JPWO2017154712A1 - 高周波加熱装置 - Google Patents

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Abstract

本開示に係る高周波加熱装置は、前面に開口部(4)を有し被加熱物を収納する加熱室(3)と、加熱室に高周波を供給して被加熱物を加熱する高周波発生部(11)と、開口部を開閉自在に覆い、開口部の周縁面(6)に対向する位置に電波シール部(30)を有する扉(5)とを備える。電波シール部は、開口部の周縁面と対向する位置に形成されている開孔(31)と、開孔に対して加熱室側に屈曲するチョーク溝(32)とを備えている。チョーク溝は、複数の導体(33、34)が接合されて形成されている。複数の導体は、複数の導体が接合する接合部(35)の近傍に加熱室奥側に突出する凸部(36)を備える第1の導体を有している。凸部の裏面側空間(74)はチョーク溝の一部を構成する。

Description

本開示は電子レンジ等の高周波加熱装置に関し、特に加熱室と扉との間から外部に漏洩しようとする電波(特に高周波であるマイクロ波)を遮蔽する電波シール部を備えた高周波加熱装置に関する。
従来、高周波加熱装置に用いられる電波シール部に関する最も基本的な考え方として、高周波加熱装置の扉にチョーク溝を形成してλ/4インピーダンス反転方法を用いることが提案されている。図14は従来の高周波加熱装置である電子レンジの外観を示す斜視図である。図15は図14の電子レンジにおける加熱室103と扉102との間に配置される電波シール部に関して15−15から見た断面図である。
電子レンジ本体101内に配設されている加熱室103の内部で発振される高周波は、加熱室103の開口部104の外周に扉102と対向して位置する開口部周縁面105と扉102との隙間106を通って、図15の右側から左側(z方向)へと伝搬しようとする。上記従来の電子レンジでは、導体107が折り曲げられて形成されたチョーク溝108が扉102に配設されており、チョーク溝108の深さLが使用周波数における波長λの1/4(=約30mm)に設定されている。これにより、チョーク溝108開口部側から見たインピーダンスZinが無限大となり、z方向への高周波が減衰する(例えば、特許文献1参照)。
上記従来の構成では、開口部周縁面105に対向して、チョーク溝108の入口部の開孔109および隙間106が配置されており、開口部周縁面105の幅(z方向)寸法を小さくする場合に有利な構成といえる。しかし、チョーク溝108の深さLが深いため扉102の幅(y方向)を薄くすることは難しい。
また、特許文献1には、チョーク溝108の深さを浅くするための構成として、図16、図17に示されるような電波シール部が示されている。このようにチョーク溝108を屈曲させることで、電波遮蔽性能を維持したままチョーク溝108の深さLを浅くする、すなわち小型化することが提案されている。
図16に示される構成では、1枚の導体板が5回折り曲げられて、袋小路状のチョーク溝108が形成されている。当該構成は、1枚の導体板を折り曲げるだけでチョーク溝を形成する導体110を作ることができる。したがって、量産性に富んでおり広く採用されている。
そして、図17に示される構成は、凹状導体111とL字状導体112とが接合されて、加熱室103側にチョーク溝108が屈曲している。当該構成は、図15に示される構成と同様に、開口部周縁面105に対向して、チョーク溝108の入口部の開孔109および隙間106が配置されており、開口部周縁面105の幅(z方向)寸法を小さくすることができる。
さらに、開口部周縁面105と扉102との隙間で形成される高周波伝搬経路118が加熱室103の内壁面117側に設けられ、電波遮蔽性能を向上させた電子レンジが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2には、図18に示されるように、1枚の導体板が4回折り曲げられて形成されたチョーク溝114が外周内部に設けられている扉102を備えた電子レンジが提案されている。扉102の加熱室103側の外周部内壁115には、加熱室103側に突き出す凸部116が配設されている。扉102が閉められた状態において、高周波がチョーク溝114に入る前の段階で、凸部116と加熱室103の内壁面117とで高周波を減衰させる高周波伝播経路118が備えられている。
この構成により、高周波がチョーク溝114に至るまでに高周波伝播経路118にて充分減衰されるので、チョーク溝114にのみ電波遮蔽性能を依存しなくても済む。
さらには、特許文献3、特許文献4には、図18に示されるような高周波伝搬経路118を加熱室内面117に形成することで開口部周縁面105の幅を小さくでき、電子レンジ本体101の壁の厚さを薄くした電子レンジが提案されている。これにより、加熱室容量が同じでも本体を小型化することができたり、本体の大きさが同じでも加熱容量を大型化したりすることができる。
ここで、例えば、図17に示される従来のチョーク構造では、チョーク溝108が加熱室103側に屈曲しているのでL寸法(y方向)が小さくできるだけでなく、開口部周縁面105のz方向の寸法を小さくすることができる。しかしながら、L字状導体112は、扉102を閉めた状態では加熱室103の内面を構成し平面に近い構造となるため強度が弱くなり易い。しかも、重量やコストの関係から、L字状導体112の板厚は厚くすることができない。そのため、L字状導体112と導体111との接合の際に、溶接やカシメ等による応力によってL字状導体112が反ったり波打ったりし易くなる。そのため、組立バラツキが大きくなったり、美観を損ねるという問題があった。
一方、図18に示される構成では、開口部周縁面105と導体113との隙間を狭くできるので、その分、開口部周縁面105の幅寸法を小さくできる。しかしながら、チョーク溝114が外側に屈曲しているので、チョーク溝114全体幅と開口部周縁面105とが対向する必要がある。したがって、チョーク溝114と対向する箇所では開口部周縁面105の幅寸法を短くすることができない。
なお、上記従来技術に関連する文献として、特開昭58−066285(特許文献5)、特開昭58−066287(特許文献6)、特開昭58−066288(特許文献7)、特開昭58−150292(特許文献8)、特開昭58−194290(特許文献9)、特開昭58−201289(特許文献10)および特開昭58−201290(特許文献11)があげられる。
特開平6−132078号公報 特許第4647548号公報 特開昭62−5595号公報 実公昭51−9083号公報 特開昭58−066285号公報 特開昭58−066287号公報 特開昭58−066288号公報 特開昭58−150292号公報 特開昭58−194290号公報 特開昭58−201289号公報 特開昭58−201290号公報
本開示は上記課題を解決するものであり、電波シール構造が強固で安定かつ、本体の外箱と加熱室の内壁面との間の壁厚を薄くできる高周波加熱装置を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本開示の高周波加熱装置は、前面に開口部を有し被加熱物を収納する加熱室と、加熱室に高周波を供給して被加熱物を加熱する高周波発生部と、開口部を開閉自在に覆い、開口部の周縁面に対向する位置に電波シール部を有する扉とを備える。電波シール部は、開口部の周縁面と対向する位置に形成されている開孔と、開孔に対して加熱室側に屈曲するチョーク溝とを備えている。チョーク溝は、複数の導体が接合されて形成されている。複数の導体は、複数の導体の接合部の近傍に加熱室内側に突出する凸部を備える第1の導体を有している。凸部の裏面側空間はチョーク溝の一部を構成する。
導体が接合されている接合部近傍に凸部が配設されているので、チョーク溝を構成する導体に立体的補強がなされて強度が向上している。これにより、接合部のゆがみや組み立てバラツキを抑制することができる。
また、チョーク溝が加熱室側に屈曲していることで加熱室側に共振空間を形成できるので、開口部周縁面に対してチョーク溝が対向する面積を小さくすることができる。
さらに、凸部が加熱室内部側に突出していることで、加熱室側面と凸部との間に隙間空間が形成される。当該隙間空間が高周波を減衰するための高周波伝播経路として機能するので、その分だけ開口部周縁面と導体との隙間を小さくすることができる。
このように開口部周縁面の幅を大幅に小さくすることが可能となるので、本体外郭と加熱室内壁面との間の壁厚を大幅に薄くすることができる。
本開示に係る高周波加熱装置は、電波シール構造が強固で安定かつ、本体の外箱と加熱室の内壁面との間の壁厚を薄くできる高周波加熱装置を提供することができる。
図1は、本開示の実施の形態1における扉を開けた状態での高周波加熱装置の斜視図である。 図2は、本開示の実施の形態1における扉を閉めた状態の高周波加熱装置の縦断面図である。 図3は、本発明の実施の形態1における高周波加熱装置の電波シール部を示す部分断面図である。 図4は、本開示の実施の形態1における高周波加熱装置の電波シール部の部分断面斜視図である。 図5は、本開示の実施の形態1における高周波加熱装置の電波漏洩特性図である。 図6は、本開示の実施の形態1における高周波加熱装置の他の電波シール部の部分断面図である。 図7は、本開示の実施の形態1における高周波加熱装置のさらに他の電波シール部の部分断面図である。 図8は、本開示の実施の形態1における高周波加熱装置のさらに他の電波シール部の部分断面図である。 図9は、本開示の実施の形態1における高周波加熱装置のさらに他の電波シール部の部分断面図である。 図10は、本開示の実施の形態2における高周波加熱装置の電波シール部を示す部分断面図である。 図11は、本開示の実施の形態2における高周波加熱装置の電波シール部に伝搬する高周波の概念図である。 図12は、本開示の実施の形態3における高周波加熱装置の電波シール部を示す部分断面図である。 図13は、本開示の実施の形態3における凸部と加熱室内面との相対形状を示す概念図である。 図14は、従来の高周波加熱装置の外観を示す斜視図である。 図15は、図14の高周波加熱装置における電波シール部に関して15−15から見た断面図である。 図16は、特許文献1に示される従来の高周波加熱装置の電波シール部の部分断面図である。 図17は、同高周波加熱装置の電波シール部の部分断面図である。 図18は、特許文献2に示される従来の高周波加熱装置の電波シール部の部分断面図である。
本開示に係る高周波加熱装置は、前面に開口部を有し被加熱物を収納する加熱室と、加熱室に高周波を供給して被加熱物を加熱する高周波発生部と、開口部を開閉自在に覆い、開口部の周縁面に対向する位置に電波シール部を有する扉とを備える。電波シール部は、開口部の周縁面と対向する位置に形成されている開孔と、開孔に対して加熱室側に屈曲するチョーク溝とを備えている。チョーク溝は、複数の導体が接合されて形成されている。複数の導体は、複数の導体の接合部の近傍に加熱室奥側に突出する凸部を備える第1の導体を有している。凸部の裏面側空間はチョーク溝の一部を構成する。
これにより、チョーク溝を構成する導体に立体的補強がなされて強度が向上している。したがって、溶接などの接合による応力を受ける接合部のゆがみが抑制され、バラツキを少なくすることができる。
また、チョーク溝が加熱室側に屈曲していることで、加熱室側に共振空間を形成できるので、開口部周縁面に対してチョーク溝が対向する面積を小さくすることができる。さらに、凸部が加熱室内部側に突出していることで、加熱室側面と凸部との間に隙間空間が形成される。当該隙間空間が高周波を減衰するための高周波伝播経路として機能するので、その分だけ開口部周縁面と導体との隙間を小さくすることができる。
このように開口部周縁面の幅を大幅に小さくすることが可能となるので、本体外郭と加熱室内壁面との間の壁厚を大幅に薄くすることができる。
また、凸部裏面が共振空間として利用されるので、空間の無駄がなく、電波シール部を小型化できる。
凸部の高さが2mm以上10mm以下であってもよい。
凸部高さを2mm以上とすることで安定した電波遮蔽性能を維持することができ、10mm以下とすることで凸部が加熱室内部に収納する被加熱物と干渉することなく、また美観を損なうことがない。
凸部の加熱室内壁面との対向面は、加熱室側に傾斜している傾斜面を有する。
上記構成により、凸部と加熱室内壁とで形成される隙間は、徐々に狭くなる傾斜路となる。当該傾斜路に侵入する高周波は、傾斜路壁面で反射を繰り返す度に反射角度が変わり入口方向に反転する。したがって、チョーク溝への高周波侵入量を低減できるので電波遮蔽性能を向上させることができる。反転する割合は、傾斜角度、凸部高さ、傾斜路幅、開口部周縁面と導体との隙間などにより定まる。また、扉が回動する場合に、扉開閉時の凸部と加熱室の内壁面との干渉を防止できる。
凸部の傾斜面に対向する加熱室内壁面を、傾斜面と一定の隙間となるよう傾斜させてもよい。ここで、「一定」とは「略一定」を含む。
上記構成により、特に扉が回動する場合に、扉開閉時の凸部と加熱室の内壁面との隙間および角度を安定に維持することができるので、扉開閉時の電波遮蔽性能が安定する。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本開示が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本開示の実施の形態1における扉を開けた状態での高周波加熱装置の斜視図である。図2は、本開示の実施の形態1における扉を閉めた状態の高周波加熱装置の縦断面図である。図3は、本開示の実施の形態1における高周波加熱装置の電波シール部を示す部分断面図である。図4は、本開示の実施の形態1における高周波加熱装置の電波シール部の部分断面斜視図である。図5は、本開示の実施の形態1における高周波加熱装置の電波漏洩特性図である。図6は、本開示の実施の形態1における高周波加熱装置の電波シール部の他の部分断面図である。図7は、本開示の実施の形態1における高周波加熱装置のさらに他の部分断面図である。
以後の説明では、加熱室3の開口部4が形成された側を高周波加熱装置1の前方側とし、加熱室3の奥側を高周波加熱装置1の後方側(奥側)とそれぞれ定義する。また、高周波加熱装置1を前方から見た高周波加熱装置1の右側を単に右側と称し、高周波加熱装置1を前方から見た高周波加熱装置1の左側を単に左側と称する。
図1に示されるように、代表的な高周波加熱装置である電子レンジ1は、前面が解放されている箱形の外箱2の内部に加熱室3を備えている。加熱室3には、代表的な被加熱物である食品が収納される。外箱2の前面には、開口部4を開閉する扉5が取付られている。扉5が閉じられた際に扉5と対向し、かつ、開口部4と外箱2との間の位置には、開口部周縁面6(以下、前板6ともいう)が配設されている。
図2に示されるように、加熱室3の外周には、外箱2との間に空間部が形成されている。加熱室3下側の空間部10には、高周波発生部11等の加熱制御用の電子部品が収容されている。食品の加熱手段の一つである高周波発生部11は、マグネトロン12、導波管13、回転アンテナ14等を備えている。
マグネトロン12より発生した高周波は、導波管13内を伝送されて加熱室3内に放射される。回転駆動される電波撹拌用の回転アンテナ14は、加熱室3に放射される高周波を加熱室3全体に拡散させる。これによって、高周波の定在波が固定されるのを防いで、食品の加熱ムラを抑える。マグネトロン12近傍には、主に高周波加熱時のマグネトロン12を冷却するためのファン15が配設されている。ファン15は、マグネトロン12に冷却風を送る。
加熱室3上側の空間部16には、食品の加熱手段の一つである上部ヒータ17が配設されている。加熱室3奥の裏側の空間部18には、食品の加熱手段の一つである奥部ヒータ19が配設されている。
なお、扉5の開閉の方向を上下方向としたが、扉5の開閉形態を限定するものではない。左右いずれかに扉開閉の支点を配置して横開きの扉としてもよいし、引出式の扉としてもよい。
次に、前板6に対向する位置に配設された電波シール部30の構成について、図3に基づいて説明する。図3は、扉5を閉めた状態における電子レンジ1の前方左側部の部分横断面図を示している。
図3において、電波シール部30は、前板6と対向する面に形成されている開孔31と、開孔31に対して加熱室3側に屈曲するチョーク溝32とを備えている。チョーク溝32は、凹状板金33(導体)と凸状板金34(導体)とが接合されて形成されている。凸状板金34には、両板金の接合部35近傍に加熱室3内部(加熱室3奥側)に突出する凸部36が配設されている。ここで、接合部35近傍とは、一例として、接合部35から30mm以内の範囲を意味する。そして、凸部36が接合部35から20mm以内の範囲に配設されていることがより好ましい。
また、凸状板金34の凸部36の裏面側空間74がチョーク溝32の一部を構成するように、凸部36の加熱室3中心側に両板金の接合部35を配置している。
扉5を閉めた状態において、凸部36は加熱室3の内壁面7と一定の隙間37を形成するように配置されている。チョーク溝32はその実効深さが、加熱室3に放射される高周波の波長の約1/4の寸法に設定されている。
そして、加熱室3内に放射される高周波は、隙間37、および、前板6と凸状板金34との隙間38により減衰しながら整えられ、開孔31よりチョーク溝32に入る。チョーク溝32で反射して戻る高周波は、チョーク溝32の開孔31で位相が反転するため、インピーダンスが無限大となる。これにより、高周波の漏洩が抑えられる。
また、凸部36と加熱室3の内壁面7との隙間37を高周波が伝播して減衰するので、前板6と凸状板金34との隙間38の伝搬長を短くできる。しかも、チョーク溝32が加熱室3側に屈曲していることで、その分、前板6に対して電波シール部30が対向する面積を減らすことができるので、加熱室3の内壁面7と外箱2との間の壁厚を大幅に小さくすることができる。
凹状板金33と前板6との間には、樹脂製のチョークカバー42が設けられている。チョークカバー42は、チョーク溝32内への異物の侵入を防止し、美観を向上している。
凸部36の加熱室3側には内面ガラス45が配置され、凸状板金34の中央に設けるパンチング穴(図示せず)から、熱気、異物、蒸気が侵入することを防止している。
凹状板金33は板金が4回折り曲げ加工されて形成されている。凸状板金34は凸部36が絞りによって成型されている。凹状板金33と凸状板金34とは、接合部35にてプロジェクション溶接で接合されている。
接合部35は、凸部36近傍かつ凸部36の加熱室3中心側に配置されることによって強度が向上している。特に、凸部36を箱形に成型することで、平板と比較すると凸状板金34の強度を飛躍的に高めることができる。したがって、接合部35に溶接による歪応力が発生しても、凸状板金34の反りや波打ちなどの変形を大幅に抑制できる。これにより、組立バラツキを抑え、美観を向上することができる。
凹状板金33の端部40と、凸状板金34の端部41には、図4に示されるように、一定間隔のスリット43とスリット44がそれぞれ設けられ、周期構造体が形成されている。これにより、高周波のチョーク溝32に沿った伝搬が抑制されて高周波の漏洩が一層抑制される。
次に、凸部36高さと電波遮蔽性能との関係について、図5を用いて説明する。図5は、横軸が凸部36高さ、縦軸が電波漏洩を表し、扉5の隙間毎の電波漏洩特性を示している。電波漏洩とは、電子レンジのマグネトロンが動作している時における、扉5と電子レンジ1本体との隙間から5cm離れた箇所の漏洩電波の電力密度を表している。電気用品安全法技術基準では、扉5を閉めている状態で1mW/cm以下、マグネトロンの発振停止装置が作動する直前の最大の位置まで扉5を開いた状態で5mW/cm以下にすることが規定されている。
図5に示される扉5の隙間1mmでの特性は扉5を閉めた状態での電波漏洩性能を意味し、この時の規定値1mW/cm以下は、凸部高さに関係なく規定値をクリアしている。ただし、凸部高さが低いと規定値からの余裕度が少ないため、余裕を考慮すると、凸部高さは2mm以上にすることが望ましい。
扉5の隙間3mmでの特性はマグネトロンが動作する最大位置まで扉5を開いた状態を意味し、この時の規定値5mW/cm以下をクリアする凸部高さは2mm以上となる。この場合、余裕を考慮すると、好ましい凸部高さは5mm以上となる。
以上のように、最低限の規定値をクリアする条件は、凸部高さを2mm以上とすることが望ましい。余裕をみるのであれば、凸部高さを5mm以上にすることが望ましい。
一方、凸部高さは高いほど電波漏洩量は少なくなるが、10mmを超えると扉5を閉めた時に、加熱室3内に収納する被加熱物や容器と干渉する可能性が高まる。また、扉5を開けた場合に段差が目立つので美観が損なわれる。したがって、凸部高さは10mm以下にするのが望ましい。
以上のことから、凸部高さを2mm以上10mm以下にすることによって、規定値をクリアする電波遮蔽性能が得られ、かつ、凸部36が加熱室3内部に収納される被加熱物と干渉することなく美観は損なわれない。
なお、本実施の形態では、凹状板金33と凸状板金34との2枚の板金を、接合部35で接合する構成としたが、構成する板金の枚数や形状、接合方法などを限定するものではない。例えば、図6に示すように、凸状板金50と凹状板金55との接合部53を凸部36の裏側に設けてもよい。
また、本開示は図3に示された構成に限定するものではなく、例えば図7に示すように、凹状板金60を6回折り曲げて、チョーク溝76が複数回折れ曲がった複雑な形状となるようにしてもよい。
また、この端部61の折り曲げ方向を反対方向に曲げてもよいし、端部61の折り曲げを無くしてもよい。当該構成によれば、電波遮蔽に必要な高周波伝播経路をより狭い空間で構成することができるので、電波シール部30をより小型化することができる。
本実施の形態1の構成では凸部36がチョーク溝32の共振空間となるので、空間の無駄がなく電波シール部を小型化できる。
また、チョーク溝32は開孔31に対して加熱室3側にだけ屈曲しているので、開孔31から外側(図6の左側)の寸法が最小限に抑えられる。したがって、前板6に対してチョーク溝32が対向する面積を極めて小さくできる。
さらに、接合部35を凸部36の加熱室3中心側に配置したので、接合部35を内部ガラス45の裏側に配置でき、溶接痕を隠すことができる。これにより、より美観を向上させることができる。
また、凹状板金33は、チョーク溝32が開放した形状であるので、プレスでの折り曲げ加工が1工程で形成することができる。したがって、作りやすく低コスト化が可能となる。
なお、本実施の形態では、凹状板金33の端部40の形状は、外側(加熱室3の反対側)を向いているが、この形状に限定するものではない。例えば、図8に示す凹状板金80の端部81のように内側(加熱室3側)に向いていてもよいし、これら端部折り曲げを無くしてもよい。
また、本実施の形態では、凸状板金34により扉5の一面を構成していて、扉5を閉じた状態において、凸状板金34が加熱室3の内壁の一部を形成しているがこれに限られない。図9に示すように、凹状板金83により扉5の一面を構成し、加熱室3の内壁としてもよい。そして、凸状板金84を接合部85で凹状板金83に接合してチョーク溝72を形成している。
(実施の形態2)
次に、本実施の形態2に係る高周波加熱装置における、電波シール部周辺の構成について、図面を用いて詳細に説明する。図10は、本開示の実施の形態2における高周波加熱装置の電波シール部を示す部分断面図である。図11は、本開示の実施の形態2における高周波加熱装置の電波シール部に伝搬する高周波の概念図である。なお、本実施の形態において、前述の実施の形態1と同様の構成や機能については、同じ符号を使い詳細な説明を省略する。また、本実施の形態における、高周波加熱装置全体の構成は、図1〜図7に示した電子レンジ1の構成と同様である。
実施の形態1との相違点は、図10に示すように、電波シール部90において、凸部91の加熱室3の内壁面7との凸部対向面92を加熱室3側に傾斜させている点にある。すなわち、加熱室3の内壁面7と凸部対向面92との間の隙間93をクサビ状に形成している。
クサビ状の隙間93に侵入してくる高周波は、図11の矢印に示すように侵入角度θが所定角度より大きい場合、加熱室3の内壁面7と凸部対向面92とで反射を繰り返す間に角度が偏向され、再び加熱室3に戻される。したがって、高周波が隙間93、および、前板6と凸状板金34との隙間38を伝搬して、高周波がチョーク溝32に到達する割合を減少させることができる。これにより、高周波の漏洩を更に減少することができる。
また、扉5を回動して開閉するための軸心を扉5内に配置すると、扉5開閉時における回動先端側(前開き扉であれば上辺)に位置する凸部91先端の軌跡は、加熱室3の内壁面7と前板6との接合部に近接するように描くことになる。組立バラツキ等による凸部91と加熱室3の内壁面7の干渉を避けるため、通常は加熱室3の内壁面7と凸部対向面92との隙間を大きくすることになる。本実施の形態では、凸部対向面92を加熱室3側に傾斜させているので、隙間93の容積を拡大することなく、凸部91と加熱室3の内壁面7との干渉を避けることができる。
(実施の形態3)
次に、本実施の形態3に係る高周波加熱装置における、電波シール部周辺の構成について図面を用いて詳細に説明する。図12は、本開示の実施の形態3における高周波加熱装置の電波シール部を示す部分断面図である。図13は、本開示の実施の形態3における凸部と加熱室の内壁面との相対形状を示す概念図である。なお、本実施の形態において、前述の実施の形態1および実施の形態2と同様の構成や機能については、同じ符号を使い、詳細な説明を省略する。また、本実施の形態における、高周波加熱装置全体の構成は、図1〜図9に示した電子レンジ1の構成と同様である。
実施の形態1および実施の形態2との相違点は、図12および図13に示すように、電波シール部90において、傾斜させた凸部対向面92に対向する加熱室3の内壁面7の端面94が、凸部対向面92と略一定の隙間95となるよう傾斜している点にある。
図13に示すように、寸法や取付のバラツキにより前板6の面に平行方向に凸部91と加熱室3の内壁面7との相対位置が変化しても、それぞれが干渉しないように所定の間隔Xが設けられている。凸部対向面92および端面94が略平行に傾斜しているので、隙間95の幅Hは、傾斜角度θに応じて間隔Xよりも小さくなる。このように隙間95の幅Hを狭くできるので、伝搬する高周波の減衰性を向上することができる。
以上のように、本開示の高周波加熱装置は、高周波加熱の単機能の電子レンジだけでなく、例えばオーブン機能やグリル機能を備えた電子レンジや、スチーム機能を備えた電子レンジにも利用でき、家庭用、業務用を問わず広く利用することができる。
1 電子レンジ(高周波加熱装置)
2 外箱
3 加熱室
4 開口部
5 扉
6 開口部周縁面(前板)
7 内壁面
11 高周波発生部
30,90 電波シール部
32,72,76 チョーク溝
33,55,60,80,83 凹状板金(導体)
34,50,84 凸状板金(導体)
35,53,85 接合部
36,91 凸部
74 裏面側空間
92 凸部対向面

Claims (4)

  1. 前面に開口部を有し被加熱物を収納する加熱室と、
    前記加熱室に高周波を供給して前記被加熱物を加熱する高周波発生部と、
    前記開口部を開閉自在に覆い、前記開口部の周縁面に対向する位置に電波シール部を有する扉と、を備える高周波加熱装置であって、
    前記電波シール部は、前記開口部の前記周縁面と対向する位置に形成されている開孔と、前記開孔に対して前記加熱室側に屈曲するチョーク溝とを備え、
    前記チョーク溝は、複数の導体が接合されて形成され、
    前記複数の導体は、前記複数の導体の接合部の近傍に前記加熱室奥側に突出する凸部を備える第1の導体を有し、
    前記凸部の裏面側空間は前記チョーク溝の一部を構成する、高周波加熱装置。
  2. 前記凸部の高さは2mm以上10mm以下である、請求項1に記載の高周波加熱装置。
  3. 前記凸部の加熱室の内壁面との対向面は、前記加熱室側に傾斜している傾斜面を有する、請求項1に記載の高周波加熱装置。
  4. 前記凸部の前記傾斜面に対向する前記加熱室の前記内壁面を、前記傾斜面と一定の隙間となるよう傾斜させる、請求項3に記載の高周波加熱装置。
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