JP2021048316A - インダクタ部品およびインダクタ部品の製造方法 - Google Patents

インダクタ部品およびインダクタ部品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】コイルを絡げる必要なく電極端子に接続が可能なインダクタ部品を提供する。【解決手段】インダクタ部品1は、ケース2と、ケース内に収納された環状のコア3と、コア3に巻回されたコイル41、42と、ケース2に取り付けられ、コイル41、42に接続された電極端子51〜54とを備える。電極端子51〜54は、コア3の端面に沿って配置され、実装基板に実装される部分となる実装面部と、実装面部に垂直に接続され、コア3の外周面に沿って配置された接続面部とを含む。コイル41、42は、複数の第1、第2直線ピン部材411、412、421、422及び複数のピン部材410、420によって構成される。第1直線ピン部材411、421の外周面に設けられた接続面が、接続面部の第1主面に平行に位置した状態で面接触する。【選択図】図4

Description

本発明は、インダクタ部品およびインダクタ部品の製造方法に関する。
従来、インダクタ部品としては、特開2016−134589号公報(特許文献1)に記載されたものがある。このインダクタ部品は、磁性コアと、磁性コアに巻回されたワイヤと、磁性コアに取り付けられた端子電極とを有する。ワイヤは、端子電極に巻き付けて(絡げて)接続される。
特開2016−134589号公報
ところで、前記従来のインダクタ部品では、ワイヤは、電極端子に絡げて接続されるので、ワイヤを電極端子に絡げる際や絡げられたワイヤに残る残留応力によって、電極端子が変形してしまう虞がある。特に、薄い電極端子に太いワイヤを絡げて接続するときに、電極端子がより変形しやくなる。また、ワイヤを電極端子に絡げると、ワイヤに曲げ膨らみが発生し、これにより、ワイヤと電極端子の間に隙間が発生し、接続安定性と小型化を実現できない虞がある。
そこで、本開示は、コイルを絡げる必要なく電極端子に接続が可能なインダクタ部品およびインダクタ部品の製造方法を提供することにある。
前記課題を解決するため、本開示の一態様であるインダクタ部品は、
ケースと、
前記ケース内に収納された環状のコアと、
前記コアに巻回されたコイルと、
前記ケースに取り付けられ、前記コイルに接続された電極端子と
を備え、
前記電極端子は、
前記コアの端面に沿って配置され、実装基板に実装される部分となる実装面部と、
前記実装面部に垂直に接続され、前記コアの外周面に沿って配置された接続面部と
を含み、
前記コイルは、第1直線ピン部材を含む複数のピン部材によって構成され、
前記第1直線ピン部材の外周面に設けられた接続面が、前記接続面部の第1主面に平行に位置した状態で面接触する。
前記態様によれば、コイルの第1直線ピン部材の接続面と電極端子の接続面部の第1主面が平行に位置した状態で面接触するように接続されているので、コイルは、電極端子に絡げて接続されない。ここで、「絡げ」とは、コイルを電極端子に巻き付けることを意味する。
したがって、コイルの絡げ作業や絡げられたコイルの残留応力に起因する電極端子の変形を防止することができる。これにより、薄い電極端子に太いコイルを接続することができ、曲げ加工の容易な電極端子と大電流に対応したコイルを用いることができる。また、コイルを電極端子に絡げないため、コイルに曲げ膨らみが発生せず、これにより、コイルと電極端子の間に隙間が発生し難くなり、接続安定性と小型化を実現できる。
また、インダクタ部品の一実施形態では、
前記電極端子は、
前記実装面部に垂直に接続され、前記ケースに埋め込まれたモールド面部を含む。
前記実施形態によれば、電極端子はケースに埋め込まれており、振動や衝撃の荷重に強くなる。
また、インダクタ部品の一実施形態では、
前記電極端子は、
前記実装面部に接続され、はんだの濡れ上がり部分となるフィレット面部を含む。
前記実施形態によれば、実装基板にはんだを介してインダクタ部品を実装するとき、はんだはフィレット面部を濡れ上がり、はんだ実装後の視認を得ることができる。
また、インダクタ部品の一実施形態では、前記コイルと前記電極端子の接続部分において、前記コイルの厚みは、前記接続面部の厚みの2倍以上である。
前記実施形態によれば、コイルを太くできて、大電流に対応したコイルを用いることができ、また、電極端子を薄くできて、曲げ加工の容易な電極端子を用いることができる。
また、インダクタ部品の一実施形態では、前記コイルは、前記電極端子の前記接続面部に溶接される。
前記実施形態によれば、コイルは、電極端子の接続面部に溶接されるので、はんだ付けや接着剤と比べて、クラックが発生し難く、接続強度を向上できる。
また、インダクタ部品の一実施形態では、前記コイルは、少なくとも、前記接続面部の端縁に溶接される。
前記実施形態によれば、コイルは、少なくとも、接続面部の端縁に溶接されるので、接続面部の端縁に加えコイルの一部をも十分に溶かして接合することができ、接続強度を向上できる。
また、インダクタ部品の一実施形態では、前記コイルと前記電極端子の溶接部分と、前記実装面部と前記接続面部の境界部分との間の最短距離は、前記接続面部の厚みの2倍以上である。
前記実施形態によれば、溶接部分と境界部分との間の最短距離は、接続面部の厚みの2倍以上であるので、溶接の際の熱が実装面部に伝わることを低減できる。これにより、はんだの濡れ性を向上するために実装面部に予めSnめっきを施し、その後、コイルを接続面部に溶接する場合、Snめっきが溶接の際の熱に影響を受けにくくすることができ、実装面部のはんだの濡れ性を維持できる。
また、インダクタ部品の製造方法の一実施形態では、
環状のコアと、前記コアに巻回され、第1直線ピン部材を含む複数のピン部材が接続されてなるコイルと、実装面部と前記実装面部に接続される接続面部とを含む電極端子とを備えるコイル部品の製造方法であって、
前記実装面部と前記接続面部を同一平面に展開した状態で、前記第1直線ピン部材の外周面の接続面を前記接続面部の第1主面に平行に位置した状態で面接触させて溶接する工程と、
前記接続面部を前記実装面部に対して相対的に折り曲げて、前記接続面部を前記実装面部に対して垂直に起立させる工程と
を備える。
前記実施形態によれば、コイルの第1直線ピン部材の接続面と電極端子の接続面部の第1主面が平行に位置した状態で面接触するように接続されているので、コイルは、電極端子に絡げて接続されない。
したがって、コイルの絡げ作業や絡げられたコイルの残留応力に起因する電極端子の変形を防止することができる。これにより、薄い電極端子に太いコイルを接続することができ、曲げ加工の容易な電極端子と大電流に対応したコイルを用いることができる。また、コイルを電極端子に絡げないため、コイルに曲げ膨らみが発生せず、これにより、コイルと電極端子の間に隙間が発生し難くなり、接続安定性と小型化を実現できる。
さらに、実装面部と接続面部を展開した状態でピン部材を接続面部に溶接してから、接続面部を実装面部に対して相対的に折り曲げて接続面部を実装面部に対して起立させるので、接続面部を実装面部に対して起立させた状態でピン部材を接続面部に溶接する場合に比べて、溶接作業が容易となる。
特に、複数の電極端子のそれぞれにピン部材を溶接する場合、複数の電極端子を展開した状態で同一面上に並べて、各電極端子にピン部材を溶接することができ、溶接作業を同一面上で行え、溶接作業が容易となる。
本開示の一態様であるインダクタ部品およびインダクタ部品の製造方法によれば、コイルを絡げる必要なく電極端子に接続が可能となる。
本発明の一実施形態のインダクタ部品を示す上方斜視図である。 インダクタ部品の下方斜視図である。 インダクタ部品の内部を示す上方斜視図である。 インダクタ部品の分解斜視図である。 第1電極端子の斜視図である。 第1電極端子の底板部への取付状態を示す斜視図である。 第1電極端子の底板部への取付状態を示す底面図である。 コイルをコアに巻き付けたときの状態を説明する説明図である。 第1直線ピン部材と第1電極端子の接続部分のXY面断面図である。 第1直線ピン部材と第1電極端子の接続状態を示すZX面断面図である。 本発明の一実施形態のインダクタ部品の製造方法を説明する説明図である。 本発明の一実施形態のインダクタ部品の製造方法を説明する説明図である。 本発明の一実施形態のインダクタ部品の製造方法を説明する説明図である。
以下、本開示の一態様であるインダクタ部品を図示の実施の形態により詳細に説明する。なお、図面は一部模式的なものを含み、実際の寸法や比率を反映していない場合がある。
(実施形態)
(インダクタ部品の構成)
図1は、本発明の一実施形態のインダクタ部品を示す上方斜視図である。図2は、インダクタ部品の下方斜視図である。図3は、インダクタ部品の内部を示す上方斜視図である。図4は、インダクタ部品の分解斜視図である。
図1から図4に示すように、インダクタ部品1は、ケース2と、ケース2内に収納された環状のコア3と、互いに対向するようにコア3に巻回された第1コイル41および第2コイル42と、ケース2に取り付けられ、第1コイル41および第2コイル42に接続された第1〜第4電極端子51〜54とを有する。インダクタ部品1は、例えば、コモンモードチョークコイルなどである。
ケース2は、底板部21と、底板部21を覆う箱状の蓋部22とを有する。ケース2は、強度と耐熱性を有する材料から構成され、好ましくは、難燃性を有する材料から構成される。ケース2は、例えば、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、LCP(液晶ポリマー)、PPA(ポリフタルアミド)などの樹脂、または、セラミックスから構成される。底板部21には、コア3の中心軸が直交するように、コア3が設置されている。コア3の中心軸とは、コア3の内径孔部の中心軸をいう。ケース2(底板部21および蓋部22)の形状は、コア3の中心軸方向からみて、矩形である。この実施形態では、ケース2の形状は、長方形である。ここで、ケース2の短手方向をX方向とし、ケース2の長手方向をY方向とし、ケース2の高さ方向をZ方向とする。なお、ケース2の形状が正方形である場合、ケース2のX方向の長さとケース2のY方向の長さは、同一となる。
第1〜第4電極端子51〜54は、底板部21に取り付けられている。第1電極端子51と第2電極端子52は、底板部21のY方向に対向する2つの隅に位置し、第3電極端子53と第4電極端子54は、底板部21のY方向に対向する2つの隅に位置している。第1電極端子51と第3電極端子53は、X方向に対向し、第2電極端子52と第4電極端子54は、X方向に対向している。
コア3の形状は、中心軸方向からみて、長円形(トラック形状)である。コア3は、中心軸方向からみて、長軸に沿って延在し短軸方向に対向する一対の長手部分31と、短軸に沿って延在し長軸方向に対向する一対の短手部分32とを含む。なお、コア3の形状は、中心軸方向からみて、長方形または楕円形であってもよい。
コア3は、例えば、フェライトなどのセラミックコア、または、鉄系の粉体成型やナノ結晶箔で作られる磁性コアから構成される。コア3は、中心軸方向に対向する下側端面301および上側端面302と、内周面303および外周面304とを有する。下側端面301は、底板部21の内面に対向する。上側端面302は、蓋部22の内面に対向する。コア3は、コア3の長軸方向がY方向に一致するように、ケース2に収納される。
コア3の周方向に直交する断面の形状は、矩形である。下側端面301および上側端面302は、コア3の中心軸方向に垂直に配置されている。内周面303および外周面304は、コア3の中心軸方向に平行に配置されている。この明細書で、「垂直」とは、完全に垂直となる状態に限らず、実質的に垂直である状態も含む。また、「平行」とは、完全に平行となる状態に限らず、実質的に平行である状態も含む。
第1コイル41は、第1電極端子51と第2電極端子52との間で、コア3に巻回されている。第1コイル41の一端は、第1電極端子51に接続される。第1コイル41の他端は、第2電極端子52に接続される。
第2コイル42は、第3電極端子53と第4電極端子54との間で、コア3に巻回されている。第2コイル42の一端は、第3電極端子53に接続される。第2コイル42の他端は、第4電極端子54に接続される。
第1コイル41および第2コイル42は、コア3の短軸方向に対向するように、長軸方向に沿って巻回される。つまり、第1コイル41は、コア3の一方の長手部分31に巻回され、第2コイル42は、コア3の他方の長手部分31に巻回される。第1コイル41の巻回軸と第2コイル42の巻回軸は、並走する。第1コイル41および第2コイル42は、コア3の長軸に対して、対称となる。
第1コイル41の巻数と第2コイル42の巻数とは、同じである。第1コイル41のコア3に対する巻回方向と第2コイル42のコア3に対する巻回方向とは、逆方向となる。つまり、第1コイル41の第1電極端子51から第2電極端子52に向かう巻回方向と、第2コイル42の第3電極端子53から第4電極端子54に向かう巻回方向とは、逆方向となる。
そして、コモンモードの電流が、第1コイル41において第1電極端子51から第2電極端子52に向かって流れ、第2コイル42において第3電極端子53から第4電極端子54に向かって流れ、つまり、コモンモードの電流の流れる向きが同じになるように、第1から第4電極端子51〜54が接続される。コモンモードの電流が第1コイル41に流れると、コア3内には、第1コイル41による第1磁束が発生する。コモンモードの電流が第2コイル42に流れると、コア3内には、第1磁束とコア3内で強め合う方向に第2磁束が発生する。このため、第1コイル41とコア3、および、第2コイル42とコア3は、インダクタンス成分として働き、コモンモードの電流に対してノイズが除去される。
第1コイル41は、複数のピン部材が、例えばレーザ溶接やスポット溶接、はんだ接合等により接続されてなる。複数のピン部材は、プリント配線や導線でなく、棒状部材である。ピン部材は、剛性を有し、電子部品モジュール間の接続に使用される導線よりも折り曲げにくい。具体的に述べると、ピン部材は、コア3の下側端面301、上側端面302、内周面303および外周面304を通過する周方向の一周分の長さよりも短く、また、剛性自体も高いため、折り曲げにくくなっている。
複数のピン部材は、略U字状に折り曲げられた折曲ピン部材410と、略直線状に延在された直線ピン部材411,412とを含む。第1コイル41は、一端から他端に順に、第1直線ピン部材411と、複数組の折曲ピン部材410および第2直線ピン部材412と、第1直線ピン部材411とを含む。第1直線ピン部材411と第2直線ピン部材412の長さは、異なる。折曲ピン部材410のばね指数に関して説明すると、図8に示すように、折曲ピン部材410をコア3の下側端面301、内周面303および外周面304に巻回したときに、コア3の外周面304の角部に位置する折曲ピン部材410の曲率半径R1、および、コア3の内周面303の角部に位置する折曲ピン部材410の曲率半径R2において、折曲ピン部材410のばね指数Ksは、3.6よりも小さい。このように、折曲ピン部材410は、剛性が高く、折り曲げにくいものである。
ピン部材410〜412は、例えば、ポリアミドイミド銅線であり、銅線及び銅線を覆う絶縁被膜を有する。絶縁被膜の厚みは、例えば、0.02〜0.04mmである。また、絶縁被膜の材料は、ポリアミドイミド樹脂である。
折曲ピン部材410および第2直線ピン部材412は、例えばレーザ溶接やスポット溶接、はんだ接合等により交互に接続される。折曲ピン部材410の一端に第2直線ピン部材412の一端を接続し、第2直線ピン部材412の他端を他の折曲ピン部材410の一端に接続する。これを繰り返すことにより、複数の折曲ピン部材410および第2直線ピン部材412は、接続され、接続された複数の折曲ピン部材410および第2直線ピン部材412は、コア3に螺旋状に巻回される。つまり、1組の折曲ピン部材410および第2直線ピン部材412によって、1ターンの単位要素が構成される。
折曲ピン部材410は、コア3の下側端面301、内周面303および外周面304のそれぞれの面に沿って平行に配置されている。第2直線ピン部材412は、コア3の上側端面302に沿って平行に配置されている。第1直線ピン部材411は、コア3の外周面304に沿って平行に配置されている。
第1電極端子51は、一方の第1直線ピン部材411に接続され、この第1直線ピン部材411は、この第1直線ピン部材411に隣接する折曲ピン部材410の一端に接続される。第2電極端子52は、他方の第1直線ピン部材411に接続され、この第1直線ピン部材411は、この第1直線ピン部材411に隣接する第2直線ピン部材412の一端に接続される。
第2コイル42は、第1コイル41と同様に、複数のピン部材から構成される。つまり、第2コイル42は、一端から他端に順に、第1直線ピン部材421と、複数組の折曲ピン部材420および第2直線ピン部材422と、第1直線ピン部材421とを含む。コア3には、折曲ピン部材420および第2直線ピン部材422が交互に接続されて巻回されている。つまり、複数の折曲ピン部材420および第2直線ピン部材422は、接続され、接続された複数の折曲ピン部材420および第2直線ピン部材422は、コア3に螺旋状に巻回される。
第3電極端子53は、一方の第1直線ピン部材421に接続され、この第1直線ピン部材421は、この第1直線ピン部材421に隣接する折曲ピン部材420の一端に接続される。第4電極端子54は、他方の第1直線ピン部材421に接続され、この第1直線ピン部材421は、この第1直線ピン部材421に隣接する第2直線ピン部材412の一端に接続される。
図5は、第1電極端子51を示す斜視図である。以下、第1電極端子51について説明するが、第2〜第4電極端子52〜54についても同様でありその説明を省略する。
第1電極端子51は、実装面部150と第1、第2モールド面部151,152と接続面部153とフィレット面部154とを含む。第1電極端子51は、例えば、金属板に打抜加工と曲げ加工を施して、形成される。
実装面部150は、XY平面に沿って、矩形の平板に形成されている。実装面部150は、長辺がY方向に平行となり、短辺がX方向に平行となるように、形成されている。
第1、第2モールド面部151,152は、境界部分155,156を介して、実装面部150の隣り合う辺に接続されている。第1モールド面部151は、境界部分155を介して、実装面部150の長辺に接続され、第2モールド面部152は、境界部分156を介して、実装面部150の短辺に接続されている。第1、第2モールド面部151,152は、実装面部150よりもZ方向に高くなる位置に、実装面部150に平行に配置されている。第1、第2モールド面部151,152は、それぞれ、複数の孔部151a,152aを有する。第1、第2モールド面部151,152は、XY平面に沿って、矩形の平板に形成され、境界部分155,156は、湾曲状に形成されている。
接続面部153は、境界部分157を介して、実装面部150の長辺に接続されている。接続面部153は、実装面部150に対してZ方向に垂直に起立している。接続面部153は、YZ平面に沿って、矩形の平板に形成され、境界部分157は、湾曲状に形成されている。
フィレット面部154は、境界部分158を介して、実装面部150の短辺に接続されている。フィレット面部154は、実装面部150に対してZ方向に垂直に起立している。フィレット面部154は、ZX平面に沿って、矩形の平板に形成され、境界部分158は、湾曲状に形成されている。
図6は、第1電極端子51の底板部21への取付状態を示す斜視図である。図6に示すように、ケース2の底板部21に第1電極端子51を取り付け、第1電極端子51に第1コイル41の第1直線ピン部材411を取り付けている。
第1電極端子51の接続面部153は、底板部21の端縁から露出している。接続面部153には、第1直線ピン部材411が接続されている。第1直線ピン部材411は、Z方向に沿って延在するように接続されている。第1直線ピン部材411は、接続面部153の内面側(ケースの内部側)に配置されている。
具体的に述べると、第1直線ピン部材411(コイル41の一部)の外周面には、接続面411aが設けられている。接続面411aは、第1直線ピン部材411の軸に沿って延在するように、平面に形成されている。第1直線ピン部材411の接続面411aは、接続面部153の内面側の第1主面153aに平行に位置した状態で面接触する。つまり、接続面411aと第1主面153aは、面同士が面接触している状態で、接続される。第1主面153aとコア3の外周面304は、平行である。これにより、第1コイル41は、第1電極端子51に接続される。接続面411aと第1主面153aは平行であり、これにより、接続面411aと第1主面153aの面接触が実現され、絡げる必要がなくなる。また、第1主面153aとコア3の外周面304は、平行である。なお、接続面411aは、平面に形成されているが、第1主面153aに沿って面接触する形状であれば、湾曲形状などの如何なる形状であってもよく、接続面411aと第1主面153aが平行であればよい。
第1電極端子51のフィレット面部154は、底板部21の端縁から露出している。フィレット面部154は、はんだの濡れ上がり部分となる。したがって、実装基板にはんだを介してインダクタ部品1を実装するとき、はんだはフィレット面部154を濡れ上がり、はんだ実装後の視認を得ることができ、また、はんだの接続強度を向上できる。好ましくは、フィレット面部154には、はんだの濡れ性を確保するためにSnめっきが施される。
図7は、第1電極端子51の底板部21への取付状態を示す底面図である。図7に示すように、第1電極端子51は、ケース2の底板部21に取り付けられている。第1電極端子51の実装面部150は、底板部21の底面から露出し、実装基板に実装される部分となる。実装面部150は、例えば、リフローはんだ付けによって、実装基板と接続される。好ましくは、実装面部150には、はんだの濡れ性を確保するためにSnめっきが施される。
第1電極端子51の第1、第2モールド面部151,152は、ケース2の底板部21と一体化される部分となる。例えば、第1、第2モールド面部151,152は、モールド一体成形により、底板部21内に埋め込まれている。このとき、孔部151a,152aにも、底板部21の材料が入り込み、第1電極端子51は、底板部21に強固に固定される。したがって、第1電極端子51はケース2の底板部21と一体化しており、振動や衝撃の荷重に強くなる。
なお、第2、第3、第4電極端子52,53,54と底板部21との取り付け状態や、第2、第3、第4電極端子52,53,54と第1直線ピン部材411,421との取り付け状態も同様であるので、その説明を省略する。
前記インダクタ部品1によれば、コイル41,42の接続面411aが電極端子51〜54の接続面部153の第1主面153aに平行に位置した状態で面接触するように接続されるので、コイル41,42は、電極端子51〜54に絡げて接続されない。
したがって、コイル41,42の絡げ作業や絡げられたコイル41,42の残留応力に起因する電極端子51〜54の変形を防止することができる。これにより、薄い電極端子51〜54に太いコイル41,42を接続することができ、曲げ加工の容易な電極端子51〜54と大電流に対応したコイル41,42を用いることができる。また、コイル41,42を電極端子51〜54に絡げないため、コイル41,42に曲げ膨らみが発生せず、これにより、コイル41,42と電極端子51〜54の間に隙間が発生し難くなり、接続安定性と小型化を実現できる。
具体的に述べると、大電流を必要とするコイルでは、使用するコイルの線径が太くなり強度が増大する。そして、曲げるために必要な荷重も大きくなる。その強度や荷重は、断面二次モーメントや断面係数から計算でき、線径2倍に対して断面二次モーメントは8倍に、断面係数は16倍にもなる。このことから、例えば、0.3mmの厚みの電極端子に対して、0.6mmの線径のコイルを絡げる場合でも、電極端子とコイルの強度差は単純に8倍近くあることとなり、電極端子が変形する虞がある。一方、本願構造であれば、コイルを電極端子に絡げる行為がないため、電極端子が変形することはない。具体的に、0.3mmの厚みの電極端子に1.0mmや2.0mmの線径の第1直線ピン部材を接続し、大電流に対応した構造となる。
また、電極端子に太線のコイルを絡げると、コイルの曲げ膨らみが発生し、電極端子とコイルに隙間が発生し、接続や接合が困難になる。これは、上述したようにコイルの強度上昇によるものである。これらの関係を指標化すると、ばね指数というものが存在する。ここで、コイルの折曲ピン部材のばね指数について説明する。図8は、折曲ピン部材410をコア3に巻き付けたときの状態を示す。図8に示すように、ばね指数Ks=折曲ピン部材の曲率半径R1、R2/折曲ピン部材の線径rである。曲率半径R1は、コア3の外周面の角部に位置する曲率半径をいい、曲率半径R2は、コア3の内周面の角部に位置する曲率半径をいう。折曲ピン部材410のばね指数Ksは、何れの曲率半径R1、R2においても、3.6よりも小さい。一方、コアに対して導線を手で巻回する通常の巻回方法では、ばね指数は、3.6以上であることが実験的に分かっている。これを踏まえた場合、1.0mmの線径のコイルの曲げ膨らみは、((Ks×1.0)−1.0)/2であり、Ks=3.6と小さめに考えた場合でも、曲げ膨らみは、1.3mmとなることが分かる。このような構造では、コイルの曲げを行わないため、接続安定性と小型化を実現できる。
図9は、第1直線ピン部材411と第1電極端子51の接続部分のXY面断面図である。第1直線ピン部材411と接続面部153の接続部分において、第1直線ピン部材411の厚みTは、好ましくは、接続面部153の厚みtの2倍以上20倍以下である。第1直線ピン部材411の厚みTは、当該接続部分において、X方向の最大の厚みであり、つまり、接続面部153から垂直方向の最大距離をいう。
これによれば、第1直線ピン部材411の厚みTは、接続面部153の厚みtの2倍以上であるので、コイル41(第1直線ピン部材411)を太くできて、大電流に対応したコイルを用いることができ、また、電極端子51を薄くできて、曲げ加工の容易な電極端子51を用いることができる。
一方、第1直線ピン部材411の厚みTは、接続面部153の厚みtの20倍以下であるので、接続面部153の第1直線ピン部材411に対する相対的強度を確保し、接続面部153は第1直線ピン部材411を保持できる。
次に、第1直線ピン部材411と電極端子51(接続面部153)の断面二次モーメントの一例について説明する。ここで、第1直線ピン部材411の厚みとして、第1直線ピン部材411の直径とする。第1直線ピン部材411の断面積は、第1直線ピン部材411の直径から求めた円の面積である。電極端子51(接続面部153)の幅として、Y方向の大きさとする。電極端子51(接続面部153)の断面積は、接続面部153の幅と厚みの積から求められる。比率は、第1直線ピン部材411の電極端子51に対する割合(第1直線ピン部材/電極端子)をいう。
通常、第1直線ピン部材411の厚み(直径)は2mmであり、接続面部153の幅は0.3mmである。このときの断面二次モーメントの比率を[表1]に示す。電極端子51の断面二次モーメントは、0.00563mmであり、第1直線ピン部材411の断面二次モーメントは、0.785mmであり、比率は、139.6となる。
[表1]
Figure 2021048316
第1直線ピン部材411が太く、接続面部153の幅が薄い場合、第1直線ピン部材411の厚み(直径)は、最大で2mmであり、接続面部153の幅は、最小で0.1mmである。このときの断面二次モーメントの比率を[表2]に示す。電極端子51の断面二次モーメントは、0.00021mmであり、第1直線ピン部材411の断面二次モーメントは、0.785mmであり、比率は、3769.9となる。
[表2]
Figure 2021048316
第1直線ピン部材411がやや太く、接続面部153の幅が厚い場合、第1直線ピン部材411の厚み(直径)は、最小で1mmであり、接続面部153の幅は、最大で0.3mmである。このときの断面二次モーメントの比率を[表3]に示す。電極端子51の断面二次モーメントは、0.00563mmであり、第1直線ピン部材411の断面二次モーメントは、0.049mmであり、比率は、8.7となる。
[表3]
Figure 2021048316
以上、表1、表2、表3から、本実施形態の構造であれば、絡げ作業がないため、第1直線ピン部材411と電極端子51(接続面部153)の断面二次モーメントの比率が、8.7から3769.9の範囲であったとしても、第1直線ピン部材411と電極端子51を十分に接続することができる。これにより、コイル41(第1直線ピン部材411)を太くできて、大電流に対応したコイルを用いることができ、また、電極端子51を薄くできて、曲げ加工の容易な電極端子51を用いることができる。
図10は、第1直線ピン部材411と第1電極端子51の接続状態を示す断面図である。図10に示すように、第1直線ピン部材411は、第1電極端子51の接続面部153にレーザ溶接によって溶接される。これによれば、はんだ付けや接着剤と比べて、クラックが発生し難く、接続強度を向上できる。また、実装面部150と異なる接続面部153で第1直線ピン部材411を溶接しているので、溶接の際の熱が実装面部150に伝わることを低減できる。
第1直線ピン部材411は、少なくとも、接続面部153の端縁に溶接される。接続面部153の端縁は、接続面部153のZ方向に位置する。これによれば、接続面部153の端縁に加え第1直線ピン部材411をも十分に溶かして接合することができ、接続強度を向上できる。
具体的に述べると、第1直線ピン部材411と接続面部153の溶接部分は、第1溶接部分61と第2溶接部分62を含む。第1溶接部分61は、接続面部153の端縁に位置する。第2溶接部分62は、接続面部153のZ方向の中途部分に位置する。
第1直線ピン部材411と接続面部153の溶接部分61,62と、実装面部150と接続面部153の境界部分157との間の最短距離Lは、好ましくは、接続面部153の厚みtの2倍以上30倍以下である。つまり、最短距離Lは、第2溶接部分62と境界部分157の間の距離となる。
これによれば、最短距離Lは、接続面部153の厚みtの2倍以上であるので、溶接の際の熱が実装面部150に伝わることを低減できる。これにより、はんだの濡れ性を向上するために実装面部150に予めSnめっきを施し、その後、コイルを接続面部150に溶接する場合、Snめっきが溶接の際の熱に影響を受けにくくすることができ、実装面部150のはんだの濡れ性を維持できる。
一方、最短距離Lは、接続面部153の厚みtの30倍以下であるので、第1直線ピン部材411と接続面部153の接触面積を確保できる。これにより、第1直線ピン部材411を接続面部153に確実に溶接できて溶接の強度を保持でき、また、直流抵抗の増加を抑制できる。
また、第1直線ピン部材411の底板部21からの高さhは、好ましくは、0mm以上0.7mm以下であり、より好ましくは、0.2mmである。これは、溶接部分が関係しており、高さhが0.7mmを越えると、溶接ができず、接合強度が下がり、直流抵抗も上昇してしまう。
図7に示すように、第1、第2モールド面部151,152の面積に対する孔部151a,152aの面積比率は、好ましくは、20%以上50%以下である。これにより、第1、第2モールド面部151,152自体の強度を確保しつつ、第1、第2モールド面部151,152と底板部21との接続強度を確保できる。以下、[表4]に面積比率の一例を示す。
[表4]
Figure 2021048316
「幅」とは、X方向の大きさをいい、「長さ」とは、Y方向の大きさをいい、「面積」は、幅と長さの積から求められる。「幅最薄部」とは、幅方向の最も薄い部分の厚みをいい、「長さ最薄部」とは、長さ方向の最も薄い部分の厚みをいう。「孔サイズ」とは、孔部151a,152aの直径をいい、「数」とは、孔部151a,152aの数量をいい、「孔面積合計」とは、孔サイズから求めた円の面積に数を乗じて求められる。「面積比率」とは、「面積」に対する「孔面積合計」の比率をいう。[表4]に示すように、第1モールド面部151の面積比率は、27%であり、第2モールド面部152の面積比率は、21%であり、20%以上50%以下である。これにより、第1、第2モールド面部151,152の強度が十分に保たれる。
さらに、第1、第2モールド面部151,152において、好ましくは、厚みが薄い部分がないようにし、かつ、面全体で支えられるように面積を広くする。具体的に述べると、第1、第2モールド面部151,152の面積の合計が、実装面部150の面積よりも大きいことで、面全体として支えられることができる。また、第1、第2モールド面部151,152の面積の合計が、実装面部150の面積の2倍よりも小さいことで、電極端子同士のショートを防止できる。また、孔部151a,152aにおいて、好ましくは、強度を得るためにサイズを大きくし、かつ、面全体で支えられるように広い範囲に配置する。具体的に述べると、孔部151a,152aは、第1、第2モールド面部151,152の広い範囲に分散された状態で配置されていることが好ましい。これにより、広い範囲に孔部151a,152aを配置することで、第1、第2モールド面部151,152の曲げ応力を高めることができる。
(インダクタ部品の製造方法)
次に、インダクタ部品1の製造方法について説明する。
図11に示すように、第1〜第4電極端子51〜54を底板部21にモールド一体成形により一体に取り付ける。具体的に述べると、第1〜第4電極端子51〜54の第1、第2モールド面部151,152を底板部21に埋め込んで、第1〜第4電極端子51〜54を底板部21に取り付ける。このとき、第1〜第4電極端子51〜54において、実装面部150と接続面部153とフィレット面部154は、同一平面に展開した状態にある。
その後、図12に示すように、第1電極端子51において、実装面部150と接続面部153とフィレット面部154を同一平面に展開した状態で、第1直線ピン部材411の接続面411aを接続面部153の第1主面153aに平行に位置した状態で面接触させて溶接する。このとき、レーザを第1主面153aの反対側の第2主面(Z方向)から照射して溶接する。第2電極端子52と第1直線ピン部材411の溶接や、第3電極端子53と第1直線ピン部材421の溶接や、第4電極端子54と第1直線ピン部材421の溶接についても同様である。
その後、図13に示すように、第1電極端子51において、接続面部153を実装面部150に対して相対的に折り曲げて、接続面部153を実装面部150に対して垂直に起立させる。さらに、フィレット面部154を実装面部150に対して相対的に折り曲げて、フィレット面部154を実装面部150に対して垂直に起立させる。第2〜第4電極端子52〜54についても同様である。
その後、図4に示すように、コア3とコイル41,42を組み付ける工程と、コア3およびコイル41,42をケース2内に収納する工程とを行い、インダクタ部品1を製造する。
前記インダクタ部品1の製造方法によれば、ピン部材411,421の接続面411aを電極端子51〜54の接続面部153の第1主面153aに平行に位置した状態で面接触させて溶接するので、コイル41,42は、電極端子51〜54に絡げて接続されない。
したがって、コイル41,42の絡げ作業や絡げられたコイル41,42の残留応力に起因する電極端子51〜54の変形を防止することができる。これにより、薄い電極端子51〜54に太いコイル41,42を接続することができ、曲げ加工の容易な電極端子51〜54と大電流に対応したコイル41,42を用いることができる。また、コイル41,42を電極端子51〜54に絡げないため、コイル41,42に曲げ膨らみが発生せず、これにより、コイル41,42と電極端子51〜54の間に隙間が発生し難くなり、接続安定性と小型化を実現できる。
さらに、実装面部150と接続面部153を展開した状態でピン部材411,421を接続面部153に溶接してから、接続面部153を実装面部150に対して相対的に折り曲げて接続面部153を実装面部150に対して起立させるので、接続面部153を実装面部150に対して起立させた状態でピン部材411,421を接続面部153に溶接する場合に比べて、溶接作業が容易となる。
特に、図12に示すように、複数の電極端子51〜54のそれぞれにピン部材411,421を溶接する場合、複数の電極端子51〜54を展開した状態で同一面上(XY面上)に並べて、各電極端子51〜54にピン部材411,421を溶接することができ、溶接作業を同一面上で行え、溶接作業が容易となる。
なお、本開示は上述の実施形態に限定されず、本開示の要旨を逸脱しない範囲で設計変更可能である。例えば、ケースの形状や電極端子の形状は、本実施形態に限定されず、設計変更可能である。また、コイルの数量や電極端子の数量は、本実施形態に限定されず、設計変更可能である。
1 インダクタ部品
2 ケース
21 底板部
22 蓋部
3 コア
301 下側端面
302 上側端面
303 内周面
304 外周面
31 長手部分
32 短手部分
41 第1コイル
410 折曲ピン部材
411、412 第1、第2直線ピン部材
411a 接続面
42 第2コイル
420 折曲ピン部材
421、422 第1、第2直線ピン部材
51〜54 第1〜第4電極端子
61、62 第1、第2溶接部分
150 実装面部
151 第1モールド面部
151a 孔部
152 第2モールド面部
152a 孔部
153 接続面部
153a 第1主面
154 フィレット面部
155〜158 境界部分
T 第1直線ピン部材の厚み
t 接続面部の厚み
L 溶接部分と境界部分の間の最短距離
h 第1直線ピン部材の底板部からの高さ

Claims (8)

  1. ケースと、
    前記ケース内に収納された環状のコアと、
    前記コアに巻回されたコイルと、
    前記ケースに取り付けられ、前記コイルに接続された電極端子と
    を備え、
    前記電極端子は、
    前記コアの端面に沿って配置され、実装基板に実装される部分となる実装面部と、
    前記実装面部に垂直に接続され、前記コアの外周面に沿って配置された接続面部と
    を含み、
    前記コイルは、第1直線ピン部材を含む複数のピン部材によって構成され、
    前記第1直線ピン部材の外周面に設けられた接続面が、前記接続面部の第1主面に平行に位置した状態で面接触する、インダクタ部品。
  2. 前記電極端子は、
    前記実装面部に接続され、前記ケースに埋め込まれたモールド面部を含む、請求項1に記載のインダクタ部品。
  3. 前記電極端子は、
    前記実装面部に垂直に接続され、はんだの濡れ上がり部分となるフィレット面部を含む、請求項1または2に記載のインダクタ部品。
  4. 前記コイルと前記電極端子の接続部分において、前記コイルの厚みは、前記接続面部の厚みの2倍以上である、請求項1から3の何れか一つに記載のインダクタ部品。
  5. 前記コイルは、前記電極端子の前記接続面部に溶接される、請求項1から4の何れか一つに記載のインダクタ部品。
  6. 前記コイルは、少なくとも、前記接続面部の端縁に溶接される、請求項5に記載のインダクタ部品。
  7. 前記コイルと前記電極端子の溶接部分と、前記実装面部と前記接続面部の境界部分との間の最短距離は、前記接続面部の厚みの2倍以上である、請求項5または6に記載のインダクタ部品。
  8. 環状のコアと、前記コアに巻回され、複数のピン部材が接続されてなるコイルと、実装面部と前記実装面部に接続される接続面部とを含む電極端子とを備えるコイル部品の製造方法であって、
    前記実装面部と前記接続面部を同一平面に展開した状態で、前記ピン部材の外周面の接続面を前記接続面部の第1主面に面接触させて溶接する工程と、
    前記接続面部を前記実装面部に対して相対的に折り曲げて、前記接続面部を前記実装面部に対して垂直に起立させる工程と
    を備える、インダクタ部品の製造方法。
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