JPWO2017169621A1 - コモンモードチョークコイル - Google Patents

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Abstract

コモンモードチョークコイルは、環状のコアと、互いに対向するように前記コアに巻回された第1コイルおよび第2コイルとを有する。コアの形状は、コアの中心軸方向からみて、正方形または長軸および短軸を含む長形形状である。第1コイルおよび第2コイルは、それぞれ、単層巻である。コアの周方向に直交する横断面の面積は、コアの周方向に沿って一定である。コアの横断面の形状は、四角形である。

Description

本発明は、コモンモードチョークコイルに関する。
従来、コイル部品としては、特開2006−165212号公報(特許文献1)に記載されたものがある。図8に示すように、このコイル部品100は、円環状のコア101と、互いに対向するようにコア101に巻回された第1コイル110および第2コイル120とを有する。第1コイル110および第2コイル120は、コア101の内径孔部に位置する内側ワイヤ部材111,121と、コア101の径方向外側に位置する外側ワイヤ部材112,122と、内側ワイヤ部材111,121と外側ワイヤ部材112,122とを接続する配線113,123とを有する。
特開2006−165212号公報
ところで、前記従来のコイル部品100では、第1コイル110の内側ワイヤ部材111と第2コイル120の内側ワイヤ部材121とを、コア101の内周面101aに沿って、配列すると、第1コイル110の内側ワイヤ部材111と第2コイル120の内側ワイヤ部材121とが、周方向に接近する。つまり、コア101の内径孔部で第1、第2コイル110,120の内側に、デッドスペースDが存在する。
ここで、コア101の径方向の幅を大きくして、コイル部品100のL値を大きくしようとすると、コア101を径方向内側に広げ、または、コア101を径方向外側に広げることが考えられる。
ところが、コア101を径方向外側に広げようとすると、コイル部品100の外形寸法の制約を受けて、コア101を径方向外側に広げることができない。
一方、コア101を径方向内側に広げようとすると、第1コイル110の内側ワイヤ部材111と第2コイル120の内側ワイヤ部材121とが、周方向に接触して、コア101を径方向内側に広げることができない。つまり、コア101の内径を小さくしていくと、第1コイル110の内側ワイヤ部材111と第2コイル120の内側ワイヤ部材121とが周方向に接触して、デッドスペースDを低減できない。
そこで、本発明の課題は、コアの径方向の断面積を増加してL値を大きくすることができるコモンモードチョークコイルを提供することにある。
前記課題を解決するため、本発明のコモンモードチョークコイルは、
環状のコアと、
互いに対向するように前記コアに巻回された第1コイルおよび第2コイルと
を備え、
前記コアの形状は、前記コアの中心軸方向からみて、正方形または長軸および短軸を含む長形形状であり、
前記第1コイルおよび前記第2コイルは、それぞれ、単層巻であり、
前記コアの周方向に直交する横断面の面積は、前記コアの周方向に沿って一定であり、前記コアの横断面の形状は、四角形である。
ここで、長形形状とは、長方形、長円形および楕円形を含む。正方形の四隅の形状は、直角のみならず湾曲を含む。コアの横断面の四角形の四隅の形状は、直角のみならず曲面(R面)を含む。
ここで、単層巻とは、コイルがコアに1層分巻かれていることを意味する。
本発明のコモンモードチョークコイルによれば、コアの形状は、正方形または長形形状であり、第1コイルおよび第2コイルは、互いに対向するようにコアに巻回されている。これにより、第1コイルおよび第2コイルを、正方形の一辺が延びる方向に対向するように、正方形の他辺が延びる方向に沿って巻回すことができ、または、第1コイルおよび第2コイルを、長形形状の短軸方向に対向するように、長形形状の長軸方向に沿って巻回すことができる。
これにより、コアの内径孔部に位置する第1コイルおよび第2コイルを、コアの内面に沿って、正方形の他辺が延びる方向または長形形状の長軸方向に配列することができる。そして、第1コイルおよび第2コイルを、正方形の一辺が延びる方向または長形形状の短軸方向に接近させることができる。つまり、第1コイルおよび第2コイルが一辺が延びる方向または短軸方向に接触するまで、コアの内径孔部を一辺が延びる方向または短軸方向に小さくして、コアの内径孔部のデッドスペースを低減できる。したがって、コアの内径孔部のデッドスペースを低減するようにコアを内径孔部側に広げることができ、コアの径方向の断面積を増加できて、この結果、L値を大きくすることができる。
また、コモンモードチョークコイルの一実施形態では、
前記コアの形状は、前記コアの中心軸方向からみて、正方形であり、
前記第1コイルおよび前記第2コイルは、正方形の一辺が延びる方向に対向するように、正方形の他辺が延びる方向に沿って巻回される。
前記実施形態によれば、コアの形状は、正方形であり、第1コイルおよび第2コイルは、正方形の一辺が延びる方向に対向するように、正方形の他辺が延びる方向に沿って巻回される。これにより、コアの内径孔部に位置する第1コイルおよび第2コイルを、コアの内面に沿って、正方形の他辺が延びる方向に配列することができる。そして、第1コイルおよび第2コイルを、正方形の一辺が延びる方向に接近させることができる。したがって、コアの内径孔部のデッドスペースを低減するようにコアを内径孔部側に広げることができ、コアの径方向の断面積を増加できて、この結果、L値を大きくすることができる。
また、コモンモードチョークコイルの一実施形態では、
前記コアの形状は、前記コアの中心軸方向からみて、長形形状であり、
前記第1コイルおよび前記第2コイルは、長形形状の短軸方向に対向するように、長形形状の長軸方向に沿って巻回される。
前記実施形態によれば、コアの形状は、長形形状であり、第1コイルおよび第2コイルは、長形形状の短軸方向に対向するように、長形形状の長軸方向に沿って巻回される。これにより、コアの内径孔部に位置する第1コイルおよび第2コイルを、コアの内面に沿って、長形形状の長軸方向に配列することができる。そして、第1コイルおよび第2コイルを、長形形状の短軸方向に接近させることができる。したがって、コアの内径孔部のデッドスペースを低減するようにコアを内径孔部側に広げることができ、コアの径方向の断面積を増加できて、この結果、L値を大きくすることができる。
また、コモンモードチョークコイルの一実施形態では、前記第1コイル41および前記第2コイルは、それぞれ、前記コアの中心軸方向からみて、前記コアの長軸方向の最外形より内側に配置されている。
前記実施形態によれば、コモンモードチョークコイルにおける長軸方向の大きさを低減できる。
また、コモンモードチョークコイルの一実施形態では、
前記コアを収納するケースを有し、
前記ケースの形状は、前記コアの中心軸方向からみて、矩形であり、
前記コアの形状が正方形であるとき、前記コアは、前記コアの一辺が延びる方向と前記ケースの一辺が延びる方向が同じ方向となるように、前記ケースに収納され、
一方、前記コアの形状が長形形状であるとき、前記コアは、前記コアの長軸方向と前記ケースの一辺が延びる方向が同じ方向となるように、前記ケースに収納される。
前記実施形態によれば、ケースの形状は、矩形であり、コアは、コアの一辺が延びる方向または長軸方向とケースの一辺が延びる方向が同じ方向となるように、ケースに収納される。これにより、コアの外面とケースの内面との間に、第1コイルと第2コイルとを配置できるスペースを確保しつつ、コアの外面とケースの内面との間のデッドスペースを低減するようにコアを外径側に広げることができる。この結果、コアの径方向の断面積を増加できて、この結果、L値を大きくすることができる。
また、コモンモードチョークコイルの一実施形態では、
前記コアの形状は、前記コアの中心軸方向からみて、長形形状であり、
前記ケースの形状は、前記コアの中心軸方向からみて、長方形であり、
前記コアは、前記コアの長軸方向と前記ケースの長軸方向が同じ方向となるように、前記ケースに収納される。
前記実施形態によれば、コアは、コアの長軸方向とケースの長軸方向が同じ方向となるように、ケースに収納されるので、コアのケースに対する占積率を増加できるように、コアをケースに収納することができる。
また、コモンモードチョークコイルの一実施形態では、
前記第1コイルおよび前記第2コイルは、複数のワイヤ部材が接続されてなり、
前記第1コイルおよび前記第2コイルに取り付けられ、前記ケースの隅に配置された筒状のフェライトビーズを有し、
前記複数のワイヤ部材は、略U字状に折り曲げられた折曲ワイヤ部材と、略直線状に延在された直線ワイヤ部材とを含み、
前記コアには、前記折曲ワイヤ部材と前記直線ワイヤ部材とが交互に接続されて巻回され、
前記フェライトビーズには、前記直線ワイヤ部材が挿入されている。
前記実施形態によれば、コアには、折曲ワイヤ部材と直線ワイヤ部材とが交互に接続されて巻回され、フェライトビーズには、直線ワイヤ部材が挿入されている。これにより、折曲ワイヤ部材は、コアにのみ配置されることになり、折曲ワイヤ部材の種類を1種類とできる。
また、コモンモードチョークコイルの一実施形態では、
Φdw<2Rinであり、かつ、(lz+2Φdw+Cc-p)≧2Rinであるとき、
(Φdw+2Cc-p)>2Rinである。
Φdw:コイルの線径[mm]
Cc-p:コア内面とコイルのクリアランス[mm]
lz:コア内面における第1コイルと第2コイルの間の最短距離[mm]
Rin:コア内面の隅の曲率半径[mm]
前記実施形態によれば、長形コアの磁路長を円形コアの磁路長よりも短くできて、L値を一層向上できる。
また、コモンモードチョークコイルの一実施形態では、
Φdw≧2Rinであり、かつ、(lz+2Φdw+Cc-p)≧2Rinであるとき、
(4−πΦdw+4Cp-p)<(2π−2Cc-p+2(4−π)Rin)である。
Φdw:コイルの線径[mm]
Cc-p:コア内面とコイルのクリアランス[mm]
Cp-p:コイルのクリアランス[mm]
lz:コア内面における第1コイルと第2コイルの間の最短距離[mm]
Rin:コア内面の隅の曲率半径[mm]
前記実施形態によれば、長形コアの磁路長を円形コアの磁路長よりも短くできて、L値を一層向上できる。
また、コモンモードチョークコイルの一実施形態では、前記第1コイルおよび前記第2コイルは、前記コアの中心軸方向からみて、前記コアの長軸に交差しない。
前記実施形態によれば、第1コイルと第2コイルの間に、コアの長軸に沿った絶縁スペースを確保できる。
本発明のコモンモードチョークコイルによれば、コアは、正方形または長形形状の環状であり、第1コイルおよび第2コイルは、複数のワイヤ部材からなって、互いに対向するようにコアに巻回されているので、コアの径方向の断面積を増加して、L値を大きくすることができる。
本発明の第1実施形態のコモンモードチョークコイルを示す上方斜視図である。 コモンモードチョークコイルの下方斜視図である。 コモンモードチョークコイルの内部を示す上方斜視図である。 コモンモードチョークコイルの分解斜視図である。 コモンモードチョークコイルの平面図である。 円形コアを含むコモンモードチョークコイルを示す平面図である。 長形コアを含むコモンモードチョークコイルを示す平面図である。 本発明のコモンモードチョークコイルの第2実施形態を示す平面図である。 従来のコイル部品を示す平面図である。
以下、本発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態のコモンモードチョークコイルを示す上方斜視図である。図2は、コモンモードチョークコイルの下方斜視図である。図3は、コモンモードチョークコイルの内部を示す上方斜視図である。図4は、コモンモードチョークコイルの分解斜視図である。図5は、コモンモードチョークコイルの平面図である。
図1から図5に示すように、コモンモードチョークコイル1は、ケース2と、ケース2内に収納された環状のコア3と、互いに対向するようにコア3に巻回された第1コイル41および第2コイル42と、第1コイル41および第2コイル42に取り付けられた第1〜第4フェライトビーズ61〜64とを有する。
ケース2は、底板部21と、底板部21を覆う箱状の蓋部22とを有する。ケース2は、例えば、PPSなどの樹脂、または、セラミックスから構成される。底板部21には、コア3が設置されている。底板部21には、コア3の中心軸Cが直交するように、コア3が設置されている。コア3の中心軸Cとは、コア3の内径孔部の中心軸をいう。ケース2(底板部21および蓋部22)の形状は、コア3の中心軸C方向からみて、矩形である。この実施形態では、ケース2の形状は、正方形である。なお、ケース2の形状は、長方形であってもよい。
底板部21には、電極端子51〜54が取り付けられている。第1電極端子51と第2電極端子52は、底板部21の矩形の互いに対向する2つの隅に位置し、第3電極端子53と第4電極端子54は、底板部21の矩形の互いに対向する2つの隅に位置している。第1電極端子51と第3電極端子53は、互いに対向し、第2電極端子52と第4電極端子54は、互いに対向している。
電極端子51〜54は、底板部21の底面に取り付けられている。底板部21には、ケース2の外側と内側を貫通する孔部21aが設けられている。電極端子51〜54は、孔部21aと重なり、孔部21aからケース2の内側に露出している。
コア3の形状(つまり、コア3の内周面および外周面の形状)は、中心軸C方向からみて、長軸Lおよび短軸Sを含む長形形状である。長軸Lとは、長径または長辺方向で中心軸Cと交差する対称軸をいい、短軸Sとは、短径または短辺方向で中心軸Cと交差する対称軸をいう。コア3は、中心軸C方向からみて、長軸Lに沿って延在し対向する一対の長手部分31と、短軸Sに沿って延在し対向する一対の短手部分32とを含む。この実施形態では、コア3の形状は、長円形である。なお、コア3の形状は、長方形または楕円形であってもよく、円形を除く。長方形の四隅の形状は、直角のみならず湾曲を含む。また、コアの形状は、正方形であってもよい。正方形の四隅の形状は、直角のみならず湾曲を含む。コア3の周方向に直交する横断面の面積は、コア3の周方向に沿って一定であり、コア3の横断面の形状は、四角形である。コア3の横断面の四角形の四隅の形状は、直角のみならず曲面(R面)を含む。
コア3は、例えば、フェライトなどのセラミックコア、または、金属系コアから構成される。コア3は、中心軸C方向に対向する2つの端面を有する。一方の端面は、底板部21の内面に対向する。他方の端面は、蓋部22の内面に対向する。コア3は、コア3の長軸L方向とケース2(底板部21)の一辺が延びる方向が同じ方向となるように、ケース2に収納される。
第1コイル41は、第1電極端子51と第2電極端子52との間で、コア3に巻回されている。第1コイル41の一端は、第1電極端子51に接続される。第1コイル41の他端は、第2電極端子52に接続される。
第2コイル42は、第3電極端子53と第4電極端子54との間で、コア3に巻回されている。第2コイル42の一端は、第3電極端子53に接続される。第2コイル42の他端は、第4電極端子54に接続される。
第1コイル41および第2コイル42は、コア3の長形形状の短軸S方向に対向するように、長形形状の長軸L方向に沿って巻回される。つまり、第1コイル41は、コア3の一方の長手部分31に巻回され、第2コイル42は、コア3の他方の長手部分31に巻回される。第1コイル41のコア3に対する巻方向と第2コイル42のコア3に対する巻方向とは、逆方向となる。第1コイル41の巻数と第2コイル42の巻数とは、同じである。第1コイル41および第2コイル42は、それぞれ、単層巻である。第1コイル41および第2コイル42は、コア3の中心軸C方向からみて、コア3の長軸Lに交差しない。このように、第1コイル41と第2コイル42の間に、コア3の長軸Lに沿った絶縁スペースを確保できる。第1コイル41および第2コイル42は、それぞれ、コア3の中心軸C方向からみて、コア3の長軸L方向の最外形より内側に配置されている。これにより、コモンモードチョークコイル1における長軸L方向の大きさを低減できる。
第1〜第4フェライトビーズ61〜64は、例えば、NiZn,MnZnなどの磁性体から構成される。フェライトビーズ61〜64は、筒状に形成され、ケース2の四隅に配置されている。フェライトビーズ61〜64のそれぞれの軸は、コア3の中心軸Cと平行である。フェライトビーズ61〜64は、コア3の径方向外側に位置する。
第1フェライトビーズ61は、第1コイル41の一端側(第1電極端子51側)に位置する。第2フェライトビーズ62は、第1コイル41の他端側(第2電極端子52側)に位置する。第3フェライトビーズ63は、第2コイル42の一端側(第3電極端子53側)に位置する。第4フェライトビーズ64は、第2コイル42の他端側(第4電極端子54側)に位置する。
第1コイル41は、複数のワイヤ部材が接続されてなる。複数のワイヤ部材は、プリント配線でなく、棒状部材である。ワイヤ部材は、剛性を有してもよく、または、可撓性を有してもよい。複数のワイヤ部材は、略U字状に折り曲げられた折曲ワイヤ部材410と、略直線状に延在された直線ワイヤ部材411,412,413とを含む。第1コイル41は、一端から他端に順に、第1直線ワイヤ部材411と、第2直線ワイヤ部材412と、複数組(この実施形態では5組)の折曲ワイヤ部材410および第3直線ワイヤ部材413と、第1直線ワイヤ部材411とを含む。第1、第2、第3直線ワイヤ部材411,412,413の長さは、互いに異なる。
ワイヤ部材410〜413は、例えば、ポリアミドイミド銅線であり、銅線と銅線を覆う絶縁被膜とを有する。絶縁被膜の厚みは、例えば、0.029mm〜0.072mmである。また、絶縁被膜は、絶縁コートに覆われており、絶縁コートの材料は、ポリオレフィン樹脂である。
折曲ワイヤ部材410および第3直線ワイヤ部材413は、交互に接続される。折曲ワイヤ部材410の一端に第3直線ワイヤ部材413の一端を接続し、第3直線ワイヤ部材413の他端を他の折曲ワイヤ部材410の一端に接続する。これを繰り返すことにより、複数の折曲ワイヤ部材410および第3直線ワイヤ部材413は、コア3に螺旋状に巻回される。つまり、1組の折曲ワイヤ部材410および第3直線ワイヤ部材413によって、1ターンの単位要素が構成される。図5中、折曲ワイヤ部材410の中の数字は、ターン数を示す。第1コイル41は、コア3に5ターン巻回されている。
第1、第2フェライトビーズ61,62には、第1直線ワイヤ部材411が挿入されている。第1フェライトビーズ61に挿入された第1直線ワイヤ部材411は、第1電極端子51に接続される。第2フェライトビーズ62に挿入された第1直線ワイヤ部材411は、第2電極端子52に接続される。
第2コイル42は、第1コイル41と同様に、複数のワイヤ部材から構成される。つまり、第2コイル42は、一端から他端に順に、第1直線ワイヤ部材421と、第2直線ワイヤ部材422と、複数組(この実施形態では5組)の折曲ワイヤ部材420および第3直線ワイヤ部材423と、第1直線ワイヤ部材421とを含む。コア3には、折曲ワイヤ部材420および第3直線ワイヤ部材423が交互に接続されて巻回されている。第2コイル42は、コア3に5ターン巻回されている。第3、第4フェライトビーズ63,64には、第1直線ワイヤ部材421が挿入されている。
前記構成のコモンモードチョークコイル1によれば、コア3の形状は、長形形状であり、第1コイル41および第2コイル42は、複数のワイヤ部材からなって、互いに対向するようにコア3に巻回されている。そして、第1コイル41および第2コイル42は、長形形状の短軸S方向に対向するように、長形形状の長軸L方向に沿って巻回される。
これにより、コア3の内径孔部に位置する第1コイル41のワイヤ部材(折曲ワイヤ部材410の一部)および第2コイル42のワイヤ部材(折曲ワイヤ部材420の一部)を、コア3の内面に沿って、長形形状の長軸L方向に配列することができる。そして、第1コイル41のワイヤ部材および第2コイル42のワイヤ部材を、長形形状の短軸S方向に接近させることができる。つまり、第1コイル41のワイヤ部材および第2コイル42のワイヤ部材が短軸S方向に接触するまで、コア3の内径孔部を短軸S方向に小さくして、コア3の内径孔部のデッドスペースDを低減できる。したがって、コア3の内径孔部のデッドスペースDを低減するようにコア3を内径孔部側に広げることができ、コア3の径方向の断面積(つまり、コア3の中心軸Cに直交する方向の断面積)を増加できて、この結果、L値を大きくすることができる。
L値について説明する。インダクタンスLは、以下の(式1)に基づいている。
L=(μ0μT2Se)/Le (式1)
L:インダクタンス[H]
μ0:空気透磁率[H/m]
μ:比透磁率(コア)[-]
T:各コイルの巻数[-]
Se:コア断面積(コアの中心軸に直交する断面の面積)[m2]
Le:磁路長[m]
長形コアを用いることで、コアに囲まれた内側の面積を小さくできるので、その分コアの断面積を大きくできる。それによって、L値を向上できる。長形コアの構造によれば、円形コアに比べて、磁路長Leが長くなりL値向上には不利になる場合があるが、それ以上にコア断面積Seを向上させることができる。その結果、L値を向上できる。
ここで、長形コアの磁路長が、円形コアの磁路長よりも短くなるとき、L値を一層向上できる。このときの条件について説明する。
図6Aは、円形コアを含むコモンモードチョークコイルを示す。図6Aに示すように、コモンモードチョークコイル100は、円形コア101と、円形コア101に巻回された第1コイル110および第2コイル120とを有する。図6Aに示すように寸法を定義し、コア寸法やコア磁路長を一般式にすると、
Φdcc=2/π(lz+TΦdw+Cp-p(T−1))
Φdci=Φdcc+Φdw+2Cc-p
Le2=π(Φdci+Wa)
となる。
Le2:コアの磁路長(コアの径方向の幅の中心を通るコアの周方向の長さ)[mm]
Φdw:コイルの線径[mm]
Cc-p:コア内面とコイルのクリアランス(コア内面とワイヤ部材の間の距離)[mm]
Cp-p:コイルのクリアランス(コア内面において隣接するワイヤ部材間の距離)[mm]
lz:コア内面における第1コイルと第2コイルの間の最短距離[mm]
Wa:コアの径方向の幅[mm]
T:各コイルの巻数[-]
Φdci:コアの内径[mm]
Φdcc:コア内面におけるコイルの中心径[mm]
図6Bは、長形コアを含むコモンモードチョークコイルを示す。図6Bに示すように、コモンモードチョークコイル1は、長形コア3と、長形コア3に巻回された第1コイル41および第2コイル42とを有する。図6Bに示すように寸法を定義し、コア磁路長を一般式にすると、
Le1=2Lci+2Wci+πWa+2(π−4)Rin
Φdw<2Rinであるとき、Lci=(T−1)(Φdw+Cp-p)+2Rinとなり、
Φdw≧2Rinであるとき、Lci=TΦdw+(T+1)Cp-pとなり、
(lz+2Φdw+Cc-p)<2Rinであるとき、Wci=2Rinとなり、
(lz+2Φdw+Cc-p)≧2Rinであるとき、Wci=lz+2(Φdw+Cp-p)となる。
Le1:コアの磁路長(コアの径方向の幅の中心を通るコアの周方向の長さ)[mm]
Φdw:コイルの線径[mm]
Cc-p:コア内面とコイルのクリアランス(コア内面とワイヤ部材の表面の間の距離)[mm]
Cp-p:コイルのクリアランス(コア内面において隣接するワイヤ部材の表面間の距離)[mm]
lz:コア内面における第1コイル表面と第2コイル表面の間の最短距離[mm]
Wa:コアの径方向の幅[mm]
T:各コイルの巻数[-]
Rin:コア内面の4隅の曲率半径[mm]
Lci:コア内面の長軸方向の内径[mm]
Wci:コア内面の短軸方向の内径[mm]
ここで、Φdw,Cc-p,Cp-p,lz,Wa,Tについて、円形コア(図6A)と長形コア(図6B)は、同じ値である。
そして、長形コアの磁路長Le1が、円形コアの磁路長Le2よりも短いと、L値を一層向上できる。つまり、ΔLe=Le2−Le1としたとき、ΔLe>0であると、L値を一層向上できる。
具体的に述べると、
Φdw<2Rinであり、かつ、(lz+2Φdw+Cc-p)≧2Rinであるとき、
(Φdw+2Cc-p)>2Rinである。・・・式(1)
Φdw≧2Rinであり、かつ、(lz+2Φdw+Cc-p)≧2Rinであるとき、
(4−πΦdw+4Cp-p)<(2π−2Cc-p+2(4−π)Rin)である。・・・式(2)
このように、上記2つの関係式(1)(2)の少なくとも1つの関係式を満たすと、長形コアの磁路長を円形コアの磁路長よりも短くできて、L値を一層向上できる。
前記構成のコモンモードチョークコイル1によれば、コア3の形状が、正方形であるとき、第1コイル41および第2コイル42は、正方形の一辺が延びる方向に対向するように、正方形の他辺が延びる方向に沿って巻回される。これにより、コア3の内径孔部に位置する第1コイル41のワイヤ部材および第2コイル42のワイヤ部材を、コア3の内面に沿って、正方形の他辺が延びる方向に配列することができる。そして、第1コイル41のワイヤ部材および第2コイル42のワイヤ部材を、正方形の一辺が延びる方向に接近させることができる。したがって、コア3の内径孔部のデッドスペースDを低減するようにコア3を内径孔部側に広げることができ、コア3の径方向の断面積を増加できて、この結果、L値を大きくすることができる。
前記構成のコモンモードチョークコイル1によれば、ケース2の形状は、矩形であり、コア3の形状は、長形形状である。コア3は、コア3の長軸方向とケース2の一辺が延びる方向が同じ方向となるように、ケース2に収納される。これにより、コア3の外面とケース2の内面との間に、第1コイル41のワイヤ部材と第2コイル42のワイヤ部材とを配置できるスペースを確保しつつ、コア3の外面とケース2の内面との間のデッドスペースDを低減するようにコア3を外径側に広げることができる。この結果、コア3の径方向の断面積を増加できて、この結果、L値を大きくすることができる。なお、コア3の形状が正方形であるとき、コア3の一辺が延びる方向とケース2の一辺が延びる方向が同じ方向となるように、コア3をケース2に収納することで、同様の効果を有する。
前記構成のコモンモードチョークコイル1によれば、コア3には、折曲ワイヤ部材410,420と第3直線ワイヤ部材413,423とが交互に接続されて巻回され、フェライトビーズ61〜64には、第1直線ワイヤ部材411が挿入されている。これにより、折曲ワイヤ部材410,420は、コア3にのみ配置されることになり、折曲ワイヤ部材410,420の種類を1種類とできる。これに対して、折曲ワイヤ部材を、コアおよびフェライトビーズにともに巻回すように取り付けると、折曲ワイヤ部材の種類が増加する。
(第2実施形態)
図7は、本発明のコモンモードチョークコイルの第2実施形態を示す平面図である。第2実施形態は、第1実施形態とは、ケースの形状が相違する。この相違する構成を以下に説明する。なお、第2実施形態において、第1実施形態と同一の符号は、第1実施形態と同じ構成であるため、その説明を省略する。
図7に示すように、ケース2Aの形状は、コア3の中心軸C方向からみて、長方形である。コア3の形状は、コア3の中心軸C方向からみて、長形形状(この実施形態では、長円形)である。コア3は、コア3の長軸L方向とケース2Aの長軸方向が同じ方向となるように、ケース2Aに収納される。なお、図7では、コイルおよびフェライトビーズを省略して描いている。
したがって、コア3は、コア3の長軸L方向とケース2Aの長軸方向が同じ方向となるように、ケース2Aに収納されるので、コア3のケース2Aに対する占積率を増加できるように、コア3をケース2Aに収納することができる。
(実施例)
次に、表1に、本実施例の長円形コアを用いたコモンモードチョークコイルと、従来の円形コアを用いたコモンモードチョークコイルとの比較を示す。
[表1]
Figure 2017169621
長円形コアおよび円形コアにおいて、コイルの線径の直径を1.8mmとし、コイルの巻数を5ターンとした。ケースの外形寸法を20mm×20mm×11.5mmとし、ケースの内形寸法を19mm×19mm×10.5mmとした。コアの材料をMnZn(μ´=10000)とした。フェライトビーズをケースの四隅に配置した。長円形コアの内側四隅のR寸法は、3mmとした。
また、第1コイルおよび第2コイルは、それぞれ、単層巻である。コアの周方向に直交する横断面の面積は、コアの周方向に沿って一定である。コアの横断面の形状は、四角形である。第1コイルと第2コイルの間に、絶縁距離を設けている。コアの中心軸方向の高さは、コアの周方向に沿って一定である。隣接するワイヤ部材の間に距離を設けている。コイル(ワイヤ部材)の線径は、一定である。L値は、上記(式1)に基づいて計算した。
表1から分かるように、L値とRdcにおいて、長円形コアが円形コアよりも大きくなった。長円形コアのL値は、円形コアのL値よりも6.1%高くなった。この理由として、長円形コアの磁路長は、円形コアの磁路長よりも9%大きいものの、長円形コアの断面積は、円形コアの断面積よりも14%大きいためである。断面積を増加させたことによるL値向上の効果が、磁路長が大きくなったことによるL値低減の効果を上回るため、L値は高くなる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で設計変更可能である。例えば、第1と第2実施形態のそれぞれの特徴点を様々に組み合わせてもよい。
前記実施形態では、フェライトビーズの数量は、4つであるが、増減してもよい。フェライトビーズは、コアの径方向外側に位置しているが、コアの径方向内側に位置してもよい。ケースは、矩形であるが、円形などであってもよい。
長形形状のコア及び矩形のケースを用いて、長形形状の短軸方向に対向するようにワイヤ部材を配置する場合において、フェライトビーズを用いないときは、コアの短手部分の断面積を大きくすることにより、磁性体の断面積を大きくすることができる。
1 コモンモードチョークコイル
2,2A ケース
21 底板部
21a 孔部
22 蓋部
3 コア
31 長手部分
32 短手部分
41 第1コイル
410 折曲ワイヤ部材
411〜413 第1〜第3直線ワイヤ部材
42 第2コイル
420 折曲ワイヤ部材
421〜423 第1〜第3直線ワイヤ部材
51〜54 第1〜第4電極端子
61〜64 第1〜第4フェライトビーズ
C 中心軸
D デッドスペース
L 長軸
S 短軸
本発明は、コモンモードチョークコイルに関する。
従来、コイル部品としては、特開2006−165212号公報(特許文献1)に記載されたものがある。図8に示すように、このコイル部品100は、円環状のコア101と、互いに対向するようにコア101に巻回された第1コイル110および第2コイル120とを有する。第1コイル110および第2コイル120は、コア101の内径孔部に位置する内側ワイヤ部材111,121と、コア101の径方向外側に位置する外側ワイヤ部材112,122と、内側ワイヤ部材111,121と外側ワイヤ部材112,122とを接続する配線113,123とを有する。
特開2006−165212号公報
ところで、前記従来のコイル部品100では、第1コイル110の内側ワイヤ部材111と第2コイル120の内側ワイヤ部材121とを、コア101の内周面101aに沿って、配列すると、第1コイル110の内側ワイヤ部材111と第2コイル120の内側ワイヤ部材121とが、周方向に接近する。つまり、コア101の内径孔部で第1、第2コイル110,120の内側に、デッドスペースDが存在する。
ここで、コア101の径方向の幅を大きくして、コイル部品100のL値を大きくしようとすると、コア101を径方向内側に広げ、または、コア101を径方向外側に広げることが考えられる。
ところが、コア101を径方向外側に広げようとすると、コイル部品100の外形寸法の制約を受けて、コア101を径方向外側に広げることができない。
一方、コア101を径方向内側に広げようとすると、第1コイル110の内側ワイヤ部材111と第2コイル120の内側ワイヤ部材121とが、周方向に接触して、コア101を径方向内側に広げることができない。つまり、コア101の内径を小さくしていくと、第1コイル110の内側ワイヤ部材111と第2コイル120の内側ワイヤ部材121とが周方向に接触して、デッドスペースDを低減できない。
そこで、本発明の課題は、コアの径方向の断面積を増加してL値を大きくすることができるコモンモードチョークコイルを提供することにある。
前記課題を解決するため、本発明のコモンモードチョークコイルは、
環状のコアと、
互いに対向するように前記コアに巻回された第1コイルおよび第2コイルと
を備え、
前記コアの形状は、前記コアの中心軸方向からみて、正方形または長軸および短軸を含む長形形状であり、
前記第1コイルおよび前記第2コイルは、それぞれ、単層巻であり、
前記コアの周方向に直交する横断面の面積は、前記コアの周方向に沿って一定であり、前記コアの横断面の形状は、四角形である。
ここで、長形形状とは、長方形、長円形および楕円形を含む。正方形の四隅の形状は、直角のみならず湾曲を含む。コアの横断面の四角形の四隅の形状は、直角のみならず曲面(R面)を含む。
ここで、単層巻とは、コイルがコアに1層分巻かれていることを意味する。
本発明のコモンモードチョークコイルによれば、コアの形状は、正方形または長形形状であり、第1コイルおよび第2コイルは、互いに対向するようにコアに巻回されている。これにより、第1コイルおよび第2コイルを、正方形の一辺が延びる方向に対向するように、正方形の他辺が延びる方向に沿って巻回すことができ、または、第1コイルおよび第2コイルを、長形形状の短軸方向に対向するように、長形形状の長軸方向に沿って巻回すことができる。
これにより、コアの内径孔部に位置する第1コイルおよび第2コイルを、コアの内面に沿って、正方形の他辺が延びる方向または長形形状の長軸方向に配列することができる。そして、第1コイルおよび第2コイルを、正方形の一辺が延びる方向または長形形状の短軸方向に接近させることができる。つまり、第1コイルおよび第2コイルが一辺が延びる方向または短軸方向に接触するまで、コアの内径孔部を一辺が延びる方向または短軸方向に小さくして、コアの内径孔部のデッドスペースを低減できる。したがって、コアの内径孔部のデッドスペースを低減するようにコアを内径孔部側に広げることができ、コアの径方向の断面積を増加できて、この結果、L値を大きくすることができる。
また、コモンモードチョークコイルの一実施形態では、
前記コアの形状は、前記コアの中心軸方向からみて、正方形であり、
前記第1コイルおよび前記第2コイルは、正方形の一辺が延びる方向に対向するように、正方形の他辺が延びる方向に沿って巻回される。
前記実施形態によれば、コアの形状は、正方形であり、第1コイルおよび第2コイルは、正方形の一辺が延びる方向に対向するように、正方形の他辺が延びる方向に沿って巻回される。これにより、コアの内径孔部に位置する第1コイルおよび第2コイルを、コアの内面に沿って、正方形の他辺が延びる方向に配列することができる。そして、第1コイルおよび第2コイルを、正方形の一辺が延びる方向に接近させることができる。したがって、コアの内径孔部のデッドスペースを低減するようにコアを内径孔部側に広げることができ、コアの径方向の断面積を増加できて、この結果、L値を大きくすることができる。
また、コモンモードチョークコイルの一実施形態では、
前記コアの形状は、前記コアの中心軸方向からみて、長形形状であり、
前記第1コイルおよび前記第2コイルは、長形形状の短軸方向に対向するように、長形形状の長軸方向に沿って巻回される。
前記実施形態によれば、コアの形状は、長形形状であり、第1コイルおよび第2コイルは、長形形状の短軸方向に対向するように、長形形状の長軸方向に沿って巻回される。これにより、コアの内径孔部に位置する第1コイルおよび第2コイルを、コアの内面に沿って、長形形状の長軸方向に配列することができる。そして、第1コイルおよび第2コイルを、長形形状の短軸方向に接近させることができる。したがって、コアの内径孔部のデッドスペースを低減するようにコアを内径孔部側に広げることができ、コアの径方向の断面積を増加できて、この結果、L値を大きくすることができる。
また、コモンモードチョークコイルの一実施形態では、前記第1コイル41および前記第2コイルは、それぞれ、前記コアの中心軸方向からみて、前記コアの長軸方向の最外形より内側に配置されている。
前記実施形態によれば、コモンモードチョークコイルにおける長軸方向の大きさを低減できる。
また、コモンモードチョークコイルの一実施形態では、
前記コアを収納するケースを有し、
前記ケースの形状は、前記コアの中心軸方向からみて、矩形であり、
前記コアの形状が正方形であるとき、前記コアは、前記コアの一辺が延びる方向と前記ケースの一辺が延びる方向が同じ方向となるように、前記ケースに収納され、
一方、前記コアの形状が長形形状であるとき、前記コアは、前記コアの長軸方向と前記ケースの一辺が延びる方向が同じ方向となるように、前記ケースに収納される。
前記実施形態によれば、ケースの形状は、矩形であり、コアは、コアの一辺が延びる方向または長軸方向とケースの一辺が延びる方向が同じ方向となるように、ケースに収納される。これにより、コアの外面とケースの内面との間に、第1コイルと第2コイルとを配置できるスペースを確保しつつ、コアの外面とケースの内面との間のデッドスペースを低減するようにコアを外径側に広げることができる。この結果、コアの径方向の断面積を増加できて、この結果、L値を大きくすることができる。
また、コモンモードチョークコイルの一実施形態では、
前記コアの形状は、前記コアの中心軸方向からみて、長形形状であり、
前記ケースの形状は、前記コアの中心軸方向からみて、長方形であり、
前記コアは、前記コアの長軸方向と前記ケースの長軸方向が同じ方向となるように、前記ケースに収納される。
前記実施形態によれば、コアは、コアの長軸方向とケースの長軸方向が同じ方向となるように、ケースに収納されるので、コアのケースに対する占積率を増加できるように、コアをケースに収納することができる。
また、コモンモードチョークコイルの一実施形態では、
前記第1コイルおよび前記第2コイルは、複数のワイヤ部材が接続されてなり、
前記第1コイルおよび前記第2コイルに取り付けられ、前記ケースの隅に配置された筒状のフェライトビーズを有し、
前記複数のワイヤ部材は、略U字状に折り曲げられた折曲ワイヤ部材と、略直線状に延在された直線ワイヤ部材とを含み、
前記コアには、前記折曲ワイヤ部材と前記直線ワイヤ部材とが交互に接続されて巻回され、
前記フェライトビーズには、前記直線ワイヤ部材が挿入されている。
前記実施形態によれば、コアには、折曲ワイヤ部材と直線ワイヤ部材とが交互に接続されて巻回され、フェライトビーズには、直線ワイヤ部材が挿入されている。これにより、折曲ワイヤ部材は、コアにのみ配置されることになり、折曲ワイヤ部材の種類を1種類とできる。
また、コモンモードチョークコイルの一実施形態では、
Φdw<2Rinであり、かつ、(lz+2Φdw+2Cc-p)≧2Rinであるとき、
(Φdw+2Cc-p)>2Rinである。
Φdw:コイルの線径[mm]
Cc-p:コア内面とコイルのクリアランス[mm]
lz:コア内面における第1コイルと第2コイルの間の最短距離[mm]
Rin:コア内面の隅の曲率半径[mm]
前記実施形態によれば、長形コアの磁路長を円形コアの磁路長よりも短くできて、L値を一層向上できる。
また、コモンモードチョークコイルの一実施形態では、
Φdw≧2Rinであり、かつ、(lz+2Φdw+2Cc-p)≧2Rinであるとき、
((4−π)Φdw+4Cp-p)<((2π−4)Cc-p+2(4−π)Rin)である。
Φdw:コイルの線径[mm]
Cc-p:コア内面とコイルのクリアランス[mm]
Cp-p:コイルのクリアランス[mm]
lz:コア内面における第1コイルと第2コイルの間の最短距離[mm]
Rin:コア内面の隅の曲率半径[mm]
前記実施形態によれば、長形コアの磁路長を円形コアの磁路長よりも短くできて、L値を一層向上できる。
また、コモンモードチョークコイルの一実施形態では、前記第1コイルおよび前記第2コイルは、前記コアの中心軸方向からみて、前記コアの長軸に交差しない。
前記実施形態によれば、第1コイルと第2コイルの間に、コアの長軸に沿った絶縁スペースを確保できる。
本発明のコモンモードチョークコイルによれば、コアは、正方形または長形形状の環状であり、第1コイルおよび第2コイルは、複数のワイヤ部材からなって、互いに対向するようにコアに巻回されているので、コアの径方向の断面積を増加して、L値を大きくすることができる。
本発明の第1実施形態のコモンモードチョークコイルを示す上方斜視図である。 コモンモードチョークコイルの下方斜視図である。 コモンモードチョークコイルの内部を示す上方斜視図である。 コモンモードチョークコイルの分解斜視図である。 コモンモードチョークコイルの平面図である。 円形コアを含むコモンモードチョークコイルを示す平面図である。 長形コアを含むコモンモードチョークコイルを示す平面図である。 本発明のコモンモードチョークコイルの第2実施形態を示す平面図である。 従来のコイル部品を示す平面図である。
以下、本発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態のコモンモードチョークコイルを示す上方斜視図である。図2は、コモンモードチョークコイルの下方斜視図である。図3は、コモンモードチョークコイルの内部を示す上方斜視図である。図4は、コモンモードチョークコイルの分解斜視図である。図5は、コモンモードチョークコイルの平面図である。
図1から図5に示すように、コモンモードチョークコイル1は、ケース2と、ケース2内に収納された環状のコア3と、互いに対向するようにコア3に巻回された第1コイル41および第2コイル42と、第1コイル41および第2コイル42に取り付けられた第1〜第4フェライトビーズ61〜64とを有する。
ケース2は、底板部21と、底板部21を覆う箱状の蓋部22とを有する。ケース2は、例えば、PPSなどの樹脂、または、セラミックスから構成される。底板部21には、コア3が設置されている。底板部21には、コア3の中心軸Cが直交するように、コア3が設置されている。コア3の中心軸Cとは、コア3の内径孔部の中心軸をいう。ケース2(底板部21および蓋部22)の形状は、コア3の中心軸C方向からみて、矩形である。この実施形態では、ケース2の形状は、正方形である。なお、ケース2の形状は、長方形であってもよい。
底板部21には、電極端子51〜54が取り付けられている。第1電極端子51と第2電極端子52は、底板部21の矩形の互いに対向する2つの隅に位置し、第3電極端子53と第4電極端子54は、底板部21の矩形の互いに対向する2つの隅に位置している。第1電極端子51と第3電極端子53は、互いに対向し、第2電極端子52と第4電極端子54は、互いに対向している。
電極端子51〜54は、底板部21の底面に取り付けられている。底板部21には、ケース2の外側と内側を貫通する孔部21aが設けられている。電極端子51〜54は、孔部21aと重なり、孔部21aからケース2の内側に露出している。
コア3の形状(つまり、コア3の内周面および外周面の形状)は、中心軸C方向からみて、長軸Lおよび短軸Sを含む長形形状である。長軸Lとは、長径または長辺方向で中心軸Cと交差する対称軸をいい、短軸Sとは、短径または短辺方向で中心軸Cと交差する対称軸をいう。コア3は、中心軸C方向からみて、長軸Lに沿って延在し対向する一対の長手部分31と、短軸Sに沿って延在し対向する一対の短手部分32とを含む。この実施形態では、コア3の形状は、長円形である。なお、コア3の形状は、長方形または楕円形であってもよく、円形を除く。長方形の四隅の形状は、直角のみならず湾曲を含む。また、コアの形状は、正方形であってもよい。正方形の四隅の形状は、直角のみならず湾曲を含む。コア3の周方向に直交する横断面の面積は、コア3の周方向に沿って一定であり、コア3の横断面の形状は、四角形である。コア3の横断面の四角形の四隅の形状は、直角のみならず曲面(R面)を含む。
コア3は、例えば、フェライトなどのセラミックコア、または、金属系コアから構成される。コア3は、中心軸C方向に対向する2つの端面を有する。一方の端面は、底板部21の内面に対向する。他方の端面は、蓋部22の内面に対向する。コア3は、コア3の長軸L方向とケース2(底板部21)の一辺が延びる方向が同じ方向となるように、ケース2に収納される。
第1コイル41は、第1電極端子51と第2電極端子52との間で、コア3に巻回されている。第1コイル41の一端は、第1電極端子51に接続される。第1コイル41の他端は、第2電極端子52に接続される。
第2コイル42は、第3電極端子53と第4電極端子54との間で、コア3に巻回されている。第2コイル42の一端は、第3電極端子53に接続される。第2コイル42の他端は、第4電極端子54に接続される。
第1コイル41および第2コイル42は、コア3の長形形状の短軸S方向に対向するように、長形形状の長軸L方向に沿って巻回される。つまり、第1コイル41は、コア3の一方の長手部分31に巻回され、第2コイル42は、コア3の他方の長手部分31に巻回される。第1コイル41のコア3に対する巻方向と第2コイル42のコア3に対する巻方向とは、逆方向となる。第1コイル41の巻数と第2コイル42の巻数とは、同じである。第1コイル41および第2コイル42は、それぞれ、単層巻である。第1コイル41および第2コイル42は、コア3の中心軸C方向からみて、コア3の長軸Lに交差しない。このように、第1コイル41と第2コイル42の間に、コア3の長軸Lに沿った絶縁スペースを確保できる。第1コイル41および第2コイル42は、それぞれ、コア3の中心軸C方向からみて、コア3の長軸L方向の最外形より内側に配置されている。これにより、コモンモードチョークコイル1における長軸L方向の大きさを低減できる。
第1〜第4フェライトビーズ61〜64は、例えば、NiZn,MnZnなどの磁性体から構成される。フェライトビーズ61〜64は、筒状に形成され、ケース2の四隅に配置されている。フェライトビーズ61〜64のそれぞれの軸は、コア3の中心軸Cと平行である。フェライトビーズ61〜64は、コア3の径方向外側に位置する。
第1フェライトビーズ61は、第1コイル41の一端側(第1電極端子51側)に位置する。第2フェライトビーズ62は、第1コイル41の他端側(第2電極端子52側)に位置する。第3フェライトビーズ63は、第2コイル42の一端側(第3電極端子53側)に位置する。第4フェライトビーズ64は、第2コイル42の他端側(第4電極端子54側)に位置する。
第1コイル41は、複数のワイヤ部材が接続されてなる。複数のワイヤ部材は、プリント配線でなく、棒状部材である。ワイヤ部材は、剛性を有してもよく、または、可撓性を有してもよい。複数のワイヤ部材は、略U字状に折り曲げられた折曲ワイヤ部材410と、略直線状に延在された直線ワイヤ部材411,412,413とを含む。第1コイル41は、一端から他端に順に、第1直線ワイヤ部材411と、第2直線ワイヤ部材412と、複数組(この実施形態では5組)の折曲ワイヤ部材410および第3直線ワイヤ部材413と、第1直線ワイヤ部材411とを含む。第1、第2、第3直線ワイヤ部材411,412,413の長さは、互いに異なる。
ワイヤ部材410〜413は、例えば、ポリアミドイミド銅線であり、銅線と銅線を覆う絶縁被膜とを有する。絶縁被膜の厚みは、例えば、0.029mm〜0.072mmである。また、絶縁被膜は、絶縁コートに覆われており、絶縁コートの材料は、ポリオレフィン樹脂である。
折曲ワイヤ部材410および第3直線ワイヤ部材413は、交互に接続される。折曲ワイヤ部材410の一端に第3直線ワイヤ部材413の一端を接続し、第3直線ワイヤ部材413の他端を他の折曲ワイヤ部材410の一端に接続する。これを繰り返すことにより、複数の折曲ワイヤ部材410および第3直線ワイヤ部材413は、コア3に螺旋状に巻回される。つまり、1組の折曲ワイヤ部材410および第3直線ワイヤ部材413によって、1ターンの単位要素が構成される。図5中、折曲ワイヤ部材410の中の数字は、ターン数を示す。第1コイル41は、コア3に5ターン巻回されている。
第1、第2フェライトビーズ61,62には、第1直線ワイヤ部材411が挿入されている。第1フェライトビーズ61に挿入された第1直線ワイヤ部材411は、第1電極端子51に接続される。第2フェライトビーズ62に挿入された第1直線ワイヤ部材411は、第2電極端子52に接続される。
第2コイル42は、第1コイル41と同様に、複数のワイヤ部材から構成される。つまり、第2コイル42は、一端から他端に順に、第1直線ワイヤ部材421と、第2直線ワイヤ部材422と、複数組(この実施形態では5組)の折曲ワイヤ部材420および第3直線ワイヤ部材423と、第1直線ワイヤ部材421とを含む。コア3には、折曲ワイヤ部材420および第3直線ワイヤ部材423が交互に接続されて巻回されている。第2コイル42は、コア3に5ターン巻回されている。第3、第4フェライトビーズ63,64には、第1直線ワイヤ部材421が挿入されている。
前記構成のコモンモードチョークコイル1によれば、コア3の形状は、長形形状であり、第1コイル41および第2コイル42は、複数のワイヤ部材からなって、互いに対向するようにコア3に巻回されている。そして、第1コイル41および第2コイル42は、長形形状の短軸S方向に対向するように、長形形状の長軸L方向に沿って巻回される。
これにより、コア3の内径孔部に位置する第1コイル41のワイヤ部材(折曲ワイヤ部材410の一部)および第2コイル42のワイヤ部材(折曲ワイヤ部材420の一部)を、コア3の内面に沿って、長形形状の長軸L方向に配列することができる。そして、第1コイル41のワイヤ部材および第2コイル42のワイヤ部材を、長形形状の短軸S方向に接近させることができる。つまり、第1コイル41のワイヤ部材および第2コイル42のワイヤ部材が短軸S方向に接触するまで、コア3の内径孔部を短軸S方向に小さくして、コア3の内径孔部のデッドスペースDを低減できる。したがって、コア3の内径孔部のデッドスペースDを低減するようにコア3を内径孔部側に広げることができ、コア3の径方向の断面積(つまり、コア3の中心軸Cに直交する方向の断面積)を増加できて、この結果、L値を大きくすることができる。
L値について説明する。インダクタンスLは、以下の(式1)に基づいている。
L=(μ0μT2Se)/Le (式1)
L:インダクタンス[H]
μ0:空気透磁率[H/m]
μ:比透磁率(コア)[-]
T:各コイルの巻数[-]
Se:コア断面積(コアの中心軸に直交する断面の面積)[m2]
Le:磁路長[m]
長形コアを用いることで、コアに囲まれた内側の面積を小さくできるので、その分コアの断面積を大きくできる。それによって、L値を向上できる。長形コアの構造によれば、円形コアに比べて、磁路長Leが長くなりL値向上には不利になる場合があるが、それ以上にコア断面積Seを向上させることができる。その結果、L値を向上できる。
ここで、長形コアの磁路長が、円形コアの磁路長よりも短くなるとき、L値を一層向上できる。このときの条件について説明する。
図6Aは、円形コアを含むコモンモードチョークコイルを示す。図6Aに示すように、コモンモードチョークコイル100は、円形コア101と、円形コア101に巻回された第1コイル110および第2コイル120とを有する。図6Aに示すように寸法を定義し、コア寸法やコア磁路長を一般式にすると、
Φdcc=2/π(lz+TΦdw+Cp-p(T−1))
Φdci=Φdcc+Φdw+2Cc-p
Le2=π(Φdci+Wa)
となる。
Le2:コアの磁路長(コアの径方向の幅の中心を通るコアの周方向の長さ)[mm]
Φdw:コイルの線径[mm]
Cc-p:コア内面とコイルのクリアランス(コア内面とワイヤ部材の間の距離)[mm]
Cp-p:コイルのクリアランス(コア内面において隣接するワイヤ部材間の距離)[mm]
lz:コア内面における第1コイルと第2コイルの間の最短距離[mm]
Wa:コアの径方向の幅[mm]
T:各コイルの巻数[-]
Φdci:コアの内径[mm]
Φdcc:コア内面におけるコイルの中心径[mm]
図6Bは、長形コアを含むコモンモードチョークコイルを示す。図6Bに示すように、コモンモードチョークコイル1は、長形コア3と、長形コア3に巻回された第1コイル41および第2コイル42とを有する。図6Bに示すように寸法を定義し、コア磁路長を一般式にすると、
Le1=2Lci+2Wci+πWa+2(π−4)Rin
Φdw<2Rinであるとき、Lci=(T−1)(Φdw+Cp-p)+2Rinとなり、
Φdw≧2Rinであるとき、Lci=TΦdw+(T+1)Cp-pとなり、
(lz+2Φdw+2Cc-p)<2Rinであるとき、Wci=2Rinとなり、
(lz+2Φdw+2Cc-p)≧2Rinであるとき、Wci=lz+2(Φdw+Cc-p)となる。
Le1:コアの磁路長(コアの径方向の幅の中心を通るコアの周方向の長さ)[mm]
Φdw:コイルの線径[mm]
Cc-p:コア内面とコイルのクリアランス(コア内面とワイヤ部材の表面の間の距離)[mm]
Cp-p:コイルのクリアランス(コア内面において隣接するワイヤ部材の表面間の距離)[mm]
lz:コア内面における第1コイル表面と第2コイル表面の間の最短距離[mm]
Wa:コアの径方向の幅[mm]
T:各コイルの巻数[-]
Rin:コア内面の4隅の曲率半径[mm]
Lci:コア内面の長軸方向の内径[mm]
Wci:コア内面の短軸方向の内径[mm]
ここで、Φdw,Cc-p,Cp-p,lz,Wa,Tについて、円形コア(図6A)と長形コア(図6B)は、同じ値である。
そして、長形コアの磁路長Le1が、円形コアの磁路長Le2よりも短いと、L値を一層向上できる。つまり、ΔLe=Le2−Le1としたとき、ΔLe>0であると、L値を一層向上できる。
具体的に述べると、
Φdw<2Rinであり、かつ、(lz+2Φdw+2Cc-p)≧2Rinであるとき、
(Φdw+2Cc-p)>2Rinである。・・・式(1)
Φdw≧2Rinであり、かつ、(lz+2Φdw+2Cc-p)≧2Rinであるとき、
((4−π)Φdw+4Cp-p)<((2π−4)Cc-p+2(4−π)Rin)である。・・・式(2)
このように、上記2つの関係式(1)(2)の少なくとも1つの関係式を満たすと、長形コアの磁路長を円形コアの磁路長よりも短くできて、L値を一層向上できる。
前記構成のコモンモードチョークコイル1によれば、コア3の形状が、正方形であるとき、第1コイル41および第2コイル42は、正方形の一辺が延びる方向に対向するように、正方形の他辺が延びる方向に沿って巻回される。これにより、コア3の内径孔部に位置する第1コイル41のワイヤ部材および第2コイル42のワイヤ部材を、コア3の内面に沿って、正方形の他辺が延びる方向に配列することができる。そして、第1コイル41のワイヤ部材および第2コイル42のワイヤ部材を、正方形の一辺が延びる方向に接近させることができる。したがって、コア3の内径孔部のデッドスペースDを低減するようにコア3を内径孔部側に広げることができ、コア3の径方向の断面積を増加できて、この結果、L値を大きくすることができる。
前記構成のコモンモードチョークコイル1によれば、ケース2の形状は、矩形であり、コア3の形状は、長形形状である。コア3は、コア3の長軸方向とケース2の一辺が延びる方向が同じ方向となるように、ケース2に収納される。これにより、コア3の外面とケース2の内面との間に、第1コイル41のワイヤ部材と第2コイル42のワイヤ部材とを配置できるスペースを確保しつつ、コア3の外面とケース2の内面との間のデッドスペースDを低減するようにコア3を外径側に広げることができる。この結果、コア3の径方向の断面積を増加できて、この結果、L値を大きくすることができる。なお、コア3の形状が正方形であるとき、コア3の一辺が延びる方向とケース2の一辺が延びる方向が同じ方向となるように、コア3をケース2に収納することで、同様の効果を有する。
前記構成のコモンモードチョークコイル1によれば、コア3には、折曲ワイヤ部材410,420と第3直線ワイヤ部材413,423とが交互に接続されて巻回され、フェライトビーズ61〜64には、第1直線ワイヤ部材411が挿入されている。これにより、折曲ワイヤ部材410,420は、コア3にのみ配置されることになり、折曲ワイヤ部材410,420の種類を1種類とできる。これに対して、折曲ワイヤ部材を、コアおよびフェライトビーズにともに巻回すように取り付けると、折曲ワイヤ部材の種類が増加する。
(第2実施形態)
図7は、本発明のコモンモードチョークコイルの第2実施形態を示す平面図である。第2実施形態は、第1実施形態とは、ケースの形状が相違する。この相違する構成を以下に説明する。なお、第2実施形態において、第1実施形態と同一の符号は、第1実施形態と同じ構成であるため、その説明を省略する。
図7に示すように、ケース2Aの形状は、コア3の中心軸C方向からみて、長方形である。コア3の形状は、コア3の中心軸C方向からみて、長形形状(この実施形態では、長円形)である。コア3は、コア3の長軸L方向とケース2Aの長軸方向が同じ方向となるように、ケース2Aに収納される。なお、図7では、コイルおよびフェライトビーズを省略して描いている。
したがって、コア3は、コア3の長軸L方向とケース2Aの長軸方向が同じ方向となるように、ケース2Aに収納されるので、コア3のケース2Aに対する占積率を増加できるように、コア3をケース2Aに収納することができる。
(実施例)
次に、表1に、本実施例の長円形コアを用いたコモンモードチョークコイルと、従来の円形コアを用いたコモンモードチョークコイルとの比較を示す。
[表1]
Figure 2017169621
長円形コアおよび円形コアにおいて、コイルの線径の直径を1.8mmとし、コイルの巻数を5ターンとした。ケースの外形寸法を20mm×20mm×11.5mmとし、ケースの内形寸法を19mm×19mm×10.5mmとした。コアの材料をMnZn(μ´=10000)とした。フェライトビーズをケースの四隅に配置した。長円形コアの内側四隅のR寸法は、3mmとした。
また、第1コイルおよび第2コイルは、それぞれ、単層巻である。コアの周方向に直交する横断面の面積は、コアの周方向に沿って一定である。コアの横断面の形状は、四角形である。第1コイルと第2コイルの間に、絶縁距離を設けている。コアの中心軸方向の高さは、コアの周方向に沿って一定である。隣接するワイヤ部材の間に距離を設けている。コイル(ワイヤ部材)の線径は、一定である。L値は、上記(式1)に基づいて計算した。
表1から分かるように、L値において、長円形コアが円形コアよりも大きくなった。長円形コアのL値は、円形コアのL値よりも6.1%高くなった。この理由として、長円形コアの磁路長は、円形コアの磁路長よりも9%大きいものの、長円形コアの断面積は、円形コアの断面積よりも14%大きいためである。断面積を増加させたことによるL値向上の効果が、磁路長が大きくなったことによるL値低減の効果を上回るため、L値は高くなる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で設計変更可能である。例えば、第1と第2実施形態のそれぞれの特徴点を様々に組み合わせてもよい。
前記実施形態では、フェライトビーズの数量は、4つであるが、増減してもよい。フェライトビーズは、コアの径方向外側に位置しているが、コアの径方向内側に位置してもよい。ケースは、矩形であるが、円形などであってもよい。
長形形状のコア及び矩形のケースを用いて、長形形状の短軸方向に対向するようにワイヤ部材を配置する場合において、フェライトビーズを用いないときは、コアの短手部分の断面積を大きくすることにより、磁性体の断面積を大きくすることができる。
1 コモンモードチョークコイル
2,2A ケース
21 底板部
21a 孔部
22 蓋部
3 コア
31 長手部分
32 短手部分
41 第1コイル
410 折曲ワイヤ部材
411〜413 第1〜第3直線ワイヤ部材
42 第2コイル
420 折曲ワイヤ部材
421〜423 第1〜第3直線ワイヤ部材
51〜54 第1〜第4電極端子
61〜64 第1〜第4フェライトビーズ
C 中心軸
D デッドスペース
L 長軸
S 短軸

Claims (10)

  1. 環状のコアと、
    互いに対向するように前記コアに巻回された第1コイルおよび第2コイルと
    を備え、
    前記コアの形状は、前記コアの中心軸方向からみて、正方形または長軸および短軸を含む長形形状であり、
    前記第1コイルおよび前記第2コイルは、それぞれ、単層巻であり、
    前記コアの周方向に直交する横断面の面積は、前記コアの周方向に沿って一定であり、前記コアの横断面の形状は、四角形である、コモンモードチョークコイル。
  2. 前記コアの形状は、前記コアの中心軸方向からみて、正方形であり、
    前記第1コイルおよび前記第2コイルは、正方形の一辺が延びる方向に対向するように、正方形の他辺が延びる方向に沿って巻回される、請求項1に記載のコモンモードチョークコイル。
  3. 前記コアの形状は、前記コアの中心軸方向からみて、長形形状であり、
    前記第1コイルおよび前記第2コイルは、長形形状の短軸方向に対向するように、長形形状の長軸方向に沿って巻回される、請求項1に記載のコモンモードチョークコイル。
  4. 前記第1コイル41および前記第2コイルは、それぞれ、前記コアの中心軸方向からみて、前記コアの長軸方向の最外形より内側に配置されている、請求項3に記載のコモンモードチョークコイル。
  5. 前記コアを収納するケースを有し、
    前記ケースの形状は、前記コアの中心軸方向からみて、矩形であり、
    前記コアの形状が正方形であるとき、前記コアは、前記コアの一辺が延びる方向と前記ケースの一辺が延びる方向が同じ方向となるように、前記ケースに収納され、
    一方、前記コアの形状が長形形状であるとき、前記コアは、前記コアの長軸方向と前記ケースの一辺が延びる方向が同じ方向となるように、前記ケースに収納される、請求項1に記載のコモンモードチョークコイル。
  6. 前記コアの形状は、前記コアの中心軸方向からみて、長形形状であり、
    前記ケースの形状は、前記コアの中心軸方向からみて、長方形であり、
    前記コアは、前記コアの長軸方向と前記ケースの長軸方向が同じ方向となるように、前記ケースに収納される、請求項5に記載のコモンモードチョークコイル。
  7. 前記第1コイルおよび前記第2コイルは、複数のワイヤ部材が接続されてなり、
    前記第1コイルおよび前記第2コイルに取り付けられ、前記ケースの隅に配置された筒状のフェライトビーズを有し、
    前記複数のワイヤ部材は、略U字状に折り曲げられた折曲ワイヤ部材と、略直線状に延在された直線ワイヤ部材とを含み、
    前記コアには、前記折曲ワイヤ部材と前記直線ワイヤ部材とが交互に接続されて巻回され、
    前記フェライトビーズには、前記直線ワイヤ部材が挿入されている、請求項5または6に記載のコモンモードチョークコイル。
  8. Φdw<2Rinであり、かつ、(lz+2Φdw+Cc-p)≧2Rinであるとき、
    (Φdw+2Cc-p)>2Rinである、請求項1から7の何れか一つに記載のコモンモードチョークコイル。
    Φdw:コイルの線径[mm]
    Cc-p:コア内面とコイルのクリアランス[mm]
    lz:コア内面における第1コイルと第2コイルの間の最短距離[mm]
    Rin:コア内面の隅の曲率半径[mm]
  9. Φdw≧2Rinであり、かつ、(lz+2Φdw+Cc-p)≧2Rinであるとき、
    (4−πΦdw+4Cp-p)<(2π−2Cc-p+2(4−π)Rin)である、請求項1から8の何れか一つに記載のコモンモードチョークコイル。
    Φdw:コイルの線径[mm]
    Cc-p:コア内面とコイルのクリアランス[mm]
    Cp-p:コイルのクリアランス[mm]
    lz:コア内面における第1コイルと第2コイルの間の最短距離[mm]
    Rin:コア内面の隅の曲率半径[mm]
  10. 前記第1コイルおよび前記第2コイルは、前記コアの中心軸方向からみて、前記コアの長軸に交差しない、請求項3に記載のコモンモードチョークコイル。
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