JPWO2017057300A1 - エアバッグ用織物およびエアバッグ - Google Patents

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Abstract

合成繊維からなる織物であって、引張強度が経緯共に600N/cm以上であり、20kPa差圧下における通気量が、1.0L/cm2・min以下であり、織物を1.0%伸長状態から3.0%伸長状態まで追加で伸長させる際に必要な応力が、経緯平均で15N/cm以上であり、3.0%伸長状態から5.0%伸長状態まで追加で伸長させる際に必要な応力が、経緯平均で15N/cm以上であるエアバッグ用織物。

Description

本発明は、自動車衝突時の乗員保護装置として実用されているエアバッグに用いられる織物およびそれから得られるエアバッグに関する。
車両が衝突した時の衝撃から乗員を保護する乗員保護用の安全装置として、車両へのエアバッグ装置搭載が普及している。近年では、コンパクトで軽量であることが要求されており、それに伴いインフレーターの小型化が進んでいる。その結果、ガス発生量が少なくなるため、ガスのロスが少ない気密性の高いエアバッグが要求されている。
このような要求に対応するためには、エアバッグ表面からのガス漏れを抑制することが重要である。エアバッグの材料には、合成繊維からなる織物が主に用いられており、織物を構成する糸と糸の間には、多少なりとも隙間が存在する。さらに、インフレーターからガスが供給され、バッグ内が高圧になると、前記隙間が拡大する可能性があり、結果ガスが漏れやすくなる。
また、インフレーターは加熱されることでその出力が高くなることが知られており、車両に搭載された後、夏季などの高温環境下に置かれることで出力が高くなり、前記糸間の隙間が拡大しやすくなる。さらに、高出力化することで、バッグへの負荷が高くなり、バーストなどの事故を引き起こす虞もある為、十分な強度も必要である。
たとえば、特許文献1には、織物構成する原糸に関して、応力に対する伸びを制御し、エアバッグに適した通気性を持つ織物を得る方法が開示されている。しかし、製織工程、及び、加工工程における熱履歴や応力履歴によって物性は変化する為、原糸の応力に対する伸びを制御しても、織物の状態で同様であるとは言えず、十分ではない。
また、特許文献2には、300N/cm応力時の伸びを経緯合計で40%以上とすることで、縫目にかかる負荷を緩和し、ガス漏れを防ぐ方法が開示されている。しかし、伸びやすい織物は糸と糸の隙間が拡大しやすく、縫目以外からのガス漏れが増大する虞がある。
特表2012−524173号公報 特開2013−23784号公報
本発明は、エアバッグとして求められる十分な強度と不通気性をもち、エアバッグ内が高圧になった際にも織物を構成する糸間が拡大しにくいエアバッグ用織物、および、それからなるエアバッグを提供することを目的とする。
すなわち本発明のエアバッグ用織物は、合成繊維からなる織物であって、引張強度が経緯共に600N/cm以上であり、20kPa差圧下における通気量が、1.0L/cm2・min以下であり、織物を1.0%伸長状態から3.0%伸長状態まで追加で伸長させる際に必要な応力が、経緯平均で15N/cm以上であり、3.0%伸長状態から5.0%伸長状態まで追加で伸長させる際に必要な応力が、経緯平均で15N/cm以上であることを特徴とする。
前記織物を構成する糸の総繊度は、280〜940dtexであることが好ましい。
前記織物を構成する糸の単繊維繊度は、1.0〜8.0dtexであることが好ましい。
また、本発明は、前記記載のエアバッグ用織物を備えている、エアバッグに関する。
また、本発明に係るエアバッグは、上述したいずれかのエアバッグ用織物を所定の形状に裁断した第1エアバッグ用基布及び第2エアバッグ用基布を備え、前記第1エアバッグ用基布に、インフレータ取付口が形成されており、前記2枚のエアバッグ用基布の周囲が縫合されている。
上記エアバッグにおいては、前記2枚のエアバッグ用基布の織糸方向が交差するように、当該2枚のエアバッグ用基布を重ね合わせることができる。
上記各エアバッグにおいては、前記第1エアバッグ用基布のインフレータ用取付口の周囲を覆うように、環状に形成された少なくとも1枚の補強布を、当該第1エアバッグ用基布に取り付けることができる。
上記エアバッグにおいて、前記補強布の織糸方向は、前記第1エアバッグ用基布の織糸方向と交差させることができる。
上記エアバッグにおいて、前記補強布の少なくとも1枚は、上述したいずれかのエアバッグ用織物により形成することができる。
本発明によれば、十分な強度と不通気性を持ち、エアバッグ内が高圧になった際にもエアバッグを成す織物を構成する糸間が拡大しにくいエアバッグを提供することができる。
生布通気度測定装置の概略図 展開試験用エアバッグの取付け口側本体基布に環状布3枚を縫合した状態を示した正面図 展開試験用エアバッグの取付け口側本体基布に環状布4枚を縫合した状態を示した正面図 展開試験用エアバッグの取付け口側本体基布と乗員側本体基布の重ね方を示した正面図 展開試験用エアバッグの取付け口側本体基布と乗員側本体基布とを縫合した状態を示した正面図
本発明のエアバッグ用織物は、引張強度が経緯共に600N/cm以上であり、20kPa差圧下における通気量が、1.0L/cm2・min以下であり、織物を1.0%伸長状態から3.0%伸長状態まで追加で伸長させる際に必要な応力が、経緯平均で15N/cm以上であり、3.0%伸長状態から5.0%伸長状態まで追加で伸長させる際に必要な応力が、経緯平均で15N/cm以上であることを特徴とする。以下、詳細に説明する。
(1)引張強度
織物の引張強度は、経緯共に600N/cm以上であることが肝要である。600N/cm以上であると、夏季など高温環境におかれてインフレーターが高出力化した際の衝撃にも十分に耐えることが出来る。
(2)通気量
また、織物の20kPa差圧下における通気量は、1.0L/cm2・min以下であることが肝要である。1.0L/cm2・min以下とすることで、インフレーターから噴出するガスをロスすることなくエアバッグを展開させることが出来、また、乗員を迅速に保護するのに適切な展開速度を得ることが出来る。
(3)伸長時の必要応力
さらに、織物の伸長に必要な応力を2段階で設定した。これは次の理由による。すなわち、折り畳まれたエアバッグにガスが充填されて展開するとき、展開の直後は見かけの容積が小さいことから、エアバッグの内圧が一時的に高くなる。これを一次圧という。その後、エアバッグが広がって折りが解消されると、エアバッグの容積が大きくなるため、内圧が一旦低下するが、ガスの充填に伴って再び内圧が高くなる。これを二次圧という。したがって、エアバッグの展開に際しては、2段階で圧力が変動するため、伸長のために必要な応力も2段階で検討する必要がある。そこで、本発明においては、織物を1.0%伸長状態から3.0%伸長状態まで追加で伸長させる際に必要な応力と、3.0%伸長状態から5.0%伸長状態まで追加で伸長させる際に必要な応力とを分けて検討している。
具体的には、織物を1.0%伸長状態から3.0%伸長状態まで追加で伸長させる際に必要な応力が、経緯平均で15N/cm以上であり、3.0%伸長状態から5.0%伸長状態まで追加で伸長させる際に必要な応力が、経緯平均で15N/cm以上であることが肝要である。より好ましくは、1.0%伸長状態から3.0%伸長状態まで追加で伸長させる際に必要な応力が経緯平均で30N/cm以上であり、3.0%伸長状態から5.0%伸長状態まで追加で伸長させる際に必要な応力が経緯平均で30N/cm以上である。1.0%伸長状態から3.0%伸長状態まで追加で伸長させる際に必要な応力、又は、3.0%伸長状態から5.0%伸長状態まで追加で伸長させる際に必要な応力をいずれも15N/cm以上とすることで、バッグ内が高圧となった際にも織物が必要以上に伸長しないことから糸間の拡大が適切に抑制され、バッグ表面からのガス漏れを防ぐことが出来る。また、3.0%伸長状態から5.0%伸長状態まで追加で伸長させる際に必要な応力が、経緯平均で50N/cm以下であることが好ましい。3.0%伸長状態から5.0%伸長状態まで追加で伸長させる際に必要な応力が50N/cm以下とすることで、織物が適度な柔軟性を有することが出来、乗員がバッグに接触した際の衝撃を吸収し、加害性を低下させることが可能である。
(4)織物を構成する糸
本発明の織物を構成する糸について、その総繊度は280dtex以上であることが好ましい。糸の総繊度が280dtex以上であると、織物の強力がエアバッグとしてさらに優れた水準となる。また、軽量な織物が得られやすい面で、総繊度は940dtex以下であることが好ましく、700dtex以下であることがより好ましい。
織物を構成する糸の単繊維繊度は、同一のものを使用しても異なっていてもいずれでもよく、たとえば、1.0〜8.0dtexの範囲であることが好ましい。単繊維繊度を8.0dtex以下にすることにより、織物の柔軟性が向上しエアバッグの折畳み性が改良され、また、通気性を低くすることができる。紡糸工程、製織工程などで単繊維切れが起こりにくいため、1.0dtex以上であることが好ましい。
また、単繊維の断面形状は、円形、楕円、扁平、多角形、中空、その他の異型などから選定すればよい。必要に応じて、これらの混繊、合糸、併用、混用(経糸と緯糸で異なる)などを用いればよく、紡糸工程、織物の製造工程、あるいは織物の物性などに支障のない範囲で適宜選定すればよい。
織物を構成する繊維は、たとえば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロン610、ナイロン612などの単独またはこれらの共重合、混合により得られる脂肪族ポリアミド繊維、ナイロン6T、ナイロン6I、ナイロン9Tに代表される脂肪族アミンと芳香族カルボン酸の共重合ポリアミド繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどの単独またはこれらの共重合、混合によって得られるポリエステル繊維、超高分子量ポリオレフィン系繊維、ビニリデン、ポリ塩化ビニルなどの含塩素系繊維、ポリテトラフルオロエチレンを含む含フッ素系繊維、ポリアセタール系繊維、ポリサルフォン系繊維、ポリフェニレンサルファイド系繊維(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン系繊維(PEEK)、全芳香族ポリアミド系繊維、全芳香族ポリエステル系繊維、ポリイミド系繊維、ポリエーテルイミド系繊維、ポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール系繊維(PBO)、ビニロン系繊維、アクリル系繊維、セルロース系繊維、炭化珪素系繊維、アルミナ系繊維、ガラス系繊維、カーボン系繊維、スチール系繊維などから適宜、1種または2種以上を選定すればよい。なかでも、汎用性があり、織物の製造工程、織物物性などの点から、脂肪族ポリアミド繊維、共重合ポリアミド繊維、ポリエステル繊維が好ましい。
これら繊維には、紡糸性や、加工性、耐久性などを改善するために通常使用されている各種の添加剤、たとえば、耐熱安定剤、酸化防止剤、耐光安定剤、老化防止剤、潤滑剤、平滑剤、顔料、撥水剤、撥油剤、酸化チタンなどの隠蔽剤、光沢付与剤、難燃剤、可塑剤などの1種または2種以上を使用してもよい。また、カラミ織を製織する上で望ましい場合には、加撚、嵩高加工、捲縮加工、捲回加工、糊付け加工などの加工を施してもよい。
織物の組織は、平織、斜子織(バスケット織)、格子織(リップストップ織)、綾織、畝織、絡み織、模紗織、あるいはこれらの複合組織などいずれでもよい。必要に応じて、経糸、緯糸の二軸以外に、斜め60度を含む多軸設計としてもよく、その場合の糸の配列は、経糸または緯糸と同じ配列に準じればよい。なかでも構造の緻密さ、物理特性や性能の均等性が確保できる点で、平織が好ましい。
(5)カバーファクター
本発明の織物は、そのカバーファクターが2100以上であることが好ましい。カバーファクターが2100以上であると、織物の緻密さが高くなり、さらに気密性に優れた織物が得られる。経糸および緯糸に総繊度の異なる糸を用いる場合は、経糸および緯糸それぞれの総繊度にてカバーファクターを算出し、合計することで織物全体のカバーファクターを求めることができる。
ここでいうカバーファクター(CF)は、織物の経糸および緯糸のそれぞれの織密度N(本/2.54cm)と総繊度D(dtex)との積で求められ、下式にて表される。
CF=Nw×√Dw+Nf×√Df
ここで、Nw,Nfは、経糸および緯糸の織密度(本/2.54cm)
Dw,Dfは、経糸および緯糸の総繊度(dtex)
また、織物には、インフレーターの性能やバッグ容量、使用部位などによって、ゴムや樹脂などを積層塗布して不通気性加工を施したものを使用してもよい。その目的から、樹脂は、少なくとも織物の片面全面に付着しているが、織物表面、織物を構成する糸束の間隙部、または、単繊維の間隙部など、いずれに介在していてもよい。
前記樹脂としては、たとえば、クロロプレンゴム、ハイバロンゴム、フッ素ゴムなどの含ハロゲンゴム、シリコーンゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレン三元共重合ゴム、ニトリルブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、イソブチレンイソプレンゴム、ウレタンゴムおよびアクリルゴムなどのゴム類、および、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂およびフッ素樹脂などの含ハロゲン樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、エステル樹脂、アミド樹脂、オレフィン樹脂およびシリコーン樹脂などの樹脂類があげられ、これらは単独または併用して使用される。
塗布方法としては、1)コーティング法(ナイフ、キス、リバース、コンマ、スロットダイおよびリップなど)、2)浸漬法、3)印捺法(スクリーン、ロール、ロータリーおよびグラビアなど)、4)転写法(トランスファー)、5)ラミネート法、および6)スプレーなどにて噴霧する方法などがあげられる。
本発明のエアバッグは、本発明の織物を所望の形状に裁断した少なくとも1枚の基布(以下、単に基布と称する)を接合することによって得られる。エアバッグを構成する基布の枚数は1枚または2枚以上である。エアバッグを構成する基布のすべてが、前記織物からなることが好ましい。
本発明のエアバッグの仕様、形状および容量は、配置される部位、用途、収納スペース、乗員衝撃の吸収性能、インフレーターの出力などに応じて選定すればよい。
前記基布同士の接合、基布と補強布や吊り紐との接合、他の裁断基布同士の固定などは、主として縫製によって行われるが、部分的に接着や溶着などを併用したり、製織あるいは製編による接合法を用いたりしてもよく、エアバッグとしての堅牢性、展開時の耐衝撃性、乗員の衝撃吸収性能などを満足するものであればよい。
裁断基布同士の縫合は、本縫い、二重環縫い、片伏せ縫い、かがり縫い、安全縫い、千鳥縫い、扁平縫いなどの通常のエアバッグに適用されている縫い方により行えばよい。また、縫い糸の太さは、700dtex(20番手相当)〜2800dtex(0番手相当)、運針数は2〜10針/cmとすればよい。複数列の縫い目線が必要な場合は、縫い目針間の距離を2mm〜8mm程度とした多針型ミシンを用いればよいが、縫合部の距離が長くない場合には、1本針ミシンで複数回縫合してもよい。エアバッグ本体として複数枚の基布を用いる場合には、複数枚を重ねて縫合してもよいし、1枚ずつ縫合してもよい。
2枚のエアバッグ用基布を用いる場合、一方のエアバッグ用基布には、インフレーター取付け口、少なくとも1つの排気口を形成することができる。2枚のエアバッグ用基布は、その織糸方向が交差するように(例えば、45度で交差)重ねた上で、それらの周囲を縫合することができる。この取付け口の周囲には、必要に応じて環状の補強布を少なくとも一枚取り付けることができる。補強布を複数枚取り付ける場合には、これら補強布を重ねて取り付けることができる。このとき、補強布の織糸方向と、これを取り付けるエアバッグ用基布の織糸方向とが交差するように(例えば、45度で交差)、補強布を取り付けることができる。補強布は、エアバッグ用基布と同様の材料で形成することができ、例えば、シリコーン樹脂などの樹脂を塗布したコート基布を用いることができる。そして、上記のように複数の補強布を用いる場合には、そのうちの少なくとも1枚をコート基布とすることができる。
縫合に使用する縫い糸は、一般に化合繊縫い糸と呼ばれるものや工業用縫い糸として使用されているものの中から適宜選定すればよい。たとえば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ポリエステル、高分子ポリオレフィン、含フッ素、ビニロン、アラミド、カーボン、ガラス、スチールなどがあり、紡績糸、フィラメント合撚糸またはフィラメント樹脂加工糸のいずれでもよい。
さらに、必要に応じて、外周縫合部などの縫い目からのガス抜けを防ぐために、シール材、接着剤または粘着材などを、縫い目の上部および/または下部、縫い目の間、縫い代部などに塗布、散布または積層してもよい。
また、使用するインフレーター特性に応じて、インフレーターのガス噴出口周囲に熱ガスから保護するための耐熱保護布や力学的な補強布を設けてもよい。これらの保護布や補強布は、布自体が耐熱性の材料、たとえば、全芳香族ポリアミド繊維、全芳香族ポリエステル繊維、PBO繊維、ポリイミド繊維、含フッ素系繊維などの耐熱性繊維材料を用いてもよいし、エアバッグ本体と同じか本体基布より太い糸を用いて別途作成した織物をそのまま用いてもよいし、織物表面の片面もしくは両面に耐熱性被覆材を施したものを用いてもよい。
本発明のエアバッグは、各種の乗員保護用バッグ、たとえば、運転席および助手席の前面衝突保護用、側面衝突保護用のサイドバッグ、センターバッグ、後部座席着座者保護用(前突、後突)、後突保護用のヘッドレストバッグ、脚部・足部保護用のニーバッグおよびフットバッグ、乳幼児保護用(チャイルドシート)のミニバッグ、エアーベルト用袋体、歩行者保護用などの乗用車、商業車、バス、二輪車などの各用途の他、機能的に満足するものであれば、船舶、列車・電車、飛行機、遊園地設備など多用途に適用することができる。
以下、実施例に基づき、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例の中で行ったエアバッグ用織物の特性および性能評価の方法を以下に示す。
<糸の総繊度>
JIS L 1013 8.3.1 B法に準じて測定した。
<糸のフィラメント数>
JIS L 1013 8.4に準じて測定した。
<単繊維繊度>
前記総繊度を、前記フィラメント数で除することで得た。
<織物の織密度>
JIS L 1096 8.6.1 A法に準じて測定した。
<織物の引張強度>
JIS L 1096 8.14.1 A法に準じて測定した。
<織物の通気量>
得られた織物の20kPa差圧下における通気量を、図1に示される生布通気量測定機(京都精工製 流量計6:コスモ計器製DF2810P、層流管5:コスモ計器製LF2−100L、圧力計8:コスモ計器製DP−330BA)を用いて測定した。図1に示すように、得られた織物を20cm×20cmで裁断したものをサンプル1とし、加圧装置4と接続された内径50mmの円筒状の第1クランプ3aにリング状の留め具2で固定し、層流管5と接続された内径50mmの円筒状の第2クランプ3bとの間に挟んだ。その後、第1クランプ3a側より加圧装置4によって加圧し、圧力計8の表示が20kPaとなる様に圧力調整弁7を操作した。前記の状態においてサンプルを通過する通気量を層流管5に接続された流量計6によって検出し、20kPa差圧下における通気量とした。
<特定伸び率間の伸長に必要な応力>
JIS L 1096 8.14.1 A法に準じた伸び率の測定結果から、縦軸を基布巾当りの応力(N/cm)、横軸を伸び率(%)としたグラフを作成し、このグラフより伸び率が1.0%となる時、伸び率が3.0%となる時、伸び率が5.0%となる時の応力を読み取り、伸び率が3.0%となる時の応力と伸び率が1.0%となる時の応力の差、および、伸び率が5.0%となる時の応力と伸び率が3.0%となる時の応力の差をそれぞれ求め、前者を1.0%伸長状態から3.0%伸長状態まで追加で伸張させる際に必要な応力、後者を3.0%伸長状態から5.0%伸長状態まで追加で伸張させる際に必要な応力、とした。
<エアバッグ展開試験>
通常出力(60Lタンク試験においてピーク圧力200kPa)、および、2倍出力(60Lタンク試験においてピーク圧力400kPa)のインフレーターを使用し、展開試験を行った。後述の方法にて作製したエアバッグにインフレーターを挿入し、評価用の台座にボルトで固定した後、インフレーター位置で重なるように左右、及び上下から折り畳み、テープ(NICHIBAN 布粘着テープ No.121)で固定した。この状態でインフレーターに点火し、バッグを展開させた。インフレーターは、通常出力試験用としてダイセル社製EH5−200型、2倍出力試験用としてダイセル社製FL−400型をそれぞれ使用した。
評価は、展開時の内圧と試験後のバッグの状態観察により行った。通常出力のインフレーターを使用した展開試験における二次ピークの最大内圧が25kPa未満を1、25kPa以上30kPa未満を2、30kPa以上を3とした。また、2倍出力のインフレーターを使用した展開試験後のエアバッグに破れなどの異常がある場合A、異常が認められない場合をBとした。
<展開試験用エアバッグの作製方法>
展開試験用エアバッグの作製方法を図2〜5を用いて以下に説明する。準備した織物から、直径が670mmである円形の第1本体基布9および第2本体基布10を裁断した。図2に示すように、第1本体基布9には、中央部に直径67mmのインフレーター取付け口11、および、前記取付け口11の中心から上方向に125mm、左右方向に115mmの位置を中心とした直径30mmの排気口12を2箇所(左右一対)に設けた。さらに、第1本体基布9には、前記取付け口の中心から上下方向に34mm、左右方向に34mmの位置を中心とした直径5.5mmのボルト固定用穴13を設けた。なお、第2本体基布10は、乗員側を向く基布であり、取付孔、排気口及びボルト固定用穴は設けられていない。
また、補強布として、470dtex72fのナイロン66繊維を用いて作製した織密度53本/2.54cmであるノンコート基布と、織密度46本/2.54cmの基布にシリコーン樹脂を45g/m2を塗布して得られたコート基布とを準備した。インフレーター取付け口の補強布として、外径210mm、内径67mmの環状布14aを前記ノンコート基布から3枚、同一形状の環状布14bを前記コート基布から1枚裁断した。
環状布14a、14bには全て、第1本体基布9のボルト固定用穴13と対応する位置に、直径5.5mmのボルト固定用穴を設けた。そして、3枚の環状布14aを、インフレーター取付け口を設けた第1本体基布9に、第1本体基布9の織糸方向に対して補強布の織糸方向が45度回転するように、かつ、ボルト固定用穴の位置が一致するように重ね合わせた。ここで、図2に示すAが第1本体基布9の織糸方向であり、Bが環状布の織糸方向である。そして、取付け口11を中心として、直径126mm(縫製部15a)、直径188mm(縫製部15b)の位置で円形に縫製した。さらに、その上から同一形状の環状布14bを環状布14aと同様に重ね合わせ、直径75mm(縫製部15c)の位置で4枚の環状布14a、14bを本体基布に円形に縫い合わせた。縫合後の本体基布9を図3に示す。なお、環状布の本体基布への縫い付けには、ナイロン66ミシン糸を使用し上糸を1400dtex、下糸を940dtexとして、3.5針/cmの運針数で本縫いにより行った。
次に、両本体基布9、10は、第1本体基布9の環状布を縫い付けた面が外側になるように、かつ、本体基布10の織糸方向に対して本体基布9の織糸方向が45度回転するように重ねた(図4)。ここで、図4に示すAが第1本体基布9の織糸方向であり、Cが第2本体基布10の織糸方向である。そして、重ね合わせた第1及び第2本体基布の外周部を縫い目線間2.4mm、縫い代を20mmとして二重環縫い2列にて縫合(縫製部15d)した。縫合した状態を図5に示す。縫合後に取付け口11からバッグを引き出して内外を反転させ、内径φ630mmの円形エアバッグを得た。外周部縫製の縫い糸は、上記本縫いと同じ縫い糸を用いた。
[実施例1]
経糸、緯糸にいずれも総繊度400dtex、フィラメント数136、単繊維繊度2.9dtexのナイロン66糸を用いて平織物を作成し、精練、セットを行い、織密度が経および緯いずれも55本/2.54cmであるエアバッグ用織物を得た。得られた織物は、引張強度が経774N/cm、緯639N/cm、通気量が0.36L/cm2・min、1.0%伸長状態から3.0%伸長状態まで追加で伸長させる際に必要な応力が経緯平均で15N/cm、3.0%伸長状態から5.0%伸長状態まで追加で伸長させる際に必要な応力が経緯平均で16N/cmであった。得られた織物より上記の方法でエアバッグを作製した。そして、このエアバッグの展開試験の結果は、通常出力のインフレーターを使用した試験における二次ピークの最大内圧が26kPaであり、2倍出力のインフレーターを使用した試験においてバッグに破れ等の異常は見られなかった。織物特性および展開試験結果を表1に示す。
[実施例2]
経糸、緯糸にいずれも総繊度470dtex、フィラメント数136、単繊維繊度3.5dtexのナイロン66糸を用いて平織物を作成し、精練、セットを行い、織密度が経および緯いずれも53本/2.54cmであるエアバッグ用織物を得た。得られた織物は、引張強度が経766N/cm、緯798N/cm、通気量が0.39L/cm2・min、1.0%伸長状態から3.0%伸長状態まで追加で伸長させる際に必要な応力が経緯平均で17N/cm、3.0%伸長状態から5.0%伸長状態まで追加で伸長させる際に必要な応力が経緯平均で17N/cmであった。得られた織物より上記の方法でエアバッグを作製した。そして、このエアバッグの展開試験の結果は、通常出力のインフレーターを使用した試験における二次ピークの最大内圧が29kPaであり、2倍出力のインフレーターを使用した試験においてバッグに破れ等の異常は見られなかった。織物特性および展開試験結果を表1に示す。
[実施例3]
経糸、緯糸にいずれも総繊度470dtex、フィラメント数144、単繊維繊度3.3dtexのポリエチレンテレフタレート糸を用いて平織物を作成し、精練、セットを行い、織密度が経62本/2.54cm、緯59本/2.54cmであるエアバッグ用織物を得た。得られた織物は、引張強度が経755N/cm、緯705N/cm、通気量が0.69L/cm2・min、1.0%伸長状態から3.0%伸長状態まで追加で伸長させる際に必要な応力が経緯平均で37N/cm、3.0%伸長状態から5.0%伸長状態まで追加で伸長させる際に必要な応力が経緯平均で31N/cmであった。得られた織物より上記の方法でエアバッグを作製した。そして、このエアバッグの展開試験の結果は、通常出力のインフレーターを使用した試験における二次ピークの最大内圧が32kPaであり、2倍出力のインフレーターを使用した試験においてバッグに破れ等の異常は見られなかった。織物特性および展開試験結果を表1に示す。
[実施例4]
経糸、緯糸にいずれも総繊度560dtex、フィラメント数96、単繊維繊度5.8dtexのポリエチレンテレフタレート糸を用いて平織物を作成し、精練、セットを行い、織密度が経および緯いずれも52本/2.54cmであるエアバッグ用織物を得た。得られた織物は、引張強度が経784N/cm、緯757N/cm、通気量が0.68L/cm2・min、1.0%伸長状態から3.0%伸長状態まで追加で伸長させる際に必要な応力が経緯平均で42N/cm、3.0%伸長状態から5.0%伸長状態まで追加で伸長させる際に必要な応力が経緯平均で43N/cmであった。得られた織物より上記の方法でエアバッグを作製した。そして、このエアバッグの展開試験の結果は、通常出力のインフレーターを使用した試験における二次ピークの最大内圧が34kPaであり、2倍出力のインフレーターを使用した試験においてバッグに破れ等の異常は見られなかった。織物特性および展開試験結果を表1に示す。
[比較例1]
経糸、緯糸にいずれも総繊度280dtex、フィラメント数36、単繊維繊度7.8dtexのナイロン66糸を用いて平織物を作成し、精練、セットを行い、織密度が経および緯いずれも68本/2.54cmであるエアバッグ用織物を得た。そして、このエアバッグ用織物から上記の方法でエアバックを作製した。得られた織物は、総繊度が低いため、引張強度が経578N/cm、緯567N/cmと低いと考えられる。また、織密度が経および緯いずれも高いため、総繊度が低いにもかかわらず、通気性は0.83L/cm2・minであった。そのため、通常出力のインフレーターを使用した試験における二次ピークの最大内圧は27kPaであったが、2倍出力のインフレーターを使用した試験においては、強度不足によりバッグが破れてしまった。織物特性および展開試験結果を表1に示す。
[比較例2]
経糸、緯糸にいずれも総繊度700dtex、フィラメント数108、単繊維繊度6.5dtexのナイロン66糸を用いて平織物を作成し、精練、セットを行い、織密度が経および緯いずれも42本/2.54cmであるエアバッグ用織物を得た。そして、このエアバッグ用織物から上記の方法でエアバックを作製した。得られた織物は、単繊維繊度及び総繊度が高いため、糸1本当たりのモジュラスが高くなり、織物の厚み方向に隙間ができてしまったと考えられる。そのため、通気量が1.63L/cm2・minと高く、通常出力のインフレーターを使用した試験における二次ピークの最大内圧が22kPaと低かった。但し、単繊維繊度及び総繊度が高いため、展開試験では問題はなかった。織物特性および展開試験結果を表1に示す。
[比較例3]
経糸、緯糸にいずれも総繊度350dtex、フィラメント数108、単繊維繊度3.2dtexのナイロン66糸を用いて平織物を作成し、精練、セットを行い、織密度が経63本/2.54cm、緯61本/2.54cmであるエアバッグ用織物を得た。そして、このエアバッグ用織物から上記の方法でエアバックを作製した。得られた織物は、総繊度が低く、また単繊維繊度も比較的低いため、1.0%伸長状態から3.0%伸長状態まで追加で伸長させる際に必要な応力が経緯平均で12N/cm、3.0%伸長状態から5.0%伸長状態まで追加で伸長させる際に必要な応力が経緯平均で13N/cmと低かった。また、通常出力のインフレーターを使用した試験における二次ピークの最大内圧が22kPaと低く、2倍出力のインフレーターを使用した試験においては、展開時に拡大した糸間に高温ガスが通過したことが影響と考えられる、溶融による糸間拡大が見られた。織物特性および展開試験結果を表1に示す。
9 第1本体基布
10 第2本体基布
11 インフレーター取付け口
12 通気孔
13 ボルト固定用穴
14a、14b 環状布
15a、15b、15c、15d 縫製部
A 第1本体基布9の織糸方向
B 環状布の織糸方向
C 第2本体基布10の織糸方向

Claims (7)

  1. 合成繊維からなる織物であって、
    引張強度が経緯共に600N/cm以上であり、
    20kPa差圧下における通気量が、1.0L/cm2・min以下であり、
    織物を1.0%伸長状態から3.0%伸長状態まで追加で伸長させる際に必要な応力が、経緯平均で15N/cm以上であり、
    3.0%伸長状態から5.0%伸長状態まで追加で伸長させる際に必要な応力が、経緯平均で15N/cm以上である、エアバッグ用織物。
  2. 織物を構成する糸の総繊度が、280〜940dtexである、請求項1に記載のエアバッグ用織物。
  3. 織物を構成する糸の単繊維繊度が、1.0〜8.0dtexである、請求項1または2に記載のエアバッグ用織物。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のエアバッグ用織物を備えている、エアバッグ。
  5. 請求項1から3のいずれかに記載のエアバッグ用織物を所定の形状に裁断した第1エアバッグ用基布及び第2エアバッグ用基布を備え、
    前記第1エアバッグ用基布に、インフレータ取付口が形成されており、
    前記2枚のエアバッグ用基布の周囲が縫合されている、エアバッグ。
  6. 前記第1エアバッグ用基布に取り付けられ、当該第1エアバッグ用基布のインフレータ用取付口の周囲を覆うように、環状に形成された少なくとも1枚の補強布をさらに備えている、請求項5に記載のエアバッグ。
  7. 前記補強布の少なくとも1枚は、請求項1から3のいずれかに記載のエアバッグ用織物により形成されている、請求項6に記載のエアバッグ。
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