(構成例1)
以下、構成例1に係る巻線装置100について、図1〜図3を参照して説明する。なお、図2では、天板105の図示を省略している。
構成例1に係る巻線装置100は、例えば、コモンモードチョークコイルである。
構成例1に係る巻線装置100は、図1〜図3に示すように、磁性コア101と、一対の巻線102と、複数(図示例では4つ)の金属端子103と、天板105と、を備える。
磁性コア101は、巻芯部1011と、巻芯部1011の両端部に形成された一対の鍔部1012と、を有する。
一対の巻線102は、例えば、2線輪の絶縁被覆導線であり、巻芯部1011に対して同一方向に巻回されている。一対の巻線102の巻き始めの端部と巻き終わりの端部は、複数の金属端子103に対してそれぞれ半田付け、熱圧着等によって導電接続されている。
複数の金属端子103の各々は、接着剤104を介して鍔部1012に取り付けられる。
天板105は、その両端部が一対の鍔部1012に接合されている。
構成例1に係る巻線装置100では、複数の金属端子103が接着剤104のみによって一対の鍔部1012に接着されている。また、構成例に係る巻線装置100では、複数の金属端子103と一対の鍔部1012との接着面が平坦面である。そのため、金属端子103に対して応力が加わった(印加された)場合に、鍔部1012から金属端子103が剥がれてしまう可能性があった。
このような問題を解決するために、構成例2に係る巻線装置1、及び実施形態1に係る巻線装置1Aでは、以下に示す構成を採用している。
(構成例2)
以下、構成例2に係る巻線装置1について、図4〜図6を参照して説明する。以下では、図4〜図6に示す向きにおいて、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」の各方向を規定する。すなわち、構成例2に係る巻線装置1では、一対の鍔部112が並ぶ方向が左右方向であり、一対の鍔部112と天板15とが並ぶ方向が上下方向であり、左右方向及び上下方向の両方と直交する方向が前後方向である。ただし、これらの方向は巻線装置1の設置方向を規定する趣旨ではない。また、図面中の各方向を示す矢印は説明のために表記しているに過ぎず、実体を伴わない。
さらに、構成例2において参照する図4〜図6は、いずれも模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさや厚さそれぞれの比は、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
構成例2に係る巻線装置1は、例えば、コモンモードチョークコイル10である。すなわち、構成例2に係るコモンモードチョークコイル10は、構成例2に係る巻線装置1を備える。巻線装置1は、図4〜図6に示すように、磁性コア11と、一対の巻線12と、複数(図示例では4つ)の金属端子13と、天板15と、を備える。
磁性コア11は、巻芯部111を有する。巻芯部111の左右方向の両端部には、一対の鍔部112が設けられている。すなわち、磁性コア11は、巻芯部111の両端部に設けられた一対の鍔部112を更に有する。磁性コア11の材料は、例えば、Mn−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト等の磁性材料である。
巻芯部111は、左右方向に直方体状である。巻芯部111には、一対の巻線12が同一方向に巻回されている。一対の巻線12の各々は、例えば、絶縁被覆された銅からなる絶縁被覆導線である。
一対の鍔部112は、第1の鍔部112aと、第2の鍔部112bと、を含む。一対の鍔部112の各々は、左右方向から見た形状が矩形状である。また、一対の鍔部112の各々の外形形状は、直方体状である。
一対の鍔部112の各々は、上面1121と、下面1122と、端面1123と、一対の側面1124と、を有する。上面1121及び下面1122は、上下方向において互いに対向する。端面1123は、上面1121及び下面1122の両方と交差(直交)する。構成例2に係る巻線装置1では、上面1121が第1面であり、下面1122が第2面であり、端面1123が第3面である。また、構成例2に係る巻線装置1では、上下方向が特定方向である。
一対の鍔部112の各々は、複数(図示例では2つ)の第1溝部1126と、複数(図示例では2つ)の第2溝部1127と、を有する。すなわち、第1の鍔部112aは、複数の第1溝部1126と、複数の第2溝部1127と、を有する。また、第2の鍔部112bは、複数の第1溝部1126と、複数の第2溝部1127と、を有する。
第1溝部1126は、鍔部112の上下方向の全長に亘って形成されている。すなわち、第1溝部1126は、鍔部112の端面1123において、上面1121から下面1122にかけて連続的に形成されている。第1溝部1126の平面視の形状は、例えば、矩形状である。第1溝部1126は、鍔部112に金属端子13が取り付けられた状態で、金属端子13により覆われている。第1溝部1126は、鍔部112と金属端子13との間に接着剤14を流し込むための溝であって、かつ余分な接着剤14を収容するための溝である。
第2溝部1127は、鍔部112の上下方向の全長に亘って形成されている。すなわち、第2溝部1127は、鍔部112の端面1123において、上面1121から下面1122にかけて連続的に形成されている。第2溝部1127の平面視の形状は、例えば、矩形状である。各第2溝部1127は、前後方向において対応する第1溝部1126よりも内側に位置する。
天板15は、左右方向に長い矩形の板状である。天板15は、左右方向の両端部において一対の鍔部112の上面1121に接合されている。天板15の材料は、例えば、Mn−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト等の磁性材料である。
複数の金属端子13は、第1金属端子13aと、第2金属端子13bと、第3金属端子13cと、第4金属端子13dと、を含む。第1金属端子13a、第2金属端子13b、第3金属端子13c及び第4金属端子13dの各々の材料は、例えば、銅である。第1金属端子13a、第2金属端子13b、第3金属端子13c及び第4金属端子13dの各々の表面には、めっき層(図示せず)が形成されている。
第1金属端子13a及び第2金属端子13bは、第1の鍔部112aの側面(横面)1124から端面1123に跨るように第1の鍔部112aに取り付けられる。第3金属端子13c及び第4金属端子13dは、第2の鍔部112bの側面(横面)1124から端面1123に跨るように第2の鍔部112bに取り付けられる。ここで、側面1124は、一対の鍔部112が並ぶ方向(左右方向)と上下方向との両方に直交する方向の面である。また、端面1123は、鍔部112における巻芯部111と反対側の面である。
第1〜第4金属端子13a〜13dの各々は、取付部131と、支持部132と、第1突片135と、第2突片136と、を有する。取付部131は、上下方向に長い矩形の板状である。支持部132は、取付部131の下端縁から右向き又は左向きに突出している。第1突片135及び第2突片136の各々は、取付部131の上端部から右向き又は左向きに突出している。第1突片135及び第2突片136は、前後方向に並んでいる。第1突片135及び第2突片136を同じ高さ位置に設けることによって、折り曲げ加工等が容易になるという利点がある。
取付部131は、金属端子13が鍔部112に取り付けられた状態で、鍔部112の端面1123において、鍔部112の上面1121から下面1122にかけて配置される。支持部132は、金属端子13が鍔部112に取り付けられた状態で、鍔部112の下面1122に沿って配置される。第1突片135は、金属端子13が鍔部112に取り付けられた状態で、鍔部112の側面1124に沿って配置される。第2突片136は、金属端子13が鍔部112に取り付けられた状態で、鍔部112に設けられた第2溝部1127に差し込まれる。
一対の鍔部112と第1〜第4金属端子13a〜13dとの間には、接着剤14が塗布されている。第1〜第4金属端子13a〜13dの各々は、接着剤14によって一対の鍔部112のうち対応する鍔部112に接着される。ここで、構成例2に係る巻線装置1では、図5に示すように、各鍔部112に第1溝部1126が設けられているため、接着剤14の塗布量が多い場合でも、余分な接着剤14を第1溝部1126内に収容することが可能となる。これにより、金属端子13と鍔部112との間から接着剤14が滲み出して、鍔部112と金属端子13との少なくとも一方の表面に付着することを抑制することが可能となる。
また、図示されていないが、一対の巻線12の巻き始めの端部と巻き終わりの端部は、各金属端子13に対して導電接続されている。具体的には、一対の巻線12のうち一方の巻線12の両端部は、第1金属端子13a及び第3金属端子13cに接続されている。また、一対の巻線12のうち他方の巻線12の両端部は、第2金属端子13b及び第4金属端子13dに接続されている。なお、一対の巻線12は、絶縁被覆が除去された導電部分が第1〜第4金属端子13a〜13dに溶接されることにより、第1〜第4金属端子13a〜13dに電気的及び機械的に接続される。
構成例2に係る巻線装置1では、上述したように、各金属端子13は、鍔部112に設けられた第2溝部1127に第2突片136を差し込んだ状態で、接着剤14により鍔部112に取り付けられる(保持される)。すなわち、構成例2に係る巻線装置1では、複数の金属端子13の各々は、第1結合構造20と、第1結合構造20とは異なる第2結合構造30と、の両方で磁性コア11(鍔部112)に保持される。第1結合構造20は、互いに結合可能な凹部(第2溝部1127)及び凸部(第2突片136)を含む。第2結合構造30は、接着剤14による接着構造である。構成例2に係る巻線装置1では、磁性コア11の鍔部112に設けられた第2溝部1127がコア側凹部であり、金属端子13に設けられた第2突片136が端子側凸部である。
構成例2に係る巻線装置1では、金属端子13の第2突片136が、鍔部112に設けられた第2溝部1127に差し込まれている。これにより、金属端子13と鍔部112との接触面が増加するため、金属端子13に応力が加わった場合でも、鍔部112から金属端子13が剥がれてしまう可能性を低減することが可能となる。すなわち、構成例2に係る巻線装置1によれば、磁性コア11に対する金属端子13の保持強度を向上させることが可能となる。
構成例2に係る巻線装置1では、第2突片136が取付部131の一部に設けられているが、第2突片136は、例えば、取付部131の上下方向の全長に亘って設けられていてもよい。この場合、第2突片136は、鍔部112の上下方向の全長に亘って形成された第2溝部1127に差し込まれるため、金属端子13と鍔部112との接触面が更に増加することになり、その結果、鍔部112から金属端子13が剥がれてしまう可能性を更に低減することが可能となる。
(実施形態1)
次に、実施形態1に係る巻線装置1A、及び巻線装置1Aの製造方法について、図7〜図23を参照して説明する。実施形態1に係る巻線装置1Aに関し、構成例2に係る巻線装置1と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
実施形態1に係る巻線装置1Aでは、磁性コア11Aの鍔部112Aに凸部としての突起1125が設けられ、金属端子13Aに凹部としての貫通孔1311が設けられている点で、構成例2に係る巻線装置1と相違する。
以下では、図7〜図23に示す向きにおいて、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」の各方向を規定する。すなわち、実施形態1に係る巻線装置1Aでは、一対の鍔部112が並ぶ方向が左右方向であり、一対の鍔部112と天板(図示せず)とが並ぶ方向が上下方向であり、左右方向及び上下方向の両方と直交する方向が前後方向である。ただし、これらの方向は巻線装置1Aの設置方向を規定する趣旨ではない。また、図面中の各方向を示す矢印は説明のために表記しているに過ぎず、実体を伴わない。
さらに、実施形態1において参照する図7〜図23は、いずれも模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさや厚さそれぞれの比は、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
(1)巻線装置の構造
まず、実施形態1に係る巻線装置1Aの構造について、図7〜図9を参照して説明する。なお、図7〜図9では、天板の図示を省略している。
実施形態1に係る巻線装置1Aは、例えば、コモンモードチョークコイル10Aである。すなわち、実施形態1に係るコモンモードチョークコイル10Aは、実施形態1に係る巻線装置1Aを備える。実施形態1に係る巻線装置1Aは、図7〜図9に示すように、磁性コア11Aと、一対の巻線12と、複数(図示例では4つ)の金属端子13Aと、天板(図示せず)と、を備える。実施形態1に係る巻線装置1Aは、図7に示すように、例えば、はんだ3を介して実装基板2の実装面21に機械的かつ電気的に接続される。
磁性コア11Aは、巻芯部111を有する。巻芯部111には、一対の巻線12が同一方向に巻回されている。巻芯部111の左右方向の両端部には、一対の鍔部112Aが設けられている。すなわち、実施形態1に係る巻線装置1Aは、巻芯部111の両端部に設けられた一対の鍔部112Aを更に有する。磁性コア11Aの材料は、例えば、Mn−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト等の磁性材料である。
巻芯部111は、左右方向に長い直方体状である。巻芯部111には、一対の巻線12が同一方向に巻回されている。一対の巻線12の各々は、例えば、絶縁被覆された銅からなる絶縁被覆導線である。
一対の鍔部112Aの各々は、左右方向から見た形状が矩形状である。また、一対の鍔部112Aの各々の外形形状は、直方体状である。
一対の鍔部112Aの各々は、上面1121と、下面1122と、端面1123と、一対の側面1124と、を有する。上面1121及び下面1122は、上下方向において互いに対向する。端面1123は、上面1121及び下面1122の両方と交差(直交)する。すなわち、実施形態1に係る巻線装置1Aでは、上面1121が第1面であり、下面1122が第2面であり、端面1123が第3面である。また、実施形態1に係る巻線装置1Aでは、上下方向が特定方向である。
一対の鍔部112Aの各々は、図8に示すように、複数(図示例では2つ)の突起1125と、複数(図示例では2つ)の溝部1126Aと、を有する。
複数の突起1125の各々は、鍔部112Aの端面1123から左向き又は右向きに突出している。複数の突起1125は、端面1123において前後方向に並んでいる。複数の突起1125の各々は、左右方向から見た形状が上下方向に長い矩形状である。
複数の溝部1126Aの各々は、鍔部112Aの上面1121から下面1122にかけて端面1123の全長に亘って形成されている。各溝部1126Aの平面視の形状は、左右方向に長い矩形状である(図8参照)。各溝部1126Aは、鍔部112Aに金属端子13Aが取り付けられた状態で、金属端子13Aにより覆われている。複数の溝部1126Aの各々は、複数の突起1125のうち対応する突起1125よりも外側に位置している。各溝部1126Aは、鍔部112Aと金属端子13Aとの間に接着剤14を流し込むための溝であって、かつ余分な接着剤14を収容するための溝である。
複数の金属端子13Aの各々の材料は、例えば、銅である。複数の金属端子13Aの各々の表面には、めっき層(図示せず)が形成されている。
複数の金属端子13Aの各々は、取付部131と、支持部132と、第1端子部133と、第2端子部134と、を有する。
取付部131は、図9に示すように、左右方向から見た形状が上下方向に長い矩形の板状である。取付部131は、貫通孔1311を有する。貫通孔1311は、左右方向から見た形状が上下方向に長い矩形状であって、磁性コア11Aの鍔部112Aに設けられた突起1125を挿通可能な大きさである。すなわち、実施形態1に係る巻線装置1Aでは、鍔部112Aに設けられた突起1125を金属端子13Aの取付部131に設けられた貫通孔1311に挿通させることにより、金属端子13Aが鍔部112Aに保持される。要するに、実施形態1に係る巻線装置1Aでは、突起1125と貫通孔1311とで第1結合構造20Aが構成される。また、実施形態1に係る巻線装置1Aでは、突起1125が磁性コア11Aに設けられているコア側凸部であり、貫通孔1311が金属端子13Aに設けられている端子側凹部である。言い換えると、凹部は、金属端子13Aに設けられた貫通孔1311を含む。
また、実施形態1に係る巻線装置1Aでは、金属端子13Aは、取付部131と鍔部112Aとの間に塗布された接着剤14によって鍔部112Aに固着される。すなわち、実施形態1に係る巻線装置1Aでは、金属端子13Aは、第1結合構造20Aと、第2結合構造30Aと、の両方で磁性コア11Aの鍔部112Aに保持される。そして、第2結合構造30Aは、接着剤14による結合構造である。
また、実施形態1に係る巻線装置1Aでは、上述したように、鍔部112Aに溝部1126Aが設けられている。したがって、金属端子13Aの取付部131と鍔部112Aとの間に塗布された接着剤14が多い場合でも、余分な接着剤14を溝部1126A内に収容することが可能となる。これにより、金属端子13Aと鍔部112Aとの間から接着剤14が滲み出して、鍔部112Aと金属端子13Aとの少なくとも一方の表面に付着することを抑制することが可能となる。
支持部132は、取付部131の下端縁から右向き又は左向きに突出している。実施形態1に係る巻線装置1Aは、実装基板2の実装面21に支持部132を接触させた状態で、実装基板2に取り付けられる。
ところで、実施形態1に係る巻線装置1Aが実装基板2に取り付けられた状態では、図7に示すように、金属端子13Aの取付部131は、実装基板2の実装面21と交差(直交)している。そして、実施形態1に係る巻線装置1Aでは、上述したように、突起1125が挿通される貫通孔1311が取付部131に設けられている。特に、実施形態1に係る巻線装置1Aでは、貫通孔1311は、取付部131のうち、巻線装置1Aを実装基板2の実装面21に実装する際に、はんだ3が接続される部分と重ならない位置に設けられている(図9参照)。
第1端子部133は、取付部131の前端縁又は後端縁から右向き又は左向きに突出している。第1端子部133は、前後方向から見た形状が矩形状である。第2端子部134は、第1端子部133の右端縁又は左端縁から前向き又は後向きに突出している。第2端子部134は、左右方向から見た形状が矩形状である。また、第2端子部134の外形寸法は、第1端子部133の外形寸法よりも小さい。
実施形態1に係る巻線装置1Aでは、第2端子部134を第1端子部133に近づく向きに折り曲げることにより、第1端子部133と第2端子部134との間で巻線12の端部121を仮保持することが可能となる。すなわち、実施形態1に係る巻線装置1Aでは、第1端子部133及び第2端子部134により仮保持構造が構成されている。言い換えると、巻線装置1Aは、第1端子部133及び第2端子部134を含み、巻線12の端部121を仮保持する仮保持構造を更に備える。第1端子部133と第2端子部134とで巻線12の端部121を仮保持した状態では、第1端子部133と第2端子部134とが前後方向に並んでいる。すなわち、実施形態1に係る巻線装置1Aでは、前後方向が所定方向である。また、実施形態に係る巻線装置1Aでは、第1端子部133と第2端子部134とは、上記所定方向において折り返した折り返し形状である。
また、第1端子部133は、下地領域1331を有する。下地領域1331は、第1端子部133と第2端子部134とが上記所定方向(前後方向)に並んだ状態で、上記所定方向から見た場合に第2端子部134から露出する領域である。実施形態1に係る巻線装置1Aでは、後述するように、第1端子部133と第2端子部134との間で巻線12の端部121を挟んだ(仮保持した)状態で、上記所定方向から見た場合の、第2端子部134と上記下地領域1331との境界b1を含むように接合部J1を形成する。これにより、第1端子部133に対して巻線12を機械的かつ電気的に接続することが可能となる。すなわち、第1端子部133は、巻線12に電気的に接続される。実施形態1に係る巻線装置1Aでは、境界b1は、第2端子部134の外周である。
(2)比較例との対比
図10〜図12は、比較例に係る巻線装置1Bの組立手順を示す正面図である。
比較例に係る巻線装置1Bでは、金属端子13Bは、取付部131と、支持部132と、第1端子部133と、一対の第2端子部134A,134Bと、を有する。一対の第2端子部134A,134Bは、図10に示すように、第1端子部133の右端縁又は左端縁から前向き又は後向きに突出している。一対の第2端子部134A,134Bは、第1端子部133の右端縁又は左端縁において上下方向に間隔を空けて並んでいる。
比較例に係る巻線装置1Bでは、図11に示すように、一対の第2端子部134A,134Bを第1端子部133に近づく向きに折り曲げることにより、第1端子部133と一対の第2端子部134A,134Bとの間で巻線12の端部121を仮保持する。ここで、巻線12の端部121には、巻線12の被覆を剥離した導電部分1211が設けられている。
次に、比較例に係る巻線装置1Bでは、レーザー溶接にて巻線12の端部121を第1端子部133に溶接する。このとき、巻線12に対して直接レーザー光が照射されないように、第2端子部134Bのうち巻線12から離れた領域R1にレーザー光を照射する。その結果、図12に示すように、巻線12の端部121が接合部J1により第1端子部133に接合される。比較例に係る巻線装置1Bでは、接合部J1は溶接部である。このように、比較例に係る巻線装置1Bでは、巻線12から離れた領域R1にレーザー光を照射しなければならず、作業範囲が限られているため、第1端子部133に巻線12の端部121を接続する際の作業性がよくないという問題がある。
図13〜図15は、実施形態1に係る巻線装置1Aの組立手順を示す正面図である。
実施形態1に係る巻線装置1Aでは、金属端子13Aは、上述したように、取付部131と、支持部132と、第1端子部133と、第2端子部134と、を有する。第2端子部134は、第1端子部133の右端縁又は左端縁から前向き又は後向きに突出している。
実施形態1に係る巻線装置1Aでは、図14に示すように、第2端子部134を第1端子部133に近づく向きに折り曲げることにより、第1端子部133と第2端子部134との間で巻線12の端部121を仮保持する。実施形態1に係る巻線装置1Aでは、第1端子部133は、図14に示すように、前後方向から見て第2端子部134から露出する下地領域1331を有している。すなわち、実施形態1に係る巻線装置1Aでは、第1端子部133の下地領域1331が確保されているため、この下地領域1331と第2端子部134との境界b1を含む領域R2に対してレーザー光を照射することが可能となる。その結果、図15に示すように、巻線12の端部121が接合部J1により第1端子部133に接合される。すなわち、巻線12は、第1端子部133と第2端子部134との間に巻線12の端部121を挟んだ状態で、第2端子部134と下地領域1331との境界b1を含む接合部J1において第1端子部133と機械的かつ電気的に接続される。実施形態1に係る巻線装置1Aでは、接合部J1は溶接部である。また、実施形態1に係る巻線装置1Aでは、巻線12の端部121は接合部J1により第1端子部133に接続されるため、第1端子部133がはんだ付け部である。このように、実施形態1に係る巻線装置1Aでは、下地領域1331を確保することができるため、第1端子部133に巻線12の端部121を接続する際の作業性を向上させることが可能となる。
また、実施形態1に係る巻線装置1Aでは、金属端子13Aの第1端子部133に巻線12の端部121を接続する際には、金属端子13Aに対して上下方向と前後方向との少なくとも一方に応力が作用する。これに対して、鍔部112Aに設けられた突起1125と金属端子13Aに設けられた貫通孔1311との結合方向は左右方向である。すなわち、実施形態1に係る巻線装置1Aでは、凹部(貫通孔1311)及び凸部(突起1125)は、金属端子13Aに巻線12の端部121を接続する際に金属端子13Aに作用する応力の向きとは異なる向きにおいて互いに結合する。
ところで、比較例に係る巻線装置1Bでは、上述したように、第1端子部133の右端縁又は左端縁において一対の第2端子部134A,134Bが上下方向に間隔を空けて配置されている。そのため、比較例に係る巻線装置1Bでは、例えば、巻線12の端部121に設けられた導電部分1211の位置がずれた場合には、図16に示すように、導電部分1211が露出した状態になり、硫化に対して弱くなるという問題がある。
これに対して、実施形態1に係る巻線装置1Aでは、図17に示すように、第2端子部134が1枚の板で構成されている。そのため、実施形態1に係る巻線装置1Aでは、巻線12の端部121に設けられた導電部分1211の位置がずれた場合でも、第2端子部134により覆うことが可能であり、硫化に対して弱くなりにくいという利点がある。
(3)巻線装置の製造方法
次に、実施形態1に係る巻線装置1Aの製造方法について説明する。
実施形態1に係る巻線装置1Aの製造方法は、磁性コア11Aと、巻線12と、金属端子13Aと、を備える巻線装置1Aの製造方法である。磁性コア11Aは、巻芯部111を有する。巻線12は、巻芯部111に巻回されている。金属端子13Aは、巻線12の端部121が接続される。巻線装置1Aの製造方法は、接続工程と、接着工程と、を有する。接続工程は、金属端子13Aに巻線12の端部121を接続する工程である。接着工程は、磁性コア11Aに金属端子13Aを接着する工程である。接着工程は、接続工程の後に実行される。実施形態1に係る巻線装置1Aの製造方法では、接着工程において、鍔部112Aに設けられた溝部1126Aに接着剤14を流し込むことにより、鍔部112Aの端面1123と金属端子13Aの取付部131との間に接着剤14が塗布される。
実施形態1に係る巻線装置1Aの製造方法では、金属端子13Aに巻線12の端部121を接続する接続工程を実行した後に、磁性コア11Aに金属端子13Aを接着する接着工程を実行している。そのため、金属端子13Aに巻線12の端部121を接続する際に金属端子13Aに加わる応力によって、磁性コア11Aから金属端子13が剥がれるのを抑制することが可能となる。
また、実施形態1に係る巻線装置1Aの製造方法は、巻線工程と、取付工程と、熱硬化工程と、を更に有する。巻線工程は、磁性コア11Aの巻芯部111に一対の巻線12を巻回する工程である。このとき、一対の巻線12は、巻芯部111に対して同一方向に巻回される。取付工程は、磁性コア11Aの一対の鍔部112Aの各々に金属端子13Aを取り付ける工程である。このとき、金属端子13Aの取付部131に設けられた貫通孔1311に、鍔部112Aに設けられた突起1125を挿通させることにより、鍔部112Aに金属端子13Aが取り付けられる。熱硬化工程は、鍔部112Aの端面1123と金属端子13Aの取付部131との間に塗布された接着剤14を加熱することにより硬化させる工程である。
実施形態1に係る巻線装置1Aの製造方法では、例えば、巻線工程、取付工程、接続工程、接着工程、熱硬化工程の順番で各工程が実行される。なお、巻線工程と取付工程との順番が逆であってもよい。
なお、実施形態1に係る巻線装置1Aの製造方法を、上述の構成例2に係る巻線装置1に適用してもよい。
(4)変形例
実施形態1は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態1は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、実施形態1の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
(4.1)変形例1
実施形態1の変形例1に係る巻線装置1Aについて、図18〜図20を参照して説明する。変形例1に係る巻線装置1Aに関し、実施形態1に係る巻線装置1Aと同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
変形例1に係る巻線装置1Aでは、第2端子部134が領域拡大部1341を有している点で、実施形態1に係る巻線装置1Aと相違する。
第2端子部134は、図18に示すように、領域拡大部1341を有する。領域拡大部1341は、例えば、C面である。すなわち、変形例1に係る巻線装置1Aでは、第2端子部134の角部において面取りが施されている。このように、変形例1に係る巻線装置1Aでは、第2端子部134が領域拡大部1341を有することにより、第1端子部133の下地領域1331を拡げることが可能となる(図18参照)。その結果、第1端子部133に巻線12の端部121を接続する際の作業性を更に向上させることが可能となる。
ところで、第2端子部134に領域拡大部1341が設けられていない場合、図19に示すように、第1端子部133に対して第2端子部134が斜めに折り曲げられると、第1端子部133の下地領域1331が小さくなり、巻線12の端部121を第1端子部133に接続する際の作業性が低下する可能性がある。これに対して、第2端子部134に領域拡大部1341を設けた場合、図20に示すように、第1端子部133に対して第2端子部134が斜めに折り曲げられたとしても、第1端子部133の下地領域1331を確保することが可能となり、作業性の低下を抑制することが可能となる。
変形例1に係る巻線装置1Aでは、領域拡大部1341がC面であるが、例えば、R面であってもよい。また、領域拡大部1341は、第1端子部133の下地領域1331を拡げることができればよく、C面及びR面以外であってもよい。
(4.2)変形例2
実施形態1の変形例2に係る巻線装置1Aについて、図21を参照して説明する。変形例2に係る巻線装置1Aに関し、実施形態1に係る巻線装置1Aと同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
変形例2に係る巻線装置1Aでは、複数の凹部(貫通孔1311,1321)及び凸部(突起1125,1128)で第1結合構造20Aが構成されている点で、実施形態1に係る巻線装置1Aと相違する。
変形例2に係る巻線装置1Aでは、第1結合構造20Aは、複数の凹部としての貫通孔1311,1321と、複数の凸部としての突起1125,1128と、を有する。変形例2に係る巻線装置1Aでは、突起1125は貫通孔1311と対応し、突起1128は貫通孔1321と対応する。
貫通孔1311は、上述したように、金属端子13Aの取付部131に設けられている。一方で、貫通孔1321は、図21に示すように、金属端子13Aの支持部132に設けられている。すなわち、変形例2に係る巻線装置1Aでは、金属端子13Aは、法線方向が互いに異なる複数の面(取付部131の表面及び支持部132の表面)を有する。そして、複数の面の各々は、複数の凹部(貫通孔1311,1321)のうち少なくとも1つの凹部を有する。これにより、磁性コア11Aの鍔部112Aに対して金属端子13Aをより強固に取り付けることが可能となる。
ここで、変形例2に係る巻線装置1Aでは、貫通孔1311,1321により端子側凹部が構成され、突起1125,1128によりコア側凸部が構成されている。
なお、凹部及び凸部の個数は2つに限らず、3つ以上であってもよい。
(4.3)変形例3
実施形態1の変形例3に係る巻線装置1Aについて、図22を参照して説明する。変形例3に係る巻線装置1Aに関し、変形例2に係る巻線装置1Aと同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
変形例3に係る巻線装置1Aでは、磁性コア11Aの鍔部112Aが凹部1129を有し、金属端子13Aが突起1322を有している点で、変形例2に係る巻線装置1Aと相違する。
磁性コア11Aの鍔部112Aは、突起1125と、凹部1129と、を有する。一方で、金属端子13Aは、貫通孔1311と、突起1322と、を有する。実施形態1に係る巻線装置1Aでは、突起1125と貫通孔1311とが対応し、凹部1129と突起1322とが対応する。変形例3に係る巻線装置1Aでは、貫通孔1311に突起1125を挿通させ、かつ凹部1129に突起1322を挿入することにより、金属端子13Aが磁性コア11Aの鍔部112Aに取り付けられる。これにより、磁性コア11Aの鍔部112Aに対して金属端子13Aをより強固に取り付けることが可能となる。
ここで、変形例3に係る巻線装置1Aでは、貫通孔1311により端子側凹部が構成され、突起1125によりコア側凸部が構成されている。また、変形例3に係る巻線装置1Aでは、凹部1129によりコア側凹部が構成され、突起1322により端子側凸部が構成されている。
なお、凹部及び凸部の個数は2つに限らず、3つ以上であってもよい。
(4.4)変形例4
実施形態1の変形例4に係る巻線装置1Aについて、図23を参照して説明する。変形例4に係る巻線装置1Aに関し、実施形態1に係る巻線装置1Aと同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
変形例4に係る巻線装置1Aでは、金属端子13Aが、第1端子部133及び第2端子部134に加えて、第3端子部137を有している点で、実施形態1に係る巻線装置1Aと相違する。
変形例4に係る巻線装置1Aでは、第1端子部133と第2端子部134及び第3端子部137との間で巻線12の端部121を仮保持する。すなわち、変形例4に係る巻線装置1Aでは、仮保持構造は、第2端子部134とは異なる第3端子部137を含み、巻線12の端部121を仮保持する。これにより、少なくとも第1端子部133と第3端子部137との間で巻線12の端部121を仮保持することが可能となる。
(4.5)変形例5
実施形態1の変形例5に係る巻線装置1Aについて、図24を参照して説明する。変形例5に係る巻線装置1Aに関し、実施形態1に係る巻線装置1Aと同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
変形例5に係る巻線装置1Aでは、金属端子13Aが、取付部131の上部のみに塗布された接着剤14により第1の鍔部112Aに固定されている点で、実施形態1に係る巻線装置1Aと相違する。
上述の実施形態1に係る巻線装置1Aのように、取付部131及び支持部132の全体に亘って接着剤14が塗布されており、取付部131及び支持部132の全面で第1の鍔部112Aに固定されている場合を想定する。
この場合において、例えば、巻線装置1Aが実装された実装基板2において撓み、捻じれ、熱収縮等が生じた場合、実装基板2の実装面21に固定された金属端子13Aに対して応力が発生する。実施形態1に係る巻線装置1Aでは、金属端子13Aは、取付部131及び支持部132の全面で第1の鍔部112Aに固定されているため、金属端子13Aに発生した応力は磁性コア11Aに伝達され、巻芯部111と第1の鍔部112Aとの境界部分に応力が集中する。その結果、所望の特性が得られず、巻線装置1Aの信頼性が低下する可能性がある。
これに対して、変形例5に係る巻線装置1Aでは、図24に示すように、金属端子13Aは、取付部131の上部にのみ塗布された接着剤14により第1の鍔部112Aに固定されている。すなわち、金属端子13Aは、巻線装置1Aが実装される実装基板2の実装面21と交差する方向における実装基板2と反対側の部分のみで磁性コア11Aに固定される。
変形例5に係る巻線装置1Aでは、取付部131の下部及び支持部132は、第1の鍔部112Aに対してフリーな状態にある。そのため、実装基板2の撓み、捻じれ、熱収縮等によって巻線装置1Aに応力が発生しても、取付部131の下部及び支持部132(つまり、接着剤14が塗布されていない部分)が変形することにより、上記応力を緩和することが可能となる。その結果、磁性コア11Aに伝達される応力も小さくなり、所望の特性を得ることが可能であるため、巻線装置1Aの信頼性の低下を抑制することが可能となる。
なお、変形例5に係る構成を上述の構成例2に係る巻線装置1に適用してもよい。
(4.6)その他の変形例
実施形態1では、巻線装置1Aをコモンモードチョークコイル10Aに適用しているが、これに限らず、例えば、トランスに適用してもよい。
実施形態1では、接合部J1が溶接部であるが、接合部J1は、溶接部に限らず、例えば、ロウ付け部であってもよい。ロウ材は、例えば、銀ロウであるが、金属端子13Aの材料である銅よりも融点が低い材料であれば他の材料であってもよい。
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様に係る巻線装置(1A)は、巻線(12)と、第1端子部(133)と、第2端子部(134)と、を備える。第1端子部(133)は、巻線(12)に電気的に接続される。第2端子部(134)は、所定方向(例えば、前後方向)において第1端子部(133)と並んでいる。第1端子部(133)は、所定方向から見た場合に第2端子部(134)から露出する下地領域(1331)を有する。巻線(12)は、第1端子部(133)と第2端子部(134)との間に巻線(12)の端部(121)を挟んだ状態で、所定方向から見た場合の、第2端子部(134)と下地領域(1331)との境界(b1)を含む接合部(J1)において第1端子部(133)と機械的かつ電気的に接続される。接合部(J1)は、ロウ付け部又は溶接部である。
この態様によれば、第1端子部(133)に巻線(12)の端部(121)を接続する際の作業性を向上させることが可能となる。
第2の態様に係る巻線装置(1A)は、第1の態様において、仮保持構造(第1端子部133及び第2端子部134)を更に備える。仮保持構造は、第1端子部(133)及び第2端子部(134)を含み、巻線(12)の端部(121)を仮保持する。
この態様によれば、仮保持構造により巻線(12)の端部(121)を仮保持することが可能となる。
第3の態様に係る巻線装置(1A)は、第1の態様において、仮保持構造(第1端子部133及び第3端子部137)を更に備える。仮保持構造は、第2端子部(134)とは異なる第3端子部(137)を含み、巻線(12)の端部(121)を仮保持する。
この態様によれば、仮保持構造により巻線(12)の端部(121)を仮保持することが可能となる。
第4の態様に係る巻線装置(1A)では、第1〜第3の態様のいずれか1つにおいて、第1端子部(133)と第2端子部(134)とは、所定方向において折り返した折り返し形状である。
この態様によれば、第1端子部(133)と第2端子部(134)とを一体に形成することが可能となる。
第5の態様に係る巻線装置(1A)は、第1〜第4の態様のいずれか1つにおいて、磁性コア(11A)を更に備える。磁性コア(11A)は、第1端子部(133)及び第2端子部(134)を含む金属端子(13A)が取り付けられる。
この態様によれば、金属端子(13A)を磁性コア(11A)に保持させることが可能となる。
第6の態様に係る巻線装置(1A)では、第1〜第5の態様のいずれか1つにおいて、接合部(J1)は、溶接部である。
この態様によれば、第1端子部(133)に巻線(12)の端部(121)を機械的かつ電気的に接続することが可能となる。
第7の態様に係る巻線装置(1A)では、第1〜第6の態様のいずれか1つにおいて、境界(b1)は、第2端子部(134)の外周である。
この態様によれば、境界(b1)を認識しやすいという利点がある。
第8の態様に係る巻線装置(1A)では、第1〜第7の態様のいずれか1つにおいて、第2端子部(134)は、境界(b1)において下地領域(1331)を拡げる領域拡大部(1341)を有する。
この態様によれば、下地領域(1331)を拡げることが可能となる。
第9の態様に係るコモンモードチョークコイル(10A)は、第1〜第8の態様のいずれか1つの巻線装置(1A)を備える。
この態様によれば、第1端子部(133)に巻線(12)の端部(121)を接続する際の作業性を向上させることが可能となる。
第2〜第8の態様に係る構成については、巻線装置(1A)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。