JP2007088405A - コイル部品及びコイル部品の製造方法 - Google Patents

コイル部品及びコイル部品の製造方法 Download PDF

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佐藤  亨
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崇 荒沢
Hiroshi Suzuki
鈴木  寛
Toshihiro Kuroshima
敏浩 黒嶋
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Abstract

【課題】 電極への導線の継線の強度が高く、製造時にコアが破壊されることを防止するコイル部品、及び当該コイル部品の製造方法の提供。
【解決手段】 コモンモードチョークコイル1の鍔部15に設けられた端子電極40は、突出継線部46を有している。突出継線部46は、Y軸方向における第1電極部分41の縁部からZ軸方向上方へ向けて湾曲し、更にZ軸方向へ向けて延出する延出平坦部46Aを有し、コア10の外形輪郭よりコア10の外方へ突出する。突出継線部46の外周面全体は、めっき処理されていない端子金具の導電性素材が露出する非めっき面をなしている。延出平坦部46Aには、導線30の一端又は他端が1つずつ電気的に接続されている。延出平坦部46Aに超音波接合されている部分以外の導線30の部分は全て絶縁被覆されている。
【選択図】図1

Description

本発明はコイル部品及びコイル部品の製造方法に関し、特にコアの巻芯部に巻回された導線が、コアに設けられた電極に接合されているコイル部品、及び当該コイル部品の製造方法に関する。
従来よりコアに導線が巻回されて構成されるコイル部品が知られている。特開2002−15932号公報(特許文献1)には、この構成のコイル部品が記載されている。コイル部品は、ドラムタイプコアと1本の導線とを備える。ドラムタイプコアは一対の鍔部と巻芯部とを備え、巻芯部は一対の鍔部を互いに連結する。導線は、ドラムタイプコアの巻芯部に巻回される。
一対の鍔部には、導線の本数に対応した数である1つの電極がそれぞれ設けられている。一方の鍔部の電極には導線の一端が固着され、他方の鍔部の電極には導線の他端が固着されている。電極は、一対の鍔部上にそれぞれめっきが施されることにより形成された導電膜を有しており、導電膜に導線の一端又は他端がそれぞれ超音波接合されることにより導線が電極に継線されている。
特開2002−15932号公報
前述のように同公報記載のコイル部品では、鍔部に形成された電極たる導電膜に導線が超音波接合される。従って、超音波接合により固相拡散が起きて導線が接合されるのは、めっきからなる導電膜の部分である。このため、顧客先においてコイル部品がリフローされる時に、コイル部品の導電膜が高温に曝されて溶融し、継線された導線が電極から外れてしまうことがある。
また、鍔部上にめっきが施されることにより形成された導電膜に導線を超音波接合する際には、導電膜が形成された鍔部と導線とを互いに当接させ、受け部であるアンビルが鍔部に当接し超音波振動する振動押圧部であるホーンが導線に当接するようにして鍔部及び導線をアンビルとホーンとで狭持する必要がある。このように狭持するとコアに押圧力が加わり、コアが破壊されてしまうことがある。
そこで、本発明は、電極への導線の継線の強度が高く、製造時にコアが破壊されることを防止するコイル部品、及び当該コイル部品の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、コアと、少なくとも1本の導線と、電極端子部とを備えるコイル部品を提供している。コアは巻芯部と電極装着部とを有する。少なくとも1本の導線は、絶縁被覆され該巻芯部に巻回される。電極端子部は導電性素材からなり、該導線の本数に対応した個数設けられ、該電極装着部に装着される。各該電極端子部は、該導線の一端又は他端が固着され該コアの外形輪郭より該コアの外方へ突出する突出継線部を有し、該突出継線部は該導線の一端又は他端が超音波接合により電気的に接合される接合面を有する。少なくとも該接合面は、該電極端子部を構成する該導電性素材が露出している非めっき面である。
各電極端子部は、導線の一端又は他端が固着されコアの外形輪郭よりコアの外方へ突出する突出継線部を有しているため、突出継線部に導線の一端又は他端を超音波接合する際に、受け部と超音波振動する振動押圧部との間に、突出継線部と絶縁被覆された導線とを互いに当接させて直接挟持して超音波接合を行うことができる。このため、コアを受け部と振動押圧部との間に挟まずに済み、超音波接合時にコアに押圧力がかかることを防止することができ、コアが破壊されてしまうことを防止することができる。
また、突出継線部は導線の一端又は他端が超音波接合により電気的に接合される接合面を有し、少なくとも接合面は、電極端子部を構成する導電性素材が露出している非めっき面であるため、導線を電極端子部を構成する導電性素材に超音波接合することができる。顧客先でのリフロー時には、例えばSnを溶融可能な温度である230℃以上の高温にコイル部品が曝されることがあるが、超音波接合は非溶融接合であり、また導電性素材自体がこのような高温でも溶融しないため、電極端子部へ超音波接合された導線がリフロー時に電極端子部から外れてしまうことを防止する接合強度の高いコイル部品とすることができる。
また、導線と突出継線部とを超音波接合により接合するようにしたため、導線の太さや種類によらず、突出継線部に接合する絶縁被覆導線の部分について絶縁被覆を剥離せずに導線と突出継線部とを接合することができるコイル部品とすることができる。
ここで、該導線において、該電極端子部に該超音波接合されている部分以外の部分は、全て絶縁被覆されていることが好ましい。
導線において、電極端子部に超音波接合されている部分以外の部分は、全て絶縁被覆されているため、巻芯部に巻回されている導線の部分である巻回部から突出継線部へと延出する導線の引出し部についても絶縁被覆されており、導線の強度の低下を防止することができる。また、導線の酸化を防止することができ、品質劣化を防止することができる。また、絶縁被覆されていない導線どうしが接触することによるショートを防止することができる。
また、該電極端子部は端子金具からなることが好ましい。電極端子部は端子金具からなるため、突出継線部を含めて電極端子部を一体構造とすることができ、電極端子部の製造を容易とすることができる。
また、該端子金具は略帯状をなし、該コアの該電極装着部に着脱可能に装着され、該電極装着部の表面であって該端子金具の幅方向における該端子金具の両脇には、該幅方向に該端子金具を挟むように対をなす凸部が設けられていることが好ましい。
電極装着部の表面であって端子金具の幅方向における端子金具の両脇には、幅方向に端子金具を挟むように対をなす凸部が設けられているため、端子金具の突出継線部を導線の一端又は他端と超音波接合により電気的に接合する際に、端子金具がコアの電極装着部上の所定の位置からずれてしまうことを防止することができる。このため、導線を複数有する場合に、異なる導線間のショートを防止することができる。また、コイル部品の組立時に導線と端子との間の継線不良が発生することを防止できる。また、コイル部品を基板上に実装するときにも、端子金具をコアの電極装着部上の所定の位置に保持した状態とされるため、基板への実装を確実に行うことができる。
また、本発明は、コアと、少なくとも1本の導線と、電極端子部とを備えるコイル部品の製造方法を提供している。コアは巻芯部と電極装着部とを有する。少なくとも1本の導線は、絶縁被覆され該巻芯部に巻回される。電極端子部は導電性素材からなり、該導線の本数に対応した個数設けられ、該電極装着部に装着される。各該電極端子部は、該導線の一端又は他端が固着され該コアの外形輪郭より該コアの外方へ突出する突出継線部を有し、該突出継線部は該導線の一端又は他端が超音波接合により電気的に接合される接合面を有する。少なくとも該接合面は、該電極端子部を構成する該導電性素材が露出している非めっき面である。該超音波接合は、受け部と超音波振動する振動押圧部との間に、該突出継線部と絶縁被覆された該導線とを互いに当接させて直接挟持することにより行われる。
各電極端子部は、導線の一端又は他端が固着されコアの外形輪郭よりコアの外方へ突出する突出継線部を有しているため、突出継線部に導線の一端又は他端を超音波接合する際に、受け部と超音波振動する振動押圧部との間に、突出継線部と絶縁被覆された導線とを互いに当接させて直接挟持して超音波接合を行うことができる。このため、コアを受け部と振動押圧部との間に挟まずに済み、超音波接合時にコアに押圧力がかかることを防止することができ、コアが破壊されてしまうことを防止することができる。
また、突出継線部は導線の一端又は他端が超音波接合により電気的に接合される接合面を有し、少なくとも接合面は、電極端子部を構成する導電性素材が露出している非めっき面であるため、導線を電極端子部を構成する導電性素材に超音波接合することができる。顧客先でのリフロー時には、例えばSnを溶融可能な温度である230℃以上の高温にコイル部品が曝されることがあるが、超音波接合は非溶融接合であり、また導電性素材自体がこのような高温でも溶融しないため、電極端子部へ超音波接合された導線がリフロー時に電極端子部から外れてしまうことを防止する接合強度の高いコイル部品を製造することができる。
また、導線と突出継線部とを超音波接合により接合し、超音波接合は、受け部と超音波振動する振動押圧部との間に、突出継線部と絶縁被覆された導線とを互いに当接させて直接挟持することにより行われるようにしたため、突出継線部に当接する導線の絶縁被覆のみを超音波接合により剥離することができる。このため、導線の太さや種類によらず、突出継線部に接合する絶縁被覆導線の部分について絶縁被覆を予め剥離せずに導線と突出継線部とを接合することができる。このため、導線において突出継線部に接合されている部分以外の部分を、すべて絶縁被覆に覆われた状態とすることができる。
なお、絶縁被覆された導線に当接する振動押圧部の部分に凹凸部、例えば、網目状の模様の突出部等が設けられている場合には、凹凸部が絶縁被覆された導線に食い込むことにより絶縁被覆された導線に被凹凸部が設けられ、超音波接合しているときに振動押圧部に対して導線を相対的に移動不能に保持して効率よく超音波接合を行うことができるのであるが、被覆導線に食い込むことにより被凹凸部において部分的に導線が露出することがある。
しかし、被凹凸部において特に深く食い込んでいる部分は凹凸部の凸の部分であり、その部分において導線が露出している。凹凸部の凹の部分においては絶縁被覆にあまり食い込んでおらず導線は露出していない。従って、被凹凸部においては、絶縁被覆の最表面の位置よりも絶縁被覆導線の半径方向内方の位置において導線が露出しており、絶縁被覆されていない導線等が被凹凸部に接触したとしても、被凹凸部においては絶縁被覆によって、露出している導線と当該絶縁被覆されていない導線とが所定の距離で離間され、ショートすることはない。このため、この被凹凸部についても、絶縁被覆に覆われた状態になっていると考えることができる。
ここで、該振動押圧部の振動方向は、該突出継線部に当接する該絶縁被覆導線の延出方向に略一致していることが好ましい。
振動押圧部の振動方向は、突出継線部に当接する絶縁被覆導線の延出方向に略一致しているため、超音波接合を行っているときに、受け部と振動押圧部との間に狭持している突出継線部と絶縁被覆された導線とが、受け部と振動押圧部との間から外れてしまうことを防止することができる。
以上により、電極端子部への導線の継線の強度が高く、製造時にコアが破壊されることを防止するコイル部品、及び当該コイル部品の製造方法を提供することができる。
本発明の実施の形態によるコイル部品について図1乃至図4を参照しながら説明する。コイル部品は、具体的には、電子機器等において電源や信号等に畳重されるコモンモードノイズ及びノーマルモードノイズを低減するためのコモンモードチョークコイルであり、図1に示されるようにコモンモードチョークコイル1は、コア10と、導線30と、端子電極40とを備え、上方からカバー60(図2)によって覆われる。端子電極40は電極端子部に相当する。
コア10は、フェライト等の磁性体により構成されている。図1に示されるようにコア10は、略直方体形状をなしその長手方向が平行に対向配置された一対の鍔部15、15と、平行に配置され一対の鍔部15、15を互いに連結する一対の棒状の巻芯部11、11とを有している。鍔部15、15は電極装着部に相当する。以下、図1に示されるように、巻芯部11、11の軸方向をX軸方向、一対の巻芯部11、11を結ぶ方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向に直交する方向をZ軸方向と定義して説明する。
一対の巻芯部11、11は、図1に示されるように、Z軸方向において互いに対向する上面13及び下面14(図2(c)等)を有している。上面13は、一対の巻芯部11、11の外方へ向かってそれぞれ凸となる略円弧状の曲面をなす。下面14は、一対の巻芯部11、11の外方へ向かってそれぞれ凸となる略円弧状の曲面をなす。
一対の鍔部15、15は、一対の巻芯部11,11と一体的に構成されている。略直方体形状をした鍔部15は、第1〜第6の側面16〜21を有しており、第1の側面16と第2の側面17とはZ軸方向において互いに対向している。鍔部15の第3の側面18と第4の側面19とはY軸方向において互いに対向している。また、第5の側面20と第6の側面21とはX軸方向において互いに対向している。
第1の側面16はカバー60(図2(a)等)と対向する。第1の側面16には、図3に示されるように凹部16a、16aが2つ設けられている。凹部16a、16aは、XY平面視で一対の巻芯部11、11の軸心の仮想延長線上に位置しており、第1の側面16上におけるX軸方向略中央位置から巻芯部11、11寄りの所定の位置に至るまで形成されている。図1においては、端子電極40が凹部16a、16a上を覆っている。凹部16a、16aは、後述の第1の電極部分41の凸部44をガイドするように構成されている。
第2の側面17は、コモンモードチョークコイル1を図示せぬ回路基板に実装するときに、当該図示せぬ回路基板に対向する実装面をなす。第2の側面17には図示せぬ凹部が2つ設けられている。図示せぬ凹部は、XY平面視で一対の巻芯部11、11の軸心の仮想延長線上に位置しており、第2の側面17上におけるX軸方向略中央位置から巻芯部11、11寄りの所定の位置に至るまで形成されている。第2の側面17に形成された図示せぬ凹部は、第1の側面16に形成された凹部16a、16a同様、端子電極40によって覆われている。図示せぬ凹部は、後述の第2の電極部分42の凸部45をガイドするように構成されている。
第5の側面20には、2つの凹部20a、20aが形成されている。凹部20a、20aは、一対の巻芯部11、11の軸心の仮想延長線と交差する位置に形成されており、第5の側面20上において、第1の側面16に接続されている第5の側面20の位置から第2の側面17に接続されている第5の側面20の位置に至るまで略溝状に形成されている。略溝状をなす凹部20a、20aの幅は、後述の略帯状をなす端子金具により構成される端子電極40の幅と略同一であり、凹部20a、20aには端子電極40が係合している。
換言すれば、第5の側面20上であって後述の略帯状をなす端子金具により構成される端子電極40の幅方向、即ちY軸方向における端子電極40の両脇には、凹部20aに対して相対的に突出する凸部20Aが、第5の側面20上において第1の側面16に接続されている第5の側面20の位置から第2の側面17に接続されている第5の側面20の位置に至るまで設けられている。凸部20Aは、Y軸方向において端子電極40を挟むように対をなして配置されている。図1のX軸方向を示す矢印の指し示す方向をX軸方向の+方向とし反対の方向を−方向としたときに、X軸方向において、最もX軸の+方向、−方向にそれぞれ突出している凸部20Aの突出端面と、同方向における端子電極40の後述の導体部分43の面とは、図2(c)の左端、右端にそれぞれ示されるように、面一となっている。
コイル部品1が図示せぬ基板へ装着されているときに、図示せぬ基板とのコプラナリティやたわみ強度等の実装条件を満足するため、端子電極40とコア10の鍔部15との接合には接着剤等は用いられない。このことにより、図示せぬ基板の動きに合わせて柔軟に対応できる構造となっている。
しかし、このように相対的に突出する凸部20Aが設けられているため、後述のように端子電極40の突出継線部46を導線30の一端又は他端と超音波接合により電気的に接合する際に、端子電極40がコア10の鍔部15上においてY軸方向へずれてしまうことを防止することができる。このため、導線30、30間のショートを防止することができる。また、コイル部品1の組立時に導線30と端子電極40との間の継線不良が発生することを防止できる。また、コモンモードチョークコイル1を図示せぬ基板上に実装するときにも、端子電極40をコア10の鍔部15上の所定の位置に保持した状態とされるため、図示せぬ基板への実装を確実に行うことができる。
第6の側面21には一対の巻芯部11、11が接続されている。一対の巻芯部11、11の上面13は、Z軸方向において図1における第1の側面16よりも上方に位置している。また、Z軸方向における一対の巻芯部11、11の下面14と第2の側面17との間の距離は、後述する導線30の直径よりも大きい。
また、図1に示されるように、第6の側面21には溝部24が形成されている。溝部24は、Y軸方向における一対の巻芯部11、11の略中間位置に形成され、Z軸方向において第1の側面16と接続されている第6の側面21の辺から、第2の側面17と接続されている第6の側面21の辺に至るまで延出している。溝部24は底面25を有している。底面25は、図2(c)に示されるように、後述のカバー60の仕切り部78の、第2の側面80と対向する。
図1に示されるように、略直方体形状をした鍔部15、15において、第1の側面16と第3の側面18との接続部分と、第1の側面16と第4の側面19との接続部分とには、ガイド部26がそれぞれ設けられている。
ガイド部26は、それぞれ第1の平面26A及び傾斜面26Bを有している。第1の平面26Aは、第1の側面16と略平行をなしており、第1の平面26Aと所定の角度をなす傾斜面26Bに接続されている。第1の平面26Aと傾斜面26Bとによって、図1に示されるように、略直方体形状をした鍔部15、15を規定する辺がその辺に沿ってあたかも切欠かれたような段部が構成されている。ガイド部26は、カバー60をコア10に取り付ける際に、カバー60が図1の上方からコア10に対して相対的に下方へ移動してゆき、後述のカバー60の係止爪68が鍔部15の第3の側面18を通り第2の側面17側に導かれるガイドとなる。
図1に示されるように、略直方体形状をした鍔部15、15において、第2の側面17と第3の側面18との接続部分と、第2の側面17と第4の側面19との接続部分には、ガイド部27が設けられている。
ガイド部27は、それぞれ第2の平面27A及び傾斜面27Bを有している。第2の平面27Aは、第2の側面17と略平行をなしており、第2の平面27Aと所定の角度をなす傾斜面27Bに接続されている。第2の平面27Aと傾斜面27Bとによって、略直方体形状をした鍔部15、15を規定する辺がその辺に沿ってあたかも切欠かれたような段部が構成されている。ガイド部27は、カバー60をコア10に取り付ける際に、後述のカバー60の係止爪68が鍔部15の第2の側面17側に係止されるガイドとなる。
導線30は、図1に示されるように、一対の巻芯部11、11にそれぞれ1本ずつ計2本巻回されている。導線30としては例えば銅線が用いられており、絶縁被覆されている。より詳細には導線30は、後述のように端子電極40に超音波接合されている部分以外の部分は全て絶縁被覆されている。
従って、巻芯部11、11に巻回されている導線30の部分である巻回部から突出継線部46へと延出する導線30の引出し部についても絶縁被覆されており、導線30の強度の低下を防止することができる。また、導線30の酸化を防止することができ、品質劣化を防止することができる。また、絶縁被覆されていない導線30どうしが接触することによるショートを防止することができる。
なお、後述のように、超音波接合に用いられるホーン2の、絶縁被覆された導線30に当接する部分には、凹凸状をなす図示せぬ網目状の模様の突出部が設けられている。この凹凸状の網目状の模様が絶縁被覆された導線30に食い込むことにより、絶縁被覆された導線30に図示せぬ被凹凸部を形成し、図示せぬ被凹凸部において部分的に導線30が露出することがある。
しかし、被凹凸部において特に深く食い込んでいる部分は、凹凸状をなす図示せぬ網目状の模様の凸の部分であり、その部分において導線30が露出している。網目状の模様の凹の部分においては絶縁被覆にあまり食い込んでおらず導線30は露出していない。従って、被凹凸部においては、絶縁被覆の最表面の位置よりも絶縁被覆された導線30の半径方向内方の位置において導線30が露出しており、絶縁被覆されていない図示せぬ導線等が被凹凸部に接触したとしても、被凹凸部においては絶縁被覆によって、露出している導線30と当該絶縁被覆されていない図示せぬ導線とが所定の距離で離間され、ショートすることはない。このため、この被凹凸部についても、絶縁被覆に覆われた状態になっていると考える。
導線30には大電流が流れるため、導線30の径はφ0.35mm〜φ0.8mm程度であり、大電流が流れない通常のコイル部品に使用される径がφ28μm〜φ0.18mm程度の導線と比較して太い。一対の巻芯部11、11に巻回された導線30、30は、互いに電気的に絶縁されると共に互いに磁気結合する。
コア10の各鍔部15、15には、端子電極40が2つずつ設けられており、これは、導線30の本数である2本に対応した個数である。各端子電極40は、それぞれ略長方形の板状をした第1の電極部分41と、第2の電極部分42と、導体部分43とを有している。第1の電極部分41は、図1に示されるように、各鍔部15、15の第1の側面16に対向して配置される。図4(c)、図4(d)に示されるように、第1の電極部分41のZ軸方向における下面、即ち第1の側面16に対向配置される面には、当該下面から突出する凸部44が設けられている。
第2の電極部分42は、図1に示されるように、各鍔部15、15の第2の側面17にそれぞれ対向して配置される。第2の電極部分42のZ軸方向における上面、即ち、第2の側面17に対向配置される面には、図4(a)、図4(c)に示されるように、当該上面から突出する凸部45が設けられている。第1の電極部分41と第2の電極部分42とは、第5の側面20に対向して配置された導体部分43に接続されており、図4(c)に示されるように略コの字形状をなす。
第1の電極部分41、第2の電極部分42、導体部分43、及び後述の突出継線部46は、金属板を折り曲げ加工することにより一体形成されてなる略帯状の端子金具により構成されている。このため、突出継線部46を含めて端子電極40を一体構造とすることができ、端子電極40の製造を容易とすることができる。また、第1の電極部分41、第2の電極部分42、及び導体部分43によって形成される略コの字形状の外周に相当する側、即ち、図1において鍔部15、15と対向している側とは反対の側にはめっきが施されている。
第1電極部分41には突出継線部46が設けられている。図1において最も左方に位置する端子電極40Lの突出継線部46と最も右方に位置する端子電極40Rの突出継線部46は、Y軸方向における第1電極部分41の縁部、即ち、図4(a)に示される第1電極部分41の右端縁部からZ軸方向上方へ向けて湾曲し、更にZ軸方向へ向けて延出する延出平坦部46Aを有している。延出平坦部46AはXZ平面に平行な面を有する。
端子電極40L、40Rに隣接して設けられている端子電極40M、40Mの突出継線部46は、第1電極部分41に接続されている位置が異なる。突出継線部46は、図1に示されるように、Y軸方向における第1電極部分41の縁部であって、図4(a)に示される第1電極部分の左端縁部に相当する位置からZ軸方向上方へ向けて湾曲し、更にZ軸方向へ向けて延出する延出平坦部46Aを有している。従って、突出継線部46はコア10の外形輪郭よりコア10の外方へ突出する。
従って、端子電極40L、40Rと端子電極40M、40Mとは、鍔部15、15の長手方向たるY軸方向の中央の位置を中心として対称形状をなしており、これらの端子電極40L、40Rに設けられた延出平坦部46Aと、端子電極40M、40Mに設けられた延出平坦部46Aとは互いに対向している。延出平坦部46Aを含めた突出継線部46の外周面全体は、めっき処理されていない端子金具の導電性素材が露出する非めっき面をなしている。非めっき面の一部は、後述のように導線30の一端又は他端と接合される接合面をなす。
このため後述のように導線30を、端子電極40たる端子金具を構成する導電性素材に超音波接合することができる。顧客先でのリフロー時には、例えばSnを溶融可能な温度である230℃以上の高温にコモンモードチョークコイル1が曝されることがあるが、超音波接合は非溶融接合であり、また導電性素材自体がこのような高温でも溶融しないため、端子電極40へ超音波接合された導線30がリフロー時に電極から外れてしまうことを防止する接合強度の高いコイル部品とすることができる。
突出継線部46のZ軸方向へ延出する延出平坦部46Aには、図1に示されるように、それぞれ導線30の一端又は他端が1つずつ電気的に接続されている。導線30の一端又は他端は、互いに対向し合う延出平坦部46A、46Aの面に対する反対側の面に超音波接合により接合されており、超音波接合された導線30の一端又は他端は、巻芯部11、11の略軸方向たるX軸方向であってコイル部品から離間する方向へ指向している。超音波接合により延出平坦部46Aに接合されている導線30の一端又は他端は、後述のように絶縁被覆がされたまま延出平坦部46Aと超音波接合されることにより、延出平坦部46Aと接合されている部分のみが絶縁被覆の剥離された状態で電気的に接合されている。
コア10に取付けられるカバー60は、液晶ポリマー樹脂等の非磁性体材料からなる。カバー60は、図2に示されるように、蓋部61、脚部66,67、及び側壁部69,70を有している。蓋部61、脚部66,67、及び側壁部69,70は一体的に構成されている。
蓋部61は、図2に示されるように、一方の鍔部15の第1の側面16と他方の鍔部15の第1の側面16とにわたって、コア10の上面を覆うように取付けられる。蓋部61は略長方形状の平板をなし、蓋部61の上面は平坦になっている。このように蓋部61の上面を平坦とすることで、カバー60が装着されたコモンモードチョークコイル1を自動装着機の吸着ノズルで吸着することが可能となる。
略長方形状の蓋部61の各角部の近傍には、図2(a)に示されるように、切欠き部65が4つ形成されている。切欠き部65は、端子電極40の突出継線部46の延出平坦部46Aの延出端を切欠き部65に位置させることが可能となるように広く形成されている。切欠き部65が形成されているため、金型によってカバー60を成形するときに、金型からのカバー60の取出しを容易とすることができる。また、図2(a)、図2(d)に示されるように、端子電極40の突出継線部46の延出平坦部46Aの延出端を切欠き部65に位置させることができ、延出平坦部46Aの延出端が蓋部61に当接してしまうことを防止することができる。
脚部66,67は、図2に示されるように、略長方形状の蓋部61の2本の長辺の両端部から蓋部61に垂直の方向へ、長辺1本につき2つずつ延出して設けられている。脚部66は、カバー60をコア10に取り付けたときに各鍔部15、15の第3の側面18に対向配置される。また、脚部67は、カバー60をコア10に取付けたときに各鍔部15、15の第4の側面19に対向配置される。従って、カバー60がコア10に取付けられたときに鍔部15、15は、脚部66,67によって挟まれた状態となる。X軸方向、即ち、巻芯部11、11の軸方向において脚部66は第3の側面18と同等の幅を有しており、また、脚部67は第4の側面19と同等の幅を有している。
図2(b)等に示されるように、脚部66,67の先端には係止爪68がそれぞれ一体的に設けられている。各係止爪68は、カバー60をコア10に取付けたときに鍔部15、15の係止受け部27にそれぞれ係止されるように、鍔部15、15側に突出している。また、係止爪68は、図2(d)に示されるように、カバー60をコア10に取付けたときに、第2の電極部分42よりもZ軸方向、即ち図2(d)の上下方向において上側に位置するよう設けられている。このような位置に係止爪68を設けることで、コモンモードチョークコイル1を図示せぬ回路基板に実装したときに、図示せぬ回路基板と係止爪68とが当接することを防止できる。
側壁部69は、図2(b)に示されるように、脚部66と脚部66との間の位置において蓋部61からZ軸方向、即ち図2(b)の上下方向において下方へ延出して設けられている。従って、側壁部69は、脚部66と脚部66との間をまたいでいる。同様に側壁部70は、図2(c)に示されるように、脚部67と脚部67との間の位置において蓋部61(図2(a))からZ軸方向へ向けて図1の下方に相当する方向へ延出し、脚部67と脚部67との間をまたいでいる。
側壁部69の下縁71は、図2(b)に示されるように、係止爪68が設けられている脚部66の下端より上方に位置しており、カバー60をコア10に取付けたときに、第1の巻芯部11に巻回された導線30がY軸方向に最も突出している位置、即ち、図2(b)において紙面の手前方向に最も突出している位置における図2(b)の上下方向の位置よりも蓋部61側に位置する。同様に、側壁部70の下縁73(図2(c))は脚部67の下端より上方に位置しており、カバー60をコア10に取付けたときに、第1の巻芯部11に巻回された導線30が図2(b)において紙面の奥の方向に最も突出している位置における図2(b)の上下方向の位置よりも蓋部61側に位置する。
側壁部69,70の下縁71,73をこのような位置とすることによって、側壁部69、70と導線30とを非接触とすることができる。また、図2(c)では、図の上下方向において導線30が側壁部69、70の間である内側に収容されて配置されているが、これとは逆に、側壁部69、70を導線30の最外位置よりも内側に配置させ、且つ脚部69、70と導線30とを非接触とする構成を採ることを可能とすることができる。
カバー60の蓋部61の裏面、即ち、図2(a)に示されるカバー60の蓋部61の紙面の裏側であって、蓋部61と側壁部69との接続部分、及び蓋部61と側壁部70との接続部分には、それぞれ図示せぬ複数のリブが設けられている。図示せぬリブはコア10と接触しないよう設けられており、カバー60を補強する。
カバー60の蓋部61の裏面、即ち、図2(a)に示されるカバー60の蓋部61の紙面の裏側には、図2(c)、図2(d)に示されるように、蓋部61から側壁部69、70の延出方向と同一の方向へ突出する一対の凸部分76、76が設けられている。凸部分76は、カバー60をコア10に取り付けた場合に、図2(d)に示されるように、凸部分76の底面77が各鍔部15の第1の側面16にそれぞれ対向当接する。
鍔部15、15の第1の側面16上における凸部分76の底面77の当接位置は、Y軸方向における2つの第1の電極部分41の間となる。X軸方向における凸部分76の長さは各鍔部15、15の長さよりも短く、Y軸方向における凸部分76の長さは、第1の電極部分41間の長さよりも短い。
また、凸部分76のZ軸方向における長さは、カバー60をコア10に取り付けたときに、コア10に巻回された導線30のZ軸方向であって図1の上方へ最も突出している部分と蓋部61とが非接触となるような値となっている。凸部分76を設けることにより、コア10に巻回された導線30と、蓋部61との接触を防ぐことができる。
図2(c)に示されるように、凸部分76、76の間には仕切り部78が設けられている。仕切り部78は、コア10にカバー60が取り付けられたときに、X軸方向に延出しXZ平面に平行な平坦な板形状をなす。仕切り部78は、Y軸方向において一方の巻芯部11と他方の巻芯部11との間に位置し、かつ、X軸方向においてその両端部が各鍔部15、15に形成された溝部24にそれぞれ係合する。
仕切り部78は、図2(c)に示されるように、XZ平面に平行な一対の第1の側面79、79と、X軸方向における縁部をなす第2の側面80とを有している。第1の側面79、79は、一対の巻芯部11、11に巻回された導線30と対向する。第2の側面80は溝部24の底面25と対向する。また、図2(b)に示されるように、Z軸方向、即ち、図の上下方向において、仕切り部78は巻芯部11より下方へは延出しておらず、脚部66、67の同方向における延出長さよりも短い。仕切り部78をこのような長さとすることで、図示せぬ回路基板と仕切り部78との当接を防ぐことができる。
コイル部品の製造方法における工程で行う超音波接合は、図5に示されるように、ホーン2とアンビル3とが用いられて行われる。ホーン2は振動押圧部に相当し、アンビル3は受け部に相当する。端子電極40の突出継線部46の延出平坦部46Aと、絶縁被覆された状態の導線30の一端又は他端とを当接させた状態とし、図5に示されるように、絶縁被覆された導線30の一端又は他端にホーン2が当接し且つアンビル3が延出平坦部46Aに当接するようにして、ホーン2とアンビル3との間に延出平坦部46Aと絶縁被覆された状態の導線30の一端又は他端とを直接挟持する。
絶縁被覆された導線30の一端又は他端に当接するホーン2の当接部には、図示せぬ網目状の模様の突出部が設けられている。この突出部が絶縁被覆された導線30の一端又は他端に食込むことにより、超音波接合をしているときに導線30に対するホーン2の位置がずれないように構成されている。従って図1では、説明の便宜上突出継線部46の延出平坦部46Aに接合されている導線30の一端又は他端の部分は平坦な面になっているように図示されているが、実際には、ホーン2が食い込むことにより生ずる網目状の模様が形成されている。
この状態でホーン2を、導線30の一端の部分又は他端の部分が延出するX軸方向、即ち、図5の紙面の表と裏とを結ぶ方向へ超音波振動させる。このことにより延出平坦部46Aと絶縁被覆された状態の導線30の一端又は他端との間に固相拡散が起こり、絶縁被覆が剥離され導線30と延出平坦部46Aとが電気的に接合される。
各端子電極40は突出継線部46を有しているため、突出継線部46に導線30の一端又は他端を超音波接合する際に、アンビル3とホーン2との間に、突出継線部46と絶縁被覆された導線30とを互いに当接させて直接挟持して超音波接合を行うことができる。このため、コア10をアンビル3とホーン2との間に挟まずに済み、超音波接合時にコア10に押圧力がかかることを防止することができ、コア10が破壊されてしまうことを防止することができる。
また、突出継線部46は導線30の一端又は他端が超音波接合により電気的に接合される接合面を有し、接合面は、端子電極40を構成する導電性素材が露出している非めっき面であるため、導線30を端子電極40を構成する導電性素材に超音波接合することができる。顧客先でのリフロー時には、例えばSnを溶融可能な温度である230℃以上の高温にコモンモードチョークコイル1が曝されることがあるが、超音波接合は非溶融接合であり、また端子電極40を構成する導電性素材自体がこのような高温でも溶融しないため、端子電極40へ超音波接合された導線30がリフロー時に端子電極40から外れてしまうことを防止する接合強度の高いコイル部品を製造することができる。
また、導線30と突出継線部46とを超音波接合により接合し、超音波接合は、アンビル3とホーン2との間に、突出継線部46と絶縁被覆された導線30とを互いに当接させて直接挟持することにより行われるようにしたため、突出継線部46に当接し接合される導線30の部分に相当する絶縁被覆の部分のみを超音波接合により剥離することができる。このため、導線30の太さや種類によらず、特に、大電流を流すために導線30が本実施の形態のように太い場合であっても、突出継線部46に接合する絶縁被覆導線30の部分について絶縁被覆を予め剥離せずに導線30と突出継線部46とを接合することができる。このため、導線30において突出継線部46に接合されている部分以外の部分を、すべて絶縁被覆に覆われた状態とすることができる。
また、ホーン2の振動方向は、突出継線部46に当接する絶縁被覆導線30の延出方向に略一致しているため、超音波接合を行っているときに、アンビル3とホーン2との間に狭持している突出継線部46と絶縁被覆された導線30とが、アンビル3とホーン2との間から外れてしまうことを防止することができる。
本発明によるコイル部品及びコイル部品の製造方法は、上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。例えば、端子電極40の形状は、本実施の形態のものに限定されない。超音波接合する際にアンビル3とホーン2とによってコアを挟まないような形状であればよい。
例えば、端子電極140は、図6、図7に示されるような形状であってもよい。より具体的には、突出継線部146は、Y軸方向における第1電極部分141の縁部、即ち、図6(a)に示される第1電極部分141の右端縁部から上方へ向けて湾曲し、更に図6(a)における左方向へ湾曲して、第1電極部分141に平行に延出する延出平坦部146Aを有している。従って、突出継線部146と第1電極部分141とで、図6(a)に示されるように略U字形状をなしている。第1電極部分141、第2電極部分142、導体部分143は、本実施の形態における第2電極部42、導体部分43と同一である。従って、第1電極部分141、第2電極部142には、図6(a)、図6(c)、図6(d)に示されるように、第1電極部分41、第2電極部42の凸部44、45と同様の凸部144、145が設けられている。
導線30の一端又は他端は、図7に示されるように、延出平坦部146Aの面であって第1電極部分141に対向している側とは反対の側に超音波接合される。超音波接合に際しては、図示せぬアンビルが略U字形状をなす突出継線部146と第1電極部分141との間に挿入される。そして、図7の上方から図示せぬホーンが導線30に当接し、この当接した状態で図示せぬホーンが超音波振動することにより、導線30の一端又は他端と突出継線部146の延出平坦部146Aとが超音波接合される。
また、コア10の形状は本実施の形態のものに限定されない。また、導線30の本数は、2本に限定されず何本であってもよい。
また、突出継線部46を含めて端子電極40の外周面全体は、めっき処理されていない端子金具の導電性素材が露出する非めっき面をなしていたが、外周面全体でなく、少なくとも導線30の一端又は他端が超音波接合により電気的に接合される突出継線部の接合面が、非めっき面となっていればよい。
また、コア10の鍔部15における凸部20Aは、第5の側面20上において第1の側面16に接続されている第5の側面20の位置から第2の側面17に接続されている第5の側面20の位置に至るまで設けられていたが、この形状には限定されない。例えば、第5の側面20上において端子電極40の両脇の一部の位置にのみ設けられて、端子電極40を挟むように対をなしていてもよい。
本発明のコイル部品及びコイル部品の製造方法は、大電流が流れるコイル部品の分野等において特に有用である。
本発明の実施の形態によるコイル部品を示す斜視図。 本発明の実施の形態によるコイル部品にカバーが装着された状態を示す上方XY平面図。 本発明の実施の形態によるコイル部品にカバーが装着された状態を示すXZ平面図。 本発明の実施の形態によるコイル部品にカバーが装着された状態を示す下方XY平面図。 本発明の実施の形態によるコイル部品にカバーが装着された状態を示すYZ平面図。 本発明の実施の形態によるコイル部品のコアを示す斜視図。 本発明の実施の形態によるコイル部品の一の端子電極を示すYZ平面図。 本発明の実施の形態によるコイル部品の一の端子電極を示す上方XY平面図。 本発明の実施の形態によるコイル部品の一の端子電極を示すXZ平面図。 本発明の実施の形態によるコイル部品の一の端子電極の第2電極部分の凸部を示す要部斜視図。 本発明の実施の形態によるコイル部品の製造方法における超音波接合をしている状態を示す概略図。 本発明の実施の形態によるコイル部品の一の端子電極の変形例を示すYZ平面図。 本発明の実施の形態によるコイル部品の一の端子電極の変形例を示す上方XY平面図。 本発明の実施の形態によるコイル部品の一の端子電極の変形例を示すXZ平面図。 本発明の実施の形態によるコイル部品の一の端子電極の変形例の第2電極部分の凸部を示す要部斜視図。 本発明の実施の形態によるコイル部品の一の端子電極の延出平坦部に導線の一端又は他端が接合されている状態を示すYZ平面概念図。
符号の説明
1 コモンモードチョークコイル
10 コア
11 巻芯部
15 鍔部
20A 凸部
30 導線
40、140 端子電極
46、146 突出継線部
46A、146A 延出平坦部

Claims (6)

  1. 巻芯部と電極装着部とを有するコアと、
    絶縁被覆され該巻芯部に巻回される少なくとも1本の導線と、
    導電性素材からなり、該導線の本数に対応した個数設けられ、該電極装着部に装着される電極端子部とを備え、
    各該電極端子部は、該導線の一端又は他端が固着され該コアの外形輪郭より該コアの外方へ突出する突出継線部を有し、該突出継線部は該導線の一端又は他端が超音波接合により電気的に接合される接合面を有し、
    少なくとも該接合面は、該電極端子部を構成する該導電性素材が露出している非めっき面であることを特徴とするコイル部品。
  2. 該導線において、該電極端子部に該超音波接合されている部分以外の部分は、全て絶縁被覆されていることを特徴とする請求項1記載のコイル部品。
  3. 該電極端子部は端子金具からなることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のコイル部品。
  4. 該端子金具は略帯状をなし、該コアの該電極装着部に着脱可能に装着され、
    該電極装着部の表面であって該端子金具の幅方向における該端子金具の両脇には、該幅方向に該端子金具を挟むように対をなす凸部が設けられていることを特徴とする請求項3記載のコイル部品。
  5. 巻芯部と電極装着部とを有するコアと、絶縁被覆され該巻芯部に巻回される少なくとも1本の導線と、導電性素材からなり、該導線の本数に対応した個数設けられ、該電極装着部に装着される電極端子部とを備え、各該電極端子部は、該導線の一端又は他端が固着され該コアの外形輪郭より該コアの外方へ突出する突出継線部を有し、該突出継線部は該導線の一端又は他端が超音波接合により電気的に接合される接合面を有し、少なくとも該接合面は、該電極端子部を構成する該導電性素材が露出している非めっき面であるコイル部品の製造方法であって、
    該超音波接合は、受け部と超音波振動する振動押圧部との間に、該突出継線部と絶縁被覆された該導線とを互いに当接させて直接挟持することにより行われることを特徴とするコイル部品の製造方法。
  6. 該振動押圧部の振動方向は、該突出継線部に当接する該絶縁被覆導線の延出方向に略一致していることを特徴とする請求項5記載のコイル部品の製造方法。
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