JP2016029678A - 磁性素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】磁束漏れを低減すると共に、渦電流損失を低減させることが可能な磁性素子を提供する。
【解決手段】磁性素子10Aは、導線を巻回することにより構成されるコイルと、コイルの外周側に配置されると共に、コイルを囲むリングコア50と、リングコア50に取り付けられると共に、導線の端末が電気的に接続される端子部材40と、を具備する。リングコア50には、その高さ方向の一端側から中途部分までリングコア50の外周面から切り落とされた形状の段差部56が設けられている。段差部56には高さ方向と交差する段差面が設けられていて、端子部材40の少なくとも一部が差し掛かることで、端子部材40がリングコア50に取り付けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁性素子に関する。
各種の磁性素子の中には、特許文献1に示すような構成が存在している。特許文献1に開示の構成では、ドラムコア3の巻枠部には、巻線2の巻回によりコイルが形成され、また、このコイルの外周側にはリングコア4が配置されている。そして、リングコア4には、コイルの端末を挿通させるための切欠部(引出部4h)が下方側の隅部に設けられている。
また、リングコア4の側面には、端子5の上下の爪部(端子部5c、係合部5d)を係合させるための切欠部(係合凹部4j、4k)が、上面および下面の中央側に設けられている。このように、切欠部(係合凹部4j、4k)に端子5の爪部を位置させることで、磁性素子の高さが高くなるのを抑えている。
特開2008−108944号公報
ところで、特許文献1に開示の構成では、リングコア4には、複数の切欠部が設けられている。そのため、磁束漏れが比較的大きなものとなっている。特に、特許文献1の構成では、リングコア4を側面視した場合に、ドラムコア3に向かうようにリングコア4を貫く切欠部(係合凹部4j、4k)が設けられ、その切欠部に端子5の爪部(端子部5c、係合部5d)を係止させている。そのため、磁束漏れが比較的大きいものとなっている。
また、特許文献1に開示の構成では、端子5の上方側の爪部(端子部5c)は、磁路を遮るように配置されている。そのため、この爪部(端子部5c)では、渦電流損失が発生してしまう、という問題もある。
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、磁束漏れを低減すると共に、渦電流損失を低減させることが可能な磁性素子を提供しよう、とするものである。
上記課題を解決するために、本発明の磁性素子は、導線を巻回することにより構成されるコイルと、コイルの外周側に配置されると共に、当該コイルを囲むリングコアと、リングコアに取り付けられると共に、導線の端末が電気的に接続される端子部材と、を具備し、リングコアには、その高さ方向の一端側から中途部分まで当該リングコアの外周面から切り落とされた形状の段差部が設けられていて、当該段差部には高さ方向と交差する段差面が設けられていて、段差部には、端子部材の少なくとも一部が差し掛かることで、当該端子部材がリングコアに取り付けられている、ことを特徴としている。
また、本発明の磁性素子の他の側面は、上述の発明に加えて更に、高さ方向の一端側におけるリングコアの輪郭で囲まれる投影面積は、高さ方向の他端側におけるリングコアの輪郭で囲まれる投影面積よりも小さく設けられている、ことが好ましい。
さらに、本発明の磁性素子の他の側面は、上述の発明に加えて更に、リングコアの高さ方向における他端側から段差面までの高さは、導線の直径に対して、300%以上の高さに設けられることにより、端子部材のうち導線の端末が接続される端末接続部において最も断面積が小さな部分が、当該端末の断面積と同等か、またはそれよりも大きな断面積としている、ことが好ましい。
また、本発明の磁性素子の他の側面は、上述の発明に加えて更に、リングコアの高さ方向における他端側から段差面までの高さは、1.0mm〜7.0mmの範囲内に設けられている、ことが好ましい。
さらに、本発明の磁性素子の他の側面は、上述の発明に加えて更に、段差部から内周孔に至るまでの壁部分の肉厚のうち、最も壁部分の肉厚が薄い部分の厚み寸法は、リングコアの側面の厚み寸法のうち最も薄い部分と同等か、またはそれよりも厚くなるように設けられている、ことが好ましい。
また、本発明の磁性素子の他の側面は、上述の発明に加えて更に、リングコアの外周面には、互いに直交する4つの側面と、その側面の隅部分を面取りした面取り部が設けられていて、段差部は、側面と面取り部とに跨るように設けられている、ことが好ましい。
さらに、本発明の磁性素子の他の側面は、上述の発明に加えて更に、端子部材には、段差面に対向する状態で設けられる第1係止部と、リングコアの高さ方向の他端側に位置する第2係止部と、第1係止部と第2係止部とを連結する連結部と、が設けられている、ことが好ましい。
また、本発明の磁性素子の他の側面は、上述の発明に加えて更に、リングコアの内周孔には、ドラムコアが配置され、このドラムコアは、第1鍔部と第2鍔部とこれらを結ぶ柱脚部を有していて、これら第1鍔部、第2鍔部および柱脚部で囲まれる巻枠部には、コイルが配置されていて、端子部材には、内方爪部が設けられていて、当該内包爪部は、リングコアと、ドラムコアの間の隙間に位置するように第2係止部の内周側から折れ曲げられている、ことが好ましい。
本発明によると、磁性素子において、磁束漏れを低減すると共に、渦電流損失を低減させることが可能となる。
第1の実施の形態に係る磁性素子の構成を示す斜視図である。 図1の磁性素子の構成を示す分解斜視図である。 図1の磁性素子の構成を示す側断面図である。 図1の磁性素子の構成を示す底面図である。 図1の磁性素子のうちリングコアの側面部側の構成を拡大して示す部分的な斜視図である。 変形例に係る磁性素子の構成を示す斜視図である。 第2の実施の形態に係る磁性素子の構成を示す斜視図である。 図7の磁性素子の構成を示す分解斜視図である。 第3の実施の形態に係る磁性素子の構成を示す斜視図である。 図9に示す磁性素子を実装基板に実装した様子を示す斜視図である。 図7に示す磁性素子を実装基板に実装した状態を示す斜視図である。
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態に係る、磁性素子10Aについて、図1から図5に基づいて説明する。なお、以下の説明においては、XYZ直交座標系を用いて説明することがある。そのうち、X方向はボビンのうち一対の端子台を結ぶ方向とし、X1側は図1において右奥側とし、X2側は図1において左手前側とする。また、Z方向は磁性素子10Aの高さ方向(厚み方向)とし、Z1側は図1における上側とし、Z2側は図1における下側とする。また、Y方向はX方向およびZ方向に直交する方向とし、Y1側は図1において右手前側とし、Y2側は図1において左奥側とする。
図1は、磁性素子10Aの構成を示す斜視図である。図2は、磁性素子10Aの構成を示す分解斜視図である。図3は、磁性素子10Aの構成を示す側断面図である。図4は、磁性素子10Aの構成を示す底面図である。また、図5は、磁性素子10Aのうちリングコア50の側面部52側の構成を拡大して示す部分的な斜視図である。
図1から図4に示すように、磁性素子10Aはドラムコア20と、コイル30と、端子部材40と、リングコア50とを有している。
これらの各部材のうち、ドラムコア20は、上鍔部21と、柱脚部22と、下鍔部23と、を有していて、これら上鍔部21、柱脚部22および下鍔部23で囲まれる部分が、コイル30が配置される巻枠部24となっている。
上鍔部21、柱脚部22および下鍔部23の平面形状は円形状に設けられている。このドラムコア20のうち、上鍔部21と下鍔部23とは、ほぼ等しい大きさの円盤形状に設けられている。ただし、図2に示すように、上鍔部21には切欠部が設けられていないものの、下鍔部23には切欠部(下鍔切欠部23aとする)が設けられている、という点で、上鍔部21と下鍔部23とは相違している。
下鍔切欠部23aは、コイル30を形成する導線31の端末31aを巻枠部24から下方側(Z2側)に向けて通すための部分であり、そのため下鍔切欠部23aは、下鍔部23の外周面から中心側に向かい切り欠いた形状に設けられている。なお、図4に示すように、下鍔切欠部23aは、切欠部分が湾曲した凹部形状またはV字形状に設けられていて、下鍔部23を上下方向で貫いている。そのため、端末31aを巻枠部24から下方側(Z2側)に良好にガイド可能となっている。なお、下鍔切欠部23aの切り欠き形状は、上述した以外の形状であっても良い。
また、柱脚部22は、その上下方向(Z方向)の寸法が上鍔部21および下鍔部23よりも大きな円柱形状に設けられている。また、かかる柱脚部22の外周側の巻枠部24には、導線31を巻線機等で巻回することにより、コイル30が設けられている。コイル30は、図2および図3に示す構成では、上鍔部21および下鍔部23よりも外周側に位置しない(直径が小さい)状態に設けられている。
また、端子部材40は、導電性を有する金属板をプレス加工によって打ち抜いたり折り曲げることにより形成される。図2に示すように、端子部材40には、側面当接部41と、端末接続部42と、実装端子部43と、内方爪部44と、上部係止部45とを有している。
側面当接部41は、リングコア50の側面部52に当接する部分である。図2に示す構成では、側面当接部41は、Y方向に長い矩形状に設けられている。また、図1、図4および図5に示すように、端末接続部42は、リングコア50の面取り部53に当接する部分であり、側面当接部41のY方向の両端側から延出する自由端状の部分である。そのため、端末接続部42の長さは、さほど長く設けられておらず、また端末接続部42は、自由端状に設けられているため、端末31aを端末接続部42に電気的に接続する場合には、はんだ付け以外に、抵抗溶接やレーザ溶接等、種々の手法を用いることができる。また、リングコア50の外周における寸法(たとえば側面部52の周方向の長さ等)が若干異なっていても、自由端状の端末接続部42の折り曲げ位置を調整することで、リングコア50に対して端子部材40を適切に取り付けることができる。
この端末接続部42には、導線31の端末31aが接続される。そのため、端末接続部42には、下方向から上方側に向かい凹んだ凹み部42aが設けられていて、その凹み部42aに端末31aを通すことができる。また、端末接続部42の自由端側には、その端末接続部42からさらに延出する舌片部46が設けられている。舌片部46は、端末接続部42よりも細く、そのため端末接続部42に対する折り曲げが容易となる。そのため、図1および図5に示すように、凹み部42aに通された端末31aを端末接続部42との間で挟み込むようにして、その端末31aを保持することができ、その保持の後に、はんだ付け、抵抗溶接や、レーザ溶接等の様々の溶接手段を用いて、これらを電気的に接続することができる。
なお、端末接続部42には、上部係止部45と実装端子部43とを連結する、連結部としての機能も存在している。
実装端子部43は、端子部材40のうち最も下方側に位置する部分である。この実装端子部43は、図3および図4に示すように、実装基板に対して電気的に接続される部分である。そのため、実装端子部43は、リングコア50の下面側に位置している。なお、実装端子部43は、リングコア50の側面部52から内周孔51の間に位置しているため、外周側の側縁は直線状に設けられているものの、内周側の側縁は弧状に設けられている。
また、実装端子部43は、リングコア50の下面側に当接することで、後述する上部係止部45と共に、端子部材40がリングコア50に取り付けられるのを維持する部分でもある。そのため、実装端子部43は、第2係止部に対応する。
また、内方爪部44は、実装端子部43の弧状の内周側から上方に向かって折れ曲がっている部分であり、側面当接部41、端末接続部42および実装端子部43よりも小さく設けられている。この内方爪部44は、下鍔部23とリングコア50の間の隙間に位置している。本実施の形態では、内方爪部44は、実装端子部43のY方向の端部側にそれぞれ設けられているので、1つの端子部材40につき合計2つ存在している。それにより、リングコア50に対するドラムコア20の位置決め性が向上している。しかしながら、内方爪部44は、幾つ設けられても良い。
また、上部係止部45は、図2に示すように、側面当接部41の上縁部からXY平面に水平な方向に向かって折り曲げられている部分であり、側面当接部41、端末接続部42および実装端子部43よりも小さく設けられている。なお、上部係止部45は、第1係止部に対応する。
この上部係止部45は、後述する段差部56に位置する部分であり、実装端子部43および内方爪部44と共に、端子部材40がリングコア50に取り付けられるのを維持する部分である。後述する段差部56がリングコア50の側面部52と面取り部53とに跨って存在しているため、上部係止部45は、側面当接部41のうち長手方向(Y方向)の両端側に存在している。また、上部係止部45の幅方向(X方向)の寸法は、後述する段差部56に当接する程度でよい。そのため、上部係止部45の幅方向の寸法は、従来の爪部の幅方向の寸法よりも大幅に小さく設けられている。
なお、端子部材40は、図1から図5に示す構成には限られない。たとえば、図6に示すように、端末接続部42付近の形状が異なるものであっても良い。図6に示す構成では、端末接続部42には、上下方向から凹んだ凹み部42aが設けられていて、その上下における凹み部42aの存在によって端末31aを端末接続部42に巻回させるようにして、当該端末31aを端末接続部42に絡げ易くなっている。そして、端末31aを端末接続部42に絡げた後に、半田等で固定することができる。
<リングコア50について>
次に、リングコア50について説明する。リングコア50は、ドラムコア20およびコイル30の外周側に配置されていて、ドラムコア20およびコイル30の外周側に対して対向するように設けられている。すなわち、環状に設けられているリングコア50の内周孔51には、ドラムコア20およびコイル30が配置されているが、リングコア50の内周壁50aは、上鍔部21および下鍔部23の外周面に対して所定の隙間を有して対向している。
図2および図4に示すように、リングコア50は、4つの側面52を有する略矩形に設けられているが、そのリングコア50の四隅は切り落とされた(面取りされた)状態となっている。以下では、この切り落とされた(面取りされた)部分を、面取り部53とするが、この面取り部53は、隣接する側面52に対し、たとえば45度といった角度で傾斜して設けられている。
面取り部53の下端側には、切欠部(隅側切欠部54とする)が設けられている。隅側切欠部54も、下鍔切欠部23aと同様に、コイル30を形成する導線31の端末31aを内周孔51側からリングコア50の外周側に向けて通すための部分である。図2等に示す構成では、隅側切欠部54は、リングコア50の外周側から内周孔51に向かって貫くように切り欠いていて、その切り欠き形状は、略台形状に設けられている。しかしながら、隅側切欠部54の切り欠き形状は、湾曲した凹部形状またはV字形状等、その他の形状であっても良い。
また、リングコア50の側面52の下端側には、凹部55が設けられている。凹部55は、端子部材40の実装端子部43が位置する部分である。凹部55も、隅側切欠部54と同様に、リングコア50の外周側から内周孔51に向かって貫くように切り欠いている。ただし、本実施の形態では、凹部55の窪み深さは、隅側切欠部54の窪み深さよりも小さく設けられている。なお、凹部55を設けずに省略する構成を採用しても良い。
また、リングコア50の外周面には、段差部56が設けられている。段差部56は、側面52の高さ方向の中途部分に設けられている。しかも、段差部56は、側面52と面取り部53に跨るように設けられている。本実施の形態では、段差部56は、次のような形状に設けられている。すなわち、リングコア50の側面52と面取り部53とに跨る部分には、そのリングコア50の上面側から下方側に向かうように、略平行四辺形状の四角柱形状に切り落とした部位(段差切り落とし部57とする)が存在していて、その段差切り落とし部57の下方側が段差部56となっている。そのため、段差部56の段差面56aを上面側から見ると、その形状が略平行四辺形状に設けられている。
なお、かかる段差切り落とし部57が存在する場合、次のようなメリットがある。すなわち、端子部材40の上部係止部45が形成される前(曲げられる前)の段階で、曲げ加工によって上部係止部45を形成する場合、段差切り落とし部57の上部側から曲げ加工のための治具等を上部係止部45に相当する部分に容易に押し当てることができ、それによって上部係止部45の形成(曲げ加工)が行い易くなる。
段差面56aは、本実施の形態では、リングコア50の下面および実装基板に対して、略平行をなすように設けられている。ただし、段差面56aは、リングコア50の中心側から外周面側に向かうにつれて、徐々に上方に向かうように傾斜する形状に設けられていても良い。段差面56aがこのような形状に設けられている場合には、端子部材40の上部係止部45が、段差部56から外れ難くすることができる。
また、段差面56aよりもリングコア50の中心側に位置する段差側面56bは、側面52に対して略平行に設けられている。しかしながら、段差側面56bは側面52に対して平行でなくても良く、たとえばY方向に対して傾斜して設けられていても良い。また、段差面56aのうち側面52から段差側面56bまでの寸法(段差面56aの幅)は、端子部材40の上部係止部45の幅と同等か、または上部係止部45の幅よりも若干大きく設けられている。
ここで、段差部56の寸法は、次のようにして定めることができる。すなわち、段差部56の幅寸法(段差面56aの幅寸法;内周孔51側に向かう深さ)が大きくなると、リングコア50が割れ易くなる。そのため、段差部56の幅寸法は、リングコア50が容易に割れない程度のものとする必要がある。
ここで、図5等に示すように、段差部56から内周孔51に至るまでの壁部分の肉厚のうち、最も壁部分の肉厚が薄い部分は、段差側面56bと、その段差側面56bと交差する傾斜面56cとの境界部Pである。一方で、リングコア50の側面52においては、図5等からも明らかなように、それぞれの側面52に対して、内周孔51の中心から垂直な垂直線と交差する中央位置Qにおいて、リングコア50の壁部分の肉厚T1が最も薄く設けられている。そのため、中央位置Qにおける壁部分の肉厚T2に対して、境界部Pにおける壁部分の肉厚T1が、同等か、またはそれよりも肉厚であることが好ましい。
なお、ドラムコア20とリングコア50とは、それらの材質を磁性材としているが、磁性材としては、例えば、ニッケル系のフェライトまたはマンガン系のフェライト等の種々のフェライト、パーマロイ、センダスト等、各種の磁性材料および各種の磁性材料の混合物を用いることが可能である。
<段差部56の寸法と、端子部材40の共通化について>
ところで、リングコア50の下端側から段差部56までの高さ(厚み)は、次のように設けられている。すなわち、リングコア50の下端側から段差部56までの高さH1が、さほど高くない場合には、段差部56の段差面56aから下端側までの厚みが薄くなり、その部分が割れ易くなる。そのため、高さH1は、2mm以上とすることが好ましく、3mm以上の寸法とすることが一層好ましい。特に、12mm角(X方向およびY方向の長さが12mm)の磁性素子10Aの場合、高さH1は3mm以上の寸法とすることが好ましい。
また、同じ実装面積であっても、磁性素子10Aの高さには、種々のものが存在している。たとえば、12mm角の磁性素子10Aの場合、高さが3.0mmから10.0mmまでのものが存在している。ところで、従来構成のように、リングコアの上面側と下面側に対して爪部で係止する構成を採用する場合、高さの異なる磁性素子毎に、寸法の異なる端子部材を作製し、その端子部材をリングコアに取り付けることになる。その場合、高さの異なる磁性素子毎に、端子部材を作製するための金型が異なることになる。
しかしながら、本実施の形態では、リングコア50の高さ方向の中途部分に段差部56が設けられている。そのため、高さが異なる磁性素子10Aの間で、リングコア50の下端側から段差部56までの高さH1を同じ高さとすることで、高さが異なる磁性素子10Aの間であっても、同じ端子部材40を用いることが可能となる。すなわち、端子部材40を作製するための金型が1つで済み、磁性素子10Aを製造するためのコストを低減することが可能となる。また、磁性素子10Aの高さに応じた端子部材40を多数用意せずに済むので、磁性素子10Aの製造に必要とされる在庫部品点数を低減することができる。
なお、高さが異なる磁性素子10Aの間で、リングコア50の下端側から段差部56までの高さH1を同じ高さとする場合、高さH1は、なるべく小さな寸法であることが好ましい。高さH1が小さな寸法である場合には、高さの低い磁性素子10Aを製造する場合にも、共通の端子部材40を用いることができるからである。しかしながら、高さH1が低くなると、その分だけ、端末接続部42の抵抗値が増大する。そのため、高さH1の下限の寸法値としては、端末接続部42のうち最も断面積が小さな部分の抵抗値が、端末31aの抵抗値と同等か、またはそれよりも低い抵抗値となる必要がある。
なお、端末接続部42のうち最も断面積の小さな部分は、凹み部42aが存在する部位を高さ方向で切断した部位である。しかし、この凹み部42aの凹み深さは、端末31aの直径により定まる。そのため、端子部材40の高さ方向の寸法が定まり、それにより上述した高さH1を定めることができる。具体的には、リングコア50の高さ方向(Z方向)における下端側(他端側)から段差面56aまでの高さH1は、導線31aの直径に対して、300%以上の高さに設けることで、端末接続部42のうち最も断面積が小さな部分の抵抗値が、端末31aの抵抗値と同等か、またはそれよりも低い抵抗値となる。
<磁性素子10Aの製造方法について>
次に、磁性素子10Aの製造方法について説明する。磁性素子10Aを製造する場合、予め、ドラムコア20、リングコア50および端子部材40を、それぞれ別々に作製する。そして、ドラムコア20の巻枠部24に導線31を巻回して、コイル30を形成する。その後に、たとえば端子部材40の内方爪部44を折り曲げてから、ドラムコア20の下鍔部23の外周側が、内方爪部44と当接するように配置する。このとき、端子部材40やドラムコア20の位置決めを行うための治具を用いるようにしても良い。
その後に、実装端子部43にリングコア50を載置する。かかる実装端子部43へのリングコア50の載置により、側面当接部41が側面52に当接する状態となる。なお、実装端子部43へのリングコア50の載置に先立って、導線31の端末31aを下鍔切欠部23aに通しておくことが好ましい。その後に、端子部材40の端末接続部42を面取り部53に沿うように折り曲げる。また、上部係止部45が段差部56に接触するように、上部係止部45を折り曲げる。上部係止部45の折り曲げにおいては、たとえば、段差部56の上方側から折り曲げのための治具を、段差部56となる部位に押し当てる等して行うことができる。
また、隅側切欠部54に端末31aを通して、その端末31aをリングコア50の外側に導出させる。その後に、端末31aを端末接続部42に沿わせ、さらに舌片部46を折り曲げて、端末31aを端末接続部42と舌片部46とで挟み込むようにする。その後に、はんだ付け、抵抗溶接、またはレーザ溶接等の手法によって、端末31a、端末接続部42および舌片部46を電気的に接続する。このようにして、磁性素子10Aが形成される。
なお、端子部材40の各部位(側面当接部41、端末接続部42、実装端子部43、内方爪部44および上部係止部45)とリングコア50の各部位との間には、接着剤が存在する構成としても良い。特に、段差部56は、接着剤を載置することが可能となるので、段差部56と上部係止部45との接着性を向上させることもできる。
<効果について>
以上のような構成の磁性素子10Aによると、リングコア50には、その高さ方向の一端側から中途部分まで当該リングコア50の外周面から切り落とされた形状の段差部56が設けられていて、その段差部56には高さ方向と交差する段差面56aが設けられていいる。また、この段差部56には、端子部材の少なくとも一部が差し掛かることで、端子部材40がリングコア50に取り付けられる。そのため、段差面56aに上部係止部45が当接または対向する状態とすることで、端子部材40がリングコア50に取り付けられる。
それにより、従来のように、リングコア50に端子部材を取り付けるために、リングコア50の上面側に爪部が入り込む凹部を設けずに済む。それにより、リングコア50における凹部の箇所が低減され、それによって磁束漏れを低減させることができる。
また、従来構成のように、リングコア50の上面に爪部が入り込む凹部を設けている場合、磁路の一部を遮る状態となり、それによって爪部に渦電流損失が発生する。しかし、本実施の形態では、上部係止部45が段差部56に位置することで、上部係止部45は、磁路を遮らない配置となる。それにより、渦電流損失が発生するのを抑えることが可能となり、渦電流損失を低減可能となる。
また、本実施の形態では、磁性素子10Aの高さ方向(Z方向)の下端側(一端側に対応)におけるリングコア50の輪郭で囲まれる投影面積は、高さ方向(Z方向)の上端側(他端側に対応)におけるリングコア50の輪郭で囲まれる投影面積よりも小さく設けられている。そのため、段差部56を有するリングコア50が大きくなるのを防ぐことができる。特に、本実施の形態では、段差部56を形成するために、段差切り落とし部57が設けられているので、この段差切り落とし部57を介して、上部係止部45を折り曲げるための治具を上方側から下方に向けて容易に進行させることができ、上部係止部45を容易に形成することができる。
さらに、本実施の形態では、リングコア50の高さ方向(Z方向)における他端側(下端側)から段差面56aまでの高さH1は、導線31の直径に対して、300%以上の高さに設けられている。そして、端子部材40のうち導線31の端末31aが接続される端末接続部42において最も断面積が小さな部分が、端末31aの断面積と同等か、またはそれよりも大きな断面積としている。このため、端末接続部42のうち最も断面積が小さい部分で抵抗値が増大するのを防止することができる。
特に、端末接続部42のうち最も断面積が小さい部分の断面積を、導線31の断面積に対して100%程度とすることにより、高さH1を最も小さくすることができる。それにより、高さの低い磁性素子10Aにおいても端子部材40を用いることができ、それによって端子部材40を用いることができる磁性素子10Aの種類を増やすことができる。
また、本実施の形態では、リングコア50の高さ方向(Z方向)における下端側(他端側)から段差面56aまでの高さH1は、1.0mm〜7.0mmの範囲内に設けられている。このように、高さH1が1.0mm以上に設けられることにより、リングコア50が割れ易くなるのを防止可能となる。また、高さH1が7.0mm以下に設けられることにより、種々の高さの磁性素子10Aに対して、端子部材40を用いることが可能となる。
さらに、本実施の形態では、段差部56から内周孔51に至るまでの壁部分の肉厚のうち、最も壁部分の肉厚が薄い部分(境界部P)の肉厚T1は、リングコア50の側面52の厚み寸法のうち最も薄い部分(中央位置Q)の肉厚T2と同等か、またはそれよりも厚くなるように設けられている。このため、段差部56においてリングコア50の壁部分の肉厚T1が、肉厚T2よりも薄くなるのを防止可能となる。それにより、段差部56に割れ易い部分が形成されるのを防ぐことができる。
また、本実施の形態では、リングコア50の外周面には、互いに直交する4つの側面52と、その側面52の隅部分を面取りした面取り部53が設けられていて、段差部56は、側面52と面取り部53とに跨るように設けられている。このため、段差部56は、リングコア50のうち側面52の中央側には形成されず、面取り部53側に位置する状態となる。ここで、側面52に段差部を形成する場合には、側面52の壁部分の肉厚が過度に薄くなる部分が形成されるが、面取り部53に跨るように段差部56を設ける場合には、そのような壁部分の肉厚が過度に薄くなる部分が形成されるのを防ぐことができる。
さらに、本実施の形態では、端子部材40には、段差面56aに対向する状態で設けられる上部係止部45と、リングコア50の高さ方向の下端側に位置する実装端子部43と、上部係止部45と実装端子部43とを連結する端末接続部42とが設けられている。このため、端子部材40のうち上部係止部45を段差部56に位置させた状態で、リングコア50に端子部材40を保持させることができる。
また、本実施の形態では、端子部材40には、内方爪部44が設けられていて、その内方爪部44は、リングコア50と、ドラムコア20の間の隙間に位置するように実装端子部43の内周側から折れ曲げられている。このため、リングコア50に対するドラムコア20の位置決め性を向上させることができる。
(第2の実施の形態)
以下、本発明の第2の実施の形態に係る磁性素子10Bについて説明する。なお、本実施の形態では、上述した第1の実施の形態における磁性素子10Aと同様の構成となる部分については、同一の符号を用いると共に、説明を省略するものとする。
図7は、第2の実施の形態に係る磁性素子10Bの構成を示す斜視図である。図8は、第2の実施の形態に係る磁性素子10Bの構成を示す分解斜視図である。図7および図8に示すように、本実施の形態では、端子部材40Bおよびリングコア50Bの形状が異なっている。また、本実施の形態では、端子部材40Bは4つ設けられている。以下、その詳細について説明する。
また、本実施の形態の端子部材40Bは、側面52に当接する部位である側面当接部41が存在していない。かかる側面当接部41に代えて、本実施の形態では、隅部当接部47が設けられている。隅部当接部47は、面取り部53に当接する部分である。また、実装端子部43Bは、上述した実装端子部43に相当する部分である。ただし、本実施の形態では、下鍔切欠部23aから導出される端末31aを、隅側切欠部54に位置させつつリングコア50の外部に導出させるために、実装端子部43Bには、溝部43Baが設けられていて、その溝部43Baに端末31aが入り込むことで、実装端子部43Bの下面よりも端末31aが上方に位置している。それにより、実装基板への実装時に端末31aが邪魔となることがない。なお、溝部43Baの存在により、実装端子部43Bは、2つに分割された状態となっている。
また、内方爪部44Bも、第1の実施の形態の内方爪部44と同様に設けられている。しかし、実装端子部43Bが2つに分割されて1つ当たりの実装端子部43Bが幅狭となっているため、内方爪部44Bは実装端子部43Bと一体的に形成され、その後に内方爪部44Bに相当する部分を実装端子部43Bから折り曲げることで、内方爪部44Bが形成されている。
また、上部係止部45Bも、第1の実施の形態における上部係止部45と同様に設けられている。なお、この上部係止部45Bは実装端子部43Bと一体的に形成され、その後に上部係止部45Bに相当する部分を実装端子部43Bから折り曲げることで、上部係止部45Bが形成されている。また、端子部材40Bには、上述した舌片部46と同様の舌片部46Bが設けられていて、この舌片部46Bと隅部当接部47とで端末31aを挟み込むことを可能としている。
次に、リングコア50Bについて説明する。図7および図8に示すように、リングコア50Bは、段差部56Bを有しているが、その段差部56Bは、第1の実施の形態における段差部56とは異なっている。すなわち、面取り部53の上方側に存在する段差部56Bは、湾曲形状の段差曲面56dを有している。図7に示すように、本実施の形態では、段差曲面56dを上方側から見た場合、その輪郭が円弧状をなすように設けられている。また、段差部56Bの段差面56Baは、その外周側が面取り部53側に位置しているので直線状の輪郭を有している。しかし、段差面56Baの内周側は、上述した段差曲面56dとの境界が輪郭となるので円弧状に設けられている。
なお、リングコア50Bの側面52Bは、上述した側面52と同様の矩形状の面となっており、この部分でのリングコア50Bの形状は、第1の実施の形態と同様となっている。しかしながら、段差曲面56dの位置する部位では、リングコア50は、円筒状に設けられている。
また、実装端子部43Bを位置させる凹部55Bは、上述した凹部55とは異なり、面取り部53の下面側に設けられている。しかも、この凹部55Bからさらに、隅側切欠部54Bが窪んで設けられている。
以上のような構成の磁性素子10Bを製造する場合も、上述した磁性素子10Aと同様に製造することができる。そのため、製造方法の詳細についての説明は省略するが、本実施の形態では、実装端子部43Bにリングコア50Bを載置した場合、隅部当接部47が面取り部53に当接する、という点で若干相違している。
<効果について>
以上のような構成の磁性素子10Bにおいても、上述の第1の実施の形態における磁性素子10Aと同様の効果を発揮させることができる。加えて、本実施の形態では、端子部材40Bは4つ設けられている。そのため、磁性素子10Bは、トランスまたはチョークコイルとして用いることが可能となる。
(第3の実施の形態)
以下、本発明の第3の実施の形態に係る磁性素子10Cについて説明する。なお、本実施の形態では、上述した第1の実施の形態における磁性素子10Aと同様の構成となる部分については、同一の符号を用いると共に、説明を省略するものとする。
図9は、第3の実施の形態に係る磁性素子10Cの構成を示す斜視図である。図9に示すように、本実施の形態では、上述した端子部材40A,40Bのような材質を金属板とする電極部分は設けられておらず、リングコア50Cと一体的な溶着電極40Cとなっている。なお、この溶着電極40Cは、端子部材に対応する。この溶着電極40Cは、リングコア50Cの面取り部53Cを中心として、その面取り部53Cに隣接する部分に亘るように設けられている。具体的には、溶着電極40Cは、面取り部53C以外に、側面52Cと、これら面取り部53Cおよび側面52Cの下面側と、段差部56Cの段差面56Caとに設けられている。
かかる溶着電極40Cは、めっき部分と、半田付け部分とが存在していて、これらが一体的に設けられている。めっき部分は、たとえば塗膜形成用の金属が溶融しているめっき槽に、面取り部53Cを中心としてリングコア50Cを部分的に浸漬することで形成される。このようにして形成されるめっき部分は、半田付け部分を形成する際に濡れ性が良好な材質から形成されることが好ましい。
また、半田付け部分は、めっき部分が形成された面取り部53Cに端末31aを位置させた後に、半田付けを行うことで形成される。このとき、図9に示すように、材料である半田によって、面取り部53Cに位置する端末31aが完全に覆われるように形成することもできる。
また、リングコア50Cは、上述したリングコア50Bと類似した形状に設けられている。ただし、リングコア50Cには、段差曲面56dは設けられておらず、その代わりに面取り部53と略平行な段差斜面56eが設けられている。かかる段差斜面56eが形成されることにより、リングコア50Cは、略八角形の部位と、略四角形の部位とが上下方向で連なっている形態に設けられている。
なお、リングコア50Cの他の部分の構成は、上述したリングコア50Bと同様であるため、その説明は省略する。また、溶着電極40Cの形成については、既に述べており、その他の製造方法は、上述した磁性素子10A,10Bと同様であるため、その説明は省略する。
<実装基板に実装する場合について>
図10は、磁性素子10Cを実装基板60に実装した様子を示す斜視図である。図10に示すように、実装基板60には取付孔(図示省略)が設けられていて、その取付孔には磁性素子10Cが差し込まれている。このとき、図10に示すように、磁性素子10Cは、上下が逆転する状態で、取付孔に差し込まれている。かかる差し込みでは、段差面56Caに位置する溶着電極40Cが実装基板60の上面に当接する状態となる。
第3の実施の形態の磁性素子10Cでは、このような差し込みにより、磁性素子10Cを実装基板60に取り付けることができる。このため、実装基板60に磁性素子10Cを実装した場合でも、磁性素子10Cが実装基板60から大きく突出せずに済み、実装基板60を含めた実装状態における高さ方向の寸法を低減することができる。
なお、このような実装基板60に実装できる磁性素子としては、図10に示す磁性素子10Cには限られない。たとえば、図11に示すように、第2の実施の形態において説明した磁性素子10Bを、図10と同様にして実装基板60に実装することもできる。この場合も、図11に示すように、実装基板60の取付孔に対して、上下を逆転させた状態の磁性素子10Bを差し込むことで、磁性素子10Bを実装基板60に実装することができる。
<変形例>
以上、本発明の一実施の形態について説明したが、本発明はこれ以外にも種々変形可能となっている。以下、それについて述べる。
上述の実施の形態では、コイル30は、ドラムコア20の巻枠部24に配置されている。しかしながら、ドラムコア20に変えて、樹脂等により形成されたボビンを用い、そのボビンの巻枠部にコイル30を配置する構成を採用しても良い(すなわち、ドラムコア20を省略した空芯コイルとしても良い)。
また、上述の実施の形態では、リングコア50は、その全てが一体的となるように形成されている。しかしながら、リングコア50は、複数に分割されている構成を採用しても良い。たとえば、リングコア50の下端から段差部56までを第1の分割コアとし、その段差部56よりも上方側を第2の分割コアとする。そして、第1の分割コアと第2の分割コアとにより、リングコア50が形成されるようにしても良い。なお、このような分割コア方式を採用する場合、高さが異なる磁性素子10A〜10Cの間で、上述したように、高さが異なる磁性素子10Aの間で、リングコア50の下端側から段差部56までの高さH1を同じ高さとすることができる。そのため、高さが異なる磁性素子10A〜10Cの間でも、共通の第1の分割コアを用いて、磁性素子10A〜20Cを作製することが可能となる。
また、上述の実施の形態においては、内方爪部44、上部係止部45等の個数は、幾つ設けられていても良い。また、上部係止部45からは、段差側面56b、段差曲面56dまたは段差斜面56eに接触するような部分が、さらに上方側に延伸している構成であっても良い。
10A〜10C…磁性素子、20…ドラムコア、21…上鍔部、22…柱脚部、23…下鍔部、24…巻枠部、30…コイル、31…導線、31a…端末、40,40B…端子部材、40C…溶着電極(端子部材に対応)、41…側面当接部(連結部に対応)、42…端末接続部、42a…凹み部、43…実装端子部(第2係止部に対応)、44…内方爪部、45…上部係止部(第1係止部に対応)、46…舌片部、47…隅部当接部、50,50B,50C…リングコア、51…内周孔、52…側面、53,53C…面取り部、54,54B…隅側切欠部、55,55B…凹部、56,56B,56C…段差部、56a,56Ba,56Ca…段差面、56b…段差側面、56c…傾斜面、56d…段差曲面、56e…段差斜面、60…実装基板、P…境界部、Q…中央位置

Claims (8)

  1. 導線を巻回することにより構成されるコイルと、
    前記コイルの外周側に配置されると共に、当該コイルを囲むリングコアと、
    前記リングコアに取り付けられると共に、前記導線の端末が電気的に接続される端子部材と、
    を具備し、
    前記リングコアには、その高さ方向の一端側から中途部分まで当該リングコアの外周面から切り落とされた形状の段差部が設けられていて、当該段差部には前記高さ方向と交差する段差面が設けられていて、
    前記段差部には、前記端子部材の少なくとも一部が差し掛かることで、当該端子部材が前記リングコアに取り付けられている、
    ことを特徴とする磁性素子。
  2. 請求項1記載の磁性素子であって、
    前記高さ方向の一端側における前記リングコアの輪郭で囲まれる投影面積は、前記高さ方向の他端側における前記リングコアの輪郭で囲まれる投影面積よりも小さく設けられている、
    ことを特徴とする磁性素子。
  3. 請求項2記載の磁性素子であって、
    前記リングコアの前記高さ方向における他端側から前記段差面までの高さは、前記導線の直径に対して、300%以上の高さに設けられることにより、前記端子部材のうち前記導線の端末が接続される端末接続部において最も断面積が小さな部分が、当該端末の断面積と同等か、またはそれよりも大きな断面積としている、
    ことを特徴とする磁性素子。
  4. 請求項2記載の磁性素子であって、
    前記リングコアの前記高さ方向における他端側から前記段差面までの高さは、1.0mm〜7.0mmの範囲内に設けられている、
    ことを特徴とする磁性素子。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の磁性素子であって、
    前記段差部から内周孔に至るまでの壁部分の肉厚のうち、最も壁部分の肉厚が薄い部分の厚み寸法は、前記リングコアの側面の厚み寸法のうち最も薄い部分と同等か、またはそれよりも厚くなるように設けられている、
    ことを特徴とする磁性素子。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の磁性素子であって、
    前記リングコアの外周面には、互いに直交する4つの側面と、その側面の隅部分を面取りした面取り部が設けられていて、
    前記段差部は、前記側面と前記面取り部とに跨るように設けられている、
    ことを特徴とする磁性素子。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の磁性素子であって、
    前記端子部材には、前記段差面に対向する状態で設けられる第1係止部と、前記リングコアの前記高さ方向の他端側に位置する第2係止部と、前記第1係止部と前記第2係止部とを連結する連結部と、が設けられている、
    ことを特徴とする磁性素子。
  8. 請求項7記載の磁性素子であって、
    前記リングコアの内周孔には、ドラムコアが配置され、このドラムコアは、第1鍔部と第2鍔部とこれらを結ぶ柱脚部を有していて、これら第1鍔部、第2鍔部および柱脚部で囲まれる巻枠部には、前記コイルが配置されていて、
    前記端子部材には、内方爪部が設けられていて、当該内包爪部は、前記リングコアと、前記ドラムコアの間の隙間に位置するように前記第2係止部の内周側から折れ曲げられている、
    ことを特徴とする磁性素子。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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