ
    ータ毎の送信先を示す情報を含む送信データ情報記憶手
    段とを具備し,上記送信データ情報記憶手段に記憶され
    た上記送信先情報を参照して,上記送信データ選択手段
    で選択された送信データの送信先に対する発呼処理を行
    うことを特徴とする無線電話装置。
  6. 【請求項6】 基地局を介して無線によりデータ通信を
    行う無線電話装置において,ある送信データの送信途中
    で通信が切断された場合に,後の再送信の機会に上記送
    信データの未送信部分のみを送信するレジューム手段
    と,送信途中で通信が切断された送信データの未送信部
    分を含む複数の送信データの中から次に送信する送信デ
    ータを選択する送信データ選択手段と,各送信データ毎
    の送信先を示す情報を含む送信データ情報記憶手段とを
    具備し,上記送信データ情報記憶手段に記憶された上記
    送信先情報を参照して,上記送信データ選択手段で選択
    された送信データの送信先に対する発呼処理を行うこと
    を特徴とする無線電話装置。
  7. 【請求項7】 基地局を介して無線によりデータ通信を
    行う無線電話装置において,ある送信データの送信途中
    で通信が切断された場合に,後の再送信の機会に上記送
    信データの未送信部分のみを送信するレジューム手段
    と,上記基地局と接続した場合にその接続状態を維持し
    うる時間を予測する接続時間予測手段と,上記レジュー
    ム手段を用いて送信される任意の送信データの未送信部
    分を含む複数の送信データの中から,上記接続時間予測
    手段で得られた予測接続時間に基づいて次に送信する送
    信データを選択する送信データ選択手段と,各送信デー
    タ毎の送信先を示す情報を含む送信データ情報記憶手段
    とを具備し,上記送信データ情報記憶手段に記憶された
    上記送信先情報を参照して,上記送信データ選択手段で
    選択された送信データの送信先に対する発呼処理を行う
    ことを特徴とする無線電話装置。
  8. 【請求項8】 上記送信データ選択手段が,各送信デー
    タの送信に必要な時間を参照して次に送信する送信デー
    タを選択する請求項1,2,4〜7のいずれかに記載の
    無線電話装置。
  9. 【請求項9】 上記送信データ選択手段が,各送信デー
    タの送信完了期限までの残り時間を参照して次に送信す
    る送信データを選択する請求項1,2,4〜8のいずれ
    かに記載の無線電話装置。
  10. 【請求項10】 上記送信データ選択手段が,各送信デ
    ータに対して任意に設定された優先順位を参照して次に
    送信する送信データを選択する請求項1,2,4〜9の
    いずれかに記載の無線電話装置。
  11. 【請求項11】 送信データの送信に際し,実際に発呼
    するか否かを判断するリンク判定手段を具備する請求項
    1〜10のいずれかに記載の無線電話装置。
  12. 【請求項12】 上記リンク判定手段が,所定のコスト
    が所定の閾値を下回っている場合に発呼可と判断する請
    求項11記載の無線電話装置。
  13. 【請求項13】 上記所定の閾値が,送信データの送信
    完了期限が近づくにつれてその値が増加するように設定
    される請求項12記載の無線電話装置。
  14. 【請求項14】 上記所定のコストとして,送信データ
    の送信に要する予想送信時間を予測接続時間で除した値
    を用いる請求項11〜13のいずれかに記載の無線電話
    装置。
  15. 【請求項15】 上記所定のコストとして,前回の通信
    履歴を加味した値を用いる請求項11〜14のいずれか
    に記載の無線電話装置。
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