JPWO2017069147A1 - 細胞処理装置 - Google Patents

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正博 瀧本
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Abstract

無菌状態とした内部で細胞を処理するためのアイソレータ3と、アイソレータ3の内部で細胞を処理する際に使用する物品や試薬の入った試薬容器等の物品をアイソレータ3内に搬入するためのパスボックス4とを備え、パスボックス4は、物品を外部から搬入して除染処理操作が行えるように開閉自在な開閉扉を有するクリーンベンチ室R1と、物品を、クリーンベンチ室R1から内部へ搬入可能で、かつ、内部からアイソレータ3内に搬入可能に構成され、除染機能を有する除染室R2と、を備えている。

Description

関連出願の相互参照
本願は、日本国特願2015−206192号に基づく優先権を主張し、引用によって本願明細書の記載に組込まれる。
本発明は、細胞を処理するためのアイソレータを備えた細胞処理装置に関する。
近年、人体の様々な部位の組織、細胞、受精卵等を用いて細胞培養を行い、これらを再生医療に使用することが実用化されている。細胞培養では、培養中に細胞が細菌等に汚染されないようにすることが重要である。そのため、内部が無菌状態に維持できる構成の筐体内で、細胞の培養を行えるようにした細胞処理装置が既に提案されている。
上記細胞処理装置は、筐体内に、内部を無菌状態とされて外部から操作者により操作されるグローブやスーツ等の装着具を有するアイソレータと、アイソレータに培養容器等の容器を搬入するためのパスボックスと、アイソレータの装着具の挿入口やパスボックスへ物品を搬入するための開閉扉を覆うための内部空間を形成するクリーンボックスと、クリーンボックスの入口側に該クリーンボックス内に外部と遮断した状態で細胞処理用の物品を搬入するためのエアロック室とを備えている(例えば、特許文献1)。
日本国特開2014−198079号公報(図2参照)
上記特許文献1の構成では、装置内に作業者が立ち入ってアイソレータの装着具でアイソレータ内の各種の容器を操作することができるように、大きなスペースを有するクリーンボックスを筐体内に設置しなければならない。しかも、作業者がクリーンボックス内に立ち入ることができるようにするためには、筐体の全室を除染できるように構成する必要がある。そのため、細胞処理装置全体が大型化してしまうという不都合があった。
そこで、本発明は、かかる事情に鑑み、大型化することを抑制できる細胞処理装置を提供することを課題とする。
本発明に係る細胞処理装置は、無菌状態に維持された内部空間を有し、該内部空間において細胞を処理するアイソレータと、該アイソレータの内部で細胞を処理する際に使用する物品を前記アイソレータの内部に搬入させるパスボックスとを備えた細胞処理装置であって、前記パスボックスは開閉扉を有し、該開閉扉を開いて形成される開口から搬入された前記物品に対し除染処理操作を行うクリーンベンチ室と、除染機能を有し、かつ内部空間を有する除染室であって、前記物品を前記クリーンベンチ室から搬入可能で、かつ前記アイソレータの内部に搬入可能とされた除染室と、を備えていることを特徴とする。
本発明に係る細胞処理装置では、前記アイソレータ及び除染室は、内部への給気を行う給気手段をそれぞれ備え、前記クリーンベンチ室は、前記除染室に前記物品を搬入するための開閉自在な除染室用開口を備え、前記除染室は、前記アイソレータに前記物品を搬入するための開閉自在なアイソレータ用開口を備え、開放状態の前記除染室用開口を介して前記除染室から前記クリーンベンチ室へ気流が流れ、又は、開放状態の前記アイソレータ用開口を介して前記アイソレータから前記除染室へ気流が流れるように構成されていてもよい。
本発明に係る細胞処理装置では、前記クリーンベンチ室は、前記除染室に前記物品を搬入するための開閉自在な除染室用開口を備え、前記除染室は、内部への給気及び外部への排気を行うための給排気手段と、前記アイソレータに前記物品を搬入するための開閉自在なアイソレータ用開口とを備え、前記アイソレータ用開口が閉じられ前記除染室用開口が開かれた状態において、前記除染室への給気が維持され、かつ、該除染室から外部への排気が停止される又は該除染室から外部への排気量が減少されることによって、該除染室への給気が前記除染室用開口を通って前記クリーンベンチ室に向けて流れるように構成されていてもよい。
本発明に係る細胞処理装置では、前記クリーンベンチ室は、前記除染室に前記物品を搬入するための開閉自在な除染室用開口を備え、前記除染室は、内部への給気及び外部への排気を行うための給排気手段と、前記アイソレータに前記物品を搬入するための開閉自在なアイソレータ用開口とを備え、前記アイソレータは、内部への給気及び外部への排気を行うための給排気手段を備え、前記除染室用開口が閉じられ前記アイソレータ用開口が開かれた状態で、前記アイソレータから外部への排気及び前記除染室への給気が停止される又は該アイソレータから外部への排気量及び該除染室への給気量が減少され、かつ、前記アイソレータへの給気及び前記除染室から外部への排気が維持されることによって、前記アイソレータへの給気が前記アイソレータ用開口を通って前記除染室に向けて流れるように構成されていてもよい。
本発明に係る細胞処理装置では、前記アイソレータ用開口及び除染室用開口の高さは、前記物品のうちの最大寸法の物品が通過できる高さに設定されていてもよい。
図1は本発明の培養細胞製品の製造装置の正面図である。 図2は同装置の平面図である。 図3は同装置を取出口側から見た図である。 図4はロボットアームで容器の蓋を開ける直前の状態を示す説明図である。 図5は図2におけるA−A線矢視図である。 図6は図2におけるB−B線断面図である。 図7は図2におけるC−C線断面図である。 図8はパスボックスの除染室に備える扉のスライド構造を示す平面図である。 図9は図8における矢印Dの方から見た矢視図である。 図10は図8における矢印Eの方から見た矢視図である。 図11aは容器を入れた包装袋を、クリーンベンチ室へ入れる前の空調の状態を示す説明図である。 図11bは容器を入れた包装袋を、クリーンベンチ室へ入れた状態を示す説明図である。 図12aはクリーンベンチ室内の、容器を入れた包装袋を、除染室に入れた状態を示す説明図である。 図12bは除染室に入れた包装袋から、2個の容器を取出した状態を示す説明図である。 図13aは除染室内の容器をアイソレータ内に入れた状態を示す説明図である。 図13bは、図13aの状態からアイソレータ用開口を閉じた状態を示す説明図である。
以下、本発明の細胞処理装置の一例である培養細胞製品の製造装置(以下、製造装置という)について説明する。尚、以下の説明における前後左右の説明は、左右に関しては図1及び図2に示された状態に対応しており、前後に関しては、図2における下方が「前方」に対応し、同上方が「後方」に対応する(方向は図2にも記載している)。
図1〜図3に、本実施形態の製造装置が示されている。この製造装置は、複数台のインキュベータ2と、横長状のアイソレータ3と、複数台のパスボックス4(図2では2台)とを備えている。インキュベータ2は、物品である細胞培養容器(以下において培養容器という)1を収容する。アイソレータ3は、内部を無菌状態に維持できインキュベータ2から送られた培養容器1を処理する。パスボックス4は、培養容器1にて培養された細胞を小分けして投入するために必要となる物品及び試薬の入った試薬容器を、アイソレータ3に搬入可能に構成されている。培養容器1として、例えば多層に細胞を培養することができるハイパーフラスコ(コーニングインターナショナル(株)製)が用いられている。各部は図1に概略的に示す制御装置Xによって制御される。制御装置Xは製造装置に一体に備えられていてもよいし、製造装置とは別体でケーブルや無線によって接続されたもの(例えばパーソナルコンピュータ)であってもよい。また、制御装置Xが製造装置に一体に備えられ、オペレータが操作する制御装置Xの操作部(例えばタブレット端末)だけを製造装置と別体にしてもよい。
インキュベータ2は、図1に示すように上下2段に積み重ねた状態で設けられている。インキュベータ2は、図2に示すようにアイソレータ3の左端1箇所とアイソレータ3の後側の左端部2箇所の合計3箇所に配置され、全部で6台設けられている。上段及び下段のインキュベータ2,2は同一構成である。各インキュベータ2は、ケーシング2A内に多数の培養容器1を収容可能なラック(図示せず)を備えている。ケーシング2Aは、一側面から培養容器1を出し入れすることができるように一側面を開放した箱型形状に形成されている。ケーシング2Aには、その一側面の開口を閉じる2枚の扉2B,2Cが開閉自在に取り付けられている。内側の扉2Cは透明な材料で構成されており、外側の扉2Bを開放するだけで、収容されている培養容器1の収容数や細胞の培養状態を内側の扉2Cで開口を閉じた状態で確認することができる。また、インキュベータ2は、その内部に、培養雰囲気を調整するための二酸化炭素ガスが供給されるように構成されている。また、インキュベータ2内のラックには培養容器1が収容されており、収容されている培養容器1は、図示していない送出し機構により、アイソレータ3内に設けている複数の載置台5上へ送り出されるように構成されている。載置台5は、インキュベータ2に対応して同数の6個配置されている。
前記のように、アイソレータ3は横長状(本実施形態では平面視長方形状)であって、アイソレータ3の短手側の側面(本実施形態では左側面)に1組(上下2台)のインキュベータ2が配置され、長手側の側面(本実施形態では後側面)に複数組(本実施形態では2組)のインキュベータ2が配置されている。この構成により、培養細胞数を減らすことなく製造装置の小型化が実現できる。
アイソレータ3は、観察部8と、処理部13と、取出口14とを備えている。観察部8は、インキュベータ2から取り出した培養容器1の増殖度合いを確認すべく、培養容器1を観察位置まで移動させるための2台の第1ロボットアーム6,7を備える。処理部13は、観察部8に連設されている。処理部13は、3台の第2ロボットアーム10,11,12を備える。第2ロボットアーム10,11,12は、観察部8で観察された培養容器1のうちの所定数の細胞を有する培養容器1内の細胞を、パスボックス4,4から搬入された物品である、多数の製品容器9(例えばバイアル瓶、図1の拡大図参照)に移し替える。取出口14は、処理部13で移し替えられ多数の製品容器9を取り出すための部分である。アイソレータ3の前後壁には、アイソレータ3内にオペレータがその手を入れて作業をすることができる多数の作業用グローブ(図示せず)を取り付けてなる。図2に示すように、5台のロボットアーム6,7,10,11,12は、アイソレータ3の長手方向に沿い、左右方向に延びる一直線上に配置されている。
左右方向基準で左側の第1ロボットアーム6は、アイソレータ3の短手側の側面(本実施形態では左側面)に位置する1組のインキュベータ2と、長手側の側面(本実施形態では後側面)に位置するうちで左側1組のインキュベータ2とに対応している。左側の第1のロボットアーム6は、これらインキュベータ2に収容される培養容器1を取り扱うことができる(各ロボットアームの届く範囲(平面視)を図2に二点鎖線の円で示している)。また、右側の第1ロボットアーム7は、アイソレータ3の長手側の側面に位置するうちで右側1組のインキュベータ2に対応している。右側の第1のロボットアーム7は、このインキュベータ2に収容される培養容器1を取り扱うことができる。
左右方向基準で左側の第2ロボットアーム10及び中側の第2ロボットアーム11は、アイソレータ3の長手側の側面(本実施形態では後側面)に位置するうちで左側のパスボックス4に対応している。左側の第2ロボットアーム10及び中側の第2ロボットアーム11は、このパスボックス4に収容される(または収容されていた)物品及び試薬の入った試薬容器を取り扱うことができる。
右側の第2ロボットアーム12は、アイソレータ3の長手側の側面(本実施形態では後側面)に位置するうちで右側のパスボックス4と、製品容器9の搬出用のボックス22とに対応している。右側の第2ロボットアーム12は、このパスボックス4に収容される(または収容されていた)物品及び試薬が入った試薬容器、ボックス22に収容される製品容器9を取り扱うことができる。
図2に二点鎖線で描かれた円の重なりで示されるように、5台のロボットアーム6,7,10,11,12は、相互に物品の受け渡しが可能な位置関係に配置されている。
このように、アイソレータ3内に各ロボットアーム6,7,10,11,12が位置することにより、各ロボットアーム6,7,10,11,12は、インキュベータ2、アイソレータ3、パスボックス4、ボックス22の各々に対して、目的に適した動作が可能である。このため本実施形態の製造装置によれば、作業効率を向上させられ、培養細胞製品を大量生産することが可能である。
第1ロボットアーム6,7及び第2ロボットアーム10,11,12の構成は同一である。このため、左端に位置する第1ロボットアーム6についての説明を、第1ロボットアーム7及び第2ロボットアーム10,11,12の説明に兼用する。第1ロボットアーム6は、多関節型のロボットアームからなる。第1ロボットアーム6は、アイソレータ3のベース部材15に固定される固定部6Aと、固定部6Aの先端部に縦軸回りで回動自在なベース部6Bと、このベース部6Bの先端部に横軸回りで揺動自在な第1アーム6Cと、第1アーム6Cの先端部に横軸回りで揺動自在な第2アーム6Dと、第2アーム6Dの先端部に横軸回りで揺動自在な第3アーム6Eと、第3アーム6Eの先端に対向して取り付けられた一対の把持部6F,6Fとを備えている。一対の把持部6F,6Fは、接近及び離間可能に構成されている。多関節型の第1ロボットアーム6,7は、インキュベータ2から送り出された培養容器1を一対の把持部6F,6Fで掴んで(図1参照)観察位置にある顕微鏡16まで移動させることができる。第2ロボットアーム10,11,12は、前記培養容器1の他、図1に示す遠沈管17、調合タンク18等を掴んで各種処理を行うことができるよう構成されている。
顕微鏡16は、2台の第1ロボットアーム6,7の間の観察位置に配置されている。顕微鏡16がこのような位置に配置されることによって、左側の第1ロボットアーム6で培養容器1を顕微鏡16まで移動させて細胞を観察し、観察した結果、所定数の細胞を有すると判断された培養容器1を、右側の第1ロボットアーム7で掴んで処理部13側へ迅速に移動させることができる。左側の第1ロボットアーム6が、主として顕微鏡16まで培養容器1を移動させる作業を行い、右側の第1ロボットアーム7が、所定数の細胞を有すると判断した培養容器1を処理部13側へ移動させる。第1ロボットアーム6,7がこのように動作することによって、作業の迅速化を図ることができる。所定数の細胞を有しているか否かは、製造装置のオペレータ(人)が目視にて細胞数を数えることによって判断してもよいし、カメラで撮像した画像を制御装置により解析させて細胞数を算出し、その算出した細胞数によって制御装置が判断してもよい。尚、右側の第1ロボットアーム7に対向位置するインキュベータ2から送り出される培養容器1は、右側の第1ロボットアーム7で掴まれて顕微鏡16まで移動させられる。また、処理部13にも顕微鏡25が設置されている。この顕微鏡25で観察するものは、右端の第2ロボットアーム12が掴んで移動させる。
観察後の培養容器1は、右側の第1ロボットアーム7から処理部13の左端に配置された第2ロボットアーム10に直接渡すだけでなく、例えば第2ロボットアーム10が処理作業中である場合に、搬送装置19によって処理部13の左端の第2ロボットアーム10又は処理部13の左右中央に配置された第2ロボットアーム11が把持できる位置まで搬送される。この搬送装置19は、アイソレータ3の前側壁に沿って設けられ、アイソレータ3の観察部8の右端部から処理部13の左右中央部まで搬送することができる搬送長さに設定されている。従って、右側の第1ロボットアーム7により観察後の培養容器1が搬送装置19の搬送始端部に渡されると、培養容器1は、搬送装置19により、2台の第2ロボットアーム10又は11に把持される位置まで搬送される。
この搬送装置19は、観察部8に位置する少なくとも1台のロボットアーム(本実施形態では第1ロボットアーム7)と処理部13に位置する複数のロボットアーム(本実施形態では2台の第2ロボットアーム10,11)とに対応して設けられる。第1ロボットアーム7は第2ロボットアーム10に対して直接物品の受け渡しが可能である。そして搬送装置19は、直接物品の受け渡しができない第1ロボットアーム7と第3ロボットアーム11とに対して物品の受け渡しを可能とする。このため、第2ロボットアーム10が作動中で、第1ロボットアーム7から第2ロボットアーム10を介して第3ロボットアーム11に物品の受け渡しが不可能な場合でも、第1ロボットアーム7から搬送装置19を介して第3ロボットアーム11に物品の受け渡しが可能である。このことから、アイソレータ3内で並行して(複数ルートで)物品を搬送できる。よって、アイソレータ3内での作業効率を向上できるので生産性を向上できる。
処理部13には、3台の第2ロボットアーム10,11,12が同一間隔で配置され、その間隔は、2台の第1ロボットアーム6,7同士の間隔よりも小さい間隔に設定して、第2ロボットアーム10,11又は11,12同士で行う各種の処理スピードが速くなるようにしている。図4に示すように、各第2ロボットアーム10,11,12の近傍位置でかつ各第2ロボットアーム10,11,12よりも下方位置に、移動不能な固定型の補助アーム20が設置されている。補助アーム20は、固定部材21に固定された固定部20Aと、固定部20Aに接近及び離間可能に取り付けられた一対の把持部20B,20B(図4では手前しか図示していない)とを備えている。図4では、例えば、調合タンク18の上端部を第2ロボットアーム10,11,12で掴んでから、補助アーム20の一対の把持部20B,20Bで掴める位置まで移動して補助アーム20の一対の把持部20B,20Bで調合タンク18の下端部を掴むことになる。このようにすれば、一台の第2ロボットアーム10,11,12で、調合タンク18の蓋18Aを開けたり閉じたりすることができる。また、第2ロボットアーム10,11,12には、複数種の容器に備える回転式の蓋を開閉するためのプログラムが記憶されており、第2ロボットアーム10,11,12で、複数種の容器が備える回転式の蓋を開閉することができるので、同一種類の容器にしなくても済み、培養細胞製品の製造装置を容易に実現することができる。尚、第1ロボットアーム6,7においても前記プログラムを記憶しておいてもよい。
処理部13の後側壁には、2つのパスボックス4,4が連設されている。一方(左側)のパスボックス4は、左端に位置する第2ロボットアーム10と中央に位置する第2ロボットアーム11との間から物品が搬入されるように配置されている。物品は、製品容器9、培養容器1、遠沈管17を含む複数種の容器や薬剤を入れた容器である調合タンク18等である。他方(右側)のパスボックス4は、右端に位置する第2ロボットアーム12へ前記物品が搬入されるように配置されている。
前記のようにアイソレータ3は横長状であって、アイソレータ3の長手側の側面(本実施形態では後側面)に複数(本実施形態では2つ)のパスボックス4が位置する。この構成により、アイソレータ3に搬入すべき物品量を制限することなく製造装置を小型化できる。
取出口14の開口は、右端に位置する第2ロボットアーム12が容易に入り込むことができる程度の大きさに構成されている。取出口14には、開閉自在な電動シャッター(図示せず)が設けられるとともに、取出口14からアイソレータ3の外部へ移動された製品容器9を一旦置いておくための空間を形成するためのボックス22が連設されている。
処理部13は、第1移し替え処理手段と、分離処理手段と、第2移し替え手段とを備えている。第1移し替え処理手段では、第2ロボットアーム10が前記第1ロボットアーム7から受け取った培養容器1に収容されている細胞含有液体を遠沈管17に移し替える。分離処理手段では、第2ロボットアーム10が遠沈管17を遠心分離機26にかけて細胞と液体とを分離させる。第2移し替え手段では、第2ロボットアーム10が分離した液体の少なくとも一部を遠沈管17から取り除いてから遠沈管17に保存液(凍結保存液)を投入した状態で遠沈管17内の所定数の細胞を多数の製品容器9に移し替える。尚、本実施形態の説明における「細胞含有液体」は、単に「細胞を含有する液体」を意味しており、特定の状態の液体に限定されない。
処理部13は、第1ロボットアーム7がインキュベータ2から取り出した培養容器1内の培地を交換する培地交換処理手段を備える。培地交換処理手段は、第2ロボットアーム10が第1ロボットアーム7から受け取った培養容器1の蓋を開放して培養容器1内の培地を廃棄し、新たな培地を細胞培養容器1内に供給してから、蓋をして第1ロボットアーム7に戻すように構成されている。
前記のような構成を備えている処理部13は、凍結している細胞を起眠して播種するための第1処理、細胞を回収して多数の培養容器に播種する第2処理(継代処理)、継代処理されて培養された培養容器の細胞を回収し回収した細胞を小分けして製品容器9に移し替えて取出口14から搬出する第3処理を行えるよう構成されている。
観察部8の処理部13寄りの位置には、前述の処理中に不要になった細胞培養容器1の他、遠沈管17や調合タンク18等の大物の廃棄物を廃棄するための大物用廃棄部23を備えている。また、処理部13のボックス22寄りの位置には、不要になったピペットチップ(ピペットに取り付けられる吸い口、図示せず)等の小物の廃棄物を廃棄するための小物用廃棄部24を備えている。
2つのパスボックス4の構成は同一である。各パスボックス4は、外部から容器を搬入するためのクリーンベンチ室R1を構成する第1ボックス27と、クリーンベンチ室R1からアイソレータ3へ容器を搬入するための除染室R2を構成する第2ボックス28とを備えている。図5に示すように、第2ボックス28,28(図5では一方のみ図示)の対向する内側面のそれぞれは、除染室R2内に手を入れて作業をすることができる多数(図では4つ)のグローブポートG1,G1,G2,G2を備えている。尚、図示していないが、各第1ボックス27及び各第2ボックス28の上側空間に、内部に搬入した物品を一時的に置いて置くための棚を設置しておけば、クリーンベンチ室R1から除染室R2への搬入及び除染室R2からアイソレータ3への容器の搬入を効率よく行うことができる。また、図示していないが、アイソレータ3内で使用する洗浄液等をアイソレータ3内へ送るための配管やアイソレータ3内で使用した洗浄液を排出するための配管類がパスボックス4内に配置されている。
図11aに示すように、クリーンベンチ室R1は、内部への給気を行う給気ファンから構成される第1給気手段29を備えている。除染室R2は、内部への給気を行う給気ファンから構成される第2給気手段30及び外部への排気を行う排気ファンから構成される第2排気手段31を備えている。アイソレータ3は、内部への給気を行う給気ファンから構成される第3給気手段32及び外部への排気を行う排気ファンから構成される第3排気手段33を備えている。また、アイソレータ3及び除染室R2には、過酸化水素ガス発生装置(図示せず)から過酸化水素ガスが供給できるよう構成されている。ここでは、過酸化水素ガスを示しているが、オゾン、二酸化塩素ガス、酸化エチレンガスなどであってもよい。
図5に示すように、2つのクリーンベンチ室R1,R1の対向する横一側に、上下方向にスライド可能なスライド式の開閉自在な開閉扉としてのシャッター34(図では一方のみ図示している)が設けられている。シャッター34は、その上下動によって、下方に形成される開口34Kの開き度合いを変更できるよう構成されている。ここでは、開口34Kは、シャッター34を全開にしたときの面積に対して略1/4程度の大きさに設定されている。クリーンベンチ室R1の外部から、容器が人手によって開口34Kに通され、クリーンベンチ室R1内へ搬入されて、除染できない容器が除染室R2内でアルコール除染されることによって、除染処理が行なわれる。従って、除染室R2で除染処理できる容器は、クリーンベンチ室R1では、除染処理を行うことなく、除染室R2に搬入されて除染処理される。クリーンベンチ室R1で作業を行うための空間は、最大の大きさを有する容器の除染処理を行うことができる大きさであれば、十分である。尚、図11〜図13では、空気の流れを描けるように、開口34Kの形成位置を、クリーンベンチ室R1,R1の対向する横一側ではなくて、パスボックス4の長手方向一端(図では右端)側に形成している。
図7及び図11a,図11bに示すように、クリーンベンチ室R1は、除染室R2に容器を搬入するための開閉自在な除染室用開口35Aを備えている。この除染室用開口35Aは、エアシリンダ36で第1蓋体35を上下動することによって、除染室用開口35Aを開閉することができる。第1蓋体35は、略正方形状の板状部材からなり、第2ボックス28の側壁28Aに上下動可能に図示していないガイド機構により支持されている。また、エアシリンダ36のシリンダチューブ36Bの基端部が上向きとなる状態で第2ボックス28の側壁28Aに固定され、かつ、エアシリンダ36のピストンロッド36Aの先端が下向きとなる状態で第1蓋体35の下端部に連結されている。エアシリンダ36のピストンロッド36Aを短縮作動させて第1蓋体35を上方へスライドさせることで、除染室用開口35Aが開放状態とされ(図7の2点鎖線参照)、短縮状態のエアシリンダ36のピストンロッド36Aを伸長作動させて上方にスライドしている第1蓋体35を下方へスライドさせることで、除染室用開口35Aが閉じ状態とされる(図7の実線参照)。
図6及び図11a,図11bに示すように、除染室R2は、クリーンベンチ室R1から搬入された容器をアイソレータ3に搬入するための開閉自在なアイソレータ用開口37Aを備えている。アイソレータ用開口37Aは、第2蓋体37で覆われており、第2蓋体37を横方向にスライドすることによって、アイソレータ用開口37Aを開閉することができる。第2蓋体37は、略正方形状の板状部材からなり、スライド方向両端部に開閉操作用の左右一対の取っ手37H,37Hを備える。第2蓋体37は、上下端を上下一対のガイドレール38,39により支持させながら、横方向に移動させることができるよう構成されている。詳述すれば、図8〜図10に示すように、上側のガイドレール38及び下側のガイドレール39は、上下方向で対向するように配置され、除染室R2を構成する第2ボックス28の隣り合う2つの側壁28B,28Cに固定されるL字状部材から構成されている。上側のガイドレール38は、2つの側壁28B,28Cに固定される4個(図11では3個のみ図示)のブラケット40に固定される天板部38Aと、天板部38Aの幅方向両端から下方に垂下する一対の縦板部38B,38Bと、これら一対の縦板部38B,38Bの下端から互いに接近する側に延びる一対の水平板部38C,38Cとから構成されている。この上側のガイドレール38に移動自在に内設される一対の移動体41,41に、第2蓋体37の上端が連結されている。各移動体41は、一対の水平板部38C,38C上に載置され横軸42を介して連結される一対のベアリング43,43と、横軸42が貫通するとともにベアリング43,43間の間隔を保持するための間隔保持部材44と、間隔保持部材44に上下軸芯回りで回転自在に貫通して取り付けられるピン45とを備えている。各移動体41は、第2蓋体37の上端にビス止めされた逆L字状の上側枠体46を、前記ピン45を介して間隔保持部材44に締め付け固定されている。従って、第2蓋体37は、一対のベアリング43,43の回転で上側のガイドレール38に沿ってスムーズに移動しながら、ピン45の軸芯回りに回転することで、上側のガイドレール38の湾曲部を通過する際に拗れることなくスムーズに向きが変更できる。下側のガイドレール39は、上端を開放した略U字状に構成され、下側のガイドレール39には、縦軸回りで回動可能な左右一対のローラ47,47が内設されている。これら左右一対のローラ47,47は、第2蓋体37の下端にビス止めされたL字状の下側枠体48に縦軸回りに回動自在に連結されている。従って、第2蓋体37は、左右一対のローラ47,47の回転で下側のガイドレール39に沿ってスムーズに移動することによって、下側のガイドレール39の湾曲部を通過する際に拗れることなくスムーズに向きが変更できる。図10では、アイソレータ用開口37Aを閉じた位置の第2蓋体37が実線で示され、アイソレータ用開口37Aを開放した位置の第2蓋体37が2点鎖線で示されている。
図9に示す符合49は、第2蓋体37が閉塞位置に位置した時に当接するストッパー部材を表し、また符合50は、第2蓋体37が開放位置に位置した時に当接するストッパー部材を表している。
容器51が前記のように構成されたパスボックス4を通され、アイソレータ3内に搬入される手順について説明する。ここでは、容器51が、包装袋52に収容されており、容器51を収容した包装袋52がパスボックス4に入れられた後、容器51が包装袋52から取り出され、その取り出された容器51がアイソレータ3内に搬入される。包装袋52の搬入の直前の状態が図12aに示されている。具体的には、第1蓋体35及び第2蓋体37が閉塞位置にあり、アイソレータ3内では、第3給気手段33による給気と第3排気手段33による排気が行われている。除染室R2内も同様に、第2給気手段30による給気と第2排気手段31による排気が行われている。クリーンベンチ室R1内は、第1給気手段29による給気のみが行われている。クリーンベンチ室R1内に給気されたクリーンな空気は、開口34K(前述したように図6の開口34Kと形成箇所が異なっている)から外部に排出され、外気がクリーンベンチ室R1内に入り込まないようにされている。尚、図12a以外の図では、給気手段29,30,32及び排気手段31,33の記載は省略されている。
図12aの状態から、図12bに示すように、作業者は、容器を収容した包装袋52を、開口34Kに通してクリーンベンチ室R1内に搬入する。この搬入後、作業者は、包装袋52を開口34Kに通し、包装袋52の外面をアルコールが塗布された布で拭き取ってアルコール除染する。次に作業者は、除染室R2から外部への排気を停止させる又は除染室R2から外部への排気量を通常の排気運転時の排気量よりも減少させてから、図示していないスイッチを押すことによって、第1蓋体35を開放位置に位置させる。このとき、除染室R2への給気が除染室用開口35Aを通ってクリーンベンチ室R1に向けて流れるので、クリーンベンチ室R1内の空気(汚染物)が除染室R2へ入り込むことがない。この状態において作業者は、クリーンベンチ室R1内の包装袋52を除染室用開口35Aに通して除染室R2に搬入する(図13a参照)。搬入後に作業者は、第1蓋体35を閉塞位置に位置させてから、停止していた排気を再開する又は減少させていた排気量を減少させる前の通常の排気運転時の排気量まで戻す。続いて作業者は、包装袋52から2個の容器51,51を取り出す(図13b参照)。2個の容器51,51は、包装袋52内に無菌状態で包装されているため、包装袋52から取り出しても、無菌状態である。次に作業者は、アイソレータ3から外部への排気を停止させる又はアイソレータ3から外部への排気量を通常の排気運転時の排気量よりも減少させるとともに、除染室R2への給気を停止させる又は除染室R2への給気量を通常の給気運転時の給気量よりも減少させる。この状態で作業者は、第2蓋体37の取っ手37Hを掴んで横方向にスライドさせて開放位置に操作する。このとき、上記のように給排気を制御することによって、アイソレータ3への給気がアイソレータ用開口37Aを通り、除染室R2に向けて流れて除染室R2外へ排気されるようになっており、除染室R2内の空気(汚染物)がアイソレータ3内に入り込むことがないようにされている。この状態において、作業者は無菌状態を維持した状態の2個の容器51,51を、アイソレータ用開口37Aを通してアイソレータ3内へ搬入する(図13a参照)。搬入終了後、作業者は第2蓋体37の取っ手37Hを掴んで横方向にスライドさせて閉塞位置に操作する。この後、作業者は、アイソレータ3からの排気及び除染室R2への給気を再開させる又は減少させていたアイソレータ3から外部への排気量及び除染室R2への給気量を減少させる前の通常運転時の排気量及び給気量まで戻して作業を終了する。尚、排気量及び給気量を増減(変更)させるには、排気ファン及び給気ファンのモータの回転数を変動させる、又は風量調整用のダンパーの開度を調整することが考えられる。
アイソレータ用開口37A及び除染室用開口35Aは、最大寸法を有する容器、ここでは細胞を培養することができるハイパーフラスコ(コーニングインターナショナル(株)製)を通過させることのできる高さに設定されている。尚、クリーンベンチ室R1の開口34Kの高さも同様に、最大寸法を有する容器、ここでは細胞を培養することができるハイパーフラスコ(コーニングインターナショナル(株)製)が通過できる高さに設定されている。このように設定することによって、扱われる全ての種類の容器(物品)を搬入することができながらも、開口の大きさを必要最小限に抑えることで、気流の流れを所望通りに制御することができ、汚染等のトラブル発生をより一層確実に回避することができる。
尚、本発明に係る細胞処理装置は、上記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
前記実施形態では、観察部8に2台のロボットアーム6,7が設けられ、処理部13に3台のロボットアーム10,11,12が設けられた場合を例示した。しかしながら、観察部8に少なくとも1台のロボットアームが設けられ、処理部13にも少なくとも1台のロボットアームが設けられた構成であっても、本発明に適用させることができる。
前記実施形態では、アイソレータ3は横長状に形成された場合を例示したが、正方形状や円形状に形成してもよく、屈曲した形状であってもよい。
前記実施形態では、第1蓋体35は上下方向に移動させる構成とされ、第2蓋体37は横方向に移動させる構成を例示した。しかしながら、第1蓋体35及び第2蓋体37の移動方向は、どのような方向に設定されていてもよい。
前記実施形態では、細胞を培養し、培養した細胞を小分けして製品化するための培養細胞製品の製造装置を示した。しかしながら本発明は、細胞の培養のみを行う細胞培養装置にも適用可能であり、培養された細胞を小分けして製品化する製品製造装置にも適用可能である。
前記実施形態では、2つのパスボックス4,4が設けられた場合を例示した。しかしながら本発明は、1つのパスボックス又は3つ以上のパスボックスを設けた場合にも適用できる。
前記実施形態では、アイソレータ3及び除染室2のそれぞれに、給排気手段が設けられた場合を例示した。しかしながら本発明は、給気を行う給気手段のみを備えている場合にも適用できる。
前記実施形態に関する構成と作用につき、以下にまとめて記載する。前記実施形態に係る細胞処理装置は、無菌状態に維持された内部において細胞を処理するアイソレータ3と、該アイソレータ3の内部で細胞を処理する際に使用する物品を前記アイソレータ3の内部に搬入させるパスボック4,4とを備え、前記パスボック4,4はシャッター34を有し、該シャッター34を開いて形成される開口34Kから搬入された前記物品に対し除染処理操作を行うクリーンベンチ室R1と、除染機能を有し、前記物品を前記クリーンベンチ室R1から内部に搬入可能で、かつ前記アイソレータ3の内部に搬入可能とされた除染室R2とを備えたことを特徴とする。
かかる構成によれば、開閉自在なシャッター34を開けてクリーンベンチ室R1に外部から物品を搬入し、外部から除染処理操作する。このように外部から除染処理操作が行える程度の空間を有するクリーンベンチ室R1で除染室R2へ搬入する前の物品を除染処理することによって、装置の大型化を抑制しながら、外部から持ち込まれた物品をクリーンな環境の下で除染処理することができる。クリーンベンチ室R1で除染処理された物品を除染室R2に一旦搬入することによって、除染状態が維持された状態でアイソレータ3内に物品を搬入することができる。これにより、アイソレータ3内が汚染されることを抑制することができる。
前記実施形態に係る細胞処理装置では、前記アイソレータ3はその内部への給気を行う給気手段32を備え、除染室R2は、その内部への給気を行う給気手段30を備え、前記クリーンベンチ室R1は、前記除染室R2に前記物品を搬入するための開閉自在な除染室用開口35Aを備え、前記除染室R2は、前記アイソレータ3に前記物品を搬入するための開閉自在なアイソレータ用開口37Aを備え、開放状態の前記除染室用開口35Aを介して前記除染室R2から前記クリーンベンチ室R1へ気流が流れ、又は、開放状態の前記アイソレータ用開口37Aを介して前記アイソレータ3から前記除染室R2へ気流が流れるように構成されていてもよい。
かかる構成によれば、クリーンベンチ室R1内の物品を、除染室用開口35Aから除染室R2内へ搬入する際には、除染室用開口35Aを介して除染室R2からクリーンベンチ室R1へ気流が流れるため、クリーンベンチ室R1から除染室R2へ汚染物が侵入するのを効果的に抑えつつ物品を搬入できる。また、クリーンベンチ室R1から搬入された除染室R2内の物品を、アイソレータ用開口37Aからアイソレータ3内へ搬入する際には、気流がアイソレータ用開口37Aを介してアイソレータ3から除染室R2へ流れるため、除染室R2からアイソレータ3へ汚染物が侵入するのを効果的に抑えつつ、物品を搬入できる。
前記実施形態に係る細胞処理装置では、前記クリーンベンチ室R1は、前記除染室R2に前記物品を搬入するための開閉自在な除染室用開口35Aを備え、前記除染室R2は、内部への給気及び外部への排気を行うための給排気手段30、31(給気手段30、排気手段31)と、前記アイソレータ3に前記物品を搬入するための開閉自在なアイソレータ用開口37Aとを備え、前記アイソレータ用開口37Aが閉じられ前記除染室用開口35Aが開かれた状態において、前記除染室R2への給気が維持され、かつ、該除染室R2から外部への排気が停止される又は該除染室R2から外部への排気量が減少されることによって、該除染室R2への給気が前記除染室用開口35Aを通って前記クリーンベンチ室R1に向けて流れるように構成されていてもよい。
かかる構成によれば、除染室R2への給気が除染室用開口35Aを通ってクリーンベンチ室R1に向けて流れるように構成されているので、クリーンベンチ室R1内の汚染物が除染室R2へ入り込むことを抑制できる。よって、例えば、物品がクリーンベンチ室R1から除染室R2へ搬入される際に、クリーンベンチ室R1内からの汚染物によって除染室R2内が汚染されることを抑制できる。
前記実施形態に係る細胞処理装置では、前記クリーンベンチ室R1は、前記除染室R2に前記物品を搬入するための開閉自在な除染室用開口35Aを備え、前記除染室R2は、内部への給気及び外部への排気を行うための給排気手段30、31(給気手段30、排気手段31)と、前記アイソレータ3に前記物品を搬入するための開閉自在なアイソレータ用開口37Aとを備え、前記アイソレータ3は、内部への給気及び外部への排気を行うための給排気手段32、33(給気手段32、排気手段33)を備え、前記除染室用開口35Aが閉じられ前記アイソレータ用開口37Aが開かれた状態で、前記アイソレータ3から外部への排気及び前記除染室R2への給気が停止される又は該アイソレータ3から外部への排気量及び該除染室R2への給気量が減少され、かつ、前記アイソレータ3への給気及び前記除染室R2から外部への排気が維持されることによって、前記アイソレータ3への給気が前記アイソレータ用開口37Aを通って前記除染室R2に向けて流れるように構成されていてもよい。
かかる構成によれば、アイソレータ3への給気がアイソレータ用開口37Aを通って除染室R2に向けて流れるので、除染室R2内の汚染物がアイソレータ3へ入り込むことを抑制することができる。よって、例えば、除染室R2からアイソレータ3へ物品を搬入する際に、除染室R2内からの汚染物によってアイソレータ3内が汚染されることを抑制することができる。
前記実施形態に係る細胞処理装置では、前記アイソレータ用開口37A及び除染室用開口35Aの高さは、前記物品のうちの最大寸法の物品を通過させられる高さに設定されていてもよい。
かかる構成のように、アイソレータ用開口37A及び除染室用開口35Aの高さが、物品のうちの最大寸法の物品を通過できる高さに設定されていれば、全ての物品を搬入することができながらも、開口を必要最小限に抑えることで、気流の流れを所望通りに制御することができ、汚染等のトラブル発生をより一層確実に回避することができる。
1…培養容器、2…インキュベータ、2A…ケーシング、2B,2C…扉、3…アイソレータ、4…パスボックス、5…載置台、6,7…第1ロボットアーム、6A…固定部、6B…ベース部、6C…第1アーム、6D…第2アーム、6E…第3アーム、6F…把持部、8…観察部、9…製品容器、10,11,12…第2ロボットアーム、13…処理部、14…取出口、15…ベース部材、16…顕微鏡、17…遠沈管、18…調合タンク、18A…蓋、19…搬送装置、20…補助アーム、20A…固定部、20B…把持部、21…固定部材、22…ボックス、23…大物用廃棄部、24…小物用廃棄部、25…顕微鏡、26…遠心分離機、27…第1ボックス、28…第2ボックス、28A,28B,28C…側壁、29…第1給気手段、30…第2給気手段、31…第2排気手段、32…第3給気手段、33…排気手段、34…シャッター、34K…開口、35…第1蓋体、35A…除染室用開口、36…エアシリンダ、36A…ピストンロッド、36B…シリンダチューブ、37…第2蓋体、37A…アイソレータ用開口、37H…取っ手、38,39…ガイドレール、38A…天板部、38B…縦板部、38C…水平板部、40…ブラケット、41…移動体、42…横軸、43…ベアリング、44…間隔保持部材、45…ピン、46…上側枠体、47…ローラ、48…下側枠体、49,50…ストッパー部材、51…容器、52…包装袋、G1,G1,G2,G2…グローブポート、R1…クリーンベンチ室、R2…除染室

Claims (5)

  1. 無菌状態に維持された内部空間を有し、該内部空間において細胞を処理するアイソレータと、該アイソレータの内部で細胞を処理する際に使用する物品を前記アイソレータの内部に搬入させるパスボックスとを備えた細胞処理装置であって、
    前記パスボックスは開閉扉を有し、該開閉扉を開いて形成される開口から搬入された前記物品に対し除染処理操作を行うクリーンベンチ室と、
    除染機能を有し、かつ内部空間を有する除染室であって、該内部空間へ前記物品を前記クリーンベンチ室から内部へ搬入可能で、かつ前記アイソレータの内部に搬入可能とされた除染室と、を備えていることを特徴とする細胞処理装置。
  2. 前記アイソレータ及び除染室は、内部への給気を行う給気手段をそれぞれ備え、
    前記クリーンベンチ室は、前記除染室に前記物品を搬入するための開閉自在な除染室用開口を備え、
    前記除染室は、前記アイソレータに前記物品を搬入するための開閉自在なアイソレータ用開口を備え、
    開放状態の前記除染室用開口を介して前記除染室から前記クリーンベンチ室へ気流が流れ、又は、開放状態の前記アイソレータ用開口を介して前記アイソレータから前記除染室へ気流が流れるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の細胞処理装置。
  3. 前記クリーンベンチ室は、前記除染室に前記物品を搬入するための開閉自在な除染室用開口を備え、前記除染室は、内部への給気及び外部への排気を行うための給排気手段と、前記アイソレータに前記物品を搬入するための開閉自在なアイソレータ用開口とを備え、前記アイソレータ用開口が閉じられ前記除染室用開口が開かれた状態において、前記除染室への給気が維持され、かつ、該除染室から外部への排気が停止される又は該除染室から外部への排気量が減少されることによって、該除染室への給気が前記除染室用開口を通って前記クリーンベンチ室に向けて流れるように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の細胞処理装置。
  4. 前記クリーンベンチ室は、前記除染室に前記物品を搬入するための開閉自在な除染室用開口を備え、前記除染室は、内部への給気及び外部への排気を行うための給排気手段と、前記アイソレータに前記物品を搬入するための開閉自在なアイソレータ用開口とを備え、前記アイソレータは、内部への給気及び外部への排気を行うための給排気手段を備え、前記除染室用開口が閉じられ前記アイソレータ用開口が開かれた状態で、前記アイソレータから外部への排気及び前記除染室への給気が停止される又は該アイソレータから外部への排気量及び該除染室への給気量が減少され、かつ、前記アイソレータへの給気及び前記除染室から外部への排気が維持されることによって、前記アイソレータへの給気が前記アイソレータ用開口を通って前記除染室に向けて流れるように構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の細胞処理装置。
  5. 前記アイソレータ用開口及び除染室用開口の高さは、前記物品のうちの最大寸法の物品が通過できる高さに設定されていることを特徴とする請求項2〜4のうちのいずれか1項に記載の細胞処理装置。
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