JP2021077855A - 巻線装置、コモンモードチョークコイル及び巻線装置の製造方法 - Google Patents

巻線装置、コモンモードチョークコイル及び巻線装置の製造方法 Download PDF

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亮平 原田
勝巳 水上
Katsumi Mizukami
勝巳 水上
禎明 福井
Sadaaki Fukui
禎明 福井
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Abstract

【課題】磁性コアに対する金属端子の保持強度を向上させる。【解決手段】巻線装置1は、磁性コア11と、巻線12と、金属端子13と、を備える。磁性コア11は、巻芯部111を有する。巻線12は、巻芯部111に巻回されている。金属端子13は、巻線12の端部が接続される。金属端子13は、第1結合構造20と、第2結合構造30と、の両方で磁性コア11に保持される。第1結合構造20は、互いに結合可能な凹部及び凸部を含む。第2結合構造30は、第1結合構造20とは異なる結合構造である。【選択図】図5

Description

本開示は、一般に巻線装置、コモンモードチョークコイル及び巻線装置の製造方法に関する。より詳細には、本開示は、磁性コア及び巻線を備える巻線装置、コモンモードチョークコイル及び巻線装置の製造方法に関する。
特許文献1には、コアの端面部に端子金具を設け、コアに巻回された巻線の端末を端子金具に接続した表面実装用コイル部品が開示されている。
特許文献1に記載の表面実装用コイル部品では、端子金具に形成されたポッチ部を、コアの方形鍔に形成された凹溝に係合させることにより、端子金具がコアに保持される。
特開2003−332139号公報
ところで、特許文献1に記載のような表面実装用コイル部品(巻線装置)の分野では、コア(磁性コア)に対する端子金具(金属端子)の保持強度を向上させることが望まれている。
本開示の目的は、磁性コアに対する金属端子の保持強度を向上させることが可能な巻線装置、コモンモードチョークコイル及び巻線装置の製造方法を提供することにある。
本開示の一態様に係る巻線装置は、磁性コアと、巻線と、金属端子と、を備える。前記磁性コアは、巻芯部を有する。前記巻線は、前記巻芯部に巻回されている。前記金属端子は、前記巻線の端部が接続される。前記金属端子は、第1結合構造と、第2結合構造と、の両方で前記磁性コアに保持される。前記第1結合構造は、互いに結合可能な凹部及び凸部を含む。前記第2結合構造は、前記第1結合構造とは異なる。
本開示の一態様に係るコモンモードチョークコイルは、前記巻線装置を備える。
本開示の一態様に係る巻線装置の製造方法は、磁性コアと、巻線と、金属端子と、を備える巻線装置の製造方法である。前記磁性コアは、巻芯部を有する。前記巻線は、前記巻芯部に巻回されている。前記金属端子は、前記巻線の端部が接続される。前記巻線装置の製造方法は、接続工程と、接着工程と、を有する。前記接続工程は、前記金属端子に前記巻線の前記端部を接続する工程である。前記接着工程は、前記磁性コアに前記金属端子を接着する工程である。前記接着工程は、前記接続工程の後に実行される。
本開示によれば、磁性コアに対する金属端子の保持強度を向上させることが可能となる。
図1は、構成例に係る巻線装置の正面図である。 図2は、同上の巻線装置の平面図である。 図3は、同上の巻線装置の側面図である。 図4は、実施形態1に係る巻線装置の正面図である。 図5は、同上の巻線装置の平面図である。 図6は、同上の巻線装置の側面図である。 図7は、実施形態2に係る巻線装置の実装基板への実装状態を示す正面図である。 図8は、同上の巻線装置の実装基板への実装状態を示す平面図である。 図9は、同上の巻線装置の実装基板への実装状態を示す側面図である。 図10は、比較例に係る巻線装置の組立手順を示す正面図である。 図11は、同上の巻線装置の組立手順を示す別の正面図である。 図12は、同上の巻線装置の組立手順を示すさらに別の正面図である。 図13は、実施形態2に係る巻線装置の組立手順を示す正面図である。 図14は、同上の巻線装置の組立手順を示す別の正面図である。 図15は、同上の巻線装置の組立手順を示すさらに別の正面図である。 図16は、比較例に係る巻線装置の要部を示す正面図である。 図17は、実施形態2に係る巻線装置の要部を示す正面図である。 図18は、実施形態2の変形例1に係る巻線装置の要部を示す正面図である。 図19は、実施形態2に係る巻線装置の組立例を示す正面図である。 図20は、実施形態2の変形例1に係る巻線装置の組立例を示す正面図である。 図21は、実施形態2の変形例2に係る巻線装置の要部を示す正面図である。 図22は、実施形態2の変形例3に係る巻線装置の要部を示す正面図である。 図23は、実施形態2の変形例4に係る巻線装置の要部を示す正面図である。 図24は、実施形態2の変形例5に係る巻線装置の要部を示す正面図である。
(構成例)
以下、構成例に係る巻線装置100について、図1〜図3を参照して説明する。なお、図2では、天板105の図示を省略している。
構成例に係る巻線装置100は、例えば、コモンモードチョークコイルである。
構成例に係る巻線装置100は、図1〜図3に示すように、磁性コア101と、一対の巻線102と、複数(図示例では4つ)の金属端子103と、天板105と、を備える。
磁性コア101は、巻芯部1011と、巻芯部1011の両端部に形成された一対の鍔部1012と、を有する。
一対の巻線102は、例えば、2線輪の絶縁被覆導線であり、巻芯部1011に対して同一方向に巻回されている。一対の巻線102の巻き始めの端部と巻き終わりの端部は、複数の金属端子103に対してそれぞれ半田付け、熱圧着等によって導電接続されている。
複数の金属端子103の各々は、接着剤104を介して鍔部1012に取り付けられる。
天板105は、その両端部が一対の鍔部1012に接合されている。
構成例に係る巻線装置100では、複数の金属端子103が接着剤104のみによって一対の鍔部1012に接着されている。また、構成例に係る巻線装置100では、複数の金属端子103と一対の鍔部1012との接着面が平坦面である。そのため、金属端子103に対して応力が加わった(印加された)場合に、鍔部1012から金属端子103が剥がれてしまう可能性があった。
このような問題を解決するために、実施形態1に係る巻線装置1、及び実施形態2に係る巻線装置1Aでは、以下に示す構成を採用している。
(実施形態1)
以下、実施形態1に係る巻線装置1について、図4〜図6を参照して説明する。以下では、図4〜図6に示す向きにおいて、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」の各方向を規定する。すなわち、実施形態1に係る巻線装置1では、一対の鍔部112が並ぶ方向が左右方向であり、一対の鍔部112と天板15とが並ぶ方向が上下方向であり、左右方向及び上下方向の両方と直交する方向が前後方向である。ただし、これらの方向は巻線装置1の設置方向を規定する趣旨ではない。また、図面中の各方向を示す矢印は説明のために表記しているに過ぎず、実体を伴わない。
さらに、実施形態1において参照する図4〜図6は、いずれも模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさや厚さそれぞれの比は、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
実施形態1に係る巻線装置1は、例えば、コモンモードチョークコイル10である。すなわち、実施形態1に係るコモンモードチョークコイル10は、実施形態1に係る巻線装置1を備える。巻線装置1は、図4〜図6に示すように、磁性コア11と、一対の巻線12と、複数(図示例では4つ)の金属端子13と、天板15と、を備える。
磁性コア11は、巻芯部111を有する。巻芯部111の左右方向の両端部には、一対の鍔部112が設けられている。すなわち、磁性コア11は、巻芯部111の両端部に設けられた一対の鍔部112を更に有する。磁性コア11の材料は、例えば、Mn−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト等の磁性材料である。
巻芯部111は、左右方向に長い直方体状である。巻芯部111には、一対の巻線12が同一方向に巻回されている。一対の巻線12の各々は、例えば、絶縁被覆された銅からなる絶縁被覆導線である。
一対の鍔部112は、第1の鍔部112aと、第2の鍔部112bと、を含む。一対の鍔部112の各々は、左右方向から見た形状が矩形状である。また、一対の鍔部112の各々の外形形状は、直方体状である。
一対の鍔部112の各々は、上面1121と、下面1122と、端面1123と、一対の側面1124と、を有する。上面1121及び下面1122は、上下方向において互いに対向する。端面1123は、上面1121及び下面1122の両方と交差(直交)する。実施形態1に係る巻線装置1では、上面1121が第1面であり、下面1122が第2面であり、端面1123が第3面である。また、実施形態1に係る巻線装置1では、上下方向が特定方向である。
一対の鍔部112の各々は、複数(図示例では2つ)の第1溝部1126と、複数(図示例では2つ)の第2溝部1127と、を有する。すなわち、第1の鍔部112aは、複数の第1溝部1126と、複数の第2溝部1127と、を有する。また、第2の鍔部112bは、複数の第1溝部1126と、複数の第2溝部1127と、を有する。
第1溝部1126は、鍔部112の上下方向の全長に亘って形成されている。すなわち、第1溝部1126は、鍔部112の端面1123において、上面1121から下面1122にかけて連続的に形成されている。第1溝部1126の平面視の形状は、例えば、矩形状である。第1溝部1126は、鍔部112に金属端子13が取り付けられた状態で、金属端子13により覆われている。第1溝部1126は、鍔部112と金属端子13との間に接着剤14を流し込むための溝であって、かつ余分な接着剤14を収容するための溝である。
第2溝部1127は、鍔部112の上下方向の全長に亘って形成されている。すなわち、第2溝部1127は、鍔部112の端面1123において、上面1121から下面1122にかけて連続的に形成されている。第2溝部1127の平面視の形状は、例えば、矩形状である。各第2溝部1127は、前後方向において対応する第1溝部1126よりも内側に位置する。
天板15は、左右方向に長い矩形の板状である。天板15は、左右方向の両端部において一対の鍔部112の上面1121に接合されている。天板15の材料は、例えば、Mn−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト等の磁性材料である。
複数の金属端子13は、第1金属端子13aと、第2金属端子13bと、第3金属端子13cと、第4金属端子13dと、を含む。第1金属端子13a、第2金属端子13b、第3金属端子13c及び第4金属端子13dの各々の材料は、例えば、銅である。第1金属端子13a、第2金属端子13b、第3金属端子13c及び第4金属端子13dの各々の表面には、めっき層(図示せず)が形成されている。
第1金属端子13a及び第2金属端子13bは、第1の鍔部112aの側面(横面)1124から端面1123に跨るように第1の鍔部112aに取り付けられる。第3金属端子13c及び第4金属端子13dは、第2の鍔部112bの側面(横面)1124から端面1123に跨るように第2の鍔部112bに取り付けられる。ここで、側面1124は、一対の鍔部112が並ぶ方向(左右方向)と上下方向との両方に直交する方向の面である。また、端面1123は、鍔部112における巻芯部111と反対側の面である。
第1〜第4金属端子13a〜13dの各々は、取付部131と、支持部132と、第1突片135と、第2突片136と、を有する。取付部131は、上下方向に長い矩形の板状である。支持部132は、取付部131の下端縁から右向き又は左向きに突出している。第1突片135及び第2突片136の各々は、取付部131の上端部から右向き又は左向きに突出している。第1突片135及び第2突片136は、前後方向に並んでいる。第1突片135及び第2突片136を同じ高さ位置に設けることによって、折り曲げ加工等が容易になるという利点がある。
取付部131は、金属端子13が鍔部112に取り付けられた状態で、鍔部112の端面1123において、鍔部112の上面1121から下面1122にかけて配置される。支持部132は、金属端子13が鍔部112に取り付けられた状態で、鍔部112の下面1122に沿って配置される。第1突片135は、金属端子13が鍔部112に取り付けられた状態で、鍔部112の側面1124に沿って配置される。第2突片136は、金属端子13が鍔部112に取り付けられた状態で、鍔部112に設けられた第2溝部1127に差し込まれる。
一対の鍔部112と第1〜第4金属端子13a〜13dとの間には、接着剤14が塗布されている。第1〜第4金属端子13a〜13dの各々は、接着剤14によって一対の鍔部112のうち対応する鍔部112に接着される。ここで、実施形態1に係る巻線装置1では、図5に示すように、各鍔部112に第1溝部1126が設けられているため、接着剤14の塗布量が多い場合でも、余分な接着剤14を第1溝部1126内に収容することが可能となる。これにより、金属端子13と鍔部112との間から接着剤14が滲み出して、鍔部112と金属端子13との少なくとも一方の表面に付着することを抑制することが可能となる。
また、図示されていないが、一対の巻線12の巻き始めの端部と巻き終わりの端部は、各金属端子13に対して導電接続されている。具体的には、一対の巻線12のうち一方の巻線12の両端部は、第1金属端子13a及び第3金属端子13cに接続されている。また、一対の巻線12のうち他方の巻線12の両端部は、第2金属端子13b及び第4金属端子13dに接続されている。なお、一対の巻線12は、絶縁被覆が除去された導電部分が第1〜第4金属端子13a〜13dに溶接されることにより、第1〜第4金属端子13a〜13dに電気的及び機械的に接続される。
実施形態1に係る巻線装置1では、上述したように、各金属端子13は、鍔部112に設けられた第2溝部1127に第2突片136を差し込んだ状態で、接着剤14により鍔部112に取り付けられる(保持される)。すなわち、実施形態1に係る巻線装置1では、複数の金属端子13の各々は、第1結合構造20と、第1結合構造20とは異なる第2結合構造30と、の両方で磁性コア11(鍔部112)に保持される。第1結合構造20は、互いに結合可能な凹部(第2溝部1127)及び凸部(第2突片136)を含む。第2結合構造30は、接着剤14による接着構造である。実施形態1に係る巻線装置1では、磁性コア11の鍔部112に設けられた第2溝部1127がコア側凹部であり、金属端子13に設けられた第2突片136が端子側凸部である。
実施形態1に係る巻線装置1では、金属端子13の第2突片136が、鍔部112に設けられた第2溝部1127に差し込まれている。これにより、金属端子13と鍔部112との接触面が増加するため、金属端子13に応力が加わった場合でも、鍔部112から金属端子13が剥がれてしまう可能性を低減することが可能となる。すなわち、実施形態1に係る巻線装置1によれば、磁性コア11に対する金属端子13の保持強度を向上させることが可能となる。
実施形態1に係る巻線装置1では、第2突片136が取付部131の一部に設けられているが、第2突片136は、例えば、取付部131の上下方向の全長に亘って設けられていてもよい。この場合、第2突片136は、鍔部112の上下方向の全長に亘って形成された第2溝部1127に差し込まれるため、金属端子13と鍔部112との接触面が更に増加することになり、その結果、鍔部112から金属端子13が剥がれてしまう可能性を更に低減することが可能となる。
(実施形態2)
次に、実施形態2に係る巻線装置1A、及び巻線装置1Aの製造方法について、図7〜図23を参照して説明する。実施形態2に係る巻線装置1Aに関し、実施形態1に係る巻線装置1と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
実施形態2に係る巻線装置1Aでは、磁性コア11Aの鍔部112Aに凸部としての突起1125が設けられ、金属端子13Aに凹部としての貫通孔1311が設けられている点で、実施形態1に係る巻線装置1と相違する。
以下では、図7〜図23に示す向きにおいて、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」の各方向を規定する。すなわち、実施形態2に係る巻線装置1Aでは、一対の鍔部112が並ぶ方向が左右方向であり、一対の鍔部112と天板(図示せず)とが並ぶ方向が上下方向であり、左右方向及び上下方向の両方と直交する方向が前後方向である。ただし、これらの方向は巻線装置1Aの設置方向を規定する趣旨ではない。また、図面中の各方向を示す矢印は説明のために表記しているに過ぎず、実体を伴わない。
さらに、実施形態2において参照する図7〜図23は、いずれも模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさや厚さそれぞれの比は、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
(1)巻線装置の構造
まず、実施形態2に係る巻線装置1Aの構造について、図7〜図9を参照して説明する。なお、図7〜図9では、天板の図示を省略している。
実施形態2に係る巻線装置1Aは、例えば、コモンモードチョークコイル10Aである。すなわち、実施形態2に係るコモンモードチョークコイル10Aは、実施形態2に係る巻線装置1Aを備える。実施形態2に係る巻線装置1Aは、図7〜図9に示すように、磁性コア11Aと、一対の巻線12と、複数(図示例では4つ)の金属端子13Aと、天板(図示せず)と、を備える。実施形態2に係る巻線装置1Aは、図7に示すように、例えば、はんだ3を介して実装基板2の実装面21に機械的かつ電気的に接続される。
磁性コア11Aは、巻芯部111を有する。巻芯部111には、一対の巻線12が同一方向に巻回されている。巻芯部111の左右方向の両端部には、一対の鍔部112Aが設けられている。すなわち、実施形態2に係る巻線装置1Aは、巻芯部111の両端部に設けられた一対の鍔部112Aを更に有する。磁性コア11Aの材料は、例えば、Mn−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト等の磁性材料である。
巻芯部111は、左右方向に長い直方体状である。巻芯部111には、一対の巻線12が同一方向に巻回されている。一対の巻線12の各々は、例えば、絶縁被覆された銅からなる絶縁被覆導線である。
一対の鍔部112Aの各々は、左右方向から見た形状が矩形状である。また、一対の鍔部112Aの各々の外形形状は、直方体状である。
一対の鍔部112Aの各々は、上面1121と、下面1122と、端面1123と、一対の側面1124と、を有する。上面1121及び下面1122は、上下方向において互いに対向する。端面1123は、上面1121及び下面1122の両方と交差(直交)する。すなわち、実施形態2に係る巻線装置1Aでは、上面1121が第1面であり、下面1122が第2面であり、端面1123が第3面である。また、実施形態2に係る巻線装置1Aでは、上下方向が特定方向である。
一対の鍔部112Aの各々は、図8に示すように、複数(図示例では2つ)の突起1125と、複数(図示例では2つ)の溝部1126Aと、を有する。
複数の突起1125の各々は、鍔部112Aの端面1123から左向き又は右向きに突出している。複数の突起1125は、端面1123において前後方向に並んでいる。複数の突起1125の各々は、左右方向から見た形状が上下方向に長い矩形状である。
複数の溝部1126Aの各々は、鍔部112Aの上面1121から下面1122にかけて端面1123の全長に亘って形成されている。各溝部1126Aの平面視の形状は、左右方向に長い矩形状である(図8参照)。各溝部1126Aは、鍔部112Aに金属端子13Aが取り付けられた状態で、金属端子13Aにより覆われている。複数の溝部1126Aの各々は、複数の突起1125のうち対応する突起1125よりも外側に位置している。各溝部1126Aは、鍔部112Aと金属端子13Aとの間に接着剤14を流し込むための溝であって、かつ余分な接着剤14を収容するための溝である。
複数の金属端子13Aの各々の材料は、例えば、銅である。複数の金属端子13Aの各々の表面には、めっき層(図示せず)が形成されている。
複数の金属端子13Aの各々は、取付部131と、支持部132と、第1端子部133と、第2端子部134と、を有する。
取付部131は、図9に示すように、左右方向から見た形状が上下方向に長い矩形の板状である。取付部131は、貫通孔1311を有する。貫通孔1311は、左右方向から見た形状が上下方向に長い矩形状であって、磁性コア11Aの鍔部112Aに設けられた突起1125を挿通可能な大きさである。すなわち、実施形態2に係る巻線装置1Aでは、鍔部112Aに設けられた突起1125を金属端子13Aの取付部131に設けられた貫通孔1311に挿通させることにより、金属端子13Aが鍔部112Aに保持される。要するに、実施形態2に係る巻線装置1Aでは、突起1125と貫通孔1311とで第1結合構造20Aが構成される。また、実施形態2に係る巻線装置1Aでは、突起1125が磁性コア11Aに設けられているコア側凸部であり、貫通孔1311が金属端子13Aに設けられている端子側凹部である。言い換えると、凹部は、金属端子13Aに設けられた貫通孔1311を含む。
また、実施形態2に係る巻線装置1Aでは、金属端子13Aは、取付部131と鍔部112Aとの間に塗布された接着剤14によって鍔部112Aに固着される。すなわち、実施形態2に係る巻線装置1Aでは、金属端子13Aは、第1結合構造20Aと、第2結合構造30Aと、の両方で磁性コア11Aの鍔部112Aに保持される。そして、第2結合構造30Aは、接着剤14による結合構造である。
また、実施形態2に係る巻線装置1Aでは、上述したように、鍔部112Aに溝部1126Aが設けられている。したがって、金属端子13Aの取付部131と鍔部112Aとの間に塗布された接着剤14が多い場合でも、余分な接着剤14を溝部1126A内に収容することが可能となる。これにより、金属端子13Aと鍔部112Aとの間から接着剤14が滲み出して、鍔部112Aと金属端子13Aとの少なくとも一方の表面に付着することを抑制することが可能となる。
支持部132は、取付部131の下端縁から右向き又は左向きに突出している。実施形態2に係る巻線装置1Aは、実装基板2の実装面21に支持部132を接触させた状態で、実装基板2に取り付けられる。
ところで、実施形態2に係る巻線装置1Aが実装基板2に取り付けられた状態では、図7に示すように、金属端子13Aの取付部131は、実装基板2の実装面21と交差(直交)している。そして、実施形態2に係る巻線装置1Aでは、上述したように、突起1125が挿通される貫通孔1311が取付部131に設けられている。特に、実施形態2に係る巻線装置1Aでは、貫通孔1311は、取付部131のうち、巻線装置1Aを実装基板2の実装面21に実装する際に、はんだ3が接続される部分と重ならない位置に設けられている(図9参照)。
第1端子部133は、取付部131の前端縁又は後端縁から右向き又は左向きに突出している。第1端子部133は、前後方向から見た形状が矩形状である。第2端子部134は、第1端子部133の右端縁又は左端縁から前向き又は後向きに突出している。第2端子部134は、左右方向から見た形状が矩形状である。また、第2端子部134の外形寸法は、第1端子部133の外形寸法よりも小さい。
実施形態2に係る巻線装置1Aでは、第2端子部134を第1端子部133に近づく向きに折り曲げることにより、第1端子部133と第2端子部134との間で巻線12の端部121を仮保持することが可能となる。すなわち、実施形態2に係る巻線装置1Aでは、第1端子部133及び第2端子部134により仮保持構造が構成されている。言い換えると、巻線装置1Aは、第1端子部133及び第2端子部134を含み、巻線12の端部121を仮保持する仮保持構造を更に備える。第1端子部133と第2端子部134とで巻線12の端部121を仮保持した状態では、第1端子部133と第2端子部134とが前後方向に並んでいる。すなわち、実施形態2に係る巻線装置1Aでは、前後方向が所定方向である。また、実施形態2に係る巻線装置1Aでは、第1端子部133と第2端子部134とは、上記所定方向において折り返した折り返し形状である。
また、第1端子部133は、下地領域1331を有する。下地領域1331は、第1端子部133と第2端子部134とが上記所定方向(前後方向)に並んだ状態で、上記所定方向から見た場合に第2端子部134から露出する領域である。実施形態2に係る巻線装置1Aでは、後述するように、第1端子部133と第2端子部134との間で巻線12の端部121を挟んだ(仮保持した)状態で、上記所定方向から見た場合の、第2端子部134と上記下地領域1331との境界b1を含むように接合部J1を形成する。これにより、第1端子部133に対して巻線12を機械的かつ電気的に接続することが可能となる。すなわち、第1端子部133は、巻線12に電気的に接続される。実施形態2に係る巻線装置1Aでは、境界b1は、第2端子部134の外周である。
(2)比較例との対比
図10〜図12は、比較例に係る巻線装置1Bの組立手順を示す正面図である。
比較例に係る巻線装置1Bでは、金属端子13Bは、取付部131と、支持部132と、第1端子部133と、一対の第2端子部134A,134Bと、を有する。一対の第2端子部134A,134Bは、図10に示すように、第1端子部133の右端縁又は左端縁から前向き又は後向きに突出している。一対の第2端子部134A,134Bは、第1端子部133の右端縁又は左端縁において上下方向に間隔を空けて並んでいる。
比較例に係る巻線装置1Bでは、図11に示すように、一対の第2端子部134A,134Bを第1端子部133に近づく向きに折り曲げることにより、第1端子部133と一対の第2端子部134A,134Bとの間で巻線12の端部121を仮保持する。ここで、巻線12の端部121には、巻線12の被覆を剥離した導電部分1211が設けられている。
次に、比較例に係る巻線装置1Bでは、レーザー溶接にて巻線12の端部121を第1端子部133に溶接する。このとき、巻線12に対して直接レーザー光が照射されないように、第2端子部134Bのうち巻線12から離れた領域R1にレーザー光を照射する。その結果、図12に示すように、巻線12の端部121が接合部J1により第1端子部133に接合される。比較例に係る巻線装置1Bでは、接合部J1は溶接部である。このように、比較例に係る巻線装置1Bでは、巻線12から離れた領域R1にレーザー光を照射しなければならず、作業範囲が限られているため、第1端子部133に巻線12の端部121を接続する際の作業性がよくないという問題がある。
図13〜図15は、実施形態2に係る巻線装置1Aの組立手順を示す正面図である。
実施形態2に係る巻線装置1Aでは、金属端子13Aは、上述したように、取付部131と、支持部132と、第1端子部133と、第2端子部134と、を有する。第2端子部134は、第1端子部133の右端縁又は左端縁から前向き又は後向きに突出している。
実施形態2に係る巻線装置1Aでは、図14に示すように、第2端子部134を第1端子部133に近づく向きに折り曲げることにより、第1端子部133と第2端子部134との間で巻線12の端部121を仮保持する。実施形態2に係る巻線装置1Aでは、第1端子部133は、図14に示すように、前後方向から見て第2端子部134から露出する下地領域1331を有している。すなわち、実施形態2に係る巻線装置1Aでは、第1端子部133の下地領域1331が確保されているため、この下地領域1331と第2端子部134との境界b1を含む領域R2に対してレーザー光を照射することが可能となる。その結果、図15に示すように、巻線12の端部121が接合部J1により第1端子部133に接合される。すなわち、巻線12は、第1端子部133と第2端子部134との間に巻線12の端部121を挟んだ状態で、第2端子部134と下地領域1331との境界b1を含む接合部J1において第1端子部133と機械的かつ電気的に接続される。実施形態2に係る巻線装置1Aでは、接合部J1は溶接部である。また、実施形態2に係る巻線装置1Aでは、巻線12の端部121は接合部J1により第1端子部133に接続されるため、第1端子部133がはんだ付け部である。このように、実施形態2に係る巻線装置1Aでは、下地領域1331を確保することができるため、第1端子部133に巻線12の端部121を接続する際の作業性を向上させることが可能となる。
また、実施形態2に係る巻線装置1Aでは、金属端子13Aの第1端子部133に巻線12の端部121を接続する際には、金属端子13Aに対して上下方向と前後方向との少なくとも一方に応力が作用する。これに対して、鍔部112Aに設けられた突起1125と金属端子13Aに設けられた貫通孔1311との結合方向は左右方向である。すなわち、実施形態2に係る巻線装置1Aでは、凹部(貫通孔1311)及び凸部(突起1125)は、金属端子13Aに巻線12の端部121を接続する際に金属端子13Aに作用する応力の向きとは異なる向きにおいて互いに結合する。
ところで、比較例に係る巻線装置1Bでは、上述したように、第1端子部133の右端縁又は左端縁において一対の第2端子部134A,134Bが上下方向に間隔を空けて配置されている。そのため、比較例に係る巻線装置1Bでは、例えば、巻線12の端部121に設けられた導電部分1211の位置がずれた場合には、図16に示すように、導電部分1211が露出した状態になり、硫化に対して弱くなるという問題がある。
これに対して、実施形態2に係る巻線装置1Aでは、図17に示すように、第2端子部134が1枚の板で構成されている。そのため、実施形態2に係る巻線装置1Aでは、巻線12の端部121に設けられた導電部分1211の位置がずれた場合でも、第2端子部134により覆うことが可能であり、硫化に対して弱くなりにくいという利点がある。
(3)巻線装置の製造方法
次に、実施形態2に係る巻線装置1Aの製造方法について説明する。
実施形態2に係る巻線装置1Aの製造方法は、磁性コア11Aと、巻線12と、金属端子13Aと、を備える巻線装置1Aの製造方法である。磁性コア11Aは、巻芯部111を有する。巻線12は、巻芯部111に巻回されている。金属端子13Aは、巻線12の端部121が接続される。巻線装置1Aの製造方法は、接続工程と、接着工程と、を有する。接続工程は、金属端子13Aに巻線12の端部121を接続する工程である。接着工程は、磁性コア11Aに金属端子13Aを接着する工程である。接着工程は、接続工程の後に実行される。実施形態2に係る巻線装置1Aの製造方法では、接着工程において、鍔部112Aに設けられた溝部1126Aに接着剤14を流し込むことにより、鍔部112Aの端面1123と金属端子13Aの取付部131との間に接着剤14が塗布される。
実施形態2に係る巻線装置1Aの製造方法では、金属端子13Aに巻線12の端部121を接続する接続工程を実行した後に、磁性コア11Aに金属端子13Aを接着する接着工程を実行している。そのため、金属端子13Aに巻線12の端部121を接続する際に金属端子13Aに加わる応力によって、磁性コア11Aから金属端子13が剥がれるのを抑制することが可能となる。
また、実施形態2に係る巻線装置1Aの製造方法は、巻線工程と、取付工程と、熱硬化工程と、を更に有する。巻線工程は、磁性コア11Aの巻芯部111に一対の巻線12を巻回する工程である。このとき、一対の巻線12は、巻芯部111に対して同一方向に巻回される。取付工程は、磁性コア11Aの一対の鍔部112Aの各々に金属端子13Aを取り付ける工程である。このとき、金属端子13Aの取付部131に設けられた貫通孔1311に、鍔部112Aに設けられた突起1125を挿通させることにより、鍔部112Aに金属端子13Aが取り付けられる。熱硬化工程は、鍔部112Aの端面1123と金属端子13Aの取付部131との間に塗布された接着剤14を加熱することにより硬化させる工程である。
実施形態2に係る巻線装置1Aの製造方法では、例えば、巻線工程、取付工程、接続工程、接着工程、熱硬化工程の順番で各工程が実行される。なお、巻線工程と取付工程との順番が逆であってもよい。
なお、実施形態2に係る巻線装置1Aの製造方法を、上述の実施形態1に係る巻線装置1に適用してもよい。
(4)変形例
実施形態2は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態2は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、実施形態2の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
(4.1)変形例1
実施形態2の変形例1に係る巻線装置1Aについて、図18〜図20を参照して説明する。変形例1に係る巻線装置1Aに関し、実施形態2に係る巻線装置1Aと同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
変形例1に係る巻線装置1Aでは、第2端子部134が領域拡大部1341を有している点で、実施形態2に係る巻線装置1Aと相違する。
第2端子部134は、図18に示すように、領域拡大部1341を有する。領域拡大部1341は、例えば、C面である。すなわち、変形例1に係る巻線装置1Aでは、第2端子部134の角部において面取りが施されている。このように、変形例1に係る巻線装置1Aでは、第2端子部134が領域拡大部1341を有することにより、第1端子部133の下地領域1331を拡げることが可能となる(図18参照)。その結果、第1端子部133に巻線12の端部121を接続する際の作業性を更に向上させることが可能となる。
ところで、第2端子部134に領域拡大部1341が設けられていない場合、図19に示すように、第1端子部133に対して第2端子部134が斜めに折り曲げられると、第1端子部133の下地領域1331が小さくなり、巻線12の端部121を第1端子部133に接続する際の作業性が低下する可能性がある。これに対して、第2端子部134に領域拡大部1341を設けた場合、図20に示すように、第1端子部133に対して第2端子部134が斜めに折り曲げられたとしても、第1端子部133の下地領域1331を確保することが可能となり、作業性の低下を抑制することが可能となる。
変形例1に係る巻線装置1Aでは、領域拡大部1341がC面であるが、例えば、R面であってもよい。また、領域拡大部1341は、第1端子部133の下地領域1331を拡げることができればよく、C面及びR面以外であってもよい。
(4.2)変形例2
実施形態2の変形例2に係る巻線装置1Aについて、図21を参照して説明する。変形例2に係る巻線装置1Aに関し、実施形態2に係る巻線装置1Aと同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
変形例2に係る巻線装置1Aでは、複数の凹部(貫通孔1311,1321)及び凸部(突起1125,1128)で第1結合構造20Aが構成されている点で、実施形態2に係る巻線装置1Aと相違する。
変形例2に係る巻線装置1Aでは、第1結合構造20Aは、複数の凹部としての貫通孔1311,1321と、複数の凸部としての突起1125,1128と、を有する。変形例2に係る巻線装置1Aでは、突起1125は貫通孔1311と対応し、突起1128は貫通孔1321と対応する。
貫通孔1311は、上述したように、金属端子13Aの取付部131に設けられている。一方で、貫通孔1321は、図21に示すように、金属端子13Aの支持部132に設けられている。すなわち、変形例2に係る巻線装置1Aでは、金属端子13Aは、法線方向が互いに異なる複数の面(取付部131の表面及び支持部132の表面)を有する。そして、複数の面の各々は、複数の凹部(貫通孔1311,1321)のうち少なくとも1つの凹部を有する。これにより、磁性コア11Aの鍔部112Aに対して金属端子13Aをより強固に取り付けることが可能となる。
ここで、変形例2に係る巻線装置1Aでは、貫通孔1311,1321により端子側凹部が構成され、突起1125,1128によりコア側凸部が構成されている。
なお、凹部及び凸部の個数は2つに限らず、3つ以上であってもよい。
(4.3)変形例3
実施形態2の変形例3に係る巻線装置1Aについて、図22を参照して説明する。変形例3に係る巻線装置1Aに関し、変形例2に係る巻線装置1Aと同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
変形例3に係る巻線装置1Aでは、磁性コア11Aの鍔部112Aが凹部1129を有し、金属端子13Aが突起1322を有している点で、変形例2に係る巻線装置1Aと相違する。
磁性コア11Aの鍔部112Aは、突起1125と、凹部1129と、を有する。一方で、金属端子13Aは、貫通孔1311と、突起1322と、を有する。実施形態2に係る巻線装置1Aでは、突起1125と貫通孔1311とが対応し、凹部1129と突起1322とが対応する。変形例3に係る巻線装置1Aでは、貫通孔1311に突起1125を挿通させ、かつ凹部1129に突起1322を挿入することにより、金属端子13Aが磁性コア11Aの鍔部112Aに取り付けられる。これにより、磁性コア11Aの鍔部112Aに対して金属端子13Aをより強固に取り付けることが可能となる。
ここで、変形例3に係る巻線装置1Aでは、貫通孔1311により端子側凹部が構成され、突起1125によりコア側凸部が構成されている。また、変形例3に係る巻線装置1Aでは、凹部1129によりコア側凹部が構成され、突起1322により端子側凸部が構成されている。
なお、凹部及び凸部の個数は2つに限らず、3つ以上であってもよい。
(4.4)変形例4
実施形態2の変形例4に係る巻線装置1Aについて、図23を参照して説明する。変形例4に係る巻線装置1Aに関し、実施形態2に係る巻線装置1Aと同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
変形例4に係る巻線装置1Aでは、金属端子13Aが、第1端子部133及び第2端子部134に加えて、第3端子部137を有している点で、実施形態2に係る巻線装置1Aと相違する。
変形例4に係る巻線装置1Aでは、第1端子部133と第2端子部134及び第3端子部137との間で巻線12の端部121を仮保持する。すなわち、変形例4に係る巻線装置1Aでは、仮保持構造は、第2端子部134とは異なる第3端子部137を含み、巻線12の端部121を仮保持する。これにより、少なくとも第1端子部133と第3端子部137との間で巻線12の端部121を仮保持することが可能となる。
(4.5)変形例5
実施形態2の変形例5に係る巻線装置1Aについて、図24を参照して説明する。変形例5に係る巻線装置1Aに関し、実施形態2に係る巻線装置1Aと同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
変形例5に係る巻線装置1Aでは、金属端子13Aが、取付部131の上部のみに塗布された接着剤14により第1の鍔部112Aに固定されている点で、実施形態2に係る巻線装置1Aと相違する。
上述の実施形態2に係る巻線装置1Aのように、取付部131及び支持部132の全体に亘って接着剤14が塗布されており、取付部131及び支持部132の全面で第1の鍔部112Aに固定されている場合を想定する。
この場合において、例えば、巻線装置1Aが実装された実装基板2において撓み、捻じれ、熱収縮等が生じた場合、実装基板2の実装面21に固定された金属端子13Aに対して応力が発生する。実施形態2に係る巻線装置1Aでは、金属端子13Aは、取付部131及び支持部132の全面で第1の鍔部112Aに固定されているため、金属端子13Aに発生した応力は磁性コア11Aに伝達され、巻芯部111と第1の鍔部112Aとの境界部分に応力が集中する。その結果、所望の特性が得られず、巻線装置1Aの信頼性が低下する可能性がある。
これに対して、変形例5に係る巻線装置1Aでは、図24に示すように、金属端子13Aは、取付部131の上部にのみ塗布された接着剤14により第1の鍔部112Aに固定されている。すなわち、金属端子13Aは、巻線装置1Aが実装される実装基板2の実装面21と交差する方向における実装基板2と反対側の部分のみで磁性コア11Aに固定される。
変形例5に係る巻線装置1Aでは、取付部131の下部及び支持部132は、第1の鍔部112Aに対してフリーな状態にある。そのため、実装基板2の撓み、捻じれ、熱収縮等によって巻線装置1Aに応力が発生しても、取付部131の下部及び支持部132(つまり、接着剤14が塗布されていない部分)が変形することにより、上記応力を緩和することが可能となる。その結果、磁性コア11Aに伝達される応力も小さくなり、所望の特性を得ることが可能であるため、巻線装置1Aの信頼性の低下を抑制することが可能となる。
なお、変形例5に係る構成を上述の実施形態1に係る巻線装置1に適用してもよい。
(4.6)その他の変形例
実施形態2では、巻線装置1Aをコモンモードチョークコイル10Aに適用しているが、これに限らず、例えば、トランスに適用してもよい。
実施形態2では、接合部J1が溶接部であるが、接合部J1は、溶接部に限らず、例えば、ロウ付け部であってもよい。ロウ材は、例えば、銀ロウであるが、金属端子13Aの材料である銅よりも融点が低い材料であれば他の材料であってもよい。
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様に係る巻線装置(1;1A)は、磁性コア(11;11A)と、巻線(12)と、金属端子(13;13A)と、を備える。磁性コア(11;11A)は、巻芯部(111)を有する。巻線(12)は、巻芯部(111)に巻回されている。金属端子(13;13A)は、巻線(12)の端部(121)が接続される。金属端子(13;13A)は、第1結合構造(20;20A)と、第2結合構造(30;30A)と、の両方で磁性コア(11;11A)に保持される。第1結合構造(20;20A)は、互いに結合可能な凹部(1127;1311;1321;1129)及び凸部(136;1125;1128;1322)を含む。第2結合構造(30;30A)は、第1結合構造(20;20A)とは異なる結合構造である。
この態様によれば、磁性コア(11;11A)に対する金属端子(13;13A)の保持強度を向上させることが可能となる。
第2の態様に係る巻線装置(1;1A)では、第1の態様において、第1結合構造(20;20A)は、コア側凹部(1127;1129)と、端子側凸部(136;1322)と、を含む。コア側凹部(1127;1129)は、凹部として磁性コア(11;11A)に設けられている。端子側凸部(136;1322)は、凸部として金属端子(13;13A)に設けられている。
この態様によれば、磁性コア(11)に対する金属端子(13)の保持強度を向上させることが可能となる。
第3の態様に係る巻線装置(1A)では、第1又は第2の態様において、第1結合構造(20A)は、コア側凸部(1125;1128)と、端子側凹部(1311;1321)と、を含む。コア側凸部(1125;1128)は、凸部として磁性コア(11A)に設けられている。端子側凹部(1311;1321)は、凹部として金属端子(13A)に設けられている。
この態様によれば、磁性コア(11A)に対する金属端子(13A)の保持強度を向上させることが可能となる。
第4の態様に係る巻線装置(1;1A)では、第1〜第3の態様のいずれか1つにおいて、金属端子(13;13A)は、巻線(12)の端部(121)がはんだ付けされるはんだ付け部(133)を有する。
この態様によれば、金属端子(13;13A)に巻線(12)を接続することが可能となる。
第5の態様に係る巻線装置(1;1A)では、第1〜第4の態様のいずれか1つにおいて、磁性コア(11;11A)は、巻芯部(111)の両端に設けられた一対の鍔部(112;112A)を更に有する。
この態様によれば、一対の鍔部(112)に金属端子(13;13A)を取り付けることが可能となる。
第6の態様に係る巻線装置(1;1A)では、第1〜第5の態様のいずれか1つにおいて、第2結合構造(30;30A)は、接着剤(14)による結合構造である。
この態様によれば、磁性コア(11;11A)に対する金属端子(13;13A)の保持強度を向上させることが可能となる。
第7の態様に係る巻線装置(1;1A)では、第5又は第6の態様において、一対の鍔部(112;112A)の各々は、第1面(1121)及び第2面(1122)と、第3面(1123)と、溝部(1126;1126A)と、を有する。第1面(1121)及び第2面(1122)は、特定方向(例えば、上下方向)において互いに対向する。第3面(1123)は、第1面(1121)及び第2面(1122)の両方と交差する。溝部(1126;1126A)は、第3面(1123)において特定方向の全長に亘って形成され、接着剤(14)が収容される。
この態様によれば、磁性コア(11;11A)に対する金属端子(13;13A)の保持強度を向上させることが可能となる。
第8の態様に係る巻線装置(1A)では、第1〜第7の態様のいずれか1つにおいて、金属端子(13A)は、巻線装置(1A)が実装される実装基板(2)の実装面(21)と交差する取付面(取付部131の表面)を有する。凹部(1311)及び凸部(1125)の少なくとも一方は、取付面に設けられている。
この態様によれば、凹部(1311)と凸部(1125)との結合が外れにくいという利点がある。
第9の態様に係る巻線装置(1A)では、第8の態様において、凹部(1311)及び凸部(1125)の少なくとも一方は、取付面のうち、巻線装置(1A)を実装基板(2)の実装面(21)に実装する際にはんだ(3)が接続される部分と重ならない位置に設けられている。
この態様によれば、巻線装置(1A)を実装基板(2)の実装面(21)に実装する際に邪魔になりにくいという利点がある。
第10の態様に係る巻線装置(1A)では、第1〜第9の態様のいずれか1つにおいて、凹部(1311)及び凸部(1125)は、金属端子(13A)に巻線(12)の端部(121)を接続する際に金属端子(13A)に作用する応力の向きとは異なる向きにおいて互いに結合される。
この態様によれば、凹部(1311)と凸部(1125)との結合が外れにくいという利点がある。
第11の態様に係る巻線装置(1A)では、第1〜第10の態様のいずれか1つにおいて、凹部(1311)は、磁性コア(11A)及び金属端子(13A)の少なくとも一方を貫通する貫通孔(1311)を含む。
この態様によれば、貫通孔(131)に凸部(1125)を貫通させることにより、磁性コア(11A)に金属端子(13A)を取り付けることが可能となる。
第12の態様に係る巻線装置(1A)では、第1〜第11の態様のいずれか1つにおいて、第1結合構造(20A)は、複数の凹部(1311,1321)と、複数の凸部(1125,1128)と、を含む。複数の凸部(1125,1128)は、複数の凹部(1311,1321)と一対一に対応する。
この態様によれば、磁性コア(11A)に対する金属端子(13A)の保持強度を更に向上させることが可能となる。
第13の態様に係る巻線装置(1A)では、第12の態様において、金属端子(13A)は、法線方向が互いに異なる複数の面(取付部131の表面及び支持部132の表面)を有する。複数の面の各々は、複数の凹部(1311,1321)のうち少なくとも1つの凹部を有する。
この態様によれば、磁性コア(11A)に対して金属端子(13A)を外れにくくすることが可能となる。
第14の態様に係る巻線装置(1A)では、第1〜第13の態様のいずれか1つにおいて、金属端子(13A)は、巻線装置(1A)が実装される実装基板(2)の実装面(21)と交差する方向における実装基板(2)と反対側の部分(取付部131の上部)のみで磁性コア(11)に固定される。
この態様によれば、実装基板(2)の撓み、捻じれ、熱収縮等に対する信頼性を高めることが可能となる。
第15の態様に係るコモンモードチョークコイル(10;10A)は、第1〜第14の態様のいずれか1つの巻線装置(1;1A)を備える。
この態様によれば、磁性コア(11A)に対する金属端子(13A)の保持強度を向上させることが可能となる。
第16の態様に係る巻線装置(1;1A)の製造方法は、磁性コア(11;11A)と、巻線(12)と、金属端子(13;13A)と、を備える巻線装置(1;1A)の製造方法である。磁性コア(11;11A)は、巻芯部(111)を有する。巻線(12)は、巻芯部(111)に巻回されている。金属端子(13;13A)は、巻線(12)の端部(121)が接続される。巻線装置(1;1A)の製造方法は、接続工程と、接着工程と、を有する。接続工程は、金属端子(13;13A)に巻線(12)の端部(121)を接続する工程である。接着工程は、磁性コア(11;11A)に金属端子(13;13A)を接着する工程である。接着工程は、接続工程の後に実行される。
この態様によれば、磁性コア(11;11A)に対する金属端子(13;13A)の保持強度を向上させることが可能となる。
第2〜第14の態様に係る構成については、巻線装置(1;1A)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
1,1A 巻線装置
2 実装基板
3 はんだ
10,10A コモンモードチョークコイル
11,11A 磁性コア
12 巻線
13,13A 金属端子
14 接着剤
20,20A 第1結合構造
21 実装面
30,30A 第2結合構造
111 巻芯部
112,112A 鍔部
121 端部
133 第1端子部(はんだ付け部)
136 第2突片(凸部、端子側凸部)
1121 上面(第1面)
1122 下面(第2面)
1123 端面(第3面)
1126 第1溝部(溝部)
1126A 溝部
1127 第2溝部(コア側凹部)
1125,1128,1322 突起(凸部、コア側凸部)
1129 凹部
1311,1321 貫通孔(凹部、端子側凹部)

Claims (16)

  1. 巻芯部を有する磁性コアと、
    前記巻芯部に巻回されている巻線と、
    前記巻線の端部が接続される金属端子と、を備え、
    前記金属端子は、互いに結合可能な凹部及び凸部を含む第1結合構造と、前記第1結合構造とは異なる第2結合構造と、の両方で前記磁性コアに保持される、
    巻線装置。
  2. 前記第1結合構造は、
    前記凹部として前記磁性コアに設けられているコア側凹部と、
    前記凸部として前記金属端子に設けられている端子側凸部と、を含む、
    請求項1に記載の巻線装置。
  3. 前記第1結合構造は、
    前記凸部として前記磁性コアに設けられているコア側凸部と、
    前記凹部として前記金属端子に設けられている端子側凹部と、を含む、
    請求項1又は2に記載の巻線装置。
  4. 前記金属端子は、前記巻線の前記端部がはんだ付けされるはんだ付け部を有する、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の巻線装置。
  5. 前記磁性コアは、前記巻芯部の両端に設けられた一対の鍔部を更に有する、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の巻線装置。
  6. 前記第2結合構造は、接着剤による結合構造である、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の巻線装置。
  7. 前記一対の鍔部の各々は、
    特定方向において互いに対向する第1面及び第2面と、
    前記第1面及び前記第2面の両方と交差する第3面と、
    前記第3面において前記特定方向の全長に亘って形成され、接着剤が収容される溝部と、を有する、
    請求項5又は6に記載の巻線装置。
  8. 前記金属端子は、前記巻線装置が実装される実装基板の実装面と交差する取付面を有し、
    前記凹部及び前記凸部の少なくとも一方は、前記取付面に設けられている、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の巻線装置。
  9. 前記凹部及び前記凸部の少なくとも一方は、前記取付面のうち、前記巻線装置を前記実装基板の前記実装面に実装する際にはんだが接続される部分と重ならない位置に設けられている、
    請求項8に記載の巻線装置。
  10. 前記凹部及び前記凸部は、前記金属端子に前記巻線の前記端部を接続する際に前記金属端子に作用する応力の向きとは異なる向きにおいて互いに結合される、
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の巻線装置。
  11. 前記凹部は、前記磁性コア及び前記金属端子の少なくとも一方を貫通する貫通孔を含む、
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の巻線装置。
  12. 前記第1結合構造は、
    複数の前記凹部と、
    前記複数の凹部と一対一に対応する複数の前記凸部と、を有する、
    請求項1〜11のいずれか1項に記載の巻線装置。
  13. 前記金属端子は、法線方向が互いに異なる複数の面を有し、
    前記複数の面の各々は、前記複数の凹部のうち少なくとも1つの凹部を有する、
    請求項12に記載の巻線装置。
  14. 前記金属端子は、前記巻線装置が実装される実装基板の実装面と交差する方向における前記実装基板と反対側の部分のみで前記磁性コアに固定される、
    請求項1〜13のいずれか1項に記載の巻線装置。
  15. 請求項1〜14のいずれか1項に記載の巻線装置を備える、
    コモンモードチョークコイル。
  16. 巻芯部を有する磁性コアと、前記巻芯部に巻回されている巻線と、前記巻線の端部が接続される金属端子と、を備える巻線装置の製造方法であって、
    前記金属端子に前記巻線の前記端部を接続する接続工程と、
    前記磁性コアに前記金属端子を接着する接着工程と、を有し、
    前記接着工程は、前記接続工程の後に実行される、
    巻線装置の製造方法。
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