JPWO2017183589A1 - 香味源の製造方法 - Google Patents

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Abstract

香味源の製造方法は、たばこ原料に塩基性物質を添加する工程Aと、前記塩基性物質が添加された前記たばこ原料を加熱し、前記たばこ原料から気相中に香喫味成分を放出する工程Bと、前記工程Bで気相中に放出された前記香喫味成分を回収する工程Cと、前記工程Bで前記香喫味成分が放出された後のたばこ原料であるたばこ残渣を洗浄溶媒によって洗浄する工程Dと、前記工程Dで洗浄された後のたばこ残渣を粉砕又は裁刻する工程Eと、前記工程Cで回収された前記香喫味成分を、前記工程Eで粉砕又は裁刻された後のたばこ残渣に添加する工程Fとを備える。

Description

本発明は、香喫味成分を含む香味源の製造方法に関する。
従来、香味源として用いる部材に対して香喫味成分を含有させる技術として、たばこ原料中から香喫味成分を放出するとともに、放出された香喫味成分を香味源として用いる部材に添加する技術が知られている。例えば、香喫味成分を捕捉した後の捕捉溶媒である捕捉溶液が、香喫味成分が放出された後のたばこ残渣に添加される。
国際公開第2014/175399号パンフレット 国際公開第2015/129098号パンフレット
第1の特徴は、製造方法であって、たばこ原料に塩基性物質を添加する工程Aと、前記塩基性物質が添加された前記たばこ原料を加熱し、前記たばこ原料から気相中に香喫味成分を放出する工程Bと、前記工程Bで気相中に放出された前記香喫味成分を回収する工程Cと、前記工程Bで前記香喫味成分が放出された後の前記たばこ原料であるたばこ残渣を洗浄溶媒によって洗浄する工程Dと、前記工程Dで洗浄された後の前記たばこ残渣を粉砕又は裁刻する工程Eと、前記工程Cで回収された前記香喫味成分を、前記工程Eで粉砕又は裁刻された後の前記たばこ残渣に添加する工程Fとを備えることを要旨とする。
第2の特徴は、第1の特徴において、前記工程Eは、前記工程Dで洗浄された後の前記たばこ残渣を1mm以下の粒径に粉砕する工程であることを要旨とする。
第3の特徴は、第1の特徴において、前記工程Eは、前記工程Dで洗浄された後の前記たばこ残渣を2mm以下の刻幅に裁刻する工程であることを要旨とする。
第4の特徴は、第1の特徴乃至第3の特徴のいずれかにおいて、前記工程Dは、前記たばこ残渣に前記洗浄溶媒を供給し、前記たばこ残渣から前記洗浄溶媒中に放出される可溶成分を前記洗浄溶媒とともに取り出す工程であることを要旨とする。
第5の特徴は、第4の特徴において、前記工程Dは、少なくとも2回以上繰り返されることを要旨とする。
第6の特徴は、第5の特徴において、前記工程Dは、互いに異なる温度を有する前記洗浄溶媒を用いて、少なくとも2回以上繰り返されることを要旨とする。
第7の特徴は、第6の特徴において、前記工程Dは、前記互いに異なる温度を有する前記洗浄溶媒のうち、最も低い温度を有する前記洗浄溶媒又は20℃以下の温度を有する前記洗浄溶媒に対して、COガスを加えながらバブリングを行う工程を含むことを要旨とする。
第8の特徴は、第1の特徴乃至第7の特徴のいずれかにおいて、前記工程Dは、前記洗浄溶媒として第1温度を有する水を用いて、前記可溶成分を取り出す工程と、前記洗浄溶媒として前記第1温度よりも低い第2温度を有する水を用いるとともに、前記第2温度を有する水にCOガスを加えながらバブリングを行うことによって、前記可溶成分を取り出す工程とを製造方法が含むことを要旨とする。
第9の特徴は、第1の特徴乃至第8の特徴のいずれかにおいて、前記工程Dの前において、前記たばこ残渣の粒径は1mmよりも大きいことを要旨とする。
第10の特徴は、第1の特徴乃至第9の特徴のいずれかにおいて、前記工程Cは、前記工程Bで気相中に放出された前記香喫味成分を液相として回収するステップであることを要旨とする。
第11の特徴は、第1の特徴乃至第10の特徴のいずれかにおいて、前記工程Cは、前記工程Bで気相中に放出された前記香喫味成分を凝縮する工程を含むことを要旨とする。
第12の特徴は、第1の特徴乃至第10の特徴のいずれかにおいて、前記工程Cは、前記工程Bで気相中に放出された前記香喫味成分を捕捉溶媒によって捕捉する工程を含むことを要旨とする。
第13の特徴は、第10の特徴乃至第12の特徴のいずれかにおいて、前記工程Cで回収される前記香喫味成分を含む香喫味溶液に酸性物質を添加する工程G1及び前記工程Dで洗浄された後の前記たばこ残渣に酸性物質を添加する工程G2の少なくとも一方を製造方法が備えることを要旨とする。
第14の特徴は、第13の特徴において、前記工程G2は、前記工程Eの後に行われることを要旨とする。
第15の特徴は、第13の特徴又は第14の特徴において、前記工程Cで回収される前記香喫味成分のモル量に対する前記酸性物質のモル量の比率は、1.0以上であることを要旨とする。
第16の特徴は、第10の特徴乃至第15の特徴のいずれかにおいて、前記香喫味成分を捕捉する捕捉溶媒、前記工程Cで回収される前記香喫味成分を含む香喫味溶液及び前記たばこ残渣の少なくともいずれかにポリオール又はアルコールを添加する工程を製造方法が備えることを要旨とする。
第17の特徴は、第12の特徴及び第12の特徴を引用する第13の特徴乃至第15の特徴のいずれかにおいて、前記工程Cにおいて、前記捕捉溶媒としてポリオール又はアルコールを含む溶媒を用いることを要旨とする。
第18の特徴は、第15の特徴乃至第17の特徴のいずれかにおいて、前記工程Fで前記香喫味成分が添加された後の前記たばこ残渣に含まれる所定物質の総重量を100重量%とした場合に、当該たばこ残渣が10重量%以上の水を含むように、水を添加する工程H1を製造方法が備え、前記所定物質は、前記酸性物質、ポリオール及び水の混合物、前記酸性物質、アルコール及び水の混合物、或いは、前記酸性物質、ポリオール、アルコール及び水の混合物であることを要旨とする。
第19の特徴は、第15の特徴乃至第17の特徴のいずれかにおいて、前記工程Fで前記たばこ残渣に添加される前において、前記工程Cで回収される香喫味成分を含む香喫味溶液に含まれる所定物質の総重量を100重量%とした場合に、当該香喫味溶液が10重量%以上の水を含むように、水を添加する工程H2を製造方法が備え、前記所定物質は、前記酸性物質、ポリオール及び水の混合物、前記酸性物質、アルコール及び水の混合物、或いは、前記酸性物質、ポリオール、アルコール及び水の混合物であることを要旨とする。
第20の特徴は、第10の特徴乃至第19の特徴のいずれかにおいて、前記工程Cで回収される前記香喫味成分を含む香喫味溶液にバインダを添加する工程I1、或いは、前記工程Dで洗浄された後の前記たばこ残渣にバインダを添加する工程I2を製造方法が備えることを要旨とする。
第21の特徴は、第20の特徴において、前記工程F及び前記バインダの添加後において、前記たばこ残渣を成形する工程Jを製造方法が備えることを要旨とする。
第22の特徴は、第21の特徴において、前記工程Jで成形された前記たばこ残渣は複数の粒状体を含むことを要旨とする。
第23の特徴は、第1の特徴乃至第22の特徴のいずれかにおいて、前記工程A及び前記工程Bの少なくともいずれか一方は、前記たばこ原料に水を加える工程を含むことを要旨とする。
上述したいずれかの特徴において、たばこ残渣を洗浄溶媒によって洗浄する工程Dは、フィルタ又は網目を介して洗浄溶媒を取り出す工程を含む。
図1は、実施形態に係る製造装置の一例を示す図である。 図2は、実施形態に係る製造装置の一例を示す図である。 図3は、香喫味成分を含むたばこ残渣の適用例を説明するための図である。 図4は、実施形態に係る製造方法を示すフロー図である。 図5は、変更例1に係る製造装置の一例を示す図である。 図6は、第1実験を説明するための図である。 図7は、第1実験を説明するための図である。 図8は、第1実験を説明するための図である。 図9は、第2実験を説明するための図である。 図10は、第2実験を説明するための図である。
以下において、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。但し、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なる場合があることに留意すべきである。
従って、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれる場合があることは勿論である。
[開示の概要]
発明者等は、以下の工程に従って香味源を製造する点について検討した。具体的には、製造方法は、たばこ原料に塩基性物質を添加する工程Aと、前記塩基性物質が添加された前記たばこ原料を加熱し、前記たばこ原料から気相中に香喫味成分を放出する工程Bと、前記工程Bで気相中に放出された前記香喫味成分を捕捉溶媒に捕捉させる工程Cと、前記工程Bで前記香喫味成分が放出された後のたばこ原料であるたばこ残渣を洗浄溶媒によって洗浄する工程Dとを含む。このような製造方法について検討したところ、発明者等は、たばこ残渣の歩留まり向上及びたばこ残渣における捕捉溶液の分布のムラの抑制を両立することが難しいことを見出した。発明者等は、その要因についてさらに鋭意検討したところ、たばこ原料(たばこ残渣)のサイズが大きいと、洗浄工程におけるたばこ残渣の歩留まり低下が抑制されるが、捕捉溶液が添加された後のたばこ残渣において捕捉溶液の分布にムラが生じてしまい、たばこ原料(たばこ残渣)のサイズが小さいと、捕捉溶液が添加された後のたばこ残渣において捕捉溶液の分布にムラが生じにくいが、洗浄工程におけるたばこ残渣の歩留まりが低下してしまうことを見出した。
開示の概要に係る製造方法は、上述した課題を解決するために成されたものである。具体的には、開示の概要に係る製造方法は、たばこ原料に塩基性物質を添加する工程Aと、前記塩基性物質が添加された前記たばこ原料を加熱し、前記たばこ原料から気相中に香喫味成分を放出する工程Bと、前記工程Bで気相中に放出された前記香喫味成分を回収する工程Cと、前記工程Bで前記香喫味成分が放出された後のたばこ原料であるたばこ残渣を洗浄溶媒によって洗浄する工程Dと、前記工程Dで洗浄された後のたばこ残渣を粉砕又は裁刻する工程Eと、前記工程Cで回収された前記香喫味成分を、前記工程Eで粉砕又は裁刻された後のたばこ残渣に添加する工程Fとを備える。
開示の概要に係る製造方法によれば、たばこ残渣を粉砕又は裁刻する工程Eの前において、たばこ残渣を洗浄溶媒によって洗浄する工程Dが行われる。すなわち、工程Dにおけるたばこ残渣のサイズが比較的に大きいため、工程Dにおけるたばこ残渣の歩留まり低下が抑制される。一方で、たばこ残渣を粉砕又は裁刻する工程Eの後において、捕捉溶液をたばこ残渣に添加する工程Fが行われる。すなわち、工程Fにおけるたばこ残渣のサイズが比較的に小さいため、たばこ残渣の表面に香喫味成分をムラなく分布させることができる。
[実施形態]
(製造装置)
以下において、実施形態に係る製造装置について説明する。図1及び図2は、実施形態に係る製造装置の一例を示す図である。
第1に、処理装置10の一例について、図1を参照しながら説明する。処理装置10は、容器11と、噴霧器12とを有する。
容器11は、たばこ原料50を収容する。容器11は、例えば、耐熱性・耐圧性を有する部材(例えば、SUS;Steel Used Stainless)によって構成される。たばこ原料50は、刻み又は粉粒体のたばこ原料によって構成されてもよい。この段階において、たばこ原料50の粒径は少なくとも1mmよりも大きい。たばこ原料50の粒径は、3mm以上であることが好ましく、5mm以上であることがさらに好ましい。
噴霧器12は、塩基性物質をたばこ原料50に添加する。塩基性物質としては、例えば、炭酸カリウム水溶液などの塩基性物質を用いることが好ましい。
ここで、噴霧器12は、たばこ原料50に重量比10倍の水を加えた水溶液のpHが8.0以上となるまで、塩基性物質をたばこ原料50に添加することが好ましい。さらに好ましくは、噴霧器12は、たばこ原料50に重量比10倍の水を加えた水溶液のpHが8.9〜9.7の範囲となるまで、塩基性物質をたばこ原料50に添加することが好ましい。また、たばこ原料50から効率的に香喫味成分を気相中に放出させるため、塩基性物質が噴霧された後のたばこ原料50の水分量は、10重量%以上であることが好ましく、30重量%以上であることがさらに好ましい。たばこ原料50の水分量の上限は、特に限定されるものではないが、例えば、たばこ原料50を効率的に加熱するために、50重量%以下とすることが好ましい。
なお、たばこ原料50に含まれる香喫味成分(ここでは、ニコチン成分)の初期含有量は、乾燥状態において、たばこ原料50の総重量が100重量%である場合に、2.0重量%以上であることが好ましい。さらに好ましくは、香喫味成分(ここでは、ニコチン成分)の初期含有量は、4.0重量%以上であることが好ましい。
たばこ原料50としては、例えば、ニコチアナ・タバカム(Nicotiana.tabacum)やニコチアナ・ルスチカ(Nicotiana.rustica)などのタバコ属の原料を用いることができる。ニコチアナ・タバカムとしては、例えば、バーレー種又は黄色種などの品種を用いることができる。なお、たばこ原料50としては、バーレー種及び黄色種以外の種類のたばこ原料を用いてもよい。
第2に、捕捉装置20の一例について、図2を参照しながら説明する。捕捉装置20は、容器21と、パイプ22と、放出部分23と、パイプ24とを有する。
容器21は、捕捉溶媒70を収容する。容器21は、例えば、捕捉溶媒及び揮発性香喫味成分・揮発性夾雑物に対して耐性を有する部材(例えば、ガラスやステンレス(SUS))によって構成される。容器21は、空間外への空気の移動を抑制可能な程度の気密性を有する空間を構成することが好ましい。
捕捉溶媒70の温度は、例えば、常温である。ここで、常温の下限は、例えば、捕捉溶媒70が凝固しない温度、好ましくは、10℃である。常温の上限は、例えば、40℃以下である。捕捉溶媒70の温度を10℃以上40℃以下とすることで、香喫味成分を捕捉した捕捉溶媒70からの香喫味成分の揮散を抑制しつつ、香喫味成分を捕捉した捕捉溶媒70からアンモニウムイオンやピリジンなどの揮発性夾雑成分を効率的に除去することができる。捕捉溶媒70としては、例えば、グリセリン、水又はエタノールを用いることができる。捕捉溶媒70は、複数種類の溶媒によって構成されていてもよい。香喫味成分の捕捉効率を上昇するために、捕捉溶媒70の初期pHは、塩基性物質が添加されたたばこ原料50に重量比10倍の水を加えた水溶液のpHよりも低いことが好ましい。なお、捕捉溶媒70の温度を10℃以上40℃以下とするために、容器21の温度を常温よりも低い温度(例えば、5℃)に冷却してもよい。
パイプ22は、たばこ原料50の加熱によってたばこ原料50から気相中に放出される放出成分61を捕捉溶媒70に導く。放出成分61は、少なくとも、香喫味成分の指標であるニコチン成分を含む。たばこ原料50に塩基性物質が添加されるため、放出成分61は、香喫味成分の捕捉処理を開始してから経過する時間(処理時間)によっては、アンモニウムイオンを含むこともある。放出成分61は、捕捉処理を開始してから経過する時間(処理時間)によっては、TSNAを含むこともある。
放出部分23は、パイプ22の先端に設けられており、捕捉溶媒70に浸漬される。放出部分23は、複数の開口23Aを有している。パイプ22によって導かれた放出成分61は、複数の開口23Aから泡状の放出成分62として捕捉溶媒70中に放出される。
パイプ24は、捕捉溶媒70によって捕捉されなかった残存成分63を容器21の外側に導く。
ここで、放出成分62は、たばこ原料50の加熱によって気相中に放出される成分であるため、放出成分62によって捕捉溶媒70の温度が上昇する可能性がある。従って、捕捉装置20は、捕捉溶媒70の温度を常温に維持するために、捕捉溶媒70を冷却する機能を有していてもよい。
捕捉装置20は、捕捉溶媒70に対する放出成分62の接触面積を増大するために、ラシヒリングを有していてもよい。
実施形態では、香喫味成分が放出された後のたばこ原料50であるたばこ残渣は洗浄溶媒によって洗浄される。洗浄された後のたばこ残渣は、粉砕機によって粉砕され、或いは、裁刻機によって裁刻される。香喫味成分を捕捉した捕捉溶媒70である捕捉溶液(すなわち、香喫味成分を含む香喫味溶液)は、粉砕又は裁刻された後のたばこ残渣に添加される。これらの処理の詳細については後述する(図4を参照)。
(適用例)
以下において、香喫味成分を含むたばこ残渣の適用例について説明する。図3は、香喫味成分を含むたばこ残渣の適用例を説明するための図である。
図3に示すように、香味吸引具100は、ホルダ110と、炭素熱源120と、香味源130と、フィルタ140と、カップ150とを有する。
ホルダ110は、例えば、筒状形状を有する紙管である。ホルダ110の内壁には、カップ150と接触するように円筒状のアルミニウム層111が設けられている。炭素熱源120は、香味源130を加熱するための熱を発生する。香味源130は、香味を発生する物質であり、香喫味成分を含むたばこ残渣によって構成される。フィルタ140は、夾雑物質が吸口側に導かれることを抑制する。フィルタ140は、メンソールなどの香味物質を収容するカプセル141を有する。フィルタ140の外壁には、チップペーパ112が巻き回されている。カップ150は、香味源130が炭素熱源120側に露出するように香味源130を保持する。カップ150の底には通気孔151が設けられている。通気孔151は、香味源130を構成するたばこ残渣が脱落しないように、香味源130を構成するたばこ残渣の粒径又は刻み幅よりも小さい。
(製造方法)
以下において、実施形態に係る香味源の製造方法について説明する。図4は、実施形態に係る製造方法を示すフロー図である。
図4に示すように、ステップS10(すなわち、工程A)において、上述した処理装置10を用いて、塩基性物質をたばこ原料50に添加する。塩基性物質としては、例えば、炭酸カリウム水溶液などの塩基性物質を用いることができる。たばこ原料50の粒径は少なくとも1mmよりも大きい。たばこ原料50の粒径は、3mm以上であることが好ましく、5mm以上であることがさらに好ましい。実施形態では、後述するステップS50の前において1mmよりも大きい粒径となるようにたばこ原料50の粉砕処理が行われる。
なお、たばこ原料50に含まれる香喫味成分(ここでは、ニコチン成分)の初期含有量は、乾燥状態において、たばこ原料50の総重量が100重量%である場合に、2.0重量%以上であることが好ましい。さらに好ましくは、香喫味成分(ここでは、ニコチン成分)の初期含有量は、4.0重量%以上であることが好ましい。
塩基性物質が添加されたたばこ原料50に重量比10倍の水を加えた水溶液のpHは、上述したように、8.0以上であることが好ましい。さらに好ましくは、塩基性物質が添加されたたばこ原料50に重量比10倍の水を加えた水溶液のpHは、8.9〜9.7の範囲であることが好ましい。
ステップS20(すなわち、工程B)において、塩基性物質が添加されたたばこ原料50を加熱し、たばこ原料50から気相中に香喫味成分を放出する。気相中に放出された香喫味成分は、上述した捕捉装置20に導かれる。
ここで、たばこ原料50の加熱温度は、80℃以上かつ150℃未満の範囲である。たばこ原料50の加熱温度が80℃以上であることによって、たばこ原料50から十分な香喫味成分が放出されるタイミングを早めることができる。一方で、たばこ原料50の加熱温度が150℃未満であることによって、たばこ原料50からTSNAが放出されるタイミングを遅らせることができる。
ここで、たばこ原料50を加熱する前において、たばこ原料50に対して加水処理を施す処理が行われてもよい。このような加水処理は、ステップS10で行われてもよく、ステップS20においてたばこ原料50を加熱する前に行われてもよい。或いは、加水処理は、ステップS20におけるたばこ原料50の加熱に伴って減少する水分を補うために、ステップS20においてたばこ原料50を加熱している途中で行われてよい。このような場合において、加水処理は、少なくとも1回以上、間欠的に行われてもよい。或いは、加水処理は、所定期間に亘って連続的に行われてもよい。たばこ原料50を加熱する前におけるたばこ原料50の水分量は、30重量%以上であることが好ましい。たばこ原料50の水分量の上限は、特に限定されるものではないが、例えば、たばこ原料50を効率的に加熱するために、50重量%以下とすることが好ましい。
また、ステップS20は、非水溶媒をたばこ原料50に加えるステップを含むことが好ましい。非水溶媒の量は、たばこ原料50に対して10重量%以上50重量%以下であることが好ましい。これによって、加熱条件下で非水溶媒に可溶な夾雑物質がたばこ原料50から液相を介して非水溶媒に移行するため、後述するステップS50(洗浄処理)において夾雑物質を効率的に除去することができる。非水溶媒とは、水以外の溶媒であればよい。非水溶媒の具体的な例として、グリセリン、プロピレングリコール、エタノール、アルコール、アセトニトリル、ヘキサンなどが挙げられる。ここで、非水溶媒をたばこ原料50に加えるステップにおいて、非水溶媒に加えて水をたばこ原料50に加えてもよい。
非水溶媒をたばこ原料50に添加するタイミングは、ステップS20が完了するまでのタイミングであればよい。例えば、非水溶媒をたばこ原料50に添加するタイミングは、ステップS10とステップS20との間のタイミングであってもよい。或いは、非水溶媒をたばこ原料50に添加するタイミングは、ステップS20の途中のタイミングであってもよい。また、非水溶媒は、ステップS20における加熱温度で実質的に気化しない溶媒であることが好ましい。これによって、後述するステップS30において、非水溶媒及び非水溶媒に溶解した夾雑物質が捕捉溶媒に混入することを抑制することができる。
なお、ステップS20において、たばこ原料50を加熱しているときに、たばこ原料50に対して加水処理を施してもよい。加水処理によって、たばこ原料50の水分量は、10%以上かつ50%以下に保たれることが好ましい。また、ステップ20において、たばこ原料50に対して連続的に加水してもよい。加水量は、たばこ原料50の水分量が10%以上かつ50%以下となるように調整されることが好ましい。さらには、加水処理とともに、上述した非水溶媒をたばこ原料50に加えてもよい。
また、ステップS20において、たばこ原料50に対して通気処理を施すことが好ましい。これによって、塩基性物質が添加されたたばこ原料50から気相中に放出される放出成分61に含まれる香喫味成分量を増大させることができる。通気処理では、例えば、80℃における飽和水蒸気をたばこ原料50に接触させる。通気処理における通気時間は、たばこ原料50を処理する装置及びたばこ原料50の量によって異なるため、一概に特定することができないが、例えば、たばこ原料50が500gである場合には、通気時間は、300分以内である。通気処理における総通気量についても、たばこ原料50を処理する装置及びたばこ原料50の量によって異なるため、一概に特定することができないが、例えば、たばこ原料50が500gである場合には、10L/g程度である。
なお、通気処理で用いる空気は、飽和水蒸気でなくてもよい。通気処理で用いる空気の水分量は、特にたばこ原料50の加湿を必要とせずに、例えば、加熱処理及び通気処理が適用されているたばこ原料50に含まれる水分が50%未満の範囲に収まるように調整されてもよい。通気処理で用いる気体は、空気に限定されるものではなく、窒素、アルゴンなどの不活性ガスであってもよい。
ステップS30(すなわち、工程C)において、上述した捕捉装置20を用いて、ステップS20で気相中に放出された香喫味成分を捕捉溶媒70に捕捉させる。言い換えると、ステップS30は、ステップS20で気相中に放出された香喫味成分を液相として回収するステップである。
なお、説明の便宜上、図4においてステップS20及びステップS30を別々な処理として記載しているが、ステップS20及びステップS30は、並列的に行われる処理であることに留意すべきである。並列的とは、ステップS30を行う期間がステップS20を行う期間と重複することを意味しており、ステップS20及びステップS30が同時に開始・終了する必要はないことに留意すべきである。
ここで、ステップS20及びステップS30において、処理装置10の容器11内の圧力は常圧以下である。詳細には、処理装置10の容器11内の圧力の上限は、ゲージ圧で+0.1MPa以下である。また、処理装置10の容器11の内部は、減圧雰囲気であってもよい。
ここで、捕捉溶媒70としては、上述したように、例えば、水、グリセリン又はエタノールを用いることができる。捕捉溶媒70の温度は、上述したように、常温である。ここで、常温の下限は、例えば、捕捉溶媒70が凝固しない温度、好ましくは、10℃である。常温の上限は、例えば、40℃以下である。
ステップS40において、捕捉溶液に含まれる香喫味成分を分離するために、香喫味成分を捕捉する捕捉溶液に対して、減圧濃縮処理、加熱濃縮処理又は塩析処理が施される。但し、ステップS40の処理は必須ではなく省略されてもよいことに留意すべきである。
ここで、減圧濃縮処理は、空間外への空気の移動を抑制可能な程度の気密性を有する空間で行われることが好ましい。これによって、空気接触が少なく、捕捉溶媒70を高温にする必要がないため、成分変化の懸念が少ない。従って、減圧濃縮を用いれば、利用可能な捕捉溶媒の種類が増大する。
加熱濃縮処理では、香喫味成分の酸化などのような液の変性の懸念があるが、香味を増強する効果が得られる可能性がある。但し、減圧濃縮と比べると、利用可能な捕捉溶媒の種類が減少する。例えば、MCT(Medium Chain Triglyceride)のようなエステル構造を有する捕捉溶媒を用いることができない可能性がある。
塩析処理では、減圧濃縮処理と比べて、香喫味成分の分離精度を高めることが可能であるが、液溶媒相/水相における香喫味成分が半々であるため、香喫味成分の歩留まりが悪い。また、疎水性物質(MCTなど)の共存が必須であると想定されるため、捕捉溶媒、水及び香喫味成分の比率によっては、塩析が生じない可能性がある。
ステップS50(すなわち、工程D)において、ステップS20で香喫味成分が放出された後のたばこ原料50であるたばこ残渣を洗浄溶媒によって洗浄する。例えば、たばこ残渣に洗浄溶媒を供給し、たばこ残渣から洗浄溶媒中に放出される可溶成分を洗浄溶媒とともに取り出す。これによって、たばこ残渣に残存する夾雑物質(可溶成分)をたばこ原料50(たばこ残渣)から簡便に除去できる。なお、ステップS50の前においてたばこ残渣の粒径が少なくとも1mmよりも大きくなるように、ステップS10の粉砕処理及びステップS20の気相放出処理が行われることに留意すべきである。
ここで、ステップS50は、洗浄溶媒を取り出すステップを伴う。取出ステップでは、洗浄溶媒を取り出す際にたばこ残渣が抜け落ちないように、フィルタや網目などを通して洗浄溶媒を取り出す場合があるが、このような場合を含め、ステップS50においてたばこ残渣の粒径が小さいと、洗浄溶媒とともにたばこ残渣が抜け落ちてしまうなど、何らかのたばこ残渣のロスが生じる可能性が大きくなる。さらに、洗浄装置から粉砕装置(裁刻装置)にたばこ残渣を移送する際に、洗浄装置内の微粉を完全に回収できない等のロスが生じる可能性もある。また、たばこ残渣がフィルタや網目などに引っ掛かり、目詰まりによって工程Dの処理時間が長期化する恐れもある。このように、ステップS50においてたばこ残渣の粒径が小さいと、たばこ残渣の歩留まりの低下が生じる可能性がある。これに対して、実施形態では、ステップS50で洗浄された後のたばこ残渣を粉砕又は裁刻するステップS60を導入することによって、比較的に大きな粒径のたばこ残渣をステップS50で処理することができ、たばこ残渣の歩留まり低下を抑制することができる。
ステップS50で用いる洗浄溶媒としては、水性溶媒を挙げることができる。水性溶媒の具体例は、純水や超純水でもよく、市水であってもよい。また、洗浄溶媒の温度としては、常温(例えば、20℃±15℃)〜70℃を挙げることができる。洗浄溶媒として水性溶媒を用いる場合には、COガスをバブリングした溶媒を水溶性溶媒として用いてもよい。具体的には、炭酸水や過飽和のCOガスを含む水溶液を水溶性溶媒として用いてもよい。また、水性溶媒(例えば水)として、オゾンをバブリングした溶媒を用いてもよい。
ステップS50は、少なくとも2回以上回繰り返されてもよい。このようなケースにおいて、ステップS50は、互いに異なる温度を有する洗浄溶媒を用いて、少なくとも2回以上繰り返されてもよい。このようなケースにおいて、ステップS50は、互いに異なる温度のうち、最も低い温度を有する洗浄溶媒にCOガスを加えながらバブリングを行うステップを含んでもよい。ステップS50は、20℃以下の温度を有する洗浄溶媒にCOガスを加えながらバブリングを行うステップを含んでもよい。このように、相対的に低い温度を有する洗浄溶媒にCOガスを加えながらバブリングを行うことによって、COガスの溶解度の低下を抑制しながら、たばこ原料50に添加された塩基性物質(炭酸カリウム水溶液など)を効率的に中和するととともに除去することができる。
例えば、ステップS50は、洗浄溶媒として第1温度(例えば、40〜80℃)を有する水を用いて、可溶成分を取り出すステップ(以下、第1洗浄ステップ)と、洗浄溶媒として第1温度よりも低い第2温度(例えば、10〜15℃)を有する水を用いるとともに、第2温度を有する水にCOガスを加えながらバブリングを行うことによって、可溶成分を取り出すステップ(以下、第2洗浄ステップ)とを含んでもよい。これによって、相対的に高い第1温度を有する水を用いる第1洗浄ステップによって、水溶性の夾雑物を取り除くとともに、相対的に低い第2温度を有する水にCOガスを加えながらバブリングを行う第2洗浄ステップによって、COガスの溶解度の低下を抑制しながら、たばこ原料50に添加された塩基性物質(炭酸カリウム水溶液など)を効率的に中和しながら除去することができる。第2洗浄ステップは、第1洗浄ステップの後に行われることが好ましい。第1洗浄ステップは2回以上行われてもよい。第2洗浄ステップは2回以上行われてもよい。
洗浄溶媒としては、上述した水性溶媒とは別に、プロピレングリコール、グリセリン、エタノール、MCT、ヘキサン、メタノール、アセトニトリルのような非水溶媒を用いることもできる。また、これらを上述した水性溶媒と混合して用いることもできる。
上述したCOガスを用いたバブリングに代えて、洗浄溶媒として酸性溶媒を用いてもよい。酸性溶媒としては、例えば、酢酸やリンゴ酸などのカルボン酸を含む溶媒が挙げられる。
さらに、nが1以上の整数である場合に、n回目のステップにおいて、洗浄溶媒として溶媒Aが用いられ、n+1回目のステップにおいて、洗浄溶媒として溶媒Aとは異なる溶媒Bが用いられてもよい。なお、ステップS50が3回以上繰り返される場合には、3種類以上の溶媒が洗浄溶媒として用いられてもよい。さらに、ステップS50が3回以上繰り返される場合に、2回以上のステップS50において同一の溶媒が用いられてもよい。
洗浄溶媒によって洗浄した後のたばこ残渣に対して乾燥処理が施されてもよい。乾燥条件としては110〜125℃程度の温度で、空気を流通させながら(換気量10〜20L/min/250g−刻)、100〜150分程度行う態様を挙げることができる。
上述したように、ステップS50が2回以上繰り返される場合に、各回の洗浄処理で用いる洗浄溶媒の種類を使い分けることによって、洗浄溶媒と親和性が高い夾雑成分の種類を異ならせることができ、様々な種類の夾雑成分を除去することができる。
ステップS60(すなわち、工程E)において、ステップS50で洗浄された後のたばこ残渣を粉砕又は裁刻する。
具体的には、ステップS60は、ステップS50で洗浄された後のたばこ残渣を粉砕機によって1mm以下の粒径に粉砕するステップであってもよい。ステップS60は、たばこ残渣を0.71mm以下の粒径に粉砕するステップであることが好ましく、たばこ残渣を0.5mm以下の粒径に粉砕するステップであることがさらに好ましい。さらには、ステップS60は、たばこ残渣を0.212mm以下の粒径に粉砕するステップであることが好ましい。たばこ残渣の粒径は、例えば、JIS Z 8801に準拠したステンレス篩を用いて、JIS Z 8815に準拠する篩分けによって得られる。
ステップS70(すなわち、工程F)において、ステップS30で香喫味成分を捕捉した捕捉溶媒である捕捉溶液を、ステップS60で粉砕又は裁刻された後のたばこ残渣に添加する。なお、ステップS70において、たばこ残渣に捕捉溶液を添加した後のたばこ原料に含まれる香喫味成分量(ここでは、ニコチン成分)は、ステップS20で香喫味成分を放出する前のたばこ原料に含まれる香喫味成分量(ここでは、ニコチン成分)以下となることに留意すべきである。
実施形態に係る香味源の製造方法は、捕捉溶液に酸性物質を添加するステップ(すなわち、工程G1)、或いは、ステップS50で洗浄された後のたばこ残渣に酸性物質を添加するステップ(すなわち、工程G2)を含んでもよい。酸性物質としては、例えば、レブリン酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、ピルビン酸又はギ酸などのカルボン酸を用いることができる。
これらの酸性物質を添加するステップは、捕捉溶液をたばこ残渣に添加するステップS70に含まれていてもよい。或いは、捕捉溶液に酸性物質を添加した後において、酸性物質が添加された捕捉溶液をたばこ残渣に添加してもよい。このようなケースにおいて、ステップS40の前において、捕捉溶液に酸性物質が添加されることが好ましい。或いは、ステップS50で洗浄された後のたばこ残渣に酸性物質を添加した後に、酸性物質が添加されたたばこ残渣に捕捉溶液を添加してもよい。このようなケースにおいて、ステップS60で粉砕又は裁刻された後のたばこ残渣に酸性物質が添加されることが好ましい。或いは、ステップS70の後において、捕捉溶液が添加されたたばこ残渣に酸性物質が添加されてもよい。
ここで、酸性物質の添加量は、以下の条件を満たすことが好ましい。具体的には、条件は、捕捉溶媒によって捕捉される香喫味成分(ここでは、ニコチン成分)のモル量に対する捕捉溶媒に添加された酸性物質のモル量の比率(以下、A/N比)は1.0以上であることが好ましい。A/N比は、1.5以上であることが好ましく、3.0以下であることがさらに好ましい。
実施形態に係る香味源の製造方法は、捕捉溶液が添加された後のたばこ残渣に含まれる所定物質の総重量を100重量%とした場合に、当該たばこ残渣が10重量%以上の水を含むように、水を添加する加水ステップ(すなわち、工程H1)を含んでもよい。このようなケースにおいて、“10重量%以上の水”とは、水の添加前においてたばこ残渣に予め含まれる水を含むことに留意すべきである。
或いは、実施形態に係る香味源の製造方法は、たばこ残渣に添加される前の捕捉溶液に含まれる所定物質の総重量を100重量%とした場合に、当該捕捉溶液が10重量%以上の水を含むように、水を添加する加水ステップ(すなわち、工程H2)を含んでもよい。このようなケースにおいて、“10重量%以上の水”とは、たばこ残渣に含まれる水を含まないが、捕捉溶媒に予め含まれる水を含むことに留意すべきである。
これらのケースにおいて、所定物質は、酸性物質、グリセリン等のポリオール及び水の混合物、酸性物質、エタノール等のアルコール及び水の混合物、或いは、酸性物質、ポリオール、アルコール及び水の混合物である。
実施形態に係る香味源の製造方法は、ステップS30で香喫味成分を捕捉する前の捕捉溶媒、ステップS30で香喫味成分を捕捉した後の捕捉溶液、及び、ステップS50で洗浄された後のたばこ残渣のいずれかにポリオール又はアルコールを添加するステップを含んでもよい。或いは、ステップS30において、香喫味成分を捕捉する前の捕捉溶媒としてポリオール又はアルコールを含む溶媒を用いてもよい。ポリオール又はアルコールは、エアロゾルを発生するエアロゾル源として用いられる。
ここで、上述した加水ステップが行われるタイミングは特に限定されるものではない。加水ステップは、酸性物質を添加するステップと同じタイミングで行われてもよく、ポリオール又はエタノールを添加するステップと同じタイミングで行われてもよい。或いは、加水ステップは、酸性物質を添加するステップ及びポリオール又はエタノールを添加するステップと同じタイミング(例えば、ステップS70)で行われてもよい。或いは、加水ステップは、酸性物質を添加するステップ及びポリオール又はエタノールを添加するステップと異なるタイミングで行われてもよい。なお、捕捉溶液に水を添加するケースにおいて、加水ステップは少なくともステップS40よりも後に行われることが好ましい。
実施形態に係る香味源の製造方法は、捕捉溶液にバインダを添加するステップ(すなわち、工程I1)、或いは、ステップS50で洗浄された後のたばこ残渣にバインダを添加するステップ(すなわち、工程I2)を含んでもよい。バインダは、例えば、CMC(カルボキシメチルセルロース)である。
これらのバインダを添加するステップは、捕捉溶液をたばこ残渣に添加するステップS70に含まれていてもよい。或いは、ステップS30で香喫味成分を捕捉した後の捕捉溶液にバインダを添加した後において、バインダが添加された捕捉溶液をたばこ残渣に添加してもよい。或いは、ステップS50で洗浄された後のたばこ残渣にバインダを添加した後に、バインダが添加されたたばこ残渣に捕捉溶液を添加してもよい。このようなケースにおいて、ステップS60で粉砕又は裁刻された後のたばこ残渣にバインダが添加されてもよい。或いは、ステップS70が行われた後において、捕捉溶液が添加されたたばこ残渣にバインダが添加されてもよい。
なお、上述した加水ステップは、バインダを捕捉溶液に添加するステップと同時に行われてもよく、バインダを捕捉溶液に添加するステップの後に行われてもよい。
ステップS80(すなわち、工程J)において、ステップS70及びバインダの添加後において、たばこ残渣を成形する。ステップS80で成形されたたばこ残渣は複数の粒状体を含む。例えば、ステップS80は、押出成形及び整粒の処理によってたばこ残渣を複数の粒状体に成形する。
なお、捕捉溶液が添加されたたばこ残渣をそのままの形態で香味源130として利用する場合には、ステップS80の処理は省略されてもよい。
(作用及び効果)
実施形態では、たばこ原料に含まれる香喫味成分を捕捉溶媒に捕捉させるステップS20及びステップS30を行うとともに、香喫味成分を捕捉した後の捕捉溶媒である捕捉溶液をたばこ残渣に添加するステップS70を行うことによって、簡便かつ低コストなプロセスによって、例えば、アンモニアなどの夾雑物を選択的に低減することができる。
実施形態では、捕捉溶液をたばこ残渣に添加するステップS70の前に、たばこ残渣を洗浄溶媒によって洗浄するステップS50を行うことによって、例えば、TSNAなどの夾雑成分がさらに選択的に低減される。
実施形態では、たばこ残渣を粉砕又は裁刻するステップS60の前において、たばこ残渣を洗浄溶媒によって洗浄するステップS50が行われる。すなわち、ステップS50におけるたばこ残渣のサイズが比較的に大きいため、ステップS50におけるたばこ残渣の歩留まり低下が抑制される。一方で、たばこ残渣を粉砕又は裁刻するステップS70の後において、捕捉溶液をたばこ残渣に添加するステップS70が行われる。すなわち、ステップS70におけるたばこ残渣のサイズが比較的に小さいため、たばこ残渣の表面に捕捉溶液をムラなく分布させることができる。
実施形態では、ステップS50で洗浄された後のたばこ残渣を粉砕又は裁刻するステップS60を行う。これによって、ステップS80におけるたばこ残渣の成形性が向上する。なお、ステップS80の処理が省略されるケースであっても、捕捉溶液からたばこ残渣への香喫味成分のデリバリ効率が向上する。
実施形態では、ステップS50の前においてたばこ残渣の粒径も少なくとも1mmよりも大きい。これによって、ステップS50におけるたばこ残渣のロスを低減することができる。さらに、たばこ残渣から洗浄溶媒中に放出される可溶成分を洗浄溶媒とともに取り出す処理(脱水処理)において、可溶成分を含む洗浄溶媒が通るフィルタの目詰まりが抑制される。
実施形態では、香味源の製造方法は、捕捉溶液に酸性物質を添加するステップ、或いは、ステップS50で洗浄された後のたばこ残渣に酸性物質を添加するステップを含んでもよい。このような構成によれば、捕捉溶液をたばこ残渣に添加した後において、たばこ残渣から香喫味成分が再び揮発する事態が抑制され、たばこ残渣に担持される香喫味成分を維持することができる。なお、捕捉溶液に酸性物質を添加する構成によれば、ステップS30において酸性物質との中和により増大し得るアンモニアなどの夾雑物を低減することができる。
実施形態では、ステップS40の前において、捕捉溶液に酸性物質が添加されることが好ましい。このような構成によれば、ステップS40の後に酸性物質を添加するケースと比べて、香喫味成分の残存率を向上することができる。
実施形態では、ステップS60で粉砕又は裁刻された後のたばこ残渣に酸性物質が添加されることが好ましい。このような構成によれば、粉砕機又は裁刻機の腐食等を抑制することができる。また、ステップS60及びステップS70が別々の場所や装置で行われるような場合に、ステップS60における酸性物質のロスを低減することができる。
実施形態では、香味源の製造方法は、捕捉溶液が添加された後のたばこ残渣(又は、たばこ残渣に添加される前の捕捉溶液)に含まれる前述の所定物質の総重量を100重量%とした場合に、当該たばこ残渣(又は、捕捉溶液)が10重量%以上の水を含むように、水を添加する加水ステップを含んでもよい。このような構成によれば、ステップS70以降における処理において、捕捉溶液又はたばこ残渣に含まれる成分と酸性物質との反応によって生じる酸性物質のエステル化などによって余分な物質の生成を招来するといった液変性が抑制され、捕捉溶液又はたばこ残渣に添加された酸性物質の残存率が向上する。
[変更例1]
以下において、実施形態の変更例1について説明する。以下においては、実施形態に対する相違点について主として説明する。
具体的には、実施形態では、たばこ原料50の加熱によって気相中に放出された香喫味成分を捕捉溶媒70に捕捉させることによって香喫味成分の回収が行われる。これに対して、変更例1では、たばこ原料50の加熱によって気相中に放出された香喫味成分の凝縮によって香喫味成分の回収が行われる。変更例1において、香喫味成分の凝集によって香喫味成分が回収されるため、気相中に放出された香喫味成分は、実施形態と同様に液相として回収される。以下においては、凝縮方法の一例として香喫味成分の冷却について説明する。
詳細には、変更例1においては、図2に示した捕捉装置20に代えて、図5に示す回収装置200が用いられる。図5に示すように、回収装置200は、凝縮器210と、パイプ221と、冷却チャンバ222と、パイプ223と、回収チャンバ224とを有する。
パイプ221は、たばこ原料50の加熱によって気相中に放出された放出成分61を冷却チャンバ222に導く。冷却チャンバ222は、凝縮器210を収容しており、凝縮器210は、放出成分61の冷却によって放出成分61を凝縮する。特に限定されるものではないが、凝縮器210はコンデンサによって構成されてもよい。パイプ223は、凝縮器210によって凝縮された放出成分61である凝縮成分67を回収チャンバ224に導く。凝縮成分67は、少なくとも、香喫味成分の指標であるニコチン成分を含む。回収チャンバ224は、凝縮成分67を貯留する。なお、放出成分61は気体成分であり、凝縮成分67は液体成分である。ここで、凝縮成分67は、香喫味成分を含む香喫味溶液である。
変更例1においても、実施形態と同様に、たばこ残渣を粉砕又は裁刻する前において、たばこ残渣の洗浄工程が行われる。このような構成によれば、洗浄工程におけるたばこ残渣の歩留まり低下が抑制される。
変更例1においても、実施形態と同様に、回収装置200によって回収された凝縮成分67(香喫味成分)は、実施形態と同様に、粉砕又は裁刻された後のたばこ残渣に添加される。このような構成によれば、たばこ残渣の表面に捕捉溶液をムラなく分布させることができる。
変更例1においても、実施形態と同様に、凝縮成分67に酸性物質が添加されてもよい(工程G1)。変更例1においても、実施形態と同様に、凝縮成分67にポリオール又はアルコールが添加されてもよい。変更例1においても、実施形態と同様に、凝縮成分67が10重量%以上の水を含むように水が添加されてもよい(工程H2)。変更例1においても、実施形態と同様に、凝縮成分67にバインダが添加されてもよい(工程I1)。
[実験結果]
(第1実験)
第1実験では、上述した香味源の製造方法(図4を参照)を模擬し、ニコチン(CAS:54−11−5、純度:99.5%)及びその他試薬の混合によって、ステップS40の後の段階における捕捉溶液としてサンプル21−24を製造した。すなわち、サンプル21−サンプル24については、捕捉溶媒としてグリセリンを用いた。捕捉溶液を100重量%とした場合に、サンプル21のグリセリン量は約70重量%であり、サンプル22乃至サンプル24のグリセリン量は約90重量%であった。また、サンプル22−24については、酸性物質(ここでは、レブリン酸)を捕捉溶媒に添加した。なお、捕捉溶液に含まれる所定物質(酸性物質、グリセリン及び水の混合物)を100重量%とした場合に、サンプル21乃至サンプル24の水は1重量%未満であった。サンプル22−24のA/N比は、図6に示すように、それぞれ、0.53、1.16、3.52である。なお、A/N比は、上述したように、捕捉溶媒によって捕捉される香喫味成分(ここでは、ニコチン成分)のモル量に対する捕捉溶媒に添加された酸性物質(ここでは、レブリン酸)のモル量の比率である。
第1実験では、ステップS40の後の蔵置処理として、40℃に制御された環境で7日間に亘って開放空間条件下の蔵置を行った。サンプル21−24について、開放空間条件下の蔵置を行う前の香喫味成分量(ここでは、ニコチン成分量)に対する開放空間条件下の蔵置を行った後の香喫味成分量(ここでは、ニコチン成分量)の比率(香喫味成分残存率)を測定した。この測定結果は、図6及び図7に示す通りである。また、サンプル22−24について、開放空間条件下の蔵置を行う前のレブリン酸量に対する開放空間条件下の蔵置を行った後のレブリン酸量の比率(レブリン酸残存率)を測定した。この測定結果は、図6及び図8に示す通りである。
ここで、第1実験では、香喫味成分残存率が0.8以上であれば、香喫味成分残存率が十分であると判定し、レブリン酸残存率が0.8以上であれば、レブリン酸残存率が十分であると判定した。
図7に示すように、レブリン酸を含まないサンプル21と比べて、レブリン酸を含むサンプル22−24の香喫味成分残存率が高いことが確認された。詳細には、A/N比が1.0以上であるサンプル23及びサンプル24については、香喫味成分残存率が0.8を超えており、香喫味成分残存率が十分であることが確認されたが、A/N比が略0.5以下であるサンプル22については、香喫味成分残存率が0.8を下回っており、香喫味成分残存率が不十分であることが確認された。一方で、図8に示すように、A/N比が高いほど、レブリン酸残存率が低下することが確認された。詳細には、A/N比が1.0以上であるサンプル23及びサンプル24については、レブリン酸残存率が0.8を下回っており、レブリン酸残存率が不十分であることが確認された。
すなわち、A/N比が1.0以上である場合には、香喫味成分残存率が十分であることが確認された。但し、レブリン酸残存率が不十分であった。
(第2実験)
第2実験では、上述した香味源の製造方法(図4を参照)を模擬し、ニコチン(CAS:54−11−5、純度:99.5%)及びその他試薬の混合によって、ステップS40の後の段階における捕捉溶液としてサンプル41−44を製造した。サンプル41−サンプル44については、捕捉溶媒としてグリセリンを用いた。捕捉溶液を100重量%とした場合に、サンプル41及びサンプル43のグリセリン量は約80重量%であり、サンプル42及びサンプル44のグリセリン量は約90重量%であった。また、サンプル41−サンプル44については、酸性物質(ここでは、レブリン酸)を捕捉溶媒に添加した。サンプル41−43のA/N比は、図9に示すように、それぞれ、2.99、2.98、1.56、1.62である。なお、サンプル41−44は、A/N比が1.0以上であるサンプルであることに留意すべきである。ここで、サンプル41及びサンプル43については、捕捉溶液に含まれる所定物質(酸性物質、グリセリン及び水の混合物)の総重量を100重量%とした場合に、10重量%の水を捕捉溶液に添加した。
第2実験では、ステップS40の後の蔵置処理として、40℃に制御された環境で4週間に亘って密閉空間条件下の蔵置を行った。サンプル41−44について、密閉空間条件下の蔵置を行う前のレブリン酸量に対する密閉空間条件下の蔵置を行った後のレブリン酸量の比率(レブリン酸残存率)を測定した。この測定結果は、図9及び図10に示す通りである。
ここで、第2実験では、レブリン酸残存率が0.8以上であれば、レブリン酸残存率が十分であると判定した。
図10に示すように、10重量%の水を捕捉溶媒に添加したサンプル41及びサンプル43については、レブリン酸残存率が0.8を超えており、レブリン酸残存率が十分であることが確認されたが、水を添加していないサンプル42及びサンプル44については、レブリン酸残存率が0.8を下回っており、レブリン酸残存率が不十分であることが確認された。すなわち、第1実験において、A/N比が1.0以上であるサンプルについて、レブリン酸残存率が不十分であることが確認されたものの、このようなサンプルであっても、10重量%以上の水の添加によって、レブリン酸残存率が改善されることが確認された。なお、A/N比が1.0以上である場合には、第1実験の結果から、香喫味成分残存率が十分であることに留意すべきである。
このように、A/N比が1.0以上であるケースにおいて、捕捉溶液に含まれる所定物質(酸性物質、グリセリン及び水の混合物)の総重量を100重量%とした場合に、10重量%以上の水を捕捉溶液が含むことによって、香喫味成分残存率を十分なレベルに維持しながら、レブリン酸残存率を向上することができることが確認された。
ここで、レブリン酸残存率の低下は、レブリン酸とグリセリンとの反応によって生じるレブリン酸のエステル化などによって、余分な物質の生成を招来するものと推察される。すなわち、第2実験の結果によれば、捕捉溶液に含まれる所定物質(酸性物質、グリセリン及び水の混合物)を100重量%とした場合に、10重量%以上の水を捕捉溶液が含むことによって、上述した余分な物質の生成が抑制されたものと推察される。
上述した実験結果では、所定物質(酸性物質、グリセリン及び水の混合物)を含む捕捉溶液について議論しており、捕捉溶液が添加された後のたばこ残渣においても、酸性物質、グリセリン及び水の相互作用が同様であるものと考えられるため、上述した余分な物質の生成が抑制されるものと推察される。
[その他の実施形態]
本発明は上述した実施形態によって説明したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
実施形態では、ステップS60は、ステップS50で洗浄された後のたばこ残渣を粉砕機によって1mm以下の粒径に粉砕するステップである。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。
具体的には、ステップS60は、ステップS50で洗浄された後のたばこ残渣をシート状又はブロック状に成形するとともに、シート状又はブロック状のたばこ残渣を裁刻機によって2mm以下の刻幅に裁刻するステップを含んでもよい。ステップS60は、たばこ残渣を1.5mm以下の刻幅に裁刻するステップであることが好ましく、たばこ残渣を1.0mm以下の刻幅に裁刻するステップであることがさらに好ましい。ステップS60は、シート状又はブロック状のたばこ残渣を裁刻機によって、たばこ残渣を3mm以上20mm以下の刻長さに裁刻するステップを含んでもよい。ステップS60は、たばこ残渣を5mm以上15mm以下の刻長さに裁刻するステップであることが好ましい。
本開示によれば、洗浄処理におけるたばこ残渣の歩留まり低下を抑制し、かつ、捕捉溶液が添加された後のたばこ原料において捕捉溶液をムラなく分布させることを可能とする香味源の製造方法を提供することができる。

Claims (23)

  1. たばこ原料に塩基性物質を添加する工程Aと、
    前記塩基性物質が添加された前記たばこ原料を加熱し、前記たばこ原料から気相中に香喫味成分を放出する工程Bと、
    前記工程Bで気相中に放出された前記香喫味成分を回収する工程Cと、
    前記工程Bで前記香喫味成分が放出された後の前記たばこ原料であるたばこ残渣を洗浄溶媒によって洗浄する工程Dと、
    前記工程Dで洗浄された後の前記たばこ残渣を粉砕又は裁刻する工程Eと、
    前記工程Cで回収された前記香喫味成分を、前記工程Eで粉砕又は裁刻された後の前記たばこ残渣に添加する工程Fとを備える、製造方法。
  2. 前記工程Eは、前記工程Dで洗浄された後の前記たばこ残渣を1mm以下の粒径に粉砕する工程である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記工程Eは、前記工程Dで洗浄された後の前記たばこ残渣を2mm以下の刻幅に裁刻する工程である、請求項1に記載の製造方法。
  4. 前記工程Dは、前記たばこ残渣に前記洗浄溶媒を供給し、前記たばこ残渣から前記洗浄溶媒中に放出される可溶成分を前記洗浄溶媒とともに取り出す工程である、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 前記工程Dは、少なくとも2回以上繰り返される、請求項4に記載の製造方法。
  6. 前記工程Dは、互いに異なる温度を有する前記洗浄溶媒を用いて、少なくとも2回以上繰り返される、請求項5に記載の製造方法。
  7. 前記工程Dは、前記互いに異なる温度を有する前記洗浄溶媒のうち、最も低い温度を有する前記洗浄溶媒又は20℃以下の温度を有する前記洗浄溶媒に対して、COガスを加えながらバブリングを行う工程を含む、請求項6に記載の製造方法。
  8. 前記工程Dは、
    前記洗浄溶媒として第1温度を有する水を用いて、前記可溶成分を取り出す工程と、
    前記洗浄溶媒として前記第1温度よりも低い第2温度を有する水を用いるとともに、前記第2温度を有する水にCOガスを加えながらバブリングを行うことによって、前記可溶成分を取り出す工程とを含む、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の製造方法。
  9. 前記工程Dの前において、前記たばこ残渣の粒径は1mmよりも大きい、請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の製造方法。
  10. 前記工程Cは、前記工程Bで気相中に放出された前記香喫味成分を液相として回収するステップである、請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の製造方法。
  11. 前記工程Cは、前記工程Bで気相中に放出された前記香喫味成分を凝縮する工程を含む、請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の製造方法。
  12. 前記工程Cは、前記工程Bで気相中に放出された前記香喫味成分を捕捉溶媒によって捕捉する工程を含む、請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の製造方法。
  13. 前記工程Cで回収される前記香喫味成分を含む香喫味溶液に酸性物質を添加する工程G1及び前記工程Dで洗浄された後の前記たばこ残渣に酸性物質を添加する工程G2の少なくとも一方を備える、請求項10乃至請求項12のいずれかに記載の製造方法。
  14. 前記工程G2は、前記工程Eの後に行われる、請求項13に記載の製造方法。
  15. 前記工程Cで回収される前記香喫味成分のモル量に対する前記酸性物質のモル量の比率は、1.0以上である、請求項13又は請求項14に記載の製造方法。
  16. 前記香喫味成分を捕捉する捕捉溶媒、前記工程Cで回収される前記香喫味成分を含む香喫味溶液及び前記たばこ残渣の少なくともいずれかにポリオール又はアルコールを添加する工程を備える、請求項10乃至請求項15のいずれかに記載の製造方法。
  17. 前記工程Cにおいて、前記捕捉溶媒としてポリオール又はアルコールを含む溶媒を用いる、請求項12及び請求項12を引用する請求項13乃至請求項15のいずれかに記載の製造方法。
  18. 前記工程Fで前記香喫味成分が添加された後の前記たばこ残渣に含まれる所定物質の総重量を100重量%とした場合に、当該たばこ残渣が10重量%以上の水を含むように、水を添加する工程H1を備え、
    前記所定物質は、前記酸性物質、ポリオール及び水の混合物、前記酸性物質、アルコール及び水の混合物、或いは、前記酸性物質、ポリオール、アルコール及び水の混合物である、請求項15乃至請求項17のいずれかに記載の製造方法。
  19. 前記工程Fで前記たばこ残渣に添加される前において、前記工程Cで回収される香喫味成分を含む香喫味溶液に含まれる所定物質の総重量を100重量%とした場合に、当該香喫味溶液が10重量%以上の水を含むように、水を添加する工程H2を備え、
    前記所定物質は、前記酸性物質、ポリオール及び水の混合物、前記酸性物質、アルコール及び水の混合物、或いは、前記酸性物質、ポリオール、アルコール及び水の混合物である、請求項15乃至請求項17のいずれかに記載の製造方法。
  20. 前記工程Cで回収される前記香喫味成分を含む香喫味溶液にバインダを添加する工程I1、或いは、前記工程Dで洗浄された後の前記たばこ残渣にバインダを添加する工程I2を備える、請求項10乃至請求項19のいずれかに記載の製造方法。
  21. 前記工程F及び前記バインダの添加後において、前記たばこ残渣を成形する工程Jを備える、請求項20に記載の製造方法。
  22. 前記工程Jで成形された前記たばこ残渣は複数の粒状体を含む、請求項21に記載の製造方法。
  23. 前記工程A及び前記工程Bの少なくともいずれか一方は、前記たばこ原料に水を加える工程を含む、請求項1乃至請求項22のいずれかに記載の製造方法。
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