JPWO2017154941A1 - 配線体、配線基板、及びタッチセンサ - Google Patents

配線体、配線基板、及びタッチセンサ Download PDF

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Abstract

配線体3は、樹脂部4と、樹脂部4上に設けられ、単一の導電性材料により構成された導体部5(導体線51)と、を備え、導体線51は、樹脂部4と接触する導体部接触面53及び導体部接触面53の反対側の導体部頂面54を有する本体部52と、断面視において、導体部頂面54の少なくとも一方の端部に設けられ、樹脂部4から離れる側に向かって突出する突出部561,562と、を有している。

Description

本発明は、配線体、配線基板、及びタッチセンサに関するものである。
文献の参照による組み込みが認められる指定国については、2016年3月8日に日本国に出願された特願2016−044106号に記載された内容を参照により本明細書に組み込み、本明細書の記載の一部とする。
電磁波シールド材として、山型のプライマー層上に導電層が形成されているものが知られている。この電磁波シールド材では、プライマー層に山型部分を形成することで、当該プライマー層と導電層との密着性の向上を図っている(例えば特許文献1参照)。
また、導電性粒子と樹脂バインダとを含む導電性パターンにおいて、その表面において両側端縁の端角部が突出し、中央部が凹陥した金属層が形成されているものが知られている(例えば特許文献2参照)。
国際公開2008/149969号 特開2012−169353号公報
上記の特許文献1に記載の電磁波シールド材上に、導電層を覆うように樹脂材料を積層させた場合、当該導電層と樹脂材料との界面に応力が集中し、当該導電層と樹脂材料との間に剥離が生じ易い、という問題がある。
また、上記の特許文献2に記載の導電性パターンでは、導電性パターンと金属層との間で剥離が生じてしまい、導電性パターンが破壊されてしまうおそれがある、という問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、積層された樹脂材料との剥離を抑制すると共に、導体部の破壊を抑制できる配線体、配線基板、及びタッチセンサを提供することである。
[1]本発明に係る配線体は、樹脂部と、前記樹脂部上に設けられ、単一の導電性材料により構成された導体部と、を備え、前記導体部は、前記樹脂部と接触する接触面及び前記接触面の反対側の頂面を有する本体部と、断面視において、前記頂面の少なくとも一方の端部に設けられ、前記樹脂部から離れる側に向かって突出する突出部と、有する配線体である。
[2]上記発明において、前記突出部は、断面視において、前記頂面の両端に設けられていてもよい。
[3]上記発明において、前記突出部は、前記樹脂部から離れる側に向かうに従って細くなる先細形状であってもよい。
[4]上記発明において、前記導体部は、導電性粒子とバインダ樹脂とを含んでおり、前記凸部の少なくとも先端は、前記バインダ樹脂により構成されていてもよい。
[5]上記発明において、下記(1)式を満たしていてもよい。
0.1μm≦H≦1.0μm … (1)
但し、上記(1)式において、Hは前記突出部の高さである。
[6]上記発明において、下記(2)式を満たしていてもよい。
0.1μm≦W≦1.0μm … (2)
但し、上記(2)式において、Wは前記突出部の幅である。
[7]上記発明において、前記接触面の面粗さは、前記頂面の面粗さに対して相対的に大きくてもよい。
[8]上記発明において、前記頂面は、断面視において、前記突出部とつながる直線状の平坦部を含んでいてもよい。
[9]上記発明において、前記平坦部の幅は、前記頂面の幅の半分以上であってもよい。
[10]上記発明において、前記本体部は、断面視において、前記接触面と前記頂面との間に介在する側面を有し、前記側面は、断面視において、前記樹脂部から離れるに従い、前記導体部の中心に接近するように傾斜していてもよい。
[11上記発明において、前記導体部を直接覆うように設けられたコート層を備えてもよい。
[12]本発明に係る配線基板は、上記配線体と、前記配線体を支持する支持体と、を備える配線基板である。
[13]本発明に係るタッチセンサは、上記配線基板を備えることを特徴とするタッチセンサである。
本発明によれば、導体部上に樹脂材料を積層した場合、当該樹脂材料に突出部が入り込むので、配線体と当該樹脂材料との剥離の抑制を図ることができる。
また、本発明によれば、導体部を単一の導電性材料により構成することで、当該導体部中に界面が存在しないので、導体部の破壊を抑制することができる。
図1は、本発明の一実施の形態に係る配線基板を示す斜視図である。 図2は、図1のII-II線に沿った断面図である。 図3は、図1のIII-III線に沿った断面図である。 図4は、本発明の一実施の形態に係る導体部を示す断面図である。 図5(A)〜図5(E)は、本発明の一実施の形態に係る配線基板の製造方法を示す断面図である。 図6(A)〜図6(C)は、本発明の一実施の形態に係る凹版の作製手順を示す断面図である。 図7(A)〜図7(E)は、本発明の一実施の形態に係る配線基板の製造方法の変形例を示す断面図である。 図8は、本発明の一実施の形態に係る配体の作用を説明するための図である。 図9は、本発明の一実施の形態に係るタッチセンサを示す平面図である。 図10は、本発明の一実施の形態に係るタッチセンサを示す分解斜視図である。 図11は、図9のXI-XI線に沿った断面図である。 図12は、図9のXII-XII線に沿った断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施の形態に係る配線基板を示す斜視図、図2は図1のII-II線に沿った断面図、図3は図1のIII-III線に沿った断面図、図4は本発明の一実施の形態に係る導体部を示す断面図である。
本実施形態における配線基板1は、タッチパネル等のタッチセンサに組み込まれて用いられる。この配線基板1は、図1に示すように、基材2と、配線体3とを備えている。本実施形態における「配線基板1」が本発明における「配線基板」の一例に相当し、本実施形態における「配線体3」が本発明における「配線体」の一例に相当する。
基材2は、可視光線が透過可能であると共に、配線体3を支持する透明な基材である。こうした基材2を構成する材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド樹脂(PI)、ポリエーテルイミド樹脂(PEI)、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、液晶ポリマー(LCP)、シクロオレフィンポリマー(COP)、シリコーン樹脂(SI)、アクリル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、グリーンシート、ガラス等を例示できる。この基材2に、易接着層や光学調整層が形成されていてもよい。本実施形態における「基材2」が本発明における「支持体」の一例に相当する。
配線体3は、樹脂部4と、導体部5とを備えている。樹脂部4は、基材2上に導体部5を保持するための層であり、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ビニル樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂等のUV硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、セラミックグリーンシート等の絶縁性材料から構成されている。
この樹脂部4は、図2に示すように、基材2の主面211上に設けられた層状の平状部41と、当該平状部41上に当該平状部41と一体的に形成された凸部42と、を有している。平状部41は、基材2の主面211を覆うように設けられており、略一定の厚さを有している。平状部41の厚さは、たとえば、5μm〜100μmであることが好ましい。平状部41の主面411は、略平坦な面であり、基材2の主面211と実質的に平行に延在している。
凸部42は、導体部5(具体的には、導体線51(後述))に対応して設けられており、当該導体部5を支持している。この凸部42は、導体線51の幅方向の断面において、平状部41の主面411から導体部5側に向かって突出している。配線体3においては、平状部41と導体部5との間に凸部42が形成されていることで、導体部5を支持する部分で樹脂部4の厚みが大きくなり、当該樹脂部4の剛性が向上している。これにより、配線体3を曲げたとき樹脂部4から導体部5が剥がれ難くなる。この凸部42の高さは、特に限定されない。たとえば、平状部41の高さと凸部42の高さが同じであってもよい。また、平状部41の高さが凸部42の高さよりも大きくてもよいし、その逆で、平状部41の高さが凸部42の高さよりも小さくてもよい。なお、「導体線51の幅方向」とは、当該導体線51の短手方向のことをいい、当該導体線51の延在方向に対して直交する方向である。
凸部42は、導体線51の幅方向の断面において、樹脂部接触面43と、樹脂部側面44とを有している。樹脂部接触面43は、導体部5と接触する面である。本実施形態では、導体部5(導体線51)の導体部接触面53(後述)が凹凸形状を有していることに対応して、樹脂部接触面43は導体部接触面53の凹凸形状に対して相補的となる凹凸形状を有している。図3に示すように、導体線51の延在方向の断面においても、樹脂部接触面43及び導体部接触面53は、相補的となる凹凸形状を有している。図2及び図3においては、本実施形態の配線体3を分かり易く説明するために、樹脂部接触面43及び導体部接触面53の凹凸形状を誇張して示している。
樹脂部側面44は、図2に示すように、一方の端部で樹脂部接触面43とつながり、他方の端部で主面411とつながり、これら両端の間を直線状に延在する面である。この樹脂部側面44は、導体部5によって覆われていない。一の凸部42において、樹脂部側面44,44同士は、平状部41から離れるに従い、相互に接近するように傾斜している。結果として、凸部42は、導体線51の幅方向の断面において、基材2(平状部41)から離れるに従い幅狭となるテーパ形状を有している。
なお、平面視において、平状部41のうち凸部42と重ならない部分を省略してもよい。この場合、配線体3全体の光透過性が向上するため、当該配線体3を実装したタッチパネル等の視認性が向上する。本実施形態における「樹脂部4」が本発明における「樹脂部」の一例に相当する。
導体部5は、たとえば、タッチセンサにおける電極や、当該電極と電気的に接続されている引き出し配線として用いられる。本実施形態の導体部5は、複数の線状の導体線51によって構成されたメッシュ形状(網目形状)を有している。導体線51によって構成される導体部5の各網目の形状は略正方形となっている。なお、網目の形状は、特に略正方形に限定されず、正三角形、二等辺三角形、直角三角形等の三角形でもよいし、平行四辺形、台形等の四角形でもよい。また、網目の形状が、六角形、八角形、十二角形、二十角形等のn角形や、円、楕円、星型等でもよい。
このように、種々の図形単位を繰り返して得られる幾何学模様を、導体部5の各網目の形状として用いることができる。また、本実施形態の導体線51は直線形状であるが、線状に延在しているのであれば、曲線形状、馬蹄形状、ジグザグ線形状等でもよい。また、導体線51の延在方向に沿って、当該導体線51の幅が変化してもよい。
導体線51の幅Wとしては、50nm〜1000μmであることが好ましく、500nm〜150μmであることがより好ましく、1μm〜10μmであることがさらに好ましく、1μm〜5μmであることがさらにより好ましい。また、導体線51の高さHとしては、50nm〜3000μmであることが好ましく、500nm〜450μmであることがより好ましく、500nm〜10μmであることがさらに好ましい。
本実施形態では、導体線51の幅Wと、導体線51の高さHとの関係が、下記(3)式を満たしていることが好ましく、下記(4)式を満たしていることがより好ましい。なお、導体線51の幅Wとは、当該導体線51の幅方向の断面における最大幅をいい、導体線51の高さHとは、当該導体線51の幅方向の断面における最大高さをいい、本体部52(後述)の高さと第1及び第2の突出部561,562(後述)の高さとの合計をいう。
0.5≦W/H … (3)
0.5≦W/H≦3 … (4)
なお、導体部5の平面形状は、上述のようなメッシュ形状に限定されない。たとえば、導体部が一の導体線から構成される直線であってもよい。また、導体部が一の導体線から構成される曲線であってもよい。
このような導体部5は、単一の導電性材料により構成されている。本実施形態では、導電性材料は、バインダ樹脂と、当該バインダ樹脂中に分散された導電性粒子(導電性粉末)とから構成されている。導電性粒子としては、銀、銅、ニッケル、スズ、ビスマス、亜鉛、インジウム、パラジウム等の金属材料や、グラファイト、カーボンブラック(ファーネスブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック)、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバ等のカーボン系材料を挙げることができる。なお、導電性粒子に代えて、上述の金属系材料の塩である金属塩を用いてもよい。
なお、単一の導電性材料から構成される導体部5とは、導体部5を構成する導電性材料中に界面が存在しないことを言う。なお、導体部5が単一の導電性材料から構成されている限り、導体部5全体において、当該導電性材料に含まれる各組成(例えば、導電性粒子及びバインダ樹脂)の存在割合が均一でなくてもよい。すなわち、導体部5全体において、導電性材料に含まれる導電性粒子が密に存在する領域と、導電性粒子が疎に存在する領域とが、混在していてもよい。また、導体部5全体において、導電性材料に含まれるバインダ樹脂が密に存在する領域と、バインダ樹脂が疎に存在する領域とが、混在していてもよい。
この導体部5を構成する導電性材料に含まれる導電性粒子としては、形成する導体線51の幅に応じて、例えば、0.5μm以上2μm以下の粒径φ(0.5≦φ≦2)を有する導電性粒子を用いることができる。なお、導体部5における電気抵抗値を安定させる観点から、形成する導体線51の幅の半分以下の平均粒径φを有する導電性粒子を用いることが好ましい。また、導電性粒子としては、BET法により測定した比表面積が20m/g以上の粒子を用いることが好ましい。
導体部5として、一定以下の比較的小さい電気抵抗値が求められる場合、導電性粒子としては金属材料を用いることが好ましいが、導体部5として、一定以上の比較的大きい電気抵抗値が許容される場合には、導電性粒子としてカーボン系材料を用いることができる。なお、導電性粒子としてカーボン系材料を用いると、メッシュフィルムのヘイズや全光線反射率を改善させる観点から好ましい。
また、本実施形態では、導体部5が網目形状を有していることで、当該導体部5に光透過性が付与されている。このため、導体部5をタッチパネルに用いる場合でも、導体部5を構成する材料として、銀、銅、ニッケルの金属材料や、上述のカーボン系材料といった導電性は優れるが不透明な導電性材料(不透明な金属材料及び不透明なカーボン系材料)を用いることができる。
バインダ樹脂としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ビニル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等を例示することができる。
このような導体部5は、導電性ペーストを塗布して硬化させることで形成されている。導電性ペーストの具体例としては、導電性粒子、バインダ樹脂、水もしくは溶剤、及び各種添加剤を混合して構成する導電性ペーストを例示することができる。導電性ペーストに含まれる溶剤としては、α-テルピネオール、ブチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトール、1−デカノール、ブチルセルソルブ、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、テトラデカン等を例示することができる。なお、導体部5を構成する材料からバインダ樹脂を省略してもよい。
本実施形態の導体線51は、本体部52と、第1及び第2の突出部561,562とを有している。本体部52は、導体線51において凸部42上に直接設けられている部分である。この本体部52は、導体線51の幅方向の断面において、導体部接触面53と、導体部頂面54と、2つの導体部側面55、55と、を有している。
本実施形態における「導体部5」及び「導体線51」が本発明における「導体部」の一例に相当し、本実施形態における「本体部52」が本発明における「本体部」の一例に相当し、本実施形態における「第1及び第2の突出部561,562」が本発明における「突出部」の一例に相当し、本実施形態における「導体部接触面53」が本発明における「接触面」の一例に相当し、本実施形態における「導体部頂面54」が本発明における「頂面」の一例に相当し、本実施形態における「導体部側面55」が本発明における「側面」の一例に相当する。
導体部接触面53は、凹凸形状を有しており、凸部42の樹脂部接触面43と密着している。導体部接触面53の凹凸形状は、導体部接触面53の面粗さに基づいて形成されている。導体部接触面53の面粗さについては、後に詳細に説明する。導体部頂面54は、導体部接触面53の反対側に位置している。本実施形態の導体部頂面54は、基材2の主面211(樹脂部4の平状部41の主面411)と実質的に平行な方向に延在している。
導体部頂面54は、導体線51の幅方向の断面において、直線状の頂面平坦部541を含んでいる。導体線51の幅方向の断面において、頂面平坦部541の幅は、導体部頂面54の幅の半分以上となっている。このように、導体部頂面54の幅に対して頂面平坦部541の幅が半分以上であるので、外部から入射する光の乱反射の抑制を図ることができる。この頂面平坦部541では、平面度が0.5μm以下となっている。このような頂面平坦部541の幅Wとしては、特に限定しないが、たとえば、0.5μm〜10μmであることが好ましい。
なお、平面度は、JIS法(JIS B0621(1984))により定義することができる。測定方法としては、頂面平坦部541の平面度は、レーザ光を用いた非接触式の測定方法を用いて求める。具体的には、帯状のレーザ光を測定対象(たとえば導体部頂面54や導体部側面55)に照射し、その反射光を撮像素子(たとえば、2次元CMOS)上に結像させて平面度を測定する。平面度の算出方法は、対象の平面において、できるだけ離れた3点を通過する平面をそれぞれ設定し、それらの偏差の最大値を平面度として算出する方法(最大ふれ式平面度)を用いる。なお、平面度の測定方法や算出方法は、特に上述に限定されない。たとえば、平面度の測定方法は、ダイヤルゲージ等を用いた接触式の測定方法であってもよい。また、平面度の算出方法は、対象となる平面を、平行な平面で挟んだときにできる隙間の値を平面度として算出する方法(最大傾斜式平面度)を用いてもよい。本実施形態における「頂面平坦部541」が本発明における「平坦部」の一例に相当する。
導体部側面55は、導体部接触面53と導体部頂面54との間に介在している。本実施形態の導体部側面55は、一方の端部551で導体部接触面53とつながり、他方の端部552で導体部頂面54とつながり、これら両端551,552を通る仮想直線Lに沿って存在する直線状の面である。導体部5の導体部側面55と樹脂部4の樹脂部側面44とは、相互に連続的につながっている。一の導体線51における2つの導体部側面55,55は、樹脂部4から離れるに従い、当該導体線51の断面形状における中心に接近するように傾斜している。また、一の導体線51における2つの導体部側面55,55同士は、実質的に同一の傾斜角度で傾斜している。結果として、本実施形態の導体線51は、当該導体線51の幅方向の断面において、樹脂部4から離れるに従い幅狭となるテーパ形状を有している。なお、一の導体線51における2つの導体部側面55,55は、相互に異なる傾斜角度で傾斜していてもよい。
本実施形態では、導体部側面55における光の乱反射を抑制する観点から、導体部頂面54と導体部側面55の間のなす角度θは、90°〜170°(90°≦θ≦170°)であることが好ましく、90°〜120°(90°≦θ≦120°)であることがより好ましい。なお、導体部頂面54と導体部側面55の間のなす角度θとは、導体線51の幅方向の断面において、導体部頂面54(本実施形態では、頂面平坦部541)に沿って延びる仮想直線Lと、導体部側面55の両端551,552を通る仮想直線Lとのなす角度のことをいう。
このような導体部側面55は、導体線51の幅方向の断面において、側面平坦部553を含んでいる。側面平坦部553は、導体線51の幅方向の断面において、導体部側面55に存在する直線状の部分である。本実施形態では、導体部側面55の略全体が側面平坦部553となっている。この側面平坦部553では、頂面平坦部541と同様、平面度が0.5μm以下となっている。本実施形態では、この側面平坦部553に沿って仮想直線Lが延在している。
なお、導体部側面55の形状は、特に上述に限定されない。たとえば、導体部側面55は、導体線51の幅方向の断面において、外側に向かって突出する円弧形状であってもよい。この場合、導体部側面55は、仮想直線Lよりも外側に存在する。つまり、導体部側面55の形状としては、導体線51の幅方向の断面において、当該導体部側面55の一部が仮想直線Lよりも内側に存在しない形状であることが好ましい。たとえば、当該導体線の外形が、導体線の幅方向の断面において、樹脂部に近づくに従い漸次的に幅が大きくなる場合において、当該導体線の側面が内側に向かって凹む円弧形状(すなわち、導体線の裾が広がっている形状)であると、配線体に入射する光が乱反射し易くなるおそれがある。
本実施形態において、導体線51(導体部5)を樹脂部4に強固に固定する観点から、導体線51の導体部接触面53の面粗さは、当該導体線51の導体部頂面54の面粗さに対して相対的に大きいことが好ましい。本実施形態では、導体部頂面54が頂面平坦部541を含んでいることから、上記導体線51における面粗さの相対的関係(導体部接触面53の面粗さが導体部頂面54の面粗さに対して相対的に粗い関係)が成立している。具体的には、導体線51の導体部接触面53の面粗さRaが0.1μm〜3μm程度であるのに対し、導体部頂面54の面粗さRaが0.001μm〜1.0μmとなっていることが好ましい。なお、導体線51の導体部接触面53の面粗さRaが0.1μm〜0.5μmであることがより好ましく、導体部頂面54の面粗さRaが0.001μm〜0.3μmであることがより好ましい。また、導体部接触面53の面粗さと、導体部頂面54の面粗さとの比(導体部接触面53の面粗さに対する導体部頂面54の面粗さ)が、0.01〜1未満であることが好ましく、0.1〜1未満であることがより好ましい。また、導体部頂面54の面粗さは、導体線51の幅W(最大幅)の5分の1以下であることが好ましい。なお、このような面粗さは、JIS法(JIS B0601(2013年3月21日改正))により測定することができる。導体部接触面53や導体部頂面54の面粗さの測定は、導体線51における幅方向に沿って行ってもよいし(図2参照)、導体線51における延在方向に沿って行ってもよい(図3参照)。
因みに、JIS法(JIS B0601(2013年3月21日改正))に記載されるように、ここでの「面粗さRa」とは「算術平均粗さRa」のことをいう。この「算術平均粗さRa」とは、断面曲線から長波長成分(うねり成分)を遮断して求められる粗さパラメータのことをいう。断面曲線からのうねり成分の分離は、形体を求めるのに必要な測定条件(たとえば、当該対象物の寸法等)に基づいて行われる。
また、本実施形態では、導体部側面55が側面平坦部553を含んでいることから、導体部頂面54と同様、導体部接触面53の面粗さが側面平坦部553を含む導体部側面55の面粗さに対して相対的に大きくなっている。このような導体部側面55の面粗さとしては、上述の導体部接触面53の面粗さRaに対して、導体部側面55の面粗さRaが0.001μm〜1.0μmであることが好ましく、導体部側面55の面粗さRaが0.001μm〜0.3μmであることがより好ましい。導体部側面55の面粗さの測定は、導体線51における幅方向に沿って行ってもよいし(図2参照)、導体線51における延在方向に沿って行ってもよい(図3参照)。
本実施形態の配線体3では、導体部接触面53と、当該導体部接触面53を除く他の面(導体部頂面54及び導体部側面55)との面粗さの相対的関係が上記の関係を有していることで、導体部接触面53を除く他の面側(すなわち、導体部頂面54及び導体部側面55を含む面側)における配線体3の乱反射率が、導体部接触面53側における配線体3の乱反射率に対して相対的に小さくなっている。配線体3の表裏の乱反射率の相対的関係としては、導体部接触面53側における配線体3の乱反射率と導体部接触面53を除く他の面側における配線体3の乱反射率との比(導体部接触面53側における配線体3の乱反射率に対する導体部接触面53を除く他の面側における配線体3の乱反射率)が0.1〜1未満であることが好ましく、0.3〜1未満であることがより好ましい。
図2に示すように、本実施形態の導体部頂面54の両端のそれぞれには、第1及び第2の突出部561,562が形成されている。第1及び第2の突出部561,562は、樹脂部4及び本体部52から離れる側に向けて突出している。本実施形態では、第1及び第2の突出部561,562が導体線51の導体部頂面54の周縁に沿って連続的に形成されている(図1参照)。導体線51の幅方向の断面において、第1及び第2の突出部561,562の間には、当該第1及び第2の突出部561,562とつながるように頂面平坦部541が存在している。
第1及び第2の突出部561,562の形状について詳細に説明する。なお、本実施形態において、第1及び第2の突出部561,562の基本的な形状は同じであるため、以下の説明では、第1の突出部561について説明し、第2の突出部562に関しては、繰り返しの説明は省略して、第1の突出部561においてする説明を援用する。
本実施形態の第1の突出部561は、樹脂部4から離れるに従って細くなる先細形状を有している。第1の突出部561は、導体線51の幅方向の断面において、第1の突出部561の先端561cを基準として、当該先端561cよりも導体線51の外側に位置する外側側面561aと、当該先端561cよりも導体線51の内側に位置する内側側面561bと、を有している。外側側面561aは、本体部52から離れるに従い導体線51の中心に接近するように傾斜する直線状の面である。この外側側面561aは、導体部側面55と相互に連続的につながっている。内側側面561bは、第1の突出部561の内側に向かって円弧状に凹む面である。この内側側面561bは、頂面平坦部541と相互につながっている。この外側側面561aと内側側面561bとは、本体部52から離れるに従い、相互に接近している。外側側面561aと内側側面561bが相互に接している部分が、第1の突出部561の先端561cを構成している。先端561cの形状は、丸みを帯びた円弧形状であってもよいし、尖鋭形状であってもよい。
このような第1の突出部561の高さHは、下記(5)式の範囲内で設定されていることが好ましい。なお、第1の突出部561の高さHは、導体線51の幅方向の断面において、仮想直線Lから先端561cまでのZ方向に沿った距離である。
0.1μm≦H≦1.0μm … (5)
また、第1の突出部561の幅Wは、下記(6)式の範囲内で設定されていることが好ましい。なお、第1の突出部561の幅Wは、導体線51の幅方向の断面において、仮想直線L上における外側側面561aと内側側面561bとの間の距離である。
0.1μm≦W≦1.0μm … (6)
また、第1の突出部561の幅Wは、導体部頂面54の幅Wに対して1/3以下であることが好ましく(W≦1/3×W)、1/5以下であることがより好ましい(W≦1/5×W)。
第1の突出部561の幅と、第2の突出部562の幅とは、実質的に同じであってもよいし、相互に異なっていてもよい。第1の突出部561の高さと、第2の突出部562の高さとは、実質的に同じであってもよいし、相互に異なっていてもよい。
なお、第1及び第2の突出部561,562の形状は、樹脂部4から離れるに従って細くなる先細形状に限定されない。たとえば、特に図示しないが、突出部がZ方向に沿って当該突出部の幅が略一定となるように形成されていてもよい。
導体部上に積層される樹脂材料との剥離の抑制を図る観点から、突出部の少なくとも先端は、バインダ樹脂で構成されていることが好ましい。図4に示す導体線51Bを用いて説明する。導電性粒子Mとバインダ樹脂Bとを含んで構成される導体線51Bでは、本体部52Bの導体部頂面54Bの両端に第1及び第2の突出部561B,562Bが形成されている。この形態では、第1及び第2の突出部561B,562Bと本体部52Bとの界面は、頂面平坦部541Bに沿って延びる仮想直線L1Bと実質的に一致する。第1及び第2の突出部561B,562Bは、バインダ樹脂Bのみで構成されており、導電性粒子Mは入り込んでいない。ここで、第1及び第2の突出部561B,562Bの先端では応力が集中し易い。このため、本実施形態では、当該第1及び第2の突出部561B,562Bの先端をバインダ樹脂Bにより構成して、当該第1及び第2の突出部561B,562Bと、導体線51B上に積層される樹脂材料(不図示)との密着力を向上させて、これらが剥離するのを抑えている。
突出部の構成は、特に上述に限定されない。たとえば、第1及び第2の突出部561,562を導電性粒子Mとバインダ樹脂Bにより構成してもよい。この場合、たとえば、第1及び第2の突出部561,562と本体部52との界面近傍に導電性粒子Mを存在させる一方、当該第1及び第2の突出部561,562の先端をバインダ樹脂Bにより構成してもよい。
なお、図4に示す導体線51Bの導体部接触面53Bでは、導電性粒子Mの一部がバインダ樹脂Bから突出(露出)している。これにより、導体部接触面53Bが凹凸形状となっている。一方、導体線51Bの導体部頂面54B及び導体部側面55Bでは、導電性粒子M同士の間にバインダ樹脂Bが入り込んでいる。導体部頂面54Bや導体部側面55Bの面上には、導電性粒子Mの僅かな露出部分が点在しているが、バインダ樹脂Bが導電性粒子Mを概ね覆っている。これにより、導体部頂面54Bに頂面平坦部541Bが含まれ、導体部側面55Bに側面平坦部553Bが含まれる。この導体線51Bにおける導体部接触面53Bと導体部頂面54Bとの面粗さの相対的関係としては、当該導体部接触面53Bの面粗さが導体部頂面54Bの面粗さに対して相対的に大きくなっている。また、導体部接触面53Bの面粗さが導体部側面55Bの面粗さに対して相対的に大きくなっている。なお、導体部側面55Bにおいて、バインダ樹脂Bが導電性粒子Mを覆っていることで、隣り合う導体線51B同士の間における電気絶縁性が向上し、マイグレーションの発生が抑制されている。
なお、上述した実施形態では、導体部の幅方向の断面において、頂面の両端のそれぞれに突出部が形成されていたが、特にこれに限定されず、当該頂面の少なくとも一方の端部に突出部が形成されていればよい。たとえば、特に図示しないが、導体線51の幅方向の断面において、導体部頂面54の一方の端部にのみ第1の突出部561が形成されていてもよい。
次に、本実施形態における配線基板1の製造方法について説明する。図5(A)〜図5(E)は本発明の一実施の形態に係る配線基板の製造方法を示す断面図、図6(A)〜図6(C)は本発明の一実施の形態に係る凹版の作製手順を示す断面図である。
まず、図5(A)に示すように、導体部5に対応する形状の凹部101が形成された凹版100を準備する。凹版100を構成する材料としては、ニッケル、シリコン、二酸化珪素などガラス類、セラミック類、有機シリカ類、グラッシーカーボン、熱可塑性樹脂、光硬化性樹脂等を例示することができる。
このような凹部101の幅としては、50nm〜1000μmであることが好ましく、500nm〜150μmであることがより好ましく、1μm〜10μmであることがさらに好ましく、1μm〜5μmであることがさらにより好ましい。また、凹部101の高さとしては、50nm〜3000μmであることが好ましく、500nm〜450μmであることがより好ましく、500nm〜10μmであることがさらに好ましい。
本実施形態における凹部101の内壁102は平坦面になっていると共に、当該内壁102は凹部101の底面103に向かって幅狭となるよう傾斜している(図5(A)の引き出し図参照)。底面103の両端のそれぞれには、凹部101の開口側から離れる側に向かって陥没する窪み部104,105が形成されている。凹部101を含む凹版100の表面には、離型性を向上するために黒鉛系材料、シリコーン系材料、フッ素系材料、セラミック系材料、アルミニウム系材料等からなる離型層を形成することが好ましい。
本実施形態の凹版100は、以下の手順により作製することができる。まず、図6(A)に示すように、凹版100の凹部101に対応する凸部111を有する母型110を作製する。この凸部111は、凹部101の窪み部104,105に対応する突出部112、113を有している。このような母型110は、たとえば、特開2011−71542号公報に記載される方法を用いて形成することができる。
そして、図6(B)に示すように、母型110上に電鋳(電界めっき)により金属層114を堆積させる。そして、図6(C)に示すように、母型110から金属層114を剥離することで、凹部101を有する凹版100を得る。なお、凹版100の作製手順は、特に上述に限定されない。
図5(A)に戻り、上記の凹版100の凹部101に対し、導電性材料120を充填する。このような導電性材料120としては、上述したような導電性ペーストを用いる。また、加熱されることにより導電性が付与される材料を用いてもよい。本工程において、凹版100の凹部101に充填される導電性材料120は、単一の導電性材料とする。導電性材料120を凹版100の凹部101に充填する方法としては、例えばディスペンス法、インクジェット法、スクリーン印刷法を挙げることができる。もしくはスリットコート法、バーコート法、ブレードコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スピンコート法での塗工の後に凹部以外に塗工された導電性材料をふき取るもしくは掻き取る、吸い取る、貼り取る、洗い流す、吹き飛ばす方法を挙げることができる。導電性材料の組成等、凹版の形状等に応じて適宜使い分けることができる。
次に、図5(B)に示すように、凹版100の凹部101に充填された導電性材料120を加熱することにより導体部5を構成する導体線51を形成する。導電性材料120の加熱条件は、導電性材料120の組成等に応じて適宜設定することができる。
この加熱処理により、導電性材料120が体積収縮する。この際、導電性材料120の上面47を除く外面は、凹部101の内壁102及び底面103に沿った平坦面を有する形状に形成される。この場合、底面103に形成された窪み部104,105に充填された導電性材料120が第1及び第2の突出部561,562を形成する。なお、導電性粒子Mの粒径φと窪み部104、105の幅の関係を適宜調整することで、得られる導体線51の第1及び第2の突出部561,562の先端に導電性粒子Mを入り込ませないことができる。一方、凹部101に充填された導電性材料120の上面は、外部雰囲気と接触した状態で加熱される。このため、導体線51の上面には、導電性材料120に含まれる導電性粒子の形状に基づく凹凸形状が形成される。導電性材料120は、本工程において加熱硬化するため、後の工程で凹版100の凹部101から取り出しても濡れ広がりを生じない。なお、導電性材料の処理方法は加熱に限定されない。赤外線、紫外線、レーザー光等のエネルギー線を照射しても良いし、乾燥のみでもよい。また、これらの2種以上の処理方法を組合せても良い。
続いて、図5(C)に示すように、樹脂部4を形成するための樹脂材料130を凹版100上に塗布する。このような樹脂材料130としては、上述した樹脂部4を構成する材料を用いる。樹脂材料130を凹版100上に塗布する方法としては、スクリーン印刷法、スプレーコート法、バーコート法、ディップ法、インクジェット法等を例示することができる。この塗布により、導体線51の凹凸形状を含む凹部101内に樹脂材料130が入り込む。
続いて、図5(D)に示すように、凹版100上に塗布された樹脂材料130の上から基材2を配置する。この配置は、樹脂材料130と基材2との間に気泡が入り込むことを抑制するために、真空下で行うことが好ましい。基材の材料は上述したものを例示できる。これら基材は易接着層や光学調整層が形成されていても良い。次いで、樹脂材料130を固める。接着材料を固める方法としては、紫外線、赤外線レーザ光等のエネルギー線照射、加熱、加熱冷却、乾燥等を例示することができる。これにより、樹脂部4が形成されると共に、当該樹脂部4を介して基材2と導体線51とが相互に接着され固定される。
なお、本実施形態では、樹脂材料130を凹版100上に塗布した後に基材2を積層しているが、特にこれに限定されない。例えば、基材2の主面(凹版100に対向する面)に予め樹脂材料130を塗布したものを凹版100上に配置することにより、樹脂材料130を介して基材2を凹版100に積層してもよい。
次いで、基材2、樹脂部4及び導体部5を離型し、配線基板1(配線体3)を得ることができる(図5(E)参照)。
なお、配線基板1の製造方法は、特に上述に限定されない。たとえば、図7(A)〜図7(E)に示すような製造方法により、配線体3Bを製造してもよい。具体的には、凹版100に導電性材料120を充填して加熱した後(図7(A)、図7(B))、樹脂材料130Bを凹版100上に塗布し(図7(C))、当該樹脂材料130Bを固める(図7(D))。そして、基材を用いることなく、固めた当該樹脂材料130Bと、加熱後の導電性材料120(導体線51)を凹版100から離型することにより、配線体3を製造することができる。
本実施形態の配線体3及び配線基板1は、以下の作用・効果を奏する。図8は、本発明の一実施の形態に係る配線体の作用を説明するための図である。
図8に示す符号9は、配線体3を覆うコート層である。このコート層9は、導体部5を外部から保護する保護層としての機能を有している。また、配線基板1においては、コート層9が導体部5を直接覆うように配線体3上に設けられており、これにより、配線体3の表面において光の散乱が抑えられ、当該配線体3の視認性の低下を抑制することができる。このようなコート層9は、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ビニル樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂等のUV硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、セラミックグリーンシート等の樹脂材料から構成されている。本実施形態における「コート層9」が本発明における「コート層」の一例に相当する。なお、コート層9が導体部5を直接覆うように設けられている場合、配線体3が当該コート層9を、本発明における「コート層」として備えていてもよい。
ここで、プライマー層に山型部分を形成し、当該山型部分に対応して導電層を形成した構造体が知られている。このような構造体では、プライマー層に山型部分を形成することで、たとえば、当該プライマー層と導電層との間の接触面積を増大させて、これらの密着性の向上を図っている。しかしながら、従来の構造体に導電層を覆うコート層を形成した場合、当該導電層とコート層との界面に応力が集中し易いため、これらの間で剥離が生じ易い、という問題がある。
また、電磁波遮蔽層として、導電性粒子と樹脂バインダとを含み、表面において両側端縁の端角部が突出していない導電性パターンと、当該導電性パターンの表面において両側端縁の端角部が突出し、中央部が凹陥した金属層と、を有するものが知られている。このような電磁波遮蔽層を粘着剤層等により覆った場合、当該電磁波遮蔽層と粘着剤層との間よりも当該電磁波遮蔽層と金属層との間において剥離が優先して生じてしまうおそれがあり、この結果、導電性パターンが破壊されてしまうおそれがある。
これに対し、本実施形態の配線体3によれば、図8に示すように、導体線51上にコート層9を形成する場合、当該コート層9に第1及び第2の突出部561,562が入り込むので、配線体3と当該コート層9との剥離の抑制を図ることができる。特に、面の延在方向が急激に変化する導体部頂面54の両端は、最も応力が集中し易く、配線体3とコート層9との剥離の起点となり易い。本実施形態の配線体3では、導体部頂面54の両端に対応して第1及び第2の突出部561,562を設けているので、配線体3とコート層9との剥離をより確実に抑制することができる。
また、本実施形態では、導体部5を単一の導電性材料により構成している。このため、導体部5中に界面が存在しないので、導体部5中において層間剥離が生じることはない。この結果、導体部5が破壊してしまうのを抑制することができる。
また、本実施形態では、第1及び第2の突出部561,562を樹脂部4から離れるに従って細くなる先細形状とすることで、当該第1及び第2の突出部561,562がコート層9に入り込み易くなる。これにより、コート層9と配線体3との剥離の抑制をさらに図ることができる。
また、本実施形態では、導体部5が導電性粒子とバインダ樹脂とを含んでおり、第1及び第2の突出部561,562の少なくとも先端561c,562cは、バインダ樹脂により構成されている。この場合、相互に接触する第1及び第2の突出部561,562の先端561c,562cとコート層9が、いずれも樹脂材料により構成されているので、これらの密着性が向上している。これにより、配線体3とコート層9との剥離の抑制をさらに図ることができる。また、本実施形態では、第1及び第2の突出部561,562の先端561c,562cがバインダ樹脂により構成されており、すなわち、第1及び第2の突出部561,562の先端561c,562cがバインダ樹脂のみにより構成されており、これにより、応力の集中し易い先端561c、562cに柔軟性が付与することができる。この結果、突出部の先端が導電性粒子を含み構成されている場合に比べて、第1及び第2の突出部561,562を折れ難くすることができる。
また、本実施形態では、第1及び第2の突出部561,562が、上記(5)式や(6)式を満たしていることで、コート層9と配線体3との間の剥離の抑制を図ると共に、当該第1及び第2の突出部561,562における光の散乱の発生の抑制を図ることができる。つまり、第1及び第2の突出部561,562の高さ及び幅が上記(5)式及び(6)式を満たしていることで、当該第1及び第2の突出部561,562の表面の増大が抑えられ、光の散乱の発生を抑制することができる。さらに、第1及び第2の突出部561,562の少なくとも先端561c,562cは、バインダ樹脂により構成されているため、(光の反射率が高い導電性粒子Mが突出部に入り込まず)、光の散乱の発生をさらに抑制することができる。
また、本実施形態の配線体3では、導体線51における導体部接触面53と導体部頂面54との面粗さ(すなわち、うねり成分を遮断した粗さパラメータ)の相対的関係にも着目しており、当該導体部接触面53の面粗さRaを頂面の面粗さRaに対して相対的に大きくしている。このため、樹脂部4と導体線51とを強固に接着しつつ、外部から入射する光の乱反射を抑制することができる。特に、導体線51の幅が1μm〜5μmの場合に、導体部接触面53と導体部頂面54との面粗さの相対的関係が上述の関係を満たすことで、樹脂部4と導体線51とを強固に接着しつつ、外部から入射する光の乱反射を抑制することができるという効果を顕著に奏することができる。
また、本実施形態では、導体線51の幅方向の断面において、導体部頂面54が第1及び第2の突出部561.562とつながる直線状の頂面平坦部541を含んでいるため、外部から入射する光の乱反射を抑制することができる。なお、本実施形態では、導体部頂面54の両端に第1及び第2の突出部561,562が設けられているが、そもそも、このような端部では光の乱反射が生じ易いため、第1及び第2の突出部561,562を設けたとしても、導体部頂面54における光の乱反射の程度にほとんど影響を与えない。つまり、本実施形態のように、導体部頂面54が第1及び第2の突出部561,562とつながる頂面平坦部541を含むことで、配線体3とコート層9との剥離を抑制しつつ、光の乱反射を抑制することができる。
また、本実施形態では、導体部頂面54が頂面平坦部541を含んでいることで、配線体3を覆うようにコート層9を形成しても、導体線51の導体部頂面54付近に気泡が形成され難くなる。これにより、配線体3をタッチパネルの電極基材等として用いた際、当該配線体3の外部から入射する光が気泡で乱反射するのを抑えることができる。このため、配線体3を実装したタッチパネル等の視認性をより向上することができる。また、導体線51の表面付近に気泡が形成され難くなることにより、当該気泡内に存在する水分によって導体線51が腐食してしまうことを抑制することができる。特に、頂面平坦部541の幅が5μm〜10μmであることで、導体線51の導体部頂面54付近により気泡が形成され難くなる。
なお、導体線51の幅方向の断面において、導体部頂面54が頂面平坦部541を含む場合には、コート層9の外面91を平坦状に形成し易くなる。これにより、当該コート層9の外面91にフィルム(不図示)を設ける場合には、コート層9の外面91によって当該フィルムを安定保持しつつ、フィルムの歪みの発生を抑制することができる。
また、本実施形態では、導体線51の幅方向の断面において、導体部側面55が樹脂部4から離れるに従い、導体線51の中心に接近するように傾斜していることで、コート層9側の外部から当該配線体3の内部に入射する光が導体部5の導体部側面55で反射しても、反射光がコート層9側から外部に漏れ出ることがほぼ無くなる。このような配線体3をタッチパネル等に実装することで、当該タッチパネル等の視認性をさらに向上することができる。
また、本実施形態では、導体線51の幅方向の断面において、導体部側面55が側面平坦部553を含んでいる。この場合、導体線の外形が、導体線の幅方向の断面において、樹脂部に近づくに従い漸次的に幅が大きくなる形状である場合において、当該導体線の側面が内側に向かって凹む円弧形状(すなわち、導体線の裾が広がっている形状)となっていないため、配線体3の外部から入射する光の乱反射が抑えられる。このような配線体3をタッチパネル等に実装することで、当該タッチパネル等の視認性をさらに向上することができる。
また、本実施形態では、導体部接触面53の面粗さRaを導体部接触面53以外の他の面(導体部頂面54及び導体部側面55を含む面)の面粗さRaに対して相対的に粗くしていることで、当該他の面側における配線体3の乱反射率が、導体部接触面53側における配線体3の乱反射率に対して相対的に小さくなっている。ここで、物体の乱反射率が小さいと、当該物体が白く映るのを抑え、物体を視認できる領域においてコントラストの低下を抑制することできる。このように、本実施形態の配線体3を実装したタッチパネル等の視認性のさらなる向上を図ることができる。
また、導体部5(導体線51)と樹脂部4とを強固に接着することができることにより、配線体3の湾曲や屈曲により当該導体線51が樹脂部4から剥がれることを抑制できるため、配線体3の耐久性を向上することができる。
また、本実施形態では、導体線51の高さ及び導体線51の幅の関係を、上記(5)式及び(6)式を満たすように設定することで、配線体3の視認性を低下させるのを防ぎつつ、導体線51の単位長さ当たりの電気的抵抗値を低減することができる。
以上に説明した配線体を2つ積層して構成されるタッチセンサ10の一例について、図9〜図12を参照しながら説明する。図9は本発明の一実施の形態に係るタッチセンサを示す平面図、図10は本発明の一実施の形態に係るタッチセンサを示す分解斜視図、図11は図9のXI-XI線に沿った断面図、図12は図9のXII-XII線に沿った断面図である。
本実施形態のタッチセンサ10は、図9に示すように、投影型の静電容量方式のタッチパネルセンサであり、たとえば、表示装置(不図示)等と組み合わせて、タッチ位置を検出する機能を有する入力装置として用いられる。表示装置としては、特に限定されず、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、電子ペーパー等を用いることができる。このタッチセンサ10は、相互に対向して配置された検出電極と駆動電極(後述する第1の電極57と第2の電極87)を有しており、この2つの電極の間には、外部回路(不図示)から所定電圧が周期的に印加されている。
このようなタッチセンサ10では、たとえば、操作者の指(外部導体)がタッチセンサ10に接近すると、この外部導体とタッチセンサ10との間でコンデンサ(静電容量)が形成され、2つの電極間の電気的な状態が変化する。タッチセンサ10は、2つの電極間の電気的な変化に基づいて、操作者の操作位置を検出することができる。
タッチセンサ10は、図10〜図12に示すように、基材2と、第1の配線体3Cと、第2の配線体6と、を備えた配線基板1Cから構成されている。第1の配線体3Cは、樹脂部4(以下、タッチセンサ10の説明においては第1の樹脂部4と称する。)と、第1の導体部5Cと、を備えている。第1の導体部5Cは、複数の検出用の第1の電極57と、複数の第1の引き出し配線58と、複数の第1の端子59と、から構成されている。なお、この第1の配線体3Cが有する第1の電極57の数は、特に限定されず、任意に設定することができる。また、第1の配線体3Cが有する第1の引き出し配線58及び第1の端子59の数は、第1の電極57の数に応じて設定される。
それぞれの第1の電極57は、図中Y方向に延在しており、複数の第1の電極57は、図中X方向に並列されている。それぞれの第1の電極57の長手方向一端には第1の引き出し配線58の一端が接続されている。各第1の引き出し配線58の他端には外部回路と電気的に接続する第1の端子59が接続されている。
第1の電極57は、複数の線状の導体線51によって構成されたメッシュ形状(網目形状)を有している。第1の引き出し配線58及び第1の端子59も、第1の電極57と同様、線状の導体線51によって構成されている。なお、第1の引き出し配線58及び第1の端子59は、単一の導体線51により構成されていてもよいし、複数の導体線51によって構成されるメッシュ形状(網目形状)であってもよい。
第2の配線体6は、第2の樹脂部7と、第2の導体部8と、を備えている。第2の樹脂部7は、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ビニル樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂等のUV硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、セラミックグリーンシート等の絶縁性材料から構成されている。本実施形態において、第2の樹脂部7は、第1の配線体3Cの第1の導体部5Cと第2の配線体6の第2の導体部8との間の絶縁を確保する絶縁部としての機能を有する。
この第2の樹脂部7は、図12に示すように、第1の配線体3C上に直接設けられた層状の平状部71と、当該平状部71上に当該平状部71と一体的に形成された凸部72と、を有している。平状部71は、第1の導体部5Cを覆うように設けられており、当該第1の導体部5Cと凸部72との間に略一定の厚さの部分を有している。平状部71の主面711は、略平坦な面であり、基材2の主面211(第1の樹脂部4の主面411)と実質的に平行に延在している。
凸部72は、第2の導体部8(具体的には、導体線51)に対応して設けられており、当該第2の導体部8を支持している。この凸部72は、導体線51の幅方向の断面において、平状部71の主面711から第2の導体部8側に向かって突出している。第2の配線体6においては、平状部71と第2の導体部8との間に凸部72が形成されていることで、第2の導体部8を支持する部分で第2の樹脂部7の厚みが大きくなり、当該第2の樹脂部7の剛性が向上している。これにより、第2の配線体6を曲げたとき第2の樹脂部7から第2の導体部8が剥がれ難くなる。この凸部72の高さは、特に限定されない。たとえば、平状部71の高さと凸部72の高さが同じであってもよい。また、平状部71の高さが凸部72の高さよりも大きくてもよいし、その逆で、平状部71の高さが凸部72の高さよりも小さくてもよい。
凸部72は、導体線51の幅方向の断面において、樹脂部接触面73と、樹脂部側面74とを有している。樹脂部接触面73は、導体部8と接触する面である。本実施形態では、第2の導体部8(具体的には、導体線51)の導体部接触面53が凹凸形状を有していることに対応して、樹脂部接触面73は当該導体部接触面53の凹凸形状に対して相補的となる凹凸形状を有している。図11に示すように、導体線51の延在方向の断面においても、樹脂部接触面73及び導体部接触面53は、相補的となる凹凸形状を有している。図11及び図12においては、本実施形態の第2の配線体6を分かり易く説明するために、樹脂部接触面73及び導体部接触面53の凹凸形状を誇張して示している。
樹脂部側面74は、図12に示すように、一方の端部で樹脂部接触面73とつながり、他方の端部で主面711とつながり、これら両端の間を直線状に延在する面である。一の凸部72において、樹脂部側面74,74同士は、平状部71から離れるに従い、相互に接近するように傾斜している。結果として、凸部72は、導体線51の幅方向の断面において、平状部71から離れるに従い幅狭となるテーパ形状を有している。
第2の導体部8は、複数の第2の電極87と、複数の第2の引き出し配線88と、複数の第2の端子89と、から構成されている。なお、この第2の配線体6を構成する第2の電極87の数は、特に限定されず、任意に設定することができる。また、第2の配線体6を構成する第2の引き出し配線88や第2の端子89の数は、第2の電極87の数に応じて設定される。
それぞれの第2の電極87は、第1の配線体3Cのそれぞれの第2の電極87に対して直交する方向(図中X方向)に延在しており、複数の第2の電極87は、図中Y方向に並列されている。それぞれの第2の電極87の長手方向一端には第2の引き出し配線88の一端が接続されている。また、それぞれの第2の引き出し配線88の他端には第2の端子89が設けられている。この第2の端子89が外部回路に電気的に接続される。
第2の電極87は、複数の線状の導体線51によって構成されたメッシュ形状(網目形状)を有している。第2の引き出し配線88及び第2の端子89も、第2の電極87と同様、線状の導体線51によって構成されている。なお、第2の引き出し配線88及び第2の端子89は、単一の導体線51により構成されていてもよいし、複数の導体線51によって構成されるメッシュ形状(網目形状)であってもよい。
本実施形態のタッチセンサ10では、第1の配線体3Cにおいて、第1の導体部5Cが導体線51により形成されている。この導体線51は、第1及び第2の突出部561,562を有している。このため、本実施形態では、この第1及び第2の突出部561,562が、第2の配線体6の第2の樹脂部7に入り込んでいるため、第1の配線体3Cと第2の配線体6とが剥離するのを抑制することができる。
また、本実施形態のタッチセンサ10では、第2の配線体6において、第2の導体部8が導体線51により構成されている。このため、第2の導体部8上にコート層(不図示)を形成する場合、当該コート層に導体線51の第1及び第2の突出部561,562が入り込むので、第2の配線体6と当該コート層とが剥離するのを抑制することができる。
本実施形態における「第1の配線体3C」が本発明における「配線体」に相当する場合、本実施形態における「第2の樹脂部7」が本発明における「コート層」の一例に相当する。また、本実施形態における「第2の配線体6」が本発明における「配線体」に相当する場合、第2の導体部8を覆うように第2の配線体6上に設けられたコート層が本発明における「コート層」の一例に相当する。なお、第2の樹脂部7が第1の導体部5Cを直接覆うように設けられている場合、第1の配線体3Cが、当該第2の樹脂部7を、本発明における「コート層」として備えていてもよい。また、コート層が第2の導体部8を直接覆うように設けられている場合、第2の配線体6は、当該コート層を、本発明における「コート層」として備えていてもよい。
なお、以上に説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
たとえば、上述の実施形態のタッチセンサは、2つの配線基板1(配線体3)を用いた投影型の静電容量方式のタッチセンサであるが、特にこれに限定されず、1つの配線基板(配線体)を用いた表面型(容量結合型)静電容量方式のタッチセンサにも、本発明を適用することができる。
また、導体部5に、金属材料とカーボン系材料を混合したものを用いてもよい。この場合、たとえば、導体パターンの頂面側にカーボン系材料を配置し、接触面側に金属材料を配置してもよい。また、その逆で、導体パターンの頂面側に金属材料を配置し、接触面側にカーボン系材料を配置してもよい。
また、導体部5の表面の少なくとも一部を覆うように導体層を形成してもよい。この場合、導体部5を覆う導体層を構成する材料は、導体部5を構成する材料と異なっていてもよい。
また、特に図示しないが、上述した実施形態における配線体3から基材2を省略しておいてもよい。この場合において、例えば、樹脂部4の下面に剥離シートを設け、実装時に当該剥離シートを剥がして実装対象(フィルム、表面ガラス、偏光板、ディスプレイガラス等)に接着して実装する形態として配線体を構成してもよい。また、樹脂部4(樹脂部)側から配線体3を覆う樹脂部をさらに設け、当該樹脂部を介して、上述の実装対象に接着して実装する形態としてもよい。また、導体部5側から配線体3を覆う樹脂部を設け、当該樹脂部を介して、上述の実装対象に接着して実装する形態としてもよい。これらの場合、配線体を実装する実装対象が本発明の支持体の一例に相当する。
さらに、上述の実施形態では、配線体は、タッチセンサ等に用いられるとして説明したが、特にこれに限定されない。たとえば、配線体に通電して抵抗加熱等で発熱させることにより当該配線体をヒーターとして用いてもよい。この場合、導体部の導電性粒子としては、比較的電気抵抗値の高いカーボン系材料を用いることが好ましい。また、配線体の導体部の一部を接地することにより当該配線体を電磁遮蔽シールドとして用いてもよい。また、配線体をアンテナとして用いてもよい。この場合、配線体を実装する実装対象が本発明の支持体の一例に相当する。
10…タッチセンサ
1…配線基板
2…基材
211…主面
3,3C…配線体(第1の配線体)
4…樹脂部
41…平状部
411…主面
42…凸部
43…樹脂部接触面
44…樹脂部側面
5,5C…導体部
51,51B…導体線
52…本体部
53…導体部接触面
54…導体部頂面
541…頂面平坦部
…第1の仮想直線
55…導体部側面
551,552…端部
553…側面平坦部
…第2の仮想直線
561,562…第1及び第2の突出部
561a,562a…外側側面
561b.562b…内側側面
561c,562c…先端
M…導電性粒子
B…バインダ樹脂
57…第1の電極
58…第1の引き出し配線
59…第1の端子
6…第2の配線体
7…第2の樹脂部
71…平状部
711…主面
72…凸部
73…樹脂部接触面
74…樹脂部側面
8…第2の導体部
87…第2の電極
88…第2の引き出し配線
89…第2の端子
9…コート層
91…外面
100…凹版
101…凹部
102…内壁
103…底面
104,105…窪み部
110…母型
111…凸部
112,113…突出部
114…金属層
120…導電性材料
130…樹脂材料

Claims (13)

  1. 樹脂部と、
    前記樹脂部上に設けられ、単一の導電性材料により構成された導体部と、を備え、
    前記導体部は、
    前記樹脂部と接触する接触面及び前記接触面の反対側の頂面を有する本体部と、
    断面視において、前記頂面の少なくとも一方の端部に設けられ、前記樹脂部から離れる側に向かって突出する突出部と、を有する配線体。
  2. 請求項1に記載の配線体であって、
    前記突出部は、断面視において、前記頂面の両端に設けられている配線体。
  3. 請求項1又は2に記載の配線体であって、
    前記突出部は、前記樹脂部から離れる側に向かうに従って細くなる先細形状である配線体。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の配線体であって、
    前記導体部は、導電性粒子とバインダ樹脂とを含んでおり、
    前記突出部の少なくとも先端は、前記バインダ樹脂により構成されている配線体。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の配線体であって、
    下記(1)式を満たす配線体。
    0.1μm≦H≦1.0μm … (1)
    但し、上記(1)式において、Hは前記突出部の高さである。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載の配線体であって、
    下記(2)式を満たす配線体。
    0.1μm≦W≦1.0μm … (2)
    但し、上記(2)式において、Wは前記突出部の幅である。
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載の配線体であって、
    前記接触面の面粗さは、前記頂面の面粗さに対して相対的に大きい配線体。
  8. 請求項1〜7の何れか1項に記載の配線体であって、
    前記頂面は、断面視において、前記突出部とつながる直線状の平坦部を含んでいる配線体。
  9. 請求項8に記載の配線体であって、
    前記平坦部の幅は、前記頂面の幅の半分以上である配線体。
  10. 請求項1〜9の何れか1項に記載の配線体であって、
    前記本体部は、断面視において、前記接触面と前記頂面との間に介在する側面を有し、
    前記側面は、断面視において、前記樹脂部から離れるに従い、前記導体部の中心に接近するように傾斜している配線体。
  11. 請求項1〜10の何れか1項に記載の配線体であって、
    前記導体部を直接覆うように設けられたコート層を備える配線体。
  12. 請求項1〜11の何れか1項に記載の配線体と、
    前記配線体を支持する支持体と、を備える配線基板。
  13. 請求項12に記載の配線基板を備えることを特徴とするタッチセンサ。
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